<ロッキーズ5−3パドレス>◇17日(日本時間18日)◇クアーズフィールド
ロッキーズの先発左腕ジェイミー・モイヤーが17日、80年ぶりにメジャー最年長勝利記録を更新した。今季3戦目となるパドレス戦に先発し、7回2失点で今季初勝利(1勝2敗)。49歳151日での勝ち星で、1932年にジャック・クイン(ドジャース)がマークした49歳74日での記録を更新した。球速80マイル(約129キロ)に満たない遅いボールを自在に操り、2シーズンぶりの復活勝利を挙げた。
メジャーには、すごいおじさんもいる。49歳モイヤーが、記録ずくめの通算268勝目を挙げた。80年ぶりに最年長勝利を塗り替え、殿堂入りしたニークロが持つ先発最年長勝利も更新し「記録は破られるためにあるようなもの。自分もいつかは誰かに抜かれると思う。ただ偉大な選手たちと並べて名前を言ってもらえるのは、すばらしい気分だ」と誇らしげに言った。
打てそうで打てない変化球で、パドレス打線を手玉に取った。この日の最速は79マイル(約127キロ)。チェンジアップ、カットボールを制球し、6回まで3併殺を奪い、7回に失策絡みで2失点。この回で降板したが、5−3で逃げ切って勝ち投手になった。ミーティングでは老眼鏡が欠かせなくなっても、熟練のマウンドさばきは衰えを感じさせなかった。
48歳で左肘の手術を受けた。靱帯(じんたい)再建術は、リハビリに最低1年かかる。手術直後、自ら運営するモイヤー財団のフェイスブックで「スーパーマンは帰ってくる」とコメントしたのは、現役続行への強い決意表明だった。昨年は登板できず、今年ロッキーズとマイナー契約。開幕ローテに食い込み、先発3戦目で偉業を達成した。
8球団を渡り歩いたが、20代は鳴かず飛ばず。何度も解雇を味わい、指導者転身をすすめられたこともある。転機は33歳、移籍したマリナーズでランディ・ジョンソンとの出会いだった。同じ左腕でも正反対の剛球を間近で見て、技巧派を極める道を決断。「チェンジアップ・アーティスト」の称号とともに頭角を現し、38歳で初の20勝、40歳で自己最多21勝。40代で2ケタ勝利を6度マークした異例の遅咲き投手だった。
スタンドには大家族が集まった。8人の子供のうち2人は養子。来られなかった長男を除く、5〜19歳が快挙に立ち会った。カレン夫人は「トレードの話で揺れた43歳の時に、1度だけ引退の相談を受けたことがあって。どんな決断でも、家族みんなで支えていくと伝えたの。スーパーマンが帰ってきてくれた」と感激の涙が止まらなかった。
◆ジェイミー・モイヤー 1962年11月18日、米ペンシルベニア州生まれ。84年ドラフト6巡目でカブス入りし86年にメジャーデビュー。30代まで34勝54敗と二流投手だったが、6球団目のマリナーズで才能が開花。08年フィリーズでワールドシリーズ制覇。慈善事業家としても知られる。10年ドラフトで、長男ディロンが内野手としてツインズから指名されたが、大学へ進学した。183センチ、84キロ。左投げ左打ち。
▼49歳151日のモイヤーが大リーグ最年長勝利、最年長先発勝利を塗り替えた。これまでの最年長勝利は32年にジャック・クイン(ドジャース)がリリーフでマークした49歳74日。最年長先発勝利は87年フィル・ニークロ(インディアンス)の48歳110日だった。モイヤーはフィリーズ時代の10年5月7日ブレーブス戦で最年長完封(47歳170日)を記録している。
[2012年4月19日9時17分 紙面から]
http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20120419-936334.html
※日本の山本(中日)も左腕、技巧派・・
長く現役を続けたい選手には、おおいに参考になる・・
ピッチングの肝は、コントロールと打者のタイミングを外すこと・・
150`以上の速球を磨くのもいいが、
今一度、ピッチングの基本に立ち返らなければならない
投手は、多いのでは?
http://www.asyura2.com/09/sports01/msg/401.html