57. mikan[10] go2CiYKLgoGCjg 2016年12月21日 17:18:18 : GLtxljkIcU : cM56Mnq62d4[3]
共産主義がもたらすとここで喧伝されている、粛清、暴力、虐殺、言論弾圧のような文言を見て、自分がまず思い浮かべたのが、現政権が懐古しているかも知れない戦前の日本だ。戦前の日本はマルクス主義思想を徹底弾圧していたから、これらはマルクス主義や一党独裁体制の固有の問題点というよりも、思想、体制を問わず、国際的孤立や体制の不安定さ、戦争、貧困、政争内乱や特定階層の私利追求が生じた場合に普遍的にもたらされる問題という捉え方を自分はしている。
何も知らない人へのこうした「マルクス主義 = 怖い」と言うイメージの植え付け工作は、共産党が勢力を伸ばした結果、足ることを知らない富裕層への富の集中の「自由」や、既得権益層へ何らかの制限が加えられるへ事の恐れに違いない。本来、マルクス主義思想は、資本主義的な格差拡大に理論的に疑問を投げかけ、政治経済的に格差や貧困の解消を目指し、その究極形の共産主義を目指す、人に「優しい」思想の筈だと自分は思っています。
一党独裁体制をとるのは、マルクス主義を掲げる共産主義政党が一番多いようですが、逆にみると、どうしてマルクス主義政党なのかというと、例えば、格差や貧困の問題に対して、「建前」として、思想面からそれを自律的に解決するシステムを持っているから一党独裁が成り立ったという見方もできるし、その建前の要となっているのが、マルクス主義なのだろう。
ソ連のような経済システムはうまくいかなかったようだが、純粋な市場原理主義、自由主義よりも、社会主義、統制経済のシステムを取り入れた体制や高福祉社会の方が、国内の安定と経済発展をもたらしている。「社会主義」的と言われた戦後の日本の経済成長もそうだし、中国は「社会主義市場経済」を掲げ、拙速な共産主義移行による混乱を避け、市場経済を取り入れながら、長期的な一定の理想に向かって、中国共産党が強く社会、経済を統制している。
そして中国は、残念ながらマスコミ封鎖で誰も気づかぬうちに安倍らのもたらす経済危機の瀬戸際にあって没落の坂道を転げ落ちて行く日本を尻目に、中国共産党独裁の下で長期的な「共産主義の実現」を目指しながら、今後も経済発展をとげて行く公算が強まった。
一党独裁的なシステムが経済成長や国力の増大に有利な理由は、民主主義では、有権者に配慮した目先の衆愚政治的政策をとらなければいけないが、一党独裁ではそのような非効率なやり方をとらずに、長期的、効率的に目的解決のために最善の政策をとり易いからです。しかし、その党の思想やシステムに欠陥があると、ナチスを始め、歴史の不幸な例が物語るように、大変に大きなリスクを伴う。
だから、共産党自体が真に国民の支持を得るためには、より思想やシステムに普遍性を求めるべき、思想の根拠に「科学」を求めるべきだし、マルクス主義や「科学的社会主義」という看板について、今の形が必ずしも理論的に完成形とは限らない。しかし、共産主義実現のため、より思想の普遍性を求めた結果、現在利用できるものがマルクス主義なのだと思います。
自由主義的思想や資本主義の持つ問題点、格差や貧困など、その解決策が、特に昨今求められる時代になっており、民主主義の下でもこれらの諸問題が解決できないなら、共産主義を目指し「自律的に」問題解決する思想を持つような政党の存在意義は高まるでしょう。自分の想像では、日本共産党が、単なる「労働者党」を志向するのでなく、いまだにマルクス主義の看板を外さないとするなら、こうした理想、可能性への期待がある筈です。
「科学的社会主義」の「科学」が似非科学でなくなり、もし将来その普遍性が周知される状況が実現したならば、共産党一党独裁制の政治的安定がもたらされ、言論抑圧や粛清の必要性、動機そのものが失われるのではないかと自分は考えている。人工知能分野からシュミレーションを通して検証し解決を目指す「心の科学的解明」。これこそが、哲学、社会科学上の課題においてすべての人間、有権者、論者を完全に論理的に沈黙させる事ができ、将来の、マルクスを継承した「進化したマルクス主義」を決定づけると考えています。