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2018/5/10 9:19 (2018/5/10 11:03更新)
日経
衆院予算委員会は10日午前、国家戦略特区を活用した学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡り、元首相秘書官の柳瀬唯夫経済産業審議官を参考人招致した。柳瀬氏は2015年2月以降に首相官邸で加計学園関係者と計3回面会したと認めた。ただ獣医学部新設を巡り安倍晋三首相に報告したり首相から指示を受けたりしたことはなかったとし、首相の関与を否定した。
愛媛県が作成した文書には、柳瀬氏が加計学園関係者や愛媛県職員、同県今治市職員と15年4月に面会した際に「本件は首相案件」と述べたとの記録が残っている。柳瀬氏は面会は「加計学園事務局の方から申し出があった」と説明。愛媛県や今治市職員との面会については「10人近くのずいぶん大勢だった。今でも愛媛県や今治市の方が同席者にいたかは分からない」と述べた。
「首相案件」と話したとする愛媛県の文書に関しては「私の発言として、やや違和感がある」と語った。「私からは『国家戦略特区制度は安倍政権の成長戦略の看板政策だ。獣医学部新設の解禁は総理が早急に検討していくと述べた案件だ』と紹介したように思う」と説明した。「今治市の個別プロジェクトが首相案件になる旨を申し上げるとは思えない」と強調した。
加計学園関係者とは15年2月から3月ごろ、同年4月、その後の計3回、首相官邸で面会したと明かした。加計孝太郎理事長とは13年に首相の別荘で首相を交えて会ったとも話した。「首相と加計理事長が友人関係とは認識していたが、特別扱いしたことはない」と述べた。
柳瀬氏が学園関係者と面会していたと認めたことで、獣医学部新設計画を17年1月まで知らなかったとする首相答弁の正当性を野党は追及する構えだ。柳瀬氏は15年2月から3月には計画を認識していたと話しており、獣医学部の新設が「加計ありき」で進んでいた可能性を野党は指摘する。
国家戦略特区ワーキンググループ座長の八田達夫大阪大名誉教授は、加計学園の獣医学部新設認可の正当性を主張した。「首相、秘書官から働きかけを受けたことはない」と語った。
午後には参院予算委員会で柳瀬氏を参考人招致する。与党側の参考人として、参院では加戸守行・前愛媛県知事も招致する。
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