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[近代史3] 病気の9割は歩くだけで治る! 中川隆
2. 2021年1月30日 05:43:52 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[1]
読書コーナー〜太陽の光こそ最高の栄養です〜
2021年01月30日

医者が教える「最高の栄養」 ビタミンDが病気にならない体をつくる– 2020/10/28
満尾正 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%8C%BB%E8%80%85%E3%81%8C%E6%95%99%E3%81%88%E3%82%8B%E3%80%8C%E6%9C%80%E9%AB%98%E3%81%AE%E6%A0%84%E9%A4%8A%E3%80%8D-%E3%83%93%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3D%E3%81%8C%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84%E4%BD%93%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8B-%E6%BA%80%E5%B0%BE%E6%AD%A3/dp/4046049332


✰ 紫外線によって皮膚で作られるビタミンDは我々の免疫力を維持するために欠かすことのできない最高の栄養であり長寿ビタミンだ

✰ 日焼けした「うつ病」患者はいない

✰ 血中ビタミンD濃度が低いと動脈硬化が進み炎症が起きやすくなる

✰ コレステロールはビタミンDの原料になるのでむやみに下げない方が良い

✰ 国民病ともされる糖尿病は血中ビタミン濃度が低いと発症しやすい

✰ 食物からビタミンDを取るとすれば鮭などの魚がいい

✰ ビタミンDの最も注目すべき効果は免疫をコントロールする力にある

✰ 日光浴は週3日、「長袖長ズボン」の場合は15分以上、「半袖半ズボン」の場合は7分以上、それ以上浴びると皮膚にとって有害となる照射時間は40分が目安

✰ 最終章では平均的な数値の指標で「血中ビタミンD濃度」と「新型コロナウィルスによる死亡者数」との相関グラフが示され、前者が低い国ほど死亡者数が多いショッキングな事実が示されている。

以上のとおりだが、根が単純で信じ込みやすいタチなので天気のいい日は進んで「日光浴」を欠かさないように、そして図書館に行くたびに帰り道のストアで昼食用の「サーモンのにぎり寿司」を購入している。

魚の栄養分を吸収するには「生」がベストですからね。

https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ffaa894ad9bc85d3f625898dadf7cbcb
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/475.html#c2

[番外地8] 「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変 中川隆
1. 中川隆[-7833] koaQ7Jey 2021年1月30日 05:54:07 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[3]

知恵遅れの相手をしてもしょうがないけど、僕は親切だから教えてやるよ。
日本が国際連盟を脱退したのは中国での麻薬売買を国際連盟加盟国すべてから非難されたからだよ。
当時の日本で輸出できるのは若い日本女性と麻薬だけだったから、軍艦や軍用機を作るには麻薬で稼ぐしかなかったんだ。

岸信介は満州でケシを栽培し、chousen で麻薬を製造し、中国で麻薬を売るシステムを考えた。
大東亜共栄圏は麻薬販売の市場として構想されたんだ。

詳細は

●「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変●
http://hp.vector.co.jp/authors/VA024680/history/
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/819.html#c1

[リバイバル3] かつおだし(だし汁)の取り方/作り方 中川隆
43. 2021年1月30日 06:23:31 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[4]
お好み焼きの作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1241.html

大阪B級グルメキャベツ焼き≠フ作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1513.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1129.html#c43

[リバイバル3] おふくろの味 「たっぷり肉ジャガ」 「ゴボウとニンジンのきんぴら」 「くずし豆腐のナメコおろし汁」 「お月見団子」 中川隆
41. 中川隆[-7832] koaQ7Jey 2021年1月30日 06:24:04 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[5]
お好み焼きの作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1241.html

大阪B級グルメキャベツ焼き≠フ作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1513.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/997.html#c41

[近代史5] 食べてはいけない 中川隆
79. 中川隆[-7830] koaQ7Jey 2021年1月30日 06:25:09 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[7]
お好み焼きの作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1241.html

大阪B級グルメキャベツ焼き≠フ作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1513.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/425.html#c79

[近代史4] お好み焼きの作り方 中川隆
3. 中川隆[-7829] koaQ7Jey 2021年1月30日 06:33:45 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[8]
基本のお好み焼きの作り方♡簡単!








ほんだしを入れるのでおかかをかけなくても美味しいんです

とろろも無くても美味しく作れます
今回は入れてますが・・・

お好み焼き粉を使わなくても美味しく出来ますよ〜


基本の材料は
小麦粉とたまご、水、ほんだしで基本のお好み焼き粉です
ま、とろろも入れても入れなくても
私のお好み焼きは美味しいww

きゃべつと豚肉と揚げ玉が基本かな
我が家のお好み焼きは

それに
紅しょうが
溶けるチーズ
ネギ
もち

子供が小さい頃は
野菜を食べさせたくて
細かく刻んだにんじんとかも入れたときも

よく
キムチとか明太子とかあるけど
ちょっと苦手・・・と言うか
お好み焼きには入れたくないかな
結構・・・
こう見えて
普通が好きなんですw
見えてないと思うけどw


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1241.html#c3
[番外地8] 「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変 中川隆
2. 中川隆[-7828] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:06:59 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[9]

知恵遅れの相手をしてもしょうがないけど、僕は親切だから教えてやるよ。
日本が国際連盟を脱退したのは中国での麻薬売買を国際連盟加盟国すべてから非難されたからだよ。
当時の日本で輸出できるのは10代の日本女性と麻薬だけだったから、軍艦や軍用機を作るには麻薬で稼ぐしかなかったんだ。 アメリカでは日本女性の人身売買が大問題になって、日本からの移民受け入れを禁止したので、麻薬以外には日本の輸出品がなくなってしまったんだ。

岸信介は満州でケシを栽培し、chousen で麻薬を製造し、中国で麻薬を売るシステムを考えた。
大東亜共栄圏は麻薬販売の市場として構想されたんだ。

詳細は

●「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変●
http://hp.vector.co.jp/authors/VA024680/history/
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/819.html#c2

[近代史5] 麻薬取引の黒幕はCIA 中川隆
1. 2021年1月30日 07:50:57 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[10]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/345.html#c1

[近代史3] マスコミの偽情報 _ CIA は有力メディアを情報操作のために使っている 中川隆
40. 中川隆[-7827] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:52:36 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[11]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/330.html#c40

[番外地7] 人々をスパイするのに使われているフェイスブック、グーグル 中川隆
3. 中川隆[-7826] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:52:58 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[12]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/290.html#c3

[近代史3] 体制側に都合が悪い本はアマゾンから排除される 中川隆
4. 中川隆[-7825] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:53:21 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[13]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/428.html#c4

[近代史5] 新聞社、出版社、放送局などは支配層のプロパガンダ機関 中川隆
2. 中川隆[-7824] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:54:00 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[14]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/140.html#c2

[近代史5] ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった 中川隆
30. 中川隆[-7823] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:54:21 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[15]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html#c30

[近代史5] CIAとメディア 中川隆
10. 中川隆[-7822] koaQ7Jey 2021年1月30日 07:54:49 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[16]

2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/

 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html#c10

[番外地8] 「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変 中川隆
3. 中川隆[-7821] koaQ7Jey 2021年1月30日 09:13:34 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[17]
右翼が必死で隠している大東亜戦争の真実
日本が国際連盟を脱退したのは中国での麻薬売買を国際連盟加盟国すべてから非難されたからです。
当時の日本で輸出できるのは10代の日本女性と麻薬だけだったので、軍艦や軍用機を作るには麻薬で稼ぐしかなかったんですね。 アメリカでは日本女性の人身売買が大問題になって、日本からの移民受け入れを禁止したので、麻薬以外には日本が輸出できる物が無くなってしまいました。

岸信介は満州でケシを栽培し、chousen で麻薬を製造し、中国で麻薬を売るシステムを考えました。
大東亜共栄圏は麻薬販売の市場として構想されたんですね。

詳細は

●「満州国」建国秘話 アヘンが支えた満州事変●
http://hp.vector.co.jp/authors/VA024680/history/

▲△▽▼

戦前、日本の代表的輸出品は生糸ではない。アヘンだった。(メディアが絶対に書かない裏話)
第二次世界大戦前の日本には麻薬の儲け以外にまともな収入がなかった。 (生糸の輸出はほとんど微々たるもので、大量の出費 (戦艦や戦闘機などの製造、鉄道、地下鉄、路面電車の建設) のごく一部でも賄うことができなかった。)
 戦前の日本には製糸産業以外の産業がなかった。
 第二次世界大戦前の日本では、大量の麻薬の儲けがある (東京裁判) 一方で、 財源が不明な大量の出費 (軍事、鉄道建設、地下鉄建設、路面鉄道等の建設) があった。
 明治時代になってから、明治政府は矢継ぎ早に外国から色々なものを輸入しており、 これに麻薬の儲けが大量に使用されたことは疑う余地がない。

 それ以前はどうか ? 例えば明治維新の戦費はどうしたのだろう ?
 これも随分輸入を必要としたはずだが、国内には貿易の決済に使える銀 (外貨) がほとんど残っていなかった。
 銀を手に入れるための麻薬貿易は幕末から開始している必要がある。
明治維新のなかで、新政府側の官僚たちは、巨大な富を生むアヘン貿易に目をつけた。
 その代表的人物が、後藤新平である。
 後藤新平は、明治新政府が台湾に侵攻するとともに、民衆に根付いていたアヘン吸引を表向き禁止したが、いきなり禁止すると反抗が起きるという理由で、暫時、禁止を進めるという政策を行った。

 
「阿片漸禁」による「専売」で「百六十万円の収入増」立案

 阿片の吸飲は日本国内では厳禁だった。中国本土でも禁止運動が広がっていた。それを知りながら、後藤は、台湾では阿片を禁止せずに「漸禁」の専売政策を実施し、「医療用」に専売したのである。

 「漸禁」の名による阿片許可の政策は、財政目的だけではなくて、現地人を阿片漬けにし、反抗を押さえる目的をも合わせ持っていた。イギリスと中国の阿片戦争の例を引くまでもなく、阿片は歴史的に、植民地支配の根幹としての役割を果たしてきたのである。

 後藤の提唱したアヘン専売制によって、植民地現地から利益を吸い上げるというやり方は、当時の国際条約では禁止されていたので、明治政府は秘密裏に、子会社を作らせて民間委託するという方法で、台湾・満州・c house nで大規模に事業を進めた。その規模は、世界のアヘン生産流通量の9割にも及んだ。

