[ペンネーム登録待ち板6] 改革勢力中核に浮上する
改革勢力中核に浮上する
フランス大統領選でマクロン氏が再選された。拙著『日本経済の黒い霧 ウクライナ戦乱と資源価格インフレ 修羅場を迎える国際金融市場』(ビジネス社、1,870円(消費税込み)、https://amzn.to/3tI34WK)でもフランス大統領選について考察している。多くの皆さまのお力添えにより新著の重版が決まり、大増刷ができる。増刷分は5月2日から提供開始になる。
データ・マックス社が読者プレゼントで新著を提供くださるとのこと。サイトからお申し込み賜りたい。NetIB-News読者プレゼント(https://www.data-max.co.jp/article/47158)の表記の数を超えて希望者に提供くださるとのことなのでぜひ応募されたく思う。
4月25日付中日新聞、東京新聞、北陸中日新聞にも広告が掲載された。新著で現下の政治経済社会問題について考察しているので、ぜひご高覧賜りたい。
フランス大統領選で決選投票に進んだのが、マクロン氏と極右に分類されるルペン氏だった。大統領選では中道票を取り込むことがカギを握る。ルペン氏の場合、中道票を取り込むことが難しく、これがマクロン氏に有利に作用した。
また、最終的に投票行動に影響を与えたのがテレビ討論である。直接討論でいかに主権者国民に説得力を示せるのかが重要になる。この点でルペン氏はテレビ討論への備えがマクロン氏に後れを取ったように思われる。
フランス大統領選に関して『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティ氏が論考を公表していた。「マクロンが『傲慢な政権運営』をやめなければ、決選投票で敗れ去る可能性がある」(https://bit.ly/3k8zFPF)。
マクロン氏とルペン氏の決選投票になったことで、マクロン氏は圧倒的に有利な状況を得たが、結果はかなりの接戦になった。得票率はマクロン氏が59%、ルペン氏が41%。ルペン氏の奮闘が際立つ。
背景に根強いマクロン嫌いが存在する。マクロン氏は中道候補とされるが、極めて強い新自由主義推進の思想を有する。本ブログ、メルマガでも記述してきたが、マクロン氏はロスチャイルド家中枢企業の最高幹部出身者である。2017年大統領選でマクロン氏が当選をはたし、金融市場は大歓迎した。世界を牛耳る巨大金融資本はマクロン氏と調和する。
新自由主義、グローバリズム推進者の目的は大資本利益の極大化。これは裏を返せば一般庶民の利益極小化。フランスでは「黄色いベスト運動」として反マクロン行動が拡大した。
新自由主義、グローバリズムを推進している本尊が米国のネオコンである。ネオコンの特徴は、彼らが信奉する価値観を世界に埋め込むためには軍事力の行使もいとわない点にある。「力による現状変更」がネオコンの真骨頂。
ウクライナの国体が変更され、NATO陣営を東へ、東へと拡張してきた行動こそ、ネオコンが推進する「力による現状変更」戦略がもたらしてきたものだ。この視点からグローバリズム推進者はフランス大統領選を最重要視してきた。そして、彼らの目論見通り、マクロン氏再選を成功させた。
この選挙についてピケティ氏が指摘する点を考察することが重要だ。私も本ブログで指摘してきたこと。それは左派陣営が結束できていないという問題。17年選挙でも選挙終盤に急進左派候補のメランション氏が勢いを増した。
しかし、左派陣営が複数候補者を擁立して票が分散された。マクロン氏と戦う決選投票の対抗馬が左派陣営の候補者になれば、中道票は分断されたはず。
右派対極右の戦いと比較して、左派候補者が決選投票で勝利する確率は大幅に上昇する。左派陣営が対立を乗り越えて、大義の下に結集することが政治刷新のカギを握る。
同じ問題が日本にも存在する。考え方が近い勢力が手を携えることができない。そうなれば、敵陣営の思うつぼになる。政策を基軸にした連帯の確立、「政策連合」の形成が極めて重要だ。
(植草一秀氏ブログ:2022年4月28日)
http://www.asyura2.com/10/nametoroku6/msg/15875.html
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