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中川隆 koaQ7Jey コメント履歴 No: 100579
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[近代史4] 戦後日本のバブル崩壊以前の一億総中流社会は共産主義者ばかりの GHQ が意図的に作ったものだった 中川隆
12. 中川隆[-8874] koaQ7Jey 2024年10月11日 07:15:30 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[10]
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イラク戦争の背景

東北学院大学講師・世界キリスト協議会前中央委員
川端 純四郎

 ご紹介いたします。

 先生は1934年のお生まれです。東北大学文学部に学ばれ、博士課程を終えられてから、ドイツのマールブルグ大学に入学されました。帰国後、東北学院大学教員として35年間お勤めになりました。その後ひきつづき講師として、現在も勤務されています。一貫して平和、人権、政治改革の活動に積極的に関わっておいでになりました。

 「9条の会」の講師団メンバーとしても、全国を股にかけて講演なさっており、昨年は1年間で80回以上の講演会を開いておられます。

 先生は今朝8時前に仙台を発ち、はるばる鋸南町においで下さいました。今日の講師としてほんとうにふさわしく、よいお話をうかがえると思います。早速、先生からお話をうかがいたいと思います。 先生、どうぞよろしくお願いいいたします。
                                        安藤

 みなさん、こんにちは。 安房郡の水清き鋸南町に伺って、こうしてお話できることをありがたいと思っています。初めておうかがいしました。木更津まで来たことはあるのですが、今日、電車で君津を過ぎたらとたんに山が美しくなり、あそこまでは東京郊外のなんとまあみっともない風景でしたけれど、あそこから南に来ると一気にほんとうに昔のよき日本の風景がよみがえってくるようでした。ほんとうに嬉しく思いました。

 いま、「さとうきび畑」の朗読と、合唱団のコーラスをお聞きしたのですが、どちらも聞いていて涙が出ました。

 私は、戦争に負けた時小学校6年生でした。仙台で敗戦を迎えましたが、仙台も空襲で全滅いたしました。街の真ん中にいましたから、もちろんわが家も丸焼けでした。忘れられない思い出があります。街の真ん中の小学校でしたから、同級生が一晩で8人焼け死にました。隣の家の、6年間毎日いっしょに学校へ適っていた一番仲の良かった友達も、直撃弾で死にました。今でも時々思い出します。

 今このような歌を聞くと、どうしてもその人のことを思い出します。思い出す私の方はもう70になりますが、記憶に出てくるその三浦君という友達は、小学校6年生のまま出てきます。どうして小学校6年で人生を終わらなければいけなかったのか、生きていてくれたらいろんな事があったのに、と思います。戦争なんて二度としてはいけない、というのが一貫した私の願いです。

 私は牧師の家に生まれました。父はキリスト教の牧師で、教会で生まれ教会で育って、讃美歌が子守歌でした。牧師の中には戦争に反対した立派な牧師さんもおられたのですが、私の父のような多くの普通の牧師は、政治や社会に無関心で魂の救いということしか考えていませんでした。で、私もその親父に育てられましたから、大学を出、大学院に入って博士課程までいって、ずっとキルケゴールや実存哲学という、魂だけ見つめているような学問をやっていて、政治とか経済、社会とかは25歳までいっさい関心がありませんでした。

 25歳の時チャンスがあって、ドイツ政府の招待留学生となってドイツヘ勉強に行くことになりました。1960年のことでした。1960年にドイツへ行ったというだけで、どんなにノンポリだったか分かります。安保改訂問題で日本中が大騒ぎの時、それを尻目に悠々とドイツ留学に行ったのです。幸か不幸かまだ世界は貧しくて、飛行機などというものは贅沢な乗り物で、まだジェット旅客機機はありませんでした。プロペラ機でヨーロッパヘ行くには途中で何遍も何遍も着地し、給油して、今のようにノンストップでシベリヤを越えて、などというのは夢のような話でした。しかもベラ棒に高いのです。船の方があの頃はずっと安かったのです。特に貨物船に乗せてもらうと飛行機よりずっと安いのです。そこで一番安いのを探して、5人だけ客を乗せるという貨物船をみつけました。

 その船で神戸を出航し、インド洋からスエズ運河をぬけ、地中海を渡ってイタリアのジェノバに上陸。そこから煙を吐く蒸気機関車でアルプスを越えて、ドイツのマールブルクという町に着きました。

 実は、飛行機をやめて船で行ったということが、私の人生を大きく変えることになりました。あの時もし飛行機で行ったなら、私は一生、世間知らずの大学に閉じこもって勉強だけしている人間で終わった、と思います。

 ところが船で行ったおかげで、しかも貨物船に乗ったおかげで、私は途中のアジア・インド・アラブの国々をくわしく見ることができました。まっすぐ行けば船でも二週間で行くそうですが、何しろ貨物船ですから、途中港、港に寄って荷物を下ろし、また積んで、一つの港に4日から5日泊まっているのです。おかげでその間、昼間は上陸してそのあたりを見て歩き、夜は船に帰って寝ればいいのですから、東南アジアからアラブ諸国をくまなく見て歩きました。

 1ヵ月かかりました。神戸からジェノバまでのこの船旅。その時見たものが、私の人生を変えたのです。何を見たかはお解りですね。アジアの飢えと貧困という厳しい現実にぶつかったのです。

 降りる港、港で、ほんとうに骨と皮とに痩せせこけた、裸足でボロボロの服を着た子供達が、行く港も行く港、集まって来るのです。船の事務長さんに、「可哀想だが、何もやっては駄目だよ。1人にやると収拾がつかなくなるよ」と言われていました。だから心を鬼にして払いのけて通り過ぎるのですが、その払いのけて通り抜ける時に触った子供の肩、肉などなんにもない、ただ骨と皮だけのあの肩、あの感触が、今でも時々蘇ってきます。

 船に帰って、眠れないのです。明日も、あの子供たちに会う。どうするか。私が考えたことは、「神様を信じなさい。そうすれば救われます」と言えるか、ということでした。

どんなに考えたって、言えるわけがありません。飢えて捨てられた孤児たちに、こちらは着るものを看て、食うものを食っておいて、「神様を信じなさい、そうすれば救われます」などとは、口が裂けても言えないと思いました。牧師館で生まれて、キリスト教しか知らずに育って、キリスト教の学問をして来て、それではお前キリスト教って何なのか、25年お前が信じてきたキリスト教とは、飢えた子供たちに言えないようなキリスト教なのか。とれが私の考えたことでした。

 もし言えるとしたら、ただ一つしかない。そこで船を降りて、服を脱いで、子供たちに分けてやって、食っているものを分けてやって、そこで一緒に暮らす、それなら言える。言えるとしたら、それしかありません。言えるじゃないか、と自分に言い聞かせました。

 それなら、船を降りるか──。くやしいけど、降りる勇気がありませんでした。折角これからドイツヘ勉強に行くという時、ここで降りて、一生インドで暮らすのか、一生アジアで暮らすのか、どうしてもその気にならないのです。
 ですから理屈をこねました。

 「降りたって無駄だ。お前が降りて背広一着脱いだって、何百人人もいる乞食の子に、ほんの布切れ一切れしかゆきわたらないではないか。自分の食うものを分けてやったって、何百人もの子供が1秒だって、ひもじさを満たされる訳がないじゃないか。お前が降りたって無駄だ。それは降りたという自己満足だけで、客観的にはあの子らはなんにも救われない。」

 「だから降りない、勇気がないのではなく、無駄だから降りない。」と自分に言い聞かせるのです。でも、降りなければ「神様を信じなさい」とは言えません。言えるためには降りなければならない、しかし降りても無駄なのだ。

 堂々巡りです。寄る港、寄る港でこの間題に直面しました。毎晩毎晩同じ問題を考え続けて、結局、答えが見つからないまま、閑々として港を後にしました。、出港の時、あの子たちを見捨て自分だけドイツへ行くことに、強い痛みを感じました。これは永く私の心の傷になって残りました。

 このようにして初めて、世の中には飢えた仲間がいるという、当然分かっていなくてはいけない事実に、何ということでしょう、25にもなってやっと気づいたのです。飢えた子供たちがいる、それを知らんぷりしてドイツに行くのか、お前が降りてあの子たちと一緒に暮らすことはあまり意味ないかも知れない、しかしやっぱり船を降りないのだとしたら、せめて世の中に飢えた子供なんか生まれないような社会を作るために、自分で何かしなければいけないのではないか。ただ魂の中だけに閉じこもっていていいのか。

 これが、私がヨーロッパヘ行く1ヵ月の旅で考えたことでした。

 ドイツヘ行って、宗教の勉強をしました。ブルトマンというドイツの大変偉い先生の所に1年いて、いろいろ教わりましたが、結局、私の結論としては、実存哲学だけではだめだということでした。自分が自分に誠実に生きる──これが実存的、ということですが、それだけでは駄目だ。自分が生きるだけでなく、みんなが人間らしく生ることができるような世の中になるために、自分にできる何か小さなことでもしなければいけない。

 こう思うようになって、日本に帰ってきたのです。

 それじゃあ、世の中で、そのように飢えて死ぬような子がいなくなるような社会とは、どうすれば出来るのか。これはやっぱり、飢え、貧困、戦争、差別、そういうものが生まれる原因が分からなければ、除きようがありません。原因を勉強しなければいけない。そのためには社会科学を勉強しなければいけない。特に経済学を勉強しなければいけない──。

 ドイツヘの留学は、大学院の途中で行きましたので、帰国して大学院に復学しました。幸い東北大学は総合大学ですから、中庭をへだてて向こう側が経済学部でした。帰ってきた次の日から、私は、経済学部の講義を経済原論から、授業料を払わずにもぐりで、後ろの方にそっと隠れてずっと聞きました。

 それからもう45年になりますが、ずっと宗教哲学と経済学と2股かけて勉強してきています。今日も、多少経済の話を申し上げるわけですが、やっぱり自分がクリスチャンとして、今もクリスチャンであり続けていますが、同時に、自分の救いということだけ考えていたのでは申し訳ないと思うのです。現実に飢えて死ぬ子がいるのです。ユネスコの統計によると、毎日2万人の子が栄養不足で死んでいるそういう世の中、このままにしておくわけにはいかない、自分でできることは本当に小さいけど、その小さなことをやらなかったら、生きていることにならない──。そう思って45年過ごしてきたわけです。

 キリスト教の中でずっと生きていますので、一般の日本の人よりは外国に出る機会が多いと思います。特に世界キリスト教協議会という全世界のキリスト教の集まりがあります。その中央委員をしていましたので、毎年1回中央委員会に出かけて、1週間か2週間会議に参加しました。世界中のキリスト教の代表者と一つのホテルに缶詰になり、朝から晩までいろいろと情報交換したり論議したりします。そのようなことを7年間やりましたので、世界のことを知るチャンスが多かったと思います。それを辞めてからも、自分の仕事や勉強の都合で、今でも毎年二週間ぐらいはドイツで暮らしています。そうしていると、日本ってほんとうに不思議な国だということが分かってきました。

 日本にいるとなかなか分からないのです。島国ですし、おまけに日本語という特別な言葉を使っています。他の国との共通性がない言葉です。ヨーロッパの言葉はみんな親戚のようなものですから、ちょっと勉強するとすぐ分かります。一つの言葉の、ドイツ弁とフランス弁、ベルギー弁、オランダ弁というようなものです。日本で言えば津軽弁と薩摩弁の違い程度のものです。津軽と薩摩では、お互いに全然通じないとは思いますが、それでも同じ日本語なのです。ヨーロッパの言葉とはそういうものです。ですからお互いに何と無く外国語が理解できるというのは、別に不思議なことではないのですね。ですから、自分の国のことしか知らないという人は、非常に少ないのです。

 新聞も、駅に行けばどんな町でも、ヨーロッパ中の新聞が置いてあります。ドイツのどんな田舎町へ行っても、駅にいけばフランスの新聞もイタリアの新聞も売っていますし、それを読める人がたくさんいるのです。そういう社会ですから、日本人とはずいぶん違います。自分の国を客観的に見られる。他の国と比べて見ることができるのです。

 日本にいると比べられません。そのうえ、日本はマスコミが異常です。ワンパターンのニュースしか流しません。ヨーロッパではいろんなテレビがあって、テレビごとに自由な報道をやっています。バラエティー番組のようなものがなくて、ニューハ番組が充実しています。きちんとした議論をテレビでやっています。ですから日本にいるよりは、比較的自分の国の様子を客観的に見られることになります。ドイツに行く度に、日本とは不思議な国だなあと思うのです。

 例えば、もうだいぶ前、バブルの頃です。日本のある有名なモード会社がミラノに支店を出しました。そしてマーケティング調査をしました。どんな柄が流行っているか、アンケートを集めそれを整理するために、イタリア人女性3人雇ったそうです。アンケートの整理をしていたら5時になりました。あと少ししか残っていなかったので、日本ならの常識ですから、「あと少しだからやってしまおう」と日本人支店長は声をかけました。ところがイタリア人女性3人は、すっと立って「5時ですから帰ります」と言って出て行こうとしました。思わず日本人支店長は怒鳴ったのだそうです。「たったこれだけだからやってしまえ」と。途端にこの日本人支店長は訴えられました。そして「労働者の意志に反する労働を強制した」ということで、即決裁判で数万円の罰金をとられました。

 これがヨーロッパの常識です。つまり9時から5時までしか契約していないからです。5時以後は命令する権利はないのです。9時から5時までの時間を労働者は売ったんであって、5時以降は売っていないのですから、自分のものなんです。会社が使う権利はありません。当たり前の話です。

 その当たり前の話が日本では当たり前ではないのです。残業、課長に言われたので黙ってやる。しかもこの頃は「タダ残業」ですからネ。本当にひどい話です。常識がまるで違うのです。あるいは有給休暇。ドイツのサラリーマンは年間3週間とらねば「ならない」のです。3週間休まなければ罰せられます。日本は有給休暇など殆どとれません。ドイツでは取らないと罰せられます。ですからどんな労働者でも3週間、夏はちゃんと休んで、家族ぐるみイタリアへ行ってゆっくり過ごしてきます。有給になっているからです。或いは日本では1週間40時間労働です。ドイツはもう随分前から36時間です。土日出勤などありえない話で、日本のように表向き40時間労働でも、毎日毎日残業で、その上休日出勤、日曜日には接待ゴルフなど馬鹿なことをやっています。接待ゴルフなど、ドイツには絶対ありません。日曜日は各自が自由に使う時間で、会社が使う権利はないのです。

 そういうところもまるで常識が違います。或いは、50人以上だったと思うのですが、50人以上従業員がいる会社、工場は必ず、労働組合代表が経営会議に参加しなければいけないことになっています。そんなことも、日本では考えられないことです。ですから配置転換とかもとても難しいし、労働者の代表が入っているから、簡単に首は切れません。

 そういういろんな面で、日本の外に出てみるとびっくりするようなことが山ほどあります。日本という国は、高度に発達した資本主義国の中で例外的な国なのです。資本主義が発達した点では、アメリカにもフランスにもドイツにも負けないのですが、資本主義が発達したにしては、労働者が守られていない。或いは市民の権利が守られていない。会社の権利ばかりドンドンドンドン大きくなっているのです。それが日本にいると当たり前のように思われています。外国で暮らしていると、日本は不思議な国だと分かります。特にこの数年それがひどくなってきているのではないでしょうか。

 私たちの暮らしは、戦後50何年かけて、少しずつよくなってきました。例えば年金なんかも少しずつ整備されてきた。健康保険制度も整備されてきた。介護保険も生まれてきた。或いは、労働者も土曜日チャンと休めるようになってきた。ところがこの数年、それが逆に悪くなつてきています。年金は削られる一方、介護保険料は値上がりする、労働者は首切り自由でいくらでも解雇できる。労働者を減らすと政府から奨励金が出る。タダ残業はもう当たり前・・・。

 特にこの数年、構造改革という名前で、日本の仕組みが変わってきています。いま申し上げたように、戦後50年かけてみんなで、少しずつ少しずつ作ってきた、いわば生活の安心と安全を守る仕組み、そういうものが今はっきり壊されかかっているのではないでしょうか。

 小泉首相という人は「自民党をぶっ壊す」といって当選したのですが、この4年間を見ていると、あの人は自民党を壊したのではなく「日本を壊した」のではないかと思われます。これまで日本が戦後50年かけて作ってきた社会の仕組みが、バラバラにされているのです。フリーターとかニートがもう30%でしょう。そうなると当然、この人たちは生きる希望がありません。お先真っ暗。いまさえよければ、ということになる。ですから若者が当然刹那的になる。人生の計画なんて立たない。今さえよければということになっていきます。

 昔なら10年に1回あるかないかのような犯罪が、いま毎日のように起きています。私は仙台にいますが、この正月には赤ん坊の誘拐事件で一躍有名になってしまいました。あんなことが日常茶飯事として起こっています。栃木県で女の子が山の中で殺された事件は、まだ解決されていませんが、こんな事件が今は「当たり前」なのです。世の中がすさんできて、何が善で何が悪なのか、みんなに共通な物差しというものがなくなったというふうに思われます。

 そのような世の中の変化、私は多分、「構造改革」というものがその犯人なのだ、と思っています。

《逆戻りの原因はアメリカの変化》

 その構造改革というのは、どこから来たのか。もちろんアメリカから来たのです。アメリカが変化した、日本はそのアメリカに右ならえをした、それが構造改革です。

 それでは何が変わったのか、これが一番の問題です。この変化の行き着くところが、憲法改悪です。

 社会の仕組み全体がいま変わろうとしているのです。憲法も含めて。いったい何がどう変わるのか。いったいどういう構造をどういう構造に変えるということが構造改革なのか。そこのところがアメリカを見ればよく分かってきます。アメリカがお手本なのですから。

 アメリカはソ連崩壊後変わりました。ソ連とか東ドイツは自由のないいやな国でした。昔1960年に西ドイツヘ留学した折、東ドイツへ何回か行く機会がありました。ふつうはなかなか行けないのですが、幸いキリスト教国なので、ドイツのキリスト教はしっかりしていまして、東ドイツと西ドイツに分裂しても、教会は分裂しなかったのです。東西教会一つのまんまです。ですから、教会の年1回の大会には、西で開く時は東の代表がちゃんと来たし、東で開く時は西の代表が行けたのです。ですから一般の人の東西の往来が難しかった時でも、キリスト教の人だけはかなり自由に行き来ができました。

 私も連れていってもらって、何回か東ドイツへ行って見ました。ご存じのように自由のないいやな国でした。ですからソ連や東ドイツが崩壊したのは当然だし、いいことだと思います。しかしソ連や東ドイツが100%悪かったかというとそんなことはありません。良い部分もありました。何から何まで全部ひっくるめて悪だったというのも間違いです。基本的に自由がない。ですから、ああいう国は長くは続かない。これは当然そうだと思います。滅びたのは当然だと私は思います。

 しかし同時に、良い面はなくしては困るのです。良い面は受け継がなければいけません。最も目につくのは女性の地位でした。これは立派なものでした。いまの日本なんかより遥かに進んでいました。男女の平等が徹底的に保障されていました。専業主婦などほとんど見たことがありません。だれでも自由に外に出て、能力に応じて働いていました。それができるような保障が社会にあるのです。文字通りポストの数ほど保育所があって、子供を預け安心して働きに出られるようになっていました。同一労働同一貸金の原則はきちんと守られていて、女性だから賃金が低い、女性だからお茶汲みだけなどというようなことは一切ありませんでした。これは凄いなと思いました。あれは、日本はまだまだ見習わなければいけないことです。

 もう一つ私がびっくりしたのは、社会保障です。私が初めて東の世界を見たのは、何しろ1960年の頃のことです。日本はまだ社会保障がない時代でした。いま若い方は、社会保障はあるのが当たり前と思っておられる方も多いと思いますが、そんなことはないのです。日本は1972年が「福祉元年」といわれた年です。それまでは、福祉はなかったのです。大企業とか公務員だけは恩給がありましたが、商店の経営者とか家庭の主婦なんか何もありませんでした。健康保険も年金も何もありませんでした。72年からようやく国民皆年金、国民皆保険という仕組みが育ってきたのです。

 もともと資本主義という仕組みには、社会保障という考えは無いのです。自由競争が原則ですから、自己責任が原則です。老後が心配なら、自分で貯めておきなさい。能力がなくて貯められなかったら自業自得でしょうがない。こういうのが資本主義の考え方です。労働者が、そんなことはない、我々だって人間だ、人間らしく生きていく権利がある。だから我々の老後をちゃんと保障しろと闘って、社会保障というものが生まれてくるのです。自然に生まれたのではありません。

 労働者が団結して闘って、止むを得ず譲歩して社会保障が生まれてくるのです。資本主義の世界で最初の社会保障を行ったのはビスマルクという人です。ドイツの傑物の大首相といわれた人です。ドイツの土台を作った人ですが、この首相の頃、何しろマルクス、エンゲルスの生まれた故郷ですから、強大な共産党があり、国会で100議席くらいもっていました。そこで、ビスマルクが大弾圧をやるのです。社会主義取り締まり法という法律を作って共産党の大弾圧をし、片方では飴として労働者保険法という法律で、労働者に年金を作ります。世界で初めてです。辞めた後年金がもらえる仕組み、病気になったら安く治してもらえる仕組みを作った。こうやって鞭と飴で労働運動を抑えこんでいったのです。

 社会保障というのは、そうやって労働者の力に押されてやむを得ず、譲歩として生まれてくるのです。放っておいて自然に生まれてくるものではありません。

 そこへ拍車をかけたのが、ソ連や東ドイツです。ソ連や東ドイツヘいってみて、1960年の時点なのですから、日本にまだ社会保障などなかった時、そう豊かではなかったのですけれども、老後みながきちんと年金をだれでも貰える、そして、病気になればだれでも、医者に行って診察を受けて治療を受けられる。これにはほんとうに驚きました。これが社会主義というものかと、その時は思いました。ただ自由がないのです。例えば、牧師さんの家に泊めてもらうと、こちらがキリスト教徒ということが分かっていますから、牧師さんも信用して内緒話をしてくれるわけです。

外国から来る手紙はみな開封されていると言っていました。政府が検閲して開封されてくる。だから、「日本へ帰って手紙をくれる時は、気をつけて書いてください。政府の悪口など書かれると私の立場が悪くなるから。手紙書くときは開封されることを頭に入れて書いてくれ。」というふうに言われました。こんな国には住みたくないなと思いましたけれど、同時に社会保障という点では驚きました。こういうことが可能な社会の仕組みというのがあるんだなあ、とこう思ったのです。

 その後、スターリン主義というものによって目茶苦茶にされていくのですが、私の行った頃はまだ、東側の社会保障がある程度きちっと生きていた時代です。こうして、ソ連や東ドイツが社会保障というものを始めると、資本主義の国もやらざるをえなくなってきます。そうでないと労働者が、あっちの方がいいと逃げ出してしまいます。ですから西ドイツが一番困りました。地続きですから、何しろ。ですから、東に負けないだけの社会保障をしなければならなかったのです。そうすると、自由があって社会保障があるのですから、こっちの方がいいということになります。いくら向こうは社会保障があっても自由がないのです。こうして西ドイツは大変な犠牲を払って、社会保障先進国になってきました。そのことによって、東ドイツに勝ったのです。

 実際西ドイツの労働者は、別に強制されたわけではありません。自主的に西ドイツを選んだのです。ですからあのような東西ドイツの統一も生まれてきたのです。

 つまり資本主義の国は、ひとつは自分の国の労働者の闘いに押されて。そこへもってきて、ソ連、東ドイツの社会保障という仕組みの外圧で、それに負けるわけにいかないものですから、そういう力があって、社会保障というものを造り出していくのです。しかし社会保障というものは莫大な財源がかかります。


《社会保障をやめて小さな政府へ──構造改革の中身(1)》

 いま日本政府は社会保障をどんどん削っていますけど、それでも国家予算の中で一番多い費目は社会保障です。大変な財源が必要なのです。そこで資本主義の国は、新しい財源を見つける必要ができてきます。

 そこで見つけたのが2つ。1つは累進課税です。それまでの資本主義にはなかった、累進課税という新しい仕組みです。つまり収入の多い人ほど税率が高くなるという仕組みです。日本でも1番高い時は1980年代、1番大金持ちはの税率75%でした。ですから、年収10億あれば7億絵5千万円税金にとられたのです。今から考えれば良く取ったものです。今は35%です。大金持ちは今ほんとうに楽なのです。35%ですむのですから。年収10億の人は3億5千万払えばいいのです。昔なら7億5千万取られたのです、税金で。「あんまり取りすぎではないか、これは俺の甲斐性で俺が稼いだ金。それを取り上げて怠け者のために配るのか。」と彼らはいいました。

 そうすると政府は、「いやそういわないでくれ。そうしないと、資本主義という仕組みがもたない。だから体制維持費だと思って出してくれ。そうでないと社会主義に負けてしまう」と言って、大金持ちからたくさん取ったのです。大企業も儲かっている会社からたくさん税金取った。法人税もずっと高かったのです、以前は。こうやって大金持ち、大企業からたくさん取る累進課税で一つ財源を作ったのです。

 もうひとつは、企業負担です。サラリーマンの方はすぐお分かりですが、給料から社会保障で差し引かれますね。そうすると、差し引かれた分と同額だけ会社が上乗せするわけです。自分が積み立てたものが戻ってくるだけなら、貯金したのと同じです。労働者の負担する社会保障費と同額だけ会社も負担しているのです。倍になって戻ってくるから、社会保障が成り立つわけです。

 これも資本主義の原則からいえば、おかしいことです。いまいる労働者の面倒を見るのは当たり前です。会社は労働者がいるから成り立っているのですから。だけど、辞めてからは関係ないはずです。契約関係がないのですから。辞めた人が飢え死にしようがのたれ死にしょうが、会社の責任ではないはずです。

 だけども一歩ふみこんで、それでは資本主義の仕組みがもたないから、労働者が辞めた後まで面倒みてくれ、そこまで企業負担してくれ、そうしないと資本主義がもたないから、ということになります。

 こうやって、社会保障というものが資本主義の国で成り立っているのです。これは、ただの資本主義ではありません。資本主義の原則に反するような累進課税とか、企業負担というものを持ち込んで、社会主義のよいところを取り入れた資本主義です。これを「修正資本主義」と呼びました。

 資本主義の欠点を修正して、社会主義に負けないようないい仕組みに造り直した資本主義ということです。学者によっては、資本主義の経済の仕組みと社会主義経済を混ぜ合わせた「混合経済」と呼ぶ人もいます。所得再配分機能を政府が果たすということです。もちろん修正資本主義というものは、このような良い面だけではなくて、公共事業という名前で国民の税金を大企業の利益のために大々的に流用するというようなマイナスの面もあることも忘れてはなりません。

 しかし、ともかくこうやって、西側の世界は、自由があって社会保障がある、そういう社会に変わっていくのです。そのことで東に勝ったのです。ところが、そのソ連と東ドイツが居なくなったのです。

 その前にもうひとつ。先進資本主義国というのは或る一種の傾向として、労働者が闘わなくなってきます。これは先進資本主義国の宿命のようなものです。つまり資本主義国というのはご存じのように、地球上の大部分を占めている低開発諸国、貧しい第3世界といわれた世界から、安い原料を買ってきてそれを製品にして高く売っています。そして差額、莫大な差額を儲けている。超過利潤と呼ばれています。だから遅れた国は働けば働くはど貧しくなるのです。一生懸命働いてコーヒー豆作っても、それを安く買われてチョコレートやインスタントコーヒーなどの製品を高く買わされるのですから、結局差額だけ損をすることになります。

 この20年、先進国と遅れた国の格差は開く一方、全然縮まらない。地球上の富を先進国が全部集めちゃって、とびきりぜいたくな生活をやっています。ですから先進国の労働者にも、当然そのおこぼれの分け前に預かるので、低開発国の労働者にくらべれば、ずっと豊かになります。豊かにれば闘わなくなってしまいます。その上、それを推し進めるようなありとあらゆる謀策が講じられているのです。

 資本主義というのは、物を売り続けなければなりたたちません。売ったものをいつまでも使われていたのでは、資本主義は成り立たないのです。早く買い換えてもらわなければなりません。いま、日本の車はよく出来ているので、30年は楽に乗れるのに、30年乗られたら日本の自動車会社はみな潰れます。3年か5年で買換えてもらわなれりばいけません。買い替えてもらうには、自分の車は古いと思ってもらう必要があります。ですからコマーシャルで、朝から晩まで何回も、「あんたは古い、あんたは古い。こんないい車ができてます。こんな新しい車が出ましたよ。もっといいのが出ましたよ」と宣伝して洗脳しいるのです。だから3年も乗ると、どうしても買換えざるをえない心境に引き込まれてしまいます。全てのものがそうです。まだまだ使えるのに新しいものに換えてしまう。そういう仕組みができているのです。

 そうしないと、資本主義はもちません。ですから労働者はどうなるかというと、「次、この車に買換えよう、次、パソコンこっちに買換えよう、次、今度はデジタルテレビに買換えよう、じゃあセカンドハウス、つぎは海外旅行・・・」。無限に欲望を刺激され、自分の欲望を満たす方に夢中になって、社会正義とか人権とか考えている暇がなくなっていくのです。

 いま日本の大部分がそうですね。「もっといい生活を」ということだけ考えています。ほかの人の人権だの社会正義なんて見向きもしない。見事に資本の誘惑にひっかかってしまいます。

 もちろん、欲しいからって、お金がなければ買えません。家がほしい、車がほしい、パソコンほしい・・・。それが、実はお金がなくても買える、なんとも不思議な世の中です。ローンというものがあるのですね。

 フォードという人が見つけたのです。それまでは、「つけ」で何か買うなどということは、労働者にはありませんでした。労働者が「つけ」で買ったのはお酒だけです。酒飲みはお金がなくても飲みたいのです。だから酒屋だけは「つけ」がありました。大晦日に払うか払わないかで夜逃げするかどうかもあったでしょうが、今は家を「つけ」で買う、車を「つけ」で買う、なんとも奇妙な世界になってきました。これをフォードが始めたのです。それまでは、自動車というのは大金持ちのものでした。フォードが、あのベルトコンベアーというのも発明して、大量生産を始めたのです。そうなれば、大量に売らなれりばなりません。大量に売るためには労働者に買ってもらわなくてはなりません。でも労働者にはお金がないのです。そこで、ローンという、とんでもないものを考え出したのです。ローンなら金がなくても買えるんですから、みんな買う。当然な話です。

 そりゃあ豊かなのに越したことはありません。マイホームが欲しくなる。ですからみんなローンで買う。そして「マイホーム」という感じになるのです。でも本当はマイホームではありません。あれは銀行のものです。払い終わるまでは、所有権は銀行のものです。銀行から借りてローン組んだだけなんです。こうして次々と新しいものを買わされていく。そのローンは多くの場合退職金を担保に組みます。一度退職金を担保にローンを組んでしまったら、ストライキはできなくなります。会社と闘って退職金がすっとんだら終わりなのです。家も途中でおしまいになってしまいます。ですから、ローンでマイホームが変えるようになってから労働運動は一気に駄目になりました。みんな闘わない、会社と喧嘩したくない、というふうになります。これはもちろん、向こうは計算済みのことです。

 ですから、高度に発達した資本主義社会というのは、労働者が、ある程度ですが、豊かになり、そして、このような消費社会に組み込まれてしまって、身動きができなくなるのです。

 こうして、いま日本では労働組合も、労働運動もストライキもほとんど力を失いました。そうなれば、政府は社会保障なんて、何も譲歩する必要がはありません。労働者が必死になって運動するから、止むを得ず健康保険とか年金制度とかやってきたのであって、労働者が闘わなければ、その必要はないのです。いま、どんどん社会保障が悪くなってきています。次から次から悪くなる。20年前だったら、いまのように社会保障が悪くなったらたちまち、大ストライキが起こりました。しかし今は何も起きません。労働組合が弱体化している、労働運動が骨抜きという状態です。

 そこへもってきて、ソ連や東ドイツがいなくなったのです。こうなればもう社会保障をやる必要はありません。社会保障は止めます、修正資本主義は止めます、ということになるわけです。修正資本主義にはいろいろな意味があるのですけど、一つの特徴は、大金持ちや大企業からお金を取って、弱い立場の人たちに配るところにあります。所得再分配と言われる働きです。だから政府は大きな政府になります。こういう仕組みが修正資本主義で、いろんなマイナス面もあるのですが、プラスの面も大いにあります。

 この仕組みをやめる、というのが今のアメリカです。もう政府は面倒みません、自分でやりなさい、と自由競争に戻る。自由競争一筋。これが、ソ連が崩壊した後に新しくなったアメリカの仕組みなのです。そして、それに日本が「右へならえ」ということなのです。

 それに対してヨーロッパは、アメリカのいうことを聞かず、「われわれはこれからも、社会保障のある資本主義でいきます。むき出しの裸の自由競争には戻りません」。これがヨーロッパなのです。なぜヨーロッパがそういえるかというと、労働運動が強いからです。先進資本主義国なのになぜ労働運動が弱くならないのか。これはこれで時間をかけて考えなければならない問題なのですが──。

 現実の問題として強い。ヨーロッパだって大企業は社会保障を止めたいにきまっています。しかし止めると大騒ぎになります。労働者が絶対に言うことを聞きません。だからやむを得ず守っているのです。企業負担もうんと高いです。日本の会社の倍以上払っています。ですからトヨタ自動車もフランスに、フランス・トヨタを作っていますけど、日本トヨタの倍以上払っています。それでも儲かっているのです。

 ですから、ヨーロッパでも、社会保障は少しずつ悪くなってきてはいますが、日本に比べれば遥かに違います。このようにして、ヨーロッパはアメリカと別の道を進み始めました。アメリカは剥き出しの資本主義に戻りますが、ヨーロッパは修正資本主義のままでいこうとしています。

 しかし、それでは競争で負けます。アメリカや日本は企業の社会保障負担がうんと減っていますから、利潤が増えています。ヨーロッパは高い社会保障負担でやっていますから、儲けが少ないのです。そこで競争しなくてすむようにEUいうものを作って、枠を閉ざしちゃいました。アメリカや日本の会社がヨーロッパに来るときは、ヨーロッパ並みの負担をしなければ、EUには入れません。だからEUの中でやっている時には、日本にもアメリカにも負ける心配はないのです。

 そういう仕組みを作って、アメリカとは別の道を進み始めました。そのためにユーロという別のお金も作りました。イラク戦争で表面に出てきたのですが、イラク戦争がなくても、ヨーロッパはアメリカとは別の道を進み出していました。もう2度とアメリカとは一緒にならないでしょう。

《規制緩和とグローバリゼーション − 構造改革の中身(2)》

 もう一つ、ソ連、東ドイツ崩壊の結果、アメリカが大きく変化したことがあります。それは何かというと、大企業・大資本を野放しにしたことです。

 ソ連がいる間は、大企業や大資本に、「あなた達は資本主義なんだから儲けたい放題儲けたいだろうけど、それをがまんしてください。あなたたちがやりたい放題にやったら、他の資本主義国はみんな負けてつぶれてしまう。アメリカの資本と競争できるような資本などどこにもありませんから。そうなれば、ソ連の方がましだということになる。だから、やりたい放題は抑えてほしい」と言ってその活動を制限してきました。

 具体的に何を抑えたかというと、為替取引を規制したのです。これが一番大きな規制です。いまではもう、中央郵便局へ行って「ドル下さい」といえば、すぐドルをくれます。「100ドル下さい」といえば「ハイこれ1万2千円」。ユーロでも、「下さい」といえば「100ユーロ・ハイ1万4千円」とすぐくれます。でもこれはごく最近のことです。それまでは、外貨・外国のお金は、日本では勝手に手に入りませんでした。お金を外国のお金と取り替える、つまり為替取引は厳重に規制されていて、個人が勝手にはできなませんでした。外国旅行に行くとか、何か特別な理由が認められた時しか、外国のお金は手に入りません。

いまは何も制限ありません。自由にだれでもいつでもできます。理由など聞きませんから、100ユーロとか千ドルくださいと言えば、そのままくれます。これが為替取引の自由化というものです。これがなかったのです。ソ連が崩壊するまでは、アメリカも厳重に規制していました。それをとっぱらったのです。理屈っぽく言えば、資本の国際移動が自由にできるようになったということです。こうして、アメリカの巨大な金融資本が、世界中を我が物顔にのし歩く時代が来るのです。

 もうソ連も東ドイツもなくなったのですから、「いや永いことお待たせしました。今日からもう儲けたい放題儲けていいですよ。やりたい放題やっていいですよ」ということになったのです。これが規制緩和とことです。規制緩和ということは要するに、大資本が野放しになったということです。そうなったらどうなるか、世界第2の経済大国といわれる日本でさえ、全然太刀打ちできません。アメリカの巨大資本、金融資本・銀行ですね。日本の銀行とは勝負になりません。ボブサップと私が裸で殴り合ぅようなもので、一コロで殺されてしまいます。

 それでもやれというなら、ボブサプは手と足を縛ってもらって、目隠ししてもらって、こちらは金槌でも持たしてもらって、それでやっと勝負になるのです。今まではそうだったのです。それを全部外して自由にする、無条件で自由競争にするというのです。負けないためには、相手に負けない位大きくなるしかないですから、合併、合併、合併。あっという間に30ほどあった都市銀行が3つになってしまったのです。UFJとか「みずほ」とか、元何銀行だったか覚えておられる方おられますか。すぐ言えたら賞金をさし上げてもよろしいのですが、まず、言える方おられないでしょう。合併、合併であっという間に3つになりました。3つにになってやっとなんとか対抗できるというくらいにアメリカの巨大銀行というのは大きいものなのです。それでもダメで、長銀はのっとられてしまいました。北海道拓殖銀行も山一証券ものっとられてしまいました。次々とのっとられています。

 ついこの間は青森県の古牧という温泉がのっとられまし。広くていい温泉なんですけど、驚いたことにゴールドマンサックスでした。世界最大のアメリカの金融投資会社、ハゲタカファンドの代表のようなものです。これがどうして古牧温泉なのかと思ったのですが、テレビで放送していました。古牧だけではありません。他に28ケ所、超有名温泉みんな買い占めちゃったのです、ゴールドマンサックスが。

どうするかというと、従業員みんな首切っちゃってパートにして、腕利きのマネージャーを送り込み、部屋をヨーロッパ、アメリカ向きに整備しなおして、欧米からの観光客をワーツと呼ぼうという作戦なんですね。儲かるようにして高く売るのです。ゴールドマンサックスが経営するのではありません。いま赤字の会社を買い取って、儲かるように造り直してすぐに売っちゃうのです。これが投資銀行のやっていることです。確かに、いわれてみればそのとおりで、日本の温泉ほどいいものはありません。知らないだけで、こんないいものは世界中どこにもありません。だから日本の温泉の良さが分かったら、おそらくヨーロッパ、アメリカからごっそり観光客が来ると思います。そこにゴールドマンサックスが目をつけたのですね。そして近代経営やって外国人が来て楽しめるような設備に変えて、世界中にジャパニーズスパーなんていって売り出す気なのですね。ですから、そのうち皆さんも温泉にいらっしやるとみんな英語で案内され、アメリカのお湯の中に入ることになってしまいます。

 アッという間に日本はアメリカ資本に乗っ取られようとしています。去年のホリエモン合併もそうです。今年から商法改正(改悪)して、乗っ取りを認めるということになったのです。株の等価交換、面倒な仕組みですから詳しいことは申し上げませんが、アメリカ株1億ドル分と日本の株1億ドル分を、等価父換していい、こういっているんです。ところが、アメリカの株の値段が高いのです。ですから1億ドルといっても、株の数からすると、例えば千株位しかない。日本は株が安いですから、同じ1億ドルで1万株位あるのですね。そうすると、千株と1万株で取り替えますから、あっという間にアメリカは大株主になってしまう。この等価父換を認めると、日本の大企業全部乗っ取られてしまう。

 そこで、日本の優良企業が狙われています。超優良企業を株式等価交換で、簡単にアメリカが乗っ取ることができる。今年からそれが可能になるはずだったです。それで去年、実験をやったのですね。ホリエモンにやらせてみたのです。ホリエモンはアメリカのリーマン・ブラザースから借りてやったのです。で、出来そうだなと分かったので、アメリカはお金を引き上げてしまいました。ホリエモンに乗っ取られては困る、いずれ自分が乗っ取るのですからネ。最後の段階で資金引き上げましたたから、ホリエモン降りる外なかった、多分そういう仕組みだったのではないかと思います。

 今年から自由に、日本中の会社をアメリカが乗っ取れるはずだったのですが、あのホリエモン騒動のおかげで日本の大企業が震え上がり、政府に泣きついて、「なんとか商法改正を見送ってくれ」と。それで見送りになりました。ですから、ちょっと一息ついているのです。今年すぐ、乗っ取られるというわけではありません。でも、いつまでも見送りというわけにはいかないでしょう。2・3年後には解禁。そうなれば、日本はほぼアメリカ資本に支配される、ということになるでしょう。

 日本ですらそうなのですから、まして、フィリピンとかタイとかいう国はたまったものではありません。あっという間に乗っ取られてしまいます。アメリカに勝手に経済的属国にされてしまう。それに対して、いやそんなの困るから、アメリカ資本が自分の国の株を買うことを法律で禁止する、というようなことをやろうとすると、アメリカはそれを認めないのです。グローバリゼーションだから地球はは「一つ」だというのです。いくら規制緩和しても相手国が法律で規制してしまったら終わりです。ですから、自分の国だけ勝手に現制することは認めません、地球はひとつですよ、グローバリゼーションですよ、ときます。フメリカの大資本が地球上のどこの国でもアメリカ国内と同じ条件で商売できるようにする、これがグローバリゼーションです。いやだと断ると制裁を加えられます。

 クリントン大統領の時は経済的制裁だけですんだのですが、ブッシュになってから、軍事的制裁になりました。いうことを聞かないと軍事制裁だぞという、これがネオコンという人たちの主張です。イラクを見ればみな震え上がるでしょう。ですから、アメリカの言いなりにグローバリゼーションで国内マーケットを開放して、アメリカ資本に全部乗っ取られてしまう、というのがいま着々と進行しているのです。

《アメリカの孤立》

 そこでどうなったかというと、ヨーロッパと同じように、「そんなの困る。自分の国の経済の独立は自分たちで守りたい」という人たちが手を繋いで、「アメリカに支配され引きずり回されないように、防波堤を作ろう」という動きが始まりました。だいたい5・6年前からです。アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)の動きが始まりました。5つの国です。インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン。元来はアメリカが造らせた組織だったのですが、いつのまにか自主独立を目指す組織に成長しました。

 手を繋ぎ、アメリカに引きずり回されないように、アメリカの資本が勝手に入ってこないように、自分たちの経済は自分たちでやりましょう、と。ところが、ASEANが束になったってアメリカにはとてもかないません。そこで、知恵者がいました。アセアンだけではかなわないので、中国と手を繋いだのです。「アセアン、プラス中国で、アジアマーケットを作り、アメリカにかき回されないようにしよう」しようというのです。確かに、中国が入ったらアメリカはうかつに手が出せません。しかし中国だけ入れると、反米色があまりにも露骨ですから、「アセアン、プラス・スリーでいきましょう。アセアン+日本+韓国+中国、でいきましょう」ということになります。日本はアメリカの51番目の州だといわれているのですから、日本が入れば、アメリカも安心します。

 EUのように、アセアン+スリーで、自分たちの経済は自分たちでやれるように、アメリカに引きずり回されないような自立したアジアマーケットを形成することが目標です

 ただひとつ、日本が具合が悪いのです。日本はそのスリーに入っているのですが、(アセアンの会議に)行く度に「アメリカも入れろ、アメリカも入れろ」というのです。アセアン諸国はアメリカから自立するために作っているのですから、「アメリカを入れろ」といわれたんじゃあ困るので、結局日本は棚上げになってしまいます。実際にはアセアン+中国で、経済交流が進んでいます。いずれ2010年には、東アジア共同体・EACというものを立ち上げる、という動きになっています。

 そうなってくると韓国が困りました。日本・アメリカ側につくのか、中国・アセアン側につくのかで、2・3年前から中国側に大きく傾いています。留学生の数を見ると分かります。中国の北京大学には世界中の留学生が集まります。21世紀は中国と商売しなければメシが食えなくなることが分かっていますから、将釆、中国語がしゃべれる人が自国のリーダーになり、中国の指導者に友達がいないと困ります。それには北京大学に留学するのが一番いいのです。あそこはエリート養成学校です。この前行った時聞いてみたのですが、入学試験競争率5千倍だそうです。超難関です。大学の構内を歩いて見たのですが、広い敷地に6階建てのアパートが36棟ぐらい建っていて、みな学生寮です。全寮制。そばに教職員住宅があって、朝から晩まで共に暮らしながら勉強しています。授業は朝7時からです。ものすごく勤勉に勉強しています。

35年間私は大学の教員でしたが、愛すべき怠け者の学生諸君を教えてきたわが身としては、「あ、これはかなわないなァ、20年もしたら──」と思いました。向こうは国の総力を上げて次の時代の指導者を養成しているのです。日本はもう全然、ニートとかフリーターとかいって、若者の気迫がまるでレベルが違います。これは置いていかれるな、という気持ちになりました。このように世界中の国が、いま一流の学生を北京大学に送り込んでいるのですが、去年、北京大学留学生の中で一番数が多いのが韓国なのです。

 おととしまで韓国の学生は殆どアメリカヘ行っていました。去年あたりから中国へ変わったようです。つまり韓国は、21世紀の自国は、アメリカ・日本ではなく、中国・アセアンと組むことで繁栄を図りたい、と向きを変えたということです。

 それに拍車をかけたのが小泉首相の靖国参拝。これで韓国は怒っちゃってあちらを向いた。そうなると、アセアン、中国、韓国と繋がって、日本だけはずされてしまった、という状況がいま生まれつつあります。

 さらに中国は、数年前からいま、「ふりん政策」を国の方針としています。フリンといっても男女の不倫ではありません。富、隣。隣の国を富ます、隣の国を豊かにする──富隣政策です。隣の国と仲良くする。中国だけ儲けたのでは相手に恨まれてしまいます。英語では「ウィン、ウィン」(win-win)というようです。どっちも勝つ、中国も儲けるけど相手も儲けるような関係を必ず作っておく、ということが基本政策です。

 つまりアメリカは、やっとソ連を倒したと思ったら、今度は中国が出てきたのですから、中国を目の敵にしているのは当然です。中国にすれば、アメリカにやられないためには、単独では対抗できませんから、周りの国と手をつなぐ、ということです。

 アメリカは修正資本主義を止めて自由競争の資本主義に戻りました。その結果大企業・大資本は野放しになりました。そのためにアジアにそっぽを向かれることになりました。アメリカにはついていけない。アメリカに勝手にされては困る。もちろんアメリカと喧嘩をしては駄目ですが、自分の国は自分の国でやれるようにしなければならない──、というふうに変わったのです。

 そして最後に、3年前から南米が変わりました。ようやく日本でも報道されるようになりましたからご存じと思います。ただ日本のマスコミはちょっとしか書きませんから、気づいておられない方もおありかと思います。南米がものすごい勢いでアメリカ離れを始めたのです。

 今まで200年、南米はアメリカの裏庭といわれていました。アメリカはやりたい放題やっていました。チリは世界一の銅の産出国ですが、このチリの銅はすべて、アナコンダというアメリカの銅会社が一手で採掘していました。だからいくら掘ってもチリは豊かにならない。アメリカのアナコンダだけが儲かるのです。

 ブラジルは世界一の鉄の産地です。これもみな掘っているのは欧米の会社で、いくら掘ってもブラジルは豊かにならない。ベネズエラは世界第五位の産油国です。これもみなアメリカの石油資本が持っていく。

 こういう国はこれまで軍事独裁政権でした。政治家は、自分の国の資源をアメリカに売り渡し、自国の国民の反発は力で抑えつけ、莫大なリベートを貰って自分たちだけベラボウな贅沢をしてきました。これがアメリカと南米のパターンだったのです。

 それが、3年ほど前から、「おかしいではないか。やっぱりベネズエラの石油はベネズエラ人のものだ。石油を掘ったら、ベネズエラが豊かにならないとおかしいではないか。いくら掘ってもアメリカだけ儲けるのはおかしい。石油をアメリカの石油会社から取り上げて、ベネズエラで掘ることにしよう。国有化しよう」というような政策を訴える大統領が、当選するようになりまし。この3年間で、南アメリカは80%が、このような自主独立派の大統領になりました。アメリカ資本に任せず、自国の経済は自分でやろうという政策を掲げた大統領が、次々と当選したのです。

 いまでは、南アメリカでアリカの言いなりというのは、多分コロンビアしかないと思います。あとは殆どみな、自分の国は自分でやりましょというふうに変わってきました。ベネズエラのウゴ・チャベスという人がそのチャンピオンです。ご存じですね、時の人です。アメリカはそのチャベスの当選を必死になって妨害したのですが、結局ダメでした。チャベスが圧倒的多数で選出されました。その彼の言い分がふるっているのです。

 「失礼にならないようにアメリカから遠ざかりましょう」というのです。いきなり遠ざかったのではゴツンとやられますから、アメリカを怒らせないように、喧嘩しないように、少しずつ「小笠原流」で遠ざかって自主独立に向かいましょうというのです。

 これがいま世界の合言葉です。「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる。」日本もそうしなければいけない、と私は思っているのですが。絶対にやりません。

 こうやってアメリカは、ソ連や東ドイツがなくなってから、修正資本主義をやめて、いまの言葉でいえば「新自由主義」という仕組みに代わりました。日本はそれに右ならえしたのです。いま申し上げたように、このアメリカの新自由主義経済に無条件で追随しているのは、日本しかありません。あとはみな、「失礼にならないように」距離をおきました。

日本だけが無条件でついていきました。だから「ポチ」だといわれるのですネ、確かにポチと言われてもしょうがないほど、無条件でついていきます。それは恥ずかしいことですが、日本が追随していく。これが構造改革なのです。修正資本主義経済から新自由主義経済に変わるということです。簡単にいえば、弱い人の面倒を政府が見るような仕組みから、もう弱い人の面倒は見ませんという仕組みに、変わっていく──。これが構造改革です。

 だから、社会保障はどんどん悪くなる。自由競争で勝ち組と負け組がある。中には1千万ぐらいのマンション買って落ち着いているのもいる。片方には、国民健康保険料さえ払えなくて医者にも行けない。そういう人がもう全国で膨大な人数出てきている。まさに格差社会です。

 どんどんその格差が広がっています。金持ちからお金を取って弱い人の面倒を見る、というのが修正資本主義なのですが、それを止めてしまいました。野放しなのです。強い人はますます強くなり、弱いものは負けたら自己責任なんですよ。こういう仕組みにいま変わったのですね。

 それがいいか悪いか、止むを得ないのかどうかは、いろいろな立場によって考えが違うのですが、事実はそうなったのです。

 しかしヨーロッパは別の道をとっています。このように別の道もありうるというのも事実なのです。ヨーロッパのように社会保障を止めない資本主義もあり得るのです。

 日本の場合、アメリカほど徹底していませんが、流れとしては「政府はもう弱い人の面倒は見ません」、という方向に大きく動いています。


《憲法改悪の要求》

 こうして、アメリカは新自由主義経済で自国の企業を野放しにして、それを世界中に押しつけようとしたのですが、意外に抵抗が大きかった。ヨーロッパはいうことを聞かない。アジアも聞かない、南米も聞かない。これでは困るので力づくで押しつける。こういうことになるのですね。力づくで押しつける時に、最大の目標・ターゲットはもちろん中国です。やっとソ連を倒して、21世紀はアメリカが王様になれると思ったら、中国が巨大な国になってきて、アレリカの前に立ふさがっいます。このままではアメリカは王様ではいられません。中国を抑え込むことが21世紀へ向けてのアメリカの最大の長期的課題になっています。しかし戦争はできません。中国と戦争したのでは共倒れになります。唯一の道はエネルギーを抑えることです。

 ネオコンという人たちの書いた文章を読むと、非常にはっきり書いてあります。21世紀にアメリカが世界の支配権を握るには、中近東の石油を抑えなければならないというのです。中国は石油の自給ができません。どんどん石油を輸入していますが、殆どいま中近東から輸入しています。アメリカが中近東の石油を抑えれば、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなる。当然でしょうね。

 世界一の産油国サウジ・アラビアはすでにアメリカ側の国です。そこで第二の産油国であるイラクをアメリカは分捕りたいのですが、その理由がありません。そこでアメリカは「大量破壊兵器、テロ応援」という嘘をつきました。プッシュ大統領も、ついにウソであったことを認めました。

 ではなぜイラク戦争をやったのか。本当の理由はまだ公表されていません。しかしネオコンという人たちの文章を読むと、明らかに「石油を抑える。抑えてしまえば中国は言うことを聞かざるをえない」。ここに本当の理由があったことは明白です。そうだとすれば、恐ろしい話ですが、(次に)絶対にイランが狙われます。

 世界第1の産油国サウジアラビアは、昔からアメリカの同盟国です。第2位のイラクは抑えてしまいました。そしてイランは第3位の産油国です。ここを放っておいたのでは意味がないのです。中国はいくらでもイランから石油の輸入ができます。どうしてもイランまで抑えなければならないというのは、アメリカでは、いわば常識です。どんな新聞雑誌でも次はイランだということが堂々と語られています。

 ライス国務長官も3日前、「今イランに対するは軍事力行使の予定はない」と言っていました。「今は」です。イランは核開発やっているというのが理由です。たしかに妙な国ですが、しかし別に悪い国ではありません。あのあたりでは1番民主的な国です。曲がりなりにも選挙で大統領を選んでいますから。女性はみな顔を出していますし、大学へもいっています。イランは近代化した国なのです。サウジアラビアなどの国に比べたら、ずっと民主的な近代国家です。イスラム教のお妨さんが、選挙で選ばれた大統領より偉い、というのだけが変ですが、全員がイスラムですから、他国がとやかく言うことではないです。

 ですから、イランが悪魔の国というのは嘘なのです。イラクがそういわれたのも同じで、要するに悪魔の国と誤解させて、戦争しかけてもやむを得ないと思わせるための宣伝が行われているのです。

 イランはイランで、自分で自分他ちの国を近代化していけばいいのであって、核兵器持つなといっても、隣のパキスタンもインドも持っているのです。こちらのイスラエルもです。イランだけ持つなといっても、聞くわけありません。イランに持たせたくないのなら、「俺も止めるからあんたも」と言わなければなりません。「俺は持っている。お前だけ止めろ」と言ったってイランが聞くわけありません。そんな理屈が通るはずがないのです。実に馬鹿な理屈です。

本当にイラクに核開発をやめさせたいのなら、イギリスもフランスもアメリカも 「先ず自分が止める、だからお前も止めろ」と言うしかありません。お前だけ持つなと言って、聞くと思う方がどうかしています。核開発は現在の大国の論理では抑えられません。イランに言わせれば、「イラクがなぜあんなに簡単に戦争しかけられたかといえば、核兵器を持っていなかったからだ。持っていたら恐ろしくてとても戦争なんか仕掛けられない」ということになります。だからイランはいま核開発を急いでいるのです。核兵器を持たないとアメリカに攻められるから。そう思い込んでいるのです。

 そう思わせるようなことをアメリカはやってきたのですから、イランに核兵器開発を止めさせるためには、イラクから撤収して、中東の平和は中東に任せる、という姿勢を示すしかありません。自分がイラクを分捕って居座ったままで、イスラエルやパキスタンやインドの核兵器には文句をいわずイランにだけ、というのは通じない理屈です。実にゆがんだ国際常識というものが罷り通っている、と思います。

 もしアメリカがイランまで分捕ってしまえば、サウジアラビア、イラン、イラクと合わせて、世界の石油の70%ぐらいになるはずですから、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなります。だからつぎはイランだというのが、ネオコンの論理です。

 ただ問題は、イランに戦争を仕掛けるとしても単独ではできなません。兵隊がたりない。徴兵制ではなく志願兵制度ですから。いま、ありったけの兵隊さんがイラクに行っています。あれ以上いないのです。だからハリケーンが来ても出せなかったのですね。そうすると、イランに出す兵隊なんていないのです。そこで、アメリカの右翼新聞の社説など、堂々と書いています。「イラクにいるアメリカ軍でイランを乗っ取れ。カラッポになったイラクの治安維持は、日本にやらせろ」と。
 アメリカの論理から言えばそうなるのでしょう。自衛隊にイラクの治安維持をといいますが、実際は内乱状態ですから、今も毎日アメリカ兵は毎日5人位殺されています。そんなこと引き受けたら、自衛隊員何人死ぬか分かりません。第一そんなことは、憲法9条があるかぎりできないのです、絶対に。憲法があるおかげで、自衛隊はイラクにいますけれども、ピストル1発撃つことができないのです。憲法9条第2項というのがあるのです。自衛隊は戦力ではない・交戦権はないとなっていますから、不可能なのです。だから給水設備備を作るとか、学校修理とか、そういうことしか出来ません。これじゃあアメリカから見れば役に立たないのです。


《平和憲法こそ 日本生存の大前提》

 そこで、「9条2項を変えて、戦争ができる自衛隊になってくれ」というのがアメリカの強い要求なのです。みんな分かっています。言わないだけです。日本の新聞記者も知っています。しかし、「9条変えろ」がアメリカからの圧力、と書くと首になるから書かないだけです。でも誰も知っています。アメリカのに戦争に参加しなさい、という強い圧力がかかっているのです。

 ここのところをよく見極めておくことが必要です、「9条を守る」ということは、「アメリカの言いなりにならぬ」ということと一つ、なのです。

 アメリカと喧嘩しては駄目ですから、「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる」のが何よりも大切です。仲良くするけれども言いなりにはならない、ということです。ところが、憲法が危ないという、この危機的な状況にもかかわらず、国内で労働運動が弱体化していますから、ストライキも起きない。大きなデモも起きない。大反対運動も起きない──。という状況です。

 ではもう駄目なのでしょうか。そうではないと思います。それには日本の国内だけではなく、世界に目を向ける、アジアに目を向けるこちとが必要のです。ご存じのように、これからの日本は、中国と商売せずには、生きていけなくなりま。いま、大企業だけですけど、多少景気がよくなってきています。全部中国への輸出で持ち直したのです。中国マーケットがなくなったら日本経済はおしまいだ、ということは誰も分かってきています。

 お手元の資料の中の(貿易額の)丸い円グラフは、2003年のもので少し古いのですが、アメリカ20.5%、アジア全体で44.7%、つまり日本にとって一番大事な商売の相手は、アメリカではなくてアジアなのです。

 アジアと仲良くしなかったら、経済が成り立たないところへ、いま既にさしかかっているのです。左隣の棒グラフは2004年ですが、左上から右に折れ線がずうっと下がってくる。これが日本とアメリカの貿易です。点線で右へずうっと上がっていくのが中国との貿易。遂に去年(2つの折れ線が)交差し、中国との貿易の方がアメリカとの貿易額より多くなりました。しかも鋏状に交差していますから、今後この2つは開く一方になってきています。

 つまり、あと2・3年もすれば、日本は中国との商売なしには生きていけない、ということが国民の常識になるということです。いま既に、中国を含めたアジアが、日本の一番大事なお客さんなんです。仲良くしなければいけません。一番大切なお客さんの横っ面ひっぱたいたんじゃ商売は成り立ちません。

 靖国参拝などというものは、一番大事なお客さんの横面ひっぱたくと同じことなのですから、個人の信念とは別の問題です。小泉首相は総理大臣なのですから、個人の心情とは別に日本の国全体の利益を考えて行動しなければいけません。それは総理大臣の責任だと思います。その意味でアジアと仲良ぐできるような振舞いをしてもらわなければ困るのです。

 もう一つ。アメリカとの商売はこれからどんどん縮小していきます。それは、ドルというものの値打ちがどんどん下がっていくからです。これはもう避けられません。

 昔はドルは純金だったのです。1971年まで、35ドルで純金1オンスと取り換えてくれました。だからドルは紙屑ではありませんでした。本当の金だったのです。

 われわれのお札はみな紙屑です。1万円なんて新しくて随分きれいになりましたけど、綺麗にしただけちょっとお金がかかって、印刷費に1枚27円とかかかると聞きました。27円の紙がなぜ1万円なのか。これは手品みたいなものです。あれが5枚もあるとなかなか気が大きくなるのですが、本当は135円しかないのです。それが5万円になるのは、法律で決めているのです。日銀法という法律で、こういう模様のこういう紙質のこういう紙切れは1万円、と決められている。だから、あれを1万円で受け取らないと刑務所に入れられます。法律で決まっているからです。ですから日本の法律の及ぶ範囲でだけ、あれは1万円なのです。その外へ出ると27円に戻ってしまいます。

 金と取り換わらないお札というのは、簡単にいえばその国の中でしか通用しません。他の国へ行ったら、その国の紙屑と取り換えなければ通用しません。ところが、ドルだけは世界で通用しました。純金だからです。

 ところが、1971年にアメリカはドルを金と取り換える能力を失いました。ベトナム戦争という馬鹿な戦争をやって莫大な軍事費を使ったのです。背に腹は代えられなくてお札を印刷し、航空母艦を造ったりミサイル、ジェット機を作ったりしたのです。そのために、手持ちの金より沢山のお札を印刷しちゃったのです。

 その結果、アメリカは、ドルを金と取り換える能力を失ったのです。そこで、71年8月15日、ニクソン声明が出されました。「金、ドル交換停止声明」です。あの瞬間にドルも紙屑になったのです。ドルが紙屑になったということは、ドルがアメリカの国内通貨になったということです。

 ところが、問題はそれ以後なのです。世界で相変わらずドルが適用したのです。皆さんも海外旅行へ行かれる時は、大体ドルを持って行かれますね。どこの国へ行っても大丈夫なのです。金と取り換えられないお札が何故世界で適用するかは本当に不思議で、経済学者にとって最大の難問なのです。いろんな人がいろんな答を言っていますけど、あらゆる答に共通しているのは、ひとつは「アメリカの力の反映」だから、ということです。

 つまり、日本が自動車を作ってアメリカヘ売ります、ドルを貰いますネ。日本は損をしているのです。自動車という貴重なな物質がアメリカへ行って、紙屑が返ってくるのですから。物が減ってお札だけ増えると必ずバブルになります。

 バブルの犯人はそこにあるのです。日本が輸出し過ぎて貿易黒字を作り過ぎているのです。だから日本は、アメリカに自動車を売ったら、「純金で払ってください」と言わなければなりません。ところがそう言うと、ジロッと睨まれてお預けになってしまいます。日本には米軍が5万人います。「アメリカのドルを受け取らないとは、そんな失礼なこと言うなら、在日米軍クーデター起こしますよ」、これで終わりなのです。黙って受け取ってしまう。だから日本は無限に物を提供し、無限に紙屑をもらう。こうしていくら働いても日本人の生活はよくならないのです。しかもその紙屑でアメリカの国債を買っています。アメリカに物を売って、払ってもらった代金をアメリカに貸している。言ってみればツケで輸出しているようなものです、現実に。アメリカにいくら輸出しても日本は豊かにならない仕組みになつています。

 2週間前に『黒字貿易亡国論』という本が出ました。有名な格付け会社の社長さんですが、「貿易黒字を作るから日本は駄目なのだ」、ということを詳しく論じたたいへん面白い(文芸春秋社の)本です。確かにそうだと思います。だからドルは、本当は受取りたくないのです。みんな紙屑なんです。だけど受け取らないと睨まれる。アメリカの軍事力が背景にあるのです。

 その力をバックにして、紙切れのお札を世界に通用させている。例えていえば──餓鬼大将が画用紙に絵をかき1万円と書いて鋏で切り、これ1万円だからお前のファミコンよこせ、とこれを取り上げる──のと同じです。いやだと言ったらぶん殴るのです。怖いから黙って渡して紙屑もらうことになります。その紙屑で、他の人から取り上げればよいのです。「お前のバイクよこせ、よこさなかったらいいつける」。「あの人、あんたの紙屑受け取らない」、するとガキ大将が釆て、ゴツンとやってくれる──。餓鬼大将の力の及ぶ範囲ではそれが通用するのです。

露骨にいえば、ドルがいま世界に適用しているのは、そういう仕組みが一つあります。

 もう一つは、ソ連の存在です。もし紙屑だからアメリカのドルを受け取らないといったら、アメリカ経済は潰れます。アメリカが潰れたらソ連が喜ぶ。だから紙屑と分かっていても受け取ってきた。ソ連に勝たれては困るから──。

 これも確かに一理あります。ということは、ソ連がいなくなって、紙屑は紙屑だということがはっきりしてきたのです。今まではソ連がいるために、紙屑なのに金のように適用したが、今や「王様は裸だ」というのと同じで、「ドルは紙屑だ」といっても構わない時代です。

 ともかくドルが危ないのです。私が言ってもなかなか信用してもらえませんが、経済誌『エコノミスト』、一流企業のサラリーマンなら必ず読んでいる雑誌すが、これの去年9月号が中国“元”の特集でした。その真ん中へんに「プラザ合意20年」という対談がありました。その中で、榊原英資さんは「5年以内にドル暴落」と言っています。

 榊原さんは大蔵省の元高級官僚で日米為替交渉の責任者を10年やりました。円・ドル問題の最高責任者だった人です。「ミスター円」といわれていました。通貨問題に最も詳しい現場の責任者です。停年で大蔵省をやめて今は慶應大学の先生になっています。この人が「5年以内にドルが暴落する」、つまりドルが紙屑だということが明らかになる日が近いと言っているのです。

 ソ連がいる間は隠されていたのですが、いまはもう、ドルは紙屑だから受取りたくないという人たちが増えてきています。これまでは世界通貨はドルしかなかったので、受け取らなければ商売ができなかったのですが、今ではユーロという代わりが出来てしまいました。ドルでなくてユーロで取引する国が増えてきています。そしてユーロの方が下がりにくい仕組みになっています。ドルは下がるのです。

 なにしろアメリカは、永いことドルが世界通貨ということに慣れてきました。だから自動車が欲しければ日本から自動車買って、アメリカは輪転機を回せばよいのです。紙とインクがあればいいのですから。ほかの国はこんなことできません。自動車が欲しければ、一生懸命働いて何か輸出し、その代金で輸入しなければならないのです。アメリカ以外の国は全部そうやっているのです。

 輸入は輸出と一緒です。輸入するためには輸出しなければなりません。ところがアメリカだけは輸出しないで輸入ができるのです。ドルという紙切れが世界通貨ですから。極端に言えば、欲しい自動車や石油を日本やアフリカなどから買って、紙とインクで支払う。実際そうして世界の富がアメリカに集まったわけです。

 71年以降の30年間、この仕組みのために、世界中にドルが溢れ出ました。ドルがどんどん増えますから、当然値打が下がります。こうしてドル下落傾向。(資料の一番下のグラフがそうです。円が上がっていく様子、為替取引だから短期的には上下しますが、長期的には間違いなく円高。ドルがドンドン下がるのは確かです。)これがあるところまでいくと、ガクッと下がります。

 あるところまでいくと、「ドルは信用できない、下がる通貨は持っていたくない」となります。ですからドルを受け取らない、ユーロか何か、別な、下落しない通貨でなければ受け取らないということが出てくる。そうなるとドルは暴落します──。榊原氏がそういっているのです。

 ヨーロッパはユーロでいくでしょう。アジア経済圏はなんといったって元です、中国の。中国は賢いですから、元を押しつけないで、何かアジアの新しい通貨を作るかもしれません。しかし元が中心になることは間違いないでしょう。ドルはアメリカでしか使われなくなる。そうすると、今まで全世界で使われていたドルが、みんなアメリカに集まって来るわけですから、アジア、ヨーロッパで使われいていたドルがみな戻ってきて、簡単にいえばドルの値打が3分の1に下がることになります。

 アメリカの生活は大きく収縮します。一家で3台自動車持っていた家は1台に。1台持っていた家は止めなくればならなくなる、ということです。

 アメリカ経済の収縮。これは大変恐ろしい話なのです。世界経済が大きく収縮し、日本経済は大きな打撃を受けます。しかし避けられない動きなのです。いつのことか分からないが、そう遠くない将来にドルの信用がドンと落ちていく。結果として日本がアメリカにだけ頼っていたら、大変なことになります。

 いまのうちに、アメリカに輸出してドルをもらったらユーロに代えておいた方がいい。ユーロの方は下がらないからです。EUという所は、国家財政が赤字だと加盟できないことになっています。赤字だと穴埋めにお札を出すので乱発ということになって下がるのです。だからユーロは一応下がらない仕組みになっています。乱発できないようになっているのです。ドルは短期的に持つのはかまわないが、3年、4年と長期的に持っていると下がってしまいます。それならユーロにしておいた方がいいとか、これから生まれるかもしれないアジア通貨にしておいた方がよいとかいうことになります。世界の大企業や国家が、決済のために多額のドルを持っていますが、これがユーロに切り替えられるとなると、ドルはもう世界通貨ではなくなります。

 そうなると、アメリカだけに依存している国は、大変苦しくなります。21世紀の日本を考えた時、アメリカと仲良くするのは大切ですが、しかしアメリカ一辺倒では駄目な時代になっているのです。アジアと仲良くしなければいけません。

 しかしアジアと仲良くするのには、無条件ではできません。なぜなら、60年前、アジアに戦争を仕掛けて大変な迷惑をかけた。その後始末がちゃんとできていないのです。仲良くするするためには、60年前のマイナスを埋めるところから始めなければいけません。別に難しいことではないのです。「あの時はごめんなさい。2度とやりませんから、勘弁してください」。これで済むわけです。

 問題は、「2度とやりません」が、信用してもらえるかどうかです。信用してもらうための最大の決め手が「憲法第9条」です。憲法9条第1項、第2項がある限り、日本は2度と戦争はできません。イラクの状態を見ても、自衛隊は鉄砲一発撃てない。(世界中)みんなが見ています。この憲法9条第1、第2項がある限り、日本は戦争はできません。だから安心して日本と付き合うのです。

 もし日本が憲法9条を変えて、もう1回戦争やりますということになったら、アジアの国々は日本を警戒して、日本との付き合いが薄くなってしまいます。いま既にそうなりつつあります。小泉首相は靖国に何度も行く。自民党は憲法9条を変えることを決め、改憲構想まで発表した。アジアの国々は用心します。「そういう国とは、あまり深入りしたくない」。

 小泉首相は「政冷、経熱」でいいじゃないか、といいます。政治は冷たくても経済では熱い関係というのでしょうが、そんなことはできません。中国と日本の経済関係はじわっと縮小しています。統計でもそれははっきり出ている。

 おととしまで中国の貿易のトップはアメリカでした。次が日本、3位はEU。これがひっくり返ってしまいました。去年はトップはEU、2位アメリカ、3位日本です。明らかに中国は日本との商売を少しずつ縮小させている。その分EUに振り替えています。

 去年5月、ショッキングなことがありました。北京・上海新幹線という大計画をEUに取られました。北京〜上海って何キロあるのでしょう。日本の本州より長いのではないでしょうか。このとてつもない計画があって、去年、まだ予備調査の段階すが、日本は負けました。ドイツ、フランスの連合に取られました。予備調査で取られたということは、本工事は駄目ということです。中国にすれば、日本にやらせるのが一番便利なのです。近いですし、新幹線技術も進んでいます。まだ1度も大事故を起こしたことがありません。ドイツもフランスも、1回ずつ大事故を起こしたことがあります。技術からいっても資本からいっても、日本にやらせれば一番いいのに、日本が負けました。明らかに政治的意図が働いたと思われます。日本との関係を深くしたくない。いざという時、いつでも切れるようにしておく。いざというとき、切れないようでは困る。そういうことではないでしょうか。

 いまのままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。私は長島さんをよく思い出します。後楽園での引退試合の時、最後に「読売ジャイアンツは永久に不滅です」といったのです。永久に不滅どころか、去年のジャイアンツのサマといったらもう、見ていられない。アメリカもそうなるのではないでしょうか。小泉首相は「アメリカは永久に不滅です」と、いまもいっているのですが、そうではないのではないでしょうか。

 アメリカにさえ付いていれば、絶対大丈夫という時代は終わったのです。アメリカとも仲良くしなければいけませんが、しかしアジアとも仲良くしなければいけない、そういう時代がいま来ているのです。仲良くするのには、憲法9条を守ることが大前提です。これを止めてしまったら、アジアとは仲良くできません。

 憲法9条は、日本にとって“命綱”です。いままでは、憲法9条というと、「理想に過ぎない。現実は9条で飯食えないよ」という人が多く、中には鼻で笑う人もいました。しかしいまは逆です。9条でこそ食える。9条を変えたら、21世紀日本の経済は危ないのです。

 憲法9条を守ってこそ、この世紀の日本とアジアとの友好関係を守り、日本も安心して生きていけるのです。こういう世の中をつくる大前提が憲法9条です。憲法9条は美しいだけではなく、現実に儲かるものでもあります。そのことがやっと分かってきました。

 奥田経団連会長は、去年までは小泉首相を応援して靖国参拝も賛成だったのですが、そんなこといってたらトヨタは中国で売れなくなります。そこで今年の正月の挨拶でついに、「中国との関係を大事にしてほしい」と、向きが変わりました。
 財界が、中国と仲良くしなければ自分たちは商売ができない、となってくれば、日本の政治の向きも変わるだろうと思います。あと3年たてば多分、これは日本の国民の常識になってきます。中国と仲良くしないと経済が駄目になる。それは中国のいいなりになることではないのです。良くないことはきちんという。だけど敵にするのではなく、仲良くする。でなければ、日本の経済は成り立たない。これがみんなの常識になってくるでしょう。

 これまで60年、アメリカベったりだったから、アメリカから離れたら生きていけないと皆思ってきました。しかし現実の数字はそうでなくなっています。一番大事な経済の相手は、もうアメリカではなくアジアなのです。これに気づくのにあと2・3年かかるでしょう。これが世論になれば、もう、憲法を変えるなどということは、絶対にできません。

 しかし、この3年の間に、国民の世論がそのように変わる前に、憲法が変えられてしまったら、どうにもなりません。

 あと3年、必死の思いでがんばって、子供たちに平和な日本を残してやるのが、私たちの務めだと思います。そう思って、私も必死になってかけ回っています。あと3年ぐらいはまだ生きていけるだろうから、なんとしても3年間は9条を守るために全力をつくしたいと決心しています。

 ありがたいことに、9条を変えるには国民投票が必要です。国会で決めただけでは変えられません。国民投票で過半数をとらないと、憲9条は変えられないのです。逆にいえば、これによってこちらが憲法9条を守る署名を国民の過半数集めてしまえばいいことになります。住民の過半数の「9条を守る」署名を3年間で集めてしまう。そうすればもう、変えることは不可能になります。

 そうすれば、子供たちに憲法9条のある日本を残してやれます。2度とアジアと戦争する国にならないようにして、そしてもし長生きできれば、新自由主義という方向、つまりアメリカ言いなりではなく、もっと自主的な経済ができるように、せめてヨーロッパのような修正資本主義、ルールのある資本主義の仕組みにもう一度戻すこともできるでしょう。

 日本中で、飢えている人、因っている人、貧しい人が、それでも人間らしく生きていけるような、最低限の保障ができる、生きる希望が出る──。そういう社会にすることが大切なのだ、と思います。これは長期的展望です。簡単にはできません。一度、新自由主義になってしまったので、10年位かかるでしょう。国民が賢くなって、正しい要求を政府につきつけていかなければいけません。その中心になる労働運動の再建が必要です。

 結局国民が主権者なんですから、国民の願いがかなうような、そういう日本に作り替えていきたいなと、そういう道を進んでいきたいなと思います。

 鋸南町は合併を拒否なさったというので、日本でも有数な自覚的な町といえます。合併するとまず住民自治がダメになります。大きくなるということは、住民自治が駄目になることでもあります。住民が主人公になる町こそ大切。ぜひこの美しい山と海と禄のある町で、1人1人が主人公であるような地域共同体というものを、みんなが助け合える町になることを私も希望して、講演を終わらせていただきます。
http://kyonannet.awa.or.jp/mikuni/siryo/2006/kawabata-kouen060114.htm
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/830.html#c12

[近代史3] 戦後の日本が世界で最も成功した社会主義国、理想の共産社会に近い一億総中流社会になった理由 中川隆
11. 中川隆[-8873] koaQ7Jey 2024年10月11日 07:15:46 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[11]
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イラク戦争の背景

東北学院大学講師・世界キリスト協議会前中央委員
川端 純四郎

 ご紹介いたします。

 先生は1934年のお生まれです。東北大学文学部に学ばれ、博士課程を終えられてから、ドイツのマールブルグ大学に入学されました。帰国後、東北学院大学教員として35年間お勤めになりました。その後ひきつづき講師として、現在も勤務されています。一貫して平和、人権、政治改革の活動に積極的に関わっておいでになりました。

 「9条の会」の講師団メンバーとしても、全国を股にかけて講演なさっており、昨年は1年間で80回以上の講演会を開いておられます。

 先生は今朝8時前に仙台を発ち、はるばる鋸南町においで下さいました。今日の講師としてほんとうにふさわしく、よいお話をうかがえると思います。早速、先生からお話をうかがいたいと思います。 先生、どうぞよろしくお願いいいたします。
                                        安藤

 みなさん、こんにちは。 安房郡の水清き鋸南町に伺って、こうしてお話できることをありがたいと思っています。初めておうかがいしました。木更津まで来たことはあるのですが、今日、電車で君津を過ぎたらとたんに山が美しくなり、あそこまでは東京郊外のなんとまあみっともない風景でしたけれど、あそこから南に来ると一気にほんとうに昔のよき日本の風景がよみがえってくるようでした。ほんとうに嬉しく思いました。

 いま、「さとうきび畑」の朗読と、合唱団のコーラスをお聞きしたのですが、どちらも聞いていて涙が出ました。

 私は、戦争に負けた時小学校6年生でした。仙台で敗戦を迎えましたが、仙台も空襲で全滅いたしました。街の真ん中にいましたから、もちろんわが家も丸焼けでした。忘れられない思い出があります。街の真ん中の小学校でしたから、同級生が一晩で8人焼け死にました。隣の家の、6年間毎日いっしょに学校へ適っていた一番仲の良かった友達も、直撃弾で死にました。今でも時々思い出します。

 今このような歌を聞くと、どうしてもその人のことを思い出します。思い出す私の方はもう70になりますが、記憶に出てくるその三浦君という友達は、小学校6年生のまま出てきます。どうして小学校6年で人生を終わらなければいけなかったのか、生きていてくれたらいろんな事があったのに、と思います。戦争なんて二度としてはいけない、というのが一貫した私の願いです。

 私は牧師の家に生まれました。父はキリスト教の牧師で、教会で生まれ教会で育って、讃美歌が子守歌でした。牧師の中には戦争に反対した立派な牧師さんもおられたのですが、私の父のような多くの普通の牧師は、政治や社会に無関心で魂の救いということしか考えていませんでした。で、私もその親父に育てられましたから、大学を出、大学院に入って博士課程までいって、ずっとキルケゴールや実存哲学という、魂だけ見つめているような学問をやっていて、政治とか経済、社会とかは25歳までいっさい関心がありませんでした。

 25歳の時チャンスがあって、ドイツ政府の招待留学生となってドイツヘ勉強に行くことになりました。1960年のことでした。1960年にドイツへ行ったというだけで、どんなにノンポリだったか分かります。安保改訂問題で日本中が大騒ぎの時、それを尻目に悠々とドイツ留学に行ったのです。幸か不幸かまだ世界は貧しくて、飛行機などというものは贅沢な乗り物で、まだジェット旅客機機はありませんでした。プロペラ機でヨーロッパヘ行くには途中で何遍も何遍も着地し、給油して、今のようにノンストップでシベリヤを越えて、などというのは夢のような話でした。しかもベラ棒に高いのです。船の方があの頃はずっと安かったのです。特に貨物船に乗せてもらうと飛行機よりずっと安いのです。そこで一番安いのを探して、5人だけ客を乗せるという貨物船をみつけました。

 その船で神戸を出航し、インド洋からスエズ運河をぬけ、地中海を渡ってイタリアのジェノバに上陸。そこから煙を吐く蒸気機関車でアルプスを越えて、ドイツのマールブルクという町に着きました。

 実は、飛行機をやめて船で行ったということが、私の人生を大きく変えることになりました。あの時もし飛行機で行ったなら、私は一生、世間知らずの大学に閉じこもって勉強だけしている人間で終わった、と思います。

 ところが船で行ったおかげで、しかも貨物船に乗ったおかげで、私は途中のアジア・インド・アラブの国々をくわしく見ることができました。まっすぐ行けば船でも二週間で行くそうですが、何しろ貨物船ですから、途中港、港に寄って荷物を下ろし、また積んで、一つの港に4日から5日泊まっているのです。おかげでその間、昼間は上陸してそのあたりを見て歩き、夜は船に帰って寝ればいいのですから、東南アジアからアラブ諸国をくまなく見て歩きました。

 1ヵ月かかりました。神戸からジェノバまでのこの船旅。その時見たものが、私の人生を変えたのです。何を見たかはお解りですね。アジアの飢えと貧困という厳しい現実にぶつかったのです。

 降りる港、港で、ほんとうに骨と皮とに痩せせこけた、裸足でボロボロの服を着た子供達が、行く港も行く港、集まって来るのです。船の事務長さんに、「可哀想だが、何もやっては駄目だよ。1人にやると収拾がつかなくなるよ」と言われていました。だから心を鬼にして払いのけて通り過ぎるのですが、その払いのけて通り抜ける時に触った子供の肩、肉などなんにもない、ただ骨と皮だけのあの肩、あの感触が、今でも時々蘇ってきます。

 船に帰って、眠れないのです。明日も、あの子供たちに会う。どうするか。私が考えたことは、「神様を信じなさい。そうすれば救われます」と言えるか、ということでした。

どんなに考えたって、言えるわけがありません。飢えて捨てられた孤児たちに、こちらは着るものを看て、食うものを食っておいて、「神様を信じなさい、そうすれば救われます」などとは、口が裂けても言えないと思いました。牧師館で生まれて、キリスト教しか知らずに育って、キリスト教の学問をして来て、それではお前キリスト教って何なのか、25年お前が信じてきたキリスト教とは、飢えた子供たちに言えないようなキリスト教なのか。とれが私の考えたことでした。

 もし言えるとしたら、ただ一つしかない。そこで船を降りて、服を脱いで、子供たちに分けてやって、食っているものを分けてやって、そこで一緒に暮らす、それなら言える。言えるとしたら、それしかありません。言えるじゃないか、と自分に言い聞かせました。

 それなら、船を降りるか──。くやしいけど、降りる勇気がありませんでした。折角これからドイツヘ勉強に行くという時、ここで降りて、一生インドで暮らすのか、一生アジアで暮らすのか、どうしてもその気にならないのです。
 ですから理屈をこねました。

 「降りたって無駄だ。お前が降りて背広一着脱いだって、何百人人もいる乞食の子に、ほんの布切れ一切れしかゆきわたらないではないか。自分の食うものを分けてやったって、何百人もの子供が1秒だって、ひもじさを満たされる訳がないじゃないか。お前が降りたって無駄だ。それは降りたという自己満足だけで、客観的にはあの子らはなんにも救われない。」

 「だから降りない、勇気がないのではなく、無駄だから降りない。」と自分に言い聞かせるのです。でも、降りなければ「神様を信じなさい」とは言えません。言えるためには降りなければならない、しかし降りても無駄なのだ。

 堂々巡りです。寄る港、寄る港でこの間題に直面しました。毎晩毎晩同じ問題を考え続けて、結局、答えが見つからないまま、閑々として港を後にしました。、出港の時、あの子たちを見捨て自分だけドイツへ行くことに、強い痛みを感じました。これは永く私の心の傷になって残りました。

 このようにして初めて、世の中には飢えた仲間がいるという、当然分かっていなくてはいけない事実に、何ということでしょう、25にもなってやっと気づいたのです。飢えた子供たちがいる、それを知らんぷりしてドイツに行くのか、お前が降りてあの子たちと一緒に暮らすことはあまり意味ないかも知れない、しかしやっぱり船を降りないのだとしたら、せめて世の中に飢えた子供なんか生まれないような社会を作るために、自分で何かしなければいけないのではないか。ただ魂の中だけに閉じこもっていていいのか。

 これが、私がヨーロッパヘ行く1ヵ月の旅で考えたことでした。

 ドイツヘ行って、宗教の勉強をしました。ブルトマンというドイツの大変偉い先生の所に1年いて、いろいろ教わりましたが、結局、私の結論としては、実存哲学だけではだめだということでした。自分が自分に誠実に生きる──これが実存的、ということですが、それだけでは駄目だ。自分が生きるだけでなく、みんなが人間らしく生ることができるような世の中になるために、自分にできる何か小さなことでもしなければいけない。

 こう思うようになって、日本に帰ってきたのです。

 それじゃあ、世の中で、そのように飢えて死ぬような子がいなくなるような社会とは、どうすれば出来るのか。これはやっぱり、飢え、貧困、戦争、差別、そういうものが生まれる原因が分からなければ、除きようがありません。原因を勉強しなければいけない。そのためには社会科学を勉強しなければいけない。特に経済学を勉強しなければいけない──。

 ドイツヘの留学は、大学院の途中で行きましたので、帰国して大学院に復学しました。幸い東北大学は総合大学ですから、中庭をへだてて向こう側が経済学部でした。帰ってきた次の日から、私は、経済学部の講義を経済原論から、授業料を払わずにもぐりで、後ろの方にそっと隠れてずっと聞きました。

 それからもう45年になりますが、ずっと宗教哲学と経済学と2股かけて勉強してきています。今日も、多少経済の話を申し上げるわけですが、やっぱり自分がクリスチャンとして、今もクリスチャンであり続けていますが、同時に、自分の救いということだけ考えていたのでは申し訳ないと思うのです。現実に飢えて死ぬ子がいるのです。ユネスコの統計によると、毎日2万人の子が栄養不足で死んでいるそういう世の中、このままにしておくわけにはいかない、自分でできることは本当に小さいけど、その小さなことをやらなかったら、生きていることにならない──。そう思って45年過ごしてきたわけです。

 キリスト教の中でずっと生きていますので、一般の日本の人よりは外国に出る機会が多いと思います。特に世界キリスト教協議会という全世界のキリスト教の集まりがあります。その中央委員をしていましたので、毎年1回中央委員会に出かけて、1週間か2週間会議に参加しました。世界中のキリスト教の代表者と一つのホテルに缶詰になり、朝から晩までいろいろと情報交換したり論議したりします。そのようなことを7年間やりましたので、世界のことを知るチャンスが多かったと思います。それを辞めてからも、自分の仕事や勉強の都合で、今でも毎年二週間ぐらいはドイツで暮らしています。そうしていると、日本ってほんとうに不思議な国だということが分かってきました。

 日本にいるとなかなか分からないのです。島国ですし、おまけに日本語という特別な言葉を使っています。他の国との共通性がない言葉です。ヨーロッパの言葉はみんな親戚のようなものですから、ちょっと勉強するとすぐ分かります。一つの言葉の、ドイツ弁とフランス弁、ベルギー弁、オランダ弁というようなものです。日本で言えば津軽弁と薩摩弁の違い程度のものです。津軽と薩摩では、お互いに全然通じないとは思いますが、それでも同じ日本語なのです。ヨーロッパの言葉とはそういうものです。ですからお互いに何と無く外国語が理解できるというのは、別に不思議なことではないのですね。ですから、自分の国のことしか知らないという人は、非常に少ないのです。

 新聞も、駅に行けばどんな町でも、ヨーロッパ中の新聞が置いてあります。ドイツのどんな田舎町へ行っても、駅にいけばフランスの新聞もイタリアの新聞も売っていますし、それを読める人がたくさんいるのです。そういう社会ですから、日本人とはずいぶん違います。自分の国を客観的に見られる。他の国と比べて見ることができるのです。

 日本にいると比べられません。そのうえ、日本はマスコミが異常です。ワンパターンのニュースしか流しません。ヨーロッパではいろんなテレビがあって、テレビごとに自由な報道をやっています。バラエティー番組のようなものがなくて、ニューハ番組が充実しています。きちんとした議論をテレビでやっています。ですから日本にいるよりは、比較的自分の国の様子を客観的に見られることになります。ドイツに行く度に、日本とは不思議な国だなあと思うのです。

 例えば、もうだいぶ前、バブルの頃です。日本のある有名なモード会社がミラノに支店を出しました。そしてマーケティング調査をしました。どんな柄が流行っているか、アンケートを集めそれを整理するために、イタリア人女性3人雇ったそうです。アンケートの整理をしていたら5時になりました。あと少ししか残っていなかったので、日本ならの常識ですから、「あと少しだからやってしまおう」と日本人支店長は声をかけました。ところがイタリア人女性3人は、すっと立って「5時ですから帰ります」と言って出て行こうとしました。思わず日本人支店長は怒鳴ったのだそうです。「たったこれだけだからやってしまえ」と。途端にこの日本人支店長は訴えられました。そして「労働者の意志に反する労働を強制した」ということで、即決裁判で数万円の罰金をとられました。

 これがヨーロッパの常識です。つまり9時から5時までしか契約していないからです。5時以後は命令する権利はないのです。9時から5時までの時間を労働者は売ったんであって、5時以降は売っていないのですから、自分のものなんです。会社が使う権利はありません。当たり前の話です。

 その当たり前の話が日本では当たり前ではないのです。残業、課長に言われたので黙ってやる。しかもこの頃は「タダ残業」ですからネ。本当にひどい話です。常識がまるで違うのです。あるいは有給休暇。ドイツのサラリーマンは年間3週間とらねば「ならない」のです。3週間休まなければ罰せられます。日本は有給休暇など殆どとれません。ドイツでは取らないと罰せられます。ですからどんな労働者でも3週間、夏はちゃんと休んで、家族ぐるみイタリアへ行ってゆっくり過ごしてきます。有給になっているからです。或いは日本では1週間40時間労働です。ドイツはもう随分前から36時間です。土日出勤などありえない話で、日本のように表向き40時間労働でも、毎日毎日残業で、その上休日出勤、日曜日には接待ゴルフなど馬鹿なことをやっています。接待ゴルフなど、ドイツには絶対ありません。日曜日は各自が自由に使う時間で、会社が使う権利はないのです。

 そういうところもまるで常識が違います。或いは、50人以上だったと思うのですが、50人以上従業員がいる会社、工場は必ず、労働組合代表が経営会議に参加しなければいけないことになっています。そんなことも、日本では考えられないことです。ですから配置転換とかもとても難しいし、労働者の代表が入っているから、簡単に首は切れません。

 そういういろんな面で、日本の外に出てみるとびっくりするようなことが山ほどあります。日本という国は、高度に発達した資本主義国の中で例外的な国なのです。資本主義が発達した点では、アメリカにもフランスにもドイツにも負けないのですが、資本主義が発達したにしては、労働者が守られていない。或いは市民の権利が守られていない。会社の権利ばかりドンドンドンドン大きくなっているのです。それが日本にいると当たり前のように思われています。外国で暮らしていると、日本は不思議な国だと分かります。特にこの数年それがひどくなってきているのではないでしょうか。

 私たちの暮らしは、戦後50何年かけて、少しずつよくなってきました。例えば年金なんかも少しずつ整備されてきた。健康保険制度も整備されてきた。介護保険も生まれてきた。或いは、労働者も土曜日チャンと休めるようになってきた。ところがこの数年、それが逆に悪くなつてきています。年金は削られる一方、介護保険料は値上がりする、労働者は首切り自由でいくらでも解雇できる。労働者を減らすと政府から奨励金が出る。タダ残業はもう当たり前・・・。

 特にこの数年、構造改革という名前で、日本の仕組みが変わってきています。いま申し上げたように、戦後50年かけてみんなで、少しずつ少しずつ作ってきた、いわば生活の安心と安全を守る仕組み、そういうものが今はっきり壊されかかっているのではないでしょうか。

 小泉首相という人は「自民党をぶっ壊す」といって当選したのですが、この4年間を見ていると、あの人は自民党を壊したのではなく「日本を壊した」のではないかと思われます。これまで日本が戦後50年かけて作ってきた社会の仕組みが、バラバラにされているのです。フリーターとかニートがもう30%でしょう。そうなると当然、この人たちは生きる希望がありません。お先真っ暗。いまさえよければ、ということになる。ですから若者が当然刹那的になる。人生の計画なんて立たない。今さえよければということになっていきます。

 昔なら10年に1回あるかないかのような犯罪が、いま毎日のように起きています。私は仙台にいますが、この正月には赤ん坊の誘拐事件で一躍有名になってしまいました。あんなことが日常茶飯事として起こっています。栃木県で女の子が山の中で殺された事件は、まだ解決されていませんが、こんな事件が今は「当たり前」なのです。世の中がすさんできて、何が善で何が悪なのか、みんなに共通な物差しというものがなくなったというふうに思われます。

 そのような世の中の変化、私は多分、「構造改革」というものがその犯人なのだ、と思っています。

《逆戻りの原因はアメリカの変化》

 その構造改革というのは、どこから来たのか。もちろんアメリカから来たのです。アメリカが変化した、日本はそのアメリカに右ならえをした、それが構造改革です。

 それでは何が変わったのか、これが一番の問題です。この変化の行き着くところが、憲法改悪です。

 社会の仕組み全体がいま変わろうとしているのです。憲法も含めて。いったい何がどう変わるのか。いったいどういう構造をどういう構造に変えるということが構造改革なのか。そこのところがアメリカを見ればよく分かってきます。アメリカがお手本なのですから。

 アメリカはソ連崩壊後変わりました。ソ連とか東ドイツは自由のないいやな国でした。昔1960年に西ドイツヘ留学した折、東ドイツへ何回か行く機会がありました。ふつうはなかなか行けないのですが、幸いキリスト教国なので、ドイツのキリスト教はしっかりしていまして、東ドイツと西ドイツに分裂しても、教会は分裂しなかったのです。東西教会一つのまんまです。ですから、教会の年1回の大会には、西で開く時は東の代表がちゃんと来たし、東で開く時は西の代表が行けたのです。ですから一般の人の東西の往来が難しかった時でも、キリスト教の人だけはかなり自由に行き来ができました。

 私も連れていってもらって、何回か東ドイツへ行って見ました。ご存じのように自由のないいやな国でした。ですからソ連や東ドイツが崩壊したのは当然だし、いいことだと思います。しかしソ連や東ドイツが100%悪かったかというとそんなことはありません。良い部分もありました。何から何まで全部ひっくるめて悪だったというのも間違いです。基本的に自由がない。ですから、ああいう国は長くは続かない。これは当然そうだと思います。滅びたのは当然だと私は思います。

 しかし同時に、良い面はなくしては困るのです。良い面は受け継がなければいけません。最も目につくのは女性の地位でした。これは立派なものでした。いまの日本なんかより遥かに進んでいました。男女の平等が徹底的に保障されていました。専業主婦などほとんど見たことがありません。だれでも自由に外に出て、能力に応じて働いていました。それができるような保障が社会にあるのです。文字通りポストの数ほど保育所があって、子供を預け安心して働きに出られるようになっていました。同一労働同一貸金の原則はきちんと守られていて、女性だから賃金が低い、女性だからお茶汲みだけなどというようなことは一切ありませんでした。これは凄いなと思いました。あれは、日本はまだまだ見習わなければいけないことです。

 もう一つ私がびっくりしたのは、社会保障です。私が初めて東の世界を見たのは、何しろ1960年の頃のことです。日本はまだ社会保障がない時代でした。いま若い方は、社会保障はあるのが当たり前と思っておられる方も多いと思いますが、そんなことはないのです。日本は1972年が「福祉元年」といわれた年です。それまでは、福祉はなかったのです。大企業とか公務員だけは恩給がありましたが、商店の経営者とか家庭の主婦なんか何もありませんでした。健康保険も年金も何もありませんでした。72年からようやく国民皆年金、国民皆保険という仕組みが育ってきたのです。

 もともと資本主義という仕組みには、社会保障という考えは無いのです。自由競争が原則ですから、自己責任が原則です。老後が心配なら、自分で貯めておきなさい。能力がなくて貯められなかったら自業自得でしょうがない。こういうのが資本主義の考え方です。労働者が、そんなことはない、我々だって人間だ、人間らしく生きていく権利がある。だから我々の老後をちゃんと保障しろと闘って、社会保障というものが生まれてくるのです。自然に生まれたのではありません。

 労働者が団結して闘って、止むを得ず譲歩して社会保障が生まれてくるのです。資本主義の世界で最初の社会保障を行ったのはビスマルクという人です。ドイツの傑物の大首相といわれた人です。ドイツの土台を作った人ですが、この首相の頃、何しろマルクス、エンゲルスの生まれた故郷ですから、強大な共産党があり、国会で100議席くらいもっていました。そこで、ビスマルクが大弾圧をやるのです。社会主義取り締まり法という法律を作って共産党の大弾圧をし、片方では飴として労働者保険法という法律で、労働者に年金を作ります。世界で初めてです。辞めた後年金がもらえる仕組み、病気になったら安く治してもらえる仕組みを作った。こうやって鞭と飴で労働運動を抑えこんでいったのです。

 社会保障というのは、そうやって労働者の力に押されてやむを得ず、譲歩として生まれてくるのです。放っておいて自然に生まれてくるものではありません。

 そこへ拍車をかけたのが、ソ連や東ドイツです。ソ連や東ドイツヘいってみて、1960年の時点なのですから、日本にまだ社会保障などなかった時、そう豊かではなかったのですけれども、老後みながきちんと年金をだれでも貰える、そして、病気になればだれでも、医者に行って診察を受けて治療を受けられる。これにはほんとうに驚きました。これが社会主義というものかと、その時は思いました。ただ自由がないのです。例えば、牧師さんの家に泊めてもらうと、こちらがキリスト教徒ということが分かっていますから、牧師さんも信用して内緒話をしてくれるわけです。

外国から来る手紙はみな開封されていると言っていました。政府が検閲して開封されてくる。だから、「日本へ帰って手紙をくれる時は、気をつけて書いてください。政府の悪口など書かれると私の立場が悪くなるから。手紙書くときは開封されることを頭に入れて書いてくれ。」というふうに言われました。こんな国には住みたくないなと思いましたけれど、同時に社会保障という点では驚きました。こういうことが可能な社会の仕組みというのがあるんだなあ、とこう思ったのです。

 その後、スターリン主義というものによって目茶苦茶にされていくのですが、私の行った頃はまだ、東側の社会保障がある程度きちっと生きていた時代です。こうして、ソ連や東ドイツが社会保障というものを始めると、資本主義の国もやらざるをえなくなってきます。そうでないと労働者が、あっちの方がいいと逃げ出してしまいます。ですから西ドイツが一番困りました。地続きですから、何しろ。ですから、東に負けないだけの社会保障をしなければならなかったのです。そうすると、自由があって社会保障があるのですから、こっちの方がいいということになります。いくら向こうは社会保障があっても自由がないのです。こうして西ドイツは大変な犠牲を払って、社会保障先進国になってきました。そのことによって、東ドイツに勝ったのです。

 実際西ドイツの労働者は、別に強制されたわけではありません。自主的に西ドイツを選んだのです。ですからあのような東西ドイツの統一も生まれてきたのです。

 つまり資本主義の国は、ひとつは自分の国の労働者の闘いに押されて。そこへもってきて、ソ連、東ドイツの社会保障という仕組みの外圧で、それに負けるわけにいかないものですから、そういう力があって、社会保障というものを造り出していくのです。しかし社会保障というものは莫大な財源がかかります。


《社会保障をやめて小さな政府へ──構造改革の中身(1)》

 いま日本政府は社会保障をどんどん削っていますけど、それでも国家予算の中で一番多い費目は社会保障です。大変な財源が必要なのです。そこで資本主義の国は、新しい財源を見つける必要ができてきます。

 そこで見つけたのが2つ。1つは累進課税です。それまでの資本主義にはなかった、累進課税という新しい仕組みです。つまり収入の多い人ほど税率が高くなるという仕組みです。日本でも1番高い時は1980年代、1番大金持ちはの税率75%でした。ですから、年収10億あれば7億絵5千万円税金にとられたのです。今から考えれば良く取ったものです。今は35%です。大金持ちは今ほんとうに楽なのです。35%ですむのですから。年収10億の人は3億5千万払えばいいのです。昔なら7億5千万取られたのです、税金で。「あんまり取りすぎではないか、これは俺の甲斐性で俺が稼いだ金。それを取り上げて怠け者のために配るのか。」と彼らはいいました。

 そうすると政府は、「いやそういわないでくれ。そうしないと、資本主義という仕組みがもたない。だから体制維持費だと思って出してくれ。そうでないと社会主義に負けてしまう」と言って、大金持ちからたくさん取ったのです。大企業も儲かっている会社からたくさん税金取った。法人税もずっと高かったのです、以前は。こうやって大金持ち、大企業からたくさん取る累進課税で一つ財源を作ったのです。

 もうひとつは、企業負担です。サラリーマンの方はすぐお分かりですが、給料から社会保障で差し引かれますね。そうすると、差し引かれた分と同額だけ会社が上乗せするわけです。自分が積み立てたものが戻ってくるだけなら、貯金したのと同じです。労働者の負担する社会保障費と同額だけ会社も負担しているのです。倍になって戻ってくるから、社会保障が成り立つわけです。

 これも資本主義の原則からいえば、おかしいことです。いまいる労働者の面倒を見るのは当たり前です。会社は労働者がいるから成り立っているのですから。だけど、辞めてからは関係ないはずです。契約関係がないのですから。辞めた人が飢え死にしようがのたれ死にしょうが、会社の責任ではないはずです。

 だけども一歩ふみこんで、それでは資本主義の仕組みがもたないから、労働者が辞めた後まで面倒みてくれ、そこまで企業負担してくれ、そうしないと資本主義がもたないから、ということになります。

 こうやって、社会保障というものが資本主義の国で成り立っているのです。これは、ただの資本主義ではありません。資本主義の原則に反するような累進課税とか、企業負担というものを持ち込んで、社会主義のよいところを取り入れた資本主義です。これを「修正資本主義」と呼びました。

 資本主義の欠点を修正して、社会主義に負けないようないい仕組みに造り直した資本主義ということです。学者によっては、資本主義の経済の仕組みと社会主義経済を混ぜ合わせた「混合経済」と呼ぶ人もいます。所得再配分機能を政府が果たすということです。もちろん修正資本主義というものは、このような良い面だけではなくて、公共事業という名前で国民の税金を大企業の利益のために大々的に流用するというようなマイナスの面もあることも忘れてはなりません。

 しかし、ともかくこうやって、西側の世界は、自由があって社会保障がある、そういう社会に変わっていくのです。そのことで東に勝ったのです。ところが、そのソ連と東ドイツが居なくなったのです。

 その前にもうひとつ。先進資本主義国というのは或る一種の傾向として、労働者が闘わなくなってきます。これは先進資本主義国の宿命のようなものです。つまり資本主義国というのはご存じのように、地球上の大部分を占めている低開発諸国、貧しい第3世界といわれた世界から、安い原料を買ってきてそれを製品にして高く売っています。そして差額、莫大な差額を儲けている。超過利潤と呼ばれています。だから遅れた国は働けば働くはど貧しくなるのです。一生懸命働いてコーヒー豆作っても、それを安く買われてチョコレートやインスタントコーヒーなどの製品を高く買わされるのですから、結局差額だけ損をすることになります。

 この20年、先進国と遅れた国の格差は開く一方、全然縮まらない。地球上の富を先進国が全部集めちゃって、とびきりぜいたくな生活をやっています。ですから先進国の労働者にも、当然そのおこぼれの分け前に預かるので、低開発国の労働者にくらべれば、ずっと豊かになります。豊かにれば闘わなくなってしまいます。その上、それを推し進めるようなありとあらゆる謀策が講じられているのです。

 資本主義というのは、物を売り続けなければなりたたちません。売ったものをいつまでも使われていたのでは、資本主義は成り立たないのです。早く買い換えてもらわなければなりません。いま、日本の車はよく出来ているので、30年は楽に乗れるのに、30年乗られたら日本の自動車会社はみな潰れます。3年か5年で買換えてもらわなれりばいけません。買い替えてもらうには、自分の車は古いと思ってもらう必要があります。ですからコマーシャルで、朝から晩まで何回も、「あんたは古い、あんたは古い。こんないい車ができてます。こんな新しい車が出ましたよ。もっといいのが出ましたよ」と宣伝して洗脳しいるのです。だから3年も乗ると、どうしても買換えざるをえない心境に引き込まれてしまいます。全てのものがそうです。まだまだ使えるのに新しいものに換えてしまう。そういう仕組みができているのです。

 そうしないと、資本主義はもちません。ですから労働者はどうなるかというと、「次、この車に買換えよう、次、パソコンこっちに買換えよう、次、今度はデジタルテレビに買換えよう、じゃあセカンドハウス、つぎは海外旅行・・・」。無限に欲望を刺激され、自分の欲望を満たす方に夢中になって、社会正義とか人権とか考えている暇がなくなっていくのです。