先進国 (G8) はすべて、中国への「アヘン」輸出に手を染めています。 従って「中国」を食い物にした点では先進国はすべて有罪です。
しかし 1913 年に英国はインドのアヘンを中国に出荷することを停止します。 一方 1911 年頃から、欧米 (特に英国と米国) は「モルヒネ」を東洋に輸出しますが、取引相手は日本でした。

「モルヒネ」は神戸を経由してそのまま「中国」に再輸出されました。 「モルヒネ」を直接「中国」に輸出することが国際条約で禁止されていたためのようです。 (モルヒネを製造していた英国の企業は日本が国際条約に違反していることを知っていたはずです。) もうこの頃になると、中国への「麻薬」の輸出はほとんどすべて日本の手によっていました。
 あとはますますひどくなるだけのようです。「アヘン戦争」によって「アヘン」が 中国になだれ込みますが、それよりもずっとひどいことが日本によって引き起こされた。 にもかかわらず日本ではほとんど語られていません。

 中心にある諸悪の根源は、「アヘンの専売制」です。 最初はこれは日本独自のものかと考えていたのですが、 これはヨーロッパ各国が植民地でしていたことの真似のようです。
中国国内には例えば香港などでアヘンの専売制がありました。 恐らく英国が真っ先にしたことと思われ、日本国内におけるアヘンの専売制も 基本的には英国の真似であったことになります。

 しかし、その規模では日本は他を圧倒的に凌駕しました。 日本は最終的には「満州帝国」でアヘンを生産し、関東軍の占領下におけるアヘン (あるいは広く麻薬 -- モルヒネ、ヘロインを含む) の流通を一手に独占します。
 (ブログ主註=これには二反長音蔵という、芥子栽培、ヘロイン抽出技術の天才の存在があり、これに里見甫『上海アヘン王』が関与して、世界最大級の日本軍アヘンが成立する)
しかもアヘンの消費量を増やすために、アヘン中毒を大量に作ります。 中国侵略はむしろアヘンを売りさばくための戦争であったと考えたほうがよい。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1306.html

▲△▽▼

麻薬王 岸信介 2020年11月18日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1314.html

麻薬王といえば、中国・満州・朝鮮で莫大な麻薬を密売し、巨額の利益を日本軍の戦費として調達したといわれる里見甫・二反長音蔵・岸信介があげられる。
 だが、岸信介に関しては、戦前の活動について徹底的に隠蔽され、彼の指揮下にあったアヘン密売は、ほとんど語られないし、文献から削除されている。
 おそらく実孫の安倍晋三一味がやったことだろう。隠蔽は安倍晋三の十八番なのだ。

 以下のウィキ解説にも、麻薬との関わりは一切出てこない。記述されても、編集後、いくばくもしないうちに身元不明の再編集が行われ、麻薬や戦前の活動が削除されてしまうのだ。


 岸信介の正体を暴く記事は、ことごとくといえるほど隠蔽され歪曲され、戦後の首相としての活躍にすり替えられている。だから、この男が、戦前、いったい何をやった人物なのか、調査することが著しく困難なのだ。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/819.html#c3

[近代史5] ネオコンの世界 中川隆
3. 中川隆[-7820] koaQ7Jey 2021年1月30日 09:21:29 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[18]
2021.01.30
シリコンバレーの私的権力による検閲をメキシコ大統領が批判
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/


 ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、グーグルといったシリコンバレーの巨大企業による検閲の対象はアメリカを含む各国政府に及んでいる。当初は言論封印の対象がドナルド・トランプ米大統領だったこともあり、そうした決定に拍手喝采する人もいるが、気に入らない言論を封じるという行為は民主主義の否定にほかならない。

 そうした​言論統制を進めるソーシャル・メディアをメキシコのアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領は1月20日の会見で批判​し、1月6日には私企業が言論を検閲する悪い兆候だとも語った。メキシコのツイッターで幹部として働くウーゴ・ロドリゲス・ニコラはPAN(国家行動党)と緊密な関係にあったともしている。(​映像​)

 ロドリゲスはコロンビア大学のSIPAを卒業した後にメキシコへ戻り、右翼とされる上院議員の顧問を務めた後、PANに雇われた。PANはメキシコの富豪を後ろ盾とする政党。そうした富豪の背後にはアメリカの巨大資本が存在、必然的に新自由主義的な政策を推進してきた。2006年12月から12年11月までメキシコ大統領を務めたフェリペ・カルデロンも2018年11月までPANのメンバーだった。

 カルデロン政権はアメリカの捜査当局と共同で麻薬取引を取り締まったと宣伝されているが、世界の麻薬取引の中心にはアメリカの情報機関CIAが存在、カルデロンは「死の部隊」を動かし、麻薬カルテルと手を組み、ジャーナリストを暗殺していたと伝えられている。死の部隊を訓練してきたのはCIAやアメリカ軍だ。

 ジョージ・W・ブッシュ政権の時代、メキシコで行われた「麻薬との戦争」で殺された人は10万2859名、行方不明者は2万2112名に達すると言われている。アメリカが主導する「麻薬との戦争」はアメリカの巨大企業にとって目障りな組織を潰し、人びとを殺すことにほかならない。カルデロンが大統領でなくなった後、ロドリゲスはNGOの世界へ入り、ツイッターの仕事をするようになったわけだ。

 アメリカやイギリスを支配している人びとは麻薬との関係が深い。イギリスは19世紀にアヘン戦争を中国に仕掛けたが、アメリカのCIAはベトナム戦争でヘロインを生産、マフィアを利用して売りさばいていた。原料のケシを育てていたのは「黄金の三角地帯」と呼ばれる東南アジアの山岳地帯。メキシコが密輸の中継地として重要な役割を果たしていた。後にニカラグアの反革命ゲリラを支援するためにコカインをCIAは主力商品にするが、その産地はラテン・アメリカ。そこからアメリカ国内へ運ぶ主要ルートのひとつがメキシコだ。後にヘロインの主要産地はパキスタンからアフガニスタンへ移動するが、これはアメリカがアフガニスタンでの工作を本格化させたからである。

 アメリカがラテン・アメリカへの侵略を始めたのは1898年2月のことだった。キューバのハバナ港に停泊していたアメリカの軍艦「メーン」で爆発が起きて沈没、アメリカ側はこれをスペインの陰謀だとして戦争を始めて勝利、それ以降、ラテン・アメリカはアメリカ巨大資本の植民地になる。

 このアメリカ・スペイン戦争を推進していたのが「棍棒外交」で有名なシオドア・ルーズベルト。1901年3月、ウィリアム・マッキンレー政権で副大統領に就任、その年の9月にマッキンレーが暗殺され、大統領に昇格した。アメリカ・スペイン戦争ではフィリピンも植民地化、ここを拠点にして中国大陸への侵略を狙うようになる。

 この当時、イギリスの影響下にあった日本は1904年2年、海軍が旅順港を奇襲攻撃して日露戦争を始めた。1905年にセオドア・ルーズベルト米大統領が調停役として登場、日本が有利に見えるところで講和が成立する。帝国主義者のルーズベルトが戦争を終結させたのは、大陸を侵略する布石のつもりだったのだろう。

 当時、ロシア国内では帝政を打倒する動き(第1次ロシア革命)があり、ロマノフ朝には戦争を継続しにくい状況があった。そこでルーズベルトの調停に応じたのだろうが、日本に負けたという認識は薄かったのではないだろうか。

 しかし、日本では新聞の扇情的な記事で大勝した気分になっていた国民がいて、講和条約が締結された当日、日比谷公園で開催された国民大会に参加した人たちは不満を爆発させた。内相官邸、警察署、交番などを焼き討ちし、戒厳令が敷かれるという事態に発展したのだ。

 JPモルガンをはじめとするウォール街の住人は1933年から34にかけての時期に反フランクリン・ルーズベルトのクーデタを計画したが、これはスメドリー・バトラー退役少将によって阻止された。そのバトラーは1935年に『戦争は犯罪だ(War Is a Racket)』という本を出した。戦争が押し込み強盗にすぎないということを日本の庶民も理解していたということだろう。

 ところで、バイデン米大統領も戦争が好きである。2002年にイラクへの侵略戦争に賛成、コソボで大きな力を持っていたハシム・サチとも親しい。サチは1999円4月から2000年2月、そして08年1月から14年12月まで首相を、16年4月から20年11月までは大統領を務めた。

 サチはKLA(コソボ解放軍、UCKとも表記)の指導者としてコソボへ乗り込んできたが、この組織はアメリカの手先で、クロアチアのネオ・ナチが参加していたことでも知られている。彼はセルビア人や少数民族をターゲットにした「民族浄化」を実行、アルバニアの犯罪組織とつながっていたと言われている。

 コソボはアフガニスタンからヨーロッパへヘロインを運ぶ主要ルートのひとつが通過、それにともなう儲けがKLAの資金源になっていた。また旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテは自著の中でKLAによる臓器の密売に触れている。コソボで戦闘が続いている当時、KLAの指導者らが約300名のセルビア人捕虜から「新鮮」な状態で、つまり生きた人間から臓器を摘出し、売っていたというのだ。

 1991年12月にソ連が消滅した後、アメリカをはじめとする西側の支配者はユーゴスラビアの解体に乗り出す。その計画を実行するように有力メディアは煽ったが、当初、ビル・クリントン大統領は動かない。状況が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してからだ。

 オルブライトはヒラリー・クリントンと親しく、ズビグネフ・ブレジンスキーの教え子だった好戦的な人物。オルブライトはビジネス戦略を提供するということでオルブライト・ストーンブリッジ・グループを創設したが、この関係者がバイデン政権に参加している。

 ユーゴスラビアを解体する際、現地で指揮していたのはリチャード・マイルズ。現地のイスラム指導者にもアメリカ側は接触、ジャーナリストのレナテ・フロットーによると、サラエボにあったイザドベゴイチのオフィスで1993年から94年にかけてオサマ・ビン・ラディンを何度か見かけたという。(F. William Engdahl, “Manifest Destiny,” mine.Books, 2018)

 アメリカの支配者に率いられたNATOは1999年5月にユーゴスラビアへの空爆を開始、4月にはスロボダン・ミロシェビッチの自宅が、また5月には中国大使館も爆撃されている。

