7月23日、中国が株式市場下支えのために打ち出した対策の規模が、官民合わせて5兆元(8052億ドル)相当に上ったことがロイターの分析で分かった。写真はスクリーンを眺める投資家、上海の証券会社で13日撮影(2015年 ロイター/Aly Song)
中国の株価下支え策、官民合わせて5兆元規模 効果に疑問符
http://jp.reuters.com/article/2015/07/23/china-markets-rescue-idJPKCN0PX12320150723
2015年 07月 23日 19:21 JST
[上海 23日 ロイター] - 中国が株式市場下支えのために打ち出した対策の規模が、官民合わせて5兆元(8052億ドル)相当に上ったことがロイターの分析で分かった。ただ、効果は今のところ限定的となっている。
中国の2014年国内総生産(GDP)のほぼ1割にあたる規模で、世界的な金融危機を受けて中国が当時打ち出した景気刺激策の規模(4兆元)よりも大きい。
しかし、効果を現時点で計算してみると、上海総合指数.SSECを約1ポイント押し上げるのに10億ドル相当かかったことになる。
方正証券(北京)のアナリスト、楊為コウ氏は「私は株価下支え策にかなり否定的だ」と指摘。「問題なのはこれらの措置がファンダメンタルズを変化させるのではなく、需給を変化させただけということであり、市場の安定は一時的なものにすぎないだろう。政府が手を引けば、株価はファンダメンタルズを反映して再び下落するのではないか」と述べた。
実際、6─7月の下落にもかかわらず、中国株は依然として割高となっている。
上海総合指数の平均株価収益率(PER)は17.64倍で、ダウ工業株の平均PER(16.12倍)を上回っている。また、深セン株式市場.SZSAの平均PERは47.23倍、小型株で構成される創業板(チャイネクスト).CHINEXTCに至っては98.07倍となっている。