コラム:
五輪では克服できない日本経済3つの壁
斉藤洋二ネクスト経済研究所代表
[東京 26日] - リオ五輪も終わり、いよいよ4年後の東京五輪に向けて日本は動き出した。半世紀前の東京五輪では開催前から東海道新幹線はじめ発電所、製鉄所、高速道路といった31に上るインフラ投資が世界銀行のファイナンスなどにより進められた。おかげで日本は高度成長へとスムーズに離陸することとなった。
その後の日本経済は1980年代半ば以降の円高を受けて上昇力が低下し、過去四半世紀の実質国内総生産(GDP)成長率は年平均で1%に満たない。この長期停滞からの脱却に向けて、前回同様に五輪を起爆剤にしようと政府は拡張的な財政政策を企図しているが、果たしてその効果は期待できるだろうか。
2012年末に安倍政権が発足して以来、アベノミクス3本の矢、そして新3本の矢が放たれたが、その効果は円安・株高などに限定され、しかも一時的に過ぎないとの見方がもっぱらだ。日本経済はデフレスパイラルから脱しておらず、個人消費も設備投資も盛り上がらない。安倍政権は8月、事業規模28.1兆円に上る経済対策を打ち出したが、金融市場にほとんど動意はなく、その反応は冷めたものとなっている。
経済対策は「未来への投資」を掲げ、リニア新幹線大阪延伸の前倒しなどを盛り込んだが、その実態は旧来型の公共投資であり、バラマキであることは明白だ。公共投資はしょせん、需要の先食いに過ぎず、その経済効果は一過性のものである。五輪特需の再来を目指した大型投資はかつての高度成長期ならいざ知らず、社会が成熟し同時にデフレ圧力に苦しむ日本経済を救済できるかは、はなはだ疑問と言わざるを得ない。
<「人口減」「中国」「円高」の克服>
さて、日本を覆うデフレ不況の背景として「人口減」「中国」「円高」の3点を挙げることができるが、これらの原因の克服こそが経済活性化の条件であり、その道のりは厳しいものとなるだろう。
まず人口については、生産年齢人口と総人口がそれぞれ1995年と2008年をピークに、減少局面に突入している。この影響を受けて、国内消費市場の縮小が進むことが予測されるが、「人口動態は宿命」と言われるように、この事実から逃れようはないだろう。今後40年余りで人口が3割程度減少するとの予測を正視して日本の向かうべき道を見定め、企業活動の方向性を考えねばならない。
人口オーナス期(少子高齢化の進展で生産年齢人口が減少する状態)に入った成熟社会で取られるべき経済対策は、人口ボーナス期(生産年齢人口が多い状態)の成長社会において有効とされた需要不足を補う公共事業などではない。つまり、医療や介護といった分野の潜在需要を顕在化させる一方で供給構造の転換を図ると同時に、技術革新を目指すことこそが労働生産性を高める施策となる。
そして、日本が乗り越えねばならない2つめの課題は、1990年代以降「世界の工場」へと発展し、陰に陽に日本経済に大きな影響を与えた「中国」である。その成長ぶりは巨大な生産地と消費市場が突如、近隣に出現し、日本の経済システムをのみ込んだと形容しても過言ではない。
この時期に国際分業体制が世界的に定着したが、日本からも半導体や自動車など多くの産業が国内生産から労働コストの安い「世界の工場」へとシフトした。そして、基幹部品の輸出・最終製品の輸入という形で日本海を挟んで物流を活発化させた結果、安い製品が日本に流入し、日本経済は直接的・間接的に中国の安い労働力の影響にさらされることになった。
とはいえ、中国の高度成長もすでに30年を超え、労働コスト上昇など矛盾も顕現化し、経済発展も曲がり角に来ていることから、中国による日本経済への圧力もこれまでに比べれば縮小する可能性を見逃せない。
実際、中国では中間層が成長し消費市場が拡大していることから、日本の対中関係はサービス分野での広がりが期待される。この結果、これまでデフレ要因として負の側面ばかりが強調されがちだった「中国」がビジネスチャンスへと転じる可能性が高まった点は特筆されよう。
そして、日本のデフレ不況の3番目の要因である「円高」。1990年代半ばの1ドル80円割れや2011―12年の同70円台と円高が進むたびに日本企業はアジアでの競争力低下に悩まされ、またその対応として慎重な経営を余儀なくされてきた。
円高を受けて始まった生産拠点の海外シフトは中国の躍進さらに東日本大震災で拍車がかかり、現在の海外生産比率は製造業で25%水準に接近している。つまり、「円高」と「中国」が日本企業に安全志向を植えつけた結果、企業活力を削ぐこととなった。
<アニマルスピリッツの回復>
これまで述べてきたように「人口減」「中国」「円高」という三大リスクを抱えてデフレマインドにとらわれた日本企業は、今後どのような成長戦略を描くことができるだろうか。
ドイツでは2012年以来、産官学の連携により「インダストリー4.0(第4次産業革命)」が進められている。これは生産工程のデジタル化や自動化を大幅に進め、コスト削減とモノづくりの高度化を実現しようというものである。