 そして2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンにある国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された。攻撃の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は「アル・カイダ」によるものだと断定、有力メディアはその主張を大々的に宣伝、反イスラム感情を煽る。そしてアメリカの支配者は侵略戦争を本格化させた。

 それと同時にアメリカでは憲法の人権規定を停止させる法律が制定された。「愛国者法(USA PATRIOT Act / Uniting and Strengthening America by Providing Appropriate Tools Required to Intercept and Obstruct Terrorism Act of 2001)」だ。​この法律のモデルになった対テロリズム法案をバイデンは1995年に提出​している。

 アメリカは強大な私的権力が直接支配する国になりつつある。そうした私的権力の犯罪的な行為を明らかにしてきたウィキリークスを弾圧の対象になり、その象徴であるジュリアン・アッサンジは秘密裏に起訴され、スウェーデンとイギリスの協力受けて逮捕、拘束した。

 現在、主導権を握っている私的権力の意向に沿わない言動を繰り返してきたドナルド・トランプは有力メディアや政府機関に攻撃され、排除された。言論も封印されているが、それは​デジタル時代における言論統制の戦いで転換点になるとNSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンは指摘​している。

 現在、世界はファシズムへ向かって突き進んでいる。少なくともアメリカを中心とする私的権力はそうしようと必死だ。そうした状況に西側の「リベラル派」や「左翼」は危機感を持っていないが、メキシコのオブラドール大統領は違った。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/494.html#c3

[近代史5] ギリシャ・イタリアの歴史と現代史 中川隆
9. 2021年1月30日 09:36:53 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[19]
2021年01月30日
澤田典子『よみがえる天才4 アレクサンドロス大王 』
https://sicambre.at.webry.info/202101/article_38.html


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 ちくまプリマー新書の一冊として、筑摩書房より2020年11月に刊行されました。電子書籍での購入です。本書はアレクサンドロス大王(アレクサンドロス3世)の評伝ですが、アレクサンドロス個人の事績だけではなく、アレクサンドロスの征服活動の基盤となったマケドニア史、さらにはアレクサンドロスが後世どのように語られたのか、ということまで、アレクサンドロスの基本史料の性格を解説しつつ、叙述していきます。本書は日本語で読めるアレクサンドロスの伝記・アレクサンドロス論として、長く読まれていくことになりそうです。

 アレクサンドロスに関する基本史料はほとんどがローマ期のもので、それらには、現代ではほぼ散逸した、アレクサンドロスと同時代の人々が残した文献が引用されています。アレクサンドロスの歴史的評価は英雄から暴君まで振幅が大きく、それはすでに現存するローマ期の史料にも表れています。ポンペイウスやアウグストゥスやトラヤヌスなどローマ期の権力者は、アレクサンドロスを崇拝していました。一方知識層では、アレクサンドロス像は大きく分裂しています。共和政期にはアレクサンドロスを英雄として称賛する傾向にありましたが、共和政末期以降、独裁的性格を強める権力者への警戒もあり、現実の権力者をアレクサンドロスに投影するようになります。帝政初期のカリグラやネロといった暴君が熱狂的にアレクサンドロスを模倣したため、野蛮で残忍な専制君主というアレクサンドロス像が定着していきます。しかし、五賢帝期には、アレクサンドロス賛美の傾向が復活します。つまり、現存するローマ期の史料に見えるアレクサンドロス像は、原典の人物像というよりは、ローマ期の時代風潮を多分に反映していた、というわけです。

 アレクサンドロスの征服活動の基盤となったのは、父親のフィリッポス2世までに築かれたマケドニアの国力でした。本書は、マケドニアがフィリポス2世の代までにいかに台頭してきたのか、という点も取り上げます。紀元前4世紀前半のギリシア世界では、スパルタやテーベやアテネがペルシア(ハカーマニシュ王朝)からの資金提供を背景に勢力争いを展開し、浮沈が繰り返され、紀元前4世紀半ばには、ギリシアは「勢力の真空状態」とも言うべき状況にありました。紀元前7世紀の建国と伝わるマケドニアは、かつてはペルシアに、その後は内乱や外敵の侵入による停滞もあって台頭してきたテーベなどに従属したこともありましたが、こうした混迷したギリシア世界において、フィリポス2世の代に急速に台頭します。マケドニアは紀元前紀338年のカイロネイアの戦いに勝ち、ギリシア世界の覇者となります。

 マケドニアでは、大土地所有者である「ヘタイロイ(朋友)」と呼ばれる貴族が王とともに卓越した地位にあり、強い相互依存関係にある王を補佐しました。マケドニアの王権は、制度が整備されていたというよりも、王個人の資質や力量に全面的に依存するものだったようです。マケドニアには木材などの豊かな天然資源があり、これも台頭の一因となりました。マケドニアがギリシアの史料に見えるのは紀元前6世紀末以降で、紀元前5世紀前半にはオリュンピア祭にも出場し、ギリシア世界へと参入していきます。この過程でマケドニアではギリシア神話も受容され、マケドニア王家はヘラクレスの子孫と自称しました。一方で、マケドニアはペルシアの社会や国制にも大きな影響を受けました。

 兄の戦死後、内憂外患の中で即位したフィリポス2世は、財政基盤の整備や軍事改革を進めて国力を充実させ、領地を拡大していきますが、紀元前336年に暗殺されます。その後継者となった息子のアレクサンドロスは、父の遺産を活用して、ペルシア征服のため軍を率いて東方へと向かいます。アレクサンドロスの母であるオリュンピアスはモロッソイ王家の出身で、トロイ戦争の勇将アキレウスの末裔と自称していました。アレクサンドロスは父方ではヘラクレス、母方ではアキレウスという、ギリシア神話の二大英雄の子孫となります。

 アレクサンドロスが少年時代にアリストテレスの教えを受けたことは有名ですが、アレクサンドロスの政策や思想にアリストテレスの影響は大きくない、との見解が有力なようです。ただ、アレクサンドロスの学問と文化への愛好、とくに自然科学への強い関心は、アリストテレスの感化によるものだったようです。紀元前327年にアリストテレスの親戚となる歴史家のカリステネスがアレクサンドロスに処刑されたことで、アレクサンドロスとアリストテレスとの間には深い溝ができたようです。しかし、後世、とくにイスラム教世界において、両者は賢王と賢者として理想の子弟関係にあった、と語られるようになりました。

 マケドニアでは正妻と側室の区別はなく、長子相続制が確立されていなかったため、王位継承はきわめて流動的でした。アレクサンドロスも少年時代には、「皇太子」のような明確な地位にあったわけではないものの、フィリポス2世の息子は2人だけで、もう1人は知的障害者と伝えられているので、アレクサンドロスは唯一の王位継承者とみられていたようです。しかし、フィリポス2世が晩年にマケドニア貴族の娘クレオパトラと結婚したことで、アレクサンドロスの後継者としての地位が潜在的に脅かされたかどうかはともかく、アレクサンドロスと父との関係は悪化します。その後、フィリポス2世は息子と和解しますが、紀元前336年に暗殺されます。この暗殺事件をめぐっては現在も議論が続いていますが、アレクサンドロスとオリュンピアの親子が黒幕との噂は暗殺事件当時からあったようです。

 フィリポス2世の死後、アレクサンドロスはアンティパトロスとパルメニオンという重臣2人の支持を得て即位します。フィリポス2世の死後、ギリシア各地でマケドニアから離反する動きが起きますが、アレクサンドロスは精鋭部隊を率いて直ちに南下し、平定していきます。アレクサンドロスはコリントス同盟会議を招集し、ペルシアへの遠征を決議させます。即位の翌年(紀元前335年)春、アレクサンドロスはトラキア地方へと進軍し、父のフィリポス2世が達成できなかったドナウ渡河に成功します。その後、背いたテーベに過酷な処分を下したことで、ギリシア世界における盟主としての地位を確立します。

 ギリシア世界を制圧したアレクサンドロスは、紀元前334年春、東方遠征に向かいます。ただ、この東方遠征構想は紀元前4世紀初頭から、ギリシア世界ではよく知られており、アレクサンドロスの独創ではなく、フィリポス2世にも東方遠征構想がありました。ただ、フィリポス2世の東方遠征構想は息子の実際の事績よりもずっと控えめだったのではないか、との見解が有力なようです。アレクサンドロスの東方遠征構想は、まずは既定路線に沿って始まりました。遠征出発時のアレクサンドロス軍の兵力は、先発部隊1万人と合わせて47000人ほどだった、と推測されています。当時のマケドニアは、フィリポス2世時代の戦費や対外工作費のため、国家財政の状態はかなり悪かったようで、財政難の克服は、ペルシアとのイッソスの戦いに勝ち、戦利品を獲得した後からでした。

 東方遠征はペルシアに対する報復戦争だと主張したアレクサンドロスは、ペルシア側のギリシア人傭兵には、裏切り者として過酷な処分を下しますが、それがペルシア側のギリシア人傭兵の抵抗姿勢を加速させることになりました。アレクサンドロスが東方遠征を開始してから短期間で、大帝国のペルシアというかハカーマニシュ王朝は滅亡してしまいましたが、この間アレクサンドロスの征服活動がずっと順調だったわけではなく、海軍では劣勢なため、ペルシアに都市を奪還されることもありました。しかし、陸での勝利によりペルシア海軍に打撃を与えるというアレクサンドロスの戦略が奏功し、アレクサンドロスはエジプトなどペルシアの要地を占領していき、ついには紀元前330年にハカーマニシュ王朝を滅亡に追い込みます。この過程でアレクサンドロスは東方協調路線を強めていきますが、それはマケドニア人が不満を高める要因にもなります。

 ハカーマニシュ王朝の滅亡後、アレクサンドロスはペルシア帝国旧領の東部に軍を勧めますが、険峻な山脈や砂漠地帯に苦戦を強いられ、マケドニア人将兵のアレクサンドロスに対する不満も高まります。この頃から、アレクサンドロスはペルシアの装束や儀礼を積極的に導入し始め、ペルシア人貴族を高官や側近に次々と取り立てていき、これもマケドニア人将兵のアレクサンドロスへの不満を高めました。その後、アレクサンドロスはソグディアナへと進軍しますが、苦戦し、その過程でアレクサンドロス暗殺の陰謀事件が頻発し、側近や重臣がアレクサンドロスに粛清されます。この背景として、上述のように、王権が整備されておらず、王個人の力量に依存する政治体制下で王と貴族が相互依存関係にあり、王の寵を貴族の側近たちが競う構造もあった、と本書は指摘します。本書は、アレクサンドロスは東方協調路線を進める中で暴君化していったのではなく、当初からその行動パターンは変わらなかった、と指摘します。

