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2016年10月31日23時07分 〜
記事 [アジア21] どこまで下がる?朴大統領の支持率がまた“史上最低値”を記録=韓国ネット「0%じゃないことが不思議」「1桁を目指そう」


どこまで下がる?朴大統領の支持率がまた“史上最低値”を記録=韓国ネット「0%じゃないことが不思議」「1桁を目指そう」
http://www.recordchina.co.jp/a153915.html
2016年10月31日(月) 16時10分


2016年10月31日、韓国・ニューシスによると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の支持率が15.5%に急落し、史上最低値をまた更新したことが分かった。朴大統領が私人である友人・崔順実(チェ・スンシル)氏に国家の機密文書などを渡していた問題の影響とみられている。

韓国の世論調査会社リアルメーターによると、10月4週目の朴大統領の支持率は前の週から9.5ポイント下がり、19%となった。これは、先週記録した就任後最低値(28.5%)より大幅に低い数値で、リアルメーターの集計基準では初めて10%台に落ちた。また、朴大統領の1日ごとの支持率は、24日は28.7%、25日は22.7%、26日は17.5%と徐々に下がり、27日には15.5%を記録した。

一方、非支持率は前の週から10.3ポイント上がって74.8%となり、リアルメーターの集計基準で初めて70%を超えた。

これに、韓国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せた。

「0%じゃないことが不思議」
「15.5%の人たちは反省してほしい。国民が政治に関心を持たなければ、また同じ歴史を繰り返すことになる」

「洋服のコーディネートも1人で決められない大統領を支持する人がいるなんて!」
「15.5%は『ふびんだから』との理由で一票入れたのだろう」
「おもしろい。国民が団結して1桁を目指そう!」

「世界に韓国の恥をさらした朴大統領。15%も高過ぎる」
「国民の15%が崔順実の子分ということか…」(翻訳・編集/堂本)

http://www.asyura2.com/16/asia21/msg/443.html

コメント [政治・選挙・NHK215] TPPなどよりはるかに重要・重大な問題。それはアベノミクスの失敗の検証である。国を挙げてすべきこと。 小沢一郎(事務所) 赤かぶ
1. 2016年10月31日 23:11:25 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[39]
小沢よ小沢、

お前には経済のことは解らない、無理して口を出すな。

我が国の経済をデフレから脱却させて格差を解消できる方法など世界中探しても見つからないぜ。
アべノミクスに代わる対案でも示すことが出来るのか。
日銀の金利政策をどうすれば良いのか。

民主党のときは、その全てに失敗し、
否、失敗と言うよりも何も出来なかった。
お前の経済のブレーンは竹中平蔵だったよな。アベノミクスは、その竹中平蔵よりも少しは現実に沿ったもの。
だが、もともと成功はおぼつかない。

それは承知であるが、小沢がそれを非難することはなかろう。
具体的な方策が解ってからどうにでも言え。

それが政治家ではないか。
とにもかくにも小沢よ
お前は経済の事を言うべきではない。
言う資格がない。
何も解らない癖に。
理解しようともしないくせに。
それでも言うならば、下記の文言に対して具体的に反論せよ。

アベノミクスは、下記の3つを基本方針としており、安倍首相はそれを「三本の矢」と表現している。
A 大胆な金融政策
B 機動的な財政政策
C 民間投資を喚起する成長戦略

現、資本主義経済のルールに乗っ取る限り、アベノミクスは正しい選択。

アベノミクス2年間の結果として、株価が上がったことの何が不都合か。

それや日経平均が7000円や8000円の頃より、あらゆる面で良いに決まっている。

経済的には、円安は輸出ドライブがかかり、好結果を生む。
これも、低価格の輸入品に頼る我が国の消費経済の有り様を無視すれば何の問題もない。

逆に円高を目指し輸出競争力を弱くすれば国際競争に敗れ、我が国の企業は経営不審に見舞われ企業群そのものが衰退する。
我が国において、大企業群及び系列会社に勤める労働者、公務員の総数は労働人口の1/3。
これの活力をそいで、国家全体が衰退するよりも下層の人間には我慢を強いて、全体で余力をえれば救済すれば良い。

1000兆円を超える借金体質の改善は、常套手段では、もはや不可能。
借金体質を変えるためにも経済の盛況は不可欠の条件。
ならば、何もしないで自滅するよりも、財政問題は棚上げとし、ともかく経済の足腰を強くすることが賢明。

民間投資、需要の拡大を叫んでも実際に、それを低収入者に期待しても意味がないことは、この20年で証明されている。
ならば、人為的に公共事業を増やすと共に、上層部の購買意欲を刺激し経済の活性化を図る方が実利的である。

このように論理は成立しているのである。

これに対して野党はアベノミクスを批判しても、対案を出すことができない。
株価は放置して10000円前後で彷徨っても良いのか。
それによる影響は考えなくても良いのか。

輸出企業、大手企業が経営不振に陥って、その代わりに国内の他の企業が活性化できるのか。
財政問題は別として公共事業を削減し、その分だけでも他の方法で雇用の確保が担保できるのか。
現状下で財政問題を解決できる方策があるのか。

このような問題に対して何の意見を持たず、ただアベノミスクを批判しているだけである。
もちろん、そのアベノミクスで問題が解決出来るとは言わない。
それでも資本主義のルールの中では、これくらいのことより考えられないのだ。

でも、政治の問題として話すなら、政党としてアベノミクスと対峙するなら、ただ批判するだけではならないであろう。

一方、現代の矛盾は経済のグローバル化を無条件に受け入れてきた結果であるのだ。
昔、存在した大規模店舗規制の法律も今はないであろう。

その変わり大衆は量販店の進出で、安価な輸入品を中心に便利な消費生活を得ているであろう。
大衆、そのものもグローバル化を受け入れて置きながら、グローバル化の弊害には文句を言う。

要するに、完全に資本主義のシステムに取り込まれていて、誰もが脱出の方策など見つけられないのである。
その不満をアベノミクスに当てることも身勝手なのである。

アベノミクスは必ず頓挫する。
だか、それは確かに、この道よりない道でもあるのだ。

アベノミクスは間違ってはいない。
アベノミクスを批判するだけで、なんとかなると思っている輩の方が愚かなのだ。


それにしても安倍は偉い。
普通は頓挫すると解っている政策などを自信をもって掲げないもの。

それが出来るところに安倍の偉大さがあるのである。



http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/304.html#c1

記事 [中国10] なぜ日本はアメリカのことを米国と表記するのか=中国ネット「日本人は米国にコメがたくさんあると思っている」「日本語の発音に
29日、中国のポータルサイト・今日頭条が、日本ではアメリカのことを米国と表記する理由について分析する記事を掲載した。これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。資料写真。


なぜ日本はアメリカのことを米国と表記するのか=中国ネット「日本人は米国にコメがたくさんあると思っている」「日本語の発音に合わせただけ」
http://www.recordchina.co.jp/a153853.html
2016年10月31日(月) 17時0分


2016年10月29日、中国のポータルサイト・今日頭条が、日本ではアメリカのことを米国と表記する理由について分析する記事を掲載した。

記事は、日本ではアメリカを米国、フランスを仏国、ドイツを独国などと表記すると紹介。ちなみに中国語ではそれぞれ、美国、法国、徳国であり、当てる漢字が異なっている。

その理由について記事は、アヘン戦争当時、日本はアメリカのことを亜米利加、フランスのことを仏蘭西と表記していたからだと指摘。なお、イギリスだけは、日本が中国語の表記を採用したため、同じ漢字で英国になるという。

これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「日本人は米国にコメがたくさんあると思っていて、中国人は美しい所だと思っているからだよ」
「てっきりイギリスのことを米国というのかと思っていた。英国国旗に米の字があるから」

「中国はもともとアメリカのことを花旗国と呼んでいたんだけどね」
「中国語での欧米の呼び名はどれも優雅な感じだ。これは西洋崇拝なのではないだろか」

「日本人はアメリカのことを美国とは言わない。このことから恨みがいかに深いかが分かる」
「中国もアメリカのことを米国と呼んだ方がいい。中国人はコメを食べるのが好きだから」

「単に日本語の発音に合わせたから米国や仏国になっただけだろ」
「古代中国は外国に対して蔑視語を使っていた。でも清王朝時代に西洋諸国から侵略されるようになって、美化した名称を使うようになった」(翻訳・編集/山中)

http://www.asyura2.com/16/china10/msg/182.html

コメント [原発・フッ素46] 再稼働阻止できないと知事 九電の川内原発  赤かぶ
27. 2016年10月31日 23:12:47 : Vo3xYlqZZc : 6Geu0VIKJrQ[1]
>20. マッハの市

>単細胞はどちらだ、、、

単細胞以前ですね貴方ははっきり言って無知なバカ
何も考えられないゆとり世代ですね。

>新電力の不足分は、有り余る電気を買い受ける正しい商取引。

商取引でも何でも自前で何も用意できない商売が良いのかね。
その上、供給責任の所在は?当たり前の事ではないのよ
商品の供給に責任はない、商取引として、これ正しい事なのかね。
余ってるってのは殆ど嘘だよ。火力を増設や点検延期でフル稼働してる訳だし
電力は需要と供給のバランスが一番の問題、
新電力の料金プランは節電とは反対の方向性を持ったプランが殆どでしょ。
電力消費が増えてどうすんだよ。石炭火力で公害まき散らしても良いと言えるか?
地震以前には原発が有るとも知らず、使いたい放題に電力を消費してきた人間が
言うこっちゃないぞ

>関係ない者に東電損害を上乗せするのは、商取引ではない。 尻拭いだ

自分が関係ないというスタンスなだけだろうが、そういう奴はいない方が良いと思うけどね
東電の損害では無いでしょ、東電が事故を起こした訳でも無い
対策すればとか防げたというバカも居るけど、だったら地震以前に何で言わないの
想定外はダメ、想定内にするのにどんなに費用が掛かってもいいなら、こんな事で
文句言う時点で失格だよ。


http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/703.html#c27

記事 [アジア21] 朴大統領の情報流出スキャンダル、「国民の怒りは臨界点をとっくに超えた」―韓国
31日、環球時報によると、朴槿恵大統領の情報流出問題をめぐり、韓国国内では「国民の怒りは臨界点をとっくに超えた」などと報じられている。写真はソウルの光化門広場で怒りを爆発させる韓国の人々。


朴大統領の情報流出スキャンダル、「国民の怒りは臨界点をとっくに超えた」―韓国
http://www.recordchina.co.jp/a153887.html
2016年10月31日(月) 17時20分


2016年10月31日、環球時報によると、朴槿恵(パク・クネ)大統領の情報流出問題をめぐり、韓国国内では「国民の怒りは臨界点をとっくに超えた」などと報じられている。

韓国・中央日報は「情報流出先である崔順実(チェ・スンシル)氏の国政干渉は“2016年の国辱”」「親しい友人に惑わされる大統領と与党勢力を全世界が嘲笑している」と指摘、SBSテレビは週末のソウル市内の様子について「スキャンダル発覚後に迎えた最初の週末、市内では大規模なキャンドル集会が行われ、朴大統領の辞任や崔氏逮捕を訴える人々であふれた」と伝えた。29日の活動に参加した人は3万人を超え、釜山や光州などでも同様の集会が開かれたという。

一方、政治の場では与党セヌリ党が30日の緊急会議で大統領に「挙国一致内閣」の成立を要求することを決定、会議ではこの日帰国した崔氏に対する徹底調査、厳罰を求める声も上がった。また、野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス)元共同代表は同日開いた非常時局懇談会で「国家崩壊の危機を打開するため、朴大統領は大統領の職を今すぐ解かれるべきだ」と主張、「多くの国々は朴大統領を国の代表とみなしていない。外交の空白が続けば韓国はさらに大きな危機に陥る」と訴えた。

韓国国内の混乱について、中国・遼寧社会科学院の呂超(リュー・チャオ)研究員は「韓国国民がここまで憤る背景には朴大統領の『権力の私的授与』や崔氏の汚職疑惑に対する不満だけでなく、現政権後期に韓国経済が大幅に下降したことがある」と述べ、「失業率が高まったことで社会の不満を招いた」と説明する。さらに在韓米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題が市民の懸念を引き起こしたとも指摘、「韓国政府がTHAAD配備で強い姿勢を示したことが対中関係や韓国経済、北東アジアのバランスに影響を及ぼし、市民に安全に対する懸念を抱かせた」と語った。(翻訳・編集/野谷)

http://www.asyura2.com/16/asia21/msg/444.html

記事 [アジア21] 韓国・朴大統領の情報流出問題、渦中の女性がついに姿見せ謝罪―中国メディア
31日、環球網によると、韓国大統領の情報流出問題で渦中の人物である崔順実氏がソウル中央地方検察庁に姿を見せた。写真はソウルで開かれた市民による抗議集会。


韓国・朴大統領の情報流出問題、渦中の女性がついに姿見せ謝罪―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/a153930.html
2016年10月31日(月) 18時0分


2016年10月31日、環球網によると、韓国大統領の情報流出問題で渦中の人物である崔順実(チェ・スンシル)氏がソウル中央地方検察庁に姿を見せた。

朴槿恵(パク・クネ)大統領から機密文書などを受け取っていた崔氏は先月3日に海外に渡っていたが、30日朝に韓国に帰国した。31日は聴取を受けるため午後3時に出頭。現場に報道関係者300人余りが詰めかける中、黒い帽子に眼鏡、黒地のストールを身に付けた崔氏は声を詰まらせながら「国民の皆様、どうぞ許して下さい。申し訳ございません」と謝罪の言葉を口にした。報道関係者からの質問に対する返事はなかった。

検察は当初、すぐに出頭させるつもりはないとの考えを示していたが、即逮捕を求める世論に押され、計画を変更。崔氏の弁護士は「(崔氏は)検察の取り調べに積極的に協力する。ありのままの事実を話す」と説明している。(翻訳・編集/野谷)

http://www.asyura2.com/16/asia21/msg/445.html

記事 [経世済民115] MUFGなど世界の再生エネルギー融資で存在感−マイナス金利背景 頭取に課された「訓練」 孫、1兆のIoT人類進化を加速
MUFGなど世界の再生エネルギー融資で存在感−マイナス金利背景
渡辺千咲、Gareth Allan、河元伸吾
2016年10月31日 09:32 JST

