27. 2013年4月23日 00:00:05 : ERqMEHF1yg
>>27
>大量繁殖「ネトウヨ」どもへの、有効防除剤!
14. 2013年4月23日 00:01:37 : OH5QYqiedc
03様、
>この状況って何かに似てる、と思ったら「リーマンショック前夜のアメリカ」そ>っくりだ… 日本にはリーマンショック直前まで「日本はもっとアメリカに投資>すべ>きだ」と喚き続けたボンクラ経済学者がいる。名前?竹中って言うんだけ>どね。
ボンクラ経済学者・竹中と見て、日本人が誰も相手にしないと良いのですが。竹中がなぜ今「安倍政権に戻ってきたか」、不気味です。米の指図で日本を動かすため、日本人には解らないようステルス作戦で『日本滅亡させる』役目でしょう。
竹中は毎年末、ニューヨーク一等地のマンションに往き「税金逃れ」と非難されますが、東京とニューヨークを往来し、目立たないよう、米と「日本絶滅作戦」を入念に打ち合わせているかと思います。
今回、竹中は「日本人労働者を『すべて非正規パート』にし、正規社員を無くす」協議を始めているのですね。
2013.4.21、参院予算員会でその話がちらと出たが議論にはしなかったので、逆に安倍・麻生コンビが日本の正規労働者を「全員派遣」にするのかと思います。こうして国家が「滅亡すれば」、日本人労働者は奴隷、政治家が奴隷頭になり、小泉竹中のような卑劣な貴族が生まれる。
世界的大企業が地球を支配したいと夢見て、安倍はスガモから生きて出た岸の孫として担がれた。岸は朝鮮総督府課長から満州国にも勤務、安倍首相の父晋太郎は今の吉林省辺りの出身ではないかと言われ、日本絶滅は半島人にやらせるのが一番と、米は仕組む。
1945・8、日本敗戦の混乱に紛れ、半島人が祖父の代の通名を名乗り、国会議員になっても、帰化しない人が多いと調べた人が驚いた。
前東京都知事・石原が尖閣を買い、野田に買わせ国有化し日中に大損害を与えた。
石原は2012.12総選挙に、大阪市の橋下と組み東西からの、本州占領作戦に出た。米が在日国会議員を利用しステルス作戦で「日本滅亡」させる、その先陣を切った?
橋本は同和地区に住んで「半島系」を消し、石原は宇和島の海運業で横須賀と結び付く?大阪の、2012.12総選挙前ほどには勢いのない維新が、滋賀県「支部を創設」し、地方へ食い込む(2013.4.21)算段。
外国人議員の多い与党が牛耳る国会は『日本人の命と財産を守らない』。風に乗って半島人がステルスで地方から日本切り崩しを謀るらしい。
もちろん半島系の裏には米がいて、TPPで「日本絶滅」を進める安倍・麻生が貴族を夢見てる。日本が滅びようと痛くも痒くもない人が「立ち上がれニッポン!」と励ます訳がない。国民一人一人の票と肩に掛る「日本の行く末」でも、負けません。
02. 2013年4月23日 00:01:52 : JjNtNbJEr2
福島県に震災復興のボランティアに行った人が、半年ほどして突然死しているらしい。大河ドラマや、サザエさんに触発されてゴールデンウィークに福島県を訪問した観光客が、この年末にバタバタ死ぬような気がする。
155. 2013年4月23日 00:04:04 : AQ9arvyjeU
なにこれ将来児童養護施設で働こうとか思ってたのに
こんなん見たらやめようかなって思ってきた。
だけどほとんどの人の書き込み見る限り
何が正しくて何が嘘なのか分かんなくなっちゃったよ。
スレ主も煽ってる方も言ってることに疑問があって
判断材料に欠ける。
5643. 2013年4月23日 00:06:59 : FnsgwNyZyU
kinkin・Tvからですか? おかしいなー。(苦笑)
なんかデモクラの受信が出来ないのでは?大きな山が邪魔でしょ。そうですよ。まちがいない。
愛川さんもきっと応援してくれていますよ。そのうち愛川さんも芝居が一段落したらコメンテーターか副司会者として「おまっつさん!」と出てこられるでしょう。
COME BACK AGAIN! MR.AIKAWA!(シェーン!!)
写真・・そこらに転がっています。添付なんてお手のものでしょ!
僕はホント貼り付けできないんです。
出来ればじゃんじゃん止まることありませんが。カラ元気です。
石垣さんは???
03. 2013年4月23日 00:09:22 : ZPwutjexz2
10年先、いいデータが得られるだろうね。
後発性だし、バカ国民は「みんなで渡れば...」で頭がカラッポ。
わざわざ、ゆくことないと思うが。
旅行会社にはガッポリの旨みがあるとしか。
53. 2013年4月23日 00:12:21 : uYyIFnNH4Q
チクリ魔が最低なのは動かない事実だが、
「副島」という単語を見るのも不快なので「副島」はNGワードにしてくれ
70. 怪傑 2013年4月23日 00:13:02 : QV2XFHL13RGcs : sr3assqo0g
>>53
報道がこの投稿のようなことをまともに報道していたら、原発作業者がいな
くなっちゃうよ。
とは言うものの報道の姿勢を認めてるわけじゃない。
71. 2013年4月23日 00:14:04 : o1fKsaG8tM
>>53 あのさあ、特にこの事故以降、所謂大手マスコミ・東大・東工大など一般的には「信頼できる」と見なされていた情報源がどれだけ信用ならない側面を持ってるか(勿論全部が信用出来ないわけではない)、次々に明らかになったよね。そういう事も知らんの?
残念ながら、有名だから、大手だからといった事は「信頼できる」理由に全くならないという事に、非常に多くの人達が気付いたんだよね。金の為なら素人でも「そりゃねえわ」と分かる嘘を付く、というのをテレビで、新聞で散々見たわけよ。
「報道されないわけがない」って?・・・・・本当に信じられない。テレビや新聞で報道しない事など山ほどあるって事を知らんの?
まあ、確かによく原発事故は報道したよな。東北・関東4000万人が即避難しなければならない可能性があったからだろうな。もっと事故が小さかったら報道すらされてなかったかもしれん。
20. 2013年4月23日 00:17:48 : YEyKcLhyFA
>>03
次、日本政府は四川地震の際、人道的見地から多数の国際緊急援助隊を派遣。自衛隊用テントも寄贈している。この際外務省に派遣されている自衛隊からの出向者も訪中している。したがって現地において放射能漏れがあったか否かは簡単に知ることが出来た。また筆者が主張が真実なら派遣された方方の中に放射能による障害を発した方がいるはずである。
放射能漏れは100%あったよ。
日本国内の各地の原発地とかに放射能モニタリングポストがあるだろ。
西のほうからモニターのピークが次々と東に移動していったんだ。
そして川崎のところでモニターが詳しくは憶えちゃいないが、メンテナンス中ですとか表示されて、突然、ピークの追跡ができなくなってしまった。
2チャンネルにも多くの書き込みがあるからのぞいてみればいいよ。
今回も同じだよ。東京だけ公式には放射能はきてないことになってるだろ。
当時は北京オリンピックが迫っていたので報道を控えていたのにすぎない。
派遣された救助隊がもういいよと言われたのは、彼らがガイガーカウンター
を持っていたからだよ。こんなの常識だよ。
それでも被害は出たんだが、瞬時に収束させたのは日本も見習う必要
があるだろう。
10. 2013年4月23日 00:18:02 : NrnWIa4XYo
高台、内陸で広い敷地であるなら私は寧ろ戸建て住宅の方が価値が高くなる可能性はまだ残っていると思います。
但し、特に東日本では放射能を大なり小なり含んだ煙霧やスギ、ヒノキ花粉を防止する対策がなされれば、の話です。
この問題が解決されなければ、日本の観光、農水産業で本格的に外貨を稼ぐ事は無理だと個人的には思うからです。
津波、地震、放射能などで外国人に受け入れられず、外貨を稼げない土地、建物などの価値は結局、公共事業予算が尽きる時には崩落するだろう事が予想されます。
戸建て住宅が十分広い庭なら、庭で薪ストーブ(薪ストーブを使用しても問題ないエリアであるのが条件)で調理や暖房、給湯できる場合、その分をエネルギー輸入を減らせた、と考えれば「外貨獲得したと同じ効果」となるので、そのエリアに人が住んで安心感がある放射能レベルになれば、「外貨獲得できる土地」と同等に考えられます。
また屋根に降った雨水でもそのまま、或いは適度に処理して多くの用途に利用可能です。
これらだけで年間、数万円〜数十万円の節約になれば、今後予想される年金の実質減(物価上昇比)にはかなりの助けになります。
津波に対しては高台、内陸。地震に対しては耐震建築。エネルギーや水道代節約には広い庭と広い屋根。そして将来予想される下水道の維持困難に対しては浄化槽を設置できる戸建て住宅。在宅介護、医療サービスカーが駐車できる十分広い庭。
庭が広ければ二世帯住宅にしなくても別棟で住み分けられ、子供の世話は祖父母も助けてくれるので少子化にも歯止めがかかる・・・とそんなメリットがあります。
01. 2013年4月23日 00:18:30 : JjNtNbJEr2
フィフィさんがNHKラジオで毎朝、放送されている「すっぴん!」の月曜日のパーソナリティから降ろされたのは、これが真相だったのか。
これで反撃するといいよ。
現在、飛行できる唯一のB-29爆撃機、フィフィ号
B-29 "FiFi" Takeoff and Landing at the Dupage Airport on 7-23-2011 .
http://www.youtube.com/watch?v=J5jp5OjA7Pg
B-29 "FiFi" and Severe Weather at the Dupage County Airport .
http://www.youtube.com/watch?v=3-r8p97vPt0
B-29 Superfortress FiFi WWII Weekend 2011 - Reading Pa. on 6/5/11 .
http://www.youtube.com/watch?v=dmDv3rlZgRU
17. 2013年4月23日 00:22:51 : 1BVlp3dpkE
最大の敵に向かって団結できない○○党と□□党とその他党
じつは
422. 宮島鹿おやじ 2013年4月23日 00:23:58 : NqHa.4ewCUAIk : XGQASt2yVc
ろうし様
正直なところ、やっぱり、おっしゃっていることが、ほとんどわかりませんが、私としては、そういった情報も「並行的」に発信していただけるのは良いことだと思います。できれば博士のスレッドの注釈などをしてみてはいただけませんか。
私は、トマスのいうところの「藁屑=可視世界の理屈」としばらくは格闘しようと思います。
04. 2013年4月23日 00:24:06 : Bll7V5OaN2
>>02
福島県は三地域に分かれる。
・原発がある浜通り
・中通り
・会津
放射性物質汚染の影響で空間放射線量値だけでもマズイのは浜通り・中通り
会津は震災当時から、さほど放射線量値は変わっていない
0.04μSv/h以下と見てよい。
ただし、食材に関しては分かりません。
キノコ類や山菜などは本来要注意でしょう。
湖沼も放射性物質が集まりやすいのでモット情報が欲しい所です。
どうしても行きたいのなら会津限定で東北道とJRではないルートを考えるべきです。
150. 管理人さん 2013年4月23日 00:28:53 : Master
>>139 loveholicさんの投稿可能数を基に戻しておきました。
今後十分に注意してください。
>>140 板違いを確認。足苦斎さんの投稿可能数を0にしておきました。
>>142 板違いのようだが、まぁ、よしとします。
>>143 200文字未満ですが、レスポンスで関連画像投稿なのでよしとします。
>>145 削除しておきました。
>>146 削除しておきました。
>>148 今回は対処せず。
05. 2013年4月23日 00:31:09 : tHrTP6lKBU
■【憲法コラム】社民党参議院議員 福島みずほ
http://sphotos-a.xx.fbcdn.net/hphotos-prn1/11825_451976851553273_886243945_n.jpg
《先日、「全日本おばちゃん党」の集まりに参加した。》
先日、「全日本おばちゃん党」の集まりに参加した。何と言っても「全日本おばちゃん党」の「はっさく」が気に入っているからである。「はっさくその1」は、「うちの子もよその子も戦争には出さん!」というものである。戦争をしたがるのは為政者たちである。教育、メディア、宗教まで動員し、人々を戦争に駆り立てる。戦争で傷つくのは全員。とりわけ庶民である。日本国憲法は、前文で次のように書いている。
「政府の行為によって再び戦争惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
政府が愚かにもまた再び戦争をすることがないように、主権者である国民はしかっりしなさいと言っているのである。憲法第9条に、どんな意味があるの?という声があるかもしれない。大きな力がある。政府は、海外で武力行使ができない、戦争ができないのである。イラク戦争のときに米軍とともに戦い、人々を殺さなくて本当に良かったと思う。
(参照)
社民党【憲法第96条「改正」問題についての見解】
http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/constitution/130321_constitution.htm
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=451976851553273&set=a.431393130278312.1073741828.431323206951971&type=1
5644. 2013年4月23日 00:31:14 : bDBUl7kQxQ
今まで熱烈さんは私が出まくると引っ込む傾向があります。
私が出番を控えればお出ましになると思います、たぶん。笑
恐らくコメントが多すぎて読むだけでウンザリしてると思いますよ。(^.^)
その辺に転がってる写真を無断で添付したりするのは違法です。×
kinkin.tvからのメール
いや〜てっきり応援に回ったのかと思いましたよ。
たぶん送信してる人がアカウント間違えたんでしょ、だって同じ人でしょ!?笑
しかし本会議に各コメンテーターの番組、それに「ウッチーのそこ敏感なとこ」まで、これだけ観れて月525円は安いですよ。
17. 2013年4月23日 00:31:39 : OYSEtkdHfs
改竄された歴史の最たるものは、
こういうことです。その上にこの国の民の不
幸の大元があるのだから。
抜粋
―日本誕生―(1)
古代東アジアと日本の歴史探訪
我々の国をどうして日本と呼ぶかご存知ですか?
答えられる人は少ないと思います。
そう、この国の重大な秘密なのです。
始祖王昆支系と継体系の闘争と権力の委譲は、スサノウ、アマテラス、
神武等の象徴に背負わせ、以前の事実には直に触れないこととし、
集めた資料は全て焚書して消滅させました。歴史編纂という名目の
歴史滅却。歴史を神話に置換える任務を背負った者の苦悩は、
同情するにはあまりにも惨いものです。―
その後も日本書紀を正統の歴史とし、古事記を日本書紀の種本とする
偽装をベースに、家臣、神社や仏閣への言論の統制の徹底を通じて
完全に歴史の改竄ができあがりました。
http://www2.odn.ne.jp/~caj52560/nihontanjiyo.htm
72. 2013年4月23日 00:31:50 : o1fKsaG8tM
>>55 その作業員は「親友の弟」なんだ?55の弟でもなく、親友ですらないのか。
仕事内容は親・兄弟・伴侶のような「身内」にすら話してはいけないって種類の仕事はある。友人なんか尚更だ。
自分だったら「兄の親友」に本当の事なんか話さないだろうな。適当に誤魔化しておくよ。「そんなのはないよ(笑)」「また妙なデマが流れてるもんだな〜」「かん口令?そんなの無いって」とか言って。
自分が経験したか、せめて親などの身内から聞いた話ならまだ少しは信頼できる要素があるけど、「親友の弟」では駄目だね。自分が作業員で、もしかん口令がしかれていて業務上の守秘義務があったなら、この程度の間柄の人間にはとても漏らせないと思うもの。
親・兄弟・伴侶でも相手が口が軽いと分かってたら言えないね。
09. 2013年4月23日 00:33:04 : Kse53zYp5s
「子どもの笑顔と元気が復興の象徴」とマントラを唱えながら
子供たちを野外でおもいっきり運動させる恐るべきカルト集団……
↓
*****************************************************************************
スポーツで心身の健康と学びを創造する その1〜相馬高校への被災地支援〜
Sun Light History 代表
細野 史晃
2013年4月22日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
---------------------------------------------------------------------
●被災地支援として陸上教室を通じて感じた事
2011年6月某日、僕は福島県の相馬市に初めて降り立った。この年の3月、大震災に見舞われた地である。
相馬高校の子ども達への陸上教室ということで僕たちはやってきたのだが子ども達の状態がどうなのか?そしてそんな私たちに出来る事があるのか?そんな不安を持ってこの被災地支援教室を開催した。
「はじめまして」「よろしくお願いします」
子ども達からは緊張の色が伺えた。この緊張をどうほぐすか?ここがスゴくポイントだったのだが、ここで大活躍だったのが100mスプリンターの菅野優太。
すでにかけっこ教室などで主に小学生を教えている経験は大きくて子ども達のハートをすぐに掴んだ。そこからの子ども達は元気で、普段私が教えている陸上部やかけっこ教室の子ども達と変わらなかった。私が教える内容も全く同じものを提供した。
菅野優太が子ども達のハートを掴み、私が想像以上のバネを披露し昨年まで400mの現役だった寺田克也が天才的なスピードを見せつけ子ども達や顧問の先生方は驚き、楽しみ、普段味わえない素晴らしい時間を過ごせたのではないかと思う。
最後のリレーでは子ども達や先生方からは「すげー!」「おー!」「早い!」などの言葉が飛び交った。終わる時には「ありがとうございました、またよろしくお願いします!」「次はいつ来るんですか?」ほんの3時間程度の時間でこの場にいる人たちが一体となったような気がした。
今回のポイントは指導に当たったアスリート3人が、普段と変わらない接し方をしたのが良かったのだと思う。普段と違う接し方をしていたらきっとこの教室の空気感はかなり違ったものになっていたのではないかと思う。きっと直感的に私や菅野優太、寺田克也はそう感じていたのかもしれない。
スポーツ(運動)のいいところは何の条件も無く、仲間になり、楽しめる魔法のコミュニケーションツールだと僕は感じている。ましてや、ここに指導力を兼ね備えたトップアスリートが教えにきたら子ども達に与えるインパクトはかなり大きく、それでいてかなり良質なインパクトを伝える事が出来る。
普段と変わらない形で教室を運営した事で、このスポーツの持つ魔法のような力を最大限に発揮する事ができ、私や共に参加したアスリートの魅力や力も最大限に発揮されたのではないだろうか?
そして、第一回目は無事成功し、現在も継続して支援中である。活動には加えて800m五輪代表の横田真人、400m五輪代表の金丸祐三大熊町出身の秋本真吾など、素晴らしいメンバーが参加している。
また、この活動を通して、生徒達の競技へのモチベーションや取り組み方が変わってきているのを実感しており、さらに記録も今までよりも向上しているようである。そして回を重ねるごとに表情も柔らかくなりより前向きに楽しく競技に取り組んでいるのがわかる。
「今度は僕たちの方からアスリートの皆さんに恩返しをしたいです」「こういう事に悩んでいるのですが、どうしたらいいですか?」「どうやって試合に臨んでいるんですか?」子ども達からの言葉からも心身の状態が向上した事、競技への姿勢が変わっている事も感じ、確実に変化が毎回起きている。
この活動に参加するアスリートに通じているのは自身が競技を楽しんでいる事その楽しみ方を分かりやすく伝えようとしている事、より楽しみやすい形でトレーニングの仕方を伝えている事である。そして、何よりもアスリート自身がこの教室を楽しんでいる事がこの教室が上手く行っている一番の要因ではないだろうか。
●子どもの笑顔と元気が復興の象徴
星槎学園の宮澤保夫会長がおっしゃていた言葉で「本当の被災地復興とは子どもの笑顔と元気を作る事だ」という言葉がある。私は復興だけでなく、自身の指導者としての活動を通してこの子どもの笑顔ということが指導・教育において要なのではないだろうか?と感じている。
現在私は独立して仕事を創りながら活動をしているが、同じ経営者や自分の仕事に誇りを持って楽しんでいる人が多くいる。この人たちに共通しているのは「好きな事を仕事にしている」と言う点である。
そして常にハツラツとした笑顔なのである、そして自身に満ちあふれているのである。つまり何を言いたいのかというと、競技や勉強の「楽しさ」を伝え、笑顔に溢れながら学習や練習をできる環境を作る事が教育者や指導者の仕事なのではないかということだ。昨今の教育界やスポーツ界で体罰問題を始め様々な問題などもあるが、これらは笑顔で溢れている私たちの相馬陸上教室に解決のヒントがあるのではないだろうか?
●復興支援の今後と個人的な反省と想い
この支援活動を通して、私が伝えたい事があります。アスリートとして彼らに目標に向かってどうやってアプローチしていくか?課題をどのように解決していくか?という「思考能力」と「試行能力」を鍛えていく事。そして、仲間とともに支え合い分かち合いながら未来へ進んでいく大事な大事な人としての力を鍛えていく事を伝えていきたいと思っています。
とはいっても毎回反省があります。
もっと心を掴む事に集中した方が良かったのではないか。心を掴む事に集中しすぎて伝えたい競技の事が少なかったな。感情が入りすぎて押し付け気味だったな。周囲とのバランスを考えすぎて言いたい事が言えていなかったな。などなど理想の指導とのギャップに毎回悩みます。
一番の悩みは自身が若いという事、そして共に教室に参加するアスリートのネームが大きい事、そのため自分が表に出るよりも彼らを立てた方が見え方が良いのではないか?という事が頭の中にいつもあります。
今年に入って自分の夢であるスポーツと教育の改革を具体的に行動として起こすと決めてからはこの殻を破りつつありますが、周囲とのバランスを見るのも大事なコミュニケーション能力の一つと考えるといつもこの塩梅が難しいなと思います。
とはいえ、目指す頂上が誰もなし得ていない世界だと考えると少々風当たりが強くなっても気にしない自分もいます。
2011年の6月に始まった陸上教室ももうすぐ2年目を迎えます。教室の卒業生が大学に進学して夢に向かって歩み出してもくれています。震災での体験は決して良い体験ではないと思います。しかし、その体験を乗り越えて、スポーツを通して心身共に鍛え生きる力を身につけた彼らはきっと、未来の日本を支える大きな力になると思っています。
アスリートソサエティとしてはこの活動を10年続けると決めており、私もこの活動を応援し続けると決めています。そしてこの活動を通して素晴らしい未来を作る人財を輩出すると決めてます。スポーツにはそれだけの可能性と未来を秘めていると私は確信しています。私自身がその可能性を広げられる人間になるために今後も精進していきます。これが一番の近道だと思っています。
略歴:細野 史晃(ほその ふみあき)
小石川高校→埼玉大学教育学部→リクルートHRマーケティング(現リクルートジョブズ)→Sun Light History代表
陸上競技歴15年、競技指導歴11年
大学在学中に教育とスポーツの世界の仕組み、そして社会の溝とを大きく感じ、近い未来、子ども達の未来に必ず悪い影響を与えるだろうと想い、教育とスポーツを改革する事を心に決め、新たな価値を生むための修行の場としてリクルートの門を叩く。2年半の在籍後、体調を崩し療養、その後、スポーツの経験、指導者としての経験、リクルートの経験を活かし、スポーツを通した人財育成事業を始める。現在の仕事はランニングクラブ、かけっこ教室の運営、パーソナルトレーナー事業、個人・法人へのコーチング・コンサルティング事業を中心に活動中。今後は法人への研修事業や、指導力や人財育成力を養成する講座を開講予定。
------------------------------------------------------------------------
皆様からのご寄附をお待ちしております!!出産の際に不幸にしてお亡くなりになった方のご家族を支援する募金活動を行っています。四人のご遺族に募金をお渡しすることができました。引き続き活動してまいります。
周産期医療の崩壊をくい止める会より http://perinate.umin.jp/
---------------------------------------------------------------------------
配信・解除依頼はホームページ http://medg.jp/mt/ の「お問い合わせ」からご連絡ください。手続きに数日要することがありますので、ご了承ください。
今回の記事は転送歓迎します。その際にはMRICの記事である旨ご紹介いただけましたら幸いです。
MRIC by 医療ガバナンス学会 http://medg.jp
****************************************************************************
01. 2013年4月23日 00:39:04 : ZS7SKO0MFE
定期健診もいらなくない? 1qmOy4Hy0U
217. 2013年4月23日 00:41:00 : e8d8i97koo
相変わらず藤島さんの現れるところには
アラシ(妨害)のコメントがアラシのように降ってますね
まさに藤島さんが”本物”の証(あかし)です。…妨害は本物の証明にしかならないのにねぇ…
彼等もそこは十分に判っていて、報酬に見合った”妨害活動”しないと怒られる…とか何とか言って”頑張ってる”んだね (”藤島対策班”の報酬は相当高額のはずと想像される…精神衛生上かなりキツイいだろうから。所謂3Kの仕事といってもいいかも。 真実の心を金で売る真から情けない奴らですが)
まぁ彼らの書き込みは一瞥をかまして全てパスしてるが、
わっちの”報酬”いくらです、って宣言してあったら、コメント読んで上げてもいいけどね…まぁそれでも無理かな、そんな暇ないから…
03. 2013年4月23日 00:41:35 : uYyIFnNH4Q
1.地面の血は別の多量出血者を引きずった跡にも見える。
2.脚のズボンは、上はじは男の胴体周囲、下のほうは靴の周りに見える布じゃないかな。救急隊がトリアージュで男の脚に怪我がないかを確認するためにズボンを剥いだ跡のようにも見える。
3.結局このオッサンは軽症者で、救急から後回しにされたのでカメラマンの餌食になったんじゃないのかな
10. 2013年4月23日 00:45:50 : YxpFguEt7k
田中稔氏
「小異を残し大同につけるかー。
阿部知子議員は参院選を「みどり連合」の一名簿方式で、生活、社民、みどり、未来、緑で一緒に戦えないかと提案。吉田忠智議員は「一歩踏み込む」と述べ、山本太郎さん、谷岡郁子議員、すぐろ奈緒さんは賛同、はたともこ議員も個人として前向き。着実に連帯の歩を進めた。」
https://twitter.com/minorucchu/status/326349772464209921
07. 2013年4月23日 00:47:05 : aWK2g4eAOg
阿部の金融緩和は崩壊が確約
01. 2013年4月23日 00:49:55 : 1ioo7h1uY6
■四人ほど
にせ審査員を
紛れ込ませりゃ〜OKヨ!
09. 2013年4月23日 00:51:45 : uYyIFnNH4Q
イスラム教徒やアジア人(特に朝鮮人や中国人)の証言はつくづく当てにならない。
>>5のサイトなんか、大けがした人とかがみな役者が演じていることになってるとか、ここは読む価値があるかも。
18. 2013年4月23日 00:52:32 : YxpFguEt7k
森摂氏
「今なお離党者が相次ぐ民主党。このままでは今夏の参院選では泡沫政党になる可能性も。直接の原因はやはり、消費税率を上げないと言って翻した野田前首相の国民に対する裏切り。シナリオを書いた勝・前財務次官の豪腕と、前首相の浅はかさが今なお際立つ。前首相は今ごろ悲しい酒を浴び続けているのか。」
https://twitter.com/setsumori/statuses/326314343107031040
12. 2013年4月23日 00:55:03 : VX2vjaBYU2
安部の量的緩和は日本経済に波及しません
73. 2013年4月23日 00:55:19 : o1fKsaG8tM
それから、かん口令が敷かれているとしたらその理由は「こんな話が広まったらただでさえ不足している作業員が集まらないから」だろう。
もし自分が上層部の人間だったとしても、こんな事が起きていたら間違いなくかん口令を敷く。聞かれても誤魔化せ、絶対に本当の事は喋るなと指示するね。
02. 大阪府民 2013年4月23日 00:55:54 : 2fc9REJTmRlzM : gwcPJN5e1w
ほんま
下らん投稿やな
54. 境界性パーソナリティ障害者は嫌い 2013年4月23日 00:56:04 : xQ4t1jjDI1wEk : 07FQmjmDGA
>>管理人さんへ
ペンネームつけてみましたぁ!!
今回のゴミの回収日はお早うございました
この板のお掃除に気を使って頂きまして
どうもで〜す
/////////////////////////
iyao 削除お願いします
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/124.html#c50
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/124.html#c52
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/124.html#c53
13. 2013年4月23日 00:57:10 : uYyIFnNH4Q
中国に歓迎されて日本の財産を差し出す政治家なんてろくなものじゃないから、
中国にも北朝鮮にも歓迎されない政治家って理想的じゃないですか?
それが安倍じゃなければもっといいんだが。
19. 2013年4月23日 00:59:10 : 0scQDjJu4s
民主党の代表の海江田
管に出者ばりさすな
100害あって一理なし
15. 2013年4月23日 01:00:11 : N86X5TwUe2
先日の党首討論で、一人独演会
珍太郎は討論と言う意味がわかっているんだろうか
仮にも三流小説家の端くれだ、討論の意味がわからないはずはないだろう
やっぱ脳が詰まって思考のブレーキが効かなくなったのか
だから長々と一人しゃべくりを続けていたのか
これではまともな思考力は無理でしょう
一日も早い引退を願います
税金の無駄が省けます
緊縮論争に火
ラインハート=ロゴフ論文は誤りか
2013年04月23日(Tue) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年4月20日号)
債務と成長の関係を分析した影響力の大きい論文が攻撃にさらされている。
政府の債務水準は大きな問題だ。デフォルト(債務不履行)や金融恐慌は財務相にとって悪夢だ。政府の借り入れは民間投資を減少させる「クラウディングアウト」につながり、成長の足を引っ張る恐れがある。しかし、経済学者らは国が債務水準の心配をすべきタイミングをなかなか特定できなかった。
現在ハーバード大学ケネディスクールの教授を務めるカーメン・ラインハート氏とハーバード大学の経済学者ケネス・ロゴフ氏は2010年の論文で、この問題に対する答えを出したかに見えた。政府の債務残高が国内総生産(GDP)の90%を超えると成長が大きく停滞するというのが両氏の主張だった。
緊縮推進派の「武器」になった大論文
90%という数字は瞬く間に、緊縮政策を巡る政治論争における格好の材料となった。共和党所属の米下院議員、ポール・ライアン氏は公共支出の厳しい削減を求める予算案の中で、この「経験に基づく決定的な証拠」を引用した。
2月には、欧州委員会のオリ・レーン副委員長が欧州連合(EU)加盟国の財務相に宛てた書簡の中で、欧州全体で緊縮財政を推し進める理由として「広く認知されている」90%の上限を引き合いに出した。
こうした発言の影響もあり、ラインハート氏とロゴフ氏が挙げた数字は激しい議論の対象となった。そして先日、90%という数字に疑問を投げ掛ける研究結果が発表されたことで、火に油が注がれた。
2010年の論文における計算は比較的単純なものだった。ラインハート氏とロゴフ氏は2009年、画期的な金融史の著作『This Time Is Different(邦題:国家は破綻する)』を出版しており、その執筆にあたって2世紀分の公的債務のデータを既に利用していた。
論文の中で両氏は政府の債務水準を4段階に分け、それぞれのカテゴリーの平均成長率を算出した。その結果、債務残高がGDPの90%に達するまで、公的債務は成長率にほとんど影響を及ぼさないことが分かった。そこを超えると、成長率は急激に落ち込む。
2世紀分(1790〜2009年)のデータを検証したところ、債務残高がこの臨界値を超えると、平均成長率が年3%強からわずか1.7%まで下がっていた。第2次世界大戦後の期間に限ったデータでは、落ち込みはさらに劇的だ。GDPの90%という閾値に達すると、平均成長率は約3%からマイナス0.1%まで下落するという。
このターニングポイントにおける急激な変化は、多くの注目を集めた。経済学の専門用語を用いるなら、この場合、債務と成長の関係は「線形」ではないということになる。線形の関係では、債務が増えると成長率は徐々に低下する。しかしラインハート氏とロゴフ氏のデータでは、臨界点に達するまで債務の水準は悪影響を及ぼさないが、臨界点を超えると一変するのだ。
90%の閾値を超えると、リスクに対する市場の認識が急激に変化するのかもしれないと、両氏は推測している。その結果、金利は上昇し、金融市場のストレスが増し、財政緊縮かインフレ、あるいはデフォルトという困難な選択を迫られることになるというわけだ。
90%の問題
このたび発表された論文の中で、マサチューセッツ大学アマースト校のトーマス・ハーンドン、マイケル・アッシュ、ロバート・ポリンの3氏は、ラインハート=ロゴフ論文における大戦後の分析結果の再現を試みた。
3氏はラインハートとロゴフ両氏の分析のミスを指摘し、これにより債務水準が高い場合の平均成長率が過小評価されたと論じている。両氏が使用したエクセルのスプレッドシートはコーディングに誤りがあり、複数の国が対象データから抜け落ちているというのだ。
ほかにも、ニュージーランドでは戦後の重要な数年が抜け落ちており、債務水準と成長率の両方が高かった時期のデータがカウントされていないという。
また、3氏は、ラインハート、ロゴフ両氏による平均成長率の計算法は典型的でないデータポイント(ニュージーランドがどん底の状態にあった1年間など)に過剰な比重が置かれていると指摘している。
これらを総合し、新たな論文では90%の閾値を超えた時の戦後の平均成長率はマイナス0.1%ではなく2.2%であるべきだと結論づけている(図参照)。
国際通貨基金(IMF)と世界銀行が毎年春に開催している会合のために政策立案者が集まっていたワシントンで、この論文は大いに話題をさらった。ただし、2つの論文は想像されるほどの不協和音を生んではいない。
新しい論文への反応として、ラインハート氏とロゴフ氏は指摘されたコーディングのミスを認めている。また、「抜け落ち」と見られるデータについては、データセットが未完成なためだとしている。例えば、2010年と2012年に発表された改訂版の分析には新たなデータが追加されている。
さらに重要な点として、ラインハート氏とロゴフ氏は分析の中で1つの数字を強調したことはなく、常に複数の計算法を用いているはずだと指摘している。両氏は、戦後と2世紀の両方の期間について平均値を算出している。さらに平均値に加え、各債務水準においてで成長率の「中央値(メジアン)」も提示した。
2010年の論文では、90%の閾値を超えた時の成長率の中央値は1790〜2009年が1.9%、戦後が1.6%となっている。この結果は新たな論文で3氏が提示している数字とそう変わらないと、ラインハートとロゴフ両氏は主張している。
どちらの論文も債務と成長には負の相関関係があるとしている。ただしラインハート=ロゴフ論文では、債務が一定の水準に達すると成長率に急激な変化があると示しているのに対し、ハーンドン氏ら3氏は、成長率は緩やかに下降すると考えている。
自らの主張を明確にするため、3氏はGDPに対する債務の比率が90%を上回る国を、GDP比で120%を超えている国と超えていない国の2つに分類している。90〜120%の国の平均成長率は2.4%、120%の閾値を超えている国は1.6%まで落ち込む。これであれば両者の関係は線形と言っていいように見える。
閾値に関して確固たる結論を見つけ出すのは困難だ。IMFは2010年の論文で、90%という数字について「ある程度の根拠」を提示している。国際決済銀行(BIS)が2011年に発表した論文では、閾値を85%としていた。しかしIMFは2012年に別の分析結果を発表し、「標準を下回る成長率に常に先立つ特定の閾値は存在しない」と述べている。
だが、たとえ景気減速が穏やかなものにとどまっていたとしても、それによる経済への悪影響は急速に積み上がる可能性がある。ラインハート、ロゴフ両氏も、過剰債務の継続期間は平均で20年以上にわたると警告している。
まだ分からない因果関係
今回の騒動は債務と成長の因果関係の解明には全く貢献していない。GDP成長率の鈍化は債務の増加の結果ではなく原因である可能性もある。ラインハート氏とロゴフ氏は、学術的な著作では、この難題は「まだ完全に解決されていない」と認めているにもかかわらず、メディアへの寄稿では不用意な記述が見受けられる。
恐らく、これこそが両氏の最大のミスだろう。債務と成長の関係は政治色の濃い問題だ。経済学者が最も厳格な基準を守らなければならないのは、この分野だ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37639
20年度PB黒字化に加え債務残高目標も重要と民間議員=諮問会議
2013年 04月 22日 21:15 JST
[東京 22日 ロイター] 政府は22日夕、第9回の経済財政諮問会議を行い、経済再生と財政健全化の道筋について議論した。
民間議員らは2020年の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)黒字化に加え、ストックベースの目標も示すことが重要だと提言。麻生太郎財務相は、GDPを伸ばすことが重要だと指摘した。
<財政健全化、ストックベースでの目標も重要と提言>
民間議員らは、アベノミクスの効果を持続的なものとして成長に結びつけるには財政健全化への取り組みが不可欠だとして、中長期の財政健全化に向けた工程表を年央に明確にするよう提言。その際、毎年のフローベースの財政収支目標として、2020年度の基礎的財政収支の黒字化を目指すことに加え、債務残高というストックベースの目標も含む道筋を示すことが重要だとした。そのためには、トータルでの歳出の天井を設けることなしに財政健全化は難しいとし、基礎的財政収支の対象となる歳出総額をリーマン・ショック以前の水準に近づけるとともに、社会保障関係費の効率化や重点化の徹底を行うことを提言した。
<財政健全化は現在進行形の課題、首相は「骨太」への盛り込み指示>
麻生財務相は財政健全化について「将来の課題ではなく、今この時から取り組むべき現在進行形の課題だ」との認識を示した。民間議員からストックベースの目標を法制化することについてどう考えるかと問われ、麻生財務相は「財政健全化はこの内閣でしっかり対処していく。いまこの段階で法制化しなければいけないということではない」とし、「ストックベースは債務残高とGDPの比率の問題であり、GDPを伸ばすことが重要だ」との視点を示した。
日銀の黒田東彦総裁からは「金融緩和が財政ファイナンスだという懸念を招かないよう、財政健全化の道筋を明確化していくことが必要だ。その取り組みに強く期待する」との発言があった。
安倍晋三首相から、経済再生の道筋と合わせ、財政健全化の基本的方向を年央にまとめる骨太の方針に盛り込むよう指示があり、甘利明経済再生担当相が今後の骨太の方針の取りまとめに向け、財政健全化の大枠の方向性について検討を進めていきたい、と締めくくった。
<骨太で具体化し、中期財政計画で絞り込み>
会議後に会見した甘利経済再生相は、財政健全化に向けた今後の取り組みについて「骨太の方針でより具体化し、中期財政計画でさらに絞り込むという作業になる」との工程を明らかにした。歳出抑制については「一律カットではなく、成長を支える分野と効率化が見込める分野などでメリハリがついていくというかたちになる」とした。
中期財政計画を策定する時期については「年央をめどに骨太の方針をまとめ、成長戦略もほぼ同じ時期になる。それらを精査しながら、具体的なさらなるフォーカスの絞り込みになる」と説明。骨太の方針などとは時期がずれ、参議院選の後になる可能性もあることを示唆した。
この日の諮問会議ではこのほか、先に行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議についての報告に加え、規制改革や緊急経済対策の進ちょく状況などについても議論した。
安倍首相は、黒田日銀が実施した大胆な金融緩和について「期待通りの対応をしてもらった」と評価し、先週末のG20の共同声明でも、「デフレを止め内需を支えることを意図したものと国際的理解を得た」との認識を示した。
そのうえで、黒田総裁には、引き続き「2%の物価安定目標を2年程度の期間を念頭に、できるだけ早期に実現するよう舵取りをお願いしたい」と語った。
またこの日は、前回の諮問会議で設置を決めた「目指すべき市場経済システムに関する専門調査会」のメンバーを決定した。メンバーは伊丹敬之・東京理科大学専門職大学院イノベーション研究科長、伊藤元重・経済財政諮問会議民間議員、神永晋・住友精密工業相談役、小林喜光・経済財政諮問会議民間議員、原丈人・アライアンス・フォーラム財団代表理事、程近智・アクセンチュア代表取締役の6人。
(ロイターニュース 石田仁志、中川泉、吉川裕子:編集 内田慎一)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE93L05920130422
米国GDPの測定方法改訂へ、3%の押し上げ効果
2013年04月23日(Tue) Financial Times
(2013年4月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
米国経済の様子が、この7月から少し違って見えるようになる。
といってもそれは経済の基調の見通しが変わるからではない。米商務省経済分析局(BEA)が国民経済計算の作成基準を包括的に改訂し、国内総生産(GDP)の測定方法が十数年ぶりに劇的に変わるからだ。予備的な推計によれば、これによって米国のGDPは約3%押し上げられるという。
■研究開発
今回の改訂の目玉は、ほかの財を生産するコストの1つにすぎないと見なされてきた研究開発費が設備投資に算入されることだ。
BEAの国民経済計算担当部門を率いるブレント・モールトン氏は次のように述べている。「世界経済は変化している。そして、無形資産のようなものが現代経済では非常に重要で、過去に取得された有形資産と同様な役割を果たしているとますます認識されるようになっている」
研究の初期段階で行われた推計によれば、研究開発費を投資と見なすことにより2007年(新方式の基準年)のGDPは3000億ドル、率にして2%以上押し上げられる。増加分の約3分の2は民間部門のもので、残る約3分の1が政府部門のものだ。この計算には、研究開発に実際に投じられた金額が使われる。
この変化はあちこちに波及効果をもたらす。まず、新方式では企業の利益がこれまでよりも大きくなる。減価償却後の研究開発費(純額)がコストと見なされなくなるからだ。また、設備投資の増加を反映して個人と政府の貯蓄率も高まることになる。
BEAのスティーブ・ランデフェルド局長は、研究開発費を設備投資に算入することは、経済成長をより正確に把握することに寄与する最初の一歩にすぎないと話している。「無形資産への投資についてはまだまだ研究する必要がある。研究開発費はジグソーパズルの1片でしかない」
■芸術的なオリジナル作品
国民経済計算のデータが「インターネット・ムービー・データベース(IMDb)」から得られていると聞くと、意外な感じがするかもしれないが、BEAはほかの多くの資料に加えてこのデータベースも綿密にチェックした。映画への投資に関する一連のデータを作成するために、撮影所の記録を1920年代にまでさかのぼって調べ上げたのだ。
この結果、全米の書籍、映画、レコード、テレビ番組、演劇、さらにはグリーティングカードのデザインの資本価値が推計できるだけでなく、経済にとってのそれらの重要性が時を経てどのように変化したかという興味深いことも分かるようになるという。
映画や書籍は、1年間で作られても長年にわたって楽しまれる。例えば本紙(フィナンシャル・タイムズ)が先日報じたように、米国の人気シチュエーションコメディ「Seinfeld(となりのサインフェルド)」は1998年に放送が終わってから31億ドルもの収入を稼ぎ出している。今回の基準改訂の狙いは、この資本価値を把握することにある。
BEAが行った予備的な研究によれば、芸術的なオリジナル作品への投資は2007年には700億ドルだったと見られる。従って、この金額がGDPに加算される。このような数字は一部で議論を呼ぶかもしれない。なぜならこれらの数字は、著作権法から得られる価値を初めて公的に推計する値になるからだ。
■年金会計
最も直観に反する結果が生じる分野は年金会計だ。BEAは現在、企業が確定給付型年金基金に拠出する掛け金を賃金と見なしており、その年金基金の積立額が不足しているか否かという問題は無視している。だが基準改訂後は、企業が実際にどれほどの額の年金支給を約束しているかが計測される。
奇妙なことに、これによって2007年のGDPは約300億ドル押し上げられると推計されている。企業がその時点の積立額を上回る年金支給を約束していたからだそうだ。また、連邦政府は年金の積立が比較的良好なため、国民経済計算で計測される支出が減少するが、積立額が約束した支給額よりも少ない州政府・地方自治体では逆に支出が増加するという。
「大きな影響が出るのは赤字の値、貯蓄、企業の利益、そしてこれらに関係するほかの指標などの分野だ」とBEAのモールトン氏は言う。「積み立てができていない債務に関連する帰属利子のコストは非常に大きい」
年金の積み立て不足の規模とそのコストについてBEAの推計値が得られることになれば、確定給付型年金の将来を巡る政治的な議論で重要な変化が促される可能性もあるだろう。
■その他の変更点
技術的ながら重要な変更点もいくつかある。例えばBEAでは、銀行口座を維持するコストの計測方法の変更を計画している。実施されれば、銀行サービスの価格の変動性は今よりも小さくなりそうだ。もしそうなれば個人消費支出(PCE)指数という、米連邦準備理事会(FRB)が重視しているインフレ指標の動きにも変化が及ぶ。
「大きな変化にはならないだろうが、我々の発表する数字をとても気にかけており、継続的にチェックしている人なら気づくだろう」とランデフェルド局長は語っている。
また、あらゆる住宅購入コスト――印紙税や弁護士費用など――が支出ではなく投資として扱われるようになる。これにより、2007年のGDPは約600億ドル押し上げられると見られている。現在は、不動産仲介業者が手にする手数料だけが資産計上されている。
By Robin Harding
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37644
日本の「社会主義的」税制に驚く中国人
「長者に二代なし」の国は魅力なし?
