外国人戦闘員の約30% 欧州に帰国か[NHK]
4月4日 10時05分
オランダのシンクタンクは、ヨーロッパからシリアやイラクに渡り、戦闘に参加したおよそ4000人の外国人戦闘員のうち、およそ30%が帰国したとする分析をまとめ、ヨーロッパ各国で戦闘員の情報を共有するよう提言しています。
これは、今月、オランダ・ハーグにあるシンクタンク「国際テロ対策センター」が、ハンガリーとギリシャを除く26のEU加盟国からのデータなどを基にまとめたものです。
この中で、2011年から去年10月までに、ヨーロッパ各国からシリアやイラクに渡り、過激派組織IS=イスラミックステートなどに加わった外国人戦闘員は、3922人から4294人に上るとしています。
国別ではフランスが最も多く900人以上、ドイツとイギリスは最大で760人ですが、人口比では、先月連続テロ事件が起きたベルギーが最も多くなっています。
また外国人戦闘員のうち、およそ30%はシリアやイラクからそれぞれの国に戻ったとみられ、去年のパリの同時テロ事件やベルギーの連続テロ事件の容疑者のように、本国でテロを引き起こす危険性が高いと指摘しています。
シンクタンクでは、ヨーロッパ各国に対して戦闘員の情報を共有するよう提言するとともに、若者が過激な思想に染まって戦闘員となるのを防ぐ対策や、国に戻った元戦闘員の社会復帰への支援で連携を強化すべきだとしています。