 バクトリアとソグディアナを苦戦しつつも征服したアレクサンドロスは、インドへと向かいます。ローマ時代の史料によると、肥沃なインドを前に、アレクサンドロスはさらに進軍する意欲を見せますが、長期遠征に疲弊した将兵はさらなる東進を拒絶し、アレクサンドロスも帰還を決意します。しかし本書は、アレクサンドロスがその前に艦隊の建造を命じていたことから、アレクサンドロスは当初からヒュファシス川(現在のベアス川)まで進んで退却するつもりだった、と推測します。アレクサンドロスは、ハカーマニシュ王朝の旧領全てを掌握することで征服を完結させようとしたのではないか、というわけです。また本書は、そもそも将兵による「騒擾」がローマ時代の創作だった可能性も指摘します。

 紀元前324年2月、アレクサンドロスはペルシア帝国の旧都スーサに帰還します。この後もマケドニア人の将兵や重臣とアレクサンドロスとの確執は絶えず、緊迫した情勢の中、アレクサンドロスはバビロンを帝国の首都に定め、アラビア半島への遠征を計画しますが、東方遠征から帰還して1年半も経たない紀元前323年6月10日、アレクサンドロスは発病から10日で死亡します。当時から毒殺の噂が流れており、アリストテレスの名前も挙げられていました。本書はアレクサンドロスの軍事的手腕を評価しつつ、ハカーマニシュ王朝を滅亡に追い込んだ要因として、東方遠征の当初からペルシア貴族を重用するなど、東方協調路線の採用を指摘します。本書はアレクサンドロスの功績を、直接的には武力征服の連続にすぎなかったものの、後にギリシア文化が東方に拡大する契機を作った、と評価します。また本書は、アレクサンドロスの残虐行為を認めつつ、それが当時は傑出したものではなかったことも指摘します。

 アレクサンドロスは死後、神話化・伝説化していきます。そもそもアレクサンドロス自身が、自分をどのように見せるのか、常に意識していたこともあります。アレクサンドロスにまつわる神話・伝説は、その後継者(ディアドコイ)戦争期に加速します。激しい後継者戦争の中で、当事者たちはアレクサンドロスの名声と威信に他より、権力の正統性を主張しました。本書は、後継者戦争の主役はアレクサンドロスだった、と指摘します。ヘーゲルは、「アレクサンドロスはちょうどいいときに死ぬという幸運に恵まれた」と述べ、死後の名声を得るという意味では、それは的確な指摘でした。上述のように、ローマの権力者はアレクサンドロスを崇拝し、それもアレクサンドロスの神話化・伝説化を促進しました。アレクサンドロス伝説はユーラシア西部において広く浸透し、近現代にも影響を及ぼしています。マケドニア(北マケドニア)共和国とギリシャ共和国との間では、マケドニア共和国が1991年に独立して以降、民族の象徴としてのアレクサンドロスの奪い合いが続いています。歴史学のアレクサンドロス評価も、研究者の置かれた立場や時代思潮を反映している、と本書は指摘します。

https://sicambre.at.webry.info/202101/article_38.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/469.html#c9

[近代史4] ポテトサラダの作り方 中川隆
5. 2021年1月30日 14:32:50 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[20]
オリーブオイル・マヨネーズの作り方
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1021.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1275.html#c5
[お知らせ・管理20] 中川隆さん、今後は昼休み板のみに投稿をお願いします。 管理人さん
15. 2021年1月30日 14:45:19 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[21]

4. 2020年12月10日 02:44:10 : iAXxKQNP4k : dkJ0dUVYLk1RS2s=[258] 報告
あっしら氏は持論のコロナが電子タバコポッドに仕込まれたウィルスが原因という前提に多数の投稿を政治板で続けているがこの内容は政治板にふさわしいとは思わない。他の人が検証できない持論を前提とした投稿はカルト板や昼休み板ですべき投稿と思うが。管理人が判断すべきだ。


5. 中川隆[-9398] koaQ7Jey 2020年12月10日 07:41:21 : A8APEzsbZs : WjdVYXowTk04bEk=[1] 報告
昼休み板は僕の専用板になったので、他の人は投稿しないで下さい

6. 管理人さん[2924] iseXnZBsgrOC8Q 2020年12月10日 14:21:17 : ZFZHYmRTRUo3YS4=[550] 報告
>>5
↑余りの暴挙のペナルティとして今後一切昼休み板への投稿を禁止し、今までの昼休み板への投稿もぼちぼち削除します。

7. 管理人さん[2925] iseXnZBsgrOC8Q 2020年12月10日 14:44:09 : ZFZHYmRTRUo3YS4=[551] 報告
>>5
代わりに、目次ページの上部に中川隆が投稿可能な板へのリンクを復活し、その名も中川板、省略して中5として追記しておきました。
心置きなく好きなようにお使い下さい。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/615.html#c4
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/347.html#c15

[近代史4] どうしても戦争だけはやりたくなかったドナルド・トランプ大統領 中川隆
50. 中川隆[-7819] koaQ7Jey 2021年1月30日 17:52:04 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[22]

2021.01.30
トランプ陣営を盗聴するために電子メールを捏造したFBIの法律家に執行猶予
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/


 2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプの当選を阻止する目的でFBIは「ロシアゲート」を捏ち上げるが、その際に電子メールを捏造していた。捏造したとされているケビン・クリンスミスはFBIの法律家だった。彼に対して1月29日に判決が言い渡されたのだが、執行猶予付きの軽い内容だったことから話題になっている。

 昨年の大統領選挙でジョー・バイデンに敗れたドナルド・トランプは2016年の選挙以来、FBIやCIAから攻撃を受けていた。そのために「ロシアゲート」なる話が使われたのだが、これが捏ち上げだったのだ。

 工作のためにFBIは2016年の選挙キャンペーンでドナルド・トランプの顧問を務めていたカーター・ペイジを監視することにし、FISA(外国情報監視法)に基づいて令状を2016年10月に入手している。その際にFISC(外国情報監視裁判所)を納得させるため、証拠として捏造された電子メールが提出された。それを捏造したのがクリンスミス。昨年8月に彼は有罪を認めている。12月3日に検察側は禁固6カ月を求め、年末には判決が言い渡される予定だったが、1カ月延長されていた。

 2015年の段階で「次期大統領」として民主党のヒラリー・クリントンが内定していたと言われている。(詳細は割愛)そのクリントンは上院議員の時代から軍需産業をスポンサーにし、金融資本とも結びつき、シオニストの一派であるネオコンに担がれていた。

 ネオコンは2014年にロシアを潰すためにウクライナでクーデターを成功させ、香港ではCIA(アメリカの情報機関)とMI6(イギリスの情報機関)が反中国政府の運動を仕掛けたのだが、その後、ロシアと中国は急接近し、今では「戦略的同盟関係」にある。

 つまりネオコンの戦術は失敗に終わり、支配層の一部は離反、トランプ支持に回った。しかも民主党の内部ではヒラリーの好戦的な姿勢を嫌う人びとがバーニー・サンダースを支持するようになる。彼女は民主党の候補になることもおぼつかなくなる。

 2016年3月16日にはウィキリークスがヒラリー・クリントンに関連した電子メールを公表、その中に民主党の幹部たちが2015年5月26日の時点でヒラリー・クリントンを候補者にすると決めていたことを示唆する電子メール、バーニー・サンダースが同党の大統領候補になることを妨害するようDNC(民主党全国委員会)に求める内容の電子メールが含まれていた。

 そうした展開の中、民主党や有力メディアはロシア政府がハッキングで電子メールを手に入れたとする話を流し始める。この偽情報を流したのは2013年3月から17年1月までCIA長官を務めたジョン・ブレナンだと見られている。

 電子メールをウィキリークスへ渡したのはDNCのコンピュータ担当スタッフだったセス・リッチであり、その漏洩した電子メールをロシア政府がハッキングしたと調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは語っているが、リッチの両親が雇った元殺人課刑事の私立探偵、リッチ・ウィーラーも同じことを主張していた。セス・リッチは2016年7月10日、背中を2度撃たれて死亡しているので真相は語れない。

 ウィーラーによると、セスがウィキリークスと連絡を取り、DNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをウィキリークスへ渡したとしていた。後にウィーラーはセスの親から、雇い主に無断で情報を流したと批判され、沈黙するようになった。

 DNCのサーバーに保管されていた電子メールがハッキングで流出したのでないことは技術分析で明らかになっている。これも本ブログで繰り返し書いてきたが、​コンピュータの専門家でIBMのプログラム・マネージャーだったスキップ・フォルデン​は転送速度など技術的な分析からインターネットを通じたハッキングではないという結論に達している。

 また、アメリカの電子情報機関NSAの技術部長を務めた内部告発者で情報機関で通信傍受システムの開発を主導したウィリアム・ビニーが指摘しているように、NSAはすべての通信を傍受、保管している。もしロシアゲートが事実なら、FBIは必要な証拠をすべてNSAから入手できるのだ。

 クリンスミスに対する判決からも類推できるように、トランプを潰すためにFBIやCIAを動かせる勢力は今でも大きな力を持っている。2016年の段階で彼らはロシアをボリス・エリツィン時代のような属国にし、中東ではシリアの現体制を転覆させようとしている。イランはその次ということだ。ネオコンは1980年代からイラクに親イスラエル体制を樹立させ、シリアとイランを分断、孤立させてそれぞれを殲滅するという戦術を立てていた。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1152.html#c50

[近代史5] ネオコンの世界 中川隆
4. 中川隆[-7818] koaQ7Jey 2021年1月30日 17:52:32 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[23]

2021.01.30
トランプ陣営を盗聴するために電子メールを捏造したFBIの法律家に執行猶予
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/


 2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプの当選を阻止する目的でFBIは「ロシアゲート」を捏ち上げるが、その際に電子メールを捏造していた。捏造したとされているケビン・クリンスミスはFBIの法律家だった。彼に対して1月29日に判決が言い渡されたのだが、執行猶予付きの軽い内容だったことから話題になっている。

