食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月5週)―山形産チチタケから720(Bq/Kg)、安倍出戻り内閣は発表しません。秘匿されるセシウム汚染食品―
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2017/08/31(木) 19:42:35 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。8月5週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(4)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(5)。しかも、今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数743件中3件の基準超え
A平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大720ベクレル(山形県産チチタケ)。
※1 牛肉を除く
※2 単位については(6)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2017年8月5週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(7)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
今週のデータを解析すると
・山形産チチタケから720(Bq/Kg)、安倍出戻り内閣は発表しません。秘匿されるセシウム汚染食品
・宮城県産ブリからセシウム、福島産は57件連続ND
・福島はブドウの季節、汚染が酷く葬式が増えた主産地は検査していません。
・上昇する福島市産アユのセシウム
等の特徴があり、福島産を「安全」と言い切ることはできません。
1.山形産チチタケから720(Bq/Kg)、安倍出戻り内閣は発表しません。秘匿されるセシウム汚染食品
栃木県那須塩原市の直売所で販売されているキノコのチチタケから基準値の7倍以上の1キログラム当たり720ベクレルのセシウムが見つかったと報道がありました。当該のチチタケは山形県内で採取されのだそうです。那須塩原市から情報提供を受けた山形の自治体が検査したが不検出だったことから、那須塩原市は8月25日、チチタケを採取した方と現地を訪れチチタケを採取し、再度検査を実施したそうです(3)。
だとすると山形産チチタケの3回検査されているはずです。
1回目 直売所で売られてたチチタケの那須塩原市の検査
2回目 連絡を受けて山形の自治体が実施した検査
3回目 採取された方を伴い山形で再度採取したチチタケの検査
でも、今週(4)どころか事故後6年半近くになりますが山形産チチタケの検査結果の発表は厚生労働省の発表(1)にはありません。汚染チチタケが流通された事実は「隠ぺい」されました。
その後に基準値超のチチタケが見つかったのは山形県小国町と発表がありました。同町産のチチタケを山形県が再検査した所、基準値を超える1キログラム当たり110ベクレルのセシウムが見つかったとの事です。これについて山形県は
「なお、『チチタケ』を(山形)県内で食する習慣はなく、県内での販売は確認されていません。」
と広報しています(8)。でもネット通販では売られているはです(9)(10)。産地は県外の消費者を気にしない良い例だと思います。そして安倍出戻り内閣は基準超のセシウム汚染食品の流通が発覚してもこれを公表せず「秘匿」します。セシウム汚染食品は市場流出が分かってもその事実が秘匿されます。
そしてやっぱり福島産が気になります。以下に福島産チチタケの過去3年の検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事を示す)
※3 日付けは採取日
図―2 福島産チチタケの検査結果
図に示す様に高い物でも山形で見つかった10分の1以下の1キログラム当たり50ベクレル程度です。汚染源がある福島産が山形産に比べ大幅に低いなどおかしな話です。結局は怪しげな産地は避けるしかありません。
2.宮城県産ブリからセシウム、福島産は57件連続ND
宮城県産ブリからセシウムが見つかったと発表がありました(11)。以下にブリの検査結果を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事を示す)
※3 日付けは捕獲日
図―3 ブリの検査結果
宮城だけでなく岩手、茨城、千葉産ブリからもそこそこセシウムが見つかっています。でも福島産ブリは57件連続して検出限界未満(ND)です。他では見つかるのに汚染源がある福島産からは見つから無い等はおかしな話です。ブリ等の福島産農水産物の出荷前検査は全てを福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センターです(12)。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。
3.福島はブドウの季節、汚染が酷く葬式が増えた主産地は検査していません。
明日から9月です。福島はブドウのシーズンです(13)。早稲品種の主力のあずましずく(14)は既に出荷のピークを迎えています(15)。福島のブドウの出荷が始まりました。福島のブドウは福島市と伊達市が主産地です(5)。以下にその位置を示します。
※1(16)の数値データを元に(17)に示す手法で8月1日時点に換算
※2 避難区域は(18)による
※3 相馬地方は(19)による。
※4 ブドウマーク一つが1回の検査を示し(1)(20)による。
図−4 福島県福島市・伊達市と今シーズンのブドウの検査状況
図に示す通り福島のブドウの主要産地の福島市や伊達市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(21)地域が広がっています。
以下に各年8月から翌年7月までの福島県郡山市と伊達市の合計の葬式(死者)を示します。
※1(22)を集計
※2 震災犠牲者は(23)により、関連死を含まず
図―5 福島市・伊達市の葬式の推移(各年8月から1年)
図に示す様に事故後に増加しています。
