http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110819-OYT1T00336.htm
福井県嶺南地域の2市4町の正副議長で組織する「嶺南市町議長会」(会長=堂前一幸・敦賀市会議長)の今年度定例会が18日、敦賀市で開かれた。
県などへの要望をまとめる議案の審議で、福島第一原発事故を踏まえて6月に県内で初めて「脱原発」意見書を可決した小浜市議会が脱原発を求める議案を提出したが、他の5市町議の反対で否決された。事務局によると記録の残る1995年度以降、議案が否決されるのは初めて。
小浜市議会が提出した脱原発の議案は、▽国が期限を定めて原子力発電から脱却する▽運転開始から30年を超す原発の運転延長を認めない――など4項目。池尾正彦同議長は「小浜市民の目前に大飯原発がある。雇用や経済を考える前に、住民の生命や古里を守りたい」と趣旨説明した。
これに対し、「40年超運転には慎重であるべきだが30年では性急に過ぎる」(的場輝夫・高浜町会議長)、「原発立地に誇りをもっているのをバカにされたようだ」(新谷欣也・おおい町会議長)などと原発が立地する市町側が猛反発。
小浜市と同じく原発のない若狭町の武田敏孝議長も「脱却という言葉は独り歩きして混乱する。賛同できない」と反対し、採決の結果、賛成は小浜市の正副議長だけで否決された。
嶺南地域が一丸となって県などへの要望をまとめる同会で議案の否決は異例。原発の安全対策強化や北陸新幹線の早期整備などを求める他の19議案は原案通り可決し、慣例で、敦賀、小浜両市会議長が交代で務めている新会長には、池尾・小浜市会議長を選出した。
(2011年8月19日11時25分 読売新聞)
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