 昨年の大統領選挙でジョー・バイデンに敗れたドナルド・トランプは2016年の選挙以来、FBIやCIAから攻撃を受けていた。そのために「ロシアゲート」なる話が使われたのだが、これが捏ち上げだったのだ。

 工作のためにFBIは2016年の選挙キャンペーンでドナルド・トランプの顧問を務めていたカーター・ペイジを監視することにし、FISA(外国情報監視法)に基づいて令状を2016年10月に入手している。その際にFISC(外国情報監視裁判所)を納得させるため、証拠として捏造された電子メールが提出された。それを捏造したのがクリンスミス。昨年8月に彼は有罪を認めている。12月3日に検察側は禁固6カ月を求め、年末には判決が言い渡される予定だったが、1カ月延長されていた。

 2015年の段階で「次期大統領」として民主党のヒラリー・クリントンが内定していたと言われている。(詳細は割愛)そのクリントンは上院議員の時代から軍需産業をスポンサーにし、金融資本とも結びつき、シオニストの一派であるネオコンに担がれていた。

 ネオコンは2014年にロシアを潰すためにウクライナでクーデターを成功させ、香港ではCIA(アメリカの情報機関)とMI6(イギリスの情報機関)が反中国政府の運動を仕掛けたのだが、その後、ロシアと中国は急接近し、今では「戦略的同盟関係」にある。

 つまりネオコンの戦術は失敗に終わり、支配層の一部は離反、トランプ支持に回った。しかも民主党の内部ではヒラリーの好戦的な姿勢を嫌う人びとがバーニー・サンダースを支持するようになる。彼女は民主党の候補になることもおぼつかなくなる。

 2016年3月16日にはウィキリークスがヒラリー・クリントンに関連した電子メールを公表、その中に民主党の幹部たちが2015年5月26日の時点でヒラリー・クリントンを候補者にすると決めていたことを示唆する電子メール、バーニー・サンダースが同党の大統領候補になることを妨害するようDNC(民主党全国委員会)に求める内容の電子メールが含まれていた。

 そうした展開の中、民主党や有力メディアはロシア政府がハッキングで電子メールを手に入れたとする話を流し始める。この偽情報を流したのは2013年3月から17年1月までCIA長官を務めたジョン・ブレナンだと見られている。

 電子メールをウィキリークスへ渡したのはDNCのコンピュータ担当スタッフだったセス・リッチであり、その漏洩した電子メールをロシア政府がハッキングしたと調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは語っているが、リッチの両親が雇った元殺人課刑事の私立探偵、リッチ・ウィーラーも同じことを主張していた。セス・リッチは2016年7月10日、背中を2度撃たれて死亡しているので真相は語れない。

 ウィーラーによると、セスがウィキリークスと連絡を取り、DNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをウィキリークスへ渡したとしていた。後にウィーラーはセスの親から、雇い主に無断で情報を流したと批判され、沈黙するようになった。

 DNCのサーバーに保管されていた電子メールがハッキングで流出したのでないことは技術分析で明らかになっている。これも本ブログで繰り返し書いてきたが、​コンピュータの専門家でIBMのプログラム・マネージャーだったスキップ・フォルデン​は転送速度など技術的な分析からインターネットを通じたハッキングではないという結論に達している。

 また、アメリカの電子情報機関NSAの技術部長を務めた内部告発者で情報機関で通信傍受システムの開発を主導したウィリアム・ビニーが指摘しているように、NSAはすべての通信を傍受、保管している。もしロシアゲートが事実なら、FBIは必要な証拠をすべてNSAから入手できるのだ。

 クリンスミスに対する判決からも類推できるように、トランプを潰すためにFBIやCIAを動かせる勢力は今でも大きな力を持っている。2016年の段階で彼らはロシアをボリス・エリツィン時代のような属国にし、中東ではシリアの現体制を転覆させようとしている。イランはその次ということだ。ネオコンは1980年代からイラクに親イスラエル体制を樹立させ、シリアとイランを分断、孤立させてそれぞれを殲滅するという戦術を立てていた。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202101300000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/494.html#c4

[番外地8] エンデの遺言 〜根源からお金を問う〜 中川隆
1. 中川隆[-7817] koaQ7Jey 2021年1月30日 18:13:31 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[24]
シルビオ・ゲゼル入門―減価する貨幣とは何か – 2009/6/1
廣田 裕之 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4434182315/
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%93%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%82%BC%E3%83%AB%E5%85%A5%E9%96%80%E2%80%95%E6%B8%9B%E4%BE%A1%E3%81%99%E3%82%8B%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E3%81%8B-%E5%BB%A3%E7%94%B0-%E8%A3%95%E4%B9%8B/dp/4434132660

減価する貨幣の理論
廣田裕之 2013/10/01
https://shukousha.com/column/hirota/2478/


 前回は現在の通貨制度が抱えているさまざまな問題についてご紹介しましたが、今回はそんな現在の通貨制度を根本から変える「減価する貨幣」という理論を編み出したシルビオ・ゲゼル(1862〜1930)についてご紹介したいと思います

シルビオ・ゲゼル(1862〜1930)


 シルビオ・ゲゼルは、現在ではベルギー領になっているものの当時はドイツ領だったザンクト・フィット(Sankt Vith)という街で、ドイツの徴税官だった父親とワロン人(ベルギー南部のフランス語圏出身者)の母親の間に生まれました。24歳のときに当時経済的に潤っていた南米アルゼンチンはブエノスアイレスに移住して事業を興し成功しますが、当時のアルゼンチン政府の通貨政策の失敗によってデフレ(物価下落)やインフレ(物価上昇)が起き、そのたびに同国経済が大混乱に陥りました。シルビオ・ゲゼル自身は経済の知識があったのでこの危機を切り抜けることができましたが、倒産企業や失業者が大量に出た現状を見て通貨問題に対する関心を高め、1900年には弟に事業を任せてスイスに移住しました。そこで晴耕雨読の生活を送りながら経済の研究を行い、1916年に代表作「自然的経済秩序」を刊行します(詳細については後述)。

 この本が発行されてから、特にドイツ語圏各地でゲゼルは人気を博すようになります。そして、第1次世界大戦の終了後にバイエルンでアナーキストらによるバイエルン・ソビエト共和国が樹立されますが、そこでゲゼルは金融担当相に任命されます。しかしながらこの政府はわずか1週間で崩壊してしまい、その後の混乱でゲゼルは国家内乱罪に問われ死刑を求刑されるものの、卓越した弁舌で無罪を勝ち取ります。その後は支持者などに囲まれて余生を過ごし、1930年にベルリン郊外で68年の生涯を閉じることになります。

 先ほどもご紹介した「自然的経済秩序」でゲゼルは、2つの大きな提案をしました。

  1. 土地の国有化および国の地代収入の母親年金としての配分
  2. 定期的に持ち越し費用が発生する通貨の導入

 土地と貨幣という、一見直接関係しないような2つの分野にまたがっていますが、ゲゼルはこの両方の分野における不労所得の廃止を社会正義とみなしたのです。大土地所有制が珍しくなく、その下で多くの農民が小作農としてこき使われている一方で、広大な土地を代々受け継ぐ地主はたくさん地代を受け取っては、貴族として優雅な生活を送っていました。また、毎日の生活にも事欠くような人たちがお金を借りては高い利息に苦しむ一方で、何らかの理由で一財産ある人はその資金を銀行にさえ預けていれば、働かなくても金利だけで生活することができます。ゲゼルは土地と貨幣に共通するこのような不公平を問題視し、それを解決するための手段として前述の2つの提案を行ったのです。

 土地についてですが、ゲゼルは国有化した上で、土地を借りて耕作する人は誰であれ政府に地代を払うようにすべきだと述べました。そして、そうやって入った地代を母親年金にすべきだと提案したのです。これはどうしてでしょうか。

 たとえば、毎年12トンの収穫をもたらす田んぼについて考えてみましょう。コメ農家はこの土地でおコメを作っては消費者に売りますが、この消費者は全て、母親が腹を痛めることにより生まれた人たちです。1人あたりの年間コメ消費量が60キロの場合、このコメ農家が12トンのおコメを500人に売って生計を立てることができるのは、このおコメを消費してくれる人たちのおかげであり、ひいてはその500人を産み育てた母親のおかげなのです。そのため、子育て中の母親が経済的に困ることのないように、政府は母親年金を支払うべきだというのがゲゼルの提案だったのです。

 「自然的経済秩序」が刊行された当時(1916年)は、まだまだ女性の社会進出が進んでいない時期で、女性が高収入を得るのは非常に難しい時期でした。このため、子どもを養えるだけの経済力がある男性を見つけることが、特に母親願望のある女性にとっては大切なこととなり、人間としてのさまざまな魅力よりも経済力のある男性を好むようになります。また、経済力に問題ない男性との間に子どもが生まれても、その男性の経済力が子育て中ずっと維持されるとは限りません。その男性が病気や交通事故などで死んだり、男性の事業が破綻したり勤め人の場合には解雇された場合には、残された母子は経済的に路頭に迷うことになります。これは社会正義に反すると考えたシルビオ・ゲゼルは、子育て期間中は政府が母親にきちんと年金を支払うことで、男性の経済力に左右されず安心して子育てできる社会を作るべきだと考えたのです。


 ちなみに、土地の国有化というと共産主義国家のできごとのように思われるかもしれませんが、実は世界でも最も反共産主義的な地域でこの土地の国有化が実施されています。1997年まで英国植民地だった香港は自由貿易に根ざした経済で栄え、資本主義のショーウインドウとも呼べる存在ですが、返還前は香港の土地は全て英国女王の所有物であり、香港で住宅や工場、事業所などを建設する場合には香港政庁から土地を借りる必要がありましたが、この地代が香港政府の財政を助けることになりました。返還後もこのシステム自体は基本的に変わっておらず(もちろん現在の土地の所有者は中華人民共和国香港特別行政区政府になっていますが)、2013〜2014年度の同政府予算でも4351億香港ドル(約5兆5500億円)のうち690億香港ドル(15.9%、約8800億円)が地代所得になっています(出典:香港特別行政区政府)。仮にこのお金を香港在住の15歳未満の子ども(約82万0300人)を持つ母親に配ったとすると、子ども1人あたり年間で8180香港ドル(約10万5000円)が手に入る計算になります。

