(今晩の海外ネット)
隣の国リビアでは、石油産業を中心に80万人のエジプト人が働いているとされている。
息子がリビアで働く父親「お金なんていらない、今はただ早く帰ってきてほしいそれだけ」
こうした国民の声を受けて、エジプト政府は帰国用の航空機をリビアの西隣にあるチェニジアに派遣するなど国民の保護に全力を挙げている。
北アフリカにも勢力を拡大しようとテロを繰り返すIS、エジプトは新たな対応を迫られている。
吉永智哉記者(カイロ)「エジプトは新たに突き付けられた難しい課題に苦悩している。現在リビアは武装勢力が群雄割拠していて、首都トリポリや地中海沿岸のベンガジは内戦状態である。そこにつけ込んでISは北アフリカまで勢力を広げようとしている。
一方で、エジプト国内にもISに共鳴する組織や個人が一定数いるとされ、ISの支部を名乗る武装組織が軍などへの攻撃を活発化している。エジプトは今回、報復としてISを空爆に踏み切ったが、報復としてカイロでも報復テロが起きる状況が否定できなくなっている。エジプト政府は、国内の状況を見極めながら隣国リビアでのISの拡大を封じ込めるという難しいかじ取りが迫られている」
「リビアの混乱がさらに深まれば、リビアからの難民が地中海を挟んで対岸のヨーロッパなどにも流出しかねない。またISなどの武装勢力の戦闘員がリビアを通じてヨーロッパに渡る懸念も指摘されている。混乱や脅威が北アフリカからさらにはヨーロッパにも広がる可能性が出てきたと言える。
このためリビアの対岸のイタリアやフランス、それにアメリカを加えた欧米6か国は17日、声明を発表し、国連が主導する統一政権つくりへの協力をリビアの各勢力に求めた。国際社会は、シリア、イラクに加えてリビアという新たな戦場でISの勢力拡大を食い止めることが、まったなしに求められている」
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