ロンドン(CNNMoney) ウクライナ情勢をめぐる欧米からの経済制裁や原油価格の下落の影響などで景気が冷え込むロシアで、ルーブル安の「犯人」は中央銀行だとする声がプーチン政権与党から上がっている。
与党・統一ロシアの幹部で、ロシア連邦議会の経済政策委員会の委員長を務めるエフゲニー・フョードロフ氏は、ロシア中央銀行がルーブル安を画策したと指摘。中銀に対する検察の捜査が開始されたという。フョードロフ氏は地元メディアに対し、中銀について「国家の敵だ」と述べた。
ロシアの通貨ルーブルはこの半年で、対ドルで37%安を記録している。ロシア中銀は外為市場への介入を行ったものの、ルーブル安に歯止めをかけることはできなかった。
ロシア中銀1日にも、369億ルーブル(約826億円)のルーブル買い介入を行った。これほど大規模な介入は、11月に変動相場制に移行して以来初めて。
経済危機は資本の流出をも引き起こしている。今年、ロシアからの資本流出額は約1200億ドル(約14兆円)、来年は800億ドルに達するとみられている。
急激な原油安もロシアにとっては打撃だ。原油と天然ガスによる収入はロシアの歳入の半分近くに達している。
ロシア政府は2日、2015年の経済がリセッション(景気後退)に陥る可能性があることを認めた。来年の経済成長率は0.8%減と予測されている。
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