産経前支局長を在宅起訴=大統領の名誉毀損−韓国検察
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014100800866
2014/10/08-20:41 時事通信
【ソウル時事】韓国のソウル中央地検は8日、執筆した記事で朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとして、産経新聞ソウル支局の加藤達也前支局長(48)を情報通信網法に基づく名誉毀損(きそん)罪で在宅起訴した。日本政府は韓国側に抑制的な対応を求めていたが、強硬な処分が取られたことで、両国関係への悪影響は必至だ。
民主化後の韓国で、大統領への名誉毀損で外国メディアの記者が起訴されるのは極めて異例。報道の自由を脅かす事態と言え、国際社会の批判は避けられそうにない。
情報通信網法に基づく名誉毀損罪は、最高刑が懲役7年。
問題とされた記事は産経新聞のウェブサイトに掲載され、客船「セウォル号」沈没事故当日に、朴大統領の動静が7時間不明だったことを伝える内容。韓国紙・朝鮮日報の引用や、証券筋の話を通じ、男性と会っていたのではないかとのうわさを報じた。
これに対し、複数の保守系団体が刑事告発。大統領府も民事、刑事の法的責任を問う考えを表明した。検察は3回にわたり加藤前支局長の出頭を求め、任意で事情を聴いた。
加藤氏は、10月1日付で東京本社への異動が発令されたが、8月7日から出国禁止状態が続いている。検察の捜査に対しては、外国メディアやジャーナリスト団体が批判する見解を表明した。