経済的ストレス、「見た目年齢」に影響
ウォール・ストリート・ジャーナル 10月26日(水)8時32分配信
日焼けや喫煙が実際より老けた印象の原因になり得ることはよく知られているが、最新の研究によると、経済的なストレスも「見た目年齢」を押し上げる可能性があることが分かった。
学術誌「リサーチ・オン・エイジング」に今年7月掲載された同研究では、被験者に金銭に関するストレスレベルを評価してもらう実験を1995-96年と2004-05年の2回にわたって実施。2回とも被験者の写真を撮影し、写真は別のグループに見せた。
その結果、ストレスレベルが高い人のほうが、財政状況をコントロールできていると感じている人より老けて見えた。また、1回目から9年後の2回目の実験では、ストレスレベルの高い人の方が低い人より外見的な老化が進んでいるように見えた。
経済的ストレスは、他のストレス要因より被験者の見た目に大きく影響することも分かった。
ストレスと加齢の研究を行ったことがあるノースカロライナ州立大学のシュバウン・D・ニューパート准教授は「(経済的ストレスの影響は)過小評価されているかもしれない」と指摘。調査が行われた時期は経済が比較的安定していたが、2008年の金融危機後は労働市場が縮小し、借入も難しかったため、調査がこの時期に行われていれば、金銭面でのストレスの影響がもっと顕著に表れていた可能性があるという。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は研究の論文執筆者、マージー・E・ラクマン氏(米ブランダイス大学心理学教授、同大生涯発達心理学研究所所長)とステファン・アグリゴロエイ氏(ベルギーのルーベン・カトリック大学心理科学研究所助教授)に話を聞いた。要旨は以下の通り。
WSJ:なぜ主観的な年齢(人が自分を何歳だと感じるか、自分では何歳に見えると思っているか、他人から見て何歳に見えるか)について研究したのか?
ラクマン氏:老化には個人差がある。同じ65歳でも、見た目も本人の実感も10歳若い人もいるかもしれないし、実年齢と変わらない人もいるだろう。こうした主観的年齢は実年齢以上に、体の健康や精神状態について多くのことを教えてくれるだろう。
WSJ:ストレスはどのように関係しているのか?
ラクマン博士:研究によると、一般的に人は実年齢より若く感じるもので、年を取るに従い、その開きは大きくなる。60代の人は平均で実年齢より約11歳若く感じている。どのような種類であれ、ストレスにさらされている人はその差がはるかに小さい。年齢についての自分の認識と他人からの見え方にストレスが影響しているかどうかを知りたいと考えていた。一般的なストレスについて調査した後、特に強い影響を与えるストレスがあるかどうかを特定しようとした。
WSJ:何が分かったか?
アグリゴロエイ博士:職場や家庭で感じる一般的なストレスは、被験者自身が感じている年齢と関連があった。ただ、被験者が自分の外見から判断した年齢や、他人が判断した被験者の年齢とは関連していなかった。これは意外だった。
WSJ:経済的ストレスは別なのか?
アグリゴロエイ博士: 他人が見た場合、金銭に関するストレスレベルの低い人は実年齢より約3歳若く見えた。一方、ストレスレベルの高い人が実年齢より若く見えることはなかった。経済的な懸念は被験者の気持ちの上での年齢や、本人が自分の外見から判断した年齢には影響していなかった。
ラクマン博士:ストレスレベルの高い被験者の方が、低い被験者より実験期間中に平均で2歳多く年を取ったように見えたことも分かった。
WSJ:経済的ストレスが1年続けば10年後の見た目に影響する可能性があるということか?
ラクマン博士:1年のストレスで見た目年齢が変わるとは言わない。研究では、以前より経済状況が改善しているか、請求書の支払いをどの程度難しいと感じているかなど、被験者の一般的なストレスレベルを測る質問をした。ストレスレベルは一時的な状態について被験者が一般的にどう感じているかを測定する尺度だが、尺度として非常に安定していることが分かった。ストレスレベルが高い場合も低い場合も、被験者の75%は2回とも同じようなストレスレベルを報告した。
WSJ:調査結果について説明してほしい。
アグリゴロエイ博士:経済的ストレスにさらされている人は、見た目に気を使わない傾向が強く、きちんとした食生活や定期的な運動、体重維持といった健康的習慣にも取り組む可能性が比較的低いと考えられる。
ラクマン博士:ストレスを感じると、細胞レベルでも加齢が進む可能性がある。炎症が起きて、それが見た目に影響することもあり得る。
WSJ:研究からどのようなことが言えるか?