2013年04月23日(Tue) 姫田 小夏
不動産譲渡にかかわる個人所得税の課税(新国五条)で、中国が今大騒ぎとなっていることは前々回お伝えした。
その一方で、筆者は「これほどまでに国民が税金を納めることに抵抗を持っている」という現実に驚いている。
「不動産の売却益はあくまで“不労所得”。不動産という財産を持つ資産家であれば、納税は当然のこと」といった議論はほとんど見られない。相続税の導入が決まろうものなら、それこそ蜂の巣をつついたような大騒動となっても不思議ではない。
習近平体制では「公平な社会の実現」が大きなテーマとなっているが、それは国民の今の不満が「世の中は不公平だ」という一言に尽きるからだ。公平な社会の実現のカギを握るのが“富の再分配”であり、税制改革はその試金石だと言える。
日本の「厳正な課税」に驚く中国人
中国には「富三代」(fusandai)という言葉がある。3代にわたって代々家が栄える、という意味だが、もう1つのシニカルな意味も込められている。それは「金持ちの子は金持ち」、その逆の「貧乏人の子は貧乏」という意味だ。
一方、日本には「長者三代」や「長者に二代なし」という言い方があると中国人に説明すると、相手の目つきが変わる。「ほう、それはどういう意味かね?」と身を乗り出してくるのだ。「金持ちは何代も続かない」という意味だと言うと、「日本は“先進国”だとばかり思っていたのに、“名家が続かない”とはどういうことか」と聞いてくる。
「金持ちの子供や孫は甘やかされて育つから家が没落する。加えて、日本には相続税があることも大きな原因だ」と説明すると、相手の中国人は「日本の税制は厳しいからね」と、気の毒そうな目を向ける。同時に「中国で相続税が導入されたらそんなことになるのか」と、その先を想像して首をすくめる。
中国では建国当時、相続税の導入が定められたが、実際の課税については保留扱いになった。長らくその状態が続いていたが、今、導入に向けての準備が進められている。
そして日本の相続税について中国人に次のように話すと、目を丸くして驚く。
「皇族であろうが、官僚であろうが、あるいは現金を持たない世帯であろうが、財産を相続した者は例外なく平等に法定税率によって算出された税額が課される。相続税を払うために、土地家屋を売り払うケースは決して少なくない」
中国人の驚きのポイントはいくつかある。
(1)皇族ですら納税義務を負うという点
(2)「例外なく平等に」という点
(3)国民がそれを遵守するという点
中国では「国家の上層部は腐敗しており、彼らが真面目に納税義務を果たすことなどあり得ない、それどころか当たり前のように脱税する」という認識が一般的だ。また国民は国民で、できるだけしたたかに納税の抜け道をくぐり抜けるべきだと考えている。そんな中国人から見れば、上から下まできちんと納税する日本人の国民性は驚きに値するというわけだ。
日本の「厳正な課税ぶり」を表すエピソードがある。これを話すと、彼らの反応は驚きから畏敬に変わる。
1999年、美智子皇后は父親の逝去に伴って株式や自宅、預金など33億円の財産を兄弟姉妹4人で相続することになった。しかし3人の兄弟妹は現金で相続税を払うことができずに、結局、自宅を物納した。70年間にわたり保存された洋館だったが、結局取り壊され国有財産となり、現在は区立公園となっている──。
ここで彼らは納得する。日本人はなぜガツガツと住宅を2戸も3戸も保有しないのか。その理由に合点がいくのである。
日本では、財産を相続する人は、「富を受け継ぐ」という喜びよりも、むしろ「煩わしさの種を受け継ぐ」という意識の方が根強い。富めば富むほど、相続税によって「社会への還元」という圧力が一層強くなる仕組みになっているためだ。
南海大学教授の劉暢氏もまた「透視日本的房与税」(房は住宅の意味)と題する執筆で「住宅を持てば持つほど課税が増える、そのため日本では2戸目の住宅を持つ人が少ない」と指摘している。
とても払えない「1億円の相続税」
日本では、相続が発生したとき、相続税を払うために家を売る相続人は少なくない。都心部などでは、「いつのまにか高級住宅地になってしまった」という宅地が少なくなく、また鉄道の新線開通などで価値が上昇した宅地もあるため、大なり小なり相続人は納税に苦労しているのが現状だ。
さらに日本は財政危機を打開するため増税傾向にあり、相続税についても、課税対象となる相続財産のうち6億円を超える部分への課税が最高で55%に引き上がると言われている。
地方でも地方ならではの相続問題がある。筆者はインターネット上の相続関係のサイトでこんな書き込みを目にした。
「私の親は農家で、田舎に土地を所有しています。親はアパートを経営していますが、空き室が目立ちます。最近、取引銀行から、『今のままでは相続税が1億円かかる』と言われ、節税対策のために『農地を一部転用して、アパートをもう1棟建てては』と言われました。そのためには1億円の準備が必要ですが、私の預金残高は1割にも満たない・・・」
節税対策にアパートを建てても借り手が見つからず、空き家になってしまうことはよくある。しかも、親元を離れて東京でOLをする本人には、それを相続するほどの収入も預金もない。
日本で相続税を課せられると貯金がほとんどなくなり、借金が必要になる場合もある。しかも、不動産は所有しているだけで固定資産税が発生し、売却時も納税負担が生じる。土地が右肩上がりに上昇したのは過去の話だ。現在、日本人にとって不動産は「できるだけ持ちたくないもの」になっていると言っても過言ではない。
逆に言えば、中国で過去10年にわたり、住宅価格急上昇の抑え込みが効かなかったのは、「不動産に関する税制」が機能してこなかったためだと言える。
日本の平等社会はモデルになるのか?
日本の相続税制は、確かにシステムとしては公正であり、富の再分配への貢献度は高い。だが、国民の不満も多い。多くの国民が相続の際に金銭的犠牲を強いられ、家族間のトラブルの元にもなる(ひどい場合は「親子の縁を切る」「兄弟の縁を切る」などの沙汰にも及ぶ)。
奥村土牛という有名な日本画家がいた。四男の奥村勝之氏は、父・土牛の死去にあたり相続税が払えず、素描を燃やすに至った。著名な画家の相続人といえば、膨大な遺産を引き継いで豊かに暮らしていると思われがちだが、実際は壮絶な苦労を強いられていたのである。勝之氏は巨額の相続税を納めるだけでなく、相続税を支払うために借金までして、その返済に追われる人生を送ることになる(参考:『相続税が払えない―父・奥村土牛の素描を燃やしたわけ』奥村勝之著)
日本の相続税制は、富の集中を防ぐためには有効に作用しても、結果として社会全体の活力を失わせることにもなった。「日本は平等社会で中国以上に社会主義だ」「中国は共産党一党支配だが、日本以上に資本主義だ」とよく言われるが、相続税制を見る限り、まさにその通りかもしれない。
これから相続税制を導入しようとする中国にとっては、日本の相続税は累進課税であるという点を除けば参考にならないかもしれない。だが、国民の納税があってこそ公平な社会が実現される、という点は、日本を見習うべきだろう。
中国では、今回導入された不動産所得税(新国五条)に対して、「国民の財産に手をつけるのか」と猛反発する国民が圧倒的だ。ある市民はこうも言う。「税金払うなら、権利をくれ」。国民の権利を認めない政府に誰が納税するものか、という反発である。
公平な社会というのは、ある日突然降って湧いてくるものではない。国民の理解と譲歩、そして協力という姿勢がなければ、永遠に実現は困難なのである。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37523
崩壊するスウェーデンの学校制度(上)
教育が差別と分断を招くのか〜北欧・福祉社会の光と影(8)
2013年04月23日(Tue) みゆき ポアチャ
スウェーデンの学校が崩壊の危機に立っている。国の教育制度が前例のない批判の嵐を受けている。国際的な比較においても、スウェーデン生徒の学力の低下は著しい。
3月の終わりに、「学校の運営と管理責任を地方自治体から国家管理へ戻すことを要求する請願書」が提出され、それに続いて全国紙ダーゲンス・ニーへテルが「教員の月給を1万クローナ(約15万円)引き上げよ」と題する記事を掲載した。この記事は4月21日現在、9000人近くがフェイスブックの「いいね!」で共有している*1。
これらをきっかけに、4月以降、学校制度に対する疑問と批判が噴出している。
と言っても、学校の問題は今急に始まったわけではない。以前にも書いたが、まず教師の離職率が高い。筆者が勤めるヨーテボリの高校でも、校長をはじめ頻繁に先生が代わるので、私自身、半数かそれ以上の先生はもう名前すら分からない。というより、覚える気力を失った。
校長ですらしょっちゅう交代している。筆者が教えている高校では、この2年間で3人目の校長だ。スウェーデンテレビの報道によると、南部スコーネのヘッセルホルム・コミューンにある、6年生から9年生が通うティリンゲ校では、3年間で4人の校長が代わったとされている。同じ記事によると、同コミューンでは2010年の秋学期以降、校長が2人以上代わった学校が13校ある*2。
なので、これは局所的・地域的な問題ではなく、全国に蔓延している現象なのだ。
これについて新しく来た校長に、なぜ今までの校長が辞めたのかと理由を尋ねてみたことがある。彼は「それについて意見を言うことはできない。自分も知らない」という返事だった。が、彼は、校長が長期的にとどまることは非常に重要であるし、校長が代わることが学校の問題を悪化させていると思うと言う。
「とにかく我々は今、前任が辞めたギャップを埋めるために働いているのだ」という返事だった。
同僚である保健の先生は、最近は胃の痛みや体調の不調を訴える学生が増えていると言う。特に2011年秋から成績の評価方法が変わったことが生徒にストレスをもたらす大きな要因だと考えている。この新評価システムも、学生間に不公平と不平等をもたらすと批判されている*3。
学校システムの崩壊
定期的に行われる「学校査察」によると、教育現場の現状は惨憺たる結果だ。
2012年に査察を受けた小中学校のうち、「問題なし」とされた学校はわずか4%。残りの96%、全国745校のうち715校が何らかの点において「不十分である」とされている。
特に多かった批判点は、「生徒に必要なサポートが届いていない」ことだ。多くの学生が勉学で遅れており、支援を必要としているが、65%の学校で必要なサポートが実行されていない*4。
*1=http://www.dn.se/ledare/kolumner/peter-wolodarski-lyft-lararlonen-med-10000-kronor-i-manaden
*2=http://www.svt.se/nyheter/sverige/elev-man-har-inte-kant-sig-sa-trygg
*3=http://www.dn.se/nyheter/betygen-fortfarande-orattvisa
*4=http://www.dn.se/nyheter/sverige/betyget-de-klarar-inte-kraven
極端なケースでは、障害を負った生徒のために拠出されている補助金が、当の生徒のためには全く使われていないという事例もある。
報道によると、ストックホルム近郊のオーケル小学校は、脳性マヒ、自閉症、てんかん、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の障害を背負った7歳の生徒への特別支援金として昨年4万5000クローナを受けているが、同校の校長は「学校はリソースを見つけることができない」ため、これを同生徒のサポートにではなく、結局学校の一般予算に入れて諸経費として使ったことを認めている*5。
また、学校は生徒の発達状況について定期的に保護者に連絡することになっているが、これが適切に実行されていないとされた学校も65%に上る。
それ以外では、いじめが認められた学校が60%、十分な質を保った業務が行われていないとされた学校が53%、特別支援が不十分となっている学校が32%。
すべての基準を満たした学校は、全国に30校しかない。
学校が学校としての機能を果たしていないのか。これはほとんど、「学校制度の崩壊」と言ってもいい状況ではないのか。
誰でも先生になれる時代
同時に、「先生」に対する尊敬や敬意の念が失われている。「先生」になりたい人がいなくなっている。
全国紙ダーゲンス・ニーへテルに掲載された記事「ほとんど誰でも先生になることができる」によると、「先生のステータスは底辺に追い込まれている。大学の教員養成プログラムに入学するのは非常に簡単で、質問を読まずに試験を書いても十分だ」*6。
かつて、教育プログラムは大学で最も人気のある魅力的なプログラムだった。同記事によると、1982年には、小学校教諭の職1つにつき7.5人の応募があった。
が、2012秋には大学試験(Högskoleprovet)の結果が0.1であった学生123人が、国の教員養成課程への入学資格を得ている。試験の最大スコアは2.0なので、100点満点に換算するとわずか5点である。
*5=http://www.dn.se/nyheter/sverige/pengarna-for-stod-at-johan-gick-till-annat
*6=http://www.dn.se/nyheter/sverige/nastan-vem-som-helst-kan-bli-larare
これほどの低スコアの理由は、恐らく試験を受けなかったとか、何らかの事情により試験の途中で退席したなどの理由によるものではないかと思われる。
スウェーデンでは、獲得した点数にかかわらず定員に達するまで自動的に受験者に入学資格を与えることになっている。そのため、応募者が少なすぎると、「質問を読まずに試験の答えを書いても十分」という事態が起こることになる。
教師の4人に1人が離職
また、教育庁のリポートによると、2007年から2012年までの5年間で、定年退職以外の理由で先生を辞めて他の仕事に就いた人は24%に上る。
離職率が高い大きな理由は、給与が低く労働条件が悪いことだ*7。
自発的に辞める先生も多いが、最近は学校予算などの理由で辞めさせられるケースが急増している。
筆者は、昨年まで2つの高校で日本語を教えていたが、1校では「履修する生徒数が少ない」ためにコースを開講しないことになった。こうした理由で、非自発的に、いわば「クビ切り」されて職を失っている先生たちもいる。
別の高校で日本語を教えているT先生は、スウェーデンでの正式な教員免許を取得するために大学に通っている。仕事をしながらなので、取得まで5年半を要するのだが、それも残すところあと1学期というところまできた。
こうして頑張っているのだが、彼女も先日、「来学期は日本語をとる生徒がいないので、秋から『arbetslös(無職)』になっちゃうんです〜(涙)」というメールをくれた。
「教職取って意味があるのだろうかと思ってしまう・・・。やっぱり日本語の人気は落ちてきてますね・・・」
さらに「私の学校、景気悪いみたいで、来学期からは私だけでなくほかの先生も数名辞めさせられるみたい・・・」
教職員の大量解雇と生徒の抗議スト
今秋に始まる新学期に、多くの先生が首切りされる予定だ。ヨテボリ全体で、教職員合わせて約110人が解任されるという 。
市内の2校、シーレスカ高とフヴフェルツカ高では、両校ともそれぞれ20人規模で教員が馘首される計画になっている。これまで学校で教えていた約4割の先生が、秋からの新学期には一気にいなくなるのだ。
*7= http://www.dn.se/nyheter/sverige/en-av-fyra-larare-lamnar-yrket
生徒たちの抗議行動の様子を報じるヨテボリ・ポステン紙(4月18日)
17日には「先生の大量解雇反対!」の声を上げて両高校の生徒数百人が抗議のストライキに起った。
ニュース報道のインタビューに答えていた、抗議行動を組織したフリーダという女子生徒は、こう話している。
「全く怒りを抑えられない。これほどの先生方が急に辞めさせられるということに、何の論理も正義もない」「教育は明るい未来をつくり、失業率を低下させ、将来の発展のカギとなるものだ。政治家は、これほどの先生が急にいなくなるということがどれほどひどいことか、分かっていない」
1年生のエリアスは言う。「生徒の数が変わらないのに先生が減るということは、残った先生に過度のストレスがかかるなど、いろいろな弊害がある。これによって学校の雰囲気をひどいものに変えることになる」
生徒たちは、抗議の署名を集めており、後に教育省に提出する予定だ*8。
学校がこれほどの状況に至った要因としてやり玉に挙げられているのは、1990年代に行われた2つの大きな教育改革だ。次回はこの2大教育改革の問題点について稿を進めていきたい。
*8=http://www.svt.se/nyheter/regionalt/vastnytt/elevprotester-mot-nedskarningar
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37602
コンビニ“大量閉店時代”は来るのか
出店競争にローソンが背を向けるワケ
2013年4月23日(火) 山崎 良兵
また新しいコンビニエンスストアが近所にオープンした。ここ1〜2年で、私が住む東京都内の自宅マンションから徒歩10分圏内にできたコンビニは実に4店舗。余計なお世話かもしれないが、「こんなにお店ができて、経営は大丈夫なのか」と心配になってしまうほどだ。どの店もそれなりにお客が入っているように見えるが、以前からあったコンビニ店は客を奪われているのは間違いない。
同じような現象は読者の方々が住む多くの町でも起きていることだろう。2013年2月期、コンビニ大手は過去最大規模の出店を実施。セブン-イレブン・ジャパンは前期比153店舗増の1354店舗。2位のローソンは172店舗増の938店舗、3位のファミリーマートは49店舗増の900店舗を出店。至る所で出店競争を繰り広げてきた。業界全体でも出店の限界とされてきた国内5万店舗の壁を昨年11月に突破した。
激化する一方だった出店競争に、異変が起きている。セブンイレブンとファミリーマートは2014年2月期にさらに出店を増やし、揃って1500店舗に高める計画。だが、ローソンは逆に出店を減らす戦略を打ち出したのだ。新規出店を68店舗減らして870店舗に抑える一方、閉店は185店舗増の450店舗にする。規模を拡大する路線を明確に転換する方針を、明らかにした。
出店にブレーキをかけるローソンの店舗(東京都港区)
出店拡大の根拠は“コンビニ進化論”
なぜなのか。これまでコンビニ各社の出店拡大の根拠になってきたのは、いわゆる“コンビニ進化論”だ。従来は20〜50代の男性が中心顧客だったが、客層が拡大。肉や野菜など生鮮品の品揃えを強化して主婦など女性層を取り込む。小サイズのお総菜などを充実させ、宅配サービスも始めてシニア層を掘り起こす。店舗で抽出するコーヒーや味にこだわったフライドチキンなどで外食市場を奪うといった動きで、コンビニの成長の余地が大きくなっているという見方だ。
「こうした客層拡大は今後も続く」とローソンの新浪剛史社長は話すが、それ以上に出店競争が激化して、出店のハードルは上がっている。ローソンの場合、2013年2月期の新店舗の1日当たり販売額は前年をやや下回る程度。ライバルと比べても堅調だが、既存店売上高は前の期比で横ばいと、伸び率は鈍化している。ライバルではセブンイレブンを除くと、既存店売上高がマイナスになるチェーンも目立つ。コンビニがいかに進化しようとも、狭い商圏に店舗が乱立すると顧客の奪い合いは避けられない。
ただ何もしないと出店に積極的なライバルに店舗用地を奪われる。「食うか食われるかの戦いだから、出店を増やす必要がある」(サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスの中村元彦社長)といった声が目立つ。このため家賃が高くても出店を決めるチェーンが増えているようだ。
出店拡大を成功させるカギは、店舗開発を支援する本部の人材が握る。「パイロットは簡単に育成できない。飛行機が飛ばせない(店舗が不採算になる)と加盟店にも迷惑をかける」とローソンの新浪社長は慎重だ。10年ほど前にトップに就任した頃に、無理な出店の影響で、不採算店を大量に閉鎖した苦い記憶が頭をよぎる。
既存店の利益率改善を優先する
だからこそローソンはライバルが出店競争を一層加速しても、出店ペースを減速することを決めた。
出店は厳選する。優れた経営力を持ち、店舗運営の実績があるオーナーに、新たな店舗の経営を任せる仕組みにシフトする。それがマネジメントオーナー(MO)制度。現在、複数店を経営するMOは72人で、経営する店舗は592に達する。これを大幅に増やす。1人平均12店舗を経営することを想定しており、今後、5年間でMOを300人育成し、3000〜4000店舗の運営を任せる方針を掲げる。
出店拡大よりも、既存店の収益力強化に力を注ぐ。売上高ベースで利用客の5割近くが利用するポイントカードの「PONTA(ポンタ)」を活用。店舗ごとに購入客の年齢、性別、住所、購入商品と購入時間など詳細な情報を分析して、商品の欠品を防ぐのと同時に、廃棄ロスを減らす。利益率の高い商品の品ぞろえも強化。粗利益率が6割以上に達する、店舗で抽出するコーヒーの販売も強化し、提供店舗を5000店舗に増やす。
「無理な出店を続けると、大規模な閉店を迫られる」(新浪社長)とみて、足腰の強化を優先するローソン。ローソンに限らず、過去に過剰に出店して、採算が合わずに大規模な閉店を迫られたコンビニは少なからずある。
だが、ライバルのコンビニ大手の意見は違うようだ。「(競争が激しくなっても)出店する場所や形態を変えれば、まだまだ新規出店は可能」とファミリーマートの中山勇社長は強調。鉄道駅や中小ドラッグストアとの融合業態での出店を加速する。首位のセブンイレブンはライバル店にないユニークなPB(プライベートブランド)商品の拡充などで集客して既存店や新店の売上高が堅調に推移。「他社では採算が取れない立地でもまだまだ出店できる」(同社幹部)とする。
どちらの見方が正しいのか。現段階では評価しにくいが、明らかに言えるのは、昨年前半まで成長力に光が当たってきたコンビニが“ふるい”にかけられる段階にきていることだ。2013年2月期の営業利益は、大手3社が揃って増益だった一方、4位のサークルKサンクスと5位のミニストップは2ケタの減益。より規模の小さいチェーンでは業績不振にあえぐケースが目立つ。
既存店や新店の売上高が苦戦するコンビニが増える中、採算の厳しい店舗が閉鎖を迫られるのは自然な流れだ。競争力を高めることができないチェーンは、大規模な閉店を迫られるシナリオも否定できない。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130419/246948/?ST=print
日本のTPP交渉参加、賛成派にもギリギリまで隠したUSTR
米連邦議員も賛否両論入り乱れる
2013年4月23日(火) 堀田 佳男
「正直に驚いています。あんなに早く日本がTPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加を決めてくるとは思っていませんでした。もうすこし時間がかかると思っていた」
今月12日、日本がTPPへの交渉参加を表明したことに対し、米連邦下院のグレゴリー・ミークス議員(民主・ニューヨーク州)は驚きを隠さない。
というのも、ミークス議員はその2日前、民主党議員有志で構成される「ニュー・デモクラティック・コーリション(新民主連合)」のメンバー数人と、米通商代表部(USTR)のデメトリオス・マランティス代表代行と会合を持っていたからだ。
日本の参加は「すぐではない」と語っていたUSTR
マランティス代表代行はロン・カーク前通商代表が退任した後、米国側のTPP交渉の責任者になっている。同連合のリーダー格であるミークス議員が会合で同代表代行から聞かされたのは、「(日本参加は)いい流れではあるが、すぐではない」というものだった。
12日早朝、日本参加のニュースがメディアで報道された時、ミークス議員は事前にオバマ政権側からその事実を聞かされていなかった。公式発表後、マランティス代表代行は新民主連合メンバーに直接電話連絡を入れている。
驚いているといっても、ミークス議員をはじめとする約50人の新民主連合のメンバーは皆、日本のTPP参加への賛同者である。大局的に、自由貿易こそが世界経済を発展させる最良の手立てであり、保護主義的な貿易政策は産業全体にとってはマイナスであるとの意見でまとまっている。ただUSTRは、日本の参加交渉の進捗状況を、同じ政党の賛成派議員にも告げていなかった。
その背景には反対派への牽制がある。TPP問題で、米国はもちろん一枚岩ではない。全米商工会議所や豚肉生産者、小麦生産者、大手建設機械メーカーのキャタピラーなどは日本のTPP参加に賛同するが、自動車業界や鉄鋼業界、全米自動車労働組合(UAW)、全米鉄鋼労働組合(USW)などは反対してきた。
連邦議員の反対派は民主・共和両党にいる。中でも自動車産業のメッカ、ミシガン州やオハイオ州に強硬派議員が多い。ミシガン州のデイビッド・キャンプ下院歳入委員会委員長や同委員会のサンダー・レビン議員、オハイオ州選出のシェロッド・ブラウン上院財政委員会委員長などが代表格である。
実は、議員の賛否両論の構図は日本とまったく同じである。地元州民の利害を代弁する連邦議員である以上、地元の産業擁護が使命だ。日本の農業従事者を守る議員がTPPに反対するのと一緒で、米国では自動車産業擁護派が日本のTPP参加を快く思っていない。
12日に日本が交渉参加を正式表明した後、オバマ政権内には一部で「出来レース」のような流れができたという。彼らの思惑通りに進めば、交渉妥結は年内、遅くとも来年初頭になるとの見方が強い。
しかし7月に日本がTPPの交渉へ参加する道筋ができても、米議会では90日間、日本の交渉参加についての議論がなされる。それがスムーズにいくかは予断を許さない。というのも、前出したレビン下院議員などは米自動車業界からの圧力を背に、相変わらず日本への強硬な態度を弱めていないからだ。
「日本に最終的な交渉の参加を許す前に、日本は米国産自動車の輸入を拡大しなくてはいけない。日本市場の開放が先だ」(レビン議員)
来年11月の中間選挙で自身の議席がかかっているだけに、ミシガン州議員として日本批判の急先鋒に立つ。また前出した新民主連合とは逆の立場の議員50人が、日本に厳しい態度で臨むようにホワイトハウスに書簡を送付してもいる。これが今のワシントンの政治力学だ。
さらに、自動車業界関係者からは「TPP締結後、日本の非関税障壁が本当に除去されるか大きな疑問です。なにしろ80年代から米国は非関税障壁について言い続けていますが、依然として大きくは改善されていません。米国市場だけが開放されて、日本が変わらずではいけないでしょう」という憤懣も聞こえてくる。
今こそ政治力を試される反対勢力
米国には2007年まで、大統領が貿易交渉の優先権を担った「ファストトラック(一括承認手続き)」という権限があった。それが失効している今、オバマ大統領は議会からの「委任状」を取りつける必要がある。今後、自動車業界や労組は連邦議会でロビー活動を活発化させ、日本との交渉現場で米国の利害を前面に出してくるはずだ。
筆者は首都ワシントンに25年滞在し(2007年帰国)、長い間米国政治を観てきた。もちろんすべてを見通せるわけではない。だが強力なロビイングによって法案が廃案にされたり、法案内容が変更されたりという事例を数多く知っている。反対派勢力にとっては、今こそが政治力を試される時でもあるのだ。
そうはいっても、TPPのような多国間が関与する交渉で、しかも理念的に自由貿易推進という立場で参加国が包括的に合意した場合、時間はかかっても肯定的な結果が生まれることが多い。たとえば、米国農業団体は日本のコメに対して柔軟な姿勢を見せている。778%という日本のコメ関税を「ゼロにすることなど望んでいない」という。米国でもこれまで、他国との自由貿易協定ではピーナッツや綿花といった保護対象品目がいくつもあった。米国は世界最大の農業国でもある。
USAライス連合会のロバート・カニングCOO(最高執行責任者)は4月15日の会見で、日本がコメに対して敏感であることを認識したうえで、「完全な関税撤廃か高関税維持といった両極の議論ではなく、日米で妥結できる着地点があるはず」との考え方を示した。日本の農業関係者の多くは、コメを含めた5分野を「聖域」として死守したい意向だが、時間をかけてでも着地点を探らないとTPPという自由貿易協定の枠組みが崩れかねない。
米国の官報である連邦官報(フェデラル・レジスター)が2011年11月、日本のTPP参加に関する賛否を米民間企業・団体に問うている。100以上の組織から回答があった。40%が農業団体で、25%が製造業、25%がサービス業、残りが非営利団体などだ。何割が賛成に回っているかの記述はないが、結果は過半数が賛成派である。
「日本が不参加ならTPPの信憑性が損なわれる」
その中には、過去の日米貿易交渉において、米国の要求は日本にはむしろ通りにくかったとの見方も散見される。そうした経緯から、貿易問題を専門にする米弁護士などは、「まず日本をTPPに参加させて、それから日本を変えていけばいい」という狙いを口にする。しかし同問題は両刃の剣で、全関係者を満足させる帰着点はない。そこに政治の究極的な難しさが内在する。
オバマ大統領は今後、欧州連合(EU)とも包括的な自由貿易協定の交渉に入ることを打ち出している。10年後の世界の貿易体制を眺望したとき、日本が特定分野擁護による保護主義を貫くことで、米国をはじめとした太平洋諸国との自由貿易協定の中に入っていない姿はほとんど想像できない。
米議会調査局(CRS)でTPP問題を精査しているビル・クーパー氏は4月9日付の報告書で、「日本がTPP交渉に不参加になったとしたら、TPPの信憑性は著しく損なわれるばかりか、アジア太平洋地域の経済統合が逆行することになる」と論じている。
日米両国には常に強硬派がいる。だが両政府が国の意思として日本のTPP交渉参加にゴーサインを出した以上、TPPという自由貿易推進の道筋はぶれてはならないし、それが日本経済を上昇させる正道であるはずだ。
アメリカのイマを読む
日中関係、北朝鮮問題、TPP、沖縄の基地問題…。アジア太平洋地域の関係が複雑になっていく中で、同盟国である米国は今、何を考えているのか。25年にわたって米国に滞在してきた著者が、米国の実情、本音に鋭く迫る。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130419/246971/?ST=print
【第275回】 2013年4月23日 真壁昭夫 [信州大学教授]
足踏みする成長率に鳥インフルエンザ感染の拡大
えくぼがあばたに? 輝きを失う中国経済の近未来考
予想を下回る成長率に鳥インフルエンザ
マイナスのニュースが目立つ中国経済
最近、中国に関するニュースが気になる。中国の経済・社会にとって、マイナスの記事が目立つからだ。
中国経済が“超”高成長期を経て安定成長期に足を踏み入れ、それまで“えくぼ”に見えていた部分が、実態的に“あばた”に見え始めた感がある。現在の中国に、リーマンショック以降、米国に代わって世界経済を牽引してきた輝きを見つけることは難しい。
4月15日、中国国家統計局が発表した、今年1‐3月期の物価変動を考慮しない実質ベースのGDPの伸び率は、対前期比7.7%増だった。この成長率は、経済専門家の事前予想(8.1%)を下回った。
昨年10−12月期のGDPがプラス7.9%だったことを考えると、中国経済は足踏み状態と言える。GDPよりも経済実態を鮮明に表すと言われている中国の電力消費量は、前期対比でわずか2.9%の伸びに留まり、昨年1-12月期の同4.7%増を下回った。企業の生産活動が低下していることは明らかだ。
さらに、中国国内で鳥インフルエンザの感染が広がるなど、社会的な不安が拡大することも懸念される。インフルエンザ感染の拡大の背景には、以前から指摘されてきた中国国内の検疫体制などに問題がありそうだ。
また、そうした問題に加えて民主化の遅れなど、様々な問題が今後顕在化してくると見られる。これから“中国リスク”を頭に入れておく必要があるだろう。
発表されたGDPの内訳を見ると、政府のインフラ投資を中心とした投資活動や輸出が堅調である一方、企業の生産活動や個人消費が盛り上がらない姿が浮き彫りになる。
中国政府が、投資や輸出をエンジンにした経済構造から、国内の個人消費を中心とした経済へのモデルチェンジを図っていることを考えると、今までのところ、政府が意図したほどモデルチェンジが進んでいないことがわかる。
昨年中国政府は、1兆元規模のインフラ投資を実施して景気を下支えする方針を打ち出した。そうした方針に従って、鉄道建設などを中心に投資分野が大幅に伸び、固定資産投資は前年同月比20.9%も伸びた。輸出も東南アジア諸国向け中心に堅調で、同18.4%も増加した。そのため、相変わらず投資と輸出とが、中国経済を引っ張っている構図が続いている。
振るわない工業生産や個人消費
遅れる経済構造のモデルチェンジ
一方、在庫を抱えた企業の生産活動の勢いは鈍く、1-3月期の工業生産は同9.5%とわずかな伸びに止まった。また個人消費に関しては、共産党政権の反腐敗運動による倹約の影響が広がっていることもあり、高級食糧品などを中心に買い控え傾向が鮮明になった。
また、中国国内の経済格差拡大の問題もあり、短期間に消費が大きく伸びることは考えにくい。今年1-3月の社会消費品小売売上総額(小売売上高)の上昇幅は、前年の実績に届かなかった。
こうした経済状況を考えると、中国政府はこれからも景気下支えのために大規模なインフラ投資を続けざるを得ないだろう。また、世界経済の動きに大きく左右される輸出にも、国内経済の行方を託さなければならない状況が続くはずだ。それだけ、中国経済が不安定化することが予想される。
もともと中国は、看過できない問題を抱えている。まず頭に浮かぶのは民主化の遅れだ。今でも中国は共産党の一党独裁体制になっており、一般民衆に対する厳しい情報統制が残っている。そのため現在の中国は、89年の“天安門事件”以降、あまり民主化が進んでいないと言われている。
インターネットなどの情報・通信技術が進み、多くの人々が瞬時に同じ情報を共有できる状況になると、国民に対する情報遮断を維持することは事実上不可能になりつつある。新幹線の事故現場の映像や、共産党首脳部の個人的な蓄財などの報道は、瞬時に多くの国民の目に晒される。それは、国民の政権に対する不満につながるはずだ。
また、中国社会に影を落としている要因に、鳥インフルエンザの感染拡大懸念がある。4月21日現在、中国国内の感染者の数は100名を越え、死亡者は20人に上っている。しかも、ウイルス感染地域は浙江省や上海などを中心に次第に拡大しており、今後さらに拡大するものと見られる。
野生の鳩などから検出されたウイルスは新型のH7N9型で、中国国内の検疫体制が十分に追いついていないようだ。
中国国内の衛生管理体制については、かなり以前から不備が指摘されてきた。これまでの感染症の流行に関しても、アジア諸国と並んで中国での感染拡大の危険性が指摘されてきた。それにもかかわらず、中国国内の体制整備は遅れている。
中国は、衛生管理に関する体制について「先進国とは言えない」との指摘もある。今後中国の政策当局は、そうした問題点をいかに迅速に解決するかを問われる。
感染者の数が限定的な間に有効な検疫措置を実行しないと、人々の不安が膨らみ、“食の安全”に関する疑問に結びつくことも考えられる。それがさらに拡大すると、最終的に中国のパンデミックス・リスクが、世界全体に大きな脅威を与えることも考えられる。
次々に問題点が顕在化する中国
近未来的な中国の動向予測は?
まず中国に関して重要なポイントは、民主化をいかに進めるかだろう。これほど情報・通信技術が発達した現代、国際社会や国民に対して情報を遮断することはできない。いずれかの段階で民主化を進めることは避けられない。重要なポイントは、どのような手段でどれだけのスピードで進めるかだ。
おそらく最も現実味があるのは、革命のような激変イベントが起きるのではなく、共産党政権が一般民衆の圧力を考慮しながら、徐々に民主化に向けて舵を切る可能性が高いと考える。そのプロセスが最も自然だからだ。
そうした変革に伴い、時間をかけて共産党一党独裁の仕組みが見直されるかもしれない。官僚制度などの行政のシステム、裁判所などの法律に関する仕組みも少しずつ変えられるだろう。そうしたプロセスによって、中国はスムーズに、西欧流の民主国家に変身を遂げていくことが期待される。
一方経済については、中国はすでにコーナーを曲がっている。リーマンショック以前の輸出をエンジンにした経済モデルはとりあえず破綻している。そうしたモデルに基づく“超”高成長期が終焉を迎えたことは、習主席自身が認めている。問題は、これから中国自身が新しい経済モデルをいかにつくり上げるかだ。
中国経済の中心は、今でも国営企業や旧国営企業、さらには不動産投資を積極的に行う地方政府などである。それらの経済主体は、国の政策運営に沿って動きやすいというメリットがあるとはいえ、政治が企業経営を行うことには限界がある。
中国がソフトランディングしないと
今よりも扱いにくい国になってしまう?
経済合理性の働かない経営では、いずれ破綻を招くことは目に見えている。そうした中国の経済構造を、短期間に一変させることは困難だ。実行しようとしても、様々な軋轢が生じるだろう。
不必要な軋轢を回避するためには、時間をかけて改革することが必要になる。問題は、改革に時間をかけすぎると世界経済の進歩に置いて行かれることだ。
特に、中国では早晩、生産年齢人口の減少に遭遇する。それが現実のものになると、中国の賃金水準は今まで以上の上昇傾向を鮮明化する。そうなると、付加価値の低い産業分野は中国での存続が難しい。
今後中国は、付加価値の高い産業分野を育成するために、自前の技術や新製品をつくることが必要になる。それができれば、中国経済のプレゼンスは上昇するだろう。
逆にそれができないと、中国は多くの人口を抱えた普通の大国にランディングするはずだ。その場合、人口が多いぶん国をまとめる富国強兵策のようなロジックが必要になるだろう。中国は、今より扱い難い国になるかもしれない。
http://diamond.jp/articles/print/35052
【第2回】 2013年4月23日 加藤嘉一 [国際コラムニスト]
歴史は終焉するか? フクヤマVSケ小平
未完のイデオロギー闘争
戦後からポスト冷戦で
歴史は終わったか
フランシス・フクヤマ氏(Francis Fukuyama)という政治学者がいる。
その名の通り日系アメリカ人であるフクヤマ氏は、1989年に『The End of History』(歴史の終焉)という論文をThe National Interestという学術ジャーナルに寄稿し、1992年には『The End of History and the Last Man』(Free Press)という著書を出版している。
1989〜1992年と言えば、国際政治システムを歴史的変化が襲った時期である。ソビエト連邦が解体され、“冷戦”(冷たい戦争)が崩壊した。
第二次世界大戦が終わり、朝鮮戦争などを経て、米国とソ連はそれぞれ“西側”と呼ばれた資本主義陣営と“東側”と呼ばれた共産主義陣営を代表する主要大国として、イデオロギー闘争を繰り広げた。1962年には所謂“キューバ危機”が勃発、米ソ対立は世界中に第三次世界大戦を予感させ、核戦争寸前までエスカレートした。
“西側”は民主主義、“東側”は社会主義を掲げ、政治体制だけではなく経済発展モデルまでをも、市場経済VS計画経済という形でイデオロギー闘争の渦の中へと飲み込んでいった。
そんな冷戦が終わり、ポスト冷戦時代への移行期にある過程で登場したのが、冒頭におけるフクヤマ氏の論考『The End of History』(歴史の終焉)である。
同論文・同書を通じて、フクヤマ氏は、ソ連邦の解体、冷戦の崩壊は自由民主主義の共産社会主義に対する完全勝利を意味しており、前者こそが人類の平和と繁栄を永久に保障してくれる最高の政治体制であり、と同時に人類が追求する最終の社会システムであることを主張した。
私は当時小学校に上がるか上がらないかという頃であったため、ソ連の解体も冷戦の崩壊も全く記憶にないが、フクヤマ氏の論考が世界中の知識人をイデオロギーや価値観をめぐる新たな論争へと追いやったことは想像に難くない。
西側陣営に属していた日本は“冷戦”という文脈の中では“戦勝国”となったわけだが、当時の日本社会・国民がどのように日系アメリカ人であるフクヤマ氏の「歴史の終焉」を迎えたのかは興味深い。歓喜だったのか。違和感を遺したのか。それとも、自国のバブル崩壊でそれどころではなかったのか……。
“敗戦国”として挑んだ冷戦時代、“戦勝国”として挑んだポスト冷戦時代――。
日本人にとってのポスト冷戦時代は即ち“失われた××年”と時期を共にする。この期間、日本人にとって、何が終わって何が始まったのか。或いは、何か始まって何が終わったのか。
私たちは、頭の中でタイムマシーンを想像しながら、歴史を遡ってみる必要があるのかもしれない。
西側識者たちが想像した
“中国崩壊”という終着点
歴史を遡ってみるというミッションは、本連載がターゲットとする中国にものしかかる。
フクヤマ氏が同論文を世に問うた1989年、中国では天安門事件が勃発し(6月4日)、共産党指導部は胡耀邦氏の死をきっかけに始まった学生の民主化を求める運動を武力で鎮圧した。
当時の中国の最高指導者、ケ小平氏は同じ共産圏に属していたソビエト連邦共産党書記長のミハイル・ゴルバチョフ氏が急速に自由化・民主化を進め(ペレストロイカ)、情報公開(グラスノスチ)に踏み切るプロセスを、危機感を持ちながら注視していた。民主化運動を武力で鎮圧する決断とソ連社会が崩壊していくロードマップは、ケ小平氏の脳裏では一本の糸でつながっていたのかもしれない。
「六・四事件」とも呼ばれる天安門事件は単なる独立した国内事件には留まらなかった。自由民主主義という大義名分を謳歌してきた“西側”社会を中心に、学生たちによる“正当な”民主化運動を軍隊が武力で鎮圧する模様は世界中に映像として流され、国際社会の“共産中国”に対する不信感はピークに達した。西側諸国は基本的人権を重んじない中国政府に対する経済制裁を行使した。
1991年12月25日、ゴルバチョフ氏が辞任し、ソビエト連邦を構成する共和国が主権国家として独立していくプロセスを通じて、“東側”の象徴であったソ連は解体される。
「六・四事件」から約2年半というこの期間、下(人民)からの民主化要求を、上(国家)からの暴力で鎮圧した「共産中国」の社会主義体制は持続可能ではなく、「もうこれ以上もたない。近いうちに崩壊する。いや、そもそも崩壊するべきだ」と予測した知識人は世界中で少なくなかったであろう。ソ連解体によって、そんなコスモポリタンたちの“期待”と“想像力”は最高点にまで達した。
これらの議論をリードしていたのが、まさにフクヤマ氏の論考であり、同氏は1992年1月、ついに著書『The End of History and the Last Man』を出版した。
私自身の推測にすぎないが、論文を発表してから著書を出版するまでの約三年間に起こった出来事は、フクヤマ氏の「歴史の終焉」に対する確信を一層深めたに違いない。
「ソ連の解体、冷戦の崩壊によって“西側”VS“東側”というイデオロギー闘争の歴史は終わった。あとは中国が崩壊するのを待って私のストーリーは完結する」
フクヤマ氏はこのようなイメージを抱きながら、同書が世に問われていくプロセスを“傍観”していたのであろうか。機会があればぜひ本人に直接確認してみたいと思っている。
ケ小平が編み出した
“世紀のプラグマティズム”
フクヤマ氏が同書を出版したのとほぼ同時期、1992年1〜2月にかけて、ケ小平氏は武昌、深セン、珠海、上海などを視察し、一連の重要講話を発表した。通称「南巡講話」と呼ばれるものだ。
ケ小平氏が後世に残した中で最も重量感のある“遺産”のひとつといっても過言ではないこの講話の中で、同氏は、社会主義を堅持しつつ改革開放を加速させていくことの必要性、重要性、切迫性を訴えた。
その過程で、「姓が“資”か“社”か、という問題に縛られるべきではない」と強調した。即ち、「資本主義VS社会主義」という議論そのものが陳腐であり、中国が長期的に発展していくためには、冷戦期に国際システムを覆ったイデオロギー闘争に終止符を打つ必要があると説いた。
東洋人の血を受け継ぐ西洋人であるフクヤマ氏は、「自由民主主義の共産社会主義に対する完全勝利」という論調でイデオロギー闘争の歴史に終焉を見出そうとした。一方、“中国改革の総設計師”と呼ばれたケ小平氏は「自由民主主義か共産社会主義かは問題ではない」という立場でイデオロギー闘争の歴史に終焉を見出そうとした。
共に、1992年1月の出来事である。
天安門事件から約2年半が経過していたが、いまだに「六・四」のトラウマから抜け出せず、“西側”から不信感と警戒心を浴び続ける中国共産党。そして、「崩壊へのカウントダウン」を予測され続ける中国社会。
そんな“西側”からの呪縛を払拭し、未来へ活路を見出すためにケ小平氏が編み出したのが、「南巡講話」に代表される「世紀のプラグマティズム(実用主義)」であった。「姓が“資”か“社”か、という問題に縛られるべきではない」は、生産力の増大を第一に考えたケ小平氏の「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕る猫が好い猫である」という“白猫黒猫論”にも反映されている。
「南巡講話」から5年後の1997年2月19日、ケ小平氏は92歳で人生の幕を閉じた。
エズラ・ヴォーゲルの『Deng Xiaoping』
ケ小平の後継者に課せられた難題
それでも時は流れる。
いま、「戦後最も影響力のある、偉大な指導者は誰か?」と聞かれて、「ケ小平」と答えるコスモポリタンは少なくないであろう。昨年8月に米ハーバード大学に拠点を移して以来、私は事あることに学者や学生たちにこの質問を投げかけてきたが、皮膚感覚で約20%が「Deng Xiaoping」(ケ小平)と答えてくる。
そのケ小平氏はフランス留学中の1922年に中国共産党に入党。その後もソ連や中国国内で共産主義を学び、共産主義運動に身を投じた根っからの共産主義者である。政治の第一線で活躍するようになってからというもの、経済レベルでは生産力の増大を重んじ、改革開放を訴えたが、政治レベルでは常に保守的で、社会主義を堅持することに邁進した。ケ小平氏の思想信条の根底は、「根っからの共産主義者」という青少年時代に遡ると、私は思っている。
そんなケ小平氏を、自由と民主主義という西側の価値観を心から愛してやまないハーバード大学に身を置く有識者たちの多くが、「戦後最も偉大な指導者」と尊敬してやまないのだ。ケ小平氏とハーバード大学も、92年に編み出された「世紀のプラグマティズム」という一本の見えない糸でつながっているのかもしれない。
それを証明するかのように、2011年、『Deng Xiaoping and the Transformation of China』(Harvard University Press)を出版したエズラ・ヴォーゲル(Ezra F. Vogel)ハーバード大名誉教授は、同書の最終部分において「ケ小平の後継者たちにとっての挑戦」に関する問題提起をしている。
「毛沢東は内戦に勝利し、外国の帝国主義者を駆逐し、国家を統一することで正当性(legitimacy)を確保した。ケ小平は文化大革命のカオスから秩序を取り戻し、国家が直面する深刻な問題をプラグマティズムで処理し、急速な経済成長を通じて正当性を確保した。ケ小平の後継者たちは新しい時代において、どのように自らの正当性を確立するのであろうか?」
ヴォーゲル氏は、高度経済成長を実現するだけではなく、国民が最も関心を持つ以下の問題に進展を見出すことで、党の正当性を確立する必要があると説く。
「腐敗と不公正性という二大問題を解決しつつ、国民の間で合理的な医療保障や社会福祉を普及させ、各政府機関の政策において国民世論を尊重するチャネルを模索する必要がある。」(以上、P713参照)
仮に、ヴォーゲル氏が主張する課題を中国共産党指導部が軽視し、或いは重視したとしても適当な解決を見いだせなかった場合、近い将来、胡錦濤政権から習近平政権に移行する過程でも、ケ小平時代と同じく「社会主義の堅持」を赤裸々に掲げる共産中国は何らかのかたちで「崩壊」し、フクヤマ氏の「歴史の終焉」は有終の美を迎えるのかもしれない。
習近平体制発足前夜に中国で出された
フクヤマ氏の『政治秩序の起源』
ケ小平氏が亡くなって16年が経った。
しかし、「共産中国」は崩壊していない。崩壊するどころか、超大国アメリカにとって欠かすことのできない、協力していかざるを得ない戦略的パートナーと化している。私がアメリカに拠点を移して8ヵ月が経つが、この大地でアメリカ人の口から「China will be collapsed」(中国は崩壊するだろう)という文言を聞いたことは一度もない。
1989年の天安門事件後、国際世論を覆った「中国崩壊論」がパネルディスカッションのテーマになったり、それをめぐって議論が繰り広げられたりする光景も一度も見たことがない。それどころか、「中国の台頭を受け入れつつ、政治体制や価値観の違いを乗り越えて、如何にして中国と建設的なウィン―ウィン関係を築いていくか」という現実的論調が米国知識界の主流であると私は感じている。
まさにケ小平が言動で体現した、時空をも超越する「世紀のプラグマティズム」が米国の政策決定者や知識人、そして軍人までをも“洗脳”しているということだ。
そういった意味で、冷戦時代に世界を覆ったイデオロギー闘争の歴史は終焉を迎えたと言っていいだろう。人類社会にとっては確かな進歩と言える。
そんな進化の理論的立役者であるフランシス・フクヤマ、ハーバード大博士はどのような気持ちでこの24年間(1989〜2013)を過ごしたのであろうか。同氏が主張してきた「自由民主主義こそが最高の政治体制であり、社会の最終形態である」を信奉する人は少なくない。私が18〜28歳を過ごした中国でも、学者やビジネスマン、政府役人や若年層を問わず、“フクヤマ・ファン”は非常に多い。
「中国が将来的に、フランシス・フクヤマが描いた軌道に乗ることは必須だ。我々がどう望もうが、この歴史の趨勢は不可避だ」
約3年前、北京で人民解放軍の制服組と杯を交わした際に耳にした議論を、私は昨日のことのように覚えている。
一方、フクヤマ氏のストーリーはいまだ未完であることも疑いない。
理由はシンプルだ。「共産中国」が崩壊していないからだ。ソ連の後を追っていないからだ。
それどころか、米国発の金融危機、欧州初の債務危機が世界経済をめぐるトラブルメーカーとみなされるようになり、且つ気候変動やテロリズムなどグローバルイシューが台頭する中で、チャイナ・インパクトが益々重んじられ、「中国の協力、関与、リーダーシップなしには世界政治経済システムは機能せず、グローバリゼーションは前進しない」という論調が国際世論の主流になりつつある。
「チャイナモデル」(中国模式)とも言われることのある中国の発展形態に現実味を見出し、そこに魅力を感じ、追随するかのような現象すら途上国を中心に見受けられる。この世紀の事実を最も切実に受け止めているのが、他でもない、アメリカ合衆国である。私はこの事実を渡米して以来、肌で感じている。
「フクヤマは当初の論調に修正を加えている。ソ連のように崩壊するというシナリオでその後の中国をウォッチしていないし、逆に、アメリカの自由民主主義とは異なる中国の体制がなぜここまで続いて、機能しているのか、その源泉はどこにあるのかという部分に多大な好奇心を抱いているようだった」
フクヤマ氏と親交のある中国人学者は、同氏と政治体制をめぐって議論したときのことをこう振り返る。
フクヤマ氏は2011年に『The Origin of Political Order―From Prehuman Times to the French Revolution』(Farrar, Straus and Giroux)を出版した。同書の中では、タイトルの如く、「政治秩序の起源」を歴史的に模索する作業が展開され、「中国の政治体制をめぐって古来脈々と流れるエッセンスは何なのか」という命題を、西側における自由民主主義との比較を通じてなされる検証に多くのページが割かれている。
2012年10月、中国共産党第18党大会直前、即ち習近平氏が総書記の座を胡錦濤氏から受け継ぎ、共産党政権における最高意思決定機関である政治局常務委員の新メンバーが登場する前夜、フクヤマ氏による「政治秩序の起源」の簡体字中国語版が中国大陸で出版された。
フクヤマ氏は『政治秩序の起源』において中国の政治体制に何を見出すのであろうか。その論考は、中国民主化への道にどのようなインプリケーションをもたらすのであろうか。「歴史の終焉」は何処へ……。
次回以降、考察していくことにする。
<加藤嘉一氏の著書>
「逆転思考」(集英社)
「頼れない国でどう生きようか」(PHP新書)[アマゾン][楽天ブックス]
http://diamond.jp/articles/print/35051
【第2回】 2013年4月23日 佐々木融
「インフレ=善」、「デフレ=悪」は本当か?
