元ゴダイゴの武川行秀がラジオで「ビートルズと私」についてトークを繰り広げる、なんていうことがあった。
バラエティー番組司会の経験もある武川の話上手が光るのだが、その中でどうしてビートルズのコピーバンドを
やっていた中学生時代にベースを選んだかという逸話があった。
それはポールのベース奏者としてのスタイルに魅了されたからなのだった。
ビートルズの武道館公演にきていた有名作家・・・・三島由紀夫だったか北杜夫だったかのどっちかが
ポールが一番人気があるのは歴然としていたと綴っていたが、バンドで一番アピールにたけたポールの
ベースの技術をあえて原因にコピーすることを決める中学生というのはさすが武川ならではのことだろうか。
武川行秀はわかりやすくベーシスト、ポール・マッカートニーの特徴をまとめている。
「ギターリスト出身のポールは、ギター風のフレージングをベースに取り入れたため、それまでの
コードの基音に指をなぞらせるようなベース独特の奏法から大幅に外れた革命的な演奏スタイルが生まれた」
僕は・・・・正直、バンドのベースに耳を傾けるようになったのは、レッド・ゼッペリンのレモン・ソングが
はじめてのことで、ビートルズをききだした頃は歌とギターくらいにしか注意を払っていない・・・・・。
しかし音楽評論では、音楽評論家の息子である武川行秀に負けるつもりはない。
僕は、ジミー・ペイジのギター奏法が他のミュージシャンと絶対的に違う理由としてこう分析している。
「ヤードバーズ加入時にベーシストを任されたジミーは、ボーカルに合わせるためのベースラインとリズムの
中にギターを再発見した結果、ああいう主旋律の斜交いにあるようなカウンターポイントからのリフを生み出す
ことになった」
ポールのベースのすごさのわかる曲はどういうものか、僕にはよくわからないのだが、
よくいわれるのが、この曲だろうか・・・・・