フラウエンフェルト市で下水熱による低温地域暖房
http://blog.livedoor.jp/eunetwork/archives/37306504.html
●スイス:フラウエンフェルト市で下水熱による低温地域暖房
未利用エネルギーの一つである下水熱の利用は、スイスでは比較的に長い歴史があり、全国の300箇所で様々な方法で利用されている。トゥールガウ州の州都のフラウエンフェルト中心街では、現在、下水熱による地域冷暖房の配管工事が進行中だ。下水処理場で処理した後の「処理後水」の排熱を利用するため、媒熱管内には低温水が流される。それを熱源として、各建物に設置した分散型のヒートポンプで必要とされる利用温度に上げる。
この地域暖房を運営するのは、「フラウエンフェルト熱株式会社」。同市の都市公社と隣町のヴィンタトゥール市の都市公社、そして地域の下水連合が共同出資した会社である。熱の販売はコントラクティング(エスコ事業)で行われ、「フラウエンフェルト熱株式会社」が媒熱管や熱交換機、ヒートポンプを設置し、熱消費に応じて建物持主から料金を回収する。今年の夏には竣工する第一工期では中心街に3.5qの地域暖房網が敷かれる。2016・17年に予定されている第二工期では町のスポーツ施設が接続される予定だ。
参照:www.waerme-frauenfeld.ch
●スイス:チューリッヒ都市公社EWZがイランツ町に木質バイオ地域暖房
チューリッヒ市の都市公社EWZは、山地グラウビュンデン州イランツ町との協力の下、3月から同町に地域暖房網の工事を開始した。病院や庁舎を含む中心街の大手消費者45棟に今年秋から30年契約で熱を供給する。熱源は木質バイオマスの廃材(70%)と森林材(30%)。それにピーク時、非常時用の石油ボイラー5MWが併設される。チップボイラーの大きさは2.5MWで、発電用のORCモジュールの出力は350kWと小型である。
熱の生産量は年7000MWh、エコ電力の発電量は1.8GWh(360世帯分)を予定する。年間計算では熱の8割が再生可能エネルギーとなる。地域暖房網のトラスの長さは4q。このほか、チューリッヒ市都市公社では、グラウビュンデン州の4か所の村や町で地域暖房網を計画している。中でもKloster町の地域暖房は、トンネル排水熱と木質バイオマスを組み合わせた面白いコンセプトで、2015年に実現される予定だ。
参照:EWZ社プレスリリース
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/1628.html