 いま日本の大部分がそうですね。「もっといい生活を」ということだけ考えています。ほかの人の人権だの社会正義なんて見向きもしない。見事に資本の誘惑にひっかかってしまいます。

 もちろん、欲しいからって、お金がなければ買えません。家がほしい、車がほしい、パソコンほしい・・・。それが、実はお金がなくても買える、なんとも不思議な世の中です。ローンというものがあるのですね。

 フォードという人が見つけたのです。それまでは、「つけ」で何か買うなどということは、労働者にはありませんでした。労働者が「つけ」で買ったのはお酒だけです。酒飲みはお金がなくても飲みたいのです。だから酒屋だけは「つけ」がありました。大晦日に払うか払わないかで夜逃げするかどうかもあったでしょうが、今は家を「つけ」で買う、車を「つけ」で買う、なんとも奇妙な世界になってきました。これをフォードが始めたのです。それまでは、自動車というのは大金持ちのものでした。フォードが、あのベルトコンベアーというのも発明して、大量生産を始めたのです。そうなれば、大量に売らなれりばなりません。大量に売るためには労働者に買ってもらわなくてはなりません。でも労働者にはお金がないのです。そこで、ローンという、とんでもないものを考え出したのです。ローンなら金がなくても買えるんですから、みんな買う。当然な話です。

 そりゃあ豊かなのに越したことはありません。マイホームが欲しくなる。ですからみんなローンで買う。そして「マイホーム」という感じになるのです。でも本当はマイホームではありません。あれは銀行のものです。払い終わるまでは、所有権は銀行のものです。銀行から借りてローン組んだだけなんです。こうして次々と新しいものを買わされていく。そのローンは多くの場合退職金を担保に組みます。一度退職金を担保にローンを組んでしまったら、ストライキはできなくなります。会社と闘って退職金がすっとんだら終わりなのです。家も途中でおしまいになってしまいます。ですから、ローンでマイホームが変えるようになってから労働運動は一気に駄目になりました。みんな闘わない、会社と喧嘩したくない、というふうになります。これはもちろん、向こうは計算済みのことです。

 ですから、高度に発達した資本主義社会というのは、労働者が、ある程度ですが、豊かになり、そして、このような消費社会に組み込まれてしまって、身動きができなくなるのです。

 こうして、いま日本では労働組合も、労働運動もストライキもほとんど力を失いました。そうなれば、政府は社会保障なんて、何も譲歩する必要がはありません。労働者が必死になって運動するから、止むを得ず健康保険とか年金制度とかやってきたのであって、労働者が闘わなければ、その必要はないのです。いま、どんどん社会保障が悪くなってきています。次から次から悪くなる。20年前だったら、いまのように社会保障が悪くなったらたちまち、大ストライキが起こりました。しかし今は何も起きません。労働組合が弱体化している、労働運動が骨抜きという状態です。

 そこへもってきて、ソ連や東ドイツがいなくなったのです。こうなればもう社会保障をやる必要はありません。社会保障は止めます、修正資本主義は止めます、ということになるわけです。修正資本主義にはいろいろな意味があるのですけど、一つの特徴は、大金持ちや大企業からお金を取って、弱い立場の人たちに配るところにあります。所得再分配と言われる働きです。だから政府は大きな政府になります。こういう仕組みが修正資本主義で、いろんなマイナス面もあるのですが、プラスの面も大いにあります。

 この仕組みをやめる、というのが今のアメリカです。もう政府は面倒みません、自分でやりなさい、と自由競争に戻る。自由競争一筋。これが、ソ連が崩壊した後に新しくなったアメリカの仕組みなのです。そして、それに日本が「右へならえ」ということなのです。

 それに対してヨーロッパは、アメリカのいうことを聞かず、「われわれはこれからも、社会保障のある資本主義でいきます。むき出しの裸の自由競争には戻りません」。これがヨーロッパなのです。なぜヨーロッパがそういえるかというと、労働運動が強いからです。先進資本主義国なのになぜ労働運動が弱くならないのか。これはこれで時間をかけて考えなければならない問題なのですが──。

 現実の問題として強い。ヨーロッパだって大企業は社会保障を止めたいにきまっています。しかし止めると大騒ぎになります。労働者が絶対に言うことを聞きません。だからやむを得ず守っているのです。企業負担もうんと高いです。日本の会社の倍以上払っています。ですからトヨタ自動車もフランスに、フランス・トヨタを作っていますけど、日本トヨタの倍以上払っています。それでも儲かっているのです。

 ですから、ヨーロッパでも、社会保障は少しずつ悪くなってきてはいますが、日本に比べれば遥かに違います。このようにして、ヨーロッパはアメリカと別の道を進み始めました。アメリカは剥き出しの資本主義に戻りますが、ヨーロッパは修正資本主義のままでいこうとしています。

 しかし、それでは競争で負けます。アメリカや日本は企業の社会保障負担がうんと減っていますから、利潤が増えています。ヨーロッパは高い社会保障負担でやっていますから、儲けが少ないのです。そこで競争しなくてすむようにEUいうものを作って、枠を閉ざしちゃいました。アメリカや日本の会社がヨーロッパに来るときは、ヨーロッパ並みの負担をしなければ、EUには入れません。だからEUの中でやっている時には、日本にもアメリカにも負ける心配はないのです。

 そういう仕組みを作って、アメリカとは別の道を進み始めました。そのためにユーロという別のお金も作りました。イラク戦争で表面に出てきたのですが、イラク戦争がなくても、ヨーロッパはアメリカとは別の道を進み出していました。もう2度とアメリカとは一緒にならないでしょう。

《規制緩和とグローバリゼーション − 構造改革の中身(2)》

 もう一つ、ソ連、東ドイツ崩壊の結果、アメリカが大きく変化したことがあります。それは何かというと、大企業・大資本を野放しにしたことです。

 ソ連がいる間は、大企業や大資本に、「あなた達は資本主義なんだから儲けたい放題儲けたいだろうけど、それをがまんしてください。あなたたちがやりたい放題にやったら、他の資本主義国はみんな負けてつぶれてしまう。アメリカの資本と競争できるような資本などどこにもありませんから。そうなれば、ソ連の方がましだということになる。だから、やりたい放題は抑えてほしい」と言ってその活動を制限してきました。

 具体的に何を抑えたかというと、為替取引を規制したのです。これが一番大きな規制です。いまではもう、中央郵便局へ行って「ドル下さい」といえば、すぐドルをくれます。「100ドル下さい」といえば「ハイこれ1万2千円」。ユーロでも、「下さい」といえば「100ユーロ・ハイ1万4千円」とすぐくれます。でもこれはごく最近のことです。それまでは、外貨・外国のお金は、日本では勝手に手に入りませんでした。お金を外国のお金と取り替える、つまり為替取引は厳重に規制されていて、個人が勝手にはできなませんでした。外国旅行に行くとか、何か特別な理由が認められた時しか、外国のお金は手に入りません。

いまは何も制限ありません。自由にだれでもいつでもできます。理由など聞きませんから、100ユーロとか千ドルくださいと言えば、そのままくれます。これが為替取引の自由化というものです。これがなかったのです。ソ連が崩壊するまでは、アメリカも厳重に規制していました。それをとっぱらったのです。理屈っぽく言えば、資本の国際移動が自由にできるようになったということです。こうして、アメリカの巨大な金融資本が、世界中を我が物顔にのし歩く時代が来るのです。

 もうソ連も東ドイツもなくなったのですから、「いや永いことお待たせしました。今日からもう儲けたい放題儲けていいですよ。やりたい放題やっていいですよ」ということになったのです。これが規制緩和とことです。規制緩和ということは要するに、大資本が野放しになったということです。そうなったらどうなるか、世界第2の経済大国といわれる日本でさえ、全然太刀打ちできません。アメリカの巨大資本、金融資本・銀行ですね。日本の銀行とは勝負になりません。ボブサップと私が裸で殴り合ぅようなもので、一コロで殺されてしまいます。

 それでもやれというなら、ボブサプは手と足を縛ってもらって、目隠ししてもらって、こちらは金槌でも持たしてもらって、それでやっと勝負になるのです。今まではそうだったのです。それを全部外して自由にする、無条件で自由競争にするというのです。負けないためには、相手に負けない位大きくなるしかないですから、合併、合併、合併。あっという間に30ほどあった都市銀行が3つになってしまったのです。UFJとか「みずほ」とか、元何銀行だったか覚えておられる方おられますか。すぐ言えたら賞金をさし上げてもよろしいのですが、まず、言える方おられないでしょう。合併、合併であっという間に3つになりました。3つにになってやっとなんとか対抗できるというくらいにアメリカの巨大銀行というのは大きいものなのです。それでもダメで、長銀はのっとられてしまいました。北海道拓殖銀行も山一証券ものっとられてしまいました。次々とのっとられています。

 ついこの間は青森県の古牧という温泉がのっとられまし。広くていい温泉なんですけど、驚いたことにゴールドマンサックスでした。世界最大のアメリカの金融投資会社、ハゲタカファンドの代表のようなものです。これがどうして古牧温泉なのかと思ったのですが、テレビで放送していました。古牧だけではありません。他に28ケ所、超有名温泉みんな買い占めちゃったのです、ゴールドマンサックスが。

どうするかというと、従業員みんな首切っちゃってパートにして、腕利きのマネージャーを送り込み、部屋をヨーロッパ、アメリカ向きに整備しなおして、欧米からの観光客をワーツと呼ぼうという作戦なんですね。儲かるようにして高く売るのです。ゴールドマンサックスが経営するのではありません。いま赤字の会社を買い取って、儲かるように造り直してすぐに売っちゃうのです。これが投資銀行のやっていることです。確かに、いわれてみればそのとおりで、日本の温泉ほどいいものはありません。知らないだけで、こんないいものは世界中どこにもありません。だから日本の温泉の良さが分かったら、おそらくヨーロッパ、アメリカからごっそり観光客が来ると思います。そこにゴールドマンサックスが目をつけたのですね。そして近代経営やって外国人が来て楽しめるような設備に変えて、世界中にジャパニーズスパーなんていって売り出す気なのですね。ですから、そのうち皆さんも温泉にいらっしやるとみんな英語で案内され、アメリカのお湯の中に入ることになってしまいます。

 アッという間に日本はアメリカ資本に乗っ取られようとしています。去年のホリエモン合併もそうです。今年から商法改正(改悪)して、乗っ取りを認めるということになったのです。株の等価交換、面倒な仕組みですから詳しいことは申し上げませんが、アメリカ株1億ドル分と日本の株1億ドル分を、等価父換していい、こういっているんです。ところが、アメリカの株の値段が高いのです。ですから1億ドルといっても、株の数からすると、例えば千株位しかない。日本は株が安いですから、同じ1億ドルで1万株位あるのですね。そうすると、千株と1万株で取り替えますから、あっという間にアメリカは大株主になってしまう。この等価父換を認めると、日本の大企業全部乗っ取られてしまう。

 そこで、日本の優良企業が狙われています。超優良企業を株式等価交換で、簡単にアメリカが乗っ取ることができる。今年からそれが可能になるはずだったです。それで去年、実験をやったのですね。ホリエモンにやらせてみたのです。ホリエモンはアメリカのリーマン・ブラザースから借りてやったのです。で、出来そうだなと分かったので、アメリカはお金を引き上げてしまいました。ホリエモンに乗っ取られては困る、いずれ自分が乗っ取るのですからネ。最後の段階で資金引き上げましたたから、ホリエモン降りる外なかった、多分そういう仕組みだったのではないかと思います。

 今年から自由に、日本中の会社をアメリカが乗っ取れるはずだったのですが、あのホリエモン騒動のおかげで日本の大企業が震え上がり、政府に泣きついて、「なんとか商法改正を見送ってくれ」と。それで見送りになりました。ですから、ちょっと一息ついているのです。今年すぐ、乗っ取られるというわけではありません。でも、いつまでも見送りというわけにはいかないでしょう。2・3年後には解禁。そうなれば、日本はほぼアメリカ資本に支配される、ということになるでしょう。

 日本ですらそうなのですから、まして、フィリピンとかタイとかいう国はたまったものではありません。あっという間に乗っ取られてしまいます。アメリカに勝手に経済的属国にされてしまう。それに対して、いやそんなの困るから、アメリカ資本が自分の国の株を買うことを法律で禁止する、というようなことをやろうとすると、アメリカはそれを認めないのです。グローバリゼーションだから地球はは「一つ」だというのです。いくら規制緩和しても相手国が法律で規制してしまったら終わりです。ですから、自分の国だけ勝手に現制することは認めません、地球はひとつですよ、グローバリゼーションですよ、ときます。フメリカの大資本が地球上のどこの国でもアメリカ国内と同じ条件で商売できるようにする、これがグローバリゼーションです。いやだと断ると制裁を加えられます。

 クリントン大統領の時は経済的制裁だけですんだのですが、ブッシュになってから、軍事的制裁になりました。いうことを聞かないと軍事制裁だぞという、これがネオコンという人たちの主張です。イラクを見ればみな震え上がるでしょう。ですから、アメリカの言いなりにグローバリゼーションで国内マーケットを開放して、アメリカ資本に全部乗っ取られてしまう、というのがいま着々と進行しているのです。

《アメリカの孤立》

 そこでどうなったかというと、ヨーロッパと同じように、「そんなの困る。自分の国の経済の独立は自分たちで守りたい」という人たちが手を繋いで、「アメリカに支配され引きずり回されないように、防波堤を作ろう」という動きが始まりました。だいたい5・6年前からです。アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)の動きが始まりました。5つの国です。インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン。元来はアメリカが造らせた組織だったのですが、いつのまにか自主独立を目指す組織に成長しました。

 手を繋ぎ、アメリカに引きずり回されないように、アメリカの資本が勝手に入ってこないように、自分たちの経済は自分たちでやりましょう、と。ところが、ASEANが束になったってアメリカにはとてもかないません。そこで、知恵者がいました。アセアンだけではかなわないので、中国と手を繋いだのです。「アセアン、プラス中国で、アジアマーケットを作り、アメリカにかき回されないようにしよう」しようというのです。確かに、中国が入ったらアメリカはうかつに手が出せません。しかし中国だけ入れると、反米色があまりにも露骨ですから、「アセアン、プラス・スリーでいきましょう。アセアン+日本+韓国+中国、でいきましょう」ということになります。日本はアメリカの51番目の州だといわれているのですから、日本が入れば、アメリカも安心します。

 EUのように、アセアン+スリーで、自分たちの経済は自分たちでやれるように、アメリカに引きずり回されないような自立したアジアマーケットを形成することが目標です

 ただひとつ、日本が具合が悪いのです。日本はそのスリーに入っているのですが、(アセアンの会議に)行く度に「アメリカも入れろ、アメリカも入れろ」というのです。アセアン諸国はアメリカから自立するために作っているのですから、「アメリカを入れろ」といわれたんじゃあ困るので、結局日本は棚上げになってしまいます。実際にはアセアン+中国で、経済交流が進んでいます。いずれ2010年には、東アジア共同体・EACというものを立ち上げる、という動きになっています。

 そうなってくると韓国が困りました。日本・アメリカ側につくのか、中国・アセアン側につくのかで、2・3年前から中国側に大きく傾いています。留学生の数を見ると分かります。中国の北京大学には世界中の留学生が集まります。21世紀は中国と商売しなければメシが食えなくなることが分かっていますから、将釆、中国語がしゃべれる人が自国のリーダーになり、中国の指導者に友達がいないと困ります。それには北京大学に留学するのが一番いいのです。あそこはエリート養成学校です。この前行った時聞いてみたのですが、入学試験競争率5千倍だそうです。超難関です。大学の構内を歩いて見たのですが、広い敷地に6階建てのアパートが36棟ぐらい建っていて、みな学生寮です。全寮制。そばに教職員住宅があって、朝から晩まで共に暮らしながら勉強しています。授業は朝7時からです。ものすごく勤勉に勉強しています。

35年間私は大学の教員でしたが、愛すべき怠け者の学生諸君を教えてきたわが身としては、「あ、これはかなわないなァ、20年もしたら──」と思いました。向こうは国の総力を上げて次の時代の指導者を養成しているのです。日本はもう全然、ニートとかフリーターとかいって、若者の気迫がまるでレベルが違います。これは置いていかれるな、という気持ちになりました。このように世界中の国が、いま一流の学生を北京大学に送り込んでいるのですが、去年、北京大学留学生の中で一番数が多いのが韓国なのです。

 おととしまで韓国の学生は殆どアメリカヘ行っていました。去年あたりから中国へ変わったようです。つまり韓国は、21世紀の自国は、アメリカ・日本ではなく、中国・アセアンと組むことで繁栄を図りたい、と向きを変えたということです。

 それに拍車をかけたのが小泉首相の靖国参拝。これで韓国は怒っちゃってあちらを向いた。そうなると、アセアン、中国、韓国と繋がって、日本だけはずされてしまった、という状況がいま生まれつつあります。

 さらに中国は、数年前からいま、「ふりん政策」を国の方針としています。フリンといっても男女の不倫ではありません。富、隣。隣の国を富ます、隣の国を豊かにする──富隣政策です。隣の国と仲良くする。中国だけ儲けたのでは相手に恨まれてしまいます。英語では「ウィン、ウィン」(win-win)というようです。どっちも勝つ、中国も儲けるけど相手も儲けるような関係を必ず作っておく、ということが基本政策です。

 つまりアメリカは、やっとソ連を倒したと思ったら、今度は中国が出てきたのですから、中国を目の敵にしているのは当然です。中国にすれば、アメリカにやられないためには、単独では対抗できませんから、周りの国と手をつなぐ、ということです。

 アメリカは修正資本主義を止めて自由競争の資本主義に戻りました。その結果大企業・大資本は野放しになりました。そのためにアジアにそっぽを向かれることになりました。アメリカにはついていけない。アメリカに勝手にされては困る。もちろんアメリカと喧嘩をしては駄目ですが、自分の国は自分の国でやれるようにしなければならない──、というふうに変わったのです。

 そして最後に、3年前から南米が変わりました。ようやく日本でも報道されるようになりましたからご存じと思います。ただ日本のマスコミはちょっとしか書きませんから、気づいておられない方もおありかと思います。南米がものすごい勢いでアメリカ離れを始めたのです。

 今まで200年、南米はアメリカの裏庭といわれていました。アメリカはやりたい放題やっていました。チリは世界一の銅の産出国ですが、このチリの銅はすべて、アナコンダというアメリカの銅会社が一手で採掘していました。だからいくら掘ってもチリは豊かにならない。アメリカのアナコンダだけが儲かるのです。

 ブラジルは世界一の鉄の産地です。これもみな掘っているのは欧米の会社で、いくら掘ってもブラジルは豊かにならない。ベネズエラは世界第五位の産油国です。これもみなアメリカの石油資本が持っていく。

 こういう国はこれまで軍事独裁政権でした。政治家は、自分の国の資源をアメリカに売り渡し、自国の国民の反発は力で抑えつけ、莫大なリベートを貰って自分たちだけベラボウな贅沢をしてきました。これがアメリカと南米のパターンだったのです。

 それが、3年ほど前から、「おかしいではないか。やっぱりベネズエラの石油はベネズエラ人のものだ。石油を掘ったら、ベネズエラが豊かにならないとおかしいではないか。いくら掘ってもアメリカだけ儲けるのはおかしい。石油をアメリカの石油会社から取り上げて、ベネズエラで掘ることにしよう。国有化しよう」というような政策を訴える大統領が、当選するようになりまし。この3年間で、南アメリカは80%が、このような自主独立派の大統領になりました。アメリカ資本に任せず、自国の経済は自分でやろうという政策を掲げた大統領が、次々と当選したのです。

 いまでは、南アメリカでアリカの言いなりというのは、多分コロンビアしかないと思います。あとは殆どみな、自分の国は自分でやりましょというふうに変わってきました。ベネズエラのウゴ・チャベスという人がそのチャンピオンです。ご存じですね、時の人です。アメリカはそのチャベスの当選を必死になって妨害したのですが、結局ダメでした。チャベスが圧倒的多数で選出されました。その彼の言い分がふるっているのです。

 「失礼にならないようにアメリカから遠ざかりましょう」というのです。いきなり遠ざかったのではゴツンとやられますから、アメリカを怒らせないように、喧嘩しないように、少しずつ「小笠原流」で遠ざかって自主独立に向かいましょうというのです。

 これがいま世界の合言葉です。「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる。」日本もそうしなければいけない、と私は思っているのですが。絶対にやりません。

 こうやってアメリカは、ソ連や東ドイツがなくなってから、修正資本主義をやめて、いまの言葉でいえば「新自由主義」という仕組みに代わりました。日本はそれに右ならえしたのです。いま申し上げたように、このアメリカの新自由主義経済に無条件で追随しているのは、日本しかありません。あとはみな、「失礼にならないように」距離をおきました。

日本だけが無条件でついていきました。だから「ポチ」だといわれるのですネ、確かにポチと言われてもしょうがないほど、無条件でついていきます。それは恥ずかしいことですが、日本が追随していく。これが構造改革なのです。修正資本主義経済から新自由主義経済に変わるということです。簡単にいえば、弱い人の面倒を政府が見るような仕組みから、もう弱い人の面倒は見ませんという仕組みに、変わっていく──。これが構造改革です。

 だから、社会保障はどんどん悪くなる。自由競争で勝ち組と負け組がある。中には1千万ぐらいのマンション買って落ち着いているのもいる。片方には、国民健康保険料さえ払えなくて医者にも行けない。そういう人がもう全国で膨大な人数出てきている。まさに格差社会です。

 どんどんその格差が広がっています。金持ちからお金を取って弱い人の面倒を見る、というのが修正資本主義なのですが、それを止めてしまいました。野放しなのです。強い人はますます強くなり、弱いものは負けたら自己責任なんですよ。こういう仕組みにいま変わったのですね。

 それがいいか悪いか、止むを得ないのかどうかは、いろいろな立場によって考えが違うのですが、事実はそうなったのです。

 しかしヨーロッパは別の道をとっています。このように別の道もありうるというのも事実なのです。ヨーロッパのように社会保障を止めない資本主義もあり得るのです。

 日本の場合、アメリカほど徹底していませんが、流れとしては「政府はもう弱い人の面倒は見ません」、という方向に大きく動いています。


《憲法改悪の要求》

 こうして、アメリカは新自由主義経済で自国の企業を野放しにして、それを世界中に押しつけようとしたのですが、意外に抵抗が大きかった。ヨーロッパはいうことを聞かない。アジアも聞かない、南米も聞かない。これでは困るので力づくで押しつける。こういうことになるのですね。力づくで押しつける時に、最大の目標・ターゲットはもちろん中国です。やっとソ連を倒して、21世紀はアメリカが王様になれると思ったら、中国が巨大な国になってきて、アレリカの前に立ふさがっいます。このままではアメリカは王様ではいられません。中国を抑え込むことが21世紀へ向けてのアメリカの最大の長期的課題になっています。しかし戦争はできません。中国と戦争したのでは共倒れになります。唯一の道はエネルギーを抑えることです。

 ネオコンという人たちの書いた文章を読むと、非常にはっきり書いてあります。21世紀にアメリカが世界の支配権を握るには、中近東の石油を抑えなければならないというのです。中国は石油の自給ができません。どんどん石油を輸入していますが、殆どいま中近東から輸入しています。アメリカが中近東の石油を抑えれば、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなる。当然でしょうね。

 世界一の産油国サウジ・アラビアはすでにアメリカ側の国です。そこで第二の産油国であるイラクをアメリカは分捕りたいのですが、その理由がありません。そこでアメリカは「大量破壊兵器、テロ応援」という嘘をつきました。プッシュ大統領も、ついにウソであったことを認めました。

 ではなぜイラク戦争をやったのか。本当の理由はまだ公表されていません。しかしネオコンという人たちの文章を読むと、明らかに「石油を抑える。抑えてしまえば中国は言うことを聞かざるをえない」。ここに本当の理由があったことは明白です。そうだとすれば、恐ろしい話ですが、(次に)絶対にイランが狙われます。

 世界第1の産油国サウジアラビアは、昔からアメリカの同盟国です。第2位のイラクは抑えてしまいました。そしてイランは第3位の産油国です。ここを放っておいたのでは意味がないのです。中国はいくらでもイランから石油の輸入ができます。どうしてもイランまで抑えなければならないというのは、アメリカでは、いわば常識です。どんな新聞雑誌でも次はイランだということが堂々と語られています。

 ライス国務長官も3日前、「今イランに対するは軍事力行使の予定はない」と言っていました。「今は」です。イランは核開発やっているというのが理由です。たしかに妙な国ですが、しかし別に悪い国ではありません。あのあたりでは1番民主的な国です。曲がりなりにも選挙で大統領を選んでいますから。女性はみな顔を出していますし、大学へもいっています。イランは近代化した国なのです。サウジアラビアなどの国に比べたら、ずっと民主的な近代国家です。イスラム教のお妨さんが、選挙で選ばれた大統領より偉い、というのだけが変ですが、全員がイスラムですから、他国がとやかく言うことではないです。

 ですから、イランが悪魔の国というのは嘘なのです。イラクがそういわれたのも同じで、要するに悪魔の国と誤解させて、戦争しかけてもやむを得ないと思わせるための宣伝が行われているのです。

 イランはイランで、自分で自分他ちの国を近代化していけばいいのであって、核兵器持つなといっても、隣のパキスタンもインドも持っているのです。こちらのイスラエルもです。イランだけ持つなといっても、聞くわけありません。イランに持たせたくないのなら、「俺も止めるからあんたも」と言わなければなりません。「俺は持っている。お前だけ止めろ」と言ったってイランが聞くわけありません。そんな理屈が通るはずがないのです。実に馬鹿な理屈です。

本当にイラクに核開発をやめさせたいのなら、イギリスもフランスもアメリカも 「先ず自分が止める、だからお前も止めろ」と言うしかありません。お前だけ持つなと言って、聞くと思う方がどうかしています。核開発は現在の大国の論理では抑えられません。イランに言わせれば、「イラクがなぜあんなに簡単に戦争しかけられたかといえば、核兵器を持っていなかったからだ。持っていたら恐ろしくてとても戦争なんか仕掛けられない」ということになります。だからイランはいま核開発を急いでいるのです。核兵器を持たないとアメリカに攻められるから。そう思い込んでいるのです。

 そう思わせるようなことをアメリカはやってきたのですから、イランに核兵器開発を止めさせるためには、イラクから撤収して、中東の平和は中東に任せる、という姿勢を示すしかありません。自分がイラクを分捕って居座ったままで、イスラエルやパキスタンやインドの核兵器には文句をいわずイランにだけ、というのは通じない理屈です。実にゆがんだ国際常識というものが罷り通っている、と思います。

 もしアメリカがイランまで分捕ってしまえば、サウジアラビア、イラン、イラクと合わせて、世界の石油の70%ぐらいになるはずですから、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなります。だからつぎはイランだというのが、ネオコンの論理です。

 ただ問題は、イランに戦争を仕掛けるとしても単独ではできなません。兵隊がたりない。徴兵制ではなく志願兵制度ですから。いま、ありったけの兵隊さんがイラクに行っています。あれ以上いないのです。だからハリケーンが来ても出せなかったのですね。そうすると、イランに出す兵隊なんていないのです。そこで、アメリカの右翼新聞の社説など、堂々と書いています。「イラクにいるアメリカ軍でイランを乗っ取れ。カラッポになったイラクの治安維持は、日本にやらせろ」と。
 アメリカの論理から言えばそうなるのでしょう。自衛隊にイラクの治安維持をといいますが、実際は内乱状態ですから、今も毎日アメリカ兵は毎日5人位殺されています。そんなこと引き受けたら、自衛隊員何人死ぬか分かりません。第一そんなことは、憲法9条があるかぎりできないのです、絶対に。憲法があるおかげで、自衛隊はイラクにいますけれども、ピストル1発撃つことができないのです。憲法9条第2項というのがあるのです。自衛隊は戦力ではない・交戦権はないとなっていますから、不可能なのです。だから給水設備備を作るとか、学校修理とか、そういうことしか出来ません。これじゃあアメリカから見れば役に立たないのです。


《平和憲法こそ 日本生存の大前提》

 そこで、「9条2項を変えて、戦争ができる自衛隊になってくれ」というのがアメリカの強い要求なのです。みんな分かっています。言わないだけです。日本の新聞記者も知っています。しかし、「9条変えろ」がアメリカからの圧力、と書くと首になるから書かないだけです。でも誰も知っています。アメリカのに戦争に参加しなさい、という強い圧力がかかっているのです。

 ここのところをよく見極めておくことが必要です、「9条を守る」ということは、「アメリカの言いなりにならぬ」ということと一つ、なのです。

 アメリカと喧嘩しては駄目ですから、「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる」のが何よりも大切です。仲良くするけれども言いなりにはならない、ということです。ところが、憲法が危ないという、この危機的な状況にもかかわらず、国内で労働運動が弱体化していますから、ストライキも起きない。大きなデモも起きない。大反対運動も起きない──。という状況です。

 ではもう駄目なのでしょうか。そうではないと思います。それには日本の国内だけではなく、世界に目を向ける、アジアに目を向けるこちとが必要のです。ご存じのように、これからの日本は、中国と商売せずには、生きていけなくなりま。いま、大企業だけですけど、多少景気がよくなってきています。全部中国への輸出で持ち直したのです。中国マーケットがなくなったら日本経済はおしまいだ、ということは誰も分かってきています。

 お手元の資料の中の(貿易額の)丸い円グラフは、2003年のもので少し古いのですが、アメリカ20.5%、アジア全体で44.7%、つまり日本にとって一番大事な商売の相手は、アメリカではなくてアジアなのです。

 アジアと仲良くしなかったら、経済が成り立たないところへ、いま既にさしかかっているのです。左隣の棒グラフは2004年ですが、左上から右に折れ線がずうっと下がってくる。これが日本とアメリカの貿易です。点線で右へずうっと上がっていくのが中国との貿易。遂に去年(2つの折れ線が)交差し、中国との貿易の方がアメリカとの貿易額より多くなりました。しかも鋏状に交差していますから、今後この2つは開く一方になってきています。

 つまり、あと2・3年もすれば、日本は中国との商売なしには生きていけない、ということが国民の常識になるということです。いま既に、中国を含めたアジアが、日本の一番大事なお客さんなんです。仲良くしなければいけません。一番大切なお客さんの横っ面ひっぱたいたんじゃ商売は成り立ちません。

 靖国参拝などというものは、一番大事なお客さんの横面ひっぱたくと同じことなのですから、個人の信念とは別の問題です。小泉首相は総理大臣なのですから、個人の心情とは別に日本の国全体の利益を考えて行動しなければいけません。それは総理大臣の責任だと思います。その意味でアジアと仲良ぐできるような振舞いをしてもらわなければ困るのです。

 もう一つ。アメリカとの商売はこれからどんどん縮小していきます。それは、ドルというものの値打ちがどんどん下がっていくからです。これはもう避けられません。

 昔はドルは純金だったのです。1971年まで、35ドルで純金1オンスと取り換えてくれました。だからドルは紙屑ではありませんでした。本当の金だったのです。

 われわれのお札はみな紙屑です。1万円なんて新しくて随分きれいになりましたけど、綺麗にしただけちょっとお金がかかって、印刷費に1枚27円とかかかると聞きました。27円の紙がなぜ1万円なのか。これは手品みたいなものです。あれが5枚もあるとなかなか気が大きくなるのですが、本当は135円しかないのです。それが5万円になるのは、法律で決めているのです。日銀法という法律で、こういう模様のこういう紙質のこういう紙切れは1万円、と決められている。だから、あれを1万円で受け取らないと刑務所に入れられます。法律で決まっているからです。ですから日本の法律の及ぶ範囲でだけ、あれは1万円なのです。その外へ出ると27円に戻ってしまいます。

 金と取り換わらないお札というのは、簡単にいえばその国の中でしか通用しません。他の国へ行ったら、その国の紙屑と取り換えなければ通用しません。ところが、ドルだけは世界で通用しました。純金だからです。

 ところが、1971年にアメリカはドルを金と取り換える能力を失いました。ベトナム戦争という馬鹿な戦争をやって莫大な軍事費を使ったのです。背に腹は代えられなくてお札を印刷し、航空母艦を造ったりミサイル、ジェット機を作ったりしたのです。そのために、手持ちの金より沢山のお札を印刷しちゃったのです。

 その結果、アメリカは、ドルを金と取り換える能力を失ったのです。そこで、71年8月15日、ニクソン声明が出されました。「金、ドル交換停止声明」です。あの瞬間にドルも紙屑になったのです。ドルが紙屑になったということは、ドルがアメリカの国内通貨になったということです。

 ところが、問題はそれ以後なのです。世界で相変わらずドルが適用したのです。皆さんも海外旅行へ行かれる時は、大体ドルを持って行かれますね。どこの国へ行っても大丈夫なのです。金と取り換えられないお札が何故世界で適用するかは本当に不思議で、経済学者にとって最大の難問なのです。いろんな人がいろんな答を言っていますけど、あらゆる答に共通しているのは、ひとつは「アメリカの力の反映」だから、ということです。

 つまり、日本が自動車を作ってアメリカヘ売ります、ドルを貰いますネ。日本は損をしているのです。自動車という貴重なな物質がアメリカへ行って、紙屑が返ってくるのですから。物が減ってお札だけ増えると必ずバブルになります。

 バブルの犯人はそこにあるのです。日本が輸出し過ぎて貿易黒字を作り過ぎているのです。だから日本は、アメリカに自動車を売ったら、「純金で払ってください」と言わなければなりません。ところがそう言うと、ジロッと睨まれてお預けになってしまいます。日本には米軍が5万人います。「アメリカのドルを受け取らないとは、そんな失礼なこと言うなら、在日米軍クーデター起こしますよ」、これで終わりなのです。黙って受け取ってしまう。だから日本は無限に物を提供し、無限に紙屑をもらう。こうしていくら働いても日本人の生活はよくならないのです。しかもその紙屑でアメリカの国債を買っています。アメリカに物を売って、払ってもらった代金をアメリカに貸している。言ってみればツケで輸出しているようなものです、現実に。アメリカにいくら輸出しても日本は豊かにならない仕組みになつています。

 2週間前に『黒字貿易亡国論』という本が出ました。有名な格付け会社の社長さんですが、「貿易黒字を作るから日本は駄目なのだ」、ということを詳しく論じたたいへん面白い(文芸春秋社の)本です。確かにそうだと思います。だからドルは、本当は受取りたくないのです。みんな紙屑なんです。だけど受け取らないと睨まれる。アメリカの軍事力が背景にあるのです。

 その力をバックにして、紙切れのお札を世界に通用させている。例えていえば──餓鬼大将が画用紙に絵をかき1万円と書いて鋏で切り、これ1万円だからお前のファミコンよこせ、とこれを取り上げる──のと同じです。いやだと言ったらぶん殴るのです。怖いから黙って渡して紙屑もらうことになります。その紙屑で、他の人から取り上げればよいのです。「お前のバイクよこせ、よこさなかったらいいつける」。「あの人、あんたの紙屑受け取らない」、するとガキ大将が釆て、ゴツンとやってくれる──。餓鬼大将の力の及ぶ範囲ではそれが通用するのです。

露骨にいえば、ドルがいま世界に適用しているのは、そういう仕組みが一つあります。

 もう一つは、ソ連の存在です。もし紙屑だからアメリカのドルを受け取らないといったら、アメリカ経済は潰れます。アメリカが潰れたらソ連が喜ぶ。だから紙屑と分かっていても受け取ってきた。ソ連に勝たれては困るから──。

 これも確かに一理あります。ということは、ソ連がいなくなって、紙屑は紙屑だということがはっきりしてきたのです。今まではソ連がいるために、紙屑なのに金のように適用したが、今や「王様は裸だ」というのと同じで、「ドルは紙屑だ」といっても構わない時代です。

 ともかくドルが危ないのです。私が言ってもなかなか信用してもらえませんが、経済誌『エコノミスト』、一流企業のサラリーマンなら必ず読んでいる雑誌すが、これの去年9月号が中国“元”の特集でした。その真ん中へんに「プラザ合意20年」という対談がありました。その中で、榊原英資さんは「5年以内にドル暴落」と言っています。

 榊原さんは大蔵省の元高級官僚で日米為替交渉の責任者を10年やりました。円・ドル問題の最高責任者だった人です。「ミスター円」といわれていました。通貨問題に最も詳しい現場の責任者です。停年で大蔵省をやめて今は慶應大学の先生になっています。この人が「5年以内にドルが暴落する」、つまりドルが紙屑だということが明らかになる日が近いと言っているのです。

 ソ連がいる間は隠されていたのですが、いまはもう、ドルは紙屑だから受取りたくないという人たちが増えてきています。これまでは世界通貨はドルしかなかったので、受け取らなければ商売ができなかったのですが、今ではユーロという代わりが出来てしまいました。ドルでなくてユーロで取引する国が増えてきています。そしてユーロの方が下がりにくい仕組みになっています。ドルは下がるのです。

 なにしろアメリカは、永いことドルが世界通貨ということに慣れてきました。だから自動車が欲しければ日本から自動車買って、アメリカは輪転機を回せばよいのです。紙とインクがあればいいのですから。ほかの国はこんなことできません。自動車が欲しければ、一生懸命働いて何か輸出し、その代金で輸入しなければならないのです。アメリカ以外の国は全部そうやっているのです。

 輸入は輸出と一緒です。輸入するためには輸出しなければなりません。ところがアメリカだけは輸出しないで輸入ができるのです。ドルという紙切れが世界通貨ですから。極端に言えば、欲しい自動車や石油を日本やアフリカなどから買って、紙とインクで支払う。実際そうして世界の富がアメリカに集まったわけです。

 71年以降の30年間、この仕組みのために、世界中にドルが溢れ出ました。ドルがどんどん増えますから、当然値打が下がります。こうしてドル下落傾向。(資料の一番下のグラフがそうです。円が上がっていく様子、為替取引だから短期的には上下しますが、長期的には間違いなく円高。ドルがドンドン下がるのは確かです。)これがあるところまでいくと、ガクッと下がります。

 あるところまでいくと、「ドルは信用できない、下がる通貨は持っていたくない」となります。ですからドルを受け取らない、ユーロか何か、別な、下落しない通貨でなければ受け取らないということが出てくる。そうなるとドルは暴落します──。榊原氏がそういっているのです。

 ヨーロッパはユーロでいくでしょう。アジア経済圏はなんといったって元です、中国の。中国は賢いですから、元を押しつけないで、何かアジアの新しい通貨を作るかもしれません。しかし元が中心になることは間違いないでしょう。ドルはアメリカでしか使われなくなる。そうすると、今まで全世界で使われていたドルが、みんなアメリカに集まって来るわけですから、アジア、ヨーロッパで使われいていたドルがみな戻ってきて、簡単にいえばドルの値打が3分の1に下がることになります。

 アメリカの生活は大きく収縮します。一家で3台自動車持っていた家は1台に。1台持っていた家は止めなくればならなくなる、ということです。

 アメリカ経済の収縮。これは大変恐ろしい話なのです。世界経済が大きく収縮し、日本経済は大きな打撃を受けます。しかし避けられない動きなのです。いつのことか分からないが、そう遠くない将来にドルの信用がドンと落ちていく。結果として日本がアメリカにだけ頼っていたら、大変なことになります。

 いまのうちに、アメリカに輸出してドルをもらったらユーロに代えておいた方がいい。ユーロの方は下がらないからです。EUという所は、国家財政が赤字だと加盟できないことになっています。赤字だと穴埋めにお札を出すので乱発ということになって下がるのです。だからユーロは一応下がらない仕組みになっています。乱発できないようになっているのです。ドルは短期的に持つのはかまわないが、3年、4年と長期的に持っていると下がってしまいます。それならユーロにしておいた方がいいとか、これから生まれるかもしれないアジア通貨にしておいた方がよいとかいうことになります。世界の大企業や国家が、決済のために多額のドルを持っていますが、これがユーロに切り替えられるとなると、ドルはもう世界通貨ではなくなります。

 そうなると、アメリカだけに依存している国は、大変苦しくなります。21世紀の日本を考えた時、アメリカと仲良くするのは大切ですが、しかしアメリカ一辺倒では駄目な時代になっているのです。アジアと仲良くしなければいけません。

 しかしアジアと仲良くするのには、無条件ではできません。なぜなら、60年前、アジアに戦争を仕掛けて大変な迷惑をかけた。その後始末がちゃんとできていないのです。仲良くするするためには、60年前のマイナスを埋めるところから始めなければいけません。別に難しいことではないのです。「あの時はごめんなさい。2度とやりませんから、勘弁してください」。これで済むわけです。

 問題は、「2度とやりません」が、信用してもらえるかどうかです。信用してもらうための最大の決め手が「憲法第9条」です。憲法9条第1項、第2項がある限り、日本は2度と戦争はできません。イラクの状態を見ても、自衛隊は鉄砲一発撃てない。(世界中)みんなが見ています。この憲法9条第1、第2項がある限り、日本は戦争はできません。だから安心して日本と付き合うのです。

 もし日本が憲法9条を変えて、もう1回戦争やりますということになったら、アジアの国々は日本を警戒して、日本との付き合いが薄くなってしまいます。いま既にそうなりつつあります。小泉首相は靖国に何度も行く。自民党は憲法9条を変えることを決め、改憲構想まで発表した。アジアの国々は用心します。「そういう国とは、あまり深入りしたくない」。

 小泉首相は「政冷、経熱」でいいじゃないか、といいます。政治は冷たくても経済では熱い関係というのでしょうが、そんなことはできません。中国と日本の経済関係はじわっと縮小しています。統計でもそれははっきり出ている。

 おととしまで中国の貿易のトップはアメリカでした。次が日本、3位はEU。これがひっくり返ってしまいました。去年はトップはEU、2位アメリカ、3位日本です。明らかに中国は日本との商売を少しずつ縮小させている。その分EUに振り替えています。

 去年5月、ショッキングなことがありました。北京・上海新幹線という大計画をEUに取られました。北京〜上海って何キロあるのでしょう。日本の本州より長いのではないでしょうか。このとてつもない計画があって、去年、まだ予備調査の段階すが、日本は負けました。ドイツ、フランスの連合に取られました。予備調査で取られたということは、本工事は駄目ということです。中国にすれば、日本にやらせるのが一番便利なのです。近いですし、新幹線技術も進んでいます。まだ1度も大事故を起こしたことがありません。ドイツもフランスも、1回ずつ大事故を起こしたことがあります。技術からいっても資本からいっても、日本にやらせれば一番いいのに、日本が負けました。明らかに政治的意図が働いたと思われます。日本との関係を深くしたくない。いざという時、いつでも切れるようにしておく。いざというとき、切れないようでは困る。そういうことではないでしょうか。

 いまのままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。私は長島さんをよく思い出します。後楽園での引退試合の時、最後に「読売ジャイアンツは永久に不滅です」といったのです。永久に不滅どころか、去年のジャイアンツのサマといったらもう、見ていられない。アメリカもそうなるのではないでしょうか。小泉首相は「アメリカは永久に不滅です」と、いまもいっているのですが、そうではないのではないでしょうか。

 アメリカにさえ付いていれば、絶対大丈夫という時代は終わったのです。アメリカとも仲良くしなければいけませんが、しかしアジアとも仲良くしなければいけない、そういう時代がいま来ているのです。仲良くするのには、憲法9条を守ることが大前提です。これを止めてしまったら、アジアとは仲良くできません。

 憲法9条は、日本にとって“命綱”です。いままでは、憲法9条というと、「理想に過ぎない。現実は9条で飯食えないよ」という人が多く、中には鼻で笑う人もいました。しかしいまは逆です。9条でこそ食える。9条を変えたら、21世紀日本の経済は危ないのです。

 憲法9条を守ってこそ、この世紀の日本とアジアとの友好関係を守り、日本も安心して生きていけるのです。こういう世の中をつくる大前提が憲法9条です。憲法9条は美しいだけではなく、現実に儲かるものでもあります。そのことがやっと分かってきました。

 奥田経団連会長は、去年までは小泉首相を応援して靖国参拝も賛成だったのですが、そんなこといってたらトヨタは中国で売れなくなります。そこで今年の正月の挨拶でついに、「中国との関係を大事にしてほしい」と、向きが変わりました。
 財界が、中国と仲良くしなければ自分たちは商売ができない、となってくれば、日本の政治の向きも変わるだろうと思います。あと3年たてば多分、これは日本の国民の常識になってきます。中国と仲良くしないと経済が駄目になる。それは中国のいいなりになることではないのです。良くないことはきちんという。だけど敵にするのではなく、仲良くする。でなければ、日本の経済は成り立たない。これがみんなの常識になってくるでしょう。

 これまで60年、アメリカベったりだったから、アメリカから離れたら生きていけないと皆思ってきました。しかし現実の数字はそうでなくなっています。一番大事な経済の相手は、もうアメリカではなくアジアなのです。これに気づくのにあと2・3年かかるでしょう。これが世論になれば、もう、憲法を変えるなどということは、絶対にできません。

 しかし、この3年の間に、国民の世論がそのように変わる前に、憲法が変えられてしまったら、どうにもなりません。

 あと3年、必死の思いでがんばって、子供たちに平和な日本を残してやるのが、私たちの務めだと思います。そう思って、私も必死になってかけ回っています。あと3年ぐらいはまだ生きていけるだろうから、なんとしても3年間は9条を守るために全力をつくしたいと決心しています。

 ありがたいことに、9条を変えるには国民投票が必要です。国会で決めただけでは変えられません。国民投票で過半数をとらないと、憲9条は変えられないのです。逆にいえば、これによってこちらが憲法9条を守る署名を国民の過半数集めてしまえばいいことになります。住民の過半数の「9条を守る」署名を3年間で集めてしまう。そうすればもう、変えることは不可能になります。

 そうすれば、子供たちに憲法9条のある日本を残してやれます。2度とアジアと戦争する国にならないようにして、そしてもし長生きできれば、新自由主義という方向、つまりアメリカ言いなりではなく、もっと自主的な経済ができるように、せめてヨーロッパのような修正資本主義、ルールのある資本主義の仕組みにもう一度戻すこともできるでしょう。

 日本中で、飢えている人、因っている人、貧しい人が、それでも人間らしく生きていけるような、最低限の保障ができる、生きる希望が出る──。そういう社会にすることが大切なのだ、と思います。これは長期的展望です。簡単にはできません。一度、新自由主義になってしまったので、10年位かかるでしょう。国民が賢くなって、正しい要求を政府につきつけていかなければいけません。その中心になる労働運動の再建が必要です。

 結局国民が主権者なんですから、国民の願いがかなうような、そういう日本に作り替えていきたいなと、そういう道を進んでいきたいなと思います。

 鋸南町は合併を拒否なさったというので、日本でも有数な自覚的な町といえます。合併するとまず住民自治がダメになります。大きくなるということは、住民自治が駄目になることでもあります。住民が主人公になる町こそ大切。ぜひこの美しい山と海と禄のある町で、1人1人が主人公であるような地域共同体というものを、みんなが助け合える町になることを私も希望して、講演を終わらせていただきます。
http://kyonannet.awa.or.jp/mikuni/siryo/2006/kawabata-kouen060114.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/353.html#c11

[近代史3] GHQ とユダヤ金融資本は戦後の日本を共産化しようとして農地改革、人為的インフレ生成、預金封鎖、日本国憲法制定を行った 中川隆
32. 中川隆[-8872] koaQ7Jey 2024年10月11日 07:16:07 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[12]
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イラク戦争の背景

東北学院大学講師・世界キリスト協議会前中央委員
川端 純四郎

 ご紹介いたします。

 先生は1934年のお生まれです。東北大学文学部に学ばれ、博士課程を終えられてから、ドイツのマールブルグ大学に入学されました。帰国後、東北学院大学教員として35年間お勤めになりました。その後ひきつづき講師として、現在も勤務されています。一貫して平和、人権、政治改革の活動に積極的に関わっておいでになりました。

 「9条の会」の講師団メンバーとしても、全国を股にかけて講演なさっており、昨年は1年間で80回以上の講演会を開いておられます。

 先生は今朝8時前に仙台を発ち、はるばる鋸南町においで下さいました。今日の講師としてほんとうにふさわしく、よいお話をうかがえると思います。早速、先生からお話をうかがいたいと思います。 先生、どうぞよろしくお願いいいたします。
                                        安藤

 みなさん、こんにちは。 安房郡の水清き鋸南町に伺って、こうしてお話できることをありがたいと思っています。初めておうかがいしました。木更津まで来たことはあるのですが、今日、電車で君津を過ぎたらとたんに山が美しくなり、あそこまでは東京郊外のなんとまあみっともない風景でしたけれど、あそこから南に来ると一気にほんとうに昔のよき日本の風景がよみがえってくるようでした。ほんとうに嬉しく思いました。

 いま、「さとうきび畑」の朗読と、合唱団のコーラスをお聞きしたのですが、どちらも聞いていて涙が出ました。

 私は、戦争に負けた時小学校6年生でした。仙台で敗戦を迎えましたが、仙台も空襲で全滅いたしました。街の真ん中にいましたから、もちろんわが家も丸焼けでした。忘れられない思い出があります。街の真ん中の小学校でしたから、同級生が一晩で8人焼け死にました。隣の家の、6年間毎日いっしょに学校へ適っていた一番仲の良かった友達も、直撃弾で死にました。今でも時々思い出します。

 今このような歌を聞くと、どうしてもその人のことを思い出します。思い出す私の方はもう70になりますが、記憶に出てくるその三浦君という友達は、小学校6年生のまま出てきます。どうして小学校6年で人生を終わらなければいけなかったのか、生きていてくれたらいろんな事があったのに、と思います。戦争なんて二度としてはいけない、というのが一貫した私の願いです。

 私は牧師の家に生まれました。父はキリスト教の牧師で、教会で生まれ教会で育って、讃美歌が子守歌でした。牧師の中には戦争に反対した立派な牧師さんもおられたのですが、私の父のような多くの普通の牧師は、政治や社会に無関心で魂の救いということしか考えていませんでした。で、私もその親父に育てられましたから、大学を出、大学院に入って博士課程までいって、ずっとキルケゴールや実存哲学という、魂だけ見つめているような学問をやっていて、政治とか経済、社会とかは25歳までいっさい関心がありませんでした。

 25歳の時チャンスがあって、ドイツ政府の招待留学生となってドイツヘ勉強に行くことになりました。1960年のことでした。1960年にドイツへ行ったというだけで、どんなにノンポリだったか分かります。安保改訂問題で日本中が大騒ぎの時、それを尻目に悠々とドイツ留学に行ったのです。幸か不幸かまだ世界は貧しくて、飛行機などというものは贅沢な乗り物で、まだジェット旅客機機はありませんでした。プロペラ機でヨーロッパヘ行くには途中で何遍も何遍も着地し、給油して、今のようにノンストップでシベリヤを越えて、などというのは夢のような話でした。しかもベラ棒に高いのです。船の方があの頃はずっと安かったのです。特に貨物船に乗せてもらうと飛行機よりずっと安いのです。そこで一番安いのを探して、5人だけ客を乗せるという貨物船をみつけました。

 その船で神戸を出航し、インド洋からスエズ運河をぬけ、地中海を渡ってイタリアのジェノバに上陸。そこから煙を吐く蒸気機関車でアルプスを越えて、ドイツのマールブルクという町に着きました。

 実は、飛行機をやめて船で行ったということが、私の人生を大きく変えることになりました。あの時もし飛行機で行ったなら、私は一生、世間知らずの大学に閉じこもって勉強だけしている人間で終わった、と思います。

 ところが船で行ったおかげで、しかも貨物船に乗ったおかげで、私は途中のアジア・インド・アラブの国々をくわしく見ることができました。まっすぐ行けば船でも二週間で行くそうですが、何しろ貨物船ですから、途中港、港に寄って荷物を下ろし、また積んで、一つの港に4日から5日泊まっているのです。おかげでその間、昼間は上陸してそのあたりを見て歩き、夜は船に帰って寝ればいいのですから、東南アジアからアラブ諸国をくまなく見て歩きました。

 1ヵ月かかりました。神戸からジェノバまでのこの船旅。その時見たものが、私の人生を変えたのです。何を見たかはお解りですね。アジアの飢えと貧困という厳しい現実にぶつかったのです。

 降りる港、港で、ほんとうに骨と皮とに痩せせこけた、裸足でボロボロの服を着た子供達が、行く港も行く港、集まって来るのです。船の事務長さんに、「可哀想だが、何もやっては駄目だよ。1人にやると収拾がつかなくなるよ」と言われていました。だから心を鬼にして払いのけて通り過ぎるのですが、その払いのけて通り抜ける時に触った子供の肩、肉などなんにもない、ただ骨と皮だけのあの肩、あの感触が、今でも時々蘇ってきます。

 船に帰って、眠れないのです。明日も、あの子供たちに会う。どうするか。私が考えたことは、「神様を信じなさい。そうすれば救われます」と言えるか、ということでした。

どんなに考えたって、言えるわけがありません。飢えて捨てられた孤児たちに、こちらは着るものを看て、食うものを食っておいて、「神様を信じなさい、そうすれば救われます」などとは、口が裂けても言えないと思いました。牧師館で生まれて、キリスト教しか知らずに育って、キリスト教の学問をして来て、それではお前キリスト教って何なのか、25年お前が信じてきたキリスト教とは、飢えた子供たちに言えないようなキリスト教なのか。とれが私の考えたことでした。

 もし言えるとしたら、ただ一つしかない。そこで船を降りて、服を脱いで、子供たちに分けてやって、食っているものを分けてやって、そこで一緒に暮らす、それなら言える。言えるとしたら、それしかありません。言えるじゃないか、と自分に言い聞かせました。

 それなら、船を降りるか──。くやしいけど、降りる勇気がありませんでした。折角これからドイツヘ勉強に行くという時、ここで降りて、一生インドで暮らすのか、一生アジアで暮らすのか、どうしてもその気にならないのです。
 ですから理屈をこねました。

 「降りたって無駄だ。お前が降りて背広一着脱いだって、何百人人もいる乞食の子に、ほんの布切れ一切れしかゆきわたらないではないか。自分の食うものを分けてやったって、何百人もの子供が1秒だって、ひもじさを満たされる訳がないじゃないか。お前が降りたって無駄だ。それは降りたという自己満足だけで、客観的にはあの子らはなんにも救われない。」

 「だから降りない、勇気がないのではなく、無駄だから降りない。」と自分に言い聞かせるのです。でも、降りなければ「神様を信じなさい」とは言えません。言えるためには降りなければならない、しかし降りても無駄なのだ。

 堂々巡りです。寄る港、寄る港でこの間題に直面しました。毎晩毎晩同じ問題を考え続けて、結局、答えが見つからないまま、閑々として港を後にしました。、出港の時、あの子たちを見捨て自分だけドイツへ行くことに、強い痛みを感じました。これは永く私の心の傷になって残りました。

 このようにして初めて、世の中には飢えた仲間がいるという、当然分かっていなくてはいけない事実に、何ということでしょう、25にもなってやっと気づいたのです。飢えた子供たちがいる、それを知らんぷりしてドイツに行くのか、お前が降りてあの子たちと一緒に暮らすことはあまり意味ないかも知れない、しかしやっぱり船を降りないのだとしたら、せめて世の中に飢えた子供なんか生まれないような社会を作るために、自分で何かしなければいけないのではないか。ただ魂の中だけに閉じこもっていていいのか。

 これが、私がヨーロッパヘ行く1ヵ月の旅で考えたことでした。

 ドイツヘ行って、宗教の勉強をしました。ブルトマンというドイツの大変偉い先生の所に1年いて、いろいろ教わりましたが、結局、私の結論としては、実存哲学だけではだめだということでした。自分が自分に誠実に生きる──これが実存的、ということですが、それだけでは駄目だ。自分が生きるだけでなく、みんなが人間らしく生ることができるような世の中になるために、自分にできる何か小さなことでもしなければいけない。

 こう思うようになって、日本に帰ってきたのです。

 それじゃあ、世の中で、そのように飢えて死ぬような子がいなくなるような社会とは、どうすれば出来るのか。これはやっぱり、飢え、貧困、戦争、差別、そういうものが生まれる原因が分からなければ、除きようがありません。原因を勉強しなければいけない。そのためには社会科学を勉強しなければいけない。特に経済学を勉強しなければいけない──。

 ドイツヘの留学は、大学院の途中で行きましたので、帰国して大学院に復学しました。幸い東北大学は総合大学ですから、中庭をへだてて向こう側が経済学部でした。帰ってきた次の日から、私は、経済学部の講義を経済原論から、授業料を払わずにもぐりで、後ろの方にそっと隠れてずっと聞きました。

 それからもう45年になりますが、ずっと宗教哲学と経済学と2股かけて勉強してきています。今日も、多少経済の話を申し上げるわけですが、やっぱり自分がクリスチャンとして、今もクリスチャンであり続けていますが、同時に、自分の救いということだけ考えていたのでは申し訳ないと思うのです。現実に飢えて死ぬ子がいるのです。ユネスコの統計によると、毎日2万人の子が栄養不足で死んでいるそういう世の中、このままにしておくわけにはいかない、自分でできることは本当に小さいけど、その小さなことをやらなかったら、生きていることにならない──。そう思って45年過ごしてきたわけです。

 キリスト教の中でずっと生きていますので、一般の日本の人よりは外国に出る機会が多いと思います。特に世界キリスト教協議会という全世界のキリスト教の集まりがあります。その中央委員をしていましたので、毎年1回中央委員会に出かけて、1週間か2週間会議に参加しました。世界中のキリスト教の代表者と一つのホテルに缶詰になり、朝から晩までいろいろと情報交換したり論議したりします。そのようなことを7年間やりましたので、世界のことを知るチャンスが多かったと思います。それを辞めてからも、自分の仕事や勉強の都合で、今でも毎年二週間ぐらいはドイツで暮らしています。そうしていると、日本ってほんとうに不思議な国だということが分かってきました。

 日本にいるとなかなか分からないのです。島国ですし、おまけに日本語という特別な言葉を使っています。他の国との共通性がない言葉です。ヨーロッパの言葉はみんな親戚のようなものですから、ちょっと勉強するとすぐ分かります。一つの言葉の、ドイツ弁とフランス弁、ベルギー弁、オランダ弁というようなものです。日本で言えば津軽弁と薩摩弁の違い程度のものです。津軽と薩摩では、お互いに全然通じないとは思いますが、それでも同じ日本語なのです。ヨーロッパの言葉とはそういうものです。ですからお互いに何と無く外国語が理解できるというのは、別に不思議なことではないのですね。ですから、自分の国のことしか知らないという人は、非常に少ないのです。

 新聞も、駅に行けばどんな町でも、ヨーロッパ中の新聞が置いてあります。ドイツのどんな田舎町へ行っても、駅にいけばフランスの新聞もイタリアの新聞も売っていますし、それを読める人がたくさんいるのです。そういう社会ですから、日本人とはずいぶん違います。自分の国を客観的に見られる。他の国と比べて見ることができるのです。

 日本にいると比べられません。そのうえ、日本はマスコミが異常です。ワンパターンのニュースしか流しません。ヨーロッパではいろんなテレビがあって、テレビごとに自由な報道をやっています。バラエティー番組のようなものがなくて、ニューハ番組が充実しています。きちんとした議論をテレビでやっています。ですから日本にいるよりは、比較的自分の国の様子を客観的に見られることになります。ドイツに行く度に、日本とは不思議な国だなあと思うのです。

 例えば、もうだいぶ前、バブルの頃です。日本のある有名なモード会社がミラノに支店を出しました。そしてマーケティング調査をしました。どんな柄が流行っているか、アンケートを集めそれを整理するために、イタリア人女性3人雇ったそうです。アンケートの整理をしていたら5時になりました。あと少ししか残っていなかったので、日本ならの常識ですから、「あと少しだからやってしまおう」と日本人支店長は声をかけました。ところがイタリア人女性3人は、すっと立って「5時ですから帰ります」と言って出て行こうとしました。思わず日本人支店長は怒鳴ったのだそうです。「たったこれだけだからやってしまえ」と。途端にこの日本人支店長は訴えられました。そして「労働者の意志に反する労働を強制した」ということで、即決裁判で数万円の罰金をとられました。

 これがヨーロッパの常識です。つまり9時から5時までしか契約していないからです。5時以後は命令する権利はないのです。9時から5時までの時間を労働者は売ったんであって、5時以降は売っていないのですから、自分のものなんです。会社が使う権利はありません。当たり前の話です。

 その当たり前の話が日本では当たり前ではないのです。残業、課長に言われたので黙ってやる。しかもこの頃は「タダ残業」ですからネ。本当にひどい話です。常識がまるで違うのです。あるいは有給休暇。ドイツのサラリーマンは年間3週間とらねば「ならない」のです。3週間休まなければ罰せられます。日本は有給休暇など殆どとれません。ドイツでは取らないと罰せられます。ですからどんな労働者でも3週間、夏はちゃんと休んで、家族ぐるみイタリアへ行ってゆっくり過ごしてきます。有給になっているからです。或いは日本では1週間40時間労働です。ドイツはもう随分前から36時間です。土日出勤などありえない話で、日本のように表向き40時間労働でも、毎日毎日残業で、その上休日出勤、日曜日には接待ゴルフなど馬鹿なことをやっています。接待ゴルフなど、ドイツには絶対ありません。日曜日は各自が自由に使う時間で、会社が使う権利はないのです。

 そういうところもまるで常識が違います。或いは、50人以上だったと思うのですが、50人以上従業員がいる会社、工場は必ず、労働組合代表が経営会議に参加しなければいけないことになっています。そんなことも、日本では考えられないことです。ですから配置転換とかもとても難しいし、労働者の代表が入っているから、簡単に首は切れません。

 そういういろんな面で、日本の外に出てみるとびっくりするようなことが山ほどあります。日本という国は、高度に発達した資本主義国の中で例外的な国なのです。資本主義が発達した点では、アメリカにもフランスにもドイツにも負けないのですが、資本主義が発達したにしては、労働者が守られていない。或いは市民の権利が守られていない。会社の権利ばかりドンドンドンドン大きくなっているのです。それが日本にいると当たり前のように思われています。外国で暮らしていると、日本は不思議な国だと分かります。特にこの数年それがひどくなってきているのではないでしょうか。

 私たちの暮らしは、戦後50何年かけて、少しずつよくなってきました。例えば年金なんかも少しずつ整備されてきた。健康保険制度も整備されてきた。介護保険も生まれてきた。或いは、労働者も土曜日チャンと休めるようになってきた。ところがこの数年、それが逆に悪くなつてきています。年金は削られる一方、介護保険料は値上がりする、労働者は首切り自由でいくらでも解雇できる。労働者を減らすと政府から奨励金が出る。タダ残業はもう当たり前・・・。

 特にこの数年、構造改革という名前で、日本の仕組みが変わってきています。いま申し上げたように、戦後50年かけてみんなで、少しずつ少しずつ作ってきた、いわば生活の安心と安全を守る仕組み、そういうものが今はっきり壊されかかっているのではないでしょうか。

 小泉首相という人は「自民党をぶっ壊す」といって当選したのですが、この4年間を見ていると、あの人は自民党を壊したのではなく「日本を壊した」のではないかと思われます。これまで日本が戦後50年かけて作ってきた社会の仕組みが、バラバラにされているのです。フリーターとかニートがもう30%でしょう。そうなると当然、この人たちは生きる希望がありません。お先真っ暗。いまさえよければ、ということになる。ですから若者が当然刹那的になる。人生の計画なんて立たない。今さえよければということになっていきます。

 昔なら10年に1回あるかないかのような犯罪が、いま毎日のように起きています。私は仙台にいますが、この正月には赤ん坊の誘拐事件で一躍有名になってしまいました。あんなことが日常茶飯事として起こっています。栃木県で女の子が山の中で殺された事件は、まだ解決されていませんが、こんな事件が今は「当たり前」なのです。世の中がすさんできて、何が善で何が悪なのか、みんなに共通な物差しというものがなくなったというふうに思われます。

 そのような世の中の変化、私は多分、「構造改革」というものがその犯人なのだ、と思っています。

《逆戻りの原因はアメリカの変化》

 その構造改革というのは、どこから来たのか。もちろんアメリカから来たのです。アメリカが変化した、日本はそのアメリカに右ならえをした、それが構造改革です。

 それでは何が変わったのか、これが一番の問題です。この変化の行き着くところが、憲法改悪です。

 社会の仕組み全体がいま変わろうとしているのです。憲法も含めて。いったい何がどう変わるのか。いったいどういう構造をどういう構造に変えるということが構造改革なのか。そこのところがアメリカを見ればよく分かってきます。アメリカがお手本なのですから。

 アメリカはソ連崩壊後変わりました。ソ連とか東ドイツは自由のないいやな国でした。昔1960年に西ドイツヘ留学した折、東ドイツへ何回か行く機会がありました。ふつうはなかなか行けないのですが、幸いキリスト教国なので、ドイツのキリスト教はしっかりしていまして、東ドイツと西ドイツに分裂しても、教会は分裂しなかったのです。東西教会一つのまんまです。ですから、教会の年1回の大会には、西で開く時は東の代表がちゃんと来たし、東で開く時は西の代表が行けたのです。ですから一般の人の東西の往来が難しかった時でも、キリスト教の人だけはかなり自由に行き来ができました。

 私も連れていってもらって、何回か東ドイツへ行って見ました。ご存じのように自由のないいやな国でした。ですからソ連や東ドイツが崩壊したのは当然だし、いいことだと思います。しかしソ連や東ドイツが100%悪かったかというとそんなことはありません。良い部分もありました。何から何まで全部ひっくるめて悪だったというのも間違いです。基本的に自由がない。ですから、ああいう国は長くは続かない。これは当然そうだと思います。滅びたのは当然だと私は思います。

 しかし同時に、良い面はなくしては困るのです。良い面は受け継がなければいけません。最も目につくのは女性の地位でした。これは立派なものでした。いまの日本なんかより遥かに進んでいました。男女の平等が徹底的に保障されていました。専業主婦などほとんど見たことがありません。だれでも自由に外に出て、能力に応じて働いていました。それができるような保障が社会にあるのです。文字通りポストの数ほど保育所があって、子供を預け安心して働きに出られるようになっていました。同一労働同一貸金の原則はきちんと守られていて、女性だから賃金が低い、女性だからお茶汲みだけなどというようなことは一切ありませんでした。これは凄いなと思いました。あれは、日本はまだまだ見習わなければいけないことです。

 もう一つ私がびっくりしたのは、社会保障です。私が初めて東の世界を見たのは、何しろ1960年の頃のことです。日本はまだ社会保障がない時代でした。いま若い方は、社会保障はあるのが当たり前と思っておられる方も多いと思いますが、そんなことはないのです。日本は1972年が「福祉元年」といわれた年です。それまでは、福祉はなかったのです。大企業とか公務員だけは恩給がありましたが、商店の経営者とか家庭の主婦なんか何もありませんでした。健康保険も年金も何もありませんでした。72年からようやく国民皆年金、国民皆保険という仕組みが育ってきたのです。

 もともと資本主義という仕組みには、社会保障という考えは無いのです。自由競争が原則ですから、自己責任が原則です。老後が心配なら、自分で貯めておきなさい。能力がなくて貯められなかったら自業自得でしょうがない。こういうのが資本主義の考え方です。労働者が、そんなことはない、我々だって人間だ、人間らしく生きていく権利がある。だから我々の老後をちゃんと保障しろと闘って、社会保障というものが生まれてくるのです。自然に生まれたのではありません。

 労働者が団結して闘って、止むを得ず譲歩して社会保障が生まれてくるのです。資本主義の世界で最初の社会保障を行ったのはビスマルクという人です。ドイツの傑物の大首相といわれた人です。ドイツの土台を作った人ですが、この首相の頃、何しろマルクス、エンゲルスの生まれた故郷ですから、強大な共産党があり、国会で100議席くらいもっていました。そこで、ビスマルクが大弾圧をやるのです。社会主義取り締まり法という法律を作って共産党の大弾圧をし、片方では飴として労働者保険法という法律で、労働者に年金を作ります。世界で初めてです。辞めた後年金がもらえる仕組み、病気になったら安く治してもらえる仕組みを作った。こうやって鞭と飴で労働運動を抑えこんでいったのです。

 社会保障というのは、そうやって労働者の力に押されてやむを得ず、譲歩として生まれてくるのです。放っておいて自然に生まれてくるものではありません。

 そこへ拍車をかけたのが、ソ連や東ドイツです。ソ連や東ドイツヘいってみて、1960年の時点なのですから、日本にまだ社会保障などなかった時、そう豊かではなかったのですけれども、老後みながきちんと年金をだれでも貰える、そして、病気になればだれでも、医者に行って診察を受けて治療を受けられる。これにはほんとうに驚きました。これが社会主義というものかと、その時は思いました。ただ自由がないのです。例えば、牧師さんの家に泊めてもらうと、こちらがキリスト教徒ということが分かっていますから、牧師さんも信用して内緒話をしてくれるわけです。

外国から来る手紙はみな開封されていると言っていました。政府が検閲して開封されてくる。だから、「日本へ帰って手紙をくれる時は、気をつけて書いてください。政府の悪口など書かれると私の立場が悪くなるから。手紙書くときは開封されることを頭に入れて書いてくれ。」というふうに言われました。こんな国には住みたくないなと思いましたけれど、同時に社会保障という点では驚きました。こういうことが可能な社会の仕組みというのがあるんだなあ、とこう思ったのです。

 その後、スターリン主義というものによって目茶苦茶にされていくのですが、私の行った頃はまだ、東側の社会保障がある程度きちっと生きていた時代です。こうして、ソ連や東ドイツが社会保障というものを始めると、資本主義の国もやらざるをえなくなってきます。そうでないと労働者が、あっちの方がいいと逃げ出してしまいます。ですから西ドイツが一番困りました。地続きですから、何しろ。ですから、東に負けないだけの社会保障をしなければならなかったのです。そうすると、自由があって社会保障があるのですから、こっちの方がいいということになります。いくら向こうは社会保障があっても自由がないのです。こうして西ドイツは大変な犠牲を払って、社会保障先進国になってきました。そのことによって、東ドイツに勝ったのです。

 実際西ドイツの労働者は、別に強制されたわけではありません。自主的に西ドイツを選んだのです。ですからあのような東西ドイツの統一も生まれてきたのです。

 つまり資本主義の国は、ひとつは自分の国の労働者の闘いに押されて。そこへもってきて、ソ連、東ドイツの社会保障という仕組みの外圧で、それに負けるわけにいかないものですから、そういう力があって、社会保障というものを造り出していくのです。しかし社会保障というものは莫大な財源がかかります。


《社会保障をやめて小さな政府へ──構造改革の中身(1)》

 いま日本政府は社会保障をどんどん削っていますけど、それでも国家予算の中で一番多い費目は社会保障です。大変な財源が必要なのです。そこで資本主義の国は、新しい財源を見つける必要ができてきます。

 そこで見つけたのが2つ。1つは累進課税です。それまでの資本主義にはなかった、累進課税という新しい仕組みです。つまり収入の多い人ほど税率が高くなるという仕組みです。日本でも1番高い時は1980年代、1番大金持ちはの税率75%でした。ですから、年収10億あれば7億絵5千万円税金にとられたのです。今から考えれば良く取ったものです。今は35%です。大金持ちは今ほんとうに楽なのです。35%ですむのですから。年収10億の人は3億5千万払えばいいのです。昔なら7億5千万取られたのです、税金で。「あんまり取りすぎではないか、これは俺の甲斐性で俺が稼いだ金。それを取り上げて怠け者のために配るのか。」と彼らはいいました。

 そうすると政府は、「いやそういわないでくれ。そうしないと、資本主義という仕組みがもたない。だから体制維持費だと思って出してくれ。そうでないと社会主義に負けてしまう」と言って、大金持ちからたくさん取ったのです。大企業も儲かっている会社からたくさん税金取った。法人税もずっと高かったのです、以前は。こうやって大金持ち、大企業からたくさん取る累進課税で一つ財源を作ったのです。

 もうひとつは、企業負担です。サラリーマンの方はすぐお分かりですが、給料から社会保障で差し引かれますね。そうすると、差し引かれた分と同額だけ会社が上乗せするわけです。自分が積み立てたものが戻ってくるだけなら、貯金したのと同じです。労働者の負担する社会保障費と同額だけ会社も負担しているのです。倍になって戻ってくるから、社会保障が成り立つわけです。

 これも資本主義の原則からいえば、おかしいことです。いまいる労働者の面倒を見るのは当たり前です。会社は労働者がいるから成り立っているのですから。だけど、辞めてからは関係ないはずです。契約関係がないのですから。辞めた人が飢え死にしようがのたれ死にしょうが、会社の責任ではないはずです。

 だけども一歩ふみこんで、それでは資本主義の仕組みがもたないから、労働者が辞めた後まで面倒みてくれ、そこまで企業負担してくれ、そうしないと資本主義がもたないから、ということになります。

 こうやって、社会保障というものが資本主義の国で成り立っているのです。これは、ただの資本主義ではありません。資本主義の原則に反するような累進課税とか、企業負担というものを持ち込んで、社会主義のよいところを取り入れた資本主義です。これを「修正資本主義」と呼びました。

 資本主義の欠点を修正して、社会主義に負けないようないい仕組みに造り直した資本主義ということです。学者によっては、資本主義の経済の仕組みと社会主義経済を混ぜ合わせた「混合経済」と呼ぶ人もいます。所得再配分機能を政府が果たすということです。もちろん修正資本主義というものは、このような良い面だけではなくて、公共事業という名前で国民の税金を大企業の利益のために大々的に流用するというようなマイナスの面もあることも忘れてはなりません。

 しかし、ともかくこうやって、西側の世界は、自由があって社会保障がある、そういう社会に変わっていくのです。そのことで東に勝ったのです。ところが、そのソ連と東ドイツが居なくなったのです。

 その前にもうひとつ。先進資本主義国というのは或る一種の傾向として、労働者が闘わなくなってきます。これは先進資本主義国の宿命のようなものです。つまり資本主義国というのはご存じのように、地球上の大部分を占めている低開発諸国、貧しい第3世界といわれた世界から、安い原料を買ってきてそれを製品にして高く売っています。そして差額、莫大な差額を儲けている。超過利潤と呼ばれています。だから遅れた国は働けば働くはど貧しくなるのです。一生懸命働いてコーヒー豆作っても、それを安く買われてチョコレートやインスタントコーヒーなどの製品を高く買わされるのですから、結局差額だけ損をすることになります。

 この20年、先進国と遅れた国の格差は開く一方、全然縮まらない。地球上の富を先進国が全部集めちゃって、とびきりぜいたくな生活をやっています。ですから先進国の労働者にも、当然そのおこぼれの分け前に預かるので、低開発国の労働者にくらべれば、ずっと豊かになります。豊かにれば闘わなくなってしまいます。その上、それを推し進めるようなありとあらゆる謀策が講じられているのです。

 資本主義というのは、物を売り続けなければなりたたちません。売ったものをいつまでも使われていたのでは、資本主義は成り立たないのです。早く買い換えてもらわなければなりません。いま、日本の車はよく出来ているので、30年は楽に乗れるのに、30年乗られたら日本の自動車会社はみな潰れます。3年か5年で買換えてもらわなれりばいけません。買い替えてもらうには、自分の車は古いと思ってもらう必要があります。ですからコマーシャルで、朝から晩まで何回も、「あんたは古い、あんたは古い。こんないい車ができてます。こんな新しい車が出ましたよ。もっといいのが出ましたよ」と宣伝して洗脳しいるのです。だから3年も乗ると、どうしても買換えざるをえない心境に引き込まれてしまいます。全てのものがそうです。まだまだ使えるのに新しいものに換えてしまう。そういう仕組みができているのです。

 そうしないと、資本主義はもちません。ですから労働者はどうなるかというと、「次、この車に買換えよう、次、パソコンこっちに買換えよう、次、今度はデジタルテレビに買換えよう、じゃあセカンドハウス、つぎは海外旅行・・・」。無限に欲望を刺激され、自分の欲望を満たす方に夢中になって、社会正義とか人権とか考えている暇がなくなっていくのです。

 いま日本の大部分がそうですね。「もっといい生活を」ということだけ考えています。ほかの人の人権だの社会正義なんて見向きもしない。見事に資本の誘惑にひっかかってしまいます。

 もちろん、欲しいからって、お金がなければ買えません。家がほしい、車がほしい、パソコンほしい・・・。それが、実はお金がなくても買える、なんとも不思議な世の中です。ローンというものがあるのですね。

 フォードという人が見つけたのです。それまでは、「つけ」で何か買うなどということは、労働者にはありませんでした。労働者が「つけ」で買ったのはお酒だけです。酒飲みはお金がなくても飲みたいのです。だから酒屋だけは「つけ」がありました。大晦日に払うか払わないかで夜逃げするかどうかもあったでしょうが、今は家を「つけ」で買う、車を「つけ」で買う、なんとも奇妙な世界になってきました。これをフォードが始めたのです。それまでは、自動車というのは大金持ちのものでした。フォードが、あのベルトコンベアーというのも発明して、大量生産を始めたのです。そうなれば、大量に売らなれりばなりません。大量に売るためには労働者に買ってもらわなくてはなりません。でも労働者にはお金がないのです。そこで、ローンという、とんでもないものを考え出したのです。ローンなら金がなくても買えるんですから、みんな買う。当然な話です。

 そりゃあ豊かなのに越したことはありません。マイホームが欲しくなる。ですからみんなローンで買う。そして「マイホーム」という感じになるのです。でも本当はマイホームではありません。あれは銀行のものです。払い終わるまでは、所有権は銀行のものです。銀行から借りてローン組んだだけなんです。こうして次々と新しいものを買わされていく。そのローンは多くの場合退職金を担保に組みます。一度退職金を担保にローンを組んでしまったら、ストライキはできなくなります。会社と闘って退職金がすっとんだら終わりなのです。家も途中でおしまいになってしまいます。ですから、ローンでマイホームが変えるようになってから労働運動は一気に駄目になりました。みんな闘わない、会社と喧嘩したくない、というふうになります。これはもちろん、向こうは計算済みのことです。

 ですから、高度に発達した資本主義社会というのは、労働者が、ある程度ですが、豊かになり、そして、このような消費社会に組み込まれてしまって、身動きができなくなるのです。

 こうして、いま日本では労働組合も、労働運動もストライキもほとんど力を失いました。そうなれば、政府は社会保障なんて、何も譲歩する必要がはありません。労働者が必死になって運動するから、止むを得ず健康保険とか年金制度とかやってきたのであって、労働者が闘わなければ、その必要はないのです。いま、どんどん社会保障が悪くなってきています。次から次から悪くなる。20年前だったら、いまのように社会保障が悪くなったらたちまち、大ストライキが起こりました。しかし今は何も起きません。労働組合が弱体化している、労働運動が骨抜きという状態です。

 そこへもってきて、ソ連や東ドイツがいなくなったのです。こうなればもう社会保障をやる必要はありません。社会保障は止めます、修正資本主義は止めます、ということになるわけです。修正資本主義にはいろいろな意味があるのですけど、一つの特徴は、大金持ちや大企業からお金を取って、弱い立場の人たちに配るところにあります。所得再分配と言われる働きです。だから政府は大きな政府になります。こういう仕組みが修正資本主義で、いろんなマイナス面もあるのですが、プラスの面も大いにあります。

 この仕組みをやめる、というのが今のアメリカです。もう政府は面倒みません、自分でやりなさい、と自由競争に戻る。自由競争一筋。これが、ソ連が崩壊した後に新しくなったアメリカの仕組みなのです。そして、それに日本が「右へならえ」ということなのです。

 それに対してヨーロッパは、アメリカのいうことを聞かず、「われわれはこれからも、社会保障のある資本主義でいきます。むき出しの裸の自由競争には戻りません」。これがヨーロッパなのです。なぜヨーロッパがそういえるかというと、労働運動が強いからです。先進資本主義国なのになぜ労働運動が弱くならないのか。これはこれで時間をかけて考えなければならない問題なのですが──。

 現実の問題として強い。ヨーロッパだって大企業は社会保障を止めたいにきまっています。しかし止めると大騒ぎになります。労働者が絶対に言うことを聞きません。だからやむを得ず守っているのです。企業負担もうんと高いです。日本の会社の倍以上払っています。ですからトヨタ自動車もフランスに、フランス・トヨタを作っていますけど、日本トヨタの倍以上払っています。それでも儲かっているのです。

 ですから、ヨーロッパでも、社会保障は少しずつ悪くなってきてはいますが、日本に比べれば遥かに違います。このようにして、ヨーロッパはアメリカと別の道を進み始めました。アメリカは剥き出しの資本主義に戻りますが、ヨーロッパは修正資本主義のままでいこうとしています。

 しかし、それでは競争で負けます。アメリカや日本は企業の社会保障負担がうんと減っていますから、利潤が増えています。ヨーロッパは高い社会保障負担でやっていますから、儲けが少ないのです。そこで競争しなくてすむようにEUいうものを作って、枠を閉ざしちゃいました。アメリカや日本の会社がヨーロッパに来るときは、ヨーロッパ並みの負担をしなければ、EUには入れません。だからEUの中でやっている時には、日本にもアメリカにも負ける心配はないのです。

 そういう仕組みを作って、アメリカとは別の道を進み始めました。そのためにユーロという別のお金も作りました。イラク戦争で表面に出てきたのですが、イラク戦争がなくても、ヨーロッパはアメリカとは別の道を進み出していました。もう2度とアメリカとは一緒にならないでしょう。

《規制緩和とグローバリゼーション − 構造改革の中身(2)》

 もう一つ、ソ連、東ドイツ崩壊の結果、アメリカが大きく変化したことがあります。それは何かというと、大企業・大資本を野放しにしたことです。

 ソ連がいる間は、大企業や大資本に、「あなた達は資本主義なんだから儲けたい放題儲けたいだろうけど、それをがまんしてください。あなたたちがやりたい放題にやったら、他の資本主義国はみんな負けてつぶれてしまう。アメリカの資本と競争できるような資本などどこにもありませんから。そうなれば、ソ連の方がましだということになる。だから、やりたい放題は抑えてほしい」と言ってその活動を制限してきました。

 具体的に何を抑えたかというと、為替取引を規制したのです。これが一番大きな規制です。いまではもう、中央郵便局へ行って「ドル下さい」といえば、すぐドルをくれます。「100ドル下さい」といえば「ハイこれ1万2千円」。ユーロでも、「下さい」といえば「100ユーロ・ハイ1万4千円」とすぐくれます。でもこれはごく最近のことです。それまでは、外貨・外国のお金は、日本では勝手に手に入りませんでした。お金を外国のお金と取り替える、つまり為替取引は厳重に規制されていて、個人が勝手にはできなませんでした。外国旅行に行くとか、何か特別な理由が認められた時しか、外国のお金は手に入りません。

いまは何も制限ありません。自由にだれでもいつでもできます。理由など聞きませんから、100ユーロとか千ドルくださいと言えば、そのままくれます。これが為替取引の自由化というものです。これがなかったのです。ソ連が崩壊するまでは、アメリカも厳重に規制していました。それをとっぱらったのです。理屈っぽく言えば、資本の国際移動が自由にできるようになったということです。こうして、アメリカの巨大な金融資本が、世界中を我が物顔にのし歩く時代が来るのです。

 もうソ連も東ドイツもなくなったのですから、「いや永いことお待たせしました。今日からもう儲けたい放題儲けていいですよ。やりたい放題やっていいですよ」ということになったのです。これが規制緩和とことです。規制緩和ということは要するに、大資本が野放しになったということです。そうなったらどうなるか、世界第2の経済大国といわれる日本でさえ、全然太刀打ちできません。アメリカの巨大資本、金融資本・銀行ですね。日本の銀行とは勝負になりません。ボブサップと私が裸で殴り合ぅようなもので、一コロで殺されてしまいます。

 それでもやれというなら、ボブサプは手と足を縛ってもらって、目隠ししてもらって、こちらは金槌でも持たしてもらって、それでやっと勝負になるのです。今まではそうだったのです。それを全部外して自由にする、無条件で自由競争にするというのです。負けないためには、相手に負けない位大きくなるしかないですから、合併、合併、合併。あっという間に30ほどあった都市銀行が3つになってしまったのです。UFJとか「みずほ」とか、元何銀行だったか覚えておられる方おられますか。すぐ言えたら賞金をさし上げてもよろしいのですが、まず、言える方おられないでしょう。合併、合併であっという間に3つになりました。3つにになってやっとなんとか対抗できるというくらいにアメリカの巨大銀行というのは大きいものなのです。それでもダメで、長銀はのっとられてしまいました。北海道拓殖銀行も山一証券ものっとられてしまいました。次々とのっとられています。

 ついこの間は青森県の古牧という温泉がのっとられまし。広くていい温泉なんですけど、驚いたことにゴールドマンサックスでした。世界最大のアメリカの金融投資会社、ハゲタカファンドの代表のようなものです。これがどうして古牧温泉なのかと思ったのですが、テレビで放送していました。古牧だけではありません。他に28ケ所、超有名温泉みんな買い占めちゃったのです、ゴールドマンサックスが。

どうするかというと、従業員みんな首切っちゃってパートにして、腕利きのマネージャーを送り込み、部屋をヨーロッパ、アメリカ向きに整備しなおして、欧米からの観光客をワーツと呼ぼうという作戦なんですね。儲かるようにして高く売るのです。ゴールドマンサックスが経営するのではありません。いま赤字の会社を買い取って、儲かるように造り直してすぐに売っちゃうのです。これが投資銀行のやっていることです。確かに、いわれてみればそのとおりで、日本の温泉ほどいいものはありません。知らないだけで、こんないいものは世界中どこにもありません。だから日本の温泉の良さが分かったら、おそらくヨーロッパ、アメリカからごっそり観光客が来ると思います。そこにゴールドマンサックスが目をつけたのですね。そして近代経営やって外国人が来て楽しめるような設備に変えて、世界中にジャパニーズスパーなんていって売り出す気なのですね。ですから、そのうち皆さんも温泉にいらっしやるとみんな英語で案内され、アメリカのお湯の中に入ることになってしまいます。

 アッという間に日本はアメリカ資本に乗っ取られようとしています。去年のホリエモン合併もそうです。今年から商法改正(改悪)して、乗っ取りを認めるということになったのです。株の等価交換、面倒な仕組みですから詳しいことは申し上げませんが、アメリカ株1億ドル分と日本の株1億ドル分を、等価父換していい、こういっているんです。ところが、アメリカの株の値段が高いのです。ですから1億ドルといっても、株の数からすると、例えば千株位しかない。日本は株が安いですから、同じ1億ドルで1万株位あるのですね。そうすると、千株と1万株で取り替えますから、あっという間にアメリカは大株主になってしまう。この等価父換を認めると、日本の大企業全部乗っ取られてしまう。

 そこで、日本の優良企業が狙われています。超優良企業を株式等価交換で、簡単にアメリカが乗っ取ることができる。今年からそれが可能になるはずだったです。それで去年、実験をやったのですね。ホリエモンにやらせてみたのです。ホリエモンはアメリカのリーマン・ブラザースから借りてやったのです。で、出来そうだなと分かったので、アメリカはお金を引き上げてしまいました。ホリエモンに乗っ取られては困る、いずれ自分が乗っ取るのですからネ。最後の段階で資金引き上げましたたから、ホリエモン降りる外なかった、多分そういう仕組みだったのではないかと思います。

 今年から自由に、日本中の会社をアメリカが乗っ取れるはずだったのですが、あのホリエモン騒動のおかげで日本の大企業が震え上がり、政府に泣きついて、「なんとか商法改正を見送ってくれ」と。それで見送りになりました。ですから、ちょっと一息ついているのです。今年すぐ、乗っ取られるというわけではありません。でも、いつまでも見送りというわけにはいかないでしょう。2・3年後には解禁。そうなれば、日本はほぼアメリカ資本に支配される、ということになるでしょう。

 日本ですらそうなのですから、まして、フィリピンとかタイとかいう国はたまったものではありません。あっという間に乗っ取られてしまいます。アメリカに勝手に経済的属国にされてしまう。それに対して、いやそんなの困るから、アメリカ資本が自分の国の株を買うことを法律で禁止する、というようなことをやろうとすると、アメリカはそれを認めないのです。グローバリゼーションだから地球はは「一つ」だというのです。いくら規制緩和しても相手国が法律で規制してしまったら終わりです。ですから、自分の国だけ勝手に現制することは認めません、地球はひとつですよ、グローバリゼーションですよ、ときます。フメリカの大資本が地球上のどこの国でもアメリカ国内と同じ条件で商売できるようにする、これがグローバリゼーションです。いやだと断ると制裁を加えられます。

 クリントン大統領の時は経済的制裁だけですんだのですが、ブッシュになってから、軍事的制裁になりました。いうことを聞かないと軍事制裁だぞという、これがネオコンという人たちの主張です。イラクを見ればみな震え上がるでしょう。ですから、アメリカの言いなりにグローバリゼーションで国内マーケットを開放して、アメリカ資本に全部乗っ取られてしまう、というのがいま着々と進行しているのです。

《アメリカの孤立》

 そこでどうなったかというと、ヨーロッパと同じように、「そんなの困る。自分の国の経済の独立は自分たちで守りたい」という人たちが手を繋いで、「アメリカに支配され引きずり回されないように、防波堤を作ろう」という動きが始まりました。だいたい5・6年前からです。アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)の動きが始まりました。5つの国です。インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン。元来はアメリカが造らせた組織だったのですが、いつのまにか自主独立を目指す組織に成長しました。

 手を繋ぎ、アメリカに引きずり回されないように、アメリカの資本が勝手に入ってこないように、自分たちの経済は自分たちでやりましょう、と。ところが、ASEANが束になったってアメリカにはとてもかないません。そこで、知恵者がいました。アセアンだけではかなわないので、中国と手を繋いだのです。「アセアン、プラス中国で、アジアマーケットを作り、アメリカにかき回されないようにしよう」しようというのです。確かに、中国が入ったらアメリカはうかつに手が出せません。しかし中国だけ入れると、反米色があまりにも露骨ですから、「アセアン、プラス・スリーでいきましょう。アセアン+日本+韓国+中国、でいきましょう」ということになります。日本はアメリカの51番目の州だといわれているのですから、日本が入れば、アメリカも安心します。

 EUのように、アセアン+スリーで、自分たちの経済は自分たちでやれるように、アメリカに引きずり回されないような自立したアジアマーケットを形成することが目標です

 ただひとつ、日本が具合が悪いのです。日本はそのスリーに入っているのですが、(アセアンの会議に)行く度に「アメリカも入れろ、アメリカも入れろ」というのです。アセアン諸国はアメリカから自立するために作っているのですから、「アメリカを入れろ」といわれたんじゃあ困るので、結局日本は棚上げになってしまいます。実際にはアセアン+中国で、経済交流が進んでいます。いずれ2010年には、東アジア共同体・EACというものを立ち上げる、という動きになっています。

 そうなってくると韓国が困りました。日本・アメリカ側につくのか、中国・アセアン側につくのかで、2・3年前から中国側に大きく傾いています。留学生の数を見ると分かります。中国の北京大学には世界中の留学生が集まります。21世紀は中国と商売しなければメシが食えなくなることが分かっていますから、将釆、中国語がしゃべれる人が自国のリーダーになり、中国の指導者に友達がいないと困ります。それには北京大学に留学するのが一番いいのです。あそこはエリート養成学校です。この前行った時聞いてみたのですが、入学試験競争率5千倍だそうです。超難関です。大学の構内を歩いて見たのですが、広い敷地に6階建てのアパートが36棟ぐらい建っていて、みな学生寮です。全寮制。そばに教職員住宅があって、朝から晩まで共に暮らしながら勉強しています。授業は朝7時からです。ものすごく勤勉に勉強しています。

35年間私は大学の教員でしたが、愛すべき怠け者の学生諸君を教えてきたわが身としては、「あ、これはかなわないなァ、20年もしたら──」と思いました。向こうは国の総力を上げて次の時代の指導者を養成しているのです。日本はもう全然、ニートとかフリーターとかいって、若者の気迫がまるでレベルが違います。これは置いていかれるな、という気持ちになりました。このように世界中の国が、いま一流の学生を北京大学に送り込んでいるのですが、去年、北京大学留学生の中で一番数が多いのが韓国なのです。

 おととしまで韓国の学生は殆どアメリカヘ行っていました。去年あたりから中国へ変わったようです。つまり韓国は、21世紀の自国は、アメリカ・日本ではなく、中国・アセアンと組むことで繁栄を図りたい、と向きを変えたということです。

 それに拍車をかけたのが小泉首相の靖国参拝。これで韓国は怒っちゃってあちらを向いた。そうなると、アセアン、中国、韓国と繋がって、日本だけはずされてしまった、という状況がいま生まれつつあります。

 さらに中国は、数年前からいま、「ふりん政策」を国の方針としています。フリンといっても男女の不倫ではありません。富、隣。隣の国を富ます、隣の国を豊かにする──富隣政策です。隣の国と仲良くする。中国だけ儲けたのでは相手に恨まれてしまいます。英語では「ウィン、ウィン」(win-win)というようです。どっちも勝つ、中国も儲けるけど相手も儲けるような関係を必ず作っておく、ということが基本政策です。

 つまりアメリカは、やっとソ連を倒したと思ったら、今度は中国が出てきたのですから、中国を目の敵にしているのは当然です。中国にすれば、アメリカにやられないためには、単独では対抗できませんから、周りの国と手をつなぐ、ということです。

 アメリカは修正資本主義を止めて自由競争の資本主義に戻りました。その結果大企業・大資本は野放しになりました。そのためにアジアにそっぽを向かれることになりました。アメリカにはついていけない。アメリカに勝手にされては困る。もちろんアメリカと喧嘩をしては駄目ですが、自分の国は自分の国でやれるようにしなければならない──、というふうに変わったのです。

 そして最後に、3年前から南米が変わりました。ようやく日本でも報道されるようになりましたからご存じと思います。ただ日本のマスコミはちょっとしか書きませんから、気づいておられない方もおありかと思います。南米がものすごい勢いでアメリカ離れを始めたのです。

 今まで200年、南米はアメリカの裏庭といわれていました。アメリカはやりたい放題やっていました。チリは世界一の銅の産出国ですが、このチリの銅はすべて、アナコンダというアメリカの銅会社が一手で採掘していました。だからいくら掘ってもチリは豊かにならない。アメリカのアナコンダだけが儲かるのです。

 ブラジルは世界一の鉄の産地です。これもみな掘っているのは欧米の会社で、いくら掘ってもブラジルは豊かにならない。ベネズエラは世界第五位の産油国です。これもみなアメリカの石油資本が持っていく。

 こういう国はこれまで軍事独裁政権でした。政治家は、自分の国の資源をアメリカに売り渡し、自国の国民の反発は力で抑えつけ、莫大なリベートを貰って自分たちだけベラボウな贅沢をしてきました。これがアメリカと南米のパターンだったのです。

 それが、3年ほど前から、「おかしいではないか。やっぱりベネズエラの石油はベネズエラ人のものだ。石油を掘ったら、ベネズエラが豊かにならないとおかしいではないか。いくら掘ってもアメリカだけ儲けるのはおかしい。石油をアメリカの石油会社から取り上げて、ベネズエラで掘ることにしよう。国有化しよう」というような政策を訴える大統領が、当選するようになりまし。この3年間で、南アメリカは80%が、このような自主独立派の大統領になりました。アメリカ資本に任せず、自国の経済は自分でやろうという政策を掲げた大統領が、次々と当選したのです。

 いまでは、南アメリカでアリカの言いなりというのは、多分コロンビアしかないと思います。あとは殆どみな、自分の国は自分でやりましょというふうに変わってきました。ベネズエラのウゴ・チャベスという人がそのチャンピオンです。ご存じですね、時の人です。アメリカはそのチャベスの当選を必死になって妨害したのですが、結局ダメでした。チャベスが圧倒的多数で選出されました。その彼の言い分がふるっているのです。

 「失礼にならないようにアメリカから遠ざかりましょう」というのです。いきなり遠ざかったのではゴツンとやられますから、アメリカを怒らせないように、喧嘩しないように、少しずつ「小笠原流」で遠ざかって自主独立に向かいましょうというのです。

 これがいま世界の合言葉です。「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる。」日本もそうしなければいけない、と私は思っているのですが。絶対にやりません。

 こうやってアメリカは、ソ連や東ドイツがなくなってから、修正資本主義をやめて、いまの言葉でいえば「新自由主義」という仕組みに代わりました。日本はそれに右ならえしたのです。いま申し上げたように、このアメリカの新自由主義経済に無条件で追随しているのは、日本しかありません。あとはみな、「失礼にならないように」距離をおきました。

日本だけが無条件でついていきました。だから「ポチ」だといわれるのですネ、確かにポチと言われてもしょうがないほど、無条件でついていきます。それは恥ずかしいことですが、日本が追随していく。これが構造改革なのです。修正資本主義経済から新自由主義経済に変わるということです。簡単にいえば、弱い人の面倒を政府が見るような仕組みから、もう弱い人の面倒は見ませんという仕組みに、変わっていく──。これが構造改革です。

 だから、社会保障はどんどん悪くなる。自由競争で勝ち組と負け組がある。中には1千万ぐらいのマンション買って落ち着いているのもいる。片方には、国民健康保険料さえ払えなくて医者にも行けない。そういう人がもう全国で膨大な人数出てきている。まさに格差社会です。

 どんどんその格差が広がっています。金持ちからお金を取って弱い人の面倒を見る、というのが修正資本主義なのですが、それを止めてしまいました。野放しなのです。強い人はますます強くなり、弱いものは負けたら自己責任なんですよ。こういう仕組みにいま変わったのですね。

 それがいいか悪いか、止むを得ないのかどうかは、いろいろな立場によって考えが違うのですが、事実はそうなったのです。

 しかしヨーロッパは別の道をとっています。このように別の道もありうるというのも事実なのです。ヨーロッパのように社会保障を止めない資本主義もあり得るのです。

 日本の場合、アメリカほど徹底していませんが、流れとしては「政府はもう弱い人の面倒は見ません」、という方向に大きく動いています。


《憲法改悪の要求》

 こうして、アメリカは新自由主義経済で自国の企業を野放しにして、それを世界中に押しつけようとしたのですが、意外に抵抗が大きかった。ヨーロッパはいうことを聞かない。アジアも聞かない、南米も聞かない。これでは困るので力づくで押しつける。こういうことになるのですね。力づくで押しつける時に、最大の目標・ターゲットはもちろん中国です。やっとソ連を倒して、21世紀はアメリカが王様になれると思ったら、中国が巨大な国になってきて、アレリカの前に立ふさがっいます。このままではアメリカは王様ではいられません。中国を抑え込むことが21世紀へ向けてのアメリカの最大の長期的課題になっています。しかし戦争はできません。中国と戦争したのでは共倒れになります。唯一の道はエネルギーを抑えることです。

 ネオコンという人たちの書いた文章を読むと、非常にはっきり書いてあります。21世紀にアメリカが世界の支配権を握るには、中近東の石油を抑えなければならないというのです。中国は石油の自給ができません。どんどん石油を輸入していますが、殆どいま中近東から輸入しています。アメリカが中近東の石油を抑えれば、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなる。当然でしょうね。

 世界一の産油国サウジ・アラビアはすでにアメリカ側の国です。そこで第二の産油国であるイラクをアメリカは分捕りたいのですが、その理由がありません。そこでアメリカは「大量破壊兵器、テロ応援」という嘘をつきました。プッシュ大統領も、ついにウソであったことを認めました。

 ではなぜイラク戦争をやったのか。本当の理由はまだ公表されていません。しかしネオコンという人たちの文章を読むと、明らかに「石油を抑える。抑えてしまえば中国は言うことを聞かざるをえない」。ここに本当の理由があったことは明白です。そうだとすれば、恐ろしい話ですが、(次に)絶対にイランが狙われます。

 世界第1の産油国サウジアラビアは、昔からアメリカの同盟国です。第2位のイラクは抑えてしまいました。そしてイランは第3位の産油国です。ここを放っておいたのでは意味がないのです。中国はいくらでもイランから石油の輸入ができます。どうしてもイランまで抑えなければならないというのは、アメリカでは、いわば常識です。どんな新聞雑誌でも次はイランだということが堂々と語られています。

 ライス国務長官も3日前、「今イランに対するは軍事力行使の予定はない」と言っていました。「今は」です。イランは核開発やっているというのが理由です。たしかに妙な国ですが、しかし別に悪い国ではありません。あのあたりでは1番民主的な国です。曲がりなりにも選挙で大統領を選んでいますから。女性はみな顔を出していますし、大学へもいっています。イランは近代化した国なのです。サウジアラビアなどの国に比べたら、ずっと民主的な近代国家です。イスラム教のお妨さんが、選挙で選ばれた大統領より偉い、というのだけが変ですが、全員がイスラムですから、他国がとやかく言うことではないです。

 ですから、イランが悪魔の国というのは嘘なのです。イラクがそういわれたのも同じで、要するに悪魔の国と誤解させて、戦争しかけてもやむを得ないと思わせるための宣伝が行われているのです。

 イランはイランで、自分で自分他ちの国を近代化していけばいいのであって、核兵器持つなといっても、隣のパキスタンもインドも持っているのです。こちらのイスラエルもです。イランだけ持つなといっても、聞くわけありません。イランに持たせたくないのなら、「俺も止めるからあんたも」と言わなければなりません。「俺は持っている。お前だけ止めろ」と言ったってイランが聞くわけありません。そんな理屈が通るはずがないのです。実に馬鹿な理屈です。

本当にイラクに核開発をやめさせたいのなら、イギリスもフランスもアメリカも 「先ず自分が止める、だからお前も止めろ」と言うしかありません。お前だけ持つなと言って、聞くと思う方がどうかしています。核開発は現在の大国の論理では抑えられません。イランに言わせれば、「イラクがなぜあんなに簡単に戦争しかけられたかといえば、核兵器を持っていなかったからだ。持っていたら恐ろしくてとても戦争なんか仕掛けられない」ということになります。だからイランはいま核開発を急いでいるのです。核兵器を持たないとアメリカに攻められるから。そう思い込んでいるのです。

 そう思わせるようなことをアメリカはやってきたのですから、イランに核兵器開発を止めさせるためには、イラクから撤収して、中東の平和は中東に任せる、という姿勢を示すしかありません。自分がイラクを分捕って居座ったままで、イスラエルやパキスタンやインドの核兵器には文句をいわずイランにだけ、というのは通じない理屈です。実にゆがんだ国際常識というものが罷り通っている、と思います。

 もしアメリカがイランまで分捕ってしまえば、サウジアラビア、イラン、イラクと合わせて、世界の石油の70%ぐらいになるはずですから、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなります。だからつぎはイランだというのが、ネオコンの論理です。

 ただ問題は、イランに戦争を仕掛けるとしても単独ではできなません。兵隊がたりない。徴兵制ではなく志願兵制度ですから。いま、ありったけの兵隊さんがイラクに行っています。あれ以上いないのです。だからハリケーンが来ても出せなかったのですね。そうすると、イランに出す兵隊なんていないのです。そこで、アメリカの右翼新聞の社説など、堂々と書いています。「イラクにいるアメリカ軍でイランを乗っ取れ。カラッポになったイラクの治安維持は、日本にやらせろ」と。
 アメリカの論理から言えばそうなるのでしょう。自衛隊にイラクの治安維持をといいますが、実際は内乱状態ですから、今も毎日アメリカ兵は毎日5人位殺されています。そんなこと引き受けたら、自衛隊員何人死ぬか分かりません。第一そんなことは、憲法9条があるかぎりできないのです、絶対に。憲法があるおかげで、自衛隊はイラクにいますけれども、ピストル1発撃つことができないのです。憲法9条第2項というのがあるのです。自衛隊は戦力ではない・交戦権はないとなっていますから、不可能なのです。だから給水設備備を作るとか、学校修理とか、そういうことしか出来ません。これじゃあアメリカから見れば役に立たないのです。


《平和憲法こそ 日本生存の大前提》

 そこで、「9条2項を変えて、戦争ができる自衛隊になってくれ」というのがアメリカの強い要求なのです。みんな分かっています。言わないだけです。日本の新聞記者も知っています。しかし、「9条変えろ」がアメリカからの圧力、と書くと首になるから書かないだけです。でも誰も知っています。アメリカのに戦争に参加しなさい、という強い圧力がかかっているのです。

 ここのところをよく見極めておくことが必要です、「9条を守る」ということは、「アメリカの言いなりにならぬ」ということと一つ、なのです。

 アメリカと喧嘩しては駄目ですから、「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる」のが何よりも大切です。仲良くするけれども言いなりにはならない、ということです。ところが、憲法が危ないという、この危機的な状況にもかかわらず、国内で労働運動が弱体化していますから、ストライキも起きない。大きなデモも起きない。大反対運動も起きない──。という状況です。

 ではもう駄目なのでしょうか。そうではないと思います。それには日本の国内だけではなく、世界に目を向ける、アジアに目を向けるこちとが必要のです。ご存じのように、これからの日本は、中国と商売せずには、生きていけなくなりま。いま、大企業だけですけど、多少景気がよくなってきています。全部中国への輸出で持ち直したのです。中国マーケットがなくなったら日本経済はおしまいだ、ということは誰も分かってきています。

