4. 中川隆[-12904] koaQ7Jey 2019年1月18日 12:41:37 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-22225]
ピンクのちブラック、フィリピン病患者の明暗
フィリピン病患者の末路
フィリピンパブが全盛だった頃、フィリピン病患者になる 30〜40代日本人男性が多かったそうです。
2000年代前半には年齢層は拡大し、フィリピン病は退職者にまで広がりました。
2004年に米国が日本のこうした状況を「外国人女性に対する人身売買による性的搾取」と非難し、2006年には興行ビザの発給が従来比1割程度に激減。フィリピンパブは大打撃を受けたそうです。
フィリピン病患者の末路はいろいろらしい。
フィリピーナへの偏見
「フィリピンパブファンの中で、若く素朴なフィリピン女性を騙し性的関係を持とうとする日本人客が年々増加した。
その一方、日本人の優越感、外国人コンプレックス等を裏手に取り、日本人客を騙し金銭的摂取をするフィリピン女性も増え、フィリピンを嫌う日本人も徐々に多くなる。
そういった悪循環が日本社会の中でフィリピンという国に対する偏見を多く生んでいった。
また、既婚者でありながら妻と家族を捨てて、フィリピン女性と恋に落ちる日本人男性もいたのが偏見を助長した〜
Wikipediaのフィリピンパブ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%96
日本人=金持ち・スケベ・シャイ
日本に出稼ぎに来たフィリピーナにとっては、日本人=金持ち・スケベ・シャイ。
フィリピーナの家族にとっては、日本人=金を運んでくるカモ。
諸々の体験談からそうした情報は広く知られています。
フィリピンの消費者物価指数は3〜5%の上昇、GDPの伸び率は7,2%(2013年)、東南アジア諸国の中では経済成長が遅れています。
が、日本人が経済力を背景に現地で大きな顔をできるのはいつまでか…。
退職金や年金でまとまった金を自由にできる中高年も少なくなっていくでしょう。フィリピン病は時代の仇花に終わるのかもしれません。
3人目でやっと結婚
マニラ行きのジジババたち – 2002/6 浜 なつ子 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A9%E8%A1%8C%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%82%B8%E3%83%90%E3%83%90%E3%81%9F%E3%81%A1-%E6%B5%9C-%E3%81%AA%E3%81%A4%E5%AD%90/dp/4872336763
の第2章は一応ハッピーエンド。
「55才の時にフィリピンクラブで16才のチェリーに誘われて渡比、1ヵ月で120万円使う。
800万円の銀行預金を持って再び渡比、20才のジェシカに1ヶ月で100万円使う。
銀行に 5万ドル預けてPRAビザを取得するか、結婚ビザを取得するか迷い、日本人が経営するコンサルティング会社の紹介で 36才のシェリーと結婚」
ネギを背負ったカモ
言葉ができない、お人よし、女好き、そして金を持っている退職者。
離婚し、子供たちとも絶縁状態で心が弱っている。
700万円の預金を抱えて周囲に頼りきりのこの男性は、典型的なネギを背負ったカモ。
若いピチピチのフィリピーナとの結婚を夢見て、金を毟り取られます。
仮に結婚できたとしても、金・男・家族とのゴタゴタで離婚され追い出される可能性が大きい。
見た目より気立て♪
ラッキーだったのは、3人目の女性と不承不承ながらも結婚したこと。
子供が2人いる不美人の中年女性ですが、気立てがいいらしい。
家の残金や屋台の権利金を支払ってくれる男性を、「日本人は金があって貧乏の苦しみを癒してくれる精神安定剤」と立ててくれます。
月に11万円の年金でも、女性にとっては貴重な収入源なのでしょう。
老後は不透明
50代半ばで労働意欲がわかなくなったという気持ちは、中高年のひきこもりにもわかります。
ここまではほんのりピンクのフィリピン病患者で、とりあえずハッピーエンドです。
が、20〜30年後に11万円の年金にどれくらいの価値があるのだろう。
体力・気力が落ちる老後の生活がどうなるかはわからない。
異国の地でシェリーとの生活に閉じこもり、言葉が通じない周囲とのコミュニケーションをめんどうくさがると…。
金を持っているだけの存在
「金を持っているだけの存在となり、彼から無理やり金を引き出そうとするでしょう。
家から放り出され、路上生活者となる可能性だってあります。
それでも、本人の意識次第では、結構、気楽に生きていけるものです。
また、そういう覚悟がなければ、フィリピンのような地獄と極楽が同居する国で老後を過ごそうなどと考えてはいけない。
「物価が安いから」
「メイドが月1万円以下で雇えるから」
そんな理由だけでフィリピンに住めば、後で痛いしっぺ返しを食うでしょう(P69)」
強盗殺人なのか?