日本政府も米国やインドの後塵を拝しつつもドイツにならい、AI(人工知能)やロボット、IoT(モノのインターネット)を活用したビジネス創出を支援することで民間投資の呼び水にしようとしている。果たして企業はそれに応えて、研究開発に本腰を入れ、技術革新への挑戦意欲を取り戻すだろうか。
ちなみに、日本企業は今も、デフレスパイラルの下、投資活動を先送りしている。日本企業の内部留保はすでに300兆円を超えている。内部留保は本来、再投資に回されるべきであり、手元に置くだけではただの遊休資本に過ぎない。
これまでの日本企業はデフレ圧力下で研究投資を削減し、設備投資を先送りしては内部留保を膨らませてきた。成熟社会において日本が経済成長を目指し、また企業が海外の下請け化から逃れるためにも技術革新への種まきを行うことは優先課題と言えるだろう。
一方、世界経済のグローバル化が定着し、東南アジア諸国連合(ASEAN)やインドなどアジア経済が急速な成長過程に入った現在、「内向き化」は日本にとって選択肢になり得ず「共生」がキーワードとなる。実際、国内需要の停滞、労働コストの格差、さらには円高対応なども勘案すれば、海外シフトの流れを反転させることはできない。
デフレ環境下において日本の企業経営者は今こそ「アニマルスピリッツ」を取り戻し、これまでのコスト圧縮最優先から高付加価値型の経営を目指した投資を行う時だろう。つまり、成熟社会における企業は、内部留保を原資として「研究投資」「工場のデジタル化」「海外の生産拠点づくり」により企業価値の増大を図るべきであり、その結果として労働生産性の向上を通じ、日本経済の再生がもたらされるのではないだろうか。
*斉藤洋二氏は、ネクスト経済研究所代表。1974年、一橋大学経済学部卒業後、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行。為替業務に従事。88年、日本生命保険に入社し、為替・債券・株式など国内・国際投資を担当、フランス現地法人社長に。対外的には、公益財団法人国際金融情報センターで経済調査・ODA業務に従事し、財務省関税・外国為替等審議会委員を歴任。2011年10月より現職。近著に「日本経済の非合理な予測 学者の予想はなぜ外れるのか」(ATパブリケーション刊)。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。()
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoji-saito-idJPKCN11104R?sp=true
コラム:マイナス金利の深掘り、ECBは躊躇か
山口曜一郎三井住友銀行 ヘッド・オブ・リサーチ
[東京 26日] - 9月8日の欧州中央銀行(ECB)理事会まであと2週間を切った。筆者は、今回の理事会では金融政策の据え置きを予想している。ECBは、必要ならば全ての手段を用いて行動するという姿勢を示しているが、必ずしも追加緩和の余地は大きくなく、可能な限り次の一手は先延ばししたいと考えているだろう。
そのような中、政策の据え置きを正当化するにはインフレの見通しと貸出の動きが重要なポイントとなる。ここでは、据え置き予想の理由を示すとともに、リスクの所在、仮に追加緩和が検討される場合の政策手段の選択肢について述べてみたい。
<2%目標に届かずともインフレ上昇へ>
まずインフレの見通しだが、7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は総合インフレ率(ヘッドライン)が前年比プラス0.2%、エネルギー・食品などを除くコアインフレ率が同プラス0.9%と低水準にとどまっているものの、エネルギーのマイナスのベース効果剥落と、ヘッドラインとコアの関係という2つの点から、先行きは一定の上昇が期待できる。
前者については、今まで原油価格の下落によってインフレを下方向に押し下げていたエネルギー価格の影響が、今後は押し上げの方向に効いてくること、後者については、ユーロ圏のコアインフレはヘッドラインに約半年のラグ(遅れ)をおいて動く傾向があることが指摘できる。
両者を併せて考えると、今後は、まずエネルギー価格のマイナスのベース効果剥落からヘッドラインが上昇し、ラグをおいてコアに波及し、それがヘッドラインを押し上げるといった循環を生み出す可能性がある。手元の試算では、この要因だけでHICPは来年半ばにプラス1.3%まで上昇する局面がありそうだ。
これに加えて、原油価格の一段の上昇、国内総生産(GDP)ギャップの縮小、賃金の上昇などがあれば、インフレはさらに押し上げられることになる。また、インフレ期待は実際のインフレに影響を受けるため、HICPが上昇を始めれば、インフレ期待も上向く可能性があるだろう。
この循環をもってしても、「2%を下回るがそれに近い水準」という物価安定目標には届きそうにないが、トレンドが上を向いている限り、ECBは急がないし、マーケットも状況を静観するのではないかと考える。