インフレには3つの種類がある。そのうち、良いインフレはひとつだけ。だが、無理にインフレを起こそうとすれば、良いインフレにつながるとは限らない。そして、仮にインフレに転じることができても、銀行預金程度の資産しか持たない人の暮らしは厳しくなる確率が相当高い。
そもそも、インフレーション(インフレ)とは何だろうか。
簡単にいえば「物価上昇」だ。若干小難しい金融用語辞典などで調べると「通貨膨張による物価の持続的騰貴、その逆数としての貨幣価値の下落」と定義されている。インフレとは物価が上がることだが、物価が上がるとはつまり「お金の価値が下がる」ことも意味している。財布の中にあるお札の価値が下がるのである。なぜか?それは、世の中にお札がたくさん出回るからである。
では、インフレはどのようなプロセスで起こるのだろうか。大きく3つに大別できるが、“良いインフレ”はそのうちひとつしかない。まずは、3つの違いから説明しよう。
第1は、原油価格、食料品価格等が上昇することによって発生する“悪い”インフレである。雇用や所得を増加させないまま、エネルギーや食料品の価格だけ上昇するので、実質的な購買力が低下する。円安によって輸入品の価格が上昇するのも、同じタイプのインフレである。昨年11月以降進んだ円安により、今後は輸入品の価格上昇が予想されるが、これを喜ぶ消費者は少ないであろう。
最悪のインフレはどのように起こるのか?
第2は、お札の価値を引き下げることによって発生する“最悪”のインフレである。インフレはここで挙げる3つのタイプ全てにおいて「お札の価値が下がる」ことを意味するが、この場合は、意図的にお札の価値を下げてインフレを引き起こすケースが想定される。特に、中央銀行と政府が無理にインフレを起こそうとすると、このタイプのインフレが起きる可能性がある。お札の価値の下がり方が急激かつ大幅になりやすいので、ハイパーインフレーションにつながる可能性が高い。今の日本も、そのリスクを排除できない。
このタイプのインフレは、どのようなプロセスを経て起こるのだろうか。
元来、お札の製造原価は1万円札、5000円札、2000円札、1000円札のいずれもそれほど大差はなく、20円前後である。それを、皆さんが1万円札は千円札の10倍の価値があると信じているから、実際に10倍の価値があるかのように使われている。しかし、日本銀行が株や土地、もしくは国債を大量に購入し続ける中で、政府も多額の歳出を行ったとすると、株や土地を保有していた人や、政府の歳出により潤う人たちの預金が急激に増加する。その結果、メリットを受けた人たちが預金を取り崩すことで、市中に流通するお札の量が急増する。世の中に1万円札が氾濫するようになると、所詮は1枚20円程度の紙切れであるから、みながありがたみを感じなくなり、極端にいえば、単なる紙切れ同然となる。これがハイパーインフレである。
第3は、需要が増加することで発生するインフレである。これは“良い”インフレで、日本経済にとって必要なのはこのタイプである。
さまざまな製品やサービスに対する需要が増加すると、企業は製品やサービスをもっと生産・提供するために雇用を増やす。各企業が雇用を増やすようになると、人材を確保するのが難しくなる。そうなると、給料が上がり、需要がさらに増える。この好循環が続くと、企業は製品やサービスの価格を引き上げ始める。
「デフレは悪だ。インフレにしなければならない」と主張する人は、当然このタイプのインフレを想定している。しかし、経済の構造がこれまでと変わらず、需要が増えにくいのであれば、価格の引き上げだけで、需要増→生産増→雇用増→給料増という好循環には繋がらないだろう。下手をすれば、価格の引き上げによって需要が減退するだけで終わってしまう可能性がある。
デフレの間に格差は縮まった
日本ではここ数年(数十年というべきか?)、経済停滞を反転できない問題の根源を「デフレ」であるかのように議論し、「デフレ脱却」が政策の主要テーマに据えられてきた。このため、「インフレ=善」「デフレ=悪」という考え方が一般の間でも定着しつつあるようだ。
しかしこれは、強者の論理ではないだろうか。
緩やかなデフレが続く中で、資産価格が下落し続けた日本の消費者物価指数は、結局は横ばいといえる状況が20年間続いてきた。この間、国民の平均賃金は4%程度上昇している。さらに多くの社会人は勤続年数が長ければ、それなりに昇給しているはずである。つまり、弱者である個人、平均的な労働者にとって、それほど悪い状況ではなかったはずだ。
一方、デフレの間、最悪な思いをしたのは、企業や資産家である。企業は、物価が上昇しなければ収益が伸びず、成長ができない。資産価格や物価が下落するということは、借金をして投資をしても価値が毀損しやすくなる。また、資産家にとっては保有資産の価値がどんどん目減りしてしまう。過去20年間の緩やかなデフレの間に、資産家と普通の労働者の間の格差、つまり貧富の格差は確実に縮まった。
インフレで痛手を受けるのは弱者だ
今後、インフレに転じれば、みなさんが比較的多額の資産を持っている資産家でない限り、今の生活が改善する保証はない。むしろ悪化する可能性のほうが高い。それにも関わらず、日本では強者である企業や資産家が「デフレは悪だ」と言い続けるので、弱者である個人や平均的な労働者まで同じことを言い始めている。もし本当にインフレが起きたら、弱者には非常な痛手となることに気づいているだろうか。
安倍晋三首相からの要請もあって、複数の大手企業が2013年春の労使交渉でボーナス(一時金)の引き上げを決めた。これにより、今年の賃金上昇率が、目標インフレ率の2%と同程度になる企業も出てきたようである。そうした企業に勤務する人は、仮に今年のインフレ率が2%上昇しても当面は今と同じ暮らしができそうだ(よくなるわけではない)。
しかし実際は、ボーナスすら引き上げられない企業のほうが多いだろう。そうした企業に勤務する人は、もしインフレ率が2%上昇すれば、実質的な購買力は2%低下する。むろん、今年のボーナスが引き上げられて、年収が2%以上増えた人も安泰ではない。基本給部分が上昇したわけではないため、来年は年収が下がるリスクもある。こうして、インフレになると経済的な格差が拡大していくのである。
次回は4月24日更新予定です。
http://diamond.jp/articles/print/34922
【第18回】 2013年4月23日 山口揚平 [ブルーマーリンパートナーズ 代表取締役]
お金とは、実体が存在しない
最も純粋な投機である
ゲスト:岩井克人・東京大学名誉教授【前編】
お金とはいったい何か?社会においてどのような役割を果たしていて、私たちはどのようなスタンスで接するべきなのか?『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』の著者・山口揚平さんが同著の主題でもあった「お金」について、東京大学経済学部名誉教授で貨幣論の権威である岩井克人さんから、長年の研究と思想の一片を聞き出す。
他の人がお金として受け取ることで、価値が生まれる
山口 先生の一連のご著書はもちろん拝読してきましたが、改めてまず伺いたいのは、「お金とは何か?」というテーマについてです。先生はお金をどういったものであると捉えているのでしょうか?
岩井 お金は交換の一般的媒体です。すべてのモノは基本的にはお金と交換に手に入れることができる。それは、人類が生み出したものの中で最も抽象的な媒体です。多くの人はいま起こっているキャッシュレス化はお金が消える過程と言っていますが、お金の本質を理解していない。そもそもお金はこの世に発生した時点から抽象的なものでした。
山口 具体的には、お金のどういった側面が抽象的なのでしょうか?
岩井克人(いわい・かつひと)1947年生まれ。東京大学経済学部卒業、マサチュセッツ工科大学Ph.D.イェール大学助教授、コウルズ経済研究所上級研究員、プリンストン大学客員准教授、ペンシルバニア大学客員教授、東京大学経済学部教授等を経て、現在、国際基督教大学客員教授、武蔵野大学客員教授、東京財団上席研究員、東京大学名誉教授。著書に、Disequilibrium Dynamics(日経図書文化賞特賞)、『ヴェニスの商人の資本論』、『貨幣論』(サントリー学芸賞)、『二十一世紀の資本主義論』、『資本主義を語る』、『会社はこれからどうなるのか』(小林秀雄賞)、『資本主義から市民主義へ』ほか多数。(写真・住友一俊)
岩井 よく考えると、お金とは非常に不思議な存在です。お金のお金としての価値は、お金のモノとしての価値を必ず上回っています。かつて金本位制の時代には、お金の価値は金のモノとしての価値に支えられていると考えられていました。でも間違えです。なぜなら、もしも「金のお金としての価値」が「金の金としての価値」を下回ったら、誰しもその金を手放さないで、モノとして使うからです。つまりお金として流通しない。金がお金として使われた途端に、「お金のお金としての価値」が金の価値を上回ってしまいます。
山口 それは当然のことですよね。
岩井 言い換えれば、お金の唯一の価値とは、他の人がお金と認識して受け取ってくれることにあると言えるでしょう。つまり、自分が使うからではなく、他の人が受け取ってくれることで価値が生み出されるという性質のものなんです。しかも、また別の人が受け取ってくれると信じているからこそ、その人はお金を受け取るわけです。
山口 言語もそれに近い側面がありますね。
岩井 はい。言語もモノとして捉えた場合は空気の振動であったり、インクのシミにすぎない。だが、それは「意味」をもつことによって、大きな力を発揮する。でも、その意味とは、同じ言語を用いる人たちの誰もが意味として受け取ってくれるから意味でしかない。たとえば、同じ日本人なら「水」という言葉を「水」として理解してもらえる。
山口 お金には、それを発行している国の存在も大きく関わってきますね。
岩井 多くの人は国の信用力や権力によってお金の価値が支えられていると思っています。でもそれも間違いです。第一次世界大戦後にドイツがハイパーインフレ(通貨価値の暴落)に見舞われたように、いくら国がお金を発行しても誰も受け取ってくれなければ、その価値は失墜してしまいます。こうして国の信用力や権力もお金の価値をバックアップできないことに、多くの人がようやく気づきはじめています。
お金はお金として流通するからお金である、という基本原理に、ようやく認識が追いついてきた。その例が電子マネーですが、その原理はお金が生まれた時点からあったということです。突き詰めれば、人間が言語を話し始めて、人間が人間となった頃からその原理は存在しました。
山口 どちらかといえば、僕は実態価値に基づいて判断するファンダメンタリストとしてのスタンスで物事を見ていて、お金は価値と信用を数値化したもので、それらを媒介するものだと考えています。しかし、一方でマネタリストたちは交換価値を非常に重視していますよね。そして、価値と信用を媒介するというお金本来の役割が忘れ去られてしまい、たとえばGDPよりもはるかに多くのマネーが流通するといった状況を招いています。あるいは、各国の中央銀行が無節操に輪転機を回してお金の価値がどんどん希薄化している現象とか、そういった金融政策に関して先生はどのようにお考えでしょうか?
岩井 少なくともこれまでのところ、短期的政策としてはアベノミクスはうまくいっていると思っています。
アベノミクスの真の狙いは、世代間の所得移転にある
山口 人為的に流通量を拡大してお金の価値を希薄化させる権限を、時の権力はあまり行使すべきではない、と考えています。たとえば、貨幣のモラルという観点でも、お年寄りが大事に抱えてきた現金の価値を希薄化させることは問題がありそうで、非常に判断が難しいとの思うのですが、その点はいかがでしょうか?
岩井 アベノミクスの真の狙いが、お年寄りから若い世代への所得移転を促すことにあるというのは正しい。そして、わたしはすでに年寄り世代ですが、それは望ましいことだと考えています。
そもそも、資本主義と金融は密接な関係にあります。資本主義とは、アイデアを利潤に転化する仕組みです。多くの場合、若い人はアイデアを持っているものの、お金がありません。一方で、多くの年寄りは、お金はあるけれどアイデアがない。金融が両者を仲介することでアイデアが新しいビジネスとなり、新しいイノベーションを起こすきっかけともなっていくわけです。
山口 金融を介してタスキがつながれていくわけですね。
岩井 アベノミクスの話に戻ると、デフレとはお金の価値がモノの価値に比べて上昇することです。だから、アイデアはなくてお金だけがある人や企業がお金を手放さないので、なかなか利潤が生み出されません。
そこで、金融緩和を進めて若干インフレ気味にすることによって、お金を持っているだけでは損をする状況にしようとしている。「それなら、誰かに貸したほうがいい」と思う人が増えてくる。インフレ期待が高まれば、将来的に高い値段で売れる可能性が出てくるので、アイデアを持っている人がそれを商品・サービスに実現化するインセンティブが高まってきます。その結果として投資が促進されて景気が刺激されていくという好循環が期待されるわけです。
もちろん、それが行きすぎるとハイパーインフレを引き起こしかねませんが……。でも、一国内のハイパーインフレは、先進国であれば制御可能です。
山口 お金を抱え込んだまま動かない人の背中を押そうとしているわけですね。ただ、僕が心配しているのは、それに伴ってお金そのものに対する信用が損なわれることです。先生が指摘する効果が期待できる一方で、それがとどまるところを知らなければ、いつか大量にばらまかれたお金のことを誰も信用しなくなってしまう。その分岐点は。いったいどこになるのでしょうか?
岩井 なそれがマクロ経済学において最も重要ポイントの1つですね。デフレは基本的に悪です。これに対し、緩やかなインフレは先程述べたように経済にはプラスの作用をもたらします。ところが、その一方で常にインフレはお金の価値を低下させてしまいます。
山口 そこがネックになってくるわけですよね。
岩井 先程の言語の話に戻って考えてみましょう。
自己循環論法的にいえば、言語はほかの人も言語として用いているから言語なのであって、人が言語を覚えるのは、その言語が将来的にも使われ続けることに無意識のうちに賭けているわけです。お金にも同様の原理が働いて、お金とはすべての人がお金として受け取るからお金なのです。同じ貨幣を使い続けるという行為は、実は、将来に対する投機にほかならないのです。
しかも、通常の意味での投機の対象は、株式や商品先物や金融派生商品に至るまで、どこかで必ず実体的な生産活動や消費活動に結びついている。たとえば原油の先物取引にしても、最終的にはその実需に左右されていくわけですし、派生商品であっても例外ではありません。ところが、お金の場合は、どこにもこうした実体が存在しない。誰もお金を食べるためや見るために使うわけではなく、常にほかの人に渡すために使うわけです。つまり、お金とは最も純粋な投機なのです。
(後編に続く)
【第83回】 2013年4月23日 出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役社長]
女性・若者に焦点をあてた
アベノミクス成長戦略第1弾を評価する
安倍首相は4月19日、日本記者クラブで「成長戦略スピーチ」を行った。金融緩和・財政出動に次ぐ3本目の矢(成長戦略)の第1弾が放たれたことになる。
成長戦略の中核は「女性の活躍」
まず、首相スピーチの内容を見てみよう。その骨子は概ね以下の通りである。
●成長戦略の3つのキーワード
・「挑戦:チャレンジ」
・「海外展開:オープン」
・「創造:イノベーション」
●「健康長寿社会」から創造される成長産業
「規制・制度改革」再生医療・創薬が1つの鍵
「日本版NIH:国立衛生研究所」
医療研究開発の司令塔を創設し、難病対策を加速
●全員参加の成長戦略
「失業なき労働移動」
労働移動支援。財成金の大幅増。トライアル雇用制度の拡充。
●世界に勝てる若者
「公務員試験に生きた英語を必須化」
「就職活動を後ろ倒し」
3年生の3月(春休み)から広報活動開始、
留学生が帰国した8月から採用選考活動。
●女性が輝く日本(成長戦略の中核は「女性の活躍」)
「役員に1人は女性を登用」
「待機児童解消加速化プラン」
横浜方式の全国横展開。今後2年間で20万人分の保育の受け皿を設備。
さらに2017年度末までに20万人増を図り、待機児童ゼロを目指す
(従来の国の計画を2年間前倒し)
「3年間抱っこし放題での職場復帰支援」
3年育休の推進を経済3団体に要請。助成金や「学び直し」プログラムも。
「子育て後の再就職・起業支援」
なお、スピーチ全文は、首相官邸のホームページで読めるので、ぜひ一読してほしい。
私見では、3つのキーワードを始めとして、成長戦略第1弾は、正しい方向に放たれたのではないかと思われる。とりわけ女性・若者に焦点を当てたことは高く評価したい。
具体策の中身にもう少し
踏み込んでも良かったのではないか
首相がスピーチの中で繰り返し強調したのは、女性の活躍は成長戦略の中核をなす、という考え方である。首相は具体的に、こう述べている。
『優秀な人材には、どんどん活躍してもらう社会を作る。そのことが、社会全体の生産性を押し上げます。現在、最も活かしきれていない人材とは何か。それは、「女性」です。女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。しかし、私は、違います。「成長戦略」の中核をなすものであると考えています。女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが、閉塞感の漂う日本を、再び成長軌道に乗せる原動力だ、と確信しています。』
この認識に異論を唱える人は恐らくいないだろう。
ところで、女性の活躍と言えば、フランスのシラク3原則が脳裏に浮かぶ。
1.子どもを持つことによって新たな経済的負担が生じないようにする
2.無料の保育所を完備する
3.3年後に女性が職場復帰するときは、その3年間、ずっと勤務していたものと見なし、企業は受け入れなくてはいけない
このシラク3原則と首相スピーチを比べて見ると、次のような違いがある。
●スピーチでは、1に言及されていない。もっとも、好意的に解釈すれば、今回は子育てではなく女性の活躍に焦点を当てたものであるので、子育ての問題は第2弾以降に語られるのかもしれないが。
●2は、まだスピードが遅いのでは、という気持ちが無い訳ではないが、わが国の自治体の現状等を勘案すれば、スピーチは現実的なプランかもしれない。
●3は、強制力を持つフランスの方がはるかに強い。安倍内閣は世論の高い支持を受けているのだから、ここはもっと強く踏み込んでほしかった気がする。同様に、女性役員の登用についても、ヨーロッパのクオーター制に比べれば、まだまだ改善の余地がある。
同様のことは、「世界に勝てる若者」についても言える。『将来のわが国を担う若者たちには、もっと能力を伸ばしてもらわねばなりません。(中略)国際的な大競争時代にあって、求められているのは「国際人材」です。今、必要なのは、「世界に勝てる若者」なのです。』という首相の認識は正しいと考える。『世界との大競争時代に、日本の将来を担う若者が、目の前の就職活動にとらわれ、内向きで能力を伸ばす機会を失うのは、看過できません』と、ここまで真っ当な現状認識を持つ首相が、どうして「3年生まで学業に集中」するだけで満足できるのだろうか。ロジカルに考えれば、「学生の間は学業に集中して、卒業後に就活を」という結論に当然なるはずだと考えるが、どうか。
第2弾、第3弾に期待
その他、首相スピーチで少し気になったのは、痛みを伴う構造改革や規制緩和に触れた部分が少なかったことでもある。もっとも、新聞報道によれば、首相は参院選までに少なくともあと2回は新たな成長戦略を打ち出す考えだと伝えられているので、成長戦略第2弾、第3弾に期待したい。少なくとも農業改革やエネルギー政策、社会保障と税の一体改革等、喫緊の政策課題について、成長戦略の文脈で政府の考え方を詳らかにしてほしいと考える。加えて、長期的な課題である人口を増やす政策についても、同様である。
顧みれば、バブル崩壊以降のわが国の政治・経済情勢の中で、今ほど、景況感も上向きで市場や市民の政権支持率も高い時期は、数えるほどしかなかったと記憶する。骨太の構造改革を断行する好機は、今をおいてはないのではないか。
(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)
http://diamond.jp/articles/print/35057
【第122回】 2013年4月23日 小川 たまか [編集・ライター/プレスラボ取締役]
主婦たちの財布の紐はゆるみがち?
予算は多いのに外出に消極的な今年のGW
今週末からいよいよゴールデンウィーク(GW)に突入する。4月30日、5月1日、2日の平日に、3日間の有給を取って10連休にする人も多いのではないだろうか。アベノミクスの影響か、昨年よりもGWにかける金額が増加傾向だという調査結果もある。
昨年より「GW予算増」と
答えた主婦は25.3%
ネオマーケティングが既婚女性400人を対象に行った調査(※1)によると、GWに使う予算は、子どもがいる家庭、いない家庭どちらも「5万円以上」と答えた人が最も多かった。お出かけ予算については昨年と変わらないと答えた人が最も多かったが、昨年より「増えた」と答えた人は25.3%で、「減った」と答えた人(9.3%)を2倍以上も上回った。また、子どもがいない人より、いる人の方が「増えた」と答えた割合がやや多かった。
今年のGWのお出かけに使う予算は昨年に比べて増えた?減った?
ただし、リサーチバンクが20代〜50代までのビジネスパーソン1200人(性別・年代ごとに各150人)に行った調査(※2)では、この傾向は見られない。GWに使う費用が昨年より多い予定と答えた人は15.4%で、少ないと答えた人は14.7%。これは、昨年に行った同調査とほぼ同じ数値だった。
とはいえ、ネオマーケティングが行った調査は家計を握る主婦が対象。お父さんはまだ知らなくても、昨年より少し贅沢なGWが計画されている家もあるのかもしれない。
(※1) 調査期間は2013年4月5日〜9日。首都圏在住のゴールデンウィークに出かける予定がある既婚女性、20歳〜49歳の400人(子どもがいる人200人、いない人200人)にWEB調査。
(※2) 調査期間は2013年4月4日〜10日。調査対象は20〜50代までの会社員・公務員の男女1200人(各年代・性別均等)。
予定ナシ派も20%以上
聞いてみたい「理想のGW」
リサーチバンクが行った調査では、GWに休暇がある人(1200人中1001人)に複数回答で休暇中の予定を聞いている。これによると、ベスト3は「自宅でゆっくり過ごす」(33.7%)、「外食をする」(24.2%)、「特に予定はない」(24.0%)という、外出にはやや消極的とも言える結果に。「海外旅行」と答えた人は、2%台だった2011年・2012年調査より少ない1.9%。これは海外旅行先で邦人の巻き込まれる事件・事故が今年に入ってから連続して起こったことも影響しているのかもしれない。
Yahoo!ニュースクリックリサーチが行っている「あなたのGWの予定は?」(調査期間4月19日〜29日)を聞いた意識調査でも、4月21日の時点ではGWに「家で過ごす」「まだ予定が決まっていない」「仕事」と答えている人が目立って多い。
リサーチバンクの調査では、こんなコメントが紹介されている。
「ゴールデンウィークは会社で出勤日に当たる日はなるべく働くようにしています。休日手当がつくし、電車も朝はすいているし、いつもよりもオフィスも静かで仕事がはかどるし、いうことなし!人が休んでいるときに働いて、人が働いているときに休むのが、私のこれまでのゴールデンウィークの快適な過ごし方です」(40代女性)
「寒い季節に大掃除はしたくないので、うちはGWに台所を大掃除する。長い休みほど先送りになって、最終日に換気扇を分解していることが多い」(50代女性)
「一昨年までは、カレンダーと関係なく勤務していました。転職したての去年は、ついうっかりGWの存在を忘れていて、何も予約しなかったので旅行に行けませんでした。今年こそはしっかり予定を立てて遊ぶぞー!」(30代女性)
過ごし方はさまざまだが、終わってしまえばあっという間のGW。実際の予定だけではなく、「理想の過ごし方」も聞いてみたいと感じた調査だった。
(プレスラボ 小川たまか)
http://diamond.jp/articles/print/35056
【第85回】 2013年4月23日 竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
ニッポン女子の動向をウォッチせよ! 「女子力」が景気回復と社会貢献ブームの起爆剤になる
なんだか景気が良くなっている。そう感じている人も多いだろう。もちろん、アベノミクス効果で円安・株高だとか、百貨店の売り上げが好調で、といったような誰でもわかる客観的な数字によって景気の上昇を判断している人も多いだろうが、もっと定性的というか、世の中の「気分」として、景気は回復している。あるいはバブルに向かっている。そう感じている人も多いと思う。
もちろん、経済は最終的にはすべてが数字で現れるわけで、景気の良し悪しも数字で判断すべきものだが、数字というものは「結果」でしかないので、世の中の「気」がどちらに向いているのか、日本の経済活動全体がどちらに向かっているかを知るためには、数字には現れない「気の流れ」、生活者の「気分」のようなものを理解する必要がある。
そういった定性的なデータとして昔から言われているものに「タクシーの運転手」の話がある。彼らが「最近は景気がいい」、つまり客足がいいと言うときは世の中の景気も良くなっているという話である。これはこれで、ひとつのわかりやすい景気インジケーターではあるのだが、ハッキリ言ってタクシー運転手が「景気がいい」と感じる頃には、すでに世の中は好景気になっている。
つまり、タクシーの運転手インジケーターは結果論であり、株価の上昇より遅いので、「いまの景況感が正しいかどうか」を確認するためには使えるが、「これから」を知るためには適切ではないし、2〜3年くらいのスパンでの景気動向を予測するにも足りない。ビジネス・パーソンが景気について知りたいのは、やはりこれからどうなるかだろう。実はそのための予測インジケーターというものはある。『女子力』である。
「女子力」と景気の相関関係
景気は女子力に比例する。女子力とは何かについては、はてなキーワードでは、「女性の、メイク、ファッション、センスに対するモチベーション、レベルなどを指す言葉」と定義しているが、筆者もほぼ同義として考えている。そして、この女子力の高さと景気は相関関係にあるのだ。世の中の女性の女子力が高い時代は景気も良くなり、低いと悪くなる。相関関係は必ずしも原因と結果の関係にはならないし、女性が女子力を高めただけで、GDPが約500兆円と言われる日本の経済全体が上向くわけもない。しかし、それでも定性的な指標としては、やはり使えると思うのだ。
景気が上向けば女性の経済力が上がり、ファッションなどへのモチベーションも上がるのは当然ではないかと思うかもしれないが、そうではない。基本的に女子力は景気の上昇に先行する。景気が良くなったから、ファッションへの関心が高まるのではなく、景気に先行して関心が高まる傾向があるのだ。
その端的な例が80年代バブルだろう。バブル時代の女性の象徴と言えばワンレン・ボディコンだが、その流行は80年代前半から始まっていた。日本におけるボディコンの先駆者とも言えるジュンコ・シマダが大人気だったのが83年、84年頃、そして85年頃にボディコンの代名詞となるピンキー&ダイアンが大ブレイクする。バブル景気の到来はその1年後の86年からだ。
日本の「女子力」に
大きな陰りが見えた時代も
ちなみに、日本経済が最も危機的な状態に陥ったのは、90年代後半の頃だろう。山一証券と拓銀の破綻が97年。長銀の破綻が98年だが、この頃、女子大生の女子力も急激に低下していた。ある意味で、女子力を最も開花させるべき世代である女子大生が、オシャレに関心を持たなくなった時代である。ジーンズにフリースを着てればOKといった感じで、当時の女子大生から色気というものがどんどん失われていた。
フリースがダサいとは言わないが、安くて暖かいというだけの理由で多くの女子大生がフリースを着るという状況は、やはり女子力が低下していたと言えるだろう。ハッキリ言って、ジーンズにフリースの女子大生とは、男は金をかけたデートをしようとは思わないのだ。
その頃、女子力低下の象徴的な出来事を僕は目の当たりにしている。たしか、97年か98年のクリスマス・イブの夜だったと思う。当時、僕も妻も仕事が忙しくて、イブの夜の予定が立てられず、レストランの予約もできなかった。しかし当日、運良く僕も妻も仕事が片付き、イブの夜を家族で過ごすことができることになった。しかし、バブル世代の僕らは、「イブの夜には小洒落たレストランはどこも予約で満席で、飛び込みで食事できるはずがない」と考え、「ラーメン屋なら空いているだろう」と考え、まだ小学生だった娘を連れて親子3人でラーメンを食べに行った。ところが、店に入るとそこには大学生と思われるカップルが3組も(!)いたのである。
イブの夜にラーメンを食べて悪い理由はないし、事実、僕ら家族もラーメン屋に行ったわけだが、若いカップルがイブの夜にラーメン屋で当たり前のようにデートしている(しかも何組も!)という光景はやはり大きなカルチャー・ショックだった。世代による価値観の違いと言ってしまえばそれまでだが、この頃の女子大生の女子力が大きく低下していたことの事例であると言えるだろう。考えてみれば、この頃からバレンタイン・デーも大きく盛り下がり、義理チョコなるものも廃れてきたように思えるが、ともあれ、この頃は日本経済に暗雲が立ちこめ、日本の女子の女子力にも大きな陰りが見えていたわけだ。
そして時代は21世紀に入り、徐々に日本の女子力は回復していく。2004年頃からだったと記憶しているが、モデルの蛯原友里が人気を集め出した頃から女子大生の女子力がみるみると回復していった。いわゆる小泉景気の時代だが、経済的にはその後、2008年のリーマン・ショックで大きな打撃を受けるものの、日本の女子力は衰えを見せず、どんどんアップしていく。はてなキーワードのデータに拠れば、『女子力』のネットでの「言及ランキング」は2009年から2010年にかけて微増し、その後はほぼ横ばい。PVランキングも同様だ。これはつまり、リーマン・ショック後も『女子力』に対する関心は高まり、現在はほぼ定着しているということが言える。
出典:はてなキーワード「ランキング」より
日本オリジナルの「女子」という存在
ところで、日本の「女子」というのは世界的に見ると、特殊な存在で独特なものだ。「女子」を意味する英語はない。「女子」=「Girl」ではない。なにしろ日本には「60代女子」という女性も存在する(実際に僕は、深夜のコンビニで60代女子とおぼしき女性を目撃したことがある)。英語で「a girl in the sixties」という言い方は成り立たないはずだが、日本語では「60代女子」という言い方は成立する。もちろん、「30代女子」「40代女子」も存在する。
手前味噌で恐縮だが、僕の妻で家族問題評論家の池内ひろ美も、代表的な「50代女子」である。40代女子や50代女子は、いわゆる美魔女とは違う。女子とは、外見のことではなく、中身が「女子」ということである。40代、50代の女子が、外面的に若くて美しいのは結果にすぎない。
池内ひろ美
http://ikeuchi.com
50代女子を代表する働く女性、一女の母。家族問題評論家。30冊の著作があり、テレビ出演、全国各地での講演活動を行う。50歳で女優デビューし、今年3月に新国立劇場の舞台「国家」に出演。桓武天皇の義弟の母(井上内親王)役。金子修介監督の最新作「百年の時計」にも主人公の母親役として出演。5月25日(土)よりテアトル新宿、6月15日(土)よりテアトル梅田ほか全国順次公開。http://www.100watch.net
彼女たち女子は新しいことを怖がらない。ちなみに、妻の池内ひろ美は評論家としてのポジションを確立させているにもかかわらず、50歳を超えて女優になることを決意した。実際、この3月には新国立劇場の舞台にも立ち、平成ガメラ・シリーズや「デス・ノート」の金子修介監督の映画「百年の時計」(2013年5月全国公開予定)にも出演している。
このように、年齢を無視した(超越した)人生に対する積極性、能動性、つまり、精神的な若さを持ち続けている女性が「女子」なのだが、いまの日本は、20代から60代まで、このような「女子」が大幅に増殖している時代なのである。言葉を換えれば、日本女性の女子力が大きくアップしているわけで、これにアベノミクスの効果が加わり、バブルの予感を醸し出しているというわけである。
実際、恵比寿や渋谷あたりのカフェに行けば、女子力の高い20代女子で溢れかえっており、その活況ぶりはバブル時代を彷彿とさせる。最近の若者はミニマル消費と言われ、節約志向、お金を使わないと言われ続けてきたにもかかわらず、若い女子たちのなかには、スタバなら一杯300円(shortサイズ)で飲めるコーヒーを、カフェ・ラウンジで600円払って飲む時代になっているのである。
「女子力」が社会貢献の起爆剤に
さて、このような女子力の高まりが、社会貢献とどう関係があるのか。実は、日本の社会貢献シーンを大きく活性化するキーワードが、この『女子力』ではないかと筆者は思っている。
というのも、ブームだと言われて久しい社会貢献が、実はいまいちブレイクしきれてないという実情があった。しかし、ブレイクしないのは起爆剤がなかったから。エネルギーは高まっているものの爆発しないため、多くの人を巻き込むだけのパワーが発揮できないという状態。それがいまの日本の社会貢献シーンだろう。
だからこそ起爆剤が必要だ。『女子力』は、その十分な起爆剤になると思っている。なぜか。理由はシンプルで、いつの時代も女子力が高い女性は、マーケット・リーダーになりえるからだ。特にいまの20代、30代女性は、オシャレへの関心だけでなく、社会貢献への関心も高い。これがバブル女子との最大の違いである。
バブル世代のオヤジどもはいまだに誤解しているようだが、いまの20代女子にバブル時代の極め技は通用しない。ジャガーやベンツに乗っているからといって、ホイホイとドライブ・デートにつきあってくれるわけでもないし、そもそもドライブ・デートしたいとも思っていない。狙った女子大生を落とすためにデートの度に高価なブランド物をプレゼントしていたら、それが理由で嫌われたオヤジもいる。高級ホテルのスイートルームより、オシャレなカフェ・ラウンジでのデートのほうを好む。金をかければ落ちるというものではないのだ。いまの若い女子は。
その一方で、社会貢献をテーマに若い女子と仲良くなることもできる。自慢ではないが、僕のiPhoneにはミス・キャンパスの女の子の携帯番号とメアドが5人分、入っている。まあ、携帯番号やメアドを教えてくれたからといって、それで深い関係になれるわけでもないのだが、お茶くらいはしてくれる(かもしれない)。なにゆえに50歳を超えたオヤジに女子大生が携帯番号を教えてくれるかというと、彼女たちと僕の間には、社会貢献という共通の価値観があるからだ(それだけしかないのが残念だが)。
というわけで、女子力と社会貢献には、一見なんの関係もないはずなのだが、女子力と併せて社会貢献意識ともに高い女子が増えていることは事実である。そして今後、アベノミクスによってお金が溢れることも既定路線である。あとはこの状況をどう活かして、社会貢献を大きなムーブメントにしていくか――社会セクターや企業のCSR担当者などの社会貢献業界の人間には、いまそれが問われている。
なんだかんだ言っても社会に大きなインパクトを与えるためには、大きな資金も必要。つまり、世界を変えるためには、強い経済力の背景が要る。お金が余ると同時に、ラグジュアリー・ブランドよりも社会貢献に関心のある女子が増えているいまだからこそ、社会貢献を志す人間はこのチャンスを活かさずして世界を変えることなどできないだろうし、その自覚を持つべきだろう。自戒を込めて、そう思う。
http://diamond.jp/articles/print/35055
【第2回】 2013年4月23日 潮凪 洋介
自信を生み出す「3つのサイクル」
知識でも、ノウハウでもなく、大切なのは「自信」。
19歳で起業。成功と失敗を繰り返し、2回目の脱サラ後、32歳で5000万円の借金を背負った著者が、どん底状態から、人生を大逆転させた行動力の秘密を語る。根拠がなくても、実績がなくても、やる気を生み、恐怖心を消し去る「強い心」のつくり方
「行動、結果、自己肯定」。
この3サイクルが自信を生む。
?前回の連載では、自信を身につけるには、「小さな成功を積み重ねること」と「自己肯定感を高めること」の2つが必要だという話をした。本日は、この話をもう少し掘り下げたいと思う。
?自信を身につける過程は、厳密にいうと次の3サイクルになっている。「1. 行動を起こす」「2. 結果を確認する」「3. 肯定感を持つ」だ。
?
?この3サイクルが繰り返されることによって、自信はさらに強固なものになっていく。よく覚えておいてほしい。この3サイクルはどこから始まってもいい。「行動を起こして、結果を出す」でもいいし、「何かしらの結果に対して、自己肯定感に浸る」でもいい。
「そんなこと言われても、怖くて何もできないし、結果もない」という人は、「肯定感を持つ」ことから始めてほしい。
「大丈夫!うまくいく!」と何度も何度も思い込む。自信とは、自分を信じる力であり、プラスの思い込みである。そして「ああしたい、こうなりたい」という思いを、ほんの少しでもいいから持ってほしい。
「できる自分」を、
具体的にイメージしよう!
?『我々の人生とは、我々の思考がつくりあげるものに他ならない』
?これは、「五賢帝」といわれた古代ローマ帝国の皇帝、マルクス・アウレリウスの言葉だが、人生における極めて重要な真理だ。
?
?もう少し具体的に考えてみよう。例えば営業に自信が持てない人であれば、「トップセールスになった自分の姿」「得意先に対して、自信満々に営業をかける自分」を想像してみてほしい。このとき、できるだけ映像で思い浮かべてほしい。イメージが具体的であればあるほど、強いパワーが生まれる。
?
