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2012年2月01日10時47分 〜
記事 [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012020102000039.html

【社会】
被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)
2012年2月1日 朝刊 1面


 NHKが昨年末、国際的な低線量被ばくのリスク基準が政治的な判断で低く設定されたという内容の番組を放映したことに対し、原子力発電推進を訴える複数団体のメンバーらが「(番組内容には)誤りや論拠が不明な点、不都合な事実の隠蔽(いんぺい)がある」として、NHKに抗議文を送っていたことが分かった。 

 団体側はNHKに先月末までの回答を求めていた。NHKの広報担当は「番組内容に問題はないと考えているが、(抗議には)誠実に対応させていただく」としている。

 抗議文は外務省の初代原子力課長、金子熊夫氏が会長を務める「エネルギー戦略研究会」、東京電力出身の宅間正夫氏が会長の「日本原子力学会シニア・ネットワーク連絡会」、元日立製作所社員の林勉氏が代表幹事の「エネルギー問題に発言する会」の三団体が作成、提出した。

 番組は昨年十二月二十八日に放送された「追跡!真相ファイル 低線量被ばく 揺れる国際基準」。国際放射線防護委員会(ICRP)が被ばくによる発がんリスクの基準設定を政治的な判断で低くしたという趣旨を同委員会メンバーへの取材を交えて報じた。

 これに対し、団体側は「インタビューの日本語訳が意図的にすり替えられている」「政治的圧力で(被ばく)規制値を緩和したかのような論旨だが、論拠が不明確」などと指摘し、調査を求めた。

 三団体は過去にも報道機関に「原子力は危ないという前提で、編集している」といった抗議活動をしてきたが、東京電力福島第一原発事故後では今回が初めての行動だという。

 原爆の影響調査に携わってきた沢田昭二名古屋大名誉教授は「番組の内容は正確。日本語訳もおおむね問題はなかった。重要な情報を伝える良い番組だった」と話している。

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NHK番組に抗議/原子力ムラの逆襲?/「恐怖のみあおる報道」/原発再稼働を意識か
東京新聞 2012/02.01 朝刊 「こちら特報部」

紙面をクリックすると拡大 下矢印



http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html

コメント [原発・フッ素20] 鹿児島湾(錦江湾)の養殖カンパチからセシウム検出・給食危ない (乖離のぶろぐ)  赤かぶ
10. 2012年2月01日 10:49:14 : RrDokj9xls
>>08
諸外国では放射能に対する基準が厳しい(安全基準云々以前の安心の問題)。そうでなくても、放射能汚染は輸入規制の口実に使われやすい。輸出立国の日本は微量であっても放射能汚染された工業製品・農産物を輸出してはならないはずだ。その影響はTPPの比ではない。政府は汚染地域からの物流を厳格に規制する方針を打ち出すべきだ。同時に一定の高度汚染地域は土地収用し、国が買い上げて立ち入り禁止にする処置が必要である。それができないなら、孫の世代あたりから鎖国状態に戻りアジアの最貧国になりかねない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/603.html#c10
コメント [Ψ空耳の丘Ψ60] 海底に眠るUFO? バルト海で謎の巨大物体を発見 ピノキ
04. 2012年2月01日 10:50:16 : UnqsivjBLk
  In a calm sea every man is a pilot.

   (静かな海では誰でも舵手だ)

http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/585.html#c4

記事 [原発・フッ素20] 1月31日(内容起こし)小出裕章氏:米・バイロン原子炉の異常停止とトリチウムの問題、放置された伊方原発3号機の内部告発@
「ぼちぼちいこか。。。」ブログより転載します。

http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3266946.html

2012年01月31日23:37 1月31日【内容起こし】小出裕章氏:米・バイロン原子炉の異常停止とトリチウムの問題、放置された伊方原発3号機の内部告発@たね蒔きジャーナル

※この記事は、
1月30日 アメリカ・イリノイ州のバイロン原発、機器故障で停止【減圧のためトリチウムが含まれる蒸気をベント】、
1月30日 原子力安全委:津波到達予測時も原発停止の規定へ、保安院:伊方原発3号機の内部告発を4年半も放置【佐藤栄佐久元知事から学ぶ】、
9月8日 世界の原発老朽化事情@WSJ【米国、認可期間を80年を調査ですと!?】、
7月22日 国際核融合炉:計画を1年遅らせるも、本格的な核融合運転は27年の予定【初めて知った】、
7月21日 小出氏:ヨウ素の半減期、肉牛以外の家畜汚染、海洋汚染の循環、人口・天然放射線@たねまき、
7月20日 欧州放射線リスク委員会ECRR代表クリス・バズビー氏の記者会見の内容@自由報道協会【その@】に関連しています。

・・・原発、やめよう。

20120131 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章


【以下、お時間のない方のために内容を起こしています。ご参考まで】

(水野氏)今お伝えいたしましたアメリカの原発事故について、まず教えていただきたいと思います。今回、このバイロン原子力発電所というところ、原子炉が緊急停止しました。『ベント(蒸気を外に逃がす)』が行われたということなんですが、確かこのベントというのは、そう簡単にやることではない、よほどの緊急時のことだと、小出先生がおっしゃっていたように思うのですが、いかがでしょう?
(小出氏)そうです。私も今、初めてこのニュースを聞きまして、事故の詳しいことは判りません。ただし、トリチウムという放射性物質が放出されたと今聞きました。そのトリチウムというのは、実は水素の同位体と私たちが呼んでいるもので・・・
(水野氏)『同位体』ってどういうものですか?
(小出氏)普通私たちが水素と呼んでいるものの3倍重たい水素なのです。水素でありながら重さの違う、そういうものがあるので、同じ元素でありながら重さが違うものを私たちは『同位体』と呼ぶのですが、水素の同位体で放射能を持っている水素なのです。
 それが出てきたということは、一次冷却水の蒸気を放出したということだと私は思います。
 ただし、燃料そのものはまだ破損はしていないので、
「一次冷却水の蒸気は放出したけれども、他の放射能は放出していません」
という、そういう説明になっているのだなと、私は聞きました。
 ただし、一次冷却水を放出しなければいけないという事態は、それなりに深刻です。どうしてそんなことになったのかということを知りたいと、今思います。
(平野氏)トリチウム自体の特性っていうのは、どうなんでしょうか?
(小出氏)大変低いエネルギーのベータ線しか出さない、一番エネルギーが高くても18.6キロエレクトロンボルトという、放射線としてはものすごいエネルギーの少ない、つまり危険度の少ないものなのですけれども、いかんせん水素ですので、一度環境に放出してしまうと、回収の方法すらがもう無いのです。水になってしまいますので、どんなに水をきれいにしようとしても、水そのものですからもう取り除くこともできないし、人間という生き物は水が無ければ生きられませんので、必ず体に取り込んでしまうし、細胞の中にどこへでも入ってきてしまうし、有機物に化合するとDNAの一部にもなってしまうというようなものですので、放射線の毒性だけではない毒性もあるだろうと考えられています。
 かなり大量に原子炉の中でもできますので、注意をしなければいけないとかねてから私は思ってきました。
(水野氏)今の話だと、水になってしまうので生命体が体に取り込んでしまうというのは、いわゆる内部被曝する危険性が高いって意味でしょうか?
(小出氏)そうです。外部被曝という意味では、ほとんど問題になりません。ガンマ線を出しませんし、ベータ線のエネルギーもものすごい低いので、外部被曝という意味ではほぼ問題ないと思っていただいて結構です。
(水野氏)ということは、今すぐに外部被爆で何らかの急性な症状が出るということは考えにくいですよね?
(小出氏)そうですね。
(水野氏)ただ、この後、除去できないということはずっと残るわけですから、それを体内に取り入れるということは、直接しなくても自らいろんな植物やら作物・・・魚類などに移って、そして人間にっていう恐れは・・・あるわけですよね?
(小出氏)そうです。最終的には地球全体の水循環の中に取り込まれていきますので、海全体がトリチウムで汚れるとかそういう形になるわけですけれども、それより薄まる前に局所的なトリチウムによる汚染というものが起こる可能性がありますし、今回の事故がどれだけのものか私はまだよく判りませんが、注意はしなければいけないと思います。
(水野氏)それは私らはどうしたらいいんですか?
(小出氏)まぁ、日本の人が今この米国のバイロン原発の事故で出てきたトリチウムに、格別に注意をする必要はありません。
(平野氏)先生、ただ、今日の昼前のニュースで、アメリカ政府は
「普段から原発の放出する蒸気の中にこの物質が含まれてるので、あまり影響はない。心配することは無いんだ」
みたいなのが一報で流れたんですよね。
 そんなに普段から放出されてるものだとしたら、今の話だと逆に言うと怖いなと。内部被曝に日本の原発でも普段から水蒸気の中に放出されてるのであれば、怖いなと思ったんですが。
(小出氏)水蒸気というか、水蒸気もそうですけれども、原子炉から出てきてしまうと、トリチウムというのは必ず水になってしまうのです。ですから、どこの原子力発電所でもそうですけど、排水処理という廃液処理をしてるわけですけれども、『汚れた放射性物質を水の中から取り除いて綺麗にします』と言ってるわけですが、トリチウムは水そのものですので、どんなことをやっても取り除けないのです。
 ですから、排水処理をしたといって綺麗になったと言いながらも、トリチウムだけはどこの原子力発電所からも日常的に出てきていますという、そういう特殊な放射性物質なんです。
(水野氏)え?日常的っておっしゃったってことは、事故を起こさないで、普通に稼働している原発からもいつもトリチウムは出てるんですか?
(小出氏)そうです。
(水野氏)水となって?
(小出氏)はい。私がお守りをしている京都大学原子炉実験所の排水にもトリチウムはあります。取れないのです。これは。
(平野氏)そこが怖いですね。
(水野氏)そこがよく私判ってないんですけど、事故を起こさなくても原発というのは、トリチウム以外にも何らかの放射性物質を外へ出してしまうものなんですか?
(小出氏)もちろんです。技術というのは、100あるものを100捕まえるということはできませんで、
「99捕まえます。」
「もっと頑張って99.9捕まえます。」
「もっと頑張って99.99捕まえます。」
ということはできるのですけれども、完璧にゼロにすることはできませんので、どこの原子力発電所でも、もちろん私のところの原子炉でも何がしかの放射性物質は日常的に出さざるを得ないのです。
(水野氏)はぁ・・・。そういうことでしたか。また、これ詳しい事故の内容がわかれば、また小出先生に伺う機会もあるかと思いますが、突然ことですけど教えていただいてありがとうございます。
 もう一つ伺いたいんですけど、これは原発などのトラブルの内部告発を調べる第三者委員会のシステムがあるんだそうで、2002年度にできた制度だそうですけど、こういう事実が判ってきました。
『内部告発をした人が、この委員会の事務局に対して何度も指摘したのに、その内部告発を事務局が委員会に報告しなかった』という話なんですね。これは四国電力伊方原発3号機で建設中の時に、消化ポンプの試験中にケーブルが燃えたという告発がありまして、しかし、第三者委員会は電力会社に聞き取りをして、
「いやいや、法令上に問題は無い」
というふうに結論付けていたんです。
 ところがその後告発した人は、何度も事務局に指摘をしました。この事務局というのはどこが務めてるかというと、原子力安全・保安院なんですね。経済産業省の原子力安全・保安院が事務局を務めていて、この告発をした人は、
「関係者に出火のことを隠ぺいするよう要請があったんだ」
という内容などを数十回指摘した。ところが、結局内部告発を何度しても受け付けてくれなかったという話かと思うんです。
 こんなこと、小出先生はご存知ですか?
(小出氏)はい。前に聞いたことがあります。
(水野氏)はぁ・・・。こういうことって有り得ることなんですか?
(平野氏)2000年の始めに、福島の第一原発のトラブルを内部告発した人が、通産省に手紙とかそういうものを実名でいっぱい出して、通産省が東電に改善を求めたんだけど、東電は全然何もしなくて、その告発者の実名までが会社に漏れたり・・・
(水野氏)実名が漏れるなんて!
(平野氏)ええ。それで大問題になったという事案が確かあったと思うんですけど。
(小出氏)そうだったと思います。
(平野氏)そうですよね。全然こういものに内部告発の通報者を守るようなことにもなってないし、それを活かして改善するというシステムにも全然なってないんですよね。
(小出氏)原子力村という強固な組織にあって、原子力保安院というのは本当は規制をするという役所のはずですけれども、それでもこの間、昨年明らかになったようにやらせを保安院自身が主導するということをやってきたわけですね。すべてが一体になって、原子力を推進する。反対するものはブルドーザーのように押しつぶすということで、今まできてしまったということの一角だと思います。
(水野氏)私がご紹介した事案については、結局4年ほど経って、去年の夏になって初めてこの告発を再申告受け入れということで受け付けたという話なんですね。
 あの大事故を経て、ようやく受け入れる体制になったのかなぁと思いますが、でもよくよく考えてみたら、この第三者委員会の事務局をやってる保安院っていうのも、原子力村の一角であるということは私たちいろんな形で見えてきましたよね。ところが、今度はこの保安院を経済産業省から分離させまして、内閣府の原子力安全委員会と一緒にして、今度は原子力規制庁という名前に4月からしていくということが、今日閣議決定されました。この内容で、原発の規制の強化を図るんだということなんだそうです。国としては。
 これ、どうお感じになりますか?
(小出氏)私は何をやってもダメだと思います。日本というこの国が原子力を進めるというふうに決めてきているわけですね。例えば、原子力基本法というものがあるわけですけど、それは「自主・民主・成果の公開」のもとに原子力を進めると書いてあるわけで、そのもとに原子力委員会も作りましたけれども、その原子力委員会の委員長は、
「原子力に反対するようなことをしたら法律違反だから、自分は原子力を推進する」
というふうに言い放つという、そういう人たちがやってるわけですね。ですから、日本というこの国家が原子力を進める決めた以上は、要するに進めるわけですから、何か文句を言ったとしても結局は進めるという流れの中にしかならないと、私は思います。
 本当に根本的な議論が、今こそ求められているのだろうなというのが、私の今の印象です。
(水野氏)はい。ありがとうございました。
(小出氏)ありがとうございました。
【以上】

失礼します。

(略)
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/620.html

コメント [環境・エネルギー・天文板4] いよいよ暴かれる「温暖化人為説」の嘘! - 終わりのはじまり 千早@オーストラリア
14. 2012年2月01日 10:53:38 : tCTeyFIUac
地球が温暖化するのしないの、こうした事は地球物理と「熱力学」の領分です。

専門不明の「環境屋」さんたちの口出しできるような領分ではないのです。

「熱力学」も、「熱」の何たるかも知らない専門不明の環境屋と言われる輩が自らを「科学者」と呼んで自然の摂理を弄ぼうとしたのが「二酸化炭素地球温暖化」です。

熱のなんたるかさえも知らない環境屋、経済屋たちの口出しできることではない。

自然が人間の決めたルールに従うことは無い。

環境屋たちのいうように動くことは決して無いのです。

http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/253.html#c14

コメント [原発・フッ素20] セシウム放出量が増加しています (がんばれ福島原発!)  赤かぶ
10. 2012年2月01日 10:54:13 : EYS470rWXE
>>09 さん

賢明な決断賞賛します。たいへんだと思いますがいずれ貴方の決断が正しかったことが証明されるでしょう。頑張って下さい。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/599.html#c10

コメント [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」) gataro
01. gataro 2012年2月01日 10:57:00 : KbIx4LOvH6Ccw : 8sDMdExxxg
【関連】

原子力ムラ(原子力関係者110名)からNHKに抗議文/不当な圧力に屈しないようNHKに激励を!
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-11149980549.html


http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html#c1

記事 [原発・フッ素20] 学者の前の前 ・・・ 子供の被曝を減らすために  武田邦彦 
学者の前の前 ・・・ 子供の被曝を減らすために
http://takedanet.com/2012/02/post_42eb.html
平成24年1月31日  武田邦彦(中部大学)


この「学者の前の前」ということは、子供の被曝を減らすために重要なことですので、すこし理屈っぽいのですが、是非、理解して貰いたいと思います.

・・・・・・・・・

学問から見ると物事は次の4つの段階があります。

1) 原理原則もなにも判らず、カン、感情、経験、しきたりなどで理解する段階(中世の暗黒時代など。普通の女性が突然、魔女として処刑されるような状態)、

2) 学問で研究が始まって間もない頃、まだいろいろな「結果」や「意見」がある段階(学説が複数ある段階でまだ学問としては未完成・・・今の原子力)、

3) 学問的にほぼ固まった段階で、その分野の学者はほぼ同じことを言うようになる(地球は太陽の周りを回っているというのがこれに当たる)、

4) 真実が判る段階(1万年後ぐらいで、本来は神様しか判らない。)

「被曝と健康」のことで、多くの人が「専門家がさまざまなことを言うので、頭が混乱して何が何だか判らなくなった」とか、「1年100ミリシーベルトでも安全という山下先生と、1年0.1ミリシーベルト以下でなければ危険というドイツの学者がいるので、何を基準にして良いか判らない」と迷っています.

これは上の学問の段階の{2}を示していますから、「学問的には被曝と健康の関係は不明」ということがハッキリしています.つまりこの段階では「どのぐらい被曝したらどうなるか」は判らないが、「まだ判らない段階」ということがハッキリしているということです。

この段階で社会が何かを決めなければならないときには、多くの学者の言うことを聞いて「一般人(あるいは政府や機関)が決めて合意する」という手続きが取られます.つまり学説が複数あるので、学問的には決めることができないけれど、それを参考にして「合意」することはできるという段階です.それが「1年1ミリの合意」です。

・・・・・・・・・

「学者」というのは「学問」をもっぱらにする人です.ですから、学者は学問を知っている必要があります。学問とは「しっかりした事実や論理に基づき、専門分野の人なら誰もが厳密な考察に基づき、同じ答えになるもの」です。学者が100人集まれば、1人か2人は違うことを言っても、ほぼ全員が同意する結論になると「学問として判っている」という状態になります.

たとえば、「地球が太陽の周りを回っている」、「近代にはヨーロッパ諸国がアジア、アフリカ、南アメリカの大半の国を植民地にした」などです。

「5歳の子供が、1年1ミリ以上の被曝をして、25歳までにガン、免疫疾患、知能低下、生殖障害を起こすか?」という質問に対して、もし、「自分の研究結果によると、それらの疾患はおきない」という人がいたら、その人は「学者になる前の前の人」です。

被曝量を国際的に1年1ミリとし、日本の法律が1年1ミリを基準にしているのは「まだ学問的に決定できないので、学問を参考にして合意した」というものですから、学者はそのことを知っていて、説明をしなければならないからです.

では、「1年100ミリ以上被曝すると疾病がでるか?」という質問に対して、「学問的にいって障害がでます」と答える人も学者ではありません. 正しくは「現在の学問では1年100ミリ以上の被曝は疾病がでると考えられています」というのが学問的な正解です.つまり、上記の{4}の段階がありますから、学者は自らの集団(学者の集団)の結論を少し疑っているということだからです。

・・・・・・・・・

今回の福島の事故では、福島の子供を中心として、「学者」と呼ばれる人が「1年20ミリの外部被曝と、1年20ミリ(セシウムだけで1年5ミリ)の内部被曝を合計した1年40ミリまで児童は大丈夫だ」と言いましたが、この人たちは、そのような発言をすること自体「学者」でないことを証明しています.

「科学的に判らないこと」、「その道の専門家で異論が多い状態」であるのに、自分の研究データなどを元に特定の結論をあたかも科学的な結果のように言うのは、学問というものを知らないのですから、学者ではありません.

その点で、NHKに厳しい言い方になりますが、NHKにでた学者のほとんどは「学者」でないことを自ら証明していました.

被曝によって20年後までにガンなどの疾病になるかどうかは誰にも判らないことです.判らないことを判らないと言えば、「それではどうするのか?」という話に進み、「法律を守ろう」ということになって、福島の児童は疎開し、給食はベクレルを測定して出したでしょう.

社会を指導する人がしっかりした考えと、職業としてのホコリを取り戻して欲しいと思います.今からでも遅くないので、「被曝と健康の問題は不明なので、1年1ミリ以下という合意を守らなければならない」と発言し、今まで出版した書籍を回収し、テレビや新聞などでの発言を取り消すか、学者の看板を下ろさなければなりません.

それは、発言した人が自ら告白したものだからです。1年1ミリ以外の数値を言う人には「あなたは学者ではないのだから、そんなことを言ってはいけない」と反撃して子どもを被曝から守りたいと思います。



http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/621.html

コメント [経世済民74] クルーグマン「緊縮策の潰走」(NYT,2012年1月29日) 夢太郎
05. 2012年2月01日 10:57:55 : Pijo5v1olc
03>>
Pijo5v1olc で検索してくれ
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/808.html#c5
コメント [環境・エネルギー・天文板4] いよいよ暴かれる「温暖化人為説」の嘘! - 終わりのはじまり 千早@オーストラリア
15. 2012年2月01日 10:59:45 : tCTeyFIUac
人間がなんか排出したり、地球に優しくしないため・・、二酸化炭素地球温暖化は「環境倫理学」という環境教義によっている宗教論だと思います。

「二酸化炭素地球温暖化」は教義による宗教であって、科学(熱力学)ではないのです。
「排出権取引」というのは二酸化炭素デリバティブであって、「環境経済学」でしょう。

「人為」で大自然を変える、変えられるなどというものが、「科学」であるはずがない・・と思いませんか!。

日本一国が、こうした振込め詐欺に引っ掛かったように、ただ一国で毎年、毎年数兆円を密かに国外に払い続けている事を多くの国民は知らされていないのです。

http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/253.html#c15

コメント [経世済民74] 米投機筋:日本売り投資家「日本国債18カ月以内に崩壊」・・禿げ鷹の餌食「リスボンで聞く日本への警鐘」 尚林寺
03. 2012年2月01日 10:59:47 : a5JRWJuq3c
>02
あなた、短い文で、的確で、良いことを言う。もしかして詩人?

豊島氏の文体も・・エコノミストにして於くのが惜しい!
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/816.html#c3

記事 [社会問題8] リストラ発表したNECトーキン ネットに社員が書き込み?「安泰だと思ってたのに!」 (J-CAST)
リストラ発表したNECトーキン ネットに社員が書き込み?「安泰だと思ってたのに!」

2012年01月31日18時50分

提供:J-CASTニュース
65コメント 業績悪化に伴い、大規模なリストラ策を打ち出したNECグループの社員によるものと見られる書き込みが2ちゃんねるに寄せられ、ネット界隈で大きな話題となっている。

NECは、2012年1月26日、3月期の連結業績見通しが1000億円の当期赤字になり、グループで外注含め1万人の人員削減を行うと発表。27日には、NEC子会社で電子部品事業を行っているNECトーキン(仙台市)が、全従業員の約16%にあたる250人の希望退職を3月に募集すると明らかにした。

「いやだいやだ」「白石に引っ越しとか出来ない…」
さらに経営効率化のため、東京・神保町にある本社機能を、5月をめどに宮城県白石市の白石事業所に移す。東京本社の従業員240人の半数程度や、仙台本店の従業員の一部を白石事業所へ異動させるという。

NECトーキンは、2010年後半からメインの電子部品事業が悪化。2011年10月にはタイの洪水で、同社工場も水没し、大きな被害を受けた。

リーマンショック以降、大手メーカーの大規模人員削減が度々行われているが、今回は2ちゃんねるに、社員によるものと見られる書き込みが寄せられた。

「NECトーキンの裏事情」という3年前からあるスレッドには、発表前の26日に人員削減に関する通達が書き込まれた。その後、「うわあああああああ いやだいやだいやだ」「組合のお力で白石移転を止めさられませんでしょうか?? 白石に引っ越しとか出来ない…」といった叫びが寄せられた。

グーグル急上昇ワードで「NECトーキン」が3位に
やはり、白石への本社移転のショックが大きいようで、別のスレッドでは、30代の社員という人物から

「NEC系列なので安泰と思ってたのに!俺これからどうしたらいいの?ニート?」
「宮城県白石市って知ってる?荒野の中に工業団地しかなくて、食べ物は短いソーメンみたいなものしかない。東京でキラキラな生活してたのにそんなとこ行きたくない!」
「今自由が丘住んでるんだけど耐えられるわけないじゃん」
という書き込みがあった。

白石市は、宮城県南部に位置する人口3万7000人ほどの市で、NECやソニーグループの工場がある。確かに、神保町勤務から急に東北の小都市勤務となったら戸惑うかもしれない。

労働組合に入っているという人物は「この期に及んではストを持って抗議し白石移転を撤回させるのが最も有効な手段だと考えます」と書き込んでいた。

どこまでが実際の社員によるものか分からないものの、社内事情についてもかなり詳しく書かれていることから、ネットで話題となり、2012年1月31日には、グーグルの急上昇ワードランキングで「NECトーキン」が一時3位になった。

ツイッターなどでは、「これ家族&ローン持ちは人生終了じゃないのか」「リアルすぎてまったく笑えない」といったもののほか、わずかだが、「白石はいい所だよ」という反応が出ていた。


http://news.livedoor.com/article/detail/6238126/

NECトーキン
http://ja.wikipedia.org/wiki/NEC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3

http://www.asyura2.com/10/social8/msg/570.html

コメント [雑談専用39] 署名捺印の強要 asy8
01. 2012年2月01日 11:02:11 : iAy02UuNHg
 悪の止め方は善の止め方より難しい。善は止めて欲しくないが、善は脅したり冷やかしたらすぐ止めるのよね。悪を止めるのは難しい。超巨悪、巨悪、大悪、中悪、小悪、微細悪。悪にもいろいろある。社会悪、経済悪、人間関係悪、環境悪、品質悪。罰せずに愛と寛容を通したら止まるのか。人権を重んじたら止まるのか。ほっといたら自然にいつか止まるのか。丁寧に調べたら悪は止まるのか。言葉やパフォーマンスだけで止まるのか。悪の止め方を研究しよう。
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/770.html#c1
コメント [音楽6] 投稿者(BRIAN ENO)で「オール・マイ・ラヴィング」のYMO風カバー BRIAN ENO
02. BRIAN ENO 2012年2月01日 11:04:32 : tZW9Ar4r/Y2EU : 2aMGYmhAyE
01様
おほめの言葉とコメントありがとうございます。
私は、若いころプロを目指していました。
唄はけしてうまい方ではないので、
作曲しながら唄って、レコード制作とライブ活動で、
なんとか生活できればと思っていましたが・・
今は、阿修羅に投稿したりしてます。

イーノの時に共産党の本質について、
少し語りましたね・・

世界は貴殿の言う

>相手はお金が無尽蔵にあるので(刷り放題!)お手製の支配者を作ったり、
時には反権力人物を作ったり、その人物を盛り上げる冤罪も金の力で作りだしたり
架空の世界を演出していますね。
反権力人物がいてくれていると思わせることで、
民衆の直接行動を抑制することもできますよね。
全部ヤラセですよね…。
日本の冤罪政治家や反原発政党も…、世界の戦争や病気の蔓延も…。
下記動画を見ても、その思いを強めました。

その通りだと思います。

ご紹介の動画は後ほど、
拝見させてもらいます。

>このままだと日本はヤバいですね。
ENOさんのお考えが暗いのではなく、世界の実相の闇が深いのだと思います。

私も現実を知れば知るほど、
気が滅入りますが・・
たぶん支配者連中は、
楽しいでしょうね・・

無知や知らないことが、
人間を楽天的にさせてしまうんですが・・

去年、「報道特集」とかいう番組で、
広島で被爆した方が、
福島でも被ばくした
という悲劇的な番組を放送していました。

その方は、原発の近くに住んでいて、
その方のファミリーもみんな原発に依存した
生活をなさっているとのこと・・
広島で被爆はしているが、
福島第一で被曝するとは
夢にも思っていなかった・・
原発が危険なものだと思っていなかった
家族が生活の糧にしているので、
原発に批判的になれなかった・・
等々・・つぶやくように語っていましたが・・

被曝された方には、
誠に酷な話ですが、
なぜ、(原発の危険性や放射性物質の危険性について)
いくら、家族がそれで生計を立てていても・・
真実を知ろうとする、
意思を持たなかったのか?

そこに、二度目の被ばくに遭遇した問題点が
あるのではないか?
と思った次第です。

お上、支配者、権力、権威のあるところからの
情報は、まず、疑ってかからなければ・・というのが、
私の結論です。

本当に危険なことに対しては、
お上は危険とはいいません
本当に危険な場合は、
「ただちに健康に影響はない!」

で、まったく危険性のないことに関しては、
共産主義の恐怖
イスラム原理主義雄の恐怖
テロリストの恐怖
新型インフルエンザの恐怖
等に関しては、煽りまくります。

これらはただちに危ないだから、
これからこれこれこういうことをやりますので、
文句を言わないでください!

真実は、まったく逆です。

なんだか、年明けてから
放射性物質の値が上がってますが・・

以下のような分析もあるようです。

これ以上、悪化しないことを願いますが、
知っておいても、損はないと思いますので、
興味があったら見てください。

http://yoshi-tex.com/Fuku1/Fuku1No4.htm

http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-336.html

http://d.hatena.ne.jp/rakkochan/20120131/p1

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/146.html#c2

コメント [経世済民74] 「日本の倒産」に賭けるヘッジファンド 金融システムの崩壊に備える危機管理が必要だ ts
03. 2012年2月01日 11:04:59 : zRKUnbyCIY
死臭を嗅いだ,ハゲタカが空に舞う。こいつらを追い払うには、まず体力をつける事だろう。ダムや、天下り,アメ債,寄生官僚、為替介入、原発維持費、法人減税、所得減税、国連、ODA,その他の身分不相応な協力金、分担金、等、無駄な放漫財政策をやめる事。根本を直さない小手先政策は麻薬患者が麻薬量を増やすだけみたいなもの。もしハゲタカの攻撃があれば、5つ程の対応が必要と思われる。「1」現在、日銀の無制限の直接買い付けは、基本的には法律違反、緊急時対応としての、あらかじめ、法改正をしとく。                   「2」これも緊急時、財政が身軽になるようアメ債売却を根回しとく。 
「3」国際金融市場にたけた,優秀な人材、シンクタンクを常設する。
「4」空売り規制、等 、ハゲタカ対応の法規制をかけとく。         「5」まず、崩れるとしたら、国内金融機関からだろうから、国と民間との強力な協調体制を構築しとく。 余計な支出といえば、日本は,膨大なエネルギー資源を輸入している。一方、日本は海底領土を入れると、世界6位かの領土大国であり、海底には、金、銀、レアメタル,天然ガス、ハイグレードメタン、エネルギー鉱物資源がふんだんにあるのに、開発、活用されていない。イラン問題もあり、この際、国と優れた日本の頭脳で大々的に開発すれば、いろいろな問題が前に向くのでは。
                                                                                                                                                                                
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/810.html#c3
コメント [環境・エネルギー・天文板4] いよいよ暴かれる「温暖化人為説」の嘘! - 終わりのはじまり 千早@オーストラリア
16. 2012年2月01日 11:07:19 : tCTeyFIUac
>>14.>>15

参考までに、たくさんのビジネスマンが結集したトロント会議(1988)で、二酸化炭素ビジネススキームが作られ、「京都議定書」(1997)となって、国際的な「二酸化炭素ビジネス」が成立したといえるでしょう。

しかし、その科学的根拠たるや、かつ自然の摂理に反し、めちゃくちゃで論外であることをつけくわえておきたい。

簡単に整理すれば・・
@低温で高温を加熱できない。(熱力学第二法則・熱の不可逆過程)
A熱は物やその態様等に一切関係しない。・・温室効果ガス??
B「放射平衡温度」は、太陽放射に依る惑星の最高到達温度である。
C「放射平衡温度」は惑星内部の事に一切関係しない。(惑星自体が放射するのではなく、Bに関連し、恒星・太陽から受け取ったものは、放射平衡温度に含まれる。)

に対し・・
・すべての惑星の大気は地表より必ず低温。(これは気圧に依る。大気の鉛直構造 気温減率)
 
 従ってそれがいかなる表現、いかなるものであっても、空(大気・上)で地表 (下)を加熱する事=「温室効果」、あるいは放熱を抑制する事等、いかなる表  現であっても、自然の摂理に反し不可能で論外。
 
 これを「第二種永久機関」という。(実際は重力場による気圧に依る)。

・「温室効果」と言ってるのは、惑星内部の事で無関係なこと。
 (「放射平衡温度」とは太陽からの距離と惑星の断面積、アルベド(反射)のみ に依って決定するもの。)
・温室効果?=太陽放射の(中に含まれるもの)なのに、地表が太陽に依る最高到 達温度(放射平衡温度:−18℃)を、33℃越えて(15℃)、論外。
 これは熱力学第一法則に反する「第一種永久機関」である。
 
 (実際は高度差に伴う気圧差に依る温度差である。)
・「温室効果ガス」というのは、特定の「物」に限定され、そもそも論外。

顕著な現象には顕著なエネルギーが伴う。希ガスにエネルギーはない。「人為」で自然をコントロールできるなどとするものがまともであるはずがない。

エネルギーと密接な二酸化炭素を人質にとる、「二酸化炭素ビジネス」と直結した動機不純なものに、国を挙げてリソースを注ぐべきではない。

「温室効果」は、放射平衡論をもとにしているのに、地球上で放射で増やしてしまっている。これは平衡と言えるものでない。

「放射平衡」という基本的な惑星の宇宙論を曲解しているようだ。
  
「放射平衡」とは放射換算の平衡という意味です。
恒星(太陽)と惑星(金星、地球等)との関係です。太陽定数とアルベドで決まるので、惑星が受け得る最大放射になるのだ。
    
太陽定数Sとアルベドa以外、惑星の表面温度(T)は、惑星内に一切関係しない。アルベド以外、惑星の中でどう変わろうが、どうであろうが一切関係ないのです。(以下の式参照)

放射平衡・・惑星が受けた(入力)太陽放射@を、“そのまま(=)”放射A(出力)

@ ・・ S(1−a) = 4σ T^4 ・・A
地球の場合アルベドa=0,3、太陽定数S=1366W/u としたとき、これが地球が太陽から受け得る放射(最大)で、T=255k(−18℃)が最大になる。

アルベドa=一定として,その時の太陽定数(S)が増えない限り、地球上で放射平衡温度が増えることはない。(なお、255k→288kまで33℃増えるには、S=約1.6倍必要。なお、太陽定数は太陽の黒点等で多少変化するが、これとは違う。)

⇒「温室効果」では「地球放射」といってるけど、地球が独自に放射しているのではない。したがって太陽放射の一部となるもの。(地球独自には重力場のエネルギーしかない。)

「温室効果」なるものは放射のこと故、総て太陽定数→放射平衡温度(255k)に含まれてしまう。これ以外は第二種永久機関!!。
この、増加分相当のエネルギーは、地球の「重力場」が作る大気の気圧として大気の内部エネルギーを増やし、温度Tを33℃あげているのだ。(熱力学第一法則)

もし、二酸化炭素地球温暖化というのが本当なら、地球のすべての「エネルギー問題」は即解消とならねばなりません。

二酸化炭素地球温暖化というのが本当なら、「省エネ」は不要なのです。(重要!)

雪降る真冬に窓を全開しておけば、「寒気」で室内が暖房できるはずです。!!!


http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/253.html#c16

記事 [経世済民74] トヨタが赤字でも株主配当できた理由
http://jibun.atmarkit.co.jp/lskill01/rensai/teakaikei/18/01.html

 トヨタが赤字でも株主配当できた理由

文:吉田延史(日本公認会計士協会準会員)

2009/7/24

■今回のテーマ:利益の配当と内部留保

 「トヨタの株主総会は愛知県豊田市の本社で開催された。渡辺社長が平成21年3月期の連結最終損失が4369億円の赤字に転落したことなどを報告。「株主の皆さまにご心配をおかけし、結果として申し訳なく思っている」と、約4000人の株主の前で謝罪した。年間配当額は前年同期比40円減の100円。トヨタの減配は、決算期変更に伴う特殊要因があった平成7年3月期を除けば上場以来初めて。役員賞与(ボーナス)はゼロにした」(MSN産経ニュース 2009年6月23日の記事より抜粋)。

 2009年3月期の決算に赤字となった企業は少なくありません。上述のように、トヨタ自動車も14年ぶりの連結最終赤字に転落しました。しかし、利益が出ていない以上、株主に対する配当がなくなってしまうかというと、そうとは限りません。実際に、トヨタ自動車は平成21年3月期に年間で1株100円の配当を行っています。一体、何を源泉として配当できたのでしょうか。今回は配当について解説します。

【1】配当とは何か

 そもそも、配当とはどういったものなのでしょうか。それを明らかにするために、株式会社の構造について、簡単に触れておきます。いま、トヨタ自動車の株式を購入するとします。株式を購入することで株主となることができますが、株式は借金とは異なり、基本的には返済義務のあるものではありません。株主は、株価が高ければ転売して利益を出すことができますが、株価が低ければそれもできなくなってしまいます。そうなると、株主が株式を購入するメリットを感じられなくなります。そこで、配当が行われます。配当は、株主に出資してもらったおかげで得ることができた利益を還元する手法です。なお、ここでいう利益は当期純利益(参考:「損益計算書に登場する5つの利益」)です。

 ここで、会社が100の当期純利益を計上したからといって、100すべてを配当することは、まずありません。利益の全額を配当してしまうと、景気の低迷期が訪れたときに資金繰りに行き詰まり、一気に倒産してしまうかもしれません。また、得られた利益によって工場を拡張し増産体制を整えれば、さらにもうけることができるかもしれません。企業によって理由はさまざまですが、諸条件を考慮することで、例えば配当は40にして残り60は会社に残すこと(内部留保)ができます。

【キーワード】 内部留保
企業が得た利益を配当に回さず、将来の蓄えやさらなる投資に振り向ける目的で留保すること

【2】配当は当期純利益と内部留保から行う

 トヨタ自動車は今期こそ当期純損失を計上していますが、前期まで順調に利益を重ねてきた結果の内部留保が残っているのです。内部留保は、貸借対照表上の純資産の部の「利益剰余金」という科目に累積されていきます。簡単にいうと、利益剰余金は純利益によって増加し、配当によって減少します(ほかにも利益剰余金の増減要因はありますが、ここでは省略します)。

 トヨタ自動車の利益剰余金は平成21年3月期において連結ベースで11兆円と潤沢にあるため、これを源泉として配当を行うことができたのです。ただし、当期純損失により利益剰余金は減少しているので、配当を行うことによって利益剰余金はさらに減少します。剰余金がなくなると、配当を行うことができなくなってしまうので、トヨタ自動車といえども毎期赤字では配当が続けられるわけではありません。

【3】株主の立場からみた配当性向

 さて、株主の立場からすると、早く投資の見返りを得たいと考えれば、得た利益は早く配当に回してほしいと考えるでしょう。そういった株主が注目する指標が「連結配当性向」です。連結配当性向を見れば、利益のうちどれだけを配当に回しているかが分かります。連結配当性向は“配当額÷当期純利益”で算出されます。先ほどの例のように、40を配当、60を内部留保とした場合、連結配当性向は40%となります。この連結配当性向は、企業の配当政策を説明するうえで代表的な指標となっています。

 トヨタ自動車の場合には、平成21年3月期は当期純損失を計上しているため、連結配当性向を算出していませんが、平成20年3月期には25.9%になっており、将来的には30%を目標とするとしていました(平成20年3月期 有価証券報告書の配当政策の項を参照)。平成21年3月期の有価証券報告書では、該当の記載は削除されており、トヨタ自動車が配当についての政策をどのように打ち出していくかについては、今後注目されるところです。

 取引先や勤め先の決算書を見るに当たっても、内部留保(利益剰余金)は重要です。利益剰余金を見ることで、過去の利益の積み重ね・蓄えがどのくらいあるかを知ることができます。ただし、蓄えがあったとしても、資金化できず、資金繰りに行き詰まり、倒産するケースがあります(参考:「黒字倒産が起きるわけとその対策」)。決算書はさまざまな側面から見なければなりませんが、内部留保も重要なチェック項目の1つととらえておけばよいですね。それではまた。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/819.html

コメント [音楽6] 投稿者(BRIAN ENO)で「オール・マイ・ラヴィング」のYMO風カバー BRIAN ENO
03. BRIAN ENO 2012年2月01日 11:08:56 : tZW9Ar4r/Y2EU : 2aMGYmhAyE
01様
蛇足ですが、
私のユーチューブのチャンネルがあります。
もし、興味があったら、お越しください。
よろしくお願いいたします。

http://www.youtube.com/my_videos?feature=mhee

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/146.html#c3

コメント [原発・フッ素20] 4号機とセシウム1月まとめ  武田邦彦  赤かぶ
15. 2012年2月01日 11:09:51 : VmrM5pfMOQ
1月は所どころで爆破したかもしれないという声も聞こえて来たが、それが気になる所…

もし爆発してもこちらまで聞こえてこなければ何も手の打ちようがない。

武田氏のこの4号機に関しての意見は少しひっかかる、倒壊すれば危険なのはどれだけ時間が経っても中にあるものは多少冷えたとしても同じものだから危険はそんなにすぐになくなったとは言えないと思うが…

これはガンダーセン氏・小出氏・武田氏…どれを信じるのかという話になりそうだが…

素人からしてみれば、倒壊する事自体異常事態で何が起こるかは想像はつかないと思う…

とにかく初期のもみ消された最悪の想定とされる250km位の方は退避することも考えて置いたほうがいいと思う。

後はまた神風が吹くかどうか…それくらいの神頼み的なレベルの話だと思う…

正直3.11も海側に風が吹かなかったら…と考えるとゾッとする…

まぁそれさえも誰がどの程度被曝してるのか真実は知りようがないので楽観視は出来ない訳だが…。

何にしろ何にもわからないというのが何ともやりきれない…。

>>02

少し前にUPされてた大きな人間みたいなのがウロウロしてる映像を観てなんだかライブカメラまで信じられなくなって来ています。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/608.html#c15

コメント [雑談専用39] 署名捺印の強要 asy8
02. 2012年2月01日 11:11:11 : iAy02UuNHg
一番上にいる人間の人間性が悪いとどうしょうもない。一番の問題は学校、
大学が責任者を育てる教育をしなかったことだ。
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/770.html#c2
コメント [音楽6] 蒼き炎/高橋洋子 ピノキ
01. 2012年2月01日 11:11:20 : bQwKJlscJc
ピノキ先生、リスペクト!!

もぉwwwwwwマイッタ・・・・
高橋さんて、有名だったりする声優さんですか?
シャウトするとこでウワ〜っとなりますね。うま。

ノーブル・フランムて
ノーブレス・オブリージからくる高貴な炎?

やつらには皆無だ。sineeeee

K子

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/158.html#c1

コメント [経世済民74] 「日本の倒産」に賭けるヘッジファンド 金融システムの崩壊に備える危機管理が必要だ ts
04. 2012年2月01日 11:11:28 : a5JRWJuq3c
ひねくれ親父=池田信夫も、ヒョットコ[ts]もセンスが悪い。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/810.html#c4
コメント [環境・エネルギー・天文板4] いよいよ暴かれる「温暖化人為説」の嘘! - 終わりのはじまり 千早@オーストラリア
17. 2012年2月01日 11:13:01 : tCTeyFIUac
>>16
「二酸化炭素地球温暖化」とは、低温で高温を温めますということです。

これを「第二種永久機関」といいます。

もし、本当なら、真冬に窓を全開しておけば猛烈な寒気が有れば室内暖房可能ということなのです。

     そういう自然の摂理に反する科学的に明白なインチキなのです。


IPCCとは、「排出権取引」を世界に広めるための推進組織と考えればいいでしょう。

IPCCとは、研究組織でも科学者組織でもありません。

IPCCとは、各国から集まった温暖化情報をまとめて、「排出権取引」を推進すべく、その「シナリオ」をまとめることを主な役目としているものです。

自ら研究したりする組織ではありません。

     IPCCの歴代議長は銀行やさんなどビジネスマンです。

今の髭のパチャウリは、インドの最大の財閥「タタグループ」のエネルギー資源研究所の所長(経済学博士)です。科学者ではありません。

IPCCの評価報告書とは、そのほとんどを日本の環境関連研究所などの環境屋さんが請け負っているようです。

これを「国際貢献」と言って、日本人は至上の栄誉として積極的にやっているようです。(日本版の最初に名誉なこととして載っています。)

外国は、日本にまかせてそんなことよりビジネス先行で有ることを日本人はもっとしらなければならない。


http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/253.html#c17

コメント [原発・フッ素20] 原子力安全・保安院 数十回にわたる内部告発を4年半放置 伊方原発で起きた火災を国に報告せず (日々雑感)  赤かぶ
04. 2012年2月01日 11:18:10 : maxkpWHZCo
こいつらも
必殺極左仕置き人のデスノートに記されていることでしょう
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/600.html#c4
コメント [環境・エネルギー・天文板4] いよいよ暴かれる「温暖化人為説」の嘘! - 終わりのはじまり 千早@オーストラリア
18. 2012年2月01日 11:19:22 : tCTeyFIUac
「人為」で自然を動かすなどといった大それた事は自然の摂理に反することです!!。

  「人為」という言葉が出た瞬間にインチキ(妄想)であることになります。


基本的な間違いの根源は、地球の暑い寒いなどのことは、地球規模のドでかい物理の話・・大気の大循環、温度差、対流、地球の質量、重力場、大気の質量、気圧等・・であるべきが、化学(大気化学、分光化学等)・・希ガスCO2等の濃度など・・の矮小化されたピンボケな話になってしまっていることにあります。

人間生活に必要なエネルギーと直結した「二酸化炭素」という言葉を人質にとることによって、「二酸化炭素デリバティブ」を可能にしたとんでもない国際的詐欺ということです。

     熱・熱の挙動(熱力学)は、「物」に関係しない。(重要!!)


「人為」という言葉が出た瞬間に嘘!!となり

《温室効果ガス》という言葉がでた瞬間に・・
        
        「二酸化炭素地球温暖化」=詐欺  ということです。
                   (第一種・第二種永久機関)



http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/253.html#c18

コメント [経世済民74] ソロス氏も指摘!緊縮政策は経済縮小→税収減→財政赤字拡大の悪循環に陥ると警告 会員番号4153番
01. 2012年2月01日 11:19:43 : zRKUnbyCIY
このオヤジだけにはいわれたくない。ーEU各国、消火で、ふらふらなのに、放火魔に消し方が悪いといわれてるみたいだ。、
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/813.html#c1
コメント [原発・フッ素20] 原発を巡る情勢の変化に要注意(反戦な家づくり) クマのプーさん
10. 2012年2月01日 11:21:52 : JJJr2VmMnI
「反戦の家つくり」さんの投稿には最近かならず蛆虫が沸いてくる。

そんだけ、的をえた事を書いているんでしょうね。蛆虫がすぐに潰しにくるくらい。この投稿は一考の価値はあると思います。日本の今後の流れがわかるんじゃないでしょうか?
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/588.html#c10

コメント [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」) gataro
02. 2012年2月01日 11:23:40 : WRWvZr5gi6
低線量被曝のリスクの実態を隠蔽してきたのは米国、日本政府、原子力推進のやつらだったのでしょう。抗議をするとは、ぬすっとたけだけしい!日本国民はゆるさない。icrpの根拠が決壊を起こし、日本政府の犯罪性が炙り出される。ヒロシマナガサキの犠牲者を利用してゲンパツを推進してきた構造が誰の目にも、あきらかになった。闘え、nhk

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html#c2
コメント [原発・フッ素20] 地震活動期に入った日本。浜岡に原発、敦賀に原発(もんじゅ)なんて、日本はキチガイ国家だ。 SOBA
11. 2012年2月01日 11:24:20 : VmrM5pfMOQ
まぁSOBA氏の人間性はどうであれこういうチェルノブイリと日本の原発を重ね合せるようなものは有益だと思う。

こうした警告はもっと発して行くべき。

日本に原発が54基あるという事がもうそもそもキチガイざたな訳で…そのことをゆるく考えている国民はあまりにも現実逃避して(させられて)いると思う。

そういう人達向けの警告には良いと思う。

54基分作ったらどうなるか…見てみたい気もする。

日本の大地は全て高濃度汚染地帯になってしまうのではないだろうか…?

こうした事を1億2000万の国民の中で何%の人が本気で考えているのだろうか…
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/605.html#c11

記事 [自然災害17] 桜島の防災対策 -火山学的視点から-
http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index2.cgi?ac1=B414&ac2=B41403&ac3=3256&Page=hpd2_view

2. 桜島の防災対策 -火山学的視点から-

京都大学防災研究所
教授 石 原 和 弘
1.はじめに

 桜島は2万数千年前の巨大噴火でできた直径約20qのくぼ地,姶良カルデラの南の縁で成長した活火山である(図1)。溶岩流出のたびにその面積を拡大し,現在,その直径は約10q,面積は約80kuである。20世紀初頭には2万2千人が住んでいたが,1914年の大正大噴火により主要な集落が溶岩流に埋没したため約半数が島外に移住し,現在の人口は6千名余である。

図1

 桜島の火山対策は1973年に制定された「活火山対策特別措置法」により,避難施設や防災情報設備の整備,各種降灰対策や土石流対策が着実に実施されてきた。また,山腹噴火時の全員退去を想定した避難訓練など,住民と行政が一体となった取り組みもなされてきた。爆発対策として,火口から2q以内の常時立入り禁止の措置がとられている。国土庁の「火山噴火災害危険区域予測図作成指針」にしたがって,1993年度に大正噴火クラスを想定した桜島の火山ハザードマップが作成・公表され,地域防災計画の見直しもなされた。一方,1974年に開始された「火山噴火予知計画」により噴火予知研究が進展し,噴火のメカニズムの理解と火山監視能力が向上した。本稿では,火山学的な視点から桜島の活動の特質や噴火予知の現状を解説し,今後の火山対策についてコメントする。

2.桜島の火山活動の特質

 歴史時代の噴火活動は数百年に1回の割合で発生する山腹噴火とその間に発生する山頂噴火に大別できて,災害を惹起する現象と影響範囲に違いがある。山頂噴火と山腹噴火に分けて,災害要因(脅威)について表1にまとめた。
 歴史上最初の大規模山腹噴火は奈良時代の噴火である。その後,文明,安永および大正の3つの大噴火が発生している。昭和の噴火と併せて,これらの噴火の概要を表2に示した。これらは3つの大噴火は,両山腹に新たに火口を形成,溶岩・軽石合わせて,1〜2km ^(3) を噴出している。各噴火の噴出物量は,富士山の貞観噴火や宝永噴火の噴出量をはるかに上回っている。桜島のみならず,広域的に多大な被害を生じたことは言うまでもない。大正噴火の特記すべき災害として,噴火開始当日夕方に発生したM7.1の地震がある。死者・行方不明55名のうち,鹿児島市側での地震による犠牲者が29名,大隈半島側の洪水などによる犠牲者11名となっている。また,一度に多量のマグマが噴出する山腹噴火では,広範囲にわたり地盤の低下を生じる。大正噴火では,鹿児島港で約50pの潮位上昇が観測され,安永噴火後は,大潮時には鹿児島城下が冠水した。また,安永噴火では海底噴火が発生して津波による犠牲者が出た。また,約千戸が被害を受け,石垣や土手が破損した。鹿児島市などで都市化やウォーターフロント開発が進んだ現在,山腹噴火の周辺域に対する影響は,以前に比べて甚大である。今後のハザードマップや防災対策では,広域的な視点も考慮する必要があろう。

 山頂噴火の主な被害は,火山弾・レキ・火山灰等のほか,降雨時の土石流および日常的な火山ガス放出により引き起こされている。火山弾の落下範囲は最大3qであり,桜島南部の集落が射程範囲に入っている。二酸化硫黄の放出率は,1日あたり1000〜5000トンである。また,1978年から20年間の降灰量は,1uあたり,桜島海岸部で210〜880s(堆積厚:約20〜80p),鹿児島市街地は10〜80sである。降灰総量は約2億トン,その3〜4割が桜島内に降下したと推定される。桜島における山頂噴火の影響は甚大・深刻である。一方,周辺地域では,火山灰とレキにより,交通障害や降灰除去作業などにより市民生活は迷惑を蒙ってきた。山頂噴火による被害として,噴煙による航空機の被災が挙げられる。桜島の噴煙を通過した航空機の操縦席の窓ガラスにひびが入る事態がいくつか報告されている。現在は,航空会社等の努力により被災回避の工夫がなされているが,最悪の場合不特定多数の命が一時に失われる危険性があり,全国的・世界的な対策が必要である。

(2)マグマ供給系と噴火の長期予測
 桜島のマグマ溜りは,地下深部から上昇してきたマグマを蓄える姶良カルデラ中央部の地下約10qの溜りと,そこからマグマの補給を受ける桜島直下3〜5qの溜りの二つが存在すると考えられている(図1)。前述のように,大噴火が発生するとの場合は周辺の地盤は沈降する。大正噴火直後には,カルデラ中心部に近い鹿児島湾西岸や桜島北部では1〜2m沈降し,その後の静穏期には1〜2pの割合で隆起してきた。1955年以降の山頂噴火活動期には,年間に1〜3千万トンの火山灰が噴出すると隆起が停止し,それを下回ると隆起に転じている。以上のことから,姶良カルデラ地下には1年あたり約1千万m ^(3) の割合でマグマが上昇している推定される。100年の休止期間があれば,約1km ^(3) の過剰なマグマが蓄積され,山腹噴火の可能性が高くなる。将来にわたって桜島の噴火は免れ得ない現実であることを銘記すべきである。現時点は,大正噴火で消費したマグマの7〜8割を回復した段階である。

(3)噴火の前兆
 (準備過程) 桜島の噴火開始に先立ち,カルデラ地下から桜島へのマグマの移動が生じると予想される(図1)。実際,1974年からの山頂噴火の激化に先立ち,桜島が約8p隆起したことが観測され,大正大噴火の数ヶ月前には桜島各所の井戸の水位が目に見えて低下したことが報告されている。桜島での地盤変動や水位・潮位観測により,桜島直下のマグマの蓄積の度合いを評価できる。
 (山腹噴火の前兆) 多量のマグマが一時に噴出しようとすると,2000年の有珠山や三宅島の例のように,地殻の破壊,すなわち地震が多発する。過去の山腹噴火をみると,いずれも数日前から有感地震が多発している。また,昭和の噴火では,有感地震の発生はなかったが,無感地震が多発した。地震観測により,山腹噴火の発生時期の直前予測は可能であろう。ただし,有感地震発生は必ずしも山腹噴火の前兆とは限らない。的確な予測には,地殻変動等他の観測が不可欠である。
 (山頂噴火の前兆) 山頂噴火の発生予測は難問である。三宅島の例でもわかるように,いったん出口(火口)ができると,明確な前兆なしに噴火が発生する。桜島では山頂噴火活動の高まる前に,火口直下の3qより浅い火道でM1以下の低周波地震(B型地震)が群発する例が多く,群発発生のたびに臨時火山情報が出されてきた。B型地震の多発は溶岩の火口底への上昇に対応すると考えられ,以後,数日〜数週間爆発が多発する傾向がある。個々の噴火の前兆は極めて微小であり,現在のところ,観測坑道など地下での精密な地殻変動観測によってのみ捕捉可能である。噴出火山灰が10万トンを超えるような中規模以上の山頂噴火に対しては,数十分〜数時間前から山頂部が0.1〜1o隆起したことを示す変化が捉えられていて,直前予測が可能な段階にある。しかし,小噴火の発生や火山弾の飛散範囲の予測は今のところ困難である。火山弾の飛散範囲の予測を実現するには,精密な地震,地殻変動観測と併せて,火口底や火山ガスの観測が不可欠である。

3.その他の課題

 より効果的に桜島の火山対策を進めるには,危険度に応じた土地の利用規制や用途指定が必要であろう。既に「国立公園法」による規制があり,これに準じた方策が取れないであろうか?用途指定の合意が得られれば,同額の経費でも,住民の生活と安全確保に重点をおいた効率的な火山対策が推進できるのではないだろうか?
 当面の課題として,火山情報の改善がある。現在の火山情報は,緊急火山情報,臨時火山情報等4種あるが,桜島などでは,天気予報と同じように,火山活動度を常に数段階のレベルで評価して公表する準備が進んでいる(火山情報のレベル化)。その実効を挙げるには,現在のハザードマップや地域防災計画では不備な点がある。例えば,火山弾が集落近くに落下するような山頂噴火に対する対応が明確ではなく,火山情報のレベル化実施にあたって,情報を出す側と受けて側で齟齬を生じる可能性がある。気象庁と関係自治体等との協議・調整を期待したい。
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/779.html

コメント [地域13] 大阪市、職員の子の私学割合調査 学校選択制で橋下市長(共同) 教育委員会も労組の別働隊か? 木卯正一
07. 2012年2月01日 11:26:24 : FUviF2HWlS
>>01さん

>橋下市長の実行力もさることながら、よほどのブレーンが付いていると見ている。

橋下市長のブレーンはマルクス・レーニン主義者の極左過激派だ。
極左が、飼い慣らされた左翼を叩いている。
極左と左翼の内ゲバ抗争を見て喜んでいる者がいる。

http://www.asyura2.com/09/ishihara13/msg/515.html#c7

コメント [マスコミ・電通批評12] 自由報道協会の自壊  池田信夫  赤かぶ
01. 2012年2月01日 11:27:04 : AQqyLULhMc
自由報道協会と放射能報道の混迷から考える、情報を発するものの責任とは?=誰でもメディア時代、受け手の監視と反発が始まった - 石井 孝明
http://blogos.com/article/30799/?axis=t:4665

http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/627.html#c1
コメント [音楽6] トトやデヴィッド・フォスターのアレンジが好きならこれは、お好みと思いますが・・ BRIAN ENO
03. BRIAN ENO 2012年2月01日 11:30:54 : tZW9Ar4r/Y2EU : 2aMGYmhAyE
実は、私も、友人から、
この世界でめし食っていくつもりであれば、
あいつらのアレンジ勉強しないとな!
なんて言われて・・
聞くか〜てな感じで聞いていただけで、
これがいいアレンジで好みのアレンジでもないな〜
とりあえず、聞いておこうか的な感じです。

トトもジェフもスティーブも楽器はうまい・・
スティーブもいい曲かく・・

ただ、Voがダメだし、
曲もいまいち、
ペイチが好きになれないんですよ・・
なんなんだろうね・・

あの丸っこい容貌かな?