本書の第5章は在比邦人が殺され、財産もどこかに消えたバッドエンド。
「養子、結婚後すぐに離婚、神経症で定職に付かずひきこもり。
土地とアパートの売却代金5千万円を持って51才で渡比。
PRAビザ取得、フィリピン人と結婚するが1年後に別居。
自宅を含め 5戸の住宅を購入、不動産はフィリピン人名義で取得しなければならないので、いずれも妻や知人名義」
57才で殺されてジ・エンド。
PRAビザ取得時に銀行に預けた 5万ドルもいつの間にか引き出され、5千万円の財産は雲散霧消。
詐欺師の標的
フィリピンで殺された場合、犯人は検挙されない可能性が高い。
5戸の住宅は賃貸に出して生活の足しにするためと説明されていますが…。
言葉が話せず事情に疎い在比邦人の中高年男性が食い物にされたようです。
PRAビザ取得者は5万ドル(当時の為替レートで約600万円)の銀行預金があるとわかるので、詐欺師のターゲットになるそうです。
愛想はいいが醒めるのも早い
「焼き鳥屋で隣りに座った若い女の子にその場で結婚を持ちかける」
フィリピンへ行けばバラ色の老後が楽しめるとハイになっていたらしい。
見知らぬ土地で生まれ変わって、結婚して家族を養うという一人前の男性を演じたかったのかもしれません。
「愛想のいいフィリピン人は、客をもてなす大天才である。
大いに歓迎してくれるけれども、醒めるのも早い。
最初はちやほやしてくれるが、言葉もできない、冗談も言えない、フィリピン人と仲良くなろうともしない日本人は、やがて、金を持っているというだけの存在に変わっていく(P205)」
リスクは分かっているはずなのに
親の遺産で一瞬の夢を楽しめたのだから本望…ではたぶんないでしょう。
妻子に迷惑をかけるわけではなく、「税金で助けれてくれ」とも言っていない。
相続した財産をどう使おうが自由です。
ただ、この頃は既に、「フィリピーナに誘われてノコノコ渡比するリスク」は語られていたはず。
結婚といっても、金で婚姻届を買うような例がほとんど。
フィリピーナを非難するのはお門違いな気がします。
50代ならば、認知症で判断力が衰えたわけでもないでしょう。
好きにすればいいのだけれど
他人に迷惑をかけず、自己責任で行うのなら、好きにすればいいとは思います。
ただ、「人生も先行きが見え、家族ともうまくいっていない。
そんな状況で若いキュートな娘に誘われたら、男ならクラッとくるのはわかる。
破滅しない程度の火遊びなら楽しみたい」
といった肯定論もありますが、理解しにくい。
海外生活の適性が低い中高年が、場当たり的に外国へ行ってうまくいく確率は低いでしょう。「金を毟られに行くようなもの」と考えないのはなぜだろう?
フィリピンの土になる割合は?
脳細胞が桃色に変化して判断能力が低下するのか。
すべてを承知で「最後にひと花咲かせたい」と達観しているのか。
何も考えずに刹那的に生きているのか。
殺されるのは例外として、フィリピンの地でフィリピーナに看取られて亡くなる邦人はどのくらいの割合なのだろう?
生きていれば年金が受け取れるので、最後まで下の世話もしてくれるのかな。
放り出されて困窮邦人になるのかな。
夢破れて帰国するのかな。
どうも、最終的なハッピーエンドは想像しにくいです…。
http://nojob-thrift.blogspot.jp/2014/05/blog-post_28.html