?子どもたちはこの妄想の達人である。大人になるとなぜか苦手になる。それは、「あれこれ理屈で考える」「できなかったときのことを想像する」という大人の知恵がついてしまっているからだ。
「こんなことができないかな?」「これができたら面白い!」というプラスの想像ができているかどうか、一度チェックしてほしい。ビジネスに限らず、人生を楽しく、有意義なものにするためには必要不可欠だ。
?自己肯定感を少しでも持つことができたら、次は行動を起こしてみよう。だがその前に、やってほしいことが1つある。それは「小さな目標」を決めることだ。
「自信が持てる人、持てない人」の
決定的な違い
「新規ビジネスの提案書を1枚でいいからつくろう」
「まずは1人、お客さまに電話してみよう」
?こうした簡単で、絶対に達成できそうな目標であればあるほど好ましい。「確実にのぼることができる小さな階段を1つ用意する」というイメージだ。次に結果の確認である。達成できた小さな目標をかみしめ、あらためて「自己肯定」をしてほしい。
?こうして自己肯定感を持つことができたら、その余韻があるうちに、次の「行動」に踏み出す。このループを繰り返せばいい。自信が持てない人、腰が引ける人の多くは「行動を起こす」「結果を確認する」「肯定感を持つ」のが苦手である。
?その最大の原因は、「一度にたくさんのことをやろうとする」「一気に大きな結果を出そうとする」からだ。これが足を引っ張る。目標そのものが高いゆえに、薄々「できっこない」と思いながら挑戦する。結果、もちろんうまくいかない。これが自信を消してしまう。
?自信が持てない人は、階段を1段ずつのぼり、確実に自己肯定感を植えつけていこう。今、あなたが踏みとどまっているすべての恐怖に対し「この公式」を当てはめ、階段を1段ずつのぼっていってほしい。
(次回連載は、4月24日の予定です)
http://diamond.jp/articles/print/35036
いま必要なのは「仮説設定能力」
進路選択からビッグデータ活用まで、あなたの仮説が一番大事
2013年4月23日(火) 慎 泰俊
20世紀屈指の哲学者バートランド・ラッセルは、晩年の主著である西洋哲学史において、「仮説設定こそが最も難しい知的作業であるとともに、最も意味のあるものである」と説いた。
少し前までは、仮説設定の能力は学者において必要とされていたものだった。その後、コンサルタントなどのプロフェッショナル・ファームで働く人々にもその能力は必要とされるようになり、近年では仮説設定能力はより多くの人に必要であると考えられるようになっている。国際会議における教育関連のセッションにおいても、21世紀の学生に教えるべきものの1つは仮説設定能力だとよく語られる。そこで、今回は仮説設定に関する話をしよう。
仮説検証で勝ち上がった鈴木敏文氏
仮説というのは、とても単純化していうと、その時点では完全な事実の積み上げなしに「〜である」と考えられる、検証可能なアイデアのことだ。例えば、「地球が太陽の周りを回っている」、「この事件の真犯人はこの人だ」、「日照時間と降雨量でワインの美味しさが決まる」といったことの全てが仮説だ。
仮説の検証は次のようになる。まずは、仮説が正しいものと仮定して、それを検証する事実を集める。検証の結果、仮説が間違えていることが立証されたら仮説設定をやり直す。事実を集めても仮説が否定されなかったら、仮説を正しいものとみなして採択する。
仮説を設定してそれを検証することによって真実を探求するというのは、もともとは科学の分野で始められたアプローチだったといわれている。しかし、仮説設定という思考方法は非常に強力なものなので、20世紀の半ばにはビジネスの一部の世界に取り入れられ、現代ではほとんど全ての分野において必要不可欠なものであると考えられるようになっている。
例えば、ビジネスの世界で仮説とその検証をとことん行なっていた経営者の1人は、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長だ。例えば、鈴木会長について書かれた本である『鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む』(勝見明著、日本経済新聞社)では、セブンイレブンがいかにして、日々のデータを見ながら仮説設定と検証を繰り返しているのかを知ることができる。
例として、投資の世界における仮説設定の役割について話してみよう。
あなたが、「全ての上場企業の中で、投資したら良さそうな会社を選びなさい」という宿題を出されたとしよう。数千もある会社の中から、どうやって選べば良いのだろうか。
仮説を立てる習慣が身についていないと、全ての上場企業のデータを片っ端から揃えてみて、横並びの比較などをしながら、会社を絞り込んでいくようなことになる。上場企業のデータが掲載されている本である「四季報」を読んで、手当たりしだいに会社に電話をする、という人が実際にいる。しかし、こういった方法はやけに手間がかかる割にあまりうまくいかない。
仮説の設定が習慣となっている人は、まず何らかのテーマで「あたり」(仮説)をつけてから会社を絞り込んでいく。経験上言えるが、この方法に従った方が圧倒的に効率よく投資すべき会社に辿りつくことができる。例えば、ウォーレン・バフェットは、アメリカでスリーマイル島原発事故があったときに、「電力料金の値上がりが生じたときに業績が向上する会社があるはずだ」という仮説をもとに企業を探していった。そして彼が見つけたのは、断熱材を作っている企業で、その投資は大成功。
こういった、投資時における仮説のことを投資仮説という。投資仮説設定のセンスが、投資の成否を決めるといっても過言ではない。
仮説で成功しやすいのは、仮説が無意識の産物だから
仮説を立てることによって、真理の探求や課題解決のプロセスが大幅に効率化される。しかし、なぜ私たちが設定する仮説はそのような力を持っているのだろうか。
その1つの理由として考えられているのが、「仮説は無意識からやってくるアイデアだから」、というものだ。
私たちが「これって、こうなんじゃないか」といった考えを抱く時、そのアイデアは決して事実と論理の積み上げからはやってこない。そうでなくて、データや現場の声などを聞いているうちに、ふと思いつくものだ。すなわち、仮説は意識でなく無意識の産物なのだ。
無意識は、パソコンでいえば、私達が目にしているアプリケーションの裏側で動き続けているシステムのようなもの。意識よりもはるかに多くの量のデータを処理することができる。この、膨大なデータを処理している無意識による産物だからこそ、仮説はひとっ飛びに問題の本質に辿りつくことができる。
仮説を生み出す無意識のスイッチは、意識的な活動を通じて入る。ある課題の解決に没頭したり、好きな物事にのめり込んだりして寝ても覚めてもそのことばかり考えるような状態になると、無意識のスイッチが入って、そこから仮説がやってくることになる。
言い換えると、無意識のスイッチをいれて仮説がやってくるためには、ある程度の試行錯誤の時間が必要となる。読者の皆さんが、何か意味のあること(仮説)を思いつくのも、ある程度時間を費やしてからのことが圧倒的に多いはずだ。
複雑性が増すと、仮説設定はより重要性を増す
仮説は特に複雑な状況下で意思決定をするときに大きな役割を果たしてくれる。情報技術革命がいよいよ本格化するこれからの時代には複雑性がより増していくので、仮説設定はより重要性を増していくだろう。
仮説が、私たちの生活でどのように役に立つのかを、いくつか紹介してみよう。
・進路選択
学生時代や若い時に進路を選択することは、特に複雑なデータ処理を求められることの1つだろう。考慮しうる選択肢(進路)はそれこそ無限にある。
こういった進路選択における意思決定にも、仮説は役に立つ。色々な人の話を聞いてみて、ピンときた職業について「自分はこの職業に向いている(これをやりたい)」という仮説を立てて、さらに調べ事をしたり、働いている人の話を聞いたり、実際にその会社に就職したりしながら、仮説を検証する。
人生は短く、世の中に「選択できる仕事」は溢れているので、このように、ピンときた仕事=やりたい仕事、という仮説を立ててこそ、多少なりとも後悔しない意思決定につなげることができる。言い換えると、ピンときたものを「とりあえずやってみる」ことを通じてこそ、人は本当にやりたいことに近づくことができるのではないだろうか。まさに、フランク・シナトラの“My Way”だ。
・課題解決
安宅和人さんの『イシューからはじめよ』(英治出版)がベストセラーになってから2年以上が経つ。マッキンゼーをはじめとするコンサルティングファームやプライベート・エクイティ・ファンドでは、仮説設定が最も重要であるというのは常識となっている。
ビジネスの世界は複雑な因果関係で成り立っているので、事実の積み上げだけをしていても、意味のある課題解決につながらないことが多い。例えば「利益を高める」というのが目的だとしても、それを達成するためにやれそうなことは100以上ある。利益を「売上」と「費用」に分解し、その売上や費用をさらに細かい要素に分解(こういう分解図のことをロジックツリーという)しても、意味のある答えは得られない。だからこそ、ある程度文献を調べ、現場に足を運ぶうちにふとやってくる仮説を検証する形で、課題解決を図る必要がある。
・ビッグデータの活用
現代はビッグデータの時代だといわれている。膨大な量のデータを解析することで、様々な意思決定に役立てようという取組は各所で見られている。例えば、『その数学が戦略を決める』(イアン・エアーズ著、文芸春秋)という本では、データを用いた意思決定が、専門家の勘を上回ることがあるということが主張されている。
ただし、ビッグデータそのものが意味のあることを言ってくれるわけではない。ここでも重要なのは検証すべき仮説であって、その仮説を思いついてこそ、データは役に立つ。例えば、アマゾンのようなウェブ商店では「xを買っている人にyのリンクを表示すれば、売上を高められる」というような検証作業を山ほどやっているのだが、こういった検証ができるのも仮説が先にあってこそのことだ。
仮説設定のセンスを磨くには
ここまで、仮説設定能力がいかに重要なものであるかについて書いてきたが、そこで持たれる質問は、ではどうやったらその能力は身につくのか、というものだろう。
残念ながら、明快な答えはない。というのも、仮説設定のセンスは1日で身につくものではないからだ。仮説設定能力は自転車の乗り方と同じで、本を読むだけでは十分ではなく、日々の訓練の結果として、身体に身につくものだ。だからこそ、身近な物事について日々自分の頭で考えて仮説設定をし続けること、様々な分野に触れる経験を持つこと、自分の専門領域を深く掘り下げることによって磨かれる。
ただし、それ以外にも、様々な経験をすることが仮説設定の能力を高めることにも繋がる。その経験の内容に興味がある人には、拙著『正しい判断は、最初の3秒で決まる―投資プロフェッショナルが実践する直感力を磨く習慣』(朝日新聞出版)を読んでいただきたい。
仮説設定能力が21世紀においてより一層重要性を高めるのはほぼ間違いない。これからでも、この能力を磨いていってもよいのかもしれない。
越境人が見た半歩先の世界とニッポン
この連載では、我々のすぐそこにやってきている新しい潮流について、投資ファンド―NPO、先進国―途上国、日本―世界、と様々なボーダーを跨いでいる筆者の視点から紹介していきます。
連載で取り扱うトピックは100人中で3番目〜10番目くらいに情報取得の早い人が知っているようなものを目指しています。連載を通じて、日本だけにいては分からない世界の変化の躍動感を、垣間見ていただければ幸いです。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130418/246875/?ST=print
やる気が出ないを言い訳にしない「モチベーション0.0」のススメ
HRアドバンテージの相原孝夫代表に聞く
2013年4月23日(火) 西頭 恒明
ここ数年、従業員が意欲を持って仕事に取り組める環境を作る「モチベーションマネジメント」が、多くの企業で重視されてきた。厳しい経済情勢の中、成果を生み出すためには、従業員の「やる気」を高めることが欠かせないと考えられてきたからだ。
だが、人材コンサルティング会社、HRアドバンテージの相原孝夫代表取締役社長は「モチベーションは高いに越したことはないが、そこに焦点を当てればすべての問題を解決できるわけではない」と指摘する。
最新刊『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』(幻冬舎新書)で、相原氏は企業で常に成果を出し続けるハイパフォーマーたちがモチベーションとは関係ないところで成果を上げていることを提示する。「モチベーション」という言葉によって、実は様々な問題が見えなくなってしまっている現状に目を向けるとともに、やる気に左右されない安定感ある働き方「モチベーション0.0」について聞いた。
(聞き手は西頭 恒明)
人材コンサルティングをなさっている相原さんがなぜ、「モチベーションが大事だ」という風潮に疑問を投げかけるのでしょうか。
相原:もちろん、モチベーションが低い組織には問題があると思いますし、従業員がやる気を持って取り組める組織を作ることはとても大事なことです。しかし、一方で「モチベーション礼讃」とでも呼べるような最近の風潮には、何か違和感を覚えました。
まず、働き手にとって「モチベーションが上がらない」というのは、大抵は個人的な気分の問題にすぎないからです。少しきつい言い方をすれば、それは贅沢な悩みだと思うんです。
相原 孝夫(あいはら・たかお)氏
1965年生まれ。マーサージャパン代表取締役副社長を経て、2006年4月より現職。人材の評価、選抜、育成および組織開発に関わる企業支援を専門とする。著書に『コンピテンシー活用の実際』『会社人生は「評判」で決まる』など(写真:的野 弘路、以下同)
八百屋さんとか魚屋さんなど個人事業主が、「きょうはモチベーションがわかないから、市場に行くのはやめた」とは言いませんよね。そんなことをしたら商売が成り立ちません。
また、会社の業績が悪化し、従業員を半減しないといけないといった状況にある時に、モチベーションを仕事がはかどらない言い訳にする人もいないでしょう。生きていくのに精いっぱいな時、モチベーションがどうこうというのは問題になりません。
一方で、会社にとっても、個人的な気分によって生じる問題に関わるのはどうか、という疑問もあります。それ以上に、組織の課題の原因を何でもモチベーションのせいにしていることが問題です。
モチベーションは“思考停止”のキーワード
「モチベーションのせいにする」とは、どういうことでしょうか。
相原:業績が低迷する、新製品が生まれないといった状況の原因を深く分析することなく、従業員のやる気やモチベーションの問題にしてしまうことです。
業績が上がらない部下に対し、上司が「やる気がないから、結果を出せないんだ!」と怒鳴りつける。これなら簡単ですよね。
業績が上がらないのにはもっと別の原因があるはずなのに、それを探ったり、解決策を考えたりするのは面倒だから、モチベーションのせいにしてしまう。モチベーションというのが“思考停止”のキーワードになってしまっているんですね。
ハイパフォーマーの特性は「柔軟性」
最新の著書のタイトルは『仕事ができる人はなぜモチベーションにこだわらないのか』ですが、実際にそうなんですか。
相原:仕事柄、コンピテンシー(高業績を挙げている人の行動特性)を分析するために、数多くのハイパフォーマーと言われる「常に成果を出し続けている人」にインタビューをしてきました。モチベーションの源泉を尋ねたり、やる気が出ない時の対処法を聞いたりすると、彼らは一様にポカーンとした表情になって言葉に詰まるんですよ。まるで、「そんなこと、考えたこともないなぁ」という感じで。恐らく、そうなんだと思います。
一方で、ハイパフォーマーとの比較のために平均的な成果を生み出している人にもインタビューは行うのですが、こちらの方はモチベーションを高めるための秘訣なんかを披露してくれる。熱心に語りだす人もいて、ハイパフォーマーのインタビューとはかなり対照的です。
もう1つ、ハイパフォーマーに特徴的なのは、一見するとバリバリ、ガツガツと働いていそうなタイプではないんですね。トップ営業の方にしても、どこか営業マンらしくなく、飄々としている。やる気があるのかどうか、外からは判断しにくいほどです。彼らの多くに共通する特性は、人一倍の成果志向や競争心ではなく、柔軟性なんです。
仕事で成果を上げられるかどうかは本来、モチベーションとは関係ないと?
相原:モチベーションと関係なく、やるべきことをやっているのです。成果を上げているのは、モチベーションを高く維持しているからではありません。力を入れるべきところには力を入れるという「緩急」が大事なのです。
普通の人はモチベーションを意識するあまり、それに左右されて、かえって仕事の生産性や成果を損ねてしまっているのかもしれませんね。
相原:今の世の中は、仕事をするに当たって「何のために」という意識が強くなりすぎていて、それが精神を疲弊させ、モチベーションの危機を招き、ひいては心の問題まで引き起こしているのではないでしょうか。
モチベーションに焦点を当てると、それを向上させることが目的化してしまいがちです。でも、少なくともモチベーションと行動とでは、モチベーションが先ではありません。
モチベーションを問題視しない働き方
気分が乗らないな、面倒だなと思っていることでも、とりあえず着手してみればそれなりに動き出せることって結構ありますからね。そこで、相原さんが提唱する「モチベーション0.0」について伺いたいのですが、これはダニエル・ピンク氏の著書『モチベーション3.0』がモチーフになっていますね。
相原:ピンク氏は人を動かす「モチベーション」を3段階に分けました。「モチベーション1.0」は「生存や安心に基づく動機づけ」。「モチベーション2.0」は「アメとムチに駆り立てられる動機づけ」。そして、「内面から湧き出るやる気に基づく動機づけ」である「モチベーション3.0」こそが、創造性を要する高度な知的業務に携わる現代の労働者には重要なやる気の源泉であると定義しています。
でも、実際問題として、内発的に動機づけられて仕事ができるような素晴らしい環境にいる人がどれだけいるでしょうか。ある時、一時的にこれに近い状態を経験することは誰にでもあるかもしれません。しかし、日々の仕事で内発的に動機づけられた状態を常に保つことなど不可能でしょう。
にもかかわらず、モチベーション3.0を目指すべきだと主張するのは、それが現実的でない以上、かえってモチベーションを奪ってしまうことを危惧します。ですから、私は「概念としてのモチベーションを問題視しない働き方」である「モチベーション0.0」を提案するのです。
モチベーションを問題視しない状態をどう作るかがカギになります。
相原:モチベーションが気にならないケースは大きく3つあります。
1つ目は子供が遊ぶように自発的に好きなことをやっている時、2つ目はそれをすることが当たり前になっている時、そして3つ目が切迫した余裕のない状態にある時です。1つ目は、仕事のうえではそれほど機会が多くはないでしょうし、3つ目はできれば避けたいものですね。
モチベーションを問題視しない働き方を実現するために、最も積極的に取り組むべきは2つ目の習慣化、ルーチン化です。誰だって朝起きて歯を磨くのにモチベーションは要りません。それが習慣となっているからです。仕事も同じことです。
先ほどハイパフォーマーの話をしましたが、彼らはまさに「こういう時はこうする」というのがルーチン化されています。取るべき行動を取るべき時に起こす。だから、仮に気分の浮き沈みがあったとしても、それが影響することはないのでしょう。
自分の「型」を作り、それに沿って淡々と業務を進めるということですね。
相原:どういう場面でどうするという、自分なりの「型」を決め、それを習慣化するのです。気が進まないことや苦手なことを前にして、モチベーションを高めて対応しようとしても、やる気を持続させるのは難しい。しかし、習慣化を図ればそうした仕事も中途半端にせず、ムダな時間をかけずに遂行できるようになります。ルーチン化、習慣化はいわば、モチベーションに頼らない技術とも言えます。
感情は必ず、プロセスを進めていくうちに「楽しい」とか「苦しい」とか湧き上がってくるものです。ネガティブな感情にあえて取り合うべきではありません。
リーダーシップを教えてくれた母親とあの有名人
2013年4月23日(火) 高岡 浩三 、 おちまさと
チョコレートの「キットカット」やインスタントコーヒーの「ネスカフェ」などを販売するネスレ日本の高岡浩三社長兼CEO(最高経営責任者)は、父も祖父も42歳で亡くなったことから、自らの寿命も42歳で尽きることを覚悟して生きてきた。42歳を人生の「〆切」と定め、42歳からの逆算で人生を駆け抜けようと決めた結果、高岡氏は、今では1つの文化にまでなっているキットカットの受験生応援キャンペーンを成功させ、生え抜きの日本人として初めて社長に上り詰めた。
このコラムでは人気プロデューサーおちまさと氏のプロデュースで高岡氏が自らの考えを綴った初の著書『逆算力 成功したけりゃ人生の〆切を決めろ』の一部を掲載し、高岡氏の逆算の人生哲学を紹介する。
小学4年生の時ですから父が亡くなる少し前のことです。母から小学校の生徒会の選挙に出なさいと言われました。「生徒会選挙に出なさい」という母親は珍しいかもしれません。私も当時は「何で生徒会の仕事をしなくちゃならないのか」と思ったことを覚えてます。
でも、今ではとても感謝しています。私は、今の日本に足りないのはリーダーシップだと思っています。日本では、この「リーダーシップ」という言葉が誤解されているような気がします。リーダーシップは何も総理大臣や企業のトップに立つ経営者だけに必要というわけではありません。リーダーシップとは、周囲とコミュニケーションを取って主体的に問題を解決する力のことです。ですから、本来は社会人全員に備わっていなければなりません。
こういう話をすると「リーダーシップはある程度、生まれついた資質に左右されるのではないか」という意見が出ます。でも私は、リーダーシップは訓練によって身につけることができるスキルだと思っています。リーダーシップはカリスマ性とは異なるものです。ここを誤解してはいけません。
先ほど、リーダーシップについて、「周囲とコミュニケーションを取って主体的に問題を解決する力」と書きました。リーダーシップを発揮するには、先頭に立つことや目標を立てることももちろん大切なのですが、中でも大事な要素の一つがコミュニケーションです。コミュニケーションと聞くと、これまた苦手分野だと思う人も多いかもしれません。特に今は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などインターネットを介してコミュニケーションを取る機会が増えています。それだけに、顔をつき合わせてコミュニケーションを取るのが苦手という人も多いでしょう。一方で、自分はフェイスブックで何百人もの人たちとつながっているから、コミュニケーション能力は問題ないという人もいるでしょう。
でもコミュニケーションを取る際に、本当に大事なのはフェイスブックで何人とつながっているといったことよりも、バランスを取りながら、伝えるべき時には仮に人と意見が違ってもはっきりと言う、ということだと思うのです。さらに言えば、コミュニケーション能力を高めようと思うなら、自分を知ることが大切です。
あるビジネススクールが一流のリーダーとされる人たちのリーダーシップについて研究したことがあります。その結果、リーダーシップというものは千差万別であるという結論が導き出されたそうです。つまり、リーダーの数だけリーダーシップがある。人とのコミュニケーションで言えば、私のように小さい頃から弁が立つという人もいれば、引っ込み思案でなかなか言葉が出てこないという人もいるかもしれません。
でも、仮に話すのが苦手という人でも、自分の強みと弱みを理解したうえで、少ない言葉でも思いを伝えられるようにならないといけません。いずれにしても「正しい」コミュニケーション能力を持つためには、やはり意識してトレーニングすることが欠かせません。
私は、「生徒会選挙に出なさい」と言ってくれた母の教えのおかげで、小学生のうちからコミュニケーションの訓練を受けることができたのです。小学校の生徒会選挙ではありますが、全校生徒の前で演説をしなければなりませんでした。この演説のために文章を書き、それを母が添削したうえで、丸暗記させられました。
結局、生徒会は中学に入っても続けました。その間には失敗したこともあります。ある時は演説の途中で丸暗記した原稿をすべて忘れて、頭の中が真っ白になりました。その時は言葉を適当につないで、予定よりだいぶ短い時間で終わりました。でも、この時の経験のおかげで、自信がつきました。小学6年生の時にはもう原稿を覚えようとせず、演説のストーリーだけを覚えて、あとは自分なりの言葉で話せるようになっていました。修羅場をくぐって、挫折をして、成長したのだと思います。
確かに私は小さい頃から弁の立つ方だったということもあります。それでも、こうした経験によって、小学生の頃からリーダーシップに不可欠なコミュニケーションの訓練ができたのは、本当に母のおかげだと思っています。
リーダーシップや
コミュニケーション能力は
訓練で身につけることができる。
竹村健一さんのテニスコーチで学んだこと
突然ですが、竹村健一さんをご存じでしょうか。若い人はあまり知らないかもしれませんが、ある程度の年齢以上の方は、特徴的な髪形にメガネをかけ、パイプをくわえて「だいたいやねえ」と語る姿を思い出されるでしょう。私は大学生の頃、この竹村健一さんのテニスコーチをしていたことがあるのです。
私は高校を卒業した後、大学受験に失敗して1年間、浪人生活を送りました。そして、一浪後に神戸大学に入りました。神戸大学を選んだのは、自宅からそう遠くなかったことと国立大学だったこと。父が亡くなっていましたから、母には学費などで負担をかけたくないと思ったのです。
大学ではテニスの同好会に入っていました。役員をしていましたが、小学生や中学生の時のように会長に選ばれるということはありませんでした。日本の体育会系的な文化の中で、正直言うと私は少し浮いていたと思います。42歳で死ぬと心のどこかで思っていますから、意見は誰にでもはっきり言うし、変な根回しもしません。かと言って、入学時は初心者だったので、特別テニスがうまいわけでもありません。
同好会には中学や高校からテニスをずっとやってきて、中にはインターハイに出たという人もいます。やはり、そういう人たちは一目置かれるわけです。うまい人間は絶対の存在という空気です。ただ、これは社会の中では当然なのかなと思っていました。人をリードしていくためには、実績が必要なんだなと。
評論家としてテレビによく出ていた竹村健一さんに出会ったのが、ちょうどこの頃です。当時、私は大阪の中之島にあったテニスクラブでコーチのアルバイトをしていました。時代は一大テニスブーム。私一人で1000人ぐらいの生徒を受け持っていて、初任給が13万円の時代に月に30万円ほどもらっていました。モテたのは後にも先にもこの時だけ。バレンタインデーには段ボール3箱ぐらいのチョコレートをもらいました。その生徒さんの一人から、竹村健一さんを紹介されました。
一対一のプライベートレッスンで竹村健一さんに教えることになったのですが、なぜかコートを3面借りきっていました。竹村さんはテニスの初心者です。ラケットも買ったばかり。まずグリップを教えて、普通なら球をこちらから軽く出して打ってもらう「球出し」という練習に移るところです。
しかし、竹村さんは全く違いました。「球出しはいらない。ラリーをしてくれ」とおっしゃるのです。しかも、「一歩か二歩動いて、フォアハンドで打てるところに返してほしい。俺はこの3面の中でとりあえずネットだけは越す」と。だからコートを3面も借りていたのです。
この練習法に私は衝撃を受けました。実は球出しでは、実戦のような生きた球ではなく、打ちやすい球を打つことになります。だから、球出しで100%返せるようになったとしても、生きた球を打たなければならないラリーはできるようにはならないのです。まず球出しで練習するのは、テニススクール側から言うと、その方が長く生徒でいてもらえるという事情もあるのです。これはテニスのコーチをやって初めて分かったことです。では、なぜテニスをこれまでやったこともない竹村さんが、このテニス練習の本質を知っているのかと、非常に気になりました。
その後、竹村さんがいろいろとすごい人であるということが分かってきました。竹村さんはアコーディオンやピアノを演奏できて、「題名のない音楽会」というクラシック音楽のテレビ番組にも出るほどの腕前です。でも、どちらの楽器も独学です。結局、テニスもあっという間にうまくなられました。おそらく竹村さんは、何事も人の5分の1、10分の1の時間でうまくなりたいという意識があって、そのためにはどうすればいいかを一生懸命考えているのでしょう。
竹村さんの本の中で非常に印象に残っている言葉があります。「全員一致ならやめてしまえ」という言葉です。全員が賛成するようなものは成功しない、これまでの常識やルールを超えず、新しいものを生み出さないということでしょう。テニスの一件とこの言葉から、私は人と同じことをやっていてはダメなんだと強く思うようになりました。
当時、私は20歳すぎでした。42歳という自分の寿命を考えると、あと20年ちょっとしか生きられない。その限られた時間を生きていくには、竹村さんのような考え方、すなわち人とは全く違う方法を取らなければならないと思ったのです。そして竹村さんに教えてもらった「人と同じことはしない」という考え方は、仕事をするうえでも私が常に意識している、ルールを根底から変えてしまう「チェンジ・ザ・ルール」につながっています。
そして、42歳を寿命と定め、竹村さんの考え方に触れた私は、就職で大きな決断をすることになりました。
人の5分の1、10分の1の時間で
うまくなるためにどうするか、
一生懸命考え続ける
逆算力 (成功したけりゃ人生の〆切を決めろ)
日経ビジネスの最新刊
『逆算力 成功したけりゃ人生の〆切を決めろ』
父親も祖父も42歳で鬼籍に入った。
自分もきっと――。
そして、42歳を〆切にした人生を歩むと決めた。
日本的経営で圧倒的な利益をかせぐネスレ日本。
100年の歴史で日本人初の生え抜き社長となり、
伝説の「受験にキットカット」キャンペーンを
生んだ男の倍速人生論。
おちまさとがインタビューを重ね、
完全プロデュース。
ネスレ日本社長 高岡浩三の「逆算力」 成功したけりゃ人生の〆切を決めろ
国内の食品メーカーとしては異例とも言える高い営業利益率を誇るネスレ日本。社長兼CEOを務める高岡浩三氏は、もはや伝説となった「受験にキットカット」のキャンペーンを手がけ、ちょうど100年となる同社の歴史の中で、日本人の生え抜き社員として初めて社長に就いた。
成功の背景にあったのは、42歳を人生の「〆切」とする独特の人生哲学。人気プロデューサーおちまさと氏のプロデュースにより、高岡氏が自らの哲学を綴った初の著書「逆算力 成功したけりゃ人生の〆切を決めろ」から一部を抜粋して掲載する。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130419/246974/?ST=print
「動かないなら、文句を言うな!」 口だけ部下と怨念ミドルの確執
強い意志と傾聴、感情の聞き取りで組織をエンパワーしよう
2013年4月23日(火) 河合 薫
「なぜ、もっと危機感を持てないのか? どうして自分たちで何とかしようと思わないのか? 怒りを通り越して、恨みとかそんな感情がわいてくるんです」
チームを動かすには、そこにいるメンバーたちの力が必要となる。ところが、どうにも動かない。まるで他人事。リーダーなら誰しもが、そんな状況に苛立ちを覚えるはずだ。
・一体いつまで周りのせいばかりにしていているのか?
・このままだと会社はおろか、自分たちの仕事がなくなるかもしれないってことに、なぜ危機感を持てないのか?
・いつまで井の中の蛙で居続けるのか?
・誰のためでもない。自分自身のためってことが、なぜ分からないのか?
人生を少しでも有意義なものにするために踏み出そうとしている人たちにとって、『動こうとしない人』たちほど、頭にくるものはない。そう、頭にきて、がっくりきて、最後は恨む。
以前に嘆いていたのはトップだったが…
思い起こせば数年前までは、同じような愚痴をこぼすのは、大抵の場合、企業のトップたちだった。社員たちが動いてくれない。どうやったら、彼らのモチベーションは高まるのか? どうしたら、もっと自立して動いてくれるのか?
「社員たちが自ら動くような話をしてほしい」。そんなトップの要望を受けて社員たち向けの講演会をやったこともたびたびあった。
ところが最近は30代後半〜40代のミドルたちから、そんな嘆きの声を頻繁に聞くようになった。多くは流行のナントカ塾なるもので、異業種交流を重ね、リーダーシップやら経営論を勉強している意識の高いミドルたちだ。
なぜ、そうなったのか理由は定かではない。
危機感を持つミドルが増えたのかもしれないし、周りのせいばかりにしないで現状を打破したいと、立ち上がった人たちが増えたことが関係しているのかもしれない。いずれにしても、前に進もうと立ち上がったミドルが増えたことは、悪いことじゃない。
「恨みが募った」──。こう語る冒頭の42歳の男性もその1人。
彼は「動かない」以前に、動こうという意志さえ持てない人たちに苦悩していた。
動く意志さえ持てない人たちが、どうやったって動くわけもない。チームのメンバーが動いてくれないことには、結果も出ない。そうなれば、トップは苛立ち、その矛先は彼に向けられる。
責める「上」と、動かぬ「下」に挟まれ、苦しむ中間管理職――。そこで今回は、「動こうとしない人々」について考えてみようと思う。
「僕の力不足だと言ってしまえば、それまでなのかもしれません。でもね、僕はどうにかしたいんです。この会社が好きだし、この会社はもっとビジネスチャンスを広げられると考えています。その思いは、社外の人たちと接すれば接するほど強まっていきます。そのためには、現場が動かないとダメだと思うんです。ところが、彼らは文句を言うけど、動かない。動かすのは口だけです」
「たまたま一昨年、うちの会社の売り上げが伸びたんです。でも、それはホントにたまたまで、ライバル会社が新規事業に参入するとかで撤退した。その空いた穴に、うちの会社が入り込んだだけ。つまり、うちの企業努力の結果じゃない。だから次を見据えて動かないと衰退するだけです。実際に、昨年の売り上げは減りましたし、今年の見通しも悪い」
「でも、どうにかしようと動けば動くほど、ドツボにはまっていくんです。精神的にもどんどん追い詰められていって、一時期はかなりやばいなぁって自分でも思うほど、イライラしていました。今はこうやって話せるだけ、図太くなったってことなのかもしれませんけど(笑)。それでも、のれんに腕押しって感じなのはしんどいですよ。例えば、『こんなことをやりましょう!』と提案するとしますよね。すると、みんな一応は賛成します。でも、実際に動くのは決まった2、3人。大半はまるで他人事で、自分から率先して動こうとはしない」
動かない人が多いのは実は「居心地の良い会社」
「具体的に、どういうことがあったのですか?」(河合)
「……。いろいろとありすぎて思い出せません。すみません。ただ、動こうとしない人は、動く人のことを常に否定する。『そんなことやって効果があるのか?』とか、『そんなの、うまくいくのか?』って。とにかく変わることにアレルギー反応を示す」
「かといって、現状に満足しているかというと、そんなこともなくて、文句ばっかり言ってるんです。文句を言うなら動け。動く気がないなら、文句なんか言うな。言われたことだけやっとけ、甘ったれるなと。あ〜、すみません。また、いろいろと思い出したら、頭にきてしまいました。ホントすみません」
この男性の会社の従業員は、300人ほど。オーナー企業ではない。彼は入社10年目の中途入社組。中小企業の割には、福利厚生も整っていて、働く環境も職場の雰囲気も悪くないそうだ。
「文句を言うなら動け。動く気がないなら、文句なんか言うな!」
その通りだ。私が彼の立場だったら、毎日、血管の2、3本が切れそうになってどうしようもなかったに違いない(笑)。
だが、ただでさえ、批判的な人たちにそれを言ったら、終わりだ。「売り言葉に買い言葉」ではないけれど、ますます自分の首を絞めることになる。それが分かるだけに、彼も苦しかったのだろう。
あくまでもこれは私の印象なのだが、これまでインタビューを行った中で、「動こうとしない人」に苦悩している人たちの多くが、「居心地の良い会社」と自らの会社を評する場合が多いように思う。
なぜ、居心地の良い会社には、動こうとしない人たちが多いのか?
居心地の良さに安住している? それが動こうとしない理由の1つなのかもしれない。
新しいことをやって、今あるものを失うのが怖い? そんな思いもあるのだろう。
いずれにしても、何もしない、動かない、批判ばかりする――。
これでは彼の指摘する通り、衰退の道を歩むしかないわけで。今あるものを失わないこと=何もしない、ということじゃない。常に時代に合わせ、自分たちの強みを生かしながら変わっていく。それが、“今”を失わないための鉄則だ。
「組織運営においてリーダーの及ぼす影響力は10%程度で、残りの90%は、部下であるフォロワーの人々の力が左右する」
こう説いたのは、米カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授だが、まさしくその90%が動かないことには意味がない。厳しい今の状況を生き抜くには、そこにいるメンバー全員に強い意欲が求められる。
その90%を引き出すのは、実に難しい。どんなに経営学やリーダーシップ論を学んでも、どんな優れた制度や仕組みを作っても、そこにいる人たちの“心”がなければ機能しない。それがいかに難しいことであるか。そのことを肌で感じるだけに、彼の苛立ちも絶えなかったのだろう。
組織内の結びつきを強化するエンパワーメント
エンパワーメント(Empowerment)―─。
これは、1990年代に入ってから、アメリカを中心に住民、患者、障害者などを対象とした地域・精神保健や福祉、看護、ヘルスプロモーションなどの領域で注目されている理論で、最近では企業経営においても取り入れられている。
様々な分野で様々な定義があるのだが、「自分たちの生活に重要な出来事に影響を与えたり、統御するための力を自分たちの中から引き出す個人やグループの能力を含む過程と結果」という文言が一般的に用いられる(心理学者のLovemore Nyatanga博士=英ダービー大学主任講師らが2002年に論文で示した定義)。
簡単に言えば、そこにいるメンバーたちが
・自分たちが持つ“力”に気づき、
・自分たちの問題として様々な課題に向き合い、
・メンバーたちで協力して、
・自分たちがより元気になるために行動する
ことを意味する。
また、エンパワーメントのプロセスではメンバー間の結びつきの強化が期待できるため、組織のソーシャルキャピタル(信頼によって築かれる人間関係の豊かさ)が豊かになることも期待できる(関連記事:自殺者が多い職場−経営者が置き去りにした“もの”)。
企業経営でエンパワーメントが注目されている背景には、リーダーシップの考え方のパラダイムシフトがある。
かつてはリーダーのカリスマ性や決断力が重要と考えられていた。それが、厳しい国際競争にさらされ、市場の環境変化が複雑性を増してくる昨今の状況では、社員の能力を引き出すリーダーが求められるようになっている。
個々の力は小さくとも、それらが集結した時に偉大な力を発揮する組織。社員一人ひとりが自ら考え、協働する組織。そんなエンパワーされたチームを作れるかどうかが、リーダーの腕の見せ所になっているのだ。
経営学の専門家の中には、「エンパワーメント=裁量権を与えること」ととらえている人がいるが、それは真のエンパワーメントとは言い難い。
確かに、「好きにやっていいぞ」と裁量権を与えられると、モチベーションは上がる。責任を持たされることで、気が引き締まるし、「よし、頑張ろう」という気持ちにもなる。
誰かに決められ、押しつけられる仕事よりも、自分で決めてできる仕事の方がはるかに魅力的だし、どうせ働くなら「好きにやっていいぞ」と任された方がいい。
だが、「エンパワーメント=モチベーションを上げる」ではないし、裁量権を与えればいいというものでもない。
共通の目的を達成するために協働する組織を作る
大体、世の中には「決められたことをやる方が楽。だって下手に自分で決めてやって、失敗した時に責任を取らされるなんてごめんだね」と、裁量権を持つことを初めから望んでいない人たちもいる。
前述の男性も、動こうとしない人たちを少しでも動かそうと役割分担をするなど試みた。ところが、「これって業務命令なんですか?」とイヤな顔をされたそうだ。
大切なのは、「自分で自由に決めることができる権利があるという感覚」をメンバーたちが持てること。それは、裁量権を与えられているか否かは関係ない。いかなる状況の中でも、「自分にできること」を見つけ、「自由を探し出すしなやかな心」を持てる状態にメンバーを導くことだ。
そもそも裁量権なんてものは、0か100かというものじゃないわけで。それこそ捕われの身となって強制労働させられているわけじゃないのだから、裁量権がゼロなんてことはない。少しだけ見方を変えることで「ゼロ」と思っていた裁量権を、1つ、また1つ、と増やすことができる力を人間は持っていて、その力を引き出すことが真のエンパワーメントなのだ。
また、エンパワーメントのプロセスでは、共通した目的を達成するために、「協力して共に働く=協働する組織」を作り上げることに価値を置いている。
他人と価値観を共有する喜びを味わえ、1人だけで頑張らなくてもいい。時に励まし合い、刺激を受けながら、「だったら自分も」と奮起できる組織。
「1+1=2」が「1+1=3」、「1+1+1=5」というように、チームのエネルギーが倍増される組織だ。
「僕の力不足だと言ってしまえば、それまでなのかもしれません」と、冒頭の男性は嘆いていたが、自信をなくすことなど全くない。自分を責め始めるとろくなことはない。言うまでもなく、原因は立ち上がった彼ではなく、動こうとしないメンバーにある。
ただ単純に、彼がそのメンバーをエンパワーできていなかっただけのこと。何もしない、動かない、批判ばかりする――。そんなパワーレスな状態にある人たちにも、“力=パワー”が宿ることをまずは信じ、彼らをエンパワーすることに誠心誠意取り組めばいいだけだ。
実はその気持ちこそが、エンパワーメントの過程では重要となる。
「チームを良くしたい!」、「変えたい!」、「みんなの力で変えるぞ!」という強い意志。エンパワーできるリーダーに必要不可欠な要素は、指導力でも強さでもカリスマ性でもない。立場とか役職とか関係ない。ただただ純粋に、1人の人間として、その強い意志を持てるかどうか、だ。
たったそれだけで?
そう思う方もいるだろう。
だが、実はこの真っ直ぐな気持ちを持てない人の方が世の中には多い。自分の立場を守るため、自分の成績を上げるため、自分の役目を果たすため、そんな自分のためだけに部下を動かそうとするリーダーがいかに多いことか。
批判的な人間ほど、相手の心理に敏感に反応する。
「しょせん自分のためじゃん」と思われた途端、すべてはアウトだ。
エンパワーされた人のパワーはほかの人に伝染する
その強い意志を持てたうえでやるべきこと。それは、「傾聴と感情の聞き取り」である。
すべてのチームメンバーを集め、彼らが何を思い、何に不満を抱き、どんなことを楽しいと感じ、「やってみたい」と思っているのか? それらをとことん吐き出してもらう機会を設ける。その時にはリーダー自らも、「チームを良くする」ため、「チームを変える」ために、何をどうやろうと考えているのか? その思いを吐き出さなくてはならない。
パワーレスな人々は、「自分の気持ちを聞いてもらえた」だけで有意義な気持ちになる。また、個々の感情が引き出されることで、メンバー間の仲間意識や意欲、共感といった感情が強まる。そして、何よりもリーダーの純粋な情熱に心を揺さぶられる人もいる。
最近、コーチングを取り入れる企業が増えているが、「傾聴」を基本とするコーチングだからこそ、組織運営にプラスを生み出すのだろう。
とはいえ、エンパワーメントにおける「傾聴と感情の聞き取り」は、たった1回ではダメ。何度も何度も繰り返し、エンパワーされる人を、1人、また1人と増やす。エンパワーメントの面白いところは、エンパワーされた人のパワーが、参加するほかの人に伝染するところにある。
もちろんそれは、すべての人に伝染するわけでもない。すべての人がエンパワーされるわけではない。
だが、どんなに時間がかかろうとも、必ず1人、2人と増えていく。うん、必ず増える。最低でも半年から1年はかかるだろう。でも、必ずや伝染する。なので、焦らずにやってほしい。
そして、トップもすぐに結果を求めないでほしい。
私もこれまで多くの人にインタビューさせていただいたり、取材をさせていただいたりしてきたが、強い意志を持って具体的な行動を取った人たちは、時間がかかっても、何らかの次につながる答えを見つけ出していた。
私なんかの励ましでは物足りないかもしれないけれど、せっかく「変えたい!」と立ち上がった情熱を大切にしてください。投げ出すのはいつでもできるのだから。
河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは、上司の立場、部下の立場をふまえて、真のリーダーとは何かについて考えてみたい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20130422/247004/?ST=print
【第6回】 2013年4月23日 鈴木博毅
歴史が教える教訓
未来のリーダーになれる人の3条件
今と同じように、大きな変革、未来のリーダーが求められていた幕末・明治期。古いパラダイムを壊し、新しい未来をつくれた人にはどんな共通点があるのか?福沢諭吉という驚くべき“近代人”の「突破法」から、今日本人に必要な「リーダーの条件」を考える。
新社会人に、4月末までに
やっておくべき研修とは?
?支配的な思考や考え方を「パラダイム」と呼び、特定の業界や社会体制が長びくとそのパラダイムはやがて固定化されていきます。
?書籍『パラダイムの魔力』の著者であるジョエル・パーカーは、パラダイムを新しく変えることができる人を、以下の4つに分類しています。
(1)研修を終えたばかりの新人
(2)違う分野から来た経験豊富な人
(3)一匹狼
(4)よろずいじくりまわし屋(なんにでも好奇心をもつ人)
?ちょうど4月半ば、スーツ姿が初々しい社会人1年生は長い研修を受け、現場の仕事を見学する忙しい毎日を過ごしている時期ですが、パラダイムを新しく変えることができる分類に「研修を終えたばかりの新人」が含まれることに、驚くビジネスマンもいるのではないでしょうか?
?彼らがその可能性を持つのは、既存のパラダイム(支配的な考え方)を外からフレッシュな視点で見ることができるからです。逆に私たちは業界のパラダイムにすでに長い時間浸かり、半ば常識としてできることとできないことの境界線を明確に理解しています。
?ところがそのような「業界の常識としての限界や発想」を知らない新人は、時に会社や業界が本来直面している問題を、新しい視点や枠組みで解決する発想を得ることがあるのです。
?したがって「研修を終えたばかりの新人」には、彼らが業界の古いパラダイムに毒されないうちに、以下のような質問への提案論文を書かせるのがいいでしょう。
・わが社が直面している大きな課題をどう解決するか?
・業界自体の問題や現状を打破する新しいアイデアを出せ
・景気の問題、人口問題がある中での新規事業の発案
?ビジネスの右も左もわからない新人が、何をほざくと馬鹿にするのは簡単です。しかし、彼らに自社の課題へ当事者意識を持たせておくことは、パラダイムを打ち破る新しいアイデアを醸成させるために、重要なチャンスでもあると考えるべきでしょう。
?ちなみにジョエル・パーカーは少し皮肉を込めて、最高のアイデアを思いつくときは、
1. 入社したての新人時代
2. その会社を辞める直前?
の2つの時期だとしています。
?新人時代は、フレッシュな視点で入ったばかりの会社や業界を眺めることができるから。そして会社を辞める直前は、斬新なアイデアを持っても頭のカタイこの会社では、新たなアイデアを事業化するだけの懐も、柔軟性もないと気がつくからです(本当に斬新なアイデアを持った人は、硬直化した組織の会社を辞めて独立してしまう)。
?鉄は熱いうちに打て、ということわざもあります。新入社員の頭脳が柔らかいうちに、斬新な発想を彼らから引き出すため、大きな課題を「質問形式」で彼らにぶつけることを、ためらわないほうがいいでしょう。役職が上がっている頃には、すっかり古いパラダイムに毒されているかもしれないのですから。
福沢諭吉が教える、
未来のリーダーをつくる3つの条件
?福沢諭吉は19歳の頃、ペリーの黒船が来航したことでオランダ語を学ぶことを兄から勧められ、長崎に遊学したことがのちの大活躍につながりました。
?ある意味で大きな変化に直面したことが、彼自身に新たな能力を身に付けさせることにつながったのです。その後、諭吉は長崎と大阪で蘭学書を読み研究する生活を続けることになりますが、彼は海外を知り、江戸幕府の視野の狭さを痛感していきます。
?日本の歴史初のアメリカ使節団として、咸臨丸に同乗したのはあまりにも有名ですが、その後渡欧(1862年)、そして再度の渡米(1867年)をしています。
?幕末の当時としては、極めて珍しく諭吉は「外側から日本のパラダイムを見る」体験を積んでいることがわかりますが、先駆者として彼は多くのメリットを得ることになります。以下の3つの条件を満たす人こそ、未来のリーダーになれるのです。
(1)新しい知識や変化を集団に導入できる人
?蘭学を学び、海外渡航の経験を持つことで、下級武士の家に生まれた諭吉は、その知識と経験を買われて中津藩、あるいは幕府内でも重要な役割を担うことになります。
?彼が1863年に書いた著作『西洋事情』は、当時珍しい世界の事情を詳しく教えてくれる書として飛ぶように売れ、のちの大政奉還や明治維新の呼び水となったと言われています。
(2)古いパラダイムに毒されず、見えないものが見える人
?諭吉は米国や欧米各国を歴訪することで、先進国の進んだ文明の科学技術が、一般庶民である中産階級からどんどんと生まれていることを理解します。
?何でも御上(江戸幕府)任せの古い日本社会では考えられないことで、維新後に書いた『学問のすすめ』では、国民全員が国家の進歩に貢献できることを特に強調しています。
(3)山積みの問題を解決する、新たなパラダイムを発見できる人
?諭吉は、複式簿記や西洋の保険制度を日本に最初に紹介した人物としても知られています。明治維新後の議会政治についても、その導入に尽力しています。
?古いパラダイムは、そのパラダイムでは解決できない問題を明確にしていきますが、日本を外から眺めることで、どのようなパラダイムに侵されているかを諭吉は理解したのでしょう。
?現代では自らの会社やビジネスを外から眺める経験が、新しいブレイクスルーを生み出すのと同じ意味だと考えることができます。
吉田松陰、高杉晋作、福沢諭吉、
誰もが世界の事情を知ることを目指した
?萩の「松下村塾」で知られる吉田松陰は、明治維新の精神的な起点となった人物として知られます。彼は諭吉とわずか5歳しか変わらない人物(1830年生まれ)ですが、ペリーの黒船来航によって、海外渡航を企てます。理由は海外の最新技術や知識を得るためです。
?長州藩で討幕のきっかけを作った高杉晋作は、1862年に藩命で上海に渡航しています。そこで見た清国の半植民地化の現状や西洋列強の武力などに衝撃を受けて帰国しています。
?大変革期に内側にこもり続けることは、古いパラダイムの中に浸り続けることに似ています。その枠組みからアタマが抜け出せないならば、問題解決力が向上せず、結果として古いパラダイムと共に衰退してしまいます。
?内側に閉じこもるだけでは、すでに山積みの問題を解決できないとき、私たちは一体どのように行動したらいいのでしょうか。これまでの習慣的なビジネスの進め方で海外メーカーとの競争に負けてしまうならば、新しい付加価値を生み出せないならば、どうすべきでしょうか?
