01. 2011年8月03日 21:49:59: 8sabVgpDK6
テレビを見ないのでネットで画像を見た。74式戦車のようだ。高速道路を輸送していたが、日本の戦車で鉄道輸送が可能だったのは61式戦車までだった。それ以降の戦車は、国鉄・JRの車両限界(車幅)を超えており、鉄道輸送は無理だ。戦車回収車など、キャタピラーを外して積載可能な車両もあるが。このため道路輸送が中心である。
日本の大型車の限界は、全長12メートル(但しトレーラーとトラクタの組み合わせなら16.5メートル)、全幅2.5メートル、全高3.8メートルとなっており、どれかが限界を超過した場合、特殊車両通行許可が必要だ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E6%AE%8A%E8%BB%8A%E4%B8%A1%E9%80%9A%E8%A1%8C%E8%A8%B1%E5%8F%AF
国土交通省に分かりやすい資料がある。PDFのため閲覧注意。
http://www.cbr.mlit.go.jp/meikoku/kyoninka/pdf/tokusya_20110301.pdf
車両限界を超える貨物の輸送は大抵深夜に行なわれるが、あれに出くわすと大変だ。一般国道で対向してきた車がそれだった時の経験だが、先頭車が黄色い回転灯をくるくる回してやってきた。あまりにでかすぎて接触するかと思った。日本の高速道路の場合、1車線の幅が割と狭く、3.5メートルしかない。74戦車は3.2メートルだから全く余裕はない。パンクで停車したら、路肩に停めても、かなりの部分が走行車線にはみ出てしまう。
停車中の大型トレーラーに衝突したトラックは、大型トレーラーをよけようと追い越し車線に避けようと車線変更をするつもりだったと思われるが、その追い越し車線がトラックだらけで逃げられなかったのではないか。日本の高速道路は、道路輸送の容量を大きく超えた状態で運用されており、これでは事故を防ぐことはできない。やはり貨物輸送の自動車から鉄道への転換(モーダルシフト)を行なう必要がある。しかし現実には全く進まないどころか、トラックへの移行が逆に進んでいる。
トラック輸送業者は1990年の物流二法と呼ばれる規制緩和で大幅に増加しており、これに対して全体の輸送量は不況が原因で年々減少している。トラック輸送業者は安い運賃で運輸労働者をこき使い、これが事故の原因になっているのだ。これに、メーカーが部品の在庫を持たないトヨタ方式(カンバン方式)が輪をかけている。まるで悪循環だ。これからも大事故は起こり続けるだろう。
http://www.asyura2.com/11/hihyo12/msg/181.html#c1