もちろん、リスクは存在しており、原油価格の下落、ユーロの為替レートの上昇、英国の欧州連合(EU)離脱のユーロ圏への影響波及などが起こり、インフレおよびインフレ期待が下を向き始めるようなことがあれば、ECBへの追加緩和圧力が高まる恐れはある。
<貸出に働きかけるスタンスにシフト>
もう1つのポイントは貸出だ。ECBは3月に、利下げ、資産購入増額、社債購入、新たな長期資金供給オペといった金融政策の包括パッケージを発表し、6月にかけてこれらを実施したが、その中で「金融政策手段の包括パッケージは貸出増加の継続を支え、実体経済の回復を支援する」という姿勢を示してきた。
筆者はこれを受けて、ECBは金融政策効果が発揮される経路に関して、従来の実質的に為替に働きかけるスタンスから貸出増加に働きかけるスタンスにウェイトを移したと判断しているのだが、そうであれば、貸出の伸び継続はECBにとって非常に重要となる。
緩和的な金融政策と、銀行貸出調査における堅調な貸出需要や貸出基準の緩和の動きを見る限り、緩やかな貸出増加の動きは持続可能と考えるが、貸出の伸びは、このあとで触れるマイナス金利にとっても重要だ。もしも、貸出が伸びなくなるような展開となれば、ECBに追加緩和圧力がかかることになるだろう。
当面のメインシナリオは、インフレの上昇および貸出増加の継続であり、この2―3カ月の間にECBが早急に次の一手に追い込まれる確率は低いと見る。しかし、上記で挙げたリスクが台頭することによって、ECBが追加緩和を検討することになった場合、果たしてマイナス金利の深掘りはあるだろうかという点に関して、7月28日にクーレECB専務理事が行った「マイナス金利のインプリケーションの評価」という講演からヒントを探ってみたい。
<マイナス金利深掘りは回避の可能性大>
この講演でクーレ専務理事は、マイナス金利には、物理的な下限(physical lower bound)と経済的な下限(economic lower bound)があるという話をした。物理的下限とは、現金保有コストを上回るマイナス金利水準であり、ここを超えると人々は現金保有に走るが、今のところ、そのような兆候は見当たらない。
問題は経済的下限であり、ここを超えると、銀行セクターにおいてマイナスの影響がプラスの影響を上回り、銀行収益の悪化が銀行の貸出抑制につながることから、金融緩和の効果が失われてしまうという水準だ。
クーレ専務理事の結論では、ユーロ圏の金利はまだこの経済的下限には達しておらず、現在のECBの金融政策には大きな効果があると判断しているが、中央銀行はこの潜在的な経済的下限に注意を払わなければならないとも述べていた。
講演では経済的下限の水準には言及がなく、市場参加者もどちらかと言うと金利の下限はまだ遠いという受け止め方をしていたが、経済的下限までの距離は実はそれほど遠くない可能性がある。
欧州銀行の収益構造を見ると、収益の6割は金利収入が占める。2015年の銀行の増益要因を分解すると、金利収入、非金利収入、引当金の戻入れなどが収益押し上げに効いているが、引当金の戻入れなどの一時的要因は持続的でない。今後の銀行ビジネスにおいては、非金利収入への注力や経費削減なども進められるだろうが、何といっても金利収入の確保が重要となる。そのような中、一段のマイナス金利の深掘りで貸出利ざやが縮小し、収益が圧迫されるようだと、前述のような収益悪化による貸出抑制という展開に陥る恐れがある。
マクロ的な貸出利ざやの推移を見るために、ECBが公表している市中の貸出金利から預金金利を引いたものを貸出利ざやとして計算すると、2014年6月にマイナス金利が導入される前までは、企業の利ざやは2.3%程度、家計の利ざやは2.7%程度あったが、直近ではそれぞれ1.6%、1.9%まで縮小している。その分を貸出の増加で補えれば良いのだが、例えば、利ざやが2.0%から1.9%に縮小した場合、単純計算でこれを埋め合わせるには5%の貸出増加が必要となる。
現状の貸出の伸びはだいたい年プラス1.5―2.0%のペースであり、埋め合わせには不十分だ。つまり、この先は、貸出の伸びとマージン縮小ペースの両にらみでマイナス金利の限界が決まってくると見る。
クーレ専務理事が8月23日に「ECBの追加行動は金融安定リスクの可能性といった副作用を伴う」「ただより高いものはない」と発言したことを踏まえると、経済的下限はそれほど遠くないのかもしれないという考えに至る。個人的には、貸出の伸びがさらに加速しない限り、あと0.1%あるいは0.2%程度のマイナス金利の深掘りが限界ではないかと見る。
それゆえ、下方リスクが顕在化しない限り、ECBはマイナス金利の深掘りを回避するだろう。次の一手はできるだけ先送りし、年内最後の12月8日の理事会において、2017年3月が期限となっている資産購入プログラムの9カ月延長をメインの緩和ツールとして打ち出してくると予想する。