 お手元の資料の中の(貿易額の)丸い円グラフは、2003年のもので少し古いのですが、アメリカ20.5%、アジア全体で44.7%、つまり日本にとって一番大事な商売の相手は、アメリカではなくてアジアなのです。

 アジアと仲良くしなかったら、経済が成り立たないところへ、いま既にさしかかっているのです。左隣の棒グラフは2004年ですが、左上から右に折れ線がずうっと下がってくる。これが日本とアメリカの貿易です。点線で右へずうっと上がっていくのが中国との貿易。遂に去年(2つの折れ線が)交差し、中国との貿易の方がアメリカとの貿易額より多くなりました。しかも鋏状に交差していますから、今後この2つは開く一方になってきています。

 つまり、あと2・3年もすれば、日本は中国との商売なしには生きていけない、ということが国民の常識になるということです。いま既に、中国を含めたアジアが、日本の一番大事なお客さんなんです。仲良くしなければいけません。一番大切なお客さんの横っ面ひっぱたいたんじゃ商売は成り立ちません。

 靖国参拝などというものは、一番大事なお客さんの横面ひっぱたくと同じことなのですから、個人の信念とは別の問題です。小泉首相は総理大臣なのですから、個人の心情とは別に日本の国全体の利益を考えて行動しなければいけません。それは総理大臣の責任だと思います。その意味でアジアと仲良ぐできるような振舞いをしてもらわなければ困るのです。

 もう一つ。アメリカとの商売はこれからどんどん縮小していきます。それは、ドルというものの値打ちがどんどん下がっていくからです。これはもう避けられません。

 昔はドルは純金だったのです。1971年まで、35ドルで純金1オンスと取り換えてくれました。だからドルは紙屑ではありませんでした。本当の金だったのです。

 われわれのお札はみな紙屑です。1万円なんて新しくて随分きれいになりましたけど、綺麗にしただけちょっとお金がかかって、印刷費に1枚27円とかかかると聞きました。27円の紙がなぜ1万円なのか。これは手品みたいなものです。あれが5枚もあるとなかなか気が大きくなるのですが、本当は135円しかないのです。それが5万円になるのは、法律で決めているのです。日銀法という法律で、こういう模様のこういう紙質のこういう紙切れは1万円、と決められている。だから、あれを1万円で受け取らないと刑務所に入れられます。法律で決まっているからです。ですから日本の法律の及ぶ範囲でだけ、あれは1万円なのです。その外へ出ると27円に戻ってしまいます。

 金と取り換わらないお札というのは、簡単にいえばその国の中でしか通用しません。他の国へ行ったら、その国の紙屑と取り換えなければ通用しません。ところが、ドルだけは世界で通用しました。純金だからです。

 ところが、1971年にアメリカはドルを金と取り換える能力を失いました。ベトナム戦争という馬鹿な戦争をやって莫大な軍事費を使ったのです。背に腹は代えられなくてお札を印刷し、航空母艦を造ったりミサイル、ジェット機を作ったりしたのです。そのために、手持ちの金より沢山のお札を印刷しちゃったのです。

 その結果、アメリカは、ドルを金と取り換える能力を失ったのです。そこで、71年8月15日、ニクソン声明が出されました。「金、ドル交換停止声明」です。あの瞬間にドルも紙屑になったのです。ドルが紙屑になったということは、ドルがアメリカの国内通貨になったということです。

 ところが、問題はそれ以後なのです。世界で相変わらずドルが適用したのです。皆さんも海外旅行へ行かれる時は、大体ドルを持って行かれますね。どこの国へ行っても大丈夫なのです。金と取り換えられないお札が何故世界で適用するかは本当に不思議で、経済学者にとって最大の難問なのです。いろんな人がいろんな答を言っていますけど、あらゆる答に共通しているのは、ひとつは「アメリカの力の反映」だから、ということです。

 つまり、日本が自動車を作ってアメリカヘ売ります、ドルを貰いますネ。日本は損をしているのです。自動車という貴重なな物質がアメリカへ行って、紙屑が返ってくるのですから。物が減ってお札だけ増えると必ずバブルになります。

 バブルの犯人はそこにあるのです。日本が輸出し過ぎて貿易黒字を作り過ぎているのです。だから日本は、アメリカに自動車を売ったら、「純金で払ってください」と言わなければなりません。ところがそう言うと、ジロッと睨まれてお預けになってしまいます。日本には米軍が5万人います。「アメリカのドルを受け取らないとは、そんな失礼なこと言うなら、在日米軍クーデター起こしますよ」、これで終わりなのです。黙って受け取ってしまう。だから日本は無限に物を提供し、無限に紙屑をもらう。こうしていくら働いても日本人の生活はよくならないのです。しかもその紙屑でアメリカの国債を買っています。アメリカに物を売って、払ってもらった代金をアメリカに貸している。言ってみればツケで輸出しているようなものです、現実に。アメリカにいくら輸出しても日本は豊かにならない仕組みになつています。

 2週間前に『黒字貿易亡国論』という本が出ました。有名な格付け会社の社長さんですが、「貿易黒字を作るから日本は駄目なのだ」、ということを詳しく論じたたいへん面白い(文芸春秋社の)本です。確かにそうだと思います。だからドルは、本当は受取りたくないのです。みんな紙屑なんです。だけど受け取らないと睨まれる。アメリカの軍事力が背景にあるのです。

 その力をバックにして、紙切れのお札を世界に通用させている。例えていえば──餓鬼大将が画用紙に絵をかき1万円と書いて鋏で切り、これ1万円だからお前のファミコンよこせ、とこれを取り上げる──のと同じです。いやだと言ったらぶん殴るのです。怖いから黙って渡して紙屑もらうことになります。その紙屑で、他の人から取り上げればよいのです。「お前のバイクよこせ、よこさなかったらいいつける」。「あの人、あんたの紙屑受け取らない」、するとガキ大将が釆て、ゴツンとやってくれる──。餓鬼大将の力の及ぶ範囲ではそれが通用するのです。

露骨にいえば、ドルがいま世界に適用しているのは、そういう仕組みが一つあります。

 もう一つは、ソ連の存在です。もし紙屑だからアメリカのドルを受け取らないといったら、アメリカ経済は潰れます。アメリカが潰れたらソ連が喜ぶ。だから紙屑と分かっていても受け取ってきた。ソ連に勝たれては困るから──。

 これも確かに一理あります。ということは、ソ連がいなくなって、紙屑は紙屑だということがはっきりしてきたのです。今まではソ連がいるために、紙屑なのに金のように適用したが、今や「王様は裸だ」というのと同じで、「ドルは紙屑だ」といっても構わない時代です。

 ともかくドルが危ないのです。私が言ってもなかなか信用してもらえませんが、経済誌『エコノミスト』、一流企業のサラリーマンなら必ず読んでいる雑誌すが、これの去年9月号が中国“元”の特集でした。その真ん中へんに「プラザ合意20年」という対談がありました。その中で、榊原英資さんは「5年以内にドル暴落」と言っています。

 榊原さんは大蔵省の元高級官僚で日米為替交渉の責任者を10年やりました。円・ドル問題の最高責任者だった人です。「ミスター円」といわれていました。通貨問題に最も詳しい現場の責任者です。停年で大蔵省をやめて今は慶應大学の先生になっています。この人が「5年以内にドルが暴落する」、つまりドルが紙屑だということが明らかになる日が近いと言っているのです。

 ソ連がいる間は隠されていたのですが、いまはもう、ドルは紙屑だから受取りたくないという人たちが増えてきています。これまでは世界通貨はドルしかなかったので、受け取らなければ商売ができなかったのですが、今ではユーロという代わりが出来てしまいました。ドルでなくてユーロで取引する国が増えてきています。そしてユーロの方が下がりにくい仕組みになっています。ドルは下がるのです。

 なにしろアメリカは、永いことドルが世界通貨ということに慣れてきました。だから自動車が欲しければ日本から自動車買って、アメリカは輪転機を回せばよいのです。紙とインクがあればいいのですから。ほかの国はこんなことできません。自動車が欲しければ、一生懸命働いて何か輸出し、その代金で輸入しなければならないのです。アメリカ以外の国は全部そうやっているのです。

 輸入は輸出と一緒です。輸入するためには輸出しなければなりません。ところがアメリカだけは輸出しないで輸入ができるのです。ドルという紙切れが世界通貨ですから。極端に言えば、欲しい自動車や石油を日本やアフリカなどから買って、紙とインクで支払う。実際そうして世界の富がアメリカに集まったわけです。

 71年以降の30年間、この仕組みのために、世界中にドルが溢れ出ました。ドルがどんどん増えますから、当然値打が下がります。こうしてドル下落傾向。(資料の一番下のグラフがそうです。円が上がっていく様子、為替取引だから短期的には上下しますが、長期的には間違いなく円高。ドルがドンドン下がるのは確かです。)これがあるところまでいくと、ガクッと下がります。

 あるところまでいくと、「ドルは信用できない、下がる通貨は持っていたくない」となります。ですからドルを受け取らない、ユーロか何か、別な、下落しない通貨でなければ受け取らないということが出てくる。そうなるとドルは暴落します──。榊原氏がそういっているのです。

 ヨーロッパはユーロでいくでしょう。アジア経済圏はなんといったって元です、中国の。中国は賢いですから、元を押しつけないで、何かアジアの新しい通貨を作るかもしれません。しかし元が中心になることは間違いないでしょう。ドルはアメリカでしか使われなくなる。そうすると、今まで全世界で使われていたドルが、みんなアメリカに集まって来るわけですから、アジア、ヨーロッパで使われいていたドルがみな戻ってきて、簡単にいえばドルの値打が3分の1に下がることになります。

 アメリカの生活は大きく収縮します。一家で3台自動車持っていた家は1台に。1台持っていた家は止めなくればならなくなる、ということです。

 アメリカ経済の収縮。これは大変恐ろしい話なのです。世界経済が大きく収縮し、日本経済は大きな打撃を受けます。しかし避けられない動きなのです。いつのことか分からないが、そう遠くない将来にドルの信用がドンと落ちていく。結果として日本がアメリカにだけ頼っていたら、大変なことになります。

 いまのうちに、アメリカに輸出してドルをもらったらユーロに代えておいた方がいい。ユーロの方は下がらないからです。EUという所は、国家財政が赤字だと加盟できないことになっています。赤字だと穴埋めにお札を出すので乱発ということになって下がるのです。だからユーロは一応下がらない仕組みになっています。乱発できないようになっているのです。ドルは短期的に持つのはかまわないが、3年、4年と長期的に持っていると下がってしまいます。それならユーロにしておいた方がいいとか、これから生まれるかもしれないアジア通貨にしておいた方がよいとかいうことになります。世界の大企業や国家が、決済のために多額のドルを持っていますが、これがユーロに切り替えられるとなると、ドルはもう世界通貨ではなくなります。

 そうなると、アメリカだけに依存している国は、大変苦しくなります。21世紀の日本を考えた時、アメリカと仲良くするのは大切ですが、しかしアメリカ一辺倒では駄目な時代になっているのです。アジアと仲良くしなければいけません。

 しかしアジアと仲良くするのには、無条件ではできません。なぜなら、60年前、アジアに戦争を仕掛けて大変な迷惑をかけた。その後始末がちゃんとできていないのです。仲良くするするためには、60年前のマイナスを埋めるところから始めなければいけません。別に難しいことではないのです。「あの時はごめんなさい。2度とやりませんから、勘弁してください」。これで済むわけです。

 問題は、「2度とやりません」が、信用してもらえるかどうかです。信用してもらうための最大の決め手が「憲法第9条」です。憲法9条第1項、第2項がある限り、日本は2度と戦争はできません。イラクの状態を見ても、自衛隊は鉄砲一発撃てない。(世界中)みんなが見ています。この憲法9条第1、第2項がある限り、日本は戦争はできません。だから安心して日本と付き合うのです。

 もし日本が憲法9条を変えて、もう1回戦争やりますということになったら、アジアの国々は日本を警戒して、日本との付き合いが薄くなってしまいます。いま既にそうなりつつあります。小泉首相は靖国に何度も行く。自民党は憲法9条を変えることを決め、改憲構想まで発表した。アジアの国々は用心します。「そういう国とは、あまり深入りしたくない」。

 小泉首相は「政冷、経熱」でいいじゃないか、といいます。政治は冷たくても経済では熱い関係というのでしょうが、そんなことはできません。中国と日本の経済関係はじわっと縮小しています。統計でもそれははっきり出ている。

 おととしまで中国の貿易のトップはアメリカでした。次が日本、3位はEU。これがひっくり返ってしまいました。去年はトップはEU、2位アメリカ、3位日本です。明らかに中国は日本との商売を少しずつ縮小させている。その分EUに振り替えています。

 去年5月、ショッキングなことがありました。北京・上海新幹線という大計画をEUに取られました。北京〜上海って何キロあるのでしょう。日本の本州より長いのではないでしょうか。このとてつもない計画があって、去年、まだ予備調査の段階すが、日本は負けました。ドイツ、フランスの連合に取られました。予備調査で取られたということは、本工事は駄目ということです。中国にすれば、日本にやらせるのが一番便利なのです。近いですし、新幹線技術も進んでいます。まだ1度も大事故を起こしたことがありません。ドイツもフランスも、1回ずつ大事故を起こしたことがあります。技術からいっても資本からいっても、日本にやらせれば一番いいのに、日本が負けました。明らかに政治的意図が働いたと思われます。日本との関係を深くしたくない。いざという時、いつでも切れるようにしておく。いざというとき、切れないようでは困る。そういうことではないでしょうか。

 いまのままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。私は長島さんをよく思い出します。後楽園での引退試合の時、最後に「読売ジャイアンツは永久に不滅です」といったのです。永久に不滅どころか、去年のジャイアンツのサマといったらもう、見ていられない。アメリカもそうなるのではないでしょうか。小泉首相は「アメリカは永久に不滅です」と、いまもいっているのですが、そうではないのではないでしょうか。

 アメリカにさえ付いていれば、絶対大丈夫という時代は終わったのです。アメリカとも仲良くしなければいけませんが、しかしアジアとも仲良くしなければいけない、そういう時代がいま来ているのです。仲良くするのには、憲法9条を守ることが大前提です。これを止めてしまったら、アジアとは仲良くできません。

 憲法9条は、日本にとって“命綱”です。いままでは、憲法9条というと、「理想に過ぎない。現実は9条で飯食えないよ」という人が多く、中には鼻で笑う人もいました。しかしいまは逆です。9条でこそ食える。9条を変えたら、21世紀日本の経済は危ないのです。

 憲法9条を守ってこそ、この世紀の日本とアジアとの友好関係を守り、日本も安心して生きていけるのです。こういう世の中をつくる大前提が憲法9条です。憲法9条は美しいだけではなく、現実に儲かるものでもあります。そのことがやっと分かってきました。

 奥田経団連会長は、去年までは小泉首相を応援して靖国参拝も賛成だったのですが、そんなこといってたらトヨタは中国で売れなくなります。そこで今年の正月の挨拶でついに、「中国との関係を大事にしてほしい」と、向きが変わりました。
 財界が、中国と仲良くしなければ自分たちは商売ができない、となってくれば、日本の政治の向きも変わるだろうと思います。あと3年たてば多分、これは日本の国民の常識になってきます。中国と仲良くしないと経済が駄目になる。それは中国のいいなりになることではないのです。良くないことはきちんという。だけど敵にするのではなく、仲良くする。でなければ、日本の経済は成り立たない。これがみんなの常識になってくるでしょう。

 これまで60年、アメリカベったりだったから、アメリカから離れたら生きていけないと皆思ってきました。しかし現実の数字はそうでなくなっています。一番大事な経済の相手は、もうアメリカではなくアジアなのです。これに気づくのにあと2・3年かかるでしょう。これが世論になれば、もう、憲法を変えるなどということは、絶対にできません。

 しかし、この3年の間に、国民の世論がそのように変わる前に、憲法が変えられてしまったら、どうにもなりません。

 あと3年、必死の思いでがんばって、子供たちに平和な日本を残してやるのが、私たちの務めだと思います。そう思って、私も必死になってかけ回っています。あと3年ぐらいはまだ生きていけるだろうから、なんとしても3年間は9条を守るために全力をつくしたいと決心しています。

 ありがたいことに、9条を変えるには国民投票が必要です。国会で決めただけでは変えられません。国民投票で過半数をとらないと、憲9条は変えられないのです。逆にいえば、これによってこちらが憲法9条を守る署名を国民の過半数集めてしまえばいいことになります。住民の過半数の「9条を守る」署名を3年間で集めてしまう。そうすればもう、変えることは不可能になります。

 そうすれば、子供たちに憲法9条のある日本を残してやれます。2度とアジアと戦争する国にならないようにして、そしてもし長生きできれば、新自由主義という方向、つまりアメリカ言いなりではなく、もっと自主的な経済ができるように、せめてヨーロッパのような修正資本主義、ルールのある資本主義の仕組みにもう一度戻すこともできるでしょう。

 日本中で、飢えている人、因っている人、貧しい人が、それでも人間らしく生きていけるような、最低限の保障ができる、生きる希望が出る──。そういう社会にすることが大切なのだ、と思います。これは長期的展望です。簡単にはできません。一度、新自由主義になってしまったので、10年位かかるでしょう。国民が賢くなって、正しい要求を政府につきつけていかなければいけません。その中心になる労働運動の再建が必要です。

 結局国民が主権者なんですから、国民の願いがかなうような、そういう日本に作り替えていきたいなと、そういう道を進んでいきたいなと思います。

 鋸南町は合併を拒否なさったというので、日本でも有数な自覚的な町といえます。合併するとまず住民自治がダメになります。大きくなるということは、住民自治が駄目になることでもあります。住民が主人公になる町こそ大切。ぜひこの美しい山と海と禄のある町で、1人1人が主人公であるような地域共同体というものを、みんなが助け合える町になることを私も希望して、講演を終わらせていただきます。
http://kyonannet.awa.or.jp/mikuni/siryo/2006/kawabata-kouen060114.htm
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/146.html#c32

[近代史02] プーチン大統領は神の申し子_____小沢一郎先生はこういう人になって欲しかった 中川隆
241. 中川隆[-8871] koaQ7Jey 2024年10月11日 07:17:03 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[13]
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イラク戦争の背景

東北学院大学講師・世界キリスト協議会前中央委員
川端 純四郎

 ご紹介いたします。

 先生は1934年のお生まれです。東北大学文学部に学ばれ、博士課程を終えられてから、ドイツのマールブルグ大学に入学されました。帰国後、東北学院大学教員として35年間お勤めになりました。その後ひきつづき講師として、現在も勤務されています。一貫して平和、人権、政治改革の活動に積極的に関わっておいでになりました。

 「9条の会」の講師団メンバーとしても、全国を股にかけて講演なさっており、昨年は1年間で80回以上の講演会を開いておられます。

 先生は今朝8時前に仙台を発ち、はるばる鋸南町においで下さいました。今日の講師としてほんとうにふさわしく、よいお話をうかがえると思います。早速、先生からお話をうかがいたいと思います。 先生、どうぞよろしくお願いいいたします。
                                        安藤

 みなさん、こんにちは。 安房郡の水清き鋸南町に伺って、こうしてお話できることをありがたいと思っています。初めておうかがいしました。木更津まで来たことはあるのですが、今日、電車で君津を過ぎたらとたんに山が美しくなり、あそこまでは東京郊外のなんとまあみっともない風景でしたけれど、あそこから南に来ると一気にほんとうに昔のよき日本の風景がよみがえってくるようでした。ほんとうに嬉しく思いました。

 いま、「さとうきび畑」の朗読と、合唱団のコーラスをお聞きしたのですが、どちらも聞いていて涙が出ました。

 私は、戦争に負けた時小学校6年生でした。仙台で敗戦を迎えましたが、仙台も空襲で全滅いたしました。街の真ん中にいましたから、もちろんわが家も丸焼けでした。忘れられない思い出があります。街の真ん中の小学校でしたから、同級生が一晩で8人焼け死にました。隣の家の、6年間毎日いっしょに学校へ適っていた一番仲の良かった友達も、直撃弾で死にました。今でも時々思い出します。

 今このような歌を聞くと、どうしてもその人のことを思い出します。思い出す私の方はもう70になりますが、記憶に出てくるその三浦君という友達は、小学校6年生のまま出てきます。どうして小学校6年で人生を終わらなければいけなかったのか、生きていてくれたらいろんな事があったのに、と思います。戦争なんて二度としてはいけない、というのが一貫した私の願いです。

 私は牧師の家に生まれました。父はキリスト教の牧師で、教会で生まれ教会で育って、讃美歌が子守歌でした。牧師の中には戦争に反対した立派な牧師さんもおられたのですが、私の父のような多くの普通の牧師は、政治や社会に無関心で魂の救いということしか考えていませんでした。で、私もその親父に育てられましたから、大学を出、大学院に入って博士課程までいって、ずっとキルケゴールや実存哲学という、魂だけ見つめているような学問をやっていて、政治とか経済、社会とかは25歳までいっさい関心がありませんでした。

 25歳の時チャンスがあって、ドイツ政府の招待留学生となってドイツヘ勉強に行くことになりました。1960年のことでした。1960年にドイツへ行ったというだけで、どんなにノンポリだったか分かります。安保改訂問題で日本中が大騒ぎの時、それを尻目に悠々とドイツ留学に行ったのです。幸か不幸かまだ世界は貧しくて、飛行機などというものは贅沢な乗り物で、まだジェット旅客機機はありませんでした。プロペラ機でヨーロッパヘ行くには途中で何遍も何遍も着地し、給油して、今のようにノンストップでシベリヤを越えて、などというのは夢のような話でした。しかもベラ棒に高いのです。船の方があの頃はずっと安かったのです。特に貨物船に乗せてもらうと飛行機よりずっと安いのです。そこで一番安いのを探して、5人だけ客を乗せるという貨物船をみつけました。

 その船で神戸を出航し、インド洋からスエズ運河をぬけ、地中海を渡ってイタリアのジェノバに上陸。そこから煙を吐く蒸気機関車でアルプスを越えて、ドイツのマールブルクという町に着きました。

 実は、飛行機をやめて船で行ったということが、私の人生を大きく変えることになりました。あの時もし飛行機で行ったなら、私は一生、世間知らずの大学に閉じこもって勉強だけしている人間で終わった、と思います。

 ところが船で行ったおかげで、しかも貨物船に乗ったおかげで、私は途中のアジア・インド・アラブの国々をくわしく見ることができました。まっすぐ行けば船でも二週間で行くそうですが、何しろ貨物船ですから、途中港、港に寄って荷物を下ろし、また積んで、一つの港に4日から5日泊まっているのです。おかげでその間、昼間は上陸してそのあたりを見て歩き、夜は船に帰って寝ればいいのですから、東南アジアからアラブ諸国をくまなく見て歩きました。

 1ヵ月かかりました。神戸からジェノバまでのこの船旅。その時見たものが、私の人生を変えたのです。何を見たかはお解りですね。アジアの飢えと貧困という厳しい現実にぶつかったのです。

 降りる港、港で、ほんとうに骨と皮とに痩せせこけた、裸足でボロボロの服を着た子供達が、行く港も行く港、集まって来るのです。船の事務長さんに、「可哀想だが、何もやっては駄目だよ。1人にやると収拾がつかなくなるよ」と言われていました。だから心を鬼にして払いのけて通り過ぎるのですが、その払いのけて通り抜ける時に触った子供の肩、肉などなんにもない、ただ骨と皮だけのあの肩、あの感触が、今でも時々蘇ってきます。

 船に帰って、眠れないのです。明日も、あの子供たちに会う。どうするか。私が考えたことは、「神様を信じなさい。そうすれば救われます」と言えるか、ということでした。

どんなに考えたって、言えるわけがありません。飢えて捨てられた孤児たちに、こちらは着るものを看て、食うものを食っておいて、「神様を信じなさい、そうすれば救われます」などとは、口が裂けても言えないと思いました。牧師館で生まれて、キリスト教しか知らずに育って、キリスト教の学問をして来て、それではお前キリスト教って何なのか、25年お前が信じてきたキリスト教とは、飢えた子供たちに言えないようなキリスト教なのか。とれが私の考えたことでした。

 もし言えるとしたら、ただ一つしかない。そこで船を降りて、服を脱いで、子供たちに分けてやって、食っているものを分けてやって、そこで一緒に暮らす、それなら言える。言えるとしたら、それしかありません。言えるじゃないか、と自分に言い聞かせました。

 それなら、船を降りるか──。くやしいけど、降りる勇気がありませんでした。折角これからドイツヘ勉強に行くという時、ここで降りて、一生インドで暮らすのか、一生アジアで暮らすのか、どうしてもその気にならないのです。
 ですから理屈をこねました。

 「降りたって無駄だ。お前が降りて背広一着脱いだって、何百人人もいる乞食の子に、ほんの布切れ一切れしかゆきわたらないではないか。自分の食うものを分けてやったって、何百人もの子供が1秒だって、ひもじさを満たされる訳がないじゃないか。お前が降りたって無駄だ。それは降りたという自己満足だけで、客観的にはあの子らはなんにも救われない。」

 「だから降りない、勇気がないのではなく、無駄だから降りない。」と自分に言い聞かせるのです。でも、降りなければ「神様を信じなさい」とは言えません。言えるためには降りなければならない、しかし降りても無駄なのだ。

 堂々巡りです。寄る港、寄る港でこの間題に直面しました。毎晩毎晩同じ問題を考え続けて、結局、答えが見つからないまま、閑々として港を後にしました。、出港の時、あの子たちを見捨て自分だけドイツへ行くことに、強い痛みを感じました。これは永く私の心の傷になって残りました。

 このようにして初めて、世の中には飢えた仲間がいるという、当然分かっていなくてはいけない事実に、何ということでしょう、25にもなってやっと気づいたのです。飢えた子供たちがいる、それを知らんぷりしてドイツに行くのか、お前が降りてあの子たちと一緒に暮らすことはあまり意味ないかも知れない、しかしやっぱり船を降りないのだとしたら、せめて世の中に飢えた子供なんか生まれないような社会を作るために、自分で何かしなければいけないのではないか。ただ魂の中だけに閉じこもっていていいのか。

 これが、私がヨーロッパヘ行く1ヵ月の旅で考えたことでした。

 ドイツヘ行って、宗教の勉強をしました。ブルトマンというドイツの大変偉い先生の所に1年いて、いろいろ教わりましたが、結局、私の結論としては、実存哲学だけではだめだということでした。自分が自分に誠実に生きる──これが実存的、ということですが、それだけでは駄目だ。自分が生きるだけでなく、みんなが人間らしく生ることができるような世の中になるために、自分にできる何か小さなことでもしなければいけない。

 こう思うようになって、日本に帰ってきたのです。

 それじゃあ、世の中で、そのように飢えて死ぬような子がいなくなるような社会とは、どうすれば出来るのか。これはやっぱり、飢え、貧困、戦争、差別、そういうものが生まれる原因が分からなければ、除きようがありません。原因を勉強しなければいけない。そのためには社会科学を勉強しなければいけない。特に経済学を勉強しなければいけない──。

 ドイツヘの留学は、大学院の途中で行きましたので、帰国して大学院に復学しました。幸い東北大学は総合大学ですから、中庭をへだてて向こう側が経済学部でした。帰ってきた次の日から、私は、経済学部の講義を経済原論から、授業料を払わずにもぐりで、後ろの方にそっと隠れてずっと聞きました。

 それからもう45年になりますが、ずっと宗教哲学と経済学と2股かけて勉強してきています。今日も、多少経済の話を申し上げるわけですが、やっぱり自分がクリスチャンとして、今もクリスチャンであり続けていますが、同時に、自分の救いということだけ考えていたのでは申し訳ないと思うのです。現実に飢えて死ぬ子がいるのです。ユネスコの統計によると、毎日2万人の子が栄養不足で死んでいるそういう世の中、このままにしておくわけにはいかない、自分でできることは本当に小さいけど、その小さなことをやらなかったら、生きていることにならない──。そう思って45年過ごしてきたわけです。

 キリスト教の中でずっと生きていますので、一般の日本の人よりは外国に出る機会が多いと思います。特に世界キリスト教協議会という全世界のキリスト教の集まりがあります。その中央委員をしていましたので、毎年1回中央委員会に出かけて、1週間か2週間会議に参加しました。世界中のキリスト教の代表者と一つのホテルに缶詰になり、朝から晩までいろいろと情報交換したり論議したりします。そのようなことを7年間やりましたので、世界のことを知るチャンスが多かったと思います。それを辞めてからも、自分の仕事や勉強の都合で、今でも毎年二週間ぐらいはドイツで暮らしています。そうしていると、日本ってほんとうに不思議な国だということが分かってきました。

 日本にいるとなかなか分からないのです。島国ですし、おまけに日本語という特別な言葉を使っています。他の国との共通性がない言葉です。ヨーロッパの言葉はみんな親戚のようなものですから、ちょっと勉強するとすぐ分かります。一つの言葉の、ドイツ弁とフランス弁、ベルギー弁、オランダ弁というようなものです。日本で言えば津軽弁と薩摩弁の違い程度のものです。津軽と薩摩では、お互いに全然通じないとは思いますが、それでも同じ日本語なのです。ヨーロッパの言葉とはそういうものです。ですからお互いに何と無く外国語が理解できるというのは、別に不思議なことではないのですね。ですから、自分の国のことしか知らないという人は、非常に少ないのです。

 新聞も、駅に行けばどんな町でも、ヨーロッパ中の新聞が置いてあります。ドイツのどんな田舎町へ行っても、駅にいけばフランスの新聞もイタリアの新聞も売っていますし、それを読める人がたくさんいるのです。そういう社会ですから、日本人とはずいぶん違います。自分の国を客観的に見られる。他の国と比べて見ることができるのです。

 日本にいると比べられません。そのうえ、日本はマスコミが異常です。ワンパターンのニュースしか流しません。ヨーロッパではいろんなテレビがあって、テレビごとに自由な報道をやっています。バラエティー番組のようなものがなくて、ニューハ番組が充実しています。きちんとした議論をテレビでやっています。ですから日本にいるよりは、比較的自分の国の様子を客観的に見られることになります。ドイツに行く度に、日本とは不思議な国だなあと思うのです。

 例えば、もうだいぶ前、バブルの頃です。日本のある有名なモード会社がミラノに支店を出しました。そしてマーケティング調査をしました。どんな柄が流行っているか、アンケートを集めそれを整理するために、イタリア人女性3人雇ったそうです。アンケートの整理をしていたら5時になりました。あと少ししか残っていなかったので、日本ならの常識ですから、「あと少しだからやってしまおう」と日本人支店長は声をかけました。ところがイタリア人女性3人は、すっと立って「5時ですから帰ります」と言って出て行こうとしました。思わず日本人支店長は怒鳴ったのだそうです。「たったこれだけだからやってしまえ」と。途端にこの日本人支店長は訴えられました。そして「労働者の意志に反する労働を強制した」ということで、即決裁判で数万円の罰金をとられました。

 これがヨーロッパの常識です。つまり9時から5時までしか契約していないからです。5時以後は命令する権利はないのです。9時から5時までの時間を労働者は売ったんであって、5時以降は売っていないのですから、自分のものなんです。会社が使う権利はありません。当たり前の話です。

 その当たり前の話が日本では当たり前ではないのです。残業、課長に言われたので黙ってやる。しかもこの頃は「タダ残業」ですからネ。本当にひどい話です。常識がまるで違うのです。あるいは有給休暇。ドイツのサラリーマンは年間3週間とらねば「ならない」のです。3週間休まなければ罰せられます。日本は有給休暇など殆どとれません。ドイツでは取らないと罰せられます。ですからどんな労働者でも3週間、夏はちゃんと休んで、家族ぐるみイタリアへ行ってゆっくり過ごしてきます。有給になっているからです。或いは日本では1週間40時間労働です。ドイツはもう随分前から36時間です。土日出勤などありえない話で、日本のように表向き40時間労働でも、毎日毎日残業で、その上休日出勤、日曜日には接待ゴルフなど馬鹿なことをやっています。接待ゴルフなど、ドイツには絶対ありません。日曜日は各自が自由に使う時間で、会社が使う権利はないのです。

 そういうところもまるで常識が違います。或いは、50人以上だったと思うのですが、50人以上従業員がいる会社、工場は必ず、労働組合代表が経営会議に参加しなければいけないことになっています。そんなことも、日本では考えられないことです。ですから配置転換とかもとても難しいし、労働者の代表が入っているから、簡単に首は切れません。

 そういういろんな面で、日本の外に出てみるとびっくりするようなことが山ほどあります。日本という国は、高度に発達した資本主義国の中で例外的な国なのです。資本主義が発達した点では、アメリカにもフランスにもドイツにも負けないのですが、資本主義が発達したにしては、労働者が守られていない。或いは市民の権利が守られていない。会社の権利ばかりドンドンドンドン大きくなっているのです。それが日本にいると当たり前のように思われています。外国で暮らしていると、日本は不思議な国だと分かります。特にこの数年それがひどくなってきているのではないでしょうか。

 私たちの暮らしは、戦後50何年かけて、少しずつよくなってきました。例えば年金なんかも少しずつ整備されてきた。健康保険制度も整備されてきた。介護保険も生まれてきた。或いは、労働者も土曜日チャンと休めるようになってきた。ところがこの数年、それが逆に悪くなつてきています。年金は削られる一方、介護保険料は値上がりする、労働者は首切り自由でいくらでも解雇できる。労働者を減らすと政府から奨励金が出る。タダ残業はもう当たり前・・・。

 特にこの数年、構造改革という名前で、日本の仕組みが変わってきています。いま申し上げたように、戦後50年かけてみんなで、少しずつ少しずつ作ってきた、いわば生活の安心と安全を守る仕組み、そういうものが今はっきり壊されかかっているのではないでしょうか。

 小泉首相という人は「自民党をぶっ壊す」といって当選したのですが、この4年間を見ていると、あの人は自民党を壊したのではなく「日本を壊した」のではないかと思われます。これまで日本が戦後50年かけて作ってきた社会の仕組みが、バラバラにされているのです。フリーターとかニートがもう30%でしょう。そうなると当然、この人たちは生きる希望がありません。お先真っ暗。いまさえよければ、ということになる。ですから若者が当然刹那的になる。人生の計画なんて立たない。今さえよければということになっていきます。

 昔なら10年に1回あるかないかのような犯罪が、いま毎日のように起きています。私は仙台にいますが、この正月には赤ん坊の誘拐事件で一躍有名になってしまいました。あんなことが日常茶飯事として起こっています。栃木県で女の子が山の中で殺された事件は、まだ解決されていませんが、こんな事件が今は「当たり前」なのです。世の中がすさんできて、何が善で何が悪なのか、みんなに共通な物差しというものがなくなったというふうに思われます。

 そのような世の中の変化、私は多分、「構造改革」というものがその犯人なのだ、と思っています。

《逆戻りの原因はアメリカの変化》

 その構造改革というのは、どこから来たのか。もちろんアメリカから来たのです。アメリカが変化した、日本はそのアメリカに右ならえをした、それが構造改革です。

 それでは何が変わったのか、これが一番の問題です。この変化の行き着くところが、憲法改悪です。

 社会の仕組み全体がいま変わろうとしているのです。憲法も含めて。いったい何がどう変わるのか。いったいどういう構造をどういう構造に変えるということが構造改革なのか。そこのところがアメリカを見ればよく分かってきます。アメリカがお手本なのですから。

 アメリカはソ連崩壊後変わりました。ソ連とか東ドイツは自由のないいやな国でした。昔1960年に西ドイツヘ留学した折、東ドイツへ何回か行く機会がありました。ふつうはなかなか行けないのですが、幸いキリスト教国なので、ドイツのキリスト教はしっかりしていまして、東ドイツと西ドイツに分裂しても、教会は分裂しなかったのです。東西教会一つのまんまです。ですから、教会の年1回の大会には、西で開く時は東の代表がちゃんと来たし、東で開く時は西の代表が行けたのです。ですから一般の人の東西の往来が難しかった時でも、キリスト教の人だけはかなり自由に行き来ができました。

 私も連れていってもらって、何回か東ドイツへ行って見ました。ご存じのように自由のないいやな国でした。ですからソ連や東ドイツが崩壊したのは当然だし、いいことだと思います。しかしソ連や東ドイツが100%悪かったかというとそんなことはありません。良い部分もありました。何から何まで全部ひっくるめて悪だったというのも間違いです。基本的に自由がない。ですから、ああいう国は長くは続かない。これは当然そうだと思います。滅びたのは当然だと私は思います。

 しかし同時に、良い面はなくしては困るのです。良い面は受け継がなければいけません。最も目につくのは女性の地位でした。これは立派なものでした。いまの日本なんかより遥かに進んでいました。男女の平等が徹底的に保障されていました。専業主婦などほとんど見たことがありません。だれでも自由に外に出て、能力に応じて働いていました。それができるような保障が社会にあるのです。文字通りポストの数ほど保育所があって、子供を預け安心して働きに出られるようになっていました。同一労働同一貸金の原則はきちんと守られていて、女性だから賃金が低い、女性だからお茶汲みだけなどというようなことは一切ありませんでした。これは凄いなと思いました。あれは、日本はまだまだ見習わなければいけないことです。

 もう一つ私がびっくりしたのは、社会保障です。私が初めて東の世界を見たのは、何しろ1960年の頃のことです。日本はまだ社会保障がない時代でした。いま若い方は、社会保障はあるのが当たり前と思っておられる方も多いと思いますが、そんなことはないのです。日本は1972年が「福祉元年」といわれた年です。それまでは、福祉はなかったのです。大企業とか公務員だけは恩給がありましたが、商店の経営者とか家庭の主婦なんか何もありませんでした。健康保険も年金も何もありませんでした。72年からようやく国民皆年金、国民皆保険という仕組みが育ってきたのです。

 もともと資本主義という仕組みには、社会保障という考えは無いのです。自由競争が原則ですから、自己責任が原則です。老後が心配なら、自分で貯めておきなさい。能力がなくて貯められなかったら自業自得でしょうがない。こういうのが資本主義の考え方です。労働者が、そんなことはない、我々だって人間だ、人間らしく生きていく権利がある。だから我々の老後をちゃんと保障しろと闘って、社会保障というものが生まれてくるのです。自然に生まれたのではありません。

 労働者が団結して闘って、止むを得ず譲歩して社会保障が生まれてくるのです。資本主義の世界で最初の社会保障を行ったのはビスマルクという人です。ドイツの傑物の大首相といわれた人です。ドイツの土台を作った人ですが、この首相の頃、何しろマルクス、エンゲルスの生まれた故郷ですから、強大な共産党があり、国会で100議席くらいもっていました。そこで、ビスマルクが大弾圧をやるのです。社会主義取り締まり法という法律を作って共産党の大弾圧をし、片方では飴として労働者保険法という法律で、労働者に年金を作ります。世界で初めてです。辞めた後年金がもらえる仕組み、病気になったら安く治してもらえる仕組みを作った。こうやって鞭と飴で労働運動を抑えこんでいったのです。

 社会保障というのは、そうやって労働者の力に押されてやむを得ず、譲歩として生まれてくるのです。放っておいて自然に生まれてくるものではありません。

 そこへ拍車をかけたのが、ソ連や東ドイツです。ソ連や東ドイツヘいってみて、1960年の時点なのですから、日本にまだ社会保障などなかった時、そう豊かではなかったのですけれども、老後みながきちんと年金をだれでも貰える、そして、病気になればだれでも、医者に行って診察を受けて治療を受けられる。これにはほんとうに驚きました。これが社会主義というものかと、その時は思いました。ただ自由がないのです。例えば、牧師さんの家に泊めてもらうと、こちらがキリスト教徒ということが分かっていますから、牧師さんも信用して内緒話をしてくれるわけです。

外国から来る手紙はみな開封されていると言っていました。政府が検閲して開封されてくる。だから、「日本へ帰って手紙をくれる時は、気をつけて書いてください。政府の悪口など書かれると私の立場が悪くなるから。手紙書くときは開封されることを頭に入れて書いてくれ。」というふうに言われました。こんな国には住みたくないなと思いましたけれど、同時に社会保障という点では驚きました。こういうことが可能な社会の仕組みというのがあるんだなあ、とこう思ったのです。

 その後、スターリン主義というものによって目茶苦茶にされていくのですが、私の行った頃はまだ、東側の社会保障がある程度きちっと生きていた時代です。こうして、ソ連や東ドイツが社会保障というものを始めると、資本主義の国もやらざるをえなくなってきます。そうでないと労働者が、あっちの方がいいと逃げ出してしまいます。ですから西ドイツが一番困りました。地続きですから、何しろ。ですから、東に負けないだけの社会保障をしなければならなかったのです。そうすると、自由があって社会保障があるのですから、こっちの方がいいということになります。いくら向こうは社会保障があっても自由がないのです。こうして西ドイツは大変な犠牲を払って、社会保障先進国になってきました。そのことによって、東ドイツに勝ったのです。

 実際西ドイツの労働者は、別に強制されたわけではありません。自主的に西ドイツを選んだのです。ですからあのような東西ドイツの統一も生まれてきたのです。

 つまり資本主義の国は、ひとつは自分の国の労働者の闘いに押されて。そこへもってきて、ソ連、東ドイツの社会保障という仕組みの外圧で、それに負けるわけにいかないものですから、そういう力があって、社会保障というものを造り出していくのです。しかし社会保障というものは莫大な財源がかかります。


《社会保障をやめて小さな政府へ──構造改革の中身(1)》

 いま日本政府は社会保障をどんどん削っていますけど、それでも国家予算の中で一番多い費目は社会保障です。大変な財源が必要なのです。そこで資本主義の国は、新しい財源を見つける必要ができてきます。

 そこで見つけたのが2つ。1つは累進課税です。それまでの資本主義にはなかった、累進課税という新しい仕組みです。つまり収入の多い人ほど税率が高くなるという仕組みです。日本でも1番高い時は1980年代、1番大金持ちはの税率75%でした。ですから、年収10億あれば7億絵5千万円税金にとられたのです。今から考えれば良く取ったものです。今は35%です。大金持ちは今ほんとうに楽なのです。35%ですむのですから。年収10億の人は3億5千万払えばいいのです。昔なら7億5千万取られたのです、税金で。「あんまり取りすぎではないか、これは俺の甲斐性で俺が稼いだ金。それを取り上げて怠け者のために配るのか。」と彼らはいいました。

 そうすると政府は、「いやそういわないでくれ。そうしないと、資本主義という仕組みがもたない。だから体制維持費だと思って出してくれ。そうでないと社会主義に負けてしまう」と言って、大金持ちからたくさん取ったのです。大企業も儲かっている会社からたくさん税金取った。法人税もずっと高かったのです、以前は。こうやって大金持ち、大企業からたくさん取る累進課税で一つ財源を作ったのです。

 もうひとつは、企業負担です。サラリーマンの方はすぐお分かりですが、給料から社会保障で差し引かれますね。そうすると、差し引かれた分と同額だけ会社が上乗せするわけです。自分が積み立てたものが戻ってくるだけなら、貯金したのと同じです。労働者の負担する社会保障費と同額だけ会社も負担しているのです。倍になって戻ってくるから、社会保障が成り立つわけです。

 これも資本主義の原則からいえば、おかしいことです。いまいる労働者の面倒を見るのは当たり前です。会社は労働者がいるから成り立っているのですから。だけど、辞めてからは関係ないはずです。契約関係がないのですから。辞めた人が飢え死にしようがのたれ死にしょうが、会社の責任ではないはずです。

 だけども一歩ふみこんで、それでは資本主義の仕組みがもたないから、労働者が辞めた後まで面倒みてくれ、そこまで企業負担してくれ、そうしないと資本主義がもたないから、ということになります。

 こうやって、社会保障というものが資本主義の国で成り立っているのです。これは、ただの資本主義ではありません。資本主義の原則に反するような累進課税とか、企業負担というものを持ち込んで、社会主義のよいところを取り入れた資本主義です。これを「修正資本主義」と呼びました。

 資本主義の欠点を修正して、社会主義に負けないようないい仕組みに造り直した資本主義ということです。学者によっては、資本主義の経済の仕組みと社会主義経済を混ぜ合わせた「混合経済」と呼ぶ人もいます。所得再配分機能を政府が果たすということです。もちろん修正資本主義というものは、このような良い面だけではなくて、公共事業という名前で国民の税金を大企業の利益のために大々的に流用するというようなマイナスの面もあることも忘れてはなりません。

 しかし、ともかくこうやって、西側の世界は、自由があって社会保障がある、そういう社会に変わっていくのです。そのことで東に勝ったのです。ところが、そのソ連と東ドイツが居なくなったのです。

 その前にもうひとつ。先進資本主義国というのは或る一種の傾向として、労働者が闘わなくなってきます。これは先進資本主義国の宿命のようなものです。つまり資本主義国というのはご存じのように、地球上の大部分を占めている低開発諸国、貧しい第3世界といわれた世界から、安い原料を買ってきてそれを製品にして高く売っています。そして差額、莫大な差額を儲けている。超過利潤と呼ばれています。だから遅れた国は働けば働くはど貧しくなるのです。一生懸命働いてコーヒー豆作っても、それを安く買われてチョコレートやインスタントコーヒーなどの製品を高く買わされるのですから、結局差額だけ損をすることになります。

 この20年、先進国と遅れた国の格差は開く一方、全然縮まらない。地球上の富を先進国が全部集めちゃって、とびきりぜいたくな生活をやっています。ですから先進国の労働者にも、当然そのおこぼれの分け前に預かるので、低開発国の労働者にくらべれば、ずっと豊かになります。豊かにれば闘わなくなってしまいます。その上、それを推し進めるようなありとあらゆる謀策が講じられているのです。

 資本主義というのは、物を売り続けなければなりたたちません。売ったものをいつまでも使われていたのでは、資本主義は成り立たないのです。早く買い換えてもらわなければなりません。いま、日本の車はよく出来ているので、30年は楽に乗れるのに、30年乗られたら日本の自動車会社はみな潰れます。3年か5年で買換えてもらわなれりばいけません。買い替えてもらうには、自分の車は古いと思ってもらう必要があります。ですからコマーシャルで、朝から晩まで何回も、「あんたは古い、あんたは古い。こんないい車ができてます。こんな新しい車が出ましたよ。もっといいのが出ましたよ」と宣伝して洗脳しいるのです。だから3年も乗ると、どうしても買換えざるをえない心境に引き込まれてしまいます。全てのものがそうです。まだまだ使えるのに新しいものに換えてしまう。そういう仕組みができているのです。

 そうしないと、資本主義はもちません。ですから労働者はどうなるかというと、「次、この車に買換えよう、次、パソコンこっちに買換えよう、次、今度はデジタルテレビに買換えよう、じゃあセカンドハウス、つぎは海外旅行・・・」。無限に欲望を刺激され、自分の欲望を満たす方に夢中になって、社会正義とか人権とか考えている暇がなくなっていくのです。

 いま日本の大部分がそうですね。「もっといい生活を」ということだけ考えています。ほかの人の人権だの社会正義なんて見向きもしない。見事に資本の誘惑にひっかかってしまいます。

 もちろん、欲しいからって、お金がなければ買えません。家がほしい、車がほしい、パソコンほしい・・・。それが、実はお金がなくても買える、なんとも不思議な世の中です。ローンというものがあるのですね。

 フォードという人が見つけたのです。それまでは、「つけ」で何か買うなどということは、労働者にはありませんでした。労働者が「つけ」で買ったのはお酒だけです。酒飲みはお金がなくても飲みたいのです。だから酒屋だけは「つけ」がありました。大晦日に払うか払わないかで夜逃げするかどうかもあったでしょうが、今は家を「つけ」で買う、車を「つけ」で買う、なんとも奇妙な世界になってきました。これをフォードが始めたのです。それまでは、自動車というのは大金持ちのものでした。フォードが、あのベルトコンベアーというのも発明して、大量生産を始めたのです。そうなれば、大量に売らなれりばなりません。大量に売るためには労働者に買ってもらわなくてはなりません。でも労働者にはお金がないのです。そこで、ローンという、とんでもないものを考え出したのです。ローンなら金がなくても買えるんですから、みんな買う。当然な話です。

 そりゃあ豊かなのに越したことはありません。マイホームが欲しくなる。ですからみんなローンで買う。そして「マイホーム」という感じになるのです。でも本当はマイホームではありません。あれは銀行のものです。払い終わるまでは、所有権は銀行のものです。銀行から借りてローン組んだだけなんです。こうして次々と新しいものを買わされていく。そのローンは多くの場合退職金を担保に組みます。一度退職金を担保にローンを組んでしまったら、ストライキはできなくなります。会社と闘って退職金がすっとんだら終わりなのです。家も途中でおしまいになってしまいます。ですから、ローンでマイホームが変えるようになってから労働運動は一気に駄目になりました。みんな闘わない、会社と喧嘩したくない、というふうになります。これはもちろん、向こうは計算済みのことです。

 ですから、高度に発達した資本主義社会というのは、労働者が、ある程度ですが、豊かになり、そして、このような消費社会に組み込まれてしまって、身動きができなくなるのです。

 こうして、いま日本では労働組合も、労働運動もストライキもほとんど力を失いました。そうなれば、政府は社会保障なんて、何も譲歩する必要がはありません。労働者が必死になって運動するから、止むを得ず健康保険とか年金制度とかやってきたのであって、労働者が闘わなければ、その必要はないのです。いま、どんどん社会保障が悪くなってきています。次から次から悪くなる。20年前だったら、いまのように社会保障が悪くなったらたちまち、大ストライキが起こりました。しかし今は何も起きません。労働組合が弱体化している、労働運動が骨抜きという状態です。

 そこへもってきて、ソ連や東ドイツがいなくなったのです。こうなればもう社会保障をやる必要はありません。社会保障は止めます、修正資本主義は止めます、ということになるわけです。修正資本主義にはいろいろな意味があるのですけど、一つの特徴は、大金持ちや大企業からお金を取って、弱い立場の人たちに配るところにあります。所得再分配と言われる働きです。だから政府は大きな政府になります。こういう仕組みが修正資本主義で、いろんなマイナス面もあるのですが、プラスの面も大いにあります。

 この仕組みをやめる、というのが今のアメリカです。もう政府は面倒みません、自分でやりなさい、と自由競争に戻る。自由競争一筋。これが、ソ連が崩壊した後に新しくなったアメリカの仕組みなのです。そして、それに日本が「右へならえ」ということなのです。

 それに対してヨーロッパは、アメリカのいうことを聞かず、「われわれはこれからも、社会保障のある資本主義でいきます。むき出しの裸の自由競争には戻りません」。これがヨーロッパなのです。なぜヨーロッパがそういえるかというと、労働運動が強いからです。先進資本主義国なのになぜ労働運動が弱くならないのか。これはこれで時間をかけて考えなければならない問題なのですが──。

 現実の問題として強い。ヨーロッパだって大企業は社会保障を止めたいにきまっています。しかし止めると大騒ぎになります。労働者が絶対に言うことを聞きません。だからやむを得ず守っているのです。企業負担もうんと高いです。日本の会社の倍以上払っています。ですからトヨタ自動車もフランスに、フランス・トヨタを作っていますけど、日本トヨタの倍以上払っています。それでも儲かっているのです。

 ですから、ヨーロッパでも、社会保障は少しずつ悪くなってきてはいますが、日本に比べれば遥かに違います。このようにして、ヨーロッパはアメリカと別の道を進み始めました。アメリカは剥き出しの資本主義に戻りますが、ヨーロッパは修正資本主義のままでいこうとしています。

 しかし、それでは競争で負けます。アメリカや日本は企業の社会保障負担がうんと減っていますから、利潤が増えています。ヨーロッパは高い社会保障負担でやっていますから、儲けが少ないのです。そこで競争しなくてすむようにEUいうものを作って、枠を閉ざしちゃいました。アメリカや日本の会社がヨーロッパに来るときは、ヨーロッパ並みの負担をしなければ、EUには入れません。だからEUの中でやっている時には、日本にもアメリカにも負ける心配はないのです。

 そういう仕組みを作って、アメリカとは別の道を進み始めました。そのためにユーロという別のお金も作りました。イラク戦争で表面に出てきたのですが、イラク戦争がなくても、ヨーロッパはアメリカとは別の道を進み出していました。もう2度とアメリカとは一緒にならないでしょう。

《規制緩和とグローバリゼーション − 構造改革の中身(2)》

 もう一つ、ソ連、東ドイツ崩壊の結果、アメリカが大きく変化したことがあります。それは何かというと、大企業・大資本を野放しにしたことです。

 ソ連がいる間は、大企業や大資本に、「あなた達は資本主義なんだから儲けたい放題儲けたいだろうけど、それをがまんしてください。あなたたちがやりたい放題にやったら、他の資本主義国はみんな負けてつぶれてしまう。アメリカの資本と競争できるような資本などどこにもありませんから。そうなれば、ソ連の方がましだということになる。だから、やりたい放題は抑えてほしい」と言ってその活動を制限してきました。

 具体的に何を抑えたかというと、為替取引を規制したのです。これが一番大きな規制です。いまではもう、中央郵便局へ行って「ドル下さい」といえば、すぐドルをくれます。「100ドル下さい」といえば「ハイこれ1万2千円」。ユーロでも、「下さい」といえば「100ユーロ・ハイ1万4千円」とすぐくれます。でもこれはごく最近のことです。それまでは、外貨・外国のお金は、日本では勝手に手に入りませんでした。お金を外国のお金と取り替える、つまり為替取引は厳重に規制されていて、個人が勝手にはできなませんでした。外国旅行に行くとか、何か特別な理由が認められた時しか、外国のお金は手に入りません。

いまは何も制限ありません。自由にだれでもいつでもできます。理由など聞きませんから、100ユーロとか千ドルくださいと言えば、そのままくれます。これが為替取引の自由化というものです。これがなかったのです。ソ連が崩壊するまでは、アメリカも厳重に規制していました。それをとっぱらったのです。理屈っぽく言えば、資本の国際移動が自由にできるようになったということです。こうして、アメリカの巨大な金融資本が、世界中を我が物顔にのし歩く時代が来るのです。

 もうソ連も東ドイツもなくなったのですから、「いや永いことお待たせしました。今日からもう儲けたい放題儲けていいですよ。やりたい放題やっていいですよ」ということになったのです。これが規制緩和とことです。規制緩和ということは要するに、大資本が野放しになったということです。そうなったらどうなるか、世界第2の経済大国といわれる日本でさえ、全然太刀打ちできません。アメリカの巨大資本、金融資本・銀行ですね。日本の銀行とは勝負になりません。ボブサップと私が裸で殴り合ぅようなもので、一コロで殺されてしまいます。

 それでもやれというなら、ボブサプは手と足を縛ってもらって、目隠ししてもらって、こちらは金槌でも持たしてもらって、それでやっと勝負になるのです。今まではそうだったのです。それを全部外して自由にする、無条件で自由競争にするというのです。負けないためには、相手に負けない位大きくなるしかないですから、合併、合併、合併。あっという間に30ほどあった都市銀行が3つになってしまったのです。UFJとか「みずほ」とか、元何銀行だったか覚えておられる方おられますか。すぐ言えたら賞金をさし上げてもよろしいのですが、まず、言える方おられないでしょう。合併、合併であっという間に3つになりました。3つにになってやっとなんとか対抗できるというくらいにアメリカの巨大銀行というのは大きいものなのです。それでもダメで、長銀はのっとられてしまいました。北海道拓殖銀行も山一証券ものっとられてしまいました。次々とのっとられています。

 ついこの間は青森県の古牧という温泉がのっとられまし。広くていい温泉なんですけど、驚いたことにゴールドマンサックスでした。世界最大のアメリカの金融投資会社、ハゲタカファンドの代表のようなものです。これがどうして古牧温泉なのかと思ったのですが、テレビで放送していました。古牧だけではありません。他に28ケ所、超有名温泉みんな買い占めちゃったのです、ゴールドマンサックスが。

どうするかというと、従業員みんな首切っちゃってパートにして、腕利きのマネージャーを送り込み、部屋をヨーロッパ、アメリカ向きに整備しなおして、欧米からの観光客をワーツと呼ぼうという作戦なんですね。儲かるようにして高く売るのです。ゴールドマンサックスが経営するのではありません。いま赤字の会社を買い取って、儲かるように造り直してすぐに売っちゃうのです。これが投資銀行のやっていることです。確かに、いわれてみればそのとおりで、日本の温泉ほどいいものはありません。知らないだけで、こんないいものは世界中どこにもありません。だから日本の温泉の良さが分かったら、おそらくヨーロッパ、アメリカからごっそり観光客が来ると思います。そこにゴールドマンサックスが目をつけたのですね。そして近代経営やって外国人が来て楽しめるような設備に変えて、世界中にジャパニーズスパーなんていって売り出す気なのですね。ですから、そのうち皆さんも温泉にいらっしやるとみんな英語で案内され、アメリカのお湯の中に入ることになってしまいます。

 アッという間に日本はアメリカ資本に乗っ取られようとしています。去年のホリエモン合併もそうです。今年から商法改正(改悪)して、乗っ取りを認めるということになったのです。株の等価交換、面倒な仕組みですから詳しいことは申し上げませんが、アメリカ株1億ドル分と日本の株1億ドル分を、等価父換していい、こういっているんです。ところが、アメリカの株の値段が高いのです。ですから1億ドルといっても、株の数からすると、例えば千株位しかない。日本は株が安いですから、同じ1億ドルで1万株位あるのですね。そうすると、千株と1万株で取り替えますから、あっという間にアメリカは大株主になってしまう。この等価父換を認めると、日本の大企業全部乗っ取られてしまう。

 そこで、日本の優良企業が狙われています。超優良企業を株式等価交換で、簡単にアメリカが乗っ取ることができる。今年からそれが可能になるはずだったです。それで去年、実験をやったのですね。ホリエモンにやらせてみたのです。ホリエモンはアメリカのリーマン・ブラザースから借りてやったのです。で、出来そうだなと分かったので、アメリカはお金を引き上げてしまいました。ホリエモンに乗っ取られては困る、いずれ自分が乗っ取るのですからネ。最後の段階で資金引き上げましたたから、ホリエモン降りる外なかった、多分そういう仕組みだったのではないかと思います。

 今年から自由に、日本中の会社をアメリカが乗っ取れるはずだったのですが、あのホリエモン騒動のおかげで日本の大企業が震え上がり、政府に泣きついて、「なんとか商法改正を見送ってくれ」と。それで見送りになりました。ですから、ちょっと一息ついているのです。今年すぐ、乗っ取られるというわけではありません。でも、いつまでも見送りというわけにはいかないでしょう。2・3年後には解禁。そうなれば、日本はほぼアメリカ資本に支配される、ということになるでしょう。

 日本ですらそうなのですから、まして、フィリピンとかタイとかいう国はたまったものではありません。あっという間に乗っ取られてしまいます。アメリカに勝手に経済的属国にされてしまう。それに対して、いやそんなの困るから、アメリカ資本が自分の国の株を買うことを法律で禁止する、というようなことをやろうとすると、アメリカはそれを認めないのです。グローバリゼーションだから地球はは「一つ」だというのです。いくら規制緩和しても相手国が法律で規制してしまったら終わりです。ですから、自分の国だけ勝手に現制することは認めません、地球はひとつですよ、グローバリゼーションですよ、ときます。フメリカの大資本が地球上のどこの国でもアメリカ国内と同じ条件で商売できるようにする、これがグローバリゼーションです。いやだと断ると制裁を加えられます。

 クリントン大統領の時は経済的制裁だけですんだのですが、ブッシュになってから、軍事的制裁になりました。いうことを聞かないと軍事制裁だぞという、これがネオコンという人たちの主張です。イラクを見ればみな震え上がるでしょう。ですから、アメリカの言いなりにグローバリゼーションで国内マーケットを開放して、アメリカ資本に全部乗っ取られてしまう、というのがいま着々と進行しているのです。

《アメリカの孤立》

 そこでどうなったかというと、ヨーロッパと同じように、「そんなの困る。自分の国の経済の独立は自分たちで守りたい」という人たちが手を繋いで、「アメリカに支配され引きずり回されないように、防波堤を作ろう」という動きが始まりました。だいたい5・6年前からです。アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)の動きが始まりました。5つの国です。インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン。元来はアメリカが造らせた組織だったのですが、いつのまにか自主独立を目指す組織に成長しました。

 手を繋ぎ、アメリカに引きずり回されないように、アメリカの資本が勝手に入ってこないように、自分たちの経済は自分たちでやりましょう、と。ところが、ASEANが束になったってアメリカにはとてもかないません。そこで、知恵者がいました。アセアンだけではかなわないので、中国と手を繋いだのです。「アセアン、プラス中国で、アジアマーケットを作り、アメリカにかき回されないようにしよう」しようというのです。確かに、中国が入ったらアメリカはうかつに手が出せません。しかし中国だけ入れると、反米色があまりにも露骨ですから、「アセアン、プラス・スリーでいきましょう。アセアン+日本+韓国+中国、でいきましょう」ということになります。日本はアメリカの51番目の州だといわれているのですから、日本が入れば、アメリカも安心します。

 EUのように、アセアン+スリーで、自分たちの経済は自分たちでやれるように、アメリカに引きずり回されないような自立したアジアマーケットを形成することが目標です

 ただひとつ、日本が具合が悪いのです。日本はそのスリーに入っているのですが、(アセアンの会議に)行く度に「アメリカも入れろ、アメリカも入れろ」というのです。アセアン諸国はアメリカから自立するために作っているのですから、「アメリカを入れろ」といわれたんじゃあ困るので、結局日本は棚上げになってしまいます。実際にはアセアン+中国で、経済交流が進んでいます。いずれ2010年には、東アジア共同体・EACというものを立ち上げる、という動きになっています。

 そうなってくると韓国が困りました。日本・アメリカ側につくのか、中国・アセアン側につくのかで、2・3年前から中国側に大きく傾いています。留学生の数を見ると分かります。中国の北京大学には世界中の留学生が集まります。21世紀は中国と商売しなければメシが食えなくなることが分かっていますから、将釆、中国語がしゃべれる人が自国のリーダーになり、中国の指導者に友達がいないと困ります。それには北京大学に留学するのが一番いいのです。あそこはエリート養成学校です。この前行った時聞いてみたのですが、入学試験競争率5千倍だそうです。超難関です。大学の構内を歩いて見たのですが、広い敷地に6階建てのアパートが36棟ぐらい建っていて、みな学生寮です。全寮制。そばに教職員住宅があって、朝から晩まで共に暮らしながら勉強しています。授業は朝7時からです。ものすごく勤勉に勉強しています。

35年間私は大学の教員でしたが、愛すべき怠け者の学生諸君を教えてきたわが身としては、「あ、これはかなわないなァ、20年もしたら──」と思いました。向こうは国の総力を上げて次の時代の指導者を養成しているのです。日本はもう全然、ニートとかフリーターとかいって、若者の気迫がまるでレベルが違います。これは置いていかれるな、という気持ちになりました。このように世界中の国が、いま一流の学生を北京大学に送り込んでいるのですが、去年、北京大学留学生の中で一番数が多いのが韓国なのです。

 おととしまで韓国の学生は殆どアメリカヘ行っていました。去年あたりから中国へ変わったようです。つまり韓国は、21世紀の自国は、アメリカ・日本ではなく、中国・アセアンと組むことで繁栄を図りたい、と向きを変えたということです。

 それに拍車をかけたのが小泉首相の靖国参拝。これで韓国は怒っちゃってあちらを向いた。そうなると、アセアン、中国、韓国と繋がって、日本だけはずされてしまった、という状況がいま生まれつつあります。

 さらに中国は、数年前からいま、「ふりん政策」を国の方針としています。フリンといっても男女の不倫ではありません。富、隣。隣の国を富ます、隣の国を豊かにする──富隣政策です。隣の国と仲良くする。中国だけ儲けたのでは相手に恨まれてしまいます。英語では「ウィン、ウィン」(win-win)というようです。どっちも勝つ、中国も儲けるけど相手も儲けるような関係を必ず作っておく、ということが基本政策です。

 つまりアメリカは、やっとソ連を倒したと思ったら、今度は中国が出てきたのですから、中国を目の敵にしているのは当然です。中国にすれば、アメリカにやられないためには、単独では対抗できませんから、周りの国と手をつなぐ、ということです。

 アメリカは修正資本主義を止めて自由競争の資本主義に戻りました。その結果大企業・大資本は野放しになりました。そのためにアジアにそっぽを向かれることになりました。アメリカにはついていけない。アメリカに勝手にされては困る。もちろんアメリカと喧嘩をしては駄目ですが、自分の国は自分の国でやれるようにしなければならない──、というふうに変わったのです。

 そして最後に、3年前から南米が変わりました。ようやく日本でも報道されるようになりましたからご存じと思います。ただ日本のマスコミはちょっとしか書きませんから、気づいておられない方もおありかと思います。南米がものすごい勢いでアメリカ離れを始めたのです。

 今まで200年、南米はアメリカの裏庭といわれていました。アメリカはやりたい放題やっていました。チリは世界一の銅の産出国ですが、このチリの銅はすべて、アナコンダというアメリカの銅会社が一手で採掘していました。だからいくら掘ってもチリは豊かにならない。アメリカのアナコンダだけが儲かるのです。

 ブラジルは世界一の鉄の産地です。これもみな掘っているのは欧米の会社で、いくら掘ってもブラジルは豊かにならない。ベネズエラは世界第五位の産油国です。これもみなアメリカの石油資本が持っていく。

 こういう国はこれまで軍事独裁政権でした。政治家は、自分の国の資源をアメリカに売り渡し、自国の国民の反発は力で抑えつけ、莫大なリベートを貰って自分たちだけベラボウな贅沢をしてきました。これがアメリカと南米のパターンだったのです。

 それが、3年ほど前から、「おかしいではないか。やっぱりベネズエラの石油はベネズエラ人のものだ。石油を掘ったら、ベネズエラが豊かにならないとおかしいではないか。いくら掘ってもアメリカだけ儲けるのはおかしい。石油をアメリカの石油会社から取り上げて、ベネズエラで掘ることにしよう。国有化しよう」というような政策を訴える大統領が、当選するようになりまし。この3年間で、南アメリカは80%が、このような自主独立派の大統領になりました。アメリカ資本に任せず、自国の経済は自分でやろうという政策を掲げた大統領が、次々と当選したのです。

 いまでは、南アメリカでアリカの言いなりというのは、多分コロンビアしかないと思います。あとは殆どみな、自分の国は自分でやりましょというふうに変わってきました。ベネズエラのウゴ・チャベスという人がそのチャンピオンです。ご存じですね、時の人です。アメリカはそのチャベスの当選を必死になって妨害したのですが、結局ダメでした。チャベスが圧倒的多数で選出されました。その彼の言い分がふるっているのです。

 「失礼にならないようにアメリカから遠ざかりましょう」というのです。いきなり遠ざかったのではゴツンとやられますから、アメリカを怒らせないように、喧嘩しないように、少しずつ「小笠原流」で遠ざかって自主独立に向かいましょうというのです。

 これがいま世界の合言葉です。「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる。」日本もそうしなければいけない、と私は思っているのですが。絶対にやりません。

 こうやってアメリカは、ソ連や東ドイツがなくなってから、修正資本主義をやめて、いまの言葉でいえば「新自由主義」という仕組みに代わりました。日本はそれに右ならえしたのです。いま申し上げたように、このアメリカの新自由主義経済に無条件で追随しているのは、日本しかありません。あとはみな、「失礼にならないように」距離をおきました。

日本だけが無条件でついていきました。だから「ポチ」だといわれるのですネ、確かにポチと言われてもしょうがないほど、無条件でついていきます。それは恥ずかしいことですが、日本が追随していく。これが構造改革なのです。修正資本主義経済から新自由主義経済に変わるということです。簡単にいえば、弱い人の面倒を政府が見るような仕組みから、もう弱い人の面倒は見ませんという仕組みに、変わっていく──。これが構造改革です。

 だから、社会保障はどんどん悪くなる。自由競争で勝ち組と負け組がある。中には1千万ぐらいのマンション買って落ち着いているのもいる。片方には、国民健康保険料さえ払えなくて医者にも行けない。そういう人がもう全国で膨大な人数出てきている。まさに格差社会です。

 どんどんその格差が広がっています。金持ちからお金を取って弱い人の面倒を見る、というのが修正資本主義なのですが、それを止めてしまいました。野放しなのです。強い人はますます強くなり、弱いものは負けたら自己責任なんですよ。こういう仕組みにいま変わったのですね。

 それがいいか悪いか、止むを得ないのかどうかは、いろいろな立場によって考えが違うのですが、事実はそうなったのです。

 しかしヨーロッパは別の道をとっています。このように別の道もありうるというのも事実なのです。ヨーロッパのように社会保障を止めない資本主義もあり得るのです。

 日本の場合、アメリカほど徹底していませんが、流れとしては「政府はもう弱い人の面倒は見ません」、という方向に大きく動いています。


《憲法改悪の要求》

 こうして、アメリカは新自由主義経済で自国の企業を野放しにして、それを世界中に押しつけようとしたのですが、意外に抵抗が大きかった。ヨーロッパはいうことを聞かない。アジアも聞かない、南米も聞かない。これでは困るので力づくで押しつける。こういうことになるのですね。力づくで押しつける時に、最大の目標・ターゲットはもちろん中国です。やっとソ連を倒して、21世紀はアメリカが王様になれると思ったら、中国が巨大な国になってきて、アレリカの前に立ふさがっいます。このままではアメリカは王様ではいられません。中国を抑え込むことが21世紀へ向けてのアメリカの最大の長期的課題になっています。しかし戦争はできません。中国と戦争したのでは共倒れになります。唯一の道はエネルギーを抑えることです。

 ネオコンという人たちの書いた文章を読むと、非常にはっきり書いてあります。21世紀にアメリカが世界の支配権を握るには、中近東の石油を抑えなければならないというのです。中国は石油の自給ができません。どんどん石油を輸入していますが、殆どいま中近東から輸入しています。アメリカが中近東の石油を抑えれば、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなる。当然でしょうね。

 世界一の産油国サウジ・アラビアはすでにアメリカ側の国です。そこで第二の産油国であるイラクをアメリカは分捕りたいのですが、その理由がありません。そこでアメリカは「大量破壊兵器、テロ応援」という嘘をつきました。プッシュ大統領も、ついにウソであったことを認めました。

 ではなぜイラク戦争をやったのか。本当の理由はまだ公表されていません。しかしネオコンという人たちの文章を読むと、明らかに「石油を抑える。抑えてしまえば中国は言うことを聞かざるをえない」。ここに本当の理由があったことは明白です。そうだとすれば、恐ろしい話ですが、(次に)絶対にイランが狙われます。

 世界第1の産油国サウジアラビアは、昔からアメリカの同盟国です。第2位のイラクは抑えてしまいました。そしてイランは第3位の産油国です。ここを放っておいたのでは意味がないのです。中国はいくらでもイランから石油の輸入ができます。どうしてもイランまで抑えなければならないというのは、アメリカでは、いわば常識です。どんな新聞雑誌でも次はイランだということが堂々と語られています。

 ライス国務長官も3日前、「今イランに対するは軍事力行使の予定はない」と言っていました。「今は」です。イランは核開発やっているというのが理由です。たしかに妙な国ですが、しかし別に悪い国ではありません。あのあたりでは1番民主的な国です。曲がりなりにも選挙で大統領を選んでいますから。女性はみな顔を出していますし、大学へもいっています。イランは近代化した国なのです。サウジアラビアなどの国に比べたら、ずっと民主的な近代国家です。イスラム教のお妨さんが、選挙で選ばれた大統領より偉い、というのだけが変ですが、全員がイスラムですから、他国がとやかく言うことではないです。

 ですから、イランが悪魔の国というのは嘘なのです。イラクがそういわれたのも同じで、要するに悪魔の国と誤解させて、戦争しかけてもやむを得ないと思わせるための宣伝が行われているのです。

 イランはイランで、自分で自分他ちの国を近代化していけばいいのであって、核兵器持つなといっても、隣のパキスタンもインドも持っているのです。こちらのイスラエルもです。イランだけ持つなといっても、聞くわけありません。イランに持たせたくないのなら、「俺も止めるからあんたも」と言わなければなりません。「俺は持っている。お前だけ止めろ」と言ったってイランが聞くわけありません。そんな理屈が通るはずがないのです。実に馬鹿な理屈です。

本当にイラクに核開発をやめさせたいのなら、イギリスもフランスもアメリカも 「先ず自分が止める、だからお前も止めろ」と言うしかありません。お前だけ持つなと言って、聞くと思う方がどうかしています。核開発は現在の大国の論理では抑えられません。イランに言わせれば、「イラクがなぜあんなに簡単に戦争しかけられたかといえば、核兵器を持っていなかったからだ。持っていたら恐ろしくてとても戦争なんか仕掛けられない」ということになります。だからイランはいま核開発を急いでいるのです。核兵器を持たないとアメリカに攻められるから。そう思い込んでいるのです。

 そう思わせるようなことをアメリカはやってきたのですから、イランに核兵器開発を止めさせるためには、イラクから撤収して、中東の平和は中東に任せる、という姿勢を示すしかありません。自分がイラクを分捕って居座ったままで、イスラエルやパキスタンやインドの核兵器には文句をいわずイランにだけ、というのは通じない理屈です。実にゆがんだ国際常識というものが罷り通っている、と思います。

 もしアメリカがイランまで分捕ってしまえば、サウジアラビア、イラン、イラクと合わせて、世界の石油の70%ぐらいになるはずですから、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなります。だからつぎはイランだというのが、ネオコンの論理です。

 ただ問題は、イランに戦争を仕掛けるとしても単独ではできなません。兵隊がたりない。徴兵制ではなく志願兵制度ですから。いま、ありったけの兵隊さんがイラクに行っています。あれ以上いないのです。だからハリケーンが来ても出せなかったのですね。そうすると、イランに出す兵隊なんていないのです。そこで、アメリカの右翼新聞の社説など、堂々と書いています。「イラクにいるアメリカ軍でイランを乗っ取れ。カラッポになったイラクの治安維持は、日本にやらせろ」と。
 アメリカの論理から言えばそうなるのでしょう。自衛隊にイラクの治安維持をといいますが、実際は内乱状態ですから、今も毎日アメリカ兵は毎日5人位殺されています。そんなこと引き受けたら、自衛隊員何人死ぬか分かりません。第一そんなことは、憲法9条があるかぎりできないのです、絶対に。憲法があるおかげで、自衛隊はイラクにいますけれども、ピストル1発撃つことができないのです。憲法9条第2項というのがあるのです。自衛隊は戦力ではない・交戦権はないとなっていますから、不可能なのです。だから給水設備備を作るとか、学校修理とか、そういうことしか出来ません。これじゃあアメリカから見れば役に立たないのです。


《平和憲法こそ 日本生存の大前提》

 そこで、「9条2項を変えて、戦争ができる自衛隊になってくれ」というのがアメリカの強い要求なのです。みんな分かっています。言わないだけです。日本の新聞記者も知っています。しかし、「9条変えろ」がアメリカからの圧力、と書くと首になるから書かないだけです。でも誰も知っています。アメリカのに戦争に参加しなさい、という強い圧力がかかっているのです。

 ここのところをよく見極めておくことが必要です、「9条を守る」ということは、「アメリカの言いなりにならぬ」ということと一つ、なのです。

 アメリカと喧嘩しては駄目ですから、「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる」のが何よりも大切です。仲良くするけれども言いなりにはならない、ということです。ところが、憲法が危ないという、この危機的な状況にもかかわらず、国内で労働運動が弱体化していますから、ストライキも起きない。大きなデモも起きない。大反対運動も起きない──。という状況です。

 ではもう駄目なのでしょうか。そうではないと思います。それには日本の国内だけではなく、世界に目を向ける、アジアに目を向けるこちとが必要のです。ご存じのように、これからの日本は、中国と商売せずには、生きていけなくなりま。いま、大企業だけですけど、多少景気がよくなってきています。全部中国への輸出で持ち直したのです。中国マーケットがなくなったら日本経済はおしまいだ、ということは誰も分かってきています。

 お手元の資料の中の(貿易額の)丸い円グラフは、2003年のもので少し古いのですが、アメリカ20.5%、アジア全体で44.7%、つまり日本にとって一番大事な商売の相手は、アメリカではなくてアジアなのです。

 アジアと仲良くしなかったら、経済が成り立たないところへ、いま既にさしかかっているのです。左隣の棒グラフは2004年ですが、左上から右に折れ線がずうっと下がってくる。これが日本とアメリカの貿易です。点線で右へずうっと上がっていくのが中国との貿易。遂に去年(2つの折れ線が)交差し、中国との貿易の方がアメリカとの貿易額より多くなりました。しかも鋏状に交差していますから、今後この2つは開く一方になってきています。

 つまり、あと2・3年もすれば、日本は中国との商売なしには生きていけない、ということが国民の常識になるということです。いま既に、中国を含めたアジアが、日本の一番大事なお客さんなんです。仲良くしなければいけません。一番大切なお客さんの横っ面ひっぱたいたんじゃ商売は成り立ちません。

 靖国参拝などというものは、一番大事なお客さんの横面ひっぱたくと同じことなのですから、個人の信念とは別の問題です。小泉首相は総理大臣なのですから、個人の心情とは別に日本の国全体の利益を考えて行動しなければいけません。それは総理大臣の責任だと思います。その意味でアジアと仲良ぐできるような振舞いをしてもらわなければ困るのです。

 もう一つ。アメリカとの商売はこれからどんどん縮小していきます。それは、ドルというものの値打ちがどんどん下がっていくからです。これはもう避けられません。

 昔はドルは純金だったのです。1971年まで、35ドルで純金1オンスと取り換えてくれました。だからドルは紙屑ではありませんでした。本当の金だったのです。

 われわれのお札はみな紙屑です。1万円なんて新しくて随分きれいになりましたけど、綺麗にしただけちょっとお金がかかって、印刷費に1枚27円とかかかると聞きました。27円の紙がなぜ1万円なのか。これは手品みたいなものです。あれが5枚もあるとなかなか気が大きくなるのですが、本当は135円しかないのです。それが5万円になるのは、法律で決めているのです。日銀法という法律で、こういう模様のこういう紙質のこういう紙切れは1万円、と決められている。だから、あれを1万円で受け取らないと刑務所に入れられます。法律で決まっているからです。ですから日本の法律の及ぶ範囲でだけ、あれは1万円なのです。その外へ出ると27円に戻ってしまいます。

 金と取り換わらないお札というのは、簡単にいえばその国の中でしか通用しません。他の国へ行ったら、その国の紙屑と取り換えなければ通用しません。ところが、ドルだけは世界で通用しました。純金だからです。

 ところが、1971年にアメリカはドルを金と取り換える能力を失いました。ベトナム戦争という馬鹿な戦争をやって莫大な軍事費を使ったのです。背に腹は代えられなくてお札を印刷し、航空母艦を造ったりミサイル、ジェット機を作ったりしたのです。そのために、手持ちの金より沢山のお札を印刷しちゃったのです。

 その結果、アメリカは、ドルを金と取り換える能力を失ったのです。そこで、71年8月15日、ニクソン声明が出されました。「金、ドル交換停止声明」です。あの瞬間にドルも紙屑になったのです。ドルが紙屑になったということは、ドルがアメリカの国内通貨になったということです。

 ところが、問題はそれ以後なのです。世界で相変わらずドルが適用したのです。皆さんも海外旅行へ行かれる時は、大体ドルを持って行かれますね。どこの国へ行っても大丈夫なのです。金と取り換えられないお札が何故世界で適用するかは本当に不思議で、経済学者にとって最大の難問なのです。いろんな人がいろんな答を言っていますけど、あらゆる答に共通しているのは、ひとつは「アメリカの力の反映」だから、ということです。

 つまり、日本が自動車を作ってアメリカヘ売ります、ドルを貰いますネ。日本は損をしているのです。自動車という貴重なな物質がアメリカへ行って、紙屑が返ってくるのですから。物が減ってお札だけ増えると必ずバブルになります。

 バブルの犯人はそこにあるのです。日本が輸出し過ぎて貿易黒字を作り過ぎているのです。だから日本は、アメリカに自動車を売ったら、「純金で払ってください」と言わなければなりません。ところがそう言うと、ジロッと睨まれてお預けになってしまいます。日本には米軍が5万人います。「アメリカのドルを受け取らないとは、そんな失礼なこと言うなら、在日米軍クーデター起こしますよ」、これで終わりなのです。黙って受け取ってしまう。だから日本は無限に物を提供し、無限に紙屑をもらう。こうしていくら働いても日本人の生活はよくならないのです。しかもその紙屑でアメリカの国債を買っています。アメリカに物を売って、払ってもらった代金をアメリカに貸している。言ってみればツケで輸出しているようなものです、現実に。アメリカにいくら輸出しても日本は豊かにならない仕組みになつています。

 2週間前に『黒字貿易亡国論』という本が出ました。有名な格付け会社の社長さんですが、「貿易黒字を作るから日本は駄目なのだ」、ということを詳しく論じたたいへん面白い(文芸春秋社の)本です。確かにそうだと思います。だからドルは、本当は受取りたくないのです。みんな紙屑なんです。だけど受け取らないと睨まれる。アメリカの軍事力が背景にあるのです。

 その力をバックにして、紙切れのお札を世界に通用させている。例えていえば──餓鬼大将が画用紙に絵をかき1万円と書いて鋏で切り、これ1万円だからお前のファミコンよこせ、とこれを取り上げる──のと同じです。いやだと言ったらぶん殴るのです。怖いから黙って渡して紙屑もらうことになります。その紙屑で、他の人から取り上げればよいのです。「お前のバイクよこせ、よこさなかったらいいつける」。「あの人、あんたの紙屑受け取らない」、するとガキ大将が釆て、ゴツンとやってくれる──。餓鬼大将の力の及ぶ範囲ではそれが通用するのです。

露骨にいえば、ドルがいま世界に適用しているのは、そういう仕組みが一つあります。

 もう一つは、ソ連の存在です。もし紙屑だからアメリカのドルを受け取らないといったら、アメリカ経済は潰れます。アメリカが潰れたらソ連が喜ぶ。だから紙屑と分かっていても受け取ってきた。ソ連に勝たれては困るから──。

 これも確かに一理あります。ということは、ソ連がいなくなって、紙屑は紙屑だということがはっきりしてきたのです。今まではソ連がいるために、紙屑なのに金のように適用したが、今や「王様は裸だ」というのと同じで、「ドルは紙屑だ」といっても構わない時代です。

 ともかくドルが危ないのです。私が言ってもなかなか信用してもらえませんが、経済誌『エコノミスト』、一流企業のサラリーマンなら必ず読んでいる雑誌すが、これの去年9月号が中国“元”の特集でした。その真ん中へんに「プラザ合意20年」という対談がありました。その中で、榊原英資さんは「5年以内にドル暴落」と言っています。

 榊原さんは大蔵省の元高級官僚で日米為替交渉の責任者を10年やりました。円・ドル問題の最高責任者だった人です。「ミスター円」といわれていました。通貨問題に最も詳しい現場の責任者です。停年で大蔵省をやめて今は慶應大学の先生になっています。この人が「5年以内にドルが暴落する」、つまりドルが紙屑だということが明らかになる日が近いと言っているのです。

 ソ連がいる間は隠されていたのですが、いまはもう、ドルは紙屑だから受取りたくないという人たちが増えてきています。これまでは世界通貨はドルしかなかったので、受け取らなければ商売ができなかったのですが、今ではユーロという代わりが出来てしまいました。ドルでなくてユーロで取引する国が増えてきています。そしてユーロの方が下がりにくい仕組みになっています。ドルは下がるのです。

 なにしろアメリカは、永いことドルが世界通貨ということに慣れてきました。だから自動車が欲しければ日本から自動車買って、アメリカは輪転機を回せばよいのです。紙とインクがあればいいのですから。ほかの国はこんなことできません。自動車が欲しければ、一生懸命働いて何か輸出し、その代金で輸入しなければならないのです。アメリカ以外の国は全部そうやっているのです。

 輸入は輸出と一緒です。輸入するためには輸出しなければなりません。ところがアメリカだけは輸出しないで輸入ができるのです。ドルという紙切れが世界通貨ですから。極端に言えば、欲しい自動車や石油を日本やアフリカなどから買って、紙とインクで支払う。実際そうして世界の富がアメリカに集まったわけです。

 71年以降の30年間、この仕組みのために、世界中にドルが溢れ出ました。ドルがどんどん増えますから、当然値打が下がります。こうしてドル下落傾向。(資料の一番下のグラフがそうです。円が上がっていく様子、為替取引だから短期的には上下しますが、長期的には間違いなく円高。ドルがドンドン下がるのは確かです。)これがあるところまでいくと、ガクッと下がります。

 あるところまでいくと、「ドルは信用できない、下がる通貨は持っていたくない」となります。ですからドルを受け取らない、ユーロか何か、別な、下落しない通貨でなければ受け取らないということが出てくる。そうなるとドルは暴落します──。榊原氏がそういっているのです。

 ヨーロッパはユーロでいくでしょう。アジア経済圏はなんといったって元です、中国の。中国は賢いですから、元を押しつけないで、何かアジアの新しい通貨を作るかもしれません。しかし元が中心になることは間違いないでしょう。ドルはアメリカでしか使われなくなる。そうすると、今まで全世界で使われていたドルが、みんなアメリカに集まって来るわけですから、アジア、ヨーロッパで使われいていたドルがみな戻ってきて、簡単にいえばドルの値打が3分の1に下がることになります。

 アメリカの生活は大きく収縮します。一家で3台自動車持っていた家は1台に。1台持っていた家は止めなくればならなくなる、ということです。

 アメリカ経済の収縮。これは大変恐ろしい話なのです。世界経済が大きく収縮し、日本経済は大きな打撃を受けます。しかし避けられない動きなのです。いつのことか分からないが、そう遠くない将来にドルの信用がドンと落ちていく。結果として日本がアメリカにだけ頼っていたら、大変なことになります。

 いまのうちに、アメリカに輸出してドルをもらったらユーロに代えておいた方がいい。ユーロの方は下がらないからです。EUという所は、国家財政が赤字だと加盟できないことになっています。赤字だと穴埋めにお札を出すので乱発ということになって下がるのです。だからユーロは一応下がらない仕組みになっています。乱発できないようになっているのです。ドルは短期的に持つのはかまわないが、3年、4年と長期的に持っていると下がってしまいます。それならユーロにしておいた方がいいとか、これから生まれるかもしれないアジア通貨にしておいた方がよいとかいうことになります。世界の大企業や国家が、決済のために多額のドルを持っていますが、これがユーロに切り替えられるとなると、ドルはもう世界通貨ではなくなります。

 そうなると、アメリカだけに依存している国は、大変苦しくなります。21世紀の日本を考えた時、アメリカと仲良くするのは大切ですが、しかしアメリカ一辺倒では駄目な時代になっているのです。アジアと仲良くしなければいけません。

 しかしアジアと仲良くするのには、無条件ではできません。なぜなら、60年前、アジアに戦争を仕掛けて大変な迷惑をかけた。その後始末がちゃんとできていないのです。仲良くするするためには、60年前のマイナスを埋めるところから始めなければいけません。別に難しいことではないのです。「あの時はごめんなさい。2度とやりませんから、勘弁してください」。これで済むわけです。

 問題は、「2度とやりません」が、信用してもらえるかどうかです。信用してもらうための最大の決め手が「憲法第9条」です。憲法9条第1項、第2項がある限り、日本は2度と戦争はできません。イラクの状態を見ても、自衛隊は鉄砲一発撃てない。(世界中)みんなが見ています。この憲法9条第1、第2項がある限り、日本は戦争はできません。だから安心して日本と付き合うのです。

 もし日本が憲法9条を変えて、もう1回戦争やりますということになったら、アジアの国々は日本を警戒して、日本との付き合いが薄くなってしまいます。いま既にそうなりつつあります。小泉首相は靖国に何度も行く。自民党は憲法9条を変えることを決め、改憲構想まで発表した。アジアの国々は用心します。「そういう国とは、あまり深入りしたくない」。

 小泉首相は「政冷、経熱」でいいじゃないか、といいます。政治は冷たくても経済では熱い関係というのでしょうが、そんなことはできません。中国と日本の経済関係はじわっと縮小しています。統計でもそれははっきり出ている。

 おととしまで中国の貿易のトップはアメリカでした。次が日本、3位はEU。これがひっくり返ってしまいました。去年はトップはEU、2位アメリカ、3位日本です。明らかに中国は日本との商売を少しずつ縮小させている。その分EUに振り替えています。

 去年5月、ショッキングなことがありました。北京・上海新幹線という大計画をEUに取られました。北京〜上海って何キロあるのでしょう。日本の本州より長いのではないでしょうか。このとてつもない計画があって、去年、まだ予備調査の段階すが、日本は負けました。ドイツ、フランスの連合に取られました。予備調査で取られたということは、本工事は駄目ということです。中国にすれば、日本にやらせるのが一番便利なのです。近いですし、新幹線技術も進んでいます。まだ1度も大事故を起こしたことがありません。ドイツもフランスも、1回ずつ大事故を起こしたことがあります。技術からいっても資本からいっても、日本にやらせれば一番いいのに、日本が負けました。明らかに政治的意図が働いたと思われます。日本との関係を深くしたくない。いざという時、いつでも切れるようにしておく。いざというとき、切れないようでは困る。そういうことではないでしょうか。

 いまのままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。私は長島さんをよく思い出します。後楽園での引退試合の時、最後に「読売ジャイアンツは永久に不滅です」といったのです。永久に不滅どころか、去年のジャイアンツのサマといったらもう、見ていられない。アメリカもそうなるのではないでしょうか。小泉首相は「アメリカは永久に不滅です」と、いまもいっているのですが、そうではないのではないでしょうか。

 アメリカにさえ付いていれば、絶対大丈夫という時代は終わったのです。アメリカとも仲良くしなければいけませんが、しかしアジアとも仲良くしなければいけない、そういう時代がいま来ているのです。仲良くするのには、憲法9条を守ることが大前提です。これを止めてしまったら、アジアとは仲良くできません。

 憲法9条は、日本にとって“命綱”です。いままでは、憲法9条というと、「理想に過ぎない。現実は9条で飯食えないよ」という人が多く、中には鼻で笑う人もいました。しかしいまは逆です。9条でこそ食える。9条を変えたら、21世紀日本の経済は危ないのです。

 憲法9条を守ってこそ、この世紀の日本とアジアとの友好関係を守り、日本も安心して生きていけるのです。こういう世の中をつくる大前提が憲法9条です。憲法9条は美しいだけではなく、現実に儲かるものでもあります。そのことがやっと分かってきました。

 奥田経団連会長は、去年までは小泉首相を応援して靖国参拝も賛成だったのですが、そんなこといってたらトヨタは中国で売れなくなります。そこで今年の正月の挨拶でついに、「中国との関係を大事にしてほしい」と、向きが変わりました。
 財界が、中国と仲良くしなければ自分たちは商売ができない、となってくれば、日本の政治の向きも変わるだろうと思います。あと3年たてば多分、これは日本の国民の常識になってきます。中国と仲良くしないと経済が駄目になる。それは中国のいいなりになることではないのです。良くないことはきちんという。だけど敵にするのではなく、仲良くする。でなければ、日本の経済は成り立たない。これがみんなの常識になってくるでしょう。

 これまで60年、アメリカベったりだったから、アメリカから離れたら生きていけないと皆思ってきました。しかし現実の数字はそうでなくなっています。一番大事な経済の相手は、もうアメリカではなくアジアなのです。これに気づくのにあと2・3年かかるでしょう。これが世論になれば、もう、憲法を変えるなどということは、絶対にできません。

 しかし、この3年の間に、国民の世論がそのように変わる前に、憲法が変えられてしまったら、どうにもなりません。

 あと3年、必死の思いでがんばって、子供たちに平和な日本を残してやるのが、私たちの務めだと思います。そう思って、私も必死になってかけ回っています。あと3年ぐらいはまだ生きていけるだろうから、なんとしても3年間は9条を守るために全力をつくしたいと決心しています。

 ありがたいことに、9条を変えるには国民投票が必要です。国会で決めただけでは変えられません。国民投票で過半数をとらないと、憲9条は変えられないのです。逆にいえば、これによってこちらが憲法9条を守る署名を国民の過半数集めてしまえばいいことになります。住民の過半数の「9条を守る」署名を3年間で集めてしまう。そうすればもう、変えることは不可能になります。

 そうすれば、子供たちに憲法9条のある日本を残してやれます。2度とアジアと戦争する国にならないようにして、そしてもし長生きできれば、新自由主義という方向、つまりアメリカ言いなりではなく、もっと自主的な経済ができるように、せめてヨーロッパのような修正資本主義、ルールのある資本主義の仕組みにもう一度戻すこともできるでしょう。

 日本中で、飢えている人、因っている人、貧しい人が、それでも人間らしく生きていけるような、最低限の保障ができる、生きる希望が出る──。そういう社会にすることが大切なのだ、と思います。これは長期的展望です。簡単にはできません。一度、新自由主義になってしまったので、10年位かかるでしょう。国民が賢くなって、正しい要求を政府につきつけていかなければいけません。その中心になる労働運動の再建が必要です。

 結局国民が主権者なんですから、国民の願いがかなうような、そういう日本に作り替えていきたいなと、そういう道を進んでいきたいなと思います。

 鋸南町は合併を拒否なさったというので、日本でも有数な自覚的な町といえます。合併するとまず住民自治がダメになります。大きくなるということは、住民自治が駄目になることでもあります。住民が主人公になる町こそ大切。ぜひこの美しい山と海と禄のある町で、1人1人が主人公であるような地域共同体というものを、みんなが助け合える町になることを私も希望して、講演を終わらせていただきます。
http://kyonannet.awa.or.jp/mikuni/siryo/2006/kawabata-kouen060114.htm
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/297.html#c241

[近代史4] プーチン大統領 中川隆
79. 中川隆[-8870] koaQ7Jey 2024年10月11日 07:17:21 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[14]
<■1148行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
イラク戦争の背景

東北学院大学講師・世界キリスト協議会前中央委員
川端 純四郎

 ご紹介いたします。

 先生は1934年のお生まれです。東北大学文学部に学ばれ、博士課程を終えられてから、ドイツのマールブルグ大学に入学されました。帰国後、東北学院大学教員として35年間お勤めになりました。その後ひきつづき講師として、現在も勤務されています。一貫して平和、人権、政治改革の活動に積極的に関わっておいでになりました。

 「9条の会」の講師団メンバーとしても、全国を股にかけて講演なさっており、昨年は1年間で80回以上の講演会を開いておられます。

 先生は今朝8時前に仙台を発ち、はるばる鋸南町においで下さいました。今日の講師としてほんとうにふさわしく、よいお話をうかがえると思います。早速、先生からお話をうかがいたいと思います。 先生、どうぞよろしくお願いいいたします。
                                        安藤

 みなさん、こんにちは。 安房郡の水清き鋸南町に伺って、こうしてお話できることをありがたいと思っています。初めておうかがいしました。木更津まで来たことはあるのですが、今日、電車で君津を過ぎたらとたんに山が美しくなり、あそこまでは東京郊外のなんとまあみっともない風景でしたけれど、あそこから南に来ると一気にほんとうに昔のよき日本の風景がよみがえってくるようでした。ほんとうに嬉しく思いました。

 いま、「さとうきび畑」の朗読と、合唱団のコーラスをお聞きしたのですが、どちらも聞いていて涙が出ました。

 私は、戦争に負けた時小学校6年生でした。仙台で敗戦を迎えましたが、仙台も空襲で全滅いたしました。街の真ん中にいましたから、もちろんわが家も丸焼けでした。忘れられない思い出があります。街の真ん中の小学校でしたから、同級生が一晩で8人焼け死にました。隣の家の、6年間毎日いっしょに学校へ適っていた一番仲の良かった友達も、直撃弾で死にました。今でも時々思い出します。

 今このような歌を聞くと、どうしてもその人のことを思い出します。思い出す私の方はもう70になりますが、記憶に出てくるその三浦君という友達は、小学校6年生のまま出てきます。どうして小学校6年で人生を終わらなければいけなかったのか、生きていてくれたらいろんな事があったのに、と思います。戦争なんて二度としてはいけない、というのが一貫した私の願いです。

 私は牧師の家に生まれました。父はキリスト教の牧師で、教会で生まれ教会で育って、讃美歌が子守歌でした。牧師の中には戦争に反対した立派な牧師さんもおられたのですが、私の父のような多くの普通の牧師は、政治や社会に無関心で魂の救いということしか考えていませんでした。で、私もその親父に育てられましたから、大学を出、大学院に入って博士課程までいって、ずっとキルケゴールや実存哲学という、魂だけ見つめているような学問をやっていて、政治とか経済、社会とかは25歳までいっさい関心がありませんでした。

 25歳の時チャンスがあって、ドイツ政府の招待留学生となってドイツヘ勉強に行くことになりました。1960年のことでした。1960年にドイツへ行ったというだけで、どんなにノンポリだったか分かります。安保改訂問題で日本中が大騒ぎの時、それを尻目に悠々とドイツ留学に行ったのです。幸か不幸かまだ世界は貧しくて、飛行機などというものは贅沢な乗り物で、まだジェット旅客機機はありませんでした。プロペラ機でヨーロッパヘ行くには途中で何遍も何遍も着地し、給油して、今のようにノンストップでシベリヤを越えて、などというのは夢のような話でした。しかもベラ棒に高いのです。船の方があの頃はずっと安かったのです。特に貨物船に乗せてもらうと飛行機よりずっと安いのです。そこで一番安いのを探して、5人だけ客を乗せるという貨物船をみつけました。

 その船で神戸を出航し、インド洋からスエズ運河をぬけ、地中海を渡ってイタリアのジェノバに上陸。そこから煙を吐く蒸気機関車でアルプスを越えて、ドイツのマールブルクという町に着きました。

 実は、飛行機をやめて船で行ったということが、私の人生を大きく変えることになりました。あの時もし飛行機で行ったなら、私は一生、世間知らずの大学に閉じこもって勉強だけしている人間で終わった、と思います。

 ところが船で行ったおかげで、しかも貨物船に乗ったおかげで、私は途中のアジア・インド・アラブの国々をくわしく見ることができました。まっすぐ行けば船でも二週間で行くそうですが、何しろ貨物船ですから、途中港、港に寄って荷物を下ろし、また積んで、一つの港に4日から5日泊まっているのです。おかげでその間、昼間は上陸してそのあたりを見て歩き、夜は船に帰って寝ればいいのですから、東南アジアからアラブ諸国をくまなく見て歩きました。

 1ヵ月かかりました。神戸からジェノバまでのこの船旅。その時見たものが、私の人生を変えたのです。何を見たかはお解りですね。アジアの飢えと貧困という厳しい現実にぶつかったのです。

 降りる港、港で、ほんとうに骨と皮とに痩せせこけた、裸足でボロボロの服を着た子供達が、行く港も行く港、集まって来るのです。船の事務長さんに、「可哀想だが、何もやっては駄目だよ。1人にやると収拾がつかなくなるよ」と言われていました。だから心を鬼にして払いのけて通り過ぎるのですが、その払いのけて通り抜ける時に触った子供の肩、肉などなんにもない、ただ骨と皮だけのあの肩、あの感触が、今でも時々蘇ってきます。

 船に帰って、眠れないのです。明日も、あの子供たちに会う。どうするか。私が考えたことは、「神様を信じなさい。そうすれば救われます」と言えるか、ということでした。

どんなに考えたって、言えるわけがありません。飢えて捨てられた孤児たちに、こちらは着るものを看て、食うものを食っておいて、「神様を信じなさい、そうすれば救われます」などとは、口が裂けても言えないと思いました。牧師館で生まれて、キリスト教しか知らずに育って、キリスト教の学問をして来て、それではお前キリスト教って何なのか、25年お前が信じてきたキリスト教とは、飢えた子供たちに言えないようなキリスト教なのか。とれが私の考えたことでした。

 もし言えるとしたら、ただ一つしかない。そこで船を降りて、服を脱いで、子供たちに分けてやって、食っているものを分けてやって、そこで一緒に暮らす、それなら言える。言えるとしたら、それしかありません。言えるじゃないか、と自分に言い聞かせました。

 それなら、船を降りるか──。くやしいけど、降りる勇気がありませんでした。折角これからドイツヘ勉強に行くという時、ここで降りて、一生インドで暮らすのか、一生アジアで暮らすのか、どうしてもその気にならないのです。
 ですから理屈をこねました。

 「降りたって無駄だ。お前が降りて背広一着脱いだって、何百人人もいる乞食の子に、ほんの布切れ一切れしかゆきわたらないではないか。自分の食うものを分けてやったって、何百人もの子供が1秒だって、ひもじさを満たされる訳がないじゃないか。お前が降りたって無駄だ。それは降りたという自己満足だけで、客観的にはあの子らはなんにも救われない。」

 「だから降りない、勇気がないのではなく、無駄だから降りない。」と自分に言い聞かせるのです。でも、降りなければ「神様を信じなさい」とは言えません。言えるためには降りなければならない、しかし降りても無駄なのだ。

 堂々巡りです。寄る港、寄る港でこの間題に直面しました。毎晩毎晩同じ問題を考え続けて、結局、答えが見つからないまま、閑々として港を後にしました。、出港の時、あの子たちを見捨て自分だけドイツへ行くことに、強い痛みを感じました。これは永く私の心の傷になって残りました。

 このようにして初めて、世の中には飢えた仲間がいるという、当然分かっていなくてはいけない事実に、何ということでしょう、25にもなってやっと気づいたのです。飢えた子供たちがいる、それを知らんぷりしてドイツに行くのか、お前が降りてあの子たちと一緒に暮らすことはあまり意味ないかも知れない、しかしやっぱり船を降りないのだとしたら、せめて世の中に飢えた子供なんか生まれないような社会を作るために、自分で何かしなければいけないのではないか。ただ魂の中だけに閉じこもっていていいのか。

 これが、私がヨーロッパヘ行く1ヵ月の旅で考えたことでした。

 ドイツヘ行って、宗教の勉強をしました。ブルトマンというドイツの大変偉い先生の所に1年いて、いろいろ教わりましたが、結局、私の結論としては、実存哲学だけではだめだということでした。自分が自分に誠実に生きる──これが実存的、ということですが、それだけでは駄目だ。自分が生きるだけでなく、みんなが人間らしく生ることができるような世の中になるために、自分にできる何か小さなことでもしなければいけない。

 こう思うようになって、日本に帰ってきたのです。

 それじゃあ、世の中で、そのように飢えて死ぬような子がいなくなるような社会とは、どうすれば出来るのか。これはやっぱり、飢え、貧困、戦争、差別、そういうものが生まれる原因が分からなければ、除きようがありません。原因を勉強しなければいけない。そのためには社会科学を勉強しなければいけない。特に経済学を勉強しなければいけない──。

 ドイツヘの留学は、大学院の途中で行きましたので、帰国して大学院に復学しました。幸い東北大学は総合大学ですから、中庭をへだてて向こう側が経済学部でした。帰ってきた次の日から、私は、経済学部の講義を経済原論から、授業料を払わずにもぐりで、後ろの方にそっと隠れてずっと聞きました。

 それからもう45年になりますが、ずっと宗教哲学と経済学と2股かけて勉強してきています。今日も、多少経済の話を申し上げるわけですが、やっぱり自分がクリスチャンとして、今もクリスチャンであり続けていますが、同時に、自分の救いということだけ考えていたのでは申し訳ないと思うのです。現実に飢えて死ぬ子がいるのです。ユネスコの統計によると、毎日2万人の子が栄養不足で死んでいるそういう世の中、このままにしておくわけにはいかない、自分でできることは本当に小さいけど、その小さなことをやらなかったら、生きていることにならない──。そう思って45年過ごしてきたわけです。

 キリスト教の中でずっと生きていますので、一般の日本の人よりは外国に出る機会が多いと思います。特に世界キリスト教協議会という全世界のキリスト教の集まりがあります。その中央委員をしていましたので、毎年1回中央委員会に出かけて、1週間か2週間会議に参加しました。世界中のキリスト教の代表者と一つのホテルに缶詰になり、朝から晩までいろいろと情報交換したり論議したりします。そのようなことを7年間やりましたので、世界のことを知るチャンスが多かったと思います。それを辞めてからも、自分の仕事や勉強の都合で、今でも毎年二週間ぐらいはドイツで暮らしています。そうしていると、日本ってほんとうに不思議な国だということが分かってきました。

 日本にいるとなかなか分からないのです。島国ですし、おまけに日本語という特別な言葉を使っています。他の国との共通性がない言葉です。ヨーロッパの言葉はみんな親戚のようなものですから、ちょっと勉強するとすぐ分かります。一つの言葉の、ドイツ弁とフランス弁、ベルギー弁、オランダ弁というようなものです。日本で言えば津軽弁と薩摩弁の違い程度のものです。津軽と薩摩では、お互いに全然通じないとは思いますが、それでも同じ日本語なのです。ヨーロッパの言葉とはそういうものです。ですからお互いに何と無く外国語が理解できるというのは、別に不思議なことではないのですね。ですから、自分の国のことしか知らないという人は、非常に少ないのです。