• 邦銀が欧州洋上風力などの案件獲得でリード−1、2位独占
• 収益力強化で海外貸し出しに注力、国内低金利を補完
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など邦銀大手3行が世界の再生可能エネルギー関連事業向けの融資で存在感を増している。背景には日本銀行によるマイナス金利政策の下で、各行が利回りの高い海外での融資案件獲得を積極化させていることがある。
  ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス(BNEF)がまとめたデータによると、MUFGや三井住友フィナンシャルグループは、2016年1−10月期のプロジェクトファイナンスによる再生可能エネルギー事業向け融資額で昨年首位だったスペイン最大手サンタンデール銀行を上回った。MUFGが18億8000万ドル(1977億円)と首位。これに三井住友Fが15億2000万ドルと続き、サンタンデール銀行が3位、みずほフィナンシャルグループは6位だった。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/i_e32w1aCdeY/v2/1200x-1.png
  欧州では温室効果ガスの排出削減のための取り組みが活発で、政府もこの動きを補助金など政策で支援。北海の洋上風力発電事業などへの融資で得られる安定的な利回りは、国内の大手銀行にとっても魅力的な水準にある。日銀の統計によると8月の国内銀行の貸出約定平均金利(新規)は0.703%と過去最低水準にあり、国内での低金利による収益性の伸び悩みを補う役割を果たしている。
  気候変動リスクと金融などについて研究している日本総研ESGリサーチセンターの村上芽マネジャーは、多くの先進国が2050年までに温室効果ガスの80%削減を目指しており、邦銀の海外案件向け融資は「政策が弱まらなければ続く」とみる。一方で、銀行側にとっても融資を「強くしたいという意欲がある」と指摘する。
  MUFG傘下の三菱東京UFJ銀行電力インフラグループの柳田陽子次長は、同行が首位になったことについて「それだけの規模の案件があるということと、私どもが特に欧州、北米中心に長く再エネ市場をけん引してきたため」と話す。
  また、12年に日本国内で再生可能エネルギー由来の電力を固定価格で買い取る制度が導入されるよりも前の「約15年前から再エネ向けのファイナンスをやってきた自負がある」とし「マーケットとしてのファイナンスの需要がある中、結果的にわれわれに声がかかりやすくなっている」と述べた。今後は、マレーシアやタイ、インドなどアジア域内の事業向け融資を強化する方針だ。
グローバルに追う高収益
  BNEFのアナリストアリ・イザディ氏は、MUFGだけでなく三井住友Fや、みずほFGの国内大手3行について「これまでも欧州や米国での再生可能エネルギー案件の融資に積極的だった」と指摘する。2月に日銀がマイナス金利政策を導入した後には「さらに高い収益をグローバルに追う傾向となっている」とし、同政策導入のタイミングが「英国での洋上風力案件への投資機会の好機と重なっており、邦銀3行による再エネ融資の最も大きな割合を占めている」と話した。
  三井住友F広報担当の氷室祐一郎氏は、同社の融資先に風力発電事業が多いことの背景について「欧州では近年洋上風力の導入が進んでおり、大規模かつ優良スポンサーの案件が多い」と指摘した。みずほFG広報担当の塩野雅子氏は「再生可能エネルギーなど環境配慮型インフラ事業向けプロジェクトファイナンスは、戦略的重要分野として先駆的に取り組んでいる」と述べた。
原題:Japan’s Negative Rates Prod Megabanks Into Offshore Wind Loans(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-31/OFQFGQ6S972901


 

三菱東京UFJ銀行の頭取に課された「訓練」

サイバー無策 企業を滅ぼす

村林聡・専務CIO(最高情報責任者)に聞く
2016年10月31日(月)
小笠原 啓
 顧客が使うパソコンまで保護しなければ、金融システムは守れない──。こう指摘するのは、三菱東京UFJ銀行のCIO(最高情報責任者)を務める村林聡専務。セキュリティー対策には相当の費用がかかるが、インターネットによるコスト削減効果と比較すれば安上がりだと話す。同行では、頭取になる前にシステム障害時の記者会見の訓練まで実施するという。サイバーセキュリティーに対する覚悟をCIOに聞いた。

(聞き手は小笠原 啓)

村林 聡(むらばやし・さとし)氏
三菱東京UFJ銀行専務取締役コーポレートサービス長兼CIO(最高情報責任者)
1981年三和銀行入行。UFJ銀行を経て、2006年に三菱東京UFJ銀行システム部部長(特命担当)。銀行における情報システムの企画・設計・開発に一貫して携わる。2015年6月より現職。三菱UFJフィナンシャル・グループのグループCIOも兼務する。(写真:陶山 勉)
サイバー攻撃により金融システムの信頼性が揺らいでいます。今年2月、バングラデシュ中央銀行が米ニューヨーク連銀に保有している口座が攻撃され、約8100万ドルが盗まれました。国際銀行間通信協会(SWIFT)のソフトウエアに脆弱性があった可能性が指摘されています。

村林:全容の解明はまだされていませんが、極めて深刻な事件だと思います。SWIFTは全世界の銀行が関係する国際送金ネットワークの基盤です。ここがサイバー攻撃の標的になり、不正送金を許してしまった意味は非常に重い。

 幸いなことに、日本の銀行自体はバングラデシュ中央銀行のような事態には陥っていません。しかし日本でも、多くの預金者が「不正送金」の被害に遭っているのは事実です。パソコンを乗っ取られて不正にお金を引き出されるケースが、国内で4〜5年前から顕在化しています。

金融システムは堅牢なイメージがありますが、サイバー攻撃の進化に追随できなくなってきたのですか。

村林:金融システムの範囲が広がってきたことの裏返しでしょう。インターネットにつながる顧客のパソコンも、今や広義の金融システムの一部です。銀行本体だけを守っていればいい時代ではないのです。

 金融機関がインターネットバンキングを提供している限り、顧客が不正送金の被害に遭わないよう手を尽くさないといけない。ウイルス対策ソフトやワンタイムパスワードを提供したり、注意を喚起したりといったことは、銀行の責任だと考えています。攻撃の手口は巧妙化していますが、対策を進めたことで実際の被害件数はかなり減ってきました。

セキュリティー対策にはコストがかかります。投資に見合うリターンは得られているのでしょうか。

村林:インターネットの登場以降、銀行のサービスは大きく変わりました。例えば振り込み。以前は店舗に足を運び、窓口やATMで手続きする必要がありましたが、今ならネットで完結します。セキュリティー対策をしてきたからこそ、こうしたサービスが実現したわけです。

 極論ですが、もしインターネット「以前」に戻るなら、振り込みのためだけでもATMの数や窓口人員を増やさないと対応できません。それにかかるコストは、セキュリティー対策のコストよりもはるかに高いはずです。

 インターネットバンキングをあきらめるのか、それともサイバーセキュリティーにお金を投じるのか。こう考えれば、投資対効果は明らかです。

銀行の存続に関わるリスク

村林:「信頼」で商売している銀行にとって、レピュテーション(評判)リスクは無視できません。「あそこの銀行に預けると不正送金の被害に遭う」といった風評が立つと、顧客への影響は大きい。そうした意味では、セキュリティ対策を怠ると銀行の存続に関わるリスクが生じかねないのです。

CIO(最高情報責任者)が投資の必要性を訴えても、最終的に資金を投じるかどうかを決めるのはCEO(最高経営責任者)です。

村林:よほど理不尽なことを要求しない限り、セキュリティーに関する投資は全て認められます。逆にCEOから「それで十分か」と聞かれるぐらいです。(米国の中央銀行にあたる)FED(連邦準備制度)は、金融機関の経営にとっての最重要課題の一つはサイバーセキュリティーだと断言しています。日本の金融庁も同じ認識を持っています。

セキュリティー対策に取り組むうえで、最優先すべきテーマは何でしょうか。

村林:まずは組織、体制でしょう。それがないと始まりません。起きている事象を理解し、脅威を判断しなければ技術的な対策は取れません。

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は2015年、グループ横断組織の「サイバーセキュリティ推進室」を設置しました。三菱東京UFJ銀行だけでなく信託銀行や証券会社、海外子会社などグループ全体で数百人いるセキュリティー担当者の連携を深めるのが狙いです。

 推進室が中心となり、国内外の業界団体との連携を強化。脅威を察知して調査し、対策を取るという一連の流れを整備しました。経営会議への報告体制も改善しました。

村林:三菱東京UFJ銀行について言えば、同じような取り組みは以前からやっていました。しかし、金融システムの範囲が広がるにつれ、銀行だけでは対応しきれないことが増えてきました。関連会社のDDoS攻撃(大量のデータを送りつけてサーバーをダウンさせる攻撃手法)対策が不十分だと、グループ全体に影響が及ぶケースが出始めたのです。提携先も含めて対策に漏れがないか、改めて管理しないといけません。

情報の共有が、セキュリティー強化につながる

金融業界ではグループの垣根を越えて、各社が情報共有に積極的です。

村林:前述のSWIFTや全銀システムを通じて、あらゆる銀行はネットワークでつながっています。どこかの銀行が狙われたら、次は自分たちが同じ被害に遭うかもしれない。「インテリジェンス」と呼びますが、脅威の情報をできる限りシェアして、業界をあげて対策を強化するのが重要になります。

 そうした観点で2014年に設立されたのが一般社団法人、金融ISAC(Information Sharing and Analysis Centerの略)です。国内金融機関で情報を共有するだけでなく、米国の同様組織であるFS-ISACとも連携。ベストプラクティスを学んでいるところです。攻撃側はどんどん新しい手法を編み出しており、「いたちごっこ」が続いています。金融機関全体で協力しなければ、押さえ込むのは難しいでしょう。

他の業界に目を転じると、情報共有を躊躇する日本企業はまだ多い。ネットで「炎上」することを恐れて、サイバー攻撃を受けたことを可能な限り隠そうとする企業もあります。

村林:非常に難しい課題です。じっと隠しているのは問題ですが、無用な混乱を与えてはならない。マスコミ報道のあり方も含めて、コンセンサスが必要だと思います。

 三菱東京UFJ銀行では経営トップが「記者会見」の訓練をするのが通例になっています。サイバー攻撃によるシステム障害が原因で、サービスが提供できなくなったと想定し、適切な情報発信ができるよう準備するためです。幸いなことに現実化していませんが、サイバー攻撃を受けたらその事実はきちんと伝えるようにしています。

 現頭取の小山田(骼=jは副頭取だった昨年9月、担当者から質問攻めに遭いました。MUFGグループCEOの平野(信行氏)も同様の訓練を受けています。

 株主総会でサイバー関連の質問が出る時代です。世の中が本当に変わってきたと思います。セキュリティーに完璧はあり得ない。常に最新の情報をインプットして、対策を取り続けないといけません。


このコラムについて

サイバー無策 企業を滅ぼす
サイバー空間に巣くう犯罪者集団が、日本企業をターゲットにし始めた。
手にする武器は「ランサムウエア」。データを人質にとって身代金を求める。
あらゆるものがインターネットにつながると、電力システムや自動車にも魔の手が迫る。
もはやインターネットを抜きに、ビジネスを継続できる企業は存在しないのが現実だ。
にもかかわらず、多くの経営者はサイバー攻撃を「他人事」としか認識していない。
「サイバー無策」は日本を滅ぼす。次に狙われるのはあなたの会社だ。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/16/102100010/102800008

 


孫社長、「1兆のIoTが人類の進化を加速」

シリコンバレーNext

買収したARMのカンファレスで講演
2016年10月31日(月)
中田 敦
 「1兆のIoTが人類の進化を加速」――。ソフトバンクグループの孫正義社長は2016年10月25日(米国時間)、9月に買収した英ARMがシリコンバレーで開催した「ARM TechCon 2016」の基調講演に登壇し、ARMを買収した意義やIoTの未来像を語った(写真1)。


写真1●ソフトバンクグループの孫正義社長
 ARM TechConはイギリスに本社があるARMが、シリコンバレーの半導体技術者を対象に毎年開催しているカンファレンス。孫社長は基調講演の冒頭、「ソフトバンクによるARM買収後も、ARMとパートナーとの関係は変わらない。ARMは誰もが信頼できるプラットフォームとして維持する。どうか心配しないでください」と語り、「ARMアーキテクチャー」を半導体メーカーにライセンスするARMのビジネスモデルや、ソフトバンク子会社としてのARMの独立性を維持していくと強調した。

IoTは「カンブリア爆発」の再来

 続いて孫社長が言及したのは「カンブリア爆発」だ(写真2)。5億年前のカンブリア紀に生物は飛躍的な進化を遂げた。それをカンブリア爆発と呼ぶが、孫社長は生物の進化が爆発的に発生した原因として「生物が『目』というセンサーを手に入れたこと」を挙げる。「目があることで生物は、ほかの生物を追いかけて食べてしまえるようになった。これはとても重要なことだが、より重要なのは、目というセンサーから大量のデータを集められるようになったこと。データの量が増えることで、脳の学習サイクルが加速し、その後の生物の進化をさらに加速させた」(孫社長)。


写真2●今回のテーマ「カンブリア爆発」を語る孫社長
 それと同じことが今、人類が作り出した人工物にも、IoTという形として起きているというのが孫社長の主張だ。孫社長は2035年までに1兆個を超えるIoTデバイスが、センサーデータをクラウドに蓄積できるようになるという見通しを語る。そしてクラウド上の人工知能がセンサーデータを機械学習して、さらに賢くなると主張した。

 「IoTとAIの関係は、目と脳の組み合わせが生物の進化を加速させたのと同じだ。カンブリア爆発のように、IoT爆発(エクスプロージョン)が起こる」。孫社長はそう述べ、「IoT爆発が起ころうとしている今だからこそ、ARMを買収した」と説明した。

 孫社長はIoTが集めるデータを機械学習してAIが賢くなっていく先に、AIが人間の知性を上回る「シンギュラリティ」が到来すると主張(写真3)。冒頭に紹介したように「1兆のIoTが人類の次の進化を加速させる」と述べた。しかしシンギュラリティに至る革命は「1社では成し遂げられない」(孫社長)と述べ、会場に集まるARMのパートナーに対して協力を訴えかけた。


写真3●IoTとAIが「シンギュラリティ」をもたらすと語る孫社長
 基調講演で孫社長がもう一つ強調したのは、IoTのセキュリティだった。「1兆のIoTがネットワークにつながる時代にあっては、プロセッサの動作周波数が2倍になることや、メモリーの容量が2倍になることよりも、セキュリティが重要になる」(孫社長)。

自動車は「ノーセキュリティだ」と孫社長

 しかし現在のIoTは、セキュリティが非常に脆弱だ。その象徴として孫社長は、自動車を例に挙げた。「今の自動車は、数千の半導体チップが搭載され、数百のARMコアが稼働している(写真4)。しかしこれらのチップは暗号化されておらず、ノーセキュリティだ」と孫社長は主張。「(ネットにつながっていない)ノンコネクテッドな自動車では問題にならなかったが、コネクテッド(ネットに接続)されると状況は全く異なる。あなたの自動車をハックするのは非常に簡単だ」(孫社長)とした。


写真4●自動車は「ノーセキュリティ」と語る孫社長
 その上で孫社長は「自動車に搭載されるチップは、全て暗号化機能を搭載すべきだ」と主張。ARMは現在、ARMプロセッサへの暗号化機能の搭載を進めている。セキュリティへの懸念の高まりも、ARMのビジネスにとって追い風になることを示唆した。


