記事入力 : 2014/06/26 16:34
韓国国防部の釈明が二転三転 乱射兵の病院搬送偽装
【ソウル聯合ニュース】韓国北東部の江原道で起きた乱射事件で、逃走後に自殺を図った兵長が病院に運ばれる際、軍当局が兵長の「影武者」を準備して報道陣を引き付け、兵長本人は別の車で運ばれていたことが明らかになったが、それに対する軍の釈明が再び非難を受けている。
国防部は当初、代役を仕立てた理由として、病院側から申し出があったと説明していたが、病院側が否定すると、患者を搬送する業者から代役の要請があったと説明を変えた。
同部の金寛鎮(キム・グァンジン)長官(国家安保室長兼任)は25日、国会国防委員会の緊急懸案質疑に出席し、代役を搬送したことについて、病院と契約している搬送業者からの要請により行われたと説明。病院の進入路が狭い上、取材陣が多いため、血圧が下がり危険な状態である患者を保護するために要請されたと述べた。
だが、兵長の搬送を行った業者は代役を要請していないとして、否定した。搬送業者の関係者は26日、聯合ニュースの取材に対し、「病院側から兵長の搬送を依頼されただけで、それ以上も以下もない」と強調した。
金長官は兵長の代役問題が批判を浴びると、すぐに関連部署に経緯の把握を指示したと分かった。
さらに、兵長が自殺を図る直前に作成したメモについても同部は公開しないと25日に決め、「犠牲者の遺族がメモ公開を強力に反対していて公開しないことにした」と発表したが、遺族側がそれを否定し、論議を呼んでいる。
遺族の父親のひとりは26日、聯合ニュースの取材に対し、「遺族らは兵長のメモ公開を反対していないにもかかわらず、国防部が嘘をついている」と述べた。
これに関して同部の金aソク(キム・ミンソク)報道官は同日、遺族らがメモ公開に反対していなかったことを認め、「事実関係を確認した後に公開したほうが良いという意見を伝えた」と明らかにした。これまでの説明と異なるとの指摘には「メディアがメモ公開を要求した時点では捜査が進んでいなかったため、メモの内容について真偽を確認できなかった」と釈明した。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/06/26/2014062603247.html