 新聞も、駅に行けばどんな町でも、ヨーロッパ中の新聞が置いてあります。ドイツのどんな田舎町へ行っても、駅にいけばフランスの新聞もイタリアの新聞も売っていますし、それを読める人がたくさんいるのです。そういう社会ですから、日本人とはずいぶん違います。自分の国を客観的に見られる。他の国と比べて見ることができるのです。

 日本にいると比べられません。そのうえ、日本はマスコミが異常です。ワンパターンのニュースしか流しません。ヨーロッパではいろんなテレビがあって、テレビごとに自由な報道をやっています。バラエティー番組のようなものがなくて、ニューハ番組が充実しています。きちんとした議論をテレビでやっています。ですから日本にいるよりは、比較的自分の国の様子を客観的に見られることになります。ドイツに行く度に、日本とは不思議な国だなあと思うのです。

 例えば、もうだいぶ前、バブルの頃です。日本のある有名なモード会社がミラノに支店を出しました。そしてマーケティング調査をしました。どんな柄が流行っているか、アンケートを集めそれを整理するために、イタリア人女性3人雇ったそうです。アンケートの整理をしていたら5時になりました。あと少ししか残っていなかったので、日本ならの常識ですから、「あと少しだからやってしまおう」と日本人支店長は声をかけました。ところがイタリア人女性3人は、すっと立って「5時ですから帰ります」と言って出て行こうとしました。思わず日本人支店長は怒鳴ったのだそうです。「たったこれだけだからやってしまえ」と。途端にこの日本人支店長は訴えられました。そして「労働者の意志に反する労働を強制した」ということで、即決裁判で数万円の罰金をとられました。

 これがヨーロッパの常識です。つまり9時から5時までしか契約していないからです。5時以後は命令する権利はないのです。9時から5時までの時間を労働者は売ったんであって、5時以降は売っていないのですから、自分のものなんです。会社が使う権利はありません。当たり前の話です。

 その当たり前の話が日本では当たり前ではないのです。残業、課長に言われたので黙ってやる。しかもこの頃は「タダ残業」ですからネ。本当にひどい話です。常識がまるで違うのです。あるいは有給休暇。ドイツのサラリーマンは年間3週間とらねば「ならない」のです。3週間休まなければ罰せられます。日本は有給休暇など殆どとれません。ドイツでは取らないと罰せられます。ですからどんな労働者でも3週間、夏はちゃんと休んで、家族ぐるみイタリアへ行ってゆっくり過ごしてきます。有給になっているからです。或いは日本では1週間40時間労働です。ドイツはもう随分前から36時間です。土日出勤などありえない話で、日本のように表向き40時間労働でも、毎日毎日残業で、その上休日出勤、日曜日には接待ゴルフなど馬鹿なことをやっています。接待ゴルフなど、ドイツには絶対ありません。日曜日は各自が自由に使う時間で、会社が使う権利はないのです。

 そういうところもまるで常識が違います。或いは、50人以上だったと思うのですが、50人以上従業員がいる会社、工場は必ず、労働組合代表が経営会議に参加しなければいけないことになっています。そんなことも、日本では考えられないことです。ですから配置転換とかもとても難しいし、労働者の代表が入っているから、簡単に首は切れません。

 そういういろんな面で、日本の外に出てみるとびっくりするようなことが山ほどあります。日本という国は、高度に発達した資本主義国の中で例外的な国なのです。資本主義が発達した点では、アメリカにもフランスにもドイツにも負けないのですが、資本主義が発達したにしては、労働者が守られていない。或いは市民の権利が守られていない。会社の権利ばかりドンドンドンドン大きくなっているのです。それが日本にいると当たり前のように思われています。外国で暮らしていると、日本は不思議な国だと分かります。特にこの数年それがひどくなってきているのではないでしょうか。

 私たちの暮らしは、戦後50何年かけて、少しずつよくなってきました。例えば年金なんかも少しずつ整備されてきた。健康保険制度も整備されてきた。介護保険も生まれてきた。或いは、労働者も土曜日チャンと休めるようになってきた。ところがこの数年、それが逆に悪くなつてきています。年金は削られる一方、介護保険料は値上がりする、労働者は首切り自由でいくらでも解雇できる。労働者を減らすと政府から奨励金が出る。タダ残業はもう当たり前・・・。

 特にこの数年、構造改革という名前で、日本の仕組みが変わってきています。いま申し上げたように、戦後50年かけてみんなで、少しずつ少しずつ作ってきた、いわば生活の安心と安全を守る仕組み、そういうものが今はっきり壊されかかっているのではないでしょうか。

 小泉首相という人は「自民党をぶっ壊す」といって当選したのですが、この4年間を見ていると、あの人は自民党を壊したのではなく「日本を壊した」のではないかと思われます。これまで日本が戦後50年かけて作ってきた社会の仕組みが、バラバラにされているのです。フリーターとかニートがもう30%でしょう。そうなると当然、この人たちは生きる希望がありません。お先真っ暗。いまさえよければ、ということになる。ですから若者が当然刹那的になる。人生の計画なんて立たない。今さえよければということになっていきます。

 昔なら10年に1回あるかないかのような犯罪が、いま毎日のように起きています。私は仙台にいますが、この正月には赤ん坊の誘拐事件で一躍有名になってしまいました。あんなことが日常茶飯事として起こっています。栃木県で女の子が山の中で殺された事件は、まだ解決されていませんが、こんな事件が今は「当たり前」なのです。世の中がすさんできて、何が善で何が悪なのか、みんなに共通な物差しというものがなくなったというふうに思われます。

 そのような世の中の変化、私は多分、「構造改革」というものがその犯人なのだ、と思っています。

《逆戻りの原因はアメリカの変化》

 その構造改革というのは、どこから来たのか。もちろんアメリカから来たのです。アメリカが変化した、日本はそのアメリカに右ならえをした、それが構造改革です。

 それでは何が変わったのか、これが一番の問題です。この変化の行き着くところが、憲法改悪です。

 社会の仕組み全体がいま変わろうとしているのです。憲法も含めて。いったい何がどう変わるのか。いったいどういう構造をどういう構造に変えるということが構造改革なのか。そこのところがアメリカを見ればよく分かってきます。アメリカがお手本なのですから。

 アメリカはソ連崩壊後変わりました。ソ連とか東ドイツは自由のないいやな国でした。昔1960年に西ドイツヘ留学した折、東ドイツへ何回か行く機会がありました。ふつうはなかなか行けないのですが、幸いキリスト教国なので、ドイツのキリスト教はしっかりしていまして、東ドイツと西ドイツに分裂しても、教会は分裂しなかったのです。東西教会一つのまんまです。ですから、教会の年1回の大会には、西で開く時は東の代表がちゃんと来たし、東で開く時は西の代表が行けたのです。ですから一般の人の東西の往来が難しかった時でも、キリスト教の人だけはかなり自由に行き来ができました。

 私も連れていってもらって、何回か東ドイツへ行って見ました。ご存じのように自由のないいやな国でした。ですからソ連や東ドイツが崩壊したのは当然だし、いいことだと思います。しかしソ連や東ドイツが100%悪かったかというとそんなことはありません。良い部分もありました。何から何まで全部ひっくるめて悪だったというのも間違いです。基本的に自由がない。ですから、ああいう国は長くは続かない。これは当然そうだと思います。滅びたのは当然だと私は思います。

 しかし同時に、良い面はなくしては困るのです。良い面は受け継がなければいけません。最も目につくのは女性の地位でした。これは立派なものでした。いまの日本なんかより遥かに進んでいました。男女の平等が徹底的に保障されていました。専業主婦などほとんど見たことがありません。だれでも自由に外に出て、能力に応じて働いていました。それができるような保障が社会にあるのです。文字通りポストの数ほど保育所があって、子供を預け安心して働きに出られるようになっていました。同一労働同一貸金の原則はきちんと守られていて、女性だから賃金が低い、女性だからお茶汲みだけなどというようなことは一切ありませんでした。これは凄いなと思いました。あれは、日本はまだまだ見習わなければいけないことです。

 もう一つ私がびっくりしたのは、社会保障です。私が初めて東の世界を見たのは、何しろ1960年の頃のことです。日本はまだ社会保障がない時代でした。いま若い方は、社会保障はあるのが当たり前と思っておられる方も多いと思いますが、そんなことはないのです。日本は1972年が「福祉元年」といわれた年です。それまでは、福祉はなかったのです。大企業とか公務員だけは恩給がありましたが、商店の経営者とか家庭の主婦なんか何もありませんでした。健康保険も年金も何もありませんでした。72年からようやく国民皆年金、国民皆保険という仕組みが育ってきたのです。

 もともと資本主義という仕組みには、社会保障という考えは無いのです。自由競争が原則ですから、自己責任が原則です。老後が心配なら、自分で貯めておきなさい。能力がなくて貯められなかったら自業自得でしょうがない。こういうのが資本主義の考え方です。労働者が、そんなことはない、我々だって人間だ、人間らしく生きていく権利がある。だから我々の老後をちゃんと保障しろと闘って、社会保障というものが生まれてくるのです。自然に生まれたのではありません。

 労働者が団結して闘って、止むを得ず譲歩して社会保障が生まれてくるのです。資本主義の世界で最初の社会保障を行ったのはビスマルクという人です。ドイツの傑物の大首相といわれた人です。ドイツの土台を作った人ですが、この首相の頃、何しろマルクス、エンゲルスの生まれた故郷ですから、強大な共産党があり、国会で100議席くらいもっていました。そこで、ビスマルクが大弾圧をやるのです。社会主義取り締まり法という法律を作って共産党の大弾圧をし、片方では飴として労働者保険法という法律で、労働者に年金を作ります。世界で初めてです。辞めた後年金がもらえる仕組み、病気になったら安く治してもらえる仕組みを作った。こうやって鞭と飴で労働運動を抑えこんでいったのです。

 社会保障というのは、そうやって労働者の力に押されてやむを得ず、譲歩として生まれてくるのです。放っておいて自然に生まれてくるものではありません。

 そこへ拍車をかけたのが、ソ連や東ドイツです。ソ連や東ドイツヘいってみて、1960年の時点なのですから、日本にまだ社会保障などなかった時、そう豊かではなかったのですけれども、老後みながきちんと年金をだれでも貰える、そして、病気になればだれでも、医者に行って診察を受けて治療を受けられる。これにはほんとうに驚きました。これが社会主義というものかと、その時は思いました。ただ自由がないのです。例えば、牧師さんの家に泊めてもらうと、こちらがキリスト教徒ということが分かっていますから、牧師さんも信用して内緒話をしてくれるわけです。

外国から来る手紙はみな開封されていると言っていました。政府が検閲して開封されてくる。だから、「日本へ帰って手紙をくれる時は、気をつけて書いてください。政府の悪口など書かれると私の立場が悪くなるから。手紙書くときは開封されることを頭に入れて書いてくれ。」というふうに言われました。こんな国には住みたくないなと思いましたけれど、同時に社会保障という点では驚きました。こういうことが可能な社会の仕組みというのがあるんだなあ、とこう思ったのです。

 その後、スターリン主義というものによって目茶苦茶にされていくのですが、私の行った頃はまだ、東側の社会保障がある程度きちっと生きていた時代です。こうして、ソ連や東ドイツが社会保障というものを始めると、資本主義の国もやらざるをえなくなってきます。そうでないと労働者が、あっちの方がいいと逃げ出してしまいます。ですから西ドイツが一番困りました。地続きですから、何しろ。ですから、東に負けないだけの社会保障をしなければならなかったのです。そうすると、自由があって社会保障があるのですから、こっちの方がいいということになります。いくら向こうは社会保障があっても自由がないのです。こうして西ドイツは大変な犠牲を払って、社会保障先進国になってきました。そのことによって、東ドイツに勝ったのです。

 実際西ドイツの労働者は、別に強制されたわけではありません。自主的に西ドイツを選んだのです。ですからあのような東西ドイツの統一も生まれてきたのです。

 つまり資本主義の国は、ひとつは自分の国の労働者の闘いに押されて。そこへもってきて、ソ連、東ドイツの社会保障という仕組みの外圧で、それに負けるわけにいかないものですから、そういう力があって、社会保障というものを造り出していくのです。しかし社会保障というものは莫大な財源がかかります。


《社会保障をやめて小さな政府へ──構造改革の中身(1)》

 いま日本政府は社会保障をどんどん削っていますけど、それでも国家予算の中で一番多い費目は社会保障です。大変な財源が必要なのです。そこで資本主義の国は、新しい財源を見つける必要ができてきます。

 そこで見つけたのが2つ。1つは累進課税です。それまでの資本主義にはなかった、累進課税という新しい仕組みです。つまり収入の多い人ほど税率が高くなるという仕組みです。日本でも1番高い時は1980年代、1番大金持ちはの税率75%でした。ですから、年収10億あれば7億絵5千万円税金にとられたのです。今から考えれば良く取ったものです。今は35%です。大金持ちは今ほんとうに楽なのです。35%ですむのですから。年収10億の人は3億5千万払えばいいのです。昔なら7億5千万取られたのです、税金で。「あんまり取りすぎではないか、これは俺の甲斐性で俺が稼いだ金。それを取り上げて怠け者のために配るのか。」と彼らはいいました。

 そうすると政府は、「いやそういわないでくれ。そうしないと、資本主義という仕組みがもたない。だから体制維持費だと思って出してくれ。そうでないと社会主義に負けてしまう」と言って、大金持ちからたくさん取ったのです。大企業も儲かっている会社からたくさん税金取った。法人税もずっと高かったのです、以前は。こうやって大金持ち、大企業からたくさん取る累進課税で一つ財源を作ったのです。

 もうひとつは、企業負担です。サラリーマンの方はすぐお分かりですが、給料から社会保障で差し引かれますね。そうすると、差し引かれた分と同額だけ会社が上乗せするわけです。自分が積み立てたものが戻ってくるだけなら、貯金したのと同じです。労働者の負担する社会保障費と同額だけ会社も負担しているのです。倍になって戻ってくるから、社会保障が成り立つわけです。

 これも資本主義の原則からいえば、おかしいことです。いまいる労働者の面倒を見るのは当たり前です。会社は労働者がいるから成り立っているのですから。だけど、辞めてからは関係ないはずです。契約関係がないのですから。辞めた人が飢え死にしようがのたれ死にしょうが、会社の責任ではないはずです。

 だけども一歩ふみこんで、それでは資本主義の仕組みがもたないから、労働者が辞めた後まで面倒みてくれ、そこまで企業負担してくれ、そうしないと資本主義がもたないから、ということになります。

 こうやって、社会保障というものが資本主義の国で成り立っているのです。これは、ただの資本主義ではありません。資本主義の原則に反するような累進課税とか、企業負担というものを持ち込んで、社会主義のよいところを取り入れた資本主義です。これを「修正資本主義」と呼びました。

 資本主義の欠点を修正して、社会主義に負けないようないい仕組みに造り直した資本主義ということです。学者によっては、資本主義の経済の仕組みと社会主義経済を混ぜ合わせた「混合経済」と呼ぶ人もいます。所得再配分機能を政府が果たすということです。もちろん修正資本主義というものは、このような良い面だけではなくて、公共事業という名前で国民の税金を大企業の利益のために大々的に流用するというようなマイナスの面もあることも忘れてはなりません。

 しかし、ともかくこうやって、西側の世界は、自由があって社会保障がある、そういう社会に変わっていくのです。そのことで東に勝ったのです。ところが、そのソ連と東ドイツが居なくなったのです。

 その前にもうひとつ。先進資本主義国というのは或る一種の傾向として、労働者が闘わなくなってきます。これは先進資本主義国の宿命のようなものです。つまり資本主義国というのはご存じのように、地球上の大部分を占めている低開発諸国、貧しい第3世界といわれた世界から、安い原料を買ってきてそれを製品にして高く売っています。そして差額、莫大な差額を儲けている。超過利潤と呼ばれています。だから遅れた国は働けば働くはど貧しくなるのです。一生懸命働いてコーヒー豆作っても、それを安く買われてチョコレートやインスタントコーヒーなどの製品を高く買わされるのですから、結局差額だけ損をすることになります。

 この20年、先進国と遅れた国の格差は開く一方、全然縮まらない。地球上の富を先進国が全部集めちゃって、とびきりぜいたくな生活をやっています。ですから先進国の労働者にも、当然そのおこぼれの分け前に預かるので、低開発国の労働者にくらべれば、ずっと豊かになります。豊かにれば闘わなくなってしまいます。その上、それを推し進めるようなありとあらゆる謀策が講じられているのです。

 資本主義というのは、物を売り続けなければなりたたちません。売ったものをいつまでも使われていたのでは、資本主義は成り立たないのです。早く買い換えてもらわなければなりません。いま、日本の車はよく出来ているので、30年は楽に乗れるのに、30年乗られたら日本の自動車会社はみな潰れます。3年か5年で買換えてもらわなれりばいけません。買い替えてもらうには、自分の車は古いと思ってもらう必要があります。ですからコマーシャルで、朝から晩まで何回も、「あんたは古い、あんたは古い。こんないい車ができてます。こんな新しい車が出ましたよ。もっといいのが出ましたよ」と宣伝して洗脳しいるのです。だから3年も乗ると、どうしても買換えざるをえない心境に引き込まれてしまいます。全てのものがそうです。まだまだ使えるのに新しいものに換えてしまう。そういう仕組みができているのです。

 そうしないと、資本主義はもちません。ですから労働者はどうなるかというと、「次、この車に買換えよう、次、パソコンこっちに買換えよう、次、今度はデジタルテレビに買換えよう、じゃあセカンドハウス、つぎは海外旅行・・・」。無限に欲望を刺激され、自分の欲望を満たす方に夢中になって、社会正義とか人権とか考えている暇がなくなっていくのです。

 いま日本の大部分がそうですね。「もっといい生活を」ということだけ考えています。ほかの人の人権だの社会正義なんて見向きもしない。見事に資本の誘惑にひっかかってしまいます。

 もちろん、欲しいからって、お金がなければ買えません。家がほしい、車がほしい、パソコンほしい・・・。それが、実はお金がなくても買える、なんとも不思議な世の中です。ローンというものがあるのですね。

 フォードという人が見つけたのです。それまでは、「つけ」で何か買うなどということは、労働者にはありませんでした。労働者が「つけ」で買ったのはお酒だけです。酒飲みはお金がなくても飲みたいのです。だから酒屋だけは「つけ」がありました。大晦日に払うか払わないかで夜逃げするかどうかもあったでしょうが、今は家を「つけ」で買う、車を「つけ」で買う、なんとも奇妙な世界になってきました。これをフォードが始めたのです。それまでは、自動車というのは大金持ちのものでした。フォードが、あのベルトコンベアーというのも発明して、大量生産を始めたのです。そうなれば、大量に売らなれりばなりません。大量に売るためには労働者に買ってもらわなくてはなりません。でも労働者にはお金がないのです。そこで、ローンという、とんでもないものを考え出したのです。ローンなら金がなくても買えるんですから、みんな買う。当然な話です。

 そりゃあ豊かなのに越したことはありません。マイホームが欲しくなる。ですからみんなローンで買う。そして「マイホーム」という感じになるのです。でも本当はマイホームではありません。あれは銀行のものです。払い終わるまでは、所有権は銀行のものです。銀行から借りてローン組んだだけなんです。こうして次々と新しいものを買わされていく。そのローンは多くの場合退職金を担保に組みます。一度退職金を担保にローンを組んでしまったら、ストライキはできなくなります。会社と闘って退職金がすっとんだら終わりなのです。家も途中でおしまいになってしまいます。ですから、ローンでマイホームが変えるようになってから労働運動は一気に駄目になりました。みんな闘わない、会社と喧嘩したくない、というふうになります。これはもちろん、向こうは計算済みのことです。

 ですから、高度に発達した資本主義社会というのは、労働者が、ある程度ですが、豊かになり、そして、このような消費社会に組み込まれてしまって、身動きができなくなるのです。

 こうして、いま日本では労働組合も、労働運動もストライキもほとんど力を失いました。そうなれば、政府は社会保障なんて、何も譲歩する必要がはありません。労働者が必死になって運動するから、止むを得ず健康保険とか年金制度とかやってきたのであって、労働者が闘わなければ、その必要はないのです。いま、どんどん社会保障が悪くなってきています。次から次から悪くなる。20年前だったら、いまのように社会保障が悪くなったらたちまち、大ストライキが起こりました。しかし今は何も起きません。労働組合が弱体化している、労働運動が骨抜きという状態です。

 そこへもってきて、ソ連や東ドイツがいなくなったのです。こうなればもう社会保障をやる必要はありません。社会保障は止めます、修正資本主義は止めます、ということになるわけです。修正資本主義にはいろいろな意味があるのですけど、一つの特徴は、大金持ちや大企業からお金を取って、弱い立場の人たちに配るところにあります。所得再分配と言われる働きです。だから政府は大きな政府になります。こういう仕組みが修正資本主義で、いろんなマイナス面もあるのですが、プラスの面も大いにあります。

 この仕組みをやめる、というのが今のアメリカです。もう政府は面倒みません、自分でやりなさい、と自由競争に戻る。自由競争一筋。これが、ソ連が崩壊した後に新しくなったアメリカの仕組みなのです。そして、それに日本が「右へならえ」ということなのです。

 それに対してヨーロッパは、アメリカのいうことを聞かず、「われわれはこれからも、社会保障のある資本主義でいきます。むき出しの裸の自由競争には戻りません」。これがヨーロッパなのです。なぜヨーロッパがそういえるかというと、労働運動が強いからです。先進資本主義国なのになぜ労働運動が弱くならないのか。これはこれで時間をかけて考えなければならない問題なのですが──。

 現実の問題として強い。ヨーロッパだって大企業は社会保障を止めたいにきまっています。しかし止めると大騒ぎになります。労働者が絶対に言うことを聞きません。だからやむを得ず守っているのです。企業負担もうんと高いです。日本の会社の倍以上払っています。ですからトヨタ自動車もフランスに、フランス・トヨタを作っていますけど、日本トヨタの倍以上払っています。それでも儲かっているのです。

 ですから、ヨーロッパでも、社会保障は少しずつ悪くなってきてはいますが、日本に比べれば遥かに違います。このようにして、ヨーロッパはアメリカと別の道を進み始めました。アメリカは剥き出しの資本主義に戻りますが、ヨーロッパは修正資本主義のままでいこうとしています。

 しかし、それでは競争で負けます。アメリカや日本は企業の社会保障負担がうんと減っていますから、利潤が増えています。ヨーロッパは高い社会保障負担でやっていますから、儲けが少ないのです。そこで競争しなくてすむようにEUいうものを作って、枠を閉ざしちゃいました。アメリカや日本の会社がヨーロッパに来るときは、ヨーロッパ並みの負担をしなければ、EUには入れません。だからEUの中でやっている時には、日本にもアメリカにも負ける心配はないのです。

 そういう仕組みを作って、アメリカとは別の道を進み始めました。そのためにユーロという別のお金も作りました。イラク戦争で表面に出てきたのですが、イラク戦争がなくても、ヨーロッパはアメリカとは別の道を進み出していました。もう2度とアメリカとは一緒にならないでしょう。

《規制緩和とグローバリゼーション − 構造改革の中身(2)》

 もう一つ、ソ連、東ドイツ崩壊の結果、アメリカが大きく変化したことがあります。それは何かというと、大企業・大資本を野放しにしたことです。

 ソ連がいる間は、大企業や大資本に、「あなた達は資本主義なんだから儲けたい放題儲けたいだろうけど、それをがまんしてください。あなたたちがやりたい放題にやったら、他の資本主義国はみんな負けてつぶれてしまう。アメリカの資本と競争できるような資本などどこにもありませんから。そうなれば、ソ連の方がましだということになる。だから、やりたい放題は抑えてほしい」と言ってその活動を制限してきました。

 具体的に何を抑えたかというと、為替取引を規制したのです。これが一番大きな規制です。いまではもう、中央郵便局へ行って「ドル下さい」といえば、すぐドルをくれます。「100ドル下さい」といえば「ハイこれ1万2千円」。ユーロでも、「下さい」といえば「100ユーロ・ハイ1万4千円」とすぐくれます。でもこれはごく最近のことです。それまでは、外貨・外国のお金は、日本では勝手に手に入りませんでした。お金を外国のお金と取り替える、つまり為替取引は厳重に規制されていて、個人が勝手にはできなませんでした。外国旅行に行くとか、何か特別な理由が認められた時しか、外国のお金は手に入りません。

いまは何も制限ありません。自由にだれでもいつでもできます。理由など聞きませんから、100ユーロとか千ドルくださいと言えば、そのままくれます。これが為替取引の自由化というものです。これがなかったのです。ソ連が崩壊するまでは、アメリカも厳重に規制していました。それをとっぱらったのです。理屈っぽく言えば、資本の国際移動が自由にできるようになったということです。こうして、アメリカの巨大な金融資本が、世界中を我が物顔にのし歩く時代が来るのです。

 もうソ連も東ドイツもなくなったのですから、「いや永いことお待たせしました。今日からもう儲けたい放題儲けていいですよ。やりたい放題やっていいですよ」ということになったのです。これが規制緩和とことです。規制緩和ということは要するに、大資本が野放しになったということです。そうなったらどうなるか、世界第2の経済大国といわれる日本でさえ、全然太刀打ちできません。アメリカの巨大資本、金融資本・銀行ですね。日本の銀行とは勝負になりません。ボブサップと私が裸で殴り合ぅようなもので、一コロで殺されてしまいます。

 それでもやれというなら、ボブサプは手と足を縛ってもらって、目隠ししてもらって、こちらは金槌でも持たしてもらって、それでやっと勝負になるのです。今まではそうだったのです。それを全部外して自由にする、無条件で自由競争にするというのです。負けないためには、相手に負けない位大きくなるしかないですから、合併、合併、合併。あっという間に30ほどあった都市銀行が3つになってしまったのです。UFJとか「みずほ」とか、元何銀行だったか覚えておられる方おられますか。すぐ言えたら賞金をさし上げてもよろしいのですが、まず、言える方おられないでしょう。合併、合併であっという間に3つになりました。3つにになってやっとなんとか対抗できるというくらいにアメリカの巨大銀行というのは大きいものなのです。それでもダメで、長銀はのっとられてしまいました。北海道拓殖銀行も山一証券ものっとられてしまいました。次々とのっとられています。

 ついこの間は青森県の古牧という温泉がのっとられまし。広くていい温泉なんですけど、驚いたことにゴールドマンサックスでした。世界最大のアメリカの金融投資会社、ハゲタカファンドの代表のようなものです。これがどうして古牧温泉なのかと思ったのですが、テレビで放送していました。古牧だけではありません。他に28ケ所、超有名温泉みんな買い占めちゃったのです、ゴールドマンサックスが。

どうするかというと、従業員みんな首切っちゃってパートにして、腕利きのマネージャーを送り込み、部屋をヨーロッパ、アメリカ向きに整備しなおして、欧米からの観光客をワーツと呼ぼうという作戦なんですね。儲かるようにして高く売るのです。ゴールドマンサックスが経営するのではありません。いま赤字の会社を買い取って、儲かるように造り直してすぐに売っちゃうのです。これが投資銀行のやっていることです。確かに、いわれてみればそのとおりで、日本の温泉ほどいいものはありません。知らないだけで、こんないいものは世界中どこにもありません。だから日本の温泉の良さが分かったら、おそらくヨーロッパ、アメリカからごっそり観光客が来ると思います。そこにゴールドマンサックスが目をつけたのですね。そして近代経営やって外国人が来て楽しめるような設備に変えて、世界中にジャパニーズスパーなんていって売り出す気なのですね。ですから、そのうち皆さんも温泉にいらっしやるとみんな英語で案内され、アメリカのお湯の中に入ることになってしまいます。

 アッという間に日本はアメリカ資本に乗っ取られようとしています。去年のホリエモン合併もそうです。今年から商法改正(改悪)して、乗っ取りを認めるということになったのです。株の等価交換、面倒な仕組みですから詳しいことは申し上げませんが、アメリカ株1億ドル分と日本の株1億ドル分を、等価父換していい、こういっているんです。ところが、アメリカの株の値段が高いのです。ですから1億ドルといっても、株の数からすると、例えば千株位しかない。日本は株が安いですから、同じ1億ドルで1万株位あるのですね。そうすると、千株と1万株で取り替えますから、あっという間にアメリカは大株主になってしまう。この等価父換を認めると、日本の大企業全部乗っ取られてしまう。

 そこで、日本の優良企業が狙われています。超優良企業を株式等価交換で、簡単にアメリカが乗っ取ることができる。今年からそれが可能になるはずだったです。それで去年、実験をやったのですね。ホリエモンにやらせてみたのです。ホリエモンはアメリカのリーマン・ブラザースから借りてやったのです。で、出来そうだなと分かったので、アメリカはお金を引き上げてしまいました。ホリエモンに乗っ取られては困る、いずれ自分が乗っ取るのですからネ。最後の段階で資金引き上げましたたから、ホリエモン降りる外なかった、多分そういう仕組みだったのではないかと思います。

 今年から自由に、日本中の会社をアメリカが乗っ取れるはずだったのですが、あのホリエモン騒動のおかげで日本の大企業が震え上がり、政府に泣きついて、「なんとか商法改正を見送ってくれ」と。それで見送りになりました。ですから、ちょっと一息ついているのです。今年すぐ、乗っ取られるというわけではありません。でも、いつまでも見送りというわけにはいかないでしょう。2・3年後には解禁。そうなれば、日本はほぼアメリカ資本に支配される、ということになるでしょう。

 日本ですらそうなのですから、まして、フィリピンとかタイとかいう国はたまったものではありません。あっという間に乗っ取られてしまいます。アメリカに勝手に経済的属国にされてしまう。それに対して、いやそんなの困るから、アメリカ資本が自分の国の株を買うことを法律で禁止する、というようなことをやろうとすると、アメリカはそれを認めないのです。グローバリゼーションだから地球はは「一つ」だというのです。いくら規制緩和しても相手国が法律で規制してしまったら終わりです。ですから、自分の国だけ勝手に現制することは認めません、地球はひとつですよ、グローバリゼーションですよ、ときます。フメリカの大資本が地球上のどこの国でもアメリカ国内と同じ条件で商売できるようにする、これがグローバリゼーションです。いやだと断ると制裁を加えられます。

 クリントン大統領の時は経済的制裁だけですんだのですが、ブッシュになってから、軍事的制裁になりました。いうことを聞かないと軍事制裁だぞという、これがネオコンという人たちの主張です。イラクを見ればみな震え上がるでしょう。ですから、アメリカの言いなりにグローバリゼーションで国内マーケットを開放して、アメリカ資本に全部乗っ取られてしまう、というのがいま着々と進行しているのです。

《アメリカの孤立》

 そこでどうなったかというと、ヨーロッパと同じように、「そんなの困る。自分の国の経済の独立は自分たちで守りたい」という人たちが手を繋いで、「アメリカに支配され引きずり回されないように、防波堤を作ろう」という動きが始まりました。だいたい5・6年前からです。アセアン(ASEAN東南アジア諸国連合)の動きが始まりました。5つの国です。インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン。元来はアメリカが造らせた組織だったのですが、いつのまにか自主独立を目指す組織に成長しました。

 手を繋ぎ、アメリカに引きずり回されないように、アメリカの資本が勝手に入ってこないように、自分たちの経済は自分たちでやりましょう、と。ところが、ASEANが束になったってアメリカにはとてもかないません。そこで、知恵者がいました。アセアンだけではかなわないので、中国と手を繋いだのです。「アセアン、プラス中国で、アジアマーケットを作り、アメリカにかき回されないようにしよう」しようというのです。確かに、中国が入ったらアメリカはうかつに手が出せません。しかし中国だけ入れると、反米色があまりにも露骨ですから、「アセアン、プラス・スリーでいきましょう。アセアン+日本+韓国+中国、でいきましょう」ということになります。日本はアメリカの51番目の州だといわれているのですから、日本が入れば、アメリカも安心します。

 EUのように、アセアン+スリーで、自分たちの経済は自分たちでやれるように、アメリカに引きずり回されないような自立したアジアマーケットを形成することが目標です

 ただひとつ、日本が具合が悪いのです。日本はそのスリーに入っているのですが、(アセアンの会議に)行く度に「アメリカも入れろ、アメリカも入れろ」というのです。アセアン諸国はアメリカから自立するために作っているのですから、「アメリカを入れろ」といわれたんじゃあ困るので、結局日本は棚上げになってしまいます。実際にはアセアン+中国で、経済交流が進んでいます。いずれ2010年には、東アジア共同体・EACというものを立ち上げる、という動きになっています。

 そうなってくると韓国が困りました。日本・アメリカ側につくのか、中国・アセアン側につくのかで、2・3年前から中国側に大きく傾いています。留学生の数を見ると分かります。中国の北京大学には世界中の留学生が集まります。21世紀は中国と商売しなければメシが食えなくなることが分かっていますから、将釆、中国語がしゃべれる人が自国のリーダーになり、中国の指導者に友達がいないと困ります。それには北京大学に留学するのが一番いいのです。あそこはエリート養成学校です。この前行った時聞いてみたのですが、入学試験競争率5千倍だそうです。超難関です。大学の構内を歩いて見たのですが、広い敷地に6階建てのアパートが36棟ぐらい建っていて、みな学生寮です。全寮制。そばに教職員住宅があって、朝から晩まで共に暮らしながら勉強しています。授業は朝7時からです。ものすごく勤勉に勉強しています。

35年間私は大学の教員でしたが、愛すべき怠け者の学生諸君を教えてきたわが身としては、「あ、これはかなわないなァ、20年もしたら──」と思いました。向こうは国の総力を上げて次の時代の指導者を養成しているのです。日本はもう全然、ニートとかフリーターとかいって、若者の気迫がまるでレベルが違います。これは置いていかれるな、という気持ちになりました。このように世界中の国が、いま一流の学生を北京大学に送り込んでいるのですが、去年、北京大学留学生の中で一番数が多いのが韓国なのです。

 おととしまで韓国の学生は殆どアメリカヘ行っていました。去年あたりから中国へ変わったようです。つまり韓国は、21世紀の自国は、アメリカ・日本ではなく、中国・アセアンと組むことで繁栄を図りたい、と向きを変えたということです。

 それに拍車をかけたのが小泉首相の靖国参拝。これで韓国は怒っちゃってあちらを向いた。そうなると、アセアン、中国、韓国と繋がって、日本だけはずされてしまった、という状況がいま生まれつつあります。

 さらに中国は、数年前からいま、「ふりん政策」を国の方針としています。フリンといっても男女の不倫ではありません。富、隣。隣の国を富ます、隣の国を豊かにする──富隣政策です。隣の国と仲良くする。中国だけ儲けたのでは相手に恨まれてしまいます。英語では「ウィン、ウィン」(win-win)というようです。どっちも勝つ、中国も儲けるけど相手も儲けるような関係を必ず作っておく、ということが基本政策です。

 つまりアメリカは、やっとソ連を倒したと思ったら、今度は中国が出てきたのですから、中国を目の敵にしているのは当然です。中国にすれば、アメリカにやられないためには、単独では対抗できませんから、周りの国と手をつなぐ、ということです。

 アメリカは修正資本主義を止めて自由競争の資本主義に戻りました。その結果大企業・大資本は野放しになりました。そのためにアジアにそっぽを向かれることになりました。アメリカにはついていけない。アメリカに勝手にされては困る。もちろんアメリカと喧嘩をしては駄目ですが、自分の国は自分の国でやれるようにしなければならない──、というふうに変わったのです。

 そして最後に、3年前から南米が変わりました。ようやく日本でも報道されるようになりましたからご存じと思います。ただ日本のマスコミはちょっとしか書きませんから、気づいておられない方もおありかと思います。南米がものすごい勢いでアメリカ離れを始めたのです。

 今まで200年、南米はアメリカの裏庭といわれていました。アメリカはやりたい放題やっていました。チリは世界一の銅の産出国ですが、このチリの銅はすべて、アナコンダというアメリカの銅会社が一手で採掘していました。だからいくら掘ってもチリは豊かにならない。アメリカのアナコンダだけが儲かるのです。

 ブラジルは世界一の鉄の産地です。これもみな掘っているのは欧米の会社で、いくら掘ってもブラジルは豊かにならない。ベネズエラは世界第五位の産油国です。これもみなアメリカの石油資本が持っていく。

 こういう国はこれまで軍事独裁政権でした。政治家は、自分の国の資源をアメリカに売り渡し、自国の国民の反発は力で抑えつけ、莫大なリベートを貰って自分たちだけベラボウな贅沢をしてきました。これがアメリカと南米のパターンだったのです。

 それが、3年ほど前から、「おかしいではないか。やっぱりベネズエラの石油はベネズエラ人のものだ。石油を掘ったら、ベネズエラが豊かにならないとおかしいではないか。いくら掘ってもアメリカだけ儲けるのはおかしい。石油をアメリカの石油会社から取り上げて、ベネズエラで掘ることにしよう。国有化しよう」というような政策を訴える大統領が、当選するようになりまし。この3年間で、南アメリカは80%が、このような自主独立派の大統領になりました。アメリカ資本に任せず、自国の経済は自分でやろうという政策を掲げた大統領が、次々と当選したのです。

 いまでは、南アメリカでアリカの言いなりというのは、多分コロンビアしかないと思います。あとは殆どみな、自分の国は自分でやりましょというふうに変わってきました。ベネズエラのウゴ・チャベスという人がそのチャンピオンです。ご存じですね、時の人です。アメリカはそのチャベスの当選を必死になって妨害したのですが、結局ダメでした。チャベスが圧倒的多数で選出されました。その彼の言い分がふるっているのです。

 「失礼にならないようにアメリカから遠ざかりましょう」というのです。いきなり遠ざかったのではゴツンとやられますから、アメリカを怒らせないように、喧嘩しないように、少しずつ「小笠原流」で遠ざかって自主独立に向かいましょうというのです。

 これがいま世界の合言葉です。「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる。」日本もそうしなければいけない、と私は思っているのですが。絶対にやりません。

 こうやってアメリカは、ソ連や東ドイツがなくなってから、修正資本主義をやめて、いまの言葉でいえば「新自由主義」という仕組みに代わりました。日本はそれに右ならえしたのです。いま申し上げたように、このアメリカの新自由主義経済に無条件で追随しているのは、日本しかありません。あとはみな、「失礼にならないように」距離をおきました。

日本だけが無条件でついていきました。だから「ポチ」だといわれるのですネ、確かにポチと言われてもしょうがないほど、無条件でついていきます。それは恥ずかしいことですが、日本が追随していく。これが構造改革なのです。修正資本主義経済から新自由主義経済に変わるということです。簡単にいえば、弱い人の面倒を政府が見るような仕組みから、もう弱い人の面倒は見ませんという仕組みに、変わっていく──。これが構造改革です。

 だから、社会保障はどんどん悪くなる。自由競争で勝ち組と負け組がある。中には1千万ぐらいのマンション買って落ち着いているのもいる。片方には、国民健康保険料さえ払えなくて医者にも行けない。そういう人がもう全国で膨大な人数出てきている。まさに格差社会です。

 どんどんその格差が広がっています。金持ちからお金を取って弱い人の面倒を見る、というのが修正資本主義なのですが、それを止めてしまいました。野放しなのです。強い人はますます強くなり、弱いものは負けたら自己責任なんですよ。こういう仕組みにいま変わったのですね。

 それがいいか悪いか、止むを得ないのかどうかは、いろいろな立場によって考えが違うのですが、事実はそうなったのです。

 しかしヨーロッパは別の道をとっています。このように別の道もありうるというのも事実なのです。ヨーロッパのように社会保障を止めない資本主義もあり得るのです。

 日本の場合、アメリカほど徹底していませんが、流れとしては「政府はもう弱い人の面倒は見ません」、という方向に大きく動いています。


《憲法改悪の要求》

 こうして、アメリカは新自由主義経済で自国の企業を野放しにして、それを世界中に押しつけようとしたのですが、意外に抵抗が大きかった。ヨーロッパはいうことを聞かない。アジアも聞かない、南米も聞かない。これでは困るので力づくで押しつける。こういうことになるのですね。力づくで押しつける時に、最大の目標・ターゲットはもちろん中国です。やっとソ連を倒して、21世紀はアメリカが王様になれると思ったら、中国が巨大な国になってきて、アレリカの前に立ふさがっいます。このままではアメリカは王様ではいられません。中国を抑え込むことが21世紀へ向けてのアメリカの最大の長期的課題になっています。しかし戦争はできません。中国と戦争したのでは共倒れになります。唯一の道はエネルギーを抑えることです。

 ネオコンという人たちの書いた文章を読むと、非常にはっきり書いてあります。21世紀にアメリカが世界の支配権を握るには、中近東の石油を抑えなければならないというのです。中国は石油の自給ができません。どんどん石油を輸入していますが、殆どいま中近東から輸入しています。アメリカが中近東の石油を抑えれば、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなる。当然でしょうね。

 世界一の産油国サウジ・アラビアはすでにアメリカ側の国です。そこで第二の産油国であるイラクをアメリカは分捕りたいのですが、その理由がありません。そこでアメリカは「大量破壊兵器、テロ応援」という嘘をつきました。プッシュ大統領も、ついにウソであったことを認めました。

 ではなぜイラク戦争をやったのか。本当の理由はまだ公表されていません。しかしネオコンという人たちの文章を読むと、明らかに「石油を抑える。抑えてしまえば中国は言うことを聞かざるをえない」。ここに本当の理由があったことは明白です。そうだとすれば、恐ろしい話ですが、(次に)絶対にイランが狙われます。

 世界第1の産油国サウジアラビアは、昔からアメリカの同盟国です。第2位のイラクは抑えてしまいました。そしてイランは第3位の産油国です。ここを放っておいたのでは意味がないのです。中国はいくらでもイランから石油の輸入ができます。どうしてもイランまで抑えなければならないというのは、アメリカでは、いわば常識です。どんな新聞雑誌でも次はイランだということが堂々と語られています。

 ライス国務長官も3日前、「今イランに対するは軍事力行使の予定はない」と言っていました。「今は」です。イランは核開発やっているというのが理由です。たしかに妙な国ですが、しかし別に悪い国ではありません。あのあたりでは1番民主的な国です。曲がりなりにも選挙で大統領を選んでいますから。女性はみな顔を出していますし、大学へもいっています。イランは近代化した国なのです。サウジアラビアなどの国に比べたら、ずっと民主的な近代国家です。イスラム教のお妨さんが、選挙で選ばれた大統領より偉い、というのだけが変ですが、全員がイスラムですから、他国がとやかく言うことではないです。

 ですから、イランが悪魔の国というのは嘘なのです。イラクがそういわれたのも同じで、要するに悪魔の国と誤解させて、戦争しかけてもやむを得ないと思わせるための宣伝が行われているのです。

 イランはイランで、自分で自分他ちの国を近代化していけばいいのであって、核兵器持つなといっても、隣のパキスタンもインドも持っているのです。こちらのイスラエルもです。イランだけ持つなといっても、聞くわけありません。イランに持たせたくないのなら、「俺も止めるからあんたも」と言わなければなりません。「俺は持っている。お前だけ止めろ」と言ったってイランが聞くわけありません。そんな理屈が通るはずがないのです。実に馬鹿な理屈です。

本当にイラクに核開発をやめさせたいのなら、イギリスもフランスもアメリカも 「先ず自分が止める、だからお前も止めろ」と言うしかありません。お前だけ持つなと言って、聞くと思う方がどうかしています。核開発は現在の大国の論理では抑えられません。イランに言わせれば、「イラクがなぜあんなに簡単に戦争しかけられたかといえば、核兵器を持っていなかったからだ。持っていたら恐ろしくてとても戦争なんか仕掛けられない」ということになります。だからイランはいま核開発を急いでいるのです。核兵器を持たないとアメリカに攻められるから。そう思い込んでいるのです。

 そう思わせるようなことをアメリカはやってきたのですから、イランに核兵器開発を止めさせるためには、イラクから撤収して、中東の平和は中東に任せる、という姿勢を示すしかありません。自分がイラクを分捕って居座ったままで、イスラエルやパキスタンやインドの核兵器には文句をいわずイランにだけ、というのは通じない理屈です。実にゆがんだ国際常識というものが罷り通っている、と思います。

 もしアメリカがイランまで分捕ってしまえば、サウジアラビア、イラン、イラクと合わせて、世界の石油の70%ぐらいになるはずですから、中国はアメリカのいうことを聞かざるをえなくなります。だからつぎはイランだというのが、ネオコンの論理です。

 ただ問題は、イランに戦争を仕掛けるとしても単独ではできなません。兵隊がたりない。徴兵制ではなく志願兵制度ですから。いま、ありったけの兵隊さんがイラクに行っています。あれ以上いないのです。だからハリケーンが来ても出せなかったのですね。そうすると、イランに出す兵隊なんていないのです。そこで、アメリカの右翼新聞の社説など、堂々と書いています。「イラクにいるアメリカ軍でイランを乗っ取れ。カラッポになったイラクの治安維持は、日本にやらせろ」と。
 アメリカの論理から言えばそうなるのでしょう。自衛隊にイラクの治安維持をといいますが、実際は内乱状態ですから、今も毎日アメリカ兵は毎日5人位殺されています。そんなこと引き受けたら、自衛隊員何人死ぬか分かりません。第一そんなことは、憲法9条があるかぎりできないのです、絶対に。憲法があるおかげで、自衛隊はイラクにいますけれども、ピストル1発撃つことができないのです。憲法9条第2項というのがあるのです。自衛隊は戦力ではない・交戦権はないとなっていますから、不可能なのです。だから給水設備備を作るとか、学校修理とか、そういうことしか出来ません。これじゃあアメリカから見れば役に立たないのです。


《平和憲法こそ 日本生存の大前提》

 そこで、「9条2項を変えて、戦争ができる自衛隊になってくれ」というのがアメリカの強い要求なのです。みんな分かっています。言わないだけです。日本の新聞記者も知っています。しかし、「9条変えろ」がアメリカからの圧力、と書くと首になるから書かないだけです。でも誰も知っています。アメリカのに戦争に参加しなさい、という強い圧力がかかっているのです。

 ここのところをよく見極めておくことが必要です、「9条を守る」ということは、「アメリカの言いなりにならぬ」ということと一つ、なのです。

 アメリカと喧嘩しては駄目ですから、「失礼にならないようにアメリカから遠ざかる」のが何よりも大切です。仲良くするけれども言いなりにはならない、ということです。ところが、憲法が危ないという、この危機的な状況にもかかわらず、国内で労働運動が弱体化していますから、ストライキも起きない。大きなデモも起きない。大反対運動も起きない──。という状況です。

 ではもう駄目なのでしょうか。そうではないと思います。それには日本の国内だけではなく、世界に目を向ける、アジアに目を向けるこちとが必要のです。ご存じのように、これからの日本は、中国と商売せずには、生きていけなくなりま。いま、大企業だけですけど、多少景気がよくなってきています。全部中国への輸出で持ち直したのです。中国マーケットがなくなったら日本経済はおしまいだ、ということは誰も分かってきています。

 お手元の資料の中の(貿易額の)丸い円グラフは、2003年のもので少し古いのですが、アメリカ20.5%、アジア全体で44.7%、つまり日本にとって一番大事な商売の相手は、アメリカではなくてアジアなのです。

 アジアと仲良くしなかったら、経済が成り立たないところへ、いま既にさしかかっているのです。左隣の棒グラフは2004年ですが、左上から右に折れ線がずうっと下がってくる。これが日本とアメリカの貿易です。点線で右へずうっと上がっていくのが中国との貿易。遂に去年(2つの折れ線が)交差し、中国との貿易の方がアメリカとの貿易額より多くなりました。しかも鋏状に交差していますから、今後この2つは開く一方になってきています。

 つまり、あと2・3年もすれば、日本は中国との商売なしには生きていけない、ということが国民の常識になるということです。いま既に、中国を含めたアジアが、日本の一番大事なお客さんなんです。仲良くしなければいけません。一番大切なお客さんの横っ面ひっぱたいたんじゃ商売は成り立ちません。

 靖国参拝などというものは、一番大事なお客さんの横面ひっぱたくと同じことなのですから、個人の信念とは別の問題です。小泉首相は総理大臣なのですから、個人の心情とは別に日本の国全体の利益を考えて行動しなければいけません。それは総理大臣の責任だと思います。その意味でアジアと仲良ぐできるような振舞いをしてもらわなければ困るのです。

 もう一つ。アメリカとの商売はこれからどんどん縮小していきます。それは、ドルというものの値打ちがどんどん下がっていくからです。これはもう避けられません。

 昔はドルは純金だったのです。1971年まで、35ドルで純金1オンスと取り換えてくれました。だからドルは紙屑ではありませんでした。本当の金だったのです。

 われわれのお札はみな紙屑です。1万円なんて新しくて随分きれいになりましたけど、綺麗にしただけちょっとお金がかかって、印刷費に1枚27円とかかかると聞きました。27円の紙がなぜ1万円なのか。これは手品みたいなものです。あれが5枚もあるとなかなか気が大きくなるのですが、本当は135円しかないのです。それが5万円になるのは、法律で決めているのです。日銀法という法律で、こういう模様のこういう紙質のこういう紙切れは1万円、と決められている。だから、あれを1万円で受け取らないと刑務所に入れられます。法律で決まっているからです。ですから日本の法律の及ぶ範囲でだけ、あれは1万円なのです。その外へ出ると27円に戻ってしまいます。

 金と取り換わらないお札というのは、簡単にいえばその国の中でしか通用しません。他の国へ行ったら、その国の紙屑と取り換えなければ通用しません。ところが、ドルだけは世界で通用しました。純金だからです。

 ところが、1971年にアメリカはドルを金と取り換える能力を失いました。ベトナム戦争という馬鹿な戦争をやって莫大な軍事費を使ったのです。背に腹は代えられなくてお札を印刷し、航空母艦を造ったりミサイル、ジェット機を作ったりしたのです。そのために、手持ちの金より沢山のお札を印刷しちゃったのです。

 その結果、アメリカは、ドルを金と取り換える能力を失ったのです。そこで、71年8月15日、ニクソン声明が出されました。「金、ドル交換停止声明」です。あの瞬間にドルも紙屑になったのです。ドルが紙屑になったということは、ドルがアメリカの国内通貨になったということです。

 ところが、問題はそれ以後なのです。世界で相変わらずドルが適用したのです。皆さんも海外旅行へ行かれる時は、大体ドルを持って行かれますね。どこの国へ行っても大丈夫なのです。金と取り換えられないお札が何故世界で適用するかは本当に不思議で、経済学者にとって最大の難問なのです。いろんな人がいろんな答を言っていますけど、あらゆる答に共通しているのは、ひとつは「アメリカの力の反映」だから、ということです。

 つまり、日本が自動車を作ってアメリカヘ売ります、ドルを貰いますネ。日本は損をしているのです。自動車という貴重なな物質がアメリカへ行って、紙屑が返ってくるのですから。物が減ってお札だけ増えると必ずバブルになります。

 バブルの犯人はそこにあるのです。日本が輸出し過ぎて貿易黒字を作り過ぎているのです。だから日本は、アメリカに自動車を売ったら、「純金で払ってください」と言わなければなりません。ところがそう言うと、ジロッと睨まれてお預けになってしまいます。日本には米軍が5万人います。「アメリカのドルを受け取らないとは、そんな失礼なこと言うなら、在日米軍クーデター起こしますよ」、これで終わりなのです。黙って受け取ってしまう。だから日本は無限に物を提供し、無限に紙屑をもらう。こうしていくら働いても日本人の生活はよくならないのです。しかもその紙屑でアメリカの国債を買っています。アメリカに物を売って、払ってもらった代金をアメリカに貸している。言ってみればツケで輸出しているようなものです、現実に。アメリカにいくら輸出しても日本は豊かにならない仕組みになつています。

 2週間前に『黒字貿易亡国論』という本が出ました。有名な格付け会社の社長さんですが、「貿易黒字を作るから日本は駄目なのだ」、ということを詳しく論じたたいへん面白い(文芸春秋社の)本です。確かにそうだと思います。だからドルは、本当は受取りたくないのです。みんな紙屑なんです。だけど受け取らないと睨まれる。アメリカの軍事力が背景にあるのです。

 その力をバックにして、紙切れのお札を世界に通用させている。例えていえば──餓鬼大将が画用紙に絵をかき1万円と書いて鋏で切り、これ1万円だからお前のファミコンよこせ、とこれを取り上げる──のと同じです。いやだと言ったらぶん殴るのです。怖いから黙って渡して紙屑もらうことになります。その紙屑で、他の人から取り上げればよいのです。「お前のバイクよこせ、よこさなかったらいいつける」。「あの人、あんたの紙屑受け取らない」、するとガキ大将が釆て、ゴツンとやってくれる──。餓鬼大将の力の及ぶ範囲ではそれが通用するのです。

露骨にいえば、ドルがいま世界に適用しているのは、そういう仕組みが一つあります。

 もう一つは、ソ連の存在です。もし紙屑だからアメリカのドルを受け取らないといったら、アメリカ経済は潰れます。アメリカが潰れたらソ連が喜ぶ。だから紙屑と分かっていても受け取ってきた。ソ連に勝たれては困るから──。

 これも確かに一理あります。ということは、ソ連がいなくなって、紙屑は紙屑だということがはっきりしてきたのです。今まではソ連がいるために、紙屑なのに金のように適用したが、今や「王様は裸だ」というのと同じで、「ドルは紙屑だ」といっても構わない時代です。

 ともかくドルが危ないのです。私が言ってもなかなか信用してもらえませんが、経済誌『エコノミスト』、一流企業のサラリーマンなら必ず読んでいる雑誌すが、これの去年9月号が中国“元”の特集でした。その真ん中へんに「プラザ合意20年」という対談がありました。その中で、榊原英資さんは「5年以内にドル暴落」と言っています。

 榊原さんは大蔵省の元高級官僚で日米為替交渉の責任者を10年やりました。円・ドル問題の最高責任者だった人です。「ミスター円」といわれていました。通貨問題に最も詳しい現場の責任者です。停年で大蔵省をやめて今は慶應大学の先生になっています。この人が「5年以内にドルが暴落する」、つまりドルが紙屑だということが明らかになる日が近いと言っているのです。

 ソ連がいる間は隠されていたのですが、いまはもう、ドルは紙屑だから受取りたくないという人たちが増えてきています。これまでは世界通貨はドルしかなかったので、受け取らなければ商売ができなかったのですが、今ではユーロという代わりが出来てしまいました。ドルでなくてユーロで取引する国が増えてきています。そしてユーロの方が下がりにくい仕組みになっています。ドルは下がるのです。

 なにしろアメリカは、永いことドルが世界通貨ということに慣れてきました。だから自動車が欲しければ日本から自動車買って、アメリカは輪転機を回せばよいのです。紙とインクがあればいいのですから。ほかの国はこんなことできません。自動車が欲しければ、一生懸命働いて何か輸出し、その代金で輸入しなければならないのです。アメリカ以外の国は全部そうやっているのです。

 輸入は輸出と一緒です。輸入するためには輸出しなければなりません。ところがアメリカだけは輸出しないで輸入ができるのです。ドルという紙切れが世界通貨ですから。極端に言えば、欲しい自動車や石油を日本やアフリカなどから買って、紙とインクで支払う。実際そうして世界の富がアメリカに集まったわけです。

 71年以降の30年間、この仕組みのために、世界中にドルが溢れ出ました。ドルがどんどん増えますから、当然値打が下がります。こうしてドル下落傾向。(資料の一番下のグラフがそうです。円が上がっていく様子、為替取引だから短期的には上下しますが、長期的には間違いなく円高。ドルがドンドン下がるのは確かです。)これがあるところまでいくと、ガクッと下がります。

 あるところまでいくと、「ドルは信用できない、下がる通貨は持っていたくない」となります。ですからドルを受け取らない、ユーロか何か、別な、下落しない通貨でなければ受け取らないということが出てくる。そうなるとドルは暴落します──。榊原氏がそういっているのです。

 ヨーロッパはユーロでいくでしょう。アジア経済圏はなんといったって元です、中国の。中国は賢いですから、元を押しつけないで、何かアジアの新しい通貨を作るかもしれません。しかし元が中心になることは間違いないでしょう。ドルはアメリカでしか使われなくなる。そうすると、今まで全世界で使われていたドルが、みんなアメリカに集まって来るわけですから、アジア、ヨーロッパで使われいていたドルがみな戻ってきて、簡単にいえばドルの値打が3分の1に下がることになります。

 アメリカの生活は大きく収縮します。一家で3台自動車持っていた家は1台に。1台持っていた家は止めなくればならなくなる、ということです。

 アメリカ経済の収縮。これは大変恐ろしい話なのです。世界経済が大きく収縮し、日本経済は大きな打撃を受けます。しかし避けられない動きなのです。いつのことか分からないが、そう遠くない将来にドルの信用がドンと落ちていく。結果として日本がアメリカにだけ頼っていたら、大変なことになります。

 いまのうちに、アメリカに輸出してドルをもらったらユーロに代えておいた方がいい。ユーロの方は下がらないからです。EUという所は、国家財政が赤字だと加盟できないことになっています。赤字だと穴埋めにお札を出すので乱発ということになって下がるのです。だからユーロは一応下がらない仕組みになっています。乱発できないようになっているのです。ドルは短期的に持つのはかまわないが、3年、4年と長期的に持っていると下がってしまいます。それならユーロにしておいた方がいいとか、これから生まれるかもしれないアジア通貨にしておいた方がよいとかいうことになります。世界の大企業や国家が、決済のために多額のドルを持っていますが、これがユーロに切り替えられるとなると、ドルはもう世界通貨ではなくなります。

 そうなると、アメリカだけに依存している国は、大変苦しくなります。21世紀の日本を考えた時、アメリカと仲良くするのは大切ですが、しかしアメリカ一辺倒では駄目な時代になっているのです。アジアと仲良くしなければいけません。

 しかしアジアと仲良くするのには、無条件ではできません。なぜなら、60年前、アジアに戦争を仕掛けて大変な迷惑をかけた。その後始末がちゃんとできていないのです。仲良くするするためには、60年前のマイナスを埋めるところから始めなければいけません。別に難しいことではないのです。「あの時はごめんなさい。2度とやりませんから、勘弁してください」。これで済むわけです。

 問題は、「2度とやりません」が、信用してもらえるかどうかです。信用してもらうための最大の決め手が「憲法第9条」です。憲法9条第1項、第2項がある限り、日本は2度と戦争はできません。イラクの状態を見ても、自衛隊は鉄砲一発撃てない。(世界中)みんなが見ています。この憲法9条第1、第2項がある限り、日本は戦争はできません。だから安心して日本と付き合うのです。

 もし日本が憲法9条を変えて、もう1回戦争やりますということになったら、アジアの国々は日本を警戒して、日本との付き合いが薄くなってしまいます。いま既にそうなりつつあります。小泉首相は靖国に何度も行く。自民党は憲法9条を変えることを決め、改憲構想まで発表した。アジアの国々は用心します。「そういう国とは、あまり深入りしたくない」。

 小泉首相は「政冷、経熱」でいいじゃないか、といいます。政治は冷たくても経済では熱い関係というのでしょうが、そんなことはできません。中国と日本の経済関係はじわっと縮小しています。統計でもそれははっきり出ている。

 おととしまで中国の貿易のトップはアメリカでした。次が日本、3位はEU。これがひっくり返ってしまいました。去年はトップはEU、2位アメリカ、3位日本です。明らかに中国は日本との商売を少しずつ縮小させている。その分EUに振り替えています。

 去年5月、ショッキングなことがありました。北京・上海新幹線という大計画をEUに取られました。北京〜上海って何キロあるのでしょう。日本の本州より長いのではないでしょうか。このとてつもない計画があって、去年、まだ予備調査の段階すが、日本は負けました。ドイツ、フランスの連合に取られました。予備調査で取られたということは、本工事は駄目ということです。中国にすれば、日本にやらせるのが一番便利なのです。近いですし、新幹線技術も進んでいます。まだ1度も大事故を起こしたことがありません。ドイツもフランスも、1回ずつ大事故を起こしたことがあります。技術からいっても資本からいっても、日本にやらせれば一番いいのに、日本が負けました。明らかに政治的意図が働いたと思われます。日本との関係を深くしたくない。いざという時、いつでも切れるようにしておく。いざというとき、切れないようでは困る。そういうことではないでしょうか。

 いまのままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。私は長島さんをよく思い出します。後楽園での引退試合の時、最後に「読売ジャイアンツは永久に不滅です」といったのです。永久に不滅どころか、去年のジャイアンツのサマといったらもう、見ていられない。アメリカもそうなるのではないでしょうか。小泉首相は「アメリカは永久に不滅です」と、いまもいっているのですが、そうではないのではないでしょうか。

 アメリカにさえ付いていれば、絶対大丈夫という時代は終わったのです。アメリカとも仲良くしなければいけませんが、しかしアジアとも仲良くしなければいけない、そういう時代がいま来ているのです。仲良くするのには、憲法9条を守ることが大前提です。これを止めてしまったら、アジアとは仲良くできません。

 憲法9条は、日本にとって“命綱”です。いままでは、憲法9条というと、「理想に過ぎない。現実は9条で飯食えないよ」という人が多く、中には鼻で笑う人もいました。しかしいまは逆です。9条でこそ食える。9条を変えたら、21世紀日本の経済は危ないのです。

 憲法9条を守ってこそ、この世紀の日本とアジアとの友好関係を守り、日本も安心して生きていけるのです。こういう世の中をつくる大前提が憲法9条です。憲法9条は美しいだけではなく、現実に儲かるものでもあります。そのことがやっと分かってきました。

 奥田経団連会長は、去年までは小泉首相を応援して靖国参拝も賛成だったのですが、そんなこといってたらトヨタは中国で売れなくなります。そこで今年の正月の挨拶でついに、「中国との関係を大事にしてほしい」と、向きが変わりました。
 財界が、中国と仲良くしなければ自分たちは商売ができない、となってくれば、日本の政治の向きも変わるだろうと思います。あと3年たてば多分、これは日本の国民の常識になってきます。中国と仲良くしないと経済が駄目になる。それは中国のいいなりになることではないのです。良くないことはきちんという。だけど敵にするのではなく、仲良くする。でなければ、日本の経済は成り立たない。これがみんなの常識になってくるでしょう。

 これまで60年、アメリカベったりだったから、アメリカから離れたら生きていけないと皆思ってきました。しかし現実の数字はそうでなくなっています。一番大事な経済の相手は、もうアメリカではなくアジアなのです。これに気づくのにあと2・3年かかるでしょう。これが世論になれば、もう、憲法を変えるなどということは、絶対にできません。

 しかし、この3年の間に、国民の世論がそのように変わる前に、憲法が変えられてしまったら、どうにもなりません。

 あと3年、必死の思いでがんばって、子供たちに平和な日本を残してやるのが、私たちの務めだと思います。そう思って、私も必死になってかけ回っています。あと3年ぐらいはまだ生きていけるだろうから、なんとしても3年間は9条を守るために全力をつくしたいと決心しています。

 ありがたいことに、9条を変えるには国民投票が必要です。国会で決めただけでは変えられません。国民投票で過半数をとらないと、憲9条は変えられないのです。逆にいえば、これによってこちらが憲法9条を守る署名を国民の過半数集めてしまえばいいことになります。住民の過半数の「9条を守る」署名を3年間で集めてしまう。そうすればもう、変えることは不可能になります。

 そうすれば、子供たちに憲法9条のある日本を残してやれます。2度とアジアと戦争する国にならないようにして、そしてもし長生きできれば、新自由主義という方向、つまりアメリカ言いなりではなく、もっと自主的な経済ができるように、せめてヨーロッパのような修正資本主義、ルールのある資本主義の仕組みにもう一度戻すこともできるでしょう。

 日本中で、飢えている人、因っている人、貧しい人が、それでも人間らしく生きていけるような、最低限の保障ができる、生きる希望が出る──。そういう社会にすることが大切なのだ、と思います。これは長期的展望です。簡単にはできません。一度、新自由主義になってしまったので、10年位かかるでしょう。国民が賢くなって、正しい要求を政府につきつけていかなければいけません。その中心になる労働運動の再建が必要です。

 結局国民が主権者なんですから、国民の願いがかなうような、そういう日本に作り替えていきたいなと、そういう道を進んでいきたいなと思います。

 鋸南町は合併を拒否なさったというので、日本でも有数な自覚的な町といえます。合併するとまず住民自治がダメになります。大きくなるということは、住民自治が駄目になることでもあります。住民が主人公になる町こそ大切。ぜひこの美しい山と海と禄のある町で、1人1人が主人公であるような地域共同体というものを、みんなが助け合える町になることを私も希望して、講演を終わらせていただきます。
http://kyonannet.awa.or.jp/mikuni/siryo/2006/kawabata-kouen060114.htm
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/809.html#c79

[番外地12] 私は、石破茂総理大臣を、断固支持し、徹底擁護する。
私は、石破茂総理大臣を、断固支持し、徹底擁護する。
石破茂総理総裁の国民的人気が、イマイチだそうであるが、私はそうは思わない。それは、ネットウヨの馬鹿どもの願望を込めたバカ騒ぎにすぎない。昨日は、隣町に住む後期高齢者と、昼間から、鳥刺しと薩摩揚げを肴に、焼酎と缶ビールで、酒盛りをして盛り上がったが、石破茂の悪口は、一言も出なかった。終始、石破茂の奥さんは、格好いいね、可愛いね、慶応大学法学部の同級生だってね、という話ばかりだった。

もちろん、石破茂が、反安倍、反アベノミクスで、苦節10年を貫いたということを、高く評価したことは言うまでもない。都市部のネットウヨのジーサン、バーサンたちとは、見る目が違うのだ。

私は、石破茂に《長期政権》を望まない。《長期政権》とは、小泉純一郎政権や安倍晋三政権が象徴するように、《従米政権》《植民地主義政権》《奴隷従属政権》の別名である。米国の大統領のケツの穴を舐めるのが、《長期政権》の秘密である。岸田政権が、支持率急落により政権崩壊に至ったのは、その無様な姿が、国民の眼に、明らかになったからだ。

ここ10年近く、石破茂は、自民党政治家としては、実質的に《生き埋め》(江藤淳)にされて来た。死んだも同然であった。石破派なるものも、解体に追い込められ、孤立無援の一匹狼として、どうにか生き延びて来たように思われる。石破茂には、《後ろから鉄砲を撃つ男》という誹謗中傷が、自民党議員たちから、投げ釣られて来た。安倍一強時代という特殊な政治構造の中で、石破茂だけが、《安倍批判》という批判精神を捨てることなく、堅持してきたからだろう。そういう、もうほとんど《死に体》に近かった石破茂が、いくつかの偶然や異変や幸運が重なったとはいえ、生き返り、総理総裁の椅子を手に入れた。

石破内閣の人事は、《論功行賞》の気配が濃厚だという人も少なくないが、いいじゃないか、《論功行賞》でも。特に、総務大臣に就任した村上誠一郎には感動した。村上誠一郎については、『月刊日本』にもしばしば登場するので、よく知っている。しかし、政治力学的には、もう死んだ人と思っていた。石破茂の不屈な《政治的根性》を感じる。安倍晋三を《国賊》と呼んだ村上誠一郎。その村上誠一郎を、あえて総務大臣のポストに起用する。私は、これは、石破茂の玉砕覚悟の人事ではないかと思う。

今の自民党政治家は、安倍長期政権時代に当選して来たイエスマンばかりである。石破茂は、地方で人気があると言われていたが、よくも生き返ったものである。石破茂は、長期政権など望む必要はない。総理総裁の椅子に座れただけでも、充分だろう。石破茂総裁誕生の瞬間、石破夫人の《驚き》と《喜び》の表情を見れただけでも、私は、満足だ。これが政治なのか。

- 山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』
https://yamazakikoutarou.hatenadiary.com/entry/20241005/1728122416

▲△▽▼

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https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

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https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

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http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/235.html
[番外地12] 私は、石破茂総理大臣を、断固支持し、徹底擁護する。 中川隆
1. 中川隆[-8869] koaQ7Jey 2024年10月11日 11:01:57 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[15]
<■61行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
私は、石破茂総理大臣を、断固支持し、徹底擁護する。
石破茂総理総裁の国民的人気が、イマイチだそうであるが、私はそうは思わない。それは、ネットウヨの馬鹿どもの願望を込めたバカ騒ぎにすぎない。昨日は、隣町に住む後期高齢者と、昼間から、鳥刺しと薩摩揚げを肴に、焼酎と缶ビールで、酒盛りをして盛り上がったが、石破茂の悪口は、一言も出なかった。終始、石破茂の奥さんは、格好いいね、可愛いね、慶応大学法学部の同級生だってね、という話ばかりだった。

もちろん、石破茂が、反安倍、反アベノミクスで、苦節10年を貫いたということを、高く評価したことは言うまでもない。都市部のネットウヨのジーサン、バーサンたちとは、見る目が違うのだ。

私は、石破茂に《長期政権》を望まない。《長期政権》とは、小泉純一郎政権や安倍晋三政権が象徴するように、《従米政権》《植民地主義政権》《奴隷従属政権》の別名である。米国の大統領のケツの穴を舐めるのが、《長期政権》の秘密である。岸田政権が、支持率急落により政権崩壊に至ったのは、その無様な姿が、国民の眼に、明らかになったからだ。

ここ10年近く、石破茂は、自民党政治家としては、実質的に《生き埋め》(江藤淳)にされて来た。死んだも同然であった。石破派なるものも、解体に追い込められ、孤立無援の一匹狼として、どうにか生き延びて来たように思われる。石破茂には、《後ろから鉄砲を撃つ男》という誹謗中傷が、自民党議員たちから、投げ釣られて来た。安倍一強時代という特殊な政治構造の中で、石破茂だけが、《安倍批判》という批判精神を捨てることなく、堅持してきたからだろう。そういう、もうほとんど《死に体》に近かった石破茂が、いくつかの偶然や異変や幸運が重なったとはいえ、生き返り、総理総裁の椅子を手に入れた。

石破内閣の人事は、《論功行賞》の気配が濃厚だという人も少なくないが、いいじゃないか、《論功行賞》でも。特に、総務大臣に就任した村上誠一郎には感動した。村上誠一郎については、『月刊日本』にもしばしば登場するので、よく知っている。しかし、政治力学的には、もう死んだ人と思っていた。石破茂の不屈な《政治的根性》を感じる。安倍晋三を《国賊》と呼んだ村上誠一郎。その村上誠一郎を、あえて総務大臣のポストに起用する。私は、これは、石破茂の玉砕覚悟の人事ではないかと思う。

今の自民党政治家は、安倍長期政権時代に当選して来たイエスマンばかりである。石破茂は、地方で人気があると言われていたが、よくも生き返ったものである。石破茂は、長期政権など望む必要はない。総理総裁の椅子に座れただけでも、充分だろう。石破茂総裁誕生の瞬間、石破夫人の《驚き》と《喜び》の表情を見れただけでも、私は、満足だ。これが政治なのか。

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[番外地12] 石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。 中川隆
4. 中川隆[-8868] koaQ7Jey 2024年10月11日 11:10:35 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[16]
<■102行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html

石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-363732.html

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
森哲子事務所 2024/10/08
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
森哲子事務所 2024/10/06
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
森哲子事務所 2024/09/29
https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
森哲子事務所 2024/09/22
https://www.youtube.com/watch?v=3I20Kr47YTU


田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027380
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/231.html#c4

[番外地12] 石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。 中川隆
2. 中川隆[-8867] koaQ7Jey 2024年10月11日 11:11:14 : S5ZERITXNY : SWxYenozNG0uVDI=[17]
<■102行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html


石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-363732.html

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
森哲子事務所 2024/10/08
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
森哲子事務所 2024/10/06
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
森哲子事務所 2024/09/29
https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
森哲子事務所 2024/09/22
https://www.youtube.com/watch?v=3I20Kr47YTU


田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
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http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/232.html#c2

[番外地12] 旭川市の愚民さん、長生きしよう。
旭川市の愚民さん、長生きしよう。
命有っての何とかだよ。
悪い事は言わない、旭川市の愚民さんの事を心配しているんだ。
ビルから飛び降りると、酔っていても凄く痛いよ。
創価ヤクザと飲むと自殺したくなるからなあ。
もう十分やったんだから、これで終わりにした方がいい。
爽彩ちゃんは死にたかったんだよ、凍死自殺で間違いない。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/236.html
[番外地12] 日本は言論が自由な国です。 アメリカの様な言論統制・言論弾圧は日本では許されていません。
冗談も書けないとか異常ですね。
日本は言論が自由な国です。
アメリカの様な言論統制・言論弾圧は日本では許されていません。
日本で営業したいなら日本の伝統に従って下さい。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/237.html
[番外地12] 石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。 中川隆
5. 中川隆[-8866] koaQ7Jey 2024年10月12日 12:22:43 : gXmbzcACwU : R2tyQVNoUmI1RjY=[1]
<■104行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html

石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
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【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
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《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
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田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
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自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
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高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
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ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
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政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
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ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
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GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
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GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
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日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
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http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/231.html#c5

[番外地12] 石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。 中川隆
3. 中川隆[-8865] koaQ7Jey 2024年10月12日 12:23:07 : gXmbzcACwU : R2tyQVNoUmI1RjY=[2]
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政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html

石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
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【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
https://www.youtube.com/watch?v=3I20Kr47YTU

田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
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[番外地12] 伊藤貫先生は心理学でいう自己実現の意味について全く理解できていませんね。
伊藤貫先生は心理学でいう「自己実現」の意味について全く理解できていませんね。
仕事・ビジネスの分野では「自己実現」というのは社会的な成功というニュアンスで使われています。
「仕事で自己実現!」「やりたいことをやって自己実現しよう」のように「自己実現」=「自分がやりたいことをやる」または「なりたい自分になる」という意味で使われています。しかし、これは心理学的な「自己実現」とは全く意味が違います:
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/238.html
[番外地12] 伊藤貫先生は心理学でいう自己実現の意味について全く理解できていませんね。 中川隆
1. 中川隆[-8864] koaQ7Jey 2024年10月13日 04:03:16 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[1]
<■96行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
伊藤貫先生は心理学でいう「自己実現」の意味について全く理解できていませんね。
仕事・ビジネスの分野では「自己実現」というのは社会的な成功というニュアンスで使われています。
「仕事で自己実現!」「やりたいことをやって自己実現しよう」のように「自己実現」=「自分がやりたいことをやる」または「なりたい自分になる」という意味で使われています。しかし、これは心理学的な「自己実現」とは全く意味が違います:

ユングは、「意識」の中心をドイツ語で「私」を意味する“Ich”(「自我」)と、「無意識」を含めた心の中心を“Selbst”(「自己」)と名付けました。英語ではそれぞれ“ego”、“Self”と訳されています。
ユング心理学における「自我」は、「意識」の中心であり、私たちの日常生活や社会的な役割を担うものです。「自我」は、成長するにつれてだんだんできてくる“自分”という感覚に近く、例えば生徒、学生、新入社員、管理職、先生、親、リーダー、先輩などなど、社会的に求められるたくさんの役割を担いながら、固有名を持った「私」のまとまりの真ん中にある存在であるといえます。「自我」は目標を立てて何かを達成したり、他者の期待に応えたりすることで強められていきます。例えば、仕事において、昇進や給与の増加は、自我の満足に大きく関わるでしょう。逆にそれがうまくいかないと自信を失ったり、生きる活力を失ってしまったりすることもあります。

一方で、ユング心理学における「自己」は、「意識」と「無意識」を含めた心の全体の中心であり、私たちのより深い本質、その人そのものの比類ないあり方を意味します。社会的な成功、すなわち「自我」の満足は達成されていても、そのために犠牲にせざるを得なかった要素を誰しもが持っており、生きてこなかったそうした側面をも含めた本来の自分のあり方、「自己」を目指していくことをこそ、人間が生きる意味であるとユングは考えました。そしてその過程を、「自己実現(Selbst-realization)」あるいは「個性化(Individuation)」と名付けたのです。

社会的成功としての「自我実現」
では、働く世代の生き方を「自我」や「自己」の側面から説明するとどうなるでしょうか。まずは「自我」の観点から見ていきます。先ほど、「自己」は「自我」よりも深いものである、という説明をしましたが、それは決して「自我」の価値を軽んじるものではありません。「自己」を目指す過程においても、はじめから「自己」に向かうことは難しく、あくまでもまずは確固たる「自我」を築くことが同じように重要です。

ただ好きに遊んでいればよかった子ども時代から、学校に入り、他者と生活し、社会に出て活動をしていく中で、人は次第に、自分が他者から期待される役割を意識したり、他者と比較したり、社会的に望ましい目標に向かって邁進したりするようになります。そこにおいては、社会に求められる価値と自分の目標を一致させることによって能力を伸ばし、人間関係を構築していくことが第一優先になります。もっと上へ、もっと大きく成長したい。そうしたモチベーションに突き動かされて、自分の可能性を広げていこうとするのが、「自我」の持つ力です。あるいはそうした理想と比べてうまくいっていないように見える自分に葛藤を抱えることもあります。

働く世代においては、昇進や他者からの承認や注目、ブランド力のある企業に勤めること、キャリアアップ、待遇の増加、人脈の拡大などが自我の目標になりやすいものでしょう。そうした目標を達成する喜び、次はさらに大きな目標を自らのものにしたい、自分の活躍の幅をもっと広げたいなどといった欲求は、その人の可能性を大きく引き出し、成長に繋げてくれるものでしょう。しばしば働きがいとも結び付けられる「自己実現」という表現は、ユング心理学の文脈で言えば「自我実現」と言い換えられるのかもしれません。

独自の内面的価値と向き合う「自己実現」
そうした「自我実現」が、自分の外側の社会における成功と関係するものなのだとしたら、ユングにおける「自己実現」や「個性化」は自分の内なる世界の成熟に関係しています。ユングは次のように述べています。

「(個性化とは)個別的存在になることであり、個性というものをわれわれの最も内奥の、最後の、何ものにも比肩できない独自性と解するかぎり、自分自身の本来的自己になることである。」(Jung, 1928)※

※Jung, C. G.(1928), Die Beziehungen zwischen dem Ich und dem Unbewußten, O. Reichl.(『自我と無意識の関係』野田倬訳、人文書院、2002年)

人が「自我」を実現していく成長の過程で、あるとき、そのままのやり方では通用しなくなる事態が訪れることがあります。例えば仕事に突き進んでいた人が、家庭やパートナーシップの、あるいは社会的地位の変化による人間関係のトラブルに不意に見舞われることがあるかもしれません。また、誰かの期待に沿って生き続けてきた人が、それが本当に自分のしたいことだったのだろうかと、はたと立ち止まることがあるかもしれません。ずっと追ってきた目標を達成した先に、虚しさに襲われるかもしれないし、健康そのものだった体に何らかの不具合が出たり、身近な人の病気や死と遭遇したりすることがあるかもしれません。こうした事態は、一般に「中年の危機」とも呼ばれます。

一見したところ、偶然に生じたかに見えるそうした問題は、実は、本来向き合わなければならなかったのに、「自我」の目標達成のために意識の外に置かれていただけで、ずっと心のどこかに存在していたものとも言えます。これまでのやり方では通用しないようなそうした問題に対処する必要が生まれた時にこそ、“自分は本当は何者であるのか”を問うという新しい姿勢が求められます。ここで人は、「自我」の外側にあった部分、これまで生きてこなかった側面に向き合わざるを得なくなり、この不慣れで、それまでの価値観を転倒するような、時には「自我」がいったん崩れ去らなければならないような事態とじっくり対決して初めて、「本来的自己」への道が開かれるのです。それは最終的には人生後半を豊かなものにし、内面の充実や深化を可能にしていきます。

そうした「自己実現」への道は、決してその人の内面に引き篭もることを意味するものではなく、むしろ、自らの心と向き合って得られた新たな知見をもって、再度社会と関わること、他者とコミュニケーションをとることを通じてこそ、真に意味あるものになると考えられています。「自我実現」の外側に目を開かれた人が、「自我」を超えた眼差しをもって社会と関わるとき、そこには単なる利潤追求を超えた価値観、無理なく自由でいられるような働き方、自分と同じように他者や環境を尊重する姿勢に基づいた、真の「働きがい」が生まれるのかもしれません。
https://sr.platworks.jp/column/5170
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/238.html#c1

[近代史4] カール・グスタフ・ユングの世界 中川隆
3. 中川隆[-8863] koaQ7Jey 2024年10月13日 04:12:13 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[2]
<■125行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024.10.09
働くことと自己実現(2)──ユング心理学の「自我」と「自己」の観点から
https://sr.platworks.jp/column/5170

前回のコラムでは、アメリカの心理学者アブラハム・マズロー(Maslow, Abraham Harold. 1908-1970)が提唱した「欲求階層説」を用いて、「自己実現」の価値を持つ勤労についてお話ししました。

本コラムでは、今度はユング心理学の観点から、同じく人間の成長から見た労働の価値について、Platworksの公認心理師・臨床心理士が考察していきます。

ユング心理学における「自我」と「自己」
スイスの精神科医で深層心理学の祖の1人であるユング(Jung, Carl Gustav. 1875-1961)は、人間の心には、意識することのできない部分、すなわち「無意識」が存在しているという仮説を前提に、自らの心理学を構築していきました。普段、私たちが「私」だと感じているものは、実は氷山の一角に過ぎず、その奥にはより大きな心の領域が存在していると考えるのです。しかもその領域は、その人自身の意識の外にある部分だけでなく、個人を越え、時代や地域を越えて、人類において普遍的に共通する深みを持つのだ、と。

ユングは、「意識」の中心をドイツ語で「私」を意味する“Ich”(「自我」)と、「無意識」を含めた心の中心を“Selbst”(「自己」)と名付けました。英語ではそれぞれ“ego”、“Self”と訳されており、耳馴染みのある方もおられるかもしれません。

日常、「自己中心的」、「自我が強い」、「自己陶酔」、「自己愛的」、「自己肯定感」などなど、「自我」や「自己」にまつわる表現は多々ありますが、ユング心理学の用語としての「自我」と「自己」は日常の用法とは区別してとらえる必要があります。

ユング心理学における「自我」は、「意識」の中心であり、私たちの日常生活や社会的な役割を担うものです。「自我」は、成長するにつれてだんだんできてくる“自分”という感覚に近く、例えば生徒、学生、新入社員、管理職、先生、親、リーダー、先輩などなど、社会的に求められるたくさんの役割を担いながら、固有名を持った「私」のまとまりの真ん中にある存在であるといえます。「自我」は目標を立てて何かを達成したり、他者の期待に応えたりすることで強められていきます。例えば、仕事において、昇進や給与の増加は、自我の満足に大きく関わるでしょう。逆にそれがうまくいかないと自信を失ったり、生きる活力を失ってしまったりすることもあります。

一方で、ユング心理学における「自己」は、「意識」と「無意識」を含めた心の全体の中心であり、私たちのより深い本質、その人そのものの比類ないあり方を意味します。社会的な成功、すなわち「自我」の満足は達成されていても、そのために犠牲にせざるを得なかった要素を誰しもが持っており、生きてこなかったそうした側面をも含めた本来の自分のあり方、「自己」を目指していくことをこそ、人間が生きる意味であるとユングは考えました。そしてその過程を、「自己実現(Selbst-realization)」あるいは「個性化(Individuation)」と名付けたのです。

社会的成功としての「自我実現」
では、働く世代の生き方を「自我」や「自己」の側面から説明するとどうなるでしょうか。まずは「自我」の観点から見ていきます。先ほど、「自己」は「自我」よりも深いものである、という説明をしましたが、それは決して「自我」の価値を軽んじるものではありません。「自己」を目指す過程においても、はじめから「自己」に向かうことは難しく、あくまでもまずは確固たる「自我」を築くことが同じように重要です。

ただ好きに遊んでいればよかった子ども時代から、学校に入り、他者と生活し、社会に出て活動をしていく中で、人は次第に、自分が他者から期待される役割を意識したり、他者と比較したり、社会的に望ましい目標に向かって邁進したりするようになります。そこにおいては、社会に求められる価値と自分の目標を一致させることによって能力を伸ばし、人間関係を構築していくことが第一優先になります。もっと上へ、もっと大きく成長したい。そうしたモチベーションに突き動かされて、自分の可能性を広げていこうとするのが、「自我」の持つ力です。あるいはそうした理想と比べてうまくいっていないように見える自分に葛藤を抱えることもあります。

働く世代においては、昇進や他者からの承認や注目、ブランド力のある企業に勤めること、キャリアアップ、待遇の増加、人脈の拡大などが自我の目標になりやすいものでしょう。そうした目標を達成する喜び、次はさらに大きな目標を自らのものにしたい、自分の活躍の幅をもっと広げたいなどといった欲求は、その人の可能性を大きく引き出し、成長に繋げてくれるものでしょう。しばしば働きがいとも結び付けられる「自己実現」という表現は、ユング心理学の文脈で言えば「自我実現」と言い換えられるのかもしれません(前回のマズローのコラムでご紹介した「自己実現欲求」はこのニュアンスに近いものです)。

独自の内面的価値と向き合う「自己実現」
そうした「自我実現」が、自分の外側の社会における成功と関係するものなのだとしたら、ユングにおける「自己実現」や「個性化」は自分の内なる世界の成熟に関係しています。ユングは次のように述べています。

「(個性化とは)個別的存在になることであり、個性というものをわれわれの最も内奥の、最後の、何ものにも比肩できない独自性と解するかぎり、自分自身の本来的自己になることである。」(Jung, 1928)※

※Jung, C. G.(1928), Die Beziehungen zwischen dem Ich und dem Unbewußten, O. Reichl.(『自我と無意識の関係』野田倬訳、人文書院、2002年)

人が「自我」を実現していく成長の過程で、あるとき、そのままのやり方では通用しなくなる事態が訪れることがあります。例えば仕事に突き進んでいた人が、家庭やパートナーシップの、あるいは社会的地位の変化による人間関係のトラブルに不意に見舞われることがあるかもしれません。また、誰かの期待に沿って生き続けてきた人が、それが本当に自分のしたいことだったのだろうかと、はたと立ち止まることがあるかもしれません。ずっと追ってきた目標を達成した先に、虚しさに襲われるかもしれないし、健康そのものだった体に何らかの不具合が出たり、身近な人の病気や死と遭遇したりすることがあるかもしれません。こうした事態は、一般に「中年の危機」とも呼ばれます。

一見したところ、偶然に生じたかに見えるそうした問題は、実は、本来向き合わなければならなかったのに、「自我」の目標達成のために意識の外に置かれていただけで、ずっと心のどこかに存在していたものとも言えます。これまでのやり方では通用しないようなそうした問題に対処する必要が生まれた時にこそ、“自分は本当は何者であるのか”を問うという新しい姿勢が求められます。ここで人は、「自我」の外側にあった部分、これまで生きてこなかった側面に向き合わざるを得なくなり、この不慣れで、それまでの価値観を転倒するような、時には「自我」がいったん崩れ去らなければならないような事態とじっくり対決して初めて、「本来的自己」への道が開かれるのです。それは最終的には人生後半を豊かなものにし、内面の充実や深化を可能にしていきます。

そうした「自己実現」への道は、決してその人の内面に引き篭もることを意味するものではなく、むしろ、自らの心と向き合って得られた新たな知見をもって、再度社会と関わること、他者とコミュニケーションをとることを通じてこそ、真に意味あるものになると考えられています。「自我実現」の外側に目を開かれた人が、「自我」を超えた眼差しをもって社会と関わるとき、そこには単なる利潤追求を超えた価値観、無理なく自由でいられるような働き方、自分と同じように他者や環境を尊重する姿勢に基づいた、真の「働きがい」が生まれるのかもしれません。

働きがいと企業の役割


ユング心理学における「自己実現」は、単なる外的な成功を超え、内面的な成長と充実感を追求する過程です。従業員の「自我実現」だけでなく「自己実現」をも射程に含めた組織作りは、長期的に見た場合に従業員の満足度と生産性を高め、組織自体の持続的な発展にもつながるのではないでしょうか。

Platworksでは、企業で働く従業員様が、自分自身の興味やモチベーションを知り、自己実現の視野をもって仕事に向かえるよう、公認心理師・臨床心理士にオンラインカウンセリングを受けていただける福利厚生サービス”Plattalks”、また、働きがいある組織づくり、環境問題・社会問題への貢献を考えた経営理念の策定には、社会保険労務士と心理師による“ビジョン構築コンサルティング”を提供しております。
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[近代史4] カール・グスタフ・ユングの世界 中川隆
4. 中川隆[-8862] koaQ7Jey 2024年10月13日 04:54:49 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[3]
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人格の発達について(ユング心理学)
2024年3月25日
https://www.earthship-c.com/jung-psychology/personality-development/

 人格の発達とは、「意識」と「無意識」が相互に作用し、より高次の全体性を目指しながら、生涯を通してなされる心の統合作業である。ユング心理学では、意識と無意識は補償しあう関係にあると考える。意識が一面的になり、過剰な偏(かたよ)りをみせる時、その偏りを正しバランスを取り戻そうとする働きが、無意識から起きてくる。この無意識からの働きかけと日々の多様な人生経験を通して、人は心を成熟させ人格を発達させていく。

 心理学的類型論(タイプ論)を提唱したユングは、「タイプとは発達の偏りである」(『タイプ論』みすず書房p 551)という。例えば、外向タイプとは、「内向」に比べて「外向」が発達していることだ。それは、「内向」ではなく「外向」という心的態度に偏った結果、もたらされる人格の特徴である。つまり人が、人格を発達させていくことは、常に「偏(かたよ)り」があることを意味する。「偏りなくして発達なし」といえる。


 長い人生を通して、性格タイプの偏りが適度に保たれ、現実に適応できていればよい。しかし、往々にして人はタイプの偏りに対して無自覚で、その結果、人格の「過剰な偏り」が発生し、現実世界を生きていくうえで、時に様々な問題を抱え込むことになる。

 この「過剰な偏り」に起因する問題に人が取り組む時、無意識は意識に「夢」を通してメッセージを送り、その人の「生き方」に調和をもたらそうと働きつづける。無意識からのメッセージを理解し受け入れることができれば、時間がかかり苦悩することは多いが、人は「生き方」を更新できる。この「心の更新」がなされる時、そこに人格の発達がある。

 本稿では、人格の発達について、ユング心理学の観点から「心理学的類型論(タイプ論)」と「夢分析」の知識をおりまぜながら解説していく。

意識と無意識の補償作用があって人格の発達がある
 ユング心理学では、心を3つの層でとらえます。「意識」「個人的無意識」「集合的無意識」です。


 「私は、こんな性格で、こんな人」。そう考える自分は、「意識」の領域で心が働いた結果の「セルフ・イメージ」です。「意識」のエリアで考える自分は「普段の自分」ともいえますね。

 「意識」に対して、ユングは2つの「無意識」のエリアがあるとしました。

補償作用とは?
 ひとつ目の「個人的無意識」は、「意識」の領域から取り払われ、忘れ去られた「心の要素」の蓄積している領域です。ふたつ目の「集合的無意識」は、「人類に共通する心のパターン」=「元型」が生み出されてくる場です。「元型」は、ユングの考え出したコンセプトです。「元型」は夢を通して、強い感情の揺れをともなう鮮烈な印象を人に与えます。

意識と無識の補償作用のイメージ図
 さて、上の図にある通り、意識と無意識は補償作用を通して、心のバランスを保とうとします。目が覚めている時には、意識と無意識に「壁」のようなものがあって、無意識の要素が意識の領域に一気に流れ込むことはないと考えます。

 しかし、眠りについた時には、この「壁」に浸透性が生まれて、無意識から何らかの「イメージ」が意識のエリアへと入り込んできます。意識に流入してきたイメージを、目を覚ました時に覚えているのが「夢」です。

 ユングは夢に対して「目的論」の立場をとっています。何らかの目的があるから人は夢をみると、考えました。夢の目的のひとつが、意識と無意識の補償作用です。補償作用を通して、心は人格のバランスを保とうとします。つまり、偏ってしまった心に、調和をとり戻すために人は夢をみるのです。

 人格にバランスがもたらされるのであれば、それは心の成熟であり、人格の発達が促されているといえます。

ある天狗社員の夢
 例えば、ある高い業績をあげた新入社員がいたとします。この新人が「自分の力」だけで優秀な成績をおさめたと勘違いをし、「天狗」になっています。実際は、多くの人たちが支えてくれたのに…、です。

 職場の人たちは、「入社した時にはもっと謙虚だったのに、あの新人さん、最近、天狗になってるね!」と陰口をささやいています。鼻高々の天狗ですから、もちろん、ここに「人格の偏り」がみられます。


 さて、そんな天狗社員が、夜、こんな夢をみたとします。

「翼を広げ高い空を独りで気持ちよく飛んでいる。すると強い風が吹いてきて、顔面から地面に叩きつけられる。鼻がぺしゃんこになって、強い痛みに苦しみ、その場にうずくまる」。

 「痛いっ!」と声をあげて目を覚ましました。夢のメッセージはあまりにシンプルで、「あなた天狗になってるよ、そろそろ自分で気づいて、態度を改めなさいよ!」ですね。

 彼は夢の意味を考え、「これは、何かの警告だから、もう少し謙虚になったほうがいいな」と、その日から態度を改めました。そんな単純な話はなかなかありませんが、もし、天狗社員が「夢」という「無意識からのメッセージ」を通して謙虚な社員に戻ることができたら、これぞ意識と無意識の補償作用であり、人格の発達がなされたといえる出来事です。

 さて、ユングは人が夢をみる目的を「こころの自己調整システム」として、こう書いています。

ユングの言葉
「こころとは自己調整を行うシステムであり、体という生がそうするのと同じようにしてバランスをとっています。行き過ぎた過程に対しては、それが何であれ直ちに、そして確実に補償が始まります。この補償を抜きにしては、正常な新陳代謝も正常な心もありえません。」

『ユング 夢分析論』(C.G.ユング みすず書房)P6

 つまり、人は、「こころの自己調整」を行うために夢を見ているというわけです。

 「こころの自己調整システム」がありながらも、人はなかなか変わることはできません。なぜなら、夢(無意識)は時にあまりにも難解で、夢からのメッセージをうまく理解できなくて、ついつい無視してしまうことが多いからです。すると、夢からの生きるためのヒントを上手に人格の発達に活用できません。


 せっかく、「こころの自己調整システム」が、日頃から働きつづけているのですから、無意識の声に耳を傾け、意識と無意識の補償作用を信頼し、日々、人格の発達に対して意識的になりたいものですね。

 さて、つづいて「心理学的類型論(タイプ論)」の観点から、人格の発達についてお話ししていきます。

劣等機能も人格の発達を促す心の資産
 ユングは20年にわたる臨床経験と研究から人の性格に関する理論で心理学的類型論(タイプ論)を生み出しました。その詳細は、1921年、スイスで刊行された『心理学的類型(Psychplogical Type)』に書かれてあります。日本版は、『タイプ論』(みすず書房)です。

 


主要機能と劣等機能の関係
 ユングは、「一般的態度」として2つの態度「外向・内向」を、また、「心理機能」として、4つの機能「感覚・直観・思考・感情」を考えだしました。そして、人によって4つの心理機能のいずれかが、他の機能に比べて優先的に発達する「主要機能」(優越機能)を設定し、外向・内向と組みわせて、8つのタイプを設定します。

 8つのタイプは、「外向思考」「外向感情」「外向感覚」「外向直感」「内向思考」「内向感情」「内向感覚」「内向直感」です。 

一般的態度
外向 内向
心理機能 感覚 外向感覚 内向感覚
直観 外向直観 内向直観
思考 外向思考 内向思考
感情 外向感情 内向感情

 人格の発達においてポイントになるのが、「主要機能」(優越機能)に対する「劣等機能」の存在です。性格が形づくられていく時、最も、優越して分化(意識化)され発達していくのが「主要機能」(優越機能)です。次に「補助機能」があり、最も未分化のままになっていて、主要機能に比べると相対的に成熟していないのが「劣等機能」です。


「主要機能」が、「最も使い慣れている心」だとすれば、「劣等機能」は、4つの心理機能のうち、「最も使い慣れていなくて、最も扱いにくい心」といえますね。

 


 以下のイメージ図は、ユングの信頼するC.Aマイヤーが書いた『ユング心理学概説4 個性化の過程』(創元社)の中にあったものです。この図ですと、主要機能が「思考」である「思考タイプ」で、補助機能が「直観」です。すると劣等機能は、主要機能の反対になるので、「感情」が劣等機能となります。


『ユング心理学概説4 個性化の過程』(創元社)p67
掲載図5をもとに作成

 上の図において、各心理機能に、その色を選択した理由について、マイヤーはこう書いています。

「思考の青は思考の世界の冷たさに対応している。感情の赤は血のような暖かみとみなされる。感覚の緑はわれわれの世界の主要な色であり、したがって「現実機能」を表す。直観の黄色は、この機能自体のような困惑のままである」

『ユング心理学概説4 個性化の過程』(創元社)p67
発達の順番
 さて、上の図に「αβγδ」の文字と矢印の曲線が描かれています。これは、4つの心理機能における発達の順番を意味しています。つまり、補助機能が直観である「思考タイプ」の場合、「α思考→β直観→γ感覚→δ感情」の順に発達していく傾向があるということです。あくまで傾向ですので、100%必ずそうなる、というものではありません。

 矢印の通り、劣等機能の順番は一番最後となっています。これは劣等機能が未分化になりがちであることを意味します。分化とは、「心の要素が無意識から区別されて意識化され発達していくこと」です。つまり、劣等機能は、多くのケースで、主要機能や補助機能に比べると未発達の状態になるといえます。


 ですので、人生において劣等機能は私たちを悩ます存在になりがちです。一方で、その存在なくして「さらなる人格の発達」はない、ともいえるのです。

 ユングは、『タイプ論』(みすず書房)の中で、劣等機能について、こう書いています。

ユングの言葉
「まさしく劣等機能こそが、機能の分化によって消えかかっていた生命を生き返らせるのである」

『タイプ論』(訳 林義道 みすず書房)p284

 なぜ、劣等機能が、「生命を生き返らせる」のでしょうか。

 なぜなら、意識と無意識は相互作用を起こし心を成熟していくものであり、劣等機能も相互作用を起こす対象となりうるからです。劣等機能も、私たちの心に存在している人格を発達させるための大切な「心の資産」です。

 図の「思考タイプ」の例であれば、相互作用ですから、「α思考 + β直観 + γ感覚 + δ感情」の足し算ではありません。「α思考 × β直観 × γ感覚 × δ感情」の掛け算です。仮に各心理機能に数値をふってみて、「α思考100 × β直観70 × γ感覚50 × δ感情30」とした時、4つを全部かけ合わせれば「10,500,000」となります。劣等機能を無視すると、「350,000」にとどまってしまいます。

対立がエネルギーを生む
 また、劣等機能は「生命を生き返らせる力」になる理由として「対立」という概念が考えられます。ユングは「対立によってエネルギーが生まれる」と考えた心理学者です。主要機能と劣等機能は、対立関係にある。劣等機能なくして、主要機能は対立関係をつくることができません。よって、劣等機能は「生命を生き返らせる力」といえるのです。

 ユングは、対立とエネルギーについて、こう書いています。


ユングの言葉
「対立するものの緊張のないところにエネルギーは生じない。それゆえ、意識の態度にたいして対立するものを発見することが必要である」

「あらゆる意識は、おそらくそれと気づかないうちに無意識内に対立するものを求めるのである。対立するものがなければ、意識は抗いようもなく停滞、渋滞、硬直化へと向かう。人生は対立するものの閃光によってのみ生まれるのである」

『エッセンシャル・ユング』(創元社)p175

 ユングのタイプ論にある「外向↔︎内向」「思考↔︎感情」「感覚↔︎直観」は、相反する概念が組み合わせであり、「対立」する関係にあります。ライバルと対立することでお互いに切磋琢磨し成長していけるように、ユング心理学にとって、対立は、人格の発達の深く関係する概念となります。

劣等機能の発達が人格を高める
 下の図では、円の上の領域が「意識」の領域です。下に行いくほど「無意識」の領域です。「劣等機能」は無意識の領域にあって、意識の領域にある主要機能と対立してます。「意識」の領域に近いものほど、分化され意識化され発達しています。無意識の領域にあるものは未分化の状態と考え、心の機能が未発達にあると考えます。

主要機能と劣等機能のイメージ図
『ユング心理学入門』(河合隼雄 培風館)
P59掲載「図3」を参考に作成

 ユングにいわせれば、「意識」は停滞、渋滞、硬直化をしないように、「無意識」のうちに対立を求めています。対立がエネルギーを生むのはいいのですが、現実問題として劣等機能に意識的に向き合うことは、かなりの「産みの苦しみ」を味わうことになります。そう簡単なことではありません。


 これを反転して考えると、私たちが人生のさまざまな場面で、「産みの苦しみ」を味わっている時、それは劣等機能の発達に取り組んでいる時期でもある、という解釈が成り立ちます。

 

 人は、精神的、身体的、経済的に、さまざまな苦悩を味わいます。

 そんな時、自分の運命を呪い、「なんでこんなことになってしまったんだ」と、人生を否定しがちです。しかし、それらの辛い日々を乗り越えた時、「あの苦しい経験があったから今の自分がある」と、懐かしく過去の苦悩を肯定的にふりかえることができます。否定的な体験を肯定できるようになることは、人格の発達にほかなりません。

 タイプ論の知識によって、自分の劣等機能が何であるかを知っておくことは人格の発達に有利に働きます。ですが、それを知らずとも、私たちは苦悩を通して人格の発達を促され、「より高次の段階へと高められている」と知っておけばよいのでしょう。

 なぜなら、意識的、無意識的にさまざまな人生を経験を通して、人格の発達は成されていくものだからです。

人格の発達と夢のパターンと個性化の過程
 ユングとユングの弟子たちによってユング心理学をまとめた『人間と象徴(下)』(河出書房新社)に、「ユングは非常に多くの人を観察し、その夢を研究すること(彼は、少なくとも8万の夢を解釈したと見積もっている)」とあります。

 「少なくとも8万」とありますので、実際は、8万以上なのでしょう。

個性化の過程とは
 数多くの夢を分析したユングは、夢の流れに「パターン」があることを見出しました。『人間と象徴(下)』(河出書房新社)で、「個性化の過程」をテーマにして筆を進めたフォン・フランツは、次のように書いています。

「すべての夢が程度の差はあれ、夢をみた当人の人生に関係しているのみならず、夢は心理的要素のひとつの大きい組織のすべての部分を成していることを見いだした。彼は、また全体として夢が、ひとつの配列やパターンにしたがうように見えることを見いだした。そのパターンをユングは、“個性化の過程”と呼んでいる。」

『人間と象徴(下)』(河出書房新社)p6
 上の記述に似た内容を、ユングの高弟C.Aマイヤーが書いた『ユング心理学概説4 個性化の過程』(創元社)に見つけることができます。

「人が意識して夢の内容を気にかけて、それに対する態度をはっきりさせると(これはたとえば分析の場合がそうである)、夢の内部に多かれ少なかれ時間的に順序正しい経過が生じ、それがさらに意識の連続的な発展に影響を及ぼす、ということである。こうしてその経過は、プロセス、ユングによれば個性化のプロセス、という性格をおびることになる。」

『ユング心理学概説4 個性化の過程』(創元社)p89
 「個性化の過程(プロセス)」という言葉が、2つの文章の中にあるのがわかります。「個性化」(individuation)は、ユング心理学の重要概念です。ユングは、「個性化」について、こういっています。


ユングの名言
「個性化とは、前へ進みすぎた若さに溢れた意識が後ろへ取り残された古老の無意識といかにしてふたたび結合できるかという、今日的大問題への答えとしての、個人の全体化のことである。」

『個性化とマンダラ』(C.G.ユング みすず書房)p143

 ユング心理学は、「人の個性化をサポートしている心理学である」ともいえます。そのサポート法として、主に夢分析を行います。

 ユングの言葉を借りれば、「夢」には「後へ取り残された古老の無意識」が含まれまています。また、「夢」には、「前へ進みすぎた若さに溢れた意識」が抱える課題がイメージ化されています。


 「前へ進みすぎた」とは、「意識の偏り」と考えられますね。「古老の無意識」と「偏った若き意識」が、補償し合い、統合していくことで、個人の全体化が図られます。個人の全体化とは、その人が目指すべき完成形(全体)へと、より成長していくことです。

 つまり、「個性化」とは、ますますのその人が、「その人本来の自分」になっていくことであり、それは同時に、人格が発達していくことでもあります。

夢に登場するものたち
 さて、「個性化」が行われていくプロセスで、夢のなかにパターンが現れていきます。ユングは、いくつものパターンを概念化していますが、その中の代表的なものが、「影(シャドー)」「ペルソナ」「アニマ・アニムス」「自己(セルフ)」です。これらの夢に現れてくる夢の心的イメージをユングは「元型」(アーキタイプ:Archetype)といっています。