デヴィッド・フォスターがプロデュースすると、
なぜか売れたね・・不思議です。

実は、シカゴなんだけど、
1枚目からずーっと好きだったんだけど、
ピーター・セテラとデヴィッド・フォスターが、
「素直になれなくて」なんてやったけど、
あれはいやだったなあ〜

シカゴはロバート・ラムを核として
ジェイムス・パンコウがそれを補う形で、
伸びてきたのに・・

その鼻をへし折られた・・
あれから、聞かなくなったなあ〜
そのピーターが出てって、
ビル・チャンプリンが加入・・
彼はいいんだけど、シカゴには合うかな?
と思っていたら、出てった・・

いまだに古いやつ聴いてるけど・・
今は、デヴィッドと関係ないようだけど・・
http://www.asyura2.com/12/music6/msg/140.html#c3

コメント [カルト8] 日本の年金族4千万人とロシアの若者4千万人をトレードすれば両国にとって最高の補強になるのではないか。 ポスト米英時代
01. 2012年2月01日 11:32:20 : LGUfwnafEI
歓迎されるわけねーだろ、あほ
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/878.html#c1
コメント [経世済民74] 「日本の倒産」に賭けるヘッジファンド 金融システムの崩壊に備える危機管理が必要だ ts
05. 2012年2月01日 11:39:40 : lqOPOFnyLE
>国債が暴落しても償還まで待てば額面で償還されるので、これはメガバンクがあと2年半は国債のデフォルトは起こらないと見ていることを意味する。

別にデフォールトを意識しているわけではなかろう。単に長期金利が景気の行方によって上昇し、国債価格の低下を招くだろうと考えているだけだろう。デフォールト、デフォールトと騒ぎすぎる。まずは、円安の傾向が出てくるかどうか。金利が上昇する景気回復の傾向が見られるかどうか、を注視することではないか。
国債の空売りには、中央銀行が対応すれば済むこと。空売りだから短期的にも貨幣の過剰流通にはならない。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/810.html#c5

コメント [経世済民73] ジョブズの傲慢 TPP議論 sci
07. mmeirga 2012年2月01日 11:40:35 : iVRFcXUn9knFQ : 7DdgqUGMFY
『ペプシを砂糖水と揶揄し、マイクロソフトを真似会社と扱き下ろし、アンドロ
イドを盗作と決め付け、海軍を海賊以下と馬鹿にする。』
全部あたってるじゃないですか。

あなたがもっと情報通になるとそう言った理由が分かると思いますよ。

コーラ等に入っている色素添加物のカラメルは
コカコーラ社がTHI(アンモニウム化合物)を使った生成の特許を持っていて、
これは免疫抑制剤でもあります。
同時に、コカコーラゼロやダイエットペプシに入っている、アスパルテームは
発ガン物質で染色体異常を起こします。
要は、免疫抑制剤と発ガン物質を同時に摂取できるって事ですね。
ラムズフェルドとアスパルテームの関係についても調べてみてください。

マイクロソフトはアイデアも技術も全て寄せ集めでできています。
他の会社を妨害したり、卑劣な手を沢山使って独占していきました。
ビルゲイツは優生学を崇拝しており、ポリオ撲滅キャンペーンと言って
アフリカに人口ウィルスであるHIVで汚染されたワクチンをばら撒くのに資金を出しています。

海軍は、湾岸戦争、イラクやアフガニスタンでは、911は自作自演にも関わらず、
罪の無いイスラムの人たちを虐待し、マインドコントロールの実験台にし、
病院や学校をピンポイントで攻撃し、アフガン兵の遺体に小便をかけ、イスラムの女性を襲い。
ハイチでは救済に見せかけてコレラをばら撒き、311では地底掘削船ちきゅうを使って、プレートに核を埋めて爆破。救援物資を持って、正義の味方面して偶然にも近海で待ち構えていましたね。
3号機の爆破は、日本の放送では音声が消されていますが、何回爆破音が聞こえるか動画サイト等で調べて見て下さい。
これが海賊以上に思えますか?
http://www.asyura2.com/11/hasan73/msg/822.html#c7

コメント [カルト8] 日本の年金族4千万人とロシアの若者4千万人をトレードすれば両国にとって最高の補強になるのではないか。 ポスト米英時代
02. 2012年2月01日 11:41:40 : ztcAhWHHAw
歓迎される、まずは年金族の財布が歓迎される。
次にそれを目当てに子供や孫が旅行に来る事が歓迎される。
そして最後に年金族が技術の宝庫である事が分かり歓迎される。
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/878.html#c2
コメント [自然災害17] 桜島の防災対策 -火山学的視点から- taked4700
01. taked4700 2012年2月01日 11:47:28 : 9XFNe/BiX575U : G0GGaLsPPQ
上の記事は2002年秋のものです。
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/779.html#c1
コメント [自然災害17] これが次の大地震恐怖マップだ (日刊ゲンダイ)  赤かぶ
04. 2012年2月01日 11:50:01 : 8zl231CGyr
福島住みですが、生殺し状態が続いています。
来るなら早く来い!
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/776.html#c4
記事 [自然災害17] Re: 桜島の防災対策 -火山学的視点から-
http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index2.cgi?ac1=B414&ac2=B41403&ac3=3257&Page=hpd2_view

3. 富士山貞観噴火・宝永噴火の推移

静岡大学教育学部 教授  小 山 真 人
1.はじめに

 富士山ハザードマップ検討委員会では,歴史時代の代表的な噴火をとりあげ,その推移を復元した上で,それにもとづいた被害想定や防災ガイドラインの検討をおこないつつある。ここでは,そのベースとなっている歴史時代の2つの大規模噴火-貞観(じょうがん)噴火と宝永噴火-をとりあげ,両噴火の推移がどこまで明らかにされたかを紹介する。
 富士山において,歴史時代の信頼すべき記録が現存している噴火は,貞観・宝永噴火を含めて10回ある(表1) 1) 。しかしながら,大部分の噴火が記録の乏しい古代から中世にかけて生じたという事情もあり,個々の噴火記録のもつ情報量(文字数)は50字に満たないものが多い。富士山が噴火したということ以外の事実が何も書かれていない記録すら存在する。結果として,地表に残された噴火堆積物との対応関係はつかみにくく,火口位置や噴火様式が全く不明のものもある。
 ところが,貞観噴火と宝永噴火については,噴火規模が大きかったために,他と比べて具体的な噴火描写や被害の記述が豊富である。これゆえ,噴火堆積物との対応も確実である上に,細かな噴火推移の復元もある程度可能となっている。そのうえ,貞観噴火は穏やかな溶岩流出を主体とする噴火であるのに対し,宝永噴火は爆発的な火山灰放出を主体とする噴火であり,異なる様式の噴火に対する防災対応を考えるために両噴火は格好の題材と言える。

2.貞観噴火の推移

 貞観噴火は,平安時代の貞観六年(864年)に起きた噴火であり,富士山北西麓の「青木ヶ原溶岩」を流出した噴火としても知られている。貞観噴火の文字記録は,平安時代前期ということもあって,当時の朝廷が編纂した日本の歴史書『日本三代実録(にほんさんだいじつろく)』におさめられた報告が,信頼すべき唯一のものである。
 『日本三代実録』によれば,貞観六年五月二十五日(864年7月2日)に,駿河国から富士山噴火の第1報が朝廷に届いている。その内容は「十数日前から富士山が噴火しており,流出した溶岩流が本栖湖に流入した」とのことであった。次いで約2ヶ月後の貞觀六年七月十七日(864年8月22日),噴火の第2報が甲斐国から京都にもたらされた。溶岩流が本栖湖と「せのうみ(?湖)」の2湖に流入し,民家が溶岩流の下敷きとなったこと,溶岩の別の流れは河口湖方面へと向かっていること,湖への溶岩流入前に大きな地震があったことなどが語られている。
 ここで,「せのうみ」という聞きなれない湖の名前が出ているが,どこにあった湖なのだろうか? この湖の所在を考える鍵は,貞観噴火がもたらした青木ヶ原溶岩の分布にある。筆者が鈴木雄介らとともに青木ヶ原溶岩の分布や重なり方を調査した結果,現在の精進湖登山道の一〜二合目付近に開いた2列の割れ目火口から,大きく分けて4枚の溶岩流(石塚溶岩流,神座風穴溶岩流,長尾山溶岩流,氷穴溶岩流)が流出し,そのうちの石塚溶岩流が本栖湖に,長尾山溶岩流が精進湖・西湖にそれぞれ流れ込んだことをつきとめた 2) 。青木ヶ原溶岩は,これら4枚の溶岩流の総称である。 『日本三代実録』には本栖湖と「せのうみ」の2湖を(溶岩流が)埋めたと書かれているが,実際に青木ヶ原溶岩が流れ込んだ湖は3湖である。この矛盾は,噴火前に存在していた「せのうみ」という大きな湖が溶岩流に埋められて2つに分断され,精進湖と西湖に分かれたと考えると,すっきりと説明可能である。
 表2と図1は,『日本三代実録』の記述と実際の溶岩流の地質調査結果にもとづいて,貞観噴火の溶岩流出推移を示したものである。貞観噴火は,火口付近に火山れき・火山灰が少量降り積もっているものの,噴出したマグマの大部分が溶岩流として比較的穏やかに流れ広がった噴火であることがわかった。しかし,その量が宝永噴火に匹敵するほど大量であったため,富士五湖の形や構成が大きく変わってしまうほどの地形変化がもたらされたのである。
 なお,ここで「大量」と書いたが,噴火前の「せのうみ」の形状や水深が未確定のため,青木ヶ原溶岩全体の噴出量を正確に推定することが困難であり,噴火シナリオや溶岩流出シミュレーションの作成に大きな不確定さがつきまとっている。このため,「せのうみ」のかつての広がり・水深や青木ヶ原溶岩の流出過程を調べるために,国土交通省富士砂防工事事務所によって青木ヶ原溶岩のボーリング調査と航空レーザープロファイラ調査が現在おこなわれている。とくに,植生に左右されずに地表面の微細な凹凸を描き出す航空レーザープロファイラの威力は凄まじいものであり,これまでの火山学の常識を覆すほどの青木ヶ原溶岩の詳細な表面地形図が得られつつある3)。

表2 富士山貞観噴火(864〜866年)の推移

時 期

推 移
864年(貞観六年)
6月中旬 富士山北西斜面の一〜二合目付近に開いた2列の割れ目火口より噴火開始。溶岩流出が始まる。噴火開始前後して、マグマ貫入にともなう強震がたびたび発生
6月下旬 溶岩流が本栖湖東岸に達する(図1の1)
7月〜8月中旬 溶岩流が「せのうみ」に達し、湖を分断し始める(図1の2)。溶岩の熱によって湖の水は沸騰し、魚や亀が多数死ぬ。何軒かの人家が溶岩流の下敷きとなる。やがて「せのうみ」は精進湖と西湖に分断され、溶岩流の別の流れは鳴沢付近にまで達する(図1の3)。8月なかば時点で、噴火のクライマックスは終了
865年末〜866年初頭 小規模な溶岩流出、または二次的爆発の発生


噴火開始後の2ヶ月間についての推定結果(文献2)にもとづく)。2本の太い点線が噴火割れ目の位置をあらわしている。1〜3のそれぞれがいつの時点かは表2を参照。

図1 富士山貞観噴火の溶岩流出過程

3.宝永噴火の推移

 江戸時代に起きた宝永噴火については,江戸近郊での大事件ゆえに数多くの記録・文書が残されており,それらを用いて被災・復興過程の検討,噴火過程の吟味,噴火と地震の関係などの研究がなされてきた。しかし,これらのうちの噴火過程の研究のほとんどにおいては,個々の史料の信頼性についての吟味がなされておらず,史料に書かれたことが基本的にはすべて事実として取り扱われているため,問題があった。宝永噴火の正確な推移を求めるためには,個々の史料の信頼性を判別し,噴火の直接体験者あるいは体験者から直接伝聞を受けた者が書き留めた史料を選別・重視する必要がある。しかし,そもそも史料の数自体が多いうえに史料の詳しい出自が不明のものも多く,選別作業は遅れていた。
 以上の問題点をふまえ,筆者らは史料の収集・整理と選別を注意深くおこない,宝永噴火の詳細な推移を復元しつつある 4) 。ここでは,それらの成果のうちの代表的なものを含めた形で,宝永噴火の推移の概要を紹介する。
 富士山麓に住んでいた人や,たまたま東海道を通りかかった旅人が,噴火の貴重な目撃談を書きとめている。これらの記録の数や記述量自体は多くなく,時間的にも噴火初期の事件記述にかたよった断片的なものが多いが,記録地がどこかを押さえながら個々の内容を比較・総合することによって,噴火中にどこで何が起きたかの全体像を編み上げることができる。
 さらに,宝永噴火の影響が及んだ江戸には多くの知識人が居住しており,しかも日々の日記を綴っていた人も複数存在した。これらの人々は,当時の江戸において自身が目撃したり,あるいは人から伝聞した噴火現象の記述を残している。宝永噴火は,その規模の大きさと激しさゆえに,山麓の人々にとっては現象の全容をとらえきれない面があった。たとえば,巨大な噴煙に空をおおわれたために昼でも闇夜のようになって火山れきが降り注いだ地域では,身のまわりの状況すら把握困難になった時間帯が存在した。このような状況下では,火山からある程度離れた地域における観察内容が重要である。江戸における噴火記述は,ある程度距離をおいて噴火を観察し,その全体像をとらえた記録として重要な意味をもっている。
 表3は,これらの史料解読作業の結果によって得られたデータを総合したものであり,宝永噴火の前兆から噴火開始を経て,噴火終了に至るまでの大まかな事件推移をあらわしている。地点別の推移の詳細,降灰分布,マグマ噴出率の時間変化などについては,文献 4) や富士山ハザードマップ検討委員会基図部会の公開資料(内閣府のWebページに掲載)を参照してほしい。
 宝永噴火には群発地震や鳴動などの明確な前兆がともなっていたことが,複数の史料記述から確かめられる。また,宝永東海地震の発生から49日目に富士山の宝永噴火が始まったことは,よく知られた事実である。さらに,宝永東海地震の約4年前に起きた元禄関東地震の後にも,富士山から鳴動が聞こえたという確かな記録がある 1) 。表3には,これら宝永噴火の広義の前兆と考えられることも含めている。
 表3からわかるように,宝永噴火は一様に激しかったのではなく,最初の3日間にクライマックスがあったことがわかる。また,その後も一様に衰えたのではなく,噴火期間の後半にふたたび噴火の勢いが盛り返したことや,最終日の夜に爆発的な噴火があったこともわかった。逆に,最初の3日間の噴火最盛期の中にも小康状態とおぼしき期間が見られることは,防災対策を考える上で重要である。

【参考文献】
1)小山真人:歴史時代の富士山噴火史の再検討.火山,vol.43,p.323-347,1998
2)鈴木雄介ほか:富士山貞観噴火の推移と噴出量.地球惑星関連学会2002年合同大会予稿集,V032-P023,2002
3)千葉達朗・小山真人:青木ヶ原樹海の地形が見えた.ふじあざみ(国土交通省中部地方整備局富士砂防工事事務所発行),no.38,2002
4)小山真人:史料にもとづく富士山宝永噴火の推移.月刊地球,vol.24,p.609-616,2002.

表3 富士山宝永噴火(1707年)の推移

時 期

推 移
1703年(元禄十六年)12月31日 元禄関東地震が発生
1704年2月4〜7日 富士山から異常な鳴動が聞こえる(山体直下へのマグマ上昇と、それにともなう群発地震の発生)
1707年(宝永四年)10月 富士山中でたびたび小地震発生?
10月28日 宝永東海地震が発生
10月29日 富士宮付近を震央とする最大余震発生。富士宮では本震よりも強い揺れにより被害大
12月に入った頃から 富士山中で異常な鳴動と小地震の群発(山体直下へのマグマ上昇と、それにともなう群発地震の発生)
12月15日午後 富士山麓(静岡県裾野市須山、同富士山吉原、山梨県忍野村)ではっきりとした群発地震
同日夜 群発地震の規模が拡大し、御殿場、沼津、箱根、小田原でも有感となる
同日夜半〜未明 群発地震が引き続き、長野県下伊那郡、名古屋、江戸でも有感地震が2度あった
12月16日午前 群発地震が引き続き、富士山麓で朝と昼前に強震が2度発生
同日昼前 2度めの強震の直後に、富士山南東斜面五合目付近から噴火開始。噴煙は成層圏に達し、偏西風にあおられて東へ流れ始める。爆発的噴火に伴う空振が、下伊那から江戸までの広い範囲で感じられ、人々に大きな恐怖を与える。風下にあたる富士山の東麓では火山れきが降り注ぎ、高熱の軽石によって火事も発生する。噴煙中では絶え間なく火山雷が発生する
同日昼過ぎ 噴煙が江戸上空に達し、空は闇につつまれ、火山雷がとどろき、灰白色の降灰が始まる
同日15時頃 噴煙がいったん小康状態になる
同日夕方 噴火が再び激しくなる。マグマ成分の変化によって、東麓に降る火山れきの色はそれまでの灰白色(軽石)から黒色(スコリア)へと変化する。日が落ちると、火山上空にたちのぼる火柱と赤熱した火山弾の飛散がはっきりと見えるようになり、目撃した人々に強い恐怖感を与える。忍野では、降灰域北限の外にあったにもかかわらず、住民が恐怖に堪えかねて富士吉田方面に避難。
同日夜 激しい噴火が続く。日没後、江戸に降る灰の色が黒色に変化する。東麓では高熱の火山れきの落下によって火災が発生する。風向きが変化した江戸では夜中に降灰がやむが、南方上空に噴煙が絶えず目撃される。小田原や江ノ島では降れき・降砂が始まる。元箱根は降砂範囲の南限付近にあたり、この夜に少し降った程度。
12月17日朝 2度めの小康状態が訪れるが、長くは続かない。
同日昼間 小田原・江ノ島では降砂が大雨のように続く。小田原について旅人は、留守番だけを残してほとんどの住民が避難した事実を知る。江戸ではほぼ終日噴煙が目撃される
同時夕方 南麓の沼津方面に一度だけ降灰
同日夜 日没後にやや規模の大きな地震があり、伊勢から江戸までの広い範囲でかなりの強震として感じられるが、被害報告はない。夜中に江戸で再び降灰。忍野では、いったん村に戻った住民が再び富士吉田方面に避難。小田原では夜半前から再び降砂が始まる
12月18日 朝、噴火は3度めの小康状態となる。江戸では終日噴煙が目撃され、夕方から夜半にかなりの降灰がある。忍野では、山中湖方面から到着した避難民とともに再び夜間に富士吉田方面へ避難。小田原では静かに降砂が続くが、夜半前にやむ
12月19日 この日以降、噴火にたびたび小康状態がはさまれるようになる。江戸でも空振や雷鳴が小さくなり、間が空くようになる。小田原では降砂続く。江戸では終日噴煙が目撃され、朝から夜半まで降灰あり
12月20日 名古屋から富士山上空の噴煙が目撃される(以後、曇の日を除いて26日まで毎朝目撃)。江戸から見る噴煙は時間帯によって途切れるようになる。小田原では降砂続く。夕方から夜半前まで江戸に降灰あり
12月21日 江戸では終日薄い噴煙が目撃され、夜間に降灰もあり
12月22日 12月22日江戸ではほぼ終日薄い噴煙が目撃され、夜半から未明まで弱い降灰がある
12月23日 江戸で夕方から夜半にかけて噴煙が目撃され、明け方と夜中〜未明に降灰あり
12月24日 江戸で時おり噴煙が目撃される
12月25日 15時頃から噴火が再び激しくなる。江戸で15時頃から噴煙が目撃され、やがて空を覆い、日光を遮る。その後、夜半前から未明まで弱い降灰がある
12月26日 江戸では終日噴煙が日光を遮り、朝と夕方に降灰。名古屋では、昼過ぎに宝永東海地震以来の最大の地震が感じられるが、被害報告はない
12月27日 富士山麓で地震が頻発する。名古屋と江戸でも小地震あり。江戸では、午前中に目や口が開けられないほどの降灰が続き、昼過ぎと夜半前にも少し降灰がある
12月28日 江戸で時おり噴煙が目撃される
12月29日 江戸で朝と夕方に噴煙が目撃される
12月30日 江戸で朝にとぎれとぎれの噴煙が目撃される
12月31日 江戸で朝に薄い噴煙が目撃される。夜に入って再び噴火が激しくなり、山麓では火山弾の飛散が目撃される。夜中から未明にかけて、下伊那と名古屋で空振・鳴動が感じられる
1708年1月1日 未明の爆発を最後として噴火が停止する。江戸での噴煙目撃も以後途絶える
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/780.html

記事 [自然災害17] 桜島の最近の噴火活動
http://www.bousaihaku.com/cgi-bin/hp/index2.cgi?ac1=B414&ac2=B41407&ac3=6052&Page=hpd2_view

4.桜島の最近の噴火活動

京都大学防災研究所 教授 石 原 和 弘

 桜島南岳の噴火活動は1990年代半ばから次第に低下していたが、2006年6月4日の南岳東斜面の標高850m付近の昭和火口からの59年ぶりの噴火再開を契機として活発化に向かっている。当初は規模な噴火活動を間欠的に繰り返していたが、次第に火口の大きさが大きくなり、2009年夏から連日爆発的噴火を繰り返し、同年の爆発回数は548回(鹿児島地方気象台)に達した。2010年1月から7月末までの爆発回数は既に679回となっている。今のところ大規模噴火の兆候は見られないものの、活動が終息する気配も見られない。

1.噴火活動の経過と現状

 1955年10月に始まり55年間継続している桜島南岳の一連の爆発的噴火活動は、大きく分けて3つの時期に区分できる(図1)。即ち、1955年から1960年をピークとする約15年間、1972年秋からの活動激化と漸次活動が減退した約24年間、及び2006年6月の昭和火口で噴火で始まり現在に至る活動である。このうち、1972年からの活動期の降灰総量は2億トンを超え、桜島と周辺地域は20年余にわたり甚大な影響を受けた(石原、2002)。

図1 桜島南岳の年間爆発回数(2008年以降の薄い棒線は昭和火口の爆発)
 2006年6月以降の活動期にも南岳山頂火口で爆発的噴火が間欠的に発生したが、噴火活動の中心は昭和火口に移行した。当初の昭和火口の噴火は小規模な火砕流の流下を伴うものの爆発性は弱かったが(写真1)、次第に火口が拡大し、2009年夏から爆発音と体感空気振動を伴う噴火が連日のように発生し、大きな溶岩岩塊を1q以上噴き飛ばす噴火も発生するようになった(写真2)。降灰量も2008年までは少量であったが、2009年には300万トン余に達し、2010年には6月末までに約460万トンとなっている。桜島内のみならず、垂水市や鹿児島市街地等が降灰に悩まされることも多くなり(写真3)、鹿児島市は各家庭に降灰袋を配布した。噴煙を火口上空2q以上に噴き上げ、1p前後のレキが風下側の山麓に落下する噴火も発生するようになった。また、1日当たりの二酸化硫黄の放出率も1,000〜3,000トンと高いレベルとなっている。降灰量と爆発の規模は1970〜1980年代の山頂噴火最盛期のレベルに近づきつつある。

写真1 2006年6月9日の昭和火口の噴火(高山鉄朗撮影)

写真2 2010年3月9日の昭和火口の爆発(園田忠臣撮影)

写真3 2009年4月9日16時の山麓の降灰状況(横尾亮彦撮影)

2.昭和火口の噴火への防災対応

 桜島のマグマ溜まりは桜島北方の鹿児島湾(姶良カルデラ)の地下約10q付近にあり、地下深部からマグマが年間約1,000万立方メートルの割合で上昇していると推定されている(図2)。山頂噴火が激化した1974年からの約20年間は上昇分にほぼ見合うマグマが放出されたために地盤の隆起が停止していたが、降灰量が減少した1990年代半ばから隆起に転じた(図3)。2003年に入ると、以前にはほとんど地震が発生していなかった姶良カルデラ内部で微小地震が間欠的に発生し(図4)、1779年安永噴火のような海底噴火の可能性も考えられた。桜島の噴火活動の活発化は間近との認識のもと、2004年3月に自治体、国の出先機関、大学等の関係者で構成する桜島火山防災委員会が設置され、火山防災マップの改訂等の検討がなされ、大規模噴火に備えた広域的火山防災マップも作成された。

図2 桜島のマグマ供給系のイメージ(石原、1995)

図3 姶良カルデラの地盤の昇降(1891〜2009年)

図4 桜島及び姶良カルデラ地域の火山性地震の震源(1997〜2007年)
 鹿児島市が桜島火山防災マップを桜島の住民に配布し、広報紙で市民に桜島の活動に対する注意を呼び掛けた直後の2006年6月3日昼頃に昭和火口での噴火が始まった。6月12日の火山噴火予知連絡会の見解表明を受けて、鹿児島県は6月14日鹿児島県地域防災計画で定められている桜島爆発対策連絡会議を開催し、その助言を受けて、鹿児島市は従来からの南岳山頂火口から2q以内の立入禁止区域に、昭和火口から2q以内の立入禁止を加えた(図5)。この規制等の決定に直接的に係った関係者は桜島防災連絡会を組織し、毎月1回の割合で情報・意見交換を行っている。構成メンバーは、鹿児島県、鹿児島市、垂水市、大隅河川国道事務所、鹿児島地方気象台及び京都大学防災研究所である。

図5 昭和火口噴火に伴う立入禁止区域の拡大
 桜島の火山活動に関する啓蒙活動や情報提供も種々行われている。NHKは、鹿児島地方気象台からの情報を受けて、地震速報と同じように、噴火発生の都度、桜島噴火情報(上層の風況を含む)を地上デジタル放送やインターネットで伝えるサービスを2010年4月から開始した。また、大隅河川国道事務所や京都大学等もライブカメラを設置して桜島の活動映像をインターネットで配信している。

3.今後の活動と防災

 現在、桜島には、噴火警戒レベル3(入山規制)の噴火警報が出されていて、立入禁止区域外で住民は平常生活を営んでいる。桜島の今後の火山活動はどのように推移するであろうか?大規模噴火が切迫し、避難準備(レベル4)や避難(レベル5)といった事態はありうるであろうか?前報(石原、2002)でも述べたように、桜島の噴火は将来にわたって免れることのできない現実であるが、今のところ、1914年の大正噴火のような大規模噴火発生の兆候は認められない。当面の数年を考えると、予想される活動は、昭和火口での噴火活動の長期化(1970〜1980年代相当)、あるいは、昭和火口からの火砕流・溶岩流の流出(1946年昭和噴火相当)であろう。
 前者の場合は、20〜30年前のように降灰により農業被害、市民生活の不便や交通障害等の発生が予想され、噴煙による航空機の被災も懸念される(石原、2002)。強風時の風下側では、鹿児島や垂水市街地でもレキに対する警戒が必要である。また、桜島で直ちに土石流が河川の外に溢れ出る恐れはないものの、降灰が累積すると砂防対策の見直し等も必要になるであろう。後者の場合、噴火口から集落までは約5qあるので溶岩流出開始直後に危険が及ぶことはないであろう。但し、中腹で、1946年昭和噴火のように、溶岩流が東方と南方へ分流する可能性があり、桜島フェリーを介して鹿児島市と大隅半島を結ぶ交通の動脈となっている桜島の国道、県道が溶岩流に埋没される事態も想定しておく必要がある。
 1990年からの雲仙普賢岳や2000年の三宅島の噴火のように、火山はしばしば予想しない振る舞いを示すことがある。既に、姶良カルデラ地下では1立方キロメートル以上のマグマが出番を待っていると考えられるので、噴火活動が休止した場合には、1779年の安永噴火や1914年の大正噴火のように全国に降灰をもたらす大規模噴火の可能性が高くなる。いずれにしても、火山活動の監視・観測と桜島火山防災委員会等による防災関係者の連携を継続する必要がある。

参考資料
石原和弘(1995)桜島火山の噴火活動予測、科学(岩波書店)、第65巻、第10号、pp. 708-710.
石原和弘(2002)桜島の防災対策ー火山学的視点からー、消防科学と情報、No. 70
国土交通省大隅河川国道事務所HP:
http://www.qsr.mlit.go.jp/osumi/sabo/jigyou/img/funkataiou_map.pdf(桜島火山防災マップ)、
http://www.qsr.mlit.go.jp/osumi/sabo/jigyou/img/bousai_map.pdf(桜島広域火山防災マップ)
気象庁HP:
http://www.seisvol.kishou.go.jp/tokyo/ STOCK/kaisetsu/volinfo.html(噴火警報、噴火予報の解説)
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/781.html

コメント [自然災害17] 桜島の最近の噴火活動 taked4700
01. taked4700 2012年2月01日 11:54:23 : 9XFNe/BiX575U : G0GGaLsPPQ
上の記事は2010年秋のもののようです。
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/781.html#c1
コメント [音楽4] 映画「ブラック・スワン」のサウンドトラックより・・ BRIAN ENO
01. 2012年2月01日 11:55:34 : bQwKJlscJc
これは気持ちワルいですね。
ホラ〜は苦手なので、一生見ることはないと思います。
その昔、「エクソシスト」見て胸がわるくなったので・・

でもナタリーさんのファンではありますんです。複雑。
御多聞に洩れず「レオン」で魅了されまして。
あれは心に残る名作です。(完全版のほうね)
最後の最後まで全員席を立てなかったのは凄いです。
スティングの歌があまりにも良かったせいもあるでしょうね。

安佐動物園の広い池で、白鳥の中で一羽だけ浮いている?黒鳥見たことあります。
黒い体に薔薇色っぽい嘴の赤が注し色になって、お洒落な鳥でした。

ヒロインの心の中で増殖していく「激しくキッコウする二面性」。
やんがて、頭おかしくなっていくんですか・・・うえうえ。
やっぱ、この作者ヤ倍ひとかもしれませんね。
あれほど残酷に描くのは、ちょっと理解出来ない世界です。
ちゃんと観ない者に言う資格ないけども。

でも、音楽はほんといいです。
クラシックのアレンジはどーので、アカデミー音楽部門
の賞はとれなかったとか。ようわからん話です。

で、ポートマンていうと、やはりユダヤっぽい苗字ですね。

K子


http://www.asyura2.com/11/music4/msg/817.html#c1

コメント [自然災害17] 桜島の最近の噴火活動 taked4700
02. taked4700 2012年2月01日 11:57:39 : 9XFNe/BiX575U : G0GGaLsPPQ
>当面の数年を考えると、予想される活動は、昭和火口での噴火活動の長期化(1970〜1980年代相当)、あるいは、昭和火口からの火砕流・溶岩流の流出(1946年昭和噴火相当)であろう。

と上の記事の最後の部分で述べられていますが、これが妥当な評価だと思います。
ただし、地震はことなります。中央構造線の活発化は確かであり、中央構造線の末端部にある川内原発はかなり危険です。
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/781.html#c2

コメント [経世済民74] ロシア大統領選:プーチン降ろしを扇動しているのは誰か?・・プーチン「国家資本主義」に牙をむく米国ロックフェラー 尚林寺
03. 2012年2月01日 12:00:04 : BZstbmsu6I
いや、ただの工作員でしょう。
アメリカから自給1000円で雇われているんですよ。

俺はプーチンは好きだ。政治家の評価はいかに国民を豊かにしたかだと思う。
その点プーチンは田中角栄並みに良い政治家だと思う。


http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/804.html#c3

コメント [環境・エネルギー・天文板4] 地球はこれから寒冷化する〜温暖化の主犯はCO2ではない。それどころか−/丸山茂徳
14. 2012年2月01日 12:08:41 : tCTeyFIUac
こうした分野は[熱力学]と「地球物理」の世界であって、専門不明の環境屋たちの口出しできるような領分ではないのです。

「熱力学」も、「熱」のなんたるかも知らない専門不明の環境屋と言われる輩が自らを「科学者」と呼び、「温暖化の科学」と称して、自然の摂理を弄ぼうとしたのが「二酸化炭素地球温暖化」です。

 「熱」のなんたるかさえも知らない環境屋たちの口出しできることではない。

自然が環境屋たちのいうように動くことは決して無い。

「二酸化炭素地球温暖化」というのは低温で高温を加熱するという、「熱力学第二法則」に反する「第二種永久機関論」です。もし本当なら地球の「エネルギー問題」は即解消するはなしです!。

     本当なら「省エネ」不要となります・。

真冬に窓を全開しておけば,「寒気」に依って室内が「暖房」できるというはなしです。

そんな話がまともな話で有るはずが有りません。


http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/236.html#c14

コメント [原発・フッ素20] 福島産コメ:最大1割値下げ 売れ行き低迷で (毎日新聞)  赤かぶ
07. 2012年2月01日 12:09:48 : lnRu8UadF2
イオンとかミツカンとかの「原産地日本」としか言わないメーカーで酢になってます。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/596.html#c7
コメント [マスコミ・電通批評12] 自由報道協会の自壊  池田信夫  赤かぶ
02. 乃依 2012年2月01日 12:12:04 : YTmYN2QYOSlOI : m3WzOviNsk
玉石混淆であるからこそ、
議論の素材ともなり得るのである。
がんばっていただきたい。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/627.html#c2
コメント [戦争b8] 地下貫通弾の破壊力不足=イラン核施設に歯立たず−米紙 (時事通信)  赤かぶ
13. 2012年2月01日 12:16:19 : et3FcwNVEg

米、大型貫通爆弾の性能強化へ イランの地下核施設攻撃視野 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com
http://jp.wsj.com/US/node_382969

米、大型貫通爆弾の性能強化へ イランの地下核施設攻撃視野
2012年 1月 30日 9:05 JST

 【ワシントン】米政府当局者によると、国防総省の戦争立案者は米軍が所有する最大の通常爆弾ではイランの最も重装備された地下の核施設を破壊する能力がなく、爆弾をもっと強力にする努力を強化する方針だ。

 大型貫通爆弾(MOP)として知られる米軍の重量3万ポンド(13.6トン)の「バンカーバスター」は、特にイランと北朝鮮が核開発計画を隠匿するために建設した強固な要塞(ようさい)の攻撃・破壊を目的に設計されたものだ。しかし、米軍の当初の暫定実験の結果、現在のバンカーバスターでは破壊力が不足しており、イランの施設の一部を破壊できないことが判明した。これはイランが地下施設の防御力を補強したためだという。

 このため国防総省は今月、岩やコンクリート、鋼鉄を貫通したあとで爆破するようにMOPの性能を向上させるための予算を議会にひそかに要望した。

 米当局者は、MOPの性能向上努力は、イランの核計画を武力攻撃する可能性に備えた緊急計画強化の一環だと述べている。

 国防総省はこれまで約3億3000万ドル(約250億円)を投じてMOPを約20発開発し、ボーイングが製造した。当局者によれば、同省はMOP性能向上のため、追加予算約8200万ドルを求めているという。

 一部の専門家は、イランが地下深くに建設したような施設に到達できる能力を持った通常爆弾が存在するかどうか疑問を呈している。しかし米国防当局者は、MOPならば核プログラムを後退させるのに十分な被害を与えられると考えている。

 パネッタ国防長官は26日、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで、イランの最深
バンカーの一部に対するMOPの欠陥を認めた。同長官は、一層の開発が行われ、近く最深バンカーにも対応可能になると予想していると述べた。同長官は「われわれは今なおそれを開発しようとしている」と語った。

 オバマ大統領は、米国を含む国際的な制裁によって、イランの核計画を阻止できると信じていると述べている。しかし同大統領は同時に国防総省に対し、軍事オプションを作成するよう要請した。

 米国は最近数週間、イランとの緊張を緩和しようと務めてきた。しかし国防総省は同時に、緊急対応のための軍事計画立案も進めている。

 ただし国防総省のジョージ・リトル報道官は「この兵器の開発は、特定の国にシグナルを送るために意図しているのではない」と述べ、「これはわれわれの兵器に必要とされる能力であり、これに投資を継続する」と語った。

 米当局者は、MOPの改良計画について、暫定実験で明らかになった欠陥を克服するためだと述べ、新たな資金を投じて、イランのフォルドウ濃縮試験施設を含む最深バンカーに対してより効果的な攻撃ができるようにする狙いがあると指摘している。フォルドウ施設は山の中に建設されており、対空砲によって周囲を囲まれていて、米軍の保有する最も協力な武器でさえ標的にするのが難しくなっている。

 一方、ある国防当局高官は、国防総省は、MOPとその他の誘導爆弾をバンカーの入口と出口に落とすことでMOPの欠陥を補うこともできると指摘した。ただし、これは入口と出口がどこにあるのかの情報があらかじめ得られることが条件という。

 バンカーの出入口に対する攻撃な成功すれば、敵がこうした現場に出入りすることができなくなり、ウラン濃縮活動を停止ないし遅らせることが可能になる。同高官は「地下深くに施設を建設する利点もあるが、施設には出入りしなければならない」と語った。

記者: Adam Entous and Julian E. Barnes

http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/664.html#c13

記事 [テスト24] Re: てすと
保安院・若手官僚、つい本音をポロリ!…田中龍作ジャーナル 原発事故は収束していない=@(武山祐三の日記)

http://takeyama-y.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-1f29.html
2012年1月31日 (火)

 保安院・若手官僚、つい本音をポロリ!…田中龍作ジャーナル

http://tanakaryusaku.jp/2012/01/0003591 


 経産省の若手官僚がつい本音をポロリとやったようです。これは、福島第一の収束が終わっていないのみならず、この事が野田総理の意志とは関係なく、経産省の官僚による総理への吹き込みであったことを窺わせます。まったくどうしようもない総理大臣です。


───────────────────

(転載開始)


保安院・若手官僚うっかり 「現場は収束に向けて動いている」(田中龍作ジャーナル)

http://tanakaryusaku.jp/2012/01/0003591 
2012年1月31日 22:32

保安院・若手官僚うっかり 「現場は収束に向けて動いている」


原子力・安全広報課の下鶴係長(後姿・中央)。請願の一行とロビーで20分ほど立ち話をした。=31日、経産省別館。写真:筆者撮影=


 市民団体が「全ての原発の停止と廃炉」などを求めて経産省原子力・安全保安院に請願に行ったところ、若手官僚から仰天発言が飛び出した。原発事故は収束していない、と口を滑らせたのである。

 「すべての原発いますぐなくそう!全国会議」を中心とする一行12人は31日、経産省別館の原子力・安全保安院を訪れた。同会議事務局長の織田陽介さんが保安院広報課に苦労してアポを取っての訪問である。

 約束通り同日午後2時、保安院の受付で面会の手続きを取ろうとしたところ、広報課に内線電話を入れた受付嬢は「担当者が変わったそうです」。オイオイ、5日前にアポ取ってんだぞ。傍らでやりとりを聞いていた筆者は保安院の非常識さに吹き出しそうになった。

 『このまま門前払いされてなるか』。一行は受付嬢を通して広報課に猛然と抗議した。10分ほど押し問答が続いたところで警備担当の職員がおもむろにやってきた。

 「あちらでお待ち頂けますか」。警備担当者は受付裏のソファーが並ぶスペースに一行を押し込んだ。電燈が一器も点いておらず真っ暗だ(写真)。別の警備担当職員に聞くと節電の一環らしい。

 暗がりの中で20分間ほど待つと、先ほどの警備担当職員と共に広報課の役人が現れた。「原子力安全広報課・下鶴俊輔係長」だ。30歳になるかならないかのうら若き青年である。十中八九キャリアだ。

 下鶴青年、もとい、下鶴係長は一行を同じフロアーのロビーに案内した。立ったまま請願を受け付けようというのである。

「どうして会議室じゃないの?」
「請願はロビーで受けるようにしている」

「(昨年)10月27日に『福島の女たち』が申し入れた時には会議室を取ってくれたわよ」、「請願権の制限になるよ」……一行は畳み掛けた。

 下鶴係長は追い詰められた格好になった。「庁舎の警備上の都合もあり…」

「我々は別に危ないことしないよ。会議室に入れたからといって警備上何が問題なの?」

 いよいよ困った下鶴係長は、つい本音をもらしてしまった。「(原発事故の)収束宣言は出しましたが、現場は収束に向かって動いてますんで…」。
 
「(事故を起こした)原発から白い煙が出てて、どうして収束と言えるんですか?」。福島の人々がよく口にする言葉だ。

 原子力・安全保安院の若手官僚が、うっかりとはいえ原発事故が事実上収束していないことを認めたのである。「やはり、そうだったのか」と思わざるを得ない。野田首相に「当の保安院が収束していないって言ってますよ〜」と言ってやりたい。


受付裏のスペース。広報課は請願の市民団体を暗がりの中で20分間待たせた。=写真:筆者撮影=


(転載終了)



http://www.asyura2.com/11/test24/msg/698.html

コメント [経世済民74] 付加価値税引き上げへ=企業負担軽減の財源に−仏大統領:消費税増税の目的を暴露したため野田首相も財務省も即死です。 会員番号4153番
01. 2012年2月01日 12:17:26 : Pj82T22SRI

日本で、それをやると、例によって
大衆増税して(特に輸出)企業に補助金を出すのか
という批判が高まるから無理だろう

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/814.html#c1
コメント [経世済民74] エクソンの日本撤退:日本で石油・原発パニックが起こされる危険・・3.11海底勃発を10月時点で知っていたのでは? 尚林寺
01. 2012年2月01日 12:22:00 : Mb4DcXILmI
石油を使わない、自然エネルギー発電にシフトしていくしかないですね
それも、早急に!
結果としては、日本の自立につながります。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/817.html#c1
記事 [経世済民74] “金融保護主義”に動く米政権…邦銀の米国撤退も 森岡英樹の金融スクープ (zakzak) 
“金融保護主義”に動く米政権…邦銀の米国撤退も
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20120201/ecn1202010828001-n1.htm
2012.02.01 森岡英樹の金融スクープ :夕刊フジ


 「最近のアメリカの政策は往々にして内向きであるから、必然的に外に対してさまざまな影響を与えている。イランの問題もそうだし、FATCA(2010年成立の外国口座税務に関する法令順守法)の問題も、ボルカー・ルールもしかりということだと思う」

 永易克典全国銀行協会長は19日の記者会見で、米国が進める金融規制「ボルカー・ルール」にこう苦言を呈した。

 ボルカー・ルールは、サブプライム問題に端を発する米金融危機の反省に立ち、再発防止のために10年7月に制定された金融改革法(ドット・フランク法)に盛り込まれた新たな規制である。

 骨子は、銀行や銀行持ち株会社に対し、短期的な利ざや稼ぎが目的の自己勘定での証券売買やデリバティブ取引を行ったり、ヘッジファンドやプライベート・エクイティ・ファンドに投資したり、そうしたファンドの設定を禁じるもの。元FRB議長のポール・ボルカー氏が提唱したことから、こう命名されている。平易に言えば、「銀行は自己の勘定でリスクの高い投機的な取引はしてはならない、伝統的な銀行システムに回帰すべきだ」ということである。

 だが、原理原則は理解できるものの、内容は政治的な配慮もあり、詰めれば詰めるほど細かくなり過ぎた。そもそも金融改革法自体が2300ページにも及ぶ分厚い法律で、昨年10月に作成されたボルカー・ルールの規則案は、全体で298ページ、本文の前に置かれた解説文だけで215ページという大部となっている。オバマ政権は現在、この規則案についてパブリックコメントを募集している段階で、寄せられたコメントに基づき再検討を経て、今年7月から施行される予定となっている。

 問題は、このボルカー・ルール案が米国内にとどまらず域外にも適用されること。しかも「海外の国債などは規制対象になる一方、米国債については自己勘定取引でも、引き受け関連やマーケットメーク(値付け)、リスク・ヘッジなどの取引は規制されない、米国にとっては都合のよい手前みそな内容」(メガバンク幹部)となっている点にある。まさに天動説の規制と言っていい。

 このため、金融庁と日銀は昨年12月28日付で米国に対し、「ボルカー・ルール案について」と題するレターを送付した。レターでは「日本国債の取引に悪影響を及ぼすことを懸念している。ボルカー・ルール案は日本国債の取引コストを増加させ、米国の銀行の日本における現地法人の撤退につながるおそれもある。日本の銀行の中には、米国業務からの撤退や業務の大幅な縮小を強いられるところが出てくる可能性もある」と強い調子で再考を促している。

 「(米国は)自国の国債だけは適用除外扱いにして、他国の国債に影響を強いることはよくないのではないか」(永易氏)との指摘は日本だけにとどまらない。先に来日したガイトナー米財務長官と安住淳財務相との会談でもこの点が問題視されたが、ガイトナー氏は「FRBが対応する」と明言を避けた。このままでは、ボルカー・ルールが目指す哲学から外れ、米国は「金融保護主義」に陥る懸念がある。

 ■森岡英樹(もりおか・ひでき) 1957年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て2004年4月、金融ジャーナリストとして独立。



http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/820.html

記事 [カルト8] ベンによると世界の中心は極東となり南北朝鮮と日本が統一されて日中両国が指導力を発揮するようになるそうだ。
昨日ネットで運送業者が霞が関から大量の書類が九州に運ばれているという匿名書き込みをしていた。
てっきり老害が犯人であろう富士の噴火や東京地震に逃げ腰モードになっての事かと思ったがそうではなくて3カ国統一の為の先遣隊がアクセスのいい下関あたりに終結するという事ではなかろうか。
日本では米国に都合のよい報道ばかりされるから何が何やらさっぱり分からないが裏社会ではドルは既に相手にされていないそうだ。
イランとインドが円決済を中露が自国通貨で取引をというのは報道されたがそのような動きが世界の主流になっているという事なのだろう。
ユーロが中国に資金援助を求めたのも単なる財布としてではなく次世代の盟主に臣下の礼をとったという事ではないか。
そして日本は私達が思っている以上に世界から評価されているようで米国にいびられまくって失った自信を取り戻した方が自分の為にも世界の為にもなるようだ。
もしこれらが事実なら断腸の思いで特攻隊を組織した大西中将を始めとした先祖達も戦わずに勝つ事を実現した我々の世代を褒めてくれるのではないか。
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/879.html
記事 [音楽6] Body and Soul ― Tony Bennett & Amy Winehouse

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/163.html
コメント [経世済民74] 全国民必読 「世界恐慌」欧州からアジアへ 頼みの中国経済まさかの大崩壊 工場倒産、経営者は夜逃げ、エリートは国外脱出  赤かぶ
06. 2012年2月01日 12:26:10 : 5JcHlURvos
中国の凋落は考えずらい。
中国での生活、仕事実感から少し記します。
青島、広東省(東ガン市、香港で2年程度仕事をしました。
ストライキも経験しました。
そして今、大連で働いています。
どの地域にいても、人々が心豊かに、生活に困ることなく、楽しく過ごしていると
感じます。
確かに、一部バブル的なところがあるかもしれません。
一部の経営者の自殺や倒産等で、中国を語ることは出来ません。
中国は、西アジアやアフリカ等にいたるまでのマーケッティングをしています。
月3000元(4万円程度)程度で、十分日本の36万程度の生活が出来ます。
日本の十分の一程度で、成り立っている経済には驚くばかりです。
おそらく、都市部の人口は過半数に達していると推察されます。

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/802.html#c6
コメント [原発・フッ素18] 郡山市の妊婦の胎内に「連結性双生児(シャム兄弟)」の可能性 (低気温のエクスタシーbyはなゆー)  赤かぶ
173. 2012年2月01日 12:26:30 : ZRjnouqilU
シャム双生児であることは間違いない。
でもシャム双生児であれば、葬るしかない。
今後の福島で暮らす人のことを考えれば、シャム双生児等の奇形児が多く現れる事に注意したいが、シャム双生児の両親のことを考えれば誤診として葬り去るしかないだろう。
両親、親族ともにこの奇形児の事実を秘密にしたいだろうが、誰かがその事実を伝え福島、その近県ではもはや人間であり続けることが出来ないことを伝えるしかない。
奇形児の存在はこれからも秘密にされ否定されるだろうが、動植物に起こることが人間に起きないはずがない。

シャム双生児、奇形児が発生して、それが闇から闇に葬られていることは間違いない。
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/660.html#c173

コメント [経世済民74] 米投機筋:日本売り投資家「日本国債18カ月以内に崩壊」・・禿げ鷹の餌食「リスボンで聞く日本への警鐘」 尚林寺
04. 2012年2月01日 12:28:31 : Pj82T22SRI

>ポルトガル国債の利回り15%超え。自国の国債が、なぜかくまで売り込まれるのか。現地の人たちは、キツネにつままれたような思い
>多くの国民は日々の生活を切り詰めつつ、静かにつつましく普段どおりの生活

経常赤字が多かったため、対外債務が多いからだな

気付かないうちに、自国の生産力以上の贅沢をして借金を積み重ねていたのは
サブプライムローンの米国庶民や日本の既得権者と同じ構図

借金しての浪費は続かないという当たり前の話
自分が浪費しなくても、国が浪費するなら、それは自分にも跳ね返ってくる

得られる教訓は、身勝手で視野が狭い人々が統治する不安定な国に住んでいる場合、
長期的な経済の動向を考えて、備えておくべきだった 
ということだな

中国や韓国から利己的で犯罪的な富裕層が逃げ出すのも当然というわけだ

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/816.html#c4

コメント [経世済民74] 米投機筋:日本売り投資家「日本国債18カ月以内に崩壊」・・禿げ鷹の餌食「リスボンで聞く日本への警鐘」 尚林寺
05. 2012年2月01日 12:30:02 : Pj82T22SRI

>ポルトガル国債の利回り15%超え。自国の国債が、なぜかくまで売り込まれるのか。

少し古いが

http://blog.livedoor.jp/prince21/archives/1753372.html
欧州連合(EU)とIMFに支援を要請していたポルトガルのソクラテス首相
は同国のテレビ演説で、3年間総額780億ユーロの金融支援を受けること
で合意したと発表。

内訳としては3分の2をEU、残りをIMFが負担するという。
ポルトガルは6月15日に70億ユーロの国債償還を控えており、総選挙で
発足する新政権が金融支援を実行に移す見通しだとも伝えた。
やはり4月15日時の国債償還だけでは、自国で工面できなかったようだ。
それにしても、国債償還の額はどんどん増大しているような感じだ。

以下、最新情報を掲載してみる。
ポルトガルの財政赤字はGDP比で約85%。
ユーロ圏ではイタリア、アイルランドに次ぐものだ。
しかしこれが対外債務となれば、その3倍の額に達している。
GDP比242%!!
これはアイルランドの1121%、英国の392%に次ぐ大きさだ。
国力の大きさから考えて、ニッチもサッチもいかないような規模といえる。

ちなみに日本の対外債務はGDP比で52%。
債務を引いた債権額は世界一位というのはご存じの通り。
日本より対外債務がGDP比で少ないのは、BRICsの4カ国や、韓国、
サウジアラビア、メキシコ、アルゼンチン、パキスタンといった発展途上の
国だけ。
経済や信用力がまだ小さいので、先進国などから十分借金なんてできるよう
な国ではない。

ついでなので他先進国の最新の対外債務も紹介しておく。
いずれもGDP比である。
フランス208%、スペイン164%、ドイツ162%、イタリア137%、
米国 101%、豪州 92%、カナダ69%。
日本よりも多いことがわかる。
日本の有利さは他国から借り入れが少ないということであるが、財政赤字の
大きさ(GDP比195%)については課題を残しているといえよう。
しかしそれでも全体の9割5分が国内からの調達。
日本の国力や個人金融資産から考えて、もっと債務を増やせるハズなのだが、
主要先進国では最も少ない。
日本は世界で最も資金的に余裕がある国というのはこういった理由だ。

さてポルトガルの話に戻るが、EUやIMFから資金調達ができたというこ
とから、予想通り10年物国債の利回りが低下した。
しかし今回、ポルトガル以上に低下したのがスペインだ。
ポルトガルと同じか、それ以上にホッとしたのがスペインではなかろうか。
一時凌ぎでしかならないことは両国も理解しているが、当面の調達について
はクリアできたといえよう。
だが今度はスペイン自身に膨大な国債償還が降りかかってくる。
これまで時期を含めて何度も紹介した通りである。

ギリシャは財政赤字、アイルランドは銀行の不良債権、そしてポルトガルは
財政赤字と銀行の不良債権で二分している。
まもなくしてスペイン危機が襲ってくると、EUやIMFといった支援だけ
では済まなくなるだろう。
つまりECBによる国債の買い取りが再び実施されるに違いない。
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/816.html#c5

コメント [マスコミ・電通批評12] 小沢さん、動き出す時がきました。 (朝日新聞を読んで)  赤かぶ
38. 2012年2月01日 12:30:08 : myAmDaaFnw
23.さん
貴方は、コンプレックスを一生感じることのできない人。幸せな人のようですね。
それとも、「王様」か「教祖様」か?いやいや、人間で無いようですね!!
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/615.html#c38
コメント [原発・フッ素20] 都内在住Aさん「マイカーから4倍の放射線量が検出」 (女性自身)  赤かぶ
39. 2012年2月01日 12:31:47 : VmrM5pfMOQ
いつか細野氏がいってましたね。

痛みは分かち合う・福島県を癌日本一にはしない。

これが正義の政策なら、放射能拡散は国の政策方針という事になる。

ここが軌道修正されない限り何も上手く行かない気がする。

国そのものがそうした勢力になっているなら防ぎようがない…。

はてさてどうしたものか…

いつか輸出車が大変汚染されて送り返されて来たとかやってたが…ちゃんと調べればそんな車ごろごろしてると思う…。

そんな中古車を心配して誰も買わなくなれば自然と無くなるだろうが…この国には無関心の人間が圧倒的に多い。

その事も拡散に繋がるだろう…日本と放射能は最も最悪な組み合わせ、ばらまけば勝手に自滅してく…。

まるでこれじゃあゴキブリホイホイのようだ…。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/567.html#c39

コメント [原発・フッ素20] 4号機とセシウム1月まとめ  武田邦彦  赤かぶ
16. 2012年2月01日 12:33:41 : EYS470rWXE
>>14 さんの言うとおり。ここはネトウヨの来るところではありません。


http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/608.html#c16

コメント [エネルギー2] 電気や水素はクリーンエネルギーではない(zeraniumのブログ) 元引籠り
05. 2012年2月01日 12:34:19 : BhhD1U8y56
必見「THRIVE(繁栄)」:P&Gの御曹司フォスター・ギャンブル、”ギャンブル”に出る!?
http://quasimoto.exblog.jp/17164442/

みなさん、こんにちは。

新春第二弾の話題はこれ。「THRIVE」
Thrive Movie - What On Earth Will It Take? (Full)

であろう。これは日本では、どうやら言論弾圧のせいか、このDVDは販売差し止めされているらしい。私はある人からこれを送っていただき、2時間かけてゆっくり見ることができた。(その人にはここで感謝したい。どうもありがとうございました。)

私はこのドキュメンタリー番組の制作者のフォスター・ギャンブル(Foster Gamble)という人物は初めて知った。この人は、プロクター&ギャンブル社(P&G)の創業者の子孫ということらしい。しかし実業界にデビューするのではなく、科学者の道を歩んだという。

ところが、この世界の奥底の秘密を科学的に探って行くうちに、「トーラス」構造
が至る所に出て来ることに気づき、これこそこの世界の根源につながる何かではないかと思索を進めて行くうちに、これがUFOの推進原理とされるものやフリーエネルギー発電機の発明者が基本とした原理と一致すること、さらにはリチャード・バックミンスター・フラーのシナジーやシナジェティクスのテンセグリティー構造とぴったり一致するものであるということに気づいた。

そうして研究を進めて行くうちに、さらにトーラス構造は地球の太古の遺跡の中のレリーフにも描かれていたり、ミステリーサークルにも頻繁に出て来るものであることがわかり、これこそ宇宙の外からの存在たちが我々地球人に知らしめんとする”何か”であると確信するようになったというのである。

そうして、来るべき世紀に向けて、すなわち「人類がフリーエネルギーや反重力推進装置などを手にして繁栄して行く未来像」を想像した時、どうしてそれが実現されないのか、実現されなかったのかと地球人類史の過去や現在を見直すと、どうやらこの世界のエリート層、それも自分の父や祖先の作ったP&Gなどの大企業たちが、この地球人類の繁栄の邪魔をしているという構造に気がつくようになったというのである。

それから、ギャンブルさんの妻共々夫婦で、この問題を調べて行くうちに、まさに金融界のリーダーと目される家系が地球人類の発展や繁栄をさまざまな手段で阻害して来た。むしろ意識的に阻害して来たという事実を見つけることとなった。

このショッキングな現実から目を背けず、どうしたらこの世界をより良きものにできるかという思索を進めて行くうちに、やはり「フリーエネルギーによるエネルギー革命」によって、化石燃料から空間に無限に存在する「零点エネルギー」への大転換を行うことによって、人類の無限の繁栄を起すことが可能であるという信念を得ることができたというのである。

さらには、この世界の現実問題としての経済問題、食料問題、エネルギー問題や人口問題などの根源もまた実は同じ世界の金融寡占家系が自ら引き起こしていることが分かり、これらの問題の解決のためには、金の発行権を人々の手に渡すこと、政治体制をより個人ベースの個人の権限を保証するものへ変革すること、戦争経済から実質経済への移行を促すことなどなどの方法を取ることにより、我々地球人類はもっと平和で健康的で未来のある惑星に住むことができるというビジョンを描いているのである。

このドキュメンタリー映画は実に素晴らしいものである。私がここ数年に渡り、私の昔のブログやこのブログでメモして来たような内容のほとんどはこの映画でも紹介され議論されている。また、おそらく一般の人には理解できないだろう科学的な部分に関しても私は非常に良い線を行っていると思う。

ところで、我々地球人科学者はまだ時空間を自在に操り、反重力を生み出すための重力電磁理論の創造には成功していない。やられていることと言えば、純数学オタクが一般相対性理論と量子力学の融合という妄想に引き込まれているだけである。

その結果、11次元の超ヒモ理論というもはやだれ一人実験すらできないようなお化け理論に行き着いただけでのことであった。それもこの理論とて無数のバージョンがあり、「万物の理論」と呼ぶものがいくらでも作ることができるというおばかな状況なのである。「万物の理論」があるとすれば、それは1つのはずだというのが、そもそも理論の融合の意味なのだから、定義からしてナンセンスなのである。

こういう状況をまるで予見していたのかのように、日本人の天才数学者であった岡潔博士は、かつて「数学者は、ないものからあるものを作る」、「数学は生命を燃焼によって作る」のに対して、「理論物理学者は指物師に似ている」と評し、「いったい30年足らずで何が分かるだろうか。わけもわからずに原爆を作って落としたに違いないので、落とした者でさえ何をやったかその意味が分かってはいまい。」と言っていたのである。全くその通りである。数学のいろんな定理をつぎはぎ細工して作ったような物理理論からは何も本当のことは分からない。

こんな状況だからUFOの駆動原理や推進力の原理すら未だに解明できずにいる。それどころか、解明することすら放棄して、そんなものはあり得ないとか、存在しないとか言って逃げている有様である。その間にUFOは核ミサイルに光線を浴びせて、核ミサイルを瞬時に無力化したりという驚くべき芸当を現実にやって見せているのである。

そんなわけだから、地球製UFOの「TR3B」の推進原理と言っても、せいぜい電磁パルスエンジン程度のものである。電磁パルスの電磁ソリトンを作ってその反動で浮くというようなちゃちな代物である。要するに、空気砲の電磁パルス版のようなものを作って、電磁空気砲のようにして、ドーナッツ状(つまり、トーラス状)の電磁ソリトンをぽんぽん発しながらその反動で浮くのである。だから、本質的に時空間を変形して推進する地球外生命体の発光するエンジンとは異なる。もちろん、ジェーソン科学者もそういうものを作ろうとしているわけである。

さて、話をTHRIVEに戻すと、このドキュメンタリーの素晴らしいところは、解決策として、私もしばしばここにもメモして来たように、ガンジーやマーチンルーサーキング牧師の「非暴力、非服従」の精神を貴重にしているところである。ぜひ一見して欲しいものである。

ちなみに、こういうものを作ると必ずその反対陣営から今度は作った側を批判しているものの陣営だという、撹乱戦法が現われる。例えば、
"THRIVE" MOVIE: DON'T FALL FOR IT!
のようなものである。デービッド・アイクを「バランサーだ」というような手口である。

すべては言っていることの中身が重要である。それと行動である。この意味では、フォスター・ギャンブル氏の「THRIVE」の主張は非常に素晴らしいものである。私は、そこでの内容は100%信じてもいいと考える。まあ、いずれにせよ、判断するのは自分自分である。


ところで、昨年、トルコで世界57カ国の若手の主要メンバーが集まり、これからの世界を論じたが、その際、ロスチャイルドやロックフェラーやキッシンジャーや菅直人が排除されたという話があった。いまだにこの国際会議の主催者がだれだったのか、どんなものだったのかということは我々には知らされていないが、ひょっとしたら、その主催者の中にはこのギャンブル夫妻もいたのかもしれない。

私個人は、いわゆるイルミナティー企業の御曹司たち、子息たちの中から、このフォスター・ギャンブル氏のように覚醒してくる人々がもっともっと出て来ることを期待したい。この地球を悪魔主義者に乗っ取られたら悲惨である。そこにはただ強制収容所のような世界が待つだけだからである。

http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/635.html#c5

コメント [経世済民74] エクソンの日本撤退:日本で石油・原発パニックが起こされる危険・・3.11海底勃発を10月時点で知っていたのでは? 尚林寺
02. 2012年2月01日 12:34:30 : Pj82T22SRI

>エクソンモービルがいよいよ日本から撤退するようだが、この動きの意図は何だろうか

単に利益がでない日本の小売は。円高の今、処分するのが資本効率上、良いというだけだろう

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/817.html#c2

コメント [経世済民74] EUvs英米金融戦争はEUの勝利?・・反英米、非協調を加速させるEU!アメリカ国内は? 尚林寺
01. 2012年2月01日 12:36:15 : Pj82T22SRI

また妄想か
EUが破綻して一番困るのは英米の投資家だ
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/818.html#c1
コメント [原発・フッ素20] 放射線を浴びたX年後の日本人の末路(秋場龍一) 盗電マン
16. 2012年2月01日 12:38:58 : mkjAixtEE6
世界の一握りの超富裕層の人らの間引きが相当蔓延してきた?

