シリア反政府勢力「ロシアの空爆で民間人死亡」
10月1日 10時30分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151001/k10010254401000.html
過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いで、ロシア軍がシリアのアサド政権を支援するとしてシリア国内での空爆に乗り出したことについて、アメリカなどが後ろ盾になっている反政府勢力の指導者は「空爆が行われたのはISがいない地域で、民間人36人が死亡した」と述べ、ロシア政府を非難しました。
ロシア政府は30日、過激派組織ISとの戦いを進めるシリアのアサド政権を支援するとして、シリア国内のISの拠点に対する空爆に乗り出したことを明らかにし、標的はISの軍用車両や武器倉庫などだとしています。
これに対し、アメリカなどが支援する反政府勢力の統一組織「シリア国民連合」のハリド・ホジャ議長は、NHKの取材に対し、「シリア中部でロシア軍が行った空爆で死亡したのは36人で、すべて民間人だった」と述べました。そのうえで、「空爆が行われた地域は、ISも、ほかの過激派もいない。ロシアの攻撃はアサド大統領を延命させるのが目的だ」と述べ、ロシア軍の空爆のねらいは反政府勢力を攻撃することだと非難しました。
ロシア軍によるシリア国内での空爆を巡っては、アメリカのカーター国防長官も30日の記者会見で、「内戦をエスカレートさせる危険がある」と述べて、内戦が続くシリアの混乱に拍車がかかりかねないという懸念を示しました。
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ロシア外相 “民間人に犠牲”を否定
ロシア軍によるシリアでの空爆で民間人に犠牲者が出ていると伝えられていることについて、ロシアのラブロフ外相は30日、NHKなどに対し、「そのような情報はない。ロシア軍は、テロ組織の軍事拠点を正確に攻撃するために綿密に行動している」と述べ、これを否定しました。
ロシアは、今回の空爆について、「シリアの合法的な政権であるアサド政権の要請を受けて行っている」と強調し、アメリカが主導する有志連合による空爆と異なり、国際法にも合致していると正当化しています。
http://www.asyura2.com/15/warb16/msg/108.html