*山口曜一郎氏は、三井住友銀行市場営業統括部副部長で、ヘッド・オブ・リサーチ。1992年慶應義塾大学経済学部卒業後、同行入行。法人営業、資本市場業務、為替セールスディーラーを経て、エコノミストとして2001―04年にニューヨーク、04―13年ロンドンに駐在。ロンドン大学修士課程(金融学)修了。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。
http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoichiro-yamaguchi-idJPKCN1110MW?sp=true
アングル:物価3年4カ月ぶり下落幅、日銀目標とかい離 総括検証に期待も
[東京 26日 ロイター] - 円高やエネルギー価格の下落を受け、物価の下落幅が一段と拡大している。7月の全国消費者物価指数(除く生鮮、コアCPI)は前年比0.5%低下と、3年4カ月ぶりのマイナス幅となった。日銀の強気シナリオとのかい離が時間の経過とともに広がっており、物価目標達成が一段と遠のくなか、日銀が9月の「総括的検証」で新たな政策の方向性を示せるのか注目が集まっている。
<下落幅さらに拡大、コアコアもマイナスの可能性>
「年初来の円高と景気停滞の影響で、今後CPIは一段と鈍化する可能性が高いだろう」(第一生命経済研究所)──民間エコノミストからは物価下落幅は年内さらに拡大していく可能性があるとの指摘がでている。「いったんマイナス0.7%程度まで落ち込む」(バークレイズ証券)との見方もある。
7月のコアCPIにもそれが表れている。食料品は円高による原材料価格の下落が影響、昨年値上げが相次いだ菓子類は上昇率が鈍化した。テレビや洗濯機が下落した背景には円高に伴う輸入品との競合があるとみられる。宿泊料はインバウンド需要の鈍化で上昇率が低下したとみられ、外国パック旅行も円高の影響で伸び悩んだ。個人消費は夏場の天候要因が寄与してやや持ち直しているとはいえ、4─6月の消費総合指数は前期比横ばいにとどまり、回復の姿は見えていない。実需の弱さを背景に、値下げの動きも散見される。
コアCPI全体では5カ月連続のマイナスで、マイナス幅は6月の0.4%から拡大。ロイターが集計した民間エコノミストの予測中央値(0.4%低下)も下回った。
より物価の基調的な動きを示すとされるコアコアCPI(除く食料・エネルギー)は0.3%の上昇に留まり、プラス幅が6月の0.5%から縮小した。コアコアCPIは昨年11月に0.9%までプラス幅を拡大した後は一環して縮小しており、「今後マイナスに転じる可能性もある」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)との見方も出ている。
<政府も物価「横ばい」に修正>
政府も8月の月例経済報告で消費者物価について「上昇」との表現をはずした。「横ばい」に置き換えざるをえなかった背景には、円高があるとみている。サービス価格は人件費上昇で底堅く推移している中で、モノの値段は円高に伴う輸入品価格との競合が耐久財などの価格下落を招いているとの分析だ。
一方、日銀のシナリオは強気だ。コアCPIが2016年度は0.1%に留まるものの、17年度は1.7%に跳ねるとの見通しを掲げている。政府による経済対策の効果も含め、潜在成長率を上回る経済成長が続くことで需給ギャップが改善し、エネルギー価格下落の影響のはく落とともに、実際の物価が上昇に転じれば、人々の物価観も上昇に向かうとの見立てを堅持する。7月のCPIの結果についても、大きな驚きはない、との見方が中心だ。
ただ、日銀内には懸念の声も一部に浮上している。7月CPIには物価の基調の弱さが示されているとの声も一部にはある。円高を背景に物価上昇ペースの鈍化が続く中で、アンケートなどを通じて集計している人々の物価観は、2014年以降緩やかな下落基調にある。
<総括検証、追加緩和の見方多く>
日銀は9月20日─21日に開かれる次の金融政策決定会合で過去3年半の政策を総括する予定。安倍政権が大規模な経済対策を打ち出しただけに、政府部内には、日銀がデフレ脱却に効果的な方策を打ち出すことを期待する声もある。
市場関係者の間では「物価の現状やデフレ脱却を目指すアベノミクスへの協力という観点からすれば、緩和の縮小につながることはありえず、マイナス金利政策の強化に向けた地ならしになる可能性がある」(農中総合研究所)などの思惑が駆け巡っている。
ロイターが今月、エコノミストを対象に行った調査では、日銀が総括的な検証を踏まえ、追加緩和を決定するとの見方が過半数となった。
さらなる量的な緩和拡大に踏み切るのか、目先を変えた緩和策を打ち出すのか、「総括的な検証」への注目は一段と高まっている。
(竹本能文、中川泉 編集:石田仁志)
http://jp.reuters.com/article/japan-cpi-idJPKCN1110V5?sp=true
9月米利上げ確率3分の1−英国民投票直後のゼロから市場の見方変化