ユング心理学の心の全体像

「影(シャドー)」:自分の生きられなかった半面の姿。性格的に対立する存在。男性の夢には男性として、女性の夢には女性として登場することが多い。
「ペルソナ」:その語源は「仮面」。外に向けている自分の「顔」といえるもの。夢では主に衣服に関連することが多い。
「アニマ・アニムス」:その人の魂がイメージ化したもの。男性の夢には女性として、女性の夢には男性として登場することが多い。
「自己(セルフ)」:「意識」の領域の中心が「自我(エゴ)」であり、「心の全体」の中心が「自己(セルフ)」。自己(セルフ)は、その人の本質であり、「個性化の過程」は、自己(セルフ)を目指す心の旅でもある。

 「元型」の詳細については、コラム「元型とは何か」に書きましたので、参考になさってください。

元型とは何か《ユング心理学》

 夢に登場してくるものは、もちろん、元型だけで説明はつきません。元型はあくまでパターンのひとつ過ぎません。夢は複雑怪奇で、どれひとつとして同じものはありません。何を意味しているのか、まるでわからないものもあります。わからないものがあった時、わからないままにしておき、次の夢がどのように展開していくかに気を配ればいいのです。

 ユングは、「夢を解釈する人に対して、あまり急いで解釈しないように、大きな声でこう呼びかけてやりたいくらいなのです。「とにかく理解しようとはしないよう」と。」と、(『ユング 夢分析論』みすず書房p16)書いています。


 ユングでも、わからない夢はたくさんあったのです。あせって理解して、「わかったつもり」になるより、「わからないまま」の状態に耐え抜いて、より深い答えに至ることのほうが、人格の発達にとっては大切です。

 さて、そろそろ本稿も終わりに近づいています。

 ここで、特に強調しておきたいことは、「夢や心の中を観察することは大事ですが、そればかりでは人格の発達はなされない」ということです。現実の世界を生き、「嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、苦しいこと」、さまざまな体験をすることで、人は、人格を発達させていくのです。

 その時、心のなかの動きに意識的になっていることは、必ず、何かの助けになります。

 著書『自我と無意識』(第三文明社)の中で、ユングはこう書いています。


ユングの名言
「自らの無意識的な自己を実現する道を歩む者は、必然的に個人的無意識の内容を意識にとりいれ、それによって、人格は大きさを増すのである」

『自我と無意識』(C.G.ユング 第三文明社)p34

 人格の発達とは「個性化のプロセス」と重なります。

 人格が大きさを増す時、つまり、人格が発達していくために、無意識の大切さに気づいていくことです。このことを忘れたくありません。

(文:松山 淳)

【参考文献】
『タイプ論』(訳:林義道 みすず書房)
『ユング心理学概説4 個性化の過程』(監訳:河合隼雄 創元社)
『エッセンシャル・ユング』(訳:菅野 信夫ほか 創元社)
『人間と象徴(下)』(監訳:河合隼雄 河出書房新社)
『個性化とマンダラ』(訳:林義道 みすず書房)
『ユング 夢分析論』(訳:横山 博ほか みすず書房)
『自我と無意識』(訳:松代 洋一ほか 第三文明社)

https://www.earthship-c.com/jung-psychology/personality-development/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/394.html#c4

[番外地12] 伊藤貫先生は心理学でいう自己実現の意味について全く理解できていませんね。 中川隆
2. 中川隆[-8861] koaQ7Jey 2024年10月13日 05:09:17 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[4]
<■103行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
伊藤貫先生は心理学でいう「自己実現」の意味について全く理解できていませんね。
仕事・ビジネスの分野では「自己実現」というのは社会的な成功というニュアンスで使われています。
「仕事で自己実現!」「やりたいことをやって自己実現しよう」のように「自己実現」=「自分がやりたいことをやる」または「なりたい自分になる」という意味で使われています。しかし、これは心理学的な「自己実現」とは全く意味が違います:
ユングは、「意識」の中心をドイツ語で「私」を意味する“Ich”(「自我」)と、「無意識」を含めた心の中心を“Selbst”(「自己」)と名付けました。英語ではそれぞれ“ego”、“Self”と訳されています。
ユング心理学における「自我」は、「意識」の中心であり、私たちの日常生活や社会的な役割を担うものです。「自我」は、成長するにつれてだんだんできてくる“自分”という感覚に近く、例えば生徒、学生、新入社員、管理職、先生、親、リーダー、先輩などなど、社会的に求められるたくさんの役割を担いながら、固有名を持った「私」のまとまりの真ん中にある存在であるといえます。「自我」は目標を立てて何かを達成したり、他者の期待に応えたりすることで強められていきます。例えば、仕事において、昇進や給与の増加は、自我の満足に大きく関わるでしょう。逆にそれがうまくいかないと自信を失ったり、生きる活力を失ってしまったりすることもあります。

一方で、ユング心理学における「自己」は、「意識」と「無意識」を含めた心の全体の中心であり、私たちのより深い本質、その人そのものの比類ないあり方を意味します。社会的な成功、すなわち「自我」の満足は達成されていても、そのために犠牲にせざるを得なかった要素を誰しもが持っており、生きてこなかったそうした側面をも含めた本来の自分のあり方、「自己」を目指していくことをこそ、人間が生きる意味であるとユングは考えました。そしてその過程を、「自己実現(Selbst-realization)」あるいは「個性化(Individuation)」と名付けたのです。

社会的成功としての「自我実現」
では、働く世代の生き方を「自我」や「自己」の側面から説明するとどうなるでしょうか。まずは「自我」の観点から見ていきます。先ほど、「自己」は「自我」よりも深いものである、という説明をしましたが、それは決して「自我」の価値を軽んじるものではありません。「自己」を目指す過程においても、はじめから「自己」に向かうことは難しく、あくまでもまずは確固たる「自我」を築くことが同じように重要です。

ただ好きに遊んでいればよかった子ども時代から、学校に入り、他者と生活し、社会に出て活動をしていく中で、人は次第に、自分が他者から期待される役割を意識したり、他者と比較したり、社会的に望ましい目標に向かって邁進したりするようになります。そこにおいては、社会に求められる価値と自分の目標を一致させることによって能力を伸ばし、人間関係を構築していくことが第一優先になります。もっと上へ、もっと大きく成長したい。そうしたモチベーションに突き動かされて、自分の可能性を広げていこうとするのが、「自我」の持つ力です。あるいはそうした理想と比べてうまくいっていないように見える自分に葛藤を抱えることもあります。

働く世代においては、昇進や他者からの承認や注目、ブランド力のある企業に勤めること、キャリアアップ、待遇の増加、人脈の拡大などが自我の目標になりやすいものでしょう。そうした目標を達成する喜び、次はさらに大きな目標を自らのものにしたい、自分の活躍の幅をもっと広げたいなどといった欲求は、その人の可能性を大きく引き出し、成長に繋げてくれるものでしょう。しばしば働きがいとも結び付けられる「自己実現」という表現は、ユング心理学の文脈で言えば「自我実現」と言い換えられるのかもしれません。

独自の内面的価値と向き合う「自己実現」
そうした「自我実現」が、自分の外側の社会における成功と関係するものなのだとしたら、ユングにおける「自己実現」や「個性化」は自分の内なる世界の成熟に関係しています。

人が「自我」を実現していく成長の過程で、あるとき、そのままのやり方では通用しなくなる事態が訪れることがあります。例えば仕事に突き進んでいた人が、家庭やパートナーシップの、あるいは社会的地位の変化による人間関係のトラブルに不意に見舞われることがあるかもしれません。また、誰かの期待に沿って生き続けてきた人が、それが本当に自分のしたいことだったのだろうかと、はたと立ち止まることがあるかもしれません。ずっと追ってきた目標を達成した先に、虚しさに襲われるかもしれないし、健康そのものだった体に何らかの不具合が出たり、身近な人の病気や死と遭遇したりすることがあるかもしれません。こうした事態は、一般に「中年の危機」とも呼ばれます。

一見したところ、偶然に生じたかに見えるそうした問題は、実は、本来向き合わなければならなかったのに、「自我」の目標達成のために意識の外に置かれていただけで、ずっと心のどこかに存在していたものとも言えます。これまでのやり方では通用しないようなそうした問題に対処する必要が生まれた時にこそ、“自分は本当は何者であるのか”を問うという新しい姿勢が求められます。ここで人は、「自我」の外側にあった部分、これまで生きてこなかった側面に向き合わざるを得なくなり、この不慣れで、それまでの価値観を転倒するような、時には「自我」がいったん崩れ去らなければならないような事態とじっくり対決して初めて、「本来的自己」への道が開かれるのです。それは最終的には人生後半を豊かなものにし、内面の充実や深化を可能にしていきます。
https://sr.platworks.jp/column/5170


意識と無意識は補償作用を通して、心のバランスを保とうとします。目が覚めている時には、意識と無意識に「壁」のようなものがあって、無意識の要素が意識の領域に一気に流れ込むことはないと考えます。

人格の発達とは、「意識」と「無意識」が相互に作用し、より高次の全体性を目指しながら、生涯を通してなされる心の統合作業である。ユング心理学では、意識と無意識は補償しあう関係にあると考える。意識が一面的になり、過剰な偏(かたよ)りをみせる時、その偏りを正しバランスを取り戻そうとする働きが、無意識から起きてくる。この無意識からの働きかけと日々の多様な人生経験を通して、人は心を成熟させ人格を発達させていく。

 心理学的類型論(タイプ論)を提唱したユングは、「タイプとは発達の偏りである」
例えば、外向タイプとは、「内向」に比べて「外向」が発達していることだ。それは、「内向」ではなく「外向」という心的態度に偏った結果、もたらされる人格の特徴である。つまり人が、人格を発達させていくことは、常に「偏(かたよ)り」があることを意味する。「偏りなくして発達なし」といえる。

往々にして人はタイプの偏りに対して無自覚で、その結果、人格の「過剰な偏り」が発生し、現実世界を生きていくうえで、時に様々な問題を抱え込むことになる。
https://www.earthship-c.com/jung-psychology/personality-development/
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/238.html#c2

[近代史3] スマホやノートパソコンを使っていると失明する 中川隆
15. 中川隆[-8860] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:49:52 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[5]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
https://www.youtube.com/watch?v=KCN90XwMi-4

0:00 はじめに
0:25 病気は全身で診る
6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=xE6xMslvfPk

0:00 はじめに
0:29 歯科治療で眼を治す
5:00 植物性の油を止める!
8:59 保健指導で原因を知る
12:44 食を正して病気を治す
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/342.html#c15

[リバイバル3] スマホやノートパソコンを長期間使っていると失明する 中川隆
18. 中川隆[-8859] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:50:06 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[6]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
https://www.youtube.com/watch?v=KCN90XwMi-4

0:00 はじめに
0:25 病気は全身で診る
6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/13
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5:00 植物性の油を止める!
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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/903.html#c18

[近代史5] ドライアイは眼を温めれば治る 中川隆
4. 中川隆[-8858] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:52:07 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[7]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
https://www.youtube.com/watch?v=KCN90XwMi-4

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6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
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[近代史5] 眼に効く温泉・白内障が治る温泉 中川隆
4. 中川隆[-8857] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:52:24 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[8]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
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http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/166.html#c4

[近代史5] 悲報!実はデマだった!? ブルーベリーでは視力が全く回復しない 中川隆
2. 中川隆[-8856] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:52:40 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[9]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
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[近代史5] 飛蚊症レーザー手術の真実 中川隆
11. 中川隆[-8855] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:53:31 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[10]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
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植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
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5:00 植物性の油を止める!
8:59 保健指導で原因を知る
12:44 食を正して病気を治す
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[近代史5] 味の素(グルタミン酸ナトリウム)を使うと緑内障になる 中川隆
4. 中川隆[-8854] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:53:45 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[11]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
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0:00 はじめに
0:25 病気は全身で診る
6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/13
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0:29 歯科治療で眼を治す
5:00 植物性の油を止める!
8:59 保健指導で原因を知る
12:44 食を正して病気を治す
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/765.html#c4

[リバイバル3] 1日に3杯以上コーヒーを飲むと失明する 中川隆
40. 中川隆[-8853] koaQ7Jey 2024年10月13日 12:54:00 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[12]
植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
https://www.youtube.com/watch?v=KCN90XwMi-4

0:00 はじめに
0:25 病気は全身で診る
6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=xE6xMslvfPk

0:00 はじめに
0:29 歯科治療で眼を治す
5:00 植物性の油を止める!
8:59 保健指導で原因を知る
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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/736.html#c40

[番外地12] 保守・右翼の積極財政派はGDPの意味が全くわかっていない
西田昌司先生は日本のコストプッシュ型インフレの原因が日銀の500兆円もの金融緩和だというのがわかっていない
西田昌司先生や保守・右翼の積極財政派はGDPの意味が全くわかっていない
GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がると GDP も株価も名目値が上がるだけ
高度成長期の日本のGDPが増えていたのは輸出が毎年毎年増えていたから
現在の様に輸出が増えない状況でGDPが増えるのはおかしい
日本のGDPがドイツより低くなったという事は、日本の競争力がドイツより高くなったという事
日本の高度経済成長は輸出が増えたのが原因です。
日本からの輸出が国際問題になって、輸出制限しなければならなくなったのが高度経済成長が終わった原因です。
平成バブル以降は企業が銀行から借りる金が増えなくなり、日本のマネーストックだけが、日本企業が銀行から借りた借金の利子分だけ毎年増え続けたので日本政府が日本国債を大量に発行せざるを得なくなりました。 現在の日本の銀行の利益は企業に貸す金の利子ではなく、銀行が買った日米国債の利子から出ています。
日本国債を大量発行するのは銀行や保険会社にタダで金をやるのが目的です。
それで財務省は銀行の統廃合とプライマリーバランスを始めたのです。

インバウンドは政治家が外人向け観光業者に税金で集めた金をタダでやる事
消費税は政治家が輸出業者に税金で集めた金をタダでやる事
国債発行は政治家が民間銀行や保険会社に税金で集めた金をタダでやる事
財政出動は政治家が公共事業を請け負った企業に税金で集めた金をタダでやる事

政治家から紙幣が無限に出てくる中央銀行という魔法の杖を取り上げならない。
何処まで日本円の価値が劣化しインフレが悪化すれば日本人は気付くのか? 日本経済は国民が状況を理解するまで永遠に沈んでゆく。

ハイエクはもう何十年も前から人々の緩和政策への依存がいずれはインフレをもたらし、国家はインフレを抑制するために引き締め政策で経済を破壊しなければならなくなると予想していた。ハイエクは著書『貨幣発行自由化論』において、政治家が国民から徴税し自分の裁量で特定の人々や団体に財政出動する政策を次のように批判している。

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

特定の人々に自分で得たわけでも他人が放棄したわけでもないものを得る権利を与えることは、本当に窃盗と同じような犯罪である。
そしてその結果大多数の国民にもたらされるものはインフレである。
これは当たり前のことなのだが、政治家は税金を自分と自分の票田に費やすこと以外に興味はない。特にそれでも選挙に落ちない状況においては、それ以外のことをしても自分にメリットがないからである。ハイエクが論じていたように、ばら撒きが可能になるそもそもの原因は中央銀行が自由に金利を操作できることで、国債に対する政府の利払いを恣意的に抑えられることにある。

▲△▽▼

詳細は

大西つねきがやろうとしていること(第49回衆議院選挙に向けて)
https://www.youtube.com/watch?v=Z0aesmYcl0U  

シルビオ・ゲゼル 減価する貨幣の理論
https://shukousha.com/column/hirota/2478/

1999年5月4日 エンデの遺言 金融資本主義の問答。 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=0oFSrTxYKHw

続エンデの遺言 坂本龍一 銀行の"未来" - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wPtV4KKhbeY

エンデ Momo (1986) -- YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=8Q_JYYcBP2Q

ハイエク氏: インフレを引き起こすインフレ政策を止めさせるには民間企業が通貨を発行すべき
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35579

ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


アメリカは戦後ずっと日本より人件費が高かったが、1995年ついに日本の人件費がアメリカより高くなり反撃の「時は来た」のだった
今アメリカの人件費は日本の2.5倍に膨れ上がっていて今後衰退が予想される

先進国の攻守入れ替わった理由
最近経済を「ちょっとかじった」ような人が良く口にするのは日本は落ちぶれて円安になり、外国人が円安で貧乏になった日本で安い安いと言って買い物をしているというような事です

1995年の日本は超円高でBMW318がカローラくらいの値段になった気がするが、日本人は得意になって「日本は金持ちになった」と言って威張り散らしていた

1994年までの日本はバブルが崩壊してもまだ好景気で、例えば湯沢のバブルマンションの多くはバブル崩壊後の94年ごろまで建設されていました

95年に1ドル79円の超円高になったが日本人はまだバブル気分が抜けず、ルイビトンだのロレックスだのを買いまくって円高を利用してハワイで正月を過ごしたりしていた

その後日本に襲いかかったのはアジア通貨危機とデフレ不況で東京や大阪にの路上にはホームレスが溢れて、一夜にして経済崩壊した国になった

95年の円高で世界一に金持ちになってロレックスを買っていた日本人は2年後の97年にはホームレスになっていたのだがこれは原因と結果で不思議な事はなにもない

同じ事は2011年にも繰り返されて1ドル75円になったがこの時日本は不況だったので、ルイビトンを買ったりせず戦々恐々とさらなる大不況に恐れをなしていました

ある時期円高とかバブル景気で高度成長しても外国より人件費やコストが上昇すれば競争上不利になり、次のターンでは負ける事になっています

アメリカは1990年頃からリーマンショックの3年を除いてずっと好景気だが、その前は1970年ごろから20年間不況が続いていました

第二次大戦に勝利したアメリカは世界のGDPの5割を占めるほどの超大国になっていたが、その事であらゆる製造業は競争力を喪失した

アメリカはどの国と比較しても生産コストが数倍に達してしまったので競争に敗れ、今もアメリカで強い製造業は兵器以外は「特になし」という状況です

その軍事産業も価格だけを見ると非常に高価であり、性能は実戦で証明されない限り不確かなので中国製や韓国製を好んで買う国もあります


日本のGDPがドイツより低くなったという事は、日本の競争力がドイツより高くなったという事です。ドイツの未来も暗いでしょう

今では優等生国家のように言われているドイツやEU諸国、北欧諸国は戦後長い間「欧州病」と教科書に書いてあったほど酷い状況でした

欧州経済が復活したのも1990年頃からで中国が大国として台頭し始めたのも90年頃から、韓国が後進国から一歩抜け出したのもこの頃でした

1990年頃はソ連が崩壊していた時期で共産圏が消滅して世界が一つの市場になり、欧米は成功したが日本は衰退していった

なぜ同じ時期に欧米が成長軌道にのり日本は「衰退基調」に変化したかですが、理由は色々言われているが「値段」「コスト」を考えると割と単純な話です

世界の先進国は自動車のような同じ商品を製造して輸出していて、技術力や資本力が同じとすれば生産コストが安い国が勝つでしょう

1ドル79円で世界一人件費が高くなった日本はコスト競争に敗れ、日本に負けて人件費が安くなっていた欧米は今度は日本に勝った

リーマンショック後の2011年にも同じ事が繰り返されて1ドル75円で世界一人件費が高くなった日本は当然の結果としてアメリカや欧州との競争に負けた

今先進国の1人当たりGDPはアメリカが7万6千ドル、ドイツは4万8千ドル、日本3万3千ドル、韓国3万2千ドル、中国1万2千ドル、タイ7千ドル、ベトナム4千ドルになっています

日本とアメリカの人件費は2.5倍も差があるのでよほど特殊な技術でない限り、どんな物を生産しても日本が勝つでしょう
ドイツなど欧州諸国も超円安日本との競争には勝てず、タイやベトナムは日本よりさらに安いのでそれらの国の製造業が強い
微妙なのは韓国で人件費が日本並みになったが資本力と技術力でかなり劣る上、韓国の人件費は割高で日本の人件費は割安になっています

このように成功して価値が高くなった国は製造業の国際競争で不利になり、やがて安い国が追い付いて攻守入れ替わるのを数百年も繰り返してきました
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/239.html
[近代史5] GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ 中川隆
53. 中川隆[-8852] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:09:37 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[13]
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中国錬金術 無人のビルを建てるとGDPが増える仕組み
2024.10.13
https://www.thutmosev.com/archives/80390071.html

無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


画像引用:https://www.thutmosev.com/wp-content/uploads/imgs/e61c1faf.jpg
中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
https://www.thutmosev.com/archives/80390071.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html#c53

[近代史5] GDPでは国民所得はわからない _ 日本人の平均月収は15万円以下 中川隆
39. 中川隆[-8851] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:10:07 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[14]
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中国錬金術 無人のビルを建てるとGDPが増える仕組み
2024.10.13
https://www.thutmosev.com/archives/80390071.html

無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


画像引用:https://www.thutmosev.com/wp-content/uploads/imgs/e61c1faf.jpg
中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
https://www.thutmosev.com/archives/80390071.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/697.html#c39

[近代史5] 東アジア3か国は地価を上げることで資産価値を上げ、GDPをかさ上げする手法でGDPを積み増してきました 中川隆
32. 中川隆[-8850] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:10:38 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[15]
<■64行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中国錬金術 無人のビルを建てるとGDPが増える仕組み
2024.10.13
https://www.thutmosev.com/archives/80390071.html

無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


画像引用:https://www.thutmosev.com/wp-content/uploads/imgs/e61c1faf.jpg
中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
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[近代史4] GDPを増やすには不動産を高騰させればよい 中川隆
49. 中川隆[-8849] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:11:03 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[16]
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中国錬金術 無人のビルを建てるとGDPが増える仕組み
2024.10.13
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無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


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中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
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[近代史4] 日中のGDPのいい加減さ 中川隆
38. 中川隆[-8848] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:11:20 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[17]
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2024.10.13
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無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


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中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
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[近代史5] 中国の GDP の嘘を暴く 中川隆
22. 中川隆[-8847] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:11:33 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[18]
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中国錬金術 無人のビルを建てるとGDPが増える仕組み
2024.10.13
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無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


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中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
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[近代史5] GDP300%超えの債務問題が人民元レートを崩壊させる 中川隆
13. 中川隆[-8846] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:11:47 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[19]
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2024.10.13
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無人都市にも資産価値が産まれ、投資によって巨額の金が動きGDPに加算される


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中国GDPのおかしさ

中国は1970年代から高度成長が始まり最大に10%超だった成長時代は終わったが、2010年代まで年6%以上の高度成長を持続していました

新型コロナを機に2020年と22年に年2%台の成長率に落ち込んだが、24年は5%成長に自信を持っているという

報道によると9月に打ち出した景気刺激策が好感されて株価が爆上げし、不動産市場も盛り返していて外国からの投資も増えている

それは結構だが2010年代に6%から10%の成長率を記録していたのは、いったいどうやってその成長をしたのか疑問に思われていた

2010年代の中国は輸出バブルが崩壊して消費もそれほど伸びていなかったが、一体何でGDPが増えたのでしょうか

中国国家統計局によると2018年ごろのGDP内訳はは第1次産業が7.2%、第2次産業が40.7%、第3次産業が52.2%だった

中国は2000年以降、投資(総固定資本形成)がGDP成長の5割以上だったがその後は50%を割り込んでいたようです

固定資本形成は「政府および民間による公共事業、建設・住宅投資、設備投資など」で、ザックリ言うと政府による公共事業が大半を占めています

中国でも消費型社会に移行しているとされていて、GDPの40%以上が個人消費になりアリババなどのネット商取引が大きく伸びた

中国は計画経済なので年度前に「今年のGDP目標」を発表し、例えば2019年は6.5%と発表され、24年は「今年は5%」と決めていた

固定資本形成つまり公共事業費は一時債務削減を試みて減らしたが不況で依存度を増やし、結局不動産バブルが弾けて行き詰った

中国のGDPを仮に1500兆円とすると、700兆円以上は固定資本形成で、内訳は「民間設備投資+民間住宅+公共投資」です

2009年から10年間の総資本投資は446兆元(約66兆ドル)に達し、投資効率が大きく低下しています

投資効率は何兆円の民間公共投資をしてGDPが1兆円増えるかを表す数字で、2007年には2.9だったが、17年に6.8に悪化した

投資効率は以前は1.0を下回っていたのだが、例えば中国が今年6.5%(約100兆円)成長するには、GDPの44.2%(630兆円)の官民投資が必要になる

中国の公共事業と公的債務
1990年代前半の中国は1兆円成長するのに数千億円の投資で済み、自律的な高度成長をしていました

日本などの先進国では投資効率が2倍程度なので、日本が1%成長するにはGDP比2%の官民投資が必要になります

ところで日本や欧米諸国は国の公共事業が少なく民間投資が多いですが、中国は逆に大半を公共投資(公共事業)が占めています

1年で500兆円も公共事業をして100兆円しかGDPが増えなかったら、使ったほとんどが公的債務になってしまいます

これが中国の債務問題で、欧米経済メディアの試算ではGDPの3倍以上に達していると言われています

公共事業の債務が毎年数百兆円増えているとしたら、誇張ではなく中国の公的債務は5000兆円程度に達しているでしょう

もし中国の公的債務が思ったより少ないとしたら、投資していないのでGDPが公式発表より少ないのを意味しています

中国の公共事業と言うのは利用客がゼロに近い高速鉄道を10兆円もかけて建設したり、毎年日本の総延長に匹敵する距離の鉄道を建設したりします

採算性の良い鉄道路線は満州鉄道の時代に引いてしまったので、最近建設した鉄道は全て赤字で、特に高速鉄道は全路線赤字です

中国は巨大都市建設が好きですが、空港や都市建設もすべて赤字、それでも公共事業をすることでGDPに計上しています

例えば10兆円で新都市を建設しインフラ整備したら、10兆円という資産価値が産まれ、外国からの投資や銀行などから10兆円が集まります

その10兆円が社会を巡って労働者の賃金になり消費に回り、ネット消費が増えたりしています

結構なことだが丸ごと借金として残っている建設費10兆円は、一体だれが返すのでしょうか?
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[リバイバル3] 高層マンションには住んではいけない 中川隆
74. 中川隆[-8845] koaQ7Jey 2024年10月13日 16:23:45 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[20]
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タワマンは高額維持費で都会のゴーストマンションになる
2024.10.12
https://www.thutmosev.com/archives/80740884.html

この構造物を維持するにはとてつもない金がかかる

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経済的には不利なタワマン

タワマンはブームが終わったとかバブル崩壊とか言われ続けて20年が経ったが未だに新たなタワマンが立ち続け、10億円以上の「10億ション」も珍しくなくなりました

2000年代に都心などで第一次のタワーマンション建設ラッシュがあり、六本木ヒルズは富裕層の象徴ともてはやされました

相続税対策になるともいわれ、資産をタワマンに変えると納税しなくて済むのでタワマンを買わないと損だというタワマンブームが起きました

地価が高い都心で上に伸びて高層マンションに住むのは一見合理的だが、維持費がとんでもなく高額で経済的には割に合わないとも言われている

都内の一般的な新築分譲マンションが7000万円程度なのに対し、都心のタワマンは1億円以上する事が多く上は天井知らずです

立地や条件や面積が違うので一概に比較できないが、タワマンは中低層マンションより購入価格が30%以上高くなります

現在はタワマンによる相続税節税が対策されてしまい、税金対策としては中低層マンションに比べて有利ではなくなっています

購入価格が高いと評価額も高いので固定資産税などの税金も高額になり、結局タワマンは中層マンションより多く納税することになります

もっと高いのがタワマン特有の設備を維持管理したり修繕する費用で、建築物としての性質上中低層マンションよりかなり高額になります

タワマンのエレベーターは短時間で高層階まで上昇するため高性能だが、一般的なマンションの2倍の価格で30年で交換しなくてはならない

タワーマンションは階数が多いので渋滞を避けるためエレベーターの台数そのものが多く、中低層マンションの4倍以上の維持費が発生します

非常用発電機は1台1億円で法律上15年ごとに交換しなくてはならないし、地下や立体の駐車場費用も驚くほど高いです

数十年後は湯沢マンションになる?
タワマンにはコンシェルジュと呼ばれる管理人が複数人居てサービスしてくれるが、当然彼らの費用も住人が負担します

郊外のアパートで駐車場月5千円、管理人不在の賃貸物件では、管理費は月5千円以下ですが、タワマンは管理費と修繕積立金で月額数万円が相場です

修繕積立金は最初1万円など安いのだが老朽化に伴って毎年上昇し、10年後には数万円に値上がりし、その後も出費が増えるため上昇し続けます

新築時に管理費と修繕積立金の合計で2万円だったとしても、15年後には5万円、30年後には10万円になるのが予想されます

これほど修繕積立金が増えるのは法律上の基準が厳しいからで、多くの高額設備は15年か30年ごとに交換や大修理が必要になります

新築から12年目の修繕では中低層マンションが1戸あたり100万円として、タワマンは120万ほどであまり差がありません

ところが2回目、3回目と回を重ねるごとにタワマンの修繕費用は割高になり、25年から30年目には1戸あたり300万円以上かかると言われています(現在の物価で)

12年ごとに300万円の修繕費用が発生したら毎年25万円の負担、半額にケチったとしても毎年12万円の負担になります

ところが修繕費をケチるとマンション自体の寿命が短くなり、その分早く老朽化して資産価値が落ちてゴーストマンション化しまいます

連想するのがスキーブームに建設した越後湯沢のマンション群で、まったく同じ理由でゴーストマンションになっています

不動産屋のサイトには10万円以下の高級マンションが並び、ほとんどが100万円以下で売られていますが買い手がつかない

修繕費用や維持費がかかるため0円で購入しても損だからで、このため売り手がお金を払って買ってもらう場合も在るとの事です

タワーマンションも30年後にそうなっていないとも限らない
https://www.thutmosev.com/archives/80740884.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/654.html#c74

[番外地12] 石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。 中川隆
6. 中川隆[-8844] koaQ7Jey 2024年10月13日 19:04:02 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[21]
<■107行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html
石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-363732.html

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
https://www.youtube.com/watch?v=3I20Kr47YTU

田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027380
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/231.html#c6

[番外地12] 石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。 中川隆
4. 中川隆[-8843] koaQ7Jey 2024年10月13日 19:14:55 : tG6rqaVGTA : L29tcDM3cW1yc3M=[22]
<■107行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
政治家にとって 嘘つきだ、とか 言う事をコロコロ変える、というのはどうでもいい小さな欠点です。
高市早苗を総理大臣にして日中戦争を起こされたり、ハイパーインフレ経済にされるよりは、世論によって政策をコロコロ変える石破茂を総理大臣にした方が遥かに良いのです:
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html
石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。

ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
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▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

【山崎行太郎チャンネル】それでも私は、石破を断固支持する。
https://www.youtube.com/watch?v=mL2uMoQYoxo

【山崎行太郎チャンネル】石破茂と高市早苗の決戦。
https://www.youtube.com/watch?v=AFAjdZheoFg

《山崎行太郎チャンネル》高市早苗の急上昇の裏に某宗教団体あり。
https://www.youtube.com/watch?v=3I20Kr47YTU

田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
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http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/232.html#c4

[リバイバル3] LED照明を使うと失明する 中川隆
3. 中川隆[-8842] koaQ7Jey 2024年10月14日 02:51:04 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[1]
緑内障・白内障の原因は植物油

植物性油と目の疾患の関係 悪い箇所だけでなく全体を診る!〜前編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/12
https://www.youtube.com/watch?v=KCN90XwMi-4

0:00 はじめに
0:25 病気は全身で診る
6:24 他の疾患を治す重要性

植物性油と目の疾患の関係 職を正して病を治す!根本除去が重要!〜後編〜
吉野敏明チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/10/13
https://www.youtube.com/watch?v=xE6xMslvfPk

0:00 はじめに
0:29 歯科治療で眼を治す
5:00 植物性の油を止める!
8:59 保健指導で原因を知る
12:44 食を正して病気を治す

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/906.html#c3

[番外地12] イエスは、二十九歳のときイスラエルに帰った。 彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層恐ろしい苦しみを与え、人々の気力はどん底に沈んでいた
イエスは、二十九歳のときイスラエルに帰った。
彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層恐ろしい苦しみを与え、人々の気力はどん底に沈んでいた。
イエスは町々を巡り、絶望の重みに耐えかねていたイスラエルの民の勇気を、神のことばによって強めた。

数千人の群集が、イエスに従って説教を聞いた。

町々の指導者らは、イエスを恐れはじめた。

そしてエルサレム駐在の統治者に通報した。

イエスと呼ぱれる男が町に来たこと、説教しながら、権威に抗うよう民をそそのかしていること、群集は国の仕事もかえりみず、熱心に彼に聞き従っていること、そして侵人

して来た統治者が、間もなく迫い払われるだろうと彼は断言している、と。


エルサレムの統治者ビラトは、説教者イエスの身柄を抑え、町に迎れて来て裁きにかけよ、と命令した。

しかし民衆の怒りを買わぬよう、祭司や学識あるへブライの長老たちに、イエスを神の宮の中で裁くようにと勧告した。

しかし、イエスの釈明を聞いた祭司と、賢い長老らは、彼を裁かぬことに決めた。

なぜならイエスは、だれも傷つけてはいなかったから。

そして彼らは、ローマの国の異教徒の王によって、エルサレムの統治者として定められていたピラトの前に出て、こう述べた。

「町々の長らは、あなたに間違った報告をしています。

というのは、この男は民に神のことばを教える義人です。

彼を尋問して私たちは安心し、彼を行かせました」


これを聞いて統治者は怒りに駆られ、変装させた家来をイエスの身近に送り込んだ。

イエスの行動すべてを監視させ、彼が民に向けて語ることばを、細大漏らさず報告させるために。

イエスの驚くばかりの人気は、統治者ピラトをおののかせるようになった。

イエスに敵対するものたちによると、民衆の中にはイエスこそ王だと主張するものがあり、イエスが彼らをそそのかしているという。

ピラトは彼のスパイの一人に、イエスを告発せよと命じた。

そこで兵士らが、命じられてイエスの逮捕に向かった。彼は捕らえられ地下牢に囚われた。

牢にはさまざまな拷問が待っていた。彼らは彼を死に定めるため、拷問にかけて自白を得ようとした。

聖者が受けている苦しみと、拷問のことを聞き知った大祭司、賢い長老たちは、統治者のもとへ赴き、近づいている祭りの栄光のためにも、イエスを自由にしてほしいと頼んだ。

だが為政者は、にべもなく拒んだ。



イエスは総督に向き直り、こう言った。

「どうしてあなたは、自分の品位を恥ずかしめるのですか。
どうして家来に、間違った生き方を教えるのですか。
自分の手は汚さずに、無実のものを罪に落とす方を持っているあなたが」


総督はこれを聞いて怒り狂い、イエスに死の宣告と、二人の盗賊の赦免を命じた。

協議を終えた裁判官らは、ピラトに言った。

「私たちは無実の人を有罪にし、盗賊らを釈放するという大きな罪を負うことはできません。 それは法に背きます」。

「だからどうぞ、あなたの思いのままに」。

祭司と賢い長老たちは、こう言い残して法廷を出、聖なる鉢で手を洗って言った。


「この義人の死について、私たちに責任はない」


_____________________
_____________________

イエスが言った。

この世は橋である。

渡って行きなさい。

しかしそこに棲家を建ててはならない。


________

イエスが言った。

過ぎ去り行く者となりなさい。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/240.html
[番外地12] キリストはユダに対し、自分達を取り巻く圧迫が最終局面に至っている事を語り、それへの「最終的な打開策」を打ち明け、最も信頼する弟子と考える彼に対し「最後の助手としての役割」を果たす事を要求した。
キリストはユダに対し、自分達を取り巻く圧迫が最終局面に至っている事を語り、それへの「最終的な打開策」を打ち明け、最も信頼する弟子と考える彼に対し「最後の助手としての役割」を果たす事を要求した。
「過越(すぎこし)の祭りが始まる3日前、イスカリオテのユダとの1週間の対話でイエスが語った秘密の啓示」
これは秘密の啓示である・・・。

イエスは過越しの祭りの3日前にユダにこう語られた・・・

イエスは地上に出現されたとき、人々を救う奇跡を行われた。

正しい道を歩くものもいれば、誤った道を歩く者もいたので、12人の使徒を集められた。

イエスは時にご自身としてではなく、子供として姿をお見せになった。


福音書の初めの部分で、イエスは「お前たちの神」に祈りを捧げる弟子たちを笑います。 この神とは、世界を創造した旧約聖書の劣った神のことです。

そしてイエスは、この私を直視し、真の姿を理解せよと迫りましたが、弟子たちは目を向けようとしません。


イエスがユダヤに居たある日の事・・・

12人の使徒たちは信心深く食事をしていた。
イエスは祈りを捧げている使徒たちに近付き笑い出した。

彼は使徒たちの間違った信仰を笑っていた。

使徒たちは世界の創造主を崇拝していた。
だが、ユダだけは違っていた

イエスは言う・・・

イエス「なぜ怒るのだ?あなたたちの中で強い心をを持つ者が立って私に示すがよい・・・・
己の内にある真の魂を」

ユダを除く使徒たち「私たちは強い心を持っています!」

しかし、言葉には出しても本当に立ち上がる者はいなかった。
・・・イスカリオテの『ユダ』を除いて・・・。

ユダはたった一人立ち上がってイエスに向かってこう言った。

ユダ「私は、あなたが何者か存じています・・・
あなたを送られた方の名は畏れ多くて申し上げられません。」

イエスはユダに近付きいて彼にこう言う・・・

イエス「他の者たちから離れよ・・・私はあなたに王国の秘密を教えよう。
     そこは果てしなく広がる国。天使させ見たことがない土地。人の
     心には想像さえ及ばぬ世界。その国に名前はない。」


■『キリスト』が『ユダ』に自分を『ローマ』に売るように諭す場面。

キリスト「You will ge greater than all athers. Judas, you will sacrifice the man that clothes me. 」

 (あなたは誰よりも素晴らしい。ユダよ。犠牲にするのだ。私の魂の衣ある者を。)


■『キリスト』が『天国の秘密』を『ユダ』に明かす場面。

キリスト「Step away from the others, and I shall tell you the mysteries of kingdam. It is a great and boundless realm which no eye of an angel has ever seen, no thought of the heart has ever comprehended.」

(他の者から離れよ。あなたに教えよう。王国の秘密を。そこは果てしなく広がる国。天使させ見たことがない土地。人の心には想像さえ及ばぬ世界。)

http://wildoldboy.cocolog-nifty.com/wild_old_boy/2006/04/the_gospel_of_j_eab8.html

イエスはユダに語ります。

「お前は、真の私を包むこの肉体を犠牲とし、すべての弟子たちを超える存在になるだろう」

「他の者たちから離れなさい。そうすれば、お前に[神の]王国の神秘を語って聞かせよう。その王国に至ることは可能だが、お前は大いに悲しむことになるだろう」

「聞きなさい、お前には[真理の]すべてを話し終えた。目を上げ、雲とその中の光、それを囲む星々を見なさい。皆を導くあの星が、お前の星だ」
 
「お前はこの世代の他の者たちの非難の的となるだろう
   ――そして彼らの上に君臨するだろう」


ユダは他の弟子たちから猛反発を受ける幻視を見たと語ります。

「幻視の中で、私は12人の弟子から石を投げつけられ、[ひどい]迫害を受けていました」


「ユダは目を上げ、光輝く雲を見て、その中に入っていった」

地上の人間たちは雲から聞こえる声を耳にします。

福音書の記述は、次のような場面で唐突に終わっています。

「彼ら[イエスを捕らえにきた人々]はユダに近づき、
『ここで何をしているのだ。イエスの弟子よ』と声をかけた。

______________


マタイ28-13

その弟子ら夜きたりて、我らの眠れる間に彼(イエスの亡骸)を盗めリ
此の話ユダヤ人の中にひろまりて、今日に至れり。


イエスの復活については、ペテロら弟子たちがイエスの遺体を墓から運び出して、イエスの復活をふれ回ったとする解釈(自作自演説)もありますが、どうにも不自然です。

ペテロらの自作自演なら、福音書によって記述がかなり食い違う点も説明が困難です。目撃証言や伝聞をつなぎ合わせていったから、あのような食い違いが起きたのであり、自作自演なら矛盾なくきれいに話がつながったはずでしょう。


イエスの遺体を墓から運び出させたのは誰でしょうか。

イスカリオテのユダしか考えられません。

イスカリオテのユダは、他の弟子たちがイエスの真意をようやく悟り始めたことを知りますが、弱い彼らは時が経てば逃げてしまうだろう、そうなれば、イエスは忘れ去られ、その教えは地上から消滅します。

イスカリオテのユダにとって、それは耐えられないことでした。

彼は、イエスの復活を演出します。墓からイエスの遺体を密かに運び出させました。

早朝、空になった墓を見て、イエスの遺体に香油を塗りに来た婦人たちは悲鳴を上げて逃げ出します。やがてイエス復活の噂がエルサレムの街のあちこちで囁かれるようになりました。

それを見届けたイスカリオテのユダは首を吊って自殺したのではないでしょうか。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/241.html
[番外地12] キリストはユダに対し、自分達を取り巻く圧迫が最終局面に至っている事を語り、それへの「最終的な打開策」を打ち明け、最も信… 中川隆
1. 中川隆[-8841] koaQ7Jey 2024年10月14日 04:55:00 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[2]
<■78行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
キリストはユダに対し、自分達を取り巻く圧迫が最終局面に至っている事を語り、それへの「最終的な打開策」を打ち明け、最も信頼する弟子と考える彼に対し「最後の助手としての役割」を果たす事を要求した。

「過越(すぎこし)の祭りが始まる3日前、イスカリオテのユダとの1週間の対話でイエスが語った秘密の啓示」
これは秘密の啓示である・・・。

イエスは過越しの祭りの3日前にユダにこう語られた・・・

イエスは地上に出現されたとき、人々を救う奇跡を行われた。

正しい道を歩くものもいれば、誤った道を歩く者もいたので、12人の使徒を集められた。

イエスは時にご自身としてではなく、子供として姿をお見せになった。


福音書の初めの部分で、イエスは「お前たちの神」に祈りを捧げる弟子たちを笑います。 この神とは、世界を創造した旧約聖書の劣った神のことです。

そしてイエスは、この私を直視し、真の姿を理解せよと迫りましたが、弟子たちは目を向けようとしません。


イエスがユダヤに居たある日の事・・・

12人の使徒たちは信心深く食事をしていた。
イエスは祈りを捧げている使徒たちに近付き笑い出した。

彼は使徒たちの間違った信仰を笑っていた。

使徒たちは世界の創造主を崇拝していた。
だが、ユダだけは違っていた

イエスは言う・・・

イエス「なぜ怒るのだ?あなたたちの中で強い心をを持つ者が立って私に示すがよい・・・・
己の内にある真の魂を」

ユダを除く使徒たち「私たちは強い心を持っています!」

しかし、言葉には出しても本当に立ち上がる者はいなかった。
・・・イスカリオテの『ユダ』を除いて・・・。

ユダはたった一人立ち上がってイエスに向かってこう言った。

ユダ「私は、あなたが何者か存じています・・・
あなたを送られた方の名は畏れ多くて申し上げられません。」

イエスはユダに近付きいて彼にこう言う・・・

イエス「他の者たちから離れよ・・・私はあなたに王国の秘密を教えよう。
     そこは果てしなく広がる国。天使させ見たことがない土地。人の
     心には想像さえ及ばぬ世界。その国に名前はない。」


■『キリスト』が『ユダ』に自分を『ローマ』に売るように諭す場面。

キリスト「You will be greater than all others. Judas, you will sacrifice the man that clothes me. 」

 (あなたは誰よりも素晴らしい。ユダよ。犠牲にするのだ。私の魂の衣ある者を。)


■『キリスト』が『神の国の秘密』を『ユダ』に明かす場面。

キリスト「Step away from the others, and I shall tell you the mysteries of kingdam. It is a great and boundless realm which no eye of an angel has ever seen, no thought of the heart has ever comprehended.」

(他の者から離れよ。あなたに教えよう。神の国の秘密を。そこは果てしなく広がる国。天使さえ見たことがない土地。人の心には想像さえ及ばぬ世界。)


イエスはユダに語ります。
「お前は、真の私を包むこの肉体を犠牲とし、すべての弟子たちを超える存在になるだろう」

「他の者たちから離れなさい。そうすれば、お前に[神の]王国の神秘を語って聞かせよう。その王国に至ることは可能だが、お前は大いに悲しむことになるだろう」

「聞きなさい、お前には[真理の]すべてを話し終えた。目を上げ、雲とその中の光、それを囲む星々を見なさい。皆を導くあの星が、お前の星だ」
 
「お前はこの世代の他の者たちの非難の的となるだろう
   ――そして彼らの上に君臨するだろう」


ユダは他の弟子たちから猛反発を受ける幻視を見たと語ります。

「幻視の中で、私は12人の弟子から石を投げつけられ、[ひどい]迫害を受けていました」


「ユダは目を上げ、光輝く雲を見て、その中に入っていった」

地上の人間たちは雲から聞こえる声を耳にします。

福音書の記述は、次のような場面で唐突に終わっています。

「彼ら[イエスを捕らえにきた人々]はユダに近づき、
『ここで何をしているのだ。イエスの弟子よ』と声をかけた。

______________


マタイ28-13

その弟子ら夜きたりて、我らの眠れる間に彼(イエスの亡骸)を盗めリ
此の話ユダヤ人の中にひろまりて、今日に至れり。


イエスの復活については、ペテロら弟子たちがイエスの遺体を墓から運び出して、イエスの復活をふれ回ったとする解釈(自作自演説)もありますが、どうにも不自然です。

ペテロらの自作自演なら、福音書によって記述がかなり食い違う点も説明が困難です。目撃証言や伝聞をつなぎ合わせていったから、あのような食い違いが起きたのであり、自作自演なら矛盾なくきれいに話がつながったはずでしょう。


イエスの遺体を墓から運び出させたのは誰でしょうか。

イスカリオテのユダしか考えられません。

イスカリオテのユダは、他の弟子たちがイエスの真意をようやく悟り始めたことを知りますが、弱い彼らは時が経てば逃げてしまうだろう、そうなれば、イエスは忘れ去られ、その教えは地上から消滅します。

イスカリオテのユダにとって、それは耐えられないことでした。

彼は、イエスの復活を演出します。墓からイエスの遺体を密かに運び出させました。

早朝、空になった墓を見て、イエスの遺体に香油を塗りに来た婦人たちは悲鳴を上げて逃げ出します。やがてイエス復活の噂がエルサレムの街のあちこちで囁かれるようになりました。

それを見届けたイスカリオテのユダは首を吊って自殺したのではないでしょうか。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/241.html#c1

[番外地12] イエスは、二十九歳のときイスラエルに帰った。 彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層恐ろしい苦しみを与え、人々… 中川隆
1. 中川隆[-8840] koaQ7Jey 2024年10月14日 04:57:30 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[3]
<■56行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
イエスは、二十九歳のときイスラエルに帰った。
彼がいない間、異教徒はイスラエルの民に、なお一層恐ろしい苦しみを与え、人々の気力はどん底に沈んでいた。
イエスは町々を巡り、絶望の重みに耐えかねていたイスラエルの民の勇気を、神のことばによって強めた。
数千人の群集が、イエスに従って説教を聞いた。

町々の指導者らは、イエスを恐れはじめた。
そしてエルサレム駐在の統治者に通報した。
イエスと呼ぱれる男が町に来たこと、説教しながら、権威に抗うよう民をそそのかしていること、群集は国の仕事もかえりみず、熱心に彼に聞き従っていること、そして侵人して来た統治者が、間もなく迫い払われるだろうと彼は断言している、と。


エルサレムの統治者ビラトは、説教者イエスの身柄を抑え、町に迎れて来て裁きにかけよ、と命令した。
しかし民衆の怒りを買わぬよう、祭司や学識あるへブライの長老たちに、イエスを神の宮の中で裁くようにと勧告した。
しかし、イエスの釈明を聞いた祭司と、賢い長老らは、彼を裁かぬことに決めた。
なぜならイエスは、だれも傷つけてはいなかったから。

そして彼らは、ローマの国の異教徒の王によって、エルサレムの統治者として定められていたピラトの前に出て、こう述べた。

「町々の長らは、あなたに間違った報告をしています。

というのは、この男は民に神のことばを教える義人です。

彼を尋問して私たちは安心し、彼を行かせました」


これを聞いて統治者は怒りに駆られ、変装させた家来をイエスの身近に送り込んだ。

イエスの行動すべてを監視させ、彼が民に向けて語ることばを、細大漏らさず報告させるために。

イエスの驚くばかりの人気は、統治者ピラトをおののかせるようになった。

イエスに敵対するものたちによると、民衆の中にはイエスこそ王だと主張するものがあり、イエスが彼らをそそのかしているという。

ピラトは彼のスパイの一人に、イエスを告発せよと命じた。

そこで兵士らが、命じられてイエスの逮捕に向かった。彼は捕らえられ地下牢に囚われた。

牢にはさまざまな拷問が待っていた。彼らは彼を死に定めるため、拷問にかけて自白を得ようとした。

聖者が受けている苦しみと、拷問のことを聞き知った大祭司、賢い長老たちは、統治者のもとへ赴き、近づいている祭りの栄光のためにも、イエスを自由にしてほしいと頼んだ。

だが為政者は、にべもなく拒んだ。

イエスは総督に向き直り、こう言った。

「どうしてあなたは、自分の品位を恥ずかしめるのですか。
どうして家来に、間違った生き方を教えるのですか。
自分の手は汚さずに、無実のものを罪に落とす方を持っているあなたが」


総督はこれを聞いて怒り狂い、イエスに死の宣告と、二人の盗賊の赦免を命じた。

協議を終えた裁判官らは、ピラトに言った。

「私たちは無実の人を有罪にし、盗賊らを釈放するという大きな罪を負うことはできません。 それは法に背きます」。

「だからどうぞ、あなたの思いのままに」。

祭司と賢い長老たちは、こう言い残して法廷を出、聖なる鉢で手を洗って言った。


「この義人の死について、私たちに責任はない」


_____________________


イエスは乳を与えられている小さな者たちを見た。
彼は彼の弟子たちに言った。

「乳を与えられているこの小さな者たちは、神の国に入る人々のようなものだ」。

彼らは彼に言った、
「私たちが小さければ、神の国に入るのでしょうか」。

イエスが彼らに言った、
「あなたがたが、二つのものを一つにし、
内を外のように、外を内のように、
上を下のようにするとき、
あなたがたが、男と女を一人にして、男を男でないように、女を女でないようにするならば、
そのときにあなたがたは神の国に入るであろう」。


イエスが言った。
この世は橋である。
渡って行きなさい。
しかしそこに棲家を建ててはならない。


イエスが言った。
過ぎ去り行く者となりなさい。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/240.html#c1

[近代史4] 宮沢賢治の世界 中川隆
6. 中川隆[-8839] koaQ7Jey 2024年10月14日 06:36:54 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[4]
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宮沢賢治の父政次郎はなぜ日蓮宗に改宗したのか
2024年9月15日
https://ihatov.cc/blog/archives/2024/09/post_1125.htm

 宮沢賢治の父政次郎は、若い頃から浄土真宗の篤信家で、自ら大量の仏教書を買い求めて読破するだけでなく、花巻仏教会の幹事役となって、夏期講習会には村上専精、近角常観、島地大等、暁烏敏など、当時の浄土真宗学僧の錚々たるメンバーを招聘し、人々とともに研鑽を深めていました。また、宮沢家の菩提寺である安浄寺(真宗大谷派)では、檀家総代も務めていました。
 このような父の薫陶のもと、賢治も幼い頃から浄土真宗の仏典に親しみ、物心つくと「正信偈」や「白骨の御文章」を暗誦して親戚を驚かせ、中学4年時に父にあてた手紙では、「小生はすでに道を得候。歎異鈔の第一頁を以て小生の全信仰と致し候〔中略〕念仏も唱へ居り候。仏の御前には命をも落すべき準備充分に候」と、熱い信仰を吐露しています。

 ところが、この賢治が青年期になると、決然として浄土真宗と袂を分かち、法華経および日蓮を熱烈に尊崇するようになります。そして、父親と連夜の宗教論争を闘わせたのです。
 激論の様子は、『新校本全集』年譜篇では次のように記されています。

 政次郎の信仰は浄土真宗であるのに、正に青天の霹靂というべきか、賢治の法華経への帰依による改宗申し入れが行われ、連夜の争論に家内中まっ暗になったのは、1920(大正9)年、賢治が盛岡高等農林学校研究生を終えて、家に戻ったときである。ふたりはいちいち経典をあげ、くり返しくり返し論じあい、賢治が「死をかけている」といえば「思い上るな。いくらも知らない者が軽率に言うな」と叱り、店の者は親子喧嘩かと思い、イチや妹たちはおろおろと嘆き、なぜこのように烈しく言いあうのか、一方を聞けばそうかとうなずき、一方が言えばもっともと思い、どちらもお釈迦さまのおっしゃったことなのだから、だれかとめに入ってほしいと願う。イチは思い余って政次郎の法友高橋勘太郎を訪ねて相談したこともある。ある夜果てしない論議のうちに時が経ち、寝ずに侍はべっている母娘に向かった政次郎は「聞いていてひどかったろう(辛かったろう)。だが大事なことを言いあったので喧嘩ではないのだからな」と涙を流したことがある。

(『新校本宮澤賢治全集』第16巻(下)年譜篇pp.17-18)

 血気盛んな賢治に対して、父政次郎も一歩も譲らず、厳しく受け答えをしていたのだと思われますが、論戦はいつまでも決着が付かず、遂に1921年1月の賢治の家出に至ります。家出の目的の一つは、「家族皆が法華経と日蓮に帰依するまで戻らない」と宣言することによって、家族の改宗を図ろうとするものでしたが、やはり政次郎は譲らず、結局賢治は目的を果たせないままに、妹トシの病気の知らせを受けて帰郷しました。

 その後も、賢治は法華経と日蓮への信仰を貫き、また政次郎の浄土真宗信仰も変わりませんでしたが、以後は両者が表立って論戦をすることはなくなったようです。

 そして賢治は、亡くなる直前にも「南無妙法蓮華経」と高唱し、『国訳 妙法蓮華経』千部を人々に配付することを遺言したのですが、自らの死後の扱いについては、現在伝えられているかぎりでは、何も遺志は示さなかったのかと思われます。
 きっと賢治の本心では、自分の遺骨は妹トシと同じく三保にある国柱会の「最勝閣」に納めてほしかったでしょうし、国柱会からの法諡を受けたかっただろうと思うのですが、現実には賢治の葬儀は浄土真宗の安浄寺で行われ、いったん「釈亮祐」という真宗の法名が贈られて、安浄寺の宮沢家代々の墓地に葬られました。(その後、国柱会から9月27日付けで「真金院三不日賢善男子」という法諡が贈られ、現在はこちらが用いられています。)

 歴史学者で賢治研究家の小倉豊文氏が、この安浄寺の墓地に政次郎氏が案内してくれた時のことを、次のように書いています。

私は政次郎翁に安浄寺の宮沢家の墓地に案内されたことがある。そこで賢治の遺骨が一基の先祖代々の墓石の下に納められていると知り、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」といった言葉をきいた時は、父の「えらさ」に頭がさがり、さらには浄土真宗の「倶会一処」の信仰に感じ入ったのであった。

(小倉豊文「二つのブラックボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 「倶会くえ一処いっしょ」とは『仏説阿弥陀経』にある言葉だそうで、「倶ともに一つ処ところで会う」と読み下し、誰しも死んだらすぐに浄土に往生して、そこで皆に出会うのだという教えです。
 政次郎の揺るぎない浄土信仰に、小倉氏も打たれたのでしょう。

 ところが、その政次郎氏が、賢治の死後18年も経った1951年になって、宮沢家の宗旨を日蓮宗に改宗し、先祖代々の墓も、浄土真宗の安浄寺から日蓮宗の身照寺に移したのです。
 政次郎のこの決断には、小倉豊文氏も唖然としたということです。

 賢治ばかりでなく、父政次郎翁の宗教信仰についても私には解けぬ謎がある。真宗安浄寺の宮沢家の代々墓のなかに賢治も納骨されていたこと、父が賢治の墓を別につくらなかった「えらさ」を私が感じ入ったことは前述したところである。ところが昭和25〜6年ころだったと思う。訪れた私に、翁は「賢治の墓を作ろうと思いますが……」と話しかけて来た。私はその十年ほど前に前述した「別に墓を作らぬ」といった、翁の言葉を思い出したが、既に眼と足が不自由になっていた喜寿の老翁に対して前言に違うと詰問する勇気が出ず、もし作るなら墓碑銘を刻んだ普通の墓ではなく、二十回忌記念の供養塔として、賢治が好んでいたらしい五輪峠にもちなんで、無銘の五輪塔にしたらよかろうという意味を述べ、もしそうするなら設計図の適当なものを送ると約したのである。そして帰ってから、懇意にしていた当時の石造美術の学問的権威者天沼俊一博士に頼み、鎌倉時代様式の五輪塔の設計図のコピーをもらって郵送した。鎌倉時代が石造美術の黄金期であり、五輪塔はこの時代の代表的造形でもあったからである。

(小倉豊文「二つのブラック・ボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 そして、それからさらに数年後……。

 ところが数年後に訪問すると、その五輪塔が完成したとのこと。清六氏に案内されると、そこは安浄寺ではなく、前述した南部日実上人の縁で出来た身延山系法華の説教所が寺になった、賢治の勤めていた花巻農学校の後身の花巻農業高校(現在は飛行場近くに移転改築されて、跡地は公会堂や公園になっている)近くの身照寺の墓地であった。前に見た安浄寺の墓地にあった宮沢家の代々墓に隣接して、私が送った設計図通りの五輪石塔が建っており、石塔は無銘だったが、その背後に高い大きな木柱が建てられ、それには「宮沢賢治之墓」という文字が見られたのである。私は内心唖然としたまましばらく無言でいると、清六氏は昭和27年に父も含めて宮沢家は日蓮宗に改宗し、五輪塔建立と共に宮沢家の安浄寺の墓を移した次第を物語ってくれた。私も関与していた筑摩書房版第一回の賢治の全集の最後の第11巻の出たのが昭和32年2月27日であったが、建塔・移墓はそのころであったとのこと。政次郎翁が84歳で永眠したのは、同じ年の3月1日である。
 従って私は、政次郎翁の真宗から法華宗に転じた信仰の由来をきく機会を永久に失った。

(小倉豊文「二つのブラック・ボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 父政次郎は、賢治との議論においては毫も曲げなかった浄土真宗の信仰を、彼の死後相当な年月が経ってから、日蓮宗に変えてしまったのです。
 いったい何が、政次郎をそうさせたのでしょうか。

 生前の政次郎氏と親しく宗教談義を交わした宗教史学者の小倉豊文氏でさえ、その改宗の理由は、謎の「ブラック・ボックス」だと言うのですから、ここで私ごときが少々考えを巡らしたところで、真相がわかるというものではないでしょう。
 しかし、当時政次郎氏の周囲にいて事情を知っていた可能性のある人が、その改宗の経緯について書き残してくれている文章が、少なくとも二つありますので、ここではとりあえずそれらを確認しておくことにします。
 まず、晩年の賢治の主治医で、『宮沢賢治─素顔のわが友─』を著した佐藤隆房氏は、次のように記しています。

 浄土真宗の父に背き日蓮宗に篤信の賢治さんが、折伏の大義にたちまして父の違法を破折屈服しようとしたのですが、対立のままで賢治さんは亡くなったのです。賢治さんが亡くなったあと、その悲しみ、さびしさをしみじみと感じた政次郎さん夫婦は、賢治さんの心をあわれと思ったのでしょう。祖先の仏壇とは別に、特に賢治さんの仏壇を設け毎日礼拝し、賢治さんの遺言にて出版した国訳妙法蓮華経を品第一からお二人並んで読みすすみました。読みすすむにつれ、夫婦は賢治さんの主張に今更ながら深い感銘を覚え、改宗したのです。

(佐藤隆房『宮沢賢治─素顔のわが友─』pp.313-314)

 すなわち、佐藤隆房氏によれば、政次郎が改宗した理由は、政次郎自身が宗教的回心に至ったからだ、というわけです。

 一方、農学校における賢治の元同僚で、浄土真宗の僧でもあった白藤慈秀氏は、宮沢家の改宗について、次のように書いています。

 宮沢さんは、お父さんに言われたことは、お父さん、若し私が亡くなった後で私を思い出すことがあらば南無妙法蓮華経と唱えて私を喚び出して下さい、との烈々な願いに、厳父は、今まで何度も議論し争ってきた一切のゆきがかりを捨て、日蓮宗と浄土真宗の優劣成敗を抛って、賢治お前の言う日蓮宗に転向すると決意されたのである。
 お父さんとしては、この世に不思議な因縁をもって親と呼ばれ、子と呼ぶことに限りない愛情を感じ至情至愛の温かい情愛に催されて堅く閉ざしていた心の扉を開き、賢治さんの心に惹かれたのである。この世五十年七十年の間の親子でなく未来永遠、後の世まで親子でありたい賢治が死後、日蓮宗のいう霊山浄土に生まれて往くならば、私も賢治の往く霊山浄土に生まれることに同意すると言われた。
 子を憶う親の心は計り知れないほど高くまた深い。親子が各異各解の域を越えて、同一の信仰の天地に融合し同調した世界は誠に美しい。宮沢家はこの日蓮宗の信仰に安住の灯をかかげることになった。

(白藤慈秀『こぼれ話宮沢賢治』p.82)

 すなわち、白藤慈秀氏によれば、政次郎が改宗した理由は、賢治との間の親子の絆を、何より大切にしようとしたからだ、というわけです。

 佐藤隆房氏と言えば、賢治の死後も政次郎氏と親密な関係を継続していた人で、桜の賢治詩碑の建立の際には、その実行委員長を務めました。このような人の記していることは、十分な信頼に足るものと思われます。
 一方、白藤慈秀氏は浄土真宗の僧侶として、島地大等の後に盛岡願教寺の院代を務めたほどの仏教者で、何度か政次郎氏を訪ねて宗教談義もしていたということですから、やはりその話はそれなりに信頼できるでしょう。

 となると、今さらこれ以上あれこれ考えなくても、二人の説に従っておけばよいのではないかとも思われるのですが、ただ政次郎の改宗理由に関する上記の二人の説明は、明らかに「ずれ」があるように思われて、私としてはどうしてもそのまま受け容れがたいのです。
 まず佐藤隆房氏によれば、政次郎が改宗した理由は、「賢治さんの主張に今更ながら深い感銘を覚え」たからだということで、「賢治さんの主張=日蓮の教義の内容」によるのだということです。
 一方、白藤慈秀氏によれば、政次郎は「日蓮宗と浄土真宗の優劣成敗を抛なげうって」、とにかく親子の結びつきを優先した結果なのだということであり、教えの内容は二の次なのです。
 この違いは、いったいどう理解したらよいのでしょうか。

 それともう一つ、私としてこの二人の説明に違和感を覚えてしまうのは、政次郎が佐藤説のように日蓮の教えに感銘を受けて宗教的回心をしたとしても、あるいは白藤説のようにただただ賢治との親子の絆を大切にしたかったとしても、それらはいずれも政次郎氏の「個人的な思い」です。
 そのどちらも、十分に理解できる思いではありますが、はたしてこういう個人的な感情だけで、政次郎氏のように己の社会的立場をわきまえた人が、先祖から連綿と引き継がれてきた菩提寺を変更したり、墓所を移設したりなどというような、「家」の伝統を根本から変えてしまう行動に出るものだろうかということが、私としては非常に疑問に感じるのです。

 檀家総代まで務めていた、門徒の中心的な名家が菩提寺を変更するとなると、安浄寺にとっては相当な衝撃でしょうし、地域社会に与える影響も、計り知れないものがあるでしょう。
 かりに政次郎氏が、日蓮の教えに深く共感するようになったとしても、あるいは賢治との親子の絆のために「南無妙法蓮華経」を日夜唱えたかったとしても、それは個人的な信仰のあり方として、家の中でプライベートに行えばよいことであって、何も菩提寺変更や墓所移設のような公の行動を、大々的にとる必要があるものでしょうか。

 それに、白藤慈秀氏が引用している「南無妙法蓮華経と唱えて私を喚び出して下さい」という話は、賢治が1931年の上京時に病に倒れた際に両親あてに書いた遺書(書簡393)の、「どうかご信仰といふのではなくてもお題目で私をお呼びだしください。そのお題目で絶えずおわび申しあげお答えいたします」とあるのを指しているのでしょうが、賢治は両親のために、ここにわざわざ「ご信仰といふのではなくても」と書いているのです。年をとって丸くなった賢治は、あえて両親に法華経への信仰を求めず、浄土真宗のままでもよいから、ただ合い言葉のように「南無妙法蓮華経」とさえ唱えてもらえれば、自分はそれに答えると言っているのです。
 賢治のこの言葉が根拠であれば、政次郎は何も改宗までする必要はなかったはずです。

 すなわち、私が想像するところでは、政次郎が改宗や墓所移設によって、「個人」を超えた「家」のあり方まで変更したということは、その理由も政次郎自身の個人的な事情ではなくて、何か「個人を超えた事柄」だったのではないかと思うのです。

 それでは、その「個人を超えた事柄」とは何か、ということが問題ですが、結論から申し上げると、それは政次郎氏が、「もはや賢治は、単に『宮沢家の一員』であることを超越して、『国民的作家』になってしまった」と認識し、そうなった以上「宮沢家」も、その事態に対応したあり方に変わらなければならないと判断したことによるのではないかと、私は想像します。

 私がそう考える理由は、小倉豊文氏の「二つのブラック・ボックス」という文章を読むと、政次郎氏が小倉氏に「賢治の墓を作ろうと思いますが……」と言い、実際に五輪塔の供養塔を建立して「宮沢賢治之墓」という木柱を建てたことと、宮沢家が日蓮宗に改宗したこととは、別個の出来事ではなく、一連の計画のもとにあると感じられることにあります。
 1940年頃の政次郎は小倉氏に、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」と言って、賢治も先祖代々の墓に納めていたのが、1950〜1951年頃には180度転換して、「賢治の墓を作る」と言い、それから時を置かず日蓮宗に改宗しているのです。
 つまり、あくまでも「宮沢家」が根本にあって、「賢治」がその一員として従属している状態から、逆に「賢治」の方に合わせて、「宮沢家」のあり方を再編しようとしているのだと思われます。

 ここであらためて、賢治が「国民的作家」となっていった過程を、簡単にたどってみましょう。
 1933年9月21日に賢治が死去した翌日の『岩手日報』夕刊には、「詩人宮沢賢治氏/きのふ永眠す/日本詩壇の輝しい巨星墜つ」という記事が載るなど、地元ではかなり大きく取り上げられました。しかし、「地元の有名人」クラスの存在は、全国各地に大勢いるものですし、こういう人は亡くなった時には地元で大々的に報じられたとしても、何十年かが経てば、直系の子孫以外に知る人はいなくなってしまうものです。
 賢治もこのレベルで終わっておれば、父政次郎としても、息子を「宮沢家の一員」として扱っておくだけでよかったのです。

 しかし、賢治の全国的知名度は、その死後にどんどん上昇して行きます。1934〜1935年刊の『文圃堂版全集』に続いて、1939〜1947年には『十字屋版全集』、戦後まもなくの1946〜1948年には『組合版文庫』と、10年ほどの間に3種類の全集が出版されます。1938年には松田甚次郎の『土に叫ぶ』がベストセラーになって賢治の名前が広く世に知られ、翌年に松田の編集による『宮沢賢治傑作選』も刊行されました。
 1940年には日活版の映画「風の又三郎」が、児童映画として高く評価されて文部大臣賞を受け、1942年には大政翼賛会が刊行する『詩歌翼賛』に「〔雨ニモマケズ〕」が収録され、さらに多くの国民の読むところとなりました。
 戦後になると、戦前の教科書に掲載されていた軍国的なテクストが全て抹消される一方、1947年から「どんぐりと山猫」、1950年から「気のいい火山弾」が、毎年のように小学校教科書に採用されていきます。この「教科書に載る」というのは、多くの国民が好むと好まざるとにかかわらず、学校で一律に読まされ刷り込まれるテクストになるということを意味し、賢治が「国民的作家」となる上では、非常に重要なステップだったと言えるでしょう。

 このような過程を経て、遅くとも1950年頃までに宮沢賢治は、「日本中ほとんどの人がその作品を読んでいる作家」になったのです。
 そうなると、「宮沢家」と「宮沢賢治」の関係は、もはや「宮沢賢治は、宮沢家の一員である」という状態では収まらなくなり、「宮沢家とは、宮沢賢治を生み出した家である」という形で、人々から見られるようになるでしょう。
 ここで、「家」と「個人」の主従関係が、逆転してくるのです。戦後まもない時期に、宮沢政次郎氏が直面せざるをえなかったのは、このような事態だったのではないでしょうか。

 たとえば、吉本隆明の『初期作品集』に収録されている「詩碑を訪れて」という文章には、米沢工業高等学校の学生だった吉本が、1942年に花巻の宮沢商会を訪ねて、清六氏と思しき人から詩碑に行く道順を親切に教えてもらった様子が記されています。賢治が有名になるにつれて、このようにして賢治の故郷を訪ねて来る人々は、毎年相当な人数になっていったでしょうが、彼の墓に参りたいと思ってはるばるやって来た人は、浄土真宗の安浄寺にある宮沢家代々の墓の前に来て、どんな印象を持ったでしょうか。

 下写真は、日蓮宗の身照寺にある現在の宮沢家墓所で、向かって左の五輪塔が賢治の供養塔(墓?)で、右が宮沢家の代々墓です。代々墓の方は、ご覧のように「骨堂」と刻んであるだけで、正面には「宮沢」という家名も入っていません。

20240915b.jpg

 墓地が移設される前には、賢治の熱烈な法華経信仰を知っている読者が墓参に来て、彼が浄土真宗のお寺に埋葬されている現実を目にしたならば、どうしても違和感を覚えたのではないでしょうか。若い頃の賢治が浄土真宗を激しく批判していたことや、遺言で法華経を配ったことを知っている人なら、なおさらです。
 そしてそういう疑問について、政次郎氏や清六氏に尋ねてみた墓参者も、いたのではないかと思います。中には、「あれほど反発していた浄土真宗のお墓に入れられているなんて、賢治が可哀そう」などと、一方的なことを言う人も、あったかもしれません。

 本来、「宮沢家代々之墓」とは、宮沢家の子孫の方々が静かにお参りするための場所だったはずで、そこに外部の人が大勢やって来るなどということは、想定もされていなかったことでしょう。
 しかし、賢治が「国民的作家」になってしまった結果、その想定外の事態が、安浄寺の新たな日常になってしまったのではないかと思います。

 そして、これが先に述べた、政次郎氏が改宗や墓地移設を決断するに至ったところの、「個人を超えた事情」だったのではないかと、私は想像する次第です。

 一方、改宗および墓地移設の「理由」が、「個人を越えた事情」であったとすれば、その「目的」も、誰か「個人」のためではなくて、「個人を超えた存在」のためだったのではないか、という類推が成り立つでしょう。
 その目的が「政次郎のため」でなかったのは、すでに見たとおりです。そして、個人としての「賢治のため」でもなかったのは、賢治の死後もずっと政次郎は、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」と言っていたことに、表れています。
 では誰のためだったのかというと、上記でいろいろと見てきたように、政次郎氏の決断の目的は、「国民的作家となった賢治を敬愛するみんなのため」だったのではないかと、私は想像するのです。

 いずれにせよ、日蓮宗のお寺に賢治個人の立派な供養塔が設けられている現状においては、彼のことを慕って訪れた墓参者は、素直な気持ちでこの五輪塔の前で手を合わせ、自らの賢治への思いを伝えることができるわけです。
https://ihatov.cc/blog/archives/2024/09/post_1125.htm
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/751.html#c6

[近代史5] 宮沢賢治童話集 中川隆
2. 中川隆[-8838] koaQ7Jey 2024年10月14日 06:37:40 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[5]
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宮沢賢治の父政次郎はなぜ日蓮宗に改宗したのか
2024年9月15日
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 宮沢賢治の父政次郎は、若い頃から浄土真宗の篤信家で、自ら大量の仏教書を買い求めて読破するだけでなく、花巻仏教会の幹事役となって、夏期講習会には村上専精、近角常観、島地大等、暁烏敏など、当時の浄土真宗学僧の錚々たるメンバーを招聘し、人々とともに研鑽を深めていました。また、宮沢家の菩提寺である安浄寺(真宗大谷派)では、檀家総代も務めていました。
 このような父の薫陶のもと、賢治も幼い頃から浄土真宗の仏典に親しみ、物心つくと「正信偈」や「白骨の御文章」を暗誦して親戚を驚かせ、中学4年時に父にあてた手紙では、「小生はすでに道を得候。歎異鈔の第一頁を以て小生の全信仰と致し候〔中略〕念仏も唱へ居り候。仏の御前には命をも落すべき準備充分に候」と、熱い信仰を吐露しています。

 ところが、この賢治が青年期になると、決然として浄土真宗と袂を分かち、法華経および日蓮を熱烈に尊崇するようになります。そして、父親と連夜の宗教論争を闘わせたのです。
 激論の様子は、『新校本全集』年譜篇では次のように記されています。

 政次郎の信仰は浄土真宗であるのに、正に青天の霹靂というべきか、賢治の法華経への帰依による改宗申し入れが行われ、連夜の争論に家内中まっ暗になったのは、1920(大正9)年、賢治が盛岡高等農林学校研究生を終えて、家に戻ったときである。ふたりはいちいち経典をあげ、くり返しくり返し論じあい、賢治が「死をかけている」といえば「思い上るな。いくらも知らない者が軽率に言うな」と叱り、店の者は親子喧嘩かと思い、イチや妹たちはおろおろと嘆き、なぜこのように烈しく言いあうのか、一方を聞けばそうかとうなずき、一方が言えばもっともと思い、どちらもお釈迦さまのおっしゃったことなのだから、だれかとめに入ってほしいと願う。イチは思い余って政次郎の法友高橋勘太郎を訪ねて相談したこともある。ある夜果てしない論議のうちに時が経ち、寝ずに侍はべっている母娘に向かった政次郎は「聞いていてひどかったろう(辛かったろう)。だが大事なことを言いあったので喧嘩ではないのだからな」と涙を流したことがある。

(『新校本宮澤賢治全集』第16巻(下)年譜篇pp.17-18)

 血気盛んな賢治に対して、父政次郎も一歩も譲らず、厳しく受け答えをしていたのだと思われますが、論戦はいつまでも決着が付かず、遂に1921年1月の賢治の家出に至ります。家出の目的の一つは、「家族皆が法華経と日蓮に帰依するまで戻らない」と宣言することによって、家族の改宗を図ろうとするものでしたが、やはり政次郎は譲らず、結局賢治は目的を果たせないままに、妹トシの病気の知らせを受けて帰郷しました。

 その後も、賢治は法華経と日蓮への信仰を貫き、また政次郎の浄土真宗信仰も変わりませんでしたが、以後は両者が表立って論戦をすることはなくなったようです。

 そして賢治は、亡くなる直前にも「南無妙法蓮華経」と高唱し、『国訳 妙法蓮華経』千部を人々に配付することを遺言したのですが、自らの死後の扱いについては、現在伝えられているかぎりでは、何も遺志は示さなかったのかと思われます。
 きっと賢治の本心では、自分の遺骨は妹トシと同じく三保にある国柱会の「最勝閣」に納めてほしかったでしょうし、国柱会からの法諡を受けたかっただろうと思うのですが、現実には賢治の葬儀は浄土真宗の安浄寺で行われ、いったん「釈亮祐」という真宗の法名が贈られて、安浄寺の宮沢家代々の墓地に葬られました。(その後、国柱会から9月27日付けで「真金院三不日賢善男子」という法諡が贈られ、現在はこちらが用いられています。)

 歴史学者で賢治研究家の小倉豊文氏が、この安浄寺の墓地に政次郎氏が案内してくれた時のことを、次のように書いています。

私は政次郎翁に安浄寺の宮沢家の墓地に案内されたことがある。そこで賢治の遺骨が一基の先祖代々の墓石の下に納められていると知り、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」といった言葉をきいた時は、父の「えらさ」に頭がさがり、さらには浄土真宗の「倶会一処」の信仰に感じ入ったのであった。

(小倉豊文「二つのブラックボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 「倶会くえ一処いっしょ」とは『仏説阿弥陀経』にある言葉だそうで、「倶ともに一つ処ところで会う」と読み下し、誰しも死んだらすぐに浄土に往生して、そこで皆に出会うのだという教えです。
 政次郎の揺るぎない浄土信仰に、小倉氏も打たれたのでしょう。

 ところが、その政次郎氏が、賢治の死後18年も経った1951年になって、宮沢家の宗旨を日蓮宗に改宗し、先祖代々の墓も、浄土真宗の安浄寺から日蓮宗の身照寺に移したのです。
 政次郎のこの決断には、小倉豊文氏も唖然としたということです。

 賢治ばかりでなく、父政次郎翁の宗教信仰についても私には解けぬ謎がある。真宗安浄寺の宮沢家の代々墓のなかに賢治も納骨されていたこと、父が賢治の墓を別につくらなかった「えらさ」を私が感じ入ったことは前述したところである。ところが昭和25〜6年ころだったと思う。訪れた私に、翁は「賢治の墓を作ろうと思いますが……」と話しかけて来た。私はその十年ほど前に前述した「別に墓を作らぬ」といった、翁の言葉を思い出したが、既に眼と足が不自由になっていた喜寿の老翁に対して前言に違うと詰問する勇気が出ず、もし作るなら墓碑銘を刻んだ普通の墓ではなく、二十回忌記念の供養塔として、賢治が好んでいたらしい五輪峠にもちなんで、無銘の五輪塔にしたらよかろうという意味を述べ、もしそうするなら設計図の適当なものを送ると約したのである。そして帰ってから、懇意にしていた当時の石造美術の学問的権威者天沼俊一博士に頼み、鎌倉時代様式の五輪塔の設計図のコピーをもらって郵送した。鎌倉時代が石造美術の黄金期であり、五輪塔はこの時代の代表的造形でもあったからである。

(小倉豊文「二つのブラック・ボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 そして、それからさらに数年後……。

 ところが数年後に訪問すると、その五輪塔が完成したとのこと。清六氏に案内されると、そこは安浄寺ではなく、前述した南部日実上人の縁で出来た身延山系法華の説教所が寺になった、賢治の勤めていた花巻農学校の後身の花巻農業高校(現在は飛行場近くに移転改築されて、跡地は公会堂や公園になっている)近くの身照寺の墓地であった。前に見た安浄寺の墓地にあった宮沢家の代々墓に隣接して、私が送った設計図通りの五輪石塔が建っており、石塔は無銘だったが、その背後に高い大きな木柱が建てられ、それには「宮沢賢治之墓」という文字が見られたのである。私は内心唖然としたまましばらく無言でいると、清六氏は昭和27年に父も含めて宮沢家は日蓮宗に改宗し、五輪塔建立と共に宮沢家の安浄寺の墓を移した次第を物語ってくれた。私も関与していた筑摩書房版第一回の賢治の全集の最後の第11巻の出たのが昭和32年2月27日であったが、建塔・移墓はそのころであったとのこと。政次郎翁が84歳で永眠したのは、同じ年の3月1日である。
 従って私は、政次郎翁の真宗から法華宗に転じた信仰の由来をきく機会を永久に失った。

(小倉豊文「二つのブラック・ボックス─賢治とその父の宗教信仰」)

 父政次郎は、賢治との議論においては毫も曲げなかった浄土真宗の信仰を、彼の死後相当な年月が経ってから、日蓮宗に変えてしまったのです。
 いったい何が、政次郎をそうさせたのでしょうか。

 生前の政次郎氏と親しく宗教談義を交わした宗教史学者の小倉豊文氏でさえ、その改宗の理由は、謎の「ブラック・ボックス」だと言うのですから、ここで私ごときが少々考えを巡らしたところで、真相がわかるというものではないでしょう。
 しかし、当時政次郎氏の周囲にいて事情を知っていた可能性のある人が、その改宗の経緯について書き残してくれている文章が、少なくとも二つありますので、ここではとりあえずそれらを確認しておくことにします。
 まず、晩年の賢治の主治医で、『宮沢賢治─素顔のわが友─』を著した佐藤隆房氏は、次のように記しています。

 浄土真宗の父に背き日蓮宗に篤信の賢治さんが、折伏の大義にたちまして父の違法を破折屈服しようとしたのですが、対立のままで賢治さんは亡くなったのです。賢治さんが亡くなったあと、その悲しみ、さびしさをしみじみと感じた政次郎さん夫婦は、賢治さんの心をあわれと思ったのでしょう。祖先の仏壇とは別に、特に賢治さんの仏壇を設け毎日礼拝し、賢治さんの遺言にて出版した国訳妙法蓮華経を品第一からお二人並んで読みすすみました。読みすすむにつれ、夫婦は賢治さんの主張に今更ながら深い感銘を覚え、改宗したのです。

(佐藤隆房『宮沢賢治─素顔のわが友─』pp.313-314)

 すなわち、佐藤隆房氏によれば、政次郎が改宗した理由は、政次郎自身が宗教的回心に至ったからだ、というわけです。

 一方、農学校における賢治の元同僚で、浄土真宗の僧でもあった白藤慈秀氏は、宮沢家の改宗について、次のように書いています。

 宮沢さんは、お父さんに言われたことは、お父さん、若し私が亡くなった後で私を思い出すことがあらば南無妙法蓮華経と唱えて私を喚び出して下さい、との烈々な願いに、厳父は、今まで何度も議論し争ってきた一切のゆきがかりを捨て、日蓮宗と浄土真宗の優劣成敗を抛って、賢治お前の言う日蓮宗に転向すると決意されたのである。
 お父さんとしては、この世に不思議な因縁をもって親と呼ばれ、子と呼ぶことに限りない愛情を感じ至情至愛の温かい情愛に催されて堅く閉ざしていた心の扉を開き、賢治さんの心に惹かれたのである。この世五十年七十年の間の親子でなく未来永遠、後の世まで親子でありたい賢治が死後、日蓮宗のいう霊山浄土に生まれて往くならば、私も賢治の往く霊山浄土に生まれることに同意すると言われた。
 子を憶う親の心は計り知れないほど高くまた深い。親子が各異各解の域を越えて、同一の信仰の天地に融合し同調した世界は誠に美しい。宮沢家はこの日蓮宗の信仰に安住の灯をかかげることになった。

(白藤慈秀『こぼれ話宮沢賢治』p.82)

 すなわち、白藤慈秀氏によれば、政次郎が改宗した理由は、賢治との間の親子の絆を、何より大切にしようとしたからだ、というわけです。

 佐藤隆房氏と言えば、賢治の死後も政次郎氏と親密な関係を継続していた人で、桜の賢治詩碑の建立の際には、その実行委員長を務めました。このような人の記していることは、十分な信頼に足るものと思われます。
 一方、白藤慈秀氏は浄土真宗の僧侶として、島地大等の後に盛岡願教寺の院代を務めたほどの仏教者で、何度か政次郎氏を訪ねて宗教談義もしていたということですから、やはりその話はそれなりに信頼できるでしょう。

 となると、今さらこれ以上あれこれ考えなくても、二人の説に従っておけばよいのではないかとも思われるのですが、ただ政次郎の改宗理由に関する上記の二人の説明は、明らかに「ずれ」があるように思われて、私としてはどうしてもそのまま受け容れがたいのです。
 まず佐藤隆房氏によれば、政次郎が改宗した理由は、「賢治さんの主張に今更ながら深い感銘を覚え」たからだということで、「賢治さんの主張=日蓮の教義の内容」によるのだということです。
 一方、白藤慈秀氏によれば、政次郎は「日蓮宗と浄土真宗の優劣成敗を抛なげうって」、とにかく親子の結びつきを優先した結果なのだということであり、教えの内容は二の次なのです。
 この違いは、いったいどう理解したらよいのでしょうか。

 それともう一つ、私としてこの二人の説明に違和感を覚えてしまうのは、政次郎が佐藤説のように日蓮の教えに感銘を受けて宗教的回心をしたとしても、あるいは白藤説のようにただただ賢治との親子の絆を大切にしたかったとしても、それらはいずれも政次郎氏の「個人的な思い」です。
 そのどちらも、十分に理解できる思いではありますが、はたしてこういう個人的な感情だけで、政次郎氏のように己の社会的立場をわきまえた人が、先祖から連綿と引き継がれてきた菩提寺を変更したり、墓所を移設したりなどというような、「家」の伝統を根本から変えてしまう行動に出るものだろうかということが、私としては非常に疑問に感じるのです。

 檀家総代まで務めていた、門徒の中心的な名家が菩提寺を変更するとなると、安浄寺にとっては相当な衝撃でしょうし、地域社会に与える影響も、計り知れないものがあるでしょう。
 かりに政次郎氏が、日蓮の教えに深く共感するようになったとしても、あるいは賢治との親子の絆のために「南無妙法蓮華経」を日夜唱えたかったとしても、それは個人的な信仰のあり方として、家の中でプライベートに行えばよいことであって、何も菩提寺変更や墓所移設のような公の行動を、大々的にとる必要があるものでしょうか。

 それに、白藤慈秀氏が引用している「南無妙法蓮華経と唱えて私を喚び出して下さい」という話は、賢治が1931年の上京時に病に倒れた際に両親あてに書いた遺書(書簡393)の、「どうかご信仰といふのではなくてもお題目で私をお呼びだしください。そのお題目で絶えずおわび申しあげお答えいたします」とあるのを指しているのでしょうが、賢治は両親のために、ここにわざわざ「ご信仰といふのではなくても」と書いているのです。年をとって丸くなった賢治は、あえて両親に法華経への信仰を求めず、浄土真宗のままでもよいから、ただ合い言葉のように「南無妙法蓮華経」とさえ唱えてもらえれば、自分はそれに答えると言っているのです。
 賢治のこの言葉が根拠であれば、政次郎は何も改宗までする必要はなかったはずです。

 すなわち、私が想像するところでは、政次郎が改宗や墓所移設によって、「個人」を超えた「家」のあり方まで変更したということは、その理由も政次郎自身の個人的な事情ではなくて、何か「個人を超えた事柄」だったのではないかと思うのです。

 それでは、その「個人を超えた事柄」とは何か、ということが問題ですが、結論から申し上げると、それは政次郎氏が、「もはや賢治は、単に『宮沢家の一員』であることを超越して、『国民的作家』になってしまった」と認識し、そうなった以上「宮沢家」も、その事態に対応したあり方に変わらなければならないと判断したことによるのではないかと、私は想像します。

 私がそう考える理由は、小倉豊文氏の「二つのブラック・ボックス」という文章を読むと、政次郎氏が小倉氏に「賢治の墓を作ろうと思いますが……」と言い、実際に五輪塔の供養塔を建立して「宮沢賢治之墓」という木柱を建てたことと、宮沢家が日蓮宗に改宗したこととは、別個の出来事ではなく、一連の計画のもとにあると感じられることにあります。
 1940年頃の政次郎は小倉氏に、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」と言って、賢治も先祖代々の墓に納めていたのが、1950〜1951年頃には180度転換して、「賢治の墓を作る」と言い、それから時を置かず日蓮宗に改宗しているのです。
 つまり、あくまでも「宮沢家」が根本にあって、「賢治」がその一員として従属している状態から、逆に「賢治」の方に合わせて、「宮沢家」のあり方を再編しようとしているのだと思われます。

 ここであらためて、賢治が「国民的作家」となっていった過程を、簡単にたどってみましょう。
 1933年9月21日に賢治が死去した翌日の『岩手日報』夕刊には、「詩人宮沢賢治氏/きのふ永眠す/日本詩壇の輝しい巨星墜つ」という記事が載るなど、地元ではかなり大きく取り上げられました。しかし、「地元の有名人」クラスの存在は、全国各地に大勢いるものですし、こういう人は亡くなった時には地元で大々的に報じられたとしても、何十年かが経てば、直系の子孫以外に知る人はいなくなってしまうものです。
 賢治もこのレベルで終わっておれば、父政次郎としても、息子を「宮沢家の一員」として扱っておくだけでよかったのです。

 しかし、賢治の全国的知名度は、その死後にどんどん上昇して行きます。1934〜1935年刊の『文圃堂版全集』に続いて、1939〜1947年には『十字屋版全集』、戦後まもなくの1946〜1948年には『組合版文庫』と、10年ほどの間に3種類の全集が出版されます。1938年には松田甚次郎の『土に叫ぶ』がベストセラーになって賢治の名前が広く世に知られ、翌年に松田の編集による『宮沢賢治傑作選』も刊行されました。
 1940年には日活版の映画「風の又三郎」が、児童映画として高く評価されて文部大臣賞を受け、1942年には大政翼賛会が刊行する『詩歌翼賛』に「〔雨ニモマケズ〕」が収録され、さらに多くの国民の読むところとなりました。
 戦後になると、戦前の教科書に掲載されていた軍国的なテクストが全て抹消される一方、1947年から「どんぐりと山猫」、1950年から「気のいい火山弾」が、毎年のように小学校教科書に採用されていきます。この「教科書に載る」というのは、多くの国民が好むと好まざるとにかかわらず、学校で一律に読まされ刷り込まれるテクストになるということを意味し、賢治が「国民的作家」となる上では、非常に重要なステップだったと言えるでしょう。

 このような過程を経て、遅くとも1950年頃までに宮沢賢治は、「日本中ほとんどの人がその作品を読んでいる作家」になったのです。
 そうなると、「宮沢家」と「宮沢賢治」の関係は、もはや「宮沢賢治は、宮沢家の一員である」という状態では収まらなくなり、「宮沢家とは、宮沢賢治を生み出した家である」という形で、人々から見られるようになるでしょう。
 ここで、「家」と「個人」の主従関係が、逆転してくるのです。戦後まもない時期に、宮沢政次郎氏が直面せざるをえなかったのは、このような事態だったのではないでしょうか。

 たとえば、吉本隆明の『初期作品集』に収録されている「詩碑を訪れて」という文章には、米沢工業高等学校の学生だった吉本が、1942年に花巻の宮沢商会を訪ねて、清六氏と思しき人から詩碑に行く道順を親切に教えてもらった様子が記されています。賢治が有名になるにつれて、このようにして賢治の故郷を訪ねて来る人々は、毎年相当な人数になっていったでしょうが、彼の墓に参りたいと思ってはるばるやって来た人は、浄土真宗の安浄寺にある宮沢家代々の墓の前に来て、どんな印象を持ったでしょうか。

 下写真は、日蓮宗の身照寺にある現在の宮沢家墓所で、向かって左の五輪塔が賢治の供養塔(墓?)で、右が宮沢家の代々墓です。代々墓の方は、ご覧のように「骨堂」と刻んであるだけで、正面には「宮沢」という家名も入っていません。

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 墓地が移設される前には、賢治の熱烈な法華経信仰を知っている読者が墓参に来て、彼が浄土真宗のお寺に埋葬されている現実を目にしたならば、どうしても違和感を覚えたのではないでしょうか。若い頃の賢治が浄土真宗を激しく批判していたことや、遺言で法華経を配ったことを知っている人なら、なおさらです。
 そしてそういう疑問について、政次郎氏や清六氏に尋ねてみた墓参者も、いたのではないかと思います。中には、「あれほど反発していた浄土真宗のお墓に入れられているなんて、賢治が可哀そう」などと、一方的なことを言う人も、あったかもしれません。

 本来、「宮沢家代々之墓」とは、宮沢家の子孫の方々が静かにお参りするための場所だったはずで、そこに外部の人が大勢やって来るなどということは、想定もされていなかったことでしょう。
 しかし、賢治が「国民的作家」になってしまった結果、その想定外の事態が、安浄寺の新たな日常になってしまったのではないかと思います。

 そして、これが先に述べた、政次郎氏が改宗や墓地移設を決断するに至ったところの、「個人を超えた事情」だったのではないかと、私は想像する次第です。

 一方、改宗および墓地移設の「理由」が、「個人を越えた事情」であったとすれば、その「目的」も、誰か「個人」のためではなくて、「個人を超えた存在」のためだったのではないか、という類推が成り立つでしょう。
 その目的が「政次郎のため」でなかったのは、すでに見たとおりです。そして、個人としての「賢治のため」でもなかったのは、賢治の死後もずっと政次郎は、「世間の人が賢治を如何にもてはやしても、家では決して特別扱いはさせません」と言っていたことに、表れています。
 では誰のためだったのかというと、上記でいろいろと見てきたように、政次郎氏の決断の目的は、「国民的作家となった賢治を敬愛するみんなのため」だったのではないかと、私は想像するのです。

 いずれにせよ、日蓮宗のお寺に賢治個人の立派な供養塔が設けられている現状においては、彼のことを慕って訪れた墓参者は、素直な気持ちでこの五輪塔の前で手を合わせ、自らの賢治への思いを伝えることができるわけです。
https://ihatov.cc/blog/archives/2024/09/post_1125.htm
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[番外地12] 皇族が顧客だとわかって捜査中止になったプチエンジェル事件 中川隆
1. 中川隆[-8835] koaQ7Jey 2024年10月14日 07:47:59 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[8]
<■118行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
警察には児童売春事件を調査できない理由が有るんだよ。
皇族が顧客だとわかって捜査中止になったプチエンジェル事件
今から16年前の2003年、小学6年生の女子児童を渋谷でスカウトして赤坂のウイークリーマンションに監禁した、小児買春組織の事件。
この組織の顧客リストに、当時皇太子だった徳仁氏の名前があった。
中国政府関係者に今上天皇と12歳の小向美奈子の動画を撮られたので、警察や官僚は中国に逆らえなくなった。
プチエンジェル事件で皇太子にハニートラップを仕掛けたのは民主党の小沢一郎
旭川市長は小沢の弟子だからプチエンジェル事件の残党でしょう
今上天皇はチンチクリンで女性から相手にされなかったのでペドファイルになったんでしょう
相手は小学生時代の小向美x子?
先日警視庁のHPのPDFから
令和元年の0〜19歳の行方不明者が1,200人ほどいると書きました。
見つかった人がいたとしても何割かは行方不明のままです。
とくに女の子。小学生くらい。

もちろん中国や東南アジアの国際組織人身売買ブローカー、ヤクザ、芸能事務所等を通じて
性的虐待や人食、奴隷目的や結婚相手として売られてしまいます。

または売る前に日本に監禁されてしまうケースも。

そして世界の奥の院が一目置く存在として天皇家があります。
なぜ?
とお思いになるかと思います。
イギリスじゃないの?
とか思いますよね。

何故日本の天皇家が悪魔の集団から一目置かれてるかというと

@天皇家が所有してる金(ゴールド)が ケタ外れに多いこと。
A人種売買の総元締めであること。

ぷちえんじぇる置屋の源氏名せいか(小向美x子)は現在栃木の女性刑務所に服役中。
まだ刑期中だったかな。
悲しい人生です。
僕が彼女の親なら…。

芸能界ーペドファイルーグラビアアイドルーAV女優ー覚醒剤ー逮捕ー実刑。

天皇のペドファイルの後は芸能界や性産業で働かされたり、口封じで殺害したり。
カネ、ヒト、奴隷。


以下真偽不明ですが、皇室関係の話は5ちゃん他のネット情報と全く同じなので、一応転記しておきます:

片山徹 @_9105294027642 2021年7月21日
ぷちえんじぇる事件。女児発注者徳仁(東宮)。請負人吉里弘太郎(置屋、東京都港区赤坂2-17-54ウィークリーマンション・インターナショナルプラザ赤坂 11階1101号室)。女児配達人、渡辺x也、上原x優、ベンツCクラス。女児売春婦に飽きた徳仁は吉里に新女児発注。女児逃亡により発覚。ほぼ全員殺。

片山徹 2020年6月12日
プチエンジェル小学六年生、2000年7月17日午後5時2分の写真。令和天皇徳仁へのメッセージ「優しくしてくださいね」、現在AV女優小向x奈子と年齢出身地概ね一致。筆跡・文体も概ね本人と確認。江上波夫東大教授紹介の長州イボ侍の子供Mと父との面談の話。小児性愛であれば辻褄が合います。

2019年6月13日
小向美x子 アイドル時代の写真はプチエンジエル写真と一致。徳仁へのメッセージ「優しくしてくださいね」プチエンジェル事件後、鹿児島へ暫く姿を眩ませ、グラビアアイドルとして復帰。芸能プロダクションと宮内庁とはグル。不審死四人、行方不明六名。森友学園の不審死四人より多い日本人犠牲者。

2019年7月2日
赤坂プチエンジェル事件、小学六年生女児から、徳仁 へのメッセージ「なめるの大好き♡」女児の名は町田x沙と小向美x子に次いで二人目判明。運転手は東宮へ出張サービス。現在、運転手は行方不明。不審死四名、行方不明六名。

2020年8月22日
「あなたは、天皇。わたしは、女囚生活。」小向美x子。ぷちえんじぇる置屋の源氏名せいか(小向美x子)は女児売春婦。令和天皇に「やさしくしてくださいね」。今、栃木刑務所「女囚生活」。昭恵と同じ薬やってた。

2021年7月17日
女児人身売買、背後の人物統一教会大村x章。ベンツCクラスで女児配達渡辺x也。中国マフィアから仕入れた東南アジア女児。その後、行方不明。ぷちえんじぇる事件四人女児も行方不明。三浦春馬は日本でラオスから人身売買された女児の行方を探し、密室空間Xで消えた事を知った可能性。PEDO徳仁関与。

7月12日
済生会総裁PEDO秋篠宮からのビデオメッセージを見る六人の幹部の一人東京済生会中央病院院長海老原全。上下関係から三浦春馬の生き見せ、病院での死去を依頼した可能性。PEDO秋篠宮は複数回ラオス・ヴエンチャン訪問中の少女買春と遊興費寄付金から支出とを三浦春馬に掴まれた為、口封じ暗殺共謀か。

7月7日
李家の連続口封じ暗殺事件。三人共、PEDO(徳仁、秋篠宮、晋三)の少女買春口封じの為韓流地蔵背負ドアノブ自殺偽装暗殺。竹内結子(40歳)タオル、芦名星(36歳)ベルトに対し三浦春馬(30歳)は他人のリーシュコード(三田警察押収)でドアノブと繋がれていた。A香川健二郎、田中諒平とは証拠品窃盗回収。

7月5日
陸山会(小沢一郎)所有マンションは既に解体更新築済。グーグル3Dの赤坂ぷちえんじぇる貴重資料。「赤坂ぷちえんじぇる」事件現場は東京都港区赤坂2丁目17-54 11F赤丸。皇居から至近距離。徳仁、秋篠宮ご愛用の為、官邸は赤坂の地名削除。渡辺x也、上原x優により暗殺された吉里弘太郎の女児置屋。

7月5日
ぷちえんじぇる事件。稲城市立長峰小学校六年生女児四人監禁事件( 03.07.13〜07.17)。女児の一人が花屋に逃亡、事件発覚。警察保護の四人がその後、家庭に戻った報道無し。全員行方不明との未確認情報。口封じ暗殺であれば、計十四人の日本人の命がPEDO倶楽部会員 徳仁によって失われた事になる。

7月4日
中国マフィアから統一教会大村x章が仕入れた女児に手を出すPEDO徳仁。女児は中里弘太郎置屋からベンツCクラスで渡辺x也が東宮へ搬送。会員制PEDO倶楽部に徳仁名。ぷちえんじぇる事件はマンションから女児逃亡で発覚。米ピザゲート事件の日本版。三浦春馬を含め日本人十名が自殺偽装口封じ暗殺。

片山徹 7月2日
ぷちえんじぇる事件。住民からの目撃証言。マンション玄関から二人男女が出て行った。吉里弘太郎を社長と。女児置屋主と女児配達屋との仕事関係。東宮への配達写真に渡辺x也。女はM配下の上原x美。当日、女児の一人を東宮へ配達する予定。女児逃亡により警察介入。渡辺を除き関係者全員口封じ暗殺。

7月1日
PEDO徳仁、少女拉致事件。吉川x梨失踪事件はPEDO徳仁が性欲を満足する為、大阪府熊取町在住九歳少女を白いクラウンで拉致。十四歳の時、PEDO徳仁に面談を許され、アイドルレビューを懇願。芸名町田x紗でDVDレビュー。最初のDVDカバー写真と懇願する後ろ姿の吉川x梨とのヘアーバンド一致。

6月30日
赤坂ぷちえんじぇる事件の女児置屋主(東京都港区赤坂2-17-54、1101号)吉里弘太郎はマンション玄関から入室した女児デリバリー担当渡辺x也と上原x優とに練炭自殺偽装暗殺された。現地に乗り捨てられた徳仁への女児搬送用ベンツCクラス。警察は捜査放棄。LornserE50に近い型式車。渡辺x也所有か。

6月30日
捜索中の吉川友梨は全国捜査のWEB司法省により発見。九歳の時、大阪府熊取町から白クラウンで拉致された吉川x梨は五年間、PEDO徳仁の性奴隷。十四歳の時、芸名町田x沙で念願CDレビュー。PEDO徳仁との吉川x梨面談写真のヘアーバンドと町田x沙最初CDカバーのヘアーバンドと一致。乳大人化。

6月28日
PEDO徳仁が大阪府熊取町から吉川友梨を白いクラウンで拉致証拠。五年間性奴として仕えた吉川x梨は約束グラビアアイドルレビュー要求。DVD出演は叶えられた。しかし、面談時の吉川x梨ヘアーバンドとDVDのカバー町田x沙のヘアーバンドと一致。PEDOの性犯罪立証。

6月14日
ベトナムの闇市人身売買。スマホ欲しさに子供を売る親。公権力介在。中国マフィアを経て国際的人身売買組織統一教会等に売却。赤坂プチエンジェル事件、フリージャーナリスト染谷悟刺殺遺体東京湾に浮かぶ。中国マフィアに殺されると予告。統一教会と中国マフィアとの人身売買取引に大村秀章知事関与。

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プチエンジェル事件で皇太子の相手をしてグラビアアイドルにしてもらった小向美奈子
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007901

14歳女子中学生の旭川いじめ凍死事件はプチエンジェル事件同様の児童バイシュン・ハニートラップ事件だったのか?
http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/215.html  
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/234.html#c1

[文化2] ゆとり教育を推進した三浦朱門の妻 曽野綾子がした事 _ これがクリスチャン 中川隆
302. 中川隆[-8834] koaQ7Jey 2024年10月14日 15:43:52 : dvwjlhXNKA : RWE0NnVhYnRkU1E=[9]
<■54行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
内田樹の研究室 2024-10-11 vendredi
http://blog.tatsuru.com/2024/10/11_1037.html

 みなさんは今回の自民党総裁選の候補者9人のうち6人が「最終学歴がアメリカの大学または大学院」であったことにお気づきでしたか。日本の政治エリートに関して言えば「最終学歴がアメリカ」であることがデフォルトになりつつあります。僕はこういう傾向は端的に「よくない」と思います。
「どこの国の大学に行こうと本人の自由じゃないか。グローバル化の時代なんだ。海外に出て学ぼうという意欲的な若者のどこが悪いんだよ」と反論する人がいるかも知れません。
 政治家だけでなく、ビジネスマンでも学者でも子どもを中学からインターナショナルスクールに通わせたり、海外に留学させることが流行です。その方が英語圏で高等教育を受ける上でアドバンテージがあるからです。
 でも、ちょっと考えてみてください。ハーヴァード大学の年間授業料は56550ドル、今の為替レートで800万円以上です。寮費や生活費を入れると年間1000万円超を子どもひとりに仕送りできる家庭の子しかアイヴィー・リーグに留学することはできないんです。
 いくら「海外で学ぶ意欲」があっても、家が貧しければ、例外的な天才以外、まずそんな肩書は手に入りません。僕はこういうのは「フェアじゃない」と思います。
 親の世代の経済格差が、子どもの受ける教育の格差をもたらし、それが次世代の経済格差を再生産する。そんなシステムのどこがいいんです。
 国の仕事は、家がどんなに貧しくても、子どもたちが望む限り最も質の高い教育を受けられることを支援することではないんですか。ですから、教育は基本的に無償であるべきだし、国内で、母語で、世界水準の高等教育を受けることができるのでなければならない。
 でも、日本の高等教育における私費負担率は67%です。OECD平均31%と比べると、日本政府が「家が貧しい子どもが高等教育を受けるためには、それなりの代価を払わなければならない(払えないやつは諦めてくれ)」という教育政策を採っていることは明らかです。
 日本育英会の奨学金制度がなくなったは20年前ですが、その理由は「公的な支援があると、銀行の学資ローンの借り手が減る。これは政府による民業圧迫だ」というものでした。銀行の利益を確保するために奨学金制度は廃止されたのです。それまでは卒業後に教職や研究職などの「免除職」に就くと、返還義務がなくなったんです(教員のなり手が激減したせいで、教員については最近免除職が復活しましたが)。
 家の貧富にかかわらず、努力さえすれば誰でも質の高い教育を受けられる制度を作ることは明治政府の悲願でした。とりわけ母語で大学教育が受けられることを先人は切望しました。というのは、母語ではまともな高等教育が受けられないので、キャリア上昇を望む子どもたちは先進国に留学するというのはその国が「後進国」であり「植民地」であることの証拠だったからです。
 今の日本は母語で大学院教育が受けられ、母語で書いた論文で博士号が取れますけれども、これは世界を見渡してもかなり例外的なことです。これは先人たちから後続する世代への「贈り物」だったと僕は思います。
 でも、「最終学歴がアメリカ」であることがエリートの条件ということになると、それは「植民地化」を受け入れることを意味します。英語圏の大学で、英語で授業を受けて、英語で論文を書いて学位を取った人を成功者とみなす制度を作って「グローバル化を達成した」と喜んでいる人を見たら、明治の人は悔し涙を流すことでしょう。(『蛍雪時代』9月25日)
http://blog.tatsuru.com/2024/10/11_1037.html
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/492.html#c302

