逆戻りか(C)日刊ゲンダイ
3月中に最初の大暴落も 株式市場“厳重警戒ウイーク”に突入
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2016年3月8日 日刊ゲンダイ
ついに株式市場で“厳重警戒ウイーク”が始まった。
「兜町界隈では、数週間前から3月中頃は危険だと囁かれていました。何しろ、株価を大きく左右するイベントが目白押しで、世界の著名投資家やエコノミストは暴落を予言しているのです」(市場関係者)
米投資家のジム・ロジャース氏やジョージ・ソロス氏、経済予測で知られるハリー・デント氏らはリーマン・ショック級の金融危機が起きると警鐘を鳴らす。年内にNYダウは5500ドル(現在は1万7000ドル水準)まで暴落するという読みも出てきた。
「3月中に最初の大暴落が起きるという説が有力なのです。それだけに身構えてしまう」(証券アナリスト)
日経平均は8日も続落。128円安の1万6783円で引けた。嫌なムードが市場に広がっている。
「9日は相場ジンクスで凶兆とされる皆既日食です。しかも株安に向かうとされる新月が重なるだけに不気味です」(株式アナリストの櫻井英明氏)
重要な経済イベントも続く。10日は欧州中央銀行(ECB)の理事会が開催され、ドラギ総裁はマイナス金利(現在0.3%)の拡大を打ち出す可能性がある。
「もし、そうなったら世界の金融市場は大混乱するでしょう。金利差拡大の影響で、急激な円高が進行する恐れも出てきます。日本株は大幅下落に見舞われます」(ちばぎん証券の安藤富士男アナリスト)
11日は、先物取引などの決済が集中するメジャーSQだ。相場が荒れやすいイベントとして知られる。さらに、この日は3.11東日本大震災から丸5年にあたる。
「今年は震災の年と同じ金曜日なので、精神面の不安が例年より大きい」(市場関係者)という。市場はちょっとした悪材料に反応しやすいのだ。
来週(14日〜)も気が抜けない。いや、むしろ世界同時株安の危険度は高まる恐れがある。
14〜15日は日銀の金融政策決定会合があり、15〜16日は米FOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。さらに、中国は日本の国会に相当する全人代を開催中(16日まで)だ。
「どのイベントも日経平均を1000円程度動かすインパクトを持っています」(証券アナリスト)
無事通過するまで個人投資家はジッとしていたほうがよさそうだ。