【2月23日 AFP】ウクライナ東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)周辺で政権側と親露派との戦闘が激化しており、欧米諸国は22日、停戦合意を順守するよう強く求めた。政権側と親露派は重火器の撤去をめぐり対立を強めている。
東部の不安定な情勢は同日、ハリコフ(Kharkiv)で、親露派のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)前大統領の政権打倒から1年を記念する現政権支持派のデモ行進中に爆弾が爆発し、2人が死亡したことでも浮き彫りになった。治安当局は、「テロリスト」による攻撃と関連して4人を逮捕したと発表した。
アゾフ海(Azov Sea)に面したマリウポリ周辺では、戦闘が激化の様相をみせている。親露派は15日に停戦が発効した後に交通の要衝デバルツェボ(Debaltseve)を制圧しており、政府支配地域に対する新たな攻勢を準備しているのではないかとの懸念が広がっている。
ウクライナ国防省のアンドリー・リセンコ(Andriy Lysenko)報道官によると、22日にマリウポリ近郊で「戦車による攻撃が2度」報告された。周辺では戦闘が続いているという。一方、ウクライナ政府は、ロシアが戦車20台と軍用車両や大砲などをマリウポリ近郊に展開していると主張している。
フランスと共に停戦を仲介したドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)外相は、独紙ビルト(Bild)に対し「マリウポリへの進攻は明らかに停戦合意に反する」と批判した。(c)AFP/Stephane Jourdain、Olga Shylenko
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