ラクマン博士:金銭に関する問題に対処すれば、見た目が若くなったり、全般的な健康や精神状態が改善するなどの効果があるのではないか。必ずしも問題を完全に解決する必要はなく、経済的ストレスへの健全な対処法を見つけるだけでいい。見た目年齢は、人からどう扱われるかに影響する。高齢者は能力的に劣ると見られがちだ。他人からどう扱われるかが自己認識に影響を及ぼす可能性がある。
By LISA WARD
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最終更新:10月26日(水)8時32分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161026-00011599-wsj-int
「外見では分からない」ことの悩み 働く精神障害者“5年で3倍”
10月26日(水)10時40分配信
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精神障害者の雇用が急増していることをご存知だろうか。厚生労働省の最新データ(2015年6月)によると、その数は約3万5000人。5年前は約1万人、9年前は約2000人だったから、まさに「急増」と言ってよい。精神障害者は見かけ上、健常者と変わらないため、職場ではさまざまな問題も起きる。彼ら彼女らはどんな壁を感じているのか。受け入れ側はどんな配慮を求められているのか。外見からは障害者とすぐに分からないからこその悩み。2018年4月からは身体障害者・知的障害者に加えて精神障害者の雇用も義務付けになる。それを前に試行錯誤の職場を歩いた。(Yahoo!ニュース編集部)
統合失調症の男性、手際よく仕事
東京都武蔵村山市。大型ショッピングモールが立ち並ぶ一角に花の加工センター「スマイル」はある。従業員は約30人。2年前から精神障害者の雇用を始め、今は2人が働く。56歳の渡邊廣巳さんもその一人で、統合失調症を患っている。担当は花束の箱詰め。建物内を小走りに動き、決められた数の花束を素早く、手際よく仕分けていく。
花束を運ぶ渡邊さん(左)。手際よく作業をこなす(撮影:塩田亮吾)
「1日5000とか箱に詰める、多い時は1万とかもっと多い時は2万とか。リズムでやっているんで。途中で仕事が切れる方が、疲れがどっと出ちゃう」
突然の発症、生活も乱れて
渡邊さんは30歳で発症した。40歳ごろまでは、2週間に1回の通院。その間に生活の面倒を見てくれていた母が亡くなったこともあって、症状はさらに悪化したという。「食生活が乱れて、薬も飲まなくなって」。あるとき、自殺しようと薬を飲む。自宅に来た兄に「薬いっぱい飲んだんだけど、死ねなかった」と言うと、精神病院に連れて行かれた。そして6か月間、入院する。
「いろんな人生送ってきて、『この病院で終わりだな』って思ったんですけど、死ねない。死ぬ夢は見るんですけど、死ねなかった」
統合失調症を患った当時の渡邊さん(撮影:塩田亮吾)
医師と二人三脚の治療で渡邊さんは退院を果たした。治療は続いたが、少しずつ症状は軽くなっていく。やがて生活を立て直そうと、障害を隠さず、ホテルの客室清掃の仕事に就いた。その時、53歳になっていた。
「どうしても健常者と同じノルマができない」
精神障害は外見では分からない。それを象徴するような問題はそこで起きた。
渡邊さんの目標は1日13室だった。健常者の仕事と同じ作業量である。上司は最初、客室のベッドメイキングだけを任せるつもりだったという。ところが、渡邊さんの外見や受け答えなどから「それぐらいできる」と思い、部屋の清掃などを含め健常者と同じ仕事を任せた。「コミュニケーション能力も根性もあるから、『できる』と思ってやらせた、と上司は言っていましたね」と渡邊さんは振り返る。
室内清掃の業務をメモした渡邊さんのノート(撮影:塩田亮吾)
実際は、そうは運ばなかった。11部屋まではできるのに、どうしても12部屋以上ができない。原因は「プレッシャーだった」という。健常者と同じノルマをプレッシャーに感じ、渡邊さんは再び症状を悪化させていく。そして1年ほどで退職した。