[近代史4] アメリカの食料戦略 中川隆
5. 中川隆[-8836] koaQ7Jey 2024年10月15日 01:47:14 : BJpFlPD3eo : SmUxeHl5d3g2bVU=[1]
<■194行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
コメの自給を手放してはならない――対米従属の果ての農業と食の危機 食政策センター・ビジョン21代表 安田節子
2024年10月15日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/32236

 日本の食料自給率は1965年に73%あったものが、現在38%と低迷が続いている。人口1億人以上を擁する国で、これほど自給率の低い国はない。だが、政府にこれを向上させ、食料の国内自給を実現させようという意志はあるのか、強い疑問を持っている。

 今、農業の衰退に拍車がかかっている。農家数も農業人口もこの50年で5分の1に減少した。農地は最大だった1961(昭和36)年の609万fから2019年には439万fへと約169万fも減少した。このうち水田の減少が大きく、1961年から100万fもの減少となっている。農業経営体はすでに100万人を割っている【グラフ@】。

 2050年には、農家戸数は2023年2月比でなんと8割減少すると予測されている。現在、農家の平均年齢は70歳。あと10年で80歳になり、高齢化で廃業していく。それは村落が消滅することを意味する。このような状況を作り出してきた日本政府は衰退に手をこまねいている。意図的に放置していると思わざるを得ない。

 内田樹氏が、過疎地が無住地となることにビジネスチャンスを見出す財界を政府は傍観していると指摘した(農業協同組合新聞8月19日)。だれも住まなくなれば原発を建てようが、放射性廃棄物を持って来ようが、メガソーラーを持って来ようがなんでもできる。そのような見方もあると思う。

 そして、コメに危険信号が灯り始めた。コメ農家はこの20年で急減し、100万戸も廃業した(2003〜21年)。それによりコメの作付け面積はこの50年で半減している【グラフAB】。

 今年、コメの不足が騒がれた。単年度の需給調整によるぎりぎりの生産量のため、なにかのきっかけがあればコメ不足に陥る。そして来年以降、生産量が需要量を下回るようになり、コメ不足は顕在化するといわれている。シンクタンクの三菱総合研究所と農水省は、16年後の2040年には156万dのコメが不足するという試算も出している。コメという基礎的な食料の持続的な生産と安定供給が脅かされている。

米国余剰穀物のはけ口に  自由貿易協定の下で

 日本農業をこのように衰退させた元凶は、アメリカが主導した自由貿易協定にある。ガット・ウルグアイラウンド、WTO、TPPと、強化されてきたアメリカ主導の自由貿易協定のもとで日本は関税撤廃を余儀なくされ、輸入増大によって食料自給率は低下し続けた。

 アメリカは日本を余剰穀物のはけ口にした。日本人の食生活をパンや肉食、すなわちアメリカの小麦に依存させ、家畜飼料のトウモロコシを買わせ、食用油の大豆を買わせる形にした。大豆の生産は激減し、自給率は2%まで落ち込んだ。今、わずかに盛り返して6%になっているが、全国津々浦々でつくられていた大豆がそのような惨状に至った。小麦も生産の減少が加速し、自給率は現在15%。国内で流通しているほとんどが輸入小麦という事態だ。

 そして、ミニマムアクセスが1993年のガット・ウルグアイラウンドで合意された。関税化と合わせて、輸入量が消費量の3%に達していない農産物(日本の場合はコメ)に「低関税での輸入機会を開いておく」というものだ。「コメを死守せよ」「一粒のコメも入れるな」という農協を中心にした大きな運動によってコメだけは守られていたが、それが対象になったのである。だが、あくまでも「輸入機会を開いておく」というものであり、どこにも「輸入義務」と書いていない。

 ところが日本政府は、これは義務であるかのようにいい、マスコミもそのように書いた。現在、日本は77万d(消費量の10%以上)のコメを輸入しており、そのうち半分はアメリカから買うという密約がある。同様に乳製品も「輸入機会を開いておく」というカレントアクセスを義務のように扱い、13・7万d(生乳換算)も輸入し続けている。

 現在、肥料・飼料価格は2倍近く、燃料費は5割高と暴騰する一方で、乳製品は過剰在庫で価格が低迷しているにもかかわらずだ。酪農家の苦境に対して政府が出した政策は「乳牛1頭殺せば15万円払うから、全部で4万頭殺せ」というものだった。現在、酪農家の廃業がコメ農家の廃業を上回る勢いで続出している。

 ミニマムアクセス、カレントアクセスの枠を満たしている国は日本だけだ。WTO加盟国の関税割当枠(MA、CA)品目に対する実際の輸入比率は52~55%であり、おおむね半分だ。だが、日本のコメのミニマムアクセスは100%、乳製品はなんと236%と、倍以上も輸入し続けている(WTO資料2022年9月)。

 自由貿易で「障壁」とされたのが食品安全規制だ。輸出国は輸入国の基準に合ったものを輸出し、輸入国の基準に違反のものは輸入拒否がルールだった。ところがウルグアイラウンドから農産物が自由貿易対象になり、自由貿易を妨げない食品安全規格を標ぼうする国際規格や米国基準に合わせるハーモナイゼーションがルールとなった。それまで厳しい食品安全基準のある日本だったが、貿易障壁とならないよう規制緩和に励むことになったのだ。

 食品添加物の場合、たくさんの食品添加物を認めているアメリカの食品を輸入するため、政府はアメリカとの差1000品目の添加物を次々と許可する作業を進めている。それまでは食品への使用を禁止していた抗生物質(ナイシン、ナタマイシン)を認め、アレルギー懸念のある着色料(コチニール)などもアメリカの要求に負けて認めた。

 食べた人の健康影響が懸念され、ほとんどの国が禁止している肥育ホルモン剤や赤身を増やす飼料添加物(塩酸ラクトパミン)を畜産物輸出国アメリカでは使用している。日本は検疫がモニタリング検査に緩和され、尻抜けのため、輸入肉への懸念がある。

 検疫検査も貿易障壁だ。1985年の中曽根内閣のとき「市場アクセス改善のためのアクション・プログラム」が発表され、検疫を弱体化させ、迅速化、簡略化が図られ、ほとんどがモニタリング検査になった。

 1991年のオレンジ・牛肉の輸入自由化のさいに、米国産柑橘類に日本が禁止するポストハーベスト農薬が使用されていたため、検疫が廃棄したことでアメリカから圧力がかかった。そこで日本政府はポストハーベスト農薬を「食品添加物の保存料」とする方便を使って現在も輸入し続けている。しかも近年ではアメリカから最大残留値が提示されるようになり、日本政府はその最大残留値が収まる値に規制を緩和している。日本はアメリカの植民地といわざるを得ない。


稲刈りをする農家(山口県)

遺伝子組換もゲノムも 日本人はモルモットではない

 もう一つバイオテクノロジー食品の扱いがある。TPP協定に「遺伝子組み換えの新規承認を促進すること」という条項が入った。日本は忠実に、申請を片っ端から認可し、現在、遺伝子組み換えの認可数は世界一となっている。

 そして新しく出てきたのがゲノム編集食品だ。2019年、トランプ元大統領が大統領令で「ゲノム編集食品の障壁をなくすこと」を指示した。日本政府はすぐさま、規制なしの方針を発表した。人類がこれまで食べたことのない新しい食品を規制なしとし、表示も安全性評価も不要とし、任意の届け出のみで流通可能としたのだ。食品安全性評価は動物実験が必要だが、ゲノム編集食品は動物に食べさせての実験はなされておらず、いまだ統一された評価法もない。日本人はこの新規のゲノム編集食品のモルモットなのではないかと思わざるを得ない。

 アメリカがゲノム編集食品に執着するのはグローバル種子農薬企業の利益のためだ。基本特許のクリスパーキャス9は、コルテバ(デュポン/ダウ)やバイエル/モンサントらが握っている。この基本特許を使って商品化した場合、ライセンス料の支払いが発生するため、商品化されればされるほど、永続的にバイテク企業の懐に入るというわけだ。アメリカではゲノム編集の開発に多額の投資がおこなわれており、現在、目白押しで商品化を待っている。だがアメリカの消費者はゲノム編集を嫌っている。売り先はゲノム編集食品が唯一流通する日本だ。

 日本政府が種苗法の改定で農家の自家採種を禁止したのはグローバル種子農薬企業のためだと思う。バイテク企業は「ゲノム編集食品は遺伝子組み換えではない。普通の作物と同じだ」と主張し、規制なしの流通を獲得した。しかし、遺伝子組み換えでないとしたので、農家の自家採種を特許で縛ることができず、タネ取りされてしまう。このジレンマを解決するために農家の自家採種を原則禁止とした「植物の新品種の保護に関する国際条約(UPOV)1991年改訂条約」を盾に、日本政府に種苗法を改定させたと思われる。

 安倍元総理が2013年に「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指す」といった。そのもとで米国隷従と企業資本を優遇する政策の推進がおこなわれているわけだ。今いる農家の退場を促し、グローバル種子農薬企業やIT大手企業が提唱する農業モデルとして、AIとセンサーによる自動制御の農業や、ゲノム編集などのフードテックで企業が儲かる農業へと移行しようとしている。

コメの自給も奪う狙い 農業に関する日米対話

 私は、TPPで設置された規制改革推進会議は米国企業群の要求受け入れ窓口、すなわち売国窓口だと思っている。ここから次々出された提案によって、農協法や農地法が変えられ、種子法が廃止されて全国の農業試験場が持つ公的種子(コメ、麦、大豆)を民間に払い下げることになった。日本農業を衰退させる悪法が成立したわけだ。

 アメリカは1998年から2008年までの14年間、毎年、「年次改革要望書」という広い分野にわたる規制緩和の要求を突きつけてきた。まさに宗主国と植民地の関係をあらわすものだ。民主党の鳩山内閣のときに年次改革要望書の受け入れを廃止したが、それも束の間で、2011年10月に「日米経済調和対話」と看板を付け替えただけで再び規制緩和の要求書が突きつけられるようになった。食品関係では、残留農薬基準の緩和、ポストハーベスト農薬や食品添加物の承認、栄養補助食品の規制緩和などが要求された。

 そして、2023年4月、ビルサック米農務長官が来日し、「持続可能な農業に関する日米対話」が設置された。日本農業をターゲットにしたアメリカの直接要求の場だ。

 今年2月の会合で出されたのが温室効果ガスの削減の「見える化」だ。「見える化」とは、どれだけ温室効果ガスや農薬、化学肥料を削減したか、削減率を作物に星マークで表示することだ。これの本当の狙いは、水田が温室効果ガスのメタンを発生させるので、メタン削減、すなわち水田を減らさせることにあるのではないか。農政では今、水田を潰して畑に転換することや、中干し期間(イネの成育中に水を抜く期間)を長くするといったことが推進されている。私は、アメリカはコメの自給を日本から奪おうとしているのではないかと思う。

 食料・農業・農村基本法と同時に、「農業経営基盤強化促進法」「食料供給困難事態対策法」の二つが国会で成立した。農業経営基盤強化促進法は一八条で、「一〇年先の集落の農地をだれが耕すか決める計画を地域で来年三月までに策定すること」としている。今70歳の人は10年後は80歳だ。つまり、高齢農家に引導を渡し、農地の集約をはかり、大規模企業農業のための地ならしをすることになる。

 そして食料供給困難事態対策法では、有事に農家はコメ、麦、大豆、イモをつくれといい、違反には罰金を科すといっている。政府は農業の劣化で不測の事態が起こることを想定している。その場合は強権発動でしのげばいいと考えているということだ。

 政府の農業衰退の放置はアメリカ戦略の追随ではないだろうか。アメリカは日本を完全隷属させるために食料(コメ)自給ができない国にするという外交戦略を持つ。農業衰退は日本政府がアメリカに売国的隷従をしてきた結果と思う。アメリカ主導の自由貿易というくびきによってアグリビジネスの餌食にされ、農業の衰退を招き、食料や種の自給を奪われ、国民の健康と命を差し出している。日本は盲目的な米国隷従で食料自給の責務を投げ捨てた植民地なのだ。農業衰退の果てに日本人が飢えに直面する可能性が現実味を帯びている。

 食料自給こそが独立国の証であり、安全保障の礎だ。コメの自給を決して手放してはならない。

 種籾は何年も保存することができる。そして水田は、連作ができ、地下水を涵養し、田んぼダムは水害を減じ、空気を冷やし、多数の生物を養うすばらしい装置だ。先祖が営々と水田を築き、四季おりおりの美しい景観は日本の文化、精神を形作ってきた真髄だと思う。

 水田を潰してはならない。コメを守らなければ日本は独立国になることはできない。完全にアメリカに隷属する国になってしまうことを認識していただきたい。

 加えて、有機が重要だと考える。日本は単位面積あたり世界一の農薬使用大国だ。世界中が禁止に向かっている神経毒で問題のネオニコチノイド系農薬を逆に規制をゆるめて使用している。水田でも多量に使用され、秋田県で水道水から検出されて問題になった。食品や飲料水から私たちは農薬を体に取り込み続けている。子どもの発達障害も右肩上がりだ。

 私は有機自給国にしなければ日本は持たないと思っている。まずは水田の有機化をはかることだ。有機水田の広がりは未来を拓く。同時に有機学校給食を軸にして、地域ごとの有機自給圏を創り出す。それが全国にできれば、日本は有機自給国になれる。絵に描いた餅と思う人もいるかと思うが、決して夢物語ではない。世界の潮流は有機へ向かっている。有機自給国となってアメリカから自立し、真の独立を実現する政治へと転換することが急がれる。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/32236
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/140.html#c5

[近代史4] 独裁者列伝 _ アドルフ・ヒトラー 中川隆
53. 中川隆[-8835] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:10:58 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[1]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/798.html#c53
[近代史4] ヒトラーの共産主義との戦い 中川隆
50. 中川隆[-8834] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:11:15 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[2]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/638.html#c50
[近代史4] 超人エリーザベト〜ニーチェを売った妹〜 中川隆
11. 中川隆[-8833] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:12:27 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[3]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1753.html#c11
[近代史4] ニーチェの世界 中川隆
11. 中川隆[-8832] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:12:46 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[4]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/335.html#c11
[近代史02] 白人はなぜ白人か _ 白人が人間性を失っていった過程 中川隆
246. 中川隆[-8831] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:14:54 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[5]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/390.html#c246
[近代史5] コーカソイドは人格障害者集団 中川隆 中川隆
18. 中川隆[-8830] koaQ7Jey 2024年10月15日 09:15:18 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[6]
【山崎行太郎チャンネル】ハイデッガーとナチズムについて。
森哲子事務所 2024/05/15
https://www.youtube.com/watch?v=FY1DCBPhygU
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/380.html#c18
[近代史02] サルはなぜサルか 1 _ 白人崇拝がタイ人を猿にした 中川隆
18. 中川隆[-8829] koaQ7Jey 2024年10月15日 18:44:26 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[7]
<■124行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
Thailand To Become First South East Asian Nation To Recognise Same-Sex Marriages | WION - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ioNY-KcY_KY


タイで成立した結婚平等法。LGBTにも結婚を保証する法律の裏側にあったものは?
2024.10.15
https://blackasia.net/?p=46529

2024年9月24日、タイのワチラロンコン国王が署名した結婚平等法案は、2025年1月22日に施行される。これによりタイは東南アジアで、はじめて同性婚を法的に認める国となる。タイ政府はLGBTに寛容だから、結婚平等法を可決したのだろうか。いや、カネだったのか?(鈴木傾城)

観光客を呼べるなら何でもするスタンス
タイは観光立国であり、観光で経済効果が得られるのであれば、できることは何でもするというスタンスを持っている。国民の懸念や不安や反対を押し切ってマリファナ合法化をおこなったのも、それで大量の観光客を呼び込めるからだ。

タイは長らくヤーバーなどのドラッグの蔓延に苦しんでいる国なのだが、それでも世界では「ゲートウェイドラッグ」といわれているマリファナを合法化したのは、それをしたら外国人が大量にやってきて観光で儲かるという皮算用があったからだ。

たしかに外国人はやってきた。しかし、このマリファナ合法化は、タイ国内に大量のマリファナ流通、依存者の急増、未成年の使用、事件の多発を引き起こして、結局は娯楽目的の使用を禁じる新法案が提出されている。

「観光客を呼べるなら何でもする」というスタンスは、タイ政府独特の感覚だろう。

この観点で、次にタイ政府が目につけたのが、世界中で広がる「LGBT理解促進」の動きである。タイ政府もこの流れに乗って「タイはLGBTQに理解のある国です」と示すために、同性愛者の結婚を認める「結婚平等法案」を可決した。

2024年9月24日、タイのワチラロンコン国王が署名した結婚平等法案は、2025年1月22日に施行される。これによりタイは東南アジアで、はじめて同性婚を法的に認める国となる。

もともとタイは同性愛者や性的マイノリティに対して寛容な国として知られ、美しいレディーボーイたちが歓楽街にひしめく希有な国だ。ブラックアジアの読者の中にも女性よりもレディーボーイを愛する男すらもいる。(ブラックアジア:【投稿】レディーボーイ・マニア。タイはLB好きの天国)

こうしたレディーボーイの存在が好奇心を刺激して外国人観光客を増やしているのだが、タイ政府が「LGBTフレンドリー」であることを打ち出すことによって、さらに多くの観光客が流れ込んで経済効果が拡大することを期待している。

今回の結婚平等法案の可決についても、「観光客を呼べるなら何でもする」というスタンスを指摘する人もいるくらいだ。


インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたタイ歓楽街での出会いと別れのリアル。『ブラックアジア タイ編』はこちらから

他のアジア諸国にも大きな影響を与える
タイのレディーボーイたちのコンテスト「ミス・インターナショナル・クイーン」「ミス・ティファニーズ・ユニバース」は、世界中でテレビ放映されるくらいのドル箱コンテンツでもある。

日本では激しく議論になっているトランスジェンダーも、タイという国では「観光で使えるコマ」となっている。

ただ、ここまで彼らを観光立国のコマとして扱いながらも、権利を保障しないのもおかしな話だと思ったのか、タイ政府は「この国の寛容さを一歩進め、具体的な法的保護と平等な権利を与える」として動いたのだった。

逆にいえば、ここまでLGBTに寛容であったにもかかわらず、タイでも同性カップルは異性愛カップルと同等の法的権利を持つことができなかった。この背景には、伝統的な家族観や保守的な宗教観の影響もあった。

しかし、レディーボーイや同性愛者が目立つこの国では若年層を中心に、LGBTの許容が浸透していた。さらに国際的にも人権問題としてLGBTの権利拡大が取り上げられているので、そうした意識が結婚平等法の支持にもつながっていた。

そのため、今回の結婚平等法は下院でも上院でもほとんど反対もなく通過している。

裏の思惑が何であれ、この法案はタイで成立したのだから、LGBT界隈にとっては大きな勝利でもある。「同性愛者や性別の多様性を持つ人々が長年にわたり社会的に抑圧されてきた状況に対する是正措置としての意味を持つ」と彼らのコミュニティは述べている。

タイのこの動きは、他のアジア諸国にも大きな影響を与える可能性が高い。

タイが東南アジアで、はじめてこの法律を施行することは、これらの国々に対しても「先行者モデル」としての役割を果たす可能性がある。特に、東南アジアにおける人権問題の進展は、他国にも波及効果をもたらすだろう。


観光を強化するのは最重要課題だった
結婚平等法の成立を支えるデータや数字を見ると、この法案が社会に与える影響の大きさが浮かび上がる。

タイにおけるLGBTコミュニティの規模については、正確な統計は存在しない。しかし、世界銀行のデータによれば、「同国の全人口の約8%がLGBTQ+に該当する」とされている。この約560万人がこの新しい法律の恩恵を受ける可能性がある。

しかし、タイ政府が見ているのは、おそらく「経済効果」のほうだろう。笑ってしまうのは、さっそくタイ政府は経済効果の試算を出しているのだが、同性婚に伴う経済効果は年間で少なくとも数十億バーツに達すると政府は見込んでいることだ。

タイ国内でLGBTの結婚式や関連イベント、法律サービス、そして住宅購入や養子縁組に関する需要が増加する。さらに、世界中から「LGBTフレンドリーなタイで同性愛結婚をしたい」と考えるカップルもやってくる。

アンダーグラウンドの世界ではよく知られていることだが、タイは目立つレディーボーイだけでなく、多くのゲイも集結する国でもある。ゲイにとっても、タイは人気のある目的地なのだ。

結婚平等法の施行により、同性カップルがタイで法的に結婚できるようになることで、さらに多くの同性愛の観光客がタイを訪れることも予想されている。

東南アジアだけでなく、世界を見まわしてもまだ同性愛者の存在や結婚を認めない国は多いので、タイ政府にとってはこれは良いチャンスに見えている。他国が認めなければ認めないほど、真っ先に結婚平等法を可決したタイは儲かる。観光業を含む幅広い分野に経済的な恩恵をもたらす。

タイの観光業がGDPに占める割合はパンデミック以前は20%を超えていた。総雇用者に占める観光業の雇用者の割合は21%以上である。タイの観光業は国の経済と雇用に非常に大きな影響を与える重要な産業である。

だからこそ、観光を強化するのはタイ政府にとっては最重要課題なのだ。

「寛容」の裏側に違う本音が隠されていたりする
もちろん、タイ国内でもこの結婚平等法に対する反対意見も存在した。特にタイ南部のムスリム・コミュニティにおいては、同性愛は宗教的に許容されないものであり、結婚平等法は彼らの伝統的な家族観を脅かすものとされている。

このような反発は、特に宗教的指導者たちから強く発せられていた。敬虔な年配の仏教徒の一部からも反対の声はある。伝統的な価値観を守りたい人々もいるわけで、タイ国内の全員が結婚平等法を支持しているわけではない。

結婚平等法の成立は、一見するとLGBTコミュニティにとっての完全勝利のように見えるが、実際にはさまざまな問題が潜んでいるのだ。

結婚平等法が成立したとしても、それがすべてのLGBTの人々にとって平等な権利を保証するものではないという課題もある。法案が施行されたあとも、差別や偏見が根強く残る可能性があり、彼らが直面する課題は解消されないかもしれない。

いくらタイが寛容だといっても、全員がLGBTを認めているわけでもない。タイでも建前と本音が乖離していることが多く、「寛容」の裏側に違う本音が隠されていたりする。

そもそも、「寛容」なはずのタイでも、まだトランスジェンダーが公式文書で性別を変更することもできないし、雇用、居住、医療サービスといった生活の基盤となる分野でも「区別」されている。

学校におけるいじめや差別も大きな問題となっている。多くのLGBTの生徒が、同級生や教師から偏見や暴言を受け、その結果、精神的に深刻な影響を受けている。

「ホテルの入口に、犬とトランスジェンダーお断り」と書かれていることもある。けっこう、露骨な差別である。LGBTは言葉による虐待や嫌がらせを受けることも日常だ。

今回の結婚平等法でこのあたりは変わっていくのだろうか。それとも、LGBTに対する健常者の拒絶感は払拭されることはないのか。結果は数年後に見えてくるのだろう。
https://blackasia.net/?p=46529
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/396.html#c18

[近代史02] タイは天国に二番目に近い国 1 中川隆
51. 中川隆[-8828] koaQ7Jey 2024年10月15日 18:44:47 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[8]
<■124行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
Thailand To Become First South East Asian Nation To Recognise Same-Sex Marriages | WION - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=ioNY-KcY_KY


タイで成立した結婚平等法。LGBTにも結婚を保証する法律の裏側にあったものは?
2024.10.15
https://blackasia.net/?p=46529

2024年9月24日、タイのワチラロンコン国王が署名した結婚平等法案は、2025年1月22日に施行される。これによりタイは東南アジアで、はじめて同性婚を法的に認める国となる。タイ政府はLGBTに寛容だから、結婚平等法を可決したのだろうか。いや、カネだったのか?(鈴木傾城)

観光客を呼べるなら何でもするスタンス
タイは観光立国であり、観光で経済効果が得られるのであれば、できることは何でもするというスタンスを持っている。国民の懸念や不安や反対を押し切ってマリファナ合法化をおこなったのも、それで大量の観光客を呼び込めるからだ。

タイは長らくヤーバーなどのドラッグの蔓延に苦しんでいる国なのだが、それでも世界では「ゲートウェイドラッグ」といわれているマリファナを合法化したのは、それをしたら外国人が大量にやってきて観光で儲かるという皮算用があったからだ。

たしかに外国人はやってきた。しかし、このマリファナ合法化は、タイ国内に大量のマリファナ流通、依存者の急増、未成年の使用、事件の多発を引き起こして、結局は娯楽目的の使用を禁じる新法案が提出されている。

「観光客を呼べるなら何でもする」というスタンスは、タイ政府独特の感覚だろう。

この観点で、次にタイ政府が目につけたのが、世界中で広がる「LGBT理解促進」の動きである。タイ政府もこの流れに乗って「タイはLGBTQに理解のある国です」と示すために、同性愛者の結婚を認める「結婚平等法案」を可決した。

2024年9月24日、タイのワチラロンコン国王が署名した結婚平等法案は、2025年1月22日に施行される。これによりタイは東南アジアで、はじめて同性婚を法的に認める国となる。

もともとタイは同性愛者や性的マイノリティに対して寛容な国として知られ、美しいレディーボーイたちが歓楽街にひしめく希有な国だ。ブラックアジアの読者の中にも女性よりもレディーボーイを愛する男すらもいる。(ブラックアジア:【投稿】レディーボーイ・マニア。タイはLB好きの天国)

こうしたレディーボーイの存在が好奇心を刺激して外国人観光客を増やしているのだが、タイ政府が「LGBTフレンドリー」であることを打ち出すことによって、さらに多くの観光客が流れ込んで経済効果が拡大することを期待している。

今回の結婚平等法案の可決についても、「観光客を呼べるなら何でもする」というスタンスを指摘する人もいるくらいだ。


インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたタイ歓楽街での出会いと別れのリアル。『ブラックアジア タイ編』はこちらから

他のアジア諸国にも大きな影響を与える
タイのレディーボーイたちのコンテスト「ミス・インターナショナル・クイーン」「ミス・ティファニーズ・ユニバース」は、世界中でテレビ放映されるくらいのドル箱コンテンツでもある。

日本では激しく議論になっているトランスジェンダーも、タイという国では「観光で使えるコマ」となっている。

ただ、ここまで彼らを観光立国のコマとして扱いながらも、権利を保障しないのもおかしな話だと思ったのか、タイ政府は「この国の寛容さを一歩進め、具体的な法的保護と平等な権利を与える」として動いたのだった。

逆にいえば、ここまでLGBTに寛容であったにもかかわらず、タイでも同性カップルは異性愛カップルと同等の法的権利を持つことができなかった。この背景には、伝統的な家族観や保守的な宗教観の影響もあった。

しかし、レディーボーイや同性愛者が目立つこの国では若年層を中心に、LGBTの許容が浸透していた。さらに国際的にも人権問題としてLGBTの権利拡大が取り上げられているので、そうした意識が結婚平等法の支持にもつながっていた。

そのため、今回の結婚平等法は下院でも上院でもほとんど反対もなく通過している。

裏の思惑が何であれ、この法案はタイで成立したのだから、LGBT界隈にとっては大きな勝利でもある。「同性愛者や性別の多様性を持つ人々が長年にわたり社会的に抑圧されてきた状況に対する是正措置としての意味を持つ」と彼らのコミュニティは述べている。

タイのこの動きは、他のアジア諸国にも大きな影響を与える可能性が高い。

タイが東南アジアで、はじめてこの法律を施行することは、これらの国々に対しても「先行者モデル」としての役割を果たす可能性がある。特に、東南アジアにおける人権問題の進展は、他国にも波及効果をもたらすだろう。


観光を強化するのは最重要課題だった
結婚平等法の成立を支えるデータや数字を見ると、この法案が社会に与える影響の大きさが浮かび上がる。

タイにおけるLGBTコミュニティの規模については、正確な統計は存在しない。しかし、世界銀行のデータによれば、「同国の全人口の約8%がLGBTQ+に該当する」とされている。この約560万人がこの新しい法律の恩恵を受ける可能性がある。

しかし、タイ政府が見ているのは、おそらく「経済効果」のほうだろう。笑ってしまうのは、さっそくタイ政府は経済効果の試算を出しているのだが、同性婚に伴う経済効果は年間で少なくとも数十億バーツに達すると政府は見込んでいることだ。

タイ国内でLGBTの結婚式や関連イベント、法律サービス、そして住宅購入や養子縁組に関する需要が増加する。さらに、世界中から「LGBTフレンドリーなタイで同性愛結婚をしたい」と考えるカップルもやってくる。

アンダーグラウンドの世界ではよく知られていることだが、タイは目立つレディーボーイだけでなく、多くのゲイも集結する国でもある。ゲイにとっても、タイは人気のある目的地なのだ。

結婚平等法の施行により、同性カップルがタイで法的に結婚できるようになることで、さらに多くの同性愛の観光客がタイを訪れることも予想されている。

東南アジアだけでなく、世界を見まわしてもまだ同性愛者の存在や結婚を認めない国は多いので、タイ政府にとってはこれは良いチャンスに見えている。他国が認めなければ認めないほど、真っ先に結婚平等法を可決したタイは儲かる。観光業を含む幅広い分野に経済的な恩恵をもたらす。

タイの観光業がGDPに占める割合はパンデミック以前は20%を超えていた。総雇用者に占める観光業の雇用者の割合は21%以上である。タイの観光業は国の経済と雇用に非常に大きな影響を与える重要な産業である。

だからこそ、観光を強化するのはタイ政府にとっては最重要課題なのだ。

「寛容」の裏側に違う本音が隠されていたりする
もちろん、タイ国内でもこの結婚平等法に対する反対意見も存在した。特にタイ南部のムスリム・コミュニティにおいては、同性愛は宗教的に許容されないものであり、結婚平等法は彼らの伝統的な家族観を脅かすものとされている。

このような反発は、特に宗教的指導者たちから強く発せられていた。敬虔な年配の仏教徒の一部からも反対の声はある。伝統的な価値観を守りたい人々もいるわけで、タイ国内の全員が結婚平等法を支持しているわけではない。

結婚平等法の成立は、一見するとLGBTコミュニティにとっての完全勝利のように見えるが、実際にはさまざまな問題が潜んでいるのだ。

結婚平等法が成立したとしても、それがすべてのLGBTの人々にとって平等な権利を保証するものではないという課題もある。法案が施行されたあとも、差別や偏見が根強く残る可能性があり、彼らが直面する課題は解消されないかもしれない。

いくらタイが寛容だといっても、全員がLGBTを認めているわけでもない。タイでも建前と本音が乖離していることが多く、「寛容」の裏側に違う本音が隠されていたりする。

そもそも、「寛容」なはずのタイでも、まだトランスジェンダーが公式文書で性別を変更することもできないし、雇用、居住、医療サービスといった生活の基盤となる分野でも「区別」されている。

学校におけるいじめや差別も大きな問題となっている。多くのLGBTの生徒が、同級生や教師から偏見や暴言を受け、その結果、精神的に深刻な影響を受けている。

「ホテルの入口に、犬とトランスジェンダーお断り」と書かれていることもある。けっこう、露骨な差別である。LGBTは言葉による虐待や嫌がらせを受けることも日常だ。

今回の結婚平等法でこのあたりは変わっていくのだろうか。それとも、LGBTに対する健常者の拒絶感は払拭されることはないのか。結果は数年後に見えてくるのだろう。
https://blackasia.net/?p=46529
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/377.html#c51

[番外地12] 石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。 中川隆
5. 中川隆[-8827] koaQ7Jey 2024年10月15日 22:02:21 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[9]
<■111行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html


石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。
ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-363732.html

石破新体制発足の瞬間から激しい石破氏攻撃が展開されている。
攻撃しているのは三勢力。

第一は日本支配者の米国。
米国は完全服従の日本首相を求める。
小泉純一郎氏、安倍晋三氏、岸田文雄氏はこの系譜に属するが、石破氏は完全服従の姿勢を示さない。

第二は旧安倍派勢力。
自民党総裁選でも旧安倍派は最後まで石破氏を支援しなかった。
石破氏と最も距離があるのが旧安倍派である。
旧安倍派勢力が石破氏攻撃を激化させていることは間違いない。

第三は財政緩和・金融緩和を求める勢力が石破氏批判を展開している。
これも実は高市支持派と重なる部分が大きい。
高市氏が財政緩和・金融緩和を主張している。
しかし、異常な金融緩和が異常な日本円暴落をもたらした。
日本円暴落は外国資本による日本乗っ取りを助長する亡国の施策。
金融政策を正常化して日本円を防衛することが必要不可欠。
石破攻撃の出所を正確に把握し、石破新体制破壊を目指す情報工作に警戒する必要がある。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-69c104.html

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027380
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/232.html#c5

[番外地12] 石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。 中川隆
7. 中川隆[-8826] koaQ7Jey 2024年10月15日 22:03:54 : KY04zA65iY : RDBGUC5sU2oxYVE=[10]
<■111行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
石破新体制が発足したがメディアが驚くような石破叩きを演じた。
背景に日本を支配する米国の意向がある。
米国は日本支配を容易にする首相誕生を希望した。
小泉進次郎氏が最適であり、石破茂氏はコントロールが容易でないことから警戒された。
その石破氏が勝利したために激しい攻撃が展開されている。
また、高市早苗氏推しの勢力が激しい石破茂攻撃を展開している。
この勢力は金融緩和と積極財政を主張し、同時に日本の弱肉強食化を推進する。
アベノミクス残党勢力だ。
黒田日銀の常軌を逸した金融緩和は激しいインフレと日本円暴落をもたらした。
激しいインフレは債務者に利得を与える。
同時に企業の実質賃金コストを引き下げることから大資本が歓迎する。
日本円暴落は日本乗っ取りを狙うハゲタカ資本が待望するもの。
輸出製造業も日本円暴落で濡れ手に粟の利益を享受する。
ハゲタカ資本、外資、輸出製造業とこの勢力が癒着している疑いが濃厚である。
ところが、高市氏が敗北して石破氏が勝利した。
石破氏勝利で一時的に円高・日本株安が生じたため、この勢力が「石破ショック」と騒ぎ立てて石破新体制を攻撃した。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-df1bae.html


石破内閣が発足してメディアが新内閣攻撃を展開しているが、そこには大きな背景があることを見落とせない。
本来、新政権が発足する場合には、その政権に対する一定の敬意を示すのが習わし。
米国でも大統領就任直後の100日間は新大統領が提示する政策に一定の敬意を示す風習が存在した。
ハネムーンの100日と呼ばれる。
日本でも新たな総理大臣が誕生すると、とりあえずは新総理を好意的に紹介することが多かった。
ところが、いくつかの例外がある。
鳩山由紀夫氏が総理大臣に就任した際、メディアは好意的な報道を展開しなかった。
記録的に高い支持率を記録した政権であったのに、鳩山新総理を攻撃する報道が多かった。
今回の石破新総理に対しても新総理を攻撃する報道が目立つ。
最大の背景は日本の宗主国である米国の新総理に対するスタンスだ。
小泉純一郎氏が総理に就任したときはメディアが一斉に新総理を絶賛した。
宗主国米国にとって最善の総理が誕生したからである。

鳩山総理誕生をメディアが歓迎しなかったのは鳩山新総理が宗主国米国の意に反する総理だったからだ。
この文脈で考えると石破新総理を宗主国米国が歓迎していなということ。
米国は米国の命令に絶対服従の日本の総理を歓迎するのである。

重要なのは日本国民がこの背景を認識すること。
宗主国米国が歓迎しない総理は日本国民にとって貴重な存在である側面がある。
メディアに洗脳されて安易な判定を下すべきではない。

「アベノミクス」は異常な金融緩和政策を強行して日本円を暴落させた。
日本円暴落を歓迎しているのがハゲタカ資本である。
日本の優良な資産を半値で買い取ることができる。
安倍内閣が異常な金融緩和で日本円暴落を誘導したのはハゲタカ資本に対する利益供与の側面がある。

この面でも石破新内閣はにらまれる。
日銀による金融政策正常化を肯定している。
日本円暴落が是正されれば、日本の優良資産を半値水準で買い占めることができなくなる。
石破内閣の経済政策が激しく攻撃されているのは、このことが背景であると思われる。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-363732.html

石破新体制発足の瞬間から激しい石破氏攻撃が展開されている。
攻撃しているのは三勢力。

第一は日本支配者の米国。
米国は完全服従の日本首相を求める。
小泉純一郎氏、安倍晋三氏、岸田文雄氏はこの系譜に属するが、石破氏は完全服従の姿勢を示さない。

第二は旧安倍派勢力。
自民党総裁選でも旧安倍派は最後まで石破氏を支援しなかった。
石破氏と最も距離があるのが旧安倍派である。
旧安倍派勢力が石破氏攻撃を激化させていることは間違いない。

第三は財政緩和・金融緩和を求める勢力が石破氏批判を展開している。
これも実は高市支持派と重なる部分が大きい。
高市氏が財政緩和・金融緩和を主張している。
しかし、異常な金融緩和が異常な日本円暴落をもたらした。
日本円暴落は外国資本による日本乗っ取りを助長する亡国の施策。
金融政策を正常化して日本円を防衛することが必要不可欠。
石破攻撃の出所を正確に把握し、石破新体制破壊を目指す情報工作に警戒する必要がある。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-69c104.html

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

【山崎行太郎チャンネル】『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM

田中角栄の弟子、愛国の志士 石破茂の政策
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16871243

自民党議員たちが高市早苗を選ばなかった“想像以上の嫌悪感”とは
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16866842

高市早苗の積極財政で日本経済が破綻する理由

日銀金融緩和が終わった、円安は日本人にとって何の得にもならなかった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14074282

ハイエク: コストプッシュ型インフレは政府の責任回避の言い訳に過ぎない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14068389

政治とは税金を集めて政治家の裁量でそれをばら撒くこと
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16841750

ハイエク氏: 現金給付や補助金はそれを受けない人に対する窃盗である
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35564

GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html

GDPは国民の給料ではないので、国民が貧乏で金持ちが資産を独占しても数字の上では「豊かな国」に見える
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1570.html

日本の労働者の方がアメリカの労働者より裕福だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14027380
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/231.html#c7

[昼休み54] 「紀州のドンファン」こと野崎幸助さん 急性覚醒剤中毒死 _ 55歳下の新婚妻は AV女優だった? 中川隆
93. 中川隆[-8825] koaQ7Jey 2024年10月17日 05:32:40 : E6xQm6c9s2 : a3JSQTN4bXBNVWc=[1]
【10/16ドンファン】シャブ経験者が解説!売人の証言【裁判傍聴】
健司が斬る!【深掘り事件考察】
https://www.youtube.com/watch?v=cwqma6o5Zzw&t=14s

0:00 【今回の健司が斬る!は?】須藤早貴の裁判が折り返し
1:43 【おさらい】裁判の争点と検察の柱
4:05 【証言まとめ1】犯行手口と状況
5:46 【証言まとめ2】動機と怪しい行動
12:04 【お知らせ・まとめ3】か●せい剤売人
17:25 【深堀り】経験者が語る!証言の真相 
24:48 【次回、北海道の恐怖】親●し & すすきの田村瑠奈に進展!

http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/198.html#c93

[近代史3] 中島みゆき「世情」(1978年) _ 中島みゆき は何故 30歳以降 才能が完全に枯渇してしまったのか? 中川隆
83. 中川隆[-8824] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:43:28 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[1]
<■69行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/286.html#c83

[近代史3] 右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた 中川隆
78. 中川隆[-8823] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:44:15 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[2]
<■69行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html#c78

[近代史3] 若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった 中川隆
148. 中川隆[-8822] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:45:46 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[3]
<■69行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
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https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html#c148

[近代史3] 重信房子、北朝鮮、オウム真理教の深い関係 中川隆
38. 中川隆[-8821] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:46:21 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[4]
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鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
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学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
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マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/300.html#c38

[近代史4] キリスト教原理主義 中川隆
16. 中川隆[-8820] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:53:12 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[5]
<■71行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024.10.18XML
パレスチナなどで住民を虐殺しているイスラエルと戦うイエメンを米英軍が攻撃
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202410180000/

 パレスチナやレバノンで住民を虐殺しているイスラエルをイエメンのアンサール・アッラー(西側では蔑称のフーシ派を使っている)は攻撃している。そこで、イスラエルによる虐殺を支援しているアメリカとイギリスはイエメンの首都サナアの周辺を6回、サアダ州を9回にわたって空爆したが、攻撃は山岳地帯、サアダの小さな通信網、そして空っぽのキャンプを狙ったもので、兵器庫は攻撃していない。

 その攻撃でアメリカ空軍はB-2ステルス爆撃機を使用した。イエメン軍は過去1年間に11機以上の無人攻撃機MQ-9 リーパを撃墜、アメリカ軍はイエメンの防空能力が高いと判断していると見られている。そのイエメンのアンサール・アッラーは報復を宣言している。

 アメリカやイギリスをはじめとする欧米諸国はイスラエルによる残虐行為を支援してきた。イスラエルの命令に欧米諸国が従っているとする人たちもいるが、中東を支配するため、米英が汚い仕事をイスラエルにやらせているという見方もある。その仕事を請け負っているのがシオニストだが、最近はシオニストの中でも狂信的な勢力が力を持っている。

 そうした勢力に属している​ベザレル・スモトリッヒ財務大臣はフランス語チャンネル「アルテ」が制作・放映したドキュメンタリー「イスラエル:権力の極右派」の中で、パレスチナ全土だけでなくシリアまで及ぶユダヤ人国家の設立を目指していることを認めた​。ユーフラテス川とナイル川で挟まれた地域、ヨルダン、シリア、レバノン、イラク、エジプトの領土も含む場所は神がユダヤ人に与えたのだと主張する「大イスラエル」構想だ。これは1948年の「建国」時点から消えていない。

 パレスチナに「ユダヤ人の国」を築くというシオニズムは遅くとも16世紀後半に生まれている。エリザベス1世が統治していたイギリスで出現したブリティッシュ・イスラエル主義から派生しているのだ。

 その当時、イギリスのエリート層の中に、自分たちこそがダビデ王の末裔だとする信じる人物が現れた。アングロ-サクソン-ケルトは「イスラエルの失われた十支族」であり、自分たちこそがダビデ王の末裔だというのだ。

 例えばスチュワート朝のスコットランド王ジェームズ6世(イングランド王ジェームズ1世)、あるいはオリヴァー・クロムウェルの周辺にもそう信じる人がいたという。ピューリタンの少なくとも一部はそのように信じていたようだ。

 ちなみに旧約聖書の記述によると、イスラエル民族の始祖はヤコブ。彼には12人の息子があり、それぞれ支族を形成、そのうちユダ族とベニヤミン族の後裔とされる人びとが「ユダヤ人」と呼ばれている。残りは行方不明で、旧約聖書を信じる人びとから「失われた十支族」と呼ばれているのだが、ユダヤ人の定義から外れるので無視されたのだろう。

 キリスト教はユダヤ教から派生したのだが、ヨーロッパでキリスト教が支配システムに組み込まれると、自分たちを神と結びつけるために聖書を都合よく解釈するようになる。もっとも、その前に新旧聖書は改竄されているようだが。

 イギリスのシオニストは自分たちが救済されるためには、パレスチナにユダヤ人を集めなければならないと考えた。そこで彼らはユダヤ教徒のエリートとも手を組むのだが、大多数のユダヤ人からは拒否されていた。

 その後、ユダヤ人の中にもシオニストが増えていくが、ベンヤミン・ネタニヤフ政権の閣僚にはそうした類の人が少なくない。スモトリッヒ財務大臣だけではないのだ。

 例えば、​昨年10月、ネタニヤフ首相はパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、ユダヤ人と敵だと記述されている「アマレク人」とパレスチナ人を重ねて見せた​。

 彼は「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。

 また、サムエル記上15章3節には、「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。

 パレスチナ人を皆殺しにするだけでなく、彼らが生活していた歴史を消し去るということだろう。その宣告通りのことをイスラエルは行っている。彼らにとって「アマレク人」はパレスチナ人だけを指しているわけではない。

 アメリカ、イギリス、イスラエルはブリティッシュ・イスラエル主義で結びついている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202410180000/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/391.html#c16

[近代史3] ユダヤ陰謀論とグローバリズムを考える _ ヨーロッパ化されたキリスト教がユダヤ思想の正体で、ユダヤ教やユダヤ人とは何の関係… 中川隆
36. 中川隆[-8819] koaQ7Jey 2024年10月18日 06:53:31 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[6]
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2024.10.18XML
パレスチナなどで住民を虐殺しているイスラエルと戦うイエメンを米英軍が攻撃
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202410180000/

 パレスチナやレバノンで住民を虐殺しているイスラエルをイエメンのアンサール・アッラー(西側では蔑称のフーシ派を使っている)は攻撃している。そこで、イスラエルによる虐殺を支援しているアメリカとイギリスはイエメンの首都サナアの周辺を6回、サアダ州を9回にわたって空爆したが、攻撃は山岳地帯、サアダの小さな通信網、そして空っぽのキャンプを狙ったもので、兵器庫は攻撃していない。

 その攻撃でアメリカ空軍はB-2ステルス爆撃機を使用した。イエメン軍は過去1年間に11機以上の無人攻撃機MQ-9 リーパを撃墜、アメリカ軍はイエメンの防空能力が高いと判断していると見られている。そのイエメンのアンサール・アッラーは報復を宣言している。

 アメリカやイギリスをはじめとする欧米諸国はイスラエルによる残虐行為を支援してきた。イスラエルの命令に欧米諸国が従っているとする人たちもいるが、中東を支配するため、米英が汚い仕事をイスラエルにやらせているという見方もある。その仕事を請け負っているのがシオニストだが、最近はシオニストの中でも狂信的な勢力が力を持っている。

 そうした勢力に属している​ベザレル・スモトリッヒ財務大臣はフランス語チャンネル「アルテ」が制作・放映したドキュメンタリー「イスラエル:権力の極右派」の中で、パレスチナ全土だけでなくシリアまで及ぶユダヤ人国家の設立を目指していることを認めた​。ユーフラテス川とナイル川で挟まれた地域、ヨルダン、シリア、レバノン、イラク、エジプトの領土も含む場所は神がユダヤ人に与えたのだと主張する「大イスラエル」構想だ。これは1948年の「建国」時点から消えていない。

 パレスチナに「ユダヤ人の国」を築くというシオニズムは遅くとも16世紀後半に生まれている。エリザベス1世が統治していたイギリスで出現したブリティッシュ・イスラエル主義から派生しているのだ。

 その当時、イギリスのエリート層の中に、自分たちこそがダビデ王の末裔だとする信じる人物が現れた。アングロ-サクソン-ケルトは「イスラエルの失われた十支族」であり、自分たちこそがダビデ王の末裔だというのだ。

 例えばスチュワート朝のスコットランド王ジェームズ6世(イングランド王ジェームズ1世)、あるいはオリヴァー・クロムウェルの周辺にもそう信じる人がいたという。ピューリタンの少なくとも一部はそのように信じていたようだ。

 ちなみに旧約聖書の記述によると、イスラエル民族の始祖はヤコブ。彼には12人の息子があり、それぞれ支族を形成、そのうちユダ族とベニヤミン族の後裔とされる人びとが「ユダヤ人」と呼ばれている。残りは行方不明で、旧約聖書を信じる人びとから「失われた十支族」と呼ばれているのだが、ユダヤ人の定義から外れるので無視されたのだろう。

 キリスト教はユダヤ教から派生したのだが、ヨーロッパでキリスト教が支配システムに組み込まれると、自分たちを神と結びつけるために聖書を都合よく解釈するようになる。もっとも、その前に新旧聖書は改竄されているようだが。

 イギリスのシオニストは自分たちが救済されるためには、パレスチナにユダヤ人を集めなければならないと考えた。そこで彼らはユダヤ教徒のエリートとも手を組むのだが、大多数のユダヤ人からは拒否されていた。

 その後、ユダヤ人の中にもシオニストが増えていくが、ベンヤミン・ネタニヤフ政権の閣僚にはそうした類の人が少なくない。スモトリッヒ財務大臣だけではないのだ。

 例えば、​昨年10月、ネタニヤフ首相はパレスチナ人虐殺を正当化するため、「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、ユダヤ人と敵だと記述されている「アマレク人」とパレスチナ人を重ねて見せた​。

 彼は「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を引用、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神に命じられたという。

 また、サムエル記上15章3節には、「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。

 パレスチナ人を皆殺しにするだけでなく、彼らが生活していた歴史を消し去るということだろう。その宣告通りのことをイスラエルは行っている。彼らにとって「アマレク人」はパレスチナ人だけを指しているわけではない。

 アメリカ、イギリス、イスラエルはブリティッシュ・イスラエル主義で結びついている。
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202410180000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/504.html#c36

[近代史3] 中島みゆき「世情」(1978年) _ 中島みゆき は何故 30歳以降 才能が完全に枯渇してしまったのか? 中川隆
84. 中川隆[-8818] koaQ7Jey 2024年10月18日 12:44:07 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[7]
【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/286.html#c84

[近代史3] 若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 (2007年) _ 1970年代はこういう時代だった 中川隆
149. 中川隆[-8817] koaQ7Jey 2024年10月18日 12:44:36 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[8]
【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/287.html#c149

[近代史3] 右翼・左翼の対立を使った分割統治政策 _ 左翼運動・マルクス主義運動は国際金融資本が資金提供していた 中川隆
79. 中川隆[-8816] koaQ7Jey 2024年10月18日 12:45:26 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[9]
【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/296.html#c79

[近代史3] 重信房子、北朝鮮、オウム真理教の深い関係 中川隆
39. 中川隆[-8815] koaQ7Jey 2024年10月18日 12:45:58 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[10]
【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/300.html#c39

[近代史3] かぐや姫 神田川 _ 1970年代 四畳半フォークの時代 中川隆
26. 中川隆[-8814] koaQ7Jey 2024年10月18日 12:58:58 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[11]
<■76行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/

【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/284.html#c26

[近代史3] 日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…| 中川隆
18. 中川隆[-8813] koaQ7Jey 2024年10月18日 13:41:35 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[12]
<■365行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024年04月16日
飯山陽が劣勢な理由 / 左翼の長い影
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956522.html
日本の若者は国家意識を無くした

student riots in Japan 213Japan in 1980s
(左 : 全共闘に精を出す大学生 / 右 : 80年代のバブル景気に浮かれた日本人)

  日本の政治が混迷し、没落の一途を辿っているのは、日本人にデモクラシーが適していないからだ。そもそも、民衆が代議士を選ぶことじたいが間違っている。「政治は武士の役割」というのが日本の國體(constitution)だ。幼い頃から忠君愛国を叩き込まれた武士と、目先の利益だけを追求し、受験勉強が唯一の苦労というのが平民の子供だから、才幹と気概の点で後者は比べものにならない。

  しかも、昭和の教育が劣悪で、敗戦となるや、共産主義者と反日主義者が大繁殖。日本の政治を“左傾化”させ、“鬱血状態”や“没落の悪循環”に導いたのは、何も占領軍だけのせいじゃない。アメリカ軍の“威光”を利用して出世を謀った「敗戦利得者」や学生運動で“有頂天”になった「アンファン・テリブル(enfant terrible)」*にも原因がある。(*「他人に迷惑を掛けても平気なガキども」という意味。) 歐米諸国と同じく、我が国も「高学歴社会」となっているから、政治家や官僚、企業経営者、地方公務員、ホワイトカラーの専門職、研究所や工場の技術者などは、程度の差こそあれ、「大卒者」で占められている。となれば、大学教師は未成年の精神構造に大きな影響を与える立場にあるはず。日本人の精神がどこか異常で、奇妙なくらいに歪曲しているのは、小学校から大学に至るまで、左翼陣営の「非国民化イデオロギー」が浸透しているからだ。

  日本の先を歩く米国では、幼稚園から大学までリベラル派の独擅場となっている。以前、ブルックリン・カレッジのミシェル・ランバート(Mitchell Langbert)准教授と、ヘテロドックス・アカデミー(Heterodox Academy)研究所のショーン・スティーヴンス(Sean Stevens)所長が大学教員に関する調査を行ったことがある。彼らが実施した教員の政治意識調査によれば、民衆党支持者が共和党支持者を大きく上回っており、約「9対1」の割合であることが判った。(Christian Schneider, 'Democratic professors outnumber Republican ones by 9 to 1 ratio, according to new data', The College Fix, January 22, 2020.)ランバート氏とスティーヴンス氏は、政党に登録している1万2千372名をサンプルにして大学教授の政治指向を調査したが、驚くことに、そのうちの48.4%が民衆党員であり、共和党員はたったの5.7%しかなかった。これが一般国民だと違っており、29%が民衆党員で、26%が共和党員となっている。この調査では、政治献金についても質問がなされており、民衆党の候補者に献金した教授と共和党の候補者に献金した教授の比率は、「95対1」であったというから、まさしく目眩がする数字だ。

  たぶん、日本でも状況は似たり寄ったりだろう。国立や私立の区別はなく、ほとんどがプロ左翼かピンク・リベラルとなっている。今では「遠い昔の出来事」となっているが、1960年代から70年代にかけての大学は、左翼分子の特殊部落であった。文学部や法学部、教育学部、史学部などはもちろんのこと、自然科学を専攻する学生でも、全学連や全共闘に加わって暴れ回っていた。明治から昭和の前半くらいまで、教師と学生との私的な交流というものがあったが、フランスの極左学生みたいな連中が増えたことで、日本の伝統はズタズタになってしまった。教授を皆の前で罵倒し、吊し上げることを喜んでやっていたんだから、支那の文化大革命と同じだ。

Jean-Pierr Duteuil 213343(左 / ジャン・ピエール・デュトゥール)
  1968年5月には悪名高きフランスの左翼暴動が起きたけど、日本でもこれに触発されたのか、左巻きの大学生がキャンパスで猿真似に興じていた。パリの5月暴動で学生の先頭に立っていたのは、札付きの“赤い三人衆”で、ドイツ生まれのアシュケナージ・ユダヤ人たるダニエル・コーン・ベンデット(Daniel Cohn-Bendit)、アルザス出身のユダヤ人であるアラン・ジェスマル(Alain Geismar)、そしてPSUに属していた社会主義者のジャック・ソヴァジョ(Jacques Sauvageot)であった。コーン・ベンデットの親友であったジャン・ピエール・デュトゥール(Jean-Pierr Duteuil)は、アナーキストのマルキスト。父親も筋金入りのマルキストであったから、親子代々の共産主義者だ。

Daniel Cohn Bendit 0324Alain Geismar 21334Jacques Sauvageot 324Oda Makoto 992
( 左 : ダニエル・コーン・ベンデット / アラン・ジェスマル / ジャック・ソヴァジョ / 右 : 小田実)

日本の左翼学生も様々で、ある者はマルクス・レーニン主義の心酔者。また、ある者はスターリンの独裁政治を批判し、志半ばで斃れたレオン・トロツキーを尊敬するクルクルパー。ユダヤ人の共産主義に馴染めない田舎者は、毛沢東主義者となって「アジアとの共存」を掲げていた。小田実(おだ・まこと)に感化された極左は、ベトナム戦争に反対し、観念論で「アジアとの連帯」を呼びかける始末。

Ooe Kemzaburo 324(左 / 大江健三郎)
  ちなみに、小林秀雄から「気味の小説は小説じゃない」と酷評にされた小説家の大江健三郎は、フランスの左翼やユダヤ人哲学者のサルトル(Jean-Pierr Sartre)に憧れていたのか、ナイト・クラブの酌婦の前では「僕、アルジェ生まれ」と嘯(うそぶ)いていた。一緒に居た阿川弘之は「何言ってやがんだ! お前は愛媛生まれじゃないか!」と腹を立てていたけど、遠藤周作は隣で笑っていたのかも。

  とにかく、呆れてしまうが、当時の左翼学生は“本気”なのか“ファッション”なのか、何が動機で学生運動に参加したのか判らない。だだ、60年安保闘争の世代と同じく、70年代に新左翼にのめり込むような連中は、カルト宗教の信者と変わりがなかった。ヘルメットをかぶり、ゲバ棒を持って機動隊に突っ込んだ連中は、まさしく人生を棒に振ってしまったし、逮捕された者は「前科者」となって、まともな就職先が見つからなかった。闘争の末に障碍者となった学生は、「後悔先に立たず」を実感する。しかし、上手く立ち回った連中は、藝能界やマスコミに潜り込んだ。法学部の学生は、仙谷由人のように法曹界を土俵とし、人権派弁護士になっていた。朝鮮人の支援者になる弁護士が多いのも、左翼教育の結果である。

Kan Naoto 8243(左 / 菅直人)
  「ズルカン」と呼ばれた菅直人は、東工大の暴力学生ではなかったが、日本への憎しみを“売り”にする「市民活動家」へと変貌していた。師匠の市川房枝からも「駄目な奴」と思われていたのに、マスコミの支援で我が国の総理大臣になれたんだから、永田町には悪魔と貧乏神が混在しているんだろう。だいたい、民主党の「サポーター」には国籍条件が無かったから、在日朝鮮人が「サポーター」になっていてもおかしくはなかった。

  菅直人はあるインタビューで自分の過去を偽っていた。「暴力では社会は変えられない。私はもともと、社会の矛盾をひとつひとつ解決していくという改革派なんです。そういう意味では、いまに至るまで挫折感はない」*と語っていたが、単に“卑怯者”だから仲間を見捨てただけだろう。 (*註 / 臼井敏男『叛逆の時を生きて』朝日新聞出版、2010年, p.197.)後に、機動隊を率いていた佐々淳行が茶化していたけど、菅直人は武闘派の学生じゃなかった。第五列や第六列といった後方に隠れ、逃げ足だけは早い卑劣漢であったから、障碍者にならず、弁理士になれたのだ。菅は「市民運動」とやらに邁進したが、その根底には松下圭一(法政大学教授)のドス黒い政治思想が流れていた。

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(左 / 坂本龍一)
  「元左翼」というのは藝能界 にも潜んでいる。例えば、都立新宿高校で左翼運動に熱心だった故・坂本龍一は、東京芸大に進んでYMOを結成したが、高校時代は左翼生徒であった。1980年代、シンセサイザーを演奏する坂本氏は、大量の電気を浪費するが、一向に気にする様子はなかった。「エコロジー」なんて頭の片隅にも無かったはずだ。当時は一風堂の土屋昌巳と同じで、「JAPAN」のデイヴィッド・シルヴィアンに憧れたのか、お化粧の方に夢中だった。

  ちなみに、同校で運動に加わっていたのは、坂本氏の先輩で、後に安倍内閣で官房長官となる塩崎恭久だ。塩崎と坂本の二人は、機動隊が入る前の安田講堂に足を運んだそうで、中にいた全共闘の学生らと話すことが出来たという。なるほど、生徒会長になった不良生徒(塩崎氏)が、荒れ狂う東大に赴いて、「自由」や「個性」を学んだというわけだ。さすが、二年生を率いて校長室を占拠する生徒会長は、ひと味もふた味も違っている。

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(左 / 塩崎恭久 )
 大臣を経験した塩崎氏は、議員を引退すると地元の愛媛で里親の支援をしているそうだが、自身の「転向」をどう思っているのか? だいたい、高校生の時からバリケード封鎖をしていた不良生徒が、政界に入って厚労大臣となり、不憫な子供に“温かい家庭”を斡旋するんだから、機敏なカメレオンだってビックリだ。息子の塩崎彰久はオヤジの地盤を引き継ぎ、今では自民党の代議士で、厚生労働政務官となっている。ホント、岸田文雄に林芳正、河野太郎、小渕優子、小泉進次郎といい、永田町にはボンクラの世襲議員がゾロゾロいる。一般国民というのは、自分の投票で子や孫の将来を台無しにしているが、その自覚が無いところに真の悲哀がある。

  演出家のテリー伊藤も、日本大学で学生運動に勤しんだ一人である。ただ、機動隊との衝突で一生涯の障碍を背負ったから悲惨だ。彼が機動隊から逃れる時、後ろに居た誰かが石を投げたという。不幸にも、その石が偶然、彼の左目に当たってしまい、伊藤氏は斜視になってしまった。藤竜也みたいに、同大学の芸術学部に入って映画界にスカウトされる方が、よっぽどマシである。下らない大学をさっさと辞めて、大好きなスポーツ・カーを買った方が遙かに健全だ。真田広之も日大の学生だったが、左翼分子にはならず、役者の世界に入った。二枚目俳優だから当然だけど、デビューして直ぐに『忍者武芸帖 百地三太夫』の主役なんだから凄い。(筆者も劇場で観たけど、真田氏の出演作品の中では一番いい。現在、彼はハリウッドの『Mortal Kombat』や『Shogun将軍』に抜擢され、ステレオタイプの「日本人」を演じているが、昔の方が良かった。)

  NHKの贔屓を得た小説家の高橋源一郎も、横浜国大で暴れ回ったうちの一人だ。彼は学生運動で逮捕されたり拘留されたりと、散々な青春時代を送っていたが、後に小説を書いて有名人となった。拘置所では“沈黙”を貫いたそうで、朝八時から夜の八時まで、12時間もずっと下を向いて黙っていたというから、ある意味“真面目な奴”だ。でも、取り調べの後に独房入りだから、正常な精神状態ではなかったはずだ。実際、一種の失語症に罹ったみたいで、喋るときの発音が難しくなったそうである。大学を除籍になり、筋肉労働者になっても、小説家になれたんだから良かったじゃないか。しかも、明治学院大学で教授になれたし、無事退職したことで“オマケ”として附いてくる「名誉教授」にみなれた。しかし、国際学部の学生はどんな気持ちで彼の授業を受けていたのか?

ポルシェに乗っていた左翼学生

  大学で暴れていた一般の左翼学生というのは、一種の“お遊び”に興じていた不真面目な人々で、内心では政府転覆など考えてもいなかった。要するに、みんなでワッショイ、ワッショイ、と騒いでいると、何となく自分が日本全体を動かしているように思えたのである。令和の大学生が聞けばシラけてしまうが、全共闘に共鳴するアホな学生は、「チェ・ゲバラに倣え、我らも社会主義革命を!」とか、「差別の元兇たる天皇制を打倒せよ!」、「ベトナムを侵掠する米帝國に反対!」「在日米軍基地を許すな!」と本気(?)で叫んでいた。

  筆者が高校生の時、御茶ノ水駅附近にある楽器店でギターを買ったことがある。そのついでに神田の三省堂に立ち寄ろうとしたが、途中で目にした明治大学の風景のせいで気分が悪くなった。入り口や塀には汚い看板がズラリと並んでおり、殴り書きの文字(日本や米国を呪う罵倒のスローガン)が踊っているように見えた。当時、筆者は看板を眺めながら、「アルフォンス・ミーシャ(Alfons Maria Mucha)のようなアール・ヌーヴォー風じゃなくてもいいから、もっと美しい文字で綺麗なイラストを附ければいいのに・・・。」と思ったものである。しかし、怨念に凝り固まった学生には、美術的センスは皆無だ。どいつもこいつも紅衛兵みたいな奴らばかり。「安保反対」を掲げながら「国防軍の創設」を主張しない学生は、一体どんな頭をしているのか? 左翼学生というのも呑気なもので、フォーク・ギターを片手に、ボブ・ディランやジョン・レノンの歌を奏でて喜んでいる。一方、ノンポリの学生達は酒を飲みながら、共産主義の幻想に酔いしれていた。

student riots 1970sStudent riots in Paris 2134
(左 : 学園闘争に熱中する日本の大学生 / 右 : パリで抗議行動に没頭するフランスの大学生)

  ゲバ棒を振るう学生達も甘えん坊だ。自分たちは思いっきり火焔瓶を投げつけているくせに、いざ機動隊が反撃すると「暴力反対!」と叫ぶ。彼らは警察官が決して発砲しないことを確信していたから、安心して角材を振り回していた。国家に刃向かっても、“国家権力(暴力装置)”は決して民衆を射殺しない、と信じ切っている。支那大陸で北京政府に反抗したら、即座に“皆殺し”か戦車で轢き殺されるのがオチだ。北朝鮮なら学生全員が逮捕され、どこかの広場で公開処刑だろう。もしかすると、あっさりとした銃殺じゃなく、「てるてる坊主」みたいに軒先で縛り首だったりして。場合によっては、牢獄で餓死とか。

  まぁ、みんなと一緒に「武力闘争」をしているうちは、危険なようで気楽である。ところが、いざ卒業が目の前にチラつくと大変だ。おちゃらけ学生は急に“現実”が怖くなる。長髪でジーンズ姿の青年も、就職面談となれば、長い髪を切って清潔感を出すしかない。彼らは親に買ってもらった背広を着込み、真剣な面持ちで会社に赴く。面接で過去を詮索されないか、とヒヤヒヤする青年は、慎重に言葉を選びながら答える。でも、過去がバレて不合格になれば意気銷沈だ。もし、晴れて合格となれば「ああ良かった!」と胸をなで下ろす。

  在学中に勉強しなかった学生は、どうしたものかと思い悩んだ。でも、「体育会系」を前面に出してアピールすれば何とかなった。「一生懸命頑張ります!」と言えば鉄鋼メーカーに入れることもあったし、営業部では忍耐と体力が重要だ。理系の学生ならもっと有利で、金属プレス加工や化学製品のメーカー、あるいは精密部品の製造企業に受け容れられたりする。ちょっとコネがあれば総合商社に入れたし、テレビ局や新聞社、出版社は「ゴキブリ・ホイホイ」みたいな受け容れ先だった。元々労働組合やリベラル知識人が強いから、“学生運動の落ちこぼれ”でもOK。上司にも「左翼シンパ」や「左翼崩れ」がウヨウヨ居るから大丈夫。読売のナベツネだって元左翼(共産主義者)じゃないか。

  東京大学や早稲田大学、日本大学、法政大学などで左翼運動に係わっていた連中は、どこから“資金”を得ていたのか判らないが、上層部の学生には“とんでもない奴”が紛れていた。例えば、早稲田大学の荒岱介(あら・たいすけ)は飛び抜けている。彼は1965年に法学部に入るが、1968年に除籍となっていた。荒氏は「社学(社会主義学生同盟)」の委員長や「全国学生対策部長」に就任した人物で、東大安田講堂の闘争では兇器準備結集罪で指名手配を受けていた。彼は1969年4月に逮捕され、裁判に掛けられて有罪判決を受ける。刑務所には三年間服役し、1977年に出所したそうだ。塀の中に入る人間というのは“懲りない面名”なのか、荒氏は人生で七回も逮捕されたという。ちなみに、府中刑務所では民族派右翼の野村秋介(のむら・しゅうすけ)と一緒だった。

  学生運動を知らない世代は、マスコミのプロパガンダ記事に騙され、純粋で真剣な学生が腐敗した政府に反抗したと思っている。だが、教室を占領した連中なんて、ほとんどが“チンピラ左翼”か“俗物”でしかない。令和の大学生が驚いてしまうのは、荒氏が「ポルシェ」に乗っていたことだ。彼は世間の倫理道徳や組織上層部の説教が嫌いで、自らの欲望を満たすことに何の躊躇(ためら)いも無かった。荒氏は言う。

 ・・・そういうこと(道徳主義)に若者を縛り、革命的規律という名の下に、好きなことをさせない、何を買っちゃいけないとか言って、市民社会からかけ離れていくということを、俺は突破したくてね。当然、若者がBMWに乗りたいというのもいいわけじゃない。・・・俺は文化に出あいたかったんだよ。自動車はドイツ生まれで、ポルシェで言えばフェルナンド・ポルシェが作った文化である。そういう文化を知りたい、乗って味わいたいと思った。そんなの当たり前だと思う。(宮崎学『叛乱者グラフィティ』朝日新聞社、2002年、pp.84-85.)

  平成の緊縮財政で貧しい生活を“当然”と考えるようになった学生からすれば、「いった、どんな奴なんだ?」と思ってしまうだろう。しかし、1950年代から70年代までの日本だと、意外にも高額所得者の子供で左翼になる者が少なくなかった。(「元左翼財界人」に関しては別の機会で紹介したい。) チェ・ゲバラに憧れ、ベトナム戦争に反対し、人民解放のために革命を目指す荒氏であったが、段々とレーニン主義者や新左翼に懐疑的となったそうだ。彼は1990年代になると従来の思想を棄ててしまい、今度は「エコ左翼」というか、世田谷か吉祥寺に棲息する「環境革命家」へと転向する。荒氏によれば、左翼闘争はゲバ棒から火炎瓶、さらに重火器から爆弾へとエスカレートするので、世間との隔たりが大きくなってしまうという。彼は次のように述べた。

  まぁ、現実との関係においては、現実に理論が接近するんじゃなくて、現実に理論が接近できなくなってしまって、あるべき姿の方向に現実を接近させろというふうにますますなっていったんだよ。(上掲書、p.88)

  つまり、左翼学生がどんな理想を語りかけようが、世間の人々は振り向かず、むしろ軽蔑の眼差しで“距離を取る”という訳だ。確かに、1970年代の新左翼運動の頃から、一般の大学生には、ある種の“変化”が訪れていた。安保闘争の世代は、Tシャツにジーンズといった薄汚い格好であったが、新世代の学生は、米国のアイビィー・ルックを真似て、紺色のブレザーにネクタイを締めていた。街を歩くと、身綺麗な若者が、「VAN」のロゴが印刷された紙袋を手に提げ、友人や恋人と楽しそうに話している。こんな光景を目にした若者からすれば、新宿や代々木でマルクス理論を語るなんて野暮天だろう。恋人と一緒に銀座へ赴き、ウィンドー・ショッピングを堪能する方がいい。ウッドストックでのヒッピー姿なら分かるけど、麻布や目黒、あるいは新橋や神楽坂で、日本人がヒッピー・スタイルを真似ても、それは滑稽でしかない。

Ivy Look in America 2143Ivy style Americans 662
(左 : 東部の有名大学に通うエリート学生 / 右 : アイヴィー・スタイルのアメリカ人 )

  高級ブランドのVANで身を包んだお坊ちゃん達は、早稲田や法政の田舎者とは違っていた。美形の女子学生と一緒に喫茶店に入り、ジャズでも聴いている方が“格好良く”思えたのだ。一世を風靡したVAN-JAC社は、1978年(昭和53年)に営業不振で潰れてしまうが、1980年代の大学生は、もう学生運動には戻らなくなっていた。好景気は青年の精神を変えてしまうものだ。この世代は小難しい哲学議論より、ショット・バーに通って仲間と談笑したり、人気のディスコで踊り明かす方をキャンパスライフと考える。デートになればスポーツカーを用意し、女の子を乗せて軽井沢に直行だ。苗場のスキー場に赴けば、ロマンティックな夜で意中の女性を口説こうとする。「ブハーリン」と聞いても、「それ、ロシアのウィスキー?」と尋ねる世代に、共産主義革命なんて無理だろう。

  それでも、学生運動が忘れられない世代は、財界やマスコミ界で息を潜め、嘗ての仲間や後輩の左翼学生を支援する。朝日新聞と連携するテレビ朝日などは、『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を得た猪瀬直樹を持て囃し、「朝まで生テレビ」や「ビートたけしのTVタックル」に招いていた。当時の一般視聴者は猪瀬氏の過去や素性を知らず、『昭和16年夏の敗戦』を書いた著者とか、道路公団を批判する反骨の知識人、と思っていた。(『国民新聞』の読者は違うけど。)

Inose Naoki 823(左 / 猪瀬直樹)
  東京都の副知事から都知事に登り詰めた猪瀬氏は、作家になる前に、信州大学の全共闘議長を務めていた。闘争は1969年6月、文学部のバリケード封鎖から始まったというが、猪瀬氏は全共闘の主力部隊を率いていたそうである。しかし、学生運動には国家を根本的に変える中身が無かった。口先だけの学生達は、単なる観念論じゃだ。動物園で飼われているナマケモノが、「百獣の王」を気取っているようなものだ。職員から餌をもらっているシマシウマに、弱肉強食のジャングルなど解らない。学生運動にのめり込んでいた猪瀬氏も、何となく「世間の風」という“壁”に気づいていたのだろう。

  ある時、彼は国際反戦デーや佐藤栄作首相の訪米阻止のために上京するが、そこで目にした光景は彼の人生を変えるものであった。東京にやって来た猪瀬氏は、新宿の裏通りでコーラを買おうとしたそうだ。そこで、猪瀬氏は表通りから裏通りに足を運んだわけだが、迷い込んだ場所にはパチンコ屋があって、軍艦マーチが流れていたという。突然、猪瀬は通りを一つ隔てただけで“別の世界”があることに気づく。彼は当時を回想し、次のように述べていた。

 そこには日常性があるわけですよ。そのころから、学生運動はこんなものだな、という自覚はあった。学生運動で世界が変わるなんて思っていなかった。日常性の連続がふつうの生活なんです。そして日常性から日本の近代やナショナリズムをもう一度とらえなおさないといけにないと思った。(臼井敏男『叛逆の時を生きて』、p.145.)

  猪瀬氏によれば、1960年代の学生運動は、69年の佐藤訪米阻止闘争で終わったそうである。(上掲書、p.144.) 「あの時点で九割の人は学生運動を止めた」というから、岩波書店の『世界』や『朝日ジャーナル』で活躍していた左翼知識人は、闘争時代の「残滓」なのかも知れない。猪瀬氏は信州大学を卒業後、東京の出版社に勤め、そこの給料で大学院への資金を貯めるにしたそうだ。

  まぁ、左翼組織が強い明治大の大学院だから、心からの“転向”は無かったと思うが、『週刊ポスト』に連載を持ったり、実際の政治に係われば、イヤでも“現実の世界”が判ってくる。学生時代には“綺麗事”を並べていればそれで良かったが、実際の仕事になれば汚いことだって進んでやるしかない。代表作の『ミカドの肖像』だって、“ネタ本隠し”があったそうで、元ネタは早川和廣の『堤義明 悪の帝王学』や草野洋の『西武商法 悪の構図』であったという。たぶん、“パクリ本”とバレるのが恥ずかしかったのか、猪瀬氏は引用先の出典を挙げていなかった。でも、佐野眞一がそれを暴露したから万事休す。『ミカドの肖像』を作成するに当たって、ノンフィクション作家の池田房雄とジャーナリストの岩瀬達哉が協力したそうだ。この二人がネタになりそうな題材とデータ集めに奮闘したそうで、猪瀬氏は触れられたくない過去の暴露に怒っていた。

  最近、国会議員の裏金問題化や悪徳知事の横暴が話題となっているが、そもそも日本人にはデモクラシーなんて“体質”に合わない。選んでいる国民が、選んだ政治家を嫌っているんだから本末転倒である。例えば、愛知県の大村秀章知事は、衆議院で出世の見込みがないと分かった鞍替え組で、津田大介に理解を示すなんちゃって左翼。静岡県の川勝平太知事は、支那人と昵懇で国益の売却者だ。しかも、大学教授の時からパワーハラスメントの常習者ときている。徳島県知事に鞍替えした後藤田正純は、“下半身検査”で不合格となった不適格議員。2000年から2022年まで、ずっと再選を果たしてきたのに、なぜか一度も大臣になれず、衆議院に見切りをつけての知事選だった。

  赤く染まった北海道は、反日や共産主義者の産地となっている。知事の鈴木直道は北海道出身じゃないけど、支那人に国土を明け渡す売国奴。有名な「夕張リゾート」は2017年、支那企業の「元大(げんだい)リアルエステート」に“たった2億円”で売却されてしまい、2019年になると、この支那企業が香港系のファンドに15億円で転売だ。本当に酷いけど、これが現実の北海道である。二階俊博に可愛がられるくらいだから、鈴木知事がどんな人物なのか、誰にでも分かるだろう。

  今、 東京15区の補欠選挙が世間の注目を集めているが、世論調査で首位に立っているのは、共産党の支援を受けた立憲民主党の酒井菜摘(さかい・なつみ)である。二番手は日本維新の金澤結衣(かなざわ・ゆい)で、日本保守党の飯山陽(いいやま・あかり)は、地元民からの知名度を得るだけで精一杯。もし江東区民が正常なら、飯山氏がトップに立っているはずだけど、地元民は「この人誰?」といった反応だ。

飯山あかり00213(左 / 飯山陽)
  飯山氏は移民流入の深刻さを解っているので、平穏な暮らしを望む庶民からすれば、彼女が最も相応しい国会議員となるはず。だが、一般国民は左翼教育のせいで健全な判断能力を持たない。普段は常識的な人でも、政治となれば、ちょっと左寄りとなってしまい、無意識のリベラル派で候補者を選ぶ。左翼教育の影は長く、薄くなったように思えても、人々の脊髄に残っている。我が子や地元の将来を大切にする庶民が、知名度だけで左翼分子に投票し、自ら「故郷の破壊者」となってしまうんだから、本当に憐れだ。せめて自民党支持者の七割くらいが飯山氏に投票するのであれば、まだ救いがある。しかし、左巻きにされた国民が正常な判断を下すとは思えない。乙武候補がコケたことくらいが救いである。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956522.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html#c18

[近代史3] 左翼の本質は思想ではなく「タカリ」という生き方 中川隆
10. 中川隆[-8812] koaQ7Jey 2024年10月18日 13:41:53 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[13]
<■365行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024年04月16日
飯山陽が劣勢な理由 / 左翼の長い影
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956522.html
日本の若者は国家意識を無くした

student riots in Japan 213Japan in 1980s
(左 : 全共闘に精を出す大学生 / 右 : 80年代のバブル景気に浮かれた日本人)

  日本の政治が混迷し、没落の一途を辿っているのは、日本人にデモクラシーが適していないからだ。そもそも、民衆が代議士を選ぶことじたいが間違っている。「政治は武士の役割」というのが日本の國體(constitution)だ。幼い頃から忠君愛国を叩き込まれた武士と、目先の利益だけを追求し、受験勉強が唯一の苦労というのが平民の子供だから、才幹と気概の点で後者は比べものにならない。

  しかも、昭和の教育が劣悪で、敗戦となるや、共産主義者と反日主義者が大繁殖。日本の政治を“左傾化”させ、“鬱血状態”や“没落の悪循環”に導いたのは、何も占領軍だけのせいじゃない。アメリカ軍の“威光”を利用して出世を謀った「敗戦利得者」や学生運動で“有頂天”になった「アンファン・テリブル(enfant terrible)」*にも原因がある。(*「他人に迷惑を掛けても平気なガキども」という意味。) 歐米諸国と同じく、我が国も「高学歴社会」となっているから、政治家や官僚、企業経営者、地方公務員、ホワイトカラーの専門職、研究所や工場の技術者などは、程度の差こそあれ、「大卒者」で占められている。となれば、大学教師は未成年の精神構造に大きな影響を与える立場にあるはず。日本人の精神がどこか異常で、奇妙なくらいに歪曲しているのは、小学校から大学に至るまで、左翼陣営の「非国民化イデオロギー」が浸透しているからだ。

  日本の先を歩く米国では、幼稚園から大学までリベラル派の独擅場となっている。以前、ブルックリン・カレッジのミシェル・ランバート(Mitchell Langbert)准教授と、ヘテロドックス・アカデミー(Heterodox Academy)研究所のショーン・スティーヴンス(Sean Stevens)所長が大学教員に関する調査を行ったことがある。彼らが実施した教員の政治意識調査によれば、民衆党支持者が共和党支持者を大きく上回っており、約「9対1」の割合であることが判った。(Christian Schneider, 'Democratic professors outnumber Republican ones by 9 to 1 ratio, according to new data', The College Fix, January 22, 2020.)ランバート氏とスティーヴンス氏は、政党に登録している1万2千372名をサンプルにして大学教授の政治指向を調査したが、驚くことに、そのうちの48.4%が民衆党員であり、共和党員はたったの5.7%しかなかった。これが一般国民だと違っており、29%が民衆党員で、26%が共和党員となっている。この調査では、政治献金についても質問がなされており、民衆党の候補者に献金した教授と共和党の候補者に献金した教授の比率は、「95対1」であったというから、まさしく目眩がする数字だ。

  たぶん、日本でも状況は似たり寄ったりだろう。国立や私立の区別はなく、ほとんどがプロ左翼かピンク・リベラルとなっている。今では「遠い昔の出来事」となっているが、1960年代から70年代にかけての大学は、左翼分子の特殊部落であった。文学部や法学部、教育学部、史学部などはもちろんのこと、自然科学を専攻する学生でも、全学連や全共闘に加わって暴れ回っていた。明治から昭和の前半くらいまで、教師と学生との私的な交流というものがあったが、フランスの極左学生みたいな連中が増えたことで、日本の伝統はズタズタになってしまった。教授を皆の前で罵倒し、吊し上げることを喜んでやっていたんだから、支那の文化大革命と同じだ。

Jean-Pierr Duteuil 213343(左 / ジャン・ピエール・デュトゥール)
  1968年5月には悪名高きフランスの左翼暴動が起きたけど、日本でもこれに触発されたのか、左巻きの大学生がキャンパスで猿真似に興じていた。パリの5月暴動で学生の先頭に立っていたのは、札付きの“赤い三人衆”で、ドイツ生まれのアシュケナージ・ユダヤ人たるダニエル・コーン・ベンデット(Daniel Cohn-Bendit)、アルザス出身のユダヤ人であるアラン・ジェスマル(Alain Geismar)、そしてPSUに属していた社会主義者のジャック・ソヴァジョ(Jacques Sauvageot)であった。コーン・ベンデットの親友であったジャン・ピエール・デュトゥール(Jean-Pierr Duteuil)は、アナーキストのマルキスト。父親も筋金入りのマルキストであったから、親子代々の共産主義者だ。

Daniel Cohn Bendit 0324Alain Geismar 21334Jacques Sauvageot 324Oda Makoto 992
( 左 : ダニエル・コーン・ベンデット / アラン・ジェスマル / ジャック・ソヴァジョ / 右 : 小田実)

日本の左翼学生も様々で、ある者はマルクス・レーニン主義の心酔者。また、ある者はスターリンの独裁政治を批判し、志半ばで斃れたレオン・トロツキーを尊敬するクルクルパー。ユダヤ人の共産主義に馴染めない田舎者は、毛沢東主義者となって「アジアとの共存」を掲げていた。小田実(おだ・まこと)に感化された極左は、ベトナム戦争に反対し、観念論で「アジアとの連帯」を呼びかける始末。

Ooe Kemzaburo 324(左 / 大江健三郎)
  ちなみに、小林秀雄から「気味の小説は小説じゃない」と酷評にされた小説家の大江健三郎は、フランスの左翼やユダヤ人哲学者のサルトル(Jean-Pierr Sartre)に憧れていたのか、ナイト・クラブの酌婦の前では「僕、アルジェ生まれ」と嘯(うそぶ)いていた。一緒に居た阿川弘之は「何言ってやがんだ! お前は愛媛生まれじゃないか!」と腹を立てていたけど、遠藤周作は隣で笑っていたのかも。

  とにかく、呆れてしまうが、当時の左翼学生は“本気”なのか“ファッション”なのか、何が動機で学生運動に参加したのか判らない。だだ、60年安保闘争の世代と同じく、70年代に新左翼にのめり込むような連中は、カルト宗教の信者と変わりがなかった。ヘルメットをかぶり、ゲバ棒を持って機動隊に突っ込んだ連中は、まさしく人生を棒に振ってしまったし、逮捕された者は「前科者」となって、まともな就職先が見つからなかった。闘争の末に障碍者となった学生は、「後悔先に立たず」を実感する。しかし、上手く立ち回った連中は、藝能界やマスコミに潜り込んだ。法学部の学生は、仙谷由人のように法曹界を土俵とし、人権派弁護士になっていた。朝鮮人の支援者になる弁護士が多いのも、左翼教育の結果である。

Kan Naoto 8243(左 / 菅直人)
  「ズルカン」と呼ばれた菅直人は、東工大の暴力学生ではなかったが、日本への憎しみを“売り”にする「市民活動家」へと変貌していた。師匠の市川房枝からも「駄目な奴」と思われていたのに、マスコミの支援で我が国の総理大臣になれたんだから、永田町には悪魔と貧乏神が混在しているんだろう。だいたい、民主党の「サポーター」には国籍条件が無かったから、在日朝鮮人が「サポーター」になっていてもおかしくはなかった。

  菅直人はあるインタビューで自分の過去を偽っていた。「暴力では社会は変えられない。私はもともと、社会の矛盾をひとつひとつ解決していくという改革派なんです。そういう意味では、いまに至るまで挫折感はない」*と語っていたが、単に“卑怯者”だから仲間を見捨てただけだろう。 (*註 / 臼井敏男『叛逆の時を生きて』朝日新聞出版、2010年, p.197.)後に、機動隊を率いていた佐々淳行が茶化していたけど、菅直人は武闘派の学生じゃなかった。第五列や第六列といった後方に隠れ、逃げ足だけは早い卑劣漢であったから、障碍者にならず、弁理士になれたのだ。菅は「市民運動」とやらに邁進したが、その根底には松下圭一(法政大学教授)のドス黒い政治思想が流れていた。

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(左 / 坂本龍一)
  「元左翼」というのは藝能界 にも潜んでいる。例えば、都立新宿高校で左翼運動に熱心だった故・坂本龍一は、東京芸大に進んでYMOを結成したが、高校時代は左翼生徒であった。1980年代、シンセサイザーを演奏する坂本氏は、大量の電気を浪費するが、一向に気にする様子はなかった。「エコロジー」なんて頭の片隅にも無かったはずだ。当時は一風堂の土屋昌巳と同じで、「JAPAN」のデイヴィッド・シルヴィアンに憧れたのか、お化粧の方に夢中だった。

  ちなみに、同校で運動に加わっていたのは、坂本氏の先輩で、後に安倍内閣で官房長官となる塩崎恭久だ。塩崎と坂本の二人は、機動隊が入る前の安田講堂に足を運んだそうで、中にいた全共闘の学生らと話すことが出来たという。なるほど、生徒会長になった不良生徒(塩崎氏)が、荒れ狂う東大に赴いて、「自由」や「個性」を学んだというわけだ。さすが、二年生を率いて校長室を占拠する生徒会長は、ひと味もふた味も違っている。

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(左 / 塩崎恭久 )
 大臣を経験した塩崎氏は、議員を引退すると地元の愛媛で里親の支援をしているそうだが、自身の「転向」をどう思っているのか? だいたい、高校生の時からバリケード封鎖をしていた不良生徒が、政界に入って厚労大臣となり、不憫な子供に“温かい家庭”を斡旋するんだから、機敏なカメレオンだってビックリだ。息子の塩崎彰久はオヤジの地盤を引き継ぎ、今では自民党の代議士で、厚生労働政務官となっている。ホント、岸田文雄に林芳正、河野太郎、小渕優子、小泉進次郎といい、永田町にはボンクラの世襲議員がゾロゾロいる。一般国民というのは、自分の投票で子や孫の将来を台無しにしているが、その自覚が無いところに真の悲哀がある。

  演出家のテリー伊藤も、日本大学で学生運動に勤しんだ一人である。ただ、機動隊との衝突で一生涯の障碍を背負ったから悲惨だ。彼が機動隊から逃れる時、後ろに居た誰かが石を投げたという。不幸にも、その石が偶然、彼の左目に当たってしまい、伊藤氏は斜視になってしまった。藤竜也みたいに、同大学の芸術学部に入って映画界にスカウトされる方が、よっぽどマシである。下らない大学をさっさと辞めて、大好きなスポーツ・カーを買った方が遙かに健全だ。真田広之も日大の学生だったが、左翼分子にはならず、役者の世界に入った。二枚目俳優だから当然だけど、デビューして直ぐに『忍者武芸帖 百地三太夫』の主役なんだから凄い。(筆者も劇場で観たけど、真田氏の出演作品の中では一番いい。現在、彼はハリウッドの『Mortal Kombat』や『Shogun将軍』に抜擢され、ステレオタイプの「日本人」を演じているが、昔の方が良かった。)

  NHKの贔屓を得た小説家の高橋源一郎も、横浜国大で暴れ回ったうちの一人だ。彼は学生運動で逮捕されたり拘留されたりと、散々な青春時代を送っていたが、後に小説を書いて有名人となった。拘置所では“沈黙”を貫いたそうで、朝八時から夜の八時まで、12時間もずっと下を向いて黙っていたというから、ある意味“真面目な奴”だ。でも、取り調べの後に独房入りだから、正常な精神状態ではなかったはずだ。実際、一種の失語症に罹ったみたいで、喋るときの発音が難しくなったそうである。大学を除籍になり、筋肉労働者になっても、小説家になれたんだから良かったじゃないか。しかも、明治学院大学で教授になれたし、無事退職したことで“オマケ”として附いてくる「名誉教授」にみなれた。しかし、国際学部の学生はどんな気持ちで彼の授業を受けていたのか?

ポルシェに乗っていた左翼学生

  大学で暴れていた一般の左翼学生というのは、一種の“お遊び”に興じていた不真面目な人々で、内心では政府転覆など考えてもいなかった。要するに、みんなでワッショイ、ワッショイ、と騒いでいると、何となく自分が日本全体を動かしているように思えたのである。令和の大学生が聞けばシラけてしまうが、全共闘に共鳴するアホな学生は、「チェ・ゲバラに倣え、我らも社会主義革命を!」とか、「差別の元兇たる天皇制を打倒せよ!」、「ベトナムを侵掠する米帝國に反対!」「在日米軍基地を許すな!」と本気(?)で叫んでいた。

  筆者が高校生の時、御茶ノ水駅附近にある楽器店でギターを買ったことがある。そのついでに神田の三省堂に立ち寄ろうとしたが、途中で目にした明治大学の風景のせいで気分が悪くなった。入り口や塀には汚い看板がズラリと並んでおり、殴り書きの文字(日本や米国を呪う罵倒のスローガン)が踊っているように見えた。当時、筆者は看板を眺めながら、「アルフォンス・ミーシャ(Alfons Maria Mucha)のようなアール・ヌーヴォー風じゃなくてもいいから、もっと美しい文字で綺麗なイラストを附ければいいのに・・・。」と思ったものである。しかし、怨念に凝り固まった学生には、美術的センスは皆無だ。どいつもこいつも紅衛兵みたいな奴らばかり。「安保反対」を掲げながら「国防軍の創設」を主張しない学生は、一体どんな頭をしているのか? 左翼学生というのも呑気なもので、フォーク・ギターを片手に、ボブ・ディランやジョン・レノンの歌を奏でて喜んでいる。一方、ノンポリの学生達は酒を飲みながら、共産主義の幻想に酔いしれていた。

student riots 1970sStudent riots in Paris 2134
(左 : 学園闘争に熱中する日本の大学生 / 右 : パリで抗議行動に没頭するフランスの大学生)

  ゲバ棒を振るう学生達も甘えん坊だ。自分たちは思いっきり火焔瓶を投げつけているくせに、いざ機動隊が反撃すると「暴力反対!」と叫ぶ。彼らは警察官が決して発砲しないことを確信していたから、安心して角材を振り回していた。国家に刃向かっても、“国家権力(暴力装置)”は決して民衆を射殺しない、と信じ切っている。支那大陸で北京政府に反抗したら、即座に“皆殺し”か戦車で轢き殺されるのがオチだ。北朝鮮なら学生全員が逮捕され、どこかの広場で公開処刑だろう。もしかすると、あっさりとした銃殺じゃなく、「てるてる坊主」みたいに軒先で縛り首だったりして。場合によっては、牢獄で餓死とか。

  まぁ、みんなと一緒に「武力闘争」をしているうちは、危険なようで気楽である。ところが、いざ卒業が目の前にチラつくと大変だ。おちゃらけ学生は急に“現実”が怖くなる。長髪でジーンズ姿の青年も、就職面談となれば、長い髪を切って清潔感を出すしかない。彼らは親に買ってもらった背広を着込み、真剣な面持ちで会社に赴く。面接で過去を詮索されないか、とヒヤヒヤする青年は、慎重に言葉を選びながら答える。でも、過去がバレて不合格になれば意気銷沈だ。もし、晴れて合格となれば「ああ良かった!」と胸をなで下ろす。

  在学中に勉強しなかった学生は、どうしたものかと思い悩んだ。でも、「体育会系」を前面に出してアピールすれば何とかなった。「一生懸命頑張ります!」と言えば鉄鋼メーカーに入れることもあったし、営業部では忍耐と体力が重要だ。理系の学生ならもっと有利で、金属プレス加工や化学製品のメーカー、あるいは精密部品の製造企業に受け容れられたりする。ちょっとコネがあれば総合商社に入れたし、テレビ局や新聞社、出版社は「ゴキブリ・ホイホイ」みたいな受け容れ先だった。元々労働組合やリベラル知識人が強いから、“学生運動の落ちこぼれ”でもOK。上司にも「左翼シンパ」や「左翼崩れ」がウヨウヨ居るから大丈夫。読売のナベツネだって元左翼(共産主義者)じゃないか。

  東京大学や早稲田大学、日本大学、法政大学などで左翼運動に係わっていた連中は、どこから“資金”を得ていたのか判らないが、上層部の学生には“とんでもない奴”が紛れていた。例えば、早稲田大学の荒岱介(あら・たいすけ)は飛び抜けている。彼は1965年に法学部に入るが、1968年に除籍となっていた。荒氏は「社学(社会主義学生同盟)」の委員長や「全国学生対策部長」に就任した人物で、東大安田講堂の闘争では兇器準備結集罪で指名手配を受けていた。彼は1969年4月に逮捕され、裁判に掛けられて有罪判決を受ける。刑務所には三年間服役し、1977年に出所したそうだ。塀の中に入る人間というのは“懲りない面名”なのか、荒氏は人生で七回も逮捕されたという。ちなみに、府中刑務所では民族派右翼の野村秋介(のむら・しゅうすけ)と一緒だった。

  学生運動を知らない世代は、マスコミのプロパガンダ記事に騙され、純粋で真剣な学生が腐敗した政府に反抗したと思っている。だが、教室を占領した連中なんて、ほとんどが“チンピラ左翼”か“俗物”でしかない。令和の大学生が驚いてしまうのは、荒氏が「ポルシェ」に乗っていたことだ。彼は世間の倫理道徳や組織上層部の説教が嫌いで、自らの欲望を満たすことに何の躊躇(ためら)いも無かった。荒氏は言う。

 ・・・そういうこと(道徳主義)に若者を縛り、革命的規律という名の下に、好きなことをさせない、何を買っちゃいけないとか言って、市民社会からかけ離れていくということを、俺は突破したくてね。当然、若者がBMWに乗りたいというのもいいわけじゃない。・・・俺は文化に出あいたかったんだよ。自動車はドイツ生まれで、ポルシェで言えばフェルナンド・ポルシェが作った文化である。そういう文化を知りたい、乗って味わいたいと思った。そんなの当たり前だと思う。(宮崎学『叛乱者グラフィティ』朝日新聞社、2002年、pp.84-85.)

  平成の緊縮財政で貧しい生活を“当然”と考えるようになった学生からすれば、「いった、どんな奴なんだ?」と思ってしまうだろう。しかし、1950年代から70年代までの日本だと、意外にも高額所得者の子供で左翼になる者が少なくなかった。(「元左翼財界人」に関しては別の機会で紹介したい。) チェ・ゲバラに憧れ、ベトナム戦争に反対し、人民解放のために革命を目指す荒氏であったが、段々とレーニン主義者や新左翼に懐疑的となったそうだ。彼は1990年代になると従来の思想を棄ててしまい、今度は「エコ左翼」というか、世田谷か吉祥寺に棲息する「環境革命家」へと転向する。荒氏によれば、左翼闘争はゲバ棒から火炎瓶、さらに重火器から爆弾へとエスカレートするので、世間との隔たりが大きくなってしまうという。彼は次のように述べた。

  まぁ、現実との関係においては、現実に理論が接近するんじゃなくて、現実に理論が接近できなくなってしまって、あるべき姿の方向に現実を接近させろというふうにますますなっていったんだよ。(上掲書、p.88)

  つまり、左翼学生がどんな理想を語りかけようが、世間の人々は振り向かず、むしろ軽蔑の眼差しで“距離を取る”という訳だ。確かに、1970年代の新左翼運動の頃から、一般の大学生には、ある種の“変化”が訪れていた。安保闘争の世代は、Tシャツにジーンズといった薄汚い格好であったが、新世代の学生は、米国のアイビィー・ルックを真似て、紺色のブレザーにネクタイを締めていた。街を歩くと、身綺麗な若者が、「VAN」のロゴが印刷された紙袋を手に提げ、友人や恋人と楽しそうに話している。こんな光景を目にした若者からすれば、新宿や代々木でマルクス理論を語るなんて野暮天だろう。恋人と一緒に銀座へ赴き、ウィンドー・ショッピングを堪能する方がいい。ウッドストックでのヒッピー姿なら分かるけど、麻布や目黒、あるいは新橋や神楽坂で、日本人がヒッピー・スタイルを真似ても、それは滑稽でしかない。

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(左 : 東部の有名大学に通うエリート学生 / 右 : アイヴィー・スタイルのアメリカ人 )

  高級ブランドのVANで身を包んだお坊ちゃん達は、早稲田や法政の田舎者とは違っていた。美形の女子学生と一緒に喫茶店に入り、ジャズでも聴いている方が“格好良く”思えたのだ。一世を風靡したVAN-JAC社は、1978年(昭和53年)に営業不振で潰れてしまうが、1980年代の大学生は、もう学生運動には戻らなくなっていた。好景気は青年の精神を変えてしまうものだ。この世代は小難しい哲学議論より、ショット・バーに通って仲間と談笑したり、人気のディスコで踊り明かす方をキャンパスライフと考える。デートになればスポーツカーを用意し、女の子を乗せて軽井沢に直行だ。苗場のスキー場に赴けば、ロマンティックな夜で意中の女性を口説こうとする。「ブハーリン」と聞いても、「それ、ロシアのウィスキー?」と尋ねる世代に、共産主義革命なんて無理だろう。

  それでも、学生運動が忘れられない世代は、財界やマスコミ界で息を潜め、嘗ての仲間や後輩の左翼学生を支援する。朝日新聞と連携するテレビ朝日などは、『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を得た猪瀬直樹を持て囃し、「朝まで生テレビ」や「ビートたけしのTVタックル」に招いていた。当時の一般視聴者は猪瀬氏の過去や素性を知らず、『昭和16年夏の敗戦』を書いた著者とか、道路公団を批判する反骨の知識人、と思っていた。(『国民新聞』の読者は違うけど。)

Inose Naoki 823(左 / 猪瀬直樹)
  東京都の副知事から都知事に登り詰めた猪瀬氏は、作家になる前に、信州大学の全共闘議長を務めていた。闘争は1969年6月、文学部のバリケード封鎖から始まったというが、猪瀬氏は全共闘の主力部隊を率いていたそうである。しかし、学生運動には国家を根本的に変える中身が無かった。口先だけの学生達は、単なる観念論じゃだ。動物園で飼われているナマケモノが、「百獣の王」を気取っているようなものだ。職員から餌をもらっているシマシウマに、弱肉強食のジャングルなど解らない。学生運動にのめり込んでいた猪瀬氏も、何となく「世間の風」という“壁”に気づいていたのだろう。

  ある時、彼は国際反戦デーや佐藤栄作首相の訪米阻止のために上京するが、そこで目にした光景は彼の人生を変えるものであった。東京にやって来た猪瀬氏は、新宿の裏通りでコーラを買おうとしたそうだ。そこで、猪瀬氏は表通りから裏通りに足を運んだわけだが、迷い込んだ場所にはパチンコ屋があって、軍艦マーチが流れていたという。突然、猪瀬は通りを一つ隔てただけで“別の世界”があることに気づく。彼は当時を回想し、次のように述べていた。

 そこには日常性があるわけですよ。そのころから、学生運動はこんなものだな、という自覚はあった。学生運動で世界が変わるなんて思っていなかった。日常性の連続がふつうの生活なんです。そして日常性から日本の近代やナショナリズムをもう一度とらえなおさないといけにないと思った。(臼井敏男『叛逆の時を生きて』、p.145.)

  猪瀬氏によれば、1960年代の学生運動は、69年の佐藤訪米阻止闘争で終わったそうである。(上掲書、p.144.) 「あの時点で九割の人は学生運動を止めた」というから、岩波書店の『世界』や『朝日ジャーナル』で活躍していた左翼知識人は、闘争時代の「残滓」なのかも知れない。猪瀬氏は信州大学を卒業後、東京の出版社に勤め、そこの給料で大学院への資金を貯めるにしたそうだ。

  まぁ、左翼組織が強い明治大の大学院だから、心からの“転向”は無かったと思うが、『週刊ポスト』に連載を持ったり、実際の政治に係われば、イヤでも“現実の世界”が判ってくる。学生時代には“綺麗事”を並べていればそれで良かったが、実際の仕事になれば汚いことだって進んでやるしかない。代表作の『ミカドの肖像』だって、“ネタ本隠し”があったそうで、元ネタは早川和廣の『堤義明 悪の帝王学』や草野洋の『西武商法 悪の構図』であったという。たぶん、“パクリ本”とバレるのが恥ずかしかったのか、猪瀬氏は引用先の出典を挙げていなかった。でも、佐野眞一がそれを暴露したから万事休す。『ミカドの肖像』を作成するに当たって、ノンフィクション作家の池田房雄とジャーナリストの岩瀬達哉が協力したそうだ。この二人がネタになりそうな題材とデータ集めに奮闘したそうで、猪瀬氏は触れられたくない過去の暴露に怒っていた。

  最近、国会議員の裏金問題化や悪徳知事の横暴が話題となっているが、そもそも日本人にはデモクラシーなんて“体質”に合わない。選んでいる国民が、選んだ政治家を嫌っているんだから本末転倒である。例えば、愛知県の大村秀章知事は、衆議院で出世の見込みがないと分かった鞍替え組で、津田大介に理解を示すなんちゃって左翼。静岡県の川勝平太知事は、支那人と昵懇で国益の売却者だ。しかも、大学教授の時からパワーハラスメントの常習者ときている。徳島県知事に鞍替えした後藤田正純は、“下半身検査”で不合格となった不適格議員。2000年から2022年まで、ずっと再選を果たしてきたのに、なぜか一度も大臣になれず、衆議院に見切りをつけての知事選だった。

  赤く染まった北海道は、反日や共産主義者の産地となっている。知事の鈴木直道は北海道出身じゃないけど、支那人に国土を明け渡す売国奴。有名な「夕張リゾート」は2017年、支那企業の「元大(げんだい)リアルエステート」に“たった2億円”で売却されてしまい、2019年になると、この支那企業が香港系のファンドに15億円で転売だ。本当に酷いけど、これが現実の北海道である。二階俊博に可愛がられるくらいだから、鈴木知事がどんな人物なのか、誰にでも分かるだろう。

  今、 東京15区の補欠選挙が世間の注目を集めているが、世論調査で首位に立っているのは、共産党の支援を受けた立憲民主党の酒井菜摘(さかい・なつみ)である。二番手は日本維新の金澤結衣(かなざわ・ゆい)で、日本保守党の飯山陽(いいやま・あかり)は、地元民からの知名度を得るだけで精一杯。もし江東区民が正常なら、飯山氏がトップに立っているはずだけど、地元民は「この人誰?」といった反応だ。

飯山あかり00213(左 / 飯山陽)
  飯山氏は移民流入の深刻さを解っているので、平穏な暮らしを望む庶民からすれば、彼女が最も相応しい国会議員となるはず。だが、一般国民は左翼教育のせいで健全な判断能力を持たない。普段は常識的な人でも、政治となれば、ちょっと左寄りとなってしまい、無意識のリベラル派で候補者を選ぶ。左翼教育の影は長く、薄くなったように思えても、人々の脊髄に残っている。我が子や地元の将来を大切にする庶民が、知名度だけで左翼分子に投票し、自ら「故郷の破壊者」となってしまうんだから、本当に憐れだ。せめて自民党支持者の七割くらいが飯山氏に投票するのであれば、まだ救いがある。しかし、左巻きにされた国民が正常な判断を下すとは思えない。乙武候補がコケたことくらいが救いである。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68956522.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/671.html#c10

[近代史3] 日本共産党の(かなり危ない)アレな裏話…(おや?後ろに誰か来たようだ…(震…| 中川隆
19. 中川隆[-8811] koaQ7Jey 2024年10月18日 13:43:00 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[14]
<■76行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/687.html#c19

[近代史3] 左翼の本質は思想ではなく「タカリ」という生き方 中川隆
11. 中川隆[-8810] koaQ7Jey 2024年10月18日 13:43:12 : 0GxD84PPJg : dzlDdTVMQVh1UnM=[15]
<■76行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の 監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s

【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI

的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、 急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/671.html#c11

[番外地12] 日本は人手不足ではない、他企業より安い労働力を使って生産しなければ売れないから低賃金の労働者が欲しいだけ
日本は人手不足ではない、他企業より安い労働力を使って生産しなければ売れないから低賃金の労働者が欲しいだけ
少子化・地方無人化・東京一極集中、ゾンビ企業の淘汰は日本の未来を見据えた正しい政策です。日本の人口を現在の 1/3以下にしないと日本人は食べていけなくなります:

日本政府は平成バブル崩壊以降、日本の人口が増えない政策をしてきた。
日本政府が日本の少子化を放置、地方切り捨て、農業切り捨て、日本のGDPを増やさない経済政策をしてきたのは日本の人口を減らす為です。
日本政府は34年間財政出動しなかった、公共事業を減らしてきた、銀行・企業の倒産や商店のシャッター街化を放置してきた、農産物の輸入を拡大して日本の農家が食べていけなくしてきた。
ゾンビ企業の倒産も地方破壊も少子化も正しい。 金融緩和と財政出動はしてはいけない。
日本は大昔から供給過剰な国で国民の半分はやる仕事が無いので、食べていく為に やってもやらなくても何も変わらないサービス業をやるしかないのです。将来的には日本の人口を1/3以下にしないといけないのですが、その為には地方を無人化して大都市以外には人間が住まないというのを前提にして、道路、水道、電気、病院、学校、ガソリンスタンド、スーパー等すべてを減らすしかありません。

少子化は正しい、日本の人口を1/3以下にしないと日本人は食べていけなくなる。
日本は人手不足ではない、他企業より安い労働力を使って生産しなければ売れないから低賃金の労働者が欲しいだけ

まともな給料を払えない中小企業はすべて倒産させるしかない。
日本の潜在GDPは需要の何倍も有るよ、作ろうとすれば必要量の5倍、10倍でもすぐに作れる
日本人は働かなくても食べて行けるが、金の大半を資本家や中小企業の経営者に取られているので貧困者が生まれてしまう。

貧困層は援助しなければいけないが、中小企業や店舗の援助はしてはいけない _ 援助しなければやっていけない中小企業はどんどん潰すのが正しい
政府が公共事業で需要を増やしたところで日本人の 半分がやっている、やってもやらなくても何も変わらないどうでもいい仕事の量が増える事はありません。その金は不動産や株式市場に流れてバブルを起こすだけです。起業するより不動産や多国籍の株を買った方がリスクが低いし儲かりますからね。
日本に人手不足の時代は永遠に来ない _ 日本人の半数は付加価値マイナスの仕事をしている。
日本の実質失業率は50%、人材を安月給で拘束しているだけの企業は破綻させた方がいい:
デフレの原因は技術の進歩で供給力が需要の4倍、5倍に増えた為です、未来永劫絶対にデフレ脱却はできません。
MMT論者は需要・供給、潜在供給量やGDP・経済成長率について基本的に誤解をしているのです:
そもそも需要や供給で意味が有るのは農業・食品や日用品、自動車・家電製品、輸送・電力・ガス・水道、土木・建設、介護・病院・学校関係くらいです。 それ以外の需要や供給は有っても無くても大して変わらないので、需要・供給の数値には意味は有りません
今、ネットで話題になっているのが「政府支出が増えると経済成長する」というもの。本当にそうなのでしょうか? 