このコラムについて

シリコンバレーNext
「シリコンバレーがやってくる(Silicon Valley is coming.)」――。シリコンバレー企業の活動領域が、ITやメディア、eコマースといった従来の領域から、金融業、製造業、サービス業などへと急速に広がり始めている。冒頭の「シリコンバレーがやってくる」という言葉は、米国の大手金融機関、JPモルガン・チェースのジェームズ・ダイモンCEO(最高経営責任者)が述べたもの。ウォール街もシリコンバレー企業の“領域侵犯”に警戒感を隠さない。全ての産業をテクノロジーによって変革しようと企むシリコンバレーの今を、その中心地であるパロアルトからレポートする。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/061700004/102600155/


 
ソフトバンクの「ペッパー」、孫社長のロボットの夢実現には道険し
Pavel Alpeyev、天野高志
2016年10月28日 09:48 JST
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文化の衝突やAIめぐる認識の違いが開発の障害に
面白いが実用的でないヒト型ロボットの仲間入りか
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日本企業は何年も前から、目に見える生活空間でのロボットの普及を目指してきたが、成功と言うにはほど遠いものだった。
  ソフトバンクグループのヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」には、局面打開が期待されていた。世界初の感情認識ロボットと銘打ったペッパーを、ソフトバンクは2014年に発表後、積極的にマーケティングしてきた。接客や受付業務、翻訳などの仕事がこなせるという触れ込みだった。
  ペッパーを導入している静岡県藤枝市の市役所企画経営課の西淳一氏は、「基本的には、会話ではなく、タブレットを使って紹介する」と説明する。「市役所1階のロビーに設置しており、庁舎を案内するほか、市内の特産品や観光名所を案内する」という。
ヒト型ロボット「ペッパー」(2016年5月19日)
ヒト型ロボット「ペッパー」(2016年5月19日) Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
  ペッパーは、面白いが実用的ではない日本製ヒト型ロボットとして、ホンダのアシモとソニーのキュリオの仲間入りしそうだ。開発に関わった技術者らによれば、成功に必要な要素はそろっていた。しかし、意思決定のまずさで機会をつかみそこねたという。
  ソフトバンクはフランスのロボット開発会社、アルデバラン・ロボティクスを12年に買収したが、両社の文化はかみ合わなかった。日本人社員らはアルデバランの従業員が休暇で何週間も不在となることに腹を立てたし、フラットな組織に慣れたアルデバラン社員は何層にも積み重なる管理職たちに決定を覆されるのに不満を抱いた。
  ソフトバンクはソフトバンクロボティクスを設立し、事業部門と技術部門の責任者を指名したが、同社で1年間、人工知能(AI)研究に携わったアンドルー・ギャンバーデラ氏は「基本的に、ロボット工学やAIについて理解していないプロジェクトマネジャーが会社を率いていた。ビジョンと方向性が完全に欠けていた」と話した。
  ソフトバンクはアルデバランを迎え入れるのに伴う難しさがあったことを認めるが、試作品を商品に変える過程で生じた意見の違いの大半は予想されていたものだと指摘する。ペッパー投入後に収集したデータに基づき、ハードウエアとソフトウエアに数多くの改善を加えたという。
  同社のロボット事業推進室の蓮実一隆室長は、「ロボットと接する時、ほぼ無限の可能性がある」と指摘し、そうした側面をやや甘く見ていた可能性があると説明。データが大量となった時には当然ながら分析の手法としてディープラーニングが必要だが、現在はその手前の行動パターンを集めるフェーズにあると語った。
  ソフトバンクは、言語や視覚、音声からの感情分析など重要部分の多くを外注し、アルデバラン出身社員を開発の中心から外した。15年6月にペッパーの最初の1台が出荷されるころにはアルデバランの創業者のブルーノ・メゾニエ氏は当初の開発メンバーだった幹部とともに同社を去っていた。
都内のソフトバンク店舗で「ペッパー」を撮影する女性(2016年7月19日)
都内のソフトバンク店舗で「ペッパー」を撮影する女性(2016年7月19日) Photographer: Akio Kon/Bloomberg
  ペッパーの最大の売りポイントである感情エンジンについてもソフトバンク側とアルデバラン技術者は対立。開発が遅れ15年10月から出荷された法人向けバージョンでは同機能が停止されていたと事情に詳しい関係者2人が述べている。
  CLSAアジア・パシフィック・マーケッツでファナックを担当しているモルテン・ポールセン日本部長は、「感情を読み取れることがサービスに役立つのかどうかは分からない。当社のオフィスビルにはいまペッパーが何台かあるが、人が集まっているところは見ない。本質的にヒト型をしたiPadだ」と述べた。
  それでも、ペッパーが極めて優れた機械であることは確かだ。人間のようなボディーランゲージを駆使し視線を合わせたり触れられた時に反応したりもできる。休止モードの時には眠っているような呼吸のまねまでする。ソフトバンクの赤字覚悟の姿勢のおかげで、一体1800ドル(約19万円)という手の届く価格設定だ。
  「ロボットにできること、できないことを考えた時、ペッパーは信じられないほど野心的なプロジェクトだ」とポールセン氏が述べた。
  ペッパープロジェクトの存続はソフトバンクの孫正義社長にかかっていると言える。ブルームバーグが入手した電子メールによると、同社長は昨年後半の社内会議でホワイトボードに絵を描いてみせた。掃除ロボットのルンバに似ていて、クマの耳とタブレットが付いた「クーマン」というニックネームのそのロボットが、ペッパーの後継機なのかもしれない。
原題:SoftBank’s Struggles With Pepper Keep Son’s Robot Dreams on Hold(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-28/OFLQU06JIJUS01

http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/159.html

記事 [中国10] 中国人留学生は各国で最多、豪勢な生活ぶりに現地で懸念や反感も―香港紙
29日、中国人留学生の豪勢な生活ぶりに、現地では懸念や反感が強まっている。写真は米ミシガン大学。


中国人留学生は各国で最多、豪勢な生活ぶりに現地で懸念や反感も―香港紙
http://www.recordchina.co.jp/a153840.html
2016年10月31日(月) 19時20分


2016年10月29日、参考消息網によると、24日付の香港紙・経済日報は、中国人留学生の豪勢な生活ぶりに、現地では懸念や反感が強まっていると伝えた。

中国政府が発表した海外留学に関する16年度の報告書によると、海外に留学する人の数は中国が最多で、主な留学先は米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランドなどの英語圏となっている。

中国人の海外留学は現在も安定成長にあり、海外留学者は15年に52万人を突破。16年は増加幅がやや下がり、初めて1桁ペースになる可能性が高いが、それでも増加はまだまだ続くとみられている。

外国人留学生全体に占める中国人学生の割合は、米国やカナダでは30%、英国やオーストラリア、ニュージーランドでは20%超、韓国では45%、日本では62%を占める。国内の学習環境に満足できない親が小中学生の子どもを海外に留学させるケースも少なくない。中国で海外留学は一大ブームとなっているが、留学先の現地では降って湧いたような存在で「パラシュートキッズ」とも呼ばれている。インターナショナル・ヘラルド・トリビューンによると、多くはニューリッチ層の子どもだ。親は稼ぐことにばかり目が行き、その子どもたちは豊かな生活は送れても、感情の上では満たされないまま成長してきた。

そして、留学先でも豪勢な生活を送っている。中国国内と同様の浪費とも言えるほどの消費ぶりは、現地の人々に驚きを与えるとともに、子どもの生活や習慣にまで影響を与える恐れがあると、懸念が広がっている。米外交誌フォーリン・ポリシーは、「素朴で勤勉、愛国心に満ちた中国人留学生は、もはや過去の存在になった」と伝えている。

1980年代の中国人留学生は、「擲身報国(一身を投げうって国家のためにつくすこと)」を絵に描いたような存在であったり、グリーンカードを取得して米国人になるため刻苦努力したりと、夢を追いかけて海を渡る人が多かった。だが現在の留学生は「富二代」と呼ばれる子弟ばかりだ。富をひけらかす中国人学生に対する反感は日に日に強まっているとの報道もある。(翻訳・編集/岡田)

http://www.asyura2.com/16/china10/msg/183.html

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
92. 2016年10月31日 23:17:00 : eei2j6vqJs : OQWBlhXLH88[64]

>>91. 2016年10月31日 22:57:27 : GT0BhlMqfo

>これ以上何を探る

お前も本当に馬鹿人間だな。

それは下衆の勘繰りというものだ。

自民党だって候補者を出してるのに自由だろ。

お前も自由党に入って政治家をやればいい。

共産カルト信者でどうすんだ? 

今に野党四共闘でフルボッコにされたいのかよ。

共産党には自由がない。あるのは言論封鎖の暴力だけ。



http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c92

コメント [政治・選挙・NHK215] TPPなどよりはるかに重要・重大な問題。それはアベノミクスの失敗の検証である。国を挙げてすべきこと。 小沢一郎(事務所) 赤かぶ
2. 2016年10月31日 23:18:19 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[40]
>アベノミクス失敗の検証こそ、国を挙げてすべきこと。

結局、小沢のバカは

アベノミクスの失敗の検証を国を挙げてすることだとさ。

どこを、どの様に検証するのだ。

日銀総裁が、あらゆる手を使っても根を挙げているではないか。

国を挙げてとは、国民に検証させるのか。

バカも休み休みに言えば良い。

口先人間よ、

己が、政治家が、しなければならないことを

国を挙げてなど

責任転嫁も甚だしい。


こう言う小沢の文脈に、またまた騙される御仁が湧いてくることであろう。


http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/304.html#c2

コメント [政治・選挙・NHK215] 「これだけウラがわかっていて「野田と連合」を切れなければ、まちがいなく民進党は消滅する:矢部宏治氏」 赤かぶ
14. 2016年10月31日 23:18:21 : i4xauyCsQw : H@OQqbQ7xfg[65]

今の民進党は、「衆院選で小沢さんについていかなかった人たち」なのだから、自由党と合流するのは難しいと思うがね。
旧民主党の小沢派議員のほとんどは、衆院選で落選している。

民進党も、連合との関係はかなり深い。
連合出身の民進党議員も数多くいるし、日本社会党崩壊以来、連合は民主党、民進党の支援を続けている。
「リベラル派」と呼ばれる民進党議員が、連合出身であることもある。

「連合を排せ!」というのは簡単だが、排して一体どうするのだろうか。
小沢自由党と合流して、野党共闘に走るのか。連合の組織内議員が大反対すると思うが。
まさか、野党共闘に前原グループ、野田グループなどの右派が入るのか?
社民党や、共産党は嫌がるだろうし、消費税問題で小沢さんと対立する気がするが。

野党共闘だと叫ぶのはいいが、いまの野党の状態では「反安倍」以外の一致点がない。
選挙に挑んでも、「消費税は?」「原発は?」「自衛隊は?」という有権者からの質問に答えられないだろう。
結局、玉虫色のことしか言えず、「何がしたいのかよくわからない野党共闘」になってしまう。

今の政治は、かつての社会党のような、政権批判をしていたら議席が取れるような時代ではない。小選挙区制が多数与党を簡単に生み出すからだ。
有権者は、政権担当能力を求めている。昨今の自民党の圧勝も、左派政党が頼りない、という理由がある。
野党共闘というドーピングをして、政権党への道を閉ざすべきではない。
http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/271.html#c14

記事 [アジア21] 韓国機密漏えい、朴大統領の友人が出頭「死に値するほどの罪。許して」=韓国ネット「面の皮が厚い」「一晩かけて泣く演技を練習
31日、朴槿恵大統領が友人の民間人女性、崔順実氏に大統領府の内部資料を渡し、助言を求めていた問題で、韓国に帰国した崔氏が検察に出頭し、「死に値するほどの罪を犯した」と謝罪した。写真はソウルで行われた抗議デモ。


韓国機密漏えい、朴大統領の友人が出頭「死に値するほどの罪。許して」=韓国ネット「面の皮が厚い」「一晩かけて泣く演技を練習?」
http://www.recordchina.co.jp/a153931.html
2016年10月31日(月) 19時40分


2016年10月31日、韓国・京郷新聞によると、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が友人の民間人女性、崔順実(チェ・スンスル)氏に大統領府の内部資料を渡し、助言を求めていた問題で、韓国に帰国した崔氏が同日、検察に出頭し、「死に値するほどの罪を犯した。国民の皆さん、許してください」と謝罪した。

海外に滞在していた崔氏は30日午前に韓国に帰国。容疑者として取り調べを受けるため、31日午後3時ごろ、ソウル中央地検庁舎に姿を現した。

崔氏は現場に集まった100人以上の報道陣を前に当惑した表情を浮かべていた。報道陣の質問には沈黙を貫いていたが、現場周辺にいた市民らがプラカードを持って抗議すると、崔氏は手を口に当て、涙をこらえるようなしぐさを見せたという。その後、建物に入った崔氏は報道陣に対し、「国民の皆さんに申し訳ない。死に値するほどの罪を犯した」とコメントした。

これについて、韓国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せた。

「面の皮が厚い」
「許されると思っているの?ただ真実だけを話してくれればいい」
「死に値する罪は何をしても許されない。朴大統領と一緒に監獄に入ってほしい」

「一晩かけて泣く演技を練習したのか?」
「財産を全て没収するべき!」
「なぜ加害者が泣く?今までさんざん贅沢な暮らしをしてきたくせに。市民はどれほどの血涙を流したか…」

「弱っているふりをしても無駄だよ。次は車椅子に乗って登場するのでは?」
「崔順実も問題だけど、一番問題なのは朴大統領!」
「崔順実の弁護人が弁護士である前に大韓民国の国民であることを願っている」(翻訳・編集/堂本)

http://www.asyura2.com/16/asia21/msg/446.html

コメント [政治・選挙・NHK215] ≪二階VS若狭?≫「離党してもしなくても結構だ」二階幹事長が激怒!小池劇場にウンザリの声も 赤かぶ
1. 2016年10月31日 23:19:19 : BVL5jPDHCU : 8cZmHAzi0kE[9]
どちらも同じ穴のむじなです。しょせんクソ人間。汚職人間に冤罪製造人間。
http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/305.html#c1
記事 [社会問題9] 「あなたの体が燃やせない」 無葬社会――彷徨う遺体 変わる仏教 火葬場現地ルポ、迫り来る多死社会 
「あなたの体が燃やせない」

無葬社会――彷徨う遺体 変わる仏教

火葬場現地ルポ、迫り来る多死社会
2016年10月31日(月)
鵜飼 秀徳

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/book/16/102400002/102400003/01.jpg 

日本屈指の規模を誇る戸田葬祭場。中央左に火葬炉の15本の煙突が見える。炉は無煙化されている。手前はペット用の火葬炉
 その施設は、高速道路沿いの林道を分け入った場所にあった。

 玄関へと歩みを進めると、観音扉が自動で開いた。荘厳なエントランスホールから、白大理石に囲まれたロビーへと誘われる。革のソファに座ったカップルが、沈黙したまま、俯いて動かない。冷たく、重い空気が辺りを包み込んでいる。

