【6月24日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は22日、アフリカの西部と中部では毎年、5歳未満の子ども200万人が死亡していると発表した。
世界の5歳未満の子どものうち西・中部アフリカで生まれたのは約10%にすぎないが、世界のこの年齢層の死亡者の約30%が同地域の子どもで占められているという。
ユニセフの西・中部アフリカ地域事務所代表、マニュエル・フォンテーン(Manuel Fontaine)氏は、同地域の乳幼児死亡率は低下する傾向にあるが、人口も増加しているため5歳未満の死者数は年間200万人の水準で横ばいになっていると指摘した。
■人口爆発に懸念
ユニセフは西・中部アフリカでの爆発的な人口増加を懸念している。特に人口1億7000万人のナイジェリアが、典型的な例だという。
アフリカ最大の経済大国ナイジェリアの人口は2050 年までに4億5000万人に達し、今世紀末には10億人近くとなり、人口で世界第3位になるとみられている。
複数の予測によれば2050年までには3人に1人が、2100年までには2人に1人がアフリカで生まれるようになると、フォンテーン氏は説明した。
アジアには豊富な労働力を背景に急速な経済発展を遂げた国もあるが、同じような人口増の恩恵を西・中部アフリカの国々が受ける可能性はないとフォンテーン氏は言う。すでに現在も平均年齢が低いこれらの国々で、今後も子どもの数だけが増え続ければ、経済的利点を得られる可能性が阻害されるからだ。
さらにフォンテーン氏は、安定した民主主義国家のガーナとセネガルでは人口が抑制されているが、コンゴ(旧ザイール)、ニジェール、シエラレオネ、中央アフリカなどの紛争国では難しいと指摘。問題の解決策は、女子を中心に健康と家族計画に関する教育を向上させることだと語った。(c)AFP
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