経済成長ってなに?【政府支出が増えると経済成長する?】
https://www.youtube.com/watch?v=C12Mllv1nbQ&feature=emb_title

今は技術の進歩で、日本人の1/3が8時間労働すれば日本人全員が生活に必要な物をすべて作れる時代です。
警察・防衛、司法・行政・政治を含めても、まともな意味の有る仕事をしているのは日本人の半分だけでしょう。

そもそも輸出品の供給力に対応する需要は海外の購買力なので、日本の内需を拡大しても輸出や日本への観光客が増える訳ではないのです。 言い換えると、日本人の 半分はやる仕事が無いんですね。少子化は意図的に進めるのが正しいのです。
政府が公共事業で需要を増やしたところで日本人の 半分がやっている、やってもやらなくても何も変わらないどうでもいい仕事の量が増える事はありません。その金は不動産や株式市場に流れてバブルを起こすだけです。起業するより不動産や多国籍の株を買った方がリスクが低いし儲かりますからね。

日本人の 半分 は、風俗、水商売、パチンコ、ヤクザとか、(スキー場・温泉宿・タクシー・ガソリンスタンド・コンビニ・回転寿司・ファミリーレストラン・ラーメン屋・飲み屋・調剤薬局・歯医者・弁護士・地方銀行・保険会社・証券会社みたいに既に適正数の何倍も店舗がある、やってもやらなくても何も変わらない労働生産性がゼロに近いサービス業をやって何とか食べているのです。
公共事業をやっても日本人の 半分がやる仕事ができるという訳ではないですね。
現在の日本がデフレだというのは言い換えると、技術の進歩で労働者が1日2,3時間も働けば生活に必要な食べ物や工業製品をすべて作れる時代になってしまった、それ以上の仕事はやってもやらなくても同じだという事です。
だから今は農業人口も200万人以下で日本全体の食糧消費の大半を簡単に作れるのです。
今は高齢者186万人が農業に従事しているだけです:

(農業就業人口は引き続き減少・高齢化)
農業就業人口のうち基幹的農業従事者(*2)数は、186万2千人となり、前年に比べて18万9千人(9.2%)減少し、200万人を下回りました。 また、65歳以上の割合は59.1%と前年に比べて2ポイント低下したものの6割を占めており、平均年齢も66歳と高齢化が進んでいます。


MMT論者は緊縮財政を続けると日本の供給力が壊滅して開発途上国になると騒いでいますが、元々日本は供給力が増えすぎて困っているのです。 食料も電気製品も住居も土地も日本では有り余っています。 ただ、労働者の賃金が安くて世の中に有り余っているものを消費できないというだけです。デフレギャップを減らすには、終戦直後にGHQがやった様に、意図的にインフレを起こして資本家の資産を目減りさせて労働者に再分配するしかありません。国債発行や公共事業をいくらやっても、増えた金はすべて資本家に持って行かれるだけで、労働者の実質賃金はどんどん下がっていきます。

日本の仕事の殆どはサービス産業なので、食べていく為にやってもやらなくても良い無駄な仕事をしている事になります。
人口が減ればそういう無意味な仕事をする必要も無くなるので、デービッド・アトキンソンの最低賃金を上げて、それに耐えられない中小企業は潰せ、というのは正しいです。存在価値が無い中小企業を淘汰するのは合理的です。

安物・粗悪品の製造会社、アマゾンに対抗できない小売店、国債の利息でなんとか生きながらえている地方銀行、海外からの技術研修生を使わないとやっていけない会社、コンビニより多い歯科医院、外人留学生が居ないとやっていけない大学・専門学校、インバウンドで食べている旅館・観光会社、風俗等のヤクザのしのぎになっている仕事、パチンコ・IR

すべて日本の生産性を下げているだけの無意味・無駄な仕事です。
____

起業家の半数が1年で廃業し収入はバイト以下
起業しても10%以下しか継続できない
起業家の厳しい実態

10数年前から日本政府は起業を奨励していて、起業すれば必ず成功するかのようなキャンペーンをやっていました。

ブームに乗って実際に起業した人たちがどうなったか検証してみると、政府が振りまいた夢とは正反対の現実があった。

中小企業白書によると個人事業主として開業した人の約3割が、1年以内に廃業し、2年で約半数、10年後には88%が廃業しています。


個人ではなく会社を設立した場合、1年以内で6割が廃業(倒産)し、5年後には85%が廃業、10年後に残っているのは6%でした。
「起業に成功する人、失敗する人」のような本は多く出ていますが、そもそも会社の数は足りているのです。

現在存在している会社だけで世の中は足りているのに、そこに割って入って仕事を奪うのが「起業」だと言えます。
既存の会社には目の敵にされるし、会社員として実績があっても、おそらく助けては貰えないでしょう。
それでも起業して数ヶ月の間は、会社員だった頃のツテやコネから仕事を得られる場合があるが、それも無くなります。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/242.html
[番外地12] 日本に中国人移民を絶対に入れてはいけない理由
日本に中国人移民を絶対に入れてはいけない理由
中国人は有史以来、戦争に勝ったことが無いが、人口爆弾で他国を乗っ取ってきた:
漢民族は戦争にめちゃくちゃ弱いので、むやみに人数を増やして集まる。
それが始皇帝の兵馬俑で、北方の蛮族より弱かった。

ユーラシア大陸の真ん中に陣取っている中国とロシアは、有史以来ほとんど戦争に勝った事が無い。
中国とロシア(ソ連)は外国に出て行って戦争に勝ったことが一度も無い。
もしかしたら紛争程度の小競り合いでは勝っているかも知れないが、国同士の戦争ではない。
その代わり内陸の領土に敵を誘い込んで、補給を絶って包囲するような戦いを得意としている。

勝てない中国
中国も同様で、秦の始皇帝が初の国家を作ってから、その領土を守っているだけで、対外戦争で勝った事はほぼない。
モンゴル帝国は強かったが、あれは「モンゴル」が植民地にしたので、中国は植民地側でした。
局地的には朝鮮半島で勝利を得たりしているが、必ず朝鮮の統治者に追い出されています。
ベトナムなどインドシナ半島には何度も侵攻しているが、やはりほとんど勝った事が無い。
台湾にすら負け、日本軍にはコテンパンに負け続け、何度も植民地になっています。
清国はイギリスとの戦争に負けて植民地化したが、その清国がそもそも中国を植民地化し征服した国です。
清国は女真族といい、いわゆる中国人とは別の人種で、満州人、満州民族とも言います。
だから辛亥革命で清国を倒したとき、中国人たちは異民族による植民地支配が終わったと言って喜んでいた。
さらにその前には、「中国人」とは北京周辺に住む黄河文明起源の人たちの事で、長江周辺の長江文明とは別な国だった。

今日「中国が発明した」と言っている文字とか火薬とか印刷とかは、ほとんどが長江文明の発明で長江こそ先進地域でした。
黄河文明はただの植民地、蛮族という位置づけで日本や半島と比べても先進地域ではなかった。
この黄河文明起源の「現在の中国人=漢民族」は粗野で教養が低く、戦争に弱いという特徴を持っています。

戦争に勝てなくても領土を増やす方法
そんな漢民族がなぜ中国を支配できたかというと、長江文明や半島や日本よりも、圧倒的に人口増加率が高かったからでした。
稲作によって大量の食料を得て、子作りに励んでついに女真族やモンゴル族、長江人を数で圧倒して吸収したのでした。
長江文明の子孫である長江人は、漢民族に押し出されるようにして、現在のインドシナ半島に住んでいると言われています。
漢民族の戦略はまず人口を爆発的に増やし、歩いて敵国に侵入して住み着き、その国を支配して領土化します。
これなら戦争に勝つ必要がなく、例えば女真族が住んでいた旧満州では、人口の99%は漢民族になったとされています。
女真族は戦争では圧倒的に強かったが、人口を増やさなかったので漢民族の侵入で吸収されてしまいました。

チベット、ウイグル、内蒙古、旧満州など多くの周辺民族をこの方法で倒してきました。
半島に住んでいる朝鮮民族も最初は中国の東北部に住んでいたが、漢民族が移住してきて追い出されて、歩いて半島にやってきた。
台湾島も島民が住んでいた場所に、多くの漢民族が移住してきて、今では人口の95%以上を移住者の子孫が占めている。

このように中国からの移民や移住者を受け入れるのは、他の国の住民を受け入れるのとは、重大さがまったく違う。
中国の場合は移住は軍事戦略であって、住民を移住させて国を乗っ取り、それから軍隊で占領するのです。

▲△▽▼

移民は「侵略」に活用されてきました。この種の「侵略」が歴史的に得意なのは、中国です。中国は「洗国」という侵略手法を得意とします。

 洗国とは、支那大陸において中華帝国が「他国」を乗っ取る際に多用される伝統的な侵略手法です。まずは、国内の流民を数十万人規模で「対象国」に移住させる。当初は「外国人労働者」として、いずれは「移民」として、膨大な人民を送り込み、現地に同化させていく。やがて、支那本国から官僚が送り込まれ、その国・地域を中華帝国の支配下に置く。

 洗国とは、人口を利用した外国侵略なのです。

 今この瞬間も、チベットやウイグル(東トルキスタン)で行われているのが、まさにこの洗国です。

 チベット人男性やウイグル人男性を中国国内に散らばらせ、現地に同化させる。さらに漢人をチベットやウイグルに送り込み、現地の女性と結婚させ、これまた同化させてしまう。やがては、現在の満州(旧:女真族の国)同様に、国境線が実質的に消滅し、中国の一部として支配が始まる。

 今風に言えば、民族浄化(エスニック・クレンジング)で、明らかに国際犯罪です。とはいえ、現実に中国共産党はチベット人やウイグル人に対する洗国をほぼ完成させ、台湾にもじわじわと浸透していっています。
 そして、我が国にも。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12415662357.html

▲△▽▼

コーカソイドだった黄河文明人が他民族を征服して、男は皆殺し、女は性奴隷にしてレイプしまくって生まれた子供の子孫が漢民族

皇帝たちの中国 第1回 「中国人はどこから来たのか」宮脇淳子 田沼隆志【チャンネルくらら】 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=3aMilIlLcgQ&list=PLIL3IzoDnZkg6QBLzdm8ajRllsfHlK-PX

黄河文明人 Y-DNA「O2」(旧「O3」) は元々はメソポタミアに居た麦作牧畜が生業のコーカソイド。

黄河周辺のモンゴロイド民族を征服して、男は皆殺し、女は性奴隷にしてレイプしまくって生まれた子供の子孫がモンゴロイド化した漢民族。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/243.html
[番外地12] イラクのクウェート侵攻の非は、イラクそしてその独裁者フセインに在ると信じ込んでいましたが、ラムゼー氏は、このイラクのクウェート侵攻はアメリカによって仕掛けられた罠であった事を示してくれます
こんな事態が許されるのでしょうか!?
ラムゼー氏の著書を見るまでは、イラクのクウェート侵攻の非は、イラクそしてその独裁者フセインに在ると信じ込んでいましたが、ラムゼー氏は、このイラクのクウェート侵攻はアメリカによって仕掛けられた罠であった事を示してくれます
その罠は、イラン・イラク戦争で疲弊し復興を図るイラクに対して、(アメリカの差し金で)クウェートは石油の過剰な増産を企て国際的な石油価格の暴落を図り、イラクの石油からの利益を削減させた上、イラク油田の盗掘等を行いイラクを徹底的に痛みつけ、イラクがクウェートに善処を請うと、イラク、クウェート、サウジアラビア、UAEによる四ヵ国の石油相会議の席上では、クウェートのサバハ外相は“(イラクに)対応するつもりはない。(中略)気に入らないことがあるなら、イラクはクウェートの領土を勝手に占領すればいい。(中略)我々は米国を引き入れる”とのも発言しています。

そして、当時のブッシュ(父)大統領は“警告も挑発もなくイラクはクウェートに侵攻した” と述べたというが、フセインはこの会議で(イラク軍のクウェート国境への集結の前日)は、“話し合いでイラクを守れないなら、事態を正しく立て直し、かつ奪われた権利をその持ち主に返還するために、何らかの有効な手段が講じられなくてはならない。全能の神よ、我々は忠告を与えたことを覚えておいてください” と語りクウェートに警告を発していたことが紹介されています。

中東で戦争を望んでいたのはイラクではなく、米国の巨大勢力だった。つまり、巨額な予算を維持したい国防総省、中東への武器販売と国内の軍事契約に依存する軍需産業、原油価格に対する支配力強化と利益の増大を望む石油公社、ソ連の崩壊を米軍の中東常駐の絶好の機会と考え、石油資源の支配により巨大な地政学的勢力を二十一世紀に向け構築しようとするブッシュ政権だった。


国防総省の課題は、拡張よりも再建に腐心するイラクを、どうしたら米国の軍事介入を正当化できる行動に駆り立てることができるか、であった。このような危機的状況を創り出すため、国防総省はクウェート王族との特別な関係に頼ろうと考えた。

イラクがイランとの戦いに没頭している最中、クウェートは国境を北方に移動させ、ルメイラ油田の中の九〇〇平方マイルを占拠した。クウェートはこれに加え、米国から供与された傾斜穿孔技術により、イラク領土内に間違いなく位置するルメイラ油田から盗掘を行った。イラン・イラク戦争が最高峰に達した時、イラクの石油輸出能力は低下したが、クウェートは盗掘したイラクの石油をイラクの消費者に売りつけて大いに儲けた。

クウェートは戦争期間を通じ、イラクに三百億ドルを貸与したが、その大部分はクウェート自身がイランから直接的脅威を感じた後のものだった。戦争が終ると、クウェートの指導者はイラクに返済を求めたが、イラクは戦争により八百億ドル以上の被害を受けていた上、クウェートの身勝手な行動で石油価格が引き下げられていた。

イラクにとって債務の即刻返済は不可能だった。

一九八八年から九〇年にかけ、米国防大学の研究が予想した通り、イラクは外交によりクウェートとの紛争解決に努力した。一方、クウェートは、情報筋のすべてが認める通り、一貫して傲慢で非妥協的だった。


サダム・フセインはバグダッドで開催されたアラブ連盟首脳会議で次のように述べた。

戦争は通常、「軍隊の越境、破壊行為、殺人、クーデター支援により遂行される。(中略)そして、現在行われていること(クウェートの石油政策)はイラクに対する戦争である」。

一九九〇年六月、イラクはアラブ数ヵ国に外交使節を派遣し、原油価格の若干の引き上げを可能にする新たな生産割当を訴えた。クウェートはこの生産割当を拒否したが、さらにイラク、クウェート、サウジアラビア、UAEによる首脳会談の開催というイラク提案まで拒絶した。

 七月十日、前記四ヵ国の石油相会議がやっと開催され、原油価格の漸次引き上げが可能となる生産割当が決められた。ところが、翌日、エミールと会談したクウェート石油相は、原油生産を十月まで大幅に引き上げると発表した。

サダム・フセインは、クウェートと米国がイラク経済の破壊を共謀していると公然と非難し、「話し合いでイラクを守れないなら、事態を正しく立て直し、かつ奪われた権利をその持ち主に返還するために、何らかの有効な手段が講じられなくてはならない。全能の神よ、我々は忠告を与えたことを覚えておいてください」と語った。イラクの戦闘部隊がクウェート国境に結集し始めたのは、この翌日である。

 言い換えるなら、イラクは、経済戦争が仕掛けられていると認識しており、事態はそれほど深刻だ、と警告したのである。ブッシュ大統領は八月八日の声明で、警告も挑発もなくイラクはクウェートに侵攻したと述べたが、これは真っ赤な墟である。

▲△▽▼

湾岸戦争はアメリカが仕掛けた罠だった

1991年1月17日、湾岸戦争が始まった。しかしながら、軍事偵察衛星から送られてくる写真から、米ソはイラクがクウェートに攻め込む何日も前から、フセインの軍隊の大規模な移動と、クウェート国境への集結を確実に把握していたことが、関係者の証言で明らかになっている。1990年7月20日に打ち上げられたソ連製スパイ衛星「コスモス2086」が、突然軌道を変え、侵攻直前のクウェート上空を集中的に飛行していたことが、徳島市の「民間・人工衛星追跡組織(LAT)」の調査によって明らかにされた。(1990年10月23日付け「朝日新聞」による)

 他国の衛星の位置を確認しているアメリカが、このソ連衛星の動きを察知していたのは確実で、つまり、「奇襲」とされるイラク軍の侵攻を事前に知っていたことになる。

 もし、アメリカが本気でイラクのクウエート侵攻を沮止しようとするならば、第7艦隊をペルシア湾へ向かわせ、イラクへ警告を発せば、良いことだ。そうすれば、湾岸戦争は回避されていた。

 また、当時のイラク駐在のグラスピーというアメリカ女性大使が、フセインの国家再建努力を褒めて、「アメリカはイラクの行動には関心がない」と言ったのだ。


さらに、国務省の中東専門家であるジョン・ケリー国務次官補が記者会見で「クウェートが攻撃されてもアメリカにはクウェートを助ける責任がない」と公言したのだ。

 さらには、1989年、クウェイト国家公安局長がCIAを「極秘」に訪問し、「非公式会談」を行なっている。

「イラクの経済情勢の悪化を利用して、イラクがわが国との国境を画定しようとするよう仕向けることが重要である、との点で米側と一致した。CIAは、彼らがふさわしいと考える圧力のかけ方を説明し、こうした活動が高いレベルで調整されることを条件に、両国間の幅広い協力関係をつくるべきだと詳述した」ケネディ政権の報道官で、ABCテレビ欧州中東総局長ピエール・サリンジャー他による「湾岸戦争 隠された真実」で、アメリカとクウエートの密約文章の中身をこう紹介している。

 という訳で、フセインはまんまとアメリカが仕掛けた罠にハマったのだった。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/244.html
[番外地12] 今こそ合州国の正体直視を  本多勝一
今こそ合州国の正体直視を  本多勝一
この一文が出るころ、アメリカ合州国の体制主流は、イラク侵略を開始または開始寸前にあるだろう。
 国連安保理外相級会合に米英ら3国が今月7日提出した修正決議案は、国連安全保障理事会で11日に採決にかけられる見通しだが、ここで否決されても、合州国は単独で開戦・侵略に踏み切る構えである。

 あたりまえだ。アメリカ合州国の歴史は、こういうことの連続の末に今日の地球史上最強・最悪の帝国となった。ワシントン初代大統領以来の二百余年間は、手段を選ばぬ詐欺・脅迫・テロ・虐殺による侵略史にほかならぬ。そのことはこれまで機会あるごとに触れてきたが(注)、目前でまたしても超大軍事力によって同じことが強行されようとしている今、「正確な合州国史」にうといままその正体に気付かぬ例が多い日本人のためにも、このさい改めて正面から指摘しておきたい。

 ただし、こんどのイラク侵略が開戦されてもされなくても、これはコロンブス以来のヨーロッパによる世界侵略500年史の中で、ベトナム戦争とともに画期をなす歴史的事件となるかもしれない。

米西戦争などで世界制覇競争に勝った合州国は、それまでに北米大陸での先住民族侵略をウンデッドニー虐殺によって終了していたが、以降そのままハワイ・グアム・フィリピンへと「西部へ西部へ」を進めた。朝鮮戦争につづくベトナム戦争で、合州国軍隊はワシントン初代大統領以来初の敗戦を喫したものの、侵略のための巨大軍需産業や体質に傷はつかなかった。その成りゆきとしてのイラク戦争(12年前も今回も)である。ところが、合州国の正体に気づき始めた人々の世界的盛上りによって、開戦寸前での中止か、開戦してもベトナム以上の反戦の広がりで帝国の没落となるかもしれない。この500年来の画期をなすゆえんである。


合州国は“民主主義”をタテマエにしている。実態はともかく、民意を完全・明白に無視した侵略は支持されない。そこで開戦のとき必ずといえるほど使われるテこそ、相手が先に攻撃したとみせかける捏造事件である。これは先住民族への侵略以来イラクまで一貫してきた。

戦艦メーン号爆破事件(米西戦争)をみよ。トンキン湾事件(ベトナム戦争)をみよ。真珠湾(太平洋戦争)をみよ。その他その他。

これを書いている9日の朝日放送(サンデープロジェクト)は、イラクのクウェート侵入(これも裏に合州国あり)にさいして、イラク兵が乳児を哺育器から出して次々と放り投げた様子をクウェートの少女に証言させたこと、これが繰り返し放送されて世論を憤激させ、開戦に有利になったこと、ところが後に、この少女は駐米クウェート大使の娘で、証言は捏造だったこと等を放映した。

 こんどはどんな捏造が、いいように操作されるマスコミによって“報道”されることだろうか。

 開戦寸前の今、このテーマは「未完」としておく。

▲△▽▼


第一次湾岸戦争時の「ナイラ証言」と「油まみれの水鳥」

アメリカ政府もメディアも、イラク攻撃の世論作りのために露骨な捏造と情報操作をおこなった。世界が、みごとに嵌められてしまった。
「ナイラ証言」というのは、完璧な捏造であることがはっきりしている。ナイラというクウェートの少女が、米公聴会で「イラクの兵士がクウェートの産院の乳飲み子を保育器からだし、次々と床に叩きつけて殺したのを見た」と涙ながらに証言した。
しかし、後にこの少女は、駐米クウェート大使の娘で、ずっとアメリカにいたことが分かった。つまり、証言は真っ赤なウソだった。この証言は、アメリカの広告代理店がシナリオを作り演出したものだった。リハーサルもきちんとしていた。もちろん、スポンサーはアメリカ政府以外にない。ただし、捏造がニューヨークタイムズで暴かれたのは、1年3ヶ月後のことだ。

この「ナイラ証言」が出るまでは、アメリカの世論は反戦が多数を占めていた。しかし、この証言で世論は一気に会戦へと転じた。周到に準備された、たったひとつの捏造が、世論を完璧に逆転させてしまった。しかも、素人の少女のウソ泣きによって。


クウェートから逃げてきたとされる少女の証言だ。そのクウェート人少女は、アメリカ議会の公聴会でこう証言した。

「サダム・フセインの軍隊が病院に乱入して、保育器から赤ん坊を取り出し、床に叩きつけて殺した。私はこの目で目撃した」

 と、少女は涙を流しながら証言した。

 ところが、この公聴会での少女の証言は、真っ赤なウソだった。
 事前にアメリカの広告代理店が綿密なシナリオをつくり、何度もリハーサルをした上での証言だった。当の少女が後に暴露した。

湾岸戦争のときの「油にまみれた水鳥」の映像

 石油の海と化した波打ち際に、全身石油まみれの真っ黒の水鳥が弱々しく立っていた。いや、呆然と立っていたといった方がいいかもしれない。

 当時、メディアはサダム・フセインの「環境テロ」だと大騒ぎした。フセインがわざと油田の油を海に「放出」していると報道された。

環境は破壊され、海の生物が犠牲になっていると。油にまみれた水鳥の映像は、大きな訴求力を持った。水鳥の映像は世界中をかけめぐり、繰り返し放映された。世界中がフセインを「狂気の極悪人」として認識した。このたったひとつの映像が、永遠にフセインのイメージを世界に決定づけたのだ。

 しかし、あの映像はヤラセだった。

 まず原油が海に流れたのは、米軍の爆撃機がイラクのタンカーを撃沈したからだ。アメリカは自分の爆撃の結果を、フセインの環境テロにすり替えたのだ。そしてメディアは、タンカーから流出した油の映像に、水鳥の映像を付け加えて、効果を高めた。日本のメディアは、その映像がおかしいと知りながら、アメリカの大本営発表に沿った報道をした。

 水鳥の命をダシに、イラク市民は爆撃された。
 クジラの命をダシに、日本が爆撃されたら、日本人は納得できるだろうか。


サダム・ フセインが自国民(クルド族)に化学兵器を浴びせた想像を絶する暴君だというイメ−ジを与える宣伝キャンペ−ンがあげられる。私自身もそう信じ込まされていたし、長い間彼のことを何をしだすかわからない怖い存在だと思っていた。

しかし、これもアメリカの巧妙な宣伝が成功したに過ぎない。イラン・イラク戦争の期にイラク領のハラブシャで、イラクとイランとが互いに化学兵器を使い合ったのは確かだが、クルド人を殺した毒ガスはイラン側が所有するシアン化物だった、当時イラクの毒ガスは、マスタ-ドけいのどくがすであっっという。
   検診したトルコの医者が証言している。

しかし、スタンフォ−ド大学フ−バ−研究所特別研 究員松原久子も「アメリカは戦争を望んでいた」(文芸春秋一九九一年五月号)と題した寄稿文でこのことはっ きり書いているが、これに対する反証は出されておらず、今では 定説となっているのである。湾岸戦争後に、米軍は、降参したイラク軍のクウェ−ト陣地に少しでも化学
兵器が残っていないかと躍起になって捜したというが、ついに化学兵器は少しも見当たらなかった。イラクは国家存亡と岐路に立たせられたあの湾岸戦争でも科学兵火は使っていなのである。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/245.html
[番外地12] マンションで民泊を認めると
マンションで民泊を認めると

・玄関やサロンや駐車場に毎日24時間酔っぱらった中国人が屯して大声で会話

・隣室で夜遅くまでドンチャン騒ぎされて、文句を言っても言葉が通じないから相手にされない

・戸締りをしないで部屋を出られなくなる、廊下や玄関に荷物を短時間でも置いておくとすぐに無くなる

・若い女性はしつこくストーカーされる

・女性は危なくて夜外出できなくなる

・廊下や駐車場にタバコの吸い殻やごみをポイ捨てされる

・ゴミの分別を一切やらないからゴミ捨て場が滅茶苦茶になる

・部屋に麻薬を持ち込んでアヘン窟みたいになる

・マンションの部屋で殺人事件が起きると事故物件として

大島てる CAVEAT EMPTOR 事故物件公示サイト
http://www.oshimaland.co.jp/

に登録されて、マンションを売ろうと思っても絶対に売れなくなる。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/246.html
[近代史02] 命を賭して悪の帝国と闘ったサダム・フセイン (小沢先生もこれ位カッコ良ければなあ) 中川隆
104. 中川隆[-8809] koaQ7Jey 2024年10月19日 07:54:02 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[1]
<△22行くらい>
【イラク】サダム=フセイン!身内の暗殺も厭わない恐怖の独裁者とその裏の顔
世界史解体新書 2024/10/17
https://www.youtube.com/watch?v=h_AkbPwp80Y&t=1s

【イラク】サダム=フセインが戦争せざるを得なかった理由!イラン・イラク戦争、湾岸戦争、イラク戦争の真実
世界史解体新書 2024/10/18
https://www.youtube.com/watch?v=7JVpPw6cOEQ&t=1s

本日のテーマは「イラクと現代の戦争」 でした!

アメリカ人による極悪非道の世界侵略の歴史
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007480

命を賭して悪の帝国と闘ったサダム・フセイン
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007184

ムアマル・カダフィは、世界で最も進歩的な指導者だった。
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14007187

意図的な世論誘導報道で悪魔呼ばわりされているシリア アサド大統領
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/816.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/298.html#c104

[近代史5] GDP・経済成長率や株価の上昇に意味は無い _ 貨幣価値が下がったから GDP も株価も名目値が上がっているだけ 中川隆
54. 中川隆[-8808] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:09:14 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[2]
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アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html

画像引用:https://gendai.ismedia.jp/mwimgs/b/2/640m/img_b29e05894fd9e39ebe0ea041e9c337c3115975.jpg
アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/391.html#c54

[近代史5] 東アジア3か国は地価を上げることで資産価値を上げ、GDPをかさ上げする手法でGDPを積み増してきました 中川隆
33. 中川隆[-8807] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:09:54 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[3]
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アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html

画像引用:https://gendai.ismedia.jp/mwimgs/b/2/640m/img_b29e05894fd9e39ebe0ea041e9c337c3115975.jpg
アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1476.html#c33

[近代史4] GDPを増やすには不動産を高騰させればよい 中川隆
50. 中川隆[-8806] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:10:23 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[4]
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アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html

画像引用:https://gendai.ismedia.jp/mwimgs/b/2/640m/img_b29e05894fd9e39ebe0ea041e9c337c3115975.jpg
アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/996.html#c50

[近代史4] 日中のGDPのいい加減さ 中川隆
39. 中川隆[-8805] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:10:40 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[5]
<■70行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html

画像引用:https://gendai.ismedia.jp/mwimgs/b/2/640m/img_b29e05894fd9e39ebe0ea041e9c337c3115975.jpg
アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/714.html#c39

[近代史5] 中国の GDP の嘘を暴く 中川隆
23. 中川隆[-8804] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:10:57 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[6]
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アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
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アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
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http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/340.html#c23

[近代史5] GDP300%超えの債務問題が人民元レートを崩壊させる 中川隆
14. 中川隆[-8803] koaQ7Jey 2024年10月19日 08:11:14 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[7]
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アメリカから見た米中 「豚は太らせて食え」の格言
2024.10.19
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html

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アメリカ側の事情

米中対立が始まったのはトランプ大統領が就任した2017年からと考えられているが、実際にはオバマ大統領時代の2016年にははっきりと顕在化していた

会議に参加するためオバマを乗せて空港に降り立った大統領専用機エアフォースワンは空港の端へと誘導され、慣例だった赤い絨毯を敷いたタラップを用意しなかった

どころかタラップの使用を禁止した上でボディーガードの同行も禁止し、オバマに1人で歩いて降りるように『命令』した

とぼとぼと歩くオバマの姿をテレビ中継で笑い物にに、空港の女性職員ですらアメリカの大統領専用機を指さして笑っている写真が残ったほどでした

杭州G20で習近平は「世界の王」として振舞い欧州先進国を始めとする世界の首脳が家来のように見える演出をして世界に中継していた

2014年に創設されたAIIBアジアインフラ投資銀行には英仏独伊を始めとする100以上の国が加盟し、習近平はそれらの国に”指導者”として命令する立場に就いた

2000年代の中国は欧米諸国に対して硬軟織り交ぜた態度を取っていて、ある時は傲慢で威圧的だが次の瞬間は協力的で譲歩したりした

習近平が国家主席に就任したのは2012年11月で、この時から中国は少しづつ傲慢で高圧的になり、他国の言い分には耳を貸さず命令するだけの国になっていった

私が見たところ中国の自律的な成長は2008年(北京五輪とリーマンショックの年)に終わっており、以降は不動産投資など「お金を使って成長を買う」ような事をしてきた

中国は年100兆円以上成長したが政府がお金を払ってこれを達成するには200兆円から300兆円以上もお金を使わねばならない

成長分がすべて税収になるわけでもないので2010年代以降の中国は毎年100兆円から300兆円のペースで政府債務を増やしていった

中国の政府債務の多くは地方政府や恒大のような民間企業など政府以外に付け替えられていて、公式発表では政府に借金はない事になっている

「豚は太らせて食え」
一言で言って中国のこうした経済システムや成長路線は破綻しつつあり、もう300兆円払って100兆円経済成長するような事を続けられない

そこを突いてきたのが米中対立で、中国の高度成長期にはあれほどチヤホヤしていた欧米諸国が「今度は制裁だ」と言って手のひらを返した

中国は本来なら選択の余地がなく譲歩するべきだが共産主義独裁国家なので、西側資本主義国に譲歩すれば共産主義体制が崩壊してしまう

もし共産主義の北朝鮮が韓国に対して「わたしが悪かったので謝罪します」と言ったら、北朝鮮が崩壊するのと同じで中国もアメリカに譲歩できません

習近平の売りは愛国心であり、強い中国を掲げて人民を引っ張って「アメリカを倒す」と言ってきたので、なおさらアメリカに譲歩はできませ

さらにアメリカは香港やウイグル問題で中国を責め、台湾に協力して戦闘機やミサイルを売却してウクライナよりずっと重視する態度を取っている

ウクライナが最初にロシアから侵略された2014年から2回目に侵略された2022年までアメリカは何もせず、侵攻するロシア軍にホワイトハウスは「24時間以内にキエフを占領するでしょう」と傍観する姿勢をとった

それがロシア軍を撤退させ大戦争になったのはひとえに初期のウクライナ軍の頑張りのお蔭であり、アメリカはウクライナを捨ててロシアに明け渡すつもりでした

アメリカは台湾に対しては昔から兵器を売ったり軍事協力するなど、ウクライナより遥かに重視し中国から守るという態度を取っていた

キリスト教文化には「豚は太らせて食え」という格言があり、数千年も前から植民地の統治などで実践されてきました

要するに中国は「太りすぎた豚」になってしまい、生かしておくと凶暴だし、そろそろ食べ時になったので食っちまおうという事なのです

現在の中国は(イカサマの)GDPで日本を超えて世界のリーダーとして振舞ったり、表面上威勢が良いが実は借金とGDPを交換しただけです

中国は過去10年でGDPの5倍のペースで公的債務を増やしていて、借金を差し引いてしまうと実はGDPなんか無いのです

誰も利用していない高速鉄道や無人の100万人都市、利用者のいない巨大空港などを建設してGDPに加算したが借金は増えました

金の計算には頭が回るアメリカにはそれが分かっているので、ここで中国を甘やかす筈がありません
https://www.thutmosev.com/archives/80732148.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/218.html#c14

[近代史02] 原爆投下が日本を救った_ ユダヤ人とトルーマンと昭和天皇に感謝 中川隆
68. 中川隆[-8802] koaQ7Jey 2024年10月19日 18:40:47 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[8]
【日本と国際問題】アメリカの原爆投下は人種差別!日本に原爆を投下した本当の理由
世界史解体新書 2024/10/19
https://www.youtube.com/watch?v=C5JO2JVCD5s
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/327.html#c68
[近代史02] 原爆投下が日本を救った_ ユダヤ人とトルーマンと昭和天皇に感謝 中川隆
69. 中川隆[-8801] koaQ7Jey 2024年10月19日 18:51:38 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[9]
<■72行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
【日本と国際問題】アメリカの原爆投下は人種差別!日本に原爆を投下した本当の理由
世界史解体新書 2024/10/19
https://www.youtube.com/watch?v=C5JO2JVCD5s


故鬼塚英昭 氏 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA

鬼塚英昭 日本の真相 天皇のための戦争・天皇は内通していた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/761.html

昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A

原爆投下が日本を救った_ ユダヤ人とトルーマンと昭和天皇に感謝
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/327.html

【原爆】隠されたアメリカの闇…日本人を使った人体実験だったのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14149837

【東京大空襲】残虐な無差別爆撃はなぜ起きた?アメリカの驚愕の言い訳とは?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14149953

神風特攻は太平洋戦争が八百長だと見破られない為に昭和天皇が命令してやらせた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/564.html

ディビット・バーガミニ _ 天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/760.html 

明治維新以降、日本はイギリスやアメリカの手先として 動いてきた。
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14058621

漢民族系朝鮮人の天皇一族による極悪非道の世界侵略の歴史
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14003198

君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか?
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html

昭和天皇が戦争狂になった訳
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/321.html

戦前の日本陸軍軍人は共産主義者ばかりだった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14016765

太平洋戦争は共産革命を恐れた昭和天皇が英米支配層と組んで起こした八百長戦争だった
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14016737

昭和天皇を震え上がらせた共産主義の恐怖とは
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/754.html

関東軍の中枢は共産主義者の巣窟であった。
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1055.html

2・26事件は共産主義者の青年将校が起こしたクーデターだった
http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/222.html

鈴木貞美『満洲国 交錯するナショナリズム』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14104501

みんな大好きな 白洲次郎さんの正体
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14103660

ヨハンセンと呼ばれた男 戦後最大の裏切り者 吉田茂と白洲次郎
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1049.html

みんなが騙された悪質なデマ _ 「御前会議」の内容を細大漏らさず、敵米国の駐日大使に通報していた、日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」とは吉田茂
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/747.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/327.html#c69

[番外地12] 第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益をスイス銀行に蓄財していた。
原爆を投下される迄 昭和天皇が頑張った理由
第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益をスイス銀行に蓄財していた。
 天皇とドレイパーは、兵器密売の共同事業者として、兵器販売促進のため日米戦争を行っていた。
 戦後、来日したドレイパーが最初に行った事は、天皇への兵器密売の「売掛金=未払い代金の回収」であった(この点は、天皇の側近であった渡辺武の「渡辺武日記 対占領軍交渉秘録」東洋経済新報社を参照)。

 戦争末期、ドレイパーは、天皇が無条件降伏を申し出ると同時に、「戦争犯罪人として自分を処刑しないで欲しい」と命乞いをした事に対し、天皇の命の保証と戦後における天皇制度の維持を確約し、それと引き換えに、日本に原爆を投下し終えるまで無条件降伏を承認しない、という条件を出した。

天皇は広島・長崎への原爆投下を事前に承認し、それと引き換えに、自分の命と地位の延命を手に入れた。天皇は、自分1人が助かり、それと引き換えに、広島、長崎の市民の皆殺しを喜んで承諾した。
 これが、「同業者、兵器密売企業の共同経営者」天皇とドレイパーの密約である。


原爆投下まで

@第二次世界大戦は国際金融資本が金儲けのために仕組んだ。
原爆の開発目途はついていたので、それを使用することが目的のひとつであった。

Aその決定で、日英同盟が破棄され、アメリカでオレンジ計画がスタートする。

B日本の最高幹部と海軍は筋書きどうりに戦争を始めた。 陸軍はほとんど関知していない。
昭和天皇は命令どおりに動かされただけだ。

C昭和天皇とジョセフ・グルーは、終戦時期について討議したが、原爆を二発落とすまで終戦はさせてもらえなかった。
戦争が長引いたのは、原爆の開発が思った以上に遅れたからだ。

D広島は昭和天皇が決めた。だから、自分の嫌いな者達を広島に集合させ、見殺しにした。

E長崎はクリスチャンの教会が多いことで選ばれ、三菱のドックを目標とした。海軍は三菱にいたアメリカ人の捕虜を事前に救出していた。

F日本の情報機関は原爆の開発、投下時期、投下目標をすべて承知していた。もちろん昭和天皇も承知だ。
l


ルーズベルトやトルーマンは単なる飾り物で、原爆を落とす命令はすべてスティムソンによってなされた。その情報は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。




故鬼塚英昭 氏 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA

天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
ディビット・バーガミニ著 松崎元訳
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_02_contents.htm

昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/247.html
[番外地12] 昭和天皇に入れ知恵したジョセフ・グルーの正体
原爆を投下される迄 昭和天皇が頑張った理由
昭和天皇に入れ知恵したジョセフ・グルーの正体
アメリカのジョセフ・グルーは1941年日米開戦までの駐日大使であったが、在任中10年間の間に牧野伸顕、吉田茂、樺山愛輔らと深く関わって、牧野らから御前会議の内容や日本政府の極秘事項をスパイさせていた。白洲次郎もその一味である。

 ジョセフ・グルーは、外交史ではよく平和主義者で、戦争末期には天皇制を認めて早期に終戦を図るべき努力したとなっているが、大ウソである。

  グルーはアメリカのモルガン財閥の血族の一人である。つまりモルガン財閥が対日工作のために送り込んだエージェントであった。戦争に反対した平和主義者とは、アメリカの走狗となり果てていた当時の(今も)マスゴミによって宣伝された顔なのである。グルーはトルーマン大統領に代わってから実質的な国務長官として、原爆投下に向けてスティムソン陸軍長官と共同歩調をとったえげつない人物である。
 
 原爆は国際金融資本グループが第二次世界大戦後の世界で、核兵器で大儲けをする計画でなされた実験であった。 それが長崎に投下されたプルトニウム爆弾であった。広島に投下されたウラン型の原子爆弾はとうに完成していたが、プルトニウムでの原爆は完成に時間がかかった。だからプルトニウム爆弾が完成するまで日本が降伏しないように指示をだしたのはグルーであり、それを日本側の吉田茂、牧野伸顕、樺山愛輔ら(おそらく海軍の米内光政も)に伝える役割を担ったのが白洲次郎であった。

 憲兵隊もそれを掴んでいて、吉田茂とその反戦グループの意味で彼らを「ヨハンセン・グループ」と呼んだ。ヨハンセン・グループは、アメリカのユダヤ国際金融勢力の意を受けたグルーの指示で日本の降伏を引き延ばしていた。

 白洲次郎はスティムソン陸軍長官(原爆の責任者)とヨハンセンに操られた“プリンシプルのない男である。

 白洲次郎の父・文平は綿貿易商「白洲商店」を興して巨万の富を築いた人物である。明治時代にハーヴァード大学を卒業しているから、このときすでにユダヤ財閥と関係を持った(工作員となった)はずである。 次郎はケンブリッジ大に留学する。学者を目指したとされるがウソだろう。神戸でチンピラやっていて、英国に行っても高級車を乗り回すしか能がない男が学問だなんて笑わせるんじゃない。工作員として教育されるためにケンブリッジ大学に呼ばれたと見るべきであろう。

 そのうち親元の「白洲商店」が昭和2年の金融恐慌で倒産して帰国せざるを得なくなる。一方で樺山愛輔も金融恐慌のあおりで理事をしていた十五銀行が閉鎖に追い込まれる。そのせいで米国に留学していた娘の正子も帰国させられ、そこで次郎と正子が出会ったことにされて、結婚に至るのだ。

 次郎はいきなり日本水産の取締に就任する。これも誰かの手が働いたのだろう。鯨油の輸出に携わり、以後毎年、イギリスに赴く。ロンドンでは駐英大使・吉田茂と親交を深め、日本大使館の2階が定宿となる。いくら知り合いだからといっても、吉田が白洲を日本大使館に住まわせてやるとは…。

 白洲次郎は日水時代に、近衞文麿の政策ブレーンも務め始める。ゾルゲ事件のあの尾崎秀実とともに、だ。いったい実業家とは名ばかりで、政治の勉強をしたわけでもなく、政治家を目指したわけでもない遊び人の男が、どうして近衛文麿首相の側近に食い込んでいけたというのか。白洲は情報を収集しては米英の工作機関に渡し、また指示を受けて近衛首相を操作したと思われる。日本を泥沼の支那事変に没入させ、勝算のない日米戦争に引き込まれたのは、直接的には白洲らの工作によるのである。

 ソ連の工作員だった朝日新聞の記者、尾崎秀実はゾルゲ事件に連座して死刑になったが、おそらく同じような工作を担当していた米英側の工作員・白洲次郎は生き延びて、さらに戦後GHQの手先まで務めたのである。アメリカ側が戦時中に白洲に手を出すなと日本の官憲に厳命した可能性はある。それは白洲も尾崎も同じ手先であったが、戦後は冷戦構造を演出しなければならなかったから、日本をアメリカの統治下におくので、ソ連系の尾崎は邪魔になったのだろう。尾崎は日米戦を実現させた意味で、勲一等ではあったが、アメリカ系スパイの白洲と組んでいたことがわかれば、まずいからではなかったか。

 ちなみに朝日新聞は、尾崎秀実を「信念の記者」と今もって褒めている。朝日のコラムニスト早野透がそう言っている。尾崎がスパイとして日本を支那事変の泥沼に陥れる工作に加担し、やがては敗戦直前にソ連軍に侵入させて多くの満州・朝鮮にいた日本人を陵辱させた、その人でなし尾崎を朝日は絶賛する。
 
 白洲次郎は米英のための、具体的に書くならば、スティムソン、グルー、ウォーバーグたちのためのエージェントの仕事をし続けていたのである。原爆産業のエージェントであったといえよう。

  Wikipedia にはこうある。

 1950(昭和25)年、講和問題で池田勇人蔵相・宮澤喜一蔵相秘書官と共に渡米しジョン・フォスター・ダレスと会談、平和条約の準備を開始した。

 1951(昭和26)年9月、サンフランシスコ講和会議に全権団顧問として随行する。この時、首席全権であった吉田首相の受諾演説の原稿に手を入れ英語から毛筆による日本語に書き直し、奄美諸島、琉球諸島(沖縄)並びに小笠原諸島等の施政権返還を内容に入れさせた。昭和27年(1952年)11月19日から昭和29年(1954年)12月9日まで外務省顧問を務めた。

 よく言うわ。講和交渉もサンフランシスコ条約も、本来、政治家でもない白洲ごときが口をだせるものではない。 白州がお目付役となって随行したにすぎまい。

 日本の敗戦時のポツダム宣言受諾「黙殺」と原爆投下はセットになっている。これはポツダム宣言が出た直後に、ときの総理・鈴木寛太郎が「黙殺」という言葉を使い、そのため米英国民世論が激昂し、それを受けてトルーマンが原爆投下を決断したとされる一連の動きに関してである。

 鈴木首相が「黙殺」と言ったから、原爆投下の正義、口実が確保されたということになっている。これは、スティムソン陸軍長官からヨハンセン・グループに「黙殺」という言葉を使えと指示が行き、それを受けて鈴木首相が「黙殺」と言わされたのだ、という。

 その「黙殺」という言葉を当時の同盟通信社が「ignore」と訳して世界に発信した。つまりわざわざ人騒がせな刺激的な言葉を選んで、アメリカに原爆投下の口実を与えるよう工作したのである。
 
 その同盟通信社はヨハンセン・グループの樺山愛輔の父・資輔が設立したものであった。樺山愛輔が天皇の意向を受けて「ignore」と訳して返事とした。そこに樺山の娘婿の白洲次郎が一枚かんでいるかもしれない。

 白洲次郎は日本に原爆を投下させる役割を担った悪魔というべきチンピラでしかない。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/248.html
[番外地12] 第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益… 中川隆
1. 中川隆[-8800] koaQ7Jey 2024年10月19日 19:24:56 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[10]
<■86行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
原爆を投下される迄 昭和天皇が頑張った理由
第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益をスイス銀行に蓄財していた。
 天皇とドレイパーは、兵器密売の共同事業者として、兵器販売促進のため日米戦争を行っていた。
 戦後、来日したドレイパーが最初に行った事は、天皇への兵器密売の「売掛金=未払い代金の回収」であった(この点は、天皇の側近であった渡辺武の「渡辺武日記 対占領軍交渉秘録」東洋経済新報社を参照)。

 戦争末期、ドレイパーは、天皇が無条件降伏を申し出ると同時に、「戦争犯罪人として自分を処刑しないで欲しい」と命乞いをした事に対し、天皇の命の保証と戦後における天皇制度の維持を確約し、それと引き換えに、日本に原爆を投下し終えるまで無条件降伏を承認しない、という条件を出した。

天皇は広島・長崎への原爆投下を事前に承認し、それと引き換えに、自分の命と地位の延命を手に入れた。天皇は、自分1人が助かり、それと引き換えに、広島、長崎の市民の皆殺しを喜んで承諾した。
 これが、「同業者、兵器密売企業の共同経営者」天皇とドレイパーの密約である。


原爆投下まで

@第二次世界大戦は国際金融資本が金儲けのために仕組んだ。
原爆の開発目途はついていたので、それを使用することが目的のひとつであった。

Aその決定で、日英同盟が破棄され、アメリカでオレンジ計画がスタートする。

B日本の最高幹部と海軍は筋書きどうりに戦争を始めた。 陸軍はほとんど関知していない。
昭和天皇は命令どおりに動かされただけだ。

C昭和天皇とジョセフ・グルーは、終戦時期について討議したが、原爆を二発落とすまで終戦はさせてもらえなかった。
戦争が長引いたのは、原爆の開発が思った以上に遅れたからだ。

D広島は昭和天皇が決めた。だから、自分の嫌いな者達を広島に集合させ、見殺しにした。

E長崎はクリスチャンの教会が多いことで選ばれ、三菱のドックを目標とした。海軍は三菱にいたアメリカ人の捕虜を事前に救出していた。

F日本の情報機関は原爆の開発、投下時期、投下目標をすべて承知していた。もちろん昭和天皇も承知だ。
l


ルーズベルトやトルーマンは単なる飾り物で、原爆を落とす命令はすべてスティムソンによってなされた。その情報は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。

▲△▽▼


東京裁判で収監された東条英機は尋問に答えて、
「我々(日本人)は、陛下のご意志に逆らうことはありえない」と言った。
これは当時としては真実である。
しかし東条のこの発言が宮中に伝えられると天皇は焦ったと言われる。
責任が全部自分に来てしまい、自分が絞首刑にされる。
それで天皇は部下を遣わして、東条と軍部に戦争責任を負わせるべく工作をした。
 それから天皇は、なんと東京裁判のキーナン検事に宮廷筋から上流階級の女性たちを提供し、自分が戦犯に指名されないよう工作した。キーナンはいい気になって、しきりに良い女を所望したと鬼塚氏は書いている。
キーナンに戦争の責任は全部東条ら陸軍軍人におっかぶせるからよろしく、との意向を女を抱かせることで狙った。女優・原節子がマッカーサーに提供されたという噂は、噂ではあるが、当時から根強くあったのは有名である。おそらくそういう悲劇が多数あったのだろう。
みんな天皇一人が責任を回避するためであり、東条らが天皇を騙して戦争を指揮したというウソの歴史をつくるためであった。


吉田茂は昭和天皇の指示で御前会議の内容を毎回、細大漏らさず すべてアメリカに伝えていた
アメリカから昭和天皇への指示は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。

日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」
太平洋戦争の前夜に日本の対米英戦争を決定した1941.9.6の「帝国国策遂行要領」に関する所謂「御前会議」の内容を細大漏らさず、敵米国の駐日大使に通報していた、日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」とは吉田茂。
元自民党総裁選=麻生太郎の祖父。
また吉田茂元首相の再軍備問題のブレーンだった辰巳栄一元陸軍中将(1895〜1988年)も、米中央情報局(CIA)に「POLESTAR―5」のコードネーム(暗号名)で呼ばれていた。


御文庫といって天皇の宮殿の地下深くに御文庫を作り
そこに大本営を置いて天皇が参謀たちを集め図面を置いて
毎日毎日、今度はここ行けここ行けと指図をするわけ
それを指図ができると東条英機が受けてですねやるわけです
だから参謀たちが天皇を大参謀に、参謀たちが戦争計画を作り、それを東条に渡すわけです
東条英機は大文庫に、御文庫の中には入れないわけです
他の連中も
そういうシステムで戦争が進んでいく訳です
http://www.youtube.com/watch?v=eugXzHoKnes

【東京裁判で東條英機が語った本音とは】天皇不起訴を実現に導いたキーナン検事の暗躍。 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=W111K5dUEec

故鬼塚英昭 氏 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA

天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
ディビット・バーガミニ著 松崎元訳
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_02_contents.htm

昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/247.html#c1

[番外地12] 第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益… 中川隆
2. 中川隆[-8799] koaQ7Jey 2024年10月19日 19:26:40 : EMFh85g8Ao : ZXVzRHZmcng2Sm8=[11]
<■86行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
原爆を投下される迄 昭和天皇が頑張った理由
第二次世界大戦中、昭和天皇は、敵国の戦争省最高幹部であるドレイパーから兵器を大量に輸入し、日本軍に高額で売り付け、利益をスイス銀行に蓄財していた。
 天皇とドレイパーは、兵器密売の共同事業者として、兵器販売促進のため日米戦争を行っていた。
 戦後、来日したドレイパーが最初に行った事は、天皇への兵器密売の「売掛金=未払い代金の回収」であった(この点は、天皇の側近であった渡辺武の「渡辺武日記 対占領軍交渉秘録」東洋経済新報社を参照)。

 戦争末期、ドレイパーは、天皇が無条件降伏を申し出ると同時に、「戦争犯罪人として自分を処刑しないで欲しい」と命乞いをした事に対し、天皇の命の保証と戦後における天皇制度の維持を確約し、それと引き換えに、日本に原爆を投下し終えるまで無条件降伏を承認しない、という条件を出した。

天皇は広島・長崎への原爆投下を事前に承認し、それと引き換えに、自分の命と地位の延命を手に入れた。天皇は、自分1人が助かり、それと引き換えに、広島、長崎の市民の皆殺しを喜んで承諾した。
 これが、「同業者、兵器密売企業の共同経営者」天皇とドレイパーの密約である。


原爆投下まで

@第二次世界大戦は国際金融資本が金儲けのために仕組んだ。
原爆の開発目途はついていたので、それを使用することが目的のひとつであった。

Aその決定で、日英同盟が破棄され、アメリカでオレンジ計画がスタートする。

B日本の最高幹部と海軍は筋書きどうりに戦争を始めた。 陸軍はほとんど関知していない。
昭和天皇は命令どおりに動かされただけだ。

C昭和天皇とジョセフ・グルーは、終戦時期について討議したが、原爆を二発落とすまで終戦はさせてもらえなかった。
戦争が長引いたのは、原爆の開発が思った以上に遅れたからだ。

D広島は昭和天皇が決めた。だから、自分の嫌いな者達を広島に集合させ、見殺しにした。

E長崎はクリスチャンの教会が多いことで選ばれ、三菱のドックを目標とした。海軍は三菱にいたアメリカ人の捕虜を事前に救出していた。

F日本の情報機関は原爆の開発、投下時期、投下目標をすべて承知していた。もちろん昭和天皇も承知だ。


ルーズベルトやトルーマンは単なる飾り物で、原爆を落とす命令はすべてスティムソンによってなされた。その情報は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。

▲△▽▼


東京裁判で収監された東条英機は尋問に答えて、
「我々(日本人)は、陛下のご意志に逆らうことはありえない」と言った。
これは当時としては真実である。
しかし東条のこの発言が宮中に伝えられると天皇は焦ったと言われる。
責任が全部自分に来てしまい、自分が絞首刑にされる。
それで天皇は部下を遣わして、東条と軍部に戦争責任を負わせるべく工作をした。
 それから天皇は、なんと東京裁判のキーナン検事に宮廷筋から上流階級の女性たちを提供し、自分が戦犯に指名されないよう工作した。キーナンはいい気になって、しきりに良い女を所望したと鬼塚氏は書いている。
キーナンに戦争の責任は全部東条ら陸軍軍人におっかぶせるからよろしく、との意向を女を抱かせることで狙った。女優・原節子がマッカーサーに提供されたという噂は、噂ではあるが、当時から根強くあったのは有名である。おそらくそういう悲劇が多数あったのだろう。
みんな天皇一人が責任を回避するためであり、東条らが天皇を騙して戦争を指揮したというウソの歴史をつくるためであった。


吉田茂は昭和天皇の指示で御前会議の内容を毎回、細大漏らさず すべてアメリカに伝えていた
アメリカから昭和天皇への指示は国務大臣、グルーによって日本の吉田、牧野、樺山、白州のヨハンセングループを通じ貞明皇后に伝わっていた。

日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」
太平洋戦争の前夜に日本の対米英戦争を決定した1941.9.6の「帝国国策遂行要領」に関する所謂「御前会議」の内容を細大漏らさず、敵米国の駐日大使に通報していた、日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」とは吉田茂。
元自民党総裁選=麻生太郎の祖父。
また吉田茂元首相の再軍備問題のブレーンだった辰巳栄一元陸軍中将(1895〜1988年)も、米中央情報局(CIA)に「POLESTAR―5」のコードネーム(暗号名)で呼ばれていた。

御文庫といって天皇の宮殿の地下深くに御文庫を作り
そこに大本営を置いて天皇が参謀たちを集め図面を置いて
毎日毎日、今度はここ行けここ行けと指図をするわけ
それを指図ができると東条英機が受けてですねやるわけです
だから参謀たちが天皇を大参謀に、参謀たちが戦争計画を作り、それを東条に渡すわけです
東条英機は大文庫に、御文庫の中には入れないわけです
他の連中も
そういうシステムで戦争が進んでいく訳です
http://www.youtube.com/watch?v=eugXzHoKnes

【東京裁判で東條英機が語った本音とは】天皇不起訴を実現に導いたキーナン検事の暗躍。 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=W111K5dUEec

故鬼塚英昭 氏 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA

天皇の陰謀 天皇裕仁はかく日本を対西洋戦争に導いた
ディビット・バーガミニ著 松崎元訳
https://retirementaustralia.net/old/rk_tr_emperor_02_contents.htm

昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/247.html#c2

[近代史4] 三島由紀夫の世界 中川隆
10. 中川隆[-8798] koaQ7Jey 2024年10月19日 22:27:03 : Sg9LCM03uo : NnRKai5TNVBHRnc=[1]
ゲスト:平野 啓一郎氏 テーマ:三島由紀夫(2023年7月21 日放送)ゲスト:平野啓一郎、出演:島田雅彦・白井聡、司会:ジョー横溝
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=M3HcJBPh7jw

三島由紀夫は何故、あのような死に方をしたのか?
(中略)
何故、あのような死に方をしたのか、という問いは何故のような生き方をしたのか、という問いと言い替えても良いものだろうか?
ー平野啓一郎『三島由紀夫論』よりー


■参考テキスト:平野啓一郎『三島由紀夫論』(新潮社)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%89%E5%B3%B6%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%A4%AB%E8%AB%96-%E5%B9%B3%E9%87%8E-%E5%95%93%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/410426010X

●ゲスト:平野啓一郎(作家)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝(『君ニ問フ』編集長)

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/451.html#c10

[番外地7] 幻の映画「Mishima」〜三島由紀夫とは何者だったのか? 中川隆
4. 中川隆[-8797] koaQ7Jey 2024年10月19日 22:27:35 : Sg9LCM03uo : NnRKai5TNVBHRnc=[2]
ゲスト:平野 啓一郎氏 テーマ:三島由紀夫(2023年7月21 日放送)ゲスト:平野啓一郎、出演:島田雅彦・白井聡、司会:ジョー横溝
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=M3HcJBPh7jw

三島由紀夫は何故、あのような死に方をしたのか?
(中略)
何故、あのような死に方をしたのか、という問いは何故のような生き方をしたのか、という問いと言い替えても良いものだろうか?
ー平野啓一郎『三島由紀夫論』よりー


■参考テキスト:平野啓一郎『三島由紀夫論』(新潮社)
https://www.amazon.co.jp/%E4%B8%89%E5%B3%B6%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%A4%AB%E8%AB%96-%E5%B9%B3%E9%87%8E-%E5%95%93%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/410426010X

●ゲスト:平野啓一郎(作家)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝(『君ニ問フ』編集長)

http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/533.html#c4

[近代史5] ネオコンとはトロツキスト共産主義のこと 中川隆
40. 中川隆[-8796] koaQ7Jey 2024年10月20日 06:41:54 : OKkbvBBDLY : R2lqdGtJNktUUlU=[1]
<■177行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ディープステートは誰なのか?もはやその存在はバレ始めている!(及川幸久×石田和靖)
【越境3.0チャンネル】石田和靖 2024/10/16
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16874514

渡辺惣樹『虚像のロシア革命』『ネオコンとは何か? 』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14147355

ディープステート(ネオコン)とは? ミアシャイマー vs 伊藤貫 - YouTube
「ミアシャイマー」の思想・ネオリアリズムの国際政治学
https://www.youtube.com/watch?v=2VIupJG07UM&t=275s

何が違うのか!? 古典派(伊藤貫) vs ネオリアリスト(ミアシャイマー・ウォルツ) (情緒vs論理、陰謀論vs社会科学) - YouTube
「ミアシャイマー」の思想・ネオリアリズムの国際政治学
https://www.youtube.com/watch?v=ROZP1v146jM

2023-10-31
チャンネル名から伊藤貫氏の名前を外した理由
https://uipkmwvubg9azym.hateblo.jp/entry/2023/10/31/095631

「ミアシャイマー」の思想・ネオリアリズムの国際政治学 - YouTube
https://www.youtube.com/@Mearsheimernishibesusumu/videos


「ミアシャイマー」の思想・ネオリアリズムの国際政治学(YouTube)のブログ
リアリスト学派の国際政治学による日本の外交・国防、国際情勢の分析
https://uipkmwvubg9azym.hateblo.jp/archive


2023-10-31
チャンネル名から伊藤貫氏の名前を外した理由
https://uipkmwvubg9azym.hateblo.jp/entry/2023/10/31/095631

チャンネル名から伊藤氏の名前を外すことになりました。
外した理由は二つあります。

一つ目の理由は、伊藤氏の国際政治学のパラダイム(学派)と、このチャンネルが正しいと考えているパラダイムが違うからです。
このチャンネルは国際政治学のネオリアリズム(攻撃的リアリズム・防御的リアリズム・新古典的リアリズム)という学派が正しいと考えていますが(※この3つのどれが正しいという決めつけはしていません)、伊藤氏のパラダイムは古典的リアリズムです。
そして、このパラダイムが違うと、国際政治に対する分析の結果も、未来予測も違ったものになります。

この二つの違いを簡単に説明すると、ネオリアリズムは、基本的に国際政治の構造によって、国際政治は左右されると考えるのですが、古典的リアリズムは、構造ではなく、その国の性質(例えば、支配欲が強い など)に左右されると考えます。
例えて言えば、地動説と天動説のように、ネオリアリズムと古典的リアリズムは、根本的に違います。
また、国際政治学界での一般的な評価としては、1979年にケネスウォルツが「国際政治の理論」という本を発表し、構造的現実主義の理論(ネオリアリズム)を発表してから、初めて国際政治学は社会科学の域に入ったとされています。
またネオリアリズム以外の学派(リベラル制度主義、コンストラクティビズム)も、ウォルツのネオリアリズムをたたき台にして理論構築しており、古典的リアリズムは学術的には過去の遺物(信憑性のない理論)として葬り去られたという形になっています。
このような経緯を踏まえて考えても、このチャンネルは、ネオリアリズムが正しいと考えています。
具体的な学者としては、ケネスウォルツ、ミアシャイマー、スティーブンウォルト、クリストファーレインなどです。

伊藤氏は、ウォルツなどのネオリアリストの名前を出すことがよくありますが、「支配欲で国際政治は動く」と度々発言しています。
また、それ以外にも、伊藤氏は、過去、「雑誌 表現者」において、「ネオリアリズムと古典的リアリズムを区別していない」と発言していたり、ミアシャイマーを古典派のモーゲンソーと同じ分類に入れるという内容の論考を表現者で発表しています。
これらから考えると、伊藤氏のパラダイムはネオリアリズムではく、古典的リアリズムだというのが客観的な評価です。
伊藤氏のパラダイムは、新古典的現実主義であるという反論があるかもしれませんが、新古典的リアリズムは、安全保障をベースに国家は動くと考えているので、支配欲で国家は動くという伊藤氏とは根本的に違います。

ネオリアリズムと古典派の未来予測の違いについて言えば、例えば、伊藤氏は、「アメリカは中国と戦争まではせずに、あっさり東アジアを見捨てる(投資家が反対するからというのも理由としてあげられている)」と度々発言していますが、ミアシャイマーは、「東アジアの覇権をめぐって、アメリカは中国との戦争も辞さない」という考えなので、まったく予測が違うということになります。
このように予測が異なるのは、古典派は支配欲で国家は動くと考えていますが、ネオリアリズムでは、安全保障を第一にして国家は動くと考えているからです。

二つ目の理由は、伊藤氏が「ディープステート」、「資本家が米外交を支配している」、「ウクライナ戦争はアメリカが企画して、意図的に起こした」など、陰謀論者的発言をしばしば行っているからです。
伊藤氏のこれらの発言をネオリアリズムの学者たちは支持していません。
たとえば、ウォルト教授は、Foreign Policy誌に「DSというようなもの存在しない」という内容の論文を出していたり、ミアシャイマー教授も、「外交を動かしているのは、資本家ではなく、外交エリートたち」という発言をしていて、伊藤氏の言うような陰謀論は否定しています。
このような両者の考え方の違いは、一つ目の理由で説明した両者の根本的な考え方の違い(国家は支配欲で動くのか、安全保障で動くのか)から生まれます。

先ほど、古典派の理論は学術的に見て、非科学的と評価されていると説明しましたが、陰謀論も古典派と同じような思考に基づいたものなので、陰謀論も非科学的という評価になります。

この点についての詳細はケネスウォルツの国際政治の理論を読んでいただきたいのですが、陰謀論も古典的リアリズムも、理論が帰納的であるということです。国際政治はシステムからの影響を無視できない以上、理論は帰納的ではなく、演繹的・体系的なものでなければならないということです。


いわゆる陰謀論は、古典派が全盛だった時代に流行した過去の遺物です。
悪い国が戦争を始めるなどと考える古典派は陰謀論と非常に相性がいいです。

それ以外に、核戦略論についても、伊藤氏は80年代の知識を根拠にしていると発言されていますが、核戦略論は、ここ数十年で大きく変化しており、80年代の知識では正確な分析ができなくなっています。
例えば、核があるから米中は戦争できないという伊藤氏の主張は、現在の核戦略論では否定されています。なぜなら、戦術核において、この数十年で大きな技術革新があり、核兵器の持つ意味合いが80年代とは変化しているからです。

また、伊藤氏は核の傘は嘘と発言されていますが、ミアシャイマーも含め、他のネオリアリストの学者の中で、核の傘を否定している人は一人もいません。
つまり、「核の傘は嘘ではない」ということです。

このチャンネルでは、ある時点まで、「伊藤氏はネオリアリズムに基づいて、国際政治分析をしている」と思っていたのですが、そうではないということに気が付いて、伊藤氏からの伝聞ではなく、自ら国際政治学について一から学び直す必要があると考えました。
そして、このチャンネルでは、去年の終盤から半年程度動画制作を休止して、チャンネルページの投稿欄を利用して、ウォルツの「国際政治の理論」を毎日引用しながら、チャンネルメンバーと一緒に理解していくという作業をしました。
この本は、現在の国際政治学の基本書に位置付けられていて、必読文献になっています。
まだ投稿はそのまま残しているので、チャンネルメンバーになれば誰でも閲覧できます。


www.youtube.com

このチャンネルで過去に作った動画の中には、ネオリアリズムから見ると正しくない内容のものがあります。
そのために、非公開にした動画もありますが、一部が間違っている動画ついては、今後、カットなどの作業が必要だと考えています。

ウォルツの国際政治の理論の日本語版が出たのが、2010年で、まだ10年余しか経過していません。

このことは、ネオリアリズムが日本ではまだ十分に理解されていないということを意味します。
日本で、古典的リアリズムや陰謀論のような非科学的にものを信じている人がまだまだたくさんいるのは、(科学的な)ネオリアリズムについてまだ理解が不十分であることも原因の一つではないかと思います。
また日本の国際政治学者の大多数は、コンストラクティビズムか、リベラル制度主義に属する人たちなのですが、ウクライナ戦争や中国の台頭について、これらの学派は、予測に失敗したので、「国際政治学は信用できない」という間違ったイメージが広がってしまっていることも、陰謀論が流行してしまう原因の一つではないかと思っています。
ネオリアリズムは、ウクライナ戦争の発生リスクや中国の台頭について正確に予測していました。そして、陰謀論と違い、学術的に検証されているものなので、信憑性が確保されています。

とは言っても、伊藤氏のことを全く支持していないという訳ではなく、伊藤氏の哲学の領域での発言については傾聴に値するものがあると考えているので、今後も、教育論などで伊藤氏の発言を取り上げさせていただくことはあると思っています。
しかし、伊藤氏の名前をチャンネルに入れると、陰謀論や古典的リアリズムを支持しているという誤解を与えてしまうため、やむを得ず外すことにしました。

これをお読みの方のほとんどは、伊藤氏の国際政治分析は正しいと考えていらっしゃると思いますが、一度、ウォルツの「国際政治の理論」を読まれてみて、伊藤氏の考え方(古典的リアリズム)との違いを確認されてみたらいかがでしょうか

私がここでいくら説明しても、納得していただくのは難しいと思うからです。
私も、伊藤氏が絶対に正しいと考えていた時は、伊藤氏に対する批判は全て間違いだと思っていたので、その時の自分のことを思い出すと、皆さんが、これを読んで納得するとは思えません。
今から思うと、一種の洗脳状態であったと思います。

私が間違えてしまったのは、「伊藤氏は、ウォルツやミアシャイマーの考え方を正確に伝えてくれているから、彼らの本は読む必要がない」と思い込んでいたことです。

この本を読んでみて、伊藤氏の国際政治分析はネオリアリズムではなく、古典的リアリズムに基づいたものであることが分かりました。

だから、ご自身で国際政治の理論を最後まで読まれて、自ら納得するというプロセスが必要だと思います。
この本は、今の国際政治学の枠組み(土台)を説明しているので、この本の内容を理解できていないと、他の国際政治の理論(この本を土台にして、防御的リアリズム・攻撃的リアリズム・新古典的リアリズムが生まれている)は理解できないです。
ネオリアリズムはリベラル制度主義などと違って、理想や願望を理論に組み込んでいないので、真実性を感じられると思います。
そして、ネオリアリズムを理解した上で、陰謀論と比較すれば、陰謀論がどれほど非科学的な話なのかが分かるでしょう。
ウォルツもこの本の中で、陰謀論を批判しています。
陰謀論を信じている人は、雷が神の仕業だと考えていた原始時代の人と同じです。
原始人は、科学的知識がないから、雷を神の仕業だとしか思えませんでした。
ネオリアリズムを学ばれれば、今まで陰謀論だと思っていたことが、思い込みに過ぎなかったことが分かるでしょう。

今後、国際政治分析については、 ミアシャイマーらのネオリアリストの学者の見解を論拠にして動画制作をしていく予定です。
ネオリアリズムの学者の間でも(対中政策などで)論争もあり、ミアシャイマーに対する批判もあるので、それも紹介していく予定です。
https://uipkmwvubg9azym.hateblo.jp/entry/2023/10/31/095631
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/364.html#c40

[近代史4] 白井聡 武器としての「資本論」_ 要約 資本主義 経済学 中川隆
14. 中川隆[-8795] koaQ7Jey 2024年10月20日 16:37:00 : OKkbvBBDLY : R2lqdGtJNktUUlU=[2]
<■176行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
白井聡 - YouTube
https://www.youtube.com/results?search_query=%E7%99%BD%E4%BA%95%E8%81%A1&sp=CAI%253D

エアレボリューション - YouTube
島田雅彦・白井聡による新番組『Air Revolution』(エアレボ)
https://www.youtube.com/@AirRevolution2023/streams
https://www.youtube.com/@AirRevolution2023/videos

白井聡 ニッポンの正体 - YouTube
https://www.youtube.com/playlist?list=PLtvuS8Y1umY_eyk0vhJr0D0LnQNn4vTM_


▲△▽▼


鮫島浩氏出演!『自民党の断末魔! 加熱する〈政争〉を検証する!』(2月6日(火)20:30〜放送)
エアレボリューション 2024/02/07
https://www.youtube.com/watch?v=d7jwOTsppxc

裏金問題、派閥解消、被災地対応の遅れ・・・もはや断末魔の自民党。
そして加熱する<政争>。


【山崎行太郎チャンネル】何故、左翼系の政治学者や政治評論家はバカばっかりなのか?
森哲子事務所 2024/02/11
https://www.youtube.com/watch?v=_jWr1JyN_YA&t=23s


▲△▽▼


鴻上尚史氏出演!『学生運動とはなんだったのか?』(2024年5月23日生放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=OFmrzuDm-Xo&t=322s

学生運動末期の1972年に早稲田大学で起きた学生のリンチ殺害事件を題材にしたドキュメンタリー映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』を紹介しながら、学生運動とはなんだったのか?を、その功罪両面から考えます。

また、映画の中で問題提起されている“正しい暴力はあるのか?”についても語り合いと思っています。

ゲストはこの映画の劇パートの脚本・演出を担当した鴻上尚史さん。
本作の監督・代島治彦さんも出演の予定です。

■参考テキスト:映画『ゲバルトの杜 〜彼は早稲田で死んだ〜』http://gewalt-no-mori.com/


【山崎行太郎チャンネル】内ゲバの哲学が日本を救う。
森哲子事務所 2024/07/07
https://www.youtube.com/watch?v=G3AiqGLy-iI


『三浦瑠璃事件と東浩紀と白井聡』
森哲子事務所 2023/03/12
https://www.youtube.com/watch?v=tUU5VW4S9go


▲△▽▼


的場昭弘氏出演! 『恐慌・パンデミック・戦争…21世紀読み解きと世界の行方』(2024年10月3日(金)20:00〜生配信)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TI1ivRzF1SA

■参考テキスト:的場昭弘著『21世紀世界史講義 恐慌・パンデミック・戦争』(日本実業出版社)
https://www.njg.co.jp/post-40474/

●ゲスト:的場昭弘(マルクス研究者)
●出演:島田雅彦(作家) 白井聡(政治学者)
●司会:ジョー横溝

的場昭弘氏出演!『資本主義の世紀=20世紀の読み解き+ウクライナ戦争の世界への影響』(2023年10月19日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Tr3cqVUobSg&t=46s


マルクス研究の第一人者・的場昭弘氏がゲスト出演。
番組前半は、的場氏の近著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』を紹介しながら、 資本主義の世紀=20世紀の歴史を解説&紐解きします。

後半は前半の内容を踏まえて、ウクライナ戦争の世界への影響を検証します。
アフリカでの反仏運動、戦争の飛び火の問題などすべて関連付けて見取り図を描き出したいと思っています。

また、急遽、パレスチナ問題、中東情勢についても的場氏に話を伺います。


■参考テキスト:的場昭弘著『資本主義がわかる「20世紀」世界史講義』(日本実業出版社)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E3%80%8C%EF%BC%92%EF%BC%90%E4%B8%96%E7%B4%80%E3%80%8D%E4%B8%96%E7%95%8C%E5%8F%B2%E8%AC%9B%E7%BE%A9-%E7%9A%84%E5%A0%B4-%E6%98%AD%E5%BC%98/dp/4534060408


ゲスト:内田樹氏 テーマ:マルクス!(2023年7月6 日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=5qLSVIjYIgw&t=29s

ゲストに哲学者・内田樹氏を迎え、テーマ『マルクス』でお送りします。
そもそも、なぜ今でもマルクスを学ぶべきなのか?マルクスって何がそんなにすごいのか?そんな素朴な疑問からスタートし、マルクスに関して(思想背景、共産党宣言、資本論など)の初歩的な解説から、最終テーマは…<資本主義の行方>まで。

内田樹×島田雅彦×白井聡で徹底的に語ります。

近年の“マルクス読み替えブーム”の中、これぞマルクス論、資本論、資本主義論の決定版!?
是非ご覧ください。

参考文献:白井聡『マルクス 生を呑み込む資本主義』(講談社現代新書)
https://www.amazon.co.jp/%E4%BB%8A%E3%82%92%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E6%80%9D%E6%83%B3-%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%82%B9-%E7%94%9F%E3%82%92%E5%91%91%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%82%80%E8%B3%87%E6%9C%AC%E4%B8%BB%E7%BE%A9-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%99%BD%E4%BA%95/dp/4065311969

大澤真幸氏出演!『資本主義のその先へ』(2024年1月26日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=Ym7wVuED9-g&t=256s

ゲストに大澤真幸氏を迎え、大澤氏の話題の新刊『資本主義の<その先>へ』をテキストに、大澤真幸×島田雅彦×白井聡で“資本主義のその先の社会”をめぐって徹底ディスカッション。

■参考テキスト:大澤真幸著『資本主義の<その先>へ』(筑摩書房)
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480867438/

経済学者・水野和夫氏出演! 「世界経済・ニッポン経済の行方と資本主義の現在」(2023年4月6日放送)
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=7sDwOpxJ4V0

『資本主義の終焉と歴史の危機』など多数の著書がある経済学者・水野和夫氏がゲスト。

コロナ禍、ウクライナ戦争は世界経済にどんな影響を与えたのか?
シリコンバレーバンクの破綻など世界で起きている問題をどう捉えればいいのか?

日銀・黒田総裁の金融政策の評価は?後任の新総裁・植田和男氏はどうなのか?
そして、岸田総理の経済政策=新しい資本主義って結局なんなのか? それで景気は回復するのか?

そもそも…資本主義はもう終焉を迎えているのか?
ならば、私たちはどんな経済システムを選ぶべきなのか?

と、経済についてエアレボが徹底的に語ります!!


▲△▽▼


マルクス経済学・共産主義
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14037616


共産主義のバイブル資本論は読む必要なし!
橋洋一チャンネル 2022/02/26
https://www.youtube.com/watch?v=b9XDWhgHgiw&t=1s

どうして左の人は共産主義に惹かれるか?の質問を一刀両断


共産主義国家の限界 中国崩壊の可能性と隠れ共産主義者
橋洋一チャンネル 2021/01/08
https://www.youtube.com/watch?v=mkh5l7D40aY

橋洋一「素朴な疑問」に答えるチャンネル
共産主義と資本主義の違いと共産主義の限界について解説
中国崩壊の可能性から民営化反対論者まで明らかにします


文化芸術系に左翼が多いのは理論がないから
橋洋一チャンネル 2021/07/17
https://www.youtube.com/watch?v=pwh4_leFG-M

芸術家や文化系の人に左翼的な人が多い理由を解説
共産主義の悲しい現実が


▲△▽▼


【山崎行太郎ch】『ネット右翼にもわかるマルクス主義入門』
森哲子事務所 2023/05/14
https://www.youtube.com/watch?v=dR1z0AI1-Ms

【山崎行太郎ch】マルクスの『ドイツ・イデオロギー』について。ネット右翼にもわかるマルクス主義入門。(2)
森哲子事務所 2023/05/21
https://www.youtube.com/watch?v=dM8irDjOaqc

【山崎行太郎ch】《疎外論》から《物象化論》へ。…ネット右翼にもわかるマルクス主義入門(3)。
森哲子事務所 2023/06/04
https://www.youtube.com/watch?v=OoVmmL_t1i8

【山崎行太郎ch】宇野弘蔵の《労働力の商品化 》について・・・《 ネット右翼 にもわかるマルクス主義入門(4)》
森哲子事務所 2023/06/14
https://www.youtube.com/watch?v=SSEoN6S29_s

【山崎行太郎ch】柄谷行人の『価値形態論』について・・・《 ネット右翼にもわかるマルクス主義入門(5)》
森哲子事務所 2023/06/21
https://www.youtube.com/watch?v=SCEA6xkhYEc


【山崎行太郎チャンネル】都知事選と共産党とマルクス主義。
森哲子事務所 2024/07/16
https://www.youtube.com/watch?v=OxSp62E9FjM


【山崎行太郎チャンネル】マルクス主義の二大潮流ー講座派と労農派について。
森哲子事務所 2024/07/04
https://www.youtube.com/watch?v=dfrVyf5B1mE


【山崎行太郎チャンネル】《宇野弘蔵とマルクス主義》
森哲子事務所 2024/04/24
https://www.youtube.com/watch?v=zS1T7iSrFlI

『柄谷行人の上部構造と下部構造について《柄谷行人の新作・力と交換様式の序論を読む。》』
森哲子事務所 2022/10/30
https://www.youtube.com/watch?v=J99fAF2Vdgw
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1081.html#c14

[近代史3] 外国人が増えると嬉しいか? _ 外人観光客誘致は日本を貧しくしている 中川隆
30. 中川隆[-8794] koaQ7Jey 2024年10月20日 18:33:41 : OKkbvBBDLY : R2lqdGtJNktUUlU=[3]
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輸出大国は必ず衰退する 外貨をため込むが自国の発展に使われない
2024.10.20
https://www.thutmosev.com/archives/81008057.html

自動車を輸出しても貰ったドルは外国で使われるので日本人には何の恩恵もない

exports1
画像引用:http://asiabizz.com/wp-content/uploads/2014/04/exports1.jpg
輸出大国は全然よくない

20世紀の日本は輸出大国と呼ばれていて、戦前戦後を通じて国内で生産した製品を外国に輸出して外貨を稼ぐという経済でした

だがよくよく考えてみるとこれはおかしな話で、輸出の対価として貰えるのはドルという紙切れに過ぎず汗水流して受け取るのはトイレットペーパーと同じ紙なのです

昔は金本位制でドルと金を交換してもらえたのだが、今の国際通貨はは印刷すらしていない「電子マネー」のようなものに過ぎません

自動車とか工作機械を輸出して得られるのは電子マネーに過ぎないドルなので、このままでは日本の大損になってしまいます

輸出した国は受け取ったドルを使って自国に必要な製品や資源や技術などを買い、輸入することで初めて利益を得ています

自動車1台を輸出して2万ドルのドルを貰ってもその段階では日本の損で、受け取った2万ドルで食料とか原油を輸入して初めて儲かります

すると輸出とは外貨を貰う事では無くて、自国で生産した物を他国で生産したもの(やサービス)と交換する行為なのだと言えます

鉄鉱石などの資源を自動車に加工して輸出すると何百倍もの付加価値が産まれるので、受け取ったドルでもっと有利な輸入ができます

輸出国は交換して輸入する事で利益を得ているので、輸出だけして膨大な貿易黒字をため込むのはあまり意味がありません

日本の貿易と貿易外収支を合わせた経常黒字は年間約20兆円で、言い換えると毎年20兆円のお金が国内で利用されず余っていることになります

この20兆円は外国で再投資されてトヨタや日産の工場を建設したりしているが、とりあえず日本国内で日本人の役には立っていません

貿易黒字や経常黒字をいくら増やして喜んでいても、輸入することで使わなければ日本人を奴隷として働かせてお金を捨てているようなものです

黒字をため込んでも豊かにならない
日本のように膨大な貿易黒字や経常黒字をため込んでいる国は、自国の労働力で他国に無料奉仕しているようなものなのです

日本が安い価格でアメリカに輸出しているのは日本人が低賃金でアメリカに奉仕しているようなもので、低賃金労働者を使うアメリカに利益をもたらしている

そしてこれが観光産業の大問題でもあり、外国人観光が多い国は自国の労働力で外国人に低賃金サービスを提供しています

日本が外貨不足で苦しんでいる発展途上国なら、観光で外貨を稼ぐ必要があるが日本は年20兆円も「外貨が余っている」情況です

コロナ前に外国人観光客は日本で年6兆円ほど消費したそうですが、経常黒字としてため込み何にも活用されないのでgdpは増えませんでした

日本の外貨準備は1.3兆ドルで対外資産は1000兆円超、対外純資産は340兆円に達し、これだけの金が日本国内で活用されず国外に流出しています

外国人観光を1億人に増やしてもっと黒字を増やしてもドルのまま外国で運用されるだけで、日本は何も利益を得る事はできません

輸出して外貨を稼いだら、外貨で何かを購入して輸入する事で日本の資産が増えるが、ドルを持っていても何も得られません

輸出でため込んだドルが余って仕方がないので、政府は毎年アフリカや新興国に莫大な経済支援をしているが日本人は1円も貰えません

ドルが余っているなら何か輸入して国内で活用するべきだが、それもしないので経常黒字分の20兆円を捨てているのと同じになっている

日本の経済専門家は「貿易黒字が増えたから日本が儲かった」「赤字になったから損をした」のように幼稚な考えしかしていない

そうではなく年間何十兆円黒字でも、受け取ったドルを活用しなかったらその黒字を捨てているのです

発展途上国のうちは輸入したいものがたくさんあるが、先進国になってしまうと受け取った外貨が余るようになる

今の日本や中国がそれで、外貨が余っているのに貿易黒字を増やしても有効に使われないのでそれ以上発展しない
https://www.thutmosev.com/archives/81008057.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/185.html#c30

[近代史4] 世界最大の対外純資産に惑わされるな!国が強くならないデフレ日本の経常収支サイクル 中川隆
23. 中川隆[-8793] koaQ7Jey 2024年10月20日 18:37:58 : OKkbvBBDLY : R2lqdGtJNktUUlU=[4]
<■64行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
輸出大国は必ず衰退する 外貨をため込むが自国の発展に使われない
2024.10.20
https://www.thutmosev.com/archives/81008057.html

自動車を輸出しても貰ったドルは外国で使われるので日本人には何の恩恵もない

exports1
画像引用:http://asiabizz.com/wp-content/uploads/2014/04/exports1.jpg
輸出大国は全然よくない

20世紀の日本は輸出大国と呼ばれていて、戦前戦後を通じて国内で生産した製品を外国に輸出して外貨を稼ぐという経済でした

だがよくよく考えてみるとこれはおかしな話で、輸出の対価として貰えるのはドルという紙切れに過ぎず汗水流して受け取るのはトイレットペーパーと同じ紙なのです

昔は金本位制でドルと金を交換してもらえたのだが、今の国際通貨はは印刷すらしていない「電子マネー」のようなものに過ぎません

自動車とか工作機械を輸出して得られるのは電子マネーに過ぎないドルなので、このままでは日本の大損になってしまいます

輸出した国は受け取ったドルを使って自国に必要な製品や資源や技術などを買い、輸入することで初めて利益を得ています

自動車1台を輸出して2万ドルのドルを貰ってもその段階では日本の損で、受け取った2万ドルで食料とか原油を輸入して初めて儲かります

すると輸出とは外貨を貰う事では無くて、自国で生産した物を他国で生産したもの(やサービス)と交換する行為なのだと言えます

鉄鉱石などの資源を自動車に加工して輸出すると何百倍もの付加価値が産まれるので、受け取ったドルでもっと有利な輸入ができます

輸出国は交換して輸入する事で利益を得ているので、輸出だけして膨大な貿易黒字をため込むのはあまり意味がありません

日本の貿易と貿易外収支を合わせた経常黒字は年間約20兆円で、言い換えると毎年20兆円のお金が国内で利用されず余っていることになります

この20兆円は外国で再投資されてトヨタや日産の工場を建設したりしているが、とりあえず日本国内で日本人の役には立っていません

貿易黒字や経常黒字をいくら増やして喜んでいても、輸入することで使わなければ日本人を奴隷として働かせてお金を捨てているようなものです

黒字をため込んでも豊かにならない
日本のように膨大な貿易黒字や経常黒字をため込んでいる国は、自国の労働力で他国に無料奉仕しているようなものなのです

日本が安い価格でアメリカに輸出しているのは日本人が低賃金でアメリカに奉仕しているようなもので、低賃金労働者を使うアメリカに利益をもたらしている

そしてこれが観光産業の大問題でもあり、外国人観光が多い国は自国の労働力で外国人に低賃金サービスを提供しています

日本が外貨不足で苦しんでいる発展途上国なら、観光で外貨を稼ぐ必要があるが日本は年20兆円も「外貨が余っている」情況です

コロナ前に外国人観光客は日本で年6兆円ほど消費したそうですが、経常黒字としてため込み何にも活用されないのでgdpは増えませんでした

日本の外貨準備は1.3兆ドルで対外資産は1000兆円超、対外純資産は340兆円に達し、これだけの金が日本国内で活用されず国外に流出しています

外国人観光を1億人に増やしてもっと黒字を増やしてもドルのまま外国で運用されるだけで、日本は何も利益を得る事はできません

輸出して外貨を稼いだら、外貨で何かを購入して輸入する事で日本の資産が増えるが、ドルを持っていても何も得られません

輸出でため込んだドルが余って仕方がないので、政府は毎年アフリカや新興国に莫大な経済支援をしているが日本人は1円も貰えません

ドルが余っているなら何か輸入して国内で活用するべきだが、それもしないので経常黒字分の20兆円を捨てているのと同じになっている

日本の経済専門家は「貿易黒字が増えたから日本が儲かった」「赤字になったから損をした」のように幼稚な考えしかしていない

そうではなく年間何十兆円黒字でも、受け取ったドルを活用しなかったらその黒字を捨てているのです

発展途上国のうちは輸入したいものがたくさんあるが、先進国になってしまうと受け取った外貨が余るようになる

今の日本や中国がそれで、外貨が余っているのに貿易黒字を増やしても有効に使われないのでそれ以上発展しない
https://www.thutmosev.com/archives/81008057.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/989.html#c23

[番外地12] プラスチックや缶詰の内側のコーティングは体に有害だと証明されています。
プラスチックや缶詰の内側のコーティングは体に有害だと証明されています。
プラスチックの材料や添加剤として使われるBPA(ビスフェノールA)。環境ホルモン問題のきっかけになった化学物質です。BPAはポリカボネートやエポキシ樹脂の原料として使用されるほか、プラスチックの安定剤などの添加剤として使用されます。BPAは、様々な研究によって健康上の問題が指摘されている工業用の化学物質です。
プラスチックの食品パッケージや飲料缶の内側コーティング、缶詰の内側のコーティング、エポキシ塗料などに使われています。欧米では”BPA-free(EPAフリー)”と表示された商品をよく見かけます。なぜなら、実際に気にしている人が多いからです。

BPAの毒性については色々と議論されていますが、いくつかの研究では避けるべき説得力ある報告が出ています。

例えば、2015年の研究によると、BPAとホルモンのかく乱には関係性があることが報告されており、具体的には内分泌疾患や不妊症、男性の精子の減少、さらには乳がんや前立腺がんにつながる可能性が示唆されています(Konieczna et al. 2015)。いわゆる環境ホルモンです。

別の研究では、BPAは体の代謝機能を混乱させ、肥満や糖尿病、さらには心血管疾患を引き起こす可能性があると報告されています(Fenichel et al. 2013)。

FDA(アメリカの食品医薬品局)はBPAを含んだ製品への偏見をなくしていこうとしていますが、国立衛生研究所(NIEHS)では、プラスチックに含まれるBPAやその他の化学物質が、人間の健康に長期に渡って悪影響を及ぼすことを示す多くの研究報告を行っています。

BPAはどうやって体に入る?
NIEHSによると、BPAが人の体に入る最大の要因は「食事」であるといいます。

食品の包装や飲料ボトルに含まれる化学物質は、熱や浸み出しによって食品に移行していきます。

BPAが含まれる樹脂は、古くなったり、温められたり、凍らせたり、洗剤で洗ったり、油性や酸性の食品や液体に触れることにより、より多くのBPAを浸出させると言われています。

BPAの浸出は油性や酸性である缶詰の食品で特に気を付けなければいけません。

それを食べたり飲んだりすることで消化とともに体内にBPAが運ばれ、ホルモンや代謝に影響し始めます。

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が行なった研究によると、6歳以上を対象に調査した2,517人のうち実に93%の人から検出可能レベルのBPAが確認されました(Calafat et al. 2008)。

また、母乳中にも検出されていることから、妊娠中だけでなく出生後も胎児に間接的な影響が及ぶことがわかっています。

また少量のBPAであっても乳がんにかかるリスクが高まることがわかっています(Wang et al. 2017)。そして他にも多くの悪影響があることから、できる限りBPAに触れないように気を付けることをお勧めします。
https://lessplasticlife.com/plastics/health_impact/how-to-avoid-bpa/
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/249.html
[番外地12] 日経1600円安 石破さん=最後の愛国政権 田中角栄の弟子 中川隆
15. 中川隆[-8792] koaQ7Jey 2024年10月21日 02:11:34 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[1]
<■123行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
保守・右翼は日本経済を滅茶苦茶にした新自由主義者・グローバリストの安倍晋三を礼賛して、石破茂を必死に貶めていますが、石破茂は田中角栄の愛弟子で愛国者・反新自由主義者・反グローバリストです。
石破茂の様な内需主導経済を目指す愛国者は輸出業界と多国籍企業から憎まれ、徹底的に叩かれます:
新自由主義者・グローバリスト・輸出産業は 金利を下げたがる、円安にしたがるので日経平均は暴騰します
反新自由主義者・反グローバリスト・内需産業は 金利を上げたがる、円高にしたがるので日経平均は暴落します

田中角栄の愛弟子 石破茂、愛国の志士 石破茂の政策
・法人税を上げ、株式譲渡益税・株式配当への課税を増やし、階級ができない社会にする。
・賃金を適正化し、低所得者や子育て世代への支援で国内消費を喚起。
・輸出重視を止めて内需主導経済にする。
・東京一極集中から地域分散化を進め、地方の農林水産業、建設業、観光・サービス業を振興する。
・教育を無償化し教育格差を是正。
・欧米製薬企業からの高額医薬品の輸入を抑制し、日本企業のワクチンや治療薬の開発力を強化。
・日米地位協定を改定し、自衛隊が米軍の代わりに中国軍と戦うのを止める。

日経1600円安 石破さん=最後の愛国政権 田中角栄の弟子

今回の暴落の理由。石破ショックなどとトレンドに上がってますたね。
石破さんは完全にこっち側の人です。
反グローバリストですね。

株価が上がる=グローバリスト
株価が下がる=反グローバリスト

わかりやすいですよね。

以下の動画で、ひろゆきの質問に

非正規労働者が4割いて、所得が6割になって
どうやって子供作れるの?

非正規労働をなくせ、派遣会社をぶっ潰せと答えてます。

この人は完全庶民側、愛国者ですね。

石破さんが総理になれない理由
自民党ぶっ潰して欲しい
https://twitter.com/nohandhuman/status/1826260619001286730


まぁ、石破さんは田中角栄さんの最後の弟子だからですね。


角栄さんは、ロッキードでやられてしまった。

そして娘の田中真紀子さんも、目立ってくるとすぐ潰される。
最近も自宅を放火されるなどして、ずっと狙われてる。

自民党にも昔は、中川昭一さん、橋本龍太郎さん、竹下さんなど愛国者はいた。

でも、暗殺されたり脅されたりで、今は売国政権になってしまった。

ずっと自民党の副総裁になってる麻生さんなんてお爺さんが吉田茂さん。
イエズス会ですからね。

小泉、竹中時代から、完全グローバリストが実験を握ってる。

でも、それが覆された。
そりゃ麻生さんが固まるのも分かる。


石破さんはこんなことを言ってます。


・一部の超金持ちから税金をいただく金融所得課税を実現。

・在日米軍基地を日米で共同利用し、アメリカにも自衛隊を駐留させる←日米安保がほぼ完全に同等な関係となる。

・「防災省」が新設され災害対応がより迅速かつ丁寧なものに。

・アジア版NATOで大東亜共栄圏復活へ

普通に反グローバリスト政権なのが分かる。

日本独立を目指してるのです。

これはネットに載ってた、石破さんの裏切りの歴史だそうです。

自民党内の色んな派閥に属して、裏切り続けてる。
だから煙たがられてた。

でも、これは普通に庶民の側を向いてたからですね。


まぁ、石破さんには頑張ってもらいたいですが。

ワタスの見たところ。

残念ながらお決まりの法則がある。
愛国者はすぐ潰される法則。

石破さんの政権は、最後の愛国者政権。
いよいよ来年に向けドラマが始まった。
https://golden-tamatama.com/blog-entry-ishiba-last-patriot.html

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本多勝一 そして我が祖国・日本 第四部 田中角栄を圧勝させた側の心理と論理

新潟県の豪雪地帯、農民詩人岡部清さんの詩を紹介しながら、そこに生きる人々の生活の困難を提示し、 ロッキード疑獄後の選挙で田中角栄を圧勝させた側の論理と心理を解説。
1974年〜1976年取材。

本多勝一のロッキード疑獄で保釈中の選挙を新潟三区の山村で取材したレポート「田中角栄を圧勝させた側の心理と論理」を紹介したい。これは、素晴らしい傑作ルポだ。

 当時は、大都会を中心とした世論では、「田中を当選させたら新潟第三区住民の恥」と言われていた。しかし、それは、本当に「恥」なのか。それは、都市部や革新・エリートの持つ傲慢ではないのか、というのがこのルポの主題だ。
 本多は、田中を十七万票で当選させた新潟三区の中でも、特に「豪雪」と「過疎」に強く苦しめられ、「出稼ぎ地帯」、「嫁不足地帯」、「自殺地帯」である山村部のうち、北魚沼群守門町の二分という地域を取材した。

 本多は、自殺率の高さや雪による苦しみ、出稼ぎの必要などを村人の発言を紹介しながら叙述し、田中角栄の圧勝を次のように結論する。

「角栄」を圧勝させたもの。それはもはや政党レベルや汚職次元の問題ではなかった。明治以来の「東京政権」下にあって、「陽の当らない場所」でありつづけ、戦後さらに「高度成長」の犠牲にされてきた地方の、中央に対するイナカ、「表」にたいする「裏」、都市的・秀才的・エリート的な「陽のあたらない場所」の怒りと痛み・恨み。それを「田中」という現象に託して反撃に出たのが、こんどの「十七万票」だともいえよう。「田中」以外に、だれにこの反撃を託すことができようか。具体的に、第三区のだれが、かれらの怒りと恨みを実際に行動であらわしてくれる可能性があるだろうか

 もちろん、本多は、田中を含む自民党政権が地域格差を作って来たのだから、田中のやっている事はマッチポンプじゃないか、あるいは、田中の行う「日本列島改造」という公共事業による再分配政策ももたらすのは結局のところ「大企業の繁栄」と「人間破壊」・「文化破壊」ではないのかという指摘も忘れていない。


当時の自分は、すべての面で東京のような都会が素晴らしく思われ、反面自分の育った田舎を見下し卑下していました。前年には、新潟県出身の田中角栄元首相が東京地裁で、収賄罪の罪で懲役4年の実刑判決。それにもかかわらず、その年の冬の総選挙では22万票という過去最高の得票を得て当選。東京でタクシーに乗り、新潟県人だということを告げると、運転手が顔をしかめる、そんな時代でした。

 『そして我が・・・』に収録された「田中角栄を圧勝させた側の心理と論理」は、どうして犯罪者である田中が22万票を得たかということの理由や背景を民衆の視点で描いたものでした。

 雪深い新潟では、昔、冬になれば男はみんな都会に出稼ぎに行っていた、それを公共工事で仕事を作り出し、出稼ぎに行かなくても済むようにさせたことが田中の最大の功績だった、じぶんたちの暮らしを楽にしてくれた「角さん」が刑事責任を追及されて困っている、自分たちの恩人「角さん」を今助けないんでどうするんだ?そういう気持ちが過去最高得票をつくりだした、と本多は書く。その一方で批判的な言葉も忘れていない。都会と地方との格差をつくり、出稼ぎをさせてきたのはほかならぬ自民党政治だった。田中のしていることはマッチポンプでもあることを住民はまだ見抜けていない。おおよそこんな論調だったと思うんです。

 田中角栄を代表として送り出す住民に対してあたかたかな感情を持ちつつも、その背景に深く切り込む冷静な視点は忘れない、そういう姿勢に凄く感動しました。モノゴトの見方を教えてもらったんだと思います。

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金融緩和・財政出動で GDP を増やしても労働者が搾取されて資本家の資本が増えるだけ:

経済学者・水野和夫氏出演! 「世界経済・ニッポン経済の行方と資本主義の現在」(2023年4月6日放送)
エアレボリューション ゲスト:水野和夫、出演:島田雅彦・白井聡、
https://www.youtube.com/watch?v=7sDwOpxJ4V0

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw

【山崎行太郎チャンネル】京大教授・藤井聡は信用できるか。
https://www.youtube.com/watch?v=eqYgx-5snW0

『藤井聡よ。お前も、ただのネットウヨのアフォだったのか。』山崎行太郎チャンネル・2021年9月18日
https://www.youtube.com/watch?v=YffIrlWT9pM
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/223.html#c15

[番外地12] 日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当時のカネで500万円を手渡したと伝えられる。
山下太郎、田中清玄…。かつて日本から実力者たちが何人もアラブ世界に飛び、交流を高めわが国の政治経済に貢献した。日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当時のカネで500万円を手渡したと伝えられる。

よど号リバプールZ48という感じであの時も北朝鮮だダッカだテルアビブだと子供ながらにハラハラさせられたが
重信房子がばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
不自然でこの親子もなんちゃって一座の団員でスーチー型やダライラマ型という感じがする


ang********さん 2009/6/22 07:16:49
重信房子ってのは、戦前の大物≪右翼≫の娘だよ。

父親(重信末夫)は鹿児島県出身であり、戦前の右翼の血盟団のメンバーであり、四元義隆とは同郷の同志である。

要するに≪反体制がかっこいい≫というレベルの遺伝子の持ち主。
思想・信条は関係ない。

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月7日
@mayshigenobu @cinematoday
重信末夫は、四元義隆を通じて佐々弘雄と友人関係にあった。
つまり重信房子は佐々淳行と昔から知り合いだった。

連合赤軍のテロ事件は、警視庁や日本政府と組んだ茶番だった。
オメ-ラのやり方は、昔からキッタネーなぁ...?

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月9日
@cinematoday @mayshigenobu
ハマスは、パレスチナをイスラエルが攻撃する口実作りの為に、被害が最小限のテロを行っている。

ハマスは実はモサドが作り、支援している似非テロ組織。
その実体は日本の連合赤軍にそっくり。
https://twitter.com/mayshigenobu/status/486330664204001280

▲△▽▼

2018年3月31日
 あの安保闘争では、デモを指導していた全学連の上層部が、右翼の田中清玄やCIAから資金援助を受けていた。そして、彼らは後に米国に留学し、中曽根康弘の手先として自民党の御用学者となった(西部邁、香山健一、佐藤誠三郎など)。安保闘争はデモを指導していた学生がCIAに取り込まれ、ガス抜きに利用された(当時の岸信介首相は、CIA工作員)。

 学生運動や極左運動では、凄惨なリンチやテロが相次いだ。だが当時の極左指導者も、裏では公安とツーカーだった。よど号事件では、犯人が北朝鮮(旧日本軍の残地諜者が建国した国)に亡命し、人質の一人が日野原重明(笹川人脈)だった(聖路加国際病院は戦時中は空襲に遭わなかったし、地下鉄サリン事件では被害者の搬送先となった)。

重信房子は、父・重信末夫が右翼の大物で、四本義隆や佐々弘雄(佐々淳行の父)とつながりがあった。当時、数々の極左テロ事件の鎮圧を指導したのが佐々淳行と後藤田正晴だ(佐々と後藤田は、後に中曽根首相の側近となった)。冷戦期のグラディオ作戦の日本版が、日本の極左テロ事件だ(西欧で起きた数々の極左テロは、実は民衆の世論を反共へ誘導するためNATOが仕組んだもの、というのがグラディオ作戦)。

 オウム事件では、オウムは裏で統一教会や北朝鮮と関わりがあったが、当然、CIAの関与もあったはずだ(オウムが撒いたとされるサリンは、米軍製のサリンとなぜか成分が同じだ)。麻原は拘置所で薬漬けにされ、口封じされた。

 安保闘争も、学生運動や極左テロも、オウム事件も、裏では支配層が巧妙に運動や組織をコントロールしていた。そして、これらの政治的事件の顛末は、日本人に「政治には無関心でいるのが無難」という意識を植えつける、悪影響をもたらした(それが、属国日本の支配層=米国の手先の狙いだったのだから)。
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/250.html
[番外地12] 日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当… 中川隆
1. 中川隆[-8791] koaQ7Jey 2024年10月21日 02:57:20 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[2]
<■92行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
山下太郎、田中清玄…。かつて日本から実力者たちが何人もアラブ世界に飛び、交流を高めわが国の政治経済に貢献した。日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当時のカネで500万円を手渡したと伝えられる。

よど号リバプールZ48という感じであの時も北朝鮮だダッカだテルアビブだと子供ながらにハラハラさせられたが
重信房子がばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
不自然でこの親子もなんちゃって一座の団員でスーチー型やダライラマ型という感じがする


ang********さん 2009/6/22 07:16:49
重信房子ってのは、戦前の大物≪右翼≫の娘だよ。

父親(重信末夫)は鹿児島県出身であり、戦前の右翼の血盟団のメンバーであり、四元義隆とは同郷の同志である。

要するに≪反体制がかっこいい≫というレベルの遺伝子の持ち主。
思想・信条は関係ない。

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月7日
@mayshigenobu @cinematoday
重信末夫は、四元義隆を通じて佐々弘雄と友人関係にあった。
つまり重信房子は佐々淳行と昔から知り合いだった。

連合赤軍のテロ事件は、警視庁や日本政府と組んだ茶番だった。
オメ-ラのやり方は、昔からキッタネーなぁ...?