Kevin Buckland、Narayanan Somasundaram
2016年8月26日 15:28 JST
2年債利回りは週ベースで2週連続の上昇に向かう
イエレン議長が強気なら最高70%の確率織り込むとの見方も
トレーダーらは9月の米利上げの確率をほぼ3分の1とみている。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の26日の講演を前に、さらに2人の連銀総裁が引き締め支持の声を上げた。
先物市場が織り込む9月利上げ確率は32%と、2週間前の2倍。英国が欧州連合(EU)離脱を決めた国民投票の直後にはゼロになっていた。政策金利の動向に敏感な米2年債の利回りは週ベースで2週連続の上昇に向かっている。
カンザスシティー連銀のジョージ総裁は25日、利上げが適切だとの見解をあらためて表明。ダラス連銀のカプラン総裁は、追加利上げを支える「論拠は強まりつつある」と語った。トリプルTコンサルティングのアナリスト、ショーン・キーン氏(オークランド在勤)は、イエレン議長が他の当局者らの強気の論調を引き継げば、「市場が織り込む9月利上げの確率は60−70%に近づく公算が大きい」と話した。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、米2年債利回りはロンドン時間26日午前6時41分(日本時間午後2時41分)現在、前週末比3ベーシスポイント(bp)上昇の0.78%。
原題:September Fed Bets Jump to 1-in-3 From Zero as Yellen Speech Key(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-26/OCI6FTSYF01S01
エクソンなど石油4社、債務が過去最大級に
エクソン、シェル、BP、シェブロンの純負債額は14年の2倍余り
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シェブロンのカーンリバー油田で稼働する採油装置(米カリフォルニア州ベーカーズフィールド近郊) PHOTO: AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
By
SELINA WILLIAMS AND BRADLEY OLSON
2016 年 8 月 26 日 14:04 JST
原油価格の低迷に苦しむメジャー(国際石油資本)の中には、債務が過去最高水準に達している企業がある。こうした中、配当金の支払い能力と埋蔵量を増やすための探査能力に対する不安が高まっている。
米エクソンモービル、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、英BP、米シェブロンの4社が抱える純負債額の合計は1840億ドル(約18兆4800億円)に上り、原油相場が急落し始めた2014年の水準から2倍余りになった。原油相場は今年初めに1バレル=27ドルで底を打ち、それ以降は回復してきたが、依然として50ドル近辺で推移している。
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こうした債務水準の急上昇は、2年にわたる原油相場低迷が石油業界に与えた大打撃をあらためて思い起こさせるものだ。これら4社が「棚ぼた利益」を説明するため米議会に引っ張り出されたのは、ほんの10年前の話だ。今や4社は費用を通常のキャッシュフローでカバーしきれていない。
BP、シェル、エクソン、シェブロンの経営幹部らは、17年に新規投資と配当に回す十分な現金を生み出せると述べて投資家を安心させてきたが、一部の株主は懐疑的だ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析では、16年上半期に4社の数字は目標を400億ドル下回っていた。
左からエクソン・モービル、シェブロン、BP、ロイヤル・ダッチ・シェルの純債務額の推移(四半期ベース、単位は10億ドル)
https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AO083_OILDEB_16U_20160824062407.jpg
運用資産5億5000万ドルのカルミニャック・コモディティーズ・ファンドのマネジャー、マイケル・ヒューム氏は「原油相場が50ドルから60ドルなら、これら企業は現在の配当を維持できないだろう。持続不可能だ」と述べた。同ファンドはシェルとエクソンの株式を保有している。
新規事業と既存業務で大規模なコスト削減をしたにもかかわらず、負債は積み上がっている。これら企業にとっては債務返済が数年にわたる重荷となり、新規投資と石油・ガスを増産し続ける能力が阻害されるかもしれない。
