米中首脳電話会談「米が中国の貢献に感謝」[NHK]
7月21日 14時48分
中国国営の新華社通信は、21日、アメリカのオバマ大統領が習近平国家主席と電話で会談し、イランの核開発問題を巡って、「中国の貢献に感謝の意を表した」と伝え、9月に予定されている習主席のアメリカ訪問に向けて協調的なムードを盛り上げようという思惑がうかがえます。
新華社通信によりますと、電話会談はオバマ大統領の呼びかけで行われイランの核開発問題を巡る欧米など関係6か国とイランの最終合意について、「歴史的な合意に対する中国の貢献に感謝する。この問題での米中の協力は双方が努力すれば気候変動など地球規模の課題に共同で対応できることを示している」と述べたとしています。
これに対し、習主席は、「交渉の過程で、中国とアメリカが密接に意思疎通して協調した。両国による、新しい形の大国どうしの関係構築をまた1つ体現した」と述べたということです。
また、オバマ大統領は、9月に予定されている習主席のアメリカ訪問について、「アメリカ国民と私は楽しみにしている。中国側と前向きに協議して、訪問で豊かな成果が得られるようにする」と述べたということです。
米中両国は、海洋進出やサイバーセキュリティーなどの問題で対立していますが、中国側の21日の発表からは、重大な国際問題での中国の役割がアメリカから重視されているとアピールし、習主席の訪米に向けて協調的なムードを盛り上げようという思惑がうかがえます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150721/k10010160961000.html