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月9日
@cinematoday @mayshigenobu
ハマスは、パレスチナをイスラエルが攻撃する口実作りの為に、被害が最小限のテロを行っている。

ハマスは実はモサドが作り、支援している似非テロ組織。
その実体は日本の連合赤軍にそっくり。
https://twitter.com/mayshigenobu/status/486330664204001280

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2018年3月31日
 あの安保闘争では、デモを指導していた全学連の上層部が、右翼の田中清玄やCIAから資金援助を受けていた。そして、彼らは後に米国に留学し、中曽根康弘の手先として自民党の御用学者となった(西部邁、香山健一、佐藤誠三郎など)。安保闘争はデモを指導していた学生がCIAに取り込まれ、ガス抜きに利用された(当時の岸信介首相は、CIA工作員)。

 学生運動や極左運動では、凄惨なリンチやテロが相次いだ。だが当時の極左指導者も、裏では公安とツーカーだった。よど号事件では、犯人が北朝鮮(旧日本軍の残地諜者が建国した国)に亡命し、人質の一人が日野原重明(笹川人脈)だった(聖路加国際病院は戦時中は空襲に遭わなかったし、地下鉄サリン事件では被害者の搬送先となった)。

重信房子は、父・重信末夫が右翼の大物で、四本義隆や佐々弘雄(佐々淳行の父)とつながりがあった。当時、数々の極左テロ事件の鎮圧を指導したのが佐々淳行と後藤田正晴だ(佐々と後藤田は、後に中曽根首相の側近となった)。冷戦期のグラディオ作戦の日本版が、日本の極左テロ事件だ(西欧で起きた数々の極左テロは、実は民衆の世論を反共へ誘導するためNATOが仕組んだもの、というのがグラディオ作戦)。

 オウム事件では、オウムは裏で統一教会や北朝鮮と関わりがあったが、当然、CIAの関与もあったはずだ(オウムが撒いたとされるサリンは、米軍製のサリンとなぜか成分が同じだ)。麻原は拘置所で薬漬けにされ、口封じされた。

 安保闘争も、学生運動や極左テロも、オウム事件も、裏では支配層が巧妙に運動や組織をコントロールしていた。そして、これらの政治的事件の顛末は、日本人に「政治には無関心でいるのが無難」という意識を植えつける、悪影響をもたらした(それが、属国日本の支配層=米国の手先の狙いだったのだから)。


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『未来の見えるテレビ』2011/05/23
日本の公安警察と極左団体は裏で同盟関係を結んでいる

日本の街宣右翼と極左集団が裏で繋がっているという事実も大事ですが、もっと大事なのは、日本の公安警察と極左団体が裏で同盟関係を結んでいる、という事実です。

公安警察の大首領である佐々淳行のお父様の佐々弘雄は、 近衛文麿(内閣総理大臣)内閣のブレーンである『朝食会(実質はゾルゲ諜報団の下部組織)』に所属していましたが、その縁もあってか、近衛文麿の首相秘書・書生を務めていた大物右翼の四元義隆とは、共に近衛文麿を支えた同志であったことから、深い仲の友達だったそうです。

四元義隆は、極右団体『血盟団』と右翼団体『金鶏学院』に所属していましたが、四元義隆とは同郷の同志で『血盟団』(『金鶏学院』だったという説も有り)のメンバーだった男に、重信末夫という人物がいますが、重信末夫の娘は、極左集団
『赤軍派』から、極左団体『日本赤軍』の女首領になった重信房子です。


重信房子が所属していた『赤軍派』が、『革命左派』と合同して生まれた極左団体が、佐々淳行が捜査を指揮した『あさま山荘事件』を引き起こした『連合赤軍』です。

『あさま山荘事件』の最大の問題点は、佐々淳行の父親と重信房子の父親が、四元義隆を通してお仲間だった可能性が極めて高いということです。

このことからも、『あさま山荘事件』は、『9.11』と同じ、警察による内部犯行であった疑いすら見えてきます。


重信房子は佐々淳行の妹分だったのではないか?


さらに、佐々淳行の義父(妻の朝香幸子の父親)の朝香三郎は、水俣病加害企業チッソの全身である日本窒素肥料、朝鮮窒素肥料の大幹部でしたが、水俣病裁判があったのは、1970年代の真っ最中なのですが、佐々淳行が名を馳せた左翼ゲリラによるテロ事件の『東大安田講堂事件』は、1969年1月に勃発し、佐々淳行がさらに名を馳せた左翼ゲリラによるテロ事件の『あさま山荘事件』は、1972年2月に勃発しています。

少なくとも、左翼ゲリラによるテロ事件が起こったことによって、世間の注目が水俣病裁判から、左翼ゲリラによるテロ事件に移ったことで、日本窒素肥料と、その系列企業は大喜びだったはずです。

そして、最大の問題点は、朝香三郎が大幹部を務めた水俣病加害企業チッソの全身の日本窒素肥料は、 昔、朝鮮窒素肥料という子会社を構え、朝鮮半島の咸鏡南道興南(現在の北朝鮮の咸興市)に工場を持ち、そこで、核実験を行い、その核技術が、第2次世界大戦の後になると、金親子 (金日成・金正日)の手に渡ったという恐怖と、朝鮮窒素肥料に、若かりし日の文鮮明が働いていたという恐怖です。

文鮮明が、朝鮮窒素肥料の『興南工場』の跡地で、朝鮮窒素肥料の社員とその家族を洗脳していったことは、まず、間違いないでしょう。

水俣病加害企業チッソ=『統一教会』
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/250.html#c1

[番外地12] プラスチックや缶詰の内側のコーティングは体に有害だと証明されています。 中川隆
1. 中川隆[-8790] koaQ7Jey 2024年10月21日 03:12:54 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[3]
<■57行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
プラスチックや缶詰の内側のコーティングは体に有害だと証明されています。
プラスチックの材料や添加剤として使われるBPA(ビスフェノールA)。環境ホルモン問題のきっかけになった化学物質です。BPAはポリカボネートやエポキシ樹脂の原料として使用されるほか、プラスチックの安定剤などの添加剤として使用されます。BPAは、様々な研究によって健康上の問題が指摘されている工業用の化学物質です。
プラスチックの食品パッケージや飲料缶の内側コーティング、缶詰の内側のコーティング、エポキシ塗料などに使われています。欧米では”BPA-free(EPAフリー)”と表示された商品をよく見かけます。なぜなら、実際に気にしている人が多いからです。

BPAの毒性については色々と議論されていますが、いくつかの研究では避けるべき説得力ある報告が出ています。

例えば、2015年の研究によると、BPAとホルモンのかく乱には関係性があることが報告されており、具体的には内分泌疾患や不妊症、男性の精子の減少、さらには乳がんや前立腺がんにつながる可能性が示唆されています(Konieczna et al. 2015)。いわゆる環境ホルモンです。

別の研究では、BPAは体の代謝機能を混乱させ、肥満や糖尿病、さらには心血管疾患を引き起こす可能性があると報告されています(Fenichel et al. 2013)。

FDA(アメリカの食品医薬品局)はBPAを含んだ製品への偏見をなくしていこうとしていますが、国立衛生研究所(NIEHS)では、プラスチックに含まれるBPAやその他の化学物質が、人間の健康に長期に渡って悪影響を及ぼすことを示す多くの研究報告を行っています。

BPAはどうやって体に入る?
NIEHSによると、BPAが人の体に入る最大の要因は「食事」であるといいます。

食品の包装や飲料ボトルに含まれる化学物質は、熱や浸み出しによって食品に移行していきます。

BPAが含まれる樹脂は、古くなったり、温められたり、凍らせたり、洗剤で洗ったり、油性や酸性の食品や液体に触れることにより、より多くのBPAを浸出させると言われています。

BPAの浸出は油性や酸性である缶詰の食品で特に気を付けなければいけません。

それを食べたり飲んだりすることで消化とともに体内にBPAが運ばれ、ホルモンや代謝に影響し始めます。

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が行なった研究によると、6歳以上を対象に調査した2,517人のうち実に93%の人から検出可能レベルのBPAが確認されました(Calafat et al. 2008)。

また、母乳中にも検出されていることから、妊娠中だけでなく出生後も胎児に間接的な影響が及ぶことがわかっています。

また少量のBPAであっても乳がんにかかるリスクが高まることがわかっています(Wang et al. 2017)。そして他にも多くの悪影響があることから、できる限りBPAに触れないように気を付けることをお勧めします。
https://lessplasticlife.com/plastics/health_impact/how-to-avoid-bpa/

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牛乳・乳製品は女性ホルモンのエストロゲンを沢山含んでいて危険
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16852453

輸入肉は女性ホルモンのエストロゲンを沢山含んでいて危険
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16852463

大豆・豆腐・豆乳・大豆ミートは女性ホルモンのイソフラボンを沢山含んでいて危険
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16852297

プラスチック容器と缶詰は女性ホルモンのビスフェノールA を沢山含んでいて危険
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16852458
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/249.html#c1

[番外地12] 日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当… 中川隆
2. 中川隆[-8789] koaQ7Jey 2024年10月21日 03:17:13 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[4]
<■105行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
山下太郎、田中清玄…。かつて日本から実力者たちが何人もアラブ世界に飛び、交流を高めわが国の政治経済に貢献した。日本赤軍の重信房子もこうした流れの中でアラブに渡ったものであり、彼女が中東に飛ぶ際に CIA工作員の岸信介(当時首相)は当時のカネで500万円を手渡したと伝えられる。

よど号リバプールZ48という感じであの時も北朝鮮だダッカだテルアビブだと子供ながらにハラハラさせられたが
重信房子がばばあになって帰ってきて娘が平気でテレビに出るとか
不自然でこの親子もなんちゃって一座の団員でスーチー型やダライラマ型という感じがする


ang********さん 2009/6/22 07:16:49
重信房子ってのは、戦前の大物≪右翼≫の娘だよ。

父親(重信末夫)は鹿児島県出身であり、戦前の右翼の血盟団のメンバーであり、四元義隆とは同郷の同志である。

要するに≪反体制がかっこいい≫というレベルの遺伝子の持ち主。
思想・信条は関係ない。

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月7日
@mayshigenobu @cinematoday
重信末夫は、四元義隆を通じて佐々弘雄と友人関係にあった。
つまり重信房子は佐々淳行と昔から知り合いだった。

連合赤軍のテロ事件は、警視庁や日本政府と組んだ茶番だった。
オメ-ラのやり方は、昔からキッタネーなぁ...?

P・グラレム‏ @pinkglalem · 2014年7月9日
@cinematoday @mayshigenobu
ハマスは、パレスチナをイスラエルが攻撃する口実作りの為に、被害が最小限のテロを行っている。

ハマスは実はモサドが作り、支援している似非テロ組織。
その実体は日本の連合赤軍にそっくり。
https://twitter.com/mayshigenobu/status/486330664204001280

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日本赤軍のテルアビブ空港襲撃事件が世界中に大きな衝撃の理由は
イスラエルとパレスチナの紛争に、全く利害関係を持たないはずの日本の極左組織が、命を掛けて参加した理由が分からないことである。

 彼らは宗教的にイスラム教を信奉しているわけでもないし、命をかけるほどの利益があるわけでもない。

従がって、イスラエルの空港に日本赤軍と称する組織が命がけの攻撃をする理由は、西洋人は勿論、中東の人々にも理解できなかった。

何故、日本赤軍は、自分たちの命を犠牲にしてイスラエル空港を攻撃したのか? 

そしてそれに輪を掛けて理解できなかったことは、日本政府がこの襲撃事件に遺憾の意を表明して、犠牲者に100万ドルの賠償金を支払ったことである。
http://www.araki-labo.jp/samayoe017.htm

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2018年3月31日
 あの安保闘争では、デモを指導していた全学連の上層部が、右翼の田中清玄やCIAから資金援助を受けていた。そして、彼らは後に米国に留学し、中曽根康弘の手先として自民党の御用学者となった(西部邁、香山健一、佐藤誠三郎など)。安保闘争はデモを指導していた学生がCIAに取り込まれ、ガス抜きに利用された(当時の岸信介首相は、CIA工作員)。

 学生運動や極左運動では、凄惨なリンチやテロが相次いだ。だが当時の極左指導者も、裏では公安とツーカーだった。よど号事件では、犯人が北朝鮮(旧日本軍の残地諜者が建国した国)に亡命し、人質の一人が日野原重明(笹川人脈)だった(聖路加国際病院は戦時中は空襲に遭わなかったし、地下鉄サリン事件では被害者の搬送先となった)。

重信房子は、父・重信末夫が右翼の大物で、四本義隆や佐々弘雄(佐々淳行の父)とつながりがあった。当時、数々の極左テロ事件の鎮圧を指導したのが佐々淳行と後藤田正晴だ(佐々と後藤田は、後に中曽根首相の側近となった)。冷戦期のグラディオ作戦の日本版が、日本の極左テロ事件だ(西欧で起きた数々の極左テロは、実は民衆の世論を反共へ誘導するためNATOが仕組んだもの、というのがグラディオ作戦)。

 オウム事件では、オウムは裏で統一教会や北朝鮮と関わりがあったが、当然、CIAの関与もあったはずだ(オウムが撒いたとされるサリンは、米軍製のサリンとなぜか成分が同じだ)。麻原は拘置所で薬漬けにされ、口封じされた。

 安保闘争も、学生運動や極左テロも、オウム事件も、裏では支配層が巧妙に運動や組織をコントロールしていた。そして、これらの政治的事件の顛末は、日本人に「政治には無関心でいるのが無難」という意識を植えつける、悪影響をもたらした(それが、属国日本の支配層=米国の手先の狙いだったのだから)。

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『未来の見えるテレビ』2011/05/23
日本の公安警察と極左団体は裏で同盟関係を結んでいる

日本の街宣右翼と極左集団が裏で繋がっているという事実も大事ですが、もっと大事なのは、日本の公安警察と極左団体が裏で同盟関係を結んでいる、という事実です。

公安警察の大首領である佐々淳行のお父様の佐々弘雄は、 近衛文麿(内閣総理大臣)内閣のブレーンである『朝食会(実質はゾルゲ諜報団の下部組織)』に所属していましたが、その縁もあってか、近衛文麿の首相秘書・書生を務めていた大物右翼の四元義隆とは、共に近衛文麿を支えた同志であったことから、深い仲の友達だったそうです。

四元義隆は、極右団体『血盟団』と右翼団体『金鶏学院』に所属していましたが、四元義隆とは同郷の同志で『血盟団』(『金鶏学院』だったという説も有り)のメンバーだった男に、重信末夫という人物がいますが、重信末夫の娘は、極左集団
『赤軍派』から、極左団体『日本赤軍』の女首領になった重信房子です。


重信房子が所属していた『赤軍派』が、『革命左派』と合同して生まれた極左団体が、佐々淳行が捜査を指揮した『あさま山荘事件』を引き起こした『連合赤軍』です。

『あさま山荘事件』の最大の問題点は、佐々淳行の父親と重信房子の父親が、四元義隆を通してお仲間だった可能性が極めて高いということです。

このことからも、『あさま山荘事件』は、『9.11』と同じ、警察による内部犯行であった疑いすら見えてきます。

重信房子は佐々淳行の妹分だったのではないか?

さらに、佐々淳行の義父(妻の朝香幸子の父親)の朝香三郎は、水俣病加害企業チッソの全身である日本窒素肥料、朝鮮窒素肥料の大幹部でしたが、水俣病裁判があったのは、1970年代の真っ最中なのですが、佐々淳行が名を馳せた左翼ゲリラによるテロ事件の『東大安田講堂事件』は、1969年1月に勃発し、佐々淳行がさらに名を馳せた左翼ゲリラによるテロ事件の『あさま山荘事件』は、1972年2月に勃発しています。
少なくとも、左翼ゲリラによるテロ事件が起こったことによって、世間の注目が水俣病裁判から、左翼ゲリラによるテロ事件に移ったことで、日本窒素肥料と、その系列企業は大喜びだったはずです。

そして、最大の問題点は、朝香三郎が大幹部を務めた水俣病加害企業チッソの全身の日本窒素肥料は、 昔、朝鮮窒素肥料という子会社を構え、朝鮮半島の咸鏡南道興南(現在の北朝鮮の咸興市)に工場を持ち、そこで、核実験を行い、その核技術が、第2次世界大戦の後になると、金親子 (金日成・金正日)の手に渡ったという恐怖と、朝鮮窒素肥料に、若かりし日の文鮮明が働いていたという恐怖です。

文鮮明が、朝鮮窒素肥料の『興南工場』の跡地で、朝鮮窒素肥料の社員とその家族を洗脳していったことは、まず、間違いないでしょう。

水俣病加害企業チッソ=『統一教会』
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/250.html#c2

[近代史5] 「ワクチン後遺症」知って 23歳女性、長引く体調不良訴える 中川隆
7. 中川隆[-8788] koaQ7Jey 2024年10月21日 04:30:51 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[5]
<■109行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024.10.18
レプリコン最新 シェディング症状いくつかの報告
https://golden-tamatama.com/blog-entry-rep-some-shedding-report.html
Pocket

さて、今日ワタスの気になったのはこの記事ですた。

ぇえ?
触らない痴漢急増?

匂いを嗅いだり、首筋に息を吹きかけたりするだけなんんだとか。


うーん。

こんなの痴漢とは言えるのか?と思いますたが。

そんなことより、レプリコンでガクブルしてる我々にとって、なんて命知らずなんだ。。

至近距離で他人のにおいを嗅いだりしたらすぐレプっちゃうじゃないか。

どうも、我々だけがガクブルしてるだけで、
世間はレプちゃんのことなどなーんも気にしてないのでは。

そっちの方に驚いたものですた。

さて、10月1日よりレプリコン開始から、18日が経った。

ワタスが人混みに行かないよう気をつけてるからなのか。

今んとこ体感的にはさっぱりなんともないですね。

やはり人口密度 73人はだてじゃない。
健康そのものです。

まぁ、しかし、まだ接種が本格化するのはこれからなんでしょう。

以下のフジテレビの報道では、レプリコン予約が増えて大人気と言ってます。

このようにレプリコン希望者は増えてる。


でも、1瓶で16人分使い切らなきゃならないので、接種のタイミングが難しい。


なので予約が溜まってから開始で、今月末のスタートのようですた。


まぁ、既に開始してるのは老人ホームとか大勢いるとこですね。
他はこれからスタートってところでしょうか。

そんな中。

ワタスのところにはいくつか、レプリコンのシェディングにかかったとの情報が来てます。

以下はコンビニ店員の方からですた。

以前のと違うのは何度もくる。臭気がない。

ところのようです。

この方は、その後、必死に解毒して回復したと言ってます。

いつもと違って何だか今日は元気ないなぁと思ったおじさん?おじいさん?を接客したら、

その日の5時間後?くらいから何やら頭痛と発熱感がありまして・・・

それが2日で収まったかな?と思ったらそこから昨日まで3日くらい胸痛が続きまして、
今日は完全復活しました・・・と思ってます

かかってみた感想としては、、、シェディング効果の強化版だなぁという感じです

以前感じたような臭気?は一切感じなかったです・・・・
他の化学的な薬品と勘違いしていたのかもですね・・・

効果範囲は広いと思いましたね・・・
その方はマスクなしの方でした・・・

レプリコンにやられたな?と感じてからは、コロナに3度感染した事がある私ですので、
比較的対処は早かったかなと思います

まずは換気は大切です
換気しないと同じウィルスに何度もやられます

あとは玉さんが推薦されていたものを全て試しています
紅麴、ヨウ素、泡おもい石鹸
あとは個人的には緑茶を多飲しました

どれが効いたのか?はたまた効いてないのか?は全く分かりません・・・
全て気休めかも知れないです

コスタイベ・・そんなに強烈なイメージはないです
時間が経てば今までもそうだったように回復する感じがします

ですけど、回復する間も与えてもらえず何度も繰り返し罹患してしまっては、
スパイクたんぱく質に体を内部から破壊されそうな感じがします・・・

何度も転職を試みたんですけど、結局うまくいかず・・・
コンビニの夜勤専属にしてもらおうかな?と思いながらついに罹患してしまいました多分ですけど・・・

どうもシェディング(伝播)を受けて、自分自身が、接種者になることはないようですね。

地底人さんも言ってたのですが、
レプリコンは、シェディングはめっちゃ酷いが、打ってない人が接種者になることはないと言ってますた。

まぁ、今のところ真偽の程は分からないのですが。

以下は、あの胎内記憶のYoutuberさん(のぶみさん)が話してた内容ですた。

レプリコン治験に参加した人の報告です。

以下の人はイベルメクチンで治ったと言ってます。

一緒に住む恋人も倒れた。
そして治験で亡くなったのは5人だけじゃないと言ってます。

(1人目)
私はレプリコンの治験をした者です。
詳しく話すと契約違反になるのですが、 皆さんに知ってほしいと思い送ります。

私も含め仕事がない仲間何人かで受けましたが、1人は倒れて今歩けない状況、私は働けはしますがとにかく病気にかかりやすい状態になりました。

そしてもう1人は亡くなっています。

少量で全く問題がないと言われましたが、1週間苦しみ、もう終わってしまうと思いました。

コロナワクチンより辛かったです。

慌てて断食をしたり、 運動をしたり、イベルメクチンを飲むなど少ない知識で対応しています。
その後、一緒に住む恋人が倒れ同じ症状になりました。

よって、伝播しないというのは嘘です。
打って痛みが少ないっていうのも嘘だと思います。

単純に兵器だと思います。 受けた者からすると絶対にやめてほしい。

イベルメクチンは僕の場合は効きました。
高齢者はかなりの人数が亡くなると思います。

亡くなったのは5人ではないし、死因は違う病気だと言われています。

以下の人は、一緒に住む母親も具合が悪くなったと言ってます。

(2人目)

前に治験を受けた人がいましたが、私も実は受けました。
詳しく話すと違約になるので話せないし、動画には使えないと思います。

前に言っていた人がほぼその通りで、亡くなったのは5人ではないと思います。

関連性は認められなかったと言われたと治験した方に聞きました。

私は初日で「大丈夫、よかった」 と思ったのですが、お風呂に入った時に突然めまいがして、お風呂から布団に行くまで「もう終わった」と思うほど辛かったです。

熱が反応したのでしょうか。
母を呼んで助けられましたが、母も1日置いてから同じように具合が悪くなり、病院に行き検査を受け、風邪の診断になりました。

風邪でこんなに息ができず、心臓がバクバクして疱疹が沢山できて、本当にこれはお年寄りの体力では耐えられない人が多いと思います。

以下では前のと違うのは、繰り返し具合が悪くなることと言ってます。
やはり一緒にいる母親も具合が悪くなったと言ってます。

(3人目)

熊本で治験を受けました。

契約上言えないことがあるので伏せてお願いします。

コロナワクチンを3回してる人のみ可能で、病院に行けば途中経過を聞かれ、1回につき1万円もらえます。

接種は1回だけで、私の場合は接種した後に3回ほど嘔吐、仕事には行けず、その後は大丈夫です。

前のと違うのは繰り返し具合が悪くなること。

一緒に暮らす母親にも同じだるさ、嘔吐、発熱の症状がでました。

私は力仕事をしているので体力にはかなり自信があるのですが、 仮に65歳以上の老人が接種したら、本当に終わるんじゃないかな? と思いました。

信じていただくために書きますが、(クリニック名) で、 1回行く度に1万円もらえ、計5万円いただきました。

という訳で、以上は真偽不明のネットの情報なんですが。

レプリコン打っても死んだ人もいるが、死んでない人もいる。

ただ、シェディングは酷いようだ。
臭気はなく、繰り返し来ることが特徴。

みたいな感じでしょうかね。

まぁ、まだこれからどんどん情報が出てくることでしょう。

今のとこはワタスの場合、シェディングもなんも受けてないし毎日元気にヒャッハーしてます。

あくまでネットの情報ということで載せときますた。

本当にありがとうございますた。
https://golden-tamatama.com/blog-entry-rep-some-shedding-report.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1292.html#c7

[近代史5] 「新型コロナワクチンは人間のすべての免疫能力を破壊して人を死に導く」 中川隆
31. 中川隆[-8787] koaQ7Jey 2024年10月21日 04:31:09 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[6]
<■109行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
2024.10.18
レプリコン最新 シェディング症状いくつかの報告
https://golden-tamatama.com/blog-entry-rep-some-shedding-report.html
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さて、今日ワタスの気になったのはこの記事ですた。

ぇえ?
触らない痴漢急増?

匂いを嗅いだり、首筋に息を吹きかけたりするだけなんんだとか。


うーん。

こんなの痴漢とは言えるのか?と思いますたが。

そんなことより、レプリコンでガクブルしてる我々にとって、なんて命知らずなんだ。。

至近距離で他人のにおいを嗅いだりしたらすぐレプっちゃうじゃないか。

どうも、我々だけがガクブルしてるだけで、
世間はレプちゃんのことなどなーんも気にしてないのでは。

そっちの方に驚いたものですた。

さて、10月1日よりレプリコン開始から、18日が経った。

ワタスが人混みに行かないよう気をつけてるからなのか。

今んとこ体感的にはさっぱりなんともないですね。

やはり人口密度 73人はだてじゃない。
健康そのものです。

まぁ、しかし、まだ接種が本格化するのはこれからなんでしょう。

以下のフジテレビの報道では、レプリコン予約が増えて大人気と言ってます。

このようにレプリコン希望者は増えてる。


でも、1瓶で16人分使い切らなきゃならないので、接種のタイミングが難しい。


なので予約が溜まってから開始で、今月末のスタートのようですた。


まぁ、既に開始してるのは老人ホームとか大勢いるとこですね。
他はこれからスタートってところでしょうか。

そんな中。

ワタスのところにはいくつか、レプリコンのシェディングにかかったとの情報が来てます。

以下はコンビニ店員の方からですた。

以前のと違うのは何度もくる。臭気がない。

ところのようです。

この方は、その後、必死に解毒して回復したと言ってます。

いつもと違って何だか今日は元気ないなぁと思ったおじさん?おじいさん?を接客したら、

その日の5時間後?くらいから何やら頭痛と発熱感がありまして・・・

それが2日で収まったかな?と思ったらそこから昨日まで3日くらい胸痛が続きまして、
今日は完全復活しました・・・と思ってます

かかってみた感想としては、、、シェディング効果の強化版だなぁという感じです

以前感じたような臭気?は一切感じなかったです・・・・
他の化学的な薬品と勘違いしていたのかもですね・・・

効果範囲は広いと思いましたね・・・
その方はマスクなしの方でした・・・

レプリコンにやられたな?と感じてからは、コロナに3度感染した事がある私ですので、
比較的対処は早かったかなと思います

まずは換気は大切です
換気しないと同じウィルスに何度もやられます

あとは玉さんが推薦されていたものを全て試しています
紅麴、ヨウ素、泡おもい石鹸
あとは個人的には緑茶を多飲しました

どれが効いたのか?はたまた効いてないのか?は全く分かりません・・・
全て気休めかも知れないです

コスタイベ・・そんなに強烈なイメージはないです
時間が経てば今までもそうだったように回復する感じがします

ですけど、回復する間も与えてもらえず何度も繰り返し罹患してしまっては、
スパイクたんぱく質に体を内部から破壊されそうな感じがします・・・

何度も転職を試みたんですけど、結局うまくいかず・・・
コンビニの夜勤専属にしてもらおうかな?と思いながらついに罹患してしまいました多分ですけど・・・

どうもシェディング(伝播)を受けて、自分自身が、接種者になることはないようですね。

地底人さんも言ってたのですが、
レプリコンは、シェディングはめっちゃ酷いが、打ってない人が接種者になることはないと言ってますた。

まぁ、今のところ真偽の程は分からないのですが。

以下は、あの胎内記憶のYoutuberさん(のぶみさん)が話してた内容ですた。

レプリコン治験に参加した人の報告です。

以下の人はイベルメクチンで治ったと言ってます。

一緒に住む恋人も倒れた。
そして治験で亡くなったのは5人だけじゃないと言ってます。

(1人目)
私はレプリコンの治験をした者です。
詳しく話すと契約違反になるのですが、 皆さんに知ってほしいと思い送ります。

私も含め仕事がない仲間何人かで受けましたが、1人は倒れて今歩けない状況、私は働けはしますがとにかく病気にかかりやすい状態になりました。

そしてもう1人は亡くなっています。

少量で全く問題がないと言われましたが、1週間苦しみ、もう終わってしまうと思いました。

コロナワクチンより辛かったです。

慌てて断食をしたり、 運動をしたり、イベルメクチンを飲むなど少ない知識で対応しています。
その後、一緒に住む恋人が倒れ同じ症状になりました。

よって、伝播しないというのは嘘です。
打って痛みが少ないっていうのも嘘だと思います。

単純に兵器だと思います。 受けた者からすると絶対にやめてほしい。

イベルメクチンは僕の場合は効きました。
高齢者はかなりの人数が亡くなると思います。

亡くなったのは5人ではないし、死因は違う病気だと言われています。

以下の人は、一緒に住む母親も具合が悪くなったと言ってます。

(2人目)

前に治験を受けた人がいましたが、私も実は受けました。
詳しく話すと違約になるので話せないし、動画には使えないと思います。

前に言っていた人がほぼその通りで、亡くなったのは5人ではないと思います。

関連性は認められなかったと言われたと治験した方に聞きました。

私は初日で「大丈夫、よかった」 と思ったのですが、お風呂に入った時に突然めまいがして、お風呂から布団に行くまで「もう終わった」と思うほど辛かったです。

熱が反応したのでしょうか。
母を呼んで助けられましたが、母も1日置いてから同じように具合が悪くなり、病院に行き検査を受け、風邪の診断になりました。

風邪でこんなに息ができず、心臓がバクバクして疱疹が沢山できて、本当にこれはお年寄りの体力では耐えられない人が多いと思います。

以下では前のと違うのは、繰り返し具合が悪くなることと言ってます。
やはり一緒にいる母親も具合が悪くなったと言ってます。

(3人目)

熊本で治験を受けました。

契約上言えないことがあるので伏せてお願いします。

コロナワクチンを3回してる人のみ可能で、病院に行けば途中経過を聞かれ、1回につき1万円もらえます。

接種は1回だけで、私の場合は接種した後に3回ほど嘔吐、仕事には行けず、その後は大丈夫です。

前のと違うのは繰り返し具合が悪くなること。

一緒に暮らす母親にも同じだるさ、嘔吐、発熱の症状がでました。

私は力仕事をしているので体力にはかなり自信があるのですが、 仮に65歳以上の老人が接種したら、本当に終わるんじゃないかな? と思いました。

信じていただくために書きますが、(クリニック名) で、 1回行く度に1万円もらえ、計5万円いただきました。

という訳で、以上は真偽不明のネットの情報なんですが。

レプリコン打っても死んだ人もいるが、死んでない人もいる。

ただ、シェディングは酷いようだ。
臭気はなく、繰り返し来ることが特徴。

みたいな感じでしょうかね。

まぁ、まだこれからどんどん情報が出てくることでしょう。

今のとこはワタスの場合、シェディングもなんも受けてないし毎日元気にヒャッハーしてます。

あくまでネットの情報ということで載せときますた。

本当にありがとうございますた。
https://golden-tamatama.com/blog-entry-rep-some-shedding-report.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/624.html#c31

[リバイバル3] アナーキストが誰にも相手にされない理由 _ 一般大衆は自由であるよりも支配されることを望んでいる 中川隆
25. 中川隆[-8786] koaQ7Jey 2024年10月21日 05:50:45 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[7]
<■156行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ゲスト:栗原康氏  テーマ:アナキズム!(2023年9月12日放送)ゲスト:栗原康、出演:島田雅彦・白井聡、司会:ジョー横溝
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=XqJC9Y-t_6k

アナキスト・大杉栄と伊藤野枝らが殺害された<甘粕事件>から来る9月16日で100年が経つ。

大杉栄、伊藤野枝の生きざま、思想に触れながら<アナキズム>について徹底的に語り合う。
けれど…そもそも今、アナキズムについて語り合う意味ってあるだろうか?

8月末百貨店大手「そごう・西武」のストライキが話題になったが、実はストライキは大杉栄が推奨していた社会運動だ。
そんな大げさな話じゃなくても、わたしたちは今、社会や会社の作った価値観・規範に沿うように自分を殺して生きている。
もっとわがままに精神を爆発させることが大杉栄にとってのアナキズムの神髄であり、こうしたアティチュードは現代の社会に欠けるエネルギーにも思えるし、権力に抗い波乱万丈な人生を送りながら生きたいように生きた伊藤野枝の「あなたは一国の為政者でも私よりは弱い」という言葉も今こそとても重く響くのではないだろうか?

ゲストは政治学者でアナキズム研究の第一人者にしてアナキズムを実践する栗原康さん。
栗原康×島田雅彦×白井聡というアナキズムを地で行く(?)3人が、アナキズムの歴史から、現代での有効性まで熱く語ってくれる。


■参考テキスト

 @栗原康著『大杉栄伝 永遠のアナキズム』(角川文庫)
https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E6%9D%89%E6%A0%84%E4%BC%9D-%E6%B0%B8%E9%81%A0%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%AD%E3%82%BA%E3%83%A0-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E3%82%BD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%A2%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A0%97%E5%8E%9F-%E5%BA%B7/dp/4044003351

 A栗原康著『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』(岩波現代文庫)
https://www.amazon.co.jp/%E6%9D%91%E3%81%AB%E7%81%AB%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%91%EF%BC%8C%E7%99%BD%E7%97%B4%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8C-%E4%BC%8A%E8%97%A4%E9%87%8E%E6%9E%9D%E4%BC%9D-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%A0%97%E5%8E%9F-%E5%BA%B7/dp/4006023162

 B栗原康『アナキズム』(岩波新書)
https://www.amazon.co.jp/-/en/%E6%A0%97%E5%8E%9F-%E5%BA%B7/dp/4004317452


▲△▽▼


栗原康氏出演!『ナイチンゲールから“近代的個人を超える人”を考える!?』
エアレボリューション
https://www.youtube.com/watch?v=TqhESn8ZWYo

ゲストはアナキズム研究家の栗原康氏。

伊藤野枝、大杉栄と、アナキストたちの評伝を書いてきた栗原氏が、新刊の主人公に選んだのはナイチンゲール!
“ランプを持った天使”“戦場の天使”の異名を持つナイチンゲール、その名前ぐらいみな知っていると思いますし、子どものころに偉人伝で彼女の業績を知っている人も多いかと。
ところが、栗原氏の新刊『超人ナイチンゲール』を読んでビックリ!
ナイチンゲール…想像を超える人でまさに超人!
看護のために理由は不要と、あらゆる枠を飛び越え、奇跡を起こしまくります。
そんなナイチンゲールの偉業・奇跡を通して、“近代的個人を超える人”について考えちゃいます!!

以下、栗原氏の近著『超人ナイチンゲール』から。
『それは聖女でもなく合理主義者でもなく、「近代的個人」の設定をやすやすと超える人だった。
「永遠の今」を生きる人だった。救うものが救われて、救われたものが救ってゆく。そんな新しい生の形式を日常生活につくりだせ。ケアの炎をまき散らせ。看護は集団的な生の表現だ。そう、看護は魂にふれる革命なのだ!』

ナイチンゲールが起こした奇跡は・・・
●平等なケア
●枠を超えた行動
●女性解放
●革命
●etc・・・

ん?
これって今の日本に足りないものばかり。
どうやら、ナイチンゲールから学ぶべきことがたくさんありそうです。
さらに・・・息苦しさを感じて生きている方も必見です!?

ナイチンゲールの生きざまを通してアナキスト・栗原康節が炸裂します!


超人ナイチンゲール (シリーズ ケアをひらく)– 2023/11/20
栗原 康 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E4%BA%BA%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%82%92%E3%81%B2%E3%82%89%E3%81%8F-%E6%A0%97%E5%8E%9F-%E5%BA%B7/dp/4260054422

★★誰も知らなかったナイチンゲールに、あなたは出会うだろう。★★

鬼才文人アナキストが、かつてないナイチンゲールを語り出した。
そのひとは聖女でもなく、合理主義者でもなく、
「近代的個人」の設定をやすやすと超える人だった。
「永遠の今」を生きる人だった。

救うものが救われて、救われたものが救ってゆく。
そんな新しい生の形式を、日常生活につくりだせ。
ケアの炎をまき散らせ。
看護は集団的な生の表現だ。
そう、看護は魂にふれる革命なのだ!


▲△▽▼


栗原康 (政治学者) - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%97%E5%8E%9F%E5%BA%B7_(%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AD%A6%E8%80%85)

栗原 康(くりはら やすし、1979年 - )は、日本の政治学者[1]。専門はアナキズム研究。著書に『大杉栄伝 永遠のアナキズム』や『学生に賃金を』などがある[2]。東北芸術工科大学非常勤講師を務める。

経歴
1979年、埼玉県に生まれる。高校時代は埼玉から千葉県市川市の市川高等学校[5]まで片道2時間半かけて通学していたが、満員電車で気分が悪くなって吐いてしまったところ、サラリーマンに背中をカバンで連打されたという経験がトラウマとなり、それからは満員電車を避け、途中駅の公園で読書をした。ある日公園で読んだ大杉栄の評論がきっかけでアナキズムを研究することになる。早稲田大学政治経済学部を卒業後、同大学院の政治学研究科の博士後期課程を満期退学。白井聡とは同じゼミであった[7]。

2014年、『大杉栄伝 永遠のアナキズム』で第5回いける本大賞を受賞する。2016年、6冊目の著書『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』が岩波書店より刊行された。2017年、池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞。


著書
『G8サミット体制とはなにか』以文社、2008年6月。ISBN 978-4-7531-0262-4。
『増補 G8サミット体制とはなにか』以文社、2016年4月。ISBN 978-4-7531-0331-7。
『大杉栄伝 永遠のアナキズム』夜光社、2013年12月。ISBN 978-4-906944-03-3。
『大杉栄伝 永遠のアナキズム』KADOKAWA〈角川ソフィア文庫〉、2021年2月。ISBN 978-4-04-400335-7。
『学生に賃金を』新評論、2015年2月。ISBN 978-4-7948-0995-7。
『はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言』タバブックス、2015年4月。ISBN 978-4-907053-08-6。
『はたらかないで、たらふく食べたい 「生の負債」からの解放宣言 増補版』筑摩書房〈ちくま文庫〉、2021年2月。ISBN 978-4-480-43720-4。
『現代暴力論 「あばれる力」を取り戻す』KADOKAWA〈角川新書〉、2015年8月。ISBN 978-4-04-082034-7。
『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』岩波書店、2016年3月。ISBN 978-4-00-002231-6。
『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』岩波書店〈岩波現代文庫〉、2020年1月。ISBN 978-4-00-602316-4。
『死してなお踊れ 一遍上人伝』河出書房新社、2017年1月。ISBN 978-4-309-24791-5。
『死してなお踊れ 一遍上人伝』河出書房新社〈河出文庫〉、2019年6月。ISBN 978-4-309-41686-1。
『菊とギロチン やるならいましかねぇ、いつだっていましかねぇ』タバブックス、2018年7月。ISBN 978-4-907053-25-3。 瀬々敬久(原作)、相澤虎之助(原作)。
『何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成』KADOKAWA、2018年7月。ISBN 978-4-04-106125-1。
『無支配の哲学 権力の脱構成』角川新書、2024年8月。ISBN 978-4040825137。
『狂い咲け、フリーダム アナキズム・アンソロジー』筑摩書房〈ちくま文庫〉、2018年8月。ISBN 978-4-480-43535-4。
『文明の恐怖に直面したら読む本』Pヴァイン〈ele‐king books〉、2018年8月。ISBN 978-4-909483-04-1。 白石嘉治との共著。
『アナキズム 一丸となってバラバラに生きろ』岩波書店〈岩波新書 新赤版〉、2018年11月。ISBN 978-4-00-431745-6。
『平成遺産』淡交社、2019年2月。ISBN 978-4-473-04298-9。 川島小鳥、川添愛、栗原康、最果タヒ、武田砂鉄、田房永子、ブレイディみかこ、みうらじゅん(共著)
『執念深い貧乏性』文藝春秋、2019年4月。ISBN 978-4-16-390934-9。
『奨学金なんかこわくない!』新評論、2020年4月。ISBN 978-4-7948-1149-3。
『アナキスト本をよむ』新評論、2020年12月。ISBN 978-4-7948-1167-7。
『サボる哲学 労働の未来から逃散せよ』NHK出版新書、2021年7月。ISBN 978-4-14-088658-8。
『超人ナイチンゲール(シリーズ ケアをひらく)』医学書院、2023年11月。ISBN 978-4260054423。
『思想としてのアナキズム』以文社〈(長崎大学多文化社会学叢書4)〉、2024年3月。ISBN 978-4753103829。森元斎、森啓輔、清水知子、栗原康、橋采花、近藤和敬、中西淳貴、渡辺一樹、近藤宏、成瀬正憲、川上幸之介、東志保(共著)
『幸徳秋水伝: 無政府主義者宣言』夜光社、2024年9月。ISBN 978-4906944231。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%97%E5%8E%9F%E5%BA%B7_(%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%AD%A6%E8%80%85)
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/737.html#c25

[リバイバル3] アナーキストが誰にも相手にされない理由 _ 一般大衆は自由であるよりも支配されることを望んでいる 中川隆
26. 中川隆[-8785] koaQ7Jey 2024年10月21日 08:23:06 : l07UjhhxIk : RUtBcGRqdXZtTHc=[8]
栗原康『アナキズム』『ナイチンゲールから“近代的個人を超える人”を考える』
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16875074
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/737.html#c26
[番外地12] 「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
日銀新総裁の植田和男東大名誉教授は2018年の記事で緩和政策の限界と副作用について語っており、彼がこれから日銀の低金利政策をどうするのかを予想する上でその内容は参考になるだろう。
植田氏はまず、日銀が量的緩和によってマネタリーベースを増やしてもインフレ率が上がっていなかった当時の状況を指摘している。日本は失業率が低いにもかかわらずインフレ率が上がっていないとして、失業率とインフレ率が反相関になるはずだと(根拠なく)主張したフィリップス曲線に言及した。

フィリップス曲線は当てにならない
続・超完全雇用時代の謎
2018 年5 月に失業率は2.2%まで下がった。単純に計算すると、名目賃金上昇率は1.5%になってもおかしくない。しかし、フィリップス曲線と呼ばれる失業率と賃金の関係は、時期によってかなり変動する。経済学でも、そうした関係のシフトが起こることが論争になった歴史がある。
失業率で語れることは限られている

 最近、失業率がこれほど低下しているのに、物価・賃金が上昇しにくいことは不思議だ、とエコノミストの間で話題になっている。2018 年5 月の完全失業率は2.2%と1992 年10 月以来の低さである。この謎については、2018 年7 月6 日発行の拙稿「物価・賃金が上昇しにくい体質」で様々に論じた。

 ひとつだけ、その拙稿で十分に論じていないことがあることに気が付いた。失業率が低下すると、賃金(物価)が上がるメカニズムについてである。このメカニズムは、フィリップス曲線(フィリップス・カーブ)として有名であるが、その理論を巡っては、昔、経済学の世界で一大論争が起こった。その時の議論は、失業率と賃金・物価は必ずしも安定的なものではないというものだった。

フィリップス曲線を巡っては、かつて安定的な形状が描けないことへの説明が行われた。伝統的なケインジアンと呼ばれる経済学者は、失業率と賃金・物価上昇率の関係を仮想して、公共事業などの総需要対策を行えば、失業率を低下させることができると考えた。それに対して、自然失業率仮説を唱えるミルトン・フリードマンやエドモンド・フェルプスは一定の失業率(自然失業率、UN)を下回るまで総需要対策を打つと、失業率は下がらなくなり、賃金・物価上昇の方が進むとした(図表2、A→B)。

フィリップス曲線は当てにならない
この状態では、総需要コントロールを信頼する政府が、あまりに雇用拡大・失業率低下を目指すと、インフレ加速だけを残して自然失業率よりも実際の失業率を下げられなくなる。そこの理屈は少し飲み込みにくく、インフレが加速すると、名目賃金から物価の伸びを差し引いた実質賃金の伸びは低下するというものだ。実質賃金が低下するのに気付いた労働者は、名目賃金が上昇しているのをみて一時的に雇用を増やしていたが、やがて雇用を減らすことになる(A→C→B)。名目賃金はプラスでも、実質賃金はマイナスだと知って、一旦は低下した失業率が再び自然失業率のところで下がらなくなり、名目賃金と物価だけが上昇していく。
https://zuuonline.com/archives/188288



右のグラフは、米国経済のフィリップス曲線である。縦軸が物価上昇率、横軸が失業率で、どちらも単位は100ベーシスポイント(1%)である。1960年代後半は、失業率の低下とインフレ率の上昇という典型的な短期における右下がりの関係が表れている。

1990年代はインフレ率の低下と失業率が低下する時代でニューエコノミーとも呼ばれた。期待インフレ率の低下によってフィリップス曲線が漸次、下方にシフトしていったと考えられ、単純にプロットするとむしろ左下がりの関係が見られることとなっている。


実際のフィリップス曲線

1960年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1960phillipsUSA.gif

1990年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1990phillipsUSA.gif
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/251.html
[番外地12] 「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学 中川隆
1. 中川隆[-8784] koaQ7Jey 2024年10月22日 01:22:03 : EMvGEEfaSg : LkdpZnNUeHpDUGs=[1]
<■85行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
日銀新総裁の植田和男東大名誉教授は2018年の記事で緩和政策の限界と副作用について語っており、彼がこれから日銀の低金利政策をどうするのかを予想する上でその内容は参考になるだろう。
植田氏はまず、日銀が量的緩和によってマネタリーベースを増やしてもインフレ率が上がっていなかった当時の状況を指摘している。日本は失業率が低いにもかかわらずインフレ率が上がっていないとして、失業率とインフレ率が反相関になるはずだと(根拠なく)主張したフィリップス曲線に言及した。

「経済モデル」と言うときに思い出されるのは、例えばフィリップス曲線だろうか。労働市場が強まればそれだけでインフレが起こると何の根拠もなく主張する、経済学の教科書に載っている考え方だが、Fedは前議長であるジャネット・イエレン氏の時代あたりまでこの根拠のない経済モデルに従って金融政策を決めてきた。

現在のFedはこのフィリップス曲線という骨董品を既にある程度捨て去っているが、最近日銀総裁に就任した植田氏はいまだにフィリップス曲線に言及している。何故彼はいまだにフィリップス曲線などと言っているのか。植民地政策に遅れて参加してすべての責任を押し付けられた日本人のやることなのだから、何か独創的な考えがあるのだろう。
一方で、ここの読者ならば労働市場は単に物価の一部であるサービス価格に影響する要素でしかないことを理解するだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35636


フィリップス曲線は当てにならない
2018 年5 月に失業率は2.2%まで下がった。単純に計算すると、名目賃金上昇率は1.5%になってもおかしくない。しかし、フィリップス曲線と呼ばれる失業率と賃金の関係は、時期によってかなり変動する。経済学でも、そうした関係のシフトが起こることが論争になった歴史がある。
失業率で語れることは限られている

 最近、失業率がこれほど低下しているのに、物価・賃金が上昇しにくいことは不思議だ、とエコノミストの間で話題になっている。2018 年5 月の完全失業率は2.2%と1992 年10 月以来の低さである。この謎については、2018 年7 月6 日発行の拙稿「物価・賃金が上昇しにくい体質」で様々に論じた。

物価・賃金が上昇しにくい体質 発表日:2018年7月6日
〜超完全雇用時代の謎〜

https://www.dlri.co.jp/pdf/macro/2018/kuma180706ET.pdf

 ひとつだけ、その拙稿で十分に論じていないことがあることに気が付いた。失業率が低下すると、賃金(物価)が上がるメカニズムについてである。このメカニズムは、フィリップス曲線(フィリップス・カーブ)として有名であるが、その理論を巡っては、昔、経済学の世界で一大論争が起こった。その時の議論は、失業率と賃金・物価は必ずしも安定的なものではないというものだった。

フィリップス曲線を巡っては、かつて安定的な形状が描けないことへの説明が行われた。伝統的なケインジアンと呼ばれる経済学者は、失業率と賃金・物価上昇率の関係を仮想して、公共事業などの総需要対策を行えば、失業率を低下させることができると考えた。それに対して、自然失業率仮説を唱えるミルトン・フリードマンやエドモンド・フェルプスは一定の失業率(自然失業率、UN)を下回るまで総需要対策を打つと、失業率は下がらなくなり、賃金・物価上昇の方が進むとした(図表2、A→B)。

フィリップス曲線は当てにならない
この状態では、総需要コントロールを信頼する政府が、あまりに雇用拡大・失業率低下を目指すと、インフレ加速だけを残して自然失業率よりも実際の失業率を下げられなくなる。そこの理屈は少し飲み込みにくく、インフレが加速すると、名目賃金から物価の伸びを差し引いた実質賃金の伸びは低下するというものだ。実質賃金が低下するのに気付いた労働者は、名目賃金が上昇しているのをみて一時的に雇用を増やしていたが、やがて雇用を減らすことになる(A→C→B)。名目賃金はプラスでも、実質賃金はマイナスだと知って、一旦は低下した失業率が再び自然失業率のところで下がらなくなり、名目賃金と物価だけが上昇していく。
https://zuuonline.com/archives/188288

右のグラフは、米国経済のフィリップス曲線である。縦軸が物価上昇率、横軸が失業率で、どちらも単位は100ベーシスポイント(1%)である。1960年代後半は、失業率の低下とインフレ率の上昇という典型的な短期における右下がりの関係が表れている。

1990年代はインフレ率の低下と失業率が低下する時代でニューエコノミーとも呼ばれた。期待インフレ率の低下によってフィリップス曲線が漸次、下方にシフトしていったと考えられ、単純にプロットするとむしろ左下がりの関係が見られることとなっている。


実際のフィリップス曲線

1960年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1960phillipsUSA.gif

1990年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1990phillipsUSA.gif
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/251.html#c1

[番外地12] 「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学 中川隆
2. 中川隆[-8783] koaQ7Jey 2024年10月22日 01:24:06 : EMvGEEfaSg : LkdpZnNUeHpDUGs=[2]
<■84行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
日銀新総裁の植田和男東大名誉教授は2018年の記事で緩和政策の限界と副作用について語っており、彼がこれから日銀の低金利政策をどうするのかを予想する上でその内容は参考になるだろう。
植田氏はまず、日銀が量的緩和によってマネタリーベースを増やしてもインフレ率が上がっていなかった当時の状況を指摘している。日本は失業率が低いにもかかわらずインフレ率が上がっていないとして、失業率とインフレ率が反相関になるはずだと(根拠なく)主張したフィリップス曲線に言及した。

フィリップス曲線は、労働市場が強まればそれだけでインフレが起こる、と何の根拠もなく主張する、経済学の教科書に載っている考え方だが、Fedは前議長であるジャネット・イエレン氏の時代あたりまでこの根拠のない経済モデルに従って金融政策を決めてきた。

現在のFedはこのフィリップス曲線という骨董品を既にある程度捨て去っているが、最近日銀総裁に就任した植田氏はいまだにフィリップス曲線に言及している。何故彼はいまだにフィリップス曲線などと言っているのか。植民地政策に遅れて参加してすべての責任を押し付けられた日本人のやることなのだから、何か独創的な考えがあるのだろう。
一方で、ここの読者ならば労働市場は単に物価の一部であるサービス価格に影響する要素でしかないことを理解するだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35636


フィリップス曲線は当てにならない
2018 年5 月に失業率は2.2%まで下がった。単純に計算すると、名目賃金上昇率は1.5%になってもおかしくない。しかし、フィリップス曲線と呼ばれる失業率と賃金の関係は、時期によってかなり変動する。経済学でも、そうした関係のシフトが起こることが論争になった歴史がある。
失業率で語れることは限られている

 最近、失業率がこれほど低下しているのに、物価・賃金が上昇しにくいことは不思議だ、とエコノミストの間で話題になっている。2018 年5 月の完全失業率は2.2%と1992 年10 月以来の低さである。この謎については、2018 年7 月6 日発行の拙稿「物価・賃金が上昇しにくい体質」で様々に論じた。

物価・賃金が上昇しにくい体質 発表日:2018年7月6日
〜超完全雇用時代の謎〜

https://www.dlri.co.jp/pdf/macro/2018/kuma180706ET.pdf

 ひとつだけ、その拙稿で十分に論じていないことがあることに気が付いた。失業率が低下すると、賃金(物価)が上がるメカニズムについてである。このメカニズムは、フィリップス曲線(フィリップス・カーブ)として有名であるが、その理論を巡っては、昔、経済学の世界で一大論争が起こった。その時の議論は、失業率と賃金・物価は必ずしも安定的なものではないというものだった。

フィリップス曲線を巡っては、かつて安定的な形状が描けないことへの説明が行われた。伝統的なケインジアンと呼ばれる経済学者は、失業率と賃金・物価上昇率の関係を仮想して、公共事業などの総需要対策を行えば、失業率を低下させることができると考えた。それに対して、自然失業率仮説を唱えるミルトン・フリードマンやエドモンド・フェルプスは一定の失業率(自然失業率、UN)を下回るまで総需要対策を打つと、失業率は下がらなくなり、賃金・物価上昇の方が進むとした(図表2、A→B)。

フィリップス曲線は当てにならない
この状態では、総需要コントロールを信頼する政府が、あまりに雇用拡大・失業率低下を目指すと、インフレ加速だけを残して自然失業率よりも実際の失業率を下げられなくなる。そこの理屈は少し飲み込みにくく、インフレが加速すると、名目賃金から物価の伸びを差し引いた実質賃金の伸びは低下するというものだ。実質賃金が低下するのに気付いた労働者は、名目賃金が上昇しているのをみて一時的に雇用を増やしていたが、やがて雇用を減らすことになる(A→C→B)。名目賃金はプラスでも、実質賃金はマイナスだと知って、一旦は低下した失業率が再び自然失業率のところで下がらなくなり、名目賃金と物価だけが上昇していく。
https://zuuonline.com/archives/188288

右のグラフは、米国経済のフィリップス曲線である。縦軸が物価上昇率、横軸が失業率で、どちらも単位は100ベーシスポイント(1%)である。1960年代後半は、失業率の低下とインフレ率の上昇という典型的な短期における右下がりの関係が表れている。

1990年代はインフレ率の低下と失業率が低下する時代でニューエコノミーとも呼ばれた。期待インフレ率の低下によってフィリップス曲線が漸次、下方にシフトしていったと考えられ、単純にプロットするとむしろ左下がりの関係が見られることとなっている。


実際のフィリップス曲線

1960年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1960phillipsUSA.gif

1990年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1990phillipsUSA.gif
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/251.html#c2

[番外地12] 「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学 中川隆
3. 中川隆[-8782] koaQ7Jey 2024年10月22日 01:26:15 : EMvGEEfaSg : LkdpZnNUeHpDUGs=[3]
<■87行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
日銀新総裁の植田和男東大名誉教授は2018年の記事で緩和政策の限界と副作用について語っており、彼がこれから日銀の低金利政策をどうするのかを予想する上でその内容は参考になるだろう。
植田氏はまず、日銀が量的緩和によってマネタリーベースを増やしてもインフレ率が上がっていなかった当時の状況を指摘している。日本は失業率が低いにもかかわらずインフレ率が上がっていないとして、失業率とインフレ率が反相関になるはずだと(根拠なく)主張したフィリップス曲線に言及した。

フィリップス曲線は、労働市場が強まればそれだけでインフレが起こる、と何の根拠もなく主張する、経済学の教科書に載っている考え方だが、Fedは前議長であるジャネット・イエレン氏の時代あたりまでこの根拠のない経済モデルに従って金融政策を決めてきた。

現在のFedはこのフィリップス曲線という骨董品を既にある程度捨て去っているが、最近日銀総裁に就任した植田氏はいまだにフィリップス曲線に言及している。何故彼はいまだにフィリップス曲線などと言っているのか。植民地政策に遅れて参加してすべての責任を押し付けられた日本人のやることなのだから、何か独創的な考えがあるのだろう。
一方で、ここの読者ならば労働市場は単に物価の一部であるサービス価格に影響する要素でしかないことを理解するだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35636


フィリップス曲線は当てにならない
2018 年5 月に失業率は2.2%まで下がった。単純に計算すると、名目賃金上昇率は1.5%になってもおかしくない。しかし、フィリップス曲線と呼ばれる失業率と賃金の関係は、時期によってかなり変動する。経済学でも、そうした関係のシフトが起こることが論争になった歴史がある。
失業率で語れることは限られている

 最近、失業率がこれほど低下しているのに、物価・賃金が上昇しにくいことは不思議だ、とエコノミストの間で話題になっている。2018 年5 月の完全失業率は2.2%と1992 年10 月以来の低さである。この謎については、2018 年7 月6 日発行の拙稿「物価・賃金が上昇しにくい体質」で様々に論じた。

物価・賃金が上昇しにくい体質 発表日:2018年7月6日
〜超完全雇用時代の謎〜

https://www.dlri.co.jp/pdf/macro/2018/kuma180706ET.pdf

 ひとつだけ、その拙稿で十分に論じていないことがあることに気が付いた。失業率が低下すると、賃金(物価)が上がるメカニズムについてである。このメカニズムは、フィリップス曲線(フィリップス・カーブ)として有名であるが、その理論を巡っては、昔、経済学の世界で一大論争が起こった。その時の議論は、失業率と賃金・物価は必ずしも安定的なものではないというものだった。

フィリップス曲線を巡っては、かつて安定的な形状が描けないことへの説明が行われた。伝統的なケインジアンと呼ばれる経済学者は、失業率と賃金・物価上昇率の関係を仮想して、公共事業などの総需要対策を行えば、失業率を低下させることができると考えた。それに対して、自然失業率仮説を唱えるミルトン・フリードマンやエドモンド・フェルプスは一定の失業率(自然失業率、UN)を下回るまで総需要対策を打つと、失業率は下がらなくなり、賃金・物価上昇の方が進むとした(図表2、A→B)。

フィリップス曲線は当てにならない
この状態では、総需要コントロールを信頼する政府が、あまりに雇用拡大・失業率低下を目指すと、インフレ加速だけを残して自然失業率よりも実際の失業率を下げられなくなる。そこの理屈は少し飲み込みにくく、インフレが加速すると、名目賃金から物価の伸びを差し引いた実質賃金の伸びは低下するというものだ。実質賃金が低下するのに気付いた労働者は、名目賃金が上昇しているのをみて一時的に雇用を増やしていたが、やがて雇用を減らすことになる(A→C→B)。名目賃金はプラスでも、実質賃金はマイナスだと知って、一旦は低下した失業率が再び自然失業率のところで下がらなくなり、名目賃金と物価だけが上昇していく。
https://zuuonline.com/archives/188288

右のグラフは、米国経済のフィリップス曲線である。縦軸が物価上昇率、横軸が失業率で、どちらも単位は100ベーシスポイント(1%)である。1960年代後半は、失業率の低下とインフレ率の上昇という典型的な短期における右下がりの関係が表れている。

1990年代はインフレ率の低下と失業率が低下する時代でニューエコノミーとも呼ばれた。期待インフレ率の低下によってフィリップス曲線が漸次、下方にシフトしていったと考えられ、単純にプロットするとむしろ左下がりの関係が見られることとなっている。


実際のフィリップス曲線

1960年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1960phillipsUSA.gif

1990年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1990phillipsUSA.gif

▲△▽▼

【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/251.html#c3

[番外地12] 「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学 中川隆
4. 中川隆[-8781] koaQ7Jey 2024年10月22日 01:36:23 : EMvGEEfaSg : LkdpZnNUeHpDUGs=[4]
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「物価と失業率は逆相関の関係にある」というフィリップス曲線は疑似科学
日銀新総裁の植田和男東大名誉教授は2018年の記事で緩和政策の限界と副作用について語っており、彼がこれから日銀の低金利政策をどうするのかを予想する上でその内容は参考になるだろう。
植田氏はまず、日銀が量的緩和によってマネタリーベースを増やしてもインフレ率が上がっていなかった当時の状況を指摘している。日本は失業率が低いにもかかわらずインフレ率が上がっていないとして、失業率とインフレ率が反相関になるはずだと(根拠なく)主張したフィリップス曲線に言及した。

フィリップス曲線は、労働市場が強まればそれだけでインフレが起こる、と何の根拠もなく主張する、経済学の教科書に載っている考え方だが、Fedは前議長であるジャネット・イエレン氏の時代あたりまでこの根拠のない経済モデルに従って金融政策を決めてきた。

現在のFedはこのフィリップス曲線という骨董品を既にある程度捨て去っているが、最近日銀総裁に就任した植田氏はいまだにフィリップス曲線に言及している。何故彼はいまだにフィリップス曲線などと言っているのか。植民地政策に遅れて参加してすべての責任を押し付けられた日本人のやることなのだから、何か独創的な考えがあるのだろう。
一方で、ここの読者ならば労働市場は単に物価の一部であるサービス価格に影響する要素でしかないことを理解するだろう。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/35636

フィリップス曲線の縦軸が物価ではなく実質賃金なら正しかったんだけどね。失業率が低くなると実質賃金が上がるのは当たり前だからね。 現在みたいに輸入物価だけが上がっていて実質賃金が下がっている場合にはフィリップス曲線なんか意味無いんだよ。

フィリップス曲線は当てにならない
2018 年5 月に失業率は2.2%まで下がった。単純に計算すると、名目賃金上昇率は1.5%になってもおかしくない。しかし、フィリップス曲線と呼ばれる失業率と賃金の関係は、時期によってかなり変動する。経済学でも、そうした関係のシフトが起こることが論争になった歴史がある。
失業率で語れることは限られている

 最近、失業率がこれほど低下しているのに、物価・賃金が上昇しにくいことは不思議だ、とエコノミストの間で話題になっている。2018 年5 月の完全失業率は2.2%と1992 年10 月以来の低さである。この謎については、2018 年7 月6 日発行の拙稿「物価・賃金が上昇しにくい体質」で様々に論じた。

物価・賃金が上昇しにくい体質 発表日:2018年7月6日
〜超完全雇用時代の謎〜

https://www.dlri.co.jp/pdf/macro/2018/kuma180706ET.pdf

 ひとつだけ、その拙稿で十分に論じていないことがあることに気が付いた。失業率が低下すると、賃金(物価)が上がるメカニズムについてである。このメカニズムは、フィリップス曲線(フィリップス・カーブ)として有名であるが、その理論を巡っては、昔、経済学の世界で一大論争が起こった。その時の議論は、失業率と賃金・物価は必ずしも安定的なものではないというものだった。

フィリップス曲線を巡っては、かつて安定的な形状が描けないことへの説明が行われた。伝統的なケインジアンと呼ばれる経済学者は、失業率と賃金・物価上昇率の関係を仮想して、公共事業などの総需要対策を行えば、失業率を低下させることができると考えた。それに対して、自然失業率仮説を唱えるミルトン・フリードマンやエドモンド・フェルプスは一定の失業率(自然失業率、UN)を下回るまで総需要対策を打つと、失業率は下がらなくなり、賃金・物価上昇の方が進むとした(図表2、A→B)。

フィリップス曲線は当てにならない
この状態では、総需要コントロールを信頼する政府が、あまりに雇用拡大・失業率低下を目指すと、インフレ加速だけを残して自然失業率よりも実際の失業率を下げられなくなる。そこの理屈は少し飲み込みにくく、インフレが加速すると、名目賃金から物価の伸びを差し引いた実質賃金の伸びは低下するというものだ。実質賃金が低下するのに気付いた労働者は、名目賃金が上昇しているのをみて一時的に雇用を増やしていたが、やがて雇用を減らすことになる(A→C→B)。名目賃金はプラスでも、実質賃金はマイナスだと知って、一旦は低下した失業率が再び自然失業率のところで下がらなくなり、名目賃金と物価だけが上昇していく。
https://zuuonline.com/archives/188288

右のグラフは、米国経済のフィリップス曲線である。縦軸が物価上昇率、横軸が失業率で、どちらも単位は100ベーシスポイント(1%)である。1960年代後半は、失業率の低下とインフレ率の上昇という典型的な短期における右下がりの関係が表れている。

1990年代はインフレ率の低下と失業率が低下する時代でニューエコノミーとも呼ばれた。期待インフレ率の低下によってフィリップス曲線が漸次、下方にシフトしていったと考えられ、単純にプロットするとむしろ左下がりの関係が見られることとなっている。


実際のフィリップス曲線

1960年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1960phillipsUSA.gif

1990年代の米国のフィリップス曲線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9%E6%9B%B2%E7%B7%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:1990phillipsUSA.gif

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【山崎行太郎チャンネル】高市早苗の応援団・高橋洋一の正体。
https://www.youtube.com/watch?v=fUyf_9ZbCdw
http://www.asyura2.com/24/ban12/msg/251.html#c4

[近代史02] 君はアジアを解放する為に立ち上がった昭和天皇のあの雄姿を知っているか? 中川隆
249. 中川隆[-8780] koaQ7Jey 2024年10月22日 06:28:14 : dZ1znMeMU2 : QlpBN2wuYkZHNXM=[1]
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2024-10-16
『日本のいちばん長い日』 -- 天皇の「わたくし自身はいかようになろうとも」発言はあったのか?
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/10/16/113231

日本のいちばん長い日 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%82%93%E9%95%B7%E3%81%84%E6%97%A5


映画『日本のいちばん長い日』(1967年)
https://www.dailymotion.com/video/x8obxsl
https://www.bing.com/videos/search?q=%E6%98%A0%E7%94%BB%20%20%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%82%93%E9%95%B7%E3%81%84%E6%97%A5%20&qs=n&form=QBVR&=%25e%E6%A4%9C%E7%B4%A2%E5%B1%A5%E6%AD%B4%E3%81%AE%E7%AE%A1%E7%90%86%25E&sp=-1&lq=0&pq=%E6%98%A0%E7%94%BB%20%20%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%B0%E3%82%93%E9%95%B7%E3%81%84%E6%97%A5%20&sc=10-15&sk=&cvid=07A7D05E8AC044729CB84C60768D9D5F&ghsh=0&ghacc=0&ghpl=


岡本喜八監督による映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作、と評価されている。

ただし、私はこれが名作とはまったく思わない。その理由は以前こちらの記事に書いておいた。

『日本のいちばん長い日』-- 名作と言われるこの映画も、改めて見直してみたら愚かな茶番劇でしかなかった。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516

この映画の「感動的」シーンの一つに、最終的にポツダム宣言受諾を決めた御前会議(1945年8月14日)の席上、天皇裕仁が涙ながらに降伏を決意した理由を語る場面がある。

映画のこの場面での天皇の発言全文は以下のとおり。

(阿南陸相の受諾反対論を聞いた後で)

反対論の趣旨は、つぶさによく聞いた。

しかし、わたくしの考えは、この前も言ったとおりで、変わりはない。

これ以上戦争を続けることは、無理である。

陸海軍の将兵にとって、武装解除や保障占領は耐えられないであろう。

国民が玉砕して国に殉ぜんとする気持ちもよくわかる。

しかし…(ここでポケットからハンカチを出して涙を拭う)しかし、わたくし自身はいかようになろうとも、国民を…国民にこれ以上苦痛を舐めさせることは、わたくしには忍び得ない。(涙声)

できることは、何でもする。

わたくしが、直接国民に呼びかけるのがよければ、マイクの前にも立つ。

陸海軍将兵を納得させるのに陸軍大臣や海軍大臣が困難を感ずるのであれば、どこへでも出かけて、なだめて説き伏せる。

(鈴木総理に向かって)鈴木、内閣は至急、終戦に関する詔書を用意してほしい。

(列席者一同すすり泣き)

いかにも、苦しむ国民を救うために我が身の危険もかえりみずに決断を下す指導者、というイメージだが、裕仁は本当にこんなことを言ったのだろうか?

敗戦後は保身に汲々とし、マッカーサーに媚びていた裕仁の姿を知っていれば、こうした疑問が出てくるのは当然だろう。

原作である半藤一利の『日本のいちばん長い日』では、この天皇発言についてこう注記している。[1]

(9)天皇のお言葉は、左近司、太田、米内各大臣らの手記を参照し、鈴木総理にもたしかめて、下村宏氏が記述した左のものがいちばん忠実に写しとっているとされている 。

「反対論の趣旨はよく聞いたが、私の考えは、この前いったことに変りはない。私は、国内の事情と世界の現状をじゅうぶん考えて、これ以上戦争を継続することは無理と考える。国体問題についていろいろ危惧もあるということであるが、先方の回答文は悪意をもって書かれたものとは思えないし、要は、国民全体の信念と覚悟の問題であると思うから、この際先方の回答を、そのまま受諾してよろしいと考える。陸海軍の将兵にとって、武装解除や保障占領ということは堪えがたいことであることもよくわかる。国民が玉砕して君国に殉ぜんとする心持もよくわかるが、しかし、わたし自身はいかになろうとも、わたしは国民の生命を助けたいと思う。この上戦争をつづけては、結局、わが国が全く焦土となり、国民にこれ以上苦痛をなめさせることは、わたしとして忍びない。この際和平の手段にでても、もとより先方のやり方に全幅の信頼をおきがたいことは当然であるが、日本がまったくなくなるという結果にくらべて、少しでも種子が残りさえすれば、さらにまた復興という光明も考えられる。わたしは、明治天皇が三国干渉のときの苦しいお心持をしのび、堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、将来の回復に期待したいと思う。これからは日本は平和な国として再建するのであるが、これはむずかしいことであり、また時も長くかかることと思うが、国民が心をあわせ、協力一致して努力すれば、かならずできると思う。わたしも国民とともに努力する。

 今日まで戦場にあって、戦死し、あるいは、内地にいて非命にたおれたものやその遺族のことを思えば、悲嘆に堪えないし、戦傷を負い、戦災を蒙り、家業を失ったものの今後の生活については、わたしは心配に堪えない。この際、わたしのできることはなんでもする。国民はいまなにも知らないでいるのだから定めて動揺すると思うが、わたしが国民に呼びかけることがよければいつでもマイクの前に立つ。陸海軍将兵はとくに動揺も大きく、陸海軍大臣は、その心持をなだめるのに、相当困難を感ずるであろうが、必要があれば、わたしはどこへでも出かけて親しく説きさとしてもよい。内閣では、至急に終戦に関する詔書を用意してほしい」

本文での御前会議の描写もこの内容に基づいたものとなっており、映画版の天皇発言は、脚本を書いた橋本忍(戦後日本人の被害者意識をくすぐって大ヒットした『私は貝になりたい』の脚本家でもある)による、この内容の見事な要約と言えるだろう。

ところが、半藤はこれに続けて御前会議に出席していた陸軍参謀総長 梅津美治郎によるメモの内容も載せていて、こちらの天皇発言は大きく違うのだ。[2]

 なお梅津参謀総長の鉛筆書きのメモが残されている。それによれば、天皇の発言は、

「自分ノ非常ノ決意ニハ変リナイ

 内外ノ情勢、国内ノ情態、彼我国力戦力ヨリ判断シテ軽々二考へタモノデハナイ

 国体二就テハ敵モ認メテ居ルト思フ 毛頭不安ナシ 敵ノ保障占領ニ関シテハ一抹ノ不安ガナイデハナイガ 戦争ヲ継続スレバ国体モ国家ノ将来モナクナル 即チモトモ子モナクナル

 今停戦セバ将来発展ノ根基ハ残ル

 武装解除ハ堪へ得ナイガ 国家ト国民ノ幸福ノ為ニハ明治大帝ガ三国干渉二対スルト同様ノ気持デヤラネバナラヌ

 ドウカ賛成シテ呉レ

 陸海軍ノ統制モ困難ガアラウ

 自分自ラ『ラヂオ』放送シテモヨロシイ

 速二詔書ヲ出シテ此ノ心持ヲ伝へヨ」

と要約されている。

こちらには「わたし自身はいかになろうとも」云々の言葉はないし、降伏を決めた理由も、降伏しても「国体(天皇制)」は維持できると確信しており、逆に降伏しなければそれが「元も子もなくなる」からである。

大本営『機密戦争日誌』には、同じく御前会議に出席していた陸軍省軍務局長 吉住正雄から伝達された、「御言葉」の要旨が記録されている。[3][4]

十、次デ、軍務局長ヨリ、本日御前会議ニ於ケル御言葉ヲ伝達ス。要旨左ノ如シ。

自分ノ此ノ非常ノ決意ハ変リハナイ。

内外ノ動静国内ノ状況、彼我戦力ノ問題等、此等ノ比較二附テモ軽々二判断シタモノデハナイ。

此ノ度ノ処置ハ、国体ノ破壊トナルカ、否しかラズ、敵ハ国体ヲ認メルト思フ。之ニ附テハ不安ハ毛頭ナイ。唯反対ノ意見(陸相、両総長ノ意見ヲ指ス)ニ附テハ、字句ノ問題卜思フ。一部反対ノ者ノ意見ノ様ニ、敵二我国土ヲ保障占領セラレタ後ニドウナルカ、之二附テ不安ハアル。然シ戦争ヲ継続スレバ、国体モ何モ皆ナクナッテシマヒ、玉砕ノミダ。今、此ノ処置ラスレバ、多少ナリトモ力ちからハ残ル。コレガ将来発展ノ種ニナルモノト思フ。

――以下御涙卜共ニ――

忠勇ナル日本ノ軍隊ヲ、武装解除スルコトハ堪エラレヌコトダ。然シ国家ノ為ニハ、之モ実行セネバナラヌ。明治天皇ノ、三国干渉ノ時ノ御心境ヲ心トシテヤルノダ。

ドウカ賛成ヲシテ呉レ。

之ガ為ニハ、国民二詔書ヲ出シテ呉レ。陸海軍ノ統制ノ困難ナコトモ知ッテ居ル。之ニモヨク気持ヲ伝ヘル為、詔書ヲ出シテ呉レ。ラヂオ放送モシテヨイ。如何ナル方法モ採ルカラ。

内容は梅津メモとよく一致している。

また、こちらの発言要旨からは、裕仁が涙を流したのは国民の苦難を思ってのことなどではなく、自分の軍隊である皇軍を武装解除させられる屈辱からであったことも分かる。

御前会議の席上でリアルタイムに書かれたメモや当日中に伝達された内容と、戦後になってから関係者(単にその場にいた人ではなく、裕仁を免責したいという強い動機を持つ利害関係者である)の手記や聞き取りをもとに書かれた内容と、どちらが信用できるだろうか?

常識的に考えて、答えは自明だろう。

ついでに言えば、下村宏がまとめた天皇発言自体からも不自然さは読み取れる。

裕仁は「明治天皇が三国干渉のときの苦しいお心持をしのび、堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、将来の回復に期待したいと思う」と言っているのだが、三国干渉とは、西欧列強の圧力により日清戦争で日本が清から強奪した権益の一部(遼東半島)を返還させられたものだ。

確かに明治天皇睦仁にとっては屈辱だっただろうが、天皇その人が戦犯として裁かれるかどうか(処刑もあり得る)という事態とでは比較にもならない些事だろう。三国干渉がどうこうと言っている時点で、裕仁には「わたし自身はいかになろうとも」などという覚悟はないのだ。(ちなみに映画版ではこの「三国干渉」云々はカットされている。)

ところで、半藤が「いちばん忠実に写しとっているとされている」と評する内容を記した下村宏は、鈴木貫太郎内閣の情報局総裁である。つまり、玉音放送の直前までデタラメを流し続けてきた大本営発表の親玉なのだ。

映画『日本のいちばん長い日』で描かれた感動シーンは、下村宏がでっち上げたシナリオを半藤一利がもっともらしく修飾し、橋本忍が感動ストーリーに仕上げた醜悪なフェイクでしかない。

[1] 半藤一利 『日本のいちばん長い日 決定版』 文春文庫 2006年 P.73-74
[2] 同 P.74-75
[3] 軍事史学会編 『大本営陸軍部戦争指導班 機密戦争日誌 下』 錦正社 1998年 P.763-764
[4] 岩井秀一郎 『最後の参謀総長 梅津美治郎』 祥伝社 2021年 P.225-226
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/10/16/113231


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2021-04-08
『日本のいちばん長い日』-- 名作と言われるこの映画も、改めて見直してみたら愚かな茶番劇でしかなかった。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516

半藤一利の原作をほぼ忠実に映画化した、岡本喜八監督の映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作と評価されている。

以前見たときは確かに私もそう感じたのだが、最近改めて見直してみたところ、もう、この映画はただの茶番劇にしか見えなくなっていた。

脚本や演出が悪いのではない。役者の演技が大根というわけでもない。実際、この映画では、錚々たる名優たちがそれぞれの役を熱演していた。

鈴木貫太郎首相 - 笠智衆
阿南惟幾陸相 - 三船敏郎
米内光政海相 - 山村聡
天皇裕仁 - 松本幸四郎
下村宏情報局総裁 - 志村喬
井田正孝中佐 - 高橋悦史
畑中健二少佐 - 黒沢年男
徳川義寛侍従 - 小林桂樹

ダメだったのは、彼らが演じた人物たちそのものだ。

号泣する男たち
この映画では、いい大人の、それも責任ある地位にある男たちが、実によく泣いている。

たとえば、ポツダム宣言の受諾にあたって、天皇および日本政府の権限は連合国軍最高司令官に「subject to(従属)」する、という条件を受け入れるかどうか、閣議では決められないまま8月14日11時頃から開かれた御前会議の場面。

裕仁が立ち上がり、「わたくし自身はいかようになろうとも、国民にこれ以上苦痛をなめさせることは、わたくしには忍び得ない。できることは何でもする。わたくしが国民に直接呼びかけることがよければ、マイクの前にも立つ」と語ると、居並んだ閣僚たちはみな嗚咽をもらし、ある者など椅子からくずれ落ちて絨毯に膝をつき、泣き声を上げる。裕仁本人もしきりにハンカチを頬に当てて涙をぬぐっている。

バカじゃなかろうか。

事ここに至ったのは、戦局が既に絶望的になっているにもかかわらず戦争をやめるという決断ができず、何の見通しもないままずるずると事態を引き延ばしてきたこの者たちの無能・無責任のせいではないか。

もちろんこの無責任集団には裕仁本人も含まれる。半年前の45年2月、近衛文麿元首相が「敗戦は遺憾ながら最早必至なりと存じ候」と上奏して終戦交渉を促したとき、「もう一度戦果を挙げてからでないとなかなか話はむずかしいと思う」とこれを拒絶したのは裕仁だったのだから[1][2]。仮にこの時点で降伏に向けた交渉を始めていれば、東京大空襲も沖縄戦も原爆もなく、国民に無用の苦痛をなめさせずに済んだはずだ。

「わたくし自身はいかようになろうとも」という裕仁のご立派な発言も、せいぜいその場の雰囲気にのまれて口走った程度でしかなかったことは、その後責任回避に汲々とし、退位すら拒否したその行動から明らかだろう。

御前会議から戻った阿南陸相に無条件降伏が決まったと聞かされ、陸軍省の幕僚たちが号泣するという場面もあった。

彼らが呼号してきた本土決戦が不可能になり、(もともと成算はゼロだったのだが)上陸してきた連合軍に痛撃を加えて有利な講和に持ち込むことも、最後まで戦って「悠久の大義」に散ることもできなくなった痛憤からだろうが、なんという幼稚さか。

お前たちが安全な内地で非現実的な作戦計画にうつつを抜かしていたころ、前線ではロクな補給も受けられないまま兵たちがばたばたと餓死し、あるいはバンザイ突撃で無意味な死を強いられていたのだ。

だいたい、大事な夫や息子や父親や兄弟を徴兵された家族たちは、彼らが白木の箱に収められた一片の骨、ひどい場合には珊瑚のかけらや石ころになって帰ってきても、お国のために命を捧げた名誉なこととして、泣くことすら許されなかったのだ。そんな非道を強いてきたお前たちに、自分らの妄想が実現できなくなっただけで泣く資格などありはしない。

最後の場面に至ってなお字句の修正に執着する愚か者たち
無条件降伏が決定し、「玉音放送」で裕仁が読み上げる「終戦の詔書」を作成する段階になると、閣僚たちは今度はその細かな字句の修正にまた貴重な時間を費やしていく。

大して長くもない詔書なのに、修正は何十箇所にも及んだ。

とりわけバカバカしいのは、原案のまま「戦勢日に非にして」とするか「戦局好転せず」と修正すべきかをめぐって争われた論戦だろう。


阿南陸相は、「個々の戦闘では負けたが、最後の勝負はまだついておらん」「陸軍は小さな島で戦いをやっただけで、一度も本格的な会戦はやっておらん」「しかるに負けたという、この戦勢非にしてというのでは、その死んでいった三百万の人々になんとして申し訳が立つ」と言って修正を主張するのだが、「戦勢日に非にして」であろうが「戦局好転せず」であろうが、どちらにしても、負けっぱなしでもうどうしようもない、という意味に違いはない。こんな字句にこだわることに何の意味があるのか。

ちなみに、映画ではセリフとして出てこないが、阿南は「この原案のままではいままでの大本営発表がすべて虚構であったということになる」とも述べたようだが[3]、詔書の文面をどういじろうが大本営発表が嘘だらけだったことに変わりはない。字句をいじって現実を糊塗しようとするその手口は大本営発表そのままであり、そういうことをしているからこんな事態に追い込まれたのだ。

すったもんだの末、詔書は裕仁本人も数箇所修正してようやく完成するのだが、粗末なラジオで雑音だらけの玉音放送を聞かされた国民には、どうやら戦争に敗けたらしい、とおぼろげに理解できただけで細かな文言など聞き取れなかったのだから、もはや笑うしかない。

戦争犯罪の証拠を燃やす隠蔽行為をあっさりスルー
降伏と聞いて号泣したり虚脱状態に陥っていた陸軍中央の一部若手将校たちは、やがて宮城を占拠して玉音放送の録音盤を奪取し、天皇に翻意させて戦争継続に持ち込もうという、クーデター計画に走っていく。

彼らが陸軍省で愚かな計画を練っていた頃、その背景として、裏庭にせっせと省内にある文書を持ち出しては焼き捨てる光景が映し出されていた。

これは、侵略戦争の犯罪性を示す証拠を隠滅しようとする、それ自体重大な犯罪行為である。後に、主犯の一人である奥野誠亮が次のように平然と述べている。(読売新聞 2015/8/11)

 もう一つ決めたことは、公文書の焼却だ。ポツダム宣言は「戦犯の処罰」を書いていて、戦犯問題が起きるから、戦犯にかかわるような文書は全部焼いちまえ、となったんだ。会議では私が「証拠にされるような公文書は全部焼かせてしまおう」と言った。犯罪人を出さないためにね。

だいたい、政府・軍部はこの戦争を、欧米の植民地支配からアジアを解放する正義の戦いだと言ってきたではないか。それが事実なら、ここで燃やされている膨大な書類は、たとえ敗けても裁判の場で連合国に対して日本の正当性を主張するための貴重な証拠となったはずだ。それを自分で燃やしてしまうというのは、「正義の戦い」など大嘘だったことを自ら白状しているに等しい。

しかしこの映画では、そうした犯罪性には一切言及することなく、まるで当然のことのように燃やされる書類の山を淡々と映しているだけだった。

エンディングから垣間見える独善的歴史観
ある映画が何を描いてきたのかは、そのエンディングに集約した形で示される。

この映画の終わりでは、廃墟となった街や戦死者の姿に重ねて、次のような文字列が映し出される。

「太平洋戦争に兵士として参加した日本人 1,000万人(日本人男子の1/4)」

「戦死者200万人 一般国民の死者100万人 計300万人(5世帯に1人の割合いで肉親を失う)」

「家を焼かれ 財産を失った者 1,500万人」

そしてナレーションで「いま私たちは、このようにおびただしい同胞の血と汗と涙であがなった平和を確かめ、そして、日本と日本人の上に再びこのような日が訪れないことを願うのみである。ただそれだけを…」と締めくくられるのだが、そこに、日本がどれほどの惨害を近隣アジア諸国に与えてきたかの言及は一切ない。ただひたすら、戦争で日本人はこんなにひどい目にあった、だから平和が大事、というだけである。

この映画は、自分たちが何をしてしまったのかへの反省がまったくない、最後まで独善的な茶番劇でしかなかった。


[1] 吉田裕 『昭和天皇の終戦史』 岩波新書 1992年 P.22
[2] 山田朗 『昭和天皇の戦争 ー「昭和天皇実録」に残されたこと・消されたこと』 岩波書店 2017年 P.244-245
[3] 半藤一利 『日本のいちばん長い日 決定版』 文春文庫 2006年 P.124
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/312.html#c249

[近代史02] 昭和天皇が戦争狂になった訳 中川隆
102. 中川隆[-8779] koaQ7Jey 2024年10月22日 06:28:32 : dZ1znMeMU2 : QlpBN2wuYkZHNXM=[2]
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2024-10-16
『日本のいちばん長い日』 -- 天皇の「わたくし自身はいかようになろうとも」発言はあったのか?
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日本のいちばん長い日 - Wikipedia
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映画『日本のいちばん長い日』(1967年)
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岡本喜八監督による映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作、と評価されている。

ただし、私はこれが名作とはまったく思わない。その理由は以前こちらの記事に書いておいた。

『日本のいちばん長い日』-- 名作と言われるこの映画も、改めて見直してみたら愚かな茶番劇でしかなかった。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516

この映画の「感動的」シーンの一つに、最終的にポツダム宣言受諾を決めた御前会議(1945年8月14日)の席上、天皇裕仁が涙ながらに降伏を決意した理由を語る場面がある。

映画のこの場面での天皇の発言全文は以下のとおり。

(阿南陸相の受諾反対論を聞いた後で)

反対論の趣旨は、つぶさによく聞いた。

しかし、わたくしの考えは、この前も言ったとおりで、変わりはない。

これ以上戦争を続けることは、無理である。

陸海軍の将兵にとって、武装解除や保障占領は耐えられないであろう。

国民が玉砕して国に殉ぜんとする気持ちもよくわかる。

しかし…(ここでポケットからハンカチを出して涙を拭う)しかし、わたくし自身はいかようになろうとも、国民を…国民にこれ以上苦痛を舐めさせることは、わたくしには忍び得ない。(涙声)

できることは、何でもする。

わたくしが、直接国民に呼びかけるのがよければ、マイクの前にも立つ。

陸海軍将兵を納得させるのに陸軍大臣や海軍大臣が困難を感ずるのであれば、どこへでも出かけて、なだめて説き伏せる。

(鈴木総理に向かって)鈴木、内閣は至急、終戦に関する詔書を用意してほしい。

(列席者一同すすり泣き)

いかにも、苦しむ国民を救うために我が身の危険もかえりみずに決断を下す指導者、というイメージだが、裕仁は本当にこんなことを言ったのだろうか?

敗戦後は保身に汲々とし、マッカーサーに媚びていた裕仁の姿を知っていれば、こうした疑問が出てくるのは当然だろう。

原作である半藤一利の『日本のいちばん長い日』では、この天皇発言についてこう注記している。[1]

(9)天皇のお言葉は、左近司、太田、米内各大臣らの手記を参照し、鈴木総理にもたしかめて、下村宏氏が記述した左のものがいちばん忠実に写しとっているとされている 。

「反対論の趣旨はよく聞いたが、私の考えは、この前いったことに変りはない。私は、国内の事情と世界の現状をじゅうぶん考えて、これ以上戦争を継続することは無理と考える。国体問題についていろいろ危惧もあるということであるが、先方の回答文は悪意をもって書かれたものとは思えないし、要は、国民全体の信念と覚悟の問題であると思うから、この際先方の回答を、そのまま受諾してよろしいと考える。陸海軍の将兵にとって、武装解除や保障占領ということは堪えがたいことであることもよくわかる。国民が玉砕して君国に殉ぜんとする心持もよくわかるが、しかし、わたし自身はいかになろうとも、わたしは国民の生命を助けたいと思う。この上戦争をつづけては、結局、わが国が全く焦土となり、国民にこれ以上苦痛をなめさせることは、わたしとして忍びない。この際和平の手段にでても、もとより先方のやり方に全幅の信頼をおきがたいことは当然であるが、日本がまったくなくなるという結果にくらべて、少しでも種子が残りさえすれば、さらにまた復興という光明も考えられる。わたしは、明治天皇が三国干渉のときの苦しいお心持をしのび、堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、将来の回復に期待したいと思う。これからは日本は平和な国として再建するのであるが、これはむずかしいことであり、また時も長くかかることと思うが、国民が心をあわせ、協力一致して努力すれば、かならずできると思う。わたしも国民とともに努力する。

 今日まで戦場にあって、戦死し、あるいは、内地にいて非命にたおれたものやその遺族のことを思えば、悲嘆に堪えないし、戦傷を負い、戦災を蒙り、家業を失ったものの今後の生活については、わたしは心配に堪えない。この際、わたしのできることはなんでもする。国民はいまなにも知らないでいるのだから定めて動揺すると思うが、わたしが国民に呼びかけることがよければいつでもマイクの前に立つ。陸海軍将兵はとくに動揺も大きく、陸海軍大臣は、その心持をなだめるのに、相当困難を感ずるであろうが、必要があれば、わたしはどこへでも出かけて親しく説きさとしてもよい。内閣では、至急に終戦に関する詔書を用意してほしい」

本文での御前会議の描写もこの内容に基づいたものとなっており、映画版の天皇発言は、脚本を書いた橋本忍(戦後日本人の被害者意識をくすぐって大ヒットした『私は貝になりたい』の脚本家でもある)による、この内容の見事な要約と言えるだろう。

ところが、半藤はこれに続けて御前会議に出席していた陸軍参謀総長 梅津美治郎によるメモの内容も載せていて、こちらの天皇発言は大きく違うのだ。[2]

 なお梅津参謀総長の鉛筆書きのメモが残されている。それによれば、天皇の発言は、

「自分ノ非常ノ決意ニハ変リナイ

 内外ノ情勢、国内ノ情態、彼我国力戦力ヨリ判断シテ軽々二考へタモノデハナイ

 国体二就テハ敵モ認メテ居ルト思フ 毛頭不安ナシ 敵ノ保障占領ニ関シテハ一抹ノ不安ガナイデハナイガ 戦争ヲ継続スレバ国体モ国家ノ将来モナクナル 即チモトモ子モナクナル

 今停戦セバ将来発展ノ根基ハ残ル

 武装解除ハ堪へ得ナイガ 国家ト国民ノ幸福ノ為ニハ明治大帝ガ三国干渉二対スルト同様ノ気持デヤラネバナラヌ

 ドウカ賛成シテ呉レ

 陸海軍ノ統制モ困難ガアラウ

 自分自ラ『ラヂオ』放送シテモヨロシイ

 速二詔書ヲ出シテ此ノ心持ヲ伝へヨ」

と要約されている。

こちらには「わたし自身はいかになろうとも」云々の言葉はないし、降伏を決めた理由も、降伏しても「国体(天皇制)」は維持できると確信しており、逆に降伏しなければそれが「元も子もなくなる」からである。

大本営『機密戦争日誌』には、同じく御前会議に出席していた陸軍省軍務局長 吉住正雄から伝達された、「御言葉」の要旨が記録されている。[3][4]

十、次デ、軍務局長ヨリ、本日御前会議ニ於ケル御言葉ヲ伝達ス。要旨左ノ如シ。

自分ノ此ノ非常ノ決意ハ変リハナイ。

内外ノ動静国内ノ状況、彼我戦力ノ問題等、此等ノ比較二附テモ軽々二判断シタモノデハナイ。

此ノ度ノ処置ハ、国体ノ破壊トナルカ、否しかラズ、敵ハ国体ヲ認メルト思フ。之ニ附テハ不安ハ毛頭ナイ。唯反対ノ意見(陸相、両総長ノ意見ヲ指ス)ニ附テハ、字句ノ問題卜思フ。一部反対ノ者ノ意見ノ様ニ、敵二我国土ヲ保障占領セラレタ後ニドウナルカ、之二附テ不安ハアル。然シ戦争ヲ継続スレバ、国体モ何モ皆ナクナッテシマヒ、玉砕ノミダ。今、此ノ処置ラスレバ、多少ナリトモ力ちからハ残ル。コレガ将来発展ノ種ニナルモノト思フ。

――以下御涙卜共ニ――

忠勇ナル日本ノ軍隊ヲ、武装解除スルコトハ堪エラレヌコトダ。然シ国家ノ為ニハ、之モ実行セネバナラヌ。明治天皇ノ、三国干渉ノ時ノ御心境ヲ心トシテヤルノダ。

ドウカ賛成ヲシテ呉レ。

之ガ為ニハ、国民二詔書ヲ出シテ呉レ。陸海軍ノ統制ノ困難ナコトモ知ッテ居ル。之ニモヨク気持ヲ伝ヘル為、詔書ヲ出シテ呉レ。ラヂオ放送モシテヨイ。如何ナル方法モ採ルカラ。

内容は梅津メモとよく一致している。

また、こちらの発言要旨からは、裕仁が涙を流したのは国民の苦難を思ってのことなどではなく、自分の軍隊である皇軍を武装解除させられる屈辱からであったことも分かる。

御前会議の席上でリアルタイムに書かれたメモや当日中に伝達された内容と、戦後になってから関係者(単にその場にいた人ではなく、裕仁を免責したいという強い動機を持つ利害関係者である)の手記や聞き取りをもとに書かれた内容と、どちらが信用できるだろうか?

常識的に考えて、答えは自明だろう。

ついでに言えば、下村宏がまとめた天皇発言自体からも不自然さは読み取れる。

裕仁は「明治天皇が三国干渉のときの苦しいお心持をしのび、堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍び、将来の回復に期待したいと思う」と言っているのだが、三国干渉とは、西欧列強の圧力により日清戦争で日本が清から強奪した権益の一部(遼東半島)を返還させられたものだ。

確かに明治天皇睦仁にとっては屈辱だっただろうが、天皇その人が戦犯として裁かれるかどうか(処刑もあり得る)という事態とでは比較にもならない些事だろう。三国干渉がどうこうと言っている時点で、裕仁には「わたし自身はいかになろうとも」などという覚悟はないのだ。(ちなみに映画版ではこの「三国干渉」云々はカットされている。)

ところで、半藤が「いちばん忠実に写しとっているとされている」と評する内容を記した下村宏は、鈴木貫太郎内閣の情報局総裁である。つまり、玉音放送の直前までデタラメを流し続けてきた大本営発表の親玉なのだ。

映画『日本のいちばん長い日』で描かれた感動シーンは、下村宏がでっち上げたシナリオを半藤一利がもっともらしく修飾し、橋本忍が感動ストーリーに仕上げた醜悪なフェイクでしかない。

[1] 半藤一利 『日本のいちばん長い日 決定版』 文春文庫 2006年 P.73-74
[2] 同 P.74-75
[3] 軍事史学会編 『大本営陸軍部戦争指導班 機密戦争日誌 下』 錦正社 1998年 P.763-764
[4] 岩井秀一郎 『最後の参謀総長 梅津美治郎』 祥伝社 2021年 P.225-226
https://vergil.hateblo.jp/entry/2024/10/16/113231


▲△▽▼


2021-04-08
『日本のいちばん長い日』-- 名作と言われるこの映画も、改めて見直してみたら愚かな茶番劇でしかなかった。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516

半藤一利の原作をほぼ忠実に映画化した、岡本喜八監督の映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作と評価されている。

以前見たときは確かに私もそう感じたのだが、最近改めて見直してみたところ、もう、この映画はただの茶番劇にしか見えなくなっていた。

脚本や演出が悪いのではない。役者の演技が大根というわけでもない。実際、この映画では、錚々たる名優たちがそれぞれの役を熱演していた。

鈴木貫太郎首相 - 笠智衆
阿南惟幾陸相 - 三船敏郎
米内光政海相 - 山村聡
天皇裕仁 - 松本幸四郎
下村宏情報局総裁 - 志村喬
井田正孝中佐 - 高橋悦史
畑中健二少佐 - 黒沢年男
徳川義寛侍従 - 小林桂樹

ダメだったのは、彼らが演じた人物たちそのものだ。

号泣する男たち
この映画では、いい大人の、それも責任ある地位にある男たちが、実によく泣いている。

たとえば、ポツダム宣言の受諾にあたって、天皇および日本政府の権限は連合国軍最高司令官に「subject to(従属)」する、という条件を受け入れるかどうか、閣議では決められないまま8月14日11時頃から開かれた御前会議の場面。

裕仁が立ち上がり、「わたくし自身はいかようになろうとも、国民にこれ以上苦痛をなめさせることは、わたくしには忍び得ない。できることは何でもする。わたくしが国民に直接呼びかけることがよければ、マイクの前にも立つ」と語ると、居並んだ閣僚たちはみな嗚咽をもらし、ある者など椅子からくずれ落ちて絨毯に膝をつき、泣き声を上げる。裕仁本人もしきりにハンカチを頬に当てて涙をぬぐっている。

バカじゃなかろうか。

事ここに至ったのは、戦局が既に絶望的になっているにもかかわらず戦争をやめるという決断ができず、何の見通しもないままずるずると事態を引き延ばしてきたこの者たちの無能・無責任のせいではないか。

もちろんこの無責任集団には裕仁本人も含まれる。半年前の45年2月、近衛文麿元首相が「敗戦は遺憾ながら最早必至なりと存じ候」と上奏して終戦交渉を促したとき、「もう一度戦果を挙げてからでないとなかなか話はむずかしいと思う」とこれを拒絶したのは裕仁だったのだから[1][2]。仮にこの時点で降伏に向けた交渉を始めていれば、東京大空襲も沖縄戦も原爆もなく、国民に無用の苦痛をなめさせずに済んだはずだ。

「わたくし自身はいかようになろうとも」という裕仁のご立派な発言も、せいぜいその場の雰囲気にのまれて口走った程度でしかなかったことは、その後責任回避に汲々とし、退位すら拒否したその行動から明らかだろう。

御前会議から戻った阿南陸相に無条件降伏が決まったと聞かされ、陸軍省の幕僚たちが号泣するという場面もあった。

彼らが呼号してきた本土決戦が不可能になり、(もともと成算はゼロだったのだが)上陸してきた連合軍に痛撃を加えて有利な講和に持ち込むことも、最後まで戦って「悠久の大義」に散ることもできなくなった痛憤からだろうが、なんという幼稚さか。

お前たちが安全な内地で非現実的な作戦計画にうつつを抜かしていたころ、前線ではロクな補給も受けられないまま兵たちがばたばたと餓死し、あるいはバンザイ突撃で無意味な死を強いられていたのだ。

だいたい、大事な夫や息子や父親や兄弟を徴兵された家族たちは、彼らが白木の箱に収められた一片の骨、ひどい場合には珊瑚のかけらや石ころになって帰ってきても、お国のために命を捧げた名誉なこととして、泣くことすら許されなかったのだ。そんな非道を強いてきたお前たちに、自分らの妄想が実現できなくなっただけで泣く資格などありはしない。

最後の場面に至ってなお字句の修正に執着する愚か者たち
無条件降伏が決定し、「玉音放送」で裕仁が読み上げる「終戦の詔書」を作成する段階になると、閣僚たちは今度はその細かな字句の修正にまた貴重な時間を費やしていく。

大して長くもない詔書なのに、修正は何十箇所にも及んだ。

とりわけバカバカしいのは、原案のまま「戦勢日に非にして」とするか「戦局好転せず」と修正すべきかをめぐって争われた論戦だろう。


阿南陸相は、「個々の戦闘では負けたが、最後の勝負はまだついておらん」「陸軍は小さな島で戦いをやっただけで、一度も本格的な会戦はやっておらん」「しかるに負けたという、この戦勢非にしてというのでは、その死んでいった三百万の人々になんとして申し訳が立つ」と言って修正を主張するのだが、「戦勢日に非にして」であろうが「戦局好転せず」であろうが、どちらにしても、負けっぱなしでもうどうしようもない、という意味に違いはない。こんな字句にこだわることに何の意味があるのか。

ちなみに、映画ではセリフとして出てこないが、阿南は「この原案のままではいままでの大本営発表がすべて虚構であったということになる」とも述べたようだが[3]、詔書の文面をどういじろうが大本営発表が嘘だらけだったことに変わりはない。字句をいじって現実を糊塗しようとするその手口は大本営発表そのままであり、そういうことをしているからこんな事態に追い込まれたのだ。

すったもんだの末、詔書は裕仁本人も数箇所修正してようやく完成するのだが、粗末なラジオで雑音だらけの玉音放送を聞かされた国民には、どうやら戦争に敗けたらしい、とおぼろげに理解できただけで細かな文言など聞き取れなかったのだから、もはや笑うしかない。

戦争犯罪の証拠を燃やす隠蔽行為をあっさりスルー
降伏と聞いて号泣したり虚脱状態に陥っていた陸軍中央の一部若手将校たちは、やがて宮城を占拠して玉音放送の録音盤を奪取し、天皇に翻意させて戦争継続に持ち込もうという、クーデター計画に走っていく。

彼らが陸軍省で愚かな計画を練っていた頃、その背景として、裏庭にせっせと省内にある文書を持ち出しては焼き捨てる光景が映し出されていた。

これは、侵略戦争の犯罪性を示す証拠を隠滅しようとする、それ自体重大な犯罪行為である。後に、主犯の一人である奥野誠亮が次のように平然と述べている。(読売新聞 2015/8/11)

 もう一つ決めたことは、公文書の焼却だ。ポツダム宣言は「戦犯の処罰」を書いていて、戦犯問題が起きるから、戦犯にかかわるような文書は全部焼いちまえ、となったんだ。会議では私が「証拠にされるような公文書は全部焼かせてしまおう」と言った。犯罪人を出さないためにね。

だいたい、政府・軍部はこの戦争を、欧米の植民地支配からアジアを解放する正義の戦いだと言ってきたではないか。それが事実なら、ここで燃やされている膨大な書類は、たとえ敗けても裁判の場で連合国に対して日本の正当性を主張するための貴重な証拠となったはずだ。それを自分で燃やしてしまうというのは、「正義の戦い」など大嘘だったことを自ら白状しているに等しい。

しかしこの映画では、そうした犯罪性には一切言及することなく、まるで当然のことのように燃やされる書類の山を淡々と映しているだけだった。

エンディングから垣間見える独善的歴史観
ある映画が何を描いてきたのかは、そのエンディングに集約した形で示される。

この映画の終わりでは、廃墟となった街や戦死者の姿に重ねて、次のような文字列が映し出される。

「太平洋戦争に兵士として参加した日本人 1,000万人(日本人男子の1/4)」

「戦死者200万人 一般国民の死者100万人 計300万人(5世帯に1人の割合いで肉親を失う)」

「家を焼かれ 財産を失った者 1,500万人」

そしてナレーションで「いま私たちは、このようにおびただしい同胞の血と汗と涙であがなった平和を確かめ、そして、日本と日本人の上に再びこのような日が訪れないことを願うのみである。ただそれだけを…」と締めくくられるのだが、そこに、日本がどれほどの惨害を近隣アジア諸国に与えてきたかの言及は一切ない。ただひたすら、戦争で日本人はこんなにひどい目にあった、だから平和が大事、というだけである。

この映画は、自分たちが何をしてしまったのかへの反省がまったくない、最後まで独善的な茶番劇でしかなかった。


[1] 吉田裕 『昭和天皇の終戦史』 岩波新書 1992年 P.22
[2] 山田朗 『昭和天皇の戦争 ー「昭和天皇実録」に残されたこと・消されたこと』 岩波書店 2017年 P.244-245
[3] 半藤一利 『日本のいちばん長い日 決定版』 文春文庫 2006年 P.124
https://vergil.hateblo.jp/entry/2021/04/08/074516
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/321.html#c102

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