ハワイで、着陸失敗、オスプレイ炎上 !
それでも安全だとの中谷防衛大臣発言 !
根拠なき「安全」発言は、暴論だ !
オスプレイの真相:高い事故率と危険性
T オアフ島で、着陸失敗、オスプレイ炎上 !
(沖縄タイムス社説:5月20日(水)5時30分配信より抜粋・転載)
☆新型輸送機MV22オスプレイ、着陸に失敗し、事故、炎上 !
米海兵隊の新型輸送機MV22オスプレイが、ハワイ州オアフ島で着陸に失敗する事故を起こした。米軍普天間飛行場に配備されているオスプレイと同一機種である。
翁長雄志知事は19日、「オスプレイの配備撤回を求める」要請書を沖縄防衛局へ提出。しかし同日、県内ではオスプレイの訓練が確認されている。県民の不安などおかまいなしということか。墜落の原因が究明され、県への報告が行われるまで、直ちに飛行を中止すべきである。
事故機はカリフォルニア州を拠点とする第15海兵遠征部隊に所属し、オアフ島のベローズ空軍基地で訓練中だった。着陸に失敗した機体は炎上し、乗組員1人が死亡、21人がけがをした。
ヘリコプターと固定翼機の特性を持つオスプレイは操縦が難しいとされ、エンジン停止時のオートローテーション機能の問題など、いくつもの懸念が示されている。
開発段階から事故が相次ぎ、死傷者も多い。MV22より事故率の高い空軍仕様のCV22の横田基地配備が発表されたばかりだ。CV22は沖縄での訓練も想定されるため、県民の不安はますます募る。
事故原因が分からないにもかかわらず、米政府は「安全性に問題はない」とする。
それに従うように、日本側も「機体の安全性は政府として保証する」(中谷元・防衛相)と根拠のない発言を繰り返す。米側への気遣いは見えても、激しく燃える機体の映像に「いつかは」とおびえる人々がいることを見ようとしない、冷たい対応だ。
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CV22の横田配備が公表された直後で、陸上自衛隊もMV22の佐賀空港配備を計画していることから、墜落の波紋は全国に広がっている。
オスプレイの事故ではないが米軍ヘリの墜落事後が発生すると、日米地位協定の問題が表面化する。
2004年8月、普天間飛行場所属のCH53Dヘリが沖縄国際大学構内に墜落し、地域住民を恐怖に陥れた。事故後、米軍は規制線を張って現場を封鎖、日本側の捜査権を制限したのである。
13年8月、米空軍のHH60救難ヘリが宜野座村のキャンプ・ハンセン内に墜落した事故では、県の土壌調査が認められたのは事故から7カ月後。大川ダムの水質への影響が心配され、村は1年余り取水停止を余儀なくされた。
住民の命や生活が危険にさらされても、米軍が優先される。地位協定の問題を放置したまま、オスプレイの問題を語ることはできない。
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17日の辺野古新基地建設に反対する県民大会の決議文に「オスプレイの配備撤回、普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念」が盛り込まれた。
安倍政権は「普天間の危険性除去のために辺野古が唯一の解決策」と言うが、事故が示すのは一日も早い危険性の除去である。
普天間の返還まで最短でも7年かかる。それまで普天間をベースにオスプレイの運用を続けるつもりなのか。危険性除去ではなく、新基地建設が主たる目的ではないかとの疑念を禁じ得ない。
U V-22オスプレイの高い事故率と危険性
(note.chiebukuro.yahoo.co.jp :2014/8/3より抜粋・転載)
☆対米隷属自民党体制下、防衛省の資料には、トリックが隠されている !
防衛省をはじめとして「MV22オスプレイの事故率は、1.93にとどまり、海兵隊所属の全航空機の平均事故率2.45より低い」という資料(2012年9月)を基に、オスプレイは安全であるとの主張がなされている。
http://www.mod.go.jp/j/approach/anpo/osprey/dep_5.pdf
しかし、その事故率とは、過去10年における(2012年時点)10万飛行時間当たりの「クラスA」の事故の発生率だが、その数字にはトリックがある。
じつは、「クラスA」の事故の評価基準が、2009年に「被害額100万ドル以上」から「200万ドル以上」と2倍に引き上げられている。
したがって、 CH53Dなどと比較をするのであれば、従来の評価基準(旧基準)で比較してみる必要がある。
もし旧基準をつかって算定するならば、MV22オスプレイの事故率は、3.98となる。
この点、防衛省の資料は、オスプレイの機体価格が従来機より高くなっているので、新基準の評価だけで比較すればよいという。
たしかに、旧基準では、機体価格が高いオスプレイには不利となる面もあろうが、逆に言えば、新基準では、一気に2倍に引き上げており、オスプレイに圧倒的に有利に働く(事故率が、ほぼ半減となる)。
それならば、機体価格を分母にした被害額割合とか、公平な計算ができそうなものだが、なぜそうした数字を出さないのか。
また、空軍仕様のCV22オスプレイは、海兵隊のMV22と同じ基本構造で、地形レーダーがついただけのものだが、なぜ、その事故率(13.47)は除外するのか。
