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血圧、血糖、尿酸値…健康診断の数値を2週間で下げるコツ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/164652
2015年9月30日 日刊ゲンダイ
肥満、高血圧、高血糖、高尿酸値に悩んでいる人に朗報だ。「2週間で改善が期待できる」と言うのは、「健康診断2週間前で検査数値は良くなる!」を監修した栄養士の佐藤秀美氏。ポイントはなにか?
「生活習慣病に関わる肝臓などの臓器は、約10日で組織のタンパク質の半分が新しく生まれ変わるといわれています。だから2週間もあれば、数値が変わってくるのです」
佐藤氏が食事指導を行った50代の男性は、総コレステロール値が高かった。普通に考えると食事改善だけでは数値は下がりにくい総コレステロールが、2週間で230r/dlから200r/dl付近まで低下した。
「これがモチベーションになり、この男性は今でも基準値以下を維持しています。ポイントを押さえた食事だけで、結果をきっちり出すことができるのです」
具体的には次の通り。
■肥満
「いつもより5回多く噛む。食事の最初に野菜がたっぷり入った味噌汁をお椀1杯食べる。これで食べ過ぎを防げます」
佐藤氏のアドバイスでインスタント味噌汁、乾燥ワカメ、乾燥野菜を会社の机に常備し、昼食の最初に食べるようにした男性は、食事量は減らさずに月1キロ、年間13キロの減量に成功。
「朝食抜きは、昼食に揚げ物などの高カロリーのものを欲するようになります。バナナと牛乳なら手軽に朝食を取れます」
■高血圧
「いつもの癖で」による塩分取り過ぎを改める。
「たとえば、刺し身は端の方に醤油を少しつけ、醤油がついた面を舌に置いて食べる。唐辛子やレモンを活用すると薄味でも物足りなさを感じません」
塩分を排出するカリウム摂取も有効だ。肥満の項で挙げた「野菜たっぷり味噌汁」にはカリウムも豊富に含まれている。
「血圧を正常に保つ働きが期待できるペプチドやカルシウムも積極的に取る。ペプチド供給源の鰹節はパック入りのものを常備するといい」
■高血糖
「糖質の減らし過ぎは、栄養バランスが崩れて逆効果。お茶碗軽く1杯分くらいのご飯の糖質は毎食取った方がいい。また、ビタミンB1が不足すると糖質のエネルギー代謝が滞り、高血糖の原因にもなります。ビタミンB1補給には、ガーリックたっぷりのポークソテーがお勧めです」
血糖値の上昇を緩やかにする食物繊維は、パック入りもずくや、乾燥ワカメ入り味噌汁で。
「食事中には渋いお茶を。渋味のもと、カテキンは血糖値の急激な上昇を抑えるのに役立ちます。スポーツドリンクや炭酸飲料は想像以上に糖質量が多い。要注意です」
■高尿酸値
「肥満が尿酸値の上昇を招くので、肥満の項のポイントをしっかり実践する。白子やレバーなどプリン体の多い食品の摂取を控え、1日2リットル以上の水で水分補給を徹底してください」
アルコールは、ビールだろうと焼酎だろうと、アルコールそのものが尿酸値を上げる原因になる。アルコールそのものを控えめに。
「複数の項目に引っかかっているなら、肥満改善から始めてください。体重が落ちれば他の数値も改善されてきます。さらに、我慢を積み重ねる方法は長続きしません。前述のように、何かをプラスする方法が長続きするためのポイントです」
これを、健康維持スタートのきっかけにしよう。