4社は15年に利益の100%を超える金額を配当に回した。今年、この問題はさらに悪化している。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスによると、4-6月期にエクソンが計上した純利益は17億ドルだが、同社は配当に31億ドルを支払った。シェルの1-6月期の利払い費用は12億6000万ドルだが、前年同期は7億2600万ドルだった。
‘原油相場が50ドルから60ドルなら、これら企業は現在の配当を維持できないだろう。持続不可能だ’
—マイケル・ヒューム氏、カルミニャック・コモディティーズ・ファンドのマネジャー
4社はコスト削減を継続するとともに、資産売却を進め、現金配当の代わりに株主割当増資を行うなど、負債削減に向けた多くの手段を持っていると話す。また、金利が過去最低水準にあることも、いくらか痛みを和らげている。
さらに、各社は事業再構築に取り組む中で債務が高水準にあるのは一時的であり、原油相場が上昇すれば負債も減少するだろうと述べている。
シェルのベン・ファン・ブールデン最高経営責任者(CEO)は先月、「2016年は移行期だ」と述べた。4-6月期(第2四半期)末時点における同社の純負債額は750億ドル余りに増加したが、その主因は英天然ガス大手BGグループの買収だった。
BPは、17年には事業コストを賄い、新規投資を行い、原油相場50〜55ドルで現在の配当を維持できるだろうと述べた。
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中国の原油生産減少、価格上昇につながるか
中国が輸入を増やせば、次第に原油価格が上昇する可能性も
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中国の石油大手ペトロチャイナは24日、国内生産量が上半期に4%減少したことを明らかにした PHOTO: KIM KYUNG HOON/REUTERS
By
BRIAN SPEGELE
2016 年 8 月 26 日 17:15 JST
【北京】苦戦する中国の石油セクターが「長期的な国内生産の減少」という新たな局面に挑んでいる。
新たなデータと業界幹部へのインタビューによると、中国の原油生産は2015年に日量430万バレルほどでピークを付けたもようだ。それは世界的に重要な意味を持つ。なぜなら、国内の原油需要増に対応するため中国が輸入を増やせば、原油価格が押し上げられる可能性があるからだ。
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中国はこれまで、需要が急増する中でも老朽化の進む国内油田からの供給で何とかしのいできた。ただ、新たに発見された油田は生産を増やし続けるのに十分でなかったし、コモディティー(商品)価格の下落で国営石油大手は生産性の低い油田での増産に乗り気ではなかった。
その結果、中国の石油大手は国際舞台から追い出されつつある。現在、国営の中国石油天然気(ペトロチャイナ)、中国石油化工(シノペック)、中国海洋石油(CNOOC)は資源と顧客の獲得を巡り、米石油最大手エクソンモービルなど国際メジャーとこれまで以上に激しく競争している。
同時に、中国は輸入量を拡大する必要性に迫られそうだ。国内生産が減少する中、増加する車の燃料として必要な石油が海外から調達する必要が生じるからだ。
‘明らかに中国は原油(需給)をリバランスさせる要因の一つだ。これが最終的に価格を引き上げるのは確実だ’
—マイケル・メイダン氏(原油アナリスト)、英コンサルタント会社エナジー・アスペクツ
少し前まで国家安全保障の重要な一部としてのエネルギー自給を掲げていた中国にとって、これは根本的な変化となる。また、これは世界の産油国に対する中国の依存度を深めることにもなる。現在、中国に原油を供給している主な国はサウジアラビア、ロシア、アンゴラ、イラクなどだ。
中国の指導部は海外における権益を守りながらも、複雑な地域情勢に巻き込まれるのを嫌っており、原油輸入は彼らに新たな課題を突きつけることになる。同国はアフリカの小国ジブチに初めて海外基地を建設したが、これは油田などの権益を保護するためでもある。
一般的に、世界のエネルギー産業は米国に次ぐ巨大な石油消費市場として中国を捉えている。中国は近く海外からの原油輸入量で米国を抜き、世界最大の輸入国になる見通しだ。
左は中国の原油輸入量、右は国内生産量の推移(単位は100万バレル/日)
https://si.wsj.net/public/resources/images/OJ-AO304_COIL_16U_20160825055408.jpg
一方、中国は世界第4位の原油生産国でもあり、これが輸入を抑える要因となっていた。原油価格は国際的な需給に絡む幅広い要因で決まるが、中国の需要増で徐々に価格が押し上げられる可能性がある。
英コンサルタント会社エナジー・アスペクツの原油アナリスト、マイケル・メイダン氏は「明らかに中国は原油(需給)をリバランスさせる要因の一つだ。これが最終的に価格を押し上げるのは間違いない」と指摘した。
