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2013-08-23 陽光堂主人の読書日記
東京電力福島第一原発の汚染水問題は制御不能の状態で、東電一社だけでは解決できず、遅まきながら破綻処理した上で国が後始末するしかありません。政府は見て見ぬ振りをしていますが、無責任極まりない態度です。
汚染水は毎日400トンも増え続けており、汲み上げて保管するなんて土台無理な話です。溶接していない急拵えのタンクを造ってそこへ汚染水を溜めているので、直ぐに漏れだす始末です。高濃度の汚染水故、補修することも出来ず、ダダ漏れ状態です。
計画が杜撰で、最初から海へ流すつもりだったと言われています。政府も東電も、批判をかわすためにパフォーマンスしているに過ぎず、最後は「もう海へ流すしかない、直ちに健康には影響しない」なんて言って誤魔化すつもりなのでしょう。
政府や東電が気にしているのは海外の動向で、国民など端から無視しています。この「海外の動向」というのは「欧米」のことですが、最も懸念しているのは近隣諸国です。
中国外務省は、福島の現状に「ショックを受けている」とコメントしていますし、韓国も遂に「状況を正確に報告しろ」と言い出しました。日本の海産物に対する懸念はもちろん、海が汚染されるわけですから当然の対応です。
安倍政権は中韓を敵視していますから、完全無視を決め込むでしょうが、米国が介入してきたらお手上げで、東電の整理を断行し、政府の責任も認めざるを得ません。そうなったらもう政権は持たないでしょう。国民にとっては、その方がいいのではないかと思います。情けない話ですが、現政権では何ともなりません。
「低線量被曝は体にいい」として福島原発の現状を見ないようにしている人たちがいますが、状況はどう見ても楽観視出来ず、深刻な事態です。汚染された海産物を日本人が食べればよいというレベルの話ではありません。
正常に運転している原発1基を廃炉にするのに90年かかるそうです。核燃料棒の在処さえ分らない福島第一原発の廃炉作業には100年単位の時間が必要で、膨大な資金と労力を必要とします。原発推進や海外への輸出なんて正気の沙汰ではありません。
事態を収束させる見通しは全く立っておらず、こうなったら世界中の国々や機関に呼びかけて知恵を借りるしかありません。このまま無責任に事態を放置すれば、「人類の生存が脅かされる」という名目で、この国は国際管理下に置かれるかも知れません。
どの道、今の自公政権では碌な結末にしか至りませんから、主権を失うことになっても、その方がよいのかも知れません。それが嫌なら直ぐ様行動を起こし、信頼を回復する必要があります。(主権など、この国にはこれまでも存在しなかったのですが…)
「深刻な福島第一原発事故を再優先に取り組む」という大義名分を押し立てれば、国内外の懸案事項も凍結可能ですが、今の政府には実行不可能で、到底期待できません。外国の介入に頼らざるを得ず、亡国同然の有り様です。