事故前年(2009年8月〜10年7月)3,646人
近々1年(2016年8月〜17年7月)4,102人
で13%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら約500万分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(24)による。
以下にブドウの主要産地ではない飯舘村を除く福島県相馬地方(5)の葬式(死者)数を示します。
※1(22)を集計
※2 震災犠牲者は(23)により、関連死を含まず
図―6 飯舘村を除く福島県相馬地方の葬式の推移(各年8月から1年)
図に示す通り、震災犠牲者を除けば事故後もそれ程には増加していません。
事故前年(2009年8月〜10年7月)1,302人
近々1年(2016年8月〜17年7月)1,330人
で少し増えていますが、統計的な差はありません。福島のブドウは汚染され葬式が増えている地域で栽培されています。確り検査して欲しいと思います。
福島県の検査状況は図―4に示す通りです。主産地で汚染が酷く、しかも葬式が増えている福島市や伊達市の検査結果がありません。それでも福島県は福島産ブドウは検査で「安全」が確認されたと主張しています(25)。
※(26)を引用
図−7 福島産ブドウは「検査」で「安全」が確認されたと広報する福島県
福島産は汚染が酷い産地を避けた検査で安全とされ出荷されます。
4.上昇する福島市産アユのセシウム
福島県福島市産アユから1キログラム当たり72ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(27)。以下に福島県福島市産アユの検査結果を示します。以下に推移を示します。
※1(1)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事を示す)
※3 日付けは捕獲日
図―8 福島市産アユの検査結果
シーズン初めのころは1キログラム当たり30ベクレル程度でしたが、その後にどんどん上昇し72ベクレルになりました。福島産はセシウムが上昇する事があります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・市場流出も秘匿されるセシウム汚染食品
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・セシウム汚染が酷い産地を避けた検査で安全とされる福島産
・セシウムが上昇する事がある福島産
これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島を代表する夏野菜にピーマンがあります(28)。8月が出荷のピークです(29)。福島県田村市は主要な産地です。同市産ピーマンは美味しいしそうです(30)。福島県は福島産ピーマンは「安全」だと主張しています(25)。でも、福島県田村市のスーパーのチラシには福島産ピーマンはありません。
※(31)を引用
図―9 福島産ピーマンが無い福島県田村市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県田村市の皆様を見習い「福島産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)基準値超チタケ、那須塩原で販売 出荷の男性「山形で採取」|下野新聞「SOON」
(4)食品中の放射性物質の検査結果について(第1048報) |報道発表資料|厚生労働省
(5)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月4週)―汚染の酷いぶどう主産地を検査せずに、安全を主張する福島県―
(6)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(7)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(8)野生きのこ「チチタケ」の放射性物質検査結果及び対応について ― 山形県ホームページ
(9)チチタケ/食用きのこ/きのこ紹介
(10)チチタケ、霊峰月山のきのこ販売 【庄内の恵み屋】
(11)(4)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:6,318KB) のNo3290」
(12)農林水産部 - 福島県ホームページ
(13)フルーツを食す - 福島市
(14)福島のぶどう『あづましずく』(福島市) | ふくしま 新発売。
(15)トピックス | JAふくしま未来
(16)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(17)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(18)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(19)相馬地方広域市町村圏組合
(20)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「果物⇒ぶどう、ぶどう(施設)」で8月31日に検索
(21)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(22)福島県の推計人口(平成29年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(23)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(24)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(25)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(26)(25)中の「ぶどう [PDFファイル/185KB]」
(27)(4)中の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒ 検査結果(PDF:614KB)No108」
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