差別的な言葉と視線も
プレッシャーだけが問題ではなかった。
「やっぱり(一部の同僚からは)避けられました。挨拶しても無視。一緒のエレベーターに乗っても無視。そういうの、嫌だった。そういう人とも普通にしたかったんですけど……。『きちがい野郎』って。(話しかけると)『きちがいに言われたくないよ』って……。(障害者のことを)勉強している人だったら精神障害者への理解もあると思うけど、そうじゃない人にとっては『精神障害者はきちがい』は本音だと思います」※
「少しでも長く働きたい」と話す渡邊さん(撮影:塩田亮吾)
54歳でホテルの仕事を辞めた後、渡邊さんは就労に向けて活動を続けた。その間に頼ったのは東京の就労移行支援事業所「りたりこワークス」。ビジネスマナーやパソコンの使い方など、就労に必要なスキルを教え、障害者の就職をサポートする。全国に50カ所以上の拠点があり展開、これまで精神障害者を中心に約4000人を就職させてきた。
その事業所の一つ「錦糸町」センター長の鈴木健夫さんによると、ここに通うのは8割が精神障害者だ。かつては障害を抱えずに働いていたのに、途中で発症して一度社会から離れ、そして症状が安定してきたので再び職場を目指す―。そんな人がほぼ半分になるという。
りたりこワークス錦糸町。仕事に必要なスキルを学ぶ(撮影:オルタスジャパン)
統合失調症の30代女性も人間関係の辛さや体力の無さから、以前の職場を去った。でも今はまた働きたい。少しでも長く働くことで「自信が付く」からだ。「継続は力なり」を信じている。花の仕事に忙しい渡邊さんも、目標は同じだ。自身の障害と向き合い、周囲に隠さず、少しでも長く今の仕事を続けたいという。
「半数は1年以内に退職」の現実
厚労省が今年5月に発表した統計によると、ハローワークを通じて就職した精神障害者は2015年度、約3万8千件に上った。身体障害者の約2万8千件、知的障害者の約2万件よりも多く、増加率の11.2%も「身体」「知的」を引き離している。増加の要因について、障害者雇用に詳しい九州産業大学の倉知延章教授は、「(義務化を前に)企業が雇用を進めている。法令遵守し、社会的評価を意識しているんだろう」と話した。
ただ、精神障害者の就労期間は短い。独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査(2008年〜2011年)によると、ハローワークを通じて就職した精神障害者の半数は1年以内に退職している。多くの精神障害者は「少しでも長く働きたい」と考えているにもかかわらず、だ。
精神障害者が少しでも長く働くにはどうすればいいか。倉知教授は「まず、その人が精神障害者であると周囲の人が分からなければならない」と言う。カミングアウト、である。
地下鉄に向かう人々。精神障害者が居たとしても外見からは分からない(撮影:塩田亮吾)
「精神障害者だと分からないと誤解を招きます。わざと(マイナスのことを)やっているんじゃないか、性格が悪いんじゃないか、とか。彼らが働き続けるには障害を正しく理解すること。その上で仕事を頼む際、業務を細分化する。得意な業務を切り取ってやってもらえばいい。仕事の範囲を狭めると、戦力になります」
長期雇用へ 企業の挑戦
精神障害者の長期勤務を可能にする環境作り。それに努める企業もある。東京都文京区の「シータス&ゼネラルプレス」。通販カタログなどを編集、出版する企業で、従業員約200人のうち5人に統合失調症や発達障害などの障害がある。
精神障害者らを雇用する「シータス&ゼネラルプレス」のオフィス(撮影:塩田亮吾)
精神障害者の雇用を始めたのは7年前だった。担当の飯田律子さんによると、最初は身体障害者の雇用を考えていたという。
「ハローワークに相談したら、うちみたいな中小企業だと身体の方は採れない、と。身体の方は1人に対して何十社も求人が来る、と。それで精神の方を中心に採用したら、と言われました」