彼らはごちゃごちゃした世界から、

ほとんどの人間を消してしまおうという計画です。

実験は広島長崎からすでにスタート??

少しのアタマのいい人間は奴隷として残すらしい。

火星に移民計画まであるのですから。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/585.html#c16

コメント [原発・フッ素20] キエフ病院を参考にすると、30年後の東日本の孫の生存率10% (乖離のぶろぐ) -人口13%減、平均寿命75>55 乃依
51. 浅見真規 2012年2月01日 12:41:28 : AiP1TYI88G3dI : 78gzDj7Pnc
「安心弁当」は、しつこく詭弁を弄するな。在日か?

下記の事を書けるか?

「わずかしかない北朝鮮の食料を豚のように貪り食う金正恩は世襲独裁を止めろ」
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/543.html#c51

コメント [原発・フッ素20] 迷いましたが、記事を再度 上げます。 「 (原発 】 の 作業員 さん 」 の お話です。 (ぬまゆのブログ) スカイキャット
05. 2012年2月01日 12:43:04 : FS2Dvw8z4Q
ぬまゆさんとこの内容を転記してくれたスカイキャットさん、ありがとう。>>2号機は、いまだに 国民に知らされていないが、【 東電 の上層部 】 は、把握している。

曇って見えないはウソだとすると、水はちゃんと炉心に入っておらず、溶けた核燃料もカメラで見つからなかったということでしょうか。つまり、溶けた核燃料であるいわゆる「象の足」がどこにあるのか分からなかったか、完全に格納容器の外に出たことが分かったか、そういう可能性を考えます。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/618.html#c5

コメント [原発・フッ素20] 都が震災がれき「問題なし」 試験焼却結果を公表 (産経) 乃依
08. 2012年2月01日 12:44:53 : DTK68v7wks
>焼却灰などの放射性物質濃度は国の基準値を下回り、東京都内の一般ごみ焼却で出る値の範囲内で問題はなかった。

国の基準値も一般ごみ焼却も問題ありなんだけどね。

清掃工場も下水処理場も東京湾内の処分場も除染不可能。解体すれば、それは放射性廃棄物だ。
中古車やくつひもが話題になってるが、汚染地帯では、放射性廃棄物が日常生活で使用されている。
放射性廃棄物を処理・処分する施設は、現状ではほぼ皆無と言っていい。
このまま混ぜて薄めて燃やして埋めるかリサイクルという対処を続ければ、東日本は放射性廃棄物そのものと化していくだろう。
心ある人は逃げてほしい。
事故以前は、けっこう俺って博愛主義的なところがあったけど、工作員諸君はもう被曝して病死してもいいやって思うようになったな。サバイバルの時代なので致し方ない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/610.html#c8

コメント [経世済民74] “金融保護主義”に動く米政権…邦銀の米国撤退も 森岡英樹の金融スクープ (zakzak)  赤かぶ
01. 2012年2月01日 12:45:02 : Pj82T22SRI

金融規制は厳しくなければ抜け穴だらけになって、
これまでのようなモラルハザードを防げず意味がないし
厳しくするほど、実体経済へのマイナス効果も大きくなる

まあ狡猾な寄生者がいると、非効率で余計な対策を増やさねばならないが
有性生殖が主流であるのと同じで
生物の一部である人の世界も、どうも、そういう風に進化?していくようだな

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/820.html#c1

コメント [原発・フッ素20] 4号機の建屋崩壊の可能性・・・余震M8クラス (がんばれ福島原発!)  赤かぶ
04. 2012年2月01日 12:47:22 : FS2Dvw8z4Q
もう一度10mを超える大津波が来るはずだ。
その津波で、電源設備一式がまた流される。
そういったことに耐えられるかどうか分からない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/616.html#c4
コメント [原発・フッ素20] キエフ病院を参考にすると、30年後の東日本の孫の生存率10% (乖離のぶろぐ) -人口13%減、平均寿命75>55 乃依
52. 浅見真規 2012年2月01日 12:49:20 : AiP1TYI88G3dI : 78gzDj7Pnc
>>49
> >ウクライナの場合は旧ソ連崩壊や放射能の直接の影響だけでなく、
> >放射能汚染地域の農地放棄による食糧不足や所得減少の影響も大きいはずだ。

>どうしてそう思うの?
>所得は減少しただろうけど、食べ物は食べていたと思うよ。
>餓死したと言う情報はあまり聞きませんよ。
>人口密度を考えてごらんなさい。
>都会じゃないんだから食糧自体は作れるよ。


ウクライナには都会もあるし、放射能汚染地帯の農地から避難してきた元農民とその家族もいる。また、旧ソ連崩壊と食料生産減とウクライナ産農産物国際価格下落でウクライナ経済は大打撃を受け所得半減した。
(世界経済のネタ帳HP「ウクライナの一人当たりのGDPの推移」参照)
http://ecodb.net/country/UA/imf_gdp2.html

結局、汚染地域から避難してきた元農民や経済崩壊による大量の失業者は栄養失調状態になっただろうし、路上生活孤児も多数出現し、その多くが麻薬中毒患者でHIV感染者なのだ。医療水準も低かった。子供の寿命が短くて当然だ。
(ザイーガHP「ウクライナ人も知らない、ウクライナのストリートチルドレンたちの貧困とドラックの日々(Part2)」)
http://www.zaeega.com/archives/51290469.html
>ストリートチルドレンの大半はHIVに感染しており、
>ゴミ拾いや物乞いをしたお金でドラッグを買い、
>現実から逃れようと必死にもがいているのです。


さらに、経済的に比較的余裕のある家庭では、放射能を怖れるあまり外国産の加工食品を多く食べたため栄養バランスの悪い食事を取ったとの指摘もある。
(ベラルーシの部屋HP記事参照)
http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html
>汚染地域に住む人々が地元で採れる野菜や牛乳には放射能がたくさん含まれるのではないかと不安に思って敬遠し、
>遠方から搬入された缶詰など加工された食品を食べて、放射能は入っていないと安心し、
>かえってチェルノブイリ原発事故以前より、栄養のバランスの悪い食生活をしてしまうようになっている


*****
結局、ウクライナの惨状は旧ソ連崩壊と避難農民の失業とウクライナ産農産物国際価格暴落による経済崩壊の直接・間接的影響による部分が大きい。
日本とは全く異なる。ただし、十分な補償もなく自主避難した福島県民は貧困によって同じ末路をたどる危険がある。
東京電力と電力中央研究所の資産は特別法制定して没収し、それと同程度の金額を国も優先的に拠出すべきとは思うが、それだけでは自主避難家庭に十分な補償はできない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/543.html#c52

コメント [マスコミ・電通批評12] 小沢さん、動き出す時がきました。 (朝日新聞を読んで)  赤かぶ
39. 2012年2月01日 12:50:19 : bZKSpyR2cM
>30さん、
あなたの書き込みはまるで小沢さんの身内か親族のような言い方ですが、それだけ
はっきりとした書き込みをされるのであれば、その根拠となるものがおありになるのでしょうね。
あなたは小沢さんの傍で余程お勉強されたのでしょうから、それを書いていただかないことには我々勉強不足にはわかりません。
小沢さんのことをさも悪党のようにかいていらっしゃいますが、人間として小沢さんのことをそれだけ貶める理由は何ですか。
まるで元さきがけの武村さんや元自民党の野中さんのように思えるのは私だけでしょうか。
理由も述べずにお書きになるのは単なる小沢さんへのひがみとしか思えませんけど。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/615.html#c39
コメント [自然災害17] 地震の避け方、かわし方(1)・・・東海地震がなぜ注目されたか?  武田邦彦  赤かぶ
03. 2012年2月01日 12:50:53 : h0vQBWWTSM
なぜ東海、って
国会と官庁街が東京だからだと思う。
自分の危険を察知するために税金を使っているってこと。
それに田舎で大きい地震があっても大きな被害は出ないし。
富士山の時はすぐ記者会見したけど
東京で桜島の異変を知ってるのはネットを見てるひとだけ
富士山噴火被害予想はすぐに民放で放送したが
桜島や阿蘇山には触れない。
九州が吹っ飛んでも東北が津波に飲まれても
たいしたことではないと思う人が日本を動かしているんだと思う。

http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/775.html#c3
コメント [原発・フッ素20] 鹿児島湾(錦江湾)の養殖カンパチからセシウム検出・給食危ない (乖離のぶろぐ)  赤かぶ
11. 2012年2月01日 12:51:02 : FrIHfDZcTs
以前の伊方の放射能漏れ事故のせい?
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/603.html#c11
コメント [原発・フッ素20] 鹿児島湾(錦江湾)の養殖カンパチからセシウム検出・給食危ない (乖離のぶろぐ)  赤かぶ
12. 2012年2月01日 12:52:04 : VmrM5pfMOQ
元々原発からはちょっと漏れてたって話もあるからフクイチ由来では無いかもしれないとも考えられるが…

だけど、そうなるとこれは新たな問題として、国民は元々被曝していたという事になる…。

日本では元々癌になるのは自然だという風潮があったが果たしてどうなんだろうか…。

タバコ・酒・ここに放射能も追加せねばなるまいな…。

あ、というか予備知識として…癌治療に使う抗がん剤は細胞毒だそうです。

マスタードガス・殺戮兵器・第一時世界大戦では処刑にも使われていた猛毒だそうです。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=FEEAcSQ8qCs)

3:10辺りから。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/603.html#c12

コメント [経世済民74] 貿易高1兆ドルに達するも、国民の45.3%は「私は下流」減らない家計負債、生活費は消費者金融頼り ts
01. 2012年2月01日 12:53:32 : Pj82T22SRI

韓国は、厳しい競争社会で、しかも国民負担率が日本以下、米国並みに低いが、
赤字国債で大衆を支えることも経常赤字が多く家計資産がないからできない
自由化のマイナスが直接、底辺層にいく

そして日本以上に内需産業が未発達だから、生活コストが収入に比べて高い
それに借金して消費する体質が強いから、金利負担率も高い

今は、気の毒な国だが、その分、投資効率が高く、じきに一人あたりGDPで日本を上回り、内政がもう少ししっかりすれば、生活水準も追い抜いて行くだろう

http://yoiotoko.way-nifty.com/blog/2010/06/asyuracom-2295.html
http://www.wowkorea.jp/news/korea/2006/1109/10016521.html

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/812.html#c1

記事 [原発・フッ素20] 「東大の先生」にまかせて大丈夫なのでしょうか?    西岡昌紀
*

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1818444388&owner_id=6445842
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/5146043.html

桜井淳(さくらいきよし)博士は、日本を代表する原子炉の専門家です。桜井氏は、原子力発電所の安全解析に従事して来た専門家中の専門家ですが、その桜井氏は、日本の原発の大部分を占める軽水炉について、以下の様に述べておられます。

-------------------------------------------------
(以下引用)


桜井「軽水炉の根源的な危険性はどこにあるかというと、経済性を上げるために非常にコンパクトにしすぎたことが一つ。さらには炉心の出力密度を高くしたために、結局、崩壊熱も多くなったことです。そのため運転中にしろ、停止中にしろ、この発熱と冷却のバランスがちょっとでも狂うと、燃料が一気に破損したり、溶融したり、もっと進めばメルトダウンになってしまう可能性が高いということですね。そういうことで、軽水炉のことを綱渡り技術とかですね、いろいろそういうふうな揶揄するような言い方をするわけです。はっきり言って、軽水炉の場合、すべての安全系が正常に機能して適切な処置をしないと、実は最も早い場合は数十分、遅くとも二、三時間でメルトダウンになるくらいのきわどい技術なんです。」


(桜井淳『原子力発電は安全ですか?』(論創社・2012年)52ページ)


桜井淳[SAKURAI Kiyoshi]


 1946年群馬生まれ。1971年東京理科大学大学院理学研究科修了。2006年東京大学大学院文化研究科広域科学専攻研究生修了(科学技術社会論で博士論文作成中)。2009年4月から東京大学大学院人文社会系研究科で「ユダヤ思想」や「宗教学」の研究中。2009年9月から茨城新聞社客員論説委員兼務中。物理学者(理学博士)・社会学者(博士論文作成中)・技術評論家(元日本原子力研究開発機構研究員(1976年7月〜84年6月。原子炉物理学および核燃料サイクル施設安全解析)。元原子力安全解析所副主任解析員(1984年7月〜88年3月。原子力発電所の安全解析)。元日本原子力産業会議非常勤嘱託(1988年7月〜89年6月。日本の技術力調査))。著書[桜井淳著作集]など単独著書26冊(単独著書・共著・編著・監修・翻訳など48冊)。現在、自然科学と人文科学の分野を中心とした評論活動に専念。


(桜井淳『原子力発電は安全ですか?』(論創社・2012年)に書かれた著者略歴)


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周知の通り、桜井氏は、「反原発派」ではありません。それどころか、『諸君!』などで広瀬隆氏を批判して来た様な専門家です。その桜井氏が、こうして、日本の原発の大部分を占める軽水炉に、こうした根本的な問題が有る事を指摘して居るのです。

その軽水炉を、設計時の耐用年数を超えて運転する事が議論されて居る訳ですが、それが安全かどうかを判断するのは、誰なのでしょうか?

同じ本の中で、桜井氏は、こんな逸話を披露して居ます。


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桜井「あの地震の後、福島県議会で講演したことがありました。私が軽水炉に対して重大な疑義を投げかけるような発言をしたんです。そのとき会場から自民党のいちばん右側に位置するような方が『それは問題発言ですよ。東大の先生はそういうことを言っていませんでした』と反論されたんですね。『臨界事故が起こったあとは、その東大の先生はそういうことを言っていないでしょう』と言ったら黙りました。(後略)」

(桜井淳『原子力発電は安全ですか?』(論創社・2012年)145ページ)


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「東大の先生」に判断を委ねて、本当に大丈夫なのでしょうか?

平成24年(2012年)2月1日(水)

                   西岡昌紀(内科医)


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40年超「再稼働難しい」細野氏
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1897514&media_id=2<細野原発事故相>運転開始40年超の原発「再稼働難しい」
(毎日新聞 - 01月31日 21:05)


細野豪志環境・原発事故担当相=東京・霞が関の環境省で2012年1月6日、津村豊和撮影
 細野豪志環境・原発事故担当相は31日記者会見し、現在定期検査のためで運転を停止している原発の中で、運転開始から40年を超えているものについて「再稼働は難しい」との見解を示した。同日閣議決定した原子炉等規制法改正案では、原発の運転期間を原則40年としながら、基準を満たせば延長を可能とする例外規定が設けられ、「抜け道」との批判を受けている。発言はこうした社会情勢状況を受けたものとみられるが、細野氏は原発再稼働の可否を判断する4閣僚の一人でもあり、発言は波紋を呼び再稼働に影響しそうだ。

 既に40年を超えているのは▽日本原電敦賀原発1号機(福井県)▽関西電力美浜原発1号機(同)▽東京電力福島第1原発1号機(福島県)の3基。事故により廃炉が決まっている福島1号機以外は定期検査中で、やがて再稼働の判断時期が来を迎える。

 政府は再稼働の可否を判断する条件として、想定以上の地震や津波への余裕度を調べる安全評価(ストレステスト)を課している。電力会社のテスト結果を経済産業省原子力安全・保安院が審査し、内閣府原子力安全委員会が確認。野田佳彦首相と藤村修官房長官、枝野幸男経産相、細野担当相の4閣僚が地元合意を前提に判断する仕組みだ。

 細野氏は31日の会見で「実際問題として、ストレステストに基づいて再稼働が議論されているわけだが、そういう状況の中で、既に40年を超えているものが再稼働できるということはあり得ないと思う」と話した。

 政府はが31日閣議決定したのは、原発の運転期間制限や、環境省の外局として発足する「原子力規制庁」設置など、新たな原子力規体制行政のための「原子力組織制度改革法案」と「原子力安全調査委員会設置法案」の関連2法案を閣議決定した。

 法案は国会審議を経て原則4月1日からの施行を目指すが、運転期間制限などの規制措置の施行は公布日から10カ月間猶予される。【藤野基文、江口一】

 ◇「政府の発言がぶれている」…原発立地地域

 運転開始から40年を超えた原発について、細野豪志環境・原発事故担当相が「再稼働はあり得ない」と発言したのを受け、原発14基が立地する福井県からは「政府の発言がぶれている」と不信の声が上がった。

 同県では日本原電敦賀原発1号機(敦賀市)と関西電力美浜原発1号機(美浜町)の2基が既に40年を超え、この他にも6基が30年を超えている。

 細野担当相は1月6日、「40年以上たった原発は一部例外を除いて運転を認めない」と表明。政府は同17日、「20年を超えない期間、1回に限り延長可能」との方針を明らかにした。

 二転三転する政府の発言に、運転開始から41年経過した敦賀原発1号機を抱える敦賀市原子力安全対策課の担当者は、「政府の発言がぶれると、立地地域に混乱を招く。科学的根拠を基に、体系的に立地自治体に説明してほしい」と話した。【柳楽未来、山衛守剛】



http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/622.html

コメント [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」) gataro
03. 2012年2月01日 12:58:13 : EfEoVhK7dI
推進派の奴らは刑務所ではなくて、鑑別所に送るべきだ。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html#c3
コメント [原発・フッ素20] あの福島女性教員宅便槽内怪死事件も原発がらみか 魑魅魍魎男
30. 2012年2月01日 12:59:06 : VmrM5pfMOQ
放射能は無主物という事がまかり通った、これがもうすべてを物語っていると思うが…。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/549.html#c30
記事 [経世済民74] お粗末すぎる野田“特別会計”改革!(高橋洋一氏 ZAKZAK 2012.02.01)
お粗末すぎる野田“特別会計”改革!(高橋洋一氏 ZAKZAK 2012.02.01)
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120201/plt1202010835001-n1.htm

特別会計改革が24日に閣議決定された。

 かつて特別会計のいわゆる「埋蔵金」を指摘し、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」(行革推進法)を立案、特別会計改革の道筋をつけたと自負する私から見れば、かなりシャビー(お粗末)な内容だ。

 行革推進法は、小泉政権時代を象徴する法律だ。政策金融改革、独立行政法人改革、総人件費改革、国の資産及び負債改革らとともに、特別会計改革が盛り込まれていた。

 そこでは、「今後5年を目途に31ある特別会計の数を2分の1から3分の1に大幅に削減する」ことも書かれているが、改革のキモは「2006年度から2010年度までの5年間で、財政の健全化に総額20兆円程度の寄与をすることを目標として定めている」ことだった。

 小泉政権の時には、増税の前にやるべきことをやって、埋蔵金を掘り出し、増税をやらなかったのだ。

 今回の特別会計改革には絞り出せる金額が何も出ていない。特会の数を17から11に減らすが、これは統合などの数合わせだ。国債整理基金特会、労働保険特会の埋蔵金は20兆円近くまだ残っているが、温存されている。野田政権は、官僚のいいなりで彼らの利権である埋蔵金を国民に出さずに、その代わりに増税を訴えているのだ。

 しばしば、増税をいう政治家は「イヤなことを先送りせずに国民に正直な政治家である」というイメージで語る人がいるが、それは実際には官僚の“ポチ”だろう。

 野田佳彦首相は政権交代の前、ほんの2年前の話だが、シロアリ退治の街頭演説をしたことは本コラムでも取り上げたし、テレビなどでも放映されたので、いまや世に広く知られるようになった。

 そのシロアリとは、国家を蝕(むしば)む天下り役人で、シロアリの巣が独立行政法人だ。そしてシロアリがたかるエサが特別会計の埋蔵金だ。

 民主党政権になって、シロアリ退治どころか、天下りが水面下でなされるのを放置した。その上に「現役出向」というウラ技を正面から容認し、民間企業にまで現役天下りを拡大させてしまった。独立行政法人というシロアリの巣も25日の本コラムのように手つかずだ。

 特別会計というシロアリへのエサも温存されている。これではシロアリを退治させられるはずもなく、逆に大繁殖だ。

 直前に出された会計検査院の報告では、一部の特別会計を除いて積立金の規模、水準について具体的に示されていないと指摘されている。せめてその対応くらいすべきだ。

 同じ政府内のささいな指摘も対応せずに、財務省の増税を国民に押しつけるとは情けない。いま増税を主張する政治家は、シロアリを守り大繁盛させて、そのしわ寄せを国民に押しつける悪徳な政治家だ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/821.html

記事 [自然災害17] 大船渡の津波23・6メートル 昭和三陸地震に匹敵 (47news,共同 11/3) -1933年,大船渡市最大28.7m
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032301001157.html


大船渡の津波23・6メートル 昭和三陸地震に匹敵


「昭和三陸地震 津波 高さ」の記事をお探しですか?最新関連記事が 10 件 あります。

 東日本大震災の津波の高さが、岩手県大船渡市で23・6メートルに達していたことが23日、港湾空港技術研究所(神奈川県横須賀市)などの現地調査で分かった。1933年の昭和三陸地震津波10 件で観測された大船渡市の最大28・7メートルにほぼ匹敵する。

 国内観測史上最大は、明治三陸地震津波(1896年)の38・2メートルとされる。2004年のスマトラ沖地震津波10 件では、34・9メートルの津波の痕跡が見つかっている。

 同研究所の戸田和彦特別研究官は「震源との位置関係などがあり単純比較はできないが、明治三陸地震当時より防波堤などの設備が整った中で出た津波のデータ。明治の津波より、今回の方が規模が大きかった可能性がある」としている。

 同研究所は、国土交通省の要請で青森、岩手、宮城の東北3県で港湾施設などを調査。被災した建物に残る浸水の跡や住民の証言などに基づき規模を割り出した。

 大船渡市の綾里で23・6メートルのほか▽宮城県女川町14・8メートル▽岩手県久慈市13・4メートル▽岩手県釜石市9・0メートル▽青森県八戸市8・4メートル―に達したと判定した。

 気象庁によると、津波の高さ10 件が2メートルを超すと木造家屋は全面破壊。鉄筋コンクリートビルは4メートル程度までは耐えられるが、16メートルを超すと全面的に破壊されるという。

 一方、同庁は大震災後、データ電送が停止していた検潮所の津波観測値を公表。岩手県宮古市8・5メートル以上、大船渡市8・0メートル以上で、津波被害により正確に観測できなかった可能性がある。

2011/03/23 22:04 【共同通信】

http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/782.html

コメント [マスコミ・電通批評12] 自由報道協会の自壊  池田信夫  赤かぶ
03. 2012年2月01日 13:09:44 : L9oVCYgGxo
小沢問題に於いては
機密費漬けの権力べったりキチガイ似非経済学者ノビーも
共産党員も在特などのネトウヨも主張が同じになる

少なくとも共産党員はこのことを「恥」と思わなければいけないのだが

まあ無理でしょうなw
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/627.html#c3

コメント [原発・フッ素20] 放射線を浴びたX年後の日本人の末路(秋場龍一) 盗電マン
17. 浅見真規 2012年2月01日 13:11:53 : AiP1TYI88G3dI : 78gzDj7Pnc
ブログ作者の秋場龍一は在日なのか?
また、「放射線を浴びたX年後の日本人の末路」というタイトルは秋場龍一の願望を表しているのか?

ネタ元のテレビ番組のタイトル「3.11大震災シリーズ27 放射線を浴びたX年後ビキニ水爆実験、そして」には「日本人の末路」なんて書かれていない。ちなみに福島県には朝鮮学校もあるので福島県には日本人以外に在日朝鮮人も住んでいるはずだ。

尚、急性被曝した「第五福竜丸」等の漁船乗組員のビキニ水爆被曝者と福島県民とでは被曝量が桁外れに違うので比較にはならない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/585.html#c17

コメント [原発・フッ素20] 鹿児島湾(錦江湾)の養殖カンパチからセシウム検出・給食危ない (乖離のぶろぐ)  赤かぶ
13. 2012年2月01日 13:14:39 : 9A2xEiWkTo
もう遅いさ。全国津々浦々、国民は毒盛られたメシ食っているのと同じだぜ。ここまでされても、なおも原発マフィアを野放しにしたまま、トーデンの誰もブタ箱に入ってないことは驚くばかりだ。数円の電気ドロボーを大々的に捕まえる国が、これら極悪非道の犯罪者らは今も野放しにしているのだから。

ケーサツ、はようせんかい。奴ら全てをとっ捕まえろ。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/603.html#c13

コメント [経世済民67] 金を配ればいいんだよ! 地には平和を
704. 2012年2月01日 13:17:31 : hLAtRtWgFY

自動化による高効率、大量生産の問題点
機械化産業が究極的に行き着く先は自動化による大量生産、高効率生産が進み、少ない人員で大量の生活必需品が提供されるようになることである。現に先進技術立国においては多くの分野で自動化が進み、更に自動化の限界がある多くの企業はコスト削減を理由に、国内の生産工場を閉鎖し労働者を解雇し、生産工場を技術と共に人件費の安い海外に移転し失業者の増加を招いた。アメリカ大手証券会社リーマン・ブラザーズが経営破綻した金融危機による世界経済全体への打撃も加わって失業者が更に増え続けた。

高効率生産、失業者の増大、消費の低迷という経済不況の悪循環に陥った現状は自殺の原因にもなっている。現在の経済不況は自動化を推し進め労働者を少なくし、企業の更なる利益追求を求める人間の本性が露骨に表れてきた結果とも言える。問題は機械化産業がやがて行き着く先は完全自動生産システムであり、全てをロボットが行うというロボット社会になることである。

高度に進化したロボット社会では一次産業も、二次産業も、三次産業もロボットが行うという想像を絶する世界が待っている。究極的には労働者を必要としない社会になる。現在の経済不況は貨幣経済システムの欠陥と機械化産業システムの特質とも言える未来に於けるロボット社会の一端が垣間見えてきたものとも言える。労働者を必要としない社会が未来の社会では現実のものとなる。これからの社会は完全なるロボット社会に到達するまでは資金が国により国民に分配されて消費が行われる社会とならざるを得ない。

遠い未来の世界では繊細さが要求される理髪店の髭剃りもロボットがやってくれるようになる。全ての交通移動手段はロボットが安全に運転してくれるようになる。役所がしている様々な手続きやサービスもロボットがやってくれるようになる。介護もロボットがしてくれるようになる。そうなるとお金の存在の有意性が失われ通貨そのものが必要なくなり現代人から見れば素晴らしい夢の世界が現出する。勿論これは人類がポカをやって滅亡していなければの話であるが・・・。

人類がポカをすることなく軍隊と核兵器を廃絶する手段を発見し実行することができ本物の平和を手に入れることができた暁には、ロボットの安全管理が人類の永遠の仕事となる。そんな夢の世界が現実となるまでは、本格的ロボット社会に到達するまで上手くコントロールしながら貨幣経済システムを続けて行かざるを得ない。 それまでは失業問題も大きな課題として残り続けることになる。低額年金生活者、期間従業員、パート従業員、アルバイト、失業者等の経済的弱者が文化的生活を維持出来る様に国の支援が求められる。


http://www.asyura2.com/10/hasan67/msg/744.html#c704

コメント [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」) gataro
04. 2012年2月01日 13:20:17 : L9oVCYgGxo
推進派は単に組織がデカイからこのように傍若無人に振舞えるのか?

もちろんそれは大きな理由だろうが

やはり、後ろ盾があればこそだと思う

そこを叩くか、それが無理ならば
そのルートを如何に断ち切るかを考えなければならない
力を殺いでいくのだ

原発板は何故か共産党支持者が多いが
彼らも、社民党も案外それをしようとはしない
戦略性がない。そして勇気も・・・
信用できない理由のひとつだ
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html#c4

コメント [原発・フッ素20] 降下物セシウム増加問題についてバズビー博士に聞いてみたなう。Cs134/Cs137比率で考える(ブログ:気まぐれです。) 石井広国
07. 2012年2月01日 13:24:55 : iyV47Af3gw
瓦礫焼却をすると放射能はどうなるのでしょう?

セシウムはそのまま残るのでしょうか?

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/601.html#c7

コメント [原発・フッ素20] 1月31日(内容起こし)小出裕章氏:米・バイロン原子炉の異常停止とトリチウムの問題、放置された伊方原発3号機の内部告発@ クマのプーさん
01. 2012年2月01日 13:28:14 : AG10HXjfa6
◎映画監督・岩井俊二「震災後、ネットの"ノーカット"報道見つづけた」〖ニコニコニュース〗

http://news.nicovideo.jp/watch/nw188063
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/620.html#c1

コメント [医療崩壊3] 日本人しか買わないタミフル… 山崎淑子の生き抜くジャーナルより (武山祐三の日記) 明るい憂国の士
23. 2012年2月01日 13:28:27 : spVXgoSIuY
毎年インフルエンザワクチンを接種しているが、インフルエンザに感染した事は無い。家族で一人ワクチン接種をしなかったものが、感染した。
インフルエンザイは風邪では無いので、ワクチン接種無意味のデマを流すのは、危険な事だ。
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/501.html#c23
コメント [経世済民74] エクソンの日本撤退:日本で石油・原発パニックが起こされる危険・・3.11海底勃発を10月時点で知っていたのでは? 尚林寺
03. 2012年2月01日 13:28:44 : m7ilIa9KsU
戦場か、使用済み核燃料の廃棄場になるんですよ!
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/817.html#c3
コメント [音楽6] トトやデヴィッドのアレンジ色が濃いデビッド・ロバーツの曲をもう1曲 BRIAN ENO
03. BRIAN ENO 2012年2月01日 13:29:54 : tZW9Ar4r/Y2EU : 2aMGYmhAyE
ジェイ・グレイドンでしたか・・
ところで、
なぜ、スティーブはジェイに弱いのか?
ご存じないですか?
http://www.asyura2.com/12/music6/msg/141.html#c3
コメント [環境・エネルギー・天文板4] 地球はこれから寒冷化する〜温暖化の主犯はCO2ではない。それどころか−/丸山茂徳
15. 2012年2月01日 13:34:08 : tCTeyFIUac
もう過去のものになったように思うが、よく地球温暖化論者たちは、それを『温暖化の科学』と称し、「我々科学者は」と自分たちを「科学者」と称していたのです。

  「熱力学」以外の『温暖化の科学』などというものは実在しません。

二酸化炭素地球温暖化のよりどころたる「再放射」「温室効果」・・それらは熱力学第一法則、第二法則に反する第一種・第二種永久機関という自然界に実在しない・魔法のトリックにすぎない。

太陽エネルギーが地球上で増えてしまう!!(「温室効果」by「再放射」)。

科学の俎上にものらない、人を欺くありえない嘘・妄想が大手をふっているのは教育上も許されてはならない。

現在、こうした嘘の積み重ねに依って、毎年数兆円の血税が密かに日本から流出しているのを殆どの日本人は知るすべもないのです。

一日も早く日本は「京都議定書」から脱退し、資源を国民の生活のために回すべきです。



http://www.asyura2.com/09/nature4/msg/236.html#c15

記事 [音楽6] パティ・オースティン、ドナルド・フェイゲン、デヴィド・サンボーン他


http://www.asyura2.com/12/music6/msg/164.html
コメント [エネルギー2] 地熱発電ルネサンス  ブームと低迷の歴史 taked4700
02. 2012年2月01日 13:34:54 : xpiNIaZEis
温泉に悪影響なく発電可能、福島で地熱利用の試み (1/2)
2012年02月01日
日本は世界第3位の地熱資源国だ。しかし、地熱の利用がほとんど進んでいない。さまざまな理由があり、1つは既存の温泉地との調整が難しいためだ。国内でも導入が進み始めたバイナリー発電は、温泉の源泉には手を加えない。ボーリングも必要ない。既存の設備に後付けで導入できる。このため、地熱発電を補う方式として、今後大きく伸びる可能性がある。
[畑陽一郎,@IT MONOist]
温泉に悪影響なく発電可能、福島で地熱利用の試み 土湯温泉の源泉

 日本は地熱資源が豊富だ。世界3位(2340万kw、23.4GW)を誇る。しかし、実際の発電容量では55万2010kW(552MW、2010年)にとどまっている*1)。資源量の40分の1以下しか利用できていない。さらに1996年以降は発電容量が頭打ちになっており、新規導入量はほぼゼロだ。なぜだろうか。

*1) 火力原子力発電技術協会が2011年11月に公開した「平成21,22年度地熱発電所運転状況(速報値)」(PDF)による。

 資源の大半が国立公園内にあることも一因だ。さらに実現にあたって大きな制約となるのが周囲の温泉地との共存だ。温泉地は湯が命である。地熱発電のためにボーリングを施し、もし湯量が減ったり、湯の温度が下がってしまったらどうなるのか……。

 このような不安を拭い去るのが「バイナリー発電」だ。バイナリー(binary)とは「2つのものからなる」という意味。高温流体(温泉)と低沸点媒体という2系統の液体を使うため、バイナリー発電と呼ばれる(図1)。従来の地熱発電とは異なり、既存の源泉の井戸を使い、温泉発電ユニットを追加する*2)。井戸の新規掘削は必要ない。

*2) バイナリー発電は熱源さえあれば、温泉とは無関係に導入できる。例えば、工場の排熱を利用したバイナリー発電の導入も試みられている。

 国内初のバイナリー発電は2004年、地熱発電所である九州電力八丁原発電所(大分県九重町)に実証試験用として導入された。出力は2MW。130℃の熱水流量64.14トン/時(約1000L/分)。同社は地熱発電所である山川発電所(鹿児島県指宿市)に出力250kWのバイナリー発電設備を設置し、2012年から実証試験を開始する。この2カ所が国内で動作しているバイナリー発電設備である。
20120201TCY_binary_470px.gif 図1 バイナリー発電の原理 温泉の命である源泉と温泉井には手を加えず、発電ユニットを後付けすることが特長だ。低沸点の液体(緑の点線)にはほとんどの場合、直鎖状の炭化水素であるC5H12(ペンタン)を使う。地熱発電所の付属設備として導入することもできる。出典:JFEエンジニアリング
福島でも導入試みる

 被災地である福島県でもバイナリー発電の導入を試みる。湯遊つちゆ温泉協同組合と宝輪プラント工業、JFEエンジニアリングは2012年1月27日、福島市土湯温泉町における温泉バイナリー発電の事業化へ向けた調査業務に着手した*3)。

 2014年に500kW級の発電事業の開始を目指す。その後、1MW級に拡大することで土湯温泉の電力需要を全て賄うことを目標としている。

*3) 環境省が2011年11月に公募した「平成23年度再生可能エネルギー事業のための緊急検討委託業務」を受託したもの。2012年1月13日に44の提案のうち、8件(太陽光3、風力4、地熱1)が採択された(うち、太陽光発電について触れた関連記事:南相馬市に国内最大級のメガソーラー、東芝など3社が取り組む)。

 湯遊つちゆ温泉協同組合が所有する源泉(図2)から噴出する「湯」は約150℃もある。「このままでは温泉として利用できないので、65℃に冷やして分配している。つまり熱エネルギーが無駄になっている」(JFEエンジニアリング)。「地熱発電については反対する声も聞こえるが、バイナリー発電では1つもない。源泉の配管に熱交換機を付けて、40℃以下で沸騰する液体を湯とは別に循環させ、タービンを回したあとで冷却して液体に戻す。このような仕組みであるため、温泉自体には何の影響もないからだ」(湯遊つちゆ温泉協同組合)。
20120201TCY_well_470px.jpg 図2 源泉の様子 従来の源泉をそのまま使い、バイナリー発電設備を後付けにする。出典:JFEエンジニアリング

 事業の分担は次の通り。湯遊つちゆ温泉共同組合は、委託業務全体の取りまとめと、地域社会との調整を担当する。宝輪プラント工業は坑井利用計画と資源量調査を担う。新規の温泉井の掘削などは行わない。JFEエンジニアリングは温泉発電設備の設計、検討を進める。

 JFEエンジニアリングは2002年に土湯温泉の配管を施工した経験がある。2010年6月に米Ormat International(米Ormat Technologyの100%子会社)と地熱バイナリー発電設備の業務提携を締結しており、ターンキーで提供することも発表している。「当社として現時点では国内初のバイナリー発電導入の事例になる予定だ」*4)。

*4) 同社は2011年7月に岩手県で地熱発電の事業化検討に合意しており、2015年には7MW級の送電を開始する予定だ。岩手県でもバイナリー発電を導入する可能性があるという。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1202/01/news019.html
http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/640.html#c2

コメント [マスコミ・電通批評12] 小沢さん、動き出す時がきました。 (朝日新聞を読んで)  赤かぶ
40. 2012年2月01日 13:34:56 : zLmZlQeO06
学歴コンプレックスが主題じゃないんだよね。

国民福祉税を大蔵省(財務省)のいいなりになってつくったのが小沢さん、ということ。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/615.html#c40

記事 [音楽6] パティ・オースティン、ドナルド・フェイゲン、デヴィッド・サンボーン他 その2


http://www.asyura2.com/12/music6/msg/165.html
記事 [原発・フッ素20] 東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」 (毎日新聞) 
東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120201ddm041040142000c.html
毎日新聞 2012年2月1日 東京朝刊


 東京電力福島第1原発事故による避難自治体で初めて、福島県川内村が「帰村宣言」をした。だが、村民に歓迎ムードは薄い。子供の安全を考え、帰郷をためらう家族も多い。郡山市の仮設住宅に家族7人で暮らす関根孝行さん(36)は「子供2人の安全を考えて、当分戻るつもりはない」と話す一方、深い悩みももらした。村民の絆、友達同士の絆はどう守っていくのか。【深津誠、乾達】

 村立川内小2年の関根さんの長女(8)は今、仮設住宅から約8キロ離れた郡山市立河内(こうず)小に通う。川内小が間借りする形のため、村のスクールバスが送迎している。しかし、4月に川内小が村で再開すれば、河内小へのスクールバスは打ち切られる見込みだ。その後の送迎は親の負担となるが、ようやくなじんだ学校から転校させるのは忍びない。

 村にいたころから仲良しだった長女の友達2人のうち、村職員の子は帰村する予定で、もう1人は仮設から歩いて通える郡山市立小に転校するという。子供たちがばらばらになってしまう。「原発はまだ収束していない。本当に安全が確認される前の帰村宣言はおかしい。『自主判断』は無責任ではないか」と関根さんは憤る。

 原発事故前は、水道工事や農薬散布などを請け負う自営業だったが、仕事場の9割以上は、隣接する楢葉、富岡両町だった。警戒区域で住民のいない両町で仕事ができるはずもない。村は除染作業などで雇用を確保するというが、関根さんは言う。「放射線から逃げてきた私たちが、どうして放射線を浴びる仕事をしなければいけないんですか」

 一方の遠藤雄幸村長は「戻れる可能性があるなら、自分たちでそれを広げたいと思った」と31日の記者会見で帰村を決断した理由を語った。昨年11月にチェルノブイリ原発事故現場を視察し、長期避難を強いられている人々の姿を見て「まだやれることがあるなら、やった方がいい」と考えたという。「避難生活で都会の便利さに慣れ、補償や賠償で暮らしていると、働くことやふるさとに帰ることへの意欲が失われてしまう。村民が転んでも国や県は起こしてはくれない。村の人間が抱き上げていかなければならない」

 ◇周辺町村住民「まず除染情報を」

 周辺町村の住民からは「早過ぎでは」という声が相次ぐ。

 緊急時避難準備区域が解除された広野町は、役場の一部が町に戻り始めたが、人口約5500人のうち町内に戻ったのは約300人にとどまっている。自動車修理業、大須賀正久さん(61)は「自分は仕事があるから広野に残っているが、大半の人は仮設と自宅を行き来して暮らすのが精いっぱい。店や病院のない町に戻る人はほとんどいない」と話す。

 計画的避難区域や警戒区域は、住民帰還のめども立っていない。葛尾村民で三春町の仮設住宅に暮らす畜産業、岩間政金さん(86)は「畜産を復活させるには土壌の除染が必要で、2〜3年は仮設で暮らしながら待つしかない」と話す。

 富岡町民で郡山市の借り上げ住宅に暮らす宮本めぐみさん(38)は「家と仕事がなければ戻れない。行政は帰還を急ぐより、除染の進捗(しんちょく)状況などの情報を提供してほしい」と訴えた。【中川聡子】



http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/623.html

記事 [音楽6] スティーリー・ダンとバナード・パーディー本人によるグルーブ解説

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/166.html
コメント [雑談専用39] 署名捺印の強要 asy8
03. 2012年2月01日 13:42:38 : 57hAoooiB2
もし、俺が同じ立場だと考えたら…

相手が何故署名捺印を求めたのか、その「経緯」をしっかりと記載し、担当教官は
以下の記述で私に捺印を求めましたが、捺印を求めた書類に対する真実を私は行なって
おらず、事実と違う内容が記載されている為に異議を申し立てます。
と、相手にも無理矢理署名捺印しろとせまった理由をきちんと相手にも署名捺印させて
同じ行動を行なってみればいかがですか?
もちろんあなたが警察などに相談し作成した正式な書面ですと付け加えればいいです。

こちらも同じく相手に対して苦情を申し立てましょう。
ただし、一人だけで立ち向かうには権力側なので、その権力に対抗出来る仲間が
居なければ難しい曲面に立たされた時、心が折れてしまいます。

一番いいのは証拠として音声を残せれば確実なんでしょうけど。

世の中、正直者が馬鹿を見る事が多過ぎです。
冷静さを失えば相手の思う壷になりますから、言われなき疑いはどんどん相談して下さい!
市役所(区役所)によっては無料弁護士相談などもありますから、こう言う時に活用して
頑張ってくださいね!
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/770.html#c3

コメント [お知らせ・管理20] 削除報告スレ。削除依頼スレ。投稿規定違反報告スレ。2012年1月後半 管理人さん
51. 2012年2月01日 13:43:58 : Mnxczxr6Dw
原発板であらしを続けている投稿者(浅見と名乗る人物)がいます。
下記のような発言で議論を圧殺するのは卑劣でマナー違反です。
管理人さんの厳正なる処置を求めます。
  ↓
------------------------------------------------------------
GP 投稿者: 浅見真規: 78gzDj7Pnc 2012/2/01 12:41
キエフ病院を参考にすると、30年後の東日本の孫の生存率10% (乖離のぶろぐ) -人口13%減、平均寿命75>55 乃依
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/543.html#c51

「安心弁当」は、しつこく詭弁を弄するな。在日か?

下記の事を書けるか?

「わずかしかない北朝鮮の食料を豚のように貪り食う金正恩は世襲独裁を止めろ」
------------------------------------------------------------
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/472.html#c51

コメント [音楽6] スティーリー・ダンとバナード・パーディー本人によるグルーブ解説 BRIAN ENO
01. BRIAN ENO 2012年2月01日 13:45:08 : tZW9Ar4r/Y2EU : 2aMGYmhAyE
蛇足だけど・・
ウォルターっていつも、
宮崎駿に似てると思うんだけど・・
どうでしょうか?
http://www.asyura2.com/12/music6/msg/166.html#c1
コメント [経世済民74] EUvs英米金融戦争はEUの勝利?・・反英米、非協調を加速させるEU!アメリカ国内は? 尚林寺
02. 2012年2月01日 13:46:09 : L9oVCYgGxo
世界支配層にAもBもないから、EUが勝つとは思えないが

>>01は何も分かっちゃいない
http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/818.html#c2

コメント [医療崩壊3] 日本人しか買わないタミフル… 山崎淑子の生き抜くジャーナルより (武山祐三の日記) 明るい憂国の士
24. 2012年2月01日 13:49:48 : 7e0QvSxgbI

ドナルド・ラムズフェルド巨利を手に毒性(失明・死亡)甘味料アスバルテームを広めた男【究極の大陰謀】

http://www.asyura2.com/0401/war47/msg/103.html
http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/501.html#c24

コメント [お知らせ・管理20] 削除報告スレ。削除依頼スレ。投稿規定違反報告スレ。2012年1月後半 管理人さん
52. 2012年2月01日 13:54:52 : Mnxczxr6Dw
>>51に追加です。
    ↓
------------------------------------------------------------
GP 投稿者: 浅見真規: 78gzDj7Pnc 2012/2/01 13:11
放射線を浴びたX年後の日本人の末路(秋場龍一) 盗電マン
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/585.html#c17

ブログ作者の秋場龍一は在日なのか?
また、「放射線を浴びたX年後の日本人の末路」というタイトルは秋場龍一の願望を表しているのか?

ネタ元のテレビ番組のタイトル「3.11大震災シリーズ27 放射線を浴びたX年後ビキニ水爆実験、そして」には「日本人の末路」なんて書かれていない。ちなみに福島県には朝鮮学校もあるので福島県には日本人以外に在日朝鮮人も住んでいるはずだ。

尚、急性被曝した「第五福竜丸」等の漁船乗組員のビキニ水爆被曝者と福島県民とでは被曝量が桁外れに違うので比較にはならない。
------------------------------------------------------------

 ↑
上記のごとく、自分の意に沿わない書き込みに対して激昂して「おまえは在日か?」等々の差別的言辞を弄して議論を封殺するのは、掲示板において
絶対に行なってはならない行為でしょう。こういう身勝手なヤクザ的恫喝を
容認すると、掲示板の機能が成り立たなくなります。

管理人さんはご存じないかも知れませんが、浅見と名乗る人物は10年ほど前から
ネット界ではつとに知られた荒しです。
「浅見真規にレスを返される方へ警告 」で検索すれば、その悪行を知ることが
できます。こういう異常者が、ついに阿修羅に吹き流されてきたわけです。
言論の自由は守るべきです。しかし卑劣な荒し行為を漫然と容認してはなりません。
荒し行為を容認するのは、言論の自由を破壊することを助長・加担しているに
他ならないからです。毅然とした処置をせねばいけません。
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/472.html#c52

コメント [原発・フッ素20] 小出裕章氏:環境省の除染計画「20mSvの地域に人は住んではダメ」、原子力災害対策本部の議事録「録音はあるはず」…   赤かぶ
09. 2012年2月01日 13:55:03 : MOmQ35pfqw
帰村宣言した原発20キロ圏にかかる村!
村長は何を考えているのか?
マスゴミはまるでいいことのように報道するが
何も麗しい話ではない!

事故が収束してもいない
毎日放射能が放出されているのに。
今後何が起こるかもわからないのに
風向きで放射能なんていくらでも降ってくるのに。

学校を始める?
子供を放射能の危険にさらすとは!
村は大事か人間の命が大事か?

親が冷静に帰れないと判断していたのが唯一救われた
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/594.html#c9

コメント [カルト8] 日本の年金族4千万人とロシアの若者4千万人をトレードすれば両国にとって最高の補強になるのではないか。 ポスト米英時代
03. 2012年2月01日 13:55:20 : LGUfwnafEI
じゃあ、お前がロシアの泥沼ん中で住め!馬鹿者!
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/878.html#c3
記事 [音楽6] Amy Winehouse― "Rehab" Live on David Letterman

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/167.html
記事 [音楽6] トーク・トークで名曲「イッツ・マイ・ライフ」(再投稿)


http://www.asyura2.com/12/music6/msg/168.html

コメント [戦争b8] 地下貫通弾の破壊力不足=イラン核施設に歯立たず−米紙 (時事通信)  赤かぶ
14. 2012年2月01日 14:08:21 : L9oVCYgGxo
>>10->>11
面白い人だな

もちろんアメリカがイランと本気でドンパチしたがっているとは思わないが

オバマの政権基盤は磐石かよ
それに選挙資金はどこから調達してるんだ

アメリカがイスラエルに手出し出来る訳なかろうが
けん制しか出来ない
ネタニアフは人の足元見ることだけはうまい

これはアメリカ、イラン、イスラエルのチキンンレース
http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/664.html#c14

記事 [Ψ空耳の丘Ψ60] 気になるコメントの考察と、思考することの大切さ。
:

気になるコメントの考察と、思考することの大切さ。

進化を求める私(その91)・神々の進化論
http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/584.html
コメント
01. 2012年1月29日 23:09:15 : U3ERgMRJM6
初めてキチで有名なこの板を見たが、なるほど、納得

>この世は「思考」と「体験」を繰り返す虚構世界である 

貴様はこんなことを結論して、この結論に至ったてめぇの思考こそ至高だと自認しているのだろうな

頼むから、お願いだから、害人はさっさと頓死してくれ
それだけだ


@ 発言のポイント
 @ 初めてキチで有名なこの板を見た
 A この結論に至ったてめぇの思考こそ至高だと自認しているのだろうな
 B お願いだから、害人はさっさと頓死してくれ

 (当該者が、『初めてキチで有名なこの板を見た』、と表現しているから、あえて「キチガイ」と表現して説明するが)、

 初めて「空耳の丘」(あえて「キチガイ版」と表現する)を訪問した人間は、
『これが噂に聞く「空耳の丘」か。なるほど、脳内お花畑やキチガイばかりだな。噂には聞いていたが、これほどひどいとは思わなかった』、と思うのが常識であろう。

 つまり、初めて訪問した者にとって、全体に対する評価はあっても、個別に対する評価はなされないはずである。
 それなのに、『この結論に至ったてめぇの思考こそ至高だと自認しているのだろうな』、という個別に対する指摘は不自然でる。
 (つまり、全体が狂っているのだから、その中の一部分を抽出して指摘することに必要性も有益性もないはずである)。

 さらに、『お願いだから、害人はさっさと頓死してくれ』、と特定個人に対して願望を述べることは考えられない。

 たとえば、キチガイ村の掲示板(空耳の丘)を初めて訪れて、キチガイだらけの投稿者集団を初めて見た場合に、初めて見る特定投稿者に対して『お前は頓死してくれ』と言うことはないだろう。言うなら『お前たち全員はみんな頓死しろ』と心の中で思うだろう。
 (常識ある人間なら心で思っても、言葉に出して表現することは無いだろう)。

 さらに、『この結論に至ったてめぇの』、『てめぇ』という表現は悪意に満ちているといわなければならない。初対面で、なおかつキチガイ集団の1人に対して、『てめぇ』という発想は思い浮かばないはずである。

 したがって、常識的に考えるなら、常識ある人間であれば、「空耳の丘」を一巡したあとは、黙って立ち去るはずである。
 このコメント者の文章は矛盾に満ちていると言わなければならない。


A 我々に最も必要なこと

@ 知り得た情報は客観的合理性に基づいて分析しなければならない。(最大限の科学知識、歴史認識、孫子・韓非子・十八史略などの文献、人間心理・群集心理など様々な角度から多重に思考しなければならない)。

A 思考から仮説・予測を導き出し、更なる可能性・選択肢を追求し、決して断定してはならない。

(予定は未定であり、しばしば変更あり。予測は不足であり実測にあらず)。


B 情緒・感情・主観性から脱却して、客観性を会得した者が進化できることだろう。


http://www.asyura2.com/11/bd60/msg/589.html

コメント [カルト8] ベンによると世界の中心は極東となり南北朝鮮と日本が統一されて日中両国が指導力を発揮するようになるそうだ。 ポスト米英時代
01. 2012年2月01日 14:11:51 : CpnfTave5E
お前さん中国大好きだよな
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/879.html#c1
コメント [自然災害17] 地震の避け方、かわし方(1)・・・東海地震がなぜ注目されたか?  武田邦彦  赤かぶ
04. 2012年2月01日 14:12:09 : 57hAoooiB2
気になる情報あげときます。
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天皇陛下 心臓の冠動脈検査へ
2月1日 11時53分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120201/t10015689191000.html
天皇陛下は、今月11日、東京大学附属病院で、心臓の周りにある冠動脈について詳しく調べる検査を受けられることに
なりました。
天皇陛下は、去年2月、東京大学附属病院で受けた検査で、心臓の周りを取り囲む冠動脈全体にある程度の動脈硬化が
認められ、血管の一部が狭くなっていることが分かり、薬による治療を受けられてきました。同時に心電図の検査などを
交えて経過を観察してきましたが、運動で負荷がかかると血液の流れが若干悪くなることがあるため、去年の検査から
1年が経つ今月11日に、再び造影剤を使った詳しい検査を受けられることになりました。天皇陛下は、検査後の
経過観察のため、病院に1泊されるということです。
今のところ、天皇陛下の公務や日常生活に大きな支障はないということですが、宮内庁は検査の結果を受けて治療方針を
決めることにしています。
天皇陛下は、去年11月、気管支炎などのため3週間近く入院しましたが、その後、体力や食欲は回復していて、
2日から6日間は、皇后さまとともに神奈川県の葉山で過ごされる予定です。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
普通の思考なら、普通に静養するならわかるが、公務を休んでまで静養すrのであれば病院に近い場所に
居なければむしろ不自然。
東京から一時避難するのが目的だろうか。
ただ、今起こるかも知れないと言われる地震では葉山に居ても巻き込まれる。
逃げるなら軽井沢とか、大平洋沿岸から離れる筈。
何事もなければいいのですが…
もしかして、茨城県沖が怪しいと判断したのか!?

