写真はイメージ/(C)日刊ゲンダイ
炎上→閉店→返金…セコさ極まる居酒屋のボッタクリ手口
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/156228
2015年1月8日 日刊ゲンダイ
昨年末、ネットで炎上したボッタクリ居酒屋が料金の返金を決めた。問題の店は「風物語新宿店」。同店で飲食した客が不当な料金を請求されたことをネットで公開。ブログが炎上したため、運営会社の「海野屋」は12月30日にこの店を閉じて、今月4日、チャージ料などの過剰請求分を返金すると発表した。
同社に問い合わせたところ、「書面を出して欲しい」とのこと。そこで20項目の質問状を送ると「コメントを差し控えさせていただきます」と木で鼻をくくったような回答である。
飲食店関係者が言う。
「海野屋は風物語のほかに『四季菜』など約10店舗を運営。今回の客は5人で利用したのに6人分のお通しを取られ、席料とは別に7000円を超えるチャージ料まで請求された。当日は別の客もレジで文句を言っていました。おそらく、街頭の呼び込みによって連れ込まれたのでしょう」
これじゃあ、閉店も当然の報いだが、最近は似たような悪徳居酒屋が増えている。
■大盛りモヤシで満腹にさせてから注文
悪徳商法評論家の多田文明氏が言う。
「有名店の名をかたるニセの呼び込みがいるのです。彼らはグループ客に声を掛け、“席が空いてるか聞いてみます”と電話をかけるふりをし、“いま満席なので系列店にご案内します”と自分が契約している店に連れて行く。そうした店はお通しだけで1人800円と通常の2倍。中には客が逃げないよう、街頭で1人1000円前後の前金を取る呼び込みもいます」
「飲み放題、食べ放題」と言いながら、ビールの大ジョッキを飲み干さないとカクテルを注文させないとか、大盛りのモヤシで満腹にさせてから食事を注文させる店もある。
「鍋料理を頼んだところ、ガスボンベ代として1000円取られたとか、あとで計算したら飲んだ酒の数とレシートの数が違っていたなんてこともある。チョコ3つで2000円を取る店もある。知らずに注文した客が文句を言うと<うちのはゴディバだ>とか言うのです」(フリーライターの神村雪雄氏)
こうした店に共通しているのはセコいボッタクリという点だ。何万円も取られればボッタクられていることに気づくが、こうやって1000円、2000円を上乗せされていると分かりにくい。新年会シーズン真っ盛り。レシートはしっかりチェックしたい。