?諭吉は書籍『西洋事情』や『学問のすすめ』で、日本の古いパラダイムを外から眺める経験を日本全国の人たちに勧めています。大きな集団でも小さな組織でも、古いパラダイムに苦しむとき、新たな視点を外側から集団に持ち込む人こそが必要とされるのです。
?『学問のすすめ』は140年前、変われない日本人と日本社会を変えるために書かれた書籍です。時代が変わるたび、リーダーに求められる素養も変わると言われていますが、大変革期を体験している今だからこそ、新たなパラダイムを組織や集団に導入できる人物こそが、未来のリーダーになる時を迎えているのではないでしょうか。(第7回に続く)
次回は4月24日更新予定です
http://diamond.jp/articles/print/34993
【第8回】 2013年4月23日 高津尚志,目的工学研究所 [Purpose Engineering Laboratory]
異なる価値観を「目的」で繋ぎ、社会をデザインできるか?
ビジネススクールでも深い議論が始まっています。
――目的工学研究所への手紙(その2)
スイスのビジネススクール、IMDの日本代表である高津尚志さんから、『利益や売上げばかり考える人は、なぜ失敗してしまうのか』を読んで次のメッセージをいただきました。IMDは世界的なビジネススクールで、日本をふくめた各国の多くの企業のグローバルリーダー育成に携わっています。毎年、各国の競争力を独自に分析した「世界競争力ランキング」を発行して多くのメディアを賑わすので、ご存じの方も多いと思います。
世界的ビジネススクールの日本代表の視野には、目的工学はどう映るのでしょうか。
世界と企業が変わりはじめ、
ビジネススクールも変わりはじめた
?世界はまさに、紺野さんたちの主張する通りに変わりつつあります。「何のための資本主義か」「企業はなぜ、この世に存在するのか」といった根本的な意味や「目的」を問い直そうとする方向へ大きく動いている、と感じます。
高津尚志(たかつ・なおし)?
IMD日本代表
1965年年生まれ。AFS奨学生として高校時代にカナダに留学。早稲田大学政治経済学部卒業。フランスの経営大学院INSEADとESCP、東京の桑沢デザイン研究所に学ぶ。日本興業銀行、ボストンコンサルティンググループ、リクルートを経て2010年11月より現職。
IMD学長・ドミニク・テュルパンとの共著に、『なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか』(日本経済新聞出版社)がある。また、リクルート時代には、世界各国で事業を展開する企業の経営理念の共有支援プロジェクトでの経験をもとに、『感じるマネジメント』(英治出版)を編者代表としてまとめた。
http://www.imd.org/country/jp/
?この本は、そうした世界の潮流を社会起業家やNPOで働く人たちばかりではなく、一般の企業で働く人たちに向かって書かれている点に非常に大きな価値があります。企業が社会の中で存在し、必要とされるためには目的が重要であるということを、これだけ豊富な事例を交えながら具体的に指摘した本は、これまでなかったように思います。
?本書で特に強く印象に残ったことの一つは、ヒューレット・パッカードの共同創業者、デイビット・パッカード氏が晩年に語った、と紹介されている言葉です。
「人々が集まり、企業と呼ばれる機関として存在するのは、個々人がバラバラにやっていては成し遂げられないことを実現するためであり、社会に貢献するためなのである」
?21世紀は企業のあり方が大きく変わっていくだろうということを、今、多くの人たちが感じはじめています。IMDでも、「企業はこれから何をすべきか」「企業の姿はこのままで本当にいいのか?」「企業は社会や人類とどのように関わるべきか」といった大きなテーマについて、ずいぶんと議論されています。IMDの学長も、たとえばユニリーバのようなグローバル企業のトップの方々と、そういう根本的な対話をする機会が増えている、と言っています。
?WWF(世界自然保護基金)と共同開発して、「地球の中における企業のあり方」「人類にとっての企業」というテーマについて、世界中の経営幹部とともに考えるようなプログラムもスタートしました。
社会人とは、働いてお金を稼ぐ人ではなく、
「社会をつくっていく人」
「よい目的を作るためには芸術家が一つのモチーフを何枚、何十枚と繰り返し描き直すかのようなトライ・アンド・エラーが必要」と指摘されている点も非常に重要だと思います。これを世界的経営学者ミンツバーグが「戦略はクラフティング」であると言っていることから引いている点も、ビジネススクールに身をおく立場としては理解しやすいことです。
?本書は、よい目的がなく、手段ばかりが先行してしまう組織は「計画と統制によって人々を利潤の最大化に駆り立てる」と指摘します。これはまさしく90年代後半以降、多くの日本企業が陥ったワナだと思います。数字ばかりを追い求めて、よい目的を繰り返し描くことをおろそかにしてきたのではないでしょうか。
?そのことを考えながら、自分自身がどう生きるべきか、ということについても思いをめぐらせました。企業にとって「利潤の最大化」が目的となり得ないように、人生にとっても「より多く稼ぐこと」が目的とはなり得ません。しかし、現実には、かなり多くの企業が利潤の最大化を目的とし、多くの人生が「稼ぐこと」のためのみに費やされているのは、とても残念なことだと言わざるを得ません。
?社会人とは単に、高校や短大、大学を卒業し、働いてお金を稼ぐ人のことだと考えている人が多いかも知れませんが、社会人とは本来、「社会を作っていく人」と定義されるべきだと私は思います。そういう意味で、これは真の意味での社会人になろうとする人に読んで欲しい本です。
?私たちの世代はある意味、上の世代と下の世代の「つなぎ目」に位置しています。20世紀後半の文化・文明の中を生きてきた上の世代と、それに大いなる疑問を感じ、21世紀にふさわしいビジネスのあり方や企業と社会との接点について深く考え始めた若い世代。今求められているのは、それら2つの世代の異なる価値観を「目的」という大きなフレームでつなぎながら、社会全体をデザインしていくことだ、とも感じました。
【出版記念セミナーのご案内】
来る5月15日、本書『利益や売上げばかり考えている人は、なぜ失敗してしまうのか』の出版記念セミナーを開催いたします。ご参加を希望される方は、以下のURLからお申し込みください。
http://diamond.jp/articles/print/34945
【第3回】 2013年4月23日 三浦由紀江
【第3回】
10代〜60代まで、110人のパート・アルバイトを
即戦力化する方法(2)【アルバイト編】
第190回NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(2012年8月20日放送)でも取り上げられたカリスマ駅弁販売営業所長の三浦由紀江氏。所長就任4年で売上を1億1000万円アップさせたが、所長就任4年目はあの東日本大震災があった。東北新幹線という大動脈を命綱にする大宮駅の駅弁販売がメインだけにこの痛手はあまりにも大きい。だが、この逆境にもめげずに、1本370円のミネラルウォーター「はやぶさウォーター」を“復興の旗印”と自ら考案。震災後の売上4割減のピンチを救う起死回生の一打になった。
このたび、『時給800円から年商10億円のカリスマ所長になった28の言葉』を刊行した三浦氏に、アルバイトを即戦力化し、売上を大幅アップさせる秘訣を聞いた。
右も左もわからない新人を指導するコツ
?私が所長を務めていたNRE大宮営業所は社員9人に対し、パート・アルバイトが110人ほどいますから、パート・アルバイトの即戦略化が業績向上のカギを握っています。
?前回は「パートの即戦略化」の話をしましたが、今回はアルバイトをなるべく早く戦力にする秘訣、定着率を上げる秘訣についてお話しします。
?入ったばかりのアルバイトが販売報告書に、「○○弁当をすすめたら、50代の女性に買っていただけました。とてもうれしかったです」とコメントしていたことがありました。
?早いうちにこういう経験をしたアルバイトは、積極的にお客様に話しかけ、お弁当をすすめするようになり、すぐに立派な戦力になります。
?では、右も左もわからない新人が、「自分がすすめた駅弁をお客様が買ってくれた」という経験をするには、どうしたらいいでしょうか。
?いちばん大切なのは、指導するスタッフがやさしく新人に接することです。
?先輩スタッフが、「おすすめした駅弁をお客様が買ってくれると、すごくうれしいからやってごらん」と背中を押してあげることです。
?私が大宮営業所長になったばかりのころ、入ったばかりのアルバイトが2、3日で辞めてしまうということがありました。
?不思議に思って売店に行ってみると、新人はレジ横に立って先輩の仕事を見ていました。
「なんで何もやらせないの?」
?と尋ねると、先輩スタッフは「いまは見るのが勉強なので」と言いました。
?私は思わず、「だから辞めちゃうんだよ!」と言いました。
?何の仕事もやらせてもらえず、1日中立たされていたら、誰だって「ここに私の居場所はない」と思い、辞めたくなります。
?仕事は、やって覚えるもの。
?お客様がいっぱいで、てんやわんやのときは先輩が応対したほうがスムーズですが、混んでいないときには新人にやらせても問題ありません。
?研修中のバッジをつけておけば、多少手際が悪くてもたいていは許してもらえます。
?実際、「がんばってね」と声をかけてくれるお客様はたくさんいるのです。
?新人が育っていく過程で大切なのは、先輩スタッフがやさしく接することです。
?仕事ができる先輩スタッフほど、「なにごとも最初が肝心ですから、厳しく指導すべきです」と言うのですが、私は必ず「やさしくしてあげてください」とお願いしていました。
ドキドキ感を武器にできる新人トレーナー
?私は2010年の夏頃から、アルバイトを始めて2ヵ月のスタッフを、新人のトレーナーにしていました。
?これは、アルバイトの定着率を高めるための工夫の1つです。
?ベテランスタッフに比べると、知識や技術は当然未熟ですから、一部の社員は「本当にまかせて大丈夫ですか?」と不安がっていました。
?でも、人に教えるには、仕事内容を十分にわかっていなくてはいけません。
「しっかりしなくてはいけない」という意識も芽生えます。
?実は教えることは、本人にとっていちばんの勉強になります。
?それに入って1、2ヵ月くらいのアルバイトは、職場に染まっていなので素直です。
「自分はここでちゃんとやっていけるだろうか」という、初めて売り場に立った日のドキドキ感を忘れていないのです。
?だから新人にやさしく教えられます。
?キツイ言葉を言ったり、嫌みを言ったりはしません。
?実は、ここが仕事に慣れたスタッフといちばん違うところです。
?仕事に慣れたスタッフのなかには、自分が働き始めた頃の不安を忘れてしまう人がいます。
?自分も仕事ができなかったことを棚にあげて、「こんなことも知らないの」とか「そんなこともできないの」と、平気で言ってしまうのです。
?本人に悪気がなくても、言われた新人の心は傷つきます。
?そんなことを言われて楽しく仕事ができるわけがありません。
新人と先輩がお互いを磨きあげる仕組み
?そこで思いついたのが、入って1、2ヵ月のスタッフにトレーナーをやってもらうというアイデアです。
?ただ、性格は人それぞれですから、トレーナーに向かない人もいます。
?性格はよくても、最初から仕事ができすぎて、新人の困っていることがわからなかったり、悪気はなくても言葉がきつい人はトレーナーに向いていません。
?入って1〜2ヵ月経った人からトレーナーに向いていそうな人を3人選び、それぞれに新人を2人ずつつけます。
?1回のアルバイト募集で採用するのがだいたい4〜5人なので、トレーナー候補は3人いれば十分です。
?この試みは見事に成功し、アルバイトの定着率は格段に上がりました。
?採用時には、募集広告を出したり、面接したり、オリエンテーションしたり、時間とコストをかけるわけですから、一度雇ったパート・アルバイトが定着してくれるのは非常にありがたいことです。
?さらに、教える先輩が急成長してくれます。
「この子はアルバイトを続けられるのかしら」と思うようなおとなしい子が、トレーナーの経験をしたことで、急に成長してくれたこともありました。
?まさに、トレーナーが新人に「逆研修」されるわけです。
?新人と先輩がお互いに磨き合って成長していきます。
?売店でテキパキと働く彼女たちを見ると、我ながらいいアイデアだったなと自画自賛しているところです。
お弁当は、渡し方で味が変わる
?アルバイトで働いてくれる学生には必ず、こう伝えます。
「接客がすべての仕事の基本だから、笑顔で接客ができるようになったら、どんな仕事に就いても大丈夫だよ。お給料をもらいながら接客のスキルを磨けるなんて、いいアルバイトでしょう。がんばってね」
?私は、「お弁当は渡し方で味が変わる」と信じています。
?渡し方というのは、お客様にお弁当を手渡す一瞬の出来事ではなく、「いらっしゃいませ」から始まって商品を渡すまでの接客です。
?接客の仕方次第で、お弁当はまずくもおいしくもなります。
?私がそう言うと、「誰がどう渡したって、お弁当の味が変わるわけないじゃない!」と言う人もいます。
?たしかに、お弁当そのものの味は変わりません。
?でも、食べる人の味覚は変わるのです。
?あまりおいしくないお弁当でも、「このお弁当を売っていたおばちゃん、面白かったなあ」と楽しい気分で食べれば、それほどまずいとは感じないでしょう。
?逆に、「あのおばちゃんはムスッとしていて、嫌な感じだったなあ」と思いながら食べれば、「あのおばちゃんにこんなまずい弁当を売りつけられた」と腹が立ちます。そしてそれがクレームにつながるのです。
笑顔がなかなか出ないスタッフには、こう接する
?お客様によりおいしいと感じてもらうお弁当の渡し方の基本は、やはり笑顔です。
?ただし、笑顔のトレーニング本に載っているような不自然な笑顔ではありません。
?私は、無理に口角を上げたつくり笑顔が好きではありません。
?効果的なのは、「ゲーム感覚で駅弁を売る」という方法です。
?自分で「この駅弁を○個、○時間以内に売る」という自分ルールを決めてから仕事をすれば、その駅弁が売れたときに「やった!」という達成感が生まれます。
「次は他の人が売れないお弁当を○個売ろう」と自分でゲームの難易度を上げたりしながら、楽しく仕事ができます。
?あるいは「私が鳥めしを売るから、あなたはさば弁当を売ってね。どっちが先に売り切るか競争よ」と提案し、ゲームに巻き込んでしまいます。
?すると、駅弁を売りつつ互いの接客を意識しながら、「また鳥めしすすめている」とか、「がんばって、さば弁当を売っているな」などと心の中で思い、ニコニコ楽しくなってしまうのです。
?実際、駅弁が売れたときの達成感、面白さを知って、自然に笑えるようになったアルバイトがいました。
?彼女はいつも仏頂面で、「笑顔で接客しなさい」と言っても、ニコリともしませんでした。
?ところがある日、彼女が「別人じゃないの?」と思ってしまうほどいい笑顔で友だちと話しているのを見かけました。
「ちょっと、なんでそんなに楽しそうな顔をしているのよ。いつもムスッとしているくせに。そんなに仕事が嫌なら辞めちゃって、ずっと友だちと遊んでいなさいよ」
?と冗談めかして言いながら、「彼女も本当はあんなによい笑顔ができるんだ。どうしたら笑顔で接客できるようになるだろう?」と思いました。
?そして、「やっぱり楽しく働いてもらわなくては」という結論に達したのです。
?それからしばらくチャンスを待ちました。
?そして、ようやく彼女が駅弁を売ったときにすかさず、「お弁当が売れたとき、面白かったでしょう??その気持ちを忘れないでね!」と声をかけたのです。
?すると彼女は、「はあい」と言いながらニコッと笑ってくれました。
?それ以来、彼女はきちんと笑顔で接客できるようになったのです。
?とにかく駅弁を売る楽しさ、仕事の楽しさを一度味わってもらうことが大切なのです。仕事の楽しさを実感すれば、どんな人でも笑顔で売店に立ち、接客できるようになります。
?こうしてアルバイトは、すぐに立派な戦力になってくれるのです。
次回は4月24日更新予定です
http://diamond.jp/articles/print/34522
【第2回】 2013年4月23日 水鳥真美
英国と比べて日本の差別意識が強いのはなぜなのか?
同じ伝統国家に見る“多様化”の深い溝と社会的背景
大陸に対峙しながら外敵の侵略を防ぐ
風土が似た英国と日本で異なる「差別議論」
?今回は、先進国に深く根付いている「差別」というニューフロンティアの輪郭を切り取りたい。
?英国と日本は似ていると言われる。ともに大陸と対峙しながらも水域によって外敵の侵略から守られた歴史の中で、島国の住人の特性が発達した。
?この結果、他人との間の距離感がほどよく保たれ公共道徳心が高い。どこでも行儀よく列をなし、待たされても文句を言わない。言葉使いも丁寧で直裁な物の言い方をしない。すぐに親しい関係にはならないが、時間をかけて構築する人間関係は続く――。
?少し表層的な観察だが、当たっているところも多い。しかし、英国に長く住むと日本との違いの方に気をとられる。特に感じるのは、英国における議論の活発さと対照的な日本における議論の不在である。
?かつて英国でも、社交の場で政治や宗教の話は避けたようだが、今ではそのタブーもない。市民社会の変化に伴う様々な伝統的概念が進化し、個人の権利、異性間・同性間の関係、家族のあり方、さらには何が国家を構成するのかといった概念が変化し、多様化している。そしてこの変化、多様化に根ざした議論が社会の活力となり、その進化を可能としている。
?BBCのゴールデン・タイムの人気番組『Question Time』では、その時々に社会を賑わすテーマに関するタウン・ホール形式の討論会を、全国各地の会場から生中継する。パネリストは政治家、学者、スポーツマンなど多岐にわたるが、議論を茶化したり、他の人の発言や立場を揶揄することはなく、疑似芸能人のように振る舞わない。
?議論が白熱すると発言は交錯するが、怒鳴り合いにはならない。取り上げられる問題は、政治・経済問題や国際情勢に及ぶが、市民生活に直結する問題に関する議論が一番白熱する。
?大都市で人種ごとにコミュニティを形成して住む実態は隔離状態であり是正されるべきか、教会は同性婚を認めるべきか、イスラム教徒の女性がヴェールをかぶることは容認されるべきか、といった問題が議論される。
?議論に際しては、単純に政治家を批判したり、官僚をバッシングしたり、外国に責任転化することはできない。1人1人の問題認識に基づく討論を経てとるべき政策に関し、自ら考えようとの了解がある。
?たとえば同性婚。英国ではすでに同性のカップルが民法上の関係を結び、異性間のカップルと同じ法的地位を享受している。同性同士のパートナーも、子どもの養育、別れたときの法的整理、相続といった各分野で家族、夫婦として扱われる。
日本よりも規制が厳しかった英国で
同性婚を認める法律が通過した意味
?そしてさらに一歩進み、今年2月、同性婚を認める法律が下院を通過した。これまでとの一番大きな違いは、結婚が宗教による祝福を求めることができることであるが、カトリック教会を筆頭に、ほとんど全ての宗教団体が反対した。
?また、伝統的な保守党の考え方に合わないとの意見も強かった。しかしながらキャメロン首相は、愛し合うカップルの結婚は、異性間、同性間により差別されるべきではなく、結婚という安定した制度に従うことを望むことは健全であるとの信念を貫いた。
?この問題において、日本の現状との対比で重要なことは、結婚であれ、民法上の関係であれ、あるいは単に恋人関係であるにせよ、単位としての同性の組み合わせが社会的に容認され、性的傾向により差別してはならないことが法律によって担保されていることである。
?しかし、実はここにいたるまでは、英国では個人の性的な傾向の選択は、一時日本よりもはるかに抑制されていた。英国では19世紀半ば以降、男色は死刑により罰させられ、その後刑罰は緩和されたが、1967年まで男性同士が性的関係を持つことは違法であった。それが半世紀後には、同性婚が認められるまでに変わったのである。
?もちろん、今でもホモセクシャリティについての意見は人様々である。しかし、どのような性的な傾向を持つかは、個人の権利であり、そのことにより職場や共同体において差別を受けてはならないという社会通念が確立している。個人的には賛同しなくても、その考えに基づく差別は許されないのである。
?近代日本でも短期間、鶏姦が違法とされたことはあるが、長い歴史の中では、西洋に比べて男色に対しよりおおらかな対応がとられてきた。男色に対するキリスト教と仏教の考え方の違いなどに根ざすことだろう。
?しかし、21世紀に入った現在、日本には同性を愛する人が存在しないという前提で社会が成り立っている。そして、たとえ存在しても、その事実は表沙汰にならないとの暗黙の了解に立って、同性愛者に対する差別的な発言や、雇用における差別も問題にされない。
黒人、アジア人を労働力に
移民の流入が差別禁止の転換点
?人種の違いに基づく差別の禁止についてはどうか。20世紀初頭までの英国ては、黒人、ユダヤ人、アイルランド人などに対する差別は黙認された。しかし第二次大戦後、労働力不足を補うために、アフリカ、南アジア、西インド諸島などの英連邦諸国から多くの移民が入ってくることが転換点となった。
?当初は白人と非白人の間の軋轢が強まり、1980年代初頭は、英国各地で非白人に対する差別に抗議する暴動が多発した。しかし一方で、人種の多様性の広がりを背景に、1960年代半ば以降から、人種差別を禁止する法律の整備が徐々に進んだ。
?もちろん、人種差別禁止を法制化し、罰則規定を設けただけでは、差別がなくなることに直結しない。近年は被害者の人種、宗教を理由とするHate crimeにより起訴される人が、むしろ増えているとの統計もある。経済状況の悪化による差別意識の顕在化である。
?また、人種差別の根絶も不可能であろう。しかしながら肝心なことは、人種差別禁止が立法化されることにより、国が人種差別を許さないとの意思を示すことである。その上で市民1人1人が自ら法律を守るのみならず、必要があれば告発もすることにより、法律の遵守に協力し、違法者が罰せられることである。
アイヌ民族以外に人種差別の禁止法がない
英国と違い多様性に目を向けない日本
?日本ではどうか。法の下の平等を規定する日本国憲法第14条には、「人種」という言葉も入っているが、アイヌ民族に関する特別な法律以外は、人種による差別を禁止する法律の規定はない。
?日本人の多くは、日本は単一民民族国家であり、外国人はお客様として大切に扱うので、そのような法律は必要ないと言うかもしれない。しかし、そもそも日本は単一民族国家ではない。
?また、観光やビジネス目的の短期滞在ではなく、日本に長く居住している非日本人に訊けば、差別の事例は枚挙に暇がない。たとえば、外国人が家や部屋を借りることに大きな困難が伴うことは周知の事実である。
?同じようなことが英国で起これば、人種差別として大家や不動産業者は告発され得る。最大の問題は、このような差別が存在していることについての問題意識が希薄なことである。
?人種差別を禁止し、打破することを必要とするような社会の現実が存在しないと言う人もいるかもしれない。しかし、これは鶏と卵の関係の話である。
?人口減少、高齢化の中で労働力不足が大きな問題であるににもかかわらず、移民に対する強い制限を設け、日本に居住する人の多様化を人工的に阻止している結果、人々の意識改革が進まず、政府も国会も人種差別禁止に関する立法に着手していない。
日本人女性の地位は世界135位中101位
なぜ伝統的概念の進化に努めないのか
?男女同権に対する差別についてはどうか。他の分野に比べれば、日本でも夫婦関係、公民権、雇用などに関し法整備が進んでいる。また、大学受験をはじめ教育分野では、女性の方が優勢であるとも言われる。
?しかし、一旦社会に出ると悲惨だ。世界経済フォーラムのGlobal Gender Gaps Index によると、日本における女性の地位は世界135位中101位。高所得国の中で後塵を拝していることはもとより、サウジアラビア、オマーン、カタール、バハレーン、クウェート、アラブ首長国連邦といった人権問題全般において多くの問題を抱えるアラブ諸国と、最下位グループの順位を競っている状態である。
?英国は、135ヵ国中18位であり、女性議員や官庁で幹部ポストに就く女性の数は多い。しかし、これでも良しとされていない。特に財界への女性進出が足りず、英国上位100社における女性取締役の数が少ない。
?そこで2008年に、女性担当大臣の要請により報告書が作成され、その中で2015年までに英国上位100社の取締役会のポストの25%が女性により占められることが望ましいとの提言がなされた。
?最近の報道では、この提言実現が2017年にずれ込むと予測されており、取締役会における女性のポスト占有率を、ノルウェーなど一部諸国のように法律で定めるべきという議論もなされている。
?アファーマティブ・アクションについては賛否両論あるが、女性取締役が増えること自体については、国、社会、個々の企業いずれのためにも、これを慫慂すべきとの考えが大層を占める。ここでも多様性の推進は良いことであるとの前提が、議論の出発点となっている。
?日英の国民性の比較に戻れば、両国とも伝統を重んじることにおいては共通しているが、社会の変化、多様性の広がりに基づき、伝統的概念を進化させる努力を進めている英国と進めていない日本の間には、大きなギャップがある。
?そして実は多くの日本人も、「なぜ日本が変われないのか」ということについて、疑問に感じ答えを模索しているのではないか。それでは、どうすればよいのか。これまで一定の時間をかけても変われなかった以上、あらゆる分野で荒療治を行うしかない。
?たとえば、毎年受け入れなくてはならない移民数の下限を決め、各大学、企業に公的助成を行ってでも、非日本人を一定割合受け入れることを義務化づける。女性については、採用のみならず、昇進、幹部登用においても女性の占めるべき割合を法的に決め、この基準を満たさない場合、法人税率上乗せといったペナルティを課す。
実は重要な「内部告発者」の存在
求められる無茶な変化を起こす気概
?一方で、2010年に英国で成立したEquality Billのような包括的な反差別法を制定し、罰則規定を設けることも必要である。
?さらに、日本の報道機関の姿勢にも前進が期待される。テレビ、ラジオ、新聞のいずれをとっても英国の報道機関は、日本の同業者に比べはるかに調査取材に力を入れる。そして、差別の問題についても具体的な事象とその背景に横たわる問題意識について取り上げ、厳しく告発する。
?そのような報道機関によるキャンペーンが議論を深化させ、政治家、政府も対応を余儀なくされる。また、内部告発者(whistle blower)の存在も重要である。自らの属する組織を告発することは、日本的価値観からは見下げたことと見られる。
?もちろん、告発の全てが客観的正義感からなされるわけではない。そうであっても告発の存在意義を認め、その上で、告発内容の当否を冷静に見極めるといった対応が必要である。
?極めて乱暴な意見であるが、このくらい乱暴なことをしないと日本は変われない。これまで日本を変えてきたのは、外からの乱暴な変化の襲来であった。今は、内部から少し無茶な変化を起こす気概が求められている。
(水鳥真美・英国セインズベリー日本藝術研究所統括役所長)
水鳥真美(みずとり・まみ)
1983年一橋大学法学部卒業。同年、外務省に入省し、在英国大使館公使、会計課長を経て、2010年辞職。2011年より英国ノリッチに所在し、欧州における日本の芸術、文化普及を使命とするセインズベリー日本藝術研究所統括役所長に就任。また、難民を助ける会理事、大和日英基金執行理事を務めている。
http://diamond.jp/articles/print/35049
崩壊するスウェーデンの学校制度(上)
教育が差別と分断を招くのか〜北欧・福祉社会の光と影(8)
2013年04月23日(Tue) みゆき ポアチャ
スウェーデンの学校が崩壊の危機に立っている。国の教育制度が前例のない批判の嵐を受けている。国際的な比較においても、スウェーデン生徒の学力の低下は著しい。
3月の終わりに、「学校の運営と管理責任を地方自治体から国家管理へ戻すことを要求する請願書」が提出され、それに続いて全国紙ダーゲンス・ニーへテルが「教員の月給を1万クローナ(約15万円)引き上げよ」と題する記事を掲載した。この記事は4月21日現在、9000人近くがフェイスブックの「いいね!」で共有している*1。
これらをきっかけに、4月以降、学校制度に対する疑問と批判が噴出している。
と言っても、学校の問題は今急に始まったわけではない。以前にも書いたが、まず教師の離職率が高い。筆者が勤めるヨーテボリの高校でも、校長をはじめ頻繁に先生が代わるので、私自身、半数かそれ以上の先生はもう名前すら分からない。というより、覚える気力を失った。
校長ですらしょっちゅう交代している。筆者が教えている高校では、この2年間で3人目の校長だ。スウェーデンテレビの報道によると、南部スコーネのヘッセルホルム・コミューンにある、6年生から9年生が通うティリンゲ校では、3年間で4人の校長が代わったとされている。同じ記事によると、同コミューンでは2010年の秋学期以降、校長が2人以上代わった学校が13校ある*2。
なので、これは局所的・地域的な問題ではなく、全国に蔓延している現象なのだ。
これについて新しく来た校長に、なぜ今までの校長が辞めたのかと理由を尋ねてみたことがある。彼は「それについて意見を言うことはできない。自分も知らない」という返事だった。が、彼は、校長が長期的にとどまることは非常に重要であるし、校長が代わることが学校の問題を悪化させていると思うと言う。
「とにかく我々は今、前任が辞めたギャップを埋めるために働いているのだ」という返事だった。
同僚である保健の先生は、最近は胃の痛みや体調の不調を訴える学生が増えていると言う。特に2011年秋から成績の評価方法が変わったことが生徒にストレスをもたらす大きな要因だと考えている。この新評価システムも、学生間に不公平と不平等をもたらすと批判されている*3。
学校システムの崩壊
定期的に行われる「学校査察」によると、教育現場の現状は惨憺たる結果だ。
2012年に査察を受けた小中学校のうち、「問題なし」とされた学校はわずか4%。残りの96%、全国745校のうち715校が何らかの点において「不十分である」とされている。
特に多かった批判点は、「生徒に必要なサポートが届いていない」ことだ。多くの学生が勉学で遅れており、支援を必要としているが、65%の学校で必要なサポートが実行されていない*4。
*1=http://www.dn.se/ledare/kolumner/peter-wolodarski-lyft-lararlonen-med-10000-kronor-i-manaden
*2=http://www.svt.se/nyheter/sverige/elev-man-har-inte-kant-sig-sa-trygg
*3=http://www.dn.se/nyheter/betygen-fortfarande-orattvisa
*4=http://www.dn.se/nyheter/sverige/betyget-de-klarar-inte-kraven
極端なケースでは、障害を負った生徒のために拠出されている補助金が、当の生徒のためには全く使われていないという事例もある。
報道によると、ストックホルム近郊のオーケル小学校は、脳性マヒ、自閉症、てんかん、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の障害を背負った7歳の生徒への特別支援金として昨年4万5000クローナを受けているが、同校の校長は「学校はリソースを見つけることができない」ため、これを同生徒のサポートにではなく、結局学校の一般予算に入れて諸経費として使ったことを認めている*5。
また、学校は生徒の発達状況について定期的に保護者に連絡することになっているが、これが適切に実行されていないとされた学校も65%に上る。
それ以外では、いじめが認められた学校が60%、十分な質を保った業務が行われていないとされた学校が53%、特別支援が不十分となっている学校が32%。
すべての基準を満たした学校は、全国に30校しかない。
学校が学校としての機能を果たしていないのか。これはほとんど、「学校制度の崩壊」と言ってもいい状況ではないのか。
誰でも先生になれる時代
同時に、「先生」に対する尊敬や敬意の念が失われている。「先生」になりたい人がいなくなっている。
全国紙ダーゲンス・ニーへテルに掲載された記事「ほとんど誰でも先生になることができる」によると、「先生のステータスは底辺に追い込まれている。大学の教員養成プログラムに入学するのは非常に簡単で、質問を読まずに試験を書いても十分だ」*6。
かつて、教育プログラムは大学で最も人気のある魅力的なプログラムだった。同記事によると、1982年には、小学校教諭の職1つにつき7.5人の応募があった。
が、2012秋には大学試験(Hogskoleprovet)の結果が0.1であった学生123人が、国の教員養成課程への入学資格を得ている。試験の最大スコアは2.0なので、100点満点に換算するとわずか5点である。
*5=http://www.dn.se/nyheter/sverige/pengarna-for-stod-at-johan-gick-till-annat
*6=http://www.dn.se/nyheter/sverige/nastan-vem-som-helst-kan-bli-larare
これほどの低スコアの理由は、恐らく試験を受けなかったとか、何らかの事情により試験の途中で退席したなどの理由によるものではないかと思われる。
スウェーデンでは、獲得した点数にかかわらず定員に達するまで自動的に受験者に入学資格を与えることになっている。そのため、応募者が少なすぎると、「質問を読まずに試験の答えを書いても十分」という事態が起こることになる。
教師の4人に1人が離職
また、教育庁のリポートによると、2007年から2012年までの5年間で、定年退職以外の理由で先生を辞めて他の仕事に就いた人は24%に上る。
離職率が高い大きな理由は、給与が低く労働条件が悪いことだ*7。
自発的に辞める先生も多いが、最近は学校予算などの理由で辞めさせられるケースが急増している。
筆者は、昨年まで2つの高校で日本語を教えていたが、1校では「履修する生徒数が少ない」ためにコースを開講しないことになった。こうした理由で、非自発的に、いわば「クビ切り」されて職を失っている先生たちもいる。
別の高校で日本語を教えているT先生は、スウェーデンでの正式な教員免許を取得するために大学に通っている。仕事をしながらなので、取得まで5年半を要するのだが、それも残すところあと1学期というところまできた。
こうして頑張っているのだが、彼女も先日、「来学期は日本語をとる生徒がいないので、秋から『arbetslos(無職)』になっちゃうんです〜(涙)」というメールをくれた。
「教職取って意味があるのだろうかと思ってしまう・・・。やっぱり日本語の人気は落ちてきてますね・・・」
さらに「私の学校、景気悪いみたいで、来学期からは私だけでなくほかの先生も数名辞めさせられるみたい・・・」
教職員の大量解雇と生徒の抗議スト
今秋に始まる新学期に、多くの先生が首切りされる予定だ。ヨテボリ全体で、教職員合わせて約110人が解任されるという 。
市内の2校、シーレスカ高とフヴフェルツカ高では、両校ともそれぞれ20人規模で教員が馘首される計画になっている。これまで学校で教えていた約4割の先生が、秋からの新学期には一気にいなくなるのだ。
*7= http://www.dn.se/nyheter/sverige/en-av-fyra-larare-lamnar-yrket
生徒たちの抗議行動の様子を報じるヨテボリ・ポステン紙(4月18日)
17日には「先生の大量解雇反対!」の声を上げて両高校の生徒数百人が抗議のストライキに起った。
ニュース報道のインタビューに答えていた、抗議行動を組織したフリーダという女子生徒は、こう話している。
「全く怒りを抑えられない。これほどの先生方が急に辞めさせられるということに、何の論理も正義もない」「教育は明るい未来をつくり、失業率を低下させ、将来の発展のカギとなるものだ。政治家は、これほどの先生が急にいなくなるということがどれほどひどいことか、分かっていない」
1年生のエリアスは言う。「生徒の数が変わらないのに先生が減るということは、残った先生に過度のストレスがかかるなど、いろいろな弊害がある。これによって学校の雰囲気をひどいものに変えることになる」
生徒たちは、抗議の署名を集めており、後に教育省に提出する予定だ*8。
学校がこれほどの状況に至った要因としてやり玉に挙げられているのは、1990年代に行われた2つの大きな教育改革だ。次回はこの2大教育改革の問題点について稿を進めていきたい。
*8=http://www.svt.se/nyheter/regionalt/vastnytt/elevprotester-mot-nedskarningar
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37602
常識をくつがえす戦史講座〜日露戦争
実は陸戦の展開を左右した鉄道輸送
2013年4月23日(火) 樋口 晴彦
[一般のイメージ]後の太平洋戦争と違って、日露戦争では、物資の補給はそれほど重大な問題ではなかった。
←日露両軍とも、鉄道によって十分な補給を確保できるかどうかが作戦を大きく左右した。
昔は補給物資を「糧秣」と呼んだ。食糧の「糧」と馬に与える「秣(まぐさ)」のことである。日露戦争当時は、この「糧秣」が補給物資の中で大きな比重を占めていた。
日本軍の1個師団には、約1万人の歩兵が配属されていた。専門兵科である騎兵・砲兵・工兵や後方支援部隊を含めると、総員は約1万8000人である。さらに、軍馬約5000頭を保有していた。
兵士の食事には、1日に米6合と味噌や缶詰などの副食物を支給した。その重量を1人当たり1.5キログラムとすると、1万8000人分で27トン/日となる。馬の場合はさらに大変だ。大麦5升(1升は約1.5キログラム)と秣2貫(1貫は3.75キログラム)の約15キログラムを与えるため、5000頭分で75トン/日である。つまり、1個師団当たり毎日約100トンの「糧秣」を必要とした。
日露戦争中で最大の戦いとなった奉天会戦には、およそ20個師団相当の兵力が参加しているので、計2000トン/日となる。
その他にも兵器、弾薬、被服、各種資材も運ばないといけない。また、大規模な戦闘が生起すれば消費量が急増する。そのため、3000トン/日くらいの輸送力を確保する必要があった。
馬匹輸送の限界
それだけの物資を、荷馬車で運ぶとどうなるだろうか。1馬力とは、標準的な荷役馬1頭のする仕事を計算したもので、牽引力(荷車を引く力)を180ポンド(約82キログラム)、1時間に進む距離を1万852フィート(約3.3キロメートル)としている。わかりやすくするために、時速を5キロメートルに設定すると、牽引力は約54キログラムとなる。そして、牽引力と荷車の重量の関係は、牽引力=摩擦係数×荷車の重量である。
地面が舗装道路でないこと、そして荷車の車輪がゴムタイヤでなく、木製車輪に鉄のたがをはめたものであることを勘案すると、摩擦係数は0.2くらいだろう。牽引力として54キログラムを式に入れると、荷車の重量は270キログラムとなる。荷車自体の重量を差し引くと、積荷は200キログラムくらいだ。そして、馬の労働時間を8時間とすると、1日の移動距離は40キロメートルとなる。つまり、1頭立ての荷馬車1台で200キログラムの貨物を1日40キロメートル運ぶのがやっとだろう。
しかも、馬の飼料も一緒に運ばないといけないので、遠距離輸送になるほどネットの輸送量が減少する。例えば、大連・奉天間の距離は約400キロメートルなので、往復に20日間かかる。これでは、積載した貨物のすべてを飼料として食いつぶしても足りず、戦場には何も届かない。
結局のところ、馬匹(ばひつ)輸送に頼っていては、遠隔地での軍事作戦は不可能ということだ。言い換えれば、大量輸送に適した交通機関、すなわち鉄道や船舶の利用が作戦の大前提となる。遼陽会戦・奉天会戦など、日露戦争の主要な戦闘が東清鉄道の沿線で繰り広げられたのはそのためである。
日本軍を悩ませた補給不足
日本にとって最優先の戦争目標は朝鮮半島の確保であるが、朝鮮内の交通事情が非常に悪いことが問題だった。開戦当時、鉄道が開通していたのは、京城(現ソウル)・仁川間だけである。しかも、仁川港はロシア海軍の根拠地である旅順に近く、開戦後に利用できるかどうか見込みが立たなかった。
そのため日本は、建設中であった京釜鉄道(京城・釜山間)の工事を急ぎ、開戦4カ月後の1904年6月には全通させた。さらに、鴨緑江南岸の義州に向けて、京義鉄道の建設にも着手した。だが、こうした活動が戦局に寄与することはなかった。日本海軍が黄海の制海権を獲得し、満州へ直接進撃することが可能となったのである。
日本軍の主力は、鴨緑江北岸の安東から北上して千山山脈を横断し、遼陽・奉天へ至るルートを進む第一軍と、遼東半島南部に上陸して、渤海湾沿いに進む第二軍であった。
第一軍は、安東までは船便を利用できるが、そこから先は陸路となるので、軽便鉄道(今日の瀋丹線)を敷設することにした。この軽便鉄道とは、一般鉄道よりも低規格の簡易鉄道である。建設に要する時間が短く、費用も安いというメリットはあるが、軽量の手押トロッコしか使えず輸送力は限られた。
日本軍は約300両のトロッコを投入した。しかし、これでは3個師団からなる第一軍の最低所要量300トン/日を満たすのが精一杯だった。さらに、第一軍の前進に合わせて軽便鉄道を延長する工事が遅れたために補給事情が次第に悪化した。
遼東半島南部に上陸した第二軍は、ロシアが建設した東清鉄道を占領した。しかし、ロシア側から捕獲したわずかな鉄道車両では輸送力が足らない。日本の鉄道会社から機関車や貨車を徴発して満州に運び込むこととしたが、レールの規格が障害となった。東清鉄道のレール幅はロシア軌(1524ミリ)だったので、日本標準の狭軌(1067ミリ)に改修しなければならなかった。
かくして第二軍は、6月の得利寺会戦以降には深刻な補給不足に陥り、兵士への食糧配給を減らさざるを得なくなった。そこで、現地で日本商人を雇い、柳樹屯(大連近傍の港)に到着した物資を小型帆船(最盛期には約400隻)で渤海湾方面に回送させるという非常手段を取った。
東清鉄道の輸送力増強に努めた日本軍
第一軍が鴨緑江を渡河したのは4月30日、第二軍が遼東半島に上陸したのは5月7日である。作戦計画では、ロシア軍の重要拠点の遼陽を7月中旬に攻撃する予定だった。しかし、上記の補給不足のために進撃速度が低下したため、攻撃開始が8月30日にずれこんでしまった。
日本軍の補給事情が好転したのは、1904年9月以降であった。東清鉄道の運転本数が増えるとともに、渤海湾奥に位置する営口港も利用可能となり、鉄道ルートと遼河を使った船便で物資輸送を行うようになった。
ただし、この段階における輸送力は、柳樹屯や大連から東清鉄道経由で600トン、営口港から1000トンの計1600トン/日にとどまる。しかも、営口港は冬季に氷結して使用不能となってしまう。東清鉄道の輸送力増強が急務となり、日本軍は鉄道車両の追加派遣と、単線の不便を解消するための待避線の増設を進めた。
その結果、日露戦争終了時には、東清鉄道に機関車約200両、貨車約4000両が配備され、大連・鉄嶺間を毎日16列車が運行した。1列車の貨車を50両、1両当たりの輸送量を5トンとすると1列車で250トン、日量にして4000トンの輸送力となる。かくして日本側は、満州派遣部隊に対する補給態勢をようやく確立したのである。
ロシアは凍った湖の上で貨車を馬で引いて運んだ
日本側は、開戦後なるべく早い時期に、まだ輸送体制が整わないロシア軍を撃破する戦略であった。その基礎となったのは、単線のシベリア鉄道1本では、ロシア側が満州に戦力を移送するのに時間がかかるという計算だった。開戦当初の輸送力は毎日4列車にすぎず、将来的にも6列車が限界だろうと日本側は推測していた。
シベリア鉄道の輸送力増強に当たって最大の障害となるのが、バイカル湖(最長幅680キロメートル、面積は琵琶湖の46倍)である。湖周辺の地形が険しくて建設工事が困難なため、ロシアでは、連絡船によって湖を横断する方式を採用していた。それでは本数を増やすことが難しかった上に、冬季には結氷によって連絡船が航行不能となるという問題があった。
しかし、日本の戦略は皮算用に終わった。ロシア側は、馬橇(ばそり)を使用して貨物を運ぶとともに、湖面に張った氷の上にレールを敷き、貨車を1両ずつ馬で牽引することで冬季の輸送を確保した。戦争後の最初の1カ月半だけでも、約4万人もの兵士を満州に送り込んでいる。さらに、突貫工事によって湖を迂回する鉄道ルートを1904年9月に開通させ、毎日12列車を運行するようになった。
かくしてロシアは、日本の予想をはるかに上回るペースで戦力を増強した。1904年前半の戦闘では日本軍の兵数がロシア軍を上回っていたが、それ以後はロシア軍が優勢な状況が定着したのである。
ちなみに、シベリア鉄道で欧州から1万キロメートルを移動して、満州に到着するのに50日間かかった。毎日12列車の到着とは、全線で600列車を常時動かしているということだ。これ以上に輸送力を増強するのは、いかにロシアといえども難しい。しかし、日本側の16列車の4分の3という数字は、兵力が多いロシアとしては、決して十分ではなかった。
1905年2月の奉天会戦の直前に、ロシア軍は、輸送力増強のために鉄道運行を片道とした。欧州方面から到着した列車は線路から外し、貨車を兵舎の代用にしたり、暖房用の薪にしたりした。歴史小説では、このエピソードをロシアの強大さを示す材料として取り上げているが、実際はその逆である。来るべき戦いに備えて物資の蓄積が必要だが、輸送力の余裕がないため、そんな不経済なことを敢えてやらざるを得なかったのだ。
以上のとおり、日露戦争の陸戦の帰趨を大きく左右したのは輸送力であった。戦略とは輸送力の範囲で検討すべきもの、言い換えれば、輸送力に従属する存在でしかなかった。現代の経営では、戦略論がやたらと持てはやされているが、フィージビリティのない戦略は単なる夢想にすぎないのである。
