2017年と2020年の給与明細の変化をシミュレーション
2020年の給与明細 月収30万円会社員の手取り年収は29万円減
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171013-00000002-moneypost-bus_all
週刊ポスト2017年10月13・20日号
2018年10月の消費税率8%から10%への引き上げにとどまらず、2019年には「年金大改悪」が予想されている。
この10月から厚生年金保険料が18.3%まで引き上げられる。国は2004年の制度改革時、「保険料アップは2017年10月まで」と宣言したが“その先”があるのだ。年金制度に詳しい“年金博士”こと社会保険労務士の北村庄吾氏が指摘する。
「国は年金制度を検証する2014年の『財政検証』で、“所得代替率50%を維持するには25.9%の保険料率が必要”との方針を突如打ち出した。次回の『財政検証』が行なわれる2019年には『保険料率25.9%』の実施が本格的に検討されるはずだ」
注意すべきは2019年以降に負担増となるとみられているのは厚生年金保険料だけではないことだ。
「国の社会保障給付費はこの20年余りで58兆円から143兆円まで膨れ上がったが、今後保険料を負担する被保険者は1割減る。健康保険料や介護保険料などについてもの負担増は避けられず、2019年以降はサラリーマンの給料の60%が天引きされる時代が到来すると考えられる」(北村氏)
北村氏の協力のもと「給与明細」がどう“変化”するかのシミュレーションを別掲した。42才男性、42才の専業主婦がいるケースで、月収30万円のサラリーマンなら手取り年収は約29万円も減るのだ(287万4840円→258万5880円)。
収入からは天引きして、支出には税をかける。「取れるところから取る」という為政者の姿勢が鮮明になってきた。