 初蝉が鳴き始めた2016年7月某日。筆者が訪れたのは、神奈川県横浜市金沢区にある火葬場、南部斎場である。午後3時過ぎ、1日の最終の会葬者が「最後のお別れ」を終え、骨上げ(拾骨)を待っているところだった。

首都圏で増える「直葬」

 ロビーで見たカップルは、近年首都圏で増えている直葬の会葬者だと推測できる。直葬とは、葬式をせずに、火葬だけで済ませてしまう葬送のことだ。直葬の場合、最小限の親族だけが火葬場を訪れ、骨を拾って帰っていくのが通例である。

 「我々のほうから葬式の形態や故人に関することをお聞きすることはありません。ですから確かなことは言えませんが、印象としては最近、1人か2人でいらっしゃる会葬者が増えてきたように思います」

 南部斎場長はこのように語る。

 死生観の変化や経済的理由によって、直葬の割合は年々増加傾向にある。現在、首都圏では3組に1組程度が直葬を選ぶようになっているとも言われている。斎場長は続ける。

 「個人単位で故人を送る風潮が広がっているようですが、南部斎場でも象徴的なことが最近、ありました。一般の方から、直接斎場に電話が掛かってきましてね。『ただいま、家族が亡くなりました。お葬式をアレンジしていただけないでしょうか』とおっしゃる。普通、火葬場を予約するのは葬儀会社です。私は、『ここは火葬場です。お棺やお花、霊柩車の手配などは行っていないのですよ』と丁重にお断りしましたが、電話口のご遺族は、いたって真剣なんです」

 火葬の手配は葬祭業者が仲介するのが通例だ。納棺や遺体の運搬などを個人でやろうとすると、事は容易ではない。この遺族は合理的に、費用をかけずに自分たちだけで火葬を終えたかったのだろうか。あるいは、葬送のしきたりを知らず、相談する相手もいなかったのだろうか。都会における葬送に対する考え方が、大きく変わってきているようだ。

 南部斎場は、横浜市が運営する公営の火葬場である。横浜市内には計5カ所の火葬場があり、そのうち公営は4施設。1875年に開設された久保山斎場が最も古く、他に戸塚斎場、北部斎場、南部斎場がある。民営の火葬場としては、東急東横線の妙蓮寺駅近くに西寺尾火葬場がある。

 ここ南部斎場は比較的新しい火葬場で、横浜市が急激な人口増の渦中にあった1991年、南部地方(金沢区、港南区、栄区、磯子区)の火葬需要の高まりに対応するため、火葬炉10基、葬祭ホール2室を備えた施設として稼働し始めた。

 開場時間は夏期が朝9時から午後2時半まで。1日最大20体を火葬する能力がある。死亡者が多くなる冬期は時間を1時間延ばし、26体を火葬することが可能だ。

 一般的に、1組当たりの火葬場での滞在時間は1時間半ほど。時間の内訳は読経が15分、火葬1時間、拾骨15分だ。南部斎場での火葬時間が1時間というのは、全国の火葬場ではやや短めの時間と言える。

 地方都市では、火葬だけで1時間半以上かかるところも多い。一方で、最新型の炉を導入している東京都内の火葬場の場合、40分ほどで焼き上げることができるという。

熱気が籠る炉室

 火夫(火葬技師)が働く炉室に入ると、熱気が籠もっていた。この日は、最後の火葬が終わって30分ほどが経過していたが、それでも少し滞在するだけで汗がにじんでくる。炉の高さは4メートルから5メートルあるだろうか、銀色に光る巨大炉が10基、ずらりと並ぶ様は壮観である。周辺環境に配慮し、煙を再燃焼させることで無煙化し、排気しているという。

 「火葬の温度は約800度です。火葬が始まると、炉室は尋常ではないほど高温になります。この状態のままで作業すれば火夫は死んでしまいますので、この設備が付いています」

 斎場長が指差したのは、各炉に向かって伸びている大きな送風口だ。火夫は一人ひとり背中に強い冷風を受けながら作業をするという。炉内にノズルが延びていて、そこから強烈な火炎が放射される。火夫がノズルを左右に動かしながら、丁寧に焼いていく。

 火葬される遺体のサイズは様々だ。子供と大人、男性と女性、太った人から痩せた人まで、体格には大きな違いがある。遺体に心臓ペースメーカーが埋め込まれていた場合、爆発する危険性もあるという。だから、火夫が炉内を絶えず観察し、遺体がそったりした時には金属の棒を操り、定位置に戻しながら……。何でもロボット化の時代なのに、火葬は完全自動制御されていないのだ。

 火葬の自動化・合理化が進まぬまま、今、首都圏では火葬場不足が深刻になっている。

 横浜市の火葬場を統括する市健康福祉局の担当者は明かす。

 「今年の1月は大変、混み合いました。予約サイトは7日先までしか予約できないのですが、朝の早い時間帯を除いて、予約が一杯でした。希望時間に予約が取れなければ、市内の別の斎場に振り替えることになります。横浜市の火葬場が混んでいる理由は、人口に対して火葬炉が少ないからです。横浜市は、政令指定都市の中で人口10万人当たりの火葬炉数が最下位に近い。死亡者数に対して、インフラが追いついていないのが現実です」

 2003年度、市営4斎場の火葬数は2万206件だった。それが2014年度では2万8927件。確かに、近年、火葬需要がうなぎ上りに増えてきているようだ。

 東京都足立区の西光寺の住職、嶋村喜久は、火葬に立ち会う僧侶という職業柄、最近の火葬場の変化を敏感に察していた。

 「私は長年、火葬場に通っていますがね、先日、初めて炉前での順番待ちを経験しましたよ。数年前までは、全ての炉が満杯になるなんてことはほとんどなかった。ですが、その時は炉の全てが稼働中で、次の会葬者も炉前で最後のお別れをしている。さらに我々が、その後ろで待機しているという状態です。30分も待ちました。火葬の1週間待ちは、もはや当たり前。冬場ならまだしも、夏場の長期間の火葬待ちは、なかなか過酷なものがあります。ある葬儀屋さんがこっそり、『人が亡くなってから火葬場を押さえたのでは間に合わない。亡くなることを前提に、混み合いそうな時間帯は事前に押さえておく』と教えてくれましたよ。旅行会社が航空機の座席を予め確保しておく、まさにアレと同じです」

「友引」でも運用

 横浜市の火葬場の予約サイトを見ると、確かに混み合っている。向こう3日間の予約はほぼ埋まっており、4、5日先は午前の早い時間帯しか空いていない。朝一番の火葬しか予約できない場合は、葬式を前日までに終わらせておき、一晩、どこかに遺体を安置しておくしかない。南部斎場では、霊安室は備えていないという。

 火葬場が混み合う理由は、大量死と火葬場不足の悪循環だけではない。直葬の増加が影響している、と見る専門家もいる。直葬は葬式をしない分、会葬者は火葬場で時間をかけてお別れをする傾向にあるのだという。

 火葬需要の高まりや混雑に対応するため、横浜市の火葬場では「友引」の日の稼働を始めた。一般的に友引の日は「友を呼ぶ」とのことで、葬式や火葬などを避ける傾向がある。そのため、葬祭関連施設は休館になっていることが多い。

 だが、現実はそんなことも言っていられない状況で、横浜市の火葬場では友引の日の受け入れを始めた。同様に、都内や名古屋市などの斎場でも友引の運用を始めている。

 さらに横浜市はもうひとつ、対策を講じている。市外の住民からの予約に制限を設けたのだ。近隣自治体の火葬場も横浜市と同じ需要過多状態であり、市外からの遺体が持ち込まれてくることがある。それが、ますます待機時間を長引かせる要因になっている。市外の人で横浜市の火葬場を使いたい場合、利用の3日前に空きがある場合のみ、受け付けるという。

 だが、「ソフト=火葬場の運用法」を変えるだけでは、いずれ火葬場のパンクは目に見えている。「待機遺体」を改善するには、「ハード=火葬場の増設」しかないが、「迷惑施設」である火葬場の新設は極めて難しいのが実情だ。

 火葬場建設の際には、必ずといっていいほど住民の反対運動が起きるが、人口が増え続ける首都圏ではやむにやまれず新設するケースも出てきて、現在、埼玉県川口市や千葉県習志野市などで公営の火葬場が建設(もしくは計画)中だ。

(第2回に続く)=敬称略=

本記事をもっと読みたければ…
『無葬社会――彷徨う遺体 変わる仏教』

鵜飼秀徳著/日経BP/1700円(税別)
遺体や遺骨が彷徨う時代――。既に日本は死者数が出生数を上回る「多死時代」に突入した。
今後20年以上に渡って150万人規模の死者数が続く。
遺体や遺骨の「処理」を巡って、死の現場では様々な問題が起きている。
首都圏の火葬場は混み合い「火葬10日待ち」状態。
遺体ホテルと呼ばれる霊安室ビジネスが出現し、住民運動が持ち上がっている。
都会の集合住宅では孤独死体が続々と見つかり、スーパーのトイレに遺骨が捨てられる――。
「無葬社会」が、日本を覆い尽くそうとしている。
そこで僧侶や寺はどう向かい合えばいいのか。
「イエ」や「ムラ」が解体され、墓はどうなる?
現代日本における死のかたちを通して、供養の意義、宗教の本質に迫る。
『寺院消滅〜失われる「地方」と「宗教」〜』の著者、渾身の第2弾。

このコラムについて

無葬社会――彷徨う遺体 変わる仏教
「多死時代」に突入した日本。今後20年以上に渡って150万人規模の死者数が続く。
遺体や遺骨の「処理」を巡って、いま、“死の現場”では悩ましい問題が起きている。
首都圏の火葬場は混み合い「火葬10日待ち」状態。
遺体ホテルと呼ばれる霊安室ビジネスが出現し、住民運動が持ち上がっている。
都会の集合住宅では孤独死体が続々と見つかり、スーパーのトイレに遺骨が捨てられる――。
原因は、地方都市の「イエ」や「ムラ」の解体にある。その結果、地方で次々と消える寺院や墓。
地方寺院を食う形で、都市部の寺院が肥大化していく。
都心では数千の遺骨を納める巨大納骨堂の建設ラッシュを迎えている。だが、そこに隠される落とし穴――。
日本を覆い尽くさんばかりの「無葬社会」の現実。
現代日本における死のかたちを通して、供養の意義、宗教の本質に迫る。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/book/16/102400002/102400003/
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/726.html

記事 [経世済民115] 世界で男女の賃金格差がなくなるのは170年後!?―中国メディア
世界経済フォーラムは26日、健康・教育・経済・政治の4分野から世界100以上の国と地域に住む女性の地位を分析・数値化して取りまとめた2016年度「世界男女格差報告」を発表した。


世界で男女の賃金格差がなくなるのは170年後!?―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/a153901.html
2016年10月31日(月) 21時30分


世界経済フォーラム(WEF)は26日、健康・教育・経済・政治の4分野から世界100以上の国と地域に住む女性の地位を分析・数値化して取りまとめた2016年度「世界男女格差報告」を発表した。新華社が伝えた。

報酬と就業率という点において、現在男女格差が急速に拡大していることが判明した。これをうけてWEFは、昨年の報告において、「経済分野で男女平等が実現するまでに、あと118年かかる」と予測していたが、今年の報告では、この予測が「あと170年」と修正された。(提供/人民網日本語版・編集/KM)

http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/160.html

記事 [中国10] 日本人が長寿なのは6種類の物をよく食べるから!?=中国ネット「実際のところは日本の福祉が良いからだ」「中国は同士討ち
29日、中国のポータルサイト・今日頭条は日本人が長寿なのは食習慣と関係があると分析する記事を掲載した。これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。資料写真。


日本人が長寿なのは6種類の物をよく食べるから!?=中国ネット「実際のところは日本の福祉が良いからだ」「中国は同士討ちモードに入っている」
http://www.recordchina.co.jp/a153854.html
2016年10月31日(月) 22時50分


2016年10月29日、中国のポータルサイト・今日頭条は日本人が長寿なのは食習慣と関係があると分析する記事を掲載した。

日本人の長寿は世界的によく知られているが、この理由について記事は、日本人の食習慣と関係があると分析。米よりも魚を多く食べること、味噌汁をよく飲むこと、納豆をよく食べること、海藻類をよく食べること、抹茶をよく飲むこと、緑茶をよく飲むことの6つを理由として挙げた。

これに対し、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

「実際のところは、日本の福祉が良いからだ」
「日本人が長寿なのは国家の制度が良いからだ」
「日本の農作物はいいものだからだ。だから健康」

「中国はジャンクフードが多すぎ」
「環境と食事ゆえだ。中国は製造大国で環境汚染が甚だしい。食品安全問題はもはや笑い話になっており、だからがんが多い」

「水質がポイントだと思う。どんなに良いものを食べても、安心な水で作らなければ健康的なものは食べられない」
「日本では水道水を直接飲めるからな。中国で同じことができるか?」

「中国の食品には安全保障がない。基準値越えや偽物が多すぎる」
「食べ物が良ければ空気は関係ないというのか??どんなに良いものを食べていても汚染された空気を吸っていればすべて無駄だ」

「いい人は長生きせず、悪人はいつまでも生きる」
「中国は同士討ちモードに入っているからな。戦争しなくてもそのうち自滅する」(翻訳・編集/山中)

http://www.asyura2.com/16/china10/msg/184.html

コメント [政治・選挙・NHK215] TPPなどよりはるかに重要・重大な問題。それはアベノミクスの失敗の検証である。国を挙げてすべきこと。 小沢一郎(事務所) 赤かぶ
3. 2016年10月31日 23:24:37 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[41]
>TPPなどよりはるかに重要・重大な問題。それはアベノミクスの失敗についての検証である。経済理論的にはもとから疑問視されていた滅茶苦茶な「理論」に無責任に乗っかり、妙な期待だけを煽って破裂させて今までになく先行き不透明感を高めているアベノミクス失敗の検証こそ、国を挙げてすべきこと。

あほか!
TPPの採決が目先にあるとき、まずはTPP法案の採決防止に全力を注ぐべき。

そんなことも解らないアホウが、邪魔するな。
TPPは採決によって防止できるが、アベノミクスの問題の解決策など見えていない。

できることからすべきであろう。

それを何だ、ここ言い草

>TPPなどよりはるかに重要・重大な問題

糞してくたばれ!
http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/304.html#c3

記事 [中国10] 自慢の顔やバストに驚きの高額保険!「トップ美女」ファン・ビンビンやリン・チーリンら―中国メディア
30日、ファン・ビンビンやリン・チーリンら美人女優やモデルたちが、顔や体のパーツに掛けている高額保険について今日頭條が伝えた。


自慢の顔やバストに驚きの高額保険!「トップ美女」ファン・ビンビンやリン・チーリンら―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/a153869.html
2016年10月31日(月) 22時0分


