癌に限らないことだが、標準治療が“正しい”対応とは限らない。
癌も個性あふれるもので、同じ病名がついているからといって、同じ経過と結果をたどるわけでもない。
統計的に効果があると思われている対応法が、ある個人にとってはかえって害になることさえある。
さらに言うと、統計の母数が、現代医学の枠内で治療を受けたものという制約もあり、そのなかで相対的に優れた治療法といっても比較考量の範囲が狭すぎる。
川島さんの場合も、手術を受けたことで寿命を縮めた可能性もあるし、抗癌剤治療を受けたとしても、寿命が延びず苦しみが増えただけという可能性もある。
とにかく、どのような対応が良かったのかを知ろうとしても、川島さんが他の方法を試すことは出来ないのである。(別に亡くなったからというわけではなく)
多くの人がベストの選択をして最愛の人を失わずに済んでいたらという気持ちになることはよくわかるが、あの世に旅立った川島さんのためにも、川島さん本人が考え選び取った方法がベストだったと考えるのが、鎧塚さんにとってもベストな判断だと思う。
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川島なお美さんの民間療法、夫の鎧塚俊彦さんがつづる 「今となっても結論はみいだせません」
The Huffington Post | 執筆者: 中野渉
投稿日: 2015年12月16日 12時02分 JST 更新: 2015年12月16日 12時02分 JST
胆管がんのため9月に亡くなった女優の川島なお美さんが最後の1年間、抗がん剤治療を拒み高額な民間療法の治療院に通っていたことについて、夫でパティシエの鎧塚俊彦さん(50)が12月15日、自身のFacebookで、死を目前にした川島さんと自分が夫妻がどのような思いで決断したのか明かした。
Facebookには、夫婦共著の形で8日に発売された「カーテンコール」(新潮社)に対する読者からのメッセージを受ける形で記した。同書とポインセチアを並べた写真を添えている。鎧塚さんは、医師と民間療法師から言われた対照的な言葉を紹介している。
報道によると、川島さんが頼ったのは「ごしんじょう療法」というもので、治療院の関係者は「純金製の棒で、患部や体全体をさすったり、押さえたりするものです。気の力で病気の根源となる邪気を取り除いてました」と説明したという。
川島さんが、肝臓の中の胆管に腫瘍があると知ったのは2013年8月。翌14年1月に手術を受け、同年3月に公表した。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/12/15/naomi-and-yoroizuka_n_8815058.html