昨年4月の熊本地震では熊本城も大きな被害を受けた
再び「活動期」か 専門家「東京、大阪、名古屋の3大都市圏で強い地震起きても不思議ではない」
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170704/soc1707040009-n1.html
2017.7.4 夕刊フジ
再び「活動期」に入ったのか。1日深夜と2日未明、立て続けに北海道と熊本県を震度5弱の揺れが襲った。先月末にも大分や長野で震度5強を観測したばかり。専門家は日本を東西に延びる大断層の影響を指摘し、「東京、大阪、名古屋の3大都市圏で強い地震が起きても全く不思議ではない」と警鐘を鳴らす。
1日午後11時45分頃、北海道の胆振(いぶり)地方中東部の地下約30キロを震源にマグニチュード(M)5・3と推定される地震が発生し、安平町で最大震度5弱、札幌でも震度4を観測した。約1時間後の2日0時58分頃には、熊本県阿蘇地方の地下約10キロを震源に、M4・5の地震が発生。産山村で震度5弱を観測した。
今年に入って2月に福島沖で震度5弱の地震が起きて以降は静かな状態が続いていたが、6月20日に大分県佐伯市で、25日に長野県の王滝村と木曽町で震度5強など、5日〜1週間おきに大きな地震が発生している。
夕刊フジで「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」(木曜)を連載する武蔵野学院大の島村英紀特任教授は「2日の熊本の地震は、日本を東西に延びる断層『中央構造線』が動いたことによるものだろう。この断層は西は鹿児島から東は長野県まで延びているとされるが、関東地方にまで到達しているという見方もある。そうであれば、東京、名古屋、大阪で大きな地震が起こっても不思議ではない」と話す。
一方、1日の北海道の地震については「震源が地下約30キロというのはかなり異例だ」と島村氏。「3・11を引き起こした太平洋プレートのずれに起因する地震であれば、深さは100キロ程度だし、内陸型の地震であれば10キロ程度だ。まだはっきりしたことは分からない」という。
6月の時点で「日本全体で再び地震の活動が活発化している恐れは否定できない」と話していた島村氏。大都市部も含めて油断はできない。