油断大敵。
前もって備蓄に心がけましょう。
地震が起きてからの大量購入は備蓄ではなく、買い占めになりますよ!!
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/775.html#c4

コメント [原発・フッ素20] 放射線を浴びたX年後の日本人の末路(秋場龍一) 盗電マン
18. 2012年2月01日 14:25:14 : rdFABfdk2U
>急性被曝した「第五福竜丸」等の漁船乗組員のビキニ水爆被曝者と福島県民とでは被曝量が桁外れに違うので比較にはならない。

福島各所がチェルノブイリ強制避難区域以上の汚染だから、たしかに桁外れで比較にならねえよな。第五副竜丸とか、それに比べたら台所のボヤ程度。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/585.html#c18

コメント [経世済民74] より多くの方に貨幣とは何かを知ってもらうために書いています 縄文ビト
01. 2012年2月01日 14:27:06 : E7RJEsnjtc
大東亜戦争中は貨幣量を国債他でふやしても物価は安定していた。勿論統制されてはいたが。人間の心理を考えた貨幣という視点もだいじ。悪意のあるひとには貨幣も狂気になる。

戦後に急にインフレになったのも考察がいる。米軍のb円の発行だけではないだろう。

戦後帳面に線を引き、旧勘定と新勘定に分けて旧勘定を御破算にした事例などは貨幣はインチキだということ。労働力の交換財だというインチキ経済学に騙されている。学校は家畜に洗脳されるからいかないほうがいい。

貨幣は相手を支配する騙しです。それが大きく積み重なれば金融制度という牢獄の檻になり裏からイカサマで支配する博打場になる。近経という土台がインチキ洗脳支配。


医者が癌治療に無駄だと判ってても儲けるために制癌剤を使って相手を苦しめるのが平気なことと同じですよ。気が狂ってる。頭が儲けだけになってる。製薬会社や医療のトップは儲けるためにドンドン癌を作っていくのをシステムとして隠してるのと経済学貨幣洗脳は同じ。



http://www.asyura2.com/11/hasan74/msg/815.html#c1

記事 [マスコミ・電通批評12] 120.存亡の機を迎えた新聞(1)  (2009年12月9日記載)
こちらにコピーした記事には図版がぬけています。リンク元の記事に幾つもの図版があります。

ひとつだけ、こちらに図版が出るようになっています。

http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-120.html

120.存亡の機を迎えた新聞(1)  (2009年12月9日記載)

 ついこの前まで、マスメディアは「第四の権力」と恐れられ、とくに新聞は、マスメディアの中でも「社会の公器」として厳然たる地位を保っていた。しかし、いまや、そのマスコミの崩壊が話題になるようになり、新聞がなくなるのでは、と心配されるようになった。10月19日付の朝日新聞GLOBE によると、オバマ大統領がマスメディアの無力化を心配しているそうである。権力の横暴を監視する役割を期待されていたマスメデアが、監視するべき権力側から心配されるようになった。記事の詳細は右をクリック:朝日新聞 GLOBEへのリンク。
 そこで、今回は新聞業界の現状について分析してみた。

 今回のコラムに用いたデータ等は、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用した。

1.新聞大国日本:

 日本の新聞産業は後で述べるように、年々、発行部数と売り上げは減少し、今では赤字体質になってしまった、といっても過言ではない。つまり、日本の新聞産業の未来は暗いのである。しかし、発行部数と普及率を世界各国と比べてみると、日本は今でも、新聞大国である。その状況を日刊紙の発行総数と、人口千人当たりの発行部数の国際比較でみてみよう。

1−1.2006年 上位10ヶ国の日刊紙発行総数(図1-1):
図1−1 2006年 上位10ヶ国の日刊紙発行総数(単位:百万部)

 日本新聞協会が、WAN「World Press Trends」(2008年版)に基づいてまとめた世界各国の2006年の日刊紙発行総数の表から上位10ヶ国の結果を右の図1-1に示す。16位のカナダを載せたのは、かってのG7と総称された7カ国の中で、カナダだけが上位10ヶ国に入っていなかったからである。

@トップは人口大国でもあり、近年経済成長著しい中国である。中国だけが唯一1億部を突破している(1億4百万部弱)。
A2位は人口でも世界第2位のインドである。1億部には届かないが、9千万部弱の堂々たる発行部数である。
B3位は、人口では中国の10分の1、アメリカの半分にも満たない日本である。7千万部を若干下回っているが、堂々の発行部数ではある。なお、日本の発行部数は、朝刊と夕刊をそれぞれ1部としてカウントしている。
C4位は、世界1の経済大国アメリカである。(発行総数は5,500万部強)。この4ヶ国までは、発行総数が5千万部を超えており、第5位以下を大きく引き離して新聞大国4ヶ国となっている。
D5位以下は、アメリカの発行部数の半分以下であり、さらに、トップ中国の2割以下である。
Eアメリカ以外のG7諸国を見てみると、以下のとおりである。
 @)ドイツ: 第5位で、発行部数は、2,100万部強。
 A)イギリス: 第6位で、発行部数は、1,800万部弱。
 B)イタリア: 第8位で、発行部数は、900万部強。
 C)フランス: 第9位で、発行部数はイタリアとほぼ同じ900万部強。
 D)カナダ: ベスト10にも入らないで第16位。発行部数は、600万部強。

1−2.新聞大国4ヶ国の発行部数推移(図1-2):
図1−2 新聞大国4ヶ国の日刊紙発行総数の推移(単位:百万部)

 新聞発行部数の世界トップは中国、第2位はインドであるが、この両国は経済面でも発展著しく、いまでは人口大国&経済大国となりつつある。一方、第3位の日本は、1990年代初頭のバブル経済崩壊以降、経済面でも振るわず、人口も減少状態となって、いまや、没落寸前の経済大国、といったところである。また、第4位のアメリカも、イラク・アフガニスタン戦争の泥沼化やリーマンショック等により、世界唯一の覇権国の地位を失いつつある。
 これら新聞大国4ヶ国の発行部数の推移をみてゆくと、その勢いの違いがそのまま表れている。右の図1‐2に、2003年から2007年までの発行部数の推移を示す。(中国の2007年のデータは不明です)。

 @トップの中国は2003年の8,866万部から2006年の1億362万部まで、3年間で1,496万部増加したが、これは、(2003年に対して16.9%の増加率である。
 A2位のインドは2003年には7,294万部であったのが、4年後の2007年には9,884万部となった。4年間で2,590万部増加したが、2003年に比べて35.5%の増加である。
 B中国とインドは、両国ともに発行部数は増加中であるが、3位の日本と4位のアメリカの場合は、減少傾向となっている。
 C3位の日本は、2003年から2004年にかけて3万部ほどではあるが、わずかに上昇した。しかし、その後はじりじりと減少し、2007年には6,852万部となって、2003年に比べ、190万部(2.7%)減少した。この詳細については、第2項以降で分析する。
 D4位のアメリカも日本と同じように、2003年から2004年にかけては15万部ほどではあるが増加したが、その後は減少に転じた。2007年の発行部数は5,388万部であり、2003年に比べると237万部(4.2%)の減少となった。。
 E日本の状況は第2項以降で分析するが、アメリカの新聞業界では下記に例示するように、日本の新聞の暗い将来を予測させるような状況が続いている。
  @)アメリカの知性を代表する新聞の一つである「ニューヨークタイムズ」が経営危機にあえいでいる。(NYTimesに関する新聞記事 へのリンク)。ニューヨークタイムズは2007年までは好調であったが、2007年に新社屋を完成して以来、一転して経営状況が悪化した。その最大の原因は、広告収入の急激な減少である。
  A)世界最大のマスコミ王と言われるルパート・マードック経営の「ニューズ社」は2008年第4四半期に64億ドルを超す赤字を計上したが、その原因はFOXテレビの広告減収と、「ダウ・ジョーンズ」や「ウォールストリート・ジャーナル」などの新聞メディアの大幅な売り上げ減少である。
  B)「USAトゥデイ」など85の新聞を発行し、23局のテレビを経営している米新聞大手グループのガネット社は、経営不振を切り抜けるために10%の人員削減に加えて、5日間の無給休暇の導入を決めた。
  C)「ロスアンゼルス・タイムス」、「シカゴ・トリビューン」をはじめ、過去3年間で10紙が経営破綻に陥り、日本の民事再生法にあたる米連邦破産法11条の適用を申請した。

1−3.2006年 人口千人当たりの発行部数(図1−3): 
図1−3 2006年 人口千人当たりの発行部数(単位:部)

 新聞の発行総数ではなく、2006年の人口千人当たりの発行部数での世界各国のランキングを右の図1−3に示す。(ベスト10の10ヶ国と、G7各国を合わせた16ヶ国の状況を示したものである)。

 注: 新聞は各個人が買って読む、というよりは、各家庭で購入して読む、というのが一般的である。したがって、新聞の普及率を比べる時は、個人別よりは世帯別のほうが望ましい、と言える。しかし、世帯別普及率のデータがないので、ここでは個人別(人口当たり)普及率で比較をしている。

 @トップはダントツでアイスランド。人口千人当たり882.6部が発行されており、人口当たりの普及率でいうと88.3%である。
 A2位はデンマークで647.4部(人口当たりの普及率でいうと64.7%)、トップには235.2部も引き離されており、極めて大きな差である。
 B日本は624.9部(人口当たりの普及率でいうと62.5%)で3位であるが、G7諸国の中ではダントツのトップでとなっている。
 C北欧4ヶ国は、2位のデンマークを先頭に、4位のスウェーデン(601.4部)、5位のノルウェー(580.3部)、8位のフィンランド(548.9部)と、4カ国すべてがベスト10にランクインしている。また、アイスランドも北欧4ヶ国に近い島国であるから、北欧諸国では、人口当たりの普及率が高い、と言える。
 D6位はスイス(575.9部)であるが、西欧諸国でベスト10に入っているのは、このスイスだけである。
 E東アジア諸国に注目すると、3位の日本を先頭に、7位の香港(569.5部)、9位のシンガポール(509,9部)、10位のマカオ(491.0部)と、4ヶ国がランクインしている。
 F人口当たりの普及率で見ると、北欧から5カ国、東アジアから4ヶ国であり、この両地域で新聞がよく普及していることがわかる。(ちなみに、韓国は409.2部で12位である)。
 GG7の残り6ヶ国をみてみると、それほど普及率は高くない事がわかる。
  @)普及率が300部台なのは、イギリスだけで、358.4部で全体の14位につけている。
  A)普及率が200部台なのは、次の4ヶ国である: ドイツ(292.2部で21位)、カナダ(231.6部で29位)、アメリカ(225.8部で32位)、フランス(205.4部で38位)。
  B)イタリアは、200部にわずかに届かず、193.4部で第40位である。
 HちなみにBRICs4ヶ国をみると、以下の通りで、普及率はかなり低いと言える。(今回のランキングは世界109カ国のデータで比較したものである)。
  @)BRICsのトップは、インドで134.5部(52位)、次は中国で108.2部(58位)。この両国が100部台である。
  A)3番目がブラジルで61.5部(77位)。
  B)最後がロシアであるが、わずか9.5部で全体の106位であり、普及率の低さには驚かされる。

1−4.世界各国との比較から: 

 今までに分析した世界各国との比較から以下の事が言える。

 @日本の新聞発行部数は、発行総数でも、人口当たりの発行数でも世界第3位であり、新聞大国であると言える。
 Aただし、その将来をみると、必ずしも明るいとは言えず、どうも暗い未来が待ち受けているようである。その辺のところをこれから分析していく。

2.日本の新聞発行部数と普及率の推移:

 日本の新聞発行部数と世帯普及率の推移を、参考文献2(「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books)と日本新聞協会ホームページから得られるデータをもとに分析する。
図2−1 日刊紙の発行部数と人口の推移

2−1.新聞発行部数と人口の推移(図2-1):

 右の図2−1に、1950年から2008年までの日刊紙の発行部数と人口の推移を示す。データについては右をクリック: 発行部数と人口の推移表へのリンク

 注: 発行部数は朝夕刊セットを1部として計算しているので、図1−1の数字よりは少ない。。 

(1)日刊紙の発行部数の推移(左目盛):

 @日刊紙の発行部数は、1950年の1,418万部から1999年の5,376万部まで、ほぼ直線状で増加してきた。
 Aしかし、発行部数の増加トレンドは1999年ピークを打った後は終わりとなり、2003年の5,302万部までは、ほぼ横ばいで推移した。
 B2005年以降、人口が減少トレンドに転じたのに合わせるように、発行部数は減少トレンドとなり、2008年には5,149万部となって5200万部を下回った。
 Cつまり、21世紀に入ってからの9年間で、発行部数は、227万部減少した事になる(1999年のピークに対して4.2%の減少)。この原因として、あげられるのがインターネットの普及であるが、詳しい分析は後ほど行う。

(2)人口の推移(右目盛):

 @人口は、1950年の8,320万人から直線状で増加し続け、2004年に1億2,779万人でピークとなった。
 A2005年から人口は緩やかに減少傾向に転じ、2008年には1億2,757万人となって、4年間でわずかではあるが、22万人減少した。
 B図2-1をみるとわかるように、1985年以降人口の推移カーブと、発行部数の推移カーブとに乖離が生じており、その乖離は年々大きくなっている。
 Cつまり、1950年から1985年までは、人口の増加と並行して新聞の発行部数も増加したが、1985年以降2004年までは、人口の増加率ほど新聞の発行部数は増加せず、さらに、2005年以降は、人口の減少ペースを上回って新聞の発行部数が減少している、と言う事である。

2−2.新聞の世帯普及率と世帯数の推移(図2-2):
図2−2 世帯普及率と世帯数の推移

 次に、新聞の世帯普及率と世帯数の推移を右の図2−2に示す。

 注: 世帯普及率とは、世帯数と発行部数との比率で、1.0を超えていれば、平均的にみて、各世帯では新聞を1部以上購入している、という事を示す。逆に、1.0を下回っていれば、新聞を購入していない世帯がある、という事である。

(1)新聞の世帯普及率の推移(左目盛):

 @1955年から1990年までは、1960年を除けば、世帯普及率は1.2を上回る水準でほぼ横ばいで推移した。
 Aしかし、1995年以降、世帯普及率は坂道を転げ落ちるように減少していった。2002年には、1.1を下回り、そして、2008年にはついに1.0を下回った。
 Bつまり、2008年には、ついに、平均的に見て、新聞を読まない世帯が出現したのだ。

(2)世帯数の推移(右目盛):

 1955年から1995年までの世帯数は、国勢調査のデータにもとづいている。そして、1998年以降の世帯数は、各年3月31日現在の住民基本台帳による。

 @世帯数は、人口の増加率が鈍り、人口が減少するようになったにも関わらず、1955年以降2008年までほぼ直線状で増加している。
 A人口が減っているのに、世帯数が増えているのは、「81.独り暮らし社会」の中で分析したように、世帯構成が変化し、独り世帯が増えてきたためである。
 B世帯数が増えているのに、発行部数は減少している、この事は、新聞を購入しない世帯が増えている事を示し、結果として、世帯普及率の低下を招いている。
 C若い人を中心に、独り暮らしをしている人たちが、新聞を買わずにインターネットでニュースを読む、という傾向が増えている。こうした事が、世帯普及率低下の背景にあるものと思われる。

2−3.2008年 都道府県別世帯普及率(図2−3): 
図2−3 2008年 都道府県別世帯普及率

 2008年の世帯普及率の都道府県ランキングを右の図2−3に示す。図2−3をみると、都道府県毎に、世帯普及率にはかなりのばらつきがある、という事がよくわかる。

(1)トップ10の県

 @47都道府県のトップは奈良県であり、世帯普及率は1.35、2位以下を大きく引き離している。
 A2位は、トップよりやや離れて1.20の群馬県、そして3位は富山県で1.18である。
 B4位は、1.15で福井県と鳥取県、6位は1.14で山形県である。
 C7位は、1.12で滋賀県と島根県、そして、9位は1.11で4県(福島県、栃木県、石川県、長野県)が同率で並んでいる。
 Dこれら13県の地方別分布をみると、以下の通りで、日本の中央部分にあたる県がランクインしている事がわかる。
  @)関西: 2県(奈良県、滋賀県)、なお、和歌山県は15位である。
  A)北関東: 2県(群馬県、栃木県)、なお、茨城県は14位である。
  B)北陸: 3県(富山県、福井県、石川県)
  C)山陰: 2県(鳥取県、島根県)
  D)南東北: 2県(山形県、福島県)
  E)中部: 2県(長野県、岐阜県)。

(2)最下位10の道県

 @最下位(47位)は鹿児島県で0.65、トップの奈良県の半分以下であり、46位とも大きく離されている。
 A46位の宮崎県(0.73)、45位の熊本県(0.76)、44位の高知県(0.77)の3県が、世帯普及率7割台である。
 B残りの6道県はいずれも帯普及率8割台である:北海道と長崎県が0.82の同率で42位、沖縄県が0.84で41位、宮城県が0.87で40位、愛媛県と大分県が0.88の同率で38位。
 Cこれら10道県の分布をみると、日本の北と南に分かれているが、とくに九州・沖縄に集中している事がわかる。
  @)九州・沖縄: 6県 (鹿児島県、宮崎県、熊本県、長崎県、沖縄県、大分県)
  A)四国: 2県 (高知県、愛媛県)
  B)北海道・東北: 2 (北海道、宮城県)。

(3)三大都市圏の世帯普及率

 上記をみるとわかるように、三大都市圏の主要都府県は、ベスト10にも最下位10にも含まれていない。そこで、三大都市圏の状況を図2−3で調べてみよう。

 @首都圏4都県: 4都県ともに、全国平均を下回っている。
  @)埼玉県と千葉県の世帯普及率は、福岡県と同じく、0.97で、全国平均を少し下回り30位となっている。
  A)東京都が0.95で、次に続き、33位である。
  B)神奈川県はさらに少なくて、岩手県と同じく、0.90であり、35位である。
 A東海2県: 愛知県(1.04で21位)と静岡県(1.02で23位)は、ともに、全国平均を上回っている。
 B関西主要3府県: 京都府と大阪府は、山口県とともに、1.06で15位であり、兵庫県は愛知県と同じく、1.04で21位である。

3.新聞業界の総売上の推移:

 新聞業界の総売り上げの推移を下右の図3−1に示す。
 データは、第2項と同じ日本新聞協会ホームページから引用した。
 新聞業界の総売上は、新聞そのものを売る事による「販売収入」と、新聞に掲載する広告から得られる「広告収入」と、それ以外の「その他収入」の三つの項目から構成される。
 図3−1では、それら3項目ごとの収入額の推移を表示している。

3−1.総売上高の推移(図3-1):

 日本の新聞業界の1998年以降の総売上高の推移を図3−1の棒グラフで示す。各年ごとの売上高は一番右端の数字で示す。
図3−1 新聞業界の売り上げの推移(単位:千億円)

 @1998年に2兆4,848億円であった総売上高は、翌年に若干下がった後、2000年に2兆5,223億円となってピークをうった。
 Aしかし、2001年から3年連続で減少に転じ、2003年には2兆3,576億円で一旦底をうった。
 Bその後、2004年・2005年と連続して上昇し、2005年には2兆4,189億円となって2兆4千億円台を回復した。
 Cところが、2006年以降は、毎年売り上げが1,000億円前後減少するようになり、2008年には2兆1,400億円となってしまった。この売上減少の最大の原因は、図3−1を見ればわかるように、広告収入の急速な減少である。

3−2.販売収入の推移(図3−1の青い棒グラフ):

 図3−1をみればわかるように、新聞そのものを売ることによる「販売収入」は、減少はしているものの、落ち込みはわずかである。

 @1998年の販売収入は、1兆2,927億円で、総売り上げの52.0%を占めていた。しかし、1999年・2000年と連続して減少し、2000年には、総売り上げに占める比重も50.9%まで低下した。
 A2001年には、前年比19億円(対前年上昇率0.15%)とわずかではあるが上昇したが、その後、減少に転じ、毎年少しずつ、販売収入は低下している。
 B2008年の販売収入は1兆2,308億円となって、1998年と比べると619億円(1998年比で4.8%)減少した。ただし、総売り上げが大きく減少したために、販売収入が総売り上げに占める割合は57.5%にまで上昇した。

3−3.広告収入の推移(図3−1の黄色い棒グラフ):

 広告収入は、ピーク時と比べると大きく落ち込んでおり、これが、総売り上げの減少を招き、さらには、新聞業界の経営環境を大きく悪化させているのである。

 @広告収入は、2000年に9,012億円となって、ピークを記録した。その年の広告収入が総売上高に占める割合は35.7%であった。しかし、その後は減少に転じ、2004年に若干持ち直した(7,550億円となって、前年に対して6億円増加)ものの、減少傾向は止まらないままである。
 Aさらに、2005年以降の減少ペースは、年々大きくなり、2008年には5,655億円まで減少した。これは、2000年のピーク時に比べると、3,357億円(減少率は37.3%)の減少である。2008年の広告費は前年に比べると、991億円もの減少(比率でいうと14.9%の減少)であり、これが後述するが、いくつかの新聞が赤字に転落した原因となっている。
 B広告収入が減少した原因は、別の機会に分析してみたいと思っているが、現時点では下記のような要因をあげる事ができるであろう。
  @)広告を依頼する企業側が不景気のために、新聞のみならず、テレビ等も含め、広告費用そのものを減らしている。
  A)企業側は、広告の費用対効果に極めて敏感となり、とくに新聞への広告は大きく減らしている(詳しくは後ほど分析する)。広告の費用対効果という観点からいうと、近年成長著しいのがインターネットであるが、それについては、別の機会で分析するつもりである。

3−4.その他収入の推移(図3−1の赤い棒グラフ):

 新聞社は、新聞の販売以外にもいろいろと手がけている。たとえば、一般紙と全国紙の系列関係、放送局との系列関係、雑誌の発行、広告業への進出等々、情報産業コングロマリット(複合体)として生き残りを図っている。そうした関連事業から得られる収入を「その他収入」としてまとめたものを図3−1に示した。

 @1998年に3,337億円であった(総売上の13.4%)が、2003年までは、ほぼ横ばいのままで推移した。
 Aその後、2004年・2005年と連続して増加し、「販売収入」や「広告収入」の落ち込みをカバーして、総売上の上昇に寄与した。2005年には、総売上の17.3%を占めるまでになった。
 Bしかし、それからは2006年・2007年と連続して減少するようになった。2008年には3,437億円となって、前年比で21億円の上昇となり、若干持ち直したが、「販売収入」や「広告収入」の落ち込みをカバーするほどの増加とはならなかった。

4.新聞への広告費の推移:

 第3−3項では広告費を新聞社への収入という観点からとらえて、その推移を分析したが、ここでは、広告を依頼する企業側が新聞広告費として出費した額の推移を分析する。(ここで分析する「広告費」と、第3−3項で分析した「広告収入」との差額は、広告代理店等の収入となっている)。
 1985年から2008年までの新聞への広告費と、それが広告費全体に占める比率(構成比率)の推移を下の表1と図4−1に示す。
 これらのデータは、「電通の日本の広告費」に基づいている。
表1 新聞への広告費(単位:千億円)
と構成比率(%)の推移 図4−1 新聞への広告費(単位:千億円)
と構成比率(%)の推移
年 新聞への
広告費
(千億円) 構成
比率
(%)
1985 8.887 25.36
1986 9.145 25.07
1987 9.882 25.05
1988 11.267 25.51
1989 12.725 25.09
1990 13.592 24.42
1991 13.445 23.48
1992 12.172 22.29
1993 11.087 21.62
1994 11.211 21.69
1995 11.657 21.48
1996 12.379 21.45
1997 12.636 21.07

年 新聞への
広告費
(千億円 構成
比率
(%)
1998 11.787 20.42
1999 11.535 20.24
2000 12.474 20.42
2001 12.027 19.85
2002 10.707 18.77
2003 10.500 18.47
2004 10.559 18.03
2005 10.377 17.40
2006 9.986 16.66
*2005 10.377 15.21
*2006 9.986 14.39
2007 9.462 13.48
2008 8.276 12.37

注: 2005年と2006年で二つのデータがあるのは、電通が、2007年に「日本の広告費」の推定範囲を2005年に遡及して改訂したためである。
   (新聞への広告費の絶対値は変わらなかったが、広告費全体の数値が増えたために、構成比率は低下した)。

4−1.新聞への広告費(図4−1の青い線グラフ):

 @1985年の8,887億円から1990年の1兆3,592億円まで、新聞への広告費は1.5倍以上となり一気に増加した。しかし、バブル経済の崩壊とともに新聞への広告費も減少し、1993年には1兆1,087億円まで落ち込んだ。
 Aその後、日本経済は低迷したにもかかわらず、新聞への広告費は増加し、1997年の1兆2,636億円で再度ピークとなった。それから、1999年までは低下したが、2000年に3度目のピークを迎えた。
 B新聞への広告費は、その2000年のピークを最後に減少に転じ、毎年低下し続けている。とくに、2007年から2008年にかけては、1,200億円近くも落ち込んでしまった
 C新聞への広告費がこのように落ち込んだのには、発行部数の減少という構造的な問題と、広告を依頼する企業側が「費用対効果」に次第に敏感になり、新聞広告の効果に疑問を抱き始めた、という根本的な問題がある。この問題については、別のコラムで検討する事としたい。

4−2.新聞への広告費が広告費全体に占める比率(構成比率)の推移:

 新聞への広告費は金額の絶対値で見ると上の4−1項で分析したような状況だが、それを、広告費全体に占める比率、という観点から分析すると、以下のようになる。

 @1985年以降、構成比率は大体25%強の水準でほぼ横ばいで推移していた。しかし、構成比率は、1990年に24.42%となって25%を割り込んで以来、2008年までほぼ毎年低下し続けている。
 Aこの事は、2000年頃までは、広告費全体の伸び率と新聞への広告費の伸び率が同じように推移したのに、2000年以降は、新聞への広告費が、全体の広告費の減少以上に減少している、という事をしめしている。とくに、2007年の広告費の推定範囲の見直し以来、構成比率の減少は著しい。
 Bこれは、インターネットやフリー・ペーパーといった、今までには存在しなかったメディアが登場するようになり、広告が新しいメディア分散するようになってきた、という面もあるし、新聞の広告が、どれだけ販売促進に効果的か、企業側が懐疑的になってきた、という事の証明でもある。。

5.全国紙の経営成績:

 ここまで、日本は世界的にみて新聞大国ではあるが、近年にいたって、発行部数は減少し、広告収入の減少によって売上も減り、苦しい状況に追い込まれている、という事をみてきた。そこで、ここでは、全国に販売網を持っている五つの全国紙(読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞)の経営成績の推移を分析してみよう。

注: 「新聞」と一言でいうが、日本では様々な種類の新聞がある。
 1.情報内容で分類すると、以下の3種類になる。
  @)一般紙: 政治、経済、社会、スポーツ、文化など、広い分野の情報を総合的に編集した新聞。
  A)スポーツ紙: スポーツに関する情報を中心に編集した新聞。
  B)専門紙・業界紙: 経済など特定の情報分野や、特定の業界に関する情報を中心に編集した新聞。
 2.上記の中の「一般紙」を「発行エリア」でみると、下記二つに分けられる。
  @)全国紙: 日本全国に販売網を持つ新聞(前述の五紙)。
  A)地方紙: 特定の地域内に販売網を持つ新聞。これはさらに、以下の三つに分類される。
   A-1)ブロック紙: 複数の県に販売網がまたがるなど、とくに規模の大きい新聞(北海道新聞、中日新聞、西日本新聞の三紙)。
   A-2)県紙: 特定の都道府県全域で発行・販売されている新聞。
   A-3)地域紙: 一つの都道府県よりは狭い範囲で発行・販売されている新聞。

 ここでのデータは、参考文献1(「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社)と2(「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books)、および、9(読売新聞広告ガイドから得られたものである。

図5−1 全国紙の朝刊発行部数(単位:百万部)の推移

5−1.全国紙の発行部数の推移(図5−1):

 五つの全国紙の1970年以降の朝刊の発行部数の推移を右の図5−1に示す。図5−1の右端の数字は、5紙の合計発行部数である。

(1)5紙の合計発行部数の推移:

 @1970年には、5紙合計で1,946万部であったが、その後は順調に増え続け、2000年に2,757万部(1970年に比べて1.42倍)となってピークに達した。
 Aしかし、2004年までの4年間ではわずか8万部ではあるが減少した。そして、2008年までのその後の4年間では、74万部減少し、減少ペースが早まってきた。
 B発行部数を1970年と2008年で比べると、1.37倍に増加したが、ピーク時の2000年を基準に考えると、1970年から2000年までは1.42倍に増えたが、2000年から2008年までに0・97倍にまで減少した。

(2)各新聞毎の発行部数と順位の推移:

 @1970年: この年のトップは朝日新聞で599万部、2位は読売新聞(551万部)、3位は毎日新聞(466万部)、4位は産経新聞(202万部)、5位は日本経済新聞(128万部)。3紙の合計は、1,616万部、この3紙は3大紙としての地位を誇っていた。
 A1975年: この年も部数の変動はあったが、順位に変動はなかった。ただ、1970年に比べて、朝日・読売・日経の3紙は部数を増やしたが、毎日と産経の2紙は部数を減らした。
 B1980年: この年には1975年に比べて、産経以外の4紙は、いずれも部数を増やした。産経も同数で減少は免れた。ただし、読売新聞(847万部)が朝日新聞(739万部)を抜いてトップに立った。
 C1985年: 毎日以外の4紙は発行部数を増やしたが、読売と朝日の差は、1980年の108万部から131万部と広がり、読売はトップの座を固めた。また、日経(219万部)が産経(199万部)を抜いて4位に上がった。
 D1990年: この年も毎日以外の4紙は発行部数を増やした。読売は朝日以上に部数を増やして、差を163万部に広げたし、日経は産経以上に部数を増やして、差を20万部から81万部へと広げた。
 E1995年: この年は読売と朝日だけが発行部数を増やし、とくに、読売は1000万部を突破した。
 F2000年: 毎日新聞は、1995年と同じレベルを維持したが、残りの4紙は発行部数を増やした。そして、日経(304万部)は300万部を突破し、産経(201万部)は200万部を回復した。読売と朝日は、この年が発行部数のピークであり、以降は減らし続けている。
 G2004年: この年は、2000年と比べて、それまで不振であった毎日と産経が発行部数を増やし、逆に、読売、朝日、日経の3紙が発行部数を減らした。
 H2008年: この年は、2004年と比べると、日経だけが発行部数を増やし、他の4紙はいずれも発行部数を減らした。
 I1970年と2008年を比べると、毎日と産経以外の3紙は発行部数を増やしている。これら3紙の増加率を見ると、トップは日経で2.39倍、次は読売で1.82倍、3位は朝日で1.34倍である。一方、毎日は0.82倍、産経は0.91倍である。また、朝日と読売がピークとなり、5紙合計でもピークとなった2000年と2008年を比べると、発行部数が増えたのは日経だけで、他の4紙はいずれも発行部数を減らしている。こうして通算して眺めてみると、日経は大いに健闘して部数を増やし、毎日は逆に低迷し続けた、という事がわかる。
図5−2 全国紙の売上高(単位:1千億円)の推移
5−2.全国紙の売上推移(図5-2):

 次に、全国紙の売上推移をみてみよう。参考文献1(「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社)から得られるデータに基づき、2003年から2008年までの売上高の推移をグラフ化して右の図5−2に示す。図5−2の右端の数字は、5社の合計売上である。
 注1: 読売新聞のみ連結決算で他は単独決算。
 注2: 会計年度は、日経が1月−12月で他は4月−3月。

(1)5紙合計の売上高:

 @2,003年の1兆4,185億円から2005年にかけて、合計の売上高は年々緩やかに売上高は減少し、2005年には1兆4,038億円となった。
 A2006年以降売上の減少ペースは速くなり、2008年には、1兆3千億円を割り込んで1兆2,415億円となって、2003年と比べると、金額で1,770億円減少した(減少率は12.5%)。
 B全国紙の売り上げが近年このように急激に落ち込んでいる最大の原因は、すでにふれた広告収入の落ち込みである。広告収入は、新聞業界の利益を支えていた収入であるから、広告が減るという事は、利益が大幅に減る、という事なのである。利益の変動については、4−2項で分析する。

(2)各社ごとの売上の推移:

 @読売新聞: 2003年から2005年にかけては、わずかながらではあるが、売上は増加した。しかし、2006年以降は売上が落ち込み、2008年には4,553億円となって、5年前の2003年と比べて、241億円落ち込んだ(減少率5.0%)。
 A朝日新聞: 2003年から2004年にかけて、7億円だけ上昇したが、2005年以降は、じりりじりと減少し、2008年には3,442億円となって、2003年と比べると、619億円減少した(減少率15.2%)。
 B毎日新聞: 発行部数では3位であるが、売上では日本経済新聞に抜かれて4位となっている。毎日新聞も朝日新聞と同じ売上のトレンドである。つまり、2003年から2004年にかけて上昇したが、2005年以降減少に転じ、2008年には2003年との比較で160億円減少した(減少率10.4%)。
 C日本経済新聞: 2004年には2003年に対して201億円減少した(減少率8.1%)後、2006年まで少しずつではあるが増加した。しかし、2007年以降は再び減少に転じ、2008年には1,971億円となって、2003年に対して507億円減少した(減少率20.5%)。
 D産経新聞: 2003年の1,310億円から年々減少し、2008年には1,067億円となった。これは、2003年と比べると、金額では243億円の減少となった(減少率18.5%)。
図5−3 全国紙の最終損益(単位:億円)の推移

 E2003年と2008年を比べた場合、5紙すべてで売上が減少した。金額で最も落ち込んだのは朝日新聞(619億円)であるが、比率でみると、日本経済新聞(20.5%)がもっとも減少率が大きい。売上では、落ち込みの大きい日本経済新聞ではあるが、利益面では最も奮闘している。

5−3.全国紙の利益推移(表5-5):

 続いて、5紙の最終損益の推移を見てみよう。5−2項と同じく、参考文献1から引用したデータに基づいて作成したグラフを、右に図5−3として示す。
 注1: 読売新聞のみ連結決算で他は単独決算。
 注2: 会計年度は、日経が1月−12月で他は4月−3月。

 @読売新聞: 2003年に116億円だった最終損益は2005年に645億円に急上昇する。その後、2006年には175億円、2007年には163億円と黒字が続いたが、2008年に、突如、80億円の赤字へと転落する。
 A朝日新聞: 2003年には92億円、その後も変動はするが、黒字を維持した。しかし、2008年の最終損益は28億円となり、2003年以降では最低である。
 B毎日新聞: 2003年はわずか3億円の黒字であったが、2004年には63億円の赤字に転落する。2005年から2006年は、それでも1〜2億円でぎりぎりの黒字であったが、2008年には再び18億円の赤字に転落してしまう。
 C日本経済新聞: 2003年には83億円の黒字、その後、2006年の180億円まで、黒字額は拡大した。しかし、2007年・2008年と連続して黒字額は減少に向かい、2008年には35億円となった。しかし、35億円でも2008年でみると、5紙の中ではトップの利益額である。
 D産経新聞: 2003年以降2008年までわずかではあるが黒字を維持している。しかし、2008年の黒字額はわずか1億円である。
 E5紙の最終損益をみると、近年、経営環境が厳しくなっている事が見て取れる。とくに、2008年には、読売が赤字に転落し、毎日新聞も再度赤字となった。さらに、黒字となった3社を見ても、2007年と比べると、いずれも大幅な減益となっている。
 Fこれを、単体決算ではなく、連結決算でみるとその苦しい状況がもっと鮮明に見えてくる。

5−4.2008年 全国紙の連結決算:
図5−4 2008年 全国紙の連結決算の最終損益(単位:億円)

 同じく、参考文献1のデータに基づいて、2008年の5紙の連結決算での最終損益を右の図5−4に示す。

 @ 図5−4を見ればわかるように、日本経済新聞以外の4紙は、すべて連結決算の最終損益で赤字である。日本経済新聞も黒字であるが、前年度と比べると、77.7%もの減益となっている。
 A全国紙すべてが、前年度と比べると壊滅的と言ってもいいくらいに落ち込んだのには、リーマンショックによる広告収入の減少が大きく響いている。
 Bとくに、朝日新聞が139億円もの赤字になったのは、新聞業界に大きな衝撃をもたらした。朝日新聞は、連結決算を公表し始めた2000年以来、ずっと黒字を維持してきたのであるが、それが、2008年になって、突如100億円を超す赤字を計上したのだから、各界に与えたショックも大きかったわけである。(2006年は116億円、2007年には46億円の黒字であった)。
 C連結決算で赤字に転落した朝日新聞と読売新聞は、こうした苦境を脱却するために、聖域とされてきた人件費に手をつける事とした。しかし、この両社の労働組合は日本新聞労働組合連合(新聞労連)に加盟しており、人件費のカットには強力に反対している。人件費カットが、すんなりと行くか否か、新聞界の将来を左右しかねない問題でもある。
 D産経新聞は、2008年から人件費に手をつけ、社内のリストラに着手した。それは、産経新聞の労働組合が新聞労連に加盟していないから可能となったのだ。残り4紙の労組はすべて新聞労連に加盟している。新聞労連は、ある意味、20世紀の遺物であり、強力な保守勢力であり、改革に対する抵抗勢力である。その反対を押し切って、新しい時代に生き残れるような改革を進める事が出来るのか、新聞は今、試されているのだ。

7.最後に:

 今回は存亡の淵に立つ新聞業界の現状をを分析した。新聞が売れなくなった(読まれなくなってきた)のは日本だけの状況ではなく。アメリカでもイギリスでも同じような苦境に立たされている。アメリカの状況は1−2項でも触れたが、イギリスのデイリー・ミラーやタイムズも発行部数を減らしている。
 これらの原因としては、インターネットの普及と、構造改革の流れがあるそれらの影響を列記すると、下記があげられる

 @インターネットの普及により、新聞が読まれなくなったし、広告がインターネットに食われてしまった。その結果、新聞の利益のほとんどを稼いでいた広告収入が激減し、結果として、新聞経営が赤字体質へと変化していった。
 A今までは一般市民の目に触れなかった「欺瞞的な記事」がインターネットによって衆目にさらされる事となり、大きな批判をうみだすようになった。その典型的な事例が2008年に起きた毎日新聞の「WaiWai変態ねつ造事件」である。これは、インターネットで毎日新聞のねつ造記事が指摘され、最初はしらをきっていた毎日新聞もついに謝罪した、という事件である。この事件は、インターネット上では大問題となり、最終的には毎日新聞の謝罪にまで発展した事件であるにもかかわらず、他のマスコミ(新聞、テレビ、ラジオ等)では一切報じられていない。日本のマスコミは、身内の不祥事を隠蔽する体質である、ということが証明されてしまった。
 注: 毎日新聞の「WaiWai変態ねつ造事件」とは、毎日新聞の海外向けホームページのコラム「WaiWai」において、「日本の母親は受験シーズンを迎えた息子の成績が上がるように、息子の性処理を引き受けている」という記事を英語で全世界に配信した。これは、驚くべき記事であり、この誤りを指摘し抗議したインターネットユーザーに対し、毎日新聞は最初は強圧的態度で脅しできたが、最終的には謝罪した、という事件である。
 B構造改革の流れの中で、今までのビジネスモデルが成り立たなくなってきた。新聞に限らずテレビも同じであるが、今までは様々な規制により守られてきた。たとえば、
  @)記者クラブによる情報ソースの独占。
  A)宅配システムによる流通チャネルの独占。
  B)再販売価格維持制度と独占禁止法の新聞特殊指定による価格競争の制限。
といった事である。これらの制度は、現在、いろんな方面から見直しを求められており、それが結果として新聞社の経営を圧迫している。。 

 次回は、日本の新聞業界に的を絞って、その危機の本質を分析していきたい

参考文献: 1.「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社
        2.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
        3.「朝日新聞がなくなる日」、宮崎 正弘、WAC
        4.「2011年 新聞・テレビ消滅」、佐々木 俊尚、文春新書
        5.「グーグルが日本を破壊する」、竹内 一正、PHP新書
        6.「グーグル・アマゾン化する社会」、森 健、光文社新書
        7.日本新聞協会ホームページ
        8.電通:「日本の広告費」
        9.読売新聞広告ガイド

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マスコミに関連するコラムは以下の通り
120.存亡の機を迎えた新聞(1) 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店
122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界
124.NHK(1):NHKの現状 125.NHK(2):法制度と政府の介入
126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ? 127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)
128.テレビとスポーツ(1):サッカー

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1
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/628.html

コメント [原発・フッ素20] 4号機とセシウム1月まとめ  武田邦彦  赤かぶ
17. 2012年2月01日 14:32:28 : e6SdEWw9lQ

うむ、かなり低いとはどのくらい低いのか? 小爆発やわずかな放射性物質の拡散はあっても、近隣住民が避難するほどではないということか?
そこを、そのとき起こり得ることを武田教授のような専門家にもう少しだけ詳しく言ってもらうと助かるのだが・・・

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/608.html#c17
記事 [自然災害17] 「近く大地震…富士山噴火…」相次ぐ報道に揺れる日本 (中央日報) 
「近く大地震…富士山噴火…」相次ぐ報道に揺れる日本
http://japanese.joins.com/article/830/147830.html?servcode=A00§code=A00
2012年01月31日10時01分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]


日本が地震の恐怖にざわついている。

昨年3月11日の東日本大震災後に静まるかと思われた地震が最近になって頻繁に発生していることに加え、「近く大地震が起きる」という各種機関の予測が報道されているためだ。一部では「富士山の噴火」が迫っているという懸念まで出てきている。

28日午前7時43分には富士山から約30キロメートル、東京から約100キロメートル離れた山梨県東部地域でマグニチュード5.5、震度5弱の地震が発生した。東京は震度3を記録した。29日夕方までに同じところで18回の余震が続いた。同じ期間に岩手県や大分県など東北地方と九州地方でも震度3の地震が相次いだ。日本の気象庁は富士山周辺の地震について、「(超大型地震発生確率が30年以内に88%の)東海地震との関連性はない」と否定したが、国民の不安は収まらずにいる。

実際一部の火山研究者は、「富士山大爆発と山自体が崩壊するいわゆる『山体崩壊』現象が起きる可能性もある」と指摘している。大地震に対する恐怖は23日に地震研究の最高権威機関の東京大学地震研究所が発表した研究結果が引き金になった。東大地震研究所は「東京など首都圏でマグニチュード7.0以上の直下型地震が4年以内起きる確率は70%」と主張した。昨年初めまで「今後30年以内に70%」だった期間が突然短くなったため国民は動揺し始めた。

ここにテレビと雑誌が「最近めったに捕まえられない深海魚が沿岸で捕まえられる異常な兆候が起きている」「1707年に富士山が爆発した時も49日前に東海地域に大地震があった」と報道していることも不安心理をあおっている。

このためか、28日午後に訪れた東京・品川にある大型スーパーのイオンではミネラルウォーターが品切れ状態で、新宿の東急ハンズも防災用品を購入しようとする客であふれていた。一方、日本政府と東京都は27日深夜から28日朝にかけてマグニチュード7以上の大地震により交通手段が完全遮断された場合を想定してテントで寝て非常食料を食べる模擬実験を東京駅周辺で実施した。


http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/783.html

コメント [マスコミ・電通批評12] 小沢さん、動き出す時がきました。 (朝日新聞を読んで)  赤かぶ
41. 2012年2月01日 14:34:40 : 5vvQnQ5hm2
小沢はとっくに動いている。昨年の「菅降ろし」は、小沢と森の策動がきっかけだ。「菅降ろし」は、政局を混乱させ、大震災の救済・復興を遅らせ、原発事故の収束作業を妨害しただけだった。「菅さえいなくなれば、大震災の復興が進み、原発事故も収束する」とうそをつきまくった挙句に誕生したのが「野田素人内閣」だ。菅内閣と比べ、何がよくなったのか。「脱原発路線」があやふやになっただけだろう。
東電からカネをもらっている小沢にとって脱原発や大震災の被災者救済など初めから念頭にない。自分の権勢さえ維持できればいいのだ。
「日本を愛する心を持つ小沢支持者」には、大震災の被害者の窮状が全く目に入らないのか。小沢の考える「天下国家」には、震災被災者は存在しないのだ。
自分勝手で冷血無情な小沢は政治家の資格がない。早く議員を辞めて、裁判に専念しろ。これ以上日本を悪くするのはやめてくれ。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/615.html#c41
コメント [マスコミ・電通批評12] 自由報道協会の自壊  池田信夫  赤かぶ
04. 2012年2月01日 14:35:47 : AG10HXjfa6
自由報道協会の扱っている内容は以前であれば既存メディア内で問題なく扱われていたものが多い。その焼き直し的な面とタブーに挑む部分とで鬩ぎ合いになっている部分があるのは確かだろう。これがメディアとしての進歩なのかどうか、極端なネオリベに対抗するという点からは間違いなく評価できそうだが。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/627.html#c4
記事 [マスコミ・電通批評12] 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店  (2009年12月24日記載)
http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-121.html

121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店  (2009年12月24日記載)

 前回は、新聞業界の現状を分析し、発行部数や売上がじり貧状態に陥って、ついには赤字になってしまった状況をみてきた。今回は、新聞社と新聞販売店の現状について分析してみた。

 今回のコラムに用いたデータ等は、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用した。
図1 新聞の製作に関する組織

1.新聞ができるまで:

 最初に新聞ができあげるまでのプロセスをみてみよう。
 新聞の製作に関連する組織を右の図1に示す。

1−1.新聞記事の取材・執筆:

(1)記事のソース:

 @新聞記事は、そのすべてを、各新聞社の記者が自力で取材して執筆しているとは限らない。
 A記事の一部は、「通信社」から配信されたものをそのまま、あるいは、若干加工して使っている(地方紙によっては、記事の半分以上が通信社から配信されたもの、という場合もある)。
 Bさらには、読者の投稿なども記事の一部を構成している。
 C記事のソースが新聞記者だけではない場合に、その記事が間違っていた、あるいは、第三者の名誉を毀損した等の場合、誰が責任を負うのか、という問題が起こりうる。
 Dとくに、通信社から配信された記事を新聞社で加工した場合に、その責任の所在を確定する事は難しい。
 E本来、こうした事柄は、通信社と新聞社で明確にしておくべきなのであるが、そこがあいまいなままなのが現状であり、時々、トラブルとなったりするようである。

(2)通信社:

 @通信社とは、国内・国外に情報網を張り巡らして取材した情報を、新聞社や放送局などのメディアや、企業・官公庁などに配信(販売)している組織である。
表1 国際通信社
通信社名 本社 支社局配置国数 支社局数 従業員(概算)
ロイター イギリス 150ヶ国 196支局 14,500人
AP アメリカ 97ヶ国 243支局 3,700人
AFP フランス 100ヶ国 123支局 2,000人

 A取材した情報を、どこに配信(販売)するかで、「国際通信社」と「国内通信社」とに分類される。
 Bユネスコは、世界100カ国以上に支社局をもち、100ヶ国以上のメディアに情報を多言語で配信する等の基準を満たすものを「国際通信社」と定義している。現在、この基準を満たしているのは、右の表1に記載した3社だけである。世界的な通信社としては、この3社のほかに、DPA(ドイツ)、タス(ロシア)、新華社(中国)などがある。
 Cこのような国際通信社の存在は、国際ニュースを速報できる、というメリットのほかに、大国の立場から一方的に報道して、世界中の人々の情報を支配している、という批判も生んでいる。
 D国内通信社としては、共同通信社と時事通信社という二つの通信社がある。この両者の概要を右の表2に示す。
表2 国内通信社
通信社名 売上(08年) 国内支局数 海外支局数 従業員数 契約メディア数
共同通信社 438億円 51 35 1,719人 約260社
時事通信社 222億円 81 29 1,029人 約130社

 Eこの2社は、戦前の国策で一本化された「同盟通信社」が、敗戦を契機に分割されたものである。
 F分割当初は、共同通信社が新聞・ラジオ等の「メディア企業向け一般報道部門」、時事通信社が「一般企業や官公庁向け」といった事で、すみ分けていたが、1964年の東京オリンピックを契機に、時事通信社もメディア企業向け配信に乗り出し、その結果、今は完全
な競合関係にある。
 G2社の売上規模をみると、共同通信社は時事通信社の2倍ほどの大きさである。しかし、日本最大の読売新聞社の2008年の売上高(4,553億円)と比べると10分の1にすぎない。

(3)共同通信社:

 @時事通信社は株式会社であるが、共同通信社は社団法人であって株式会社ではない。加盟紙契約をしている66社とNHKとから加盟費を受け取って記事を配信しているのである。共同通信社の概要と加盟社、契約者の詳細等については右をクリック: 共同通信社について
 A加盟紙契約をしていない新聞社や民間テレビ局なども、共同通信社と「契約者契約」をする事によって、特定分野の記事の配信を受ける事ができる。共同通信社の収入の9割が加盟費であり、契約費はせいぜい5%くらいだそうである。つまり、共同通信社は、加盟紙契約をしている新聞やNHKのために取材をし記事を作成しているのであって、一般読者向けには作成していない。もちろん、作成された記事はそのまま各紙に転載できるようにはなっているが、通信社の取材の要点は、顧客である新聞社が喜んでくれるか否かであって、一般読者が喜ぶか否かではない、というところを留意しておく必要がある。
 B5紙ある全国紙のうち、産経新聞と日本経済新聞は、加盟紙契約をしているが、残りの3紙(読売・朝日・毎日)は「契約者契約」により、海外ニュースの配信だけをうけている。
 Cところが、最近、毎日新聞はコスト削減を目指して、自前の取材網を縮小する事とし、共同通信と加盟紙契約を交わした。(右をクリックして2009年11月27日の朝日新聞の記事を参照: 新聞記事 へのリンク)。
 D加盟紙契約をしているという事は、全国・全世界に独自の取材網を持たなくてよい、という事であり、それだけ取材費のコスト節約につながるわけである。しかし、そのディメリットとして、独自取材ができないために、どの加盟紙も、通信社が配信する記事を掲載する事となり、まったく差がつかない、という結果になってしまう。

(4)記者クラブ:
表3 主な記者クラブ
<中央官庁>
内閣記者会 官邸、内閣府
宮内庁記者会 宮内庁
法曹記者クラブ 法務省
司法記者クラブ 裁判所合同庁舎
霞クラブ 外務省
財政研究会 財務省
財政クラブ 財務省
国税庁記者クラブ 国税庁
経済産業記者会 経済産業省
国土交通記者会 国土交通省
農政クラブ 農林水産省
文部科学記者会 文部科学省
環境問題研究会 環境省
警察庁記者クラブ 警察庁
気象庁記者クラブ 気象庁
海上保安庁記者クラブ 海上保安庁
<国会・政党>
国会記者会 国会
衆議院記者クラブ 衆議院
参議院記者クラブ 参議院
平河クラブ 自民党
公明党記者クラブ 公明党
共産党記者クラブ 共産党
社民党記者クラブ 社民党
 注: 参考文献2から引用


<東京都>
警視庁7社会 警視庁
警視庁記者クラブ 警視庁
警視庁ニュース記者会 警視庁
都庁記者クラブ 東京都
<経済関係>
金融記者クラブ 日本銀行
兜倶楽部 東京証券取引所
檜クラブ 工業品取引所
みずほクラブ 東京穀物商品取引所
経済団体記者会 経団連
東商クラブ 東京商工会議所
貿易記者会 ジェトロ
日本たばこ記者クラブ JT
<放送・芸能・その他>
ラジオ・テレビ記者会 NHK
東京放送記者会 NHK
東京演劇記者会
東京映画記者会
東京音楽記者会
体操記者クラブ 日本体育協会
東京運動記者クラブ
東京相撲記者クラブ
東京競馬記者クラブ
レジャー記者クラブ
日本囲碁ジャーナリストクラブ
東京将棋記者会

 @図1に記載されている「記者クラブ」とは、日本全土を網羅する巨大な一つの組織ではなく、取材対象(官公庁や地方自治体、警察や業界団体等)ごとに存在している日本独特の組織である。主な記者クラブについては、右の表3を見て欲しいが、このほかに各都道府県・市町村の庁舎内、商工団体、国の出先機関等々に置かれており、日本全国でいくつあるか正確な数字は不明である(800とも1000とも言われているそうである)。
 A記者クラブとは、主要な取材先で記者たちが取材の前線基地として設置された組織である。そうした取材先にはたいてい「記者室」という部署があり、記者クラブに属する記者は、記者室を通じて官庁等からの情報提供をうけ、取材しているのである。
 B官公庁などの記者会見は、記者クラブに対して行われ、記者クラブに加盟していないメディア(雑誌記者、フリーライター、海外メディアの記者等々)は、記者会見に参加できない。それなのに、記者クラブには、誰もが勝手に加入できるわけではない。すでにクラブに加入している記者の同意がなければ加盟できない。そして、加盟できなければ、記者会見にも参加できないし、官報等の配布を受ける事も出来ない。この排他性が、ある意味、新しいメディアに対する参入障壁になっている、と批判されている。
  注: 欧米諸国の場合、ジャーナリストであれば、記者証を発行してもらうだけで、記者会見に参加できる。
 Cさらに問題は、記者クラブの現場では、各紙の記者がお互い取材メモ等を見せ合い、情報の取りこぼしがないのかを確認しあってさえいるのである。これでは、まるで、談合して同じ記事を書こうとしているのと同じである。
 Dつまり、記者クラブがある事により、他の業界の事であれば、新聞が激しく非難する「競争の制限」と「談合」が白昼堂々と行われているのだ。こうした実態から、新興メディアや海外メディアから、しばしば、解散要求が出されてくる。
 Eさらに、「記者クラブ」が官側の都合のよい「情報垂れ流し機関」となっている、という問題もある。記者クラブに詰めている記者は、官がくれる情報を裏付け調査することなく、そのまま新聞記事としてしまう、というケースが多々ある。これが、たとえば、足利事件とか、松本サリン事件に伴う河野さんの冤罪被害・報道被害とかをうみだす背景となっているとも言える。つまり、戦争中の「大本営発表」を垂れ流した体質が、今の記者クラブにも引き継がれているのではないか、と危惧されるのである。
 F先の衆議院選挙で、民主党は「内閣記者クラブの廃止」をマニフェストに打ち出したが、政権をとった後は今に至るまで廃止していない。これは重大な公約違反ではないか、と新興メディア等から批判されている。
 Gしかし、既存メディアのこうした記者クラブを通じた情報の寡占利得は、インターネットの普及により崩れつつあるのも事実ではある。

1−2.新聞の編集:

 @新聞社に集められた記事は編集局に集められ、編集会議で、その日の紙面をどの記事でどのように構成するのかを決めてゆく。この際に、広告局が広告代理店経由で集めてきた広告の掲載面も同時に決められてゆく。
 A編集会議には、政治部・経済部・社会部などの各部のデスク(編集を指揮する責任者)が集められ、テーブルを囲んで、どの記事をトップにするか等々を議論のうえ決めてゆく。各部デスクがテーブルを囲んで勢揃いするので、「土俵入り」、お互い自分の部の記事をトップに持ってこようと競うので「たたきあい」「立ち会い」ともいうそうである。
 B編集会議で決められた掲載記事に見出しをつけてレイアウトしてゆくのが、編集局内の整理部の仕事である。そして、整理部がレイアウトした紙面を校閲部がチェックして、編集作業は終了し、印刷に回される。

1−3.新聞の印刷と配送: 

 @新聞社は出版社とは異なり、記事の編集から紙面レイアウト、組版、印刷、流通までをほぼ一元的に管理している。主要な新聞社はかって、ほとんどが印刷工場を自社で保有していた。このため、使用総資本に対する固定資産の比率が極めて高い(業界平均で7割前後)。ただし、日本経済新聞の場合は、多くの地方新聞社に印刷を委託している。
 A現在の新聞製作は、昔と違いIT化により大幅に省力化され、スピードアップが図られている。まず、記事はパソコンに入力され、本社編集局のデータベースに集約される。それを整理部がコンピュータでレイアウトし、紙面データとして印刷工場に送り込まれる。印刷工場ではその紙面データからネガ・フィルムの形で出力し、刷版に焼きつける。そして、その刷版を印刷機に装着して、紙面を印刷するのである。
 Bこのようにコンピュータ化された現在の印刷工程を“CTS(Computerized Typesetting System)”という。90年代の終わりには、欧米で、フィルム製作工程を省いてコンピュータから直接、紙面データを刷版に焼きつける“CTP(Computer To Plate)”というシステムが普及し、その後、日本でも広まりつつある。さらには、コンピュータから直接輪転機にデータを読み込ませる“CTC(Computer To Cylinder)”というシステムが開発中である。
図2−1 新聞発行部数と総従業員数の推移

2.新聞社と通信社の従業員数の推移:

 新聞の製作過程をみてきたが、近年、IT化の進展や、発行部数の伸び悩み等により、新聞業界もリストラが進んでいる。そこで、ここでは従業員数の推移を分析してみよう。

2−1.新聞発行部数と総従業員数の推移(図2−1):

 右の図2に、新聞の発行部数の推移と、総従業員数(新聞社と通信社の従業員数の合計)の推移を示す。

 注1: 1998年から2008年までの総従業員数は翌年4月の総従業員数である。
 注2: 新聞発行部数は、各年10月の発行部数である。

 @新聞発行部数は、1999年まで増え続けたが、総従業員数は、1990年の65,300人をピークに減少に向かっている。
 A総従業員数の減少ペースは、新聞発行部数の減少ペースを大きく上回っている。
 B1980年代に総従業員数はいったん上昇しているが、これは、IT化により一旦は減らした人員を、発行部数の上昇に合わせて増員したためである。
 Cしかし、1990年代に入って、バブルも崩壊し、発行部数の伸びも止まり、やがては逆に減少するにしたがい、人員はどんどんと減少していった。
 Dそして2009年4月には、総従業員数は5万人を割り込み、4万9千人そこそことなってしまった。

2−2.新聞社の部門別従業員数の推移(図2−2):

 次に、新聞社の従業員数が部門別にどのように推移していったかをみてみよう。
図2−2 新聞社の部門別従業員数の推移

 通信社の従業員数を除き、新聞社の従業員数が部門別にどのように推移していったかを右の図2−2に示す。
 図2−2の右端の数字は、新聞社の従業員(正規社員のみ)の合計値(各年の4月現在のデータ)である。

 @新聞社全体に勤務している正規社員の総数は、1999年4月の5万8,380人をピークに年々、若干の上下動はあるものの、ほぼ一直線に減少して2009年4月には4万7.600人となった。この10年間の減少幅は、人数で1万780人、減少率では18.5%である。
 Aこれを部門別にみると、全部門で2009年4月の従業員数が1999年4月の従業員数を下回っている。
 Bその中でとくに減少が著しいのは、「製作・印刷・発送部門」で、1999年の1万3,040人から2009年の5,010人まで、10年間で8,030人減少した。減少率でいうと、63.7%、約3分の2の雇用が消滅した。これは、IT化等により、経営の効率化に邁進した成果である、とも言える。
 C2番目に減少人数が多いのは、「出版・事業・電子メディア部門」。1999年の4,020人から2001年には4,860人まで増加した後、若干の上下動はあるものの、減少に転じ、2009年には2,890人となってしまった。減少人数1,120人、減少率では27.9%である。「出版・事業・電子メディア部門」が一旦は増加したのは、新聞社が生き残りを賭けて新しい事業分野を開拓しようとトライしたためと思われる。しかし、大した成果もみないままに、本業の不振から人員削減となったのであろう。
 D3番目に減少人数が多いのは、「編集部門」で、1999年の2万4,420人をピークに、若干の上下動を繰り返しながら減少に向かった。そして、2007年に2万3,440人で底を打った後、2年続けて増加し、2009年には、2万3,850人まで回復した。この10年間の減少人数は570人、減少率は2.3%である。「編集部門」は、母数が大きいために人数では3番目であるが、減少率ではもっとも少ない。新聞の屋台骨を背負っているのが「編集局」であるから、減少率が最小なのもむべなるかな、という気がする。
 E4番目に、減少人数が多いのは営業部門である。1999年の8,110人から2009年の7,590人まで、10年間で520人減少した(減少率で、6.4%)。
 Fそして、営業部門よりは、減少人数は少ない(270人)が、減少率で大きい(6.8%)のが「統括・管理部門」である。
図2−3 新聞記者の男女別数の推移
図2−4 女性新聞記者の構成比率の推移
図2−5 新聞社従業員の年齢階層別構成比率の推移

 G部門別従業員数の推移から新聞業界の苦闘ぶりがみてとれる。
  @)発行部数の減少に対応して人員削減を進めてきたが、とくにIT化等で省力効果が図れる「製作・印刷・発送部門」でその努力が顕著である。
  A)新聞以外の多角化を目指して「出版・事業・電子メディア部門」の増強を図ったが、あまり効果が上がらず、そこも縮小した。
  B)他部門のリストラは進めても、新聞記事作成の要である「編集部門」の人員削減は最小限にとどめている。

2−3.新聞記者数の推移(図2−3)と女性記者の構成比率の推移(図2−4):

 新聞記事を作成する要は新聞記者である。そこで新聞記者数が男女別に、どのように推移していったかをみてみよう。
 参考文献2と7(日本新聞協会ホームページ)から得られたデータをベースに男女別記者数の推移を右の図2−3に示す。図2−3の右端の数字は男女別の記者数の合計値である(各年の数字は、4月現在のデータである)。

 @新聞記事の一部は、読者の投稿であったり、社員以外の作家の小説であったりするが、通信社からの配信記事を除くと、ほとんどの記事は自社の社員記者が執筆したものである。そこが、企業に属さないフリーランスの記者を多用する雑誌などとは異なる特徴である。
 A日本の新聞社は他の日本企業と同じく「終身雇用」の慣行があることもあって、新聞社側は、自社の記者を、「記者」としてよりも「社員」として扱い、「公益」よりも「社益」を優先するように教育しているのではないか、と危惧されている。
 Bこうした報道機関のあり方は、「組織ジャーナリズム」などと論評される。この弊害は、たとえば、戦争報道の際に現れる。新聞社は、社員の安全を守るために危険地帯から自社の社員(記者)を撤退させるので、後は、通信社やフリーランスからの寄稿に頼らざるを得ない、という状況が生まれる。
 C1993年4月から2009年4月までの新聞記者総数の推移をみると、2万人前後で、ほぼ横ばい状態である事がわかる。ただし、一旦急激に落ち込んだ2007年4月(1万9,124人)からの推移をみると、2008年、2009年と着実に増加している。
 D新聞記者という職業はどちらかというと男性中心で、女性の割合は低かった。このため、新聞記事も女性の価値観が反映されていない、などと批判される事がある。このため、最近は新聞社も女性記者の採用に積極的になっている。この事は、図2−3に示されている。
 E1993年4月に1,620人だった女性記者は、その後、若干の上下動を繰り返しながら、着実に増加していった。2,000人を初めて超えたのは1999年であったが、2008年には一気に3,000人を突破した。そして、2009年にはさらに微増して、3,129人となり、1993年から2009年までの16年間で、女性記者数は、2倍に迫る1.93倍に増加した。
 F女性記者数の推移を、女性記者が記者総数に占める比率の推移という観点かろみてゆくと、1993年の7.8%から2009年の14.8%まで、毎年着実に増加し続けている。(右の図2−4参照ください)。つまり、女性記者の構成比率は、16年間で、1.90倍となり、倍増に迫る勢いである。
 G逆に、男性社員は、1993年の19,121人から、若干の上下動を繰り返しながらも減少し続けている。2007年には、一気に1万6千人台にまで落ち込んだが、その後はやや回復し、2009年には1万8千人そこそこのレベル(1万7,974人)となっている。1993年から2009年までの16年間で、男性記者数の減少率は、6.00%である。
 Hつまり、記者数そのものは、1993年と2009年を比べると微増であるが、男女別にみると、男性記者が減少して女性記者が増加している。女性の社会進出が、男性を職場から追い出しながら進んでいる、というところであろうか。


2−4.新聞社従業員の年齢階層別構成比率の推移(図2−5):

 日本社会は、急速な少子高齢化(つまり、若者は減り、高齢者は増加)が進んでいる。日本の企業でも、経済の停滞とも相俟って、若者の採用が減少し、従業員の平均年齢の高齢化が進んでいる。
 それでは、新聞社従業員の年齢構成はどのようになっているのであろうか?
 年齢階層別構成比率の推移を右の図2−5に示す。(このデータは、参考文献2から引用したものである)。年齢階層としては、若年層として30歳未満、働き盛りの層として30歳〜49歳、熟年層(高齢者の入り口)として50歳〜54歳、高齢者層として55歳以上、という四階層で分析した。

 @1970年には、全体の3割強(31.3%)が若年層、その倍の6割強が働き盛り層、そして、熟年層と高齢者層を合わせても1割未満に過ぎず、若い業界であった。
 Aところが10年後の1980年になると、若年層は2割弱(18.5%)と10年間で1割以上(12.8%)も減少した。そして、減少分の半分は働き盛り層に、残りの半分のほとんどは熟年層へと振り向けられた。熟年層の構成比率は1割を超えた(12.2%)が、熟年層と高齢者層を足し合わせても、若年層よりは構成比率は低かった。
 B1990年になると、若年層は若干(2%)増えたが、働き盛り層が1割以上(12.8%)も減少した。そして、熟年層が微増(1.9%増加)、高齢者層が一気に激増(9%増えて11.5%)し、この両者を合わせると、若年層を上回るようになった。
 C2000年になると、高齢化はさらに進んだ。図2−1から推測できるように、新聞社に勤務する従業員数は減少し続けている中で、若年層と働き盛り層の構成比率は着実に減少(両方を合わせても7割に届かなくなった)し、熟年層と高齢者層が増加している。そして、熟年層の構成比率(17.2%)が若年層の構成比率(17.1%)を上回ってしまった。
 D2004年のデータでは、若年層の構成比率がさらに減少して14.6%となった。一方、働き盛り層はやや増えて53.6%となった。この両社の合計は2000年よりは若干増えたが、それでも7割には届いていない。2000年と比べると、熟年層が減って高齢者層が増えている。これはいわゆる「団塊の世代」が、高齢者層へ移行していったためと思われる。

2−5.新聞社の従業員数の分析から:

 新聞社の従業員数の分析を進めた結果、以下の事が言える。

 @従業員総数は、1990年代後半からほぼ一直線に減少している。
 A従業員数の減少は、新聞社の全部門に及んでいるが、とくに、「製作・印刷・発送部門」で著しい。
 B新聞の要である新聞記者の数でみると、1990年代前半から現在にいたるまで、ほぼ横ばいで推移してきたが、近年になって、漸増している。ただ、それを男女別にみると、男性記者は減少し、女性記者数が増加している。(1993年から2009年までの16年間で、女性記者数は、2倍に迫る1.93倍に増加)。
 C減少している従業員の年齢構成をみてゆくと、着実に高齢化が進んでいる、ということがわかる。

3.新聞の販売と流通:
図3−1 宅配と即売比率の推移

 出来上がった新聞は流通経路に乗せられて一般読者に販売されることになる。新聞大国日本(「120.存亡の機を迎えた新聞(1)」で紹介)を支えているのは、完備された新聞配達網であり、その根幹をなす宅配制度である。外国にも、もちろん、宅配制度はあるが、日本ほど完備されている国はない。ここでは、宅配制度を中心に新聞の販売と流通について分析してみよう。

3−1.宅配比率の推移(図3−1):

 最初に、日本新聞協会加盟の新聞で、専ら即売で勝負しているのは「東京スポーツ」や「夕刊フジ」等、ごくわずかであり、宅配比率は90%を超えている。その宅配比率と即売比率の推移を右の図3−1に示す。
 このデータは、日本新聞協会の毎年10月の調査データから得られたものである。

 @1998年から10年間の宅配比率の推移をみると、2001年に若干落ち込んだものの、1998年の93.20%から2008年の94.60%まで、ほぼ直線状に上昇している事がわかる。
 A宅配比率の上昇傾向とは対照的に、即売比率は減少している。(1998年の6.20%から2008年の4.84%まで、ほぼ、直線状に減少)。
 Bなお、宅配比率と即売比率を足し合わせても100%にはならない。これは、離島等へは、郵送されたりしているからである。
 Cスポーツ紙等は、駅の売店等での即売の比率が高いが、それでも、宅配比率は7割前後であり、即売比率(3割前後)の倍以上である。

3−2.新聞販売店:

 前項でみたように、新聞大国日本を支えているのは、世界に冠たる宅配制度であり、それを実行しているのが新聞販売店である。そこで、ここでは新聞販売店の状況を分析する。

(1)新聞販売店の種類と新聞社との関係:

 @ほとんどの新聞販売店は、新聞社とは独立した企業体として、新聞社と契約を結んで新聞を配達している。
 A新聞販売店には、「専売店」、「複合店」、「合売店」といった3種類が混在している。
  @)専売店: 特定の新聞とその系列の新聞のみを扱う販売店。
  A)複合店: 主要地方紙と全国紙といった方式で複数の新聞を扱う販売店。
  B)合売店: 基本的にあらゆる新聞を扱う販売店。
 B都市部では、競争が激しいために専売店が多いが、過疎化が進む地方では合売店が多い。
 C歴史的にみると、1952年までは、戦時中の物流統制の規制から生まれた「合売店」のみであった。1952年にその規制が解除されると大手新聞社を中心に、独自の販売網の構築に乗り出し、現在に至る「専売店」を中心とした宅配システムが確立されてゆく。
 D「専売店」は、独立した企業体、とはいっても実態は、新聞社の営業店みたいなものであり、そこから「拡販団」とか「押し紙」といった問題点が生まれているが、それらの問題点は後で分析します。
図3−2 販売店数と従業員数の推移


(2)新聞販売店数と従業員数との推移:

 日本新聞協会が各年10月のデータとして、新聞販売店の数と、そこで働く従業員の数を公表している。そのデータに基づき、その推移を右の図3−2に示す。

 @販売店数は、1970年の1万8,338から1990年の2万3,765まで、20年間で5,427も増えた(増加率でいうと、29.6%)。
 A高度経済成長期からバブル崩壊前夜までは、図2−1からもわかるように、新聞の購読者数は年々増加した。そこで、各新聞社は自前で販売と宅配のネットワーク作りにコストをかけ、専売店の確保に全力を傾けた。
 B販売店数の増大に伴い、従業員の数も一直線状に増えた。1970年の33.1万人から、1995年の48.1万人まで、25年間で15万人も増えた(増加率でいうと、45.3%)。
 C販売店数のピークと、従業員数のピークでは5年のずれがある。これは、従業員数の変動は、販売数の変動に遅れて生じるからである。
 D販売店数も従業員数も、バブル経済が崩壊した後は、ピークを過ぎて坂道を転げ落ちるように減少している。
 E販売店数は、1990年の2万3,765から2008年の2万99まで、18年間で3,666店消滅し(減少率15.4%)、間もなく、2万点の大台を割り込みそうである。
 F販売店で働く従業員数は、1995年の48.1万人から2008年の41.7万人まで、13年間で、6.4万人減少となった(減少率13.3%)。
 Gこうした販売店数や従業員数の減少率は、図2−1に示す発行部数の減少率(1999年から2009年までの10年間で4.2%)よりもはるかに大きい。この事は、後述する「押し紙」が増えているのではないか、という疑いを強める状況証拠となりうる。
 H購読者数が年々増加していた時代には、新聞社にとっても有効に働いた「専売店」というシステムは、購読者数減少時代に入ると、こんどは、新聞社の経営を圧迫するようになっていった。そのへんの事情は、後で分析したい。

(3)新聞販売店の勤務形態別従業員数の推移:
図3−3 新聞販売店従業員の勤務形態別員数の推移
図3−4 新聞販売店で働く「新聞少年」の構成比率の推移

 新聞販売店の従業員を専業では働いているのか、副業で働いているのか、といった勤務形態で分類し時の従業員数の推移を右の図3−3に示す。
 図3−3の右端の数字は、新聞販売店で働く人たちの総数であり、図3−2の従業員総数と同じである。

 @新聞販売店で、専業で働いている人(「専業」)は、1998年から2004年までは、8万人台を維持しながら、ほぼ横ばいで推移した。しかし、2001年の8万1,836人をピークに年々減り続け、2005年には8万人台を割り込み、2008年には7万5,347人となった。
 A結果として、「専業」は、2001年のピーク時から2008年までの7年間で、6,489人減少した。減少率では7.9%である。
 B18歳未満の青少年で新聞配達等で働いている人(「少年」)は、1998年の5万8,889人から年々減少し、2008年には、1万人台を割り込んで9,565人まで減らした。
 C「少年」は、1998年から2008年までの10年間で、4万9,324人も減少(減少率でいうと83.8%)してしまった。かっての「新聞少年」はいまや、「絶滅危惧種」となってしまったのだ。
 D同じく、大学や専門学校等へ通いながら新聞配達等で働いている人(「学生等」)も、1998年の2万3,069人から毎年減少を続け、2008年には8,093人となった。
 Eつまり、「学生等」は、1998年から2008年までの10年間で、1万4,976人減少(減少率でいうと64.9%)してしまった。かっての「苦学生」という言葉はいまや、「死語」とななりつつあるようだ。
 F新聞販売店で、この「学生等」と「少年」以外で、パートやアルバイト等で働いている人(「副業」)だけは、1998年と比べると、2008年には若干ではあるが増加している。ただ、年々の推移をみると、2003年の33万3,311人をピークに年々減少している事がわかる。そして、2008年には32万4,164人となっている。
 Gこのようにみてくると、近年、新聞販売店で働く人は、専業であるか否かを問わず、着実に減少している、という事がわかる。これは、新聞の発行部数が減少している、つまり、購読者が減り配達すべき部数が減っているためである、と推測される。
 Hいわゆる「新聞少年」や「苦学生」が減っているのは、社会情勢の変化も大きな影響を及ぼしていると思われる。ただし、「苦学生」そのものは、アルバイト先を新聞配達から、他の職種に変えて、いまだに減っていないのかもしれない。

(4)新聞販売店で働く「新聞少年」の構成比率の推移:

 新聞販売店で新聞配達等をして働いている18歳未満の人たち(いわゆる「新聞少年」)が、新聞販売店従業員の中で占める割合(構成比率)の推移を右の図3−4に示す。

 @「新聞少年」が新聞販売店従業員に占める比率(構成比率)は、1970年には、6割近かった(
59.1%)。
 Aその後、、構成比率は、急坂を転げ落ちるように低下した。1985年までは、5年毎に7%前後の減であったが、そこから1995年までの5年ごとの減少幅は10%を上回った。
 B1995年には、20%を切って、17.1%となり、5年後の2000年には10%を切って9.34%となった。
 Cそして、さらに5年後の2005年には、5%をも下回る3.91%となり、2008年には2.29%まで低下している。
 D図3−4を見ると、20世紀末には、「新聞少年」というのは、もう貴重な存在になっていた、という事がわかる。

4.新聞販売店が抱える問題点:

 新聞発行部数が減少する中で、宅配率は伸びており、新聞社の経営とって、新聞販売店はますます重要な存在になりつつある。しかし、新聞を購読する人が減りつつある今、新聞販売店側も売上の減少以外にも大きな問題を抱えている。
 それらの問題点は、すでに、1970年代頃から指摘されてきたものばかりであるが、販売部数が順調に伸びている間は、売上増大によって覆い隠されていた。しかし、売上減少時代に入って、一気に顕在化してきたものである。

4−1.押し紙問題:

 最初に取り上げるのは、「押し紙」である。これは、古くて新しい問題、存在は公然の事実であるのに新聞社が頑として認めない問題、新聞界最大の闇とも言える問題、等々、様々に形容されているが、新聞界が根元から腐っている事を示す重要な証拠でもある。

(1)押し紙とは

 @「押し紙」とは、一言でいえば、新聞販売店が販売できる部数を超えて、新聞社から一方的に納品されてくる部数の事である。新聞販売店と新聞社の間には、注文書なるものは存在しない。阿吽の呼吸で必要と判断された部数が、新聞販売店の意向とは関係なく、新聞社から一方的に送られてくる。そして、必ず(と言っても言い過ぎではない)、何割かの新聞は売れ残る。
 A一旦、送られた新聞を売れなかったから、という理由で返品する事は許されない。売れなかった部数の代金も販売店は新聞社に払わなければならない。要するに、新聞販売店は不要な部数を「押しつけられている」わけである。そこで、必要な部数を超えて送りつけられてくる新聞を「押し紙」と呼んでいるわけである。
 B新聞社側は、決して「押し紙」とは言わないし、その存在を頭から否定している。たとえば、朝日新聞は「アジャスタブル目標」、毎日新聞は「残紙」など様々な名称を用いているそうである。
 C「押し紙」も新聞社の発行部数になり、売上に計上されるから新聞社にとってはメリットは大きい。一方、販売店側はその仕入れコストをまるまるかぶる事になるからその分、損失となり、一方的に不利なようにみえる。ところが、必ずしもそうとは言い切れないところが、この問題のややこしいところであり、相撲界の八百長疑惑のように、何十年も浮かんでは消え、消えては浮かんでくる背景でもある。
 D販売店の収入は、購読者が支払う新聞代であるが、そのほかに大きな収入源として、折り込みチラシの配達料と新聞社からの「補助金」とがある。この後者の二つは、その販売店が取り扱う部数によって収入額が大きく変わってくるのだ。したがって、「押し紙」は、新聞販売店にとってもメリットがある話なのである。(新聞販売店の収入構造については項目を改めて分析する)
 Eしかし、押し紙は、結局は廃棄されるわけであり、資源の無駄遣いになっており、エコ精神に反した行いである。環境問題を大きく取り上げ、他者を厳しく糾弾している新聞社が、このような資源の無駄遣いをしており、しかもそれを認めず、恬として恥じない、というのでは、「偽善者」と非難されてもやむをえないのではなかろうか?。

(2)押し紙の割合
表4 押し紙の推定部数と比率
新聞社 ABC部数 推定押し紙
部数 推定押し紙
率(%)
読売新聞 70,769 13,025 18.4
朝日新聞 62,587 21,508 34.4
毎日新聞 26,910 15,432 57.3
産経新聞 11,164 6,392 57.3
その他 69,117 30,991 44.8
合 計 240,547 87,348 36.3

 @「押し紙」が、公称発行部数の何割を占めるのか、これは、調査するのがもっとも難しい事ではあるが、何年(何十年?)も前から週刊誌等が取り上げているし、販売店が新聞社を訴えた裁判の中で取り上げられたりしている。
 Aここでは、今年発売された「週刊新潮」6月11日号(首都圏では2009年6月5日発売)で取り上げられた滋賀県のポスティング業者「滋賀クロスメディア」が2009年5月時点で、1,700万円をかけて行った調査(琵琶湖周辺の大津、草津、守山、栗東、野洲の5市、人口約64万人を対象)結果を紹介する。その調査結果からまとめたのが右の表4である。(参考文献1より引用)。
 B表4のABC部数とは、財団法人日本ABC協会が調査して発表している発行部数である。ただし、調査と言っても、各新聞社の報告数字をそのまま用いているだけであり、その客観的裏付けは乏しい、と言わざるをえない。
 C表4の合計欄をみるとわかるように、この調査では、公称部数の3分の1以上(36.3%)が押し紙である。これは、ある意味驚くべき数字ではあるが、これでも少ないくらいである、という見方をする人もいるそうだから、実際はどうなのか、まさに「伏魔殿」の世界である。
 Dというのは、読売新聞の推定押し紙率が「わずか」18.4%であるが、これは、読売新聞が全国的に押し紙を控えているからではない。滋賀県新聞販売労組が、80年代に読売新聞の押し紙問題を追及した結果、滋賀県では、読売新聞の販売店側が押し紙を断り易い「空気」が生まれていたからである(参考文献1より引用)。
 EABC協会が、過去に行った調査(ABC公査)では以下の比率で新聞が廃棄されていると推定されている。
  @)2001年〜2003年にかけて行われた「公査」では、朝刊の7.5%、夕刊では二桁以上が販売店で廃棄されている。
  A)2003年〜2005年の「公査」では、この廃棄率はさらに大きくなっている。
 FABC考査は、ある意味内部調査であり、実際に配達されている部数を調査するのが目的であって、押し紙を調査するのが目的ではない。このため、ここでの数字は、極めて控え目な数字であって信用できず、実際の廃棄率(押し紙率)はこの何倍もある、と指摘されている。

(3)押し紙が生み出す「犯罪」

 @押し紙の正確な比率は不明であるが、どれだけ少なく見積もっても10%以上である、と言いきれると思われる。つまり、ABC部数の少なくとも1割が廃棄され、無駄になっていると言う事である。この1割の無駄は、以下に述べるような「犯罪」を生み出している。
 A広告費の詐欺: 新聞広告の値段は、ABC部数によって決められている。したがって、この数字に1割の水増しがあれば、広告主は1割余分に払わされていることとなる。これは、新聞社が広告主をだましている事を意味し、立派な詐欺行為である。。
 B折り込みチラシや自治体のお知らせ折り込み等の手数料にかかわる詐欺: 新聞と一緒に配達される折り込みチラシや自治体からのお知らせ折り込み等の手数料は、ABC部数によって決められているので、これも、広告費と同じく、依頼主をだましているわけであるから、立派な詐欺である。
 C地球環境に与える影響: 実は、これが最も深刻である。参考文献5(「新聞社」、河内 孝、新潮新書)によると、新聞業界全体で使用する紙の量は年間で370万トンを超えるらしい。この1割が廃棄されるとしたら、年間37万トンが廃棄されている事となる。これを金額に換算すると486億円、パルプ材のための木材に換算すると樹木で220万本、になるそうである。
 Dこの他に、折り込みチラシも10%は無駄になるわけであるから、それも馬鹿にはできない。情報メディア白書2006年版によると、折り込み広告費は年間約4,800億円、折り込みチラシの枚数は、首都圏で新聞1部当たり年間7,642枚。これらの1割が廃棄されると考えると、お金の無駄ばかりではなく、いかに、地球環境をいじめているか、どれだけ非難されても仕方が無いであろう。
 Eここで、私が指摘した問題は、新聞はおろか、テレビもまったく取り上げない。他の業界が同じように1割の無駄で地球環境をいじめていれば徹底的に批判するであろう新聞・テレビといったマスメディアが、「知らぬ顔の半兵衛」を決め込んでいるのは、「偽善者」以外のなにものでもない。

4−2.新聞社と押し紙問題:

 @「押し紙」問題は、ほとんど自明であるにも関わらず、新聞社が頑なにその存在を認めないのには、独占禁止法による「新聞特殊指定」の存在がある。これは、良く知られた「再販制度」をさらに強化した規定で、以下の3点が禁止されている。
  @)新聞社は、取引先や地域によって、卸売価格に差をつけてはならない(ただし、学校教育教材用や大量一括購読者向けなどの場合は例外とする)。
  A)新聞販売店は、新聞の小売り価格に差をつけてはならない(この規定については、例外は一切ない)。
  B)新聞社は販売店に押し紙をしてはならない。
 Aつまり、新聞社も新聞販売店も値引き競争で売上を伸ばす事は禁止されているのだが、それと同時に、押し紙も禁止されいるのだ。
 Bこの「新聞特殊指定」は、過去に何回も廃止の対象となったが、その都度、新聞協会は全力を挙げて廃止を阻止してきた。だから、押し紙を認めてしまったら、廃止に格好の口実を与えてしまう。そして、特殊指定が廃止されたら、「価格競争」が始まり、新聞業界は熾烈な戦国時代に突入する。
 C他の業界には、規制緩和で自由競争を勧めるくせに、自分たちだけは規制でしっかり守られていたい。新聞業界とは全く自分勝手な業界なのである。
 注: 新聞特殊指定については、右をクリック: 新聞特殊指定

4−3.新聞拡張団:

 次に取り上げる問題は、新聞の購読者を獲得するために、活躍(?)している「新聞拡張団」である。

 @新聞販売店は、取り扱い部数が増えれば増えるほど、利益が増えるビジネス・モデルになっている。そして、販売部数を増やすために、「新聞拡張団」が活躍する。「新聞拡張団」の中には、「アカが書き、ヤクザが売って、バカが読む」と揶揄される川柳が生まれるほど、ヤクザまがいの「新聞拡張団」もいたりして、大きな社会問題となる場合もある。
 A「新聞拡張団」の人件費や「拡材(新聞宅配契約と交換で購読者に提供されるサービス品)」の購入費用は、基本的に新聞販売店の負担である。それだけの費用をかけてでも部数を増やそうとする背景には、「浮動層」(購読する新聞を変える人)の存在がある。
 B1995年に公正取引委員会が行った調査によれば、「1年以上同じ新聞を取っている」人は89.2%だそうであるが、逆にみると、残りの1割強は、1年以内に取る新聞を変えているのである。この1割強の浮動層を取り込むために「新聞拡張団」が活躍するわけである。

図4−1 新聞販売店の収入構造

4−4.新聞販売店の収入構造:

 新聞販売店が、様々な問題があるにもかかわらず、「押し紙」や「新聞拡張団」を受け入れているのは、そうする事によって、総体的に見て、結果として新聞販売店が潤う、という収入構造になっているからである。新聞販売店の収入構造について右の図4−1に示す。この図は、2006年版情報メディア白書を基にした参考文献5の図から引用したものである。

 @新聞販売店は全国で約2万1,000店、その総収入は1兆2,800億円である。新聞購読者から受け取る新聞代1兆7,700億円はそのまま新聞社へ納めるので手元には残らない。
 A新聞配達の手数料として、新聞社から6,500億円(新聞販売店総収入の50.8%、新聞代合計の36.8%)が新聞販売店に支払われる。つまり、新聞代の約4割が新聞販売店の収入となるのであるが、それは、新聞販売店の総収入の半分にすぎない。
 B新聞販売店にとって、配達手数料に次ぐ大きな収入源が折込みチラシの配達手数料である。これは、金額にして4,800億円であり、総収入の37.5%を占める。この手数料は、取り扱い部数によって決まってくるが、その取り扱い部数は、表4に記載したABC部数に基づいている。このABC部数は、押し紙も含んだ数字である。そこで、押し紙がなくなると、この収入が減るので、新聞販売店は、押し紙をあまり騒ぎ立てないのである。
 注: 押し紙を告発するのは、ほとんどが倒産または廃業した新聞販売店であり、営業中の新聞販売店は、沈黙を守っている。
 C新聞販売店総収入の残り1,500億円(比率にして11.7%)は、新聞社から支給される「販売促進費」である。これは、「新聞拡張団」と密接に関連している。このため、新聞販売店は「新聞拡張団」を利用するわけである。
 Dつまり、新聞販売店が収入を上げようとすると、押し紙に目をつむりながら、「新聞拡張団」を使って購読者を増やし、ABC部数を増やせばよい、という事になる。ところが、そのためには、押し紙に伴う廃棄ロスと、新聞拡張団の人件費や拡販材の購入費などを負担しなければならない。それでは、最終的な収支決算はどうなるのであろうか?。そのあたりを次項で分析しよう。

4−5.押し紙と新聞拡張団を巡る「からくり」:

 少々古いデータであるが、1995年、公正取引委員会は、再販制度と新聞特殊指定を見直すために、大々的な調査を行った。そのデータを用いて、参考文献5で、押し紙と新聞拡張団を巡るカラクリを分析しているので、ここで、その概要を紹介しよう。
表5 販売促進費配分の一例
分類 扱い部数に対する割合 原価
(本社へ納める) 部数別奨励金
(本社から支給される)
第一基数 70〜80% 定価X約60%
(各社平均2,300円
/1部当たり) 無し
第二基数 10〜30% 10〜20円/1部当たり
第三基数 0〜10% 数十円/1部当たり
第四基数 激戦区のみ 原価とほぼ同額

 @新聞販売店が、新聞社に払う原価の平均値は、朝夕刊セット版で1部1ヶ月約2,300円。一方、折り込みチラシの手数料は、新聞1部につき1ヶ月で平均千円前後。したがって、このままであれば、押し紙1部を受け取るたびに、1,300円前後の損失を被る事になる。そこに、登場するのが販売促進費という名目の新聞社からの補助金である。
 A新聞販売店総収入の11.7%を占める販売促進費がどのように配分されるのか、その例を右の表5に従って解説する。配分方法は極めて複雑で簡単には説明できないそうであるが、それを簡便化して表5としてまとめた(参考文献5よりそのまま引用)。
 B新聞販売店の扱い部数は、購読者数の増減にかかわらず、過去の実績等から、ある程度固定化されているそうである。その部数の7〜8割は、固定客向けとして考えられており、「第一基数」と分類される。この部数に対しては、配達手数料は約4割で、補助金は一切ない。
 C新聞販売店の地域での競争状況に応じて、「第二基数」として、取扱い部数の10〜30%が割り当てられる。この部数に対しては、約4割の配達手数料のほかに、1部当たり10〜20円の販売促進費が支給される。
 D競争が激しい地域では、「第三基数」が設けられ、取扱い部数の10%以下が割り当てられる。補助金は、1部当たり数十円だそうである。
図4−2 補助金のカラクリ

 Eさらに激戦区で戦う新聞販売店にたいしては、「第四基数」として、原価とほぼ同額の補助金が支給される(つまり、ただで新聞を仕入れる事が出来る)そうである。
 Fこれらの他にも下記するような多種類の補助金があるとのこと。
  @)拡張補助: 専門の拡張員を入れた時の費用の一部を新聞社が負担。
  A)経営補助: 販売店の経営状況(他紙の販売店の集中攻撃で苦境に立ったとか、新規開店で支援が必要等々)に応じて支払われる臨時補助金。
  B)完納奨励金: 期限内に100%納金した奨励金(このような奨励金の存在が、逆に、新聞販売店の苦しさを現している)。
  C)その他、新聞奨学生への学費補助、店主・従業員の退職金積み立て補助、等々、多種多様にわたっている。
 Gこうした補助金を用いて、押し紙でもなんでも取り扱い部数を増やせば増やすほど、新聞販売店の収入が増える仕組みを作り出しているのである。つまり、右の図4−2に示すサイクルで新聞販売店の収入は増えていくのである。
 H問題は、この先である。こうして、努力した結果、実際の購読者数が増えてゆけば、予備紙が減り、販売店での「押し紙」廃棄ロスも減るので、利益も増えてゆく、という好循環になってゆく。この好循環が続いたのは高度成長からバブル崩壊前夜までであり、その頃は、新聞社にとっても、販売店にとっても「古き良き時代」だったのである。
 Iところが、実際の購読者数が増えない、あるいは、逆に減ってしまった、という場合には、増えた予備紙は、販売店での「押し紙」廃棄ロスを増やす事となり、結局は、販売店を赤字に転落させてしまう事もありうる。これが、バブル崩壊から現在に至る状況であり、結果として、図3−2に示すように、販売店の数が年々減少しているのである。

5.最後に:

 今回は新聞社と新聞販売店の状況を分析した。その状況を知れば知るほど、新聞業界の将来は暗いと言わざるをえない。

 @前回(「120.存亡の機を迎えた新聞(1)」)も指摘した下記の「独占状態」が崩壊しつつあるのにそれに対する適切な対策が何ら打たれていないのである。
  @)記者クラブによる情報ソースの独占。
  A)宅配システムによる流通チャネルの独占。
  B)再販売価格維持制度と独占禁止法の新聞特殊指定による価格競争の制限。
 A押し紙問題が地球環境問題にまで発展しようとしているのに、いまだに、「知らぬ存ぜぬ」で白を切りとおしている。
 Bこうした態度は、読者の反感を買い、インターネットの普及とも相俟って、益々、読者離れを誘い、新聞発行部数の減少をもたらす。

 次回は、インターネットと新聞の関係を中心に新聞業界の危機を分析してゆきたい。

参考文献: 1.「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社
        2.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
        3.「朝日新聞がなくなる日」、宮崎 正弘、WAC
        4.「2011年 新聞・テレビ消滅」、佐々木 俊尚、文春新書
        5.「新聞社」、河内 孝、新潮新書
        6.「新聞は生き残れるか」、中馬 清福、岩波新書
        7.日本新聞協会調査データ
        8.電通:「日本の広告費」
        9.読売新聞広告ガイド


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マスコミに関連するコラムは以下の通り
120.存亡の機を迎えた新聞(1) 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店
122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界
124.NHK(1):NHKの現状 125.NHK(2):法制度と政府の介入
126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ? 127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)
128.テレビとスポーツ(1):サッカー

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1
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/629.html

コメント [カルト8] ベンによると世界の中心は極東となり南北朝鮮と日本が統一されて日中両国が指導力を発揮するようになるそうだ。 ポスト米英時代
02. 2012年2月01日 14:39:26 : 6uY42x83mk
好きも嫌いも最大貿易相手国を敵視する神経が分からん。
http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/879.html#c2
記事 [マスコミ・電通批評12] 122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況  (2010年1月15日記載)
http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-122.html


122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況  (2010年1月15日記載)

 2回続けて、新聞業界の現状を分析してきたが、今回は矛先を変えてテレビ業界を分析してみよう。
 実は、テレビ業界も、収入の伸び悩みと減益に苦しんでおり、その将来は、明るいとはお世辞にも言えない状態なのだ。東京キー局5社のうち、TBSとテレビ朝日、テレビ東京の3社が、2009年3月期決算の当期利益で赤字に転落してしまった。そして、日本テレビも大幅な減益となった。ただ、フジテレビだけは、大幅な減収でありながら(持株会社に再編した関係からか)、前期並みの利益を確保するという結果となった(これは、ライブドアから受け取った309億円の和解金を特別利益として計上した結果である)。
 そこで、今回は、各社がホームページで公表している決算短信の資料を中心にテレビ局の経営状況をながめ、民間放送業界の現状を分析する事とする。

 今回のコラムに用いたデータ等は、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用した。

1.売上の伸び悩みと減益に苦しむ五大キーテレビ局:
図1−1 五大キーテレビ局の売上推移
図1−2 五大キー局の当期利益(税引後利益)の推移

 最初に各社がホームページで公表している決算短信の資料から、売上と当期利益(税引後利益)、収入構造、広告収入等を分析する。
 各社の決算短信は、文末の参考文献欄に記載したURLをクリックすれば参照可能。
 各社によって過去何年間のデータが保存されているかに差があったが、そこで得られたデータで分析した。
 (日本テレビは2000年3月期から2009年3月期までの10年間、TBSは2001年3月期から2009年3月期までの9年間、テレビ東京は2003年3月期から2009年3月期までの7年間、フジテレビとテレビ朝日は2004年3月期から2009年3月期までの6年間のデータとなっている)。

1−1.五大キー局の売上の推移(図1−1):

 まず最初に五大キー局の売上の推移を見てみよう。決算短信から得られたデータに基づき売上の推移を右の図1-1に示す。

 @図1-1を見ると、5社の合計では、2004年3月期から2008年3月期までは増収だった事がわかる。
 Aところが、2008年秋に起きた「リーマンショック」に引き続く世界同時不況の影響もあってか、2009年3月期には一転、減収となった。2008年3月期と比べると、金額では591億円、比率では4.6%の減収であった。
 B各社別にみると、TBS以外の4社は、2004年3月期から2008年3月期までは、若干のばらつきはあるものの増収傾向であった。しかし、2009年3月期では4社そろって減収となった。
 Cなお、フジテレビの単体売上数字は、決算短信によると、1,762億円で2008年からは急減している。これは、2009年3月期に誕生したフジ・メディア・ホールディングズの関係で大幅に減ったものである。
 D図1-1の「フジテレビ」の売上3,479億円は、決算短信の数字を基に、前年度との継続を考えて算出したものである。
 ETBSは、他社を尻目に、2009年3月期には、前年度をわずか14億円ではあるが上回り、9年前の2001年3月期と同じレベルに回復した。

1−2.五大キー局の利益の推移(図1−2):

 売上では、マクロ的にみれば、ほぼ横ばいとも言える状況であったが、当期利益でみると、まさに波乱万丈といった変動ぶりである。売上の推移で用いたのと同じ決算短信からのデータに基づき当期利益の推移を右の図1−2に示す。

(1)5社合計の利益の推移:

 @5社の合計でみると、2006年3月期に一旦落ち込み、翌年回復したが、その後、再び下落し、2009年3月期には、リーマンショックの影響もあってか、大きく落ち込んだ。
 A5社合計の利益が2006年3月期に落ち込んだのは、フジテレビの利益が大きく落ち込んだ(前期と比べると、金額で180億円落ち込み、75.6%もの減収となった)からである。
 Bフジテレビが、2006年3月期に大幅な減益となったのは、2005年に起きた「ライブドア騒動」の結果、345億円もの投資有価証券売却損を、特別損失として計上した結果である。
 注: ライブドア騒動とは、ライブドアの堀江社長(当時)がフジテレビの経営権奪取を目指して、親会社のニッポン放送の株式を買い占めた事件である。詳しくは右をクリック: ニッポン放送の経営権問題

(2)各社ごとの利益の推移:

 @日本テレビ(NTV):
  @)2000年3月期から2002年3月期までは、300億円を超す利益を計上しており、売上高利益率も10%を超して「優良会社」であった。
  A)ところが、2003年以降は減益傾向に転じ、2007年3月期に一旦増益になったものの、大きく利益を減らした。
  B)とくに、2009年3月期の利益は32億5千万円で、10年前(2000年3月期)の322億6千万円のほぼ1割という惨状である。
  C)会社側では、2008年3月期から続く減益の理由として「サブプライムローン問題」に端を発した経済不況による広告収入の減少ををあげている。
 A東京放送(TBS):
  @)2001年3月期の171億円から、2004年3月期の40億3千万円まで、直線状で減少したが、その後は増益に転じ、2008年3月期には171億7千万円となって、2001年3月期のレベルまで回復した。
  A)ところが、2009年3月期には一気に38億円という赤字に転落してしまった。その要因として、決算短信を見ると、広告収入の落ち込みがあげられている。ただ、売上だけをみると、若干の増収であるにも関わらず大幅減益による赤字転落とは、なんとなく釈然としない。
  B)しかし、広告収入は極めて利益率の高い収入であり、その減少は、ストレートに利益の減少を招く。広告収入については、項を改めて分析する。
 Bフジテレビ:
  @)2006年3月期に58億4千万円と、前期比180億円と大きく落ち込んだ事はすでに述べた。その翌年にはすぐに前のレベル(230億円強)まで回復したが、2008年3月期にはまた151億2千万円となって、前期比87億8千万円の減益となった。
  A)2009年3月期もほぼ横ばいであるが、これは、冒頭で述べたように、ライブドアから受け取った和解金309億円のおかげであり、これがなければ赤字に転落していただろうと思われる。
 Cテレビ朝日:
  @)2004年3月期から毎期上下動を繰り返してきたが、2009年3月期にはついに20億8千万円の赤字を計上してしまった。
  A)この原因として、決算短信で会社側があげているのは、やはり広告収入(とくに、スポット広告収入)の落ち込みである。
 Dテレビ東京:
  @)2003年3月期から2006年3月期までは着実に利益を増やし続けたが、翌期からは、一転減益に転じ、2009年3月期にはついに、24億1千万円の赤字となってしまった。
  A)決算短信を見ると、業績不振の原因として会社側があげているのは、他社と同様、経済不況による広告収入の減少である。

1−3.減益の原因:

 @上記でみたとおり、五大キーテレビ局は2009年3月期に未曽有の「不況」に直面した。その原因として、どの会社も、広告収入の落ち込みをあげている。そこで、次項では、広告収入の減少が、なぜ、利益の減少に直結するのか、テレビ局の収入構造を分析してみよう。
 A減益のもう一つの原因としては、2012年から完全移行する地上デジタル放送のための設備投資があげられる。この点については、別の機会に分析してみたい。
図2 五大キーテレビ局の収入構造 
(1)テレビ放送事業収入 (1-1)放送収入 (1-1-1)タイム広告収入
(1-1-2)スポット広告収入
(1-2)番組販売収入等
(2)その他事業収入

2.五大キーテレビ局の収入構造:

 民間テレビ局の本業はテレビ番組を一般視聴者向けに放送する事であるが、だからといって視聴者から代金を徴収していない。(NHKの場合は、「受信料」として、強制的に徴収しているので、民間放送局とは根本的に異なる。それでは、どこから収入を得ているかというと、右の図2のように説明できる。
 収入源は、まず「テレビ放送事業収入」と「その他の事業収入」に二分される。

 (1)テレビ放送事業収入: テレビ番組の放送とそれに関連する事業により得られる収入で、「放送収入」と「番組販売収入等」に二分される。
  (1-1)放送収入: テレビ番組の放送そのものから得られる収入で、「広告収入」とも呼ばれる。具体的には、その番組に伴うタイム広告収入と、番組の間に流されるスポット広告収入とに二分される。
   (1-1-1)タイム広告収入: 「タイム広告」とは、スポンサー企業の名前が提供番組の前後・途中で紹介されるタイプのCMである。このCMを流す対価として得られる収入が、タイム広告収入である。。
   (1-1-2)スポット広告収入: 「スポット広告」とは、基本的に番組と番組の区切りの1分間(ステーション・ブレイク、略して「ステブレ」)に流されるCMである。通常、この1分間に15秒単位で4本のCMを流すそうである。スポットCMのほとんどは、このスポットCMであるが、他にパーティシペーション・スポット(略してPTスポット)と案内スポットがある。
  注: PTの一例としては、ある番組の提供スポンサーが必要な予算をすべて賄えきれない場合、そのスポンサーの了承のもとに、何社かのスポンサーを募り、彼らのCMを番組中に流す。そのCMをPTスポットCMと呼ぶ。
  (1-2)番組販売収入等: テレビ番組を系列のローカル局等に販売する事により得られる収入や、スタジオを運用する事により得られる収入等。
  注: キー局、準キー局、ローカル局等の関係については、項を改めて解説する。
 (2)その他事業収入: テレビ局では、番組の放送以外にも様々な事業を展開しており、それらの事業から得られる収入である。具体的には以下のようなものがある。
  @)映画、音楽、美術及びスポーツ事業、イベント事業等から得られる収入
  A)出版物の販売、ビデオソフト等の企画・制作・販売等、ノベルティ商品の販売
  B)不動産事業収入(土地及び建物の賃貸事業収入)等々

3.五大キーテレビ局の収入構造別収入金額の推移:

 それでは、上記収入構造別の収入金額がどのように推移しているのかを五大キーテレビ局でみてみよう。
図3−1 五大キー局合計の収入構造別収入金額の推移 

3−1.五大キーテレビ局合計の収入構造別収入金額の推移(図3−1):

 2004年3月期から2009年3月期までの6年間について、五大キー局を合計した場合の収入構造別収入金額の推移を右の図3−1に示す。

 @「タイム広告収入」は、2004年から2007年までは、微増微減を繰り返していたが、2008年からは連続して微減となった。それでも、5千億円台はキープしており、2004年からの6年間はほぼ横ばいであった、と言える。
 A一方、「スポット広告収入」は、2004年から2005年にかけて大きく増加した後は、年々減少しており、とくに、2009年には4千億円台ぎりぎりまで減少した。ピークの2005年3月期から2009年3月期までの4年間で、金額で868億6千万円、減少率で17.7%、と大きく減少した。
 B第1項で、広告収入の減収が減益を招いたといったが、図3−1からわかるように、大きく減ったのはスポット広告収入であって、タイム広告収入は、まだまだ、頑張っている。これは、タイム広告のスポンサーは比較的長期契約に基づく企業が多くて、景気変動の影響が少ない、とみられているためである。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)は、2004年から2009年まで、ほとのど横ばいのままで推移している。
 Dテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」は、2004年から毎年増加し続けており、2008年までは、広告収入の落ち込みをカバーする勢いであった。しかし、2009年には、広告収入の減収を補うほどには増えなかった。
 E「その他事業収入」の利益率は、「広告収入」の利益率よりはかなり低く、売上はなんとかカバーできても、利益まではカバーできない。それが、売上が微減であるにもかかわらず、利益が大幅に減少した理由であろう。
図3−2 日本テレビ(NTV)の収入構造別収入金額の推移

3−2.日本テレビ(NTV)の収入構造別収入金額の推移(図3−2):

 日本テレビのデータは、2000年3月期から2009年3月期までの10年間が得られたので、その10年間の収入構造別収入金額の推移を右の図3−2に示す。

 @「タイム広告」収入は、2000年から2002年まで増加したが、2003年以降は減少に転じ、2009年までじりじりと減り続けた。(2002年のピーク値1,593億5千万円が2009年には1,332億七千万円となり7年間で、260億8千万円(減少率16.4%)減少した。
 A一方、「スポット広告収入」は、2000年から2001年までは増加したが、2002年以降は減少に転じ、2005年に若干盛り返したものの、2009年までほぼ直線状で減り続け、2009年3月期には934億円となって、1千億円台をも割り込んでしまった。2001年3月期ののピーク時(1355億6千万円)と比べると、2009年3月期までの8年間で、421億6千万円(減少率31.1%)も減少した。
 B日本テレビの場合、スポット広告は大きく落ち込んだが、タイム広告も落ち込んでしまった事がわかる。これが図1−2で示すように、大幅減益になった主要な理由と思われる。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)も、金額は少ないものの、2001年のピーク時(122億9千万円)から、2009年まで上下動を繰り返しながらも減少し、2009年3月期には103億5千万円となった。
 D一方、テレビ放送事業収入以外の「その他事業収入(日本テレビの決算短信によれば、不動産賃貸事業収入、ノベルティ商品の販売、ビルマネジメント収入、プロサッカー事業収入等)」は、2000年の99億3千万円から、若干の上下動はあるものの増え続け、2009年には407億5千万円となって、400億円台を突破した。
 E日本テレビの場合、広告収入が大きく落ち込み、「その他事業収入」で売上の落ち込みは、ややカバーできたものの、利益面ではカバーできず、大幅な減収になった、と考えられる。


図3−3 東京放送(TBS)の収入構造別収入金額の推移

3−3.東京放送(TBS)の収入構造別収入金額の推移(図3−3):

 東京放送(TBS)のデータは、2001年3月期から2009年3月期までの9年間が得られたので、その9年間の収入構造別収入金額の推移を右の図3−3に示す。

 @「タイム広告」収入は、2001年から2007年までは、2003年を除き増加し、2007年には645億9千万円でピークとなった。しかし、2008年からは減少に転じ、2009年には595億2千万円で600億円を割り込んだ。(2007年から2年間で50億7千万円(7.8%)減少)。
 A一方、「スポット広告収入」は、2001年の1,093億円から、2007年の1,030億5千万円まで、小幅な上下動を繰り返しながらじりじりと下がり続けた。ところが、2008年からは減少幅が拡大し、2009年に859億円まで減少してしまった。(2年間で171億円(16.6%)減少)。
 BTBSの場合は、2007年までは、広告収入はほぼ横ばいで推移したが、それ以降広告費が急激に減少した。2007年のサブプライムローン問題に端を発した世界不況の影響をもろにうけたものと推測される。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(TBSの場合は、「番組製作等」)も、2001年3月期の717億5千万円から2007年3月期の772億6千万円までは増加傾向であったが、2008年からは減少一途となり、2009年3月期には727億2千万円となった。
 D一方、テレビ放送事業収入以外の「その他事業収入(TBSの決算短信によれば、映像・文化事業(各種催物、ビデオソフト等の企画・制作、野球興行等)収入、不動産事業収入等)は、2001年の386億3千万円から2003年の235億6千万円まで落ち込んだ後、増加に転じ、2009年には546億2千万円と大幅に増加した。
 ETBSは、“赤坂不動産”と揶揄されるほど、赤坂での不動産事業を拡大しているが、広告収入の落ち込みはカバーできても、利益面ではカバーできていないようで、これが赤字転落の一大要因と思える。
 注: TBSの不動産事業は、2008年までは50〜60億円というレベルであったが、2009年には187億円と一気に3倍に増えた。


図3−4 フジテレビの収入構造別収入金額の推移

3−4.フジテレビの収入構造別収入金額の推移(図3−4):

 フジテレビのデータは、2004年3月期から2009年3月期までの6年間なので、その6年間の収入構造別収入金額の推移を右の図3−4に示す。

 @「タイム広告」収入は、2004年から2009年まで、ほぼ横ばいと言える状況であった。
 A一方、「スポット広告収入」は、2004年から2005年にかけては増加したが、2005年以降は減少に転じた。とくに、2009年には1,200億円台も割り込んで1,139億円6千万円となった。これは、2005年のピーク値(1,406億4千万円)と比べると、266億4千万円(18.9%)減少した。
 注: フジテレビ単体の2009年3月期の売上は、前述のごとく、1,762億円で2008年からは急減しているが、ここで取り上げた広告収入については、前年まとでの比較を可能にするために、決算短信の連結決算の項目に記載されている数字を用いた。
 Bフジテレビの場合、広告収入が落ち込んでいるにも関わらず、利益は減っていないが、それは何度も述べているライブドアからの和解金309億円を特別利益として計上したからであり、もし、それが無かったとしたら、単純計算で150億円の赤字となっていたのだ。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)は、2004年の284億円から少しは上昇し、2009年には314億2千万円となった。
 D一方、テレビ放送事業収入以外の「その他事業収入(フジの決算短信によれば、テレビ放送番組の企画制作・技術・中継事業等の収入、オーディオ・ビデオソフト等の製造販売、音楽著作権管理等の収入、通信販売、生花販売による収入、および、人材派遣、動産リース、ソフトウェア開発、出版等による収入等々))は、2008年に急増した後、一気に476億8千万円となって、前年比150億円近く落ち込んだ。これは、フジ・メディア・ホールディングズの関係でそうなったものと思われる。
図3−5 テレビ朝日の収入構造別収入金額の推移

3−5.テレビ朝日の収入構造別収入金額の推移(図3−5):

 テレビ朝日のデータは、フジテレビと同じく、2004年3月期から2009年3月期までの6年間なので、その6年間の収入構造別収入金額の推移を右の図3−4に示す。

 @「タイム広告」収入は、2004年3月期の888億3千万円から2009年3月期の962億8千万円まで、増加を続けた。(増加額74億5千万円、増加率8.4%)。
 A一方、「スポット広告収入」は、2004年から2006年にかけて増加し、2006年3月期には1千億円を突破して1,008億6千万円となった。だが、2007年以降は減少に転じ、2009年3月期には860億5千万円まで減少してしまった(減少額148億1千万円、減少率14.7%)。
 Bテレビ朝日の場合、「タイム広告収入」は増え続けたものの、「スポット広告収入」が、減少してしまい、広告収入合計でみると、減少傾向となってしまった。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)は、2004年の130億9千万円から少しづつ上昇し、2009年には138億円となった。
 D一方、テレビ放送事業収入以外の「その他事業収入(テレビ朝日の決算短信によれば、イベント事業、ビデオ・DVD販売、出版、出資映画事業、ショッピング事業、放送用機器等の販売等)は、2004年3月期の104億4千万円から順調に伸び続け、2009年には、248億円となって、2004年の倍以上(2.4倍)に成長した。
 Eテレビ朝日の場合、業績不振の原因は、スポット広告収入の大幅な減少である事は明らかである。


図3−6 テレビ東京の収入構造別収入金額の推移

3−6.テレビ東京の収入構造別収入金額の推移(図3−6):

 テレビ東京のデータは、2003年3月期から2009年3月期までの7年間なので、その7年間の収入構造別収入金額の推移を右の図3−6に示す。

 @「タイム広告」収入は、2003年3月期の584億5千万円から、翌年に減少したものの、2007年3月期の634億8千万円まで、増加し続けた。しかし、2008年からは減少に転じ、2009年には600億円を割り込んで599億1千万円となった。
 A一方、「スポット広告収入」は、2003年から2006年にかけて増加し、2006年3月期には287億9千万円となった。だが、2007年以降は減少に転じ、2009年3月期には244億7千万円まで減少してしまった(減少額43億2千万円、減少率15.0%)。
 Bテレビ東京の場合、広告収入は2008年から減少に転じ、2009年3月期には大きく落ち込んだ、という事がわかる。
 Cテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)は、2003年の80億8千万円から2006年の91億5千万円までは、増加傾向であったが2007年に落ち込んでからは60億円台後半で推移している。
 D一方、テレビ放送事業収入以外の収入(テレビ東京の場合は、「ライツ事業収入」と呼んでおり、決算短信によれば、“放送番組の周辺権利を利用した事業、映画出資事業、イベント事業、音楽著作物の管理等”となっている)は、2003年3月期の65億3千万円から順調に伸び続け、2009年には、165億7千万円となって、2003年の2.5倍に成長した。
 Eこうしてみると、テレビ東京の赤字転落の原因は、広告収入の落ち込みが主な原因である、と言えるであろう。

4.五大キーテレビ局の収入構造別構成比率の推移:
図4−1 五大キー局全体の収入構造別構成比率の推移

 ここで、広告収入がテレビ局の主要収入源である事を確認する意味でも、収入構造別構成比率の推移を見てみよう。


4−1.五大キーテレビ局全体の収入構造別構成比率の推移(図4−1):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2004年から2009年まで40%〜41%台で推移しており、この6年間、ほぼ横ばいのままである。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、38%前後であったものが、2009年には、32.9%にまで低下した。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)の構成比率は、この6年間、ほぼ11%前後のままである。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2004年の9.2%から年々上昇し、2009年3月期には15.0%となった。
 Dつまり、五大キーテレビ局全体の構成比率の推移でみると、2004年から2009年までの6年間、スポット広告収入の構成比率が減少し、その減少分を「その他事業収入」で補った、という事である。

図4−2 日本テレビ(NTV)の収入構造別構成比率の推移


4−2.日本テレビ(NTV)の収入構造別構成比率の推移(図4−2):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2002年の3月期に50%を突破して以来、2005年3月期までは、50%を超えていた。その後は若干低下し、2009年には48.0%である。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、2005年3月期までは40%を上回っていたが、2006年以降は低下傾向となり、2009年2月期には33.6%まで低下した。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)」の構成比率は、若干の変動はあるものの、4%弱でほぼ横ばいで推移している。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2000年の3.4%から、若干の上下動はあるものの、上昇を続け、2009年3月期には、14.7%まで拡大した。
 DNTVの場合は、広告収入(とくにスポット広告収入)が大きく落ち込み、それを放送事業以外の事業収入でカバーしている、という事情がみてとれる。

図4−3 東京放送(TBS)の収入構造別構成比率の推移


4−3.東京放送(TBS)の収入構造別構成比率の推移(図4−3):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2001年3月期から2008年3月期までは、じりじりと上昇傾向であったが、2009年3月期には2%近く下落した。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、2001年3月期から2008年3月期までは、じりじりと下落傾向であったが、2009年3月期には一気に5%近く下落した。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組製作収入等」)の構成比率は、2001年から2009年まで、ほぼ横ばいで推移した。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2001年から2003年まで低下したが、2004年以降はじりじりと上昇を続けた。そして、2009年には一気に20.0%となった。
 DTBSの場合、2001年から2008年までは、構成比率にそれほど大きな変動はなかった。ところが、2009年3月期に、広告収入(とくにスポット広告収入)が大きく下落し、それを放送事業以外の事業収入でカバーした、という事である。このへんの事情は前述のNTVと極めて似通っている。

図4−4 フジテレビの収入構造別構成比率の推移


4−4.フジテレビの収入構造別構成比率の推移(図4−4):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2004年から2008年まで低下気味で推移した後、2009年に3%以上増加した。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、2004年から2005年にかけて上昇した後、2006年以降はじりじりと低下した。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)」の構成比率は、2004年から2009年にかけて若干上昇した。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2008年に増加した後、2009年にはそれ以上落ち込んだ。
 Dフジテレビの場合、NTVやTBSとは異なり、2009年には、広告収入の構成比率は、前年よりは増加した。。


図4−5 テレビ朝日の収入構造別構成比率の推移


4−5.テレビ朝日の収入構造別構成比率の推移(図4−5):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2004年の45.0%をピークに2008年までは低下傾向であったが、2009年には若干盛り返して、43.6%となった。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、2004年の43.0%から2006年までは上昇したが、2007年以降下落に転じ、2009年3月期には40%を割り込んで39.0%となった。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)」の構成比率は、6%前後で、ほぼ横ばいのまま推移した。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2004年の5.3%から年々上昇を続け、2009年には10%を超えて11.2%となった。
 Dテレビ朝日の場合、構成比率でみると、スポット広告収入が減少し、それを「その他事業収入」の伸びで補っている。これは、NTVやTBSと同じパターンである。


図4−6 テレビ東京の収入構造別構成比率の推移


4−6.テレビ東京の収入構造別構成比率の推移(図4−6):

 @「タイム広告収入」の構成比率は、2003年の60.1%からじりじりと低下気味で推移し、2009年には55.7%となった。
 A「スポット広告収入」の構成比率は、2003年の24.9%から2006年の26.6%までは上昇し続けたが、2007年以降は逆に低下に転じ、2009年には22.8%まで下がってしまった。
 Bテレビ放送事業収入のうち、広告収入以外の収入(「番組販売収入等」)」の構成比率は、2003年の8.3%から2009年の6.1%まで、途中で若干の上下動はあるものの、低下した。。
 Cテレビ放送事業収入以外の「その他事業収入」の構成比率は、2003年の6.7%から年々上昇を続け、2009年には15.4%となった。
 Dテレビ東京の構成比率は、放送事業収入のすべての項目(タイム広告収入、スポット広告収入、番組販売収入等)が減少し、それを「ライツ事業収入」の伸びで補っている。これは、他の四局には見られないパターンである。

4−7.広告収入がテレビ局の収入に占める割合:

 @ここまでみてきたように、広告収入がテレビ局収入の中で極めて大きな比重を占めている事がわかる。
  @)五局の合計でみると、2004年3月期にはの89.5%で、その後減少したとはいっても、2009年3月期でも84.0%を占めている。
  A)日本テレビ(NTV): 2000年には91.6%、その後減少したが、2009年で81.6%。
  B)東京放送(TBS): 2001年には59.6%、2009年で53.3%。TBSの場合は、他の4局と違い、広告収入の比率はそれほど大きくない。
  C)フジテレビ: 2004年には77.2%、2008年で75.5%と減少していたが、2009年に78.3%へ上昇した。この理由は何度も述べているフジ・メディア・ホールディングズとの関係でそうなったものと思われる。ただ、フジテレビの場合、広告費全体でみると、それほど大きな落ち込みとはなっていない。
  D)テレビ朝日: 2004年には88.0%、2009年には82.6%。
  E)テレビ東京: 2003年には85.0%、2009年には78.5%。
 Aその広告収入がじり貧傾向になったわけであるから、テレビ局の業績が悪化するのは、ある意味当然である、といえる。
 Bテレビ局としても広告収入の減少に対して漫然としているわけではなく、広告収入の確保を目指して努力はしている。しかし、その努力は、どうも、視聴者の期待を裏切る方向で行われているようなのだ。
 Cその一つの例が、最近多くなった「パチンコ業界」や「消費者金融業界」の広告放送である。これらは、テレビの全盛期には、テレビ局が広告を流す事を拒否していた(と言われている)業界なのだ。でも、背に腹は代えられず、金のために節を曲げた、というわけだ。
 Dもう一つの例は、恥も外聞もかき捨てた視聴率確保戦術である。やらせ等の問題は論外として、最近多いのが、番組内で別の番組を宣伝するために、その番組の主演タレントをゲスト出演させて番組の紹介をさせる、という極めて不自然な手段だ。このようなやり方で視聴率が上がると思っていたら、ジャーナリストとしての感覚を疑わざるをえない。
 Eテレビの本分は、ジャーナリズムでなければならない。そのための、視聴率アップ作戦、広告収入確保作戦の実施を望みたい。

5.テレビ広告費の推移:

図5 テレビ広告費と名目GDPの推移

 五大キーテレビ局は、広告収入(とくにスポット広告収入)の減少で、業績が悪化し、テレビ朝日、テレビ東京、TBSの3社が、2009年3月期には赤字に転落した事をみてきた。そこで、電通が公表している資料から、テレビ広告費の推移をみてみよう。
 1985年から2008年までのテレビ全体の広告費の推移と、名目GDPの推移を右の図5に示す。

 @1985年、テレビ広告費は1兆630億円で、1兆円をわずかに上回っていた。その後、バブル経済の発生に歩調を合わせるように増加し、1991年に1兆6,790億円で一旦ピークをうった。
 A名目GDPもその間、323兆5千億円から468兆2千億円まで、ほぼ直線状で増加した。
 Bバブル崩壊の後、テレビ広告費は、下落に転じ、1993年に1兆5,890億円で底を打ってから再び上昇に転じた。そして、1997年に2兆円を突破して2兆80億円で2度目のピークとなった。
 C名目GDPは、1992年以降も緩やかに上昇を続け、テレビ広告費が2度目のピークとなった1997年に、515兆2千億円でピークとなった。
 D1998年以降2004年までは、テレビ広告費の増減と名目GDPの増減とは歩調が合っている。つまり、名目GDPが減少するとテレビ広告費も減少し、名目GDPが増加すると、テレビ広告費も増加した。
 Eところが、2005年以降は、テレビ広告費は、名目GDPの変動とは無関係に、下落の一途をたどっている。
 Fとくに、2007年から2008年にかけては、名目GDPが上昇したにもかかわらず、テレビ広告費は、大きく下落した(金額で890億円、前年比下落率で4.5%)。
 Gつまり、テレビ広告費は、景気変動だけではなく、それ以外の要因でも下落したわけである。

6.テレビ広告費下落の要因:

 テレビ広告費が減少した理由を正面から分析したデータは、私はまだみつけていないが、大きく以下の2点を指摘したい。
  (1) テレビ広告は、自社の売り上げ増に、本当に役に立っているのだろうか、という疑問がスポンサー企業に生じている。
  (2)インターネットの普及につれ、スポンサー企業が、インターネットを使った広告に重点を移し始めた。
 こうした点を以下、分析してみよう。
図6−1 自動車購入者の購入のきっかけ

6−1.テレビ広告費の効果(図6):

 テレビ広告の効果を直接測定したデータは見つけられなかったが、参考文献9.「テレビCM崩壊」にアメリカの事例が載っていたので、それを右の図6に示す。
 図6−1は、自動車購入者が自動車を購入するにあたって何をきっかけとしたのかを複数回答で求めたものである。

 @図6をながめると、自動車の購買にあたって、アメリカの例ではあるが、テレビ広告はあまり役に立っていない事がよくわかる。
 Aトップの口コミの半分以下という衝撃的数字であり、新聞広告やダイレクトメールにも及ばない。
 Bこうした広告効果に対する疑問がもとなり、日本でも、スポンサー企業が景気動向にかかわらず、テレビ広告費を出し渋るようになったのではなかろうか?

6−2.テレビ広告に対する疑問:

 参考文献1.「マスゴミ崩壊」には、2008年下期以降、広告費を削減した結果、業績が向上した、という皮肉な事例が紹介されている。そのいくつかを下記に再掲する。

 @アサヒビールは、2008年12月期連結決算で、売上が0.1%減少したにもかかわらず、最終利益が0.5%増加して、8年連続で過去最高を更新した。その理由として、広告費や販売促進費等を削減した事をあげている。
 A包装餅・包装米飯のトップメーカーであるサトウ食品工業は、2009年4月期決算で、売上が5%減少の258億円にとどまったものの、純利益は27%増の6億円となった。これは、テレビCMや販促企画を抑制したために、売上は減ったが、コスト削減が効果を発揮したからである。

6−3.媒体別広告費構成率の推移(図6−2):
図6−2 媒体別広告費構成率の推移

 媒体別広告費構成率の推移を、電通の資料から分析してみよう。
 右の図6−2にその結果をまとめて示す。図6−2の上段では1985年から2006年までの、下段には2005年から2008年までの結果が掲載されている。その理由は、電通が、2007年に「日本の広告費」の推定範囲を2005年に遡及して改訂したからである。
 ここで取り上げた媒体は、以下の7種類である。
 (1)4大媒体と言われる「新聞」「雑誌」「ラジオ」「テレビ」
  (1−1)新聞: 全国日刊紙、業界紙の広告料および新聞広告制作費
  (1−2)雑誌: 全国月刊誌、週刊誌、専門誌の広告料および雑誌広告制作費
  (1−3)ラジオ: 全国民間放送の電波料および番組制作費とラジオCM制作費[注:事業費は含まない]
  (1−4)テレビ: 全国民間放送の電波料および番組制作費とテレビCM制作費[注:事業費は含まない]
 (2)SP広告、プロモーションメディア広告: これは、下記の7項目に分類される。
  (2−1)屋外広告: 広告板、ネオン等
  (2−2)交通広告: 交通機関等の広告
  (2−3)折込広告: 新聞に折り込まれるチラシ広告
  (2−4)DM: ダイレクトメールの郵送料・配達料
  (2−5)フリーペーパー・フリーマガジンの広告料
  (2−6)POP広告: POP(店頭販促物)の製作費
  (2−7)電話帳広告
  (2−8)展示・映像その他: 展示会、博覧会、広告用映画・ビデオ等の費用
 (3)衛星メディア関連広告: 衛星放送、CATV、文字放送などに投下された広告費(媒体費および番組制作費)
 (4)インターネット広告: インターネットサイト上の広告掲載費(モバイル広告を含む)および広告制作費(バナー広告等の制作費および企業ホームページの内、商品/サービス・キャンペーン関連の制作費)

 @テレビ広告費が全体の広告費に占める構成比率をみてみると、1985年から1991年(テレビ広告費が一旦ピークに達した年)までは、30%前後でほぼ横ばいで推移した。
 A1992年から1997年(再びピークとなった年)までの構成比率は、テレビ広告費は変動していたが、じりりじりと上昇していた。
 B1998年から2006年までも、構成比率そのものは、34%前後でほぼ横ばいのまま推移した。
 Cしかし、2007年の見直しを反映した下段の図からは、2005年から2008年にかけて緩やかではあるが減少気味である事がみてとれる。
 Dニューメディアとして登場した衛星メディア関連広告をみると、その構成比率は徐々に増加はしているものの極めて少なく、経営が苦しいであろうことを推察させる。
 E一方、インターネット広告の構成比率は、1996年に0.03%で初登場して以来、順調に上昇している。
 Fインターネット広告の構成比率を他の媒体の構成比率と比べてみると、
  @)1999年には、衛星メディア関連広告を追い抜いた。
  A)2004年にはラジオ広告を追い抜いた。
  B)2007年の見直しを反映させると、2006年には、雑誌広告を追い抜いた。
という事がわかる。
 Gインターネット広告は、この調子でいくと、数年後には、新聞広告を追い抜くものと思われる。
 Hこれまでのところ、インターネット広告は、新聞・雑誌・ラジオの広告を食って伸びており、テレビ広告を減らすところまでには至っていないようにもみえる。しかし、将来を展望すれば、テレビ広告がインターネット広告に食われるのは火を見るよりもあきらかではなかろうか?