この点、防衛省の資料は、任務の特性が違うから同視できないというが、「海兵隊所属の全航空機の平均事故率」も、任務の特性は度外視であるし、「全軍種で見た場合の事故率」というグラフにいたっては、任務の特性が違う機体を並べていながら、CV22は、意図的に除外している。
「正しい全軍種で見た場合の事故率」
任務の特性というならばCV-22と同じく特殊作戦用のMH-53ペイブロウとCV-22を比較してみればいい。MH-53ペイブロウの事故率は、7.5である。
同じ特殊作戦用なのだから、任務の特性は問題とならないので、機体特性の比較として、CV-22オスプレイは、MH-53の2倍も重大事故を起こす機体だということになる。
ついでに確認しておくと攻撃ヘリAH-64Dアパッチは、3.5である。
また、MH-53ペイブロウと同じ基本構造で、任務がMV22オスプレイと同じ輸送ヘリである、海兵隊のCH-53D シースタリオンは4.51であって、オスプレイ兄弟のように任務の違いで、事故率に6倍もの差は出ない。
分かりやすく比較するために、兄弟同士で合算して2で割ってみれば、H-53兄弟は、6.0に対し、V-22オスプレイ兄弟は、8.2と、明らかにオスプレイ兄弟は、機体特性として重大事故を起こす機体ということが分かる。
8.2といえば、戦闘機AV−8Aハリアーの6.76をも上回る。
先ほどの、「Aクラス」旧基準で比べれば、さらに差は広がる。
さらにいえば、忠米右派が、海兵隊のMV-22オスプレイの沖縄配備の必要性を主張するとき、その多くは、「特殊任務」での活用であり、だとすれば、CV-22オスプレイの事故率のほうが、参考になろう。
(enterprise_ovさんの転載可の記述を、大幅に追記し再構成した。)
☆MH-53ペイブロウの事故率について
MH-53ペイブロウの事故率につき、過去10年の数値(12.34)でなく、生涯事故率(7.51)を採用した理由を述べる
(この項目は、enterprise_ovさんの引用ではなく、私独自の分析です。enterprise_ovさんの意図は不明です。)
ここにも米軍の計算(操作)が働いている。
米軍が、V-22オスプレイを、イラク戦に実戦配備したのは、06年フセインが処刑され、イラク情勢が安定した07年になってからである。
同じころには、アフガンで激しい戦闘が続いていたが、米軍は、イラクにのみに投入し、アフガンには投入しなかった。
V-22オスプレイが、アフガンを飛んだのは、イラク投入から2年後の09年、アフガンでも情勢が落ち着いてからだった(しかも危険地域の任務を避けている)。
米軍は、事故率の増加を避けるために投入時期を計算していたと思われる(にもかかわらず、CV-22オスプレイの13は異常な数値である)。
なお、2010年アフガンでのオスプレイ墜落事故では、操縦ミスとされたが、事故調査委員長が、「空軍から圧力があった。私はエンジン故障だと信じている。」と証言している。
これに対し、イラク、アフガンともに、一番激しい戦闘の時期に主力を務めたのが、MH-53ペ
イブロウである。
MH-53ペイブロウを過去10年で見ると、生涯事故率(過去5年も同じくらい)の数値の2倍近くになっているのは、ここに原因がある。
(なお、ペイブロウは2008年に全機退役している)
よって、CV-22オスプレイとの比較には生涯事故率の数値が、条件がより公平になる。
なお、事故率は、バスタブ曲線を描くとされ、初期段階と老朽段階で、上がるとされる。
V-22オスプレイは、初期段階の事故率が高くなるとされる時期、他方、H-53は、退役間近の老朽段階で事故増加の時期であって、比較において、オスプレイに不利はない(「Aクラス」基準の点でむしろ有利)。
☆過去に8回事故を起こしている
今回事故が多いことが話題になっている。今まで8回事故を起こしている。
■1991年6月離陸時、数mの高さから大きく転覆、乗員2名は軽傷。
■1992年7月に着陸直前に右エンジンから出火し墜落、7名死亡。原因は、潤滑油漏れ。
■2000年4月作戦試験時に墜落、計19名死亡。急減速・急降下で操縦不能に。
■2000年12月海兵隊訓練部隊の夜間飛行訓練中に墜落。原因は、機体とソフトの欠陥。
■2009年5月低空飛行訓練中、燃料切れで国立保護地区に緊急着陸、給油中に草地が燃え機体を損傷。
■2010年4月アフガニスタン南部で着陸に失敗横転、4名死亡。
■2012年4月モロッコ南方沖で訓練中、離艦後に墜落、2名死亡。
■2012年6月輸送機CV22がフロリダ州で訓練中に墜落、5人。
(以上は朝日新聞、ブリタニカ年鑑他によった)
☆まとめ
以上のように、防衛省の資料は、「オスプレイは安全である」とは、証明していない。
しかも、この資料の発行時点(2012年9月)以後にも重大事故が連続し、2012年に米軍が改良宣言を出したが、その後も重大事故を起こしており、2014年現在でも安全性には疑問がある。
ただし、私は、V-22オスプレイの有用性を否定するものではない。
今後、軍用機として利用される中でブラッシュアップされて(※)、構造的安全性と操縦安定性が増せば、民間利用においても、その期待度は、かなり大きいと思われる。
※こうした物は、軍用でなければ、開発されないし、改良もされにくいから。