これは本当に“うっかり”なのか。ドーピング検査で禁止薬物「メルドニウム」の陽性反応を示した女子テニス選手マリア・シャラポワ(28=ロシア)の告白に、疑問の声が上がっている。
メルドニウムは1月に禁止薬物リストに入り、シャラポワはそれを知らなかったという。
7日(日本時間8日)に開いた記者会見ではさらに、心臓疾患、糖尿病の兆候、マグネシウム欠乏症などの具体名を挙げ、医師の処方により約10年にわたり、使用してきたと語った。
しかし、医療関係者はこの発言に“異”を唱える。新日本プロレスのリングドクターも務める弘邦医院の林雅之院長(66)は「治療目的ではないと思います」と断じた。
まずは心臓疾患について「これは保護的に使う薬。むしろ治療には血管を拡張するニトログリセリンなどが主流です」。
また本人が危惧する糖尿病の初期症状に関して「あんなに運動しているのに糖尿病はまず考えられない」と否定。さらに「マグネシウム不足はマグネシウムを取ればいい」と説明する。
ラトビアで開発されたメルドニウムは日本には流通しておらず、類似品もないという。
同じ薬物の使用により、ロシアを中心に違反者が相次いでいる。林院長は「あのクラスの選手になったら微妙な違い」と前置きしつつも「普通に使えば、心臓の中に血液の量が増える。酸素の取り込みが多くなるので運動能力が上がり、息が上がらなくなる」と効果を指摘。
テニスの妖精の悲痛な告白はカムフラージュの可能性が高いと結論づけた。
今回のドーピング違反により、国際テニス連盟(ITF)は暫定的な出場停止処分を決定。またスポンサー契約を結ぶスポーツ用品メーカー・ナイキ社は契約の一時中断、スイスの高級腕時計メーカーのタグ・ホイヤー社は契約を更新しないと発表するなど波紋は広がる。
会見で「もう一度、テニスをするチャンスを与えてください」と訴えたシャラポワだが、疑惑は深まるばかりだ。
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