2016年10月30日、ファン・ビンビン(范冰冰)やリン・チーリン(林志玲)ら美人女優やモデルたちが、顔や体のパーツに掛けている高額保険について今日頭條が伝えた。

中国トップ美女の呼び名も高いファン・ビンビン。その美しい顔を不慮の事故から守るため、1億元(約15億円)近い保険を掛けていると言われる。さらに昨年、リアリティー番組の中国版「ランニングマン」に出演した際、数々のミッションに挑戦するため、制作会社がその顔面に高額保険を掛けて話題になった。

驚きのスタイルの良さを誇るのが、10頭身モデルのパティーナ・リン(林嘉綺)。こちらは香港企業の広告モデルに起用された際、Dカップの美しいバストに500万香港ドル(約6700万円)の保険が掛けられた。

台湾トップの美脚モデルとして名高いのが、身長176センチで、腰から下は110センチ超えという長い脚を持つシャティナ・チェン(陳思[王旋])。脚だけで1000万台湾ドル(約3300万円)以上の保険が掛けられている。

台湾の女優リン・チーリンには、アクションシーンもあった09年の映画「トレジャー・オブ・エンペラー 砂漠の秘宝」の撮影で、1000万元(約1億5000万円)以上の保険が掛けられた。また、そのバストを守るため100万元(約1500万円)以上が投じられている。

小柄だが均整のとれたスタイルと、引き締まった美脚で知られるのが女性歌手のジョリン・ツァイ(蔡依林)。その脚は5000万台湾ドル(約1億7000万円)の保険で守られている。(翻訳・編集/Mathilda)






http://www.asyura2.com/16/china10/msg/185.html

コメント [お知らせ・管理21] 2016年10月 削除依頼・削除報告・投稿制限連絡場所。突然投稿できなくなった方は見てください。2重投稿削除依頼もこちら 管理人さん
56. 2016年10月31日 23:28:32 : R5NqrcK60R : Je0qcGqoyXU[-1436]
>>51>>52>>53

なに、これww

この掛け合い
下手な漫才より、面白いんですけどwww
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/465.html#c56

記事 [中国10] 中国のサラリーマン、相撲ごっこで日々のストレス発散―重慶市
多くの若者が30日、重慶のある遊園地で力士を模したコスチュームを着て、相撲ごっこをして遊び、日々の暮らしから生じるストレスを発散していた。


中国のサラリーマン、相撲ごっこで日々のストレス発散―重慶市
http://www.recordchina.co.jp/a153904.html
2016年10月31日(月) 23時20分


中国の相撲ごっこがちょっとした話題となっている。中国新聞網が伝えた。

多くの若者が30日、重慶のある遊園地で力士を模したコスチュームを着て、相撲ごっこをして遊び、日々の暮らしから生じるストレスを発散していた。(提供/人民網日本語版・編集/YK)

http://www.asyura2.com/16/china10/msg/186.html

コメント [社会問題9] 「若者の貧困」を招く、精神疾患増加の実態(東洋経済) てんさい(い)
1. 2016年10月31日 23:31:22 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[3080]

>努力や実力でどうにかなるような公平性は、急速に失われていっている

医療が高度化して、障害者が増え

一方で、障害者でも生き延びられるように社会保障が高度化しているのだから

努力や実力で差が埋められないケースが増えて行くのは当然のことだ


それに、元々、この世界には公平性など存在しないという方が正しい

だから、いくら民主主義や自由平等といった妄想を信じる大衆が、

公平性を世界に要求し、強制しようとしてもいずれは破綻するということだ


http://www.asyura2.com/12/social9/msg/724.html#c1

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
93. 2016年10月31日 23:34:13 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[42]
92.よ

何回でも繰り返してやるぜ。

>小沢の願いは次の衆院選で岩手4区に民進党の候補者を立てないで欲しいと野田豚に頼むだけ。

それ以外の理由はない。

先の選挙でも小沢は地元に張り付いていたが、かろうじて議席が守れたほど、地元でも小沢への信頼はなくなっている。

和子婦人との離婚のことも災いし、次はほとんどないであろう。
その小沢が藁をも縋る気持ちで願っているのが民進党からの候補がでないこと。
実際は民進党の候補がでなくても小沢の当選はないだろう。

ころころと政党を渡り歩き党名でも変えまくっている小沢など、それだけでも信用しないさ。

俺に絡めば絡むほどに

小沢を追い詰めてやるぜ。


http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c93

コメント [経世済民115] 「学歴と生涯賃金格差」学費に見合うだけのメリットはあるのか?(ZUU online) 赤かぶ
2. 2016年10月31日 23:35:47 : BVL5jPDHCU : 8cZmHAzi0kE[10]
それでも、今どき大学を出ていなければ正社員の就職口はほとんどなく大半の人が非正規労働者やフリーターになるそうだ。

高卒以下の学歴でほんのわずかの例外の成功者を宣伝してもほとんどの人がそうなるという現実は変わらない。もちろん下位の大学の出身者が恵まれた待遇のところに就職できることも少ないだろうが。

http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/147.html#c2

記事 [社会問題9] 宗教を信じる人は非理性的なのか キルケゴール 征服者ピサロとインカ帝国の末路
いま世界の哲学者が考えていること
【第16回】 2016年10月31日 岡本裕一朗
宗教を信じる人は非理性的なのか
世界の哲学者はいま何を考えているのか――21世紀において進行するIT革命、バイオテクノロジーの進展、宗教への回帰などに現代の哲学者がいかに応答しているのかを解説する、哲学者・岡本裕一朗氏による新連載です。9/9発売からたちまち重版出来(累計3万部突破)の新刊『いま世界の哲学者が考えていること』よりそのエッセンスを紹介していきます。第16回は現代における宗教の意義について議論した哲学者たちの考えを解説について解説します。


現代世界に「宗教」は必要なのか?

現代社会における「宗教」の意義を考えるために、今度は科学と宗教の関係に光を当ててみましょう。というのも、科学が発展すれば宗教は衰退していくと考えられたのに、科学が発展する現代においても、宗教はいっこうに衰退する気配がないからです。とすれば、科学と宗教の関係を、あらためて問い直さなくてはならないでしょう。

この問題に対して、20世紀末から興味深い議論が展開されてきました。発端となったのは、進化生物学者のハーバード大学教授スティーヴン・ジェイ・グールドが1999年に発表した『神と科学は共存できるか?』です。後にも触れますが、アメリカではキリスト教原理主義の活動が根強く、いまだに進化論よりも神の創造説が受け入れられることもあります。この状況で、グールドは科学者として、宗教にいかなる態度を取ればよいか明確に答えようとしています。

たとえばグールドによれば、科学と宗教とは、「まったく別の領域で機能している」ので、二つの活動を一つに統合したり、相互に対立させたりできません。また、一方を消し去って、他方だけを存続させることもできないのです。むしろ、それぞれの活動領域を守り、相手に対しては干渉しない態度が求められます。これを彼は、「NOMA原理」と呼んでいます。このようなグールドの「科学─宗教」関係は、一見したところ、現実的で穏当な議論のように思えるでしょう。宗教が科学の領域にまで口出しするのを防御するとともに、宗教の存在意義をも認めるという、ある意味で「大人の態度」を提唱しているからです。

ところが、同じ進化生物学を研究しているオックスフォード大学教授リチャード・ドーキンスは、こうしたグールドのNOMA原理を厳しく批判し、宗教そのものを「妄想」としてしりぞけました。ドーキンスといえば、1976年に出版した『利己的な遺伝子』で進化生物学の一大ブームを引き起こしましたが、今回は宗教に対して宣戦布告を行なったわけです。そのために、彼が2006年に発表した『神は妄想である』は、アメリカやイギリスだけでなく、世界中でベストセラーとなりました。

宗教批判を展開するため、ドーキンスはグールドのNOMA原理を取り上げて、「ひろく行きわたった誤謬」と批判しています。グールドとは違って、ドーキンスは宗教の主張を仮説と見なしたうえで、それが科学的に正しいのかを検討しようとするわけです。

無神論者ドーキンスの宗教批判

ドーキンスによると、宗教が主張していることは、二つに大別することができます。一つは神が存在するという「神仮説」であり、もう一つは道徳の根拠は宗教にあるという「道徳仮説」(この表現は筆者)です。そこでまず、「神仮説」と、それに対するドーキンスの結論を見てみましょう。

<<私は神仮説をもっと弁護のしようがある形で定義したいと思う。すなわち、宇宙と人間を含めてその内部にあるすべてのものを意識的に設計し、創造した超人間的、超自然的な知性が存在するという仮説である。(中略)宗教の事実上の根拠─神がいるという仮説─はもちこたえることができない。神はほぼまちがいなく存在しない。これが、本書のこれまでのところの結論である。>>

このように、神が存在するという宗教の原理的な仮説を科学的に反論した後、ドーキンスは「道徳仮説」について検討していきます。というのも、神が存在しないとしても、宗教は道徳にとって重要である、と主張できるからです。じっさい、グールドのNOMA原理でも、「道徳的な価値」の領域は宗教のマジステリウムとされていました。

ところが、ドーキンスによると、非道徳的で残虐な行為が宗教にもとづいて繰り返されてきたのです。ドーキンスは、聖書やコーランなどを具体的に引用しながら、宗教にもとづく非道徳的な行為を数多く提示し、そこから宗教が道徳的であることを強く否定するのです。それに反して、宗教がなくても、人間は道徳的な行動をするとドーキンスは考えています。

こうしたドーキンスの宗教批判が、キリスト教やイスラム教の原理主義的活動に触発されたことは、ドーキンス自身も明言しています。その意味では、ドーキンスの宗教批判は、「ポスト世俗化」する現代社会において、世俗化の意義をあらためて復権しようとする運動だと理解できるでしょう。彼の宗教批判がどこまで影響力をもつのか分かりませんが、『神は妄想である』が世界中で150万部も売れたことから考えると、科学と宗教の問題が、現代でさえも重要なテーマであることは間違いありません。

ドーキンスの『神は妄想である』と同じ年、世界的にも著名なアメリカの哲学者ダニエル・デネットが『解明される宗教』を出版しました。ドーキンスが、宗教と科学を対立させて、科学の立場から宗教を批判・解体したとすれば、デネットのやり方はまったく異なっています。デネットは、ドーキンスのように宗教を非難することはありません。

しかし、宗教が重要であると明言するにもかかわらず、デネットの書物は、ある意味でドーキンス以上に宗教批判の本である、と言えます。原題(Breaking the Spell)の中に登場する「呪縛(spell)」は、音楽などに熱狂したり、麻薬中毒やアルコール中毒、児童ポルノ中毒になった人が、はまり込んでいる陶酔感をも意味しています。したがって、「呪縛を解く」は「陶酔をさます」でもあるわけです。宗教に陶酔している人々に対して、酔いをさますように解き放つことが、デネットのねらいです。

では、どうすれば「宗教の陶酔からさます」ことができるのでしょうか。この書でデネットがとった方法は、宗教を多くの自然現象の一つと考えて、それを科学的に探究することにあります。つまり、宗教と科学を対立させるのではなく、宗教という「自然現象」を科学によって解明するわけです。デネットは、彼のやり方を次のように表現しています。

<<気をつけてほしいのは、たとえ神が現実に存在し、神が私たちの愛すべき創造者であり、知的で意識的な創造者であることが、たとえ真実であったとしても、それでもやはり、宗教それ自体は、諸現象の複雑な集合体として、完全に自然的な現象であるということである。>>

たしかに、宗教が自然現象であるとすれば、デネットの言うように、自然科学の方法にもとづいて完全に解明できるかもしれません。こうした解明を行なうために、デネットは進化生物学的視点に立ち、ドーキンスが提唱した文化的複製子「ミーム」という概念を利用しています。

しかしながら、こうした方法によって、キリスト教やイスラム教の原理主義者が、じっさいに宗教の呪縛(陶酔)を解く(さます)かどうかは疑問が残ります。というのも、宗教を自然現象として科学的に解明することができるのか、それ自体が問題だからです。デネットの意図は理解できるとしても、はたして宗教を自然科学的に解明できるのでしょうか。
http://diamond.jp/articles/-/106127


 

ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。
【第29回】 2016年10月31日 原田まりる [作家・コラムニスト・哲学ナビゲーター]
ああ、申し遅れました、僕キルケゴールと申します【『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』試読版 第20回】
17歳の女子高生・児嶋アリサはアルバイトの帰り道、「哲学の道」で哲学者・ニーチェと出会って、哲学のことを考え始めます。
ゴールデンウィークの最終日、ニーチェは「お前を超人にするため」と言い出し、キルケゴールを紹介してくれるのでした。
ニーチェ、キルケゴール、サルトル、ショーペンハウアー、ハイデガー、ヤスパースなど、哲学の偉人たちがぞくぞくと現代的風貌となって京都に現れ、アリサに、“哲学する“とは何か、を教えていく感動の哲学エンタメ小説『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』。今回は、先読み版の第20回めです。

やはり、ニーチェがちょっと変わっているというだけのことはあった。

 ニーチェとの出会いからはじまった、不可思議な出来事。私もニーチェに影響されて、少しはものごとを深く考えるようになったと思うが、正直まだ自分で考えるというよりも、ニーチェの考えに影響されているにすぎない。目の前の不思議な現実を受け入れることがやっとという段階だ。

「キルケゴール君が着いたようだ、おーいこっちだ、こっち」

 ニーチェは横断歩道を挟んだ向こう側に彼を見つけたようで、大きく手を振った。すると、横断歩道の向こう側に立つ明らかに一人だけ浮いた、異常な格好をした男性がこちらに向かって軽く会釈をした。

「ちょっと待って、ニーチェ。キルケゴール君ってあの……」

「そうだ、よくわかったな、あいつだ」

「えっ見るからにあの人怪しいよ。夏なのにロングコート着ているし、あんなマジシャンみたいな帽子かぶっている人、ティム・バートンの映画でしか見たことないよ。コスプレ?ハロウィン?」

 やはり、ニーチェがちょっと変わっているというだけのことはあった。

 気温が二十五度を超える夏日にもかかわらず、真っ黒のロングコート、真っ黒のタートルネック、真っ黒のパンツという全身黒ずくめのファッションに身を包み、マジシャン風の大きなシルクハットをかぶった男性が立っている。

 シルクハットを深くかぶっているので顔までははっきり見えないが、かもしだす雰囲気は「変人」そのものである。周囲の人もいかにも怪しいものを見る目つきでチラチラと見ている。

「ニーチェ、あの人やっぱやばそうだよ。周りの人もキョロキョロ見てるし」

「大丈夫だ、慌てる必要はない」

「けどほら、いまあの女子高生の集団に隠し撮りされてたよ」

「彼は人気者だからな……大目に見るのだ」

「もう、適当に答えないでよ」

 そうこうしているうちに信号が青に変わり、大きなシルクハットに真っ黒のロングコートを羽織った奇抜な格好の彼がこちらへと駆け足でやって来た。

「おーい、キルケゴール君、久しぶりだな」

「ニーチェさん、ちょっとここではあれなので、裏にある喫茶店に行きましょう。さっ急いで」

「おお、そうだな、早く移動しよう」

 二人はそのまま早足で、裏通りへと向かった。

 二人が何をそんなに急いでいるのか、意味がわからなかったが、私も早足で二人のあとを追い、男が指定した喫茶店へと向かった。

 たどり着いたカフェは、高瀬川が静かに流れる木屋町通にポツンと立っていた。昭和感溢れるレトロな木造のドアを引くと、中の様子は外観とうって変わり、海に沈んだ洋館を思わす幻想的な雰囲気であった。

 店の照明はブルー色で統一されており、魚こそいないものの、水の中にある洋館のようであった。店内はオルゴール調のBGMがかかっており、コーヒーを沸かす、コポコポという音と交わりメルヘンチックな雰囲気をかもしだしていた。その音は、まるで水中で息をしている音のようで、より幻想的な気分へと私たちを誘った。

 絵画やアンティークが、白で統一された壁一面に飾られており、それらを妖しいブルーの光が照らし出している。私たちは細い階段を上がり、二階のファー席に座った。

「へえ、素敵な喫茶店ですね」

「気にいってもらえたならよかった。ここはゼリーも素敵なんですよ」

「ゼリーが美味しいんですか?」

「美味しい、というより格段に美しいのです。ああ、申し遅れました、僕キルケゴールと申します」

 男は大きなシルクハットを右手で掴み、胸のあたりまで下げると軽く一礼し、微笑んだ。ムスクのいい香りがふわっと立ちこめる。

 なんということだろう。私は思わず息を飲んだ。

 シルクハットに隠れていて気がつかなかったが、細く通った鼻筋に無駄な贅肉のないスッとこけた頬、憂いある切れ長の瞳。キルケゴール、めちゃくちゃイケメンじゃないか!