 減価する貨幣についてはこの他にもさまざまなメリットがありますが、これらについては拙著「シルビオ・ゲゼル入門 – 減価する貨幣とは何か」(アルテ)で詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

https://shukousha.com/column/hirota/2478/  


▲△▽▼

シルビオ・ゲゼル 「自然的経済秩序」日本語訳
https://www.slideshare.net/mig76/ss-39452162
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/821.html#c1

[番外地8] エンデの遺言 〜根源からお金を問う〜 中川隆
2. 中川隆[-7816] koaQ7Jey 2021年1月30日 18:16:36 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[25]
​ @rim00able
シルビオ・ゲゼル入門―減価する貨幣とは何か – 2009/6/1
廣田 裕之 (著)

減価する貨幣の理論
廣田裕之 2013/10/01
https://shukousha.com/column/hirota/2478/


 前回は現在の通貨制度が抱えているさまざまな問題についてご紹介しましたが、今回はそんな現在の通貨制度を根本から変える「減価する貨幣」という理論を編み出したシルビオ・ゲゼル(1862〜1930)についてご紹介したいと思います

シルビオ・ゲゼル(1862〜1930)


 シルビオ・ゲゼルは、現在ではベルギー領になっているものの当時はドイツ領だったザンクト・フィット(Sankt Vith)という街で、ドイツの徴税官だった父親とワロン人(ベルギー南部のフランス語圏出身者)の母親の間に生まれました。24歳のときに当時経済的に潤っていた南米アルゼンチンはブエノスアイレスに移住して事業を興し成功しますが、当時のアルゼンチン政府の通貨政策の失敗によってデフレ(物価下落)やインフレ(物価上昇)が起き、そのたびに同国経済が大混乱に陥りました。シルビオ・ゲゼル自身は経済の知識があったのでこの危機を切り抜けることができましたが、倒産企業や失業者が大量に出た現状を見て通貨問題に対する関心を高め、1900年には弟に事業を任せてスイスに移住しました。そこで晴耕雨読の生活を送りながら経済の研究を行い、1916年に代表作「自然的経済秩序」を刊行します(詳細については後述)。

 この本が発行されてから、特にドイツ語圏各地でゲゼルは人気を博すようになります。そして、第1次世界大戦の終了後にバイエルンでアナーキストらによるバイエルン・ソビエト共和国が樹立されますが、そこでゲゼルは金融担当相に任命されます。しかしながらこの政府はわずか1週間で崩壊してしまい、その後の混乱でゲゼルは国家内乱罪に問われ死刑を求刑されるものの、卓越した弁舌で無罪を勝ち取ります。その後は支持者などに囲まれて余生を過ごし、1930年にベルリン郊外で68年の生涯を閉じることになります。

 先ほどもご紹介した「自然的経済秩序」でゲゼルは、2つの大きな提案をしました。

  1. 土地の国有化および国の地代収入の母親年金としての配分
  2. 定期的に持ち越し費用が発生する通貨の導入

 土地と貨幣という、一見直接関係しないような2つの分野にまたがっていますが、ゲゼルはこの両方の分野における不労所得の廃止を社会正義とみなしたのです。大土地所有制が珍しくなく、その下で多くの農民が小作農としてこき使われている一方で、広大な土地を代々受け継ぐ地主はたくさん地代を受け取っては、貴族として優雅な生活を送っていました。また、毎日の生活にも事欠くような人たちがお金を借りては高い利息に苦しむ一方で、何らかの理由で一財産ある人はその資金を銀行にさえ預けていれば、働かなくても金利だけで生活することができます。ゲゼルは土地と貨幣に共通するこのような不公平を問題視し、それを解決するための手段として前述の2つの提案を行ったのです。

 土地についてですが、ゲゼルは国有化した上で、土地を借りて耕作する人は誰であれ政府に地代を払うようにすべきだと述べました。そして、そうやって入った地代を母親年金にすべきだと提案したのです。これはどうしてでしょうか。

 たとえば、毎年12トンの収穫をもたらす田んぼについて考えてみましょう。コメ農家はこの土地でおコメを作っては消費者に売りますが、この消費者は全て、母親が腹を痛めることにより生まれた人たちです。1人あたりの年間コメ消費量が60キロの場合、このコメ農家が12トンのおコメを500人に売って生計を立てることができるのは、このおコメを消費してくれる人たちのおかげであり、ひいてはその500人を産み育てた母親のおかげなのです。そのため、子育て中の母親が経済的に困ることのないように、政府は母親年金を支払うべきだというのがゲゼルの提案だったのです。

 「自然的経済秩序」が刊行された当時(1916年)は、まだまだ女性の社会進出が進んでいない時期で、女性が高収入を得るのは非常に難しい時期でした。このため、子どもを養えるだけの経済力がある男性を見つけることが、特に母親願望のある女性にとっては大切なこととなり、人間としてのさまざまな魅力よりも経済力のある男性を好むようになります。また、経済力に問題ない男性との間に子どもが生まれても、その男性の経済力が子育て中ずっと維持されるとは限りません。その男性が病気や交通事故などで死んだり、男性の事業が破綻したり勤め人の場合には解雇された場合には、残された母子は経済的に路頭に迷うことになります。これは社会正義に反すると考えたシルビオ・ゲゼルは、子育て期間中は政府が母親にきちんと年金を支払うことで、男性の経済力に左右されず安心して子育てできる社会を作るべきだと考えたのです。


 ちなみに、土地の国有化というと共産主義国家のできごとのように思われるかもしれませんが、実は世界でも最も反共産主義的な地域でこの土地の国有化が実施されています。1997年まで英国植民地だった香港は自由貿易に根ざした経済で栄え、資本主義のショーウインドウとも呼べる存在ですが、返還前は香港の土地は全て英国女王の所有物であり、香港で住宅や工場、事業所などを建設する場合には香港政庁から土地を借りる必要がありましたが、この地代が香港政府の財政を助けることになりました。返還後もこのシステム自体は基本的に変わっておらず(もちろん現在の土地の所有者は中華人民共和国香港特別行政区政府になっていますが)、2013〜2014年度の同政府予算でも4351億香港ドル(約5兆5500億円)のうち690億香港ドル(15.9%、約8800億円)が地代所得になっています(出典:香港特別行政区政府)。仮にこのお金を香港在住の15歳未満の子ども(約82万0300人)を持つ母親に配ったとすると、子ども1人あたり年間で8180香港ドル(約10万5000円)が手に入る計算になります。

 減価する貨幣についてはこの他にもさまざまなメリットがありますが、これらについては拙著「シルビオ・ゲゼル入門 – 減価する貨幣とは何か」(アルテ)で詳しく紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

https://shukousha.com/column/hirota/2478/  


▲△▽▼

シルビオ・ゲゼル 「自然的経済秩序」日本語訳
https://www.slideshare.net/mig76/ss-39452162
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/821.html#c2

[近代史4] 売国政治家列伝 _ 菅義偉 中川隆
51. 2021年1月30日 20:20:03 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[26]
中国共産党に日本国を売り渡す人々 2021年01月30日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html


 日本政府・自民党政権のフィクサー(影から支配する人物)として君臨するのが二階俊博(82才)だ。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%9A%8E%E4%BF%8A%E5%8D%9A

 出身地を見れば分かる通り、竹中平蔵の一心同体ともいえる政治的同盟者である。二階がどういう人物かを端的に示す逸話が、上のウィキリンクに書かれている。

 【ウィキペディアの二階俊博の記事にあった「(フクイチについて)どのような対策を行ったのかは定かではない。その5年後、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生した」という原発対策の記述を、「2010年6月、自民党は津波対策法を国会に提出するが、民主党の無関心から審議に入らないまま、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生。震災後与野党が合意し、法案が成立。
 二階が中心的役割を果たした」に書き換え、民主党のネガティブ・キャンペーンを行ったことが報道された。】

 これを見れば、二階が竹中平蔵と同様、心の芯髄まで腐敗した権力主義者であることがよくわかる。もう少し、正確にいうと、 原発の津波対策をめぐって二階が経産大臣在任中の2006年3月1日、衆院委員会で吉井英勝から福島第一原子力発電所など43基の原子力発電所における津波対策の不備を指摘され、冷却水喪失による炉心溶融の危険性を警告された。
 この時、二階は吉井に対策を約束したが、口先だけで、保安院によれば4年経過した時点で何一つ改善されていなかった。

 吉井議員のフクイチ津波破壊警告に対して「原発は事故を起こさないから無用」とうそぶいたのが安倍晋三で、5年後のフクイチ事故の直接の責任を負わねばならないが、その背後に、二階の意図的な不作為があったことは知られていない。
 二階も安倍晋三とフクイチ事故について連帯責任を負わせる必要がある。

 二階については、中国共産党とのただならぬ関係が強く警告されている。
 二階俊博こそ、習近平を国賓として招き、天皇を利用させようとした自民党、最大のフィクサーであった。
 https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200918/pol2009180007-n1.html

 https://www.youtube.com/watch?v=JeBCl1aRZbI&ab_channel=ANNnewsCH

 なぜ、これほどまでに二階が中国共産党に便宜を図ろうとするかというと、妻が重度の肝臓癌になったとき、中国共産党が捕囚となっていた法輪功メンバーの肝臓を提供し、移植させたからである。以来、二階は中共に頭が上がらなくなった。
 https://decopachi.com/entry/nikai-toshihiro-yome
 (2004年段階での生体臓器移植は、法輪功ジェノサイドの犠牲者しか考えられない)

 二階は、尖閣諸島強奪問題でも、中国共産党の肩をもち、あたかも中国の代理人であるかのように「棚上げ論」に加担しした。
https://www.sankei.com/politics/news/141010/plt1410100032-n1.html

 https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS19H2V_Z10C15A8PP8000/

 トランプ共和党政権は、二階俊博を名指しで中国共産党の代理人と批判している。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/cdb6c8766739d208157af99cd4c12377bc53b450