2016年のデータから、中国の石油業界が衰退している様子が透けて見える。国内での原油生産量は上半期に前年同期比で約5%減少した。そして7月の生産量(日量)は8%減の1672万トン(395万バレル)となり、ほぼ5年ぶりの低水準に落ち込んだ。
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中国、再び改革に軸足移す−金融緩和の限界浮き彫りで
Bloomberg News
2016年8月26日 14:52 JST
今週、過剰生産能力解消や新たなセクター投資容認など打ち出す
中国当局は改革以外に解決策はないと気付いた−沈建光氏
中国が再び改革モードに入った。
中国は今週、国有企業が抱える過剰生産能力の解消を加速させる計画を発表。これまで認めていなかったセクターへの投資容認で民間・海外投資家に公平な機会を提供し、待たれて久しい財政見直しに向けた次なるステップを講じる方針も示した。
財政による支援と緩和的な金融環境づくりで経済を安定させた中国の指導部は、長期的な成長の展望にとって鍵となる改革への取り組みを再開したようだ。来月4、5日に杭州で開く20カ国・地域(G20)首脳会議を前に改革姿勢を相次いで打ち出すことで、構造改革を求める米国などの国々や国際通貨基金(IMF)を含む国際機関に改革の進展ぶりを示すことができる。
みずほセキュリティーズアジアのアジア担当チーフエコノミスト、沈建光氏(香港在勤)は「改革の実行ペースが予想より遅かった」と指摘。「中国当局は今では改革を再び加速させることを望んでいる。金融緩和の景気浮揚効果が小さくなっていることが分かり、当局は改革を前進させていく以外に解決策はないと気付いた」と説明した。
中国人民銀行は最近、コミュニケーションを強化し、利下げや預金準備率引き下げなどの本格的な措置ではなく、流動性供給手段を継続的に活用することを示唆している。企業が現金を抱え込み投資には消極的になっているため、追加緩和は景気回復を促さずに金融リスクを高めるだけとなる恐れがある。
原題:China Puts Reform Back on Table as Monetary Easing Shows Limits(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-26/OCI3W06TTDS101
英国と欧州の株式指数の相関性、徐々に崩れる−チャート
Justin Villamil
2016年8月26日 14:44 JST
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ikHJH4nebig4/v2/-1x-1.png
英FTSE100指数とユーロ・ストックス50指数は連動する傾向にあるが、欧州連合(EU)離脱の是非をめぐる英国民投票以降、相関性が崩れている。これ以降、英通貨ポンドの下落でFTSE100指数が7.5%余り上昇する一方、ユーロ・ストックス50指数は1.7%低下。両指数の30日間の相関係数は約1年ぶりの低水準となった。
原題:Ties Between U.K., Europe Slowly Breaking Down in Stocks: Chart(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-26/OCI4NK6S972901
コラム:南ア財務相めぐる問題、新興国固有リスクの警鐘に
Swaha Pattanaik
[ロンドン 25日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 南アフリカはつい最近まで、利回りを求める国際的な投資家にとって大助かりの存在だった。ところが今週、ゴーダン財務相が歳入庁長官時代の問題で警察の特別捜査部門への出頭命令を受けたことをきっかけに、通貨や債券の価格が急落している。
新興国投資を再開した資産運用担当者にとっては、各国固有の経済的もしくは政治的リスクを見落としていないかどうかを点検する絶好の機会になった形だ。
過去数年間で新興国から資金を引き揚げた投資家はこのところ、回れ右をして足を戻している。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによると、新興国債券ファンドには過去7週間で202億ドルが流入。新興国株ファンドは7週連続の資金流入を記録し、総額は146億ドルと2014年9月以降で最大になった。MSCI新興国株指数が6月末以降に8%近く上がったのもうなずける。この間、MSCIの先進国株指数の上昇率は4.7%にとどまっている。
世界最大の資産運用会社ブラックロックを含めて、投資家が新興国株に夢中になるだけの理由はいくつかある。コモディティ価格とドル相場は安定し、投資環境に波乱要素は少なくなった。主要国の政策金利はより長期にわたって低水準に維持されるとの見通しも、市場のリスク志向を強めている。そこに潜む危険は、投資家がそれぞれの新興国が独自に抱える問題を無視してしまうことだ。