<歴史好きの読者のための付録>
その1 日本軍の基本構成
歩兵が作戦行動に従事する際の基本単位は、約200人の中隊である。直感的に言えば、「指揮官(中隊長)が肉声によって命令を下すことができる規模の集団」のことだ。歩兵中隊が4個集まって1個歩兵大隊となり、さらに歩兵大隊が3個集まって1個歩兵連隊となる。したがって、1個歩兵連隊は4×3=12個中隊から構成され、それに連隊本部要員などをプラスして約3000人の体制となる。
歩兵連隊が2個集まって1個旅団となり、さらに旅団が2個集まって1個師団となる。つまり、1個師団は2×2=4個歩兵連隊で構成され、約1万人の歩兵を有するというわけだ。
さらに師団には、専門部隊として騎兵連隊(約500人)・砲兵連隊(約1000人、大砲36門を装備)・工兵大隊(約900人)や、輜重(輸送)大隊・弾薬大隊・野戦病院などの後方支援部隊が配属され、総員は約1万8000人となる。
ただし、これは戦時体制であって、平時の兵力である現役兵はその半分くらいだ。残りは予備役兵を動員して充てる。
当時の兵役制度では、徴兵検査の後、まずは現役兵として3年間勤務する。除隊してからも、4年間の予備役、さらに5年間の後備役という形で予備兵力に編入され、有事に動員されるのである。
後備役兵は、さすがに体力が落ちているので、後備旅団という別の部隊を編成し、後方警戒の任務につくことを予定していた。しかし戦争後期には、日本側の戦力不足を補うために、後備旅団も一般師団と同じく最前線に配置されることが多かった。また、現役兵の経験がない(=兵士としての訓練を受けていない)者も、輜重輸卒(運搬兵)として動員された。
日本軍は、第1〜第12師団及び天皇陛下の親衛隊である近衛師団の計13個師団を開戦時に保有し、そのすべてが日露両軍の最終決戦となった奉天会戦に参加している。
その2 ロシア軍の兵力配置
日露戦争当時のロシア軍の兵力配置は、西方に大きく偏っていた。これは、18世紀末のポーランド分割によって緩衝地帯が消滅し、西部国境で強国のドイツとオーストリアに接していたためである。
当時のドイツは、1871年にプロイセンが他のドイツ諸邦を吸収して誕生した新興国家で、強力な帝国主義政策を進めていた。ヴィルヘルム二世はロシア皇帝と縁戚関係があったが、ドイツの潜在敵国であるフランスとロシアが同盟を結んでいたため、ロシアとドイツの関係も緊張状態にあった。
また、当時のオーストリアは、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スロベニア、クロアチアなどを領土に含む大国であった。ロシアがバルカン半島への影響力を強めるのに伴って、やはりバルカン半島に強い利害を有するオーストリアとの関係が次第に悪化していた。
以上のような情勢のため、ロシアは兵数100万人を超える強大な軍隊を保有していたが、開戦時に極東に配置されていた兵力は約10万人にすぎなかった。そのため、物資だけでなく軍団の輸送も同時並行的に進めなければならず、それだけ鉄道への負担が大きくなったのである。
常識をくつがえす戦史講座〜日露戦争
旅順要塞に無謀な白兵突撃を繰り返した、乃木希典率いる第三軍司令部は無能だった。騎兵戦力ではロシア軍が圧倒的に優勢だった。日本海海戦において、日本海軍はバルチック艦隊を全滅させ、奇跡的な勝利を収めた。−−日露戦争についてあなたが持っている「常識」をくつがえします。真の日露戦争には、現代のビジネスに役立つ珠玉の教訓が詰まっています。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20130411/246504/?ST=print
ボストンのテロから学ぶ自分と家族を守る方法
日常生活の中での一人ひとりの危機管理を
2013年04月23日(Tue) 矢野 義昭
ボストンでの爆破テロが発生し世界を驚かせた。幸い日本人の被害はなかったが、今年1月にはアルジェリアで人質拘束事件が起こり、日本人10人を含む多数の死者が出た。
最近は世界的にテロ事件や銃撃事件が多発し、日本人が巻き込まれることも多い。また、PM2.5の飛散、化学工場の爆発、放射能漏れ、鳥インフルエンザウイルスなど、有害物質などの拡散が深刻な汚染を巻き起こすケースも増えている。
これらの危機から、いざという時に自らと家族や従業員の安全をどのようにして守るかについて、一人ひとりが危機管理の具体的方法を知っておく必要がある。
1 どう自分の身を守るか
ア 無差別銃撃に巻き込まれた場合にどう身を守るか
銃が厳しく規制されている日本では、銃犯罪は少ない。しかしそれでも、近年は国内に銃が密輸入され、ときどき銃撃が発生するなど、増加傾向にある。また国外で銃犯罪や銃を使ったテロ、暴動などに巻き込まれる危険性も増えている。ここでは、万一銃撃に巻き込まれ、狙われそうになった場合に身を守る方法について紹介する。
人間は、平常の心理状態から、緊急時には別の心理状態になることが、心理学や生理学の研究により明らかになっている。
一般に緊急時にはアドレナリンの分泌が高まり、脈拍が上がり汗をかき、瞳孔も拡張し、視野は狭く音は聞こえなくなり、時間経過が長く感じられるようになる。これらはすべて危機への対応力を向上させるための、人体の本能的な生理的変化である。
しかしこのような状態でも、鼻から深く呼吸をして一度息を止め、静かに口から細く長く息を吐くという動作を数回繰り返すことにより、神経の興奮を鎮めて冷静さを取り戻すことができる。特に、吸った後一度息を止めることが大事である。
そのようにして平静状態を取り戻せれば、通常の判断力も回復する。危機に直面したら、まず平常の心理状態を取り戻し、冷静に状況を判断することが、身を守るための第一条件である。
平静さを回復したら、次には自らの身を守るための行動を取らねばならない。護身のために取るべき行動は、「避ける」「拒む」「防ぐ」という3段階である。
最初に取るべき行動は、まず「避ける」ことである。いきなり銃撃などの緊急事態に巻き込まれたら、冷静さを保ち、逃げ口がないかをまず探して、そこから屋外などの安全な所に逃避せよということである。
火災などでも同じだが、人々は近くの出口のみに殺到して、別の出口があることを忘れ、また探そうともしない。その出口をふさがれるとパニックに陥り、その場に凍りついてしまう。
そうなると行動の自由を失い、銃撃、焼死などに追い込まれてしまう。パニックに巻き込まれず冷静に広くあたりを見回し、窓その他の逃げ口を探せ。そうして、安全な所に逃げることをまず試み、危険からすみやかに遠ざかれということである。
次は「拒む」ことである。もし逃げられなければ、銃を持った犯人が自分に接近する経路は何かを予想し、その経路上に、何でもいいから障害物を置き、犯人の接近を拒否せよということである。
自分がある部屋に逃げ込んだとしても、単に戸を閉めるだけではなく、鍵をかけ、内側から家具などで侵入を阻止するように何重にも防がねばならない。こうしておくと犯人は簡単には侵入できないことを知り、あきらめて他のより侵入容易な場所にいる目標を狙うことになる。
それでもどうしても犯人に襲われた場合には、自から「防ぐ」ことが必要になる。どうしても犯人と直接対決することになった場合には、敢然と戦い自らを防衛しなければならない。
その場合に最も大事なことは、銃を何らかの方法で奪うか無力化することである。銃を持つ手を押さえるか持ち上げて、銃口を逸らすか、銃を振り落とすことが最も効果的である。
その場合には、手元のゴルフクラブ、バット、はさみ、その他何でも武器として利用できるものは利用すること。以上が護身のための3段階の行動である。
最後に、仮に銃で撃たれたとしても瞬時に命を失うことは稀である。たとえ撃たれても、諦めずに最大限に「避ける」「拒む」「防ぐ」の実行に努めれば、生存できる確率は高くなる。
実際の統計データーでも、そのことが立証されている。最後まで諦めずに対応行動を取ることが、生き延びるために最も大事な点である。
イ 近年の脅威度の高いテロの特色
最近の諸外国でのテロはたいへん高度化している。その実態について、2008年にインドのムンバイで起こった同時多発テロなどから、次のような特色が挙げられる。
脅威度の高いテロには、
(1)いくつかの小グループによる分散同時多発テロであること
(2)大量の弾薬、火器、爆薬、ロケット弾などを保有し重武装であること
(3)綿密な計画に基づき実行され、事前に訓練を行っていること
(4)統制指揮・通信組織が確立され、
(5)コンピューター、GPS、暗視装置などのハイテク装備を持っていること
などの特色がある。
今は世界的にどの国の軍も特殊部隊の強化に努めている。ウサマ・ビンラディン殺害でも米海軍特殊部隊が使われた。テロに対する戦いなどで、特殊部隊は柔軟に運用できるため、重要性が増している。
日本周辺国も特殊部隊の増強に努めている。日本の場合は、脅威度の高い過激派のテロよりも、テロや犯罪を装った特殊部隊の破壊工作の方が起こる可能性が高い。一般国民も日本がそのような脅威にさらされていることを自覚しておくべきだろう。
特に国外では日本人や日本企業も、このような脅威度の高いテロに巻き込まれる可能性がないとは言えない。最近の特色を踏まえて、海外での警護や企業の警備態勢を見直すことも必要だろう。
ウ 日本の国家としての在外邦人保護態勢の不備
外国の場合は一般に、ある国が内乱、騒擾状態になり自国の民間人がその国にとどまるのが危険になれば、緊急時には軍が危険を犯して救出し、自国まで警護しながら連れ帰ってくれるようになっている。
1985年のイラン・イラク戦争時に、イラクのフセイン大統領がテヘランの空爆に先立ち、イラン上空を飛ぶ航空機はすべて撃ち落とすとの警告を発した。そこで各国は軍用機や民間航空機を使い脱出し始めた。
しかし日本人の脱出支援は、当時の自衛隊には権限がなく、日航のチャーター機派遣も組合の反対と準備不足で利用できず、やむを得ずトルコ航空に依頼したということがある。
今では自衛隊には「在外邦人等の輸送」の権限は与えられている。ただし、戦闘下や戦闘状態になるおそれのある危険地域の日本国民を救出したり警護する権限は今でもない。また自衛隊は、隊員と邦人などの生命と身体を防護するため必要最小限の武器の使用が認められているだけである。今でも、脅威を排除して救出するために必要な武力の行使はできない。
在外邦人はまず自力で、安全が確保された後方の地域まで逃げてきて、指定の空港などにたどり着かなければならない。無事到着できれば、待ち受けた自衛隊が輸送機などで運んでくれる可能性が出てくる。
このように、日本は国として危機管理態勢が不備である。このため、国外で万一のことがあれば、在留邦人は国の保護は受けられない場合が多いことを覚悟して行動する必要があるだろう。
そのように自衛隊の権限を縛り、同胞を危険にさらしているのは、日本人自身の政治的選択の結果である。日本人自身がその理不尽さに気づき、自力で法令を改めない限り、危機になればいずれ犠牲者が出ることになるだろう。
2 組織の危機管理の共通原則に基づく行動計画
個人の危機管理の考え方も組織と基本は同じである。
東日本大震災では、帰宅困難者が東京都下だけでも約10万人に上った。その一人ひとりは、まず家までの距離や時間、人や交通の流れ、宿泊施設の状況などを確認しなければならない。
次に、今日は歩いてでも家まで帰るのか、帰るとすればどのような手段でどのルートを使い帰るのか、帰らずに泊まるとすれば、どこでどのようにして泊まるのかといった、自分の行動方針を列挙し、それぞれの利害得失を分析比較して、どの方針を取るか判断したことだろう。
このように、状況を確認したうえで、自分の行動方針を挙げて、その利害を分析比較して、行動方針を決定するという、一連の流れが個人レベルでも求められる。
判断を間違うと、歩いて帰る途中で疲れてしまい、泊まることもできず立ち往生することになるが、日ごろからそのようなことを予想して、帰宅経路を確認したり、宿泊の準備をしていれば、立ち往生しなくても済むことになる。
さらに行動方針が決まれば、靴を履き替えたり水を買うなどして準備し、決めた経路を歩き出すという行動に移る。個人では計画まで細部を詰めることは稀だが、山登りをする人は、綿密な計画を立てるはずだ。
危険を伴う場合には、予備計画を含めた綿密な計画を立ててから、しっかり準備して行動に移らなければならない。
家族の避難についても、何を持って出て、どのようなルートでどこに逃げるかは、最低限全員に徹底しておくべきだろう。
また両親が不在の時に子供たちにどのような行動をすればよいかを、教えておかねばならない。特に緊急時の連絡の確保と安否確認はどのような場合にもまず必要になる。
携帯電話は使えなくなることが多いので、公衆電話の使い方などほかの連絡手段の取り方を教えておいた方がよいだろう。
一般的なさまざまの危機に直面した時の身の守り方は、特に自然災害に襲われたときの対応のしかたは、自治体や消防関係のパンフレットなどでよく紹介されているので、ここでは触れない。
せっかくのこれらの貴重な情報に日ごろから目を通し、必要な対応行動を知っておくことが、いざというときに自分自身を守ることにつながる。「備えあれば憂いなし」は一人ひとりの身の安全についても言えることである。
3 訓練の実施
個人でも家庭でも、いざという時にどのようにして指定されたところに早く集まるかが、訓練の中でも一番基本になる。
津波の場合は、津波に飲み込まれる前に、一目散で避難場所に逃げのびなければ、生き延びることもできない。
家族や職場の仲間がいるところ、避難所などにたどり着けば、安否も確認でき、最小限の生存のため必要な水、食料、寝る場所なども確保されていることが多い。万一危機に直面しても、お互いに助け合うことができる。
1人では人間は弱い。発災直後の救命、救出活動でも、3日を過ぎると生存者が助け出される確率は急速に低下していく。
救命、救出は3日間が勝負である。その間に、被災者は何とかして家族の元か避難所にたどり着くことを行動の目標にしなければならない。
不幸にして身動きが取れない状態にある場合は、逆に体力を温存し、生き延びることを第一に行動する必要がある。特に寒さと渇きは生命の危機を招く。
そのような場合は、体力を無駄に消耗しないことが大切だ。水を確保し、保温することができれば、1週間程度は食料がなくても生き延びることも不可能ではない。
訓練でも、そのようなさまざまの危機に直面した場合に、生き延びるためのノウハウを教えておくことが大切である。
4 災害以外のリスク
以下では、自然災害以外のさまざまの危機に直面したときに、現場の企業管理者などの立場で、自社と従業員の身を守るための一般的な心構えや対応について、箇条書きで述べる。
あくまでも一般的な対応策であり、実際の行動は、そのときの状況に応じて、自ら判断しなければならない。
またこれらの条項はチェックリストとして活用されるべきものである。ただし、単なる指針にすぎず、自分で追加し修正しなければならない。
緊急用のチェックリストとして、索引をつけてマニュアル化し個々人に携帯させるか、ウェブサイトなどでいつでも見られるように家族や社内で公開しておくのが望ましい。
また各組織の危機対応チームには、このようなチェックリストを絶えず更新し、実用的なものにしておく責任がある。
日本国内でしばしば起こる地震、洪水などのチェックリストについては一般に広く公開されている。以下のチェックリストは主に、日本国内ではあまり見られない危機に関するものである。
日本の企業の海外進出や日本人の海外旅行などの機会が増え、日本人もこのような海外ではよくある危機に巻き込まれる恐れが高まっている。このためここでは、海外で直面する恐れのあるさまざまの危機から、とっさのときに身を守るための具体的なチェックリストを示している。
また、国内の危機対応にも適用できることは言うまでもない。
ア 突然の人身事故との遭遇
●一般の通りがかりの人の場合は、すぐに現場から遠ざかること
●ほかに死傷者がいないか確認すること
●すべての血や体液は感染の原因となることに注意すること
●被害者の体やその一部は、どうしても必要のある時以外、動かしてはならない
●遺体は覆い、見物人から見えないようにすること
●危険と思われる場所からすべての見物人を遠ざけること
●目撃者の名前、住所、電話番号を確認すること
●現場検証が終わるまで、いかなる証拠品も取り除いたり動かさないこと
●従業員などにぞっとする現場の清掃や後片づけをさせないこと、このような気のめいる作業は専門家に任せる
●血や体液のついた物はすべて漂白剤を10倍の水で薄めた溶液で洗うこと
●職場を閉鎖するかどうかを決定すること
●事故現場を目撃したかその跡を見た従業員に、心理的なケアを行うこと
●従業員に警察の取り調べに協力させること
●犯罪が予想される場合、警察の取り調べが終わるまで、事件について口外させないこと
●責められたり犯罪が疑われている人がいる場合、その人の心情に配慮すること
●安全性や事故の再発防止策について質問されることを予期すること
●葬儀、慰霊祭の出席者名簿、式の手順などの調整をすること
イ 航空機事故(自社のビジネスジェットなどが起こした場合も含む)
●どこの会社の機体か事故機の形状などから確認すること
●乗客名簿を入手すること
●死亡者と負傷者を確認すること
●死傷者の家族に関係者がいないか確認すること
●犠牲者が運び込まれた病院を確認すること
●入院治療患者の状況を把握すること
●関係者の家族がいれば、集まれる場所を確保すること
●家族を被害者や遺体に引き合わせること
●自社の機体の場合、犯罪やサボタージュの可能性を考えること
●自社の機体の場合、事故調査を受けることを予期すること
●自社の機体の場合、燃料漏れによる汚染問題が出ることを予期すること
●自社の要人が事故で死亡した場合、投資への影響を考慮すること
●自社の関係者遺族の事故現場などへの移動のための手配をすること
ウ 国外での暴動
●自国の大使館、危機管理アドバイザー、治安機関、政府機関などと、会社としての対応について調整すること
●すべての従業員とその家族に対して必要なことを説明すること
●たいていの場合は、扉を閉ざしてその陰に隠れているのがよい
●退避が決定された場合、建物から逃げるのか、国外に出るのか、その場合の退避先を確認する
●従業員とその家族と常に交信できるような連絡組織を作り機能させること
●通信手段が途絶する場合に備え、予備の手段を確保しておくこと
●緊急に避難する場合に備え、従業員やその家族のニーズを調整しておくこと
●大使館や治安機関と緊密に連絡を保ち、一般人向けの警告などを、漏れなく速やかに入手すること
●建物を退避するときには、建物の中に侵入されないように、扉を板で打ち付け、各部屋の入り口や窓を閉鎖すること
●従業員と家族の必要な常備薬を確認しておくこと
●いちど無人になった所に、一般の人や職場に戻った従業員が被る危険性について見積もること
●日本国内で犯罪を犯し国外に逃亡している者が紛れ込んだりしないよう注意すること
エ 爆発物(火災を含む)
●2度目の爆発の恐れのある建物や区域から人々を緊急避難させること
●爆発物が仕掛けられた疑いがある場合は、従業員を車やごみ箱その他の仕掛けられた恐れのあるものから遠ざけること
●遠隔センサーを使った爆発物が、間違って起爆しないように、トランシーバー、携帯電話、双方向ラジオ、その他の無線通信機などの、電子製品の電源を切るように全員に指示すること
●非常用出入り口と通路の障害物を除去すること
●爆発した建物のすべての扉を閉鎖し、燃え上がった建物に誰も入れないこと
●消防士に建物の内部配置図を渡すこと
●火災がテロ、放火その他の犯罪の疑いがある場合は、物を動かさず事故現場を保存すること
●事故が隣接居住地に及ぶ場合、所管の警察や消防署などに届けること
●消防が駆けつける前に、誰かに消火栓の位置を確認させること
●従業員全員の状況を確認するための連絡網を確保すること。また経営会議のために、翌日指定されたところにそれを報告させること
●火事が鎮火したら、電気、水、構造物の被害を確認するとともに、床の水による被害から守るために、価値のあるものは高いところに移すこと
●火災と有毒物質の影響について、専門家と話せるように準備すること
オ 誘拐
●誘拐保険と交渉専門家との契約の有無を確認し、あれば連絡を取る
●誘拐対処のための指揮センターを開き、その安全を確保すること
●電話記録装置を設置すること
●誘拐された人の家族に連絡すること、ただし間違って連絡しないこと
●誘拐された人の、常備薬とその投与の日付を含めた現在の病歴を確認すること
●起こったことはすべて記録すること、また記録をただちに始めること
●治安機関と連携しながら、誘拐の場所、使われた車、武器、犯人の特徴、犯人からの身代金の要求やコンタクトの有無などについての、目撃者の証言を確認すること
●他に誘拐の目標になる恐れのある者はいないかを確認すること
●他の会社の関係者も誘拐されていれば、その会社の対応チームと連絡を取ること
●被害者の写真を当局に届けること
●DNA鑑定のための頭髪を汚れないように容器に入れて準備すること
●被害者の血液型を確認すること
●治安当局と双方向の連絡手段を常に確保すること
●被害者の姓名、年齢、身体面と医療面の特徴、精神状態について当局や交渉人に情報提供すること
カ 銃撃
●事件が持続的な危険を及ぼすものかどうかを見極めること
●銃撃犯人の身体その他すべての目立った特徴を把握すること
●事件が起こっている間、緊急用電話をいつでもかけられるように、誰かにさせておくこと
●会社の要人を、死傷者の特定について支援するため、治安機関にすぐに派遣すること
●まだ隠れている従業員がいないか、建物や周辺地域を徹底的に探すこと
●治安機関当局がメディアにコメントを出す場合は、こちらの発するメッセージについて当局と調整すること
●治安機関の聞き取りのために目撃者を見つけ出すこと
●犯罪現場や武器を汚染から守ること
●必要に応じて、外部の清掃や修理を依頼すること、従業員に血の跡を清掃させたりしないこと
●また犯罪が起こる可能性のある時などは、入院中の犠牲者の身辺を警護するための警備員を手配すること
●入院中の犠牲者の居所を確認しておくこと、場合によって犠牲者は偽名を使うことを許されているかもしれない
●致命傷を負った従業員の仕事場の机などをどうするか決めること
キ 有害物質が空中に放出された場合
●空中に飛散した有害物質の安全性が確認されるまで、屋内で待機すること
●すべての窓や外部に通じる扉を閉じ、爆発の危険がある場合はブラインド、カーテンなども閉じること。開口部のまわりの隙間をテープで塞ぐこと
●建物内部の窓のない部屋に移動すること。化学物質が飛散した場合は地面より高い所が望ましい
●ラジオの機能を点検し非常用品を手元に置くこと。安全性が確認されるまで、ラジオとテレビの情報に注意すること。携帯電話は役立たない恐れがある
●避難が当局により命じられることがある
●仕事場の場合は仕事を止めて全員を屋内に入れ、部外向けの自動応対電話は業務が停止中とのメッセージに切り替える。外で仕事中の人に連絡を取り安否と所在を確認すること。上司は部下とお客の安全を守る責任がある。訪問中の部外者も含め、そのまま部屋に留まるように指示すること。すべての人の名前を書き出し、誰がいるかを必要なところに通報すること
●学校でも同様の屋内退避の措置を取るが、生徒には両親に携帯電話で連絡を取るのを許可し、先生がどこに退避しているかを校内放送で知らせること。扉や窓の閉鎖は校内放送などで徹底すること。水、食料などの非常用品の安全性に配慮すること。退避する屋内の部屋は収容スペースを確保すること。有線の電話が使用できれば望ましい
●車内にいた場合は、家庭や職場に近ければ急いでそこに退避すること。それができなければ道路の脇に車を寄せ、できるだけ安全なところに停車し窓を閉じること。エアコンの通気口も塞ぐ。熱を避けるため橋の下や影に車を止めるのが望ましい。ラジオの情報に注意すること
●一般に屋内退避は数時間で終わることが多く、酸欠などを心配する必要は少ない
以上が主なチェックリストであるが、最終的にはそのときの危機の状況に応じて、個人個人で判断し行動しなければならない。ただし、ラジオなどで情報が得られる場合は、危機時の対応については各地域を管轄する自治体、消防署、警察などから指示が出されるので、その指示に従い行動するのが原則である。
特に、管理職や危機管理に責任を持つ立場にある者は、従業員とその家族を危害から守り、無事に安全な環境にまで導く責任を負っている。また治安当局に協力し、地域や社会を2次被害から防ぐ責任もあることを忘れてはならない。
本来、危機管理は個人の責任であるとともに、社会全体の責任でもある。しかし、日本では、これまで歴史的に平穏で安全な環境が保たれてきたこともあり、一般に危機意識が希薄で、国や企業の危機管理体制も不十分である。
しかし、国際化時代にはいつでもどこでも危機が突発して、それに巻き込まれる恐れが高まっている。日本でも危機管理術を一人ひとりが身につけ、社会全体の危機管理能力を高める必要に迫られている。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37641
ドイツで最悪の医療過誤スキャンダル
心身障害の息子のために28年間損害賠償金を待つ母の訴え
2013年04月23日(Tue) シュピッツナーゲル 典子
バイエルン州に住むクラウディア・Bさん(61)の人生は、息子の誕生により激変した。息子ダニエルさん(28)は、病院の対応ミスで重度心身障害児として生まれ、生涯介護の必要な生活を強いられる羽目になったのだ。
それ以来、クラウディアさんは、息子のために損害賠償金を求める裁判で提訴し続け、どの裁判にも勝訴した。
だが、保険会社は28年過ぎた今も、損害賠償金の一部を支払っただけで、大半の支払いを拒否し続けている。ドイツ最悪の医療過誤スキャンダルとも言われるこの事件で、医療ミスを正当に評価してもらいたいと願い、法の下で闘い続けている1人の母親の姿を追ってみた。
危険サインがあったのに、放置されたままだった産婦
28年前に一体何が起こったのだろうか。筆者は医学や法学の専門ではないため、詳しく説明できないが、メディアの報道(アウグスブルガー・アルゲマイネ紙、シュピーゲル誌)によれば、おおよそ以下の通りだ。
1984年10月、クラウディアさんと夫アドルフさんは、息子の誕生を楽しみにしていた。妊娠中も問題なく過ごしたクラウディアさんは、夫とともにわが子を腕に抱きしめる日を夢見ていた。
陣痛が始まったクラウディアさんは、行きつけの病院へ急いだ。その後、破水があり、緑色の羊水が流れ出した。
羊水が緑色ということは胎児の排泄物によるものと言われ、その羊水にいる胎児は酸欠になるため、帝王切開やなんらかの緊急措置が必要だという。間違った対応をすれば、胎児になんらかの悪影響を及ぼすことは明白らしい。
クラウディアさんが緑色の羊水に気づいたのは夜中の1時ごろ。だが、病院スタッフは、クラウディアさんと胎児に対し何の処置も施さなかった。
クラウディアさん夫婦は第1子誕生を楽しみにしていた
cChristian v.R /pixelio.de
担当の産婦人科B医師は、夜中2時15分に帰宅、助産師Cさんはいつの間にか姿を消してしまい、クラウディアさんがCさんを見かけたのは夜が明けてからだった。
ダニエルさんは、その朝10時14分に生まれた。緑色の羊水という危険信号があってから9時間後のことだった。
「息子は蒼白で、産声も上げなかった・・・吸啜(きゅうてつ)反射(母乳を吸う力)も全くなかった」と、クラウディアさん。
「出生後、ダニエルは痙攣発作を繰り返していたのに、一般小児病棟へ移されました」
その2日後、異変に気づいた病院スタッフはダニエルさんを近郊の小児専門病院へ移した。この時点で、ダニエルさんはすでに脳障害があると判明した。胎内での酸素欠乏により、脳内出血を起こした模様だ。
待望の出産という記念すべき日に、クラウディアさん夫婦は両親として思い描いていた夢を奪われてしまった。
法廷外での円満解決を望んだものの・・・
そして、クラウディアさん夫婦の闘いは、病院関係者の加入している保険会社アリアンツとバイエルン保険協会を相手に始まった。
担当医師と助産師、看護師の対応ミスにより、ダニエルさんは重度心身障害者になった・・・この事実は、誰の目にも明らかだった。そう思ったクラウディアさん夫婦は、裁判を避け円満解決を望んでいた。協議は8年間続いた。
「当時は、現実を受け止めるのに精一杯で、今後どんなことが待ち受けているのか想像できなかった」
「生涯介護が必要な息子のために、安心して生活できる賠償金を請求しました。夫と私がいなくなったら、ダニエルは一人で生きていくことができません。病院側が医療ミスを認め、謝罪してもらいたい一心だった」
両保険会社との和解が得られないことから、クラウディアさん夫婦は法の下で闘う手段を取った。
4回の裁判で勝訴した家族
1992年12月、クラウディアさん夫婦(原告)は、ダニエルさんの障害は病院スタッフの対応ミスにあるとしてケンプテン地方裁判所へ提訴。提訴相手は、産婦人科B医師、看護師、助産師Cさん、病院の所在地オーバーアルゴイ地方の4者(被告)。
勝訴1:1995年、ケンプテン地方裁判所は、原告の訴えを認め、損害賠償金を支払うよう被告に判決を下した。病院側は対応ミスを一部認めるものの、ダニエルさんの心身障害の要因となったわけではないと主張。アリアンツとバイエルン保険協会は、ミュンヘン上級裁判所へ上告。
勝訴2:2005年、判決が出るまで9年の月日が費やされ、審査は難航した。ここでも原告は勝訴した。ミュンヘン上級裁判所は、さらなる上告を受け入れないことを命じた。
勝訴3:2006年、ミュンヘン上級裁判所のこの命を無視して、両保険会社は連邦最高裁判所へ上告した。最高裁判所は、原告の勝訴と判決を下した。
勝訴4:2011年1月、ケンプテン地方裁判所は、損害賠償額を審査。両保険会社に対し以下の判決を下した。
「原告の請求した損害賠償金104万ユーロ(1億3000万円)と利子をクラウディアさん家族に支払う。この額には、ダニエルさんの介護やリハビリに携わってきた家族への慰謝料や住居の改修費などの費用も含む。これに加えてダニエルさんへ月額3225ユーロ(約40万円)の年金を支払うこと」
これを受けて、両保険会社はクラウディアさん家族にとりあえず22万ユーロ(2750万円)を4回分割で支払った。
という経緯だ。クラウディアさんは4回の裁判で勝訴し、長年闘ってきた苦労がやっと報われたと思った。損害賠償請求金の満額支払いという法廷判決が下りるまで、なんと20年近くもの時が過ぎ去っていた。
二転三転した法廷判決
1984年10月、病院で何があったのだろうか
JMGcpixelio.de Geld)
その後、アリアンツとバイエルン保険協会からさらなる損害賠償金の支払いを期待していたクラウディアさんにまたもや災難が降りかかった。
両保険会社の弁護士は、「損害賠償金額104万ユーロと利子を支払う」という判決を不服とし、アウグスブルク上級裁判所を経て、ミュンヘン上級裁判所へ新たな訴訟を起こしたのだ。
そして2012年2月、ミュンヘン上級裁判所の判決は、クラウディアさんにとって信じられない結末を迎えた。
「B医師とC助産師、看護師の責任は、2011年1月の損害賠償提示額(104万ユーロと利子)の20%に相当する」
ダニエルさんは、母親の胎内にいる時にすでに異変があった。心身障害は人為的なミスによるものではなく不可抗力で起こったというのが理由だ。そして、両保険会社に30万ユーロ(3750万円)の損害賠償支払いを命じた。
「すべての裁判で勝訴した。事態は終結するものと思っていたのになぜ・・・」と、クラウディアさんはショックを隠せない。
医療鑑定に疑惑浮上
そんななか、クラウディアさんのZ弁護士はある書類に目が留まった。アリアンツ委託の医師(ハイデルベルク大学小児科前教授)R氏が作成した鑑定書に一部信頼性に欠ける記述があることに気づいたのだ。
ミュンヘン上級裁判所は、この鑑定書により、クラウディアさん家族への損賠賠償金額30万ユーロ(3750万円)の判決を下したようだ。
Z弁護士は、「ダニエルさんの脳内出血は、脳のダメージに起因することは明白だ。当時のコンピュータ断層撮影(CT)記録を見なくても明白で、大スキャンダルだ」と語る。
Z弁護士の声明により、神経放射線学専門家が初めてダニエルさんのCTを検証することになった。
「ダニエルさんの脳障害は、分娩中の酸素欠乏が原因で発症した。緊急処置で酸欠を最小限に留める可能性もあった。脳内出血は未然に防げた」
上記審査結果には、さらなる5人の専門家が同じ結論を提出した。
医療ミス裁判は長くても2年かかるのが一般的
クラウディアさん家族を報道したドイツ第1テレビの番組制作者コメントによれば、損害賠償金が高くなればなるほど、保険会社は支払いを拒んだり、ありとあらゆる理由を挙げて提訴し続け、支払いを長引かせるのだという。
ベルリン・フンボルト大学の保険専門の教授は、「20年以上も続く医療ミス裁判は国内でも極めて稀だ」と、語る。
裁判が長引くと、原告は精神的にも経済的にも尽き果ててしまい、不本意な賠償金額であっても、その提示額を受け入れてしまうことが多いそうだ。
同教授は、長期戦になる医療ミス裁判は、国内で分かっているだけでも年間2万4000件ほどと推定する。ちなみに、医療裁判専門の弁護士によれば、医療ミスの判決は長くても2年ほどで終結するのが一般的という。
泥沼化する保険会社との係争
クラウディアさん夫婦は、息子の介護に専念するために地元で経営していたコンディトライ(ケーキ屋)を売却した。自宅もダニエルさんの住みやすいように改修した。リハビリはありとあらゆる処方を試みた。その甲斐あって、ダニエルさんは少し歩けるようになった。
悲しいことは、法廷外でもあった。息子のために長年一緒に闘ってきた夫は、2010年ガンで逝ってしまった。クラウディアさんの両親も他界した。
現在ダニエルさんは、月曜から金曜日までケンプテンの心身障害者施設で過ごし、週末になると帰宅する。クラウディアさんは娘と一緒にダニエルさんの介護を続けている。
クラウディアさんは、息子のために最後まで闘い抜くという
cMichael Staudinger/pixelio.de)
この3月28日、「損害賠償は請求額の4分の1」の判決に異議ありと上告したクラウディアさんに、アウグスブルク上級裁判所の判定が下された。
「アリアンツとバイエルン保険協会は、5万1500ユーロ(約640万円)の損害賠償追加金支払いをする。ダニエルさんへの年金は、3カ月ごとに2128ユーロ(26万6000円)の支払い。これまでの裁判費用は、最高86%までクラウディアさんが支払うこと」
つまり、損害賠償追加金と支払い済みの22万ユーロと合わせて総額27万1500ユーロ(約3340万円)ほどが、クラウディアさんに支払われる総額である。
「まさか私の人生の大半を法廷で闘うことになるとは考えていもいなかった」と、クラウディアさんは肩を落とす。
「28年間、闘ってきたことが水の泡になるのでしょうか・・・でも、私は息子のために最後まで闘い抜きます。諦めません」
28年目の謝罪
クラウディアさんは助産師Cさん(52)と面会した。Cさんは、クラウディアさんと同地区に居住しているため、これまで街角でお互いに見かけることもあった。だが、2人が言葉を交わすのは28年ぶりだ。
「対応ミスでした。本当にごめんなさい。裁判が無事終結するために、どんなことでもします」と、Cさんは謝罪した。
産婦人科医B医師も対応ミスを認めた。B医師は、自分の弁護士D氏同席のもとでクラウディアさんと面会した。
D弁護士は、「ミスを認め、謝罪するということは、どんな意味を持つのか分かっていますね。あなた(B医師)が医師賠償責任の保険加入先アリアンツは、あなたから手を引きますよ、それでもいいのですね」と念を押した。
その言葉を遮り、B医師は「担当医師として、クラウディアさん家族の希望する損害賠償金を支払ってほしい」と、アリアンツに依頼したことをクラウディアさんに説明し、謝罪した。
保険会社側は、裁判続行の姿勢を崩していないらしい。クラウディアさんの闘いはまだ続く。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/37596
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/612.html
5645. 2013年4月23日 01:20:52 : FnsgwNyZyU
[ウッチーのそこ敏感なところ」→うむ?うむ?525円では病気の覚悟が要ります。なんだ目が覚めちゃった。でも、寝なくちゃ。闘いはなが〜い。
「人生は闘争の異名なり」エンゲルス?ゲーテ?ベートーベン?・・違うな。
14. 2013年4月23日 01:21:40 : Q1AShcAlNU
>11様のコメントを読んで驚いた。派遣労働者2000万人で労働人口の37%ですって。
安陪は労働者を消耗品としてみているようだ。
最近目につくのは、クレジットカードの発行乱発だ。
猫もひゃくしも簡単にクレジットカードが取れるようだ。
これは銀行に金があまっている証拠。
日銀が270兆円の日本円を印刷してばらまくのだから、
借り手探しということだ。
1990年のはじめごろ、アメリカでは学生を対象にクレジットカードをばらまいていた。どこのキャンパスでも、机を並べて学生たちにクレジットカードを勧めていた。一人の学生が数枚のクレジットカードをもつようになった。
そうして彼らは、借金を重ね、返済ができなくなって自己破産に追い込まれていった。
今の日本の現状を見て、日本人も彼らの二の舞を踏むのだろうと思うとやり切れない。
小沢さんが首相になっていれば
消費税増税もなかった、
原発再稼動もなかった、
TPP参加もなかった、
尖閣問題もなかった.
安陪政権の下では、日本国民がますます不幸になる。
参議院選挙では、自民、公明、維新、みんなの党は絶対勝たせてはダメだと
言いふらしている今日此の頃である。
36. SaveChild厨 2013年4月23日 01:21:59 : hfhZnjAARar8w : K45z4ht6Kw
このスレのテーマと同じですね
http://blog.goo.ne.jp/luca401/e/3ab2edc9cb9dbf0e7be6435485049704
---------------------
ENTEROSGEL tube 225g , Price: 14 EUR
http://www.enterosgel.eu/an/koupit/
Enterosgel (Methylsiliconic Acid Hydrogel) Oral Paste 225g/8oz
http://www.amazon.com/Enterosgel-Methylsiliconic-Acid-Hydrogel-Paste/dp/B0071CSH78
----------------------
爺さんは経済活動へ邁進するということですので
このスレのまとめサプリ達です
http://www.ebay.com/sch/sis.html?_kw=ENTEROSGEL+225g+Total+Body+Detox+Cleanse+Enterosorbent+Digestive+Health+PHARMACY
18. 2013年4月23日 01:26:59 : cCz4ye6Qk7
河村たかし氏のような政治家が多かったら世の中が変わるのにバカ議員のほうが多い。
河村氏もエライがそれを選んだ名古屋市民もエライ。
393. SaveChild厨 2013年4月23日 01:28:13 : hfhZnjAARar8w : K45z4ht6Kw
>>爺さん お疲れ様でした
人生1度しかありませんからね
私も経済活動に本腰をいれますよ
07. 2013年4月23日 01:28:42 : 1QzUFBr3PQ
02 03あきれた
27. 2013年4月23日 01:30:46 : Pero5oVG8c
検察も裁判所も地に落ちた日本の司法
検察と裁判所の癒着
司法と行政の癒着
立法と行政の癒着
田中角栄を裁いた三木総理時代から日本は腐っていたのだ。
外国のヤクザ役人の言いなりになった日本の行政も司法も立法も植民地なみな
だらしなさ。
小澤一郎 立ち上がれ! 臥床薪炭 起死回生 参議院選挙を勝利せよ!!!!
01. 2013年4月23日 01:34:08 : 1BVlp3dpkE
生ぬるいな「売国奴」では!
01. 2013年4月23日 01:39:22 : DqDYgSmRfI
総裁選では永田町に中傷ビラをばら撒き、
ネットでも国会でも自分に都合の良いデマを吹聴し、
カメラの前ではシタリ顔で民主党への当て擦り。
これ程までに下劣で陰険で美しくない宰相を知らない。
11. 2013年4月23日 01:43:57 : BMrorzPuak
僕は最近買ったガイガーカウンターを持ち歩くようになりました。
賛成と反対批判も両方あるようですが買い物をするときには商品をかならず自己の責任で買うのだから放射線の安全を自分でチェックして買うようにしています。
国はもう幕引きしたいのかもしれませんが私にとってはさあこれからです。
03. 2013年4月23日 01:48:57 : uYyIFnNH4Q
南が北の核の傘に入って隷北しろ、ということか。
>>01
日本では創価学会でももう会員にマスゲームをやらせるこができない
394. SaveChild厨 2013年4月23日 01:49:16 : hfhZnjAARar8w : K45z4ht6Kw
>>390 雪白金梅 , 白キンバイ
http://item.rakuten.co.jp/peteco-thegarden/epw101_002563/
15. 2013年4月23日 01:51:09 : BMrorzPuak
そもそも放射能で人間だって即死するような地帯なんでしょ?だからあの場所は動物というか裸の無防備なネズミなんて生きられるような場所などではなかったか。
人間だって近寄れない場所なんであって、ていのいい嘘っぱちの話じゃないか?
07. 2013年4月23日 01:52:14 : QEE5WljJ3M
東北の震源地って海底じゃないの?
82. 2013年4月23日 01:54:31 : 2PSrHvqhCo
国務院総理 李克強(←小沢さんのところで御世話になった人)
↓
部(省庁に相当)
↓
△△(集団)有限公司
つまり、経産省や国土交通省直轄のスーパーゼネコンみたいなのが、莫大なカネと国家事業の仕事を抱えているわけ。どの特大案件でも、ほぼ必ず欧州と競合する。
したがって、モンサント米倉なんか、お呼びじゃないのね。下痢増派もだよ。
ちなみに、賤ヶ岳七本槍なんて、無所謂。混蛋アルか你?w
16. 2013年4月23日 01:55:12 : BMrorzPuak
そもそも放射能の管理区域のテレビ中継では完全防護の服装で放送していた。
シーンと静まりかえっていて生き物が見当たりませんっていっていたではありませんか。人間だって即死するような地帯なんだし、ネズミが電線をかじりましたなんてね・・・・信じられるわけがない。
174. 管理人さん 2013年4月23日 02:03:04 : Master
みずほ銀行にて
3月28日 アマゾンカンパより20325円
ゆうちょ銀行にて
4月11日 MKさまより 2000円
カンパをお預かりしました。本当に助かります。ありがとうございます。
阿修羅掲示板の運営資金として大切に使わせていただきます。
日中は派遣労働者というものをやっています。
最近は仕事が増え、ものすごく忙しく働かされてます。
時給制なので、少し多くお金がもらえますが、そもそも安いです。
仕事を探していた頃の情報が残っているらしく、
ときどき「お仕事紹介メール」が来ます。
その内容がまたすごい。え?そんな安い時給で働くの?
だったら、今の方がまだましだ。という。
これ、マジで本当に貧乏生活しかできないようなそんな給料です。
仕事が終わってからが勝負!のはずなんですが、疲れ果てて
最近は風邪までひいて、、、、やっと治ってきました。
21. 2013年4月23日 02:05:43 : 0huCCn4zOU
絶対出てくるよね、安倍カルト信者が叩かれると「小沢信者と同じで〜」とか言い出す奴w
29. 冷徹な人 2013年4月23日 02:07:16 : tcgFDe61JhAvA : A06OG5N9ow
>28さんへ
>そして一票の格差があることを前提に立候補した者は、全員が憲法違反者ということになりますね。
これは違うと思いますよ。
一般人もそうですが、憲法違反かどうかを考えて行動する必要はなく(憲法違反で罰せられることはない)、法律に基づいて行動するものです。
立候補者は、公職選挙法に従い、立候補して選挙に望むだけです。
憲法違反にはならないでしょう。
186. 中川隆 2013年4月23日 02:07:48 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6
_...。::'" ̄ ̄::~"'' ー..、__
,.:::´::::::::::;ィ'":::::::::::::::'"⌒`::::::::::ヽ
/ /::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::ト、
/ :./:.:,。::''":::::::::::::::::::::::j.:.:.\
/:.:.:.:.:.:./:.:.:.... / :.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:ヽ ハ
/:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:,。::'".:.:.:.:......./// .:/A ハ }
,:':.:.:.:.:/:.:.:.:/:.:.:/:.:.-―-、;:ィ/.:.:.:.:.//~゙!...:.:i.:.:.{
/ : : : : /.:.:.:///,,..-‐ 7ィ'" ノ:.:.:.:.:メ、 }:.:}:.}:.:.:!
{: : : : :/: :/〈({ /:/xャ≦云ヽイ.:.:.:/ ヽj:.:リ:.:.:i:.:i
乂 : : {: : { f:弋:j!-《 込勿~` 彡''" ,然ミx /ノ.:.:.:j!:.:}
}: : :゙、 i: { : ゞi、  ̄ :'{仞 ヾY: : : : /: :j!
ノ: :} : : : : 乂 ゙、\ { "ノ: : :/: :ノ
,..:'" ノ ノ: : ノ: :ヽ ゙ト }} 彡 ィ":,.ィ
γ´  ̄ 弋 { ) j// っ ノノ: :人(: :゙、. また枕営業?