 なお、自民党二階派を中心とした「親中派議員リスト」として、以下が報告されている。
 二階俊博(和歌3区)伊吹文明(京都1)河村建夫(山口3)平沢勝栄(東京7)武田良太(福岡11)林幹雄(千葉10)秋元司(東京15)佐藤ゆかり(大阪11)鳩山二郎(福岡6)山本拓(北信)他額賀福志郎(茨城2)船田元(栃木1)茂木敏充(栃木5)加藤勝信(岡山5)小渕優子(群馬)石破茂(鳥取1)後藤田正純(徳島1)竹下亘(島根2)平将明(東京4)麻生太郎(福岡8)鈴木俊一(岩手2)河野太郎(神奈15)石原伸晃(東京8)石原宏高(東京3)野田毅(熊本2)岸田文雄(広島1)竹本直一(大阪15)山本幸三(福岡10)北村誠吾(長崎4)古賀篤(福岡3)左藤章(大阪2)
 https://smcb.jp/diaries/8329912

 上のリストは、日本国を中国共産党に売り渡している議員たちと考えてもよい。確かに、尖閣諸島の中国による軍事侵略行為に対して、明確に対決姿勢を貫いている議員は、上のリストにはいない。

 中国共産党の本質は、「軍事力を持った独裁政権」である。
 「遅れてきた帝国主義」と表現してもよい。そこには、「民衆の命と生活を守る」という国家の命題は存在せず、あるのは、「中国共産党特権階級の利権を守り拡大する」という強欲だけだ。

 習近平の頭の中は、幼い頃から夢見てきた「始皇帝になる」という妄想で占められていて、自分が権力をふるって、後世に残る巨大事業を行い、自分の名前を遺すという狂気だけに支えられている。
 習近平は文革世代であり、下放のなかでインターナショナルな教育を受ける機会を失い、触れてきたものといえば、古典文学と毛沢東思想だけなのだ。

 ウィキペディアの習近平
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3
【2013年3月17日、第12期全人代第1回会議の閉会式において習は国家主席として就任演説を行い、
「中華民族は5千年を超える悠久の歴史を持ち、中華文明は人類に不滅の貢献をしてきた」「中華民族の偉大なる復興という中国の夢を実現するため引き続き奮闘、努力しなければならない」
 と述べてナショナリズムを鮮明にし、外交政策においてはヨーロッパまで及ぶ広大なシルクロードを勢力下に置き、鄭和の艦隊がアフリカの角にまで進出したかつての中国の栄光を取り戻すという意を込めて巨大な経済圏構想である「シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード」(一帯一路)を打ち出した」】

 どうみても、習近平は現代、まれに見る驚異的な誇大妄想に包まれていて、相当大昔の「末は皇帝、大博士」の立身出世価値観にどっぷりと浸かって、抜け出そうとしない。
 習の妄想する「一帯一路」とは、始皇帝の万里の長城であり馳道である。
 本気で、自分を始皇帝のように崇められる権威を作り出そうとしている。

 そして、習近平の狙う最大の成果は、台湾併合である。台湾は、国民党蒋介石が日本軍やに追われて武漢に拠点を移したが、さらに毛沢東に追われて台湾に逃げ込み、国民党軍は、台湾の地元民を大虐殺して、蒋介石が恐怖政治による権力を作り上げた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%85%9A

 習近平は、すでに2017年段階で、任期中の台湾軍事統一を口に出している。
 https://bungeishunju.com/n/n1310ab7b6048

 実は、このとき、尖閣諸島への侵略行為が始まったのだが、この理由は、尖閣を強奪し、埋め立てて巨大軍事基地を建設し、それを足がかりに台湾を爆撃するという計画だった。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/6343d0bf4a13b32f75e5eb9633549a21d96a85fc?page=5

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020101300999&g=int

 習近平は、2021年までに、台湾武力侵攻を行うと軍事スケジュールを口に出していた。
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/171118/mcb1711180954017-n2.htm

 これは、今年が中国共産党100周年、記念日だからで、自分の権威を決定的にするイベントとして捉えているようだ。
 そこで、太平洋の制海権を掌握するのに邪魔な、台湾と南西諸島を強奪するための第一列島線・第二列島線の軍事支配を号令している。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%88%97%E5%B3%B6%E7%B7%9A

 この根源的動機は、中国共産党中央というより、習近平の個人的な名誉欲、権力欲から来ているように思われ、もし、それを実現すれば、必ずアメリカとの第三次世界大戦が避けられないことは、習の構想・行動を抑制していない。つまり、「アメリカなんか、カンケーねえ」と、本気で戦争をするつもりらしい。
 習の頭の中は強欲だけが支配していて、欲を通せば何が起きるのか、精密な分析、判断など存在しないのだ。

 中国共産党には知恵者がいて、ユダヤ人なみの陰謀を計画するのが好きだ。法輪功弾圧も、チベット・ウイグル強奪も、臓器強奪移植産業も、あらゆる陰謀の上に実現した。
 中国は、「トロイの木馬作戦」が好きなので、徹頭徹尾、支配を狙う相手国の高官を汚職に引きずり込み、買収して、権力の内側に「中国派」を作り出そうとする。
 そして、その日本におけるターゲットが、二階俊博なのだ。

 実は、二階の前に、もう一人超大物がいた。それは総理大臣を務めた橋本龍太郎である。橋本は、中国共産党スパイのハニートラップに引っかかり、CIAによって政権を追われ、ついには暗殺された。
 
2014.08.26 橋本元首相、新聞記者ら 中国ハニートラップにハマった人々
 https://www.news-postseven.com/archives/20140826_269773.html?DETAIL

 https://newsmatomedia.com/hashimoto-ryutaro

 二階俊博と郷土同盟者であり、一心同体ともいえる竹中平蔵は、どうなのか? 実は、竹中平蔵も、中国共産党と極めて親しい関係といわれ、日本社会を中国共産党のように変えたいと願っているようだ。

竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている
日中で共鳴する新自由主義の行方
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094

  http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-f432df.html

 中国共産党は、もはや共産主義ではなく社会主義でもない。習近平は、「新自由主義」に向かっているというのだ。
 もっとも、今の中国は、新自由主義とは正反対の強欲帝国主義と表現すべきだが、中国共産党を延命させるには、金持ち、大企業を最優先にする新自由主義とウマが合うと考えているようだ。
 中国共産党の支配下のなかで、市場原理による「金儲け」を最大価値観とする社会を作りたいというわけだ。

 しかし、これまで述べてきたように、習近平は、自分を神のように礼賛する非現実的な誇大妄想を実現しようとしており、中国史に自分の名前を大きく刻もうとしている。
 もはや西側諸国の価値観と真正面から衝突することは避けられず、バイデンが、どれほど中国から賄賂を得ていようと、もう戦争は避けられない。
 中国には、想像を絶する巨大崩壊が待ち構えているだけだ。たぶん核兵器も使われるだろう。その後は8つの国に分裂するだろう。

 このとき、日本に二階俊博のような中国共産党スパイがいれば、膨大な人々が渡航脱出して、日本に移住しようとするとき、日本という国を売り渡すのではないかと危惧している。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1084.html#c51

[近代史4] 売国政治家列伝 _ 安倍晋三 中川隆
55. 中川隆[-7815] koaQ7Jey 2021年1月30日 20:20:43 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[27]
中国共産党に日本国を売り渡す人々 2021年01月30日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html


 日本政府・自民党政権のフィクサー(影から支配する人物)として君臨するのが二階俊博(82才)だ。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%9A%8E%E4%BF%8A%E5%8D%9A

 出身地を見れば分かる通り、竹中平蔵の一心同体ともいえる政治的同盟者である。二階がどういう人物かを端的に示す逸話が、上のウィキリンクに書かれている。

 【ウィキペディアの二階俊博の記事にあった「(フクイチについて)どのような対策を行ったのかは定かではない。その5年後、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生した」という原発対策の記述を、「2010年6月、自民党は津波対策法を国会に提出するが、民主党の無関心から審議に入らないまま、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生。震災後与野党が合意し、法案が成立。
 二階が中心的役割を果たした」に書き換え、民主党のネガティブ・キャンペーンを行ったことが報道された。】

 これを見れば、二階が竹中平蔵と同様、心の芯髄まで腐敗した権力主義者であることがよくわかる。もう少し、正確にいうと、 原発の津波対策をめぐって二階が経産大臣在任中の2006年3月1日、衆院委員会で吉井英勝から福島第一原子力発電所など43基の原子力発電所における津波対策の不備を指摘され、冷却水喪失による炉心溶融の危険性を警告された。
 この時、二階は吉井に対策を約束したが、口先だけで、保安院によれば4年経過した時点で何一つ改善されていなかった。

 吉井議員のフクイチ津波破壊警告に対して「原発は事故を起こさないから無用」とうそぶいたのが安倍晋三で、5年後のフクイチ事故の直接の責任を負わねばならないが、その背後に、二階の意図的な不作為があったことは知られていない。
 二階も安倍晋三とフクイチ事故について連帯責任を負わせる必要がある。

 二階については、中国共産党とのただならぬ関係が強く警告されている。
 二階俊博こそ、習近平を国賓として招き、天皇を利用させようとした自民党、最大のフィクサーであった。
 https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200918/pol2009180007-n1.html

 https://www.youtube.com/watch?v=JeBCl1aRZbI&ab_channel=ANNnewsCH

 なぜ、これほどまでに二階が中国共産党に便宜を図ろうとするかというと、妻が重度の肝臓癌になったとき、中国共産党が捕囚となっていた法輪功メンバーの肝臓を提供し、移植させたからである。以来、二階は中共に頭が上がらなくなった。
 https://decopachi.com/entry/nikai-toshihiro-yome
 (2004年段階での生体臓器移植は、法輪功ジェノサイドの犠牲者しか考えられない)

 二階は、尖閣諸島強奪問題でも、中国共産党の肩をもち、あたかも中国の代理人であるかのように「棚上げ論」に加担しした。
https://www.sankei.com/politics/news/141010/plt1410100032-n1.html

 https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS19H2V_Z10C15A8PP8000/

 トランプ共和党政権は、二階俊博を名指しで中国共産党の代理人と批判している。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/cdb6c8766739d208157af99cd4c12377bc53b450

 なお、自民党二階派を中心とした「親中派議員リスト」として、以下が報告されている。
 二階俊博(和歌3区)伊吹文明(京都1)河村建夫(山口3)平沢勝栄(東京7)武田良太(福岡11)林幹雄(千葉10)秋元司(東京15)佐藤ゆかり(大阪11)鳩山二郎(福岡6)山本拓(北信)他額賀福志郎(茨城2)船田元(栃木1)茂木敏充(栃木5)加藤勝信(岡山5)小渕優子(群馬)石破茂(鳥取1)後藤田正純(徳島1)竹下亘(島根2)平将明(東京4)麻生太郎(福岡8)鈴木俊一(岩手2)河野太郎(神奈15)石原伸晃(東京8)石原宏高(東京3)野田毅(熊本2)岸田文雄(広島1)竹本直一(大阪15)山本幸三(福岡10)北村誠吾(長崎4)古賀篤(福岡3)左藤章(大阪2)
 https://smcb.jp/diaries/8329912