7.負のサイクルに入ったテレビ局:
図7 テレビ局の負のサイクル


 ここまでみてきたように、テレビ局の主要収入源は広告収入であるが、それが減少していることがわかった。実は、広告収入の減少はテレビ局にとってはまことに嫌な負のサイクルを招くのである。そのサイクルを右の図7に示す。

 @広告収入が減ると、テレビ局は利益確保のためにコスト削減に着手する。コスト削減でもっとも手っ取り早いのは番組制作費を削る事である。。
 A番組制作費を削ると、当然のことながら、粗製乱造につながり、番組の質を低下させる。
 B番組の質が低下すると、テレビ局の命とも言える視聴者が減り、視聴率が低下する。
 C視聴率の低下は、スポンサー企業を益々テレビCMから遠ざけ、広告収入をさらに減少させる。こうして、テレビ局にとって、もっとも避けなければならない「負のサイクル」が完成してまうのである。

 注: 視聴率について
 
 @視聴率(しちょうりつ)とはあるテレビ番組をその地区のテレビ所有世帯のうち何パーセントが視聴したかを表す推定値であり、一つの指標である。視聴率には個人視聴率と世帯視聴率があるが、一般的に視聴率といえば世帯視聴率のことを指す。
 A視聴率と広告収入とは関連があり、視聴率が高ければ広告収入も増えるようになっている。そのため、テレビ局は視聴率のアップに血眼になるわけである。
 Bしかし、ここでの視聴率は世帯視聴率であり、スポンサー企業にとってはたして広告効果はあるのかという疑問が生まれ、個人視聴率を対象にするべきではないか、という意見が出てきた。
 C日本国内における世帯視聴率は、長い間、「ニールセン」と「ビデオリサーチ」の2社が測定していたが、2000年3月に「ニールセン」が日本国内における視聴率調査から撤退した。その結果、今では、「ビデオリサーチ」の測定した結果のみが用いられることとなった。「ニールセン」の撤退の理由は個人視聴率導入に関して民放キー局と意見が対立したからだとされる。
 D民放キー局が反対したのは、個人視聴率の導入がテレビ視聴者の本当の関心がどこにあるかを明らかにし、結果として広告収入の減少につながるのではないか、という後ろ向きの発想のためであったと思われる。しかし、それが、結果として、視聴者のテレビ離れを招いたのではないかと思われ、まさに墓穴を掘った反対であった、と言わざるをえない。

8.最後に:

 今回はテレビ局の経営状況について、キー局の決算短信をベースに分析した。
 テレビ局は、今までまさに「わが世の春」を謳歌していた。テレビ局員の給与はトップクラスで、生涯年収もトップクラスである。しかし、「奢る平家は久しからず」。いま、テレビ局に対して、衰退を告げる鐘の音が、二つの方向から鳴り始めた。
 一つは、ここで取り上げた収入の減少であり、もう一つは、地デジ対策をはじめとする経費の増大である。
 この笛の音を打ち消すために、テレビ局は、なりふり構わぬ経営努力を始めたが、すでに述べたごとく、どうも本質を外れているようである。

 的を外れた経営努力の結果がもたらした一つの例が、TBSの視聴率の崩壊であろう。(参考文献1.「マスゴミ崩壊」に記載されている事例を以下に紹介する)。

 @2009年4月から、TBSは視聴率アップを目指して番組を大幅に改編した。
 Aところが、4月9日、前代未聞の大事件(?)が発生した。その日の全番組の視聴率が一桁台に留まったのだ。しかも、その日の最高視聴率7.2%を記録したのは「水戸黄門」の再放送だったのだ。
 Bこうした全日一桁台の視聴率という惨状は、その後も何度か発生し、TBSはついに、またまた、番組の大改編に追い込まれた。
 Cつまり、2009年3月期で38億円という大幅な赤字決算に落ち込んだ状況を克服すべく着手した「改革」が、視聴者本位という本来の的から外れていたために、かえって、視聴者離れを増幅させる、という皮肉な結果を生み出してしまったのだ。

 次回は、キー局とローカル局の関係、テレビ局と番組制作会社(プロダクション)の関係等を中心にテレビ業界の危機を分析してゆきたい。

参考文献: 1.「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社
        2.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
        3.「最新 放送メディア入門」、稲田 植輝、社会評論社
        4.「2011年 新聞・テレビ消滅」、佐々木 俊尚、文春新書
        5.「新聞・TVが消える日」、猪熊 建夫、集英社新書
        6.「10年後、新聞とテレビはこうなる」、藤原 治、朝日新聞社
        7.
        7-1.日本テレビ決算短信
        7-2.TBSホールディングズ決算短信
        7-3.フジ・メディア・ホールディングズ決算短信
        7-4.テレビ朝日決算短信
        7-5.テレビ東京決算短信
        8.電通:「日本の広告費」
        9.「テレビCM崩壊」、Joseph Jaffe (織田 孝一 監修)、翔泳社 


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マスコミに関連するコラムは以下の通り
120.存亡の機を迎えた新聞(1) 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店
122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界
124.NHK(1):NHKの現状 125.NHK(2):法制度と政府の介入
126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ? 127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)
128.テレビとスポーツ(1):サッカー


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1
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/630.html

記事 [カルト8] 「反原発」イデオロギー強制も日教組教研集会で報告(産経)思想の自由と言いながら思想を押し付けるヒト集団 笑
・教研集会では、「反原発」など日教組のイデオロギーを一方的に押し付けるような授業が
 今年も報告された。

 仙台市立高校の男性教諭は現代社会の授業で、原発の危険性などを取り上げた上で、
 学科ごとに原発に賛成か、反対か、を問う趣旨の質問を実施した。

 教諭は、反対が少ない学科もあったことなどについて「教職員の授業における操作的射程は
 意外と成功しなかった」と報告。さらに「社会科の教師は、ある意図をもって授業をしようと
 するわけだが、そうはなっていない状況がある」と総括し、これまでにも自身のイデオロギーを
 生徒に一方的に押し付けてきたことをうかがわせた。

 神奈川県藤沢市立小学校の男性教諭は原発事故後、「情報が操作されている」ことなどを
 理由に「一つの考えしか許されなくなるのは、太平洋戦争前夜の社会状況に似ている」とし、
 「間違っていることは間違っているといえる子供たちを育てていきたい」と話した。

 http://sankei.jp.msn.com/life/news/120129/edc12012922140002-n1.htm


間違ってるか間違ってないか
それを決めるのはおまえらじゃねー

思想は自由なんだろ。
生徒達を洗脳するな。

嫌なら私立でも教師はできるぞ。

情報が操作されているといって情報を操作する
ひとつの考えしか許されなくなるといってひとつの考え方を押し付ける

特に社会科の教師は要注意だな。

確かに思い出すと、その傾向があったな。

批判されると子供を盾にして普段は洗脳
きめぇ

社会科の教師ってのは、何かすごい妄想を持ってるのが多いのはなぜなんだろう。
中学の時の教師はシューティングゲームは戦争に忌避感を持たせないようにし殺人に対する感覚を麻痺させる政府の陰謀だ。
と真顔で言ってたからなあ。
ちなみに海外製のFPSはCIAの陰謀だそうです。

阿修羅ユーザの中ではどうでしょう? 笑

小坊の頃、作文で原爆ドームに負けない建物つくるっぽいことを
書いたら、親呼出しくらった・・・

社会のテストで核抑止論(当時はそんなの知らなかったが)っぽいことを
書いた奴がいたら、ダメ生徒みたいな烙印で全校集会
で晒されたりと


それが日狂組クオリティ


だから今言おう

>「間違っていることは間違っているといえる子供たちを育てていきたい」と話した。

お前の存在が間違い


生徒が「先生の言ってることはおかしいと思います」とか言ったら全力で潰しにかかりそうだな

中坊の時担任が慰安婦問題を講釈垂れてた時
クラスの一人がまともに反発して
そいつはその後担任だけでなく他の教師からもネチネチ虐めにあって
結局そいつは誰にも頼れなくて孤立して転校していった


こういうサヨク教師への怒りはハンパないんだが
いかんせん上の件がトラウマで今でも2ちゃんでサヨクへ言い返すのに躊躇する

その当時の阿修羅掲示板誕生を被っていたためか
掲げていた真実の探求目標はいまだ半端だった。


日教組の言う思想の自由

1)彼らのイデオロギーを受け入れない人間の存在は、彼らのイデオロギーが弾圧されており思想の自由が無いからである。
2)故に、このような状況は是正されなければならない。
3)彼らのイデオロギー以外の思想が存在する場合は1)に戻れ。

カルト宗教そのままだな♪

今考えると、小学校のときの一人を除いて左翼という素敵具合だった
そしてその唯一の先生、異様に保護者受けが良かった
日教組のいう「保護者が子どもの教育内容を決められる」というのを、本当にやったら日教組の期待する教育内容にはならない。


ソ連崩壊、中国資本主義化の前、ソ連と中国マジで天国に書いてあったからなあ、地理の教科書。
粛清も強制収容所も文革も大躍進もオール・スルー。


生徒に「あんたの考えは間違ってる」と突っ込まれた時に
こういう教師はどういう行動を取るんだか?と思ってる人へ

答えは下


授業で無視、
他の生徒を使ってそいつをいじめさせる
保護者に面談で暴言
内申書で悪く書く

この辺は実体験


ヒデーな
初めから結論を用意して持ち込む、思想の誘導だ


洗脳ですね
なんのために教師やってるのかよくわかります♪


http://www.asyura2.com/11/cult8/msg/880.html

コメント [原発・フッ素20] 鹿児島湾(錦江湾)の養殖カンパチからセシウム検出・給食危ない (乖離のぶろぐ)  赤かぶ
14. 2012年2月01日 14:49:05 : 2YrS6BKOTU
>13
まったくであります。
これだけの過失傷害・致死事件にもかかわらず、誰も逮捕されず、強制捜査さえおこなわれる気配もない。
それを問題視するマスコミも皆無。
世界最低レベルの無法国家ですな。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/603.html#c14
記事 [マスコミ・電通批評12] 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界  (2010年2月13日記載)
2006年度の利益の図です。リンク元にはもっと多くの表が載っています。

http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-123.html

123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界  (2010年2月13日記載)

 前回は、テレビ業界の苦境について、五大キー局の経営状況を中心に分析した。広告費の減少が大幅な減益を招いている状況をみてきた。
 今回は、テレビ業界のみならず、放送業界の現状を分析する事とする。

 今回のコラムに用いたデータ等は、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用した。

1.放送サービスと周波数帯:
図1−1 主な放送サービスとその開始年

 放送法によれば、放送とは、「公衆によって直接受信される事を目的とする無線通信の送信」、のこととされている。まず、最初に。その「放送」を様々な切り口で分析・分類してみよう。。

1−1.放送サービスの種類と開始年(図1−1):

 まず最初に放送サービス」にはどんなものあってが、いつからそのサービスが開始されたのかを見てみよう。平成17年版「情報通信白書」に掲載されている図表を右の図1-1として示す示す。

 @無線によるラジオ放送が始まったのが1925年。周波数帯でいうと「中波」を利用したAM放送であった。
 AAMラジオだけの放送は戦後も続いたが、1953年にはモノクロではあるが、NHKによるテレビ放送が始まった。一方、カラーテレビは、1957年、NHKが試験放送を始めた。そして、本放送が開始されたのは1960年、NHK総合と教育のみならず、民間放送(日本テレビ、TBS、読売テレビ、朝日放送)でも放送が始まった。
 Bラジオ放送については、短波放送(1954年)、超短波(FM)放送(1969年)とサービスが広がっていった。
 C2000年代はじめまでは、地上放送(地上に設置された送信機を使う放送)はアナログ技術を使っていたが、2003年12月に、東京・大阪・名古屋の三大都市圏で、地上テレビ放送のデジタル送信が始まった。
 D人工衛星を使った衛星放送の場合、アナログ放送が1984年から始まり、そして2000年には、デジタル放送も始まった。
 注1: BS放送とは放送衛星を使った放送で、CS放送とは通信衛星を使った放送である。
 注2: 衛星放送のメリットの一つは、衛星から送信される一つの電波で日本の全域がカバーされる事であり、地上テレビ放送では届きにくかった山間部や離島でも、楽々カバーできる。
 Eテレビの難視聴域対策としては、早くからケーブルテレビがスタートしていた。そのケーブルテレビのデジタル化も、BS放送のデジタル化と合わせて2000年からスタートしている。
 F2003年に始まった地上デジタル放送は、その後、徐々に放送エリアを拡大している。そして、2011年7月24日には、従来のアナログによるテレビ放送は終了し、地上デジタル放送に一本化される事が決まっている。
 Gテレビ放送のデジタル化により、様々な利用形態が可能となり、世界的にもデジタル化が進んでいる。
 注: テレビ放送のデジタル化で実現する新たなサービス等
  @)高品質の画像・音声データを楽しむ事ができる。
  A)マルチ編成(一つのチャンネルで複数の番組を同時に放送する)が可能となる。
  B)放送をデータ使い視聴者のニーズに応じる双方向型の情報サービスの提供。
  C)移動体や携帯端末での安定した受信。
  D)緊急警報などの自動受信。
  E)自動録画、等々。

1−2.放送事業と電波:

 放送事業には電波が欠かせない。次には、その電波と放送事業の関係について分析してみよう。

(1)放送に利用される周波数帯(図1−2):

 放送は無線を使って行われているが、その無線には周波数というものがある。その周波数の利用状況を右の図1−2に示す。この図1−2の元データは、参考文献10(「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」)から引用したものである。

 @実用に供される周波数帯は、長波からミリ波まで、30KHzから300GHzまで、であるが、放送に利用されているのは、中波からマイクロ波、300KHzから30GHzまでの電波である。
 Aラジオ放送に利用されている周波数帯は以下の3種類です。
  @)中波(AMラジオ放送): AMラジオ放送は、中波(300KHz〜3MHz)のうち、526.5KHz〜1606.5KHzを利用している。
  A)短波(短波ラジオ放送): 短波ラジオ放送は、短波(3MHz〜30MHz)のうち、5.9MHz〜6.2MHzや9.4MHz〜9.9MHzなどを用いている。
  B)超短波(FMラジオ放送): FMラジオ放送は、超短波(30MHz〜300MHz)のうち、76MHz〜90MHzを利用している。
 B一方、テレビジョン放送には、以下の二つの周波数帯が利用されている。
  @)超短波(VHF): VHFテレビ放送として、90MHz〜108MHzに1〜3チャンネルが割り当てられ、170MHz〜222MHzに4〜12チャンネルが割り当てられている。
  A)極超短波(UHF): UHFのテレビ放送としては、470MHz〜770MHzに13〜62チャンネルが割り当てられています。
 C図1−2をみればわかるように、超短波(VHF)からマイクロ波(SHF)の範囲の周波数はとても利用しやすく、多くの用途に利用されている。携帯電話事業や放送事業に利用されている周波数帯もこの三つの帯域である。
 Dこの三つの帯域は、事業者が利用しやすく、需要が大きい。そこで、2001年に電波法が改正された際に、VHFを利用しているテレビの地上アナログ放送などを、UHFに移し、デジタル化される事が決定された。テレビ放送が引っ越した結果、空いたVHF周波数については、需要が逼迫している携帯電話事業者などが利用する事になる。

(2)電波利用料と電波利権(図1−3):

 公共の財産である電波を利用している事業者等からは、1993年以降、国が電波利用料を徴収している。逆に言うと、1993年までは、電波利用料は無料であった。 2007年度の電波利用料の総額は653億2千万円であるが、その内訳は右の図1−3のようになっている。
図1−3 2007年度 電波利用料の内訳

 @この電波利用料の算出方法は、放送事業者に極めて有利になっているので、放送事業者が払った電波利用料は、全体のわずか5.8%(38億円弱)にすぎない。
 A電波利用料は、総務省により「無線局」単位で課金されるようになっている。つまり、携帯電話事業者のように多数の無線局を持つ事業者は、多額の電波利用料(全体の85.7%(約560億円))を負担させられている。
 Bつまり、下に示すように、放送事業者は、収益の大きさの割には、極めて少い電波利用料ですむような仕組みになっている、という事だ。
  @)放送事業者の売上合計は、2007年で4兆1,793億円、それに対して電波利用料はわずか、38億円、比率では、1,100対1。
  A)一方、携帯電話事業を営む電気通信事業の売上合計は、2007年で15兆3,063億円、携帯電話やPHSといった移動通信だけに限定すると、全体の6割なので約9兆円、それに対して電波利用料は560億円、比率では、161対1。
  B)つまり、放送事業者は、携帯電話等の事業者に比べて、売上規模で約7分の1の電波使用料でビジネスを展開できている。
 C電波利用料には、安すぎるという指摘のみならず、既得権益として一種の「電波利権」と化しているという指摘もある。
 Dアメリカやイギリスでは、周波数の利用はオークションにかけられ、公共財である電波を国家財政に役立てている。オークションの結果、テレビ局からの電波利用料は、アメリカでは年平均約4,600億円、イギリスでは2,250億円となっており、日本の38億円の何十倍という収入が国家にもたらされている。
 E日本では、放送事業者に対して、総務省が「放送免許」を交付しており、これが「電波利権」の温床となっている。「放送免許」を持っていない事業者は、日本で放送事業に参入できない。
 F「放送免許」は、電波法に基づき、5年ごとに更新される事になっているが、既存の放送局以外の事業者が放送免許を交付される、という事は決してない。
 G日本でも「放送免許」をやめて、オークション制を導入すべき、という意見もあるが、いまだに改革は進んでいない。世論形成に多大な影響力を持つテレビ業界がこぞって反対するわけだから、改革が実現する事はまずないだろう。
 H日本のテレビ業界は、放送免許という特権に守られ、格安の電波利用料という好条件に恵まれて、高収益なビジネスとして君臨してきた。とくに、在京キー局は高給で有名であるが、インターネットの普及とともに、その環境は大きく変化し、斜陽産業へと移りつつある。

表1 送信方法と放送事業者数
 地上系  テレビ(単営)  VHF     16 
UHF 77 
ラジオ(単営) AM 13 
FM 271 
短波 1 
 テレビ・ラジオ兼営 34 
 文字放送単営 2 
 地上系 小計 414 
 衛星系  BS放送 テレビ 9 
その他 2 
 CS放送
  (110度CS以外) テレビ 99 
その他 9 
 110度CS放送 テレビ 12 
その他 2 
 その他 1 
 衛星系 小計 126 
 ケーブルテレビ 522 

(3)送信方法と放送事業者(表1):

送信方法の違いからみた放送事業者の数は右の表1のとおりである。

 @地上系: 地上に建設した電波塔から電波を放出して放送を提供するもの。
  @)テレビだけを営業している事業者数は、VHFで16社、UHFで77社、合計93社である。
  A)ラジオだけを営業している事業者数は、AMで13社、FMで271社、短波で1社、合計285社。なお、FM社のうち、218社はコミュニティ放送の会社である。
  B)テレビとラジオの両方を営業している事業者数は34社。
  C)文字放送だけを営業している事業者数は2社。
  D)地上放送の事業者数は、合計で414社。
 A衛星系: 人工衛星で宇宙から電波を降らして、放送を提供するもので、地上系ではカバーできない広範な地域をカバーできる、という利点がある。
  @)BS放送の事業者数は、テレビが9社、それ以外(データ放送)が2社。
  A)110度CS以外のCS放送の事業者数はテレビが99社、それ以外が9社(音声放送5社、データ放送4社)。
  B)110度CS放送はすべてデジタル放送で、テレビが12社、それ以外(データ放送)が2社。
   注: 110度CS放送とは、東経110度(BS用放送衛星と同じ位置)にある通信衛星を利用するCS放送のこと。
  C)その他(2.6GHz帯衛星デジタル音声放送)が1社。
  D)衛星放送の事業者数は、@)からC)までを合計すると134社となるが、@)からB)までを二つ以上兼営している事業者があるため、純計では126社である。
 Bケーブルテレビ: 地上放送や衛星放送とは違って、無線ではなくケーブルを利用して放送を提供するもので、有線ケーブルテレビジョンとか、CATVとも呼ばれる。事業者数は522社と極めて多い。

2.放送事業規模の推移と現況:

 日本の放送業界は、1925年のラジオ放送開始以来、順調に成長してきた。その後、1953年にテレビ放送が始まり、ケーブルテレビ、衛星放送と通信形態も多様化した。さらに、最近ではデジタル放送も始まっている。この項kでは、そうした放送事業の形態別規模の推移と現況を分析してみよう。

2−1.放送事業規模の推移(図2−1):

 送信方法の違いに着目した放送事業毎の売上規模の推移を下の図2−1に示す。
図2−1 放送事業の売上の推移(1)

 @地上系民間放送事業者: 1963年から2007年までの44年間を青の折れ線グラフで示す(目盛は左端)。同時に名目GDPの推移を赤の折れ線で示す(目盛は右短)。この両者を比べると、以下の事が言える。
  @)経済の成長とともに、地上系民間放送事業者の売上も順調に拡大した。1963年の1,071億円から、バブル崩壊直前の1991年の2兆1,876億円まで、28年間で、20.4倍に拡大した。
  A)一方、名目GDPは、1963年には25兆550億円であったが、1991年には468兆2,340億円となり、同じ28年間で18.7倍となった。つまり、経済が拡大していた時期には、地上系民間放送事業者の売上の伸びは、名目GDPの伸びを上回っていた。
  B)バブル経済の崩壊後、名目GDPは緩やかに増加し続けたが、一方、地上系民間放送事業者の売上は、1992年・1993年と連続して減少し、1993年に2兆785億円で底をうった。その後上昇に転じ、1997年に2兆5,523億円で再びピークとなった。
  C)名目GDPも、1997年の515兆6,440億円をピークに減少に転じ、2003年の490兆2,940億円まで、若干の上下動はあるが緩やかに減少した。2005年からは回復に向かい、2007年には515兆8,050億円となって、1997年のピークを上回るところまで上昇を続けた。
  D)地上系民間放送事業者の売上は、1998年に一旦低下した後、2000年には2兆6,466億円まで回復したものの、それ以降は低迷している。
 ANHK: 1972年以前のデータが見つからなかったので、1973年以降の経常事業収入を茶色の折れ線(目盛は左端)で示した。
  @)1973年には1,187億円であった経常事業収入は、2007年には6,848億円まで増大した。
  A)収入が増大したのは、主に、受信料を値上げしたおかげであるが、1990年以降の大幅増加(1989年は3,860億円、1991年は5,443億円)は、受信料の値上げに加えて、衛星放送受信料による増加が大きく寄与している。
  B)この衛星放送の受信契約は年々順調に増加しており、1999年には1,000万を突破して、2007年には1,342万件になった。
  C)ところが、2000年頃から、肝心の一般契約数が減少傾向となり、受信料の値上げも出来ず、結果的に2000年以降、NHkの収入はほぼ横ばいで推移している。
 B衛星放送(NHK以外)とケーブルテレビ: 衛星放送(NHK以外)は紫色の折れ線で、ケーブルテレビは黒色の折れ線で示す。目盛は、いずれも左端である。
  @)この両者ともに、1990年代後半以降順調に売り上げを伸ばしている。
  A)衛星放送(NHK以外)は、1994年には470億円であったものが、2007年には3,737億円まで増加している。
  B)ケーブルテレビの場合は、1994年の984億円から、2007年には4,746億円まで増大している。

2−2.放送事業規模の現況(図2−2):

 放送事業規模の1994年から2007年までの状況について、下の図2−2で詳しく示す。
図2−2 放送事業の売上の推移(2)


 @放送事業者全体の合計(青の棒グラフ、右端の目盛):
  @)1994年以降、1998年と2002年にわずかに減少したが、2007年まで、着実に増加し続けた。
  A)わずかながら減少した1998年と2002年は、地上系民間放送事業者の売上が大きく減少した年である。
 A地上系民間放送事業者(青の折れ線グラフ、左端の目盛): 21世紀に入ってからは成長が止まり、2兆6千億円前後でほぼ横ばいで推移している。
 B衛星系民間放送事業者(黒の折れ線グラフ、左端の目盛): 1994年以降年々増加し、14年間で、8.0倍まで成長した。
 Cケーブルテレビ事業者(赤の折れ線グラフ、左端の目盛): こちらも同じように、年々増加して、14年間で、4.8倍となった。
 DNHK(茶色の折れ線グラフ): 1994年以降、2004年まで、NHKの売上収入は緩やかに上昇を続け、6,855億円に達した。その後はやや下降気味ではあるが、2007年でも6,848億円となっている。
 Eここまでの分析でわかるように、地上系民間放送は伸び悩んでいるが、衛星系民間放送、及び、ケーブルテレビは順調に成長し続けている。NHKも、一般契約は減少気味であるが、衛星放送契約が伸びており、結果としてやや横ばい、という結果になっている。

2−3.放送事業者別構成比率の推移(図2−3):
図2−3 放送事業者別構成比率の推移

 図2−2をベースに、放送事業者別の構成比率の推移を1994年と2007年とで比較して、右の図2−3に示す。

 @地上系民間放送事業者は、1994年には、全体の75.1%占めていた。しかし、13年後の2007年には、62.9%となって、12.2%も構成比率を下げた。
 ANHKも、1994年には19.8%を占めていたが、13年後の2007年には、16.6%となって、比率を3.2%低下させた。NHKの低下率が少ないのは、前からも述べているように、衛星放送が健闘しているおかげである。
 Bケーブルテレビ事業者の場合は、1994年には、3.5%に過ぎなかったが、2007年には、11.5%となって、構成比率を3倍以上高めた。
 C一方、衛星系民間放送事業者の場合は、1994年にはわずか1.6%であったが、2007年には、9.1%となって、6倍近い増大となった。
 Dつまり、旧来の放送事業者(ケーブルテレビや衛星系を除いた事業者)は1994年には94.9%と圧倒的なシェアを占めており、新参者(ケーブルテレビや衛星系民間放送事業者事業者)の影響はほとんど無視できた。
 Eところが、2007年になると、旧来組のシェアは8割を割り込んだ(79.5%)のに対して、新参物のシェアは、20.6%となって、もはや、無視できない勢力となってきた。
 F旧来組と新参者とを比べると、もっとも特徴的な違いは、その収益源である。
  @)地上系民間放送事業者の収益源は、なんといってもコマーシャルである。視聴者からはお金をいただかないで、番組のスポンサーからお金をいただく、というビジネスモデルである。したがって端的に言えば、番組は、直接的には、スポンサーのために製作放送されるのであって、視聴者のためではない。もちろん、誰も視聴しない番組を放送してもスポンサーは喜ばないから、視聴者の好みというものも大きな影響力は持っている。
  A)NHKの収益源は、強制力を持った受信料であるから、経営努力とあまり関係ないようにみえるが、受信料の支払い拒否に見られるように、視聴者の意向を無視しては経営は難しくなる。
  B)つまり、旧来型のパターンでは、視聴者の意向は間接的には影響をもってはいるが、直接的な影響力は持っていない。
 Gこれに対し、新参組の場合は、視聴者の契約料金が収益源となっている。つまり、放送を視聴するためには、まず、契約をしなければならないわけであり、視聴者の意向はダイレクトに放送内容に影響を与える。
 Hしたがって、今後の放送の将来を考えるうえで、インターネットとの融合といった問題に加え、こうした視聴者やスポンサーとの関係も、大きな要素となるであろう。。

3.地上民間放送事業者のテレビ全国ネットワーク:

 地上波の民放テレビについては、原則として県単位で放送免許が与えられている。(ただし、関東、近畿、中京の三大広域圏と、岡山・香川、鳥取・島根の2県を合わせた地区については、圏域をまたいで放送免許が与えられている)。そこで、民放テレビ局は、首都圏の五大キー局を中心にネットワークを組んで、全国をカバーしようとしている。(NHKの場合は、元々から全国放送であり、ネットワークを組む必要はない)。その民放テレビ局のネットワークの状況を下の表2にまとめて示す。
表2 民放テレビ局のネットワーク系列
JNN (28局) NNN (30局) FNN (28局) ANN (26局) TXN (6局) 独立U局
北海道 北海道放送(HBC) 札幌テレビ放送(STV) 北海道文化放送(UHB) 北海テレビ放送(HTB) テレビ北海道(TVH) −
青森県 青森テレビ(ATV) 青森放送(RAB) − 青森朝日放送 − −
岩手県 岩手放送 (IBC) テレビ岩手(TVI) 岩手めんこいテレビ
(MIT) 岩手朝日テレビ − −
宮城県 東北放送(TBC) 宮城テレビ放送 仙台放送 東日本放送(KHB) − −
秋田県 − 秋田放送(ABS) 秋田テレビ(AKT) 秋田朝日放送(AAB) − −
山形県 テレビュー山形(TUY) 山形放送(YBC) さくらんぼ
テレビジョン(SAY) 山形テレビ(YTS) − −
福島県 テレビュー福島(TUF) 福島中央テレビ(FCT) 福島テレビ(FTV) 福島放送 − −
東京都 東京放送(TBS) 日本テレビ
放送網(NTV) フジテレビジョン テレビ朝日 (EX) テレビ東京 東京メトロポリタン
テレビジョン(MXTV)
群馬県 群馬テレビ(GTV)
栃木県 栃木テレビ(GYT)
茨城県 −
埼玉県 テレビ埼玉(TVS)
千葉県 千葉テレビ放送(CTC)
神奈川県 テレビ神奈川(TVK)
新潟県 新潟放送(BSN) テレビ新潟放送網(TeNY) 新潟総合テレビ(NST) 新潟テレビ21(UX) − −
長野県 信越放送(SBC) テレビ信州(TSB) 長野放送(NBS) 長野朝日放送(ABN) − −
山梨県 テレビ山梨(UTY) 山梨放送(YBS) − − − −
静岡県 静岡放送(SBS) 静岡第一テレビ(SDT) テレビ静岡(SUT) 静岡朝日テレビ(SATV) − −
富山県 チューリップテレビ
(TUT) 北日本放送(KNB) 富山テレビ(BBT) − − −
石川県 北陸放送(MRO) テレビ金沢(KTK) 石川テレビ放送(ITC) 北陸朝日放送(HAB) − −
福井県 − 福井放送(FBC) 福井テレビジョン
放送(FTB) 福井放送(FBC) − −
愛知県 中部日本放送
(CBC) 中京テレビ放送
(CTV) 東海テレビ放送
(THK) 名古屋テレビ放送 テレビ愛知(TVA) −
岐阜県 − 岐阜放送(GBS)
三重県 − 三重テレビ放送(MTV)
大阪府 毎日放送(MBS) 讀賣テレビ放送
(YTV) 関西テレビ放送
(KTV) 朝日放送(ABC) テレビ大阪(TVO) −
滋賀県 − びわ放送(BBC)
京都府 − 京都放送(KBS)
奈良県 − 奈良テレビ放送(TVN)
兵庫県 − サンテレビジョン(SUN)
和歌山県 − テレビ和歌山(WTV)
鳥取県 山陰放送(BSS) 日本海テレビジョン
放送(NKT) 山陰中央テレビ(TSK) − − −
島根県 − − −
岡山県 山陽放送(RSK) 西日本放送(RNC) 岡山放送(OHK) 瀬戸内海放送(KSB) テレビせとうち(TSC) −
香川県 −
徳島県 − 四国放送(JRT) − − − −
愛媛県 あいテレビ(ITV) 南海放送(RNB) テレビ愛媛(EBC) 愛媛朝日テレビ(EAT) − −
高知県 テレビ高知(KUTV) 高知放送(RKC) 高知さんさんテレビ(KSS) − − −
広島県 中国放送(RCC) 広島テレビ放送(HTV) テレビ新広島(TSS) 広島ホームテレビ − −
山口県 テレビ山口(TYS) 山口放送(KRY) − 山口朝日放送(YAB) − −
福岡県 アールケービー
毎日放送(RKB) 福岡放送(FBS) テレビ西日本(TNC) 九州朝日放送(KBC) ティーヴィーキュー
九州放送(TVQ) −
佐賀県 − − サガテレビ(STS) − − −
長崎県 長崎放送(NBC) 長崎国際テレビ(NIB) テレビ長崎(KTN) 長崎文化放送(NCC) − −
熊本県 熊本放送(RKK) 熊本県民テレビ(KKT) テレビ熊本(TKU) 熊本朝日放送(KAB) − −
大分県 大分放送(OBS) テレビ大分(TOS) テレビ大分(TOS) 大分朝日放送(OAB) − −
宮崎県 宮崎放送(MRT) テレビ宮崎(UMK) テレビ宮崎(UMK) テレビ宮崎(UMK) − −
鹿児島県 南日本放送(MBC) 鹿児島讀賣テレビ(KYT) 鹿児島テレビ放送(KTS) 鹿児島放送(KKB) − −
沖縄県 琉球放送(RBC) − 沖縄テレビ放送(OTV) 琉球朝日放送(QAB) − −

 注1: 表2の出典は、「2007日本民間放送年鑑」(日本民間放送連盟)。
 注2: 表背景が薄黄色の局名はVHF放送、ピンク色の局名はUHF放送、薄青色で横棒のところは、カバーされていない事を示す。
 注3: 福井放送(FBC)、テレビ大分(TOS)、テレビ宮崎(UMK)の3局は、複数系列に属しており、「クロスネット局」と呼ばれる。
 注4: 「独立U局」とは、五つのネットワークのいずれにも属さない放送局のことで、複数都府県への放送が認められている関東地方、中部地方、関西地方に集中している。

3−1.五大キーテレビ局によるネットワーク:

 前回のコラム(122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況)で取り上げた「五大キーテレビ局」を中心としたネットワークを見てみよう。

 @JNN(TBS系列、28社): TBSを中心とした系列で、28社が加盟している。47都道府県のうち、4県(秋田県、福井県、徳島県、佐賀県)を除く43都道府県をカバーしている。
 ANNN(日本テレビ系列、30社): 日本テレビを中心とした系列で、30社が加盟している。47都道府県のうち、2県(佐賀県、沖縄県)を除く45都道府県をカバーしている。五つのネットワーク系列の中では、もっともカバー率が高い。
 BFNN(フジテレビ系列、28社): フジテレビを中心とした系列で、28社が加盟している。47都道府県のうち、4県(青森県、山梨県、徳島県、山口県)を除く43都道府県をカバーしている。。
 CANN(テレビ朝日系列、26社): テレビ朝日を中心とした系列で、26社が加盟している。47都道府県のうち、6県(山梨県、鳥取県、島根県、徳島県、高知県、佐賀県)を除く41都道府県をカバーしている。。
 DTXN(テレビ東京系列、6社): テレビ東京を中心とした系列で、加盟社数はわずか6と少ない。カバーしている都道府県も13(北海道、東京都、群馬県、栃木県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、大阪府、岡山県、香川県、福岡県)であり、極めて少ない。東北地方や北陸地方はまったくカバーされておらず、首都圏以外でのカバー率は極めて低い。
 E表2をみて気がつくのは、徳島県ではNNN系列のみ、佐賀県ではFNN系列のみしか視聴できない、という事であり、地上波テレビ過疎県になっている、という事である。また、山梨県もJNNとNNNの2系列のみであり、テレビ過疎県と言える。
 F逆に、独立U局も含め、地上波テレビ系列でもっとも恵まれているのは、茨城県を除く関東地方の6都県(東京都、群馬県、栃木県、埼玉県、千葉県、神奈川県)であり、6系列で地上波テレビを楽しむ事が出来る。
 G地上波テレビの民放ネットワークをみると、住んでいる都道府県によって、かなりのテレビ格差が存在している事がわかる。当初、当時の所轄官庁である郵政省は、県単位で放送免許を与えるという原則の下、「一県四局併置政策」をすすめてきたが、経済原則に照らせば、所詮は無理な政策であり、結局、テレビ格差が生まれてしまった。

3−2.準キー局と中京局:

 地上波テレビのネットワーク系列では、東京を拠点とするキー局に次いで、大阪府を拠点として関西圏をカバーする準キー局、愛知県を拠点として中京県をカバーする中京局も重要なポジションを占めている。ここでは、準キー局と中京局の経営状況をみてみよう。なお、準キー局と中京局には、テレビ東京系列は含まれず、4社づつとなっている。
 この13社について、売上、経常利益、経常利益率を比較してみよう。
 注: これのデータは、2006年度(2006年4月1日から2007年3月31日)のデータで、参考文献6(「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」)から引用した。

 (1)売上(図3−1)と経常利益(図3−2)、および、経常利益率(図3−3):

 五大キー局と準キー局、中京局の、2006年度(2006年4月から2007年3月まで)の売上比較を下左の図3−1に、利益比較を下右の図3−2示す。
図3−1 キー局、準キー局、中京局の売上 図3−2 キー局、準キー局、中京局の経常利益

図3−3 キー局、準キー局、中京局の経常利益率(%)

 @売上の規模でみると、キー局、準キー局、中京局の順になっている。キー局は最小のテレビ東京でも1千億円を上回っているが、準キー局は700億円前後、中京局は300億円前後となっている。
 Aつまり、売上規模でいえば、「キー局」、「準キー局」、「中京局」の順で、明らかな「格差」が存在している。
 Bなお、これら13局以外の地上波テレビ局は、「ローカル局」と一括して呼ばれている。ローカル局の売上規模はさらに小さくて、100億円台に達している局もいくつかはあるが、ほとんどは50億円は100億円の間である(下の(2)項に示した表3参照)。
 Cところが、経常利益でみると、準キー局、中京局の間にそれほど大きな差はなく、五大キー局の最下位であるテレビ東京を上回る大きさである。
 Dつまり、中京局は売上規模で言うと、準キー局の半分くらいであるにもかかわらず、経常利益はほぼ同じなのである。この事は、経常利益率が2倍ほど高い、という事を示している(右の図3−3を参照ください)。
 Eキー局、準キー局、中京局の経常利益率(2006年度)を比較したものを右の図3−3に示す。
中京局4局すべての経常利益率は10%を超えており、五大キー局のトップであるフジテレビ(10.1%)よりも大きい。
 Fキー局や準キー局の経常利益率が低い理由としては番組制作費の負担があげられる。ネットワークで放映されるテレビの番組は、その大半がキー局で、そして一部が準キー局で製作されている。中京局やローカル局は、それらの番組の提供をうけて「垂れ流す」だけで、収益を上げる事ができる。
 Gしたがって、中京局の経常利益率は大きくなるわけである。ところが、ローカル局の経常利益率は、大きくばらついている(下の(2)項に示した表3参照)。この理由として、一つあげられるのは、デジタル放送移行に伴う経費負担の問題がある。デジタル化するためには、新たな設備投資として数億円から数10億円が必要とされており、元々、経営基盤の弱かったローカル局の経営を圧迫しているのだ。
 H総務省は、その対策として、「マスメディア集中排除原則」を緩和して、認定放送持株会社制度を導入した。簡単にいえば、今までは、大きなテレビ局が弱小テレビ局に資本参加することは禁止されていたが、それを持株会社という形式で自由化したものだ。それにより、経営基盤の弱いローカル局の資本増強を促進させ、デジタル化に伴う設備投資に必要な資金を確保させようというのが狙いである。
 注: 「マスメディア集中排除原則」とは、一つの事業者が独占的に放送メディアを所有したら、情報の多様性が損なわれ、内容が偏ったものになる恐れがある。そこで、一つの事業者が複数の放送局を所有する事を規制した原則である。

 (2)ローカル局の売上と経常利益、経常利益率の比較(表3):

 ちなみに、ローカル局の売上と経常利益、および、経常利益率について、参考文献8.有報リーダーから得られたデータをもとに、下の表3にまとめて示す。
 有報リーダーの「通信業」に記載されている2006年度(2006年4月1日から2007年3月31日)の有価証券報告書に基づくデータである。
 ローカル局すべてのデータが記載されいなかったので、そこで得られたテレビ局だけをピックアップした。
 表3で(U)と記した2局は、独立U局である。
表3 ローカル局の売上、経常利益、経常利益率(2006年度)
都道府県 テレビ局  売上
 (億円) 経常利益
(億円) 経常利益
率(%)
福岡県 RKB毎日放送 206.6 13.1 6.34
福岡県 九州朝日放送 176.4 19.6 11.11
北海道 札幌テレビ放送 165.5 0.2 0.12
福岡県 テレビ西日本 160.9 12.4 7.71
北海道 北海道放送 160.7 1.1 0.68
広島県 中国放送 114.1 2.9 2.54
宮城県 東北放送 92.8 2.7 2.91
鳥取県 山陽放送 89.6 6.1 6.81
長野県 信越放送 79.3 1.7 2.14
新潟県 新潟総合テレビ 79.2 10.3 13.01
新潟県 新潟放送 77.9 7.6 9.76
東京都
(U) 東京メトロポリタン
テレビジョン 72.3 2.1 2.90
福岡県 TVQ九州 71.7 11.0 15.34
福井県 福井放送 68.2 2.2 3.23

都道府県 テレビ局  売上
 (億円) 経常利益
(億円) 経常利益
率(%)
青森県 青森放送 67.6 0.7 1.04
山口県 山口放送 64.8 2.4 3.70
富山県 北日本放送 63.3 1.7 2.69
徳島県 四国放送 62.1 -2.1 -
山梨県 山梨放送 59.7 -2.5 -
長崎県 長崎放送 58.7 0.8 1.36
愛媛県 南海放送 58.5 -2.3 -
沖縄県 沖縄テレビ放送 53.8 0.3 0.56
秋田県 秋田放送 52.1 -3.7 -
秋田県 秋田テレビ 51.4 5.4 10.51
石川県 北陸放送 50.0 -0.9 -
岩手県 IBC岩手放送 47.8 1.8 3.77
富山県 チューリップ
テレビ 34.0 3.1 9.12
栃木県(U) とちぎテレビ 22.9 2.1 9.17

 @表3をみると、売上が100億円を超えているローカル局は、6局中5局が福岡県と北海道に集中している事がわかる。残りの一つは広島県の中国放送であるが、その経常利益は3億円未満とそれほど大きくない。
 A売上が160億円を上回っている福岡県の3局は経常利益も10億円を上回っているし、売上が100億円未満のTVQ九州も経常利益は10億円を上回っている。
 B一方、北海道の2局は、売上こそ150億円を超えているものの利益は1億円そこそこであり、苦しい経営状況である事がみてとれる。これは、広い北海道をカバーするための設備投資が重荷となっているためであろうか?
 C経常利益が10億円を超えているテレビ局は、5局あるが、そのうち4局は福岡県に拠点をおくテレビ局であり、福岡県が地上波テレビ局にとっては「おいしい」県と言えるのであろう。もう一局は新潟県の新潟総合テレビ。新潟県のもう一つのテレビ局(新潟放送)の経常利益も8億円弱とまあまあの成績であり、新潟県も「おいしい」県なのかもしれない。
 D経常利益が赤字になっているローカル局が5局もあるのも驚きではある。5局のうち2局は四国、残りの3局は、秋田県、石川県、および、山梨県である。
 E経常利益率が10%を超えているのは4局で、そのうち2局は福岡県、後は新潟県と秋田県である。
 F独立U局のデータは、2局分しか得られなかったが、東京都に拠点をおく「東京メトロポリタンテレビジョン」は売上が72億円強と大きいが、経常利益は2億円そこそこのレベルであり、経常利益率は極めて低い。それに対し、栃木県の「とちぎテレビ」は売上は23億円弱と少ないものの、経常利益は2億円そこそこと健闘している。

3−3.ネットワーク協定と番組放送:

 @表2で示した五つのネットワーク系列では、ネットワーク協定が結ばれているが、それは、業務協定とニュース協定の二つから構成される。
  @)業務協定: ネットワークタイムを設定し、その時間帯はキー局が優先的に番組を編成するとともに、営業面でのセールスの方法や、一括契約の場合のネットワーク配分金などについて定めたもの。
  A)ニュース協定: ニュースおよび報道番組の共同編成、共同制作、共同分担を取り決めたものであり、たとえば、他系列にはニュースを提供しないといったことは、その一例である。
 Aしたがって、キー局にとってネットワークとは、同一番組や広告を全国に流すためのみならず、地域ニュースを取材するための組織網でもあるわけである。
 Bネットワークを通じて番組を放送する場合の手順は以下のとおりである。
  @)まず、東京にあるキー局が自社のエリア向けに番組を放送する。
  A)同時に、その番組は、マイクロ波中継という無線通信によって系列のテレビ局へと送信される。
  B)なお、このマイクロ波中継は、NTTコミュニケーションズがシステムの維持管理を行っている。

3−4.テレビネットワークと新聞社、および、資本関係:

 民間テレビ放送局のネットワークは、実は、新聞社と深く結びついている。それは、放送局が設立される以前の最大の言論機関が新聞社であったからである。民間放送が立ち上がる際、新聞社も一斉に出資して、放送分野でも言論機関としての立場を確保しようとした。その時の結びつきが今でも色濃く残っており、それが、五大キー局によるネットワーク系列に反映されている。ここでは、新聞社との関係、および、資本関係についてみてみよう。

 @JNN(TBS系列、28社): 毎日新聞。
  @)TBSは毎日新聞社の系列とみなされているが、資本関係は完全にゼロである。(現在、(株)TBSテレビの株式のすべては、持株会社東京放送ホールディングズが保有している)。しかし、ニュースの配信等を通じて毎日新聞とは友好的な関係を維持しており、系列関係に近いと言えるであろう。
  A)(株)TBSテレビの親会社である東京放送ホールディングズの筆頭株主は、ひところ世間を騒がせたあの楽天であり、いまだに(2009年3月末現在)、全株式の19.93%は楽天が保有している。なお、2位から4位までは銀行と生保であるが、第5位は準キー局である「毎日放送」(3.23%)である。
  B)また、準キー局である「毎日放送」の大株主も、トップは「ソニー・放送メディア(4.44%)」、次は都市銀行3行でそれぞれが4.42%、5位が東京放送(4.36%)となっており、とくに新聞社との資本関係はない。
 ANNN(日本テレビ系列、30社): 読売新聞。
  @)日本テレビ放送網は、1952年に読売新聞社長(当時)正力松太郎が自ら社長となって設立した会社であり、読売新聞の分身ともいえる存在である。今でも、読売新聞が強力にバックアップしており、大株主になっている(「読売新聞グループ本社」が14.84%で筆頭株主、読売新聞東京本社が5.37%で第3位の株主)。ちなみに、第2位の株主は、準キー局の「讀賣テレビ」で6.20%である。
  A)準キー局の読売テレビの筆頭株主は、日本テレビ放送網(11.59%)、2位は読売新聞グループ本社(10.78%)である。
 BFNN(フジテレビ系列、28社): 産経新聞。
  @)新聞系列で言えば、産経新聞であるが、資本関係では少々入り組んでいる。(株)フジテレビジョンは、1957年、文化放送とニッポン放送を主体とし、東宝・松竹・大映の映画会社各社が参加して発足した。
  A)ニッポン放送の鹿内信隆社長(当時)は、財界の青年将校と称された野心満々の事業家で、フジテレビ創立で手を結んだ文化放送の水野社長(当時)が引き受けた産経新聞の経営陣にも加わるようになった。
  B)その後、鹿内信隆は産経新聞社の経営権も握り、フジサンケイグループのトップとなって、ニッポン放送を頂点とするグループ構造を完成させ、グループ全体を完全に掌握した。その後の経営権を巡る経緯は、まるで、テレビドラマのような展開であり、鹿内信隆の死後、様々な紆余曲折を経て、2005年鹿内家一族によるフジサンケイグループの支配は完全終結した。
  C)この間、フジサンケイグループの実質的中心はフジテレビでありながら、フジテレビの筆頭株主はニッポン放送である、という資本のねじれ現象が続いていた。こうしたねじれ現象をついて、2005年2月、ライブドアの堀江社長(当時)がニッポン放送の株式取得に乗り出し、ニッポン放送の経営権を巡りフジテレビと争う事となった。これが、ライブドアによるニッポン放送の乗っ取り事件である。
  D)こうした経緯と、持株会社解禁の動きを受けて、2008年10月1日付けで、認定放送持株会社としての「フジ・メディア・ホールディングズ」が誕生し、フジテレビジョンは、完全な子会社となった。フジ・メディア・ホーレディングズの筆頭株主はニッポン放送(19.53%)であり、文化放送(2.65%)、関西テレビ放送(1.85%)も大株主に名を連ねている。なお、フジ・メディア・ホーレディングズは、産経新聞の株式の40%を保有する筆頭株主である。
  E)準キー局の関西テレビの筆頭株主はフジ・メディア・ホールディングズで19.10%の株式を保有している。
 CANN(テレビ朝日系列、26社): 朝日新聞。
  @)テレビ朝日の現在の筆頭株主は朝日新聞社であり、全体の3分の1をわずかに上回る33.85%を保有しているが、その原点は、1957年に、日本経済新聞社・旺文社・東映などが中心となり教育番組専門局として発足した「日本教育テレビ」である。
  A)しかし、教育専門局は「東京12チャンネル」(当時)も含めて経営不振となり、1973年に総合局として再出発する事となった。それを契機に、その時は少数株主に過ぎなかった朝日新聞社が株式を買い増し、同社の傘下に入った。そして、1977年に社名変更し、略称を「テレビ朝日」とした。
  B)準キー局の朝日放送の筆頭株主も朝日新聞社であり、株式保有率は14.9%。また、テレビ朝日も9.3%の株式を保有している。
 DTXN(テレビ東京系列、6社): 日本経済新聞。
  @)テレビ東京の現在の筆頭株主は日本経済新聞で全体の3分の1にあたる33.33%の株式を保有している。しかし、テレビ東京の原点も、1964年に、財団法人日本科学技術振興財団によって設立された教育専門局である。
  A)その後、東京12チャンネルプロダクションが同財団から放送事業を譲り受けたが、慢性的赤字に悩まされ続けた。1969年、日本経済新聞社が、財界の強い要請を受けて、東京12チャンネルプロダクションの経営に乗り出した。当時、日経は日本教育テレビにも出資していたが、この時に、この出資分を朝日新聞社が買い取り、日経はその売却益を利用して東京12チャンネルプロダクションに出資するという形態を取った。
  B)そして、1973年に前述のごとく、テレビ朝日とともに、総合局として再出発し、1981年に商号変更をしてテレビ東京となり、現在に至っている。
 E中京局と中日新聞社との関係:
  @)キー局、準キー局と新聞社との関係は、上述のように現在ではかなり鮮明になっているが、中京局の場合には、中日新聞が独特の地位を占めている。
  A)中日新聞社は、中部日本放送(第3位株主)、東海放送(第3位株主)、テレビ愛知(第2位株主)の3社で株主になっている。このうち、東海放送の筆頭株主は東海ラジオであるが、その東海ラジオの筆頭株主は中日新聞社なので、中日新聞社は、実質的には、東海放送の筆頭株主となっている。

3−5.地デジ移行とローカル局:

 @キー局が広告収入の減少から経営難に陥ってきている状況は、前回のコラムで分析したが、準キー局や中京局、ローカル局も同じような状況で経営に行き詰っている。ただ、ローカル局の場合には、広告収入の減少のみならず、地上デジタル放送への移管に伴う投資負担も大きな足かせになっている。
 A2009年1月、日本民間放送連盟(民放連)の広瀬会長は、「民放連加盟201社のうち、92社が2008年度中間決算で赤字になった」事を明らかにした。(テレビ放送事業者だけに限ると、127社のうち55社が赤字だった)。
 Bこの業績低迷の理由として、地上波放送のデジタル化に伴う費用負担をあげている。「ローカル局の平均の投資額は30〜50億円であるが、これは、各局の利益の10年分ぐらいに相当する」との事である。
 C世界不況で広告収入が減少し、ただでさえ利益が減る中で、これだけの投資に耐えられる財務体力を有しているローカル局はそれほど多くはない。そのため、監督官庁である総務省も、背に腹は代えられず、前述のごとく、「マスメディア集中排除原則」を緩和して、大きなテレビ局が弱小テレビ局に資本参加できるようにして、経営基盤の弱いローカル局が、デジタル化に伴う設備投資に耐えれるようにしようとしているわけである。
 Dしかし、肝心のキー局や準キー局も、経営が苦しくなってきているわけであり、ローカル局が今後どのように生き残っていくか、まだまだ紆余曲折はあるであろう。

4.番組制作会社:

図4−1 番組製作会社数の推移

 テレビで放映される番組は、放送開始当初は、テレビ局が自前で作成していたが、放送時間が広がり、視聴者の好みも多様化するにつれて「番組制作会社」が誕生し、テレビ局からの注文を受けて番組を制作するようになってきた。さらには、番組制作会社が独自で番組を制作し、それをテレビ局に売り込むようにさえなってきた。
 しかし、テレビ不況のあおりをうけて番組制作会社の経営も厳しくなっている。ここでは、そうした番組制作会社の現状を分析してみよう。

4−1.番組制作会社数の推移(図4−1)と誕生のきっかけ:

 @番組制作会社の総数は厳密には把握不可能であるが、民放連が発表しているデータによると、右の図4−1に示すごとく、1979年の100未満から着実に増加し、1990年代後半には1,000社をこえるまでになった。しかし、2000年以降は、不況を反映してか、減少傾向になっている。
 A番組制作会社の半数近くは、東京都内にあり、東京がテレビ文化の中心地である事がよくわかる。
 B番組制作会社が誕生したきっかけは、民放の経営効率化の一環として、1970年代初め頃から、制作部門の一部を切り離して、外部プロダクションとした事である。
 Cその後、テレビ局の制作畑で働いていた人たちが独立して、番組制作の専門会社を立ち上げるようになってきた。したがって、番組制作会社は、テレビ局の子会社として誕生したものと、テレビ局とは独立して設立されたものとに分かれる。しかし、どのみち、テレビ局からの注文だけが頼りで経営されるので、テレビ局に対する立場は極めて弱い。
 Dさらに、注文主のテレビ局は100社にも満たないし、大手の注文主で言えば、キー局と準キー局の9社である。ところが、番組製作会社は、その10倍以上の1300社を超えている。そのため、番組制作会社の立場はますます弱くなり、ある意味、奴隷のような状態で仕事をもらわざるをえない会社もあるそうである。

4−2.番組制作会社の規模:
図4−2 売上規模別構成比率
図4−3 平均売上高・経常利益率の推移

 1300社を超える番組製作会社のほとんどは、売上も5億円未満で、従業員も50人以下の、まさに零細小企業そのものである。ここでは、総務省が2008年2月に実施した「放送番組制作作業実態調査」から、そのあたりをみてみよう。

(1)売上規模別構成比率(図4−2)と平均売上高・経常利益率の推移(図4−3):

 番組製作会社の売上規模別構成比率を右の図4−2に、平均売上高と経常利益率の推移を右の図4−3に示す。

 @図4−2をみればわかるように、売上が20億円以上の「大(?)企業」は全体のわずか7.4%であり、売上が1億円にも満たない企業が31.9%とほぼ、3分の1を占めている。そして、大半の会社(74.7%)は5億円未満の売上規模であるる。なお、電通総研が発行している「情報メディア白書2008」から抜粋した大手番組制作会社の売上規模は、下の表4のとおりである。(参考文献6.「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」から抜粋)。
表4 大手番組制作会社の売上
 会 社 名 売上高(億円)
NHKエンタープライズ21 430.85
共同テレビジョン 182.76
東通 112.41
テレビ朝日映像 110.14
日テレ・グループホールディングズ 105.2
オムニバス・ジャパン 82.73
イースト 70.74
TBSビジョン 67.31
テレビマン・ユニオン 65.75

 A大手番組制作会社を見ると、テレビ局の子会社か、老舗の会社である事がわかる。独立系として著名なテレビマン・ユニオンでも売上は100億円にも満たず、66億円弱である。それに対し、NHKが1985年に設立したNHKエンタープライズの後継会社であるNHKエンタープライズ21(NHKが90%以上の株式を保有している)の売上は400億円を超えている。
 B図4−3に平均売上高の推移を薄いブルーの棒グラフで示したが、近年売上規模は減少傾向であることがわかる。2004年には、11億円まで到達したが、その後、じりりじりと平均売上高を下げ、2006年には8億円そこそことなった。
 C同じ図4−3に平均の経常利益率の推移を黒の折れ線グラフ示すが、こちらは、着実に上昇しており、売上は減るもののコスト削減で利益確保を図る、という経営努力が見て取れる。しかし、コスト削減という経営努力が、商品としての番組の質を下げ、面白くもないテレビ番組の粗製乱造につながっているとしたら、本末転倒と言わざるをえない。
図4−4 従業員数別構成比率

(3)番組制作会社の従業員規模(図4−4):

 番組制作会社の従業員数別構成比率を右の図4−4に示す。

 @従業員数が300人を超している中堅規模の会社は、全体のわずか1.2%にすぎない。それに対して、従業員数が10人以下の零細企業は、全体の3割に迫る27.8%であり、いかに零細企業が多いか、よくわかる。
 A構成比率がもっとも大きいのは「10人超から50人以下」であり、全体の半数を超す51.7%を占めている。したがって、従業員数が50人以下の会社が、全体の4分の3を超して8割に迫る勢いである(79.5%)。
 B従業員数が、「50人超から100人以下」の会社の構成比率は、二桁をわずかに上回る12.0%。そして、従業員数が、「100人超から300人以下」の会社の構成比率は、7.3%にすぎない。
 Cつまり、中堅企業の規模を、従業員数100人超としても、構成比率は、二桁に届かない8.5%に留まる、という事である。

4−3.番組制作会社の従業員一人当たりの人件費の推移(図4−5):

図4−5 従業員一人当たりの人件費の推移

 番組制作会社の従業員一人当たりの人件費(赤の折れ線)と、主要産業の従業員一人当たりの人件費(黒の折れ線)の推移を右の図4−5に示す。

 @赤の折れ線で示した番組制作会社の従業員一人当たりの人件費の推移を見ると、2003年から上下動を繰り返しているが、黒の折れ線で示した主要産業の従業員一人当たりの人件費よりは、常に低いままである。
 Aただ、主要産業の人件費は、年々低下しているので、両社の差は縮まってきている。もっとも、ここで得られたデータは、広告費の減収が顕著になり初める2007年以前のデータであり、2007年以降、どのように推移したのか、興味の惹かれるところではある。

 注: ここで示した人件費は、企業側が負担している福利厚生費、退職金引当金等を含んでいるので、従業員一人当たりの年間給与は、ここで示した一人当たりの人件費よりは低くなる。

4−4.立場の弱い番組制作会社:

 @現在のテレビ放送は、番組制作会社を抜きにしては考えられないくらい、番組制作会社は重要な地位を占めている。ところが、すでに述べてきたごとく、番組制作会社の立場はそれほど強くはない。
 Aテレビ番組で考えるとわかるように、番組を供給しているテレビ局は、ほとんどがキー局か準キー局であるから、発注元はせいぜい10社くらいである。それに対して、1300社以上の番組制作会社があるわけだから、自ずと受注競争は熾烈になり、発注側の言いなりが通るようになる。
 Bその一つの現われが、番組の著作権である。2004年・2005年の総務省による「通信関連事業実態調査」によれば、2000年には、番組の16.6%の著作権は番組制作会社がもっていた。ところが、2003年には、番組制作会社が著作権をもつ番組の割合は、わずか3.6%に激減している。最新のデータがないから、最近の状況はわからないが、主要テレビ局による番組制作会社いじめは、ひどくなることはあっても、改善はしていないと思われる。
 Cその証明ともいえるものが、2009年2月に、総務省が各テレビ局向けに策定したガイドラインである。これは、各テレビ局が優越的な地位を利用して、プロダクション(番組制作会社)に対して不公正な取引を強要しているとして、その是正を求めたものである。その内容の一部を下記するが、テレビ局側の悪代官ぶりがよくわかる内容になっている。
  @)発注書および契約書を作成し交付すること。
  A)プロダクションへの支払い期日は、下請法に定められた60日以内を守ること。
  B)プロダクション制作した番組の著作権は、著作権法により、帰属先を決めること。
  C)継続的な番組について、一方的に一律で制作費を減額するのをやめること。
 Dこのガイドラインを読むだけで、テレビ局側の極悪非道ぶりがよくわかる。彼らは、テレビ番組やニュースの中で、社会正義という事を強調しているが、まず自らの行為を省みて法律を守るようにしなければならないのではなかろうか?
 Eこのテレビ局とプロダクション(番組制作会社)との関係は、以前取り上げた新聞社と新聞販売店の関係を彷彿させる。元々は、持ちつ持たれつの関係であるはずのものが、片方が一方的に強力になってしまい、残りの片方をいじめる。しかし、本来車の両輪として進むべき両者だから、片方が弱体化すれば、残りの片方も弱体化せざるをえない。
 F収益の伸び悩みに苦しむテレビ局は、番組制作費を削って、番組制作会社への発注単価を下げる。その結果、面白くもない番組が粗製乱造されて、ますます、視聴者に見放される。テレビ局は、番組制作会社をいじめればいじめるほど、自らの首を絞めている、という現実に早くきがつくべきだろう。あるいは、すでに、気はついてはいるが、経営者が無能なために有効な対策をうてない、というところであろうか?