{ / { ` / 人(,,\ ,..ィ{(〜': : : : : : \
゙、 { 人 { //r┴―‐`'''=ニ´ {{ 弋 ヽ
} ゙、 \ ヽ 〉、_........_ イ ヾ\ `ヽ、 } ゙; }
ノ ,..::''" ̄~7 7⌒`廴  ̄ _〕ミー―--..、ヾヽ i j/
/ /::::::::::::::::/ /::::::::::::i ~''''ー‐'''" __\:::\ヽ:\ j {
,。:'" f:::::::::::゙、:::::::i i:::::::::::::人  ̄ヾ " \::::ヾi::::ハ_ ゝ、.._
/〃 / j:::::::::::::::゙、:::i i:::::/::::::::\ __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_)::::::゙、::::}ト、 ____ \
{ {{ / ノ:::::::::::::::::::ヾi !:/:::::::::o::::::ハ≫''"~ ̄弋 ̄ ̄ ̄~ヽ弋ニ/ ,.-― ⌒ヽ__
\`、 「::::::::::::::::::::::::::::! i/:::○::::::::::j三二==――---==/:::(// / __ _ ヾ\
)ノ /::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::/''" `::、/"⌒ヾ〈,__// _ }::ハ
j/::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::{、__ /゙;. _ ,,,,..-‐'"`‐'":::\ノ:::::::i
戈:::::::::::::::::::::::::::;':::::::::::::::::::::::::::::::ト、  ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ 〉^Y::::::ヽ:::::::i
/ \:::ヾ::::::::::;;;_i:::::::::::::::::::::::::::::::::l三ミz、__,,..ィ'" / }::::::ハ;;;;;;〉
// / `''こ ̄_{:::::::::::::::::::::::::::::::::(_,,ィa" ̄"'====------∠__ノ::::::::::}__ノ
{(廴 〔 }:::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ,.ィ'"  ̄`ヽ:::::::::::j!::/
 ̄)ト、ト、 i::::::::::::::::゙、::::::::::::::::::::::::::::::::::人 ,.ィア )::::::::/イ
)〉ヽ}\::::::::::::\:::::::::::::::::::::::::::::::::::\ ,,..ィa ノ::::/:::/
青春ド真中! (1978年5月7日〜9月24日、全13回、NTV系放映)
http://www.youtube.com/watch?v=OpWeqsXjSBM
http://www.youtube.com/watch?v=UjxfPkt84dk
426:可愛い奥様[] 2012/12/01(土) 22:41:17.73 ID:+k0MfCfW(4)
美人なのに不幸…あべ静江
絶世の美女で性格も良く、料理上手なのに何故か独身。
428 + 1:可愛い奥様[] 2012/12/01(土) 22:43:59.68 ID:+k0MfCfW(4)
あと、歌が上手い。
あべ静江は才色兼備で隙が無さ過ぎて、男からは高嶺の花扱いされてるのかも。
721 + 2:可愛い奥様[] 2012/12/30(日) 20:32:37.01 ID:9B8TneeO(1)
不幸、あべ静江。
子供の頃、テレビでみたデビュー当時の美しさが目に焼きついてる。
個人的には可愛さと美しさが共存した日本一の美女と思ってます。
今は悲惨の極致なのが悲しいですが。
724 + 1:可愛い奥様[] 2012/12/30(日) 22:22:16.26 ID:aIWu24Cq(6)
>>721
あべ静江、美人だよね。吉永と松坂は上品な雰囲気美人だけど、夏樹陽子さんとあべ静江さんは正統派美人だと思う。
歌が上手くて料理もプロ級で、きっと器用貧乏な人だと思うよ。
738 + 1:可愛い奥様[sage] 2012/12/31(月) 22:55:36.03 ID:F4uanxTw(1)
>>724
どっちも三重県出身なのよ。
母が同世代で、隣の市まで名が轟いてた不良だったと言ってたが(Aさんの方)
田舎の地味子(母)の僻みも多少入ってる予感。
http://read2ch.com/r/ms/1350340773/#t721
あべ静江 画像掲示板
1 古き良き虎(10/02/20(土)17:40 ID:NPIV/.X..)
いわずと知れた70年代を代表する”美女”ですね。その完璧な容姿から女優に転向するかと思っていましたが、現在でも歌手活動をされているようです。
そうそう通販番組や旅番組などにもしーちゃん出てますね。
20 匿名 (10/06/30(水)07:32:26 ID:@.fznfBV6)
昭和48年だったと思うんだけど、たしかOh!って雑誌の表紙に顔がドアップされてた。
あれはほんとに目が釘付けになったよ。
本当にドキっとする綺麗さとエロさは半端なかった
高校生には刺激が強すぎたなあ〜
22 匿名 (10/11/23(火)15:14:51 ID:Ai6UpbFGY)
新宿ルイードで
初・生しーちゃんを観た時は
この世のものとは思えない美しさに
卒倒しそうでした^^
23 匿名 (10/11/23(火)19:11:12 ID:d7Vim9Be6)
あべ静江って、綺麗だし歌も上手いのに、ヒット曲2曲しかないのが不思議です?
デビューが遅すぎたから?太るのが早かったから?
24 匿名 (10/11/28(日)14:59:58 ID:spwAQmk/o)
陽の光を浴び体のラインが全てシースルーになるCMがあった。雑誌ではパンティが見えると書いてあったが、全裸のように見えたっけ
27 匿名 (10/12/02(木)01:31:10 ID:q6GNfclHI)
週刊誌の中吊り広告に大きく「あべ静江ヌード」とあって興奮して買ったものです・・・
28 匿名 (10/12/03(金)00:43:37 ID:nQYtr7yWg)
ヌード!!というほど過激なものは残念ながら無かったのですが、ファンにはショックな写真もありました。
30 匿名 (10/12/03(金)12:10:13 ID:HQY2nQHEs)
みさかいなしか
34 匿名 (10/12/05(日)15:16:58 ID:k4ip5j.Kk)
カメラマンは泡の無い状態も見てるんだろうね
38 匿名 (10/12/14(火)21:58:31 ID:VCrCHFJL6)
銀座のチーママのような静江サン
40 匿名 (10/12/18(土)10:54:59 ID:h.j0ClJ9I)
旅館の女将役 客に惚れて男の入っている浴槽に入る静江さん
41 匿名 (10/12/25(土)21:55:24 ID:dCI.sIFIU)
割と最近の旅番組での温泉入浴シーン 手で胸をつかんでます
43 匿名 (11/01/06(木)23:13:00 ID:2w5nV9oac)
佐藤B作とのベッドシ−ン
45 匿名 (11/01/18(火)00:13:43 ID:QmcueIdbk)
下着姿で上に乗ります
46 匿名 (11/02/27(日)21:20:10 ID:J70h.K53Y)
>>45
上かw
47 匿名 (11/02/28(月)05:24:51 ID:yhsf7foSQ)
現在どうしてるかは知らない
48 匿名 (11/03/06(日)17:03:09 ID:pR.iufTDs)
俺も
49 匿名 (11/03/10(木)13:23:57 ID:dVc/G1BEU)
大根事件
50 匿名 (11/03/10(木)20:13:54 ID:6jdcg1xX.)
男根事件
51 匿名 (11/03/10(木)20:53:28 ID:zAH81iWto)
巨根事件
66 匿名 (11/08/18(木)00:56:54 ID:lQd7wLLGY)
太くて長いのを・・・
67 匿名 (11/10/23(日)23:12:01 ID:h3frEjxUE) 〆返信
♪オマンコは〜 ドドメ色〜(静江)
http://1970s.harikonotora.net/r/169/
520 :可愛い奥様 : 2011/10/30(日) 00:58:52.08 ID:Ttwfu/5F0
名高達朗の婚約者ってなにか問題あったっけ?自分は浅野ゆう子となんで結婚しなかったんだろうと昔思ってたな。
国広富之と水沢アキ、あべ静江もなんか婚約者がどうのこうのって話題になってたよね。
昔って、芸能人は本当にプライベート関係なく追っかけられてて梨本が一番恨まれてたんだよね。小さいころ芸能人は大変だな〜と思った記憶があるよ。
トシちゃんが芸能記者に楯突いてたのは理解できるよ。今とは違ってたからね。
526 :可愛い奥様 :2011/10/30(日) 01:13:48.68 ID:jS0rTGyW0
>>520
名高の婚約相手はB落出身 。後からバレ
婚約破棄
(だけどさすがに、御破算の理由は非公開となっていた)という話。
595 :可愛い奥様 :2011/10/30(日) 09:42:03.10 ID:T/9rkD1V0
>>526
>名高の婚約相手はB落出身 。後からバレ婚約破棄
でも芸能関係はBが多いらしいし
カタギの仕事でもないのになんでそこにこだわるんだろうね。
年齢やらミス日本の底上げに関しては名高サイドの意向もあったのでは。
非の打ちどころのないお嬢様を射止めた名高!ってことで本人の株もあがるしね。
その数年後、名高は貧相な顔の一般人と結婚した(またワイドショーで顔出し)けど
もちろんいろいろ遡って隅から隅まで調べたでしょうねw
619 :可愛い奥様 :2011/10/30(日) 11:08:17.52 ID:1QmEuwQz0
>>595
嘘の経歴を言って婚約に持ち込んだから、嘘がバレて婚約破棄でしょう?
その嘘のひとつがBだったというだけで。
結婚しようと思っている相手から嘘をつかれていたら、ショックなのは芸能人でも一般人でも一緒なんだと思うけど。当時の知らないですが。
http://log.shipweb.jp/?mode=datview&board_name=ms&thread_key=1319769616&thread_id=194125
74. 2013年4月23日 02:08:13 : uYyIFnNH4Q
>>34
>誰も信じないデマだから、いくらばら撒いてもいいという理屈
それは正しいと思いますよ。何が正しいかは証明できなくとも、
ある人の提示したことが事実かどうかはわからなくとも、
その人の論理構成がまともか否か、くらいはわかるものですから、
暇潰しにそれを楽しむといったレベルでいいんじゃないですか。
05. 2013年4月23日 02:08:54 : bv5FfcoWP6
旅行者は将来何らかの症状が出た場合、
B型肝炎や水俣病のように、国が規制しなかったのが悪いと言うつもりなのか。
それなら、旅行経路や滞在時間を証明する必要がある。
だが、それも因果関係の証明にはなり得ない。やはり危うきに近寄らないのが賢明。
01. 2013年4月23日 02:11:36 : 0huCCn4zOU
すでに関西でも人気の無い維新の会が名古屋で11%って有り得ないわな。
マスコミは去年の不正選挙の時と同じことやってるわ。
28. 2013年4月23日 02:18:27 : Ei3vDcYexI
名古屋市長選の結果を見てのアリバイ作り。司法とマスゴミのお芝居でしょう。
(『検察崩壊』を読むと フロピィー改ざん事件は「真の検察官である大坪氏」の失脚を狙ったと観た。)
02. 2013年4月23日 02:19:37 : maxkpWHZCo
派閥の締め付けがあるのにあると書けないゴキブリ新聞
取材する気ねーのか 粕
02. 2013年4月23日 02:25:34 : maxkpWHZCo
おしかけようぜ
ゴキブリ会社え
02. 2013年4月23日 02:25:37 : cepTD8bPqE
米国もひっくり返るぐらいのキチ○イぶり。日本には実は本物の売国奴はいなくて、純粋なバカがいるだけなのでは?
19. 2013年4月23日 02:28:04 : Ei3vDcYexI
大都市名古屋で自公、民主がダブルスコアで敗北。 投票率低下ではマスゴミ勝利。
02. 2013年4月23日 02:30:46 : zKhrRT3tBk
おむつ常備おつむ軽量の晋三君は、所謂、躁病に罹っていると断言しても当たらずも遠からじ。はしゃぎ過ぎ状態が精神病を患っているとの心証を色濃くする昨今のパフォーマンスでアリンス。黒子が誰?と詮索する程のこと必要なき、何れ、馬脚を現すが明々白々。その次のステップが要注視!何たって、再起を声高に叫ぶ(真面な神経の持ち主では有り得ない)晋三率いる、かっての何でもありのリメーク自民党(寸分違わずの旧称自滅党)が我々真面な国民に挑戦状を叩き付けて全面に立ちはだ来たのですから!今回は新手の詐欺行為(国民洗脳)に打って付けのタレント北野たけし(前科者)を仲間に引き入れ(何?コヤツ、ロールスロイスで官邸に乗り付けて来たんだって?馬鹿野郎!)馬鹿国民を誘導するは、クッキリ、これっきり、クイントリックスにして欲しい!
187. 中川隆 2013年4月23日 02:32:16 : 3bF/xW6Ehzs4I : W18zBTaIM6
275 :名無しさん@恐縮です:2008/09/01(月) 07:20:06 ID:JghdQabSO
山城が名高達男に紹介した女性が名高と婚約するも、直前で婚約破棄。
婚約破棄の理由はこの女性が部落の出自ということで名高が家族に大反対されたから。
http://beutifulbaseboll.seesaa.net/article/72944667.html
名高達男「お答えできない」を連発した婚約解消会見 1986年9月
甘いマスクで二枚目俳優として活躍する名高達男が86年9月、元ミス日本の西尾かおるさん(当時25)との婚約を式直前に破棄して世間を驚かせた。名高(当時達郎=35)は会見で26回も「お答えできません」を連発した。
2人が知り合ったのは86年1月。同年5月には婚約が発表され、その後、挙式の日取りは10月8日、媒酌は小林桂樹夫妻と決定した。ウエディングドレスは芦田淳が手がけ、7メートルのベールはパリに特注。この他、金糸銀糸を織り込んだ1億円ともいわれる豪華な打ち掛けも作られた。
都内のホテルで行われる披露宴の招待客は670人。食事はシェフ120人が海外から空輸した食材を用いて作るフランス料理。費用は総額2億円ともいわれた。
9月5日には挙式を1カ月後に控え、目黒サレジオ教会でリハーサルが行われた。西尾さんは「とてもうれしかった」とコメント。名高も「彼女をいたわって、愛を貫きます」と語った。
しかし、9月22日、突然、婚約解消が発表された。ホテルのキャンセル料だけでも3000万円とも。翌23日に記者会見が開かれた。名高は目を真っ赤にし、「お答えできません」を繰り返すのみ。西尾さん側からも理由の発表はなかった。
その後、名高は傷心を癒やすかのように40日間にわたってグアム島やトラック島など南の島々を回る旅に出発。西尾さんもパリに旅立った。
謎に包まれた婚約解消劇に、マスコミの間では西尾さん側が芸能人との結婚に疑問を持ったというものや、西尾さんの母と名高の事務所の対立が原因とするものなど臆測が乱れ飛んだ。
騒ぎの中、ある興信所の副社長がマスコミに対して“婚約解消原因”とされる調査報告書を発表した。副社長は紅白出場経験もある歌手の仲宗根美樹の元夫。名高側から調査を依頼されたという報告書には、西尾さんの学歴詐称や男性関係、プロダクションとのトラブルなどが書かれていて、マスコミはこれらが婚約解消の引き金になったと書き立てた。
だが、報告書の内容はズサンなものだった。例えば学歴詐称問題。西尾さんが卒業後、母の再婚で姓が変わったので卒業名簿に載っていなかっただけのことだった。事実誤認のまま書かれた部分が多く、西尾さんは帰国後、87年3月に興信所らに対し、「調査内容は事実無根」と民事、刑事の両面で訴訟を起こした。裁判は興信所ら側が謝罪するなど、西尾さんの全面勝利の形で和解した。
婚約解消の理由は今も不明なまま。西尾さんは88年に女優として芸能界デビューするが、ほどなく引退。90年に医師と結婚した。一方、名高は94年に達男に改名し、17歳年下の女性と結婚。現在も俳優として活躍中。
http://world.agent-b.com/archives/99.html
16. 2013年4月23日 02:42:20 : zKhrRT3tBk
01おいこの馬鹿野郎、関係ない話だろう、たこ壺!
もっと真面なギャグを記せ!
02. 2013年4月23日 02:53:34 : T7KVkoWt6c
司法の出鱈目は本当にすさまじいです。
私の集団ストーカーの被害の訴えは
きちんと説明をしても全く受け付けませんし、
盗聴盗撮の嫌がらせについても
きちんと説明をしても全く受け付けませんし、
電磁波の嫌がらせなどは滅茶苦茶すさまじいのに
チクチク程度の攻撃さえも、全く受けない状況です。
今現在その電磁波リンチが炸裂中です。
2時19分から背中をブルブルさせる電磁波リンチが炸裂中です。
→これでまた私はどうやら徹夜が確定みたいです。
→こんな時間にこんな攻撃をされたのなら気分が高揚して徹夜になるのは当たり前です。
完璧に私の生活がぶち壊されている状況です。
私は
江東区亀戸2丁目に住む96年1月からの集団ストーカー被害者です。
しかもこの17年間、盗聴盗撮をされまくっている被害者です。
その巧妙な盗聴盗撮の嫌がらせの詳細はここ↓を参照にして下さい。
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/2803.html (11月12日投稿)・・@
そして同じく98年12月からのほぼ毎日の電磁波嫌がらせ被害者です。
それらにより統合失調症の誤診させられた健常者です。
もちろん私は誰からも精神病だとは思われてはいない健常者です。
それらのいきさつ(集団ストーカーの詳細と電磁波での迫害の詳細とそれらに
よる精神病誤診誘導工作の詳細)と、この17年の被害の詳細は
以下(↓)のごとくです。(内容は全部真実です)
http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/848.html#c4 (04参照)
そこでも述べておりますように、最近では、電磁波で肛門をツンツン刺激する攻撃や電磁波で排便を誘発する攻撃なども、しっかりと行われているといった具合です。
(私は男ですからきちんとレポートできますが、女性がこんな攻撃をされたらもっと悲惨です。ですからこんな変態リンチの野放図をやめさせて公表させるアクション(活動)の協力も皆さんにお願いするところです)。
と同時に
私は11月22日という早い時期にアベノミックスがバブルになるということを
最初に予言↓した人物です。
http://www.asyura2.com/12/senkyo139/msg/437.html#c9 (09参照)
そういう人物に対し、徹底的な電磁波での変態リンチを行うのが
この国の真実です。
そういう人物(私のことです)に対し、
完璧に国家権力関係の変態リンチにより
からかうかのごとくで、もてあそぶかの如くで、
私は、労働をさせてはもらえない状況です。
この国家権力関係の
最低最悪の大恥案件を歴史に残してください。
その前にこの真実を世間話で盛り上げて下さい。
場所は亀戸2丁目です。
私の話が信じられないという人は、
国家権力関係がそんなことをするわけがないという
固定観念にとりつかれている人です。
私の家族も昔はそうですが、今は完璧に私のことを信じてくれております。
どのようにして信じてもらえるようになたのかは
ここ↓を読んで下されば、わかりますのでお願いいたします。
http://www.asyura2.com/12/cult10/msg/878.html#c6
ともかく、やられたら告発するのみです。
そしてみなさんの情報拡散を期待するばかりです。
今日もそんなところです。
75. 2013年4月23日 02:54:57 : Ei3vDcYexI
「フクシマの封じ込め」には超党派国民一丸が必要。
既得権者も自己嫌悪のはず。しかし、彼等の自負も認め、彼等の将来も保障をし、日本国民全体で「フクシマの封じ込め」を行わないと駄目だ。
01. 2013年4月23日 03:03:50 : HwtzawmtJo
産経、時事、NHK、も、その検察とグルになって小沢一郎を追い落としネガキャンを張った。先ずは自らその総括をしなければならない。
01. 2013年4月23日 03:04:43 : Q3qbpnbECo
米国では「医者と弁護士は友人に持て」と言われてるそうですが
医者や弁護士も”あかの他人”では信用ならんということでしょうか
日本もそういう社会であることが明白になってきたというこだね
38. 2013年4月23日 03:05:29 : AiChp2veWo
彼と彼の映画は私にとっては何の意味もない。むしろ公害と思う。今、日本人の多くは全く彼に興味なんか持っていないだろう。こしのじゅんこさんとか、何にも評価しない。興味ない。何の評価ももてない人が何故かテレビや政治に顔を出す。逆さまだね世の中。松村昭雄さんなどもっと出てほしい。
03. 2013年4月23日 03:08:46 : Ei3vDcYexI
石川知裕氏以外の二人の元秘書は控訴を断念した。これは平等では無い。
元秘書等にも「控訴中は税金から生活費を保障」すべきである。
76. 2013年4月23日 03:12:09 : eS5CPZpets
これが本当ならそのうちIWJ辺りが取り上げるだろう。
35. 2013年4月23日 03:12:42 : Ei3vDcYexI
NY大名旅行の企画立案者は 二疋目の甘い汁か? 立案者はだれだ!
188. 2013年4月23日 03:13:01 : uDXxLAYVkk
>>187. 中川隆の馬鹿野郎よ、恥を知れ!
お前のやっていることは謬説の垂れ流しというんだよ。
何の目的で定説にしようとしてるんだ! どこまでも馬鹿な野郎だ!
04. 2013年4月23日 03:18:26 : Ei3vDcYexI
『書類伝達不備』を認めて。T氏の追求も認めるべきです。 早く。
218. 2013年4月23日 03:20:33 : OlLnPLnRU2
阿修羅も面白いですが、ツイッターの@kochi53をリアル検索しても面白いです。
http://realtime.search.yahoo.co.jp/search?p=%40kochi53&ei=UTF-8
37. 2013年4月23日 03:21:14 : eKQuN6Eb5w
>>23
>甲状腺の検査は、喉もとで放射線を測り、甲状腺中に蓄積した放射性ヨウ素の放射能の量を調べます。
23コメントの怪しさについては、すでに多くのコメントが的確に指摘していますが、今、読んでみて、冒頭からアホをさらしていることに気付きました。
上述部分です。
これは、スクリーニングで、検査と言えるものではありません。
大量の被ばくをしているかどうかの見当をつけ、危ない見通しが出たら二次検査で厳密に測るための予備検査の様なものです。
今、原子力村の牙城である法医研は、この検査(というよりスクリーニング)を基に、放射性ヨウ素と放射性セシウムの比を推定して「初期被ばくの再構築」を行うなどと息巻き、先に、1月27日、このテーマでの第二回のシンポジウムを行いました。
自分たちが、初期の被ばく調査を露骨に妨害しておいて、いまさら「再構築」もないものですが、それはともかく、この素材としている資料が、このスクリーニングなのです。
しかし、これは、飯舘村、川俣町、いわき市、三町村の児童1,080 名を対象に、空間線量率を測るサーベイメーターを使って行われたものにすぎません。
この検査は、バックグラウンド線量が0,2μSvのところで行ったとされていますが、このなかで、0,01μSvが幾人………という検査結果を出しています。
一体、バックグラウンドよりひとけた小さい値が正確に測れるのかどうか(バックグラウンドのゆらぎで充分出てくる値です)。
法医研は、こんな怪しげな検査結果を持ち出して、「初期被ばくの再構築」を「追求」し、30msv以下だから安全であった、という結論をだそうとしています。
あいまいきわまる「検査」=スクリーニングをもとに、しかも、その上、仮定に仮定を積み重ねた末の結論です。どこかの仮定を、ほんのわずかでも変えれば、結果は、簡単に100msvを超えてしまいます。
すこしわき道にそれましたが、このように、甲状腺を体外から測る「検査」など、本来、検査の名に値しないものです。
空間線量を測る計測機を身体にあてて、内部被曝をそれほど正確にはかれるなら、なんで、ホールボディーカウンターなる高価な機器が必要なのか(付け加えると、これも不充分極まるもので、尿検査の方が、より正確なデータに接近できますが、福島の県民健康管理調査では、尿検査を拒否し、オールボディーカウンターに固執しています。ホールボディーカウンターは、今や、偽の「安全」を演出する武器になっているので注意が要ります)。
23コメントは、喉の外部からサーベイメーター(もちろん、シンチレーションサーベイメーター)で測ることを「甲状腺の検査は………」などと書きだしていることで、基本の基本すら知らない馬脚を冒頭から示しています。
ただ、こういうことはややこしく、多少立ち入ったことなので、一般の人は見落としがちか、まだ触れたことのない人は気付かないままになってしまうこともあります。そのため、簡単に触れておきました。
内部被曝は、α線(プルトニウムなど)、β線(ストロンチウムなど)は、ホールボディーカウンターの様な計測機では、まったく計測不能です。γ線の計測も多くの困難があります(たとえば、ホールボディーカウンターで、ある程度でも、正確な計測に近づけるためには、何十分も長時間の計測を行う必要がありますが、小さい子どもを、そんな長時間くぎ付けにしておくことは困難です。また、多人数の検査に長時間かけることも困難です)。短時間では、計測下限値が非常に大きくなります。
内部被曝を測って安全だった、などと言ってまわる「学者」は、それだけで信用なりません。
69. 2013年4月23日 03:21:55 : AiChp2veWo
15番様、そうですね強いですねすごい。歴史上の物理的数値は学問上で必要であったりしますが、1m平均身長の民族がいても、2m平均身長の民族がいても同族同士なら同じ事。要は気迫、精神性の問題。
111. 2013年4月23日 03:26:40 : eS5CPZpets
「大量逮捕説」がガセだと分かってちょうど1年くらい経ちました。
初めての人は、騙されないでください。
2回目の人は、もう少し学習しましょう。
「ウソばかり言っている人間が急に本当のことを言う」引っ掛けもあり得ますが、
うっかりガセネタで騒ぐと、いざという時に世間に信用されなくなります。
110. feike.star 2013年4月23日 03:27:04 : ydggig5SriMsc : 6hyR7qlnDM
初見見参。放射能て絶対に消えないし生態系も破壊し。光の速さをマックスで解く
一般性相対性理論でも対応不能。世の中は資本主義のネクストの経済学すら未だ発見できていない。このままだとすべてに対し30年持てば御の字 光より早い何かを見つけるのが先か人間社会の終焉が先かな?
浅はかなのは世の常か?まあ楽しく笑いながら。スリルを
味あうのも。風情があり今の時代世の常。生き延びるなら海外でなら望みあり。
soul mete
112. 2013年4月23日 03:31:49 : zWFdooCbuA
Alex Jones がC-A工作員いうのは、事情通のブログでは既によく指摘されている。達人先生のブログに拠れば、「日本人大量移民で日本国家解体」はイルミナティの長年のアジェンダとある。
もし日本の売国奴外交官が、日本国民には「移住する程危険」を知らせず、こういう気狂いみたいなことを外国政府にだけ喋るなら、先ずはこの連中を率先してシベリアや内蒙古に送り込め。
中国内蒙古は、新疆ウイグル自治区での過去45−46回の中国核実験(3発のメガトン級地上核実験)から出た放射能汚染の砂塵で甚だしく放射能汚染されており、化け物みたいなスイカがなったりする。中共政府は隠してるが、ガンや白血病、奇形も多い。気候も過酷で、現地で生まれた中国人すら外地に移住しようとする。こんな過酷で核実験放射能汚染地帯に日本人4000万人移住だと? 阿呆か。馬鹿も休み休み言え。
03. 2013年4月23日 03:32:54 : a7MW0p5WxY
>>02
いやこれは、そういう茶化すようなことは言っていられない
尻尾を隠そうともしない
ハンドラーは日本人を舐めきっている
火消しなど簡単と思っているからだ
メディアは黙殺するから、広がりようがない
これは凄い情報だ
この事実を突きつけるだけで、本人たちは黙らせることが出来る
後は、拡散なんだ
覚醒なんだよ
18. 2013年4月23日 03:42:45 : AiChp2veWo
4,5,6,7,8、番様方、皆様、本当にきちんと報告されてありがたいです。子供可愛そうです。12歳から16歳くらいの女の子に安心してあれしていいよみたいな話で、私も最初からぞっとしていました。相手になる男性の年齢範囲は10歳から60歳以上ですか〜。そっちの大人の思考やワクチンはいらないんですか〜。税金ほり込んででもやらせる欲と悪意と、喜んでそれを施術する医療者の思考が怖いです。それに母親があほすぎます。子育ても強さ優しさ忍耐要りますが、目先の事だけでなく社会を察知する努力、知恵、理解、がなければたいへんですよ今後・・お父さんも、この時代・・明治からだけど・・・がんばろう。
14. 2013年4月23日 03:48:06 : AiChp2veWo
自公の応援って・・古すぎて・・傀儡すぎて・・・。国民の皆さんはもうここ四年くらいすごく進んでいて、もうすでに覚醒ずみです・・・米国でも市民は覚醒してばりばりやってますね。
02. 2013年4月23日 03:49:02 : nJF6kGWndY
中国、核の「先制不使用」外す
[2013年04月23日 02:00]
メールで記事を紹介する印刷する
中国、核の「先制不使用」外す
【北京共同】中国政府が先週、2年ぶりに発表した2012年版国防白書で、核兵器を相手より先に使用しないとする「先制不使用」政策が明記されていないことが22日分かった。これまで五大核保有国の中で率先して中国が強調してきた核先制不使用の政策変更を示唆しており、今後、大きな議論を呼びそうだ。
国防白書は、ほぼ2年ごとで8回目の発表。中国は初回の1998年版から先制不使用政策を平和発展路線の象徴として毎回アピールしてきた。
今回の国防白書は、初めて先制不使用が記されていないだけでなく、核攻撃に関し「中国もミサイル核兵器を使用して敵に反撃する」と強調した。
中国が「核兵器の先制不使用」政策を変更か
中国政府が先週発表した国防白書に、「核兵器の先制不使用」の政策が明記されていないことがわかりました。東アジア情勢の変化を受け、政策を転換したとみられています。
中国は、核兵器を先に使用しないとする「核兵器の先制不使用」を、核保有国では唯一宣言し、98年以降、2年ごとに発表されている国防白書にもこれを明記してきました。しかし、先週発表された2012年版の国防白書では不使用についてまったく触れられていないだけでなく、核兵器による脅威に対しては「中国に敵が核兵器を使用するのを抑止する」と、先制攻撃の可能性に踏み込んだ表現が記されています。中国政府の大きな政策転換とみられますが、北朝鮮の核保有や、尖閣をめぐる日本との関係悪化など、東アジア情勢の急激な変化が背景にあるものとみられます。
一方、先週ジュネーブの国連ヨーロッパ本部で行われた会見で、中国外務省の高官が、核兵器のない地域に対しては核兵器を使用しないことを強調したうえで、「日本に対して核兵器は絶対に使わない」と、日本を名指しする異例の発言をしていました。(22日21:39)
TBS
中国国防白書 危険過ぎる習政権の強軍路線(4月22日付・読売社説)
中国の習近平政権が、「強軍路線」を推進していく姿勢を改めて強調した。核となるのは「海洋強国化」である。
中国は2年ぶりの国防白書で、「海洋強国の建設は国家の重要な発展戦略であり、断固として海洋権益を守ることが軍の重要な職責だ」と明記した。海軍が国家海洋局の監視船などと連携を強めていく方針も打ち出した。
昨年、初の空母を就役させたことについて、「強大な海軍の建設と海上安全保障にとって深遠な意義がある」と指摘した。新たな空母建造など海軍力の増強を加速させるのは間違いない。
日本として、中国の海洋への膨張は警戒すべき動きだ。
看過できないのは、沖縄県・尖閣諸島を巡って、白書が「日本が問題を作り出した」と名指しで非難したことだ。南シナ海で中国と対立するベトナムやフィリピンは国名を挙げていない。
日本を際立たせたのは、軍事面で圧力を強め、尖閣の実効支配を切り崩す狙いがあるのだろう。
日本政府が「中国独自の主張に基づく言動は一切受け入れられない」と抗議したのは当然だ。
尖閣周辺海域では中国海軍艦艇の示威行動がすでに活発化している。白書発表翌日の17日も、駆逐艦とフリゲート艦が航行した。
海軍艦艇と監視船が一体となった挑発行動の活発化が懸念される事態だ。日本は米国と協調し、海上保安庁と自衛隊の連携も深め、警戒に当たらねばならない。
習近平・中国共産党総書記は「中華民族の偉大な復興の夢とは強軍の夢だ」と語っている。
1月には海自艦艇へのレーダー照射事件が起きた。習氏の強硬な姿勢は、中国軍のさらなる過激な行動を招きかねない。
習氏は今月9日、海南島の海軍基地で最新鋭の揚陸艦などを視察し、「強軍の目標を心に刻み、その実践に身をささげよ」と命じた。危惧すべき発言である。
中国は今回の白書について、陸海空軍など兵員数の内訳を公開したと自賛している。だが、核戦力を担う戦略ミサイル部隊や、武装警察部隊の規模などは一切明らかにしなかった。
2年前の前回の白書に比べ、分量も大幅に減った。兵員生活費や装備費など国防費の内訳に関する記述もなくなった。
国防費の膨張が国際社会に脅威を与えているのに、その自覚が感じられないではないか。
隠蔽ではなく、透明性の向上こそが大国としての責任である。
(2013年4月22日01時45分 読売新聞)
中国、米国との新形態の軍事関係構築を目指す
4月22日(ブルームバーグ):中国と米国は新たな形態の軍事関係を構築しなくてはならないと、中国人民解放軍の房峰輝総参謀長がデンプシー米統合参謀本部議長との会談後の共同会見で述べた。会談では北朝鮮やサイバーセキュリティーなどの問題について協議した。
房総参謀長は会見で、両国は相互の利益を尊重し、衝突を回避しなくてはならないと指摘。デンプシー統合参謀本部議長は、米国はアジアで「安定化の影響」をもたらす存在となるよう模索するとし、中国との間で「より良く、深化した、一段と持続する関係」を構築する決意だと述べた。
房総参謀長の発言は、オバマ米政権が戦略的焦点を中東からアジア太平洋地域にシフトさせる姿勢への中国の懸念を反映したものとみられる。一方、米国の姿勢転換は日本など米国の同盟国を勢いづかせるとする中国国営のメディアとは異なる論調となっている。
原題:China Seeks to Forge New Type of Military RelationshipWith U.S.(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:北京 Michael Forsythe mforsythe@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Peter Hirschberg phirschberg@bloomberg.net
更新日時: 2013/04/23 01:13 JST
19. 2013年4月23日 03:54:38 : Ei3vDcYexI
幽霊の 正体見たり 枯れ尾花
= NHKの正体見たり 大本営
15. 2013年4月23日 03:59:34 : Ei3vDcYexI
川村さん! ありがとうございます。 応援しまっせ!。
20. 2013年4月23日 04:07:23 : AiChp2veWo
確かにもって生まれた才能もあるが、あっそうか!、に至るまでにずいぶん長いあいだそれについて考えてきた結果が多いから、長期間の集中思考が努力期間だろね。努力って言葉のイメージが混乱の元かな・・・。
04. 2013年4月23日 04:10:36 : NXKPymDWrk
もう分かり切った事だが支配層はマスコミを好きなように牛耳ってさらなる欲の追求の体制つくりに毎日金をかけて励んでやがるわけだ。弱者、困窮者、被害者が幾ら出ようがお構いなしである。ネット選挙解禁を良い事にネット弾圧や不正選挙もやり易くなったのだろう。専門家の勇気と知恵が今ほど必要な時はない。
10. taked4700 2013年4月23日 04:20:23 : 9XFNe/BiX575U : zbp6mBiVPc
記事投稿者です。
もし、真っ裸で歩いていた男が容疑者兄であれば、殺害されていないことになり、それはそれでいいことだと思いますが、FBIとかCIAにとり容疑者兄がこういう展開で出てくることが意味のあることだと思えません。
もし、容疑者兄が生きているのであれば、それは警察がそう容認していた、つまり、逃走劇の最初から容疑者兄を生かして逃がすという意図があったということになるはずです。少なくとも公式発表では、容疑者兄は弟が車で引いて死亡と言うことなのですから、遺体が確保されているはずです。その状態でありながら、容疑者兄が裸で事件現場近くを歩いていたというのでは矛盾がありすぎです。少なくとも容疑者兄は普通の状態で匿われていなければいけません。普通に考えると、これらの映像は、わざわざ容疑者兄が生きていると何らかの都合で言いたい勢力がいて、彼らが流している可能性があります。
ともかく、容疑者兄弟が殺されていないのであれば、爆発物を置いた場面の映像があると断言し、かつそれを公開しなかったということの意味がありません。
最初から偽装の殺害劇をやるのであれば、ばんばん派手に追跡劇をやり、その中で殺害したということにすればいいだけです。今回の事件で回りくどいこと、つまり、爆発物を置いた場面の映像があると言っておいたり、大学で警官と撃ち合いをし、その後通りかかった車を強奪してコンビニに行くなど、回りくどいことをやる必要がないのです。こういった回りくどいことをやった理由は、やはり、容疑者兄弟を犯人に仕立て上げて殺害してしまい、それで一件落着にしておきたいと考えたからでしょう。
まあ、「一件落着にしておきたいと考えた」と言う点までも一種の偽装でありお芝居であった可能性もありますが、そこまでしてCIAやFBIが協力者を守ろうとしているとは思えません。
06. 2013年4月23日 04:20:40 : MDEZS7lxow
馬鹿は早く死ねばいい。
04. 2013年4月23日 04:22:16 : uDXxLAYVkk
正に言わずんばあるべからずの通り国民が黙っていれば国家権力は問題が無きがごとくに白を切り切り煙に巻いて逃げるという常套手段を淡々と行使しているということか。
このような不祥事を起こした人間は民間のどんな企業や組織であれ解雇の要件に相当したり賠償責任が問われるべき重大な問題であるはずだ。国家権力において国内の不正を正す義務を負うっべき人間が捏造まがいの不適当な職務を執拗に遂行した事実は既に明らかになっている。
国家公務において発生した過失責任が問われるべきことは疑いがない。毎度のストーリーに沿うかのような不作為の事務を組織的に行おうとする職務態度が横行してると考えられる。公務である以上は他にも増して判断の誤りというリスクを回避する必要が重要視されていなければならないはずだ。
初動における誤認は早期に中断して是正されなければならないのであり、初動ありきの恒常化した職務体質こそ糾弾されるべきである。国家の公務に組織的な不作為の事務が存在した事実は亡国の最たる原因になるというのが道理だろう。国家公務は国民に対して潔くあるべきだ。
5646. 2013年4月23日 04:31:16 : bDBUl7kQxQ
よくぞ私のボケに気づいてくださいました。あざ〜っす♪笑
06. 2013年4月23日 04:34:25 : MDEZS7lxow
住民に判断できるわけないだろう。そんな頭があったら原発誘致しないでしょう。「徹底的に安全管理を中部電と話し合って」安全ということになってしまうのがオチ。まったく呑気な話だ。駿河トラフ大地震が来て初めて自分たちの愚かさがわかるだろう。福島と同じ目に遭うまではわからない。
16. JohnMung 2013年4月23日 04:37:14 : SfgJT2I6DyMEc : EKBRo7Pv5c
カネカネ亡者どもが囃し立てるアベノクソミクスで、儲けるのは誰で損するのは誰か、笑うのは誰で泣くのは誰かを、国民・有権者のみなさんに徹底的に知らしていきましょう。
世は円安株高に安倍っちの3ぱつの屁たれ矢に酔いしれているようだ。
カネカネ亡者は宗主国アメリカ様のドル買いでもしまくりなはれ! どんどん刷るから、トイレットペーパーの大用にしても惜しくないようになるかもね。
日銀の黒田さん、白から黒に変わった変わりついでに、アメリカに負けないように円を刷りなはれ! 円安円安・・・とまじない掛けながら! 黒田クロだ、グルグルだと、黒煙を上げて印刷機がパンクするまで、ゲリピーピーとやりなはれ!
自慢じゃないけど、こちとらゼニ無しだから、株高には関係ないわな! 木の切り株にはよくよく気をつけなきゃ、ずっこけるぞ!
ただ、円刷りの煽りで、日用品等の消費者物価が上がるのだけはよしこさんにして貰いたいな! これは堪えるぜ!
そうだろ! なあ、みんな! 堪えないのは、相続税脱税王の安部心臓や住民税脱税王のケケ中屁たれはじめシロアリどもだろ!
もうすでに輸入絡みの消費者物価への押し上げが見え始め、4月から横流し・流用ばやりの復興経費の課税積み増し、来年4月から消費税3%アップ、便乗値上げ等々、たまりませんわ!
財務省国税庁よ! 相続税脱税王の安倍晋三と住民税脱税王の竹中平蔵をTPRで厳しくしばき挙げてくんなまし!
あれれ〜っ! そうそう、財務省の最高責任者は、「あるあるカポネ」スタイルがよ〜くお似合いの麻生太郎ちゃんじゃったね。ここは一番、頑張ってちょ!
最近CSISと靖国詣でをなさった太郎ちゃんに期待してもむなしきことかも知れないが、わらにもすがる思いで、
みなみなさまのために、隅から隅までずず〜っと、「最大多数の最大幸福」に貢献してちょんまげわっぱ!
それから、昨年度の野田豚政権のー冤罪がらみの義父を見捨てた玄葉やチビ安住ーのように、加盟国が180国もあるのに、拠金をしないアメちゃんにカツアゲ・押しつけられて、IMF拠金額のうち13%余も張り切って、拠金するようなことは止めてちょ! まさしく、「豚もおだてりゃ、木に登る!」
安倍ちゃん、外国債の買い上げはほどほどにしてちょ。特に紙切れ同然、回収困難のドル債はね。 もうやっちゃた!? あんなの、トイレットペーパーにもなんねぇと言ったのに! オバマに負けないように、円を刷るように、黒田に命じているから、大丈夫だって!?
でも、それトイレで使ったら、痔には悪いぜ! 特にゲリピーの時は、度々お世話になるから、気をつけな! そうかそうか、ウオッシュレットが見つからないときのため、強力消臭剤入りのオムツ付けるのか! けど、なるだけ早く取っ替えないと、ムレムレであそこ一帯が爛れるぞ!
11. taked4700 2013年4月23日 04:38:27 : 9XFNe/BiX575U : zbp6mBiVPc
>>06
この容疑者兄弟が住んでいたとされるアパートはどうも疑問ですね。容疑者弟は寮に住んでいたという報道もあります。
また、兄が結婚していて子供もいたという報道があり、今回の事件報道で最も抜けている点の一つが兄の結婚相手のインタビューがないことでした。「アメリカ人の友人は一人もいない。彼らが理解できない」とわざわざ在学していたコミュニティ大学の学内誌のアンケートに答えていたりしていますが、これがまず普通では考えられません。わざわざ自分はアメリカには溶け込めないという宣言を学内誌に載せるのですから、警察幹部が地元紙のインタビューに「俺はこの地域のために働く気はない」と宣言するのと同じ程度にありえないことです。
容疑者兄が大学中退後単にアマチュアボクシングボクサーとして生活ができていたとは考えられらず、まして結婚し子供も作っていたとはあまり考えられません。また、少なくとも結婚して子供もいたのであれば単身で故郷へ帰り半年近くもそこに滞在することも考えにくいと思います。
ただ、今回のテロ事件をそれらしく見せるための演出があったはずであり、それを考えると、容疑者兄は結婚していてどこかに住んでおり、このアパートは「宗教的な怒りを語っていた」という証言をさせるための小道具であった可能性があります。多分、その可能性が最も高いでしょう。NHKのクローズアップ現代でも顔出しで多分20代の男が容疑者兄と宗教的なことで口論になったと証言していますが、事件後こんな短期間で外国メディアがアメリカでこういった証言を得るのはかなり不自然です。
まあ、どちらにしろ、こうやってアメリカの国力は落ちていくのですよ。そして、それにつき合わされて日本もダメになりつつある様子ですが。
05. 2013年4月23日 04:39:56 : NXKPymDWrk
分かり切った事をまた書くが、戦後米国の介入とそれを簡単に許す日本の体制。これを直すにはよっぽどしっかりしたものを下から造り直さなければだめだ。ソーカやトーイツが全く奴らのために働いている組織になってしまっていることは腹の立つ事だ。連中の活動はちっとも日本のためではない。TPPは奴らの日本に対する総仕上げだと多くの人が指摘しているのに平気の平左で進められるだらしなさ。真の愛国者は黙っていないで効果的に戦ってくれ。効果的に。アメリカの大銀行、大メーカーから日本の企業、国民、農業を守らなければならない。自動車を除いて規模がケタ違いなのだから。やられない仕組みを国が造るのだよ。レベルの落ちた官僚、政治家諸君は命がけで勉強し取り組まなければならない。
18. 2013年4月23日 04:41:42 : AiChp2veWo
比嘉氏の先生と言われる九州の先生が作る微生物(EMみたいな)液体で、身内の家庭菜園のプチトマトは千成でした。身内も使ってびっくりしてました。でも今はなぜかその九州の会社ありません。こういう物は元はよい物でも大きくなるといろいろ起こって来るんですかね。奉仕的にやった方が汚い泥川もきれいにしたりしています。地方新聞か何かで見ました。欲のない純粋な社会奉仕のできる方が扱うべきなんですかね。でも、なんだかややこしい世界なんですね。
07. 2013年4月23日 04:45:32 : BDDFeQHT6I
死にたい奴は好きな所へ行けば良いだろう、あんた等が1日2日行くことで子供達を高濃度放射性物質汚染地域で生活させることが正当化されることになるのが理解出来ないらしい。
03. 不乱坊 2013年4月23日 04:47:39 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
google配信のニュースでは、静岡の知事も住民の判断を仰ぐべき、とか言ったらしいですね。
県内の二市で、原発再稼動には反対を言う候補が勝ったそうだし。
国政はアホな政治家が多数になったけど、地方自治のことだと、住民も
正気になって、真剣に考えてくれるような気がする。一縷の望みがあるかも。
先日、千島ついで鳥島近海でM7級の地震。人の多く住む地域ではないから大きな
話題にならなかったけど、四川の地震だって、日本に近いと言えるのではないか。
日本列島周辺のプレートに異変が続いているんじゃないのでしょうか。
心配しすぎだと言われるでしょうが、けっしてないと言い切れることでもない。もし千島から鳥島に
及ぶような大地震なんかだったら、柏崎や浜岡だけの話に終わらないのはわかってるけど、
そんなことが現実化する前に、無用な危険をできるだけ取り除く正常な判断を取り戻して欲しい。
でも……正気と思えないヒトたちの政権だからなあ。そういう場合、
一緒に狂ったフリをする方がラクなのかもしれないが。
17. 2013年4月23日 04:48:51 : BDDFeQHT6I
どこから探してきたネズミか知らないが、敏感なネズミが福一などに残っているはずがない。
どうせ高濃度汚染で保守点検やっていないのを隠すために仕組んだんだろう。
17. JohnMung 2013年4月23日 04:49:34 : SfgJT2I6DyMEc : EKBRo7Pv5c
あちこち見て回るのが面倒なのと、バカウヨどもも含めて動向を見やすくするために、直近の関係スレを集めたので、どうぞ、必要に応じてご覧下さい。
”名古屋市長選、河村氏当選。小泉の馬鹿息子、泣きっ面(属国離脱への道)”
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/655.html
投稿者 判官びいき 日時 2013 年 4 月 22 日 11:55:12: wiJQFJOyM8OJo
”神通力が失せた!?進次郎を悩ませる2つの市長選 (日刊ゲンダイ)”
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/559.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 4 月 18 日 21:12:01: igsppGRN/E9PQ
”現職・河村たかし氏が当選確実に…名古屋市長選”
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/634.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 4 月 21 日 20:07:55: AtMSjtXKW4rJY
”名古屋市長選:河村たかし氏が3選…「民意得た」減税継続”
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/639.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 4 月 21 日 23:21:37: EaaOcpw/cGfrA
”「相手候補の応援は連日大物ばかりだったそうだ。「 河村氏が3度目の当選」 名古屋市長選:みやけ雪子氏」 (晴耕雨読)”
http://www.asyura2.com/13/senkyo146/msg/643.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 4 月 22 日 01:01:00: igsppGRN/E9PQ
07. 2013年4月23日 04:53:00 : AiChp2veWo
えっ、若い男一人と大銃撃戦てか〜。
06. 2013年4月23日 05:00:45 : AiChp2veWo
はい、自慢じゃありませんが私、学も名もありませんが、消費税始まった頃から、これがダメの元になると言ってました。それともっと以前から言っていたのは六ヶ所村です。これが、どうしようもないのです。
02. 2013年4月23日 05:05:16 : XArAcIgWhw
組織としての過ちを認められない
犬察、そして誤見屑メディア
先の大戦が負けた原因の根本だ
そして、間違った組織をかばう最高裁
自らが民主国家で法治国家である
国の根っこを否定している
自らが神かのように
己の役得のためだけに
法を運営している
こいつらを思い上がらせているのは
我々日本国民の政治意識の低さだ
そして、恥じろ司法関係者よ
お前らは自分らの権威と
そのよりどころを貶めているのだ
01. 不乱坊 2013年4月23日 05:08:50 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
最初のタイトルが dead men working
英語は苦手なんだけど、なんて訳すの? 「決死の作業」それとも「死を覚悟した男たちの労働」?
