【コラム 黒薮哲哉】LEDを4ヶ月浴びた熱帯魚の背骨がS字型に変形、原因不明も重い事実
http://www.sakurafinancialnews.com/news/9999/20141222_1
2014年12月22日 06:45 JST 12月22日、さくらフィナンシャルニュース=東京
LEDが急速な勢いで普及しているが、安全性に問題はないのだろうか? 携帯電話やスマートフォンの例に見られるように、新商品がビジネスとして成立するとなれば、安全性が疑問視されていても、マスコミは絶対にネガティブ・キャンペーンを張らない。読者からも大口広告主である電話会社からも嫌われるからだ。
かくて「安全ということにしておこう」という暗黙の了解が形成され、「偽りのリアリティ」が形成される。「押し紙」問題と同じパターンである。
冒頭の写真は、LEDを約4ヶ月にわたって浴びた熱帯魚(グッピー)の背骨が変形した様子を死後に撮影したものである。ちなみに背びれや尾びれがないのは、死を前にして体が衰弱した段階で、他の魚から攻撃された結果である。LEDとは関係はない。
注目してほしいのは背骨の変形である。完全にS字に曲がっている。
◇水草の変化、腫瘍の発生
熱帯魚の背骨が変形した原因がLEDにあるという証拠はない。何かほかに原因がある可能性もあるが、現在のところは思い当たらない。
昨年の夏、わたしは水槽の電気代を節約するために、照明を蛍光灯からLEDに切り替えた。ところが、1ヶ月後に水草が緑から深緑に変色し、3ヶ月後には、黒に近い色に変わってしまった。
新芽も発芽しなかった。 そこでLEDの使用を中止したところ、変色した水草から、正常な色の新芽が出てきた。
その後、熱帯魚の1匹に大きな腫瘍ができて死んだ。さらにその後、3匹の熱帯魚の体がかつてないほど巨大化した。3匹のうち2匹は死に、最後まで生き残った写真の熱帯魚は、ある時期から背骨が曲がり、半年後に死んだ。
◇LEDに毒性はあるのか?
背骨が変形した原因は分からない。しかし、LEDを使った後、さまざまな異常現象が起きたことも事実である。LEDが目に悪影響を及ぼすという話はよく聞くが、別の毒性がある可能性もある。今後の解明が必要だ。
LEDはすでにかなり普及しているが、安全性の検証はまだ行われていない。携帯電話と同様に、人体影響が現れるまでには、一定の時間を要すかも知れない。携帯電話の普及が始まったのは、1990年代の初頭。そしてWHOが携帯電話で使われるマイクロ波に発癌性がある可能性を認定したのは、2011年である。20年ほどの歳月を要しているのだ。
LEDも同じ道をたどるのか? ジャーナリズムはこの話題を、科学者に先行して取り上げるべきだろう。【了】
黒薮哲哉(くろやぶてつや)/フリーランス・ライター、ジャーナリスト
1958年兵庫県生まれ。会社勤務を経て1997年からフリーランス・ライター。「海外進出」で第7回ノンフィクション朝日ジャーナル大賞・「旅・異文化テーマ賞」を受賞。「ある新聞奨学生の死」で第3回週刊金曜日ルポ大賞「報告文学賞」を受賞。『新聞ジャーナリズムの正義を問う』(リム出版新社)で、JLNAブロンズ賞受賞。取材分野は、メディア、電磁波公害、ラテンアメリカの社会変革、教育問題など。著書多数。「MEDIA KOKUSYO」(http://www.kokusyo.jp)より本人の許可を取った上で転載。