「……惚れてしまったか」

 ニーチェが私を指さしながらクスリと笑った。

「変なこと吹きこむのやめて……」

 慌てて否定しながらも、心の中では、適当な格好で来てしまったことを後悔していたのは事実だ。

「フフッ。そうですよ、からかっちゃだめですよ」

 キルケゴールは恥ずかしそうに微笑んだ。やはり何度見ても、格段に美しい顔立ちをしている。

「あの、申し遅れました。私はアリサです」

「アリサさんか。God dag、アリサ」

「アリサ、キルケゴール君はデンマークのお坊ちゃんなのだ。誘惑者と呼ぶにふさわしい端正な顔立ちだろう」

「うん、たしかに綺麗ですね」

「いや、そんなことないです。ニーチェさん、大げさに言わないでください。それより何か、頼みませんか」

 彼はそう言うと、店員さんを呼びゼリーを三つ頼んだ。いつもこのゼリーを食べに来るらしい。

 しばらくしてテーブルに運ばれてきたゼリーはレモンイエロー、ピンク、エメラルド、水色とまるでカラフルな宝石がちりばめられたような見た目をしていて、ステンドグラスのような美しさがあった。

「わぁ、このゼリー本当に綺麗ですね」

「フフッ。気に入ってもらえて何よりです」

「レモンスカッシュみたいな味だな」

 ニーチェはどうやらこのゼリーをかなり気に入ったようで黙々と食べていた。

「キルケゴール君、綺麗なものが好きなのだ」

「そう……ですね、綺麗なものと、あと憂愁が好きですね」

 どうやらニーチェとキルケゴールは全然違うタイプのようだ。

 いままで“哲学者”と聞くと、真面目で頭が固く、なんとなく暗い人。というイメージを持っていたがいろんなタイプがいるようだ。

 皮肉屋で明るいニーチェに対して、キルケゴールはどこか寂しげな哀愁漂う性格のようだ。

「アリサさんは、好きですか?憂愁」

「憂愁?えっと憂愁って、哀しみに浸るみたいなことですか」

「そうですね、僕にとって憂愁は恋人みたいなものなんです。どこにいたとしても、憂愁に浸ると、目の前の世界が美しいもののように思えてきます」

「あんまり考えたことなかったな、明るいことやポジティブなことを考える方がいいとなんとなく思っているから」

「なんとなく、ですか」

 キルケゴールはそう言うと、手元にあるゼリーに目を向け、しばらく黙ってみせた。そして、しばらくして、静かに語りだした。

(つづく)


原田まりる(はらだ・まりる)
作家・コラムニスト・哲学ナビゲーター
1985年 京都府生まれ。哲学の道の側で育ち高校生時、哲学書に出会い感銘を受ける。京都女子大学中退。著書に、「私の体を鞭打つ言葉」(サンマーク出版)がある
http://diamond.jp/articles/-/106000


 


 
橘玲の世界投資見聞録
2016年10月31日 橘玲
今も「歴史問題」となっている
征服者ピサロとインカ帝国の末路
[橘玲の世界投資見聞録]
「百聞は一見に如かず」というが、ペルーを訪れるまでは、インカ帝国のことは「アンデス山脈の高地に栄えた文明」という程度の認識しかなかった。しかしなぜ、そんな山の上に都市をつくったのだろうか。海岸に近い平地の方がずっと快適だし、魚介類もたくさんとれるのに。

 インディオ(これはスペイン語で「インド人」のことで南米原住民の呼称としては問題があるが、ほかに適当な呼び方がないのでこれを使う)が平地に住まなかったのには、じつはちゃんと理由がある。

 地図を見るとわかるが、南米の地理は巨大なアンデス山脈によって3つに分かれている。東側(大西洋岸)は「セルバ(森林地帯)」と呼ばれるアマゾンの熱帯雨林、山岳部は「シエラ(山岳地帯)」で農耕が可能なケチュア(標高2500〜3500メートル)と不毛地帯のスニ(標高3500〜4500メートル)がある。西側(太平洋岸)は「コスタ(海岸地帯)」で、アンデス山脈が大きく西側に寄っているためその幅は30〜50キロしかない。さらに太平洋沖にはペルー海流(フンボルト海流)という寒流があり、これによって海面近くの空気が冷やされて上昇気流が起こらず、1年じゅう雨が降らない。アンデスから流れ出す川の周囲は農耕が可能だが、それ以外の海岸地帯はすべて砂漠なのだ(ただ湿気はあるため、冬のリマは海からの雲に覆われ1日じゅう霧雨が降っているという)。

 一方、アンデスのシエラ(山岳地帯)も日本の常識とはまったく異なる。そこは「山」ではなく、造山活動で海面がそのまま隆起した広大な平地なのだ。標高4000メートルを超えるプーナ草原はアルパカなどの家畜を飼うことはできても農耕には適さないが、湿気も少なく、ハエや蚊、ヘビがおらず、高山病に適応すれば快適に暮らせるのだという。そこで高地に都市を構え、標高の低い低地に段々畑をつくってトウモロコシなどを栽培するようになった。インカ帝国がマチュピチュのような「空中(天空)都市」を生んだのは旧大陸とは異なる宗教や文明観を持っていたからではなく、地形の制約からくるきわめて合理的な選択だったのだ。


アンデス山脈の広大なプーナ(草原)。ここは富士山より高い標高4000メートル(ボリビア)                         (Photo:©Alt Invest Com)

山の斜面を利用して整然と段々畑がつくられている(マチュピチュ)     (Photo:©Alt Invest Com)

一攫千金を夢見た征服者たち

 15世紀末に新大陸を発見したコロンブスはそこをインドだと信じ、「インディアス」と名づけた。最初にスペイン人が植民地にしたのがカリブ海の西インド諸島で、キューバやジャマイカ、プエルトリコ、イスパニョーラ島(ハイチ、ドミニカ共和国)の原住民がほとんど死に絶えてしまうと侵略の手を大陸に伸ばした。だが当初は南米大陸の北部(現在のベネズエラ、コロンビア)に張りついただけで、アマゾンの熱帯雨林やアンデスの険しい山々を越えて太平洋岸に達することはできなかった。だが1513年、スペインの探検家デ・バルボアがパナマ地峡を越えて「南の海」すなわち太平洋を「発見」すると、パナマ・シティを拠点として南米大陸の西側を探検できるようになった。

[参考記事]
●アイスランド首相を辞任に追いやった「パナマ文書」にアメリカの著名人の名前がなかった理由

 ここに登場するのが「征服者(コンキスタドール)」フランシスコ・ピサロだ。1470年頃スペイン中部(カスティーリャ王国)のトルヒージョで軍人の父と召使の母のもとに生まれ、イタリア戦争に参加したのち、一攫千金を夢見て1502年にイスパニョーラ島に渡った。その後、デ・バルボアの遠征に参加して太平洋に到達、海岸沿いを南に下ってそこに広大な領土を有する王国があることを発見した。

 当時、新大陸に渡ったスペイン人は誰もが「エル・ドラード(黄金郷)」にとりつかれていた。アンデスのどこかに黄金でつくられた都市があるという伝説で、ペルー北端のトゥンベスからやってきたバルサ(いかだ)船が金や銀を積んでいたことで、ピサロはこのまだ見ぬ国こそがエル・ドラードにちがいないと信じたのだ。――この王国は、のちに「インカ」と呼ばれることになる。ちなみに「インカ」は「王」の意味で、本来は国名ではない。原住民が自分たちの国をどのように呼んでいたのかもはやわからないため、スペイン人の呼称が使われている。

 インカ帝国を「発見」したピサロはいったんスペインに戻ると、王室(当時はカルロス1世。後に神聖ローマ皇帝カルロス5世となる)からペルー支配の権利証である「協約書」を手に入れ、故郷で120名の荒くれ男を募って征服行に乗り出した。

 1531年はじめ、ピサロ率いる二百数十名の歩兵・騎兵は3艘の船に分かれて出航し、2週間ほどでエクアドルのサン・マテオ湾付近に到着、翌年11月にはペルー北部のカハマルカ盆地に入った。

 その当時、インカ帝国はワイナ・カパック王の急死によって王位継承争いに揺れていた。インカ帝国ではまだ誰もスペイン人のことを知らなかったが、カパック王の死因は天然痘で、旧大陸から持ち込まれた病原菌に接触したインディオから感染したと考えられている。

 カパック王には母親の異なるワスカルとアタワルパの二人の王子がおり、まずは第12代王としてワスカルがクスコで即位した。それに対してエクアドルでカパック王と共に過ごしたアタワルパがキトを拠点に反乱を起こし、クスコに精鋭部隊を送ってワスカルの捕縛に成功する。その報を聞いたアタワルパは自らクスコに入城すべく大部隊を率いて南に向かったが、そこで「銀の足をした巨大な獣に威風堂々と跨り、黒や赤みがかった髭を生やし、イリャパ(雷鳴を放つもの)を手にした」不思議な男たちのことを知る。

 アタワルパは彼らを迎え撃つべくカハマルカ城に入城し、こうして1532年11月16日、インカ帝国の王とスペインの「征服者」が出会うことになる。


リマの旧市街の中心アルマス広場に面した大聖堂(カテドラル)       (Photo:©Alt Invest Com)   

カテドラルの内部。金をふんだんにつかった豪華な装飾  (Photo:©Alt Invest Com)

ピサロによるインカ帝国制圧の真実

 カハルマカでの出来事は、ピサロの秘書をつとめ、帰国後に『ペルーおよびクスコ地方征服に関する真実の報告』を出版したフランシスコ・デ・ヘレスなどによって詳細に伝えられている。

 それによると、ピサロは策を弄して使者を遣わし、アタワルパにカハマルカ広場での会見を申し込んだ。アタワルパはそれを受けて数万の軍勢を陣営から広場に動かすのだが、その様子は「チェス盤の升目にように色を使い分けたお仕着せを纏った一隊が、王の前の道を掃き清めながらやって来る。歌い踊るまた別の一隊が、そして金銀の冠を着けた兵士がそれに続く。その後を、多彩なオウムの羽毛で飾られ金銀の板を取り付けた輿に乗り、インディオの肩に高々と担がれた王、アタワルパが静かに進んできた」と描写されている。

 ピサロは銃を構えた兵士を広場の周辺に潜ませ、片手に十字架、片手に聖書を持った従軍司祭のドミニカ会士バルベルデがインディオの通訳をともなってアタワルパのもとに進んだ。

 バルベルデ司祭はスペイン人と友誼を結ぶことが神の御心であることをアタワルパに伝えて聖書を手渡すが、王はそれを地面に投げ捨て、キリスト教徒がこれまでインディオに対して行なった非道な振る舞いを糾弾した。

 バルベルデ司祭がピサロの許に戻ると、アタワルパは輿から立ち上がり、戦闘の準備を部下に促した。その瞬間、ピサロはインディオのあいだを突進してアタワルパの腕を鷲掴みにするや、「サンティアゴ」と叫んだ。サンティアゴ(聖ヤコブ)はレコンキスタ(国土回復運動)の際、イスラーム教徒と戦うスペイン人を守護した聖人で、ピサロはそれを攻撃合図にしたのだ。

 たちまち広場を囲んでいた火縄銃が火を噴き、馬にまたがった騎兵が突進してインカ兵は大混乱に陥った。そこに甲冑に鉄の剣を持ったスペイン人の歩兵が踊りかかり、広場にいたインディオ4000人のうち2000人を虐殺したという。インカ兵の武器では甲冑に歯が立たず、スペイン人たちは体力のつづくかぎり剣を振るえばよかったのだ。

 こうしてピサロは、わずかの手勢で4万ともいうアタワルパの軍を打ち破った。虜囚の身となったアタワルパ王は、ピサロに対し身代金として膨大な金と銀を約束し、インカ帝国各地からカハマルカに続々と財宝が送られてきた。ピサロはその一部をスペインのセビーリャに送ったが、金製・銀製の容器を除いて、荷下ろしされた金は70万8580ペソ、銀は4万908マルコと記載されており、じつに3トン以上もの金がスペインに送られたことになる。当時、財政が逼迫していたスペイン王室はこの貴重な工芸品をすべて融解し、貨幣に鋳造してしまった。

 だが約束の身代金を払っても、ピサロはアタワルパ王を解放しなかった。アタワルパが密かにクスコに使者を送り捕縛していたワスカルを処刑したことに立腹したからとも、秘密裡にインカの残兵を集結させスペイン人に対する謀反を企てているとの噂を信じたからともいわれている。

 けっきょく、ピサロはアタワルパ王を裁判にかけ、スペイン国王に対する反逆罪および兄弟殺しの罪で死罪が宣告された。異教徒の処刑は火刑と定められていたが、インカには伝統的な遺骸信仰があり、代々の王の遺骸は香を塗られて塑像(ミイラ)にされ、至高の「ワカ」として天空と地上を媒介するとされた。生前の王に仕えていた家臣たちは、あたかもそのミイラを生者のように敬いながら暮らすのだ。