天恵。自然の与えてくれた金額のつけられないほどの豊かさを台無しにしてしまった。
それで申し訳にこんな作業して、多くの人を危険にさらして。最低の虚無主義だ。
>子どものいない場所に未来などないのです。
ホントですね。新しい生命に託す未来を展望できないから、deadの言葉がつくのかな。
02. 2013年4月23日 05:09:23 : EbrYOY8LOw
アメリカの政策「TPPで丸裸になれ、憲法改正で在庫武器を買え、玉よけになれ、国債を買い続け、借金の肩代わりになれ、」その為、選挙に勝たそう、円安、株高を演出しょう。アホ、日本人をだますのは、先住民をだました時と同じ、おてのもの。つまり、7月までの株高、円安、ひと時の夢。だまし絵。株を買いこんだ、提灯者は悪夢がまさ夢。
12. 不乱坊 2013年4月23日 05:18:38 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
>一二年度の検査結果を踏まえ、科学的根拠に基づいて見直した
こういう時、しばしば思います。「科学的」とは何か?
昔、「君の考えは科学的ではない」とか言うと、相手を批判したことになるような
流行りがありませんでしたか。「科学的に考えた」と言えば、正しいというような。
実はなんの根拠もない時、強弁、つまり相手の疑問を突っぱねる時に使う言葉だと、
近年は考えるようになっているのですが。
13. 2013年4月23日 05:18:59 : 5labQgdocw
下痢ゾオ 無検査食品をしっかり食べて早く下痢、治せよ!
06. 2013年4月23日 05:22:19 : 8vLyCjPVGw
18. 不乱坊 2013年4月23日 05:26:43 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
これからは、夜通しネズ(寝ず)の番が必要だろうな。
あるいは、やはり「ハーメルンの笛吹き男」が、どこかにまだ生きていないか、
探してみるのも手かもしれない。
いっそあの話みたいに、福島第一の周辺からまだ避難させられずにいる子どもを
連れ出して、異次元でもいいからどこかに避難させてほしいね。
03. 2013年4月23日 05:30:11 : plsk27d8TE
日刊ゲンダイ以外は
大政翼賛会的な
瓦乞食の誤見屑メディア
日本が深刻な破綻をしたら
第二次大戦と同様
節操なき瓦乞食のおかげだ
橋の下誤老、誤答顕示の罪は重たい
ゴミ屑は下痢ゾウよりも
A級戦犯としての罪は重たい
もっとも下痢ゾウはBC級だ
07. 2013年4月23日 05:30:59 : 7OpGsifAXA
浜松の茶畑大被害は何かありそうな気配だな
03. 2013年4月23日 05:33:17 : z7Cx4kbBSQ
能力も実績もないのにマスコミが持ち上げて不当に大衆人気が高まったのが
適正に修正されてるだけでしょ この動きを嫉妬と呼ぶの?
マスコミが持ち上げて不当に大衆人気が高まった橋下さんが
今では相手にされてないのも嫉妬?
法律と制度をいじって不相当な利益を得た人たちを「成功者」と称して
「成功者に嫉妬するな」って以前よく言われた
08. 2013年4月23日 05:40:01 : WfXsk6yLeo
ポスト英米の旦那、地震や富士山噴火なんか煙トレイルは我らUFO少年団がア ポロンと太秦の渦巻きでヤーレンソーラン ハッケヨイやっちまえーのよっこらせのパパパのチョイナのマハリクマハリターの東村山1丁目ワーを!ってな感じで消して御覧にいれますぜ。
なにせこちとら正真証明、古代イスラエルの子孫のYAP遺伝子70パーセント超級の家畜人ヤプーの石ノ森章太郎な日本人なんで便所掃除はお手のものっす。
15. 不乱坊 2013年4月23日 05:47:52 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
>02 まだ何の面で生きていたか
私は「カエルの面」だと思うな。「カエルの面に水」というのがピッタリのヒトやもんね。
せっかくだから、「水」は汚染水をひっかけてやりたいものだ。大量に。
04. 2013年4月23日 05:55:48 : 7vkGiDDoeQ
テレビで見たよ。知事が「国民の安全のためにもっとしっかりやってくれよ!」
って言ったら「それは言いすぎじゃないのか」って言い返してた。
いや、言わなすぎだ。
77. 2013年4月23日 05:57:08 : Kse53zYp5s
きょうの犬HKは朝と晩で精神分裂状態だぞw
あさイチでピカわかめを食わせておいて、夜に「それは殺人わかめでした、馬鹿は死ね」と
地獄に落とすオチがつくwww
------------------------------------------------------------
あさイチin岩手「スゴ技Q わかめを味わう三陸の知恵」
2013年4月23日(火) 8時15分〜8時55分
▽わかめで脳梗塞予防&脂肪燃焼も! 【ゲスト】山口もえ,つるの剛士,水産総合研究センター…村田昌一,
【キャスター】井ノ原快彦,有働由美子ほか
------------------------------------------------------------
クローズアップ現代「あふれる汚染水 福島第一原発で何が」
2013年4月23日(火) 19時30分〜19時58分
今月、相次いで起きた福島第一原発の汚染水漏えい。なぜ地下貯水槽から高濃度の汚染水が漏れたのか。
規制当局や地下水の専門家などへの取材も交えて、現場の実態に迫る。
03. 2013年4月23日 05:59:33 : vgQVMWdybs
このあたり前のことを、検察と共謀して、否、率先して人権を否定し謀略に加担してきたNHKをはじめとする日本の新聞・テレビは、小沢一郎氏だけでなく、全国民に謝罪しなければならない!
05. 不乱坊 2013年4月23日 06:05:22 : kbTBOGSw0930o : 2bXveykaXI
>02 人間の命は地球より重いのに・・・・・
これ、前に調べてみたら、ハイジャック事件の時に福田赳夫総理(当時)が言ったんだって出てきた。
自民党の国会議員の皆さんは、ご存知なんでしょうかね。
安倍晋太郎は福田派だったんじゃないかな? その●■息子は?
自民党なんかに興味ないから、よう知らんが。
09. 2013年4月23日 06:06:53 : WfXsk6yLeo
ついでに付け足すと、日本人は古代イスラエルの失われた帰って来たウルトラマンモドキの帰って来た失われた10氏族の末裔らしいと正統だと思われるほっと湯田のラビさんたちのお墨付きがあるようなないような感じで鳥居の八タ烏だの諏訪の御柱祭を見るととっとこ油ハム太郎の子孫だとわかるんだそうである。
、とカトゥーンじゃないほうの中丸さんが言ってました。
23. JohnMung 2013年4月23日 06:08:08 : SfgJT2I6DyMEc : EKBRo7Pv5c
「最大多数の最大幸福」閣下は、小生は別として、標題にみるような愚にもつかない思い込みへの批判者に対して、珍説を押し通すために、インターセプトに必死のようですな!
一つだけ、情報提供しておきましょう。
>またまたご謙遜を。本当は持ってるくせに。
>物価が上がると予想しつつ、ひたすら、円の定期預金ですか。
↑
これって、まったくの憶測・妄想!
年初から、休日や空いた時間を利用して、屋敷周りの芝状になった土地を鍬で耕して、日常よく使う野菜類と果樹数本を植えたこと。これだけがアベノクソミクス等に対して自己防衛でやったこと。
大阪や東京など大都市の親しい友人たちは、敷地の大小に応じて、同様のことを工夫しているといっていた。敷地の余裕のない友人は、ベランダ等にプランターでちょっとしたことをやっているとのこと。
今年も我が家の梅ノ木数本の成りがよいので、6月には収穫して友人数人に送ることにした。好みに応じて、梅漬け、梅酒その他にするだろう。
そうそう、もう一つ、昨年初からやっていることがある。
余計な物は極力買わないこと。比較的近くにある年中無休24時間営業のスーパー(兼コンビニ)を活用すると、いろいろのことができるよ。
このスーパーを我が家も含む地域の巨大冷蔵庫・物資保管庫と位置づけている。
そこで、買うのは、第一に地域産品、次に国産品が殆ど。海外産品はごく一部、例えば、肉類は豪州産牛肉を買うことはある。米国産と中国産は原則除外。大手マスメディアにバカバカ広告宣伝している商品は不買。
ちょっとセコイが、地の利を活かして、可能な限り、賞味期限・消費期限前の値引き品を必要なだけ買ってきて、1〜3日以内に使い切る。
1年以上やっていると、どの商品がどういう売れ行きの時いつ頃値引きになるかは分かってくるものだ。
スーパーのフロアーマネージャーに「いつも値引き品ばかり買って悪いね」と向けたら、「まもなく廃棄物になるのを利用して貰えることに感謝している」と言われたよ。
どうもここの経営者や店舗マネージャーらは、ブランドよりも地域の産品を優先して、好い商品を如何に安く提供するか、を基本に置いているようだ。
ここの店員の行動をみていると、商品管理に対する姿勢もみえてくる。生鮮品では、午前中に担当数人が手分けして、劣化状態をチェックして、一部を納得品の値引きコーナーに移している。夕方には、部門のマネージャーが再チェックをしている。生鮮品以外でもそれぞれのやり方があるようだ。
例えば、喫煙はしないが、たばこも大量に店舗に置かず、劣化を極力防ぐ工夫をしているようにみえる。
ここのスーパーは、もったいない、環境に優しい、地域の農林水産業や中小メーカなどと共に生きる、それでもって顧客をがっちり掴むことによって、経営も安定させているようにみえるのだ。
こんな店が全国にできるようにするには、金太郎飴の中央集権型官主政治行政を抜本的に見直し、地域のことは地域で決められる社会の仕組みを創出することが喫緊の課題である。
吹っ飛ばせTPP交渉参加、止めさせよう原発再稼働・新規建設、止めさせよう消費税増税、道州制に反対しよう、改憲・特に96条先行改定は絶対阻止しよう、まやかしの教育改革や言論表現の自由抑圧といった動きにも反対しよう!
これから、準備して出かけます。
60. 2013年4月23日 06:13:09 : dRWhKZuF1c
>>36
暴言ですね。
日本は人口が多過ぎる?
日本人を減らして移民を入れればいいなどと、何と国賊的な発言でしょうか?
あなたは日本人ではないようですね。
だからこそ反小沢なのでしょう。
よくわかりました。
SYNODOS JOURNALから
http://blogos.com/article/29172/
デマのできかたと不安につけ込む業者たち
原発事故で放出された放射性物質の健康などへの影響について、わたしも子をもつ親のひとりとして関心をもっている。現在の状況に不安を感じ、自分と家族を守るために情報を集めようとして、ツイッターをはじめた人も多いようである。
ツイッターを含むネット上で流されている情報の多くは、確からしさなどの選別はされていないので、自分でその信頼性についての判断をしなければならならない。誰がその情報を発信しているかだけではなく、その情報の一つひとつについてもよく注意していく必要がある。なかには、不安を煽る情報を流しておいて、一方でその対策には○○○がいいと、怪しい商品を勧めている人(業者)などもいるので要注意だ。
デマ情報についての注意すべきポイントを知っていれば、用心深く情報をみることができるのではないかと思う。いたずらに不安を煽る情報に踊らされないために、まずは不安煽りのデマの特徴やその広められ方について知っておいた方がいいだろう。
【デマのできかた】
■政府や原子力関係者への不信感がベースに
政府などが本当はとても危険な状況やデータを隠しているのではないか、という疑いがベースになっていることが多い。実際に政府や電力会社による重要な情報の開示の遅れなどがいくつもあり、疑心暗鬼を助けてしまうようなかたちにもなっている。陰謀がささやかれる原因としては、過去に原発側が情報隠蔽などを行なってきた経緯もあり、身から出た錆びという面もあると思う。
これまでの事があるから疑いをもってしまうのは仕方がないし、何でも鵜呑みにしてしまうのも考えものなので、政府や電力会社側から出された情報をよく吟味して考えるのは良いだろう。もし、何かの誤魔化しなどがあれば、きちんと批判してふたたび繰り返されないよう求めていくのは大事である。一方で、不信のあまり何でもかんでも陰謀としてしまって信じないというのは偏っている。政府側から出される情報と同様に、陰謀の噂についてもその真偽について慎重にみていく必要がある。
政府への不信感とは別に、科学技術への不信感も背景として垣間みえる。原発の事故が起きたことで、やっぱり科学は信用できないという気持ちを新たにした人たちも少なくない様子である。これまでに原発に関わる学者たちから原発は安全であると強調されてきたこともある。怪しい情報に対して懐疑的な見解を示す一般の科学者たちまでも一括りにして、また「安全デマ」を流していると批判がなされていたりするが、これもそうした背景からくる拒絶感なのだろう。
しかし、科学者の大半は原発の推進とは関係ない人たちである。こういう指摘に対しては、政府から頼まれてもいないのに擁護する「エア御用学者」という言葉までつくられた。原発とは利害関係のない立場からの冷静な意見まで耳を貸さず、一方的にさまざまなレッテル貼りをして奴らを信用するなと情報遮断してしまうのは考えものである。
■その情報・知識の根拠や元の情報を示さない
情報提供者が友だちの知り合い、内部告発者、○○関係者であったり、情報となった元の記事や文献(含データ)を特定できない伝聞形式で伝えたりするのがデマ情報によくあるパターンである。不確かな伝聞がまことしやかに伝えられる。そのうち伝言ゲームのように尾ひれがついて内容が広がったりもする。こういうものは、その情報の真偽を確かめられないし、たいていはつくり話である。酷いものになると、本当かと聞かれてから自分が流した情報のソースを探しはじめる人もいる。なかにはわざとデマの広がりを楽しむためにつくり話をする愉快犯もいるようだ。
例)「セブンイレブンのお弁当は放射能汚染地域の食品つかっていますので、少し気を付けて下さいね」という情報をツイッターで流した人に、「確認できる情報ソースありますか?」と別な人が質問したところ、「ありますよ」と答えておいて、その裏で「セブンイレブンが放射能地域の食品使っていると言う情報ソースお持ちの方いらっしゃいますか?」と情報提供を呼び掛けていたケースがあった。
これは、すぐに他の人が情報源について確認を行なったことで、不確かなまま情報が拡散されるのに歯止めがかかった。このように、不確かなものについては情報源について確認を求めるようにしていくのが良いだろう。
例)「関係者の内部告発です。福島原発で高濃度の放射能の水溜りに足つかった3人のうち1人は亡くなったそうです。やはりね。医学的に見ても不思議はない。またもや隠ぺい。東電徹底解体すべし」とツイッターで発信され、あっという間に広まった。
これは福島第1原発3号機で、足を局所被曝した作業員3人のうち2名が皮膚に2〜3Svの被曝をした件についての後日談として出された。報道では、この2名は足の皮膚等に著明な変化は現われずに退院したと伝えられていた。
このツイッターの情報は、まず「関係者の内部告発」という所でちょっと怪しいのだが、作業員死亡の情報は、多数の人たちにリツイートされて拡散し、途中から尾ひれがついて死亡者が2名に増え、フランスで報道されていたことにもなっていた。
まず、このデマが発生した要因は、2〜3Svも被曝して何事もなかったのか?という疑念を抱いていた人たちが多かったことだろう。同じSvの値でも「局所被曝」と「全身被曝」では影響がまったく違うという情報が当初の報道で抜けていたという問題点がある。
局所の被曝量は人体の組織ごとの被曝線量である「等価線量」、全身の被曝量は体全体のダメージの程度である「実効線量」で表わされる。この作業員の皮膚への「等価線量」は2〜3Svであったが、「実効線量」の方は約180mSvであった。「実効線量」で2〜3Svであると急性症状が現われるので、これを取り違えてしまった人たちが、とくに症状が出なかったという報道は「隠蔽」しているのではないか、と疑ってしまうのは無理もないことである。
この作業員の局所被曝の件で勘違いする人たちが多いということで、「局所被曝」と「全身被曝」の違いの解説も後からされていたのだが、こうした情報は隅々まで行き渡っておらず、2〜3Svの被曝なら何か健康被害があるだろうという先入観から、情報源などの確認もせずに「やっぱり」としてそのまま信用されてデマが広まってしまったようである。
発信元に、念のため情報源の確認をしてみる心がけは必要だろう。そして、情報源の確認ができないものはリツイートせずに保留して様子をみた方がいい。とくにツイッターでフォローされている人数の多い人たちには気をつけて欲しい。
結局この話は、東京電力から、協力会社の作業員であるその3人は健在しており、現在は通常通り勤務をつづけているとして否定された。勝手に死んだことにされてしまった人はびっくりだろう。
■できるだけショッキングな話にする
先の噂の例にもあるように「誰かが死んだ」というのも、デマのできかたのひとつである。他には「何かが多発している」などの話で、たとえば福島の他に東京や大阪でさえ、放射線の影響により鼻血や下痢などの症状が多発しているなどの噂が流れている。
この噂は、ある有名なデマの発信者から発せられたが、瞬く間に低線量被曝の恐怖となって、不安がる人たちのあいだに「現実に起きていること」として伝えられた。この被曝による急性症状の話はある医師によっても後押しされ「(被曝者の)最初の症状のひとつに下痢がはじまります」「これはいまの普通のお薬では止まりません」などと解説され、さらに信憑性が加味されて、病院へ行っても治らないという怖い情報がつけ加えられた。
東京新聞(6/16)に「福島県原発50キロ 福島・郡山は今」「大量の鼻血、下痢、倦怠感」「子に体調異変じわり」というタイトルで「放射線と関係不明」としながらも、放射線被曝との関連が心配されているとして取り上げられた。
福島は他の地域よりも放射線の被曝量は高いが、それでも急性症状がでる程の被曝量の人はほとんどいないと推定される。(参考:福島の人の内部被ばくを推計…多い人でおよそ3mSv http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/20110624/0830_naibuhibaku.html )
もしかすると、実際に鼻血や下痢などの体調不良が増えているのかも知れないが、それは放射線の急性症状というよりも、原発事故後の生活の変化などによるストレスが原因である可能性の方が考えやすい。
(参考)低線量被曝で鼻血や下痢の症状が出る可能性が低いことを、放射線科医と血液内科医が解説している。
◇Togetter:放射線科医による放射性ヨードI-131の解説と木下黄太氏のブログへの反論
http://togetter.com/li/149186 (コメント欄でも、質疑応答が続けられている)
◇Togetter:「原発事故の影響で鼻出血や下痢が増えた」という話への長野県在住の血液内科医による解説」
http://togetter.com/li/150517
■疫学の誤解と不安の誇張
今回の原発の事故への不安を訴える理由としてよく出されているのが、「前例がない」という誇張である。「何が起きても不思議ではない」「どんな酷い病気になるか分からない」と、先のみえない怖さを主張している。チェルノブイリ事故後の健康影響については、甲状腺疾患の他には因果関係が明らかにされているものはまだない。それに対して、「こういうものは因果関係がつかめなくて、原因不明にされてしまい闇に葬られるので、誰も責任をとってくれないのだ」という主張がある。
これまで統計によって甲状腺疾患以外の他の疾患が見出されない理由は、あったとしてもとても少なくて、他のよくある原因により発生するものと区別がつかないからである。低線量の被曝によって、前代未聞の突飛な症状をもつ奇病が発生する可能性は少なく(もしそうならば発覚する)、何らかの疾患が発生してもその頻度はわずかであるということだ。低線量被曝での健康影響が明確に分かっていないのだから、今度はどんな酷いことが起きても不思議ではないという主張はミスリードである。
また、統計である疾患が明確に見出されないからといって、その疾患の存在がないと否定されるわけではない、ということもよく誤解されがちな点でもある。(WHOの報告書でもこの点を解説。白血病と非甲状腺の固形癌の項 http://bit.ly/gn1izl )
重要な考え方に「予防原則」というものがある。これは、潜在的に重大となり得るリスクは、危険性の証明をまたずに必要な政策をとるというものである。そして、もし何らかの疾患が低レベルの放射線被曝で発生したと疑われる場合には、統計上の証拠がないからといって血も涙もなくバッサリと切り捨てられているわけではない。(……つづく)
このつづきはぜひαシノドスで!⇒ http://synodos.jp/mail-magazine
片瀬久美子(かたせ・くみこ)
1964年生まれ。京都大学大学院理学研究科終了。博士(理学)。専門は細胞分子生物学。大学院進学前に11年間、企業の研究員として、酵素の精製、酵素の応用技術の開発、遺伝子検出技術の開発、NMR・IR・MSを中心とした有機化合物の構造解析などの仕事を経験。
ブログ warblerの日記 http://d.hatena.ne.jp/warbler/
<参考リンク>
Old Tweets: Fibrodysplasia (Fibrodysplasia) - TweetTunnel
http://new.tweettunnel.com/reverse2.php?textfield=Fibrodysplasia
Old Tweets: KinositaKouta (木下黄太) - TweetTunnel
http://old.tweettunnel.com/reverse2.php?textfield=KinositaKouta
http://www.asyura2.com/13/cult11/msg/138.html
151. loveholic 2013年4月23日 06:24:11 : shB5ot3FvFWZc : i64wtg2Z3k
>> 管理人さん
寛大な対処ありがとうございます。
04. 2013年4月23日 06:24:31 : vgQVMWdybs
世の中に起こる事象を全然理解できず、調子の良さだけで政治に取り組んでいる安倍晋三首相を見るたび、「つくづく頭の悪い男だ」と、ため息が出る。
国会答弁や街頭演説では質問者や人々の目線を真っすぐ見ず、自分の声に酔っているかのごとく「ペラペラと早口と軽い調子で喋る」ため、彼には初めから「人々から信頼されたい」とする心構えが無く、一方的に「屁理屈を中心とした幼稚な考え方」を押し付けるだけだ。
政治家にとって一番大切なことは、国民に対して「今、何がこの国に必要で、政治家は何をしなければならないのか」という「インパクトある政策」を訴えて支持を得る「発言」である。
安倍首相は「自分の政治家としてのデザインを完全に間違っている」のだ。
アベノミクスも自画自賛で、国民にその効果は全く実感できない。
こんな、客を白けさせても気付かない三流役者は、早く舞台から退場して欲しいもんだ。
この事は、大阪の橋下市長にも言える。
04. 2013年4月23日 06:26:38 : plsk27d8TE
河原者の狆痔ろう人気も
実態があるのか疑問だ
誤見屑の見え透いた
プロパガンダに乗せられてはいけない
瓦乞食誤見メディアは国民の敵だ
01. 2013年4月23日 06:27:51 : f1q6gXQwvk
松井は辞退すべきである。断固賛成せず、祝福もしない。
492. 2013年4月23日 06:28:21 : UHQE0qF16I
中学生の時性欲が半端じゃなかった。
淳姫、純愛、幸子と純伊の白いパンツ
和美と承実に裕心と寿恵、淳恵のブルマを見てセックスしたくなった。
05. JohnMung 2013年4月23日 06:28:38 : SfgJT2I6DyMEc : EKBRo7Pv5c
謀略メディアフジ産経グループZAKZAKだからね(笑!
03. 2013年4月23日 06:30:00 : 7vkGiDDoeQ
山鯨、なんていい方もあるし、カチカチ山の狸は狸汁にされかける。ホントはあれはアナグマだそうだ。アナグマのほうが臭くないらしい。
般若湯であって酒ではない、みたいに、何だかんだ言って江戸時代もたまには獣の肉を食ってたとは思うけど。
魚にしても養殖してたわけではないだろうし。歩いて海まで行ける範囲に住んでなきゃ、生魚は腐ってしまう。鳥にしても獣にしても、今のように大規模に飼ってたわけではないだろう、今のように日本中で毎日、朝昼晩、正月でもないのに肉や卵に庶民がありつけた、なんてことはないだろうから。病人の滋養強壮とか。薬感覚じゃなかろうか。
野生と家畜じゃ、肉も魚も肥満の度合いが違う。獣や魚だけじゃなく、食べる側の運動量も違う。
食べすぎなのはたぶん間違いない。と、デパ地下や回転寿司、食べる話ばっかりのテレビ。痩せる話と出す話ばっかりの健康雑誌を見て思う。
04. 2013年4月23日 06:33:20 : uYyIFnNH4Q
>>03
>>1が「真実を覆い隠す偽情報」と呼んでいるものがおそらく真実の原因でしょう。
>放射性物質が入った容器を持ち出して貯水タンク
敗戦後とかの略奪の時に全国でもの凄い量の放射性物質の缶が盗まれ、
その中身の放射性物質は全部ばら撒いたか捨てたんですよ(テロリストが米軍にばら撒いた可能性もあるけど)。TVニュースで缶が散乱しているのを見ませんでしたか?
あれはdepketedの劣化ウランなんて問題にならないすごいrichな放射線量です。
これはアメリカへの帰還兵の調査が必要でしょう
(アメリカではイラク戦争最大の英雄とされているファルージャ帰還兵が
放射能障害ですとかなりイメージダウンですのでこんな調査ないかもだけど)
「カネのためなら人も殺すし、放射能巻き散らかして永久に住めない破局を自分で作り出すし、戦争すれば軍事性奴隷(=従軍慰安婦)を調達する制度まで創るし、残虐非道な人体実験する組織(731部隊)まで創るし、本当に日本人は鬼畜だ。世界中の国から国交を断絶されてもおかしくない。滅ぶべき民かも」
「家電/半導体産業にいた日本人技術者は、カネと女に涎を垂らし、全ての技術ノウハウを韓国・中国の企業に教えた―技術指導まで行った。」
「今、カネをくれるなら、自分や子孫の健康と命などありとあらゆるものを売り飛ばして故郷を放射能で汚染する。反対するものは暗殺。中国人が拝金主義だというが、日本人こそ世界で最も拝金主義だ。カネのために永遠に住めなくなるほどの環境汚染を受け入れるのは常軌を逸しているが、それが日本の田舎だ」
共産党を嫌いみたいだから、部落極左関係?
この人、日本人がよっぽど嫌いなんだろうね。
文章から日本に対する憎悪が滲み出している。
Fibrodysplasia@Fibrodysplasiaのある日のTweetから
http://twilog.org/Fibrodysplasia/month-1210
2012年10月31日(水)19 tweetssource
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@nofujix 様 宮城県名取市土壌汚染(米軍計測):Am241,243;Ce144;Cs134,136,137;I131;Mo99;Pu236,239/240,241;Sr89,90;Te129m;U233/234,235,238。Gross Alpha187.96Bq/kg
posted at 23:56:42
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
家電/半導体産業にいた日本人技術者は、カネと女に涎を垂らし、全ての技術ノウハウを韓国・中国の企業に教えた―技術指導まで行った。単身で中国に渡るのだから奥さんの目は届かない。家政婦という名の愛人が用意され、自分を捨てた本社への恨みもあって喜んで教えた。同じことが他の産業で進行中だ。
posted at 23:48:31
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
27万ボルト未満じゃないと危険であることが動物実験の結果で分かっているのに、送電線の電圧は27→50→100万ボルトまで上昇。送電効率を考えてのことだが、周辺の住民はタマッたものではない。伊裁判所が判断を下したように、変電所・送電線近辺での居住、頻繁な携帯電話の使用は、死を招く。
posted at 22:39:24
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
食べません。宮城県の大地と海は取り返しがつかないほど汚染されています。震災復興予算が仙台に流れ込むのが止まったら、経済終了です。それを見越して移住するのが吉 QT>宮城県担当者「震災後に育ったカキが今年からどんどん店頭に並ぶ。ぜひ食べて」http://t.co/iwyuMXAX
posted at 22:23:23
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
対放射能戦争に勝ちたければ、敵をよく研究しないといけない。敵は、舞う。敵はペンキ塗ったようにコンクリについている。吸い込んだらおしまい。食べたら心臓病。数百年したらいなくなるが、移動能力がある。燃やしてもなくならない。敵にはいろいろ種類がある。・・・これなら小学生でも分かるはず。
posted at 22:05:58
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
太平洋戦争時の話:零戦の飛行能力に驚いた米軍は零戦対策として、レーダーの開発・二機で挟み撃ち・高高度を飛ぶ戦略爆撃機の開発、を行った。日本軍は、自らの勝利の本質―制海権ではなく制空権が勝利を決定する―が分からず、巨大戦艦の鋳造を継続。パラノイアで従前のコースを変更できない。
posted at 21:55:06
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
心頭滅却すれば核燃料の微粒子も怖くない。竹やりでB29に対抗。補給なしで突撃するインパール作戦。気合で放射能を乗り越えよ!・・・日本人のメンタリティは太平洋戦争から何も変化していない。QT>福一から19kmのJヴィレッジでプロサッカー再開http://t.co/Sb4XYNQA
posted at 21:36:34
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
畜産・農業・林業・水産業、要するに一次産業の人は西日本へ移住して欲しい。そこに留まってももう生態系からの恵みは受け取れない。生態系全域が、取り返しのつかないあの世の物質で汚染された以上、故郷を捨てる決断をするしかない。今度は失敗せずに皆が幸せになれるような新しい街を西日本で作ろう
posted at 21:21:12
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
東日本の畜産業は、終了。分かっていたこと。対応が後手後手で呆れ果てる。畜産業も西へ行こうQT>@tsghoh今度は群馬県の牛肉から190ベクレルの放射性セシウム検出!国内2例目!広がる食品放射能汚染!http://t.co/q1OzhsF0基準値以下の飼料による生体濃縮が原因か?
posted at 21:17:53
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
私の友人の弁護士。イソ弁を辞め、やっとのことで港区に弁護士事務所を開業。私から東京の放射能汚染の状況について話を聞かされ、がっくり肩を落としていた。そして一言「俺は子供いないからここにいるよ・・・」。年末にまた会うので次のように言うつもり:事務所を畳み、西に逃げて生き延びてくれ
posted at 16:41:35
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
フォローしてくれた人には、申し訳ないけれど、工作員でなくともtweetの内容を読んで、この人は生き延びられないと判断した人はブロックしている。普通に、千葉県でサーフィンして地元の野菜を食べて空手をやっている人とか、ブロック。そんな人を説得する気もないし、救うこともできない。
posted at 16:06:45
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@Ponchan2010 様 可能なら移住された方がよいと思います。茨城県に降ったCsの量は神奈川県と比べても格段に多いです。
posted at 15:27:24
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
西に逃げ、安全な地元産の食物を食べて生き延びよう。諦めてはいけない。絶対に生き残るんだ。これは生存競争だ。毒ガスが流れてきたら避け、危ないものは飲み食いしない。それを一生続けるんだ。東日本とは絶縁するのがいい。そして子供達は海外で稼いで暮らせるように育てる。ボーっとしていたら死ぬ
posted at 13:24:26
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
豚は鹿児島の黒豚がいい。熊本豚からCs検出は知られた話。鶏肉は宮崎か徳島産がいい。安全な食糧の入手努力を続け、絶対に諦めてはいけない。敵は、我々に諦めさせるためにわざと毒を流通させているQT>熊本豚からCs:解体された豚は福島県川俣町で飼育http://t.co/0u1fFv78
posted at 13:17:55
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
キノコとお茶、この二つは指標になる。つまり、この二つについて基準値を超過したエリアの農産物は排除が鉄則。魚についてはマダラが指標になる。つまり北海道の室蘭沖くらいまではセシウムの汚染海水塊が到達しており、静岡〜北海道沿岸までの広大な海域が死滅した。西日本の安全な地元産を食べよう
posted at 13:10:31
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@koharanana 様 サンマ、Cs計で25Bq/kg出た検査結果があるようです。回遊魚は、非常に恐ろしいです。ウラン238で猛烈に汚染されていると思います。
posted at 13:02:50
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
普通のキノコが、もはや毒キノコ。毒キノコが販売・流通する日本。フグ毒は取り締まるのに、セシウムは毒ではないというパロディQT>@irukatodouro
長野県の天然きのこから3046〜3900ベクレル。鍋や汁物にすると美味しいそうです。 http://t.co/gjLDZEyI
posted at 12:58:03
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@PeeP14400369 様 大学をクビになります。
posted at 09:11:31
10月31日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
官邸前でのデモへの参加・福島の子供を避難させる活動といったことは、自分達がまず西日本に移住してから行うべきだと考える。自分および自分の家族が逃げるのが先で共倒れは命の無駄。一人でも多くの人が西に逃れて生き延びて欲しい。食材の汚染レベルはとっくに許容範囲を超えていてアウトなのだから
posted at 00:04:07
2012年10月30日(火)7 tweetssource
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
これは持久戦・我慢比べだ。西日本に移住した人は、東日本の段ボールを含め、ありとあらゆるものを排除しないといけない。そうしないと核燃料の微粒子を吸い込んでしまうし、触ったら痒くなる。二本松市由来のDVDを触ると顔や手が痒いし、東日本の段ボールを触ると手が荒れて皮が剥け、アカギレの様
posted at 23:50:37
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
絶対に60歳で死ぬわけにはいかない。狂人と呼ばれようが、周りの人間をすべて怒らせようとも、全ての友人を失っても、放射性物質は神経症的に避けなければならない。極度に警戒しなければ死ぬ QT>マックスバリュ北海道社長 心不全のため死去、60歳 http://t.co/ZpQSrGut
posted at 23:29:02
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
放射能汚染による被曝死がもう二千人以上だが、地獄の門の前に立っただけ。10万単位で死ぬのは当たり前で、どんどん死ぬ。長期時系列で見れば100万単位で死ぬ。QT>@47news: 震災関連死2303人に 福島が半数、対策強化へ http://t.co/WgkmdkSX
posted at 23:18:33
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
国民の大多数は、メディアによる忘却/隠蔽工作もあって、もう放射能汚染のことなど気にしていない―もう終わった過去の話で放射脳はキチガイ扱いされる。突然死もストレスのせい。見えないものが見える人はごく少数QT>ディズニーランド、過去最高の利益http://t.co/hqgnS25b
posted at 23:12:23
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
大学を隠れ蓑にしてオーナー一族が蓄財に励む。文部科学省は、国民に良質な教育を提供する管理責任を放棄し、オーナー一族が大学を管理するのに都合のよいサラリーマン出身の教授を増やすように命令。リーマン出身教授は、アカデミックな研究者を大学から追い出し、かくして得体の知れない授業が始まる
posted at 22:40:40
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
宗教法人と同じで大学も無税。無税をいいことに、私立大学の一部は、創業者のオーナー一族の蓄財手段になっている。つまり、創業者一族の身内が大学内部の要職に配置され、学長や学部長を任命する。民主的な選挙で学長を選ぼうとしたり、組合を作ろうとしたらすぐクビ。そして一族の預金を増やす。
posted at 22:33:34
10月30日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
何も知らない大学生達。観ていると、毎日、コンビにのおにぎりとか危ないものを食べてせっせと被曝している。残念だが、うちの子供達は、放射性物質を食べて育った人間とは結婚させられない。親が賢ければ、子供を守るだろう。つまり、大多数のアホな親の下に生まれた子供は病気になる運命なのだ。
posted at 22:16:22
2012年10月29日(月)11 tweetssource
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
なんと。名古屋740万人が被曝するQT>@Chooemon92 http://t.co/jES3gfLX 浜岡原発設計者の告発 浜岡原発を設計した技術者が東海地震で浜岡2号機が崩壊すると告発しました。静岡県庁で衝撃の記者会見が行われ「耐震計算の数値ごまかしが検討されていた」と告発
posted at 22:25:45
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@ryuman144218 様 マルチアークという技術が有効ならどんどん試していただきたいと思いますが、現在の政権は放射能の話題に触れられること自体を嫌がっていて、人の話を聞かないと思いました。:「13000度の熱が、全ての磁力を奪い、炭化させる。キュリー温度と言われる現象」
posted at 21:20:01
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
牛が死ぬなら、人も死ぬ。福島県民は全滅だ。プリピャチ市民は避難できたが、日本政府はバス一台出さない。全体主義国家の方が人道的対応とは。。。国家じゃないQT>@hanayuu
福島・浪江町の牧場で牛が続々と死亡 (希望の牧場 ふくしま) http://t.co/fitWAu5a
posted at 15:18:06
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
@ayakkasurf 様 まず住居を支給すべきだと思います。また、農業・漁業への補助金を大幅に増やし、1次産業に従事する人の大学の学費は無料にすべきですね。アメリカの自国農業に対する補助金は莫大でした。競争力をつけさせてから他の国の農業を襲わせるんです。
posted at 11:59:27
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
カネのためなら人も殺すし、放射能巻き散らかして永久に住めない破局を自分で作り出すし、戦争すれば軍事性奴隷(=従軍慰安婦)を調達する制度まで創るし、残虐非道な人体実験する組織(731部隊)まで創るし、本当に日本人は鬼畜だ。世界中の国から国交を断絶されてもおかしくない。滅ぶべき民かも
posted at 11:53:22
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
今、カネをくれるなら、自分や子孫の健康と命などありとあらゆるものを売り飛ばして故郷を放射能で汚染する。反対するものは暗殺。中国人が拝金主義だというが、日本人こそ世界で最も拝金主義だ。カネのために永遠に住めなくなるほどの環境汚染を受け入れるのは常軌を逸しているが、それが日本の田舎だ
posted at 07:21:25
10月29日
Fibrodysplasia@Fibrodysplasia
別に被曝して子供が奇形になってもいいから、カネ(仕事)が欲しい。健康よりカネ。カネの奴隷。QT>@irukatodouro
低気温のエクスタシーbyはなゆー: 〔続報〕薩摩川内市長選挙で川内原発再稼働反対を訴えた候補が完敗 http://t.co/i5PzAjg6
posted at 07:16:17
http://www.asyura2.com/13/cult11/msg/139.html
05. 2013年4月23日 06:37:48 : 7vkGiDDoeQ
前回あんな散り方をしておいて、どの面下げてまたシレっとしゃしゃり出てくるかと思ったら、言うに事欠いて己を桜に例える。歩く厚顔無恥。
腐れ右翼。「靖国の英霊」が泣いてるぞ。真榊なんかじゃ誤魔化されないって。
03. 2013年4月23日 06:46:46 : vgQVMWdybs
長引く経済不況下にありながら不思議なことは、新聞とテレビの購読者や広告が減っているのに、大手新聞社は並んで「200mを超える超高層ビル」を建設中である。
例えば、新聞購読料金を100円上げた場合、「購読者1000万部を豪語する」読売新聞の場合は、単純計算では、毎月の購読料の収入が「10億円増える」→広告が減っても気にならない?
02. 2013年4月23日 06:47:14 : 2hNAau0iG2
身内には大甘もいいとこ。
やっぱ日本の検察、というより司法全体が腐りきってる。
立て直しのしようがないな。
06. 2013年4月23日 06:48:30 : vgQVMWdybs
この写真からでも、「思い上がった若造」を感じるなっ。
05. 2013年4月23日 06:48:44 : 0V3SKctksk
もうええや、は全ての情報が開示されその処分がなされたとき。
04. 2013年4月23日 06:49:11 : eDSpB4Kx1M
>3
根本治療は切除することだな
10. 2013年4月23日 06:50:09 : WfXsk6yLeo
ちなみに先日地震のあった淡路島は古事記のイザナギ・イザナミが最初に産んだ子で日本の子午線上にあってこれから東洋の魔女ではなく東洋の要の場所になるということでバビロンのくそじじいどもから何回も地震詐偽を起こされてるのではた迷惑である。
阿波の鳴門の渦潮も日本を浄化するためのものであり安部ピーに下痢ピーで垂れ流されると困ってしまってワンワンワワンであり世界の雛形のオーストラリアの四国の踊る阿呆に観る阿呆のイエス!高須クリニックだかクリスマスだかのほっと湯田のSMAPでないほうの草なぎの剛ではなく剣モドキが眠っているらしく弘法大師が夜明けの晩にかーごめカゴメトマトジュースでスベッたうしろの正面に空き菅の偽お遍路さんがいたらこわいながらも通りゃんせ通りゃんせということで今宵はお開きにしとうございます。
06. 2013年4月23日 06:51:57 : 2hNAau0iG2
>安倍は人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」と一緒に手で「Z」を描くポーズまで決めて、記念撮影をしていた。
そういえば下痢ゾーは先日の日テレ「スッキリ」に生出演してここでもはしゃいでた。これが一国の首相がやる事なのかと。
もしそれを見てミーハーな馬鹿有権者どもが下痢ゾーを支持してるのならホント
マジでこいつらは日本の、いや世界の恥さらしだよ!
01. 2013年4月23日 06:53:02 : vgQVMWdybs
「凶惨党政権下」では、「党の屁理屈だけが一番大切で、国民の生活には興味が無い」と言うこと。
02. 2013年4月23日 06:53:23 : 0V3SKctksk
江川さんのこの程度の発言でも最近テレビで全く顔を見かけなくなった。
10. 2013年4月23日 06:55:49 : eDSpB4Kx1M
昔の国鉄はバンバン夜行列車を走らせていた。だから事故が多かったということは無い。
インフラの建設やメンテに携わる者は今でも夜こそが本当の勤務時間帯だ。世界を相手にする近代都市では公共交通機関が24時間運行しても、ちっともおかしくない。
時間帯別の料金だって、スイカなんだから容易に設定できるだろう。
バスでは行動範囲が狭すぎる。むしろ地下鉄を24時間運行させるべきだ。
15. 2013年4月23日 06:56:44 : 7vkGiDDoeQ
悔しかったら議員になれって...幼稚というかなんと言うか。
政治やったこともないくせにッて橋下のお気に入りフレーズだけど。教師になったことも文楽の人形遣いになったこともないくせに解ったようなこと言いまくり。
こういうコスいことやる連中が、消費税還元、って銘うったセールは「卸業者への圧迫」だから禁止だってショボいこと言うんかな。消費税還元って銘うたなくたってやってることは一緒(特売は今もある)なんだが。
04. 2013年4月23日 06:59:08 : eDSpB4Kx1M
北の変化と言うより、南の腰砕けだろ。
南北一纏めにして、中国のお世話になれば良いんだ。
1000年の晴れない恨みがあるそうだから、日本の援助を当てにされても困るんだよ。
そっちはそっちで勝手にやってくれ。
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > アーカイブ > 今月
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。