株式日記と経済展望
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アマゾンがアップルのビジネスを侵食しようとしてきています。秋のiPhone5S
からのドコモ取り扱いの可能性はゼロから五分五分までは高まってきた。
2013年1月19日 土曜日
◆アップル帝国に挑むアマゾン 1月18日 大西宏
http://blogos.com/article/54287/
ビジネスは生き馬の目を抜く世界といわれていますが、アマゾンがアップルのビジネスを侵食しようとしてきています。もちろんKindleが、タブレット市場で勢いづき、この成長分野でサムスンやASUSとともにアップルからシェアを奪ってきていることもありますが、それよりは、これまでアップル製品とプラットフォームに顧客を囲い込み、ハードで稼ぎ、さらにコンテンツ販売でも稼ぐ土俵に土足で乗り込み、この構図を崩そうという動きが起こって来ています。
それにしてもASUSはよくやりますね。以前、ASUSの販売力を過小評価しNexus7は日本では売れないだろうと見誤ってしまいましたが、2012年12月では、国内ではサムスンもアップルをも抜いてトップに躍り出ていました。たとえiPad miniの品薄が原因だとしても立派にポジションを固めたという感じです。
ASUS、「Nexus7」でAppleの「iPad」を上回るータブレットシェア :
さてアップルの動きがなにか遅い、もうジョブズ時代のようなサプライズがなくなってしまったと感じ始めている人は多いと思います。もうイノベーションの切り札を生み出せなくなってしまったのでしょうか。勢いが鈍るとかならず、ライバルはその市場を奪いにやってくるものです。
日本では、アップルの電子書籍が出遅れているために、iPadとかiPad miniを持っていても、電子書籍はアマゾンなどで購入しています。それが当たり前になってくると日本での電子書籍は、これまでのようにiPadとかiPad miniユーザーを自動的にコンテンツ販売でも囲い込めるという図式は成り立たなくなります。
そしてさらに、アマゾンはiPhoneとiPod touch向けに最適化した「Amazon MP3 Store」をオープンするそうです。いやはやこれが成功するかどうかは見ものです。
米Amazon、iPhoneとiPod touch向けに最適化した「Amazon MP3 Store」をオープン (1/1):MarkeZine(マーケジン) :
アマゾンとしては、アンドロイドユーザーだけでなく、アップルユーザーにもコンテンツの販売を広げていこうということですが、この流れができると、アップルが差別化できるのはハードとアプリだけになってしまいます。
これまでなら価格主導の市場はアンドロイド、クオリティ志向の市場はアップルと棲み分けてきたと感じるのですが、その際も崩れかねないのではないでしょうか。ユーザーの立ち位置からすれば歓迎そのものですが。
◆状況一転!ドコモがiPhoneを扱う条件 1月18日 大関暁夫
http://blogos.com/article/54288/
ドコモ側の考えうるiPhone取り扱いに向けたネックは、年末に私が書いたとおり、@既存のコンテンツサービス維持、Aアップル製品に市場を席巻される電波行政面での懸念、Bドコモと二人三脚でガラケービジネスモデルを支えてきた大手家電各社の擁護、です。しかしこのいずれもが、アップル側が提示する高い販売シェアノルマにかかわるものであり、そのシェアが交渉によって引き下げる余地が生まれるのなら、俄然ドコモのiPhone取り扱いは現実味を帯びてくるでしょう。
では、どのくらいの販売シェアノルマまで下がるならドコモは取り扱いにGOを出すのかです。ランチェスター戦略にけるシェアの考え方から探ってみます。有名な目安数値に42%というのがあります。これは特定の市場において「独走」を決定付ける数値であり、アップルはこれまで戦略的に考えてこの42%を上回る販売シェアノルマを提示し、ドコモの携帯販売においても独走を実現しようと目論んでいたに違いありません。ドコモ側(および大株主の日本政府側)とするなら、この42%は最低でも下回らなくては話にならないわけで、これまでの交渉がたびたび決裂してきた理由はここにあります。
42%の次にある目安数値は、26%。これは市場争いをする際に言われる「強者」を決定付ける数値です。すなわちiPhoneが販売ノルマで26%以上のシェアを持つなら、ドコモの全製品内で「強者」に位置づけられることは確実であり、ドコモや日本政府の思惑からすればこの数値も上回ることは好ましくないはずなのです。
さらにその次は、19%と11%です。19%は市場における上位グループの目安、11%は市場に影響を与える存在の目安数値です。すなわち、少しアバウトに言うなら10〜20%あたりが「存在感がありながらも強い存在にはあと一歩」といった市場シェアになります。ここらあたりがドコモや日本政府的には、どうにか納得でアップルと握手できる限界点ではないのかと考えられるところです。問題はアップルがこの数値をどう考えるかです。現実的には恐らく20〜25%ぐらいが両者の攻防ラインになるのではないかと考えます。