 アタワルパ王は自らの遺骸が焼かれることだけはなんとか逃れようとしてカトリックに改宗し、フアンという洗礼名を受けて絞首刑に処せられた。遺骸はカハマルカ広場の教会に埋葬されたが、数日後に跡形もなく消え、その行方は杳として知れない。


リマの旧市街にあるサン・フランスシコ教会・修道院。地下には植民地時代の市民2万5000体もの遺骨が置かれている(見学可)       (Photo:©Alt Invest Com)

サン・フランシスコ教会の内部          (Photo:©Alt Invest Com)

「インカ」末裔たちの反乱

 フランシスコ・ピサロが奸計によってインカ帝国の王アタワルパを捕え、莫大な身代金を受け取ったにもかかわらず、スペイン国王に無断で裁判を開き処刑した経緯は当時から広く知られていた。現代の価値観からすれば恐るべき暴虐だが、ここで述べたことは「征服者」たちが自慢話として記したもので、スペインではずっと冒険譚として愛されてきた。「新世界発見」というと誰もがコロンブスを思い浮かべるが、スペイン王室が支援したものの彼自身はイタリア生まれだった。2002年のユーロ導入までスペインで発行されていた1000ペセタ紙幣は、表がメキシコのアステカ文明を滅ぼしたエルナン・コルテス、裏がピサロだったことからわるように、スペインではいまもこの2人は「英雄」なのだ。

 だがこのことは「歴史問題」として、スペインと中南米の旧植民地との関係に暗い影を落としている。キューバやジャマイカなどの島々は原住民が絶滅して人種そのものが完全に入れ替わってしまったが、大陸(中南米)ではいまも多くのインディオや、白人とインディオの混血であるメスティーソが暮らしている。ペルーにおいては、彼らのアイデンティティはスペインではなく「インカ」にあるのだ。

 1742年、アマゾンの密林セルバにフアン・サントス・アタワルパと名乗る男が現われた。真偽はともかくとして、インカ帝国最後の王アタワルパの末裔を名乗るサントス・アタワルパはセルバの民を率いて「インカ王国再興」を唱え、シエラ(山岳部)にも同調者を得て支配者であるスペイン人に反旗を翻した。

 その4年後の1746年、リマは未曾有の大地震に襲われ、多くの建物が全壊し街はほぼ破壊されつくされた。民衆はこの天変地異をインカ王の末裔サントス・アタワルパの異能によるものだと信じた。

 こうして反乱は燎原の火のように広がり、事態を憂慮したスペインの植民地当局は4回にわたって追討軍を派遣したが、アマゾンの密林のゲリラ戦に阻まれて撤退を余儀なくされるだけだった。サントス・アタワルパは不敗の存在として神格化されるが、シエラの村を2日間にわたって占拠したあと、セルバに戻るとその後の消息はわからなくなった。植民地権力に征圧されることはなかったものの、その反乱はいつの間にか終息してしまった。

 だが次いで1780年、新たな「インカ」の反乱に植民地は動揺する。首謀者は「トゥパク・アマル二世」を名乗るインディオの貴族で、母方の血統は1572年にクスコの広場で処刑されたトゥパク・アマル一世の系譜に直接結びついており、まぎれもなくインカの王族の末裔だった。

 イエズス会士の運営する学院で学んだトゥパク・アマルは、インディオの窮状を訴えるべく法廷闘争を行なうが、それでは埒があかないことを知ってスペイン人の地方官僚(コレヒドール)を処刑し、インディオの怨嗟の的になっていたレパルティミエント(商品強制分配制度)の廃止や物品税・税関の停止、黒人奴隷の解放を布告した。

「インカ王」の下に集った6000名と推定されるトゥパク・アマル軍は植民地政府の追討軍を壊滅させ、パニックに陥ったクスコ市では、市参事会がトゥパク・アマルの要求どおりにレパルティミエントとアルカバラ(物品税)を廃止した。クスコはリマからの援軍だけが頼りで、トゥパク・アマル軍の前にいつ陥落してもおかしくない状況に追い詰められ、窮余の策としてインディオを懐柔するほかなかったのだ。

 だがトゥパク・アマルはクスコ市を包囲したものの、攻撃を加えずに市参事会との交渉を選んだ。その間に強力な当局軍が到着しはじめ、トゥパク・アマルは包囲を解いて退却、わずか5カ月の抵抗ののち捕縛され国王反逆罪で極刑に処せられた。

 だが反乱が本格化するのはこれからで、全アンデスでインディオたちの蜂起が始まり、とりわけアンデス南部では終息までの2年間でインディオ側の死者10万人、スペイン人側も死者1万人とされる大きな被害を出すことになる。

 この大反乱において「インカ王」トゥパク・アマルはメシア化し、死者を蘇られせるちからを持ち、インカ再興の大義のために死んだ者は3日後に再生すると信じられた。

「貧者の恩人」「解放者」「贖い主」と呼ばれたトゥパク・アマルは悪徳コレヒドール(スペイン人)の放逐を唱えたが、ここで混乱を引き起こしたのがクリオーリョ(新大陸生まれの白人)やメスティーソ(スペイン人とインディオの混血)の扱いだった。

 インカ帝国再興運動の本来の趣旨は彼らをもインディオの大義に統合させることだが、インディオ大衆の怨恨は暴力化し、白人のみならず肌の白い者、スペイン風の衣装を着る混血、さらには裕福なインディオも憎悪と殺戮の対象とされた。コロンブスの到来から300年を経た18世紀末にはすでの人種の混交が進んでおり、「抑圧者のスペイン人」対「被抑圧者のインディオ」という単純な構図は成立しなくなっていたのだ。結果的に、トゥパク・アマルの反乱を失速させたのは植民地当局の武力制圧よりも、クリオーリョやメスティーソの離反だった。

 この「歴史問題」は1935年、リマ建都400周年を記念してピサロの故郷であるスペイン・エストレマドゥーラからリマ市にピサロの騎馬像が送られたことで再燃する。当初、この騎馬像はリマの一等地である大聖堂の前に置かれたが、市民の反発で1952年に大統領府前のアルマス広場の片隅に移された。その後、1990年代にふたたび反対運動が起こって、1998年ごろには「国民感情にそぐわない」との理由で撤去されることになった。


民族衣装を着るインディオアの女性(ラパス)   (Photo:©Alt Invest Com)

いまでもごくふつうに民族衣装を見かける(ラパス)  (Photo:©Alt Invest Com)

リマは美食の街

 現在のリマは大きく旧市街(セントロ)と新市街に分かれている。近代的なホテルは海岸に近い新市街のミラフローレス区にあり、旅行者の多くはこちらに宿泊する。新市街の海岸沿いにはレストランやブランドショップ、ディスコや映画館などが集まるラルコ・マールという再開発地区があり、ここがもっとも華やか。

 リマはいまや美食の都として知られ、イギリスの飲食専門誌『レストランマガジン』が選ぶ「世界のベストレストラン50」の最新リストでも、4位(CENTRAL)、13位(MAIDO)、30位(ASTRID Y GASTON)の3軒のペルー料理レストランが選ばれている(ちなみに日本のレストランの最高位は8位のNARISAWA)。どれも新鮮な魚介類を使ったガストロノミー(創作料理)の店だ。今回は創作日本料理のMAIDO(シェフは日系ペルー人)を訪ねたが、ワインを含め1人1万円程度で楽しめた(インターネットで予約可)。


創作和食の有名店MAIDO。予約客で満席        (Photo:©Alt Invest Com)

 ミラフローレス区から旧市街までは北に8キロほどで、タクシーで20ヌエボ・ソル(約600円)。かつては旧市街は治安が悪いといわれたが、現在はいたるところに警察官が配置され昼間であればなんの不安もない(新市街は夜でも若いカップルや女性グループがふつうに歩いている)。

 旧市街の北東にあるのがサン・クリストバルの丘で、頂上に巨大な十字架が掲げられ、夜はライトアップされる。リマの町が一望できる観光スポットだが、山麓が貧困地区なのでタクシーを利用することになる。タクシーは交渉制で、旧市街からサン・クリストバルの丘に登って、ミラフローレス区のホテルまで50ヌエボ・ソル(約1500円)だった。

 今回は残念ながら訪れることができなかったが、インカ帝国の発掘品などはペルー国立考古学・人類学・歴史博物館に陳列されている。

*ペルーの歴史については高橋均/網野徹哉『ラテンアメリカ文明の興亡』(中央公論新社)に依拠しました。


旧市街からサン・クリストバルの丘を望む        (Photo:©Alt Invest Com)

サン・クリストバルの丘の頂上に立てられた巨大な十字架 (Photo:©Alt Invest Com)

頂上からの眺望。全体に靄がかかっている     (Photo:©Alt Invest Com)

頂上に向かう途中は貧困地区。タクシーの運転手から、窓を閉めるよういわれた  (Photo:©Alt Invest Com)



橘 玲(たちばな あきら)

作家。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ヒット。著書に『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』(ダイヤモンド社)など。中国人の考え方、反日、歴史問題、不動産バブルなど「中国という大問題」に切り込んだ『橘玲の中国私論』が絶賛発売中。近刊『「言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)が30万部のベストセラーに。

●橘玲『世の中の仕組みと人生のデザイン』を毎週木曜日に配信中!(20日間無料体験中)
http://diamond.jp/articles/-/106131

http://www.asyura2.com/12/social9/msg/727.html

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
94. 2016年10月31日 23:37:15 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[42]
>その小沢が藁をも縋る気持ちで願っているのが民進党からの候補がでないこと。

でることが解ったら、その時点で小沢は引退するであろう。

それくらい、追い詰められているのさ。


http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c94

コメント [カルト17] ああ・安倍窮地、板垣ですが・ヒラ逮捕、朴逮捕、蓮舫逮捕、安倍妻ピンチ。プーのTPP詐欺潰しは見事です。 小沢内閣待望論
7. 2016年10月31日 23:37:59 : onv6at9bwo : XJm9HK2pqPg[2]

シオニストの意味も知らんバカが

笑わすな
http://www.asyura2.com/16/cult17/msg/192.html#c7

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
95. 2016年10月31日 23:39:32 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[43]

その後(小沢引退)小沢信者さんは、どうするの。

俺と同じように裏切られるのさ。

かわいそうに

そうなれば、小沢への恨みつらみも言えないぜ!

http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c95

コメント [カルト17] AFP・トラがフロリダで逆転、NYT・トラ46ヒラ42。再捜査を受けてダマスゴミもトラの一方的人気を少し報じ始めました。 小沢内閣待望論
5. 2016年10月31日 23:40:51 : BVL5jPDHCU : 8cZmHAzi0kE[11]
3 4 さん

こちらの先生はビキニよりパンチラの方がお好きなようですよ。皆さんはいかがですか?
http://www.asyura2.com/16/cult17/msg/197.html#c5

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
96. 2016年10月31日 23:41:33 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[44]
>その後(小沢引退)小沢信者さんは、どうするの。

神棚に

小沢大明神と書いて拝礼することだな。

http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c96

コメント [政治・選挙・NHK215] 安倍政権に勝つには……(生き生き箕面通信) 笑坊
4. 2016年10月31日 23:43:19 : GT0BhlMqfo : 1YTouRm_Jp8[45]
アッハッハ

ばれたか!
http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/292.html#c4

コメント [政治・選挙・NHK215] 小沢代表が「野党共闘」に動いた! ≪民進・野田氏と自由・小沢氏が会談 共闘へ「手打ち」か≫ 週明けに再会談! 赤かぶ
97. 2016年10月31日 23:50:03 : eei2j6vqJs : OQWBlhXLH88[65]

>>96. 2016年10月31日 23:41:33 : GT0BhlMqfo
>小沢大明神と書いて拝礼することだ

本当にお前は煩いだけの馬鹿だ。お前の脳ミソはウンコなんだよ。

政治も宗教も分からない人間のクズのくせに他人に物を言うな。

韓国に行ってデモでも煽ってろ共産カルト信者風情が!

笑わせるな!



http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/256.html#c97

コメント [カルト17] FBIがヒラリー・メールの再捜査を開始。これでトランプの勝利が確定した〜FBIが内部からの突き上げもあって /副島隆彦 仁王像
15. 2016年10月31日 23:55:23 : BVL5jPDHCU : 8cZmHAzi0kE[12]
いずれにしろ、日本から米軍が引き揚げるという方向になることを願っている。

アメリカを支配しているのは大統領ではない。中東の戦争の経過を見ているとオバマに実権など全くなかった。
http://www.asyura2.com/16/cult17/msg/194.html#c15

記事 [雑談・Story41] 『真田丸』出演・哀川翔 現場でクワガタ捕まえる
『真田丸』出演・哀川翔 現場でクワガタ捕まえる
http://gansokaiketu.sakura.ne.jp/20161031-sanadamaru-shutuen-aikawashou--genbade-kuwagatatukamaeru.htm

――大河ドラマのオファーが来たのは、いつですか?

哀川:昨年の秋くらいに、たまたま三谷(幸喜)さんとテレビの収録が一緒になる機会があって、「いい役だから大河やってよ、哀川君」って言われたんです。「いい役だったらいいよ」って答えました(笑い)。その時はまだ、又兵衛とは言われていませんでしたね。

――又兵衛の縁の地を回られたそうですね。

哀川:はい。11月くらいに放送予定の、テレビ番組の企画でした。関ヶ原に行って、黒田藩の陣地と三成の陣地、両方から眺めてきましたよ。それから大坂城を見て、真田丸の跡地も見ました。そして又兵衛の出生の地の兵庫県姫路市に行って、そこで後藤家の25代目のご子息に会いました。さらに福岡県にある又兵衛が城主だった大隈城跡に行ってきました。

 地元の人の又兵衛愛が半端じゃないんです。昨日までそこで生きていた人のような、「隣のおじちゃんがね」という感じで、「後藤又兵衛がね」って話しているんです。それくらい愛されていました(笑い)。

 そこには、単に戦好きだけではない又兵衛の魅力が隠されているんじゃないかなと思いました。地元の人の話と台本を照らし合わせて、又兵衛像が深く思い描けたので、事前に縁の地を見て回れたのは良かったです。

――又兵衛の魅力は?

哀川:義理堅いんですよね。なぜ大隈城と1万6000石を捨てて、黒田家から出奔したのか、そこにも面白い謎が隠されていると思います。黒田長政の奉公構(他家に再仕官ができなくなる刑罰)の措置のため、居場所がなくなった状況ではあったと思うんですけど、旅先で又兵衛を囲う人間が出てくるんです。追い詰められた感はあるんですけど、又兵衛はいろんな人と出会いながら、大坂城に入ったと思います。

――『真田丸』の大坂の陣では、五人衆がなかなか集まりませんね。

哀川:バラバラもいいところです(笑い)。だけど、この戦に勝つと最後まで信じ切っていた5人です。折れそうになることもあるんですけど、仲の悪さが発破をかけて、最終的に戦に向かっているように感じられました。

 五人衆は家族や家来など、みんなそれぞれ引きずっているものがあるんですけど、又兵衛にはないんですね。単独で大坂城に来て、そこに集まってきた牢人(主家を自ら去ったり、失ったりした武士)たちを束ねていますから。大きな流れを幸村が作ったとしたら、又兵衛はそこからこぼれた細かいトラブルを補う役割をしていたように感じます。

――最初は幸村に対して反発していましたが、結束していきます。どこで又兵衛の気持ちが変わった?