南アフリカでは政治的なリスクが定期的に高まる。ズマ大統領は過去において予測不能な振る舞いをしてきた。典型的なのは昨年、市場で評価が高かった当時のネネ財務相を更迭した一件だ。このため経験豊富な南アフリカの専門家といえども、ゴーダン氏が財務相の地位にとどまることができるとは断言できない。
新興国の固有リスクに関するもう1つの適切な例としては、トルコが挙げられる。同国では軍部の一部によるクーデター未遂事件とその後の政権側による粛清により、練りに練られた投資計画には狂いが生じた。政治的な捜査が行われると、外国人投資家にとって、その国で提供されるいくつかの投資上の選択で最適の判断をする際に必要なすべての情報を手に入れにくくなる。そしてこうした市場は、全員が一斉に動くことになれば参入するより撤退する方がずっと難しい。
当然ながら資産運用担当者の立場では、新興国投資すべてを回避するのは賢明ではないだろう。だが見境なく利回りを求めると、その先には転落が待っているというのはよくありがちな展開だ。
●背景となるニュース
*ゴーダン財務相が警察の特別捜査部門に出頭を命じられたと伝えられた23日以降、南アフリカの株価と債券相場は下落している。ゴーダン氏が歳入庁長官時代に違法な調査組織を立ち上げた疑いがあることが捜査の対象。ゴーダン氏が24日に出頭を拒否すると、資産価格の値下がりが加速した。
*通貨ランドの対ドル相場は23日から24日にかけて最大で5.8%下落し、24日には一時1ドル=14.27ランドと約1カ月ぶりの安値に沈んだ。
*南アフリカ国債の指標となる10年債利回りは、ゴーダン氏への出頭命令が明らかになった前後で8.48%から9%に上昇(価格は下落)した。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
http://jp.reuters.com/article/safrica-gordhan-breakingviews-idJPKCN11107T?sp=true
来週の東京株式市場は一進一退、米金融政策巡る不透明感で
[東京 26日 ロイター] - 来週の東京株式市場は、一進一退の値動きとなりそうだ。今晩行われるイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の講演で米利上げ時期に関する明確な言及がなければ、米金融政策をめぐる不透明感は9月2日の8月米雇用統計まで持ち越しとなる。投資家は慎重姿勢を継続する公算が大きい。
一方、需給面での安心感から下値は限定的と予想される。
日経平均の予想レンジは1万6000円─1万6700円。
26日に米ワイオミング州ジャクソンホールで行われるイエレンFRB議長の講演については、利上げ時期に関する明確なコメントがあった場合、一時的な市場の混乱も予想される。週明けの日本株も振れ幅が大きくなりそうだ。現時点でイエレン議長は、緩やかな利上げを模索するという従来の発言を踏襲するとの見方が多いが、その場合でもアク抜けとはなりにくい。米金融政策をめぐる不透明感を抱えたまま、8月米雇用統計発表を迎えることになる。様子見姿勢の中、商いは盛り上がりに欠ける展開が見込まれる。
市場では「強い数字が出れば出るほど米利上げ観測は高まる。日本株にとっては為替がサポートになるが、米国株には調整リスクもある。もろ刃の剣だろう」(大和証券チーフグローバルストラテジストの壁谷洋和氏)との声が出ている。来週は31日の8月米ADP雇用統計、1日の8月米ISM製造業景気指数などの米経済指標も注目されそうだ。
一方、日銀のETF(上場投信)買いに対する期待や足元で活発化しつつある自社株買いは需給の支えになる。日銀は金融政策として年間6兆円のETF購入決めたが、現状では買い入れのペースが遅いとの指摘もある。購入回数が増えてくれば、市場に安心感が広がるとみられる。26日に発表された7月全国消費者・8月東京都区部物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)はいずれも市場予想を下回った。「物価上昇圧力が低下する中、日銀の追加緩和に対する期待が継続する」(国内証券)との見方もある。9月20―21日の日銀金融政策決定会合で行われる金融政策の「総括的な検証」に向けて、ポジションを傾けにくい環境が続くとみられる。
主な経済指標では、31日に7月鉱工業生産、1日に4―6月期法人企業統計が発表される。1日には8月中国製造業PMIも発表される。好不況の目安となる50を下回ると中国経済への警戒感が再燃する可能性もある。
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http://jp.reuters.com/article/nikkei-nextweek-idJPKCN1110GP