5.最後に:

 今回はテレビ局のみならず、放送業界についても概観した。
 そこでわかった事は、以下の通りである。

 @地上波テレビは苦戦しているが、衛星テレビ、ケーブルテレビは着実に売上を伸ばしているということである。ご存知のように、地上波テレビはテレビ受像機を買ってきてスイッチを入れれば無料で見る事が出来る(ただし、NHKに対して受信料を払わなければならないが)。ところが、衛星テレビ、ケーブルテレビは、原則として契約をしない限り見る事はできない。つまり、有料なわけであり、ビジネスモデルが違うのだ。
 A地上波テレビ局は、番組制作会社(プロダクション)無しには、放送を出来なくなっているにも関わらず、日本産業に伝統的な「下請けいじめ」を行って、総務省から指導をうけるまでになっている。社会の木鐸たるべきテレビが、法律を守っていない、という構図は、新聞の場合とまったく瓜二つであり、ここにも、旧来の社会システムが維持できなくなっている事実が見て取れる。

 次回は、NHKの状況を分析してゆきたい。


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マスコミに関連するコラムは以下の通り
120.存亡の機を迎えた新聞(1) 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店
122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界
124.NHK(1):NHKの現状 125.NHK(2):法制度と政府の介入
126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ? 127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)
128.テレビとスポーツ(1):サッカー


参考文献: 1.「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社
        2.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
        3.「最新 放送メディア入門」、稲田 植輝、社会評論社
        4.電通:「日本の広告費」
        5.「テレビCM崩壊」、Joseph Jaffe (織田 孝一 監修)、翔泳社 
       6.「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」、中野 明、秀和システム 
        7.
        7-1.日本テレビ決算短信
        7-2.TBSホールディングズ決算短信
        7-3.フジ・メディア・ホールディングズ決算短信
        7-4.テレビ朝日決算短信
        7-5.テレビ東京決算短信
       8.有報リーダー
       9.総務省 「放送番組制作作業実態調査」  

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http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/631.html

コメント [原発・フッ素20] 1月31日(内容起こし)小出裕章氏:米・バイロン原子炉の異常停止とトリチウムの問題、放置された伊方原発3号機の内部告発@ クマのプーさん
02. 2012年2月01日 14:56:06 : AG10HXjfa6
◎NHKは低線量被曝について正しい番組を放送せよ〖池田信夫blogpart2〗

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51771262.html
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/620.html#c2

記事 [マスコミ・電通批評12] 126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ?  (2010年4月24日記載)
図はNHKニュースウォッチ9の視聴率、2007年のものです。

リンク元には数多くの図版が載っています。

http://www.geocities.jp/yamamrhr/HP123zu3-2.jpg

126.苦境に立つテレビ(3):視聴者離れ?  (2010年4月24日記載)

 前回までは、テレビの状況について、民放とNHKに分けて4回にわたり、いくつかの問題点を指摘してきた。
 今回は、視点を変えて、「視聴者離れ」という観点から分析する。
 民放の経営が苦しくなった最大の原因は、広告収入が激減した事であり、その原因はスポンサーが広告の効果に疑問を持ち始めた事である。広告効果が疑問視された背景には、インターネットと携帯電話の普及で、広告媒体が多様化した、と言う事と、その結果として、テレビを見る人が減ってきた、という事情がある。
 そこで、今回は、テレビが視聴者から見離されているのかどうか、を分析する事とした。

 今回のコラムに用いたデータ等は、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用した。

1.テレビ視聴時間の推移:

 まず最初に、各人が一日のうちで何分くらいテレビを視聴しているのか、その推移を見てみよう。テレビ視聴については、様々な調査データが発表されている。

1−1.NHK「国民生活時間調査」の結果から(図1-1):
図1-1 テレビ視聴時間の推移−1 (NHK国民時間調査から)

 NHK放送文化研究所は、5年毎に「国民生活時間調査」を実施し、それを発表している。その結果からテレビ視聴時間の平均値の推移をみてみよう。
 右の図1-1に1965年から2005年までの5年毎・曜日毎の平均値の推移を示す。
 注:調査方法:
 @)1960年と1965年は、面接法でアフターコード方式。
 A)1970年から1995年までは、配布回収法でアフターコード方式。
 B)1995年以降は、配布回収法でプリコード方式。
 C)1995年は、調査方法を変えて2回行われた。

 @図1-1を見て、まず気がつくのは、1960年から1965年にかけて急上昇している事だ。これは、テレビの普及状況を反映してる。1960年頃、テレビは庶民にとっては高嶺の花であった。池田首相(当時)が、「所得倍増計画」を打ち上げて、翌年(1961年)から10年計画で、国民所得を倍にする、と宣言し、大方のマスコミから冷笑された時代であった。
 Aマスコミが馬鹿にした「所得倍増計画」は、時代の流れとうまくマッチして、予想以上の成果を上げ、国民所得は10年を待たないで倍増し、高値の花であったテレビは、「三種の神器」の中心になり、庶民はどんどん、テレビを購入した。この結果、テレビの視聴時間は、1970年代には、平日でも3時間を超すようになった。テレビ視聴時間増大の背景には以下の要因が考えられる(参考文献4.「テレビと日本人」)。
  @)高度経済成長、皇太子成婚、東京オリンピック、などにより、テレビが爆発的に普及した。
  A)放送時間の拡大、「ながら視聴」・「家族視聴」の誕生により、テレビが人々の生活時間の多くの部分に侵入してきた。
 B順調に増え続けたテレビ視聴時間は1970年代後半から減少し始める。その背景としては、以下の要因があげられている(参考文献4.「テレビと日本人」)。
  @)娯楽番組がマンネリ化してきて、視聴者に飽きられるようになった。
  A)ロス疑惑、豊田商事事件等、報道の在り方を巡って批判が増大した。
  B)石油ショックから立ち直り、家の中でテレビを見ているより、外でのレジャーに目が向き始めた。
 C1980年代後半から、テレビ視聴時間は再び増大に転じ、平日でも3時間20分くらい、日曜日には4時間以上となった。その背景としては、以下の要因が考えられる(参考文献4.「テレビと日本人」)。
  @)週休二日制の普及により自由時間が増加した。
  A)平均寿命の増加により、テレビを長時間視聴する高齢者が増えた。
  B)生まれた時からテレビが存在していた世代が大人になり始め、テレビを視聴する事が生活の一部となっている世代が誕生してきた。
 Dテレビ視聴時間の増大傾向は、調査方法が変わった1995年以降も続いているが、日本経済の停滞による「巣籠り症候群」の影響とも考えられる。
 E上記でみるように、NHK放送文化研究所による「国民生活時間調査」からは、国民の「テレビ離れ」の状況は見えてこない。

 注: NHK放送文化研究所の「2005年 国民生活時間調査報告書」については右をクリック: 2005年 国民生活時間調査報告書

1−2.NHK「全国個人視聴率調査」の結果から(図1-2):

 NHK放送文化研究所は、5年毎の「国民生活時間調査」とは別に、毎年、全国個人視聴率調査を行っている。1976年以降、毎年の、1週間の平均値の推移を下の図1-2に示す。
図1-2 テレビ視聴時間の推移−2 (NHK全国個人視聴率調査から)

 各年毎のデータは赤の折れ線で示し、データも表示している。黒の点線は、データは記載していないが、2年移動平均のデータであり、大きなトレンドを示すために表示した。

 @1976年から1985年にかけて、多少の凸凹はあるものの、テレビ視聴時間は減少しており、国民のテレビ離れの傾向がみてとれる。これは、図1-1と同じである。
 A1986年以降2001年まで、テレビ視聴時間は増大に転じる。この15年間は、テレビが復権した期間である、と言えるであろう。
 B2002年以降、テレビ視聴時間は、ほぼ横ばい傾向と言えるであろう。したがって、ここまでのデータからも、国民のテレビ離れ、という状況は見えてこない。

1−3.博報堂「メディア定点調査」の結果から(図1-3):
図1-3 テレビ視聴時間の推移−3 (博報堂「メディア定点調査」から)

 博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は、2005年から毎年、生活者のメディア接触状況を分析するために、東京都、大阪府、高知県の3地区で「メディア定点調査」を実施している。その東京都での調査結果(1日の間に、それぞれのメディアと接触している時間)を右の図1-3に示す。
 図1-3のテレビとの接触状況と、図1-1、図1-2の視聴時間とを比べると、時間がほぼ半分二なっている事がわかる。ここでは、絶対時間の長短ではなく、トレンドを分析の対象とする。

 @テレビとの接触時間は、2005年から2006年にかけて増加した後、2007年、2008年と2年連続して減少した。しかし、2009年には若干上昇した。
 Aこのデータを見る限りでは、テレビ視聴時間は減少しており、テレビ離れが起きつつあるのかな、という感じではある。ただ、他のメディアをみると、以下の事が言える。
  @)着実に伸びているのがインターネットとの接触時間である。2005年と2009年のデータを比べると、「携帯からインターネット」は8.3分から18.1分と倍増した。また、「PCからインターネット」は、伸び率は小さいものの、10分以上増加している。
  A)ラジオと新聞への接触時間は、2005年から2009年にかけて、両者とも減少している。
  B)雑誌との接触時間は2005年から2009年まで若干減ってはいるものの、変動は少ない。
 B博報堂のデータを、2006年から2009年まで、という時間軸でみると、以下の事が言える。
  @)接触時間が増えたもの: 「PCからインターネット」、「携帯からインターネット」
  A)接触時間が減ったもの: テレビ、ラジオ、新聞、雑誌。
 Cつまり、2006年から2009年まで、メディアとの接触時間が若干減少したが、その中で既存の四大メディアは、すべて接触時間を減らしている。その一方で増えたのが、インターネットへの接触時間であり、今後のメディアの動向はインターネット抜きでは語れない時代に突入した、と言えるであろう。

1−4.NHK「日本人とテレビ 2005」の結果から(図1-4):
図1-4 テレビ視聴時間の推移−4 (NHK「日本人とテレビ 2005」から)

 NHK放送文化研究所は、テレビ視聴行動や視聴意識の長期的な変化をとれ得るために、1985年から5年ごとに「日本人とテレビ」という調査を実施し発表している。最新の調査結果に基づいて、テレビの視聴時間の推移を右の図1-4に示す。(「日本人とテレビ 2005」については、右をクリック: 日本人とテレビ2005
 図1-4のデータは、視聴時間の平均値ではなく、1日に何時間テレビを視聴しているかの分布を示している。

 @「テレビをほとんど見ない人」は、常に4%以下であり、極めて少ない。。
 A「テレビを1時間くらいしか見ない人」と「テレビを2時間見る人」とは、1985年から2005年にかけて、ともに減少している(16%⇒13%、27%⇒24%)。
 B「テレビを3時間見る人」、「4時間見る人」、「5時間見る人」、および、「6時間以上見る人」は、1985年から2005年にかけて、いずれも増加している(22%⇒24%、13%⇒14%、10%⇒11%、9%⇒12%)。
 Cとくに、6時間以上テレビを見る人の割合が2000年以降急増しているのが特徴的である。。
 Dこのようなデータをみると、「視聴者のテレビ離れ」とは逆に、テレビを長時間見る人が増えている、という事がわかる。この背景には、高齢化社会という現実がある。次項の分析で詳細を述べるが、70歳以上の高齢者は長時間テレビを見ているようなのだ。

 ここまで4種類のデータで、テレビ視聴時間の推移を見てきたが、これらを見る限り、「テレビ離れ」という心配はないように思える。そこで、次に、性別、年齢別に視聴時間の推移を分析してみよう。

2.年齢別性別のテレビ視聴時間の推移:

 第1項でみるように、国民全体を一つにまとめてみる限りでは、「テレビ離れ」が起きているとは言い難い、と言う事がわかった。そこで、年齢別性別にテレビ視聴時間を見た場合、どうなるのかをここで分析してみよう。

2−1.NHK「日本人の生活時間1995」の結果から(図2-1、図2-2):
図2-1 男性の年代別テレビ視聴時間の推移−1
 (NHK「日本人の生活時間1995」から)
図2-2 女性の年代別テレビ視聴時間の推移−1
 (NHK「日本人の生活時間1995」から)

 まず、最初に過去のトレンドをみるために、NHK放送文化研究所が発表した「日本人の生活時間1995」のデータを見てみよう。1975年から1995年までの10年毎の男性、女性、年代別に発表された推移データを以下で分析する。

(1)男性の年代別テレビ視聴時間(図2-1):

 男性の年代別の推移データを右の図2-1に示す。図2-1と、図1-1、図1-2とを比べながら、どんな事がわかるかをみてみよう。

 @70歳男性のデータ以外では、図2-1が示しているトレンドは、図1-1、図1-2とのトレンドと同じである。つまり、70歳の男性以外のテレビの視聴時間は1975年から1985年にかけて減少したが、1995年には再び上昇した。しかし、70歳男性の場合は、1975年から1985年にかけてテレビ視聴時間は増加し、1995年にはさらに増加している。
 A年齢データを細かく見ると、16歳と30歳、70歳の男性では、1995年のテレビ視聴時間が1975年のデータを上回っているが、それ以外の年代(10歳、20歳、30歳、40歳、50歳、60歳)では、1995年のテレビ視聴時間が1975年のデータを下回っている。
 B図1-1では、1995年のテレビ視聴時間が1975年のデータを上回っている。しかし、図2-1に示すように、年代別にみると、上回っている年代はすくない。しかし、16歳と70歳では、その差が極めて大きいために、全体のテレビ視聴時間が増えたのか、と思わせる。
 (16歳: 1975年は141時間、1995年は180時間で、39時間の増加。
  70歳: 1975年は264時間、1995年は311時間で、47時間の増加)
 Cつまり、男性の場合には、16歳と70歳という二つの年代だけが1995年にテレビ視聴時間を大きく増やし、それが全体を押し上げた、と言える。それでは、女性はどうなのかを、次に見てみよう。

(2)女性の年代別テレビ視聴時間(図2-2):

 女性の年代別の推移データを右の図2-2に示す。男性の場合と同じように、図2-2と、図1-1、図1-2とを比べながら、どんな事がわかるかをみてみよう。

 @女性の場合、60歳、70歳の二つの年代のテレビ視聴時間は、1975年から1985年、1995年と連続して上昇している(ただし、70歳女性では、1975年と1985年のテレビ視聴時間は同じである)。
 Aそして、年齢別データを細かく見ると、1975年と1995年のテレビ視聴時間を比べた場合、40歳・50歳・60歳・70歳、と年齢の高い層では1995年のほうが長い。ただし、40歳・50歳では長いとは言ってもほんのわずかである。
 B20歳・30歳女性の場合、1995年のテレビ視聴時間は、1985年よりも増えたとはいっても、1975年と比べると大きく減少している。そして、10歳・16歳女性の場合には、1975年と1995年のテレビ視聴時間は同じである。
 Cこうした事から、図1-1にあるように、全国民平均の1995年のテレビ視聴時間が1975年よりは長いのは、女性の高齢者の視聴時間が増大したからであって、若年層は、むしろ減っている、と言う事がわかる。
 Dつまり、図2-1と図2-2からは、1975年と1995年を比べた場合、高齢者のテレビ視聴時間は伸びているが、それ以外の層では、横ばい、または、減少気味である、という結論が引き出せる。(ただし、16歳男性だけは、高齢者と同じ傾向を示している)。

(3)年代別テレビ視聴時間からわかる事:

 図2-1と図2-2から以下の事がわかる。

 @男性の場合、60歳・70歳のテレビ視聴時間は、50歳以下のテレビ視聴時間より、極めて長い。
 A女性の場合も、年齢が高くなるにつれて、テレビの視聴時間は長くなっている。
 B1975年から1995年にかけて、テレビを良く見ていたのは、高齢者であり、若者はそれほどテレビをみていなかった。
 Cそして、70歳の男性、50歳・60歳・70歳の女性は、1995年には1975年よりも長くテレビを見るようになった。
 Dつまり、テレビは高齢者が見るものであり、若者はあまり見ていなかったのである。

2−2.NHK「国民生活時間調査2005」の結果から:

 次に、最近のトレンドををみてみよう。前出のNHK放送文化研究所が発表した「2005年 国民生活時間報告書」には、性別、年代別のテレビ視聴時間の推移も記載されている。その報告書に基づいて、1995年から2005年までの5年毎の「男性、女性、年代別のテレビ視聴時間データ」を以下で分析する。

2−2−1.平日のテレビ視聴時間の推移(図2-3、図2-4)

 まず最初に平日の男性、女性、年代別のテレビ視聴時間の推移をみてみよう。
図2-3 男性の年代別テレビ視聴時間の推移−2(平日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)
図2-4 女性の年代別テレビ視聴時間の推移−2(平日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)

(1)男性の年代別テレビ視聴時間(図2-3):

 右の図2−3に平日の男性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @図2−3を一覧してわかる事は、50歳以下の男性と、60歳以上の男性では、大きな差があるということである。50歳以下のテレビ視聴時間は2時間〜3時間であるのに対し、60代で4時間以上、70歳以上では5時間を超えている。。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・50代・60代: 2000年には1995年よりは減ったが、2005年には増加した。しかし、1995年のレベルまでは増えていない。
  A)20代・30代・40代: 1995年から2000年にかけて、減少または横ばいであったが、そして2005年にはさらに減少した。
  B)70歳以上: 2000年に増えた後、2005年に減少したが、1995年のレベルよりは長い。
 B1995年と2005年の比較でみると、70歳以上の男性を除けば、すべての年代で、テレビの視聴時間は減っている。70歳以上の男性でも2000年と比べると、テレビの視聴時間は減っている。
 Cつまり、男性の場合、平日のテレビ視聴時間は、すべての年代で減少傾向に入っている、とみなす事が出来るのである。とくに、20代と30代のテレビ視聴時間は、1995年・2000年・2005年と連続して減少している
 D。

(2)女性の年代別テレビ視聴時間(図2-4):

 右の図2−4に平日の女性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @図2-4を見ると、女性の場合は、50代を境とした大きな隔絶はないが、男性と同じように、年齢を重ねるにつれて、テレビの視聴時間が長くなっている、という事がわかる。そして、男性と女性を比べると、60代までは、すべての年代で女性のほうが男性よりは長くテレビを見ている、と言える。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・40代: 2000年に増えた後、2005年に減少したが、1995年のレベルよりは長い。
  A)20代・50代: 2000年に増えてから、2005年には1995年のレベル以下まで減少した。
  B)30代・60代: 1995年・2000年・2005年と連続して減少している。
  C)70歳以上: 2000年には減少したが、2005年には1995年を上回るレベルまで増加している。。
 B1995年のテレビ視聴時間と2005年を比べると、10代と70代では増えているが、その他の年代では減少している。10代の増加もわずか1分であるから、その意味では、女性の場合も男性と同じく、70歳以上だけが、テレビの視聴時間を増やしている、と言う事が出来るであろう。
 Cつまり、女性の場合には、60代以下では、テレビの視聴時間は減少傾向にあるが、70歳以上の女性は、テレビの視聴時間が増えている、と言える。

(3)平日の年代別テレビ視聴時間からわかる事::

 @年齢を重ねるとともにテレビの視聴時間は増えている。とくに男性の場合は、定年退職する60台以上で大きく増えている。
 Aテレビの視聴時間のトレンドを見ると、男女を問わず、60代までは、テレビの視聴時間は減少傾向にある、と思われるので、平日のテレビ離れは、かなり進んでいるように思われる。ただ、70歳以上には、この傾向は見られない、逆に、70歳以上の女性は、よくテレビをみるようになった。
 B平日、50代以下の男性は、(仕事が忙しいためと思われるが)、テレビをあまり見ない。しかし、60台になると、(退職して自由時間が増えたためと思われるが)、急にテレビを良く見るようになる。
 C女性の場合も、若い年代ではテレビはあまり見ないが、60代以上はテレビを良く見る。

2−2−2.土曜日のテレビ視聴時間の推移(図2-5、図2-6)

 次に土曜日の男性、女性、年代別のテレビ視聴時間の推移をみてみよう。
図2-5 男性の年代別テレビ視聴時間の推移−3(土曜日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)
図2-6 女性の年代別テレビ視聴時間の推移−3(土曜日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)

(1)男性の年代別テレビ視聴時間(図2-5):

 右の図2−5に土曜日の男性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @図2−3と比べてみると、すべての年代でテレビ視聴時間が長くなっている。これは、週休二日制が一般的になり、男性も土曜日は自由時間が多くなった結果と思われる。その中でも、10代の増加が著しい(平日は2時間強であったのが、土曜日には3時間弱となり、2005年年には3時間半に迫っている)。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・40代・50代・70歳以上: 2000年には減少または横ばいであったが、2005年には1995年を上回って増加している。とくに、10代と70歳以上は、1995年と2005年では、30分以上増えている。
  A)20代: この年代だけが、テレビ視聴時間を着実に増やしている。
  B)30代・60代: この二つの年代男性は、20代男性とは逆に、テレビ視聴時間を減らしている。30代・60代男性だけが、なぜテレビ視聴時間を減らしたのか、興味あるところではあるが、この調査だけでは、その原因がわからない。
 B年代ごとのテレビ視聴時間を比較すると、20代から70歳以上まで、年齢を重ねるごとに、テレビ視聴時間が増加している。

(2)女性の年代別テレビ視聴時間(図2-6):

 右の図2−6に土曜日の女性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @図2−4と図2−6を比べると、テレビ視聴時間は増えてはいるが、男性ほど増えてはいない事がわかる(年代によっては、減少している年もある)。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代: テレビの視聴時間が年々減少している。
  A)20代: 2000年には1995年よりは減ったが、2005年には増加した。しかし、1995年のレベルまでは増えていない。
  B)30代: 10代とは逆に、テレビ視聴時間が着実に増えている。
  C)40代・50代・60代・70歳以上: 2000年には減少したが、2005年には増加し、1995年のレベルを上回った。
 B30代を比べると、男性と女性ではまったく逆のトレンドとなっている(男性は減っているのに、女性は増えている)。これもまた、興味をひく問題ではある。
 C1995年と2005年を比べてみると、10代・20代では減少しているが、30代以上では増加している。つまり、若者はテレビ離れしつつあるが、中・高齢者は、逆にテレビを良く見るようになっている、と言える。

(3)土曜日の年代別テレビ視聴時間からわかる事::

 @平日と比べると、男性のテレビ視聴時間が大幅に増えている。これは、週休二日制のおかげで自由時間が増えたためと思われる。
 A20代以上では、男女ともに、年代を重ねるごとに、テレビ視聴時間が長い。つまり、土曜日でも、高齢になるほど、テレビを良く見ている。
 B2005年には、男女ともに、70歳以上のテレビ視聴時間の増加が著しい。
 C男性の場合は30代と60代、女性の場合には10代と20代に、テレビ離れの傾向が見て取れる。
 D土曜日も、テレビをよくみるのは高齢者であって、若者はあまりテレビを見ていないし、テレビ離れが起きている、と思われる。

2−2−3.日曜日のテレビ視聴時間の推移(図2-7、図2-8)

 最後に日曜日の男性、女性、年代別のテレビ視聴時間の推移をみてみよう。
図2-7 男性の年代別テレビ視聴時間の推移−4(日曜日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)
図2-8 女性の年代別テレビ視聴時間の推移−4(日曜日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)

(1)男性の年代別テレビ視聴時間(図2-7):

 右の図2−7に日曜日の男性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @日曜日のテレビ視聴時間は、一部の例外を覗いて、土曜日よりも増えている。一部の例外の中でも、極めて特徴的なのが、2005年における10代・20代の激減である(1995年と2000年を比べると、10代で42分、20代で63分も減少している)。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・20代・30代: テレビの視聴時間が年々減少している。10代・20代については既に述べたが、30代でも1995年と2005年とで、34分の減少である。
  A)40代: 2000年に増えてから2005年には1995年のレベル以下まで減少した。
  B)50代: 10代・20代・30代とは逆に、年々テレビ視聴時間が増加している。
  C)60代: 2000年に増えた後、2005年に減少したが、1995年のレベルよりは長い。
  D)70歳以上: 2000年に減少した後、2005年に増加し、1995年のレベルを上回った。
 B2005年のデータだけを見ると、10代・20代は3時間未満、30代・40代は4時間未満、50代以上は5時間以上、ということで、高齢者の男性ほどテレビを長く見ている、と言う実態がみてとれる。
 Cさらに、10代から40代の場合、2005年のテレビ視聴時間は1995年より短く、若い男性は「テレビ離れ」しつつある、と言えるであろう。

(2)女性の年代別テレビ視聴時間(図2-8):

 右の図2−8に日曜日の女性の年代別テレビ視聴時間の推移を示す。

 @土曜日のデータ(図2-6)と比べると、女性の場合は日曜日でもそれほど大きな変化は見られない。ただし、20代の女性が2005年にテレビ視聴時間を急減させている。
 A1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・50代: 2000年に増えてから2005年には1995年のレベル近辺まで減少した。
  A)20代・40代: 1995年から2000年にかけて、横ばいまたは減少したが、2005年にはさらに減少した。
  B)30代: 2000年に減少した後、2005年に増加し、1995年のレベルを上回った。
  C)60代・70歳以上: 1995年から2005年にかけて、年々テレビ視聴時間が増加している。
 B2005年のテレビ視聴時間が、1995年や2000年を上回ったのは、60代・70歳以上のみであり、高齢者の女性は、日曜日に長くテレビをみるようになった。
 C女性の場合にも、10代から40代は、1995年と2005年を比べた場合、テレビ離れの傾向が見て取れる。

(3)日曜日の年代別テレビ視聴時間からわかる事:

 @10代・20代・30代の男性と、20代の女性のテレビ視聴時間が、1995年に比べ、2005年には激減した。これらの年代では、テレビ離れが起きている、と言えるであろう。
 A50代男性と、60代・70歳以上の女性のテレビ視聴時間は、年々、着実に増加した。
 B総体的に、日曜日でも、高齢になるほど、テレビを良く見ているが、若者はあまり、テレビを見ないし、テレビ離れが起きているようである。。

2−3.NHK「日本人の生活時間1995」の結果と、NHK「国民生活時間調査2005」の結果から言える事:

 「日本人の生活時間1995」と「国民生活時間調査2005」とは、連続した調査ではないが、テレビ視聴時間のトレンドを見る上では参考になるので、それらの調査を合わせて見て取れる傾向を以下にまとめる。

 @テレビをよくみるのは高齢者であって、若者はあまり見ていない。つまり、テレビ視聴時間に限って言うと「高高若低」と言える。
 A若者は、高齢者ほどテレビを良く見ないばかりでなく、「テレビ離れ」と言える現象が見て取れる。
 B一方、高齢者は、「テレビ離れ」とは逆に「テレビ依存」とも言えるくらいテレビを良く見るようになっている。とくに、70歳以上の高齢者にはこの傾向が著しい。
 Cこうした、若者の「テレビ離れ」と、高齢者の「テレビ依存」とがあいまって、第1項でみたように、国民全体の平均値で言うと、テレビ離れは起きていない、と言う結果が得られるのであろう。
 D日曜日における10代・20代の男女のテレビ離れの傾向は著しいものがある、と言える。

2−4.博報堂「メディア定点調査」の結果から:
図2-9 男性の年代別メディア接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から)
図2-10 女性の年代別メディア接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から)

 年齢別、性別の最近のトレンドを見るために、第1項でも取り上げた“博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所”が実施している「メディア定点調査」の東京地区での状況を分析する。トレンドをみるために、2005年と2009年の3種類のデータを比較する。その3種類とは、「メディア全体との接触時間」、「テレビとの接触時間」、「インターネットとの接触時間」(PCからインターネット、携帯電話からインターネットの両者を足し合わせたもの)である。。

2−4−1.メディア全体との接触時間の推移(図2-9、図2-10):

 第1−3項と図1-3に示すように、「メディア定点調査」ではテレビだけではなく、ラジオ・新聞・雑誌・インターネット(PCから、携帯電話から)との接触時間も調査している。その全体の接触時間は、2005年と2009年にかけて、東京地区で、312.4分から323.9分へとわずかに増えている(図1-3参照)。それが、男性・女性、年代別ではどのように推移したのかを下記で分析してみよう。
 注: 年代別では、10代から60代までであって、70歳以上は分析の対象に入っていない。

(1)男性のメディア全体との接触時間の推移(図2−9):

 右の図2−9に男性の年代別メディア接触時間の推移を示す。

 @図2-9をみると、20代男性がメディア接触時間を大きく減らしている(347.8分から294.6分へ、約1時間も現象)、と言う事である。。
 A同じ若者でも、10代の男性のメディア接触時間は、316.4分から323.1分へと、わずかではあるが(6.7分)、増えている。。
 B一方、中高年とも言える30代・40代・50代の男性のメディア接触時間は、いずれも大きく増えている(40〜55分くらい)。
 C60代の高齢者のメディア接触時間も増えてはいるが、25分くらいであり、中高年グループほどの増加ではない。

(2)女性のメディア全体との接触時間の推移(図2−10):

 右の図2−10に女性の年代別メディア接触時間の推移を示す。

 @図2-10をみると、10代と40代の女性が、メディア接触時間を大きく増やしている事がわかる。とくに、10代の女性の場合は、1時間以上(71.8分)も接触時間が増えている。
 A20代の女性も、わずかではあるが(6.4分)、メディア接触時間が増えている。
 B一方、30代と40代女性のメディア接触時間は、20分以上減少している。
 C60代女性の場合も、わずかではあるが(7.5分)、メディア接触時間は減少している。

(3)年代別メディア全体との接触時間の推移について:

 上記の分析を、メディア接触時間の増減で分類すれば、以下の通りとなる。

 @2005年から2009年にかけてメディア接触時間が増えた年代と性別(カッコ内は増加時間):
  @) 10代女性(71.8分)、
  A) 50代男性(55.5分)、
  B) 40代男性(43.6分)、
  C) 40代女性と30代男性(40.4分)、
  D) 60代男性(25.4分)、
  E) 10代男性(6.7分)、
  F)20代女性(6.4分)。
 A2005年から2009年にかけてメディア接触時間が減少した年代と性別(カッコ内は減少時間):
  @) 20代男性(53.2分)、
  A) 50代女性(23.5分)、
  B) 30代女性(20.4分)、
  C) 60代女性(7.5分)。
 B大まかにいえば、男性のメディア接触時間は増えたが、女性は、増減トントンでほぼ横ばい、ということであろうか。
図2-11 男性の年代別テレビ接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から)
図2-12 女性の年代別テレビ接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から)

2−4−2.テレビとの接触時間の推移(図2-11、図2-12):

 次に、テレビとの接触時間が、東京地区の男性・女性、年代別で、2005年と2009年にかけてどのように推移したかを下記で分析してみよう。

(1)男性のテレビ接触時間の推移(図2−11):

 右の図2−11に男性の年代別テレビ接触時間の推移を示す。

 @10代・20代・40代の男性のテレビ接触時間は、2009年には2005年よりも減少している。
 A20代の男性は、メディア接触時間も減少していたので、ある程度、納得はゆくが、10代・40代の男性は、メディア接触時間が増えているにも関わらず、テレビ接触時間が減っている、というのは、明らかにテレビ離れが起きている、と言えるであろう。
 B30代・50代・60代の男性は、わずかではあるが、テレビ接触時間を増やしている。しかし、この増加時間は、メディア接触時間の増加分と比べると、極めて小さく、テレビ依存が深まった、と言えるほどではない。
 Cつまり、総体的にみて、40代以下の男性は、30代を除き、テレビ離れの兆候がある、と言えそうである。とくに、20代男性のテレビ離れの傾向は著しい。

(2)女性のテレビ接触時間の推移(図2−12):

 右の図2−12に女性の年代別テレビ接触時間の推移を示す。

 @男性の場合とは対照的に、10代・20代・40代の女性は、2009年には2005年よりも、テレビ接触時間を増やしている。
 Aさらに、60代女性のテレビ接触時間も、増えている。ところが、60代女性のメディア接触時間は減っているから、60代女性は、テレビ依存が深まった、と言えるであろう。
 B一方、30代と50代の女性は、男性とは逆に、テレビ接触時間を減らしている。この年代の女性のメディア接触時間も減っており、メディア離れ、テレビ離れの傾向がある、と言えるであろう。
 Cつまり、女性の場合、10代・20代の若者と60代の高齢者は、テレビ依存の傾向がある。
 Dその一方で、30代・50代女性にはメディア離れ、テレビ離れの兆候が出てきている。

(3)年代別テレビ接触時間の推移について:

 上記の分析を、テレビ接触時間の増減で分類すれば、以下の通りとなる。

 @2005年から2009年にかけてテレビ接触時間が増えた年代と性別(カッコ内は増加時間):  @)10代女性(19.3分)、
  A)60代女性(15.6分)、
  B)20代女性(15.1分)、
  C)50代男性(11.0分)
  D)40代女性(5.6分)
  E)30代男性(4.9分)、
  F)60代男性(4.3分)。
 A2005年から2009年にかけてテレビ接触時間が減少した年代と性別(カッコ内は減少時間):
  @)20代男性(28.5分)、
  A)50代女性(10.1分)、
  B)10代男性(8.8分)、
  C)40代男性(4.2分)、
  D)30代女性(3.5分)。
 B大まかにいえば、女性のテレビ接触時間は増加傾向にあるが、男性のテレビ接触時間は、トントンに近い、と言える。
 C「メディア定点調査」でも、男女を問わず、高齢者ほど、テレビ接触時間が長い、と言う傾向が見て取れる。

図2-13 男性の年代別インターネット接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から
図2-14 女性の年代別インターネット接触時間の推移
 (博報堂「メディア定点調査」から

2−4−3.インターネットとの接触時間の推移(図2-13、図2-14):

  第1−3項と図1-3に示したに、「メディア定点調査」によれば、インターネット接触時間は年々増加している。そこで、テレビ離れをして、インターネット接触に移行しているのかをみるために、インターネットとの接触時間が、東京地区の男性・女性、年代別で、2005年と2009年にかけてどのように推移したかを下記で分析してみよう。

(1)男性のインターネット接触時間の推移(図2−13):

 右の図2−13に男性の年代別インターネット接触時間の推移を示す。

 @図2-13を見ればわかるように、2005年と2009年を比べた場合、すべての年代で、2009年のインターネット接触時間は増えている。
 Aとくに、30代・40代・50代の男性の場合は、30分以上も接触時間が増えており、60歳男性でも、21.1分の増加である。
 Bつまり、男性の場合は、高齢者がインターネット接触時間を増やしている、と言う特徴がみてとれる。
 C若者でも、20代男性の場合、2009年のインターネット接触時間(142.0分)は、ついに、テレビ接触時間(110.9分)を30分以上、上回ってしまった。
 D10代男性の場合も、2009年のインターネット接触時間(128.5分)は、テレビ接触時間(146.6 分)に近づいている。
 Eしたがって、男性の場合は、テレビよりもインターネットという流れが生まれている、と思える。

(2)女性のインターネット接触時間の推移(図2−14):

 右の図2−14に女性の年代別インターネット接触時間の推移を示す。

 @女性の場合でも、2005年と2009年を比べた場合、すべての年代で、2009年のインターネット接触時間は増えている。
 Aとくに、10代女性のインターネット接触時間は41.7分、40代女性では25.5分も増加している。そして、2009年の10代の女性のインターネット接触時間(169.5分)は、テレビ接触時間(170.0分)とほぼ同じである。
 B20代・30代・50代・60代の女性のインターネット接触時間も増えてはいるが、それほど大きくはない。
 C50代・60代女性のインターネット接触時間の増加は、10分未満であり、それほど増えたという感じはしないでもないが、元々の接触時間が短い事を思えば、女性高齢者もしだいにインターネットを利用するようになってきた、と言えるであろう。

(3)年代別インターネット接触時間の推移について:

 @上記の分析を、年代性別で、インターネット接触時間の増加順に並べれば、以下の通りとなる(カッコ内は増加時間)。
  @)10代女性(1時間11.7分)
  A)50代男性(34.9分)
  B)30代男性(31.3分)
  C)40代男性(30.3分)
  D)40代女性(25.5分)
  E)60代男性(21.1分)
  F)10代男性(16.0分)
  G)20代女性(15.0分)
  H)20代男性(11.1分)
  I)30代女性(8.3分)
  ⅺ)60代女性(7.6分)
  ⅻ)50代女性(6.6分)
 Aトップの10代女性の増加分は、2位の50代男性の増加分の倍近くであり、いかに大きく増加したかがわかる。その結果として、テレビ接触時間とほぼ同じになったわけである。
 B男性も女性も、年代を重ねるに従って、インターネット接触時間は少なくなっている(ただし、男性の場合は、20代が10代よりも多い)が、インターネット接触時間そのものは年代に関係なく、年々増加している。

2−4−4.博報堂「メディア定点調査」の結果から言える事:

上記までの分析をまとめると、博報堂の「メディア定点調査」から、東京地区については、以下の事が言える。

 @20代の男性を中心に、インターネットへの接触時間の増加具合からみて、若者と中年男女のテレビ離れが起きていると見られる。
 Aなぜならば、2005年と2009年の推移を、インターネット接触時間との比でみると、テレビ接触時間は年代性別によって増減があるのに、インターネット接触時間は年代性別を問わず増加している。このことは、テレビよりはインターネットへの関心が、年代性別を問わず高まっている、と言う事を示しており、相対的にテレビ離れが生じているとも言えるからである。
 Bテレビとインターネットとの比較でいえば、テレビは「高齢者」のためのメディア(高齢になるほど、テレビ接触時間が長くなる)、インターネットは「若者」向けのメディア(若者ほど、インターネット接触時間が長い)と言える。しかし、高齢者も次第にインターネット接触時間を増やしている。

 注: 博報堂「メディア定点調査」の2005年と2009年の性別年代別のデータは右をクリック: 博報堂「メディア定点調査」(性別)年代別

3.テレビ行為者率の推移:
図3-1 男性の年代別テレビ行為者率の推移(平日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)
図3-2 女性の年代別テレビ行為者率の推移(平日)
 (NHK「2005年 国民生活時間調査」から)

 テレビ離れを調べる別の指標に、「テレビ行為者率」がある。「テレビ行為者率」とは、1日に15分以上テレビを視聴した人の割合を示すものである。前に述べたNHK文化放送研究所の「国民生活時間調査2005」には、テレビ行為者率の推移も掲載されている。そこで、そのデータをもとに、テレビ離れの状況を分析する。
 テレビ行為者率のデータは、テレビ視聴時間のデータと同じく、平日、土曜日、日曜日の3種類がある。ここでは、平日のデータで分析する事とする。

3.1.男性の年代別テレビ行為者率の推移(図3-1):

 右の図3-1に男性の年代別テレビ行為者率の推移を示す。

 @図3-1を見ると、20代のテレビ行為者率が80%前後と、他の年代に比べて10%前後低い事がわかる。
 A30代以上の年代では、ほぼ年代が高くなるにつれてテレビ行為者率も高くなっている。
 B1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・20代: 2000年には1995年よりは減ったが、2005年には増加した。しかし、1995年のレベルまでは増えていない。
  A)30代・40代: テレビ行為者率が年々減少している。
  B)50代・70歳以上: 横ばいとなった時もあるが、2005年には、1995年よりも減少している。
  C)60代: 2000年には1995年よりは減ったが、2005年には増加して、1995年のレベルに戻った。
 C1995年と2005年の比較でみると、60代を除き、全ての年代でテレビ行為者率は減少している。そして、60代でも横ばいである。つまり、男性の場合、テレビ行為者率でみる限り、テレビ離れが起きている、と言えそうである。

3.2.女性の年代別テレビ行為者率の推移(図3-2):

 右の図3-2に女性の年代別テレビ行為者率の推移を示す。

 @図3-2を見ると、女性の場合も20代のテレビ行為者率が最も低い事がわかる。
 A女性の場合は、50代・60代・70歳以上のテレビ接触率は、40代以下よりも高く、大体同じレベルである。
 B1995年から2005年までのトレンドを見てみると、以下のごとく年代ごとの特徴がみてとれる。
  @)10代・40代・60代: 2000年に増えたが、2005年には1995年のレベル以下まで減少した。
  A)20代・30代・50代: テレビ行為者率が年々減少している。
  B)70歳以上: 2000年には1995年よりは減ったが、2005年には増加した。しかし、1995年のレベルまでは増えていない。。
 C1995年と2005年の比較でみると、全ての年代でテレビ行為者率は減少している。つまり、女性の場合、テレビ行為者率でみる限り、テレビ離れが起きている、と言えるであろう。

(3)平日の年代別テレビ行為者率からわかる事:

 @性別にかかわらず、ほぼすべての年代で、テレビ行為者率は減少しており、テレビ離れの傾向が見て取れる。
 Aただし、高齢者(60代・70歳以上)に限ってみると、女性のテレビ行為者率は減少しているが、男性は横ばい気味であり、テレビ離れは起こっていないようある。
 Bテレビ行為者率からみても、10代を別として、「高高若低」の傾向がある、と言える。

4.NHKテレビ番組の性別年代別視聴率:

 ここまでの分析で、「テレビを良く見るのは高齢者であって、若者はそれほどみていない」、それどころか、「若者のテレビ離れが起きつつある」、といった事態が見えてきた。「高高若低」の状況を裏付ける意味で、NHKの番組で分析する。対象とする番組は、「朝の連続ドラマ」、「大河ドラマ」、「「クローズアップ現代」、「ニュースウォッチ9」の4本として、番組ごとに年代別視聴率を見てみよう。
 このデータは、参考文献 12(「放送研究と調査 SEPTEMBER 2007」)の“テレビ・ラジオ視聴の現況”から抜粋した。

 注: “テレビ・ラジオ視聴の現況”については右をクリック: “テレビ・ラジオ視聴の現況”

4−1.NHKの朝の連続ドラマの性別年代別視聴率(図4-1):

 まず、最初に、朝の連続ドラマの性別年代別視聴率を見てみよう。2006年の「純情きらり」と2007年の「どんど晴れ」で分析する。
 下の図4-1-1と図4-1-2に、性別年代別視聴率を示す。
図4-1 NHK 朝の連続ドラマの視聴率  (“テレビ・ラジオ視聴の現況”から)
図4-1-1 2006年 純情きらり 図4-1-2 2007年 どんど晴れ

 @図4-1-1と4-1-2からわかる事は、男性の場合、朝ドラを見るのは60代以上の高齢者であって、40代以下の男性は、ほとんど朝ドラを見ていない、ということである。
 A定年前の男性は、朝ドラの放送中は出勤途中か、あるいは、出勤の準備に忙しくて朝ドラを見ている暇がない、ということであろうか。そして、定年になると自由時間が増えるので、朝ドラを見るようになる、と言ったところなのであろう。
 B女性の場合は、30代まではあまり朝ドラを見ていない、働く女性が増えてきたという事情を反映しているのであろう。
 C年齢を重ねるほど、朝ドラを良く見るようになる、というのは男女に共通して言えるが、とくに、高齢女性ほど、朝ドラを良く見ている。
 Dつまり、NHKの朝ドラは、完全に「高高若低」であり、とくに、女性の高齢者が好んで見ている番組である、と言える。

4−2.NHKの日曜夜の大河ドラマの性別年代別視聴率(図4-2):

 次に、日曜夜の大河ドラマの性別年代別視聴率を見てみよう。2006年の「功名が辻」と2007年の「風林火山」で分析する。
 下の図4-2-1と図4-2-2に、性別年代別視聴率を示す。
図4-2 NHK 日曜夜の大河ドラマの視聴率  (“テレビ・ラジオ視聴の現況”から)
図4-2-1 2006年 功名が辻 (%) 図4-2-2 2007年 風林火山 (%)

 @大河ドラマの場合も、朝ドラほどではないが、若者の視聴率は低く、「高高若低」は明らかである。
 Aただ、番組の内容によって男女差が違ってくるのは興味をひかれる。
  @)2006年の「功名が辻」は、山内一豊の妻が主人公であり、そのせいか、女性の視聴率が男性の視聴率よりもおしなべて高い(20代と50代では男性の視聴率が高い)。
  A)一方、2007年の「風林火山」は、武田信玄の軍師「山本勘助」が主人公だったので、「功名が辻」とは逆に、男性の視聴率が女性の視聴率よりもおしなべて高い(20代と70歳以上では女性の視聴率が高い)。
 B70歳以上では、2006年・2007年ともに、女性のほうが男性の視聴率を上回っている。(2005年の「義経」でも、同じであり、70歳以上の世代では、女性のほうが男性よりも大河ドラマを良く見る、と言えるのであろう)。
 C朝ドラの場合と同じく、70歳女性の視聴率は、男女を問わず他の年代と比べてみ、一段と高い。

4−3.NHKの「クローズアップ現代」の性別年代別視聴率(図4-3):

 三番目に、比較的硬派番組と言えるNHKの「クローズアップ現代」の性別年代別視聴率を見てみよう。今までと同じく、2006年と2007年のデータで分析する。下の図4-3-1と図4-3-2に、性別年代別視聴率を示す。
図4-3 NHK 「クローズアップ現代」の視聴率  (“テレビ・ラジオ視聴の現況”から)
図4-3-1 2006年 (%) 図4-3-2 2007年 (%)


 @「クローズアップ現代」の場合、40代以下の男女にはほとんどみられていない。とくに、30代以下では、男女とも視聴率は1%以下であり、若者にはまったく人気が無い、と言える。
 A50代以上からは、年齢を重ねるにつれて、視聴率も飛躍的に高くなる。したがって、「クローズアップ現代」も、「高高若低」の典型例となっている。
 B「クローズアップ現代」は、現代の問題点を取り上げてドキュメンタリー風に解説する番組であり、若者にも見て欲しいと思える無いようであるが、放送時間が午後7時半からのため、働いている若者はテレビを見る時間がとれない、ということであろうか?

4−4.NHKの「ニュースウオッチ9」の性別年代別視聴率(図4-4):

 最後に、朝の連続ドラマの性別年代別視聴率を見てみよう。ここでも、2006年と2007年のデータで分析する。
 下の図4-4-1と図4-4-2に、性別年代別視聴率を示す。
図4-4 NHK 「ニュースウオッチ9」の視聴率  (“テレビ・ラジオ視聴の現況”から)
図4-4-1 2006年 (%) 図4-4-2 2007年 (%)


 @「ニュースウオッチ9」の場合も、夜9時からの放送にもかかわらず、若者はあまりみていない。20代以下の男女の視聴率は1%以下であり、30代でも4%以下である。
 A年代が高くなるにつれて、視聴率もどんどんと高くなっており、ここでも、「高高若低」の傾向がはっきりと見て取れる。
 B男女差でみると、すべての年代で、男性の視聴率が女性を上回っている(ただし、2006年の60台、2007年の70歳以上では、男女の視聴率は同じである)。

4−5.NHKテレビ番組の性別年代別視聴率から言える事:

 @ここで取り上げた4本の番組すべてが「高高若低」となっているが、取り上げなかった番組でも、データが示されている番組はすべて「高高若低」である(たとえば、プロ野球中継でも、「高高若低」である)、詳細は、“テレビ・ラジオ視聴の現況”を参照ください)。
 A民放の番組での年代別視聴率データがなかったので、NHKだけのデータにはなるが、いまや、テレビは完全に高齢者の「暇つぶし」の道具になっている、といえるのではなかろうか?
 B若者の場合には、暇つぶしの手段としてのメディア対象が多様化している。とくに、携帯電話やパソコン、それらを使ってのインターネット等が急速に普及しており、テレビ番組を見ないのであろう。

5.最後に:

 今回はテレビが視聴者から見離されつつある、という状況を様々なデータで分析してきた。その結果、「高高若低」とか、「若者のテレビ離れ」といった現象がみえてきた。それらをまとめると、以下のように言えるであろう。

 @テレビの視聴時間は、平均値でみるとほぼ横ばいである。しかし、それを年代別にみると、若者のテレビ視聴時間は減少しているが、高齢者のテレビ視聴時間は増えており、結果として横ばいになっている。
 Aテレビは、その意味で、高齢者の暇つぶしの格好の道具となってしまった、と言えるであろう。
 B若者は、テレビを見なくなった分(そして、今回は分析しなかったが、新聞を読まなくなった分)、携帯やパソコンからインターネットにアクセスするようになってきた。
 Cインターネットについては、高齢者も、年々、接触時間を増やしており、テレビと並んで重要な暇つぶしツールになりつつある(とくに男性の高齢者)。
 Dこのような状況をみると、テレビ(地上波テレビ)の広告媒体としての価値は、相対的に低下していく、というのもうなづける。とくに、インターネットには今後、ますます、追い上げられるであろう、と予測される。

 民放の番組について年代別視聴率のデータ分析は出来なかったが、NHKのデータから見た場合、若者にとって、テレビはもはや過去のものとなりつつあるようだ。しかし、テレビは、高齢者(とくに70歳以上の高齢者)にはかなり好まれており、接触時間も増えているし、視聴率も高い。その意味では、テレビは、いまや、高齢者向けのメディアになりつつある、と言えるだろう。

 このようなデータから言えるのは、テレビの広告収入は今後、減る事はあっても、増える事はないのではないか、と言う事であり、地上波テレビ局は今後、生き残りのために多角化戦略とか、他局との提携とかにより生き残り策を講じないと、消滅する局も出てくるであろう、と思われる。

 次回は、今回は分析できなかったテレビの見方とか、テレビの生活での位置づけと、といった面を分析してみたい。


参考文献: 1.「マスゴミ崩壊」、三橋 貴明、扶桑社
        2.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
        3.「最新 放送メディア入門」、稲田 植輝、社会評論社
        4.「テレビと日本人」、田中 義久、小川 文弥 編、法政大学出版局
        5.「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」、中野 明、秀和システム
        6.「視聴者が動いた 巨大NHKがなくなる」、田原 茂行、草思社 
        7.「NHK 問われる公共放送」、松田 浩、岩波新書
         8.「電波利権」、池田信夫」、新潮新書
        9.NHK放送文化研究所
        10.「メディア定点調査」(メディア環境研究所)
       11.「放送の20世紀」、NHK放送文化研究所監修、NHK出版
        12.「放送研究と調査 SEPTEMBER 2007」、NHK出版 


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120.存亡の機を迎えた新聞(1) 121.存亡の機を迎えた新聞(2):新聞社と新聞販売店
122.苦境に立つテレビ業界(1):テレビ局の経営状況 123.苦境に立つテレビ業界(2):放送業界とテレビ業界
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http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/632.html

記事 [マスコミ・電通批評12] 127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)  (2010年6月3日記載)
http://www.geocities.jp/yamamrhr/ProIKE0911-127.html

127.苦境に立つテレビ(4):視聴者離れ? (2)  (2010年6月3日記載)

 前回は、テレビが視聴者から見離されつつあうのではないか、という事を、視聴時間等の量的側面から分析した。その結果、テレビの視聴時間全体は近年は横ばいではあるが、世代別にみると、若者はテレビ離れをしている、しかし、高齢者はテレビ依存を強めているという実態を見る事が出来た。
 今回は、量的側面ではなくて、視聴態度等の質的観点から分析する。
図1−1 個人視聴か集団視聴か
図1−2 テレビ所有台数(1世帯当たり)

 テレビ放送が始まった頃は、テレビ受信機が少なかったし、放送される番組も少なかったので、みんなで特定の番組を熱心に視聴する、という視聴態度が一般的であった。別の言葉でいいかえれば、「集団で」「選択的に」視聴していた、という事である。しかし、各家庭がテレビ受信機を複数台所有するのが一般的になり、放送局の数も増えて放送番組も増えてくると、個人で視聴する(個人視聴)、なにかをやりながら視聴する(ながら視聴、漠然視聴)、といった視聴態様が生まれてきた。さらに、リモコンの登場により、CMが始まると、次々とチャンネルを切り替える(ザッピング)ようになった。つまり、テレビの視聴態度が、個人化し、拡散し(いろいろな番組を次々と眺める)、希薄化(ながら視聴、漠然視聴)してきている、という事である。

 そこで、最後の参考文献に記載した書籍やURLから引用したデータに基づいて、そうしたテレビ視聴態度の変化から、視聴者のテレビ離れの状況を分析してみた。

1.NHK放送意向調査のデータから:

 まず最初に、参考文献1(「テレビと日本人」)に記載されている「NHK放送意向調査」のデータから、視聴態度の推移状況をみてみよう。
 注: 「NHK放送意向調査」は、全国の16歳以上の男女を対象にNHK放送文化研究所が実施している調査である。

1−1.個人視聴か集団視聴か(図1-1、図1-2):

 右の図1-1に1970年から2002年まで、個人視聴・集団視聴の割合がどのように推移してきたかを示す。そして、その下の図1-2に、1世帯当たりのテレビ所有台数の推移を示す。

 @テレビが普及したての頃は、テレビは家庭に1台で、居間とか茶の間とか家族が集まる場所に置かれるのが当たり前であった。したがって、テレビは家族全員でみるものであり、個人でみる、というのは極めて例外的であった。
 Aしかし、テレビがほぼ全家庭に普及して複数台を所有する家庭が増えるにつれて、テレビを個人でみる傾向が強まってきた。
 B1970年には、37%の世帯で、テレビを複数台所有していた。そして、21%の人が個人でテレビを見ている、と答えている。しかし、62%の世帯では、テレビが1台しかなかった。そのせいもあってか、71%の人が集団でテレビを見ている。
 C1977年には、テレビを複数台所有している世帯の割合は44%に増えた。このためもあってか、個人視聴の割合は26%に上昇し、一方、集団視聴は61%に減少した。
 D1979年と1982年の調査データをみると、2台のテレビを所有している世帯の割合が、テレビを1台しか持たない世帯の割合を上回るようになった。その結果か、個人視聴の割合は3分の1を超えて、36%、39%と4割に迫る勢いで増加した。その一方で、集団視聴の割合は59%、56%と徐々に減少した。
 E1992年のデータを見ると、テレビを所有していない世帯はゼロ%となり、テレビを3台以上所有している世帯の割合が、44%でトップとなった。テレビを1台しか持っていないという世帯はわずか20%であり、8割の世帯で複数のテレビを所有するようになった。こうした事情を反映してか、集団視聴の割合が50%を下回った(49%)。そして、個人視聴は41%となって、集団視聴に迫る勢いである。
 F2002年のデータでは、その傾向がさらに強まっている。3台以上テレビを所有している世帯の割合が50%となり、個人視聴と集団視聴の差がさらに縮まった(個人視聴は44%、集団視聴は46%)。
 Gこうのようなテレビ視聴の個人化は、ラジオの聴取携帯の変遷に通ずるものがある。ラジオも放送が始まった頃は、茶の間の主人公であり、一家団欒の中心であった。しかし、テレビ放送が始まった1960年代には、すでに、一家団欒の中心ではなくなっていた。そして、1970年代には、深夜放送に見られるように、アナウンサーとリスナーとの「私的コミュニケーション」が主役となってきた。
 Hただし、テレビの場合、一家団欒の主役ではなくなったとしても、ほとんどの家庭では居間の中心に置かれており、集団視聴が今後も大きな割合を占めるであろう、と思われる。とはいっても、テレビが昔のように家族みんなで楽しむ、というパターンは少数化し、各個人がそれぞれ別々のテレビで自分の好きな番組をみる、というようになっていくであろうし、現在はもうそうなっていると言いきれるのではなかろうか? 家族のつながりが希薄化し、それぞれがばらばらに過ごすという家族のありかたの変化が、テレビを視聴する態度にも影響しているのであろう。
図1−3 漠然視聴・選択視聴の推移
図1−4 年代別漠然視聴の推移

 I「NHK放送意向調査」では、2002年までのデータしか得られないので、現在のテレビ視聴態様については、別の調査データで分析する事としたい。

1−2.漠然視聴か選択視聴か(図1-3、図1−4):

 テレビの見方として、自分の見たい番組を選んで最初から最後まで見るという「選択視聴」と、なんとなくいろいろな番組を見るといった「漠然視聴」とがある。その両者の見方の割合がどのように推移したのかを右の図1-3に示す。そして、その年代別の状況を図1-4に示す。


 @ テレビのチャンネルを切り替えるワイヤレスリモコンは1980年代後半から急速に普及した(1987年の54%か、1992年には87%まで上昇)。このワイヤレスリモコンの普及により、「番組が面白くなくなったら、次々とチャンネルを切り替える(いわゆる、「ザッピング」をする)」という人が急激に増えた(1992年で、81%もの人が、ザッピングをする、と答えている。
 Aこうしたザッピング視聴の登場によって、「なんとなくいろいろな番組を見る」といった「漠然視聴」の割合が増えていった。
 B図1−3を見ると、「漠然視聴」は、1982年の21%から2002年の28%へと上昇している。これは、前述のワイヤレズリモコンの普及により、ザッピングが多くなってきたためである、と言えるであろう。。
 C一方、「選択視聴」は、1982年の77%から2002年の66%まで、11%も減少している。これは、ザッピングの影響もあるであろうし、番組の数や種類が多様化して、好きな番組を一本に絞れない、といった事もあるのかもしれない。
 D図1−4を見ると、60代を除いて、すべての年代で「漠然視聴」の割合が増えている事がわかる。ただし、70歳以上は増えたとは言ってもわずか2%であることをみれば、60歳以上の高齢者では、漠然視聴の割合は、1982年から2002年の20年間で、あまり変化していない、と言えるであろう。つまり、高齢者は、昔から今まで、視聴態度はあまり変わっていない、という事である。
 E50代より若い人は、若くなればなるほど、漠然視聴の割合が高くなる(ただし、16-19歳は除く)。つまり、若い人ほど、1982年から2002年までの20年間で、なんとなくいろいろな番組を見るようになった、という事であろう。
 F1982年の20代は2002年に40代になっている。そのような見方をして、図1−4を見ると、以下の事が言える。
  @)1982年の16-19歳: 2002年には30代後半であり、この20年間で「漠然視聴」が26%から35%へ、9%増えている。
  A)1982年の20代: 2002年には40代、「漠然視聴」は、27%から30%へと3%だけ上昇した。
  B)1982年の30代: 2002年には50代、「漠然視聴」は、18%から24%へと6%上昇。
  C)1982年の40代: 2002年には60代、「漠然視聴」は、18%のままで変わっていない。
  D)1982年の50代: 2002年には70代、「漠然視聴」は、19%から22%へと3%だけ上昇。
 G上記の分析から、20年たったら、少しではあるが、漠然視聴する割合は増えてきた、という事がわかる。

1−3.NHK放送意向調査のデータから言える事:

 上記の図1-1から図1-4までの分析で以下の事が言えるであろう。

図2-1 「一人だけで見たいか」「他の人と一緒に見たいか」
図2-2 男性年代別 「一人だけで見たい」
図2-3 女性年代別 「一人だけで見たい」

 @テレビは、家族が集まってみるものから、個人個人が一人で好きな番組を見るものへと変わっていった。これは日本が豊かになり、各家庭で複数台のテレビを持てるようになった結果でもある。
 Aテレビの見方も、好きな番組を選んでみる、という見方から、なんとなくいろいろな番組を見るという見方へと変わってきた。ただし、この傾向は若い人ほど顕著であるが、60歳以上の高齢者の場合にはそれほどでもない。

2.NHK「日本人とテレビ 2005」のデータから:

 次に、NHKが1985年から5年毎に実施している「日本人とテレビ」の調査データから分析してみよう。ここでの分析データは、参考文献2.(「日本人とテレビ 2005]から引用したものである。

2−1.テレビを「一人だけで見たい」か、「他の人と一緒に見たい」か(図2-1):

 テレビを「一人だけで見たい」のか、それとも「他の人と一緒に見たいのか」、という設問に対する答えの1985年から2005年までの推移を図2-1に示す。

 @「一人だけで見たい」という人の割合が、調査の度ごとに増加しているのに対して、「他の人と一緒に見たい」という人の割合は、調査の度ごとに減少している。一方、「どちらとも言えない」という人の割合は微増である。
 A1995年の調査までは、「一人だけで見たい」人の割合は、「他の人と一緒に見たい」人の割合よりは少なかった。ところが、2000年の調査では、「一人だけで見たい」人の割合が、「他の人と一緒に見たい」人の割合を上回り、2005年の調査では、その差がさらに広がった。
 B「どちらとも言えない」という人の割合は、2005年には29%まで増えて、「他の人と一緒に見たい」人の割合30%とほぼ並んだ。
 C図1-1では、実際に「一人でみている」のか「他の人と一緒にみている」のかの推移を調べたが、それと、図2-1とを見比べると、希望と実際の差がわかって面白いと言えば面白い結果が得られた。

2−2.男性の年代別「一人だけで見たい」人の割合の推移(図2-2):

 テレビを「一人だけで見たい」男性の年代別割合の、1985年と2005年の比較を右の図2-2に示す。

 @図2-2をみてまず気がつくことは、グラフの両端(つまり、20代と70歳以上)で、テレビを「一人だけで見たい」という人の割合が、1985年から2005年までの20年間で大幅にふえた、という事である。
 Aグラフの中央部に当たる30代から60代でも増えてはいるが、せいぜい1〜4%の増加に過ぎない。それに対し、20代で8%、70歳以上で9%の増加であり、両端での増え方は、中央部の倍以上である。
 Bこれは、何を意味するのか、社会学的に分析すると面白いテーマになるであろう。素人の私としては、若者は孤独を好むようになり、高齢者は、孤独に慣れようとしているのではないか、と感ずるのである。

2−3.女性の年代別「一人だけで見たい」人の割合の推移(図2-3):

 テレビを「一人だけで見たい」女性の年代別割合の、1985年と2005年の比較を右の図2-3に示す。

 @図2-3を見ると、男性との違いが良く分かる。40代を除けば、テレビを「一人だけで見たい」という人の割合が、1985年から2005年までの20年間で大幅に増えている、という事である。
 A年代別の増加分を見ると、20代で5%、30代で10%、40代はマイナス3%、50代で13%、60代で9%、70歳以上で20%である。
 B50歳以上の女性が、一人でテレビを見たい、と思うのは、もしかしたら熟年離婚に通ずるものがあるのかな、と思ったりすると、男性高齢者の私としては、ちと寂しいというか、悲しい気持ちになってしまう。
 C図2-3と図2-4を比べると、40代の男女は、テレビを「一人だけで見たい」という人の割合が、1985年から2005年までの20年間でほとんど変化していない、という事がわかる。
 Dその一方で、70歳以上の男女では、テレビを「一人だけで見たい」という人の割合が、1985年から2005年までの20年間で、大きく増えている。
 Eこうした、トレンドの背後に何があるのか、社会学者の分析が待たれるところではある。

2−4.テレビに満足か不満か(図2-4):

 テレビに満足しているか、不満を感じているか、について、1985年から2005年までの推移を右下の図2-4に示す。
図2-4 テレビに満足か不満か
図2-5 年代別 テレビに満足か不満か

 @「テレビに十分満足している」という人の割合は、1985年の14%から、若干ではあるが減少傾向にあり、2005年には12%となった。
 A「テレビにある程度満足している」という人の割合も、1985年の69%からじりじりと低下し、2005年には64%となった。これと、十分満足を足し合わせたものを「満足」とすると、「テレビに満足している」人の割合は、1985年の83%から、20年後の2005年には76%となって、7%減少した。。
 B一方、「テレビにまったく不満である」と「どちらかといえば不満である」を合わせたものを「不満」とすると、「テレビに不満である」人の割合は、1985年の14%から、2000年の20%まで、20年間で6%増加した。
 Cつまり、ここ20年間で、視聴者は、だんだんとテレビに不満を抱くようになってきたのである。

2−5.年代別「テレビに満足か不満か」(図2-5):

 「テレビに満足か不満か」、について、年代別に、1985年と2005年を比較したグラフを右の図2-5に示す。(黒の実線は2005年のデータ、赤の点線は1985年のデータ)
 注1: 「満足」とは、「十分満足」と「どちらかといえば満足」の合計である。
 注2: 「不満」とは、「まったく不満」と「どちらかといえば不満」の合計である。

 @赤の点線(1985年のデータ)と黒の実線(2005年のデータ)を比べると、この20年間の変化で、年代層ごとに、大きな特徴が見て取れる。まず、44歳以下の年代層を見てみよう。
  @)16−19歳: 満足度がわずかではあるが(2%)減少し、不満度も同じだけ(2%)減少した。総体的には、大きな変化はなかった、という事であろうか。
  A)20−24歳: 満足度がわずかではあるが(3%)増加し、不満度はその2倍(6%)減少した。総体的には、あるていど、満足度が高まった、という事であろうか。
  B)25−29歳: 満足度は7%増加し、不満度は8%減少した。総体的には、満足度が高まった、と言えるであろう。
  C)30−34歳: 満足度はわずかではあるが(3%)増加し、不満度は1%だけ減少した。総体的には、満足度がわずかに高まった、と言えるであろう。
  D)35−39歳: 満足度も76%のままで変化が無く、不満度も19%のままで変化していない。つまり、この20年間でまったく変化していない年代層である。
 E)40―44歳: 満足度はわずかではあるが(4%)増加し、不満度もその分(4%(だけ減少した。総体的には、満足度がやや高まった、と言えるであろう。
 Aつまり、44歳以下では、テレビへの満足度は変化がないか、ややが高まっている、と言える。ところが、45歳以上の年代層を見ると、これと逆の結果になっている事がわかる。
  @)45−49歳: 満足度は大きく減少(15%)し、不満度も二桁以上(11%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
  A)50―54歳: 満足度は大きく減少(17%)し、不満度はそれ以上(18%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
  B)55―59歳: 満足度はさらに大きく減少(18%)し、不満度はその分(18%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
  C)60―64歳: 満足度は大きく減少(16%)し、不満度はそれ以上(17%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
  D)65―69歳: 満足度は大きく減少(14%)し、不満度はそれ以上(16%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
  E)70歳以上: 満足度は一桁台ではあるが減少(9%)し、不満度はそれ以上(12%)増加した。総体的に言って、テレビへの不満が大いに高まった、と言えるであろう。
 Bつまり、45歳以上では、すべての年代にわたって、テレビへの不満が大いに高まったのである。結局のところ、今の若者(44歳以下)は、20年前の若者よりは、テレビに満足しているが、逆に、今の高齢者(45歳以上)は、20年前の高齢者よりはテレビに不満である、ということが分かる。
 C少し、視点を変えて、この20年間で一つの年代層に含まれる人々のテレビへの満足度がどのように変化したかを見てみると、上記とは若干異なる風景が見えてくる。
  @)1985年の16−19歳(2005年には、35−39歳): 満足度は、90%から76%へと14%減少し、不満度は9%から19%へと10%増加した。つまり、テレビに不満を大いに感ずるようになったのである。
  A)1985年の20−24歳(2005年には、40−44歳): 満足度は、88%から81%へと7%減少し、不満度は11%から15%へと4%増加した。つまり、この年代も、5歳若い年代ほどではないが、テレビに不満を感ずるようになったのである。
  B)1985年の25−29歳(2005年には、45−49歳): 満足度は、75%から73%へと2%減少したが、不満度も23%から20%へと3%減少した。つまり、この年代は、20年経ってもテレビへの満足度にはあまり変化していない、と言える。
  C)1985年の30−34歳(2005年には、50−54歳): 満足度は、72%から66%へと6%減少し、不満度は24%から30%へと同じだけ(6%)増加した。つまり、この年代も、テレビに不満を感ずるようになったのである。この年代は、1985年の調査でも、2005年の調査でも、満足度が最も低く、不満度が最も高い、という特徴がある。
  D)1985年の35−39歳(2005年には、55−59歳): 満足度は、76%から69%へと7%減少し、不満度は19%から28%へと9%増加した。つまり、この年代も、テレビに不満を感ずるようになったのである。
  E)1985年の40−44歳(2005年には、60−64歳): 満足度は、77%から71%へと6%減少し、不満度は19%から24%へと5%増加した。つまり、この年代も、テレビに不満を感ずるようになったのである。
  F)1985年の45−49歳(2005年には、65−69歳): 満足度は、88%から77%へと11%減少したが、不満度は9%から20%へと同じだけ増加した。つまり、この年代は、テレビへの不満度は変わらなかったが、テレビへの満足度は減ってきたのである。
  G)1985年の50−54歳(2005年には、70歳以上): 満足度は、83%から80%へと3%減少したが、不満度は12 %から15%へと大きく減少した。つまり、この年代は、テレビへの不満が大いに高まった年代である。
  H)1985年の55歳以上(2005年には、70歳以上): 1985年の55歳以上の人も20年後には70歳以上のカテゴリーに含まれるので、2005年の70歳以上は厳密に言うと、1985年の50歳以上がすべて含まれる事となる。これらの年代層すべてについて、G)と同じ事が言える。
 D上記Cで分析した、一つの年代層に含まれる人々のテレビへの満足度が20年間でどのように変化してきたかをまとめると、以下の事が言える。
  @)すべての年代層で20年後の満足度は、減少している。
  A)「25−29歳」層を除けば、すべての年代層で、20年後の不満度が増加している。
  B)結論としては、国民すべてが、20年間で、テレビに満足しないようになり、不満を感ずるようになった、という事である。

3.NHK個人視聴率調査(関東地区)データから:

 NHKでは、毎年2回、6月と11月に全国で1週間にわたって、個人毎にテレビの視聴状況をサンプル調査している。
 1955年から2000年までの6月調査分について、関東地区の視聴率トップ10の番組が、参考文献1(「テレビと日本人」)に載っている。そして、2004年から2009年までの毎年6月調査の結果は、NHK文化放送研究所のHPで公開されている。その両者のデータをもとに、人々がよく見るテレビ番組の視聴率とジャンルががどのように変化してきたかを以下、分析する。

3−1.視聴率トップと10位の番組の視聴率の推移(図3−1)
図3-1 視聴率トップと10位の視聴率の推移

 1955年から2009年までの、視聴率トップと視聴率10位との視聴率の推移を右の図3-1に示す(1955年から2000年までは5年毎、2004年から2009年までは毎年)。

 @視聴率トップの番組の視聴率を見ると、1955年の調査時には49%という圧倒的な数字だったが、その後は、次第に減少し、2004年の15%まで、3分の1以下となってしまった。
 A2005年に31%に急上昇したのは、2006年ワールドカップの予選中継があったからである。(詳しくは次項以下で分析する)。
 B2006年以降は、15%前後となっている。2005年のデータは一時的現象と考えられるので、1990年以降、トップの視聴率は15%前後で「安定」している、と言える。
 C一方、視聴率第10位の番組の視聴率を見ると、1955年には33%と高かったが、以降は減少傾向となり、今では、大体10%そこそこで推移している。
 D視聴率トップと10位の番組の視聴率の差を見ると、1955年の16%から1980年の11%まで、10%以上あったが、その差は年々小さくなり、2005年の例外データを覗くと、5%前後までに縮小した。
 E図3-1をみて言える事は、テレビ放送当初の頃の一つの番組にワット人気が集中する、という傾向が薄れ、人気番組が「ドングリの背比べ」で視聴率争いをしている、という事である。
 Fこうした傾向は、前項で分析した、テレビ視聴の個人化とも相まって、テレビ番組への視聴者個人のこだわりが反映されるようになってきた、という事であろうし、それがまた、テレビへの不満を高める要因にもなっている、と言えるであろう。
 Gつまり、テレビは元々、マスを対象として一方的に番組を「垂れ流す」わけであるから、個人個人の要求に応える体制にはなっていない。そこに、テレビ危機の根本があるのであり、インターネットに食われてゆく原因が潜んでいるのである。

3−2.視聴率トップ10番組の分別内訳について:
表1 視聴率トップ3の
番組分野の推移 表2 視聴率トップ10の
番組の分野別内訳の推移

トップ


2位


3位

1955 舞台中継 映画 舞台中継
1960 クイズ ドラマ バラエティ
1965 スポーツ ドラマ 報道
1970 報道 報道 映画
1975 報道 報道 スポーツ
1980 バラエティ 報道 スポーツ
1985 ドラマ スポーツ 報道
1990 スポーツ ドラマ アニメ
1995 ドラマ ドラマ ドラマ
2000 スポーツ ドラマ 報道
2004 報道 報道 報道
2005 スポーツ スポーツ 報道
2006 ドラマ 報道 バラエティ
2007 ドラマ ドラマ 報道
2008 ドラマ ドラマ アニメ
2009 アニメ 報道 バラエティ

舞台
中継 映画 スポ
ーツ クイズ ドラマ バラエ
ティ 音楽 報道 アニメ ドキュ
メンタ
リー
1955 5 2 2 1
1960 2 3 3 1 1
1965 1 2 3 1 1 2
1970 3 2 2 3
1975 2 1 2 1 4
1980 1 2 1 1 2 3
1985 1 1 2 1 2 3
1990 1 2 1 1 3 2
1995 1 4 3 2
2000 1 1 3 2 1 2
2004 1 3 1 1 3 1
2005 1 2 2 1 3 1
2006 4 2 3 1
2007 2 2 3 1 2
2008 1 3 3 2 1
2009 1 2 4 1 2
合計 5 11 16 9 37 22 9 38 11 2

 1955年から5年毎(2004年からは毎年)に機械的に収集してきたデータではあるが、トップ10に含まれる番組の分野を分析すると、ある程度のトレンドがみてとれる。
 まず視聴率トップ3の番組内訳を下左の表1に示す。
 そして、視聴率トップ10の番組内訳を下右の表2に示す。

 @放送開始間もない時期の1955年には、テレビ独自で開発した番組よりは、舞台中継や劇場用映画など、既存の娯楽文化を借りてきたものが多かった。
 Aところが、5年後の1960年以降は、舞台中継は姿を消し、ドラマを中心にテレビ局が独自に用意した番組が中心となる。
 B1955年以降の視聴率トップ10番組の分野を見ると、何といっても、「報道」と「ドラマ」が東西の正横綱とも言える地位を占めている事がわかる。報道はテレビ本来の使命とも言えるわけであるから、これは望ましい傾向であると言えよう。
 Cただ近年の視聴率トップ10の傾向をみると、「報道」が減って、かわりに「バラエティ」や「アニメ」が顔を出しているのはいかがなものであろうか? テレビ広告費の収入が減少し、番組制作費が削減される中で、低コストで作れるバラエティ番組を、目先の経費削減だけのために流しているとしたら、結局はテレビ離れを助長するのではないか、と危惧される。
 Dトップ10の具体的な番組名の一覧表については、右をクリックしてください: トップ10の番組一覧表

4.現代テレビ考2009、2010のデータから:

 最後に、スカパーJAST(株)が、インターネットを使って、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)と関西圏(大阪、京都、兵庫、奈良)の20歳以上の男女に実施しているアンケート調査の結果をみてみよう。(2009年は男女520人ずつ、2010年は男女500人ずつ、対して、各年の1月に行った)。
図4-1 あなたにとって「テレビとは何ですか」

4.1.あなたにとってテレビとは(図4-1):

 “あなたにとって「テレビとは何ですか」”、という質問に対する回答をグループ別にまとめて、2009年と2010年で比較して右の図4-1に示す。

 @2009年・2010年で、もっとも多い回答が「情報源」というもので、2009年で22.6%、2010年で26.6%であった。テレビのニュースや天気予報等が情報源になっている、という事である。
 A次が、「娯楽・趣味・楽しみ」というもので、20%前後になっている。テレビのお笑い番組や映画番組等で楽しんだりしている、という事であろう。
 B3番目が、「暇(時間)つぶし」というものだった。とくにする事もない時に、テレビでもみるか、といったところなのであろう。その割合をみると、2009年の18.9%から2010年には16.4%へと若干低下している。
 C四番目に多いのが、テレビは「必需品」である、という回答であり、2009年・2010年と11%前後の比率を占めている。これは、「なくてはならないもの」「水や空気のようなもの」といった回答も含めた結果であるが、調査対象の1割強の人が「テレビは必需品」である、と答えているのは頼もしい限りと言えようか。
 Dまた、テレビは「無駄」である、という答えは、2009年で3.4%、2010年で2.3%と極めて少ない。その一方で、テレビは「息抜き」である、とか、「友達のようなもの」である、という回答も合わせると、2009年で12.9%、2010年で6.5%となっている。
 E以上の分析から、テレビが市民生活の中に根付いてきている様子が見て取れる。しかし、その実態と言えば、「必需品」という捉え方は1割強であり、「情報源」として有効性を認めている人たちも4分の1前後である。つまり、テレビを積極的に受け入れているのは、調査対象の3分の1強の人たちである、と言える。
 Fその一方で、「娯楽」とか「暇つぶし」、あるいは、「BGMのようなもの」といった消極的に評価している人たちは4割強であり、積極的に評価している人たちよりやや多い。こうした事を鑑みると、「テレビは絶対に必要である、とまでは言わないが、テレビの無い生活は考えられない」というのが、多数派の意見と言えるのではなかろうか?

4−2.帰宅したらまず何をしますか(男女別)(図4-2):
図4-2 帰宅したらまず何をしますか(男女別)
図4-3 帰宅したらまず何をしますか(年代別、男女別)(2010年)

 “誰もいない自宅に帰宅された時、まず最初に何をしますか”、という質問に対する回答をみると、「テレビをつける」と「パソコンをつける」といった回答が群を抜いている。この男女別の状況を右の図4-2に示す。

 @女性の場合、6割弱が、「まずテレビをつける」、と答えている。そして、「まずパソコンをつける」、と答えた女性は、その半分の3割弱である。
 A一方、男性の場合、「まずテレビをつける」、と答えているのは5割前後であり、女性と比べると1割ほど少ない。そして、、「パソコンをつける」と答えている(4割強)。
 B男女ともに、「帰宅したらまずテレビをつける」、と答えているが、男性の場合は、「まずパソコンをつける」という人も、4割以上いる。男性は、テレビもみるが、パソコンも、という事なのであろう。
 Cそこで、年代別にみるとどうなっているかを、分析してみよう。

4−3.帰宅したらまず何をしますか(男女別、年代別)(図4-3):

 帰宅後何をするかについて、男女別・年代別の状況を右の図4-3に示す。(このデータは、2010年のデータである)。男女ともに、すべての年代で、「まずテレビをつける」という人の割合が、「まずパソコンをつける」という人の割合を上回っているが、その差は、年代別で微妙に異なっている。

(1)20代の場合:

 @男性の半分は「まずテレビをつける」が、「まずパソコンをつける」という人も46%おり、両者はほぼ拮抗している。そして、この二つを合わせると96%であり、20代の男性はほとんどが、帰宅したらまず「テレビをつける」か「パソコンをつけるか」しているのである。
 A一方、女性は、「まずテレビをつける」が53%で「まず「パソコンをつける」の36%を引き離している。しかし、この両者を足しても89%であり、11%の人は別の事をしている。

(2)30代の場合:

 @男性は53%が「まずテレビをつける」、そして、41%が「まずパソコンをつける」と答えている。両者の差は12%であり、パソコンははかなり劣勢である。しかし、両者を合わせると94%であり、30代の男性もほとんどが、帰宅したら、テレビかパソコンのどちらかのスイッチをオンにするのである。
 A女性は、「まずテレビをつける」が63%であり、年代別で一番多い。「テレビをつける」人は26%であり、テレビ派が圧倒的に多い。それでも、両者の合計は20代女性と同じく89%であり、11%の人は別の事をしている。

(3)40代の場合:

 @男性の55%が「まずテレビをつける」と答えており、50代と並んで、男性の中では一番多い。そして、「まずパソコンをつける」と答えたのは40%であり、男性の中では最も少ない。しかし、この二つを合わせると95%であり、40代の男性もほとんどが、帰宅したらまず「テレビをつける」か「パソコンをつけるか」しているのである。
 A女性の場合、「まずテレビをつける」が54%、「まずパソコンをつける」が38%、合わせると82%であえい、18%は、それ以外の事をするのである。

(4)50代の場合:

 @40代と同じく、55%の男性が「まずテレビをつける」、そして、「パソコンをつける」のは41%であり、合わせると96%となる。やはり、50代の男性もほとんどが、帰宅したらまず「テレビをつける」か「パソコンをつけるか」しているのである。
 A一方、女性の62%が「まずテレビをつける」のであり、「まずパソコンをつける」という50代の女性は21%と、年代別のなかでは最も少ない。そして、この両者を合わせても83%であり、17%は、それ以外の事をするのである。

(5)60歳以上の場合:

 @男性は、帰宅したら「まずテレビをつける」割合は20代と同じく50%であり、年代別の中では最も少ない。一方。、「まずパソコンをつける」割合は44%で、20代に続いて多い。そして、両者の合計は94%であり、60歳以上の男性もほとんどが、帰宅したらまず「テレビをつける」か「パソコンをつけるか」しているのである。。
 A62%の女性は、「まずテレビをつける」、そして、24%が「まずパソコンをつける」と答えているが、その両者を合わせても86%であり、60歳以上の女性14%は、それ以外の事をするのである。

(6)年代別・男女別データからわかる事:

 @男性の場合:
  @)年代に関係なく、帰宅したら「まずテレビをつける」か、「パソコンをつけるか」している。
  A)「まずテレビをつける」という割合が最も少ないのが20代と60歳以上で、50%である。
  B)「まずパソコンをつける」と言う割合が、一番多いのが20代で46%、その次が60歳以上で44%。つまり、男性の場合、若者と高齢者がパソコンに馴染んでいるのである。
  C)参考資料4(現代テレビ考 2009)のデータをみればわかるが、2009年のデータでは、60歳以上の男性の56.7%が「まずパソコンをつける」と答えており、「まずテレビをつける」の35.6%を大きく上回っていた。
図4-4 ながら視聴している割合(男女別・年代別)

 A女性の場合:
  @)年代に関係なく、11〜18%の割合で、帰宅したら「まずテレビをつける」か、「パソコンをつけるか」以外の事(たとえば、音楽を聴く、家族や知人・友人に電話する等)をしている。
  A)「まずテレビをつける」という割合が最も少ないのが20代で53%、60歳以上で、次が40代で54%である。逆に、「まずテレビをつける」という割合が最も多いのは30代の63%である。
  B)「まずパソコンをつける」という割合が最も少ないのは50代で21%、逆に最も多いのは40代で38%である。

4−4.ながら視聴(図4-4):

 テレビを「ながら視聴」しますか、という質問に対する答えを、男女別・年代別にまとめたものを右の図4-4に示す。
 男性も女性も90%以上が「ながら視聴」をしている。とくに女性の場合は、95%強が「ながら視聴」をしている。さらに男女別・年代別に細かく見てゆくと、以下のようになる。

 @「ながら視聴」をしている割合がもっとも高いのは「30代女性」であり、2009年で99.0%、2010年には100%が「ながら視聴」をしている。。
 Aそれに次いでいるのが「30代男性」(98%前後)、「20代男女」(94〜97%)である。
 B50代女性の2009年データを除けば、男女ともに、高齢者ほど、「ながら視聴」をする割合が低下している。
 C60歳以上の男性は、「ながら視聴」をしている割合は9割以下である。

 それでは、「ながら視聴」をしている人は、なにをしながらテレビをみているのであろうか?次に、そこを分析しよう。

図4-5 ながら視聴の内訳(男女別)
図4-6 ながら視聴の内訳(男女別、年代別)

4−5.ながら視聴の内訳(男女別)(図4-5):

 テレビを「ながら視聴」する場合、何をしている事が多いですか、という質問に対する答えを、男女別にまとめたものを右の図4-5に示す。

 @女性の場合、もっとも多いのが「食事をしながら」で7割強である。そして、次に多いのが「インターネットをしながら」で7割弱。ただし、両者の差は、2010年にはわずか0.2%となってしまった。
 A一方、男性の場合、もっとも多いのが「インターネットをしながら」で7割前後である。そして、次に多いのが「食事をしながら」で6割弱。ここでも、両者の差は、2010年には2009年よりも縮まったが、それでも10%以上ある。。
 B“「料理」をしながら”と、“「ごろ寝」をしながら”を比べると、男女差がはっきりと出ている。
  @)男性の場合は、3割前後が”「ごろ寝」をしながら”テレビをみている、と答えており、“「料理」をしながらテレビを見ている”、と答えたのは、10%にも満たない。
  A)一方、女性の場合、“「ごろ寝」をしながら”テレビを見ている、と答えたのは男性の場合とほぼ同じ3割強であるが、“「料理」をしながらテレビを見ている”、と答えたのはそれよりも1割前後多い4割強となっている。

4−6.ながら視聴の内訳(男女別、年代別)(図4-6):

 「ながら視聴」の「男女別」「年代別」の詳細データを右の図4-6に示す(このデータは、2010年のデータである)。その内訳を細かくみてゆくと、以下の事が言える。

(1)インターネットをしながら:

 @20代・30代の若者は、男女を問わず、8割以上が、「インターネットをしながら」テレビをみる、と答えている。
 A男性の場合には、20代から60歳以上まで、年齢を重ねるにつれて、割合は下がっている。50代の男性は、「食事をしながら」以下であり、60歳以上では5割未満となって、「食事をしながら」を大きく下回っている。
 B女性の場合には、40代・50代と、“「インターネットをしながら」テレビをみる”割合は低下しているところは男性と同じトレンドであるが、60歳以上の女性は、反転増加している。

(2)食事をしながら:

 @男性の場合は、年代を問わず、6割弱で同じである。
 A一方、女性の場合は、30代・50代は75%強であるが、20代・40代では7割前後であり、さらに60歳以上になると、6割弱となって、男性とあまり変わらない。また、50代女性では、「インターネットをしながら」を20%以上、上回っている。
 B60歳以上のみで比べると、「食事をしながら」の比率は、男女同じである。ところが、「インターネットをしながら」の割合は、女性のほうが男性を19%も上回っている。つまり、高齢者の女性は、男性よりもはるかにインターネットに親和性をもっているのである。

(3)ごろ寝をしながら:

 @性別・年代別でもっとも多いのが20代女性の49%、次が20代男性の37%である。“「ごろ寝」をしながらテレビをみる”というと、なんとなく、オジサンを思い浮かべるが、20代の女性ががトップ、そして、2位が20代の男性とは、意外な結果である。
 A20代以外では、男女別・年代別にかかわらず、3割前後となっている。

(4)料理をしながら:

 @男性の場合、30代は11%と1割を超えているが、他の年代ではすべて一桁であり、とくに、60歳以上ではたったの2%である。
 A女性の場合も、30代が最も多くて5割弱(48%)である。そして、最も少ないのが20代で3分の1(33%)、他の年代は4割強である。

4−7.「ながら視聴」の結果から:

 インターネットによる回答である、という事を考慮しても、図4-4〜図4-6の結果は極めて興味深い。

 @男女ともに95%前後が「ながら視聴」している、という事は、それだけ熱心に見たい番組がない、という事の裏返しとも思われる。とくに、30代女性のほとんどが、「ながら視聴」である、ということは、この年代の女性が子育てや家事。共働き、等々で最も大変な年代である、という事を示しているのであろう。
 A複数回答の結果ではあるが、男女ともに、「インターネットをしながら」というのが、7割前後であるが、その割合は、女性のほうが多い、というのは、ある意味、驚きである。とくに、60歳以上の女性の割合が、60歳以上の男性の割合よりも多い、というのも意外な結果ではある。
 B20代女性の半数近くが「ごろ寝をしながら」、と答えて、男女別・年代別のトップになった、というのも、私にとっては意外であった。しかし、女性の年代別の中では、「料理をしながら」という割合が最も低かったのは20代である。この事は、晩婚化により、20代女性は独身が増えている、という事を示すものとも思われる。
 C男性では、「料理をしながら」というのは最も高い30代でも11%、最も低い60歳以上ではわずか2%である。時代が変わって、男性も料理をするようになってきた、とはいっても、やはり、「男子厨房にはいるべからず」という「守旧派」が圧倒的多数、という事であろう。

5.最後に:

 今回はテレビが視聴者から見離されつつある、という状況を視聴態度等の質的なデータで分析してきた。その結果、ここ20年くらいの間に、視聴態度に大きな変化が生じている事がわかった。これは、茶の間が家庭の中心だった時代が終わり、家族がばらばらになってきている時代の風景を反映したものである、とも考えられる。現代は、ある意味、家族崩壊の危機であり、家庭消滅の時代でもあるが、それが、テレビのあり方にも大きく影響していると思われる。
 今回の分析からみえてきた風景を下記にまとめてみよう。

 @テレビは、家族みんなで見るものから、個人個人が自分の好みの番組をみるものへと、変わりつつある。
 Aテレビは、見たい番組を選んでじっくり見る(選択視聴)ものだったが、今では、なんとなく見る(漠然視聴)もの、あるいは、何かをしながら見る(「ながら視聴」)ものになってしまった。そして、インターネットでのアンケートである事を割り引いても、インタネットをしながらテレビを見る人が極めて多い。
 Bテレビに対する満足度を20年前と比べると、若年層(44歳未満)ではやや好転したが、中高年層(45歳以上)では悪化した。また、これを「一つの年代層に含まれる人々のテレビへの満足度が20年間でどのように変化してきたか」という観点からみると、ほぼ全員が不満に感ずるようになってきた。
 Cインターネットを介した調査ではあるが、帰宅したら、「まずテレビをつける」という人は、男女を問わずすべての年代で5割を超えているが、次いで多いのが「パソコンをつける」であり、パソコンがテレビに次いで、日常生活の風景に溶け込んできたように思える。
 Dテレビとは何か、という質問に対しては、「情報源」と答える人が2割強でトップであり、少しの差で「趣味・娯楽」、「暇つぶし」と続いている。視聴者としては、まず、テレビから様々な情報を得たいと思っており、次いで、息抜きを求めている、というところであろうか。

 このような風景から言えるのは、テレビ視聴者側の環境(テレビに対する期待とか家族構成等も含め)は大きく変わってきたが、番組を提供する側の体制がそれに対応できていないのではないか、という事である。それが、テレビ離れをうみ、広告の減少をもたらしたのではないだろうか?。
 要するに、テレビは、家庭の中心から、個人の嗜好の対象へと移りつつあり、パソコンと同じような立場になってきた、ということではなかろうか。テレビ局がこうした変化に対応した番組作りや番組の供給体制を作り上げる事ができなければ、テレビはインターネットに負けてしまうと思われる。


参考文献: 1.「テレビと日本人」、田中 義久、小川 文弥 編、法政大学出版局
        2.「日本人とテレビ 2005]
        3.「最新 放送メディア入門」、稲田 植輝、社会評論社
        4.現代テレビ考 2009、スカパーJSAT(株)
        5.現代テレビ考 2010、スカパーJSAT(株)
        6.「放送業界の動向とカラクリがよくわかる本」、中野 明、秀和システム
        7.「図説 日本のマスメディア」(第二版)、藤竹 暁、NHK Books
         8.NHK放送文化研究所
        9.「放送の20世紀」、NHK放送文化研究所監修、NHK出版


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128.テレビとスポーツ(1):サッカー

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http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/633.html

記事 [戦争b8] 現在の米軍は、無人機を7000機もっており、地上には12000機の軍事ロボットが活躍している。
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu257.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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現在の米軍は、無人機を7000機もっており、地上には12000機の軍事
ロボットが活躍している。このようなロボットが6カ国で攻撃を行っているのだ。

2012年2月1日 水曜日

◆無人機と民主制度 1月31日 地政学を英国で学んだ
http://geopoli.exblog.jp/17718947/

民主制度に攻撃する無人機

by ピーター・シンガー

●民主制国家では、歴史的に戦争と国民の間に深い絆があった。

●ところがアメリカの最近のテクノロジーの変化のおかげで、この絆に大々的な変化が起こっている。

●10年前にはロボットが戦争を戦うというのはハリウッド映画に出てくる単なるファンタジーだったが、いまはそれが現実になっている。

●現在の米軍は、無人機を7000機もっており、地上には12000機の軍事ロボットが活躍している。

●去年の2011年には、このようなロボットが6カ国で攻撃を行っているのだ。

●われわれはもう宣戦布告をしていない。最後に議会がこれを行ったのは一九四二年で、このときはブルガリア、ハンガリー、ルーマニアに対するもの。

●現在アメリカで従軍しているのは人口のたった0・5%だ。

●ロボットというテクノロジーのおかげで、われわれは戦争を行う際の最後の政治的障害を取り除いてしまったのだ。なぜなら自分たちの息子や娘を戦場に送らなくてもよくなったからだ。

●そうなると、戦争と平和という問題が、少なくともこのようなテクノロジーをもっているアメリカには深刻な問題とはならなくなるのだ。

●つまり戦争は、以前は国民にとって命をかける「リスクのあるもの」であったが、今はそうではなくなったのである。

●しかも現在の無人機はまだ発展をはじめたばかりである。初期のものはGPSもついていなかったほどだが、最近のものは自動で離着陸をするし、1600メートル下の地表の変化を感知して足跡を追跡できるような高感度センサーまでついている。

●しかも空軍は現在、有人の飛行機(戦闘機と爆撃機)のパイロットの訓練よりも、無人機のパイロットの訓練のほうを遥かに多く増やしている。

●パキスタンでは2004年から300回以上にわたって無人機から空爆しているのだが、この作戦はアメリカの議会でほとんど議論された形跡はない。

●これは米軍ではなく、CIAによって行われているという部分もあるのかもしれない。軍ではなく、民間人が戦争をやっていると、政治家の見方も変わってくる。

●先日パキスタンで大統領が海軍の特殊部隊を40分間の作戦にゴーサインを与えて「大変な決断だった」という評判だが、同時期に同じ国で行われていた300回の攻撃は政治的には何も問題になっていない。

●私はこのような作戦には賛成しているが、それでもこの新しいテクノロジーが民主制国家にとっての最も重い「戦争」という決断を経ずに行われている事実には心配している。

●去年のリビアの事件はさらに問題。この時は米軍が直接介入したわけではないから議会に許可を得ていないし、国民からも支持はほとんどなかった。

●ところがアメリカは地上軍を派兵していなかったため、戦闘行為開始から48時間以内に議会に報告し、60日以内に議会の許可を得るというベトナム時代に制定された「戦争期限法」(the War Power Resolution)には違反しないとホワイトハウスが説明。

●ところがアメリカは以前は「戦争」と呼ばれていた破壊行為にリビアで関係したことは明白。

●去年の4月23日からはじまった無人機による攻撃で、少なくとも146回攻撃を行っているのだ。戦闘期間は戦争期限法の60日をはるかに上回っている。

●また、無人機はNATOの有人飛行機のためにターゲットの狙いをつける作業にも従事していた。

●6月21日には米海軍の無人ヘリ(ファイアースカウト)が親カダフィ派の攻撃によって墜落しているのだが、これは米軍側には人的被害が出なかったためにニュースにもならなかったほど。

●もちろん議会は戦争に関する決断をスルーされたわけではなく、同じ時期にアフリカのウガンダの軍の訓練のために米軍を派遣する際にはオバマ大統領は議会に報告している。議会はこの行為を賞賛。

●ところが同じ時期に無人機で戦闘行為を行っているリビアのほうには無関心。

●これはつまりテクノロジーが人間を戦場から引き離してしまったということだ。

●そして新しい現実は、「大統領は人的被害が出そうな作戦の場合にのみ議会の承認が必要だ」ということ。

●政治的な議論もなしで戦争を行うというのはいままでになかったことだ。しかしこれが将来どのように変化するのかについてはまだよくわからない。

●無人機による作戦というのは「コストなし」というわけではない。

●たとえば去年ニューヨークのタイムズ・スクエアを爆破しようとしたパキスタン人ファイサル・シャザド容疑者は、パキスタンのプレデターの攻撃のおかげでテロ組織に入ったという。

●しかも現在無人機を獲得しつつある国は50カ国以上になっており、それには中国、ロシア、パキスタン、そしてイランも含まれている。

●アメリカの「建国の父」たちは、国が戦争を行うためには政治的なプロセスに深く関与するような体制をつくった。ところが最近の議会は戦争の許可についてはほとんど何もできていない。

●去年私は米国防省の高官たちが集まった会合で、最近の増加しつつある戦争におけるロボット使用について厳しい議論をする様子を聞いていたが、ある参加者が、「このような(民主制度と戦争の許可の)問題について一体誰が考えているんですか?」と質問している。

●「建国の父」たちは無人機による戦争については想像できなかったはずだが、それでも彼らは一つの答えを出している。

●それは、「戦争は行政府だけで実行できるものではない」ということだ。民主制国家では、これはわれわれ全員の問題なのだ。


(私のコメント)

福島第一原発の事故現場ではロボットが原子炉内部の調査に使われていますが、原子炉そのものの解体にもロボットによって解体されるようになるだろう。しかしながら活躍したのは実戦経験が豊富なアメリカ製のロボットであり、日本製のロボットはなかなか出番がないようだ。やはり実戦で改良されないと実用にはならないのでしょう。

強力な放射線は電子部品を狂わせるから防護策を講じないと実用にはならない。アメリカでは既に実際の戦争で7000機の無人機と12000機のロボットが使われているそうですが、徐々に戦争は無人兵器によって行なわれるようになっているようだ。コンピューターがこれだけ発達すれば兵器の操縦はコンピューターに任せればよくなって来ている。

兵器に人間が乗れば、多くの防御用の装置が必要になりますが、無人機の場合にはそのような装置は必要がなく、小型化や軽量化にも役に立つ。ジェット戦闘機でも日本政府はF35を採用するようですが、F35が実戦配備されるような頃は無人戦闘機の時代に入っているだろう。有人戦闘機だとパイロット一人養成するのに数十億円もかかりますが、無人機のパイロットならゲーマーでも間に合う。

特に偵察や哨戒業務などは無人機で長時間の活動が可能であり、たとえ撃墜されても痛くも痒くもない。現にイランで最新鋭のアメリカの偵察機が撃墜されましたが、どうして自爆装置が働かなかったのだろうか? 有人偵察機なら自爆させることは不可能だ。ジェット戦闘機ばかりでなく戦車や潜水艦なども無人化が進んでおり、ロボット兵器による戦争が近未来戦争の姿だろう。

誘導ミサイルも一種のロボット兵器ですが、自分で目標を見つけて飛んで行く。人間がすることは発射ボタンを押すだけであり、ロボット兵器で多くの人間が殺傷されている。アフガニスタンやパキスタンでは無人機による攻撃で多くの人が殺害されていますが、操縦しているのはアメリカ本土の米軍基地内のオペレーターであり、アフガニスタン政府やパキスタン政府は抗議しているがアメリカ政府は相手にしていない。

無人機やロボット兵器が破壊されたところでアメリカ政府は痛くも痒くもなくニュースにもならない。間違って一般市民を殺害してもアメリカ政府が謝罪するのは形式的なものだ。現在ではアメリカのような先進国がロボット兵器で戦争していますが、いずれは相手国も無人機やロボット兵器を開発して対抗してくるだろう。普通の民間機を装った無人航空機がアメリカ国内に侵入してニューヨークやロサンゼルスを攻撃するかもしれない。9・11テロはその先駆けかもしれない。

ペンタゴンを攻撃したのは民間のジェット機ではなく巡航ミサイルらしいのですが、アメリカ政府は何も公表しない。民間の旅客機ならかなりの残骸が残るのですが、見つかったのは小型のジェットエンジン一基だけだ。乗っていた乗客も発見されていない。まさにこれがロボット戦争の正体なのだろう。兵器が粉々に破壊されていれば相手国を特定することも難しくなる。

近未来社会においてはロボット同士の戦争となり人的な被害は一般市民などが多くなるのだろう。あるいは国内においても、デモ隊に対して無人のロボット戦車がデモ隊を排除していったり武力を用いて弾圧するようになるだろう。催涙ガスを拡散しても人間には効果があるがロボットには効果がないから非常に有効な政府の武器になる。

そもそもロボットには人権などないから法律の適用もロボットの使用者にしか適用できない。ロボット自身が自分の判断で人を殺害した場合ロボットを裁判にかけることは出来ないし、ロボットに死刑を求刑してもロボットを絞首刑にしてもロボットは死なない。ロボットに殺人プログラムをセットして自爆させてしまえば犯人を特定することも出来ない。

現在でもアメリカはアフガニスタンやパキスタンでテロリスト狩りを行なっていますが、無人機によるミサイル攻撃であり、多くの誤爆事件を誘発させている。しかし民間人が誤爆によって殺害されてもアメリカ政府は謝罪するだけで無人機によるテロリスト狩りは続いている。担当者が処分される事はなくアフガニスタン政府もパキスタン政府も抗議以上のことは出来ない。明らかにアメリカ政府が狂っているのですが、テロリストたちがロボット兵器を使いだしたら9,11テロのようなことが起きるだろう。

もし無人機をテロリストが手に入れて、ホワイトハウスやペンタゴンを攻撃したらアメリカ政府はどのように犯人を特定するのだろうか? 民間旅客機を改造して無人機にしてGPSで目標に誘導すれば9,11テロは可能だ。現在無人機をもっている国は50カ国以上にもなりますが、それだけテロリストにも渡りやすくなっている。セスナ機のような無人小型機に爆弾を積み込んでGPSで目標をセットしてホワイトハウスを攻撃することも考えられる。

もっと簡単なのは自動車に大量の爆弾を積み込んで、無人で操縦させて特定の場所で爆発させることも可能だ。このような無人兵器の発達と拡散は思わぬ効果を生み出しますが、犯人の特定も難しくなる。日本でも昔に草加次郎を名乗る爆弾テロがありましたが犯人は捕まらなかった。現在ではマイコンと携帯で簡単に時限装置が出来ますが、ロボットは軍事利用ばかりでなくテロリストにも利用が可能だ。



http://www.asyura2.com/11/warb8/msg/675.html

コメント [原発・フッ素20] 降下物セシウム増加問題についてバズビー博士に聞いてみたなう。Cs134/Cs137比率で考える(ブログ:気まぐれです。) 石井広国
08. 2012年2月01日 15:06:01 : GNcNi6mjs6
07さん

セシウムは焼却により一旦気化し、スクラバーで冷却されたとしても
微粒子になり、バグフィルタをすり抜けて煙突から漏れ出します。
焼却前の20%程度が煙突から漏れ出したり、スクラバーの水に溶け込んだり
するでしょう。これは東京都の東部スラッジプラントの例から予想できます。

セシウムも問題ですがウラン・プルトニウムのホット・パーティクル
(大腸菌サイズ:0.5ミクロン〜2ミクロン)や更に小さなナノスケールの
パーティクルが煙突から確実に漏れ出し、周辺住民が吸い込んで内部被曝する
のが大変危険だと考えます。

プルトニウムの場合は百万分の数グラム吸い込んだだけで肺ガンになります。
喫煙者では1億分の数グラムで肺ガンになります。血液に運ばれたりリンパに
入って白血病・ガンの原因になります。

ウランも白血病・ガンの原因になりますが、生殖腺に溜まり、
遺伝子障害をもった赤ちゃんが生まれてくる原因にもなります。

放射能汚染されたガレキ・ゴミは決して焼却してはいけないのです。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/601.html#c8

コメント [原発・フッ素20] 地震活動期に入った日本。浜岡に原発、敦賀に原発(もんじゅ)なんて、日本はキチガイ国家だ。 SOBA
12. 2012年2月01日 15:17:22 : Mu6rUP8PJg
>>9
SOBAって人が嫌がられるのは、知ったかぶりや勘違いに基づいた発言なのに異常に高圧的だったり、
単なる自分個人の感覚に合致しないものを場を弁えずに執拗に叩いたり粘着するからだよ。
非がないのに>>6みたいなコメントされたのなら酷いもんだが、この板でも
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/581.html
みたいなスレを平気で立てるし、要するに「言ってもダメなタイプ」で、ある程度煙たがられるのも仕方ないと思う。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/605.html#c12
コメント [音楽6] Body and Soul ― Tony Bennett & Amy Winehouse 五月晴郎
01. 2012年2月01日 15:20:35 : bQwKJlscJc
あ、ありがとうございます・・・
なんちゅう素敵なチョイス・・・
エイミーちゃんとトニーさんのデュエットが
あるなんて、ついぞ知りませなんだ。
よかったです。ほんとに。

また、ええのがあったらよろしく。
彼女と似た感じの歌い方するダフィーちゃんなんかも
も〜し良かったら、ぜひ(ズーズーシーかの〜)

K子

http://www.asyura2.com/12/music6/msg/163.html#c1

コメント [原発・フッ素20] 東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」 (毎日新聞)  赤かぶ
01. 2012年2月01日 15:26:18 : c1E9zM7KjA
バカは勝手に戻って、早く被曝死しろ! バカが死ねば、日本も少しはよくなるだろうw。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/623.html#c1
コメント [原発・フッ素20] 東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」 (毎日新聞)  赤かぶ
02. 2012年2月01日 15:37:31 : FpVPO6YryM
01さん 貴方のコメントが どんなに人を傷つけているか…
考える能力も無いのですか?!
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/623.html#c2
コメント [原発・フッ素20] 地震活動期に入った日本。浜岡に原発、敦賀に原発(もんじゅ)なんて、日本はキチガイ国家だ。 SOBA
13. 2012年2月01日 15:37:41 : Mnxczxr6Dw
>>12

SOBAはネット界隈ではトラブルメーカーとして有名です。

下記などをご覧下さい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://caprice.blog63.fc2.com/?tag=%BB%A8%C3%CC%C6%FC%B5%AD

ただ、リベラル・平和系ブログ言論に、陰謀論や擬似科学を受け入れやすい体質があることを今回の件は浮き彫りにしたと思う。これを克服しなければ、リベラル・平和系のブログ言論が普遍性を持つことはない。その意味で、この問題は乗り越えなければならない壁だった。

この件は、批判を受けた側との共闘を表明したブログ(「雑談日記」)が、その過程でお得意の他ブログに対する誹謗・中傷を撒き散らし、同ブログの 「自民党TBP」 からの締め出しに発展した。

いつまでも同ブログの管理人・SOBAのような誹謗・中傷の常習者をコミュニティに入れておくことは、リベラル・平和系ブログ言論にとって百害あって一利なしである。というのは、新たに政治ブログに参入しようとしている人から見ると、わけのわからないおっさんが「俺のバナーをブログに貼れ」と強要し、それにブロガーが唯々諾々と従っているさまを見ると、参入する気持ちが萎えるからだ。これは、ブログへの参入障壁を高めている。昨年後半以降、良いブログの新規参入が少ないとは、誰もが感じていることだろう。だから、「自民党TBP」がSOBAを排除したのは、いずれは避けて通れないことだったと私は考えている。

本件について、「nagonaguの日記」 が、本質を突いたまとめの記事を掲載しているので、ここにご紹介する。下記のリンク先をご参照いただきたいと思う。
http://d.hatena.ne.jp/nagonagu/20080114#1200274906
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「雑談日記」 は 「自民党TBP」 からパージされたが...
あの品性下劣なブログ 「雑談日記」 は、ついに 「自民党TBP」 からパージされた。

「雑談日記」およびその管理人・SOBAを批判し、「自民党TBP」からのパージを宣言した 「カナダde日本語」 は、一昨日(日本時間10日)、昨日(同11日)の2日間で、1万件を超えるアクセスを叩き出した。遅ればせながら SOBAを非難する記事 を公開した当ブログも、昨日は今年最多の3,498件のアクセスを記録した。読者の方々がいかにSOBAを忌み嫌っているかの証左だろう。


「美しい壺日記」 の管理人・やっしゃんさんからは、裏ブログ 「kojitakenの日記」 宛に、下記のようなお叱りをいただいた。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20080111/1199983298#c1200063677


dj19 2008/01/12 00:01

あのバーナーのせいで気分を害されていた一人です。
あんな人の作ったバーナーをよく貼れるなぁとずっと思っていました。

遅すぎじゃないですか決断するの(笑)


本音をいうと、私は「AbEnd」に加わる前からSOBAのバナーは大嫌いだったのだが、トラブルメーカーであるSOBAとの面倒ごとを恐れて、あの下品なバナーを貼っていたのだった。バナーを外すのが遅すぎたという批判に対しては、返す言葉もない(笑)。


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http://d.hatena.ne.jp/nagonagu/20080114#1200274906

この一連の動きではっきりしたのは、私が前々から危ない人だから近づかないようにしているSOBAという趣味の悪いバナーづくりに命を削るおっさんの病的な体質。ひとり意味無く燃え上がりAブログへの共闘宣言までしていた*6。私は密かに“ひとり暴君SOBA”と名付けている。このひと、ストーカーみたいな粘着性質があり無定見で人の批判等は聞こえない耐火性を持っているから、そのうちなにか起きなきゃいいがと心配しているこのごろである。
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私はかつてAブログのコメント常連で、そのうちに去ったのですが、「あなたがコメントするようになってから、ブログの雰囲気が殺伐とするようになった」と言われた経験があります。
その意味で、「Aブログに集う人々にとってAブログは居心地のいい空気で充満していて、その空気を読めない異物として「似非科学批判者」は乱入し排斥されたのである」とのご指摘は、まさにその通りだと思います。
それから、SOBAは既に「STOP THE KOIZUMI」という先人のブログ運動で騒動を起こしており、「安倍晋三TBP」が彼のTBを受けつけていたことから、「STOP THE KOIZUMI」のリーダーの激しい怒りを買い、あわや大トラブルに発展しそうになったことがありました。「安倍晋三TBP」の管理人・美爾依さんに協力していた私も、命の縮む思いがしました。
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SOBAは、たんぽぽさんを自らのブログでアク禁にしておいてトラックバックを送りつけてくる。私への言いがかりも、論理的な破綻は隠しようが無かったし、おそらくこのダブスタは性格などという個性ではなく病気ですよ。なにかしでかさなければいいがと案じてます。
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上のコメントで、SOBAと敬称を用いなかったのは、意識的にやっていることです。私はSOBAから充分被害を受けたことのある当事者なので、そうできる権利があると考えています。彼が記録をとって、自らのブログでおバカなコメントを付して晒しかねないので付け加えておきます。
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それにしても、SOBA氏が出てくる前までは、まだローカルって感じだったけど、
彼の介入で急激に広まって、知らない人はいないって感じになりましたね...

わたしのところに送ってくる、SOBA氏のトラックバック、
やっぱり、削除したほうがいいのかな...?
(いまのところ、放置しているけど。)
むこうは、わたしをアクセス禁止にしているのに、
わたしが、むこうを受け入れるいわれは、ないですからね...
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SOBA氏は、愉快犯的なところがあるからあんまり構わないほうがいいですよきっと(笑)
私のところにも、不愉快な出来事の後にトラックバックを送ってきましたが、削除し続けたら二回目か三回目にあきらめて送ってこなくなりました。
なんか問題起こしたあとは当事者にトラックバック送って様子でもみるんですかね?
私には彼の思考は理解できません(笑)。
私は不愉快ななので彼からのトラックバックは受け付けませんけど、たんぽぽさんはご自分の判断でご自由になされたらいいですよ。
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http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/605.html#c13

コメント [雑談専用39] 署名捺印の強要 asy8
04. 蒲田の富士山 2012年2月01日 15:46:23 : OoIP2Z8mrhxx6 : mYjxaylf86
>この件について、ハローワークの職員と、警察官に相談した。
ハローワーク、嫌いじゃなかったけ?
投稿内容の事件について、阿修羅で相談したかったら、もうすこし個人情報を開示したら?
個人情報って、実名とかのことじゃないよ。
なんかへんな組織から、うとましい人物としてマークされているのなら、ここで<美しい長文>を投稿している場合じゃないでしょ?
なんか、ウソくさいな。
ウソくさ〜い。
http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/770.html#c4
コメント [原発・フッ素20] 放射線を浴びたX年後の日本人の末路(秋場龍一) 盗電マン
19. 2012年2月01日 15:56:44 : qmu2ttvj9E
2012年が末路でしょう。
マヤ暦すごいなー
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/585.html#c19
コメント [原発・フッ素20] 4号機の建屋崩壊の可能性・・・余震M8クラス (がんばれ福島原発!)  赤かぶ
05. 2012年2月01日 15:58:30 : TGZt5CSwG
可能性なんか言ったらキリがない。
アホらしw

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/616.html#c5
記事 [原発・フッ素20] 玄海原発の運転差し止め求め 1704人が提訴
玄海原発の運転差し止め求め 1704人が提訴
http://www.youtube.com/watch?v=hrlQBQlY6Dw
http://www.veoh.com/watch/v27511630Ss9MFBWw

“原発停止を”1,700人が提訴
http://rkb.jp/news/news/5126
http://megalodon.jp/2012-0201-1249-02/rkb.jp/news/news/5126

“玄海原発運転差し止めを”提訴
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120131/t10015670821000.html
http://megalodon.jp/2012-0201-1236-13/www3.nhk.or.jp/news/html/20120131/t10015670821000.html
原告団の代表で佐賀大学の長谷川照前学長は、記者会見で、「福島の事故で原発
の安全神話が崩れた。国が進めた原発推進の政策を覆したい」と述べました。

原発の運転差し止め求め提訴
http://www.nhk.or.jp/lnews/saga/5084728252.html
http://megalodon.jp/2012-0201-1234-14/www.nhk.or.jp/lnews/saga/5084728252.html

玄海原発運転差し止め求め 1704人 31日に提訴
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/284717
この日の集会には原告ら約320人が参加し、準備会の弁護士が訴状の内容を説明。
原告団長に就任した佐賀大の長谷川照前学長(73)は
「原発の安全神話の息の根を止め、(玄海原発の)再稼働は許さないよう、
決意しましょう」と呼び掛けた。
福島県から福岡県に避難している女性は
「福島の犠牲を無駄にしないため、声を上げ続けてください」とエールを送った。

玄海原発運転差し止め訴訟:「脱原発へつなげる」40年取り組む唐津の運動家、裁判に意気込み
http://mainichi.jp/area/saga/news/20120201ddlk41040440000c.html
http://megalodon.jp/2012-0201-1243-47/mainichi.jp/area/saga/news/20120201ddlk41040440000c.html
これまでも原発の危険性を訴え集会などを開いてきたが、福島原発事故を受けて
「原発がこの国にあっていいわけがない」と確信。
更に九電の「やらせメール」問題など度重なる不祥事に「怒りを覚えた。
これで知らん顔をしていたら福島の人たちに申し訳ない」と原告入りを決意した。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/624.html

コメント [原発・フッ素20] 学者の前の前 ・・・ 子供の被曝を減らすために  武田邦彦  赤かぶ
01. 2012年2月01日 16:01:07 : 6uY42x83mk
先のことは誰にも分からない。
年間1ミリなんてのはとんでもなく厳しい馬鹿げた基準かも知れない。

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/621.html#c1
コメント [音楽3] いっしょにいるから /オーレン&アージー ピノキ
01. 2012年2月01日 16:02:02 : bQwKJlscJc
なんと、ええ歌でした。
12月・・なんで見落としたか・・わからん。

日本人ではなさげだし、気になるので
名前で検索すると、ネットのカラオケ配信だかしかなくて
オーレン・ブレイスウェイ/アージー・ファイン
いうフルネームらしき名前が載っているだけです。
曲名で探しても歌手の情報はないです。
作詞作曲の小山哲朗さんも見てみよ。

中学生か高校生男子の「いっしょにいるから〜シャキーン〜」
もなーかなか聴かしてくれました。
「シャキ−ンズのテーマ」も気に入った!
教育ってええのがありますよね。
アブナイのもあるけど。

小学生の教育番組好きなんです。
今もあるか知りませんが
「サンサンサン〜、さわやか三組♪」とか。
かなり昔だけど、静岡のどっかにこだわった
社会科のドラマも面白くて、よく見ていました。
よーするに私はオタクだ、と最近やっと気がつきました(笑)
わるくねー。

K子



http://www.asyura2.com/10/music3/msg/923.html#c1

コメント [原発・フッ素20] 東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」 (毎日新聞)  赤かぶ
03. 2012年2月01日 16:03:59 : XnGVOqTphE
村民の中には子供をダシに使って金を貰おうという魂胆がある者も居るとみた。
この投稿見て。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/623.html#c3
コメント [原発・フッ素20] 東日本大震災:福島第1原発事故 川内帰村宣言 「自主判断」は無責任 村民に怒りも「子供の安全優先」 (毎日新聞)  赤かぶ
04. 2012年2月01日 16:05:03 : VYq5UMkVKM
02さん
早川先生のマップによれば、富岡町は放射線量4μSv/h以上
それ程事態は深刻なのではないでしょうか。

考える能力のあるあなたは、やさしくほほえみながら、ハイヒールで足の甲を踏みつけていませんか?
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/623.html#c4

コメント [原発・フッ素20] 原発賠償、遠い和解…747件中まだ成立3件 (読売新聞)  赤かぶ
01. 2012年2月01日 16:07:03 : nowJmJtAdc
判例からしても、殆どが東電の勝訴となるのは目に見えている。
弁護士費用など、支援がないと原告側はもたないだろう。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/613.html#c1
コメント [音楽6] nowhere/絶狂犬 ピノキ
01. 2012年2月01日 16:08:15 : bQwKJlscJc
かわいい〜ですね(笑)
これはカラオケですよね。
どんな少年たちが歌っているんでしょ?
「スマンカッタ」ははははは
好感もった。

K子
http://www.asyura2.com/12/music6/msg/157.html#c1

コメント [自然災害17] 「近く大地震…富士山噴火…」相次ぐ報道に揺れる日本 (中央日報)  赤かぶ
01. 2012年2月01日 16:08:54 : Pj82T22SRI

日頃から用心してこまめに備蓄したり、複数のシナリオから被害を想定して
避難計画を立てておくのは良いことだ

また報道が減ったから、報道には自分のエリアがないから・・
などと油断しないことが人的・経済的損害を減らすためには重要だな


http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/783.html#c1

コメント [原発・フッ素20] 千葉で“住民流出”の怪…放射能、液状化が影響か (zakzak)  赤かぶ
03. 2012年2月01日 16:09:40 : XG5KhoKESN
深刻なのは液状化現象。これが流出の主な要因だろう。
そんな場所に家は建てられないし住む気にならない。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/611.html#c3
コメント [原発・フッ素20] 福島原発、寒さで水漏れ発生!今週末の“最強寒波”乗り切れるか (zakzak)  赤かぶ
10. 2012年2月01日 16:11:38 : 6uY42x83mk
普通に乗り切りそうですw

http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/587.html#c10
コメント [原発・フッ素20] 被ばく基準緩和 NHK番組 原発推進団体が抗議(東京新聞)/原子力ムラの逆襲?(東京新聞「こちら特報部」) gataro
05. 2012年2月01日 16:13:38 : oZxwUpZyGA
ガンバレNHK。NHKには小さな視聴者が無数に付いている。
ひとごろしやろうに負けるな。
http://www.asyura2.com/12/genpatu20/msg/619.html#c5

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