見た目で障害が分かる身体障害者に対しては「どんな配慮が必要か」を職場でも理解しやすい。それもあって、2%という障害者の法定雇用率を達成するため、大企業は身体障害者から採用していく。その結果、中小企業はなかなか身体障害者を採用できない、というわけだ。
職場に「苦手」を伝え、変わった
シータス&ゼネラルプレスで約2年前から働く20代の大野貴子さん(仮名)に取材した。勤務は週5日。総務部でのデータ入力や備品の管理などが担当だ。大野さんは発達障害の一種、アスペルガー症候群。この障害は「空気が読めないとか、そういう脳の障害です」と自身で語る。
前職はスーパーの鮮魚店。そこでの仕事は、障害が原因で退職してしまったという。例えば、どんなことがあったのか。大野さんは「上司の冗談が分からなかった」と振り返る。
以前の職場について語る大野さん(仮名)。冗談が理解できなかった(撮影:塩田亮吾)
「雨の日で寿司が売れない日に、『あとどれくらい(寿司を)作りますか』と聞いたら、100個、と。いつもだと100個は作らない。それで自分で考えて(少なめに)作ると、『なんで100個作らないの』って」
冗談だから気にしなくていい、と同僚は言ってくれる。それでも大野さんには、その冗談が理解できず、わけが分からない。悩み、落ち込む。そうなると、連続して失敗する。「家に帰っても帰りの電車の中でも、ほぼ泣いていた。それで、障害が辛いので辞めたいです、と」
今の職場には、障害に伴う「苦手」を具体的に職場の同僚に伝える、というルールができている。大野さんもそれに沿って、「物事の優先順位が分からない」「冗談が理解できない」といった「苦手」を最初から伝えた。どの仕事を先に手掛けるか。悩んだときは同僚が教えてくれる。
同僚「やってみたら普通のことでした」
この会社で大野さんと一緒に働く女性社員は、障害を隠すよりも、しっかりと伝えてくれた方がいい、と話す。
「障害者でも自己分析ができてないと、仕事するのは難しいと思います。大野さんの場合は、自分はこういう障害があって、こういうふうにされると困る、とアピールしてもらっている」
仕事の話をする大野さん(背中右)。同僚は「普通のことです」(撮影:塩田亮吾)
精神障害者が来る前はいろんな心配もあった。大野さんが来て、相談しながら仕事するうちに考えは変わった。今は障害者かどうか関係ない、と彼女は感じている。
「この人はこういうタイプなのでこういう仕事のやり方にしよう、とか。みなさん、(そういうことは普通に)あると思う。(精神障害の方と)実際に仕事してみたらそういう程度のものでした」
外部で専門家が支える
この職場にはもう一つ、精神障害者を支える仕組みがある。支援機関との連携だ。外部団体の精神障害に詳しい担当者が、仕事や障害の相談にいつでも応じる態勢を取っている。半年に1度、担当者と精神障害者本人、職場の同僚が集まり、話し合う機会も設けている。
2018年4月からは精神障害者の雇用が企業に義務付けられるため、働く精神障害者はさらに増える。あなたの職場で一緒に働く日も遠くない。倉知教授も「それが普通になっていく」と予測する。では、受け入れ企業はどうすべきか。倉知教授は言う。
大野さんの障害者手帳。カバーの緑が鮮やかだ(撮影:塩田亮吾)
「(統合失調症や発達障害などの症状はさまざまだが、精神障害者は共通して)人の気持ちや場の空気など『見えないもの』を想像して理解することが難しい。職場は対人関係を作りに行く場所でもあるのに、対人になると、とんちんかんなやりとりをしてしまう。場にそぐわないことを言って相手を怒らせてしまう。付き合いが長くなればなるほど、トラブルになってしまうことが多いんです」
「だから、精神障害者を受け入れようとしても、企業はどうしていいか分からないでしょう。そこは企業が勝手にやりなさいではなく、支援機関が橋渡しをしなければいけない。専門機関がアドバイスして適切な環境を作っていくことが必要です」
※(おことわり) 本文中に渡邊さんの言葉として「きちがい」と表記しています。差別的な用語であり、本来は使用を避けるべきかもしれませんが、精神障害者の置かれた状況を示すために編集部の判断で使用しました。
[制作協力]
オルタスジャパン
[写真]
撮影:塩田亮吾