哀川:又兵衛が築こうとしていた郭(城を石垣、堀などで区画した区域)の場所を、幸村に譲ることで、出城「真田丸」ができました。その時点から絆が生まれたのではないかなと思います。幸村から話を聞いて、自分の戦略より優れていると考えたんでしょうね。ということは、そこで又兵衛は幸村を認めた、という関係ができていますよね。

――又兵衛はよく大坂城で「死ぬ場所を見つけてきたんだ」と言っていますね。

哀川:口ではそう言ってるけど、本心ではないと思いますよ。「死ぬ気でやらないと、この戦は勝てない」。そういう思いで立っていたんじゃないかな。死に場所を探しに来た男の動きじゃないですもんね。最後の最後まで勝とうという気持ちがあったと思います。

――大坂の陣は、血沸き肉躍る怒涛の展開です。

哀川:バラバラだった五人衆が大坂城に集結していくのは、面白いと思いますよ。もう大詰めですから、武将がバタバタと死んでいきます。勝ち目があったところを追い詰められて、さあどうするというやりとりは、見ていても手に汗を握るんじゃないでしょうか。

 最後の戦場では2万何千人を相手に、10分の1の、2千何百人で5時間ももたせたるのはすごいですよね。その間に幸村がなんとかしてくれるという、信頼もあったと思います。だけど、助けは来ないと分かっていての戦だった。

 又兵衛は自分の生き様を、生涯貫き通した男だと思います。そうじゃなかったら、1万6000石を捨てて、九州の城を出ていかないと思う。自分の価値を認めてくれるところで、全力を尽しました。

――今回、ロケが少なかったですね。

哀川:そうなんです。馬に乗りながら槍を振り回すとも言われていたので、馬の稽古をやったから、披露できなくて残念だけどね。それに又兵衛は槍の使い手ということで、槍もめちゃめちゃ練習したんです。本物の槍を持たせてもらいましたが、10尺あったんですよ。3メートル30センチで、とんでもなく重いんです。あんな槍を振り回すのって、相当な力持ちだよね(笑い)。撮影では3メートル弱くらいだったけど、それでも迫力がありますよ。

――主演の堺雅人さんはどんな人ですか?


哀川:あれだけの台詞の数をこなしながら、俺たちと一緒に冗談も言っていましたよ。その明るさは、さすが大河の主役だね。撮影って暗い雰囲気になることもあるんだけど、今回の現場は明るいです。

――哀川さんといえば昆虫飼育でも有名ですが、共演者のみなさんに虫の話をしている?

哀川:そんなにしてないよ、イメージだよ。1回言ったら10回言ったようにみんな思っちゃうんだから。普通の人より、ちょっと好きなだけだよ(笑い)。

――好きじゃないと、毎年カブトムシ5000匹も羽化できないですもんね。

哀川:100匹羽化できる人は、5000匹もいけますよ。

――ロケ現場でも、虫を捕まえたそうですね。

哀川:たまたま水飲み場にノコギリクワガタがいたんです。みんな捕るなって言うけど、俺の家にいた方が幸せだから持って帰ったんだよ。俺の家、虫のオアシスなんだもん(笑い)。

【哀川翔(あいかわ・しょう)】
1961年5月24日生まれ。徳島県出身。一世風靡セピアのメンバーとして、1984年『前略、道の上より』でレコードデビュー。後に『とんぼ』(TBS系)などの俳優活動で脚光を浴び、ビデオ映画を含め、100本以上の主演作を誇る。大河ドラマ出演は、『真田丸』で3度目。

◇NHK大河ドラマ『真田丸』
毎週日曜、NHK総合20時、BSプレミアム18時放送。後世に「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と評されることになる、真田幸村の成長物語。三谷幸喜脚本。
http://www.asyura2.com/14/idletalk41/msg/430.html

記事 [経世済民115] リスクの極小化に長けた日揮の強み 御立尚資の帰ってきた「経営レンズ箱」 リスク・アドバンテージ再考(後編) 2016年1
リスクの極小化に長けた日揮の強み
御立尚資の帰ってきた「経営レンズ箱」
リスク・アドバンテージ再考(後編)
2016年10月31日(月)
御立 尚資

(写真:beeboys - Fotolia)
 日揮(JGC CORPORATION)という会社をご存じだろうか。石油化学・エネルギー分野を中心に、さまざまなエンジニアリング・コンストラクションプロジェクトに従事している会社だ。たとえば、UAEでの発電、造水プラントを建設し運営するプロジェクトや、ロシア北極圏でLNGプラントを建設するプロジェクトなど、厳しい環境下でのビジネスを、80年以上マネージしてきている。
 事業の特性上当然のことながら、厳しい地理・気候条件のみならず、海外各地の法制度、労働慣行、さらには政治的不安定さなど、幅広いリスクのある環境下でビジネスを行ってきた会社でもある。
 図表1の左側(a)のグラフをご覧いただこう。これは、世界の主要な建設・エンジニアリング会社を、年間平均の株主リターンの大きさ順に並べたものだ(期間は、2005年から14年の10年間)。日揮は、上位4分の1のグループから少し下がったあたりに属している。良い結果ではあるが、スターパーフォーマーではない、という感じだろうか。
 ところが、図表1の右側(b)の同様のグラフで見ると、グローバルトップクラスにある。こちらは、リスク調整後のリターンでの評価だ。
図表1 世界の主要な建設・エンジニアリング会社の株主リターン(年間平均)の分布

(出所: S&P Capital IQ; BCG ValueScience Center)  Copyright © 2016 by The Boston Consulting Group, Inc. All Rights Reserved.
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/213747/102500035/z1.jpg

 ご興味のある向きのために、少しだけ詳しく説明させていただく。まず、この業界の主要企業すべてについて、低リスクの会社の平均リターン、中リスクの会社の平均リターン、高リスクの会社の平均リターン、といった具合に、リスクに応じた平均リターンを求める。当然、高リスクなら高い平均リターン、低リスクなら低い平均リターンになる。この平均と比較してみると、JGCは得られたリターンに比して、平均的企業より圧倒的に少ないリスクとなっている。逆に言えば、リスクに対してリターンが高い。この平均値からのポジティブな「かい離」の大きさ順に、主要企業を並べたものが、図表1(b)である。
 JGC自身の株主報告書やメディアでの記事で明らかなのだが、同社は厳しいリスクにさらされる環境下でビジネスを成功させるため、リスクをどう極小化するかに知恵を絞ってきた会社だ。
プロジェクト開始前にトラブル解決の場を設ける
 たとえば、インドでの工業・商業の両方を複合させた開発案件での事例。ここでは、政府・民間を含め、数多くの立場が異なる参画者が存在するため、JGCが音頭をとって、参画者間での意見の相違からくる問題を解決するコミュニケーションの場が設けられた。プロジェクト開始前から、トラブルの発生原因を想定し、その解決の場を作ったということになる。
 また、新興国では、突然、地域での開発反対運動が巻き起こることも多々ある。JGCの事例ではないが、海辺での開発案件がかなり進んだ段階で、それまでは見たことも聞いたこともなかった漁民と称する人々が数百隻の小舟で現れた、などという例もあったという。さきほどのプロジェクトの場合には、これまたJGCが主となって、地元との関係構築の施策が打たれ、その中で地元への貢献が繰り返し繰り返し、コミュニケーションされたという。
 JGCのリスクに関わる強みは、これだけではない。
 何年か前に、日本のゼネコン各社が海外ビジネスを伸ばそうと、ドバイの都市交通プロジェクトやアルジェリアでの道路建設プロジェクトに参画したことがあった。ご記憶の向きも多いだろうが、これらのプロジェクトは先方の政府など施主側からの度重なる仕様変更や、地元での数多くのトラブルで、大きな赤字をもたらした。
 こういったケースの場合、さまざまな地域での契約を現地の法制度も熟知した上で、詰めに詰め、自分たちだけがリスクを背負わないようにすることが非常に重要なのだが、ご苦労されたゼネコン各社は、(外部の専門家の活用も含め)これに関わる組織能力と経験が、まだ不足していたのだろう。
 このあたりも、JGCは世界トップレベルにあるとされている。契約マネジメントの面でもリスクをどう最小化し、他のプレーヤーとどうリスクをシェアしていくかについて、優位性をもっている。
 これゆえに、相対的に低いリスクで高いリターンを継続的に獲得できているのだろう。
リスク・アドバンテージ構築には経営者自身が取り組むべき
 さて、こういったリスク・アドバンテージをもたらす源泉は、実は業界によって異なるし、同じ業界の中でも各企業の事業ポートフォリオなどによって、企業ごとに異なる。
 一般的なリスクマネジメントは、どの企業でも同じようなチェックリストにしたがって、「一般的なマイナス要素削減」を行うのが通例だ。これだけでは優位性は得られないことから、リスク・アドバンテージ構築においては、「自社が意思をもって対応能力を高めるリスク」を特定し、一定の時間とコストをかけて、それらを実質的に低下させる自社ならではの施策を考え、実行していくこととなる。
 これを行うステップは、次の図表2のようなものだ。
図表2 リスク・アドバンテージ構築のステップ

Copyright © 2016 by The Boston Consulting Group, Inc. All Rights Reserved.
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/213747/102500035/z2.jpg

 前回述べたように、これから競争リスク以外も含めて、事業環境が激変する可能性はますます高くなるだろう。この中で、準備不足で立ちすくんだり、競争相手にリスク抵抗力で後れをとったりすることは、経営者にとって許されない。
 リスクに関わる議論を、リスク担当者の世界に閉じ込め、チェックリストや確認プロセスだけが肥大化するのにまかせるのではなく、経営者自身が、企業戦略の重要な部分として、リスク・アドバンテージの構築にとりかかっていただければ、と心から祈っている。


このコラムについて
御立尚資の帰ってきた「経営レンズ箱」
コンサルタントは様々な「レンズ」を通して経営を見つめています。レンズは使い方次第で、経営の現状や課題を思いもよらない姿で浮かび上がらせてくれます。いつもは仕事の中で、レンズを覗きながら、ぶつぶつとつぶやいているだけですが、ひょっとしたら、こうしたレンズを面白がってくれる人がいるかもしれません。
【「経営レンズ箱」】2006年6月29日〜2009年7月31日まで連載

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/213747/102500035

http://www.asyura2.com/16/hasan115/msg/161.html

コメント [政治・選挙・NHK215] 民進・野田幹事長と自由・小沢代表の会談で、野党共闘の在り方が変わるか注目する(かっちの言い分) 笑坊
11. 2016年10月31日 23:59:38 : eei2j6vqJs : OQWBlhXLH88[66]

>離党を決意した民進党議員

どう考えたって、どーだろね。

下衆の勘繰りなんじゃね?

泣きたいのは国民の方だと思うよ。



http://www.asyura2.com/16/senkyo215/msg/267.html#c11

記事 [不安と不健康18] [DeNA南場会長]不眠対策は雑念のもぐらたたき 私の「カラダ資本論」  
[DeNA南場会長]不眠対策は雑念のもぐらたたき

私の「カラダ資本論」

2016年10月31日(月)
南場智子=ディー・エヌ・エー取締役会長
仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日ごろからの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。ディー・エヌ・エー南場会長はストレスが全くたまらないのだとか。その秘訣は、私利私欲の片付け方にありました。

 20代の頃、平日の平均睡眠時間は2、3時間でした。今はできるだけ早く寝るようにしていて早いときは11時にベッドに入ります。起きるのは朝の5時から7時の間。昔と比べて、睡眠時間が倍増しました。


眠れない夜は雑念を頭から追い出す

 ただたまに、なかなか寝付けないことがあります。多いのは、夜遅くまで考えごとをしていたとき。早く寝ようとすればするほど、眠れなくなります。そんなときはどうするか。最近、編み出したのが心頭滅却、心を無にすることで眠りにつく方法です。

 その境地に達するまでには、とにかく集中力が必要で疲れるのですが、やることはシンプルです。「今日のミーティングでこういうことがあったな。どうすればよかったのか」といったことが頭に浮かんできたら、もぐらのようにたたく。何か考えが浮かんではたたいて、頭から取り除く。この繰り返しですが、これが意外にいける感じがしています。

 自分の中で「こう」という指針が見つかったら、あとはそれを信じてやり続けるだけ。多少の寝つきの悪さを例外とすれば、私はストレスが全くたまりません。たぶん言いたいことを全部言っていることと、私利私欲の片付け方を心得ていることが大きいと思います。

自我を収めるため“ことに向かう”

 社員によく言っているのは、「ことに向かう」ということです。自分や人に意識を傾けるのではなく、目の前の目標にとにかく集中する。自分の行動をいつもこれに照らして、恥ずべきことをしていないかどうかを考えます。

 例えば、「自分がこうしたい、そうならないとすごく悔しい」といったことがあったとします。私はことに向かって、こんなにも悔しい思いをしているのか。それとも、どこかに我、自分を意識してしまっていないか、と考えたときに、「自分かわいさで言っているな」というのが分かることがあります。


 ことに向かわないで、自分に向かっている人は少なからずいます。実行すれば間違いなく事業の成長が見込めるのに、その人が過去に取り組んだことを否定することになるから、あるいは、仕事が増えてしまうからといった理由です。

 もし会社のためというより、自分がそうしたほうが気持ちいいという理由なら、その考えは何だろうが引っ込めないといけない。それができないと、まともな経営者にはなれないと思います。

 私自身、毎日のように「あっ、また自分の我が出ているわ」と振り返り、その一つひとつを収めるようにしています。会社を立ち上げてからずっと、この繰り返し、積み重ねです。整理がつかず、もやもやしているだけだと、フラストレーションがたまりますが、私の場合は方向性が定まっているので迷いがなく、いつもすっきり。だからストレスもたまらないのです。

(まとめ:荻島央江=フリーライター/インタビュー写真:菊池一郎)

南場智子(なんば ともこ)さん
ディー・エヌ・エー取締役会長
南場智子(なんば ともこ)さん 1986年、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。1990年、ハーバード・ビジネス・スクールにてMBAを取得し、1996年、マッキンゼーでパートナー(役員)に就任。1999年に同社を退社して株式会社ディー・エヌ・エーを設立、代表取締役社長に就任。2011年に代表取締役社長を退任。2015年6月、取締役会長に就任(現任)。

このコラムについて

私の「カラダ資本論」
仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日頃からの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術について、「食事」「運動」「スポーツ」「睡眠」「ストレスマネジメント」「やりがい」など様々な切り口で紹介する。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/102500077/102800003
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