ドコモがアップルとの交渉を継続していることは確実であり、これまでは隔たりが大きかった両者の主張ですが、シェアの面でアップル側からの歩み寄りが見られるなら、一気に交渉成立ということもありうる展開だろうと思います。ドコモもiPhoneの勢いが落ちているとはいえ、今年度の業績下方修正を受けて迎える加藤体制にとって2年目の来年度は正念場。販売台数、ナンバーポータブル大幅増加が見込めるiPhoneは製品の勢いは落ちていようとも確実に欲しいアイテムではあります。一方のアップルもジョブズ後の新製品開発力の低下が否めない中での減速で、販売戦略の強化は至上命題でもあります。
両者の思惑の変化による歩み寄りも現実味を帯び、秋のiPhone5S(?)からのドコモ取り扱いの可能性はゼロから五分五分までは高まってきたとみていいでしょう。秋からの取り扱いを前提で考えるなら、来年度入り前の2〜3月が交渉のヤマ場になるのではないでしょうか。両社の動向を注目して追いかけたいと思います。
(私のコメント)
最近の情報家電戦争はめまぐるしく状況が変化して来ています。一ヶ月前に書いた事が引っくり返されるような事も起きます。デスクトップパソコンも隅に追いやられて、主力のノートパソコンもだんだんとタブレットパソコンに侵食されて来ています。インターネットを主に使うユーザーならパソコンでもスマホでもかまわないわけですが、その中では7インチのタブレットパソコンが新品で1万円台で売りに出されています。
特売品なら新品でも1万円以下でも売っている機種もあります。タブレットでも10インチでは大きくて持ち歩きには不便ですが、7インチならポケットに入る大きさです。持ち歩きならスマートフォンが便利ですが、インターネットには画面が小さすぎる。せいぜいメールなどにしか使えない。しかも価格的にも軽さから言っても7インチタブレットが安くて実用性があるように思える。
要するに7インチタブレットは、インターネットに特化したパソコンであり、ハードもソフトも不必要なものは取り払って、なおかつ持ち歩きも出来て、画面も何とか見るには十分な大きさと言うと7インチタブレットになるのだろう。アマゾンからキンドルが1万円台で発売されて、グーグルからネクサス7が2万円そこそこで発売された。これでは小型ノートパソコンは売れなくなるだろう。
10インチクラスのタブレットは、大きさから持ち歩きにくいし、家で使うにはノートパソコンで十分だ。私自身は相変わらずデスクトップとノートパソコンでスマホもタブレットも持っていない。外に出歩く時は財布だけで十分であり携帯もスマホも持ち歩くには面倒だ。ゲラケーもスマホも買ってはみたが使わないから引き出しの中にしまいっ放しだ。
もし使うとすれば、7インチのタブレットであり、アマゾンのキンドルなら通信料金もかからない。電子書籍にもなるしネットやメールも出来るしポケットに入るから携帯性もある。iPhoneが追ったほど売れずに生産を半減すると言ったニュースがありましたが、アンドロイドスマホやタブレットに売れ行きが分散しているからだろう。ニュースでもNexus7がiPadを上回る売れ行きだ。
iPhoneとiPadも、いずれは安くて高性能なアンドロイドが出てくれば負けることは予想が付きましたが、状況の変化はあまりにも急激だ。 ビジネススタイルもアマゾンはキンドルを原価割れで売っていますが、その分はサービスで稼いでいくための道具に過ぎないと言う事だ。私もアマゾンで多くの物を買うようになりましたが、このようなネット販売は、テレビ通販も脅かすほどになり、物流に革命が本当に起きつつある。
iPhoneの売れ行き不振が、ドコモがiPhoneを売り出すきっかけになるかもしれないと言う話があります。それだけアップルは強気で有利な条件を突きつけていたからですが、「総販売台数の50%近いシェアをノルマとして要求」と言うのはドコモは飲めないだろう。それは国産メーカーを切り捨てる事になるからですが、もしそれが20%台ならドコモはiPhoneを扱うようになるかもしれない。
性能的にもiPhoneとアンドロイドスマホとは、そんなに差がなくなってきたようだ。何よりも価格ではアンドロイドスマホが安くて性能も大差ないとなれば、高いiPhoneより安いアンドロイドスマホが売れるようになった。タブレットでもNexus7がiPadを上回るようになった。それに対抗して廉価版のiPhoneを開発していると言う事ですが、製品単体では価格競争になって利益が出なくなってくるだろう。
そうなればアップルも強気にはなってはおれずに、ドコモに有利な条件でiPhoneを売るようになるだろう。しかしながら私は幾らタブレットが安くなっても買う気にはなれない。日本では電子書籍に期待したが、未だに出版業界では電子書籍に消極的であり、著作権の問題もなかなか進展せずに新刊書の電子販売が進まない。仕方が無いから自分で電子化する自炊も検討したが、本をばらさなければならない。
「株式日記」も一種の電子書籍ですが、ネット環境があればスマホでもタブレットでも読むことが出来る。私が欲しいのはスマホでもなくタブレットでもなく、本をばらさずにスキャンが自動的に出来るスキャナーであり、それが出来れば多くの書籍を自分で電子化してタブレットで読むことが出来るようになるだろう。電子書籍端末は一台のタブレットに数千冊も蔵書が出来るから、自宅に溢れかえった本を整理することが出来る。