■その本の91ページには―――
《拙訳》原子炉の燃料は4号機の爆発で外に飛び出し、
今は原発敷地のあちここちに散らばっていると確信したと、
モニンガーは付け加えた。
これは地表部の放射能がなぜこれほど高いのか説明してくれる。
日本側は、瓦礫の上にブルドーザーで土をかけて均し、
放射線レベルは70%も下がった。
Monninger added that he believed reactor fuel had been ejected in the explosion at Unit 4 and was now lying around the plant site, which would explain high radiation readings on the ground.
The Japanese were bulldozing dirt over the rubble, and the radiation levels dropped by as much as 70 percent.
題名◆Fukushima : The Story of a Nuclear Disaster(福島:原子力災害物語)
出版◆2014年2月
著者◆憂慮する科学者同盟(UCS)の原子力安全プロジェクトディレクターのデイビッド・ラクバム他
著者について◆
デイビッド・ラクバム氏は、アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)の諮問委員として、2012年8月7日に、『Lessons from Fukushima(福島の教訓)』と題する報告を行い、その内容がNRCのウエブサイトに公開されているという立場の人物。
http://www.nrc.gov/reading-rm/doc-collections/commission/slides/2012/20120807/lochbaum-ltr-20120807.pdf
Monninger(モニンガー)について◆
NRCの副室長
http://pbadupws.nrc.gov/docs/ML1010/ML101040587.pdf
■この本によると、日本側が、飛散した燃料をブルドーザーで土をかけて均したというのだから、とんでもない量の核燃料の70%が、チャイナシンドロームならぬ地下水汚染から海水汚染に移行したと考えるのが自然だろう。
■未だに小出裕章助教を信仰している人は、彼が京都大学原子炉実験所のまじめなセールスマンであること忘れてはならないだろう。
・小出裕章助教の所属: 京都大学原子炉実験所‐原子力基礎科学研究本部‐原子力基礎工学研究部門
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/research/div
・国際廃炉研究開発機構理事長・山名元教授の所属:京都大学原子炉実験所‐原子力基礎科学研究本部‐原子力基礎工学研究部門
http://www.irid.or.jp/organization/hello.html
・国際廃炉研究開発機構の研究開発とは:使用済燃料プール燃料取り出しに係る研究開発。燃料デブリ取り出し準備に係る研究開発。放射性廃棄物の処理・処分に係る研究開発。
http://www.irid.or.jp/research/
日本政府にとっても、京都大学原子炉実験所にとっても、4号機の燃料移動は、都合のよいプロットだということがわかります。