コロナのオミクロン株感染に対して岸田政権はいつになく迅速な対応をしてきたかのごとく見えた。全ての国・地域からの外国人の新規入国の停止等厳しい水際対策をとった。しかし約五万人の在日米軍は日本国家のどんな検疫も受けずフリーパスで行動していた。アメリカは世界最悪の感染国である。さしもの日本国内の世論の高まりで日本政府もアメリカになんとかしてくれと頼んだようで、アメリカ側も行動を自粛する旨言ったようだが、その後も我が町横須賀でも米兵は町のレストランで大声でお食事等を続けている。オミクロン株蔓延の影響は明らかで、沖縄・広島・山口等基地県での広がりが顕著である。アメリカに何も言えないこんな国は世界中でも珍しく、その「謙譲精神」は不気味な程だ。
世界唯一の被爆国であるのに核兵器禁止条約に反対しアメリカの核の傘に驚くほどの期待を見せたり、アメリカの核先制不使用宣言を頼み込んでストップさせたりしている。国民感情との背離は極めて大きい。そんな日本政府が画策しているのが敵基地攻撃の先制能力の保持。これは宣戦布告に等しい。これがなければ、林立するミサイルに対してどうやって対処するのだと主張するかもしれないが、機動性あるミサイル配備の実態をどうやって把握するのかということが課題でもある。結局はアメリカ軍の諜報能力に頼ることになろうが、ここに発射目前のミサイルがあるとアメリカが警鐘を鳴らした場合、日本はその真偽をどうやって判断するのだろう。戦争の火付け役だけが回って来かねない。
日本の安全保障に関わるそんなシナリオに飛び込むのではなく、日本政府はもっとやるべきことがあるだろう。