95. 中川隆[-7971] koaQ7Jey 2017年4月28日 20:41:38 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-8523]
2017年04月28日
勝つのは中国と北朝鮮か 朝鮮半島危機の結末
嘘とハッタリは、ばれたら裏目に出る
引用:http://media.10news.com/photo/2017/04/23/Trump%20France_Smit_1492959971522_58732766_ver1.0_640_480.jpg
ケネディになれなかったトランプ
トランプ大統領が「アメリカ単独でやる」と言った一言から始まった朝鮮半島危機だが、アメリカの譲歩で終わりそうな気配が漂ってきた。
米政府高官や大統領は北朝鮮に対し「制裁と対話」を重視すると言い出しており、これはクリントン、ブッシュ、オバマと同じ言い方です。
日本政府は「遺憾の意」や「心からのお詫び」を表明するのが好きだが、アメリカにとって「制裁と対話」がこれに相当する。
90年代前半に北朝鮮が核開発と弾道ミサイル開発を始めたとき、クリントン大統領がトランプと同じように、北朝鮮を攻撃すると脅した。
だが日本が憲法を盾にとって「絶対に協力しない」と拒否したため攻撃は実行されず、北朝鮮は核開発の権利を得た。
つまり北朝鮮の核開発にもっとも協力してきたのは日本政府だったのだが、その話題は置いて、以降アメリカは北朝鮮に譲歩を続けた。
アメリカは経済援助や人道援助などと称して北朝鮮にお金と物資を提供し、北はそれを換金して核とミサイル開発の資金にした。
アメリカは「核開発をやめるなら無料で原発を作る」と言い出し、日本が費用を負担させられそうになったが、幸いにも北が約束を破って計画は破棄された。
アメリカの「制裁と対話」はこのように実質的には「謝罪と賠償」のような譲歩なのだが、トランプはどうしてこんな事を言い出したのだろうか?
アメリカが大艦隊を朝鮮半島に派遣して北朝鮮滅亡は時間の問題とされていたが、攻守が入れ替わる決定的な出来事が発生していた。
4月16日午前6時21分に北朝鮮東部から弾道ミサイルを発射し、1分以内に空中爆発したと見られている。
「弾道ミサイルを発射したら総攻撃だ」と宣言していた米軍は『1ミリも』動かず、実はまったく攻撃する気など無かったのが判明した。
アメリカが劣勢に立たされた転機
米軍は「失敗したミサイルなどに興味は無い」とか「アメリカがサイバー攻撃でミサイルを爆破した」のような情報を流したが、宣言とは違って対応しなかったのは事実だった。
常識的に考えればミサイルは北朝鮮が自分の意思で空中爆発させたのであり、目的は米軍が本当に動くのか、最後の賭けに出たのだと思われる。
トランプと米軍は「これだけ脅せば金正恩は泣いて謝罪するだろう」と考えていたが、さらにその上を行く行動に出た。
この日から米軍とトランプは攻撃しない言い訳だけを繰り返すようになり、あげくに北朝鮮に急行していると説明した空母カールビンソンは、逆方向に逃げ出していたのまで分かった。
カールビンソンに北朝鮮より重要な用事があったのか(ある筈がないが)、単に逃げたのかは分からないが、米軍は以前から、中国と戦争になったらオーストラリア方面に避難する計画を建てていた。
中国の軍事力は南シナ海方面の狭い範囲に集中していて、特に短距離中距離の弾道ミサイルを無数に配備している。
ここで戦ったら米軍に損失が出るので、一度オーストラリアに撤退して、体制を立て直して戦うというような戦略プランでした。
カールビンソンがどうして最も危険だと言われた4月15日に、西太平洋方面に向かっていたのか、真相は不明だが「あいつらは逃げ出した」という失笑を買った。
軍隊は一度敵に侮られたらお仕舞いであり、この2つの出来事は中国と北朝鮮に有利に働いた。
北朝鮮は弾道ミサイルを発射しても米軍が攻撃しないのを知り「さあ攻撃してみろ、ワシントンにミサイルを撃ち込んでやる」と益々調子に乗っている。
北朝鮮の後見人である中国も、アメリカは本当に攻撃する気は無かったのだと悟り、「やりたければやどうぞ」という態度に変化してきている。
ここで思い起こすのはキューバ危機で、米大統領ケネディとソ連書記長フルシチョフが対決した。
アメリカ敗北の可能性
キューバはカストロが起こした革命によって共産国家になり、ソ連はこの島に核ミサイルを配備しようとした。
ケネディはキューバを封鎖してソ連と対決する姿勢を示し、ソ連軍と戦争の危機が勃発した。
ここまでは北朝鮮を巡るトランプ、習近平、金正恩と同じだったが、違ったのはケネディがトランプより過激だった事だった。
キューバ上空を飛行していた米軍の偵察機がソ連軍ミサイルによって撃墜され、アメリカの駆逐艦はソ連潜水艦に威嚇の為に爆雷を投下した。
ケネディは一歩も引かず、アメリカはソ連との全面核戦争を辞さず、アメリカの同盟国が攻撃された場合もソ連を核攻撃するとラジオで宣言した。
ケネディの「キXXイぶり」にフルシチョフの方が理性的に判断し、キューバから核を撤去し、ソ連の譲歩で危機は収束した。
ここでもしケネディがトランプだったら、不測の事態が起きないように空母をキューバ周辺から避難させ、攻撃しないよう指示を出したかも知れない。
そんな事をしたら敵に見透かされて舐められるだけで、戦争は舐められたら終わりなのです。
トランプは既に習近平や金正恩から舐められているので、今後は軍事力で脅しても最初ほどの効果は上げられないでしょう。
北朝鮮危機は当初予想もしなかった北朝鮮と中国の勝利、アメリカの敗北の可能性が高まった。
もしアメリカが敗北し引き下がったら、北朝鮮と中国はより一層アメリカに対して強い態度に出てくるでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/70678195.html
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