写真監修:リマインダーズ・プロジェクト 後藤勝
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無関心、冷淡、怠け者…その性格には科学的に理由があった
ギズモード・ジャパン 10月22日(土)8時10分配信
無関心、冷淡、怠け者…その性格には科学的に理由があった
無関心、冷淡、怠け者…その性格には科学的に理由があった
努力の問題じゃありません、脳のエネルギー効率の違いに関係しているようです。
怠惰はお正月だけの期間限定だという人も、日頃から興味範囲が狭く深い性格の持ち主も、ちょっとしたことで驚かなくなったから年をとったのかもしれないなぁとしみじみしている人も…すべての人の事情を説明できるわけではありませんが、「無関心」「冷淡」「怠け者」といった性格の持ち主と、その脳との関係性が科学的に明らかになってきていますよ。
こうした性格について理解するべく、若者を対象に様々な脳タイプの検査を実施したのは、オックスフォード大学の神経学者たち。あるアンケートの回答結果に基づいて、モチベーションの高い人たち、それから無関心で冷淡、怠惰な性格の持ち主が選出され、2グループに分類されました。
彼らは、MRIを使って脳で何が起きているか観察されながら、意思決定ゲームに参加。ゲームでは、それぞれのラウンドで努力報酬がオファーされます。被験者たちは、その報酬が努力に値するか判断して、オファーを受け入れるか断るか選ぶことができるというルール。さて、どんな結果が見られたでしょう?
アンケート結果から無関心で冷淡、怠惰だと位置づけられた被験者たちは、モチベーションの高い被験者たちと比べて、オファーを受ける回数がかなり少なく、大きな報酬に対してもあまり飛びつかなかったのだとか。ここまでは想像のつく範囲ともいえます。
ただ興味深いのが、彼らがオファーを受け入れたときのこと。モチベーションの高い被験者たちよりも、一次運動野という行動を起こす脳内での活動が、MRIでかなり大きく示されたといいます。
これは、彼らの一次運動野でより少ない活動が見られるのではないかという研究者たちの仮説とは、逆の結果になったのだとか。オックスフォード大学で神経学と認知神経科学の教授を務めるMasud Husain氏は、同大学HP内で次のように述べています。「我々は、彼らの脳がより非効率な構造だと推測していたため、無関心で冷淡な人々にとって決断を行動に移すのは努力の問題だと考えていました。」
ところが、頑張る・頑張らないの話では済まないことが分かります。というのもさらに明らかになったのが、無関心で冷淡だと分類された人々は、意思決定と期待された報酬に働く脳前部の前帯状皮質、そして行動をコントロールするのに役立つ補足運動野という脳の一部とのあいだに非効率な接続部があるということ。
つまり神経科学者らによると、無関心、冷淡、怠惰な人々にとって脳の特定のエリアを結ぶ接続部が、意志決定や行動を起こすのを難しくしていることが明らかになったといいます。これはすべての人の怠惰を説明できるわけではないものの、この神経接続は、ときにアルツハイマーや脳卒中といった病を引き起こす可能性があるのだとか。
「日々、脳は体のなかでおおよそ5番目にエネルギーを消費する部位。無関心で冷淡、怠惰な人々にとって、行動を起こすことは、よりエネルギーの負荷がかかるもので、より努力を要する行為なのです。」Husain氏と彼のチームによる新たな発見の全貌は、ジャーナルで公開されています。
Kiona Smith-Strickland - Gizmodo US[原文]
(Rina Fukazu)
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最終更新:10月22日(土)8時10分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161022-00010000-giz-prod
http://www.asyura2.com/16/hasan114/msg/781.html