安倍晋三氏に接近する統一教会
安倍晋三官房長官などが統一教会系の「天宙平和連合(UPF)祖国郷土還元日本大会」に祝電を送ったことが話題となっている。総裁選前に、これを政治問題化させようという動きもあるが、過大評価である。安倍氏からの祝電を報じたのは韓国の「世界日報」5月14日付。統一教会系の新聞である。大会は5月後半に国内12か所で開かれており、13日に福岡で行われた集会で安倍氏の祝電が披露された。この「天宙平和連合祖国郷土還元日本大会」は、統一教会の文鮮明教祖と妻の韓鶴子が共同総裁で、合同結婚式の儀式も行われている。霊感商法を行い、最高裁でも違法と認定された合同結婚式を催す統一教会は、反社会的集団だ。
その集会で本人が挨拶したのなら国会でも問題となるだろう。しかし、祝電となると問題はまた違う。国会議員の地元事務所が依頼を受けたならば、祝電を送るかどうかはそこで判断するのが通例だ。結婚式や葬式への電報とほとんど同じ水準の判断だろう。祝電を送った安岡興治元法相の事務所が「出席依頼があったので電報を送った」というレベルのことだ。さらにいえば自分たちの集会に権威を付けたいときには勝手に政治家を装って祝電を送ることさえ行うのが統一教会である。ましてやもし仮に統一教会信者が私設秘書として働いていれば、祝電を送るぐらいは簡単なこと。
わたしは安倍晋三氏と統一教会問題で会話を交わしたことがある。安倍氏は言った。「北朝鮮と統一教会の関係はどうなっていますか」。わたしは北朝鮮の金正日体制と統一教会とが深い関係にあることを伝えた。安倍氏は「そうですよね」とうなずいた。「実は」と彼は統一教会がさかんに接触し、面会を求めてくると語った。「わたしは会わないですよ」と安倍氏は言った。北朝鮮に強硬な立場を取り、しかも有力な総裁候補である安倍氏が、自らの判断であえてこの時期に統一教会系の集会に祝電を打つことはないだろう。
http://www.the-journal.jp/contents/arita/2006/06/post_10.html
http://www.asyura2.com/13/nametoroku7/msg/882.html