 上のリストは、日本国を中国共産党に売り渡している議員たちと考えてもよい。確かに、尖閣諸島の中国による軍事侵略行為に対して、明確に対決姿勢を貫いている議員は、上のリストにはいない。

 中国共産党の本質は、「軍事力を持った独裁政権」である。
 「遅れてきた帝国主義」と表現してもよい。そこには、「民衆の命と生活を守る」という国家の命題は存在せず、あるのは、「中国共産党特権階級の利権を守り拡大する」という強欲だけだ。

 習近平の頭の中は、幼い頃から夢見てきた「始皇帝になる」という妄想で占められていて、自分が権力をふるって、後世に残る巨大事業を行い、自分の名前を遺すという狂気だけに支えられている。
 習近平は文革世代であり、下放のなかでインターナショナルな教育を受ける機会を失い、触れてきたものといえば、古典文学と毛沢東思想だけなのだ。

 ウィキペディアの習近平
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3
【2013年3月17日、第12期全人代第1回会議の閉会式において習は国家主席として就任演説を行い、
「中華民族は5千年を超える悠久の歴史を持ち、中華文明は人類に不滅の貢献をしてきた」「中華民族の偉大なる復興という中国の夢を実現するため引き続き奮闘、努力しなければならない」
 と述べてナショナリズムを鮮明にし、外交政策においてはヨーロッパまで及ぶ広大なシルクロードを勢力下に置き、鄭和の艦隊がアフリカの角にまで進出したかつての中国の栄光を取り戻すという意を込めて巨大な経済圏構想である「シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード」(一帯一路)を打ち出した」】

 どうみても、習近平は現代、まれに見る驚異的な誇大妄想に包まれていて、相当大昔の「末は皇帝、大博士」の立身出世価値観にどっぷりと浸かって、抜け出そうとしない。
 習の妄想する「一帯一路」とは、始皇帝の万里の長城であり馳道である。
 本気で、自分を始皇帝のように崇められる権威を作り出そうとしている。

 そして、習近平の狙う最大の成果は、台湾併合である。台湾は、国民党蒋介石が日本軍やに追われて武漢に拠点を移したが、さらに毛沢東に追われて台湾に逃げ込み、国民党軍は、台湾の地元民を大虐殺して、蒋介石が恐怖政治による権力を作り上げた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%85%9A

 習近平は、すでに2017年段階で、任期中の台湾軍事統一を口に出している。
 https://bungeishunju.com/n/n1310ab7b6048

 実は、このとき、尖閣諸島への侵略行為が始まったのだが、この理由は、尖閣を強奪し、埋め立てて巨大軍事基地を建設し、それを足がかりに台湾を爆撃するという計画だった。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/6343d0bf4a13b32f75e5eb9633549a21d96a85fc?page=5

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020101300999&g=int

 習近平は、2021年までに、台湾武力侵攻を行うと軍事スケジュールを口に出していた。
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/171118/mcb1711180954017-n2.htm

 これは、今年が中国共産党100周年、記念日だからで、自分の権威を決定的にするイベントとして捉えているようだ。
 そこで、太平洋の制海権を掌握するのに邪魔な、台湾と南西諸島を強奪するための第一列島線・第二列島線の軍事支配を号令している。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%88%97%E5%B3%B6%E7%B7%9A

 この根源的動機は、中国共産党中央というより、習近平の個人的な名誉欲、権力欲から来ているように思われ、もし、それを実現すれば、必ずアメリカとの第三次世界大戦が避けられないことは、習の構想・行動を抑制していない。つまり、「アメリカなんか、カンケーねえ」と、本気で戦争をするつもりらしい。
 習の頭の中は強欲だけが支配していて、欲を通せば何が起きるのか、精密な分析、判断など存在しないのだ。

 中国共産党には知恵者がいて、ユダヤ人なみの陰謀を計画するのが好きだ。法輪功弾圧も、チベット・ウイグル強奪も、臓器強奪移植産業も、あらゆる陰謀の上に実現した。
 中国は、「トロイの木馬作戦」が好きなので、徹頭徹尾、支配を狙う相手国の高官を汚職に引きずり込み、買収して、権力の内側に「中国派」を作り出そうとする。
 そして、その日本におけるターゲットが、二階俊博なのだ。

 実は、二階の前に、もう一人超大物がいた。それは総理大臣を務めた橋本龍太郎である。橋本は、中国共産党スパイのハニートラップに引っかかり、CIAによって政権を追われ、ついには暗殺された。
 
2014.08.26 橋本元首相、新聞記者ら 中国ハニートラップにハマった人々
 https://www.news-postseven.com/archives/20140826_269773.html?DETAIL

 https://newsmatomedia.com/hashimoto-ryutaro

 二階俊博と郷土同盟者であり、一心同体ともいえる竹中平蔵は、どうなのか? 実は、竹中平蔵も、中国共産党と極めて親しい関係といわれ、日本社会を中国共産党のように変えたいと願っているようだ。

竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている
日中で共鳴する新自由主義の行方
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094

  http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-f432df.html

 中国共産党は、もはや共産主義ではなく社会主義でもない。習近平は、「新自由主義」に向かっているというのだ。
 もっとも、今の中国は、新自由主義とは正反対の強欲帝国主義と表現すべきだが、中国共産党を延命させるには、金持ち、大企業を最優先にする新自由主義とウマが合うと考えているようだ。
 中国共産党の支配下のなかで、市場原理による「金儲け」を最大価値観とする社会を作りたいというわけだ。

 しかし、これまで述べてきたように、習近平は、自分を神のように礼賛する非現実的な誇大妄想を実現しようとしており、中国史に自分の名前を大きく刻もうとしている。
 もはや西側諸国の価値観と真正面から衝突することは避けられず、バイデンが、どれほど中国から賄賂を得ていようと、もう戦争は避けられない。
 中国には、想像を絶する巨大崩壊が待ち構えているだけだ。たぶん核兵器も使われるだろう。その後は8つの国に分裂するだろう。

 このとき、日本に二階俊博のような中国共産党スパイがいれば、膨大な人々が渡航脱出して、日本に移住しようとするとき、日本という国を売り渡すのではないかと危惧している。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/789.html#c55

[近代史3] 謝罪外交再開へ暗躍する自民党スパイ、二階俊博 中川隆
3. 中川隆[-7814] koaQ7Jey 2021年1月30日 20:22:10 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[28]
中国共産党に日本国を売り渡す人々 2021年01月30日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html


 日本政府・自民党政権のフィクサー(影から支配する人物)として君臨するのが二階俊博(82才)だ。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%9A%8E%E4%BF%8A%E5%8D%9A

 出身地を見れば分かる通り、竹中平蔵の一心同体ともいえる政治的同盟者である。二階がどういう人物かを端的に示す逸話が、上のウィキリンクに書かれている。

 【ウィキペディアの二階俊博の記事にあった「(フクイチについて)どのような対策を行ったのかは定かではない。その5年後、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生した」という原発対策の記述を、「2010年6月、自民党は津波対策法を国会に提出するが、民主党の無関心から審議に入らないまま、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生。震災後与野党が合意し、法案が成立。
 二階が中心的役割を果たした」に書き換え、民主党のネガティブ・キャンペーンを行ったことが報道された。】

 これを見れば、二階が竹中平蔵と同様、心の芯髄まで腐敗した権力主義者であることがよくわかる。もう少し、正確にいうと、 原発の津波対策をめぐって二階が経産大臣在任中の2006年3月1日、衆院委員会で吉井英勝から福島第一原子力発電所など43基の原子力発電所における津波対策の不備を指摘され、冷却水喪失による炉心溶融の危険性を警告された。
 この時、二階は吉井に対策を約束したが、口先だけで、保安院によれば4年経過した時点で何一つ改善されていなかった。

 吉井議員のフクイチ津波破壊警告に対して「原発は事故を起こさないから無用」とうそぶいたのが安倍晋三で、5年後のフクイチ事故の直接の責任を負わねばならないが、その背後に、二階の意図的な不作為があったことは知られていない。
 二階も安倍晋三とフクイチ事故について連帯責任を負わせる必要がある。

 二階については、中国共産党とのただならぬ関係が強く警告されている。
 二階俊博こそ、習近平を国賓として招き、天皇を利用させようとした自民党、最大のフィクサーであった。
 https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200918/pol2009180007-n1.html

 https://www.youtube.com/watch?v=JeBCl1aRZbI&ab_channel=ANNnewsCH

 なぜ、これほどまでに二階が中国共産党に便宜を図ろうとするかというと、妻が重度の肝臓癌になったとき、中国共産党が捕囚となっていた法輪功メンバーの肝臓を提供し、移植させたからである。以来、二階は中共に頭が上がらなくなった。
 https://decopachi.com/entry/nikai-toshihiro-yome
 (2004年段階での生体臓器移植は、法輪功ジェノサイドの犠牲者しか考えられない)

 二階は、尖閣諸島強奪問題でも、中国共産党の肩をもち、あたかも中国の代理人であるかのように「棚上げ論」に加担しした。
https://www.sankei.com/politics/news/141010/plt1410100032-n1.html

 https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS19H2V_Z10C15A8PP8000/

 トランプ共和党政権は、二階俊博を名指しで中国共産党の代理人と批判している。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/cdb6c8766739d208157af99cd4c12377bc53b450

 なお、自民党二階派を中心とした「親中派議員リスト」として、以下が報告されている。
 二階俊博(和歌3区)伊吹文明(京都1)河村建夫(山口3)平沢勝栄(東京7)武田良太(福岡11)林幹雄(千葉10)秋元司(東京15)佐藤ゆかり(大阪11)鳩山二郎(福岡6)山本拓(北信)他額賀福志郎(茨城2)船田元(栃木1)茂木敏充(栃木5)加藤勝信(岡山5)小渕優子(群馬)石破茂(鳥取1)後藤田正純(徳島1)竹下亘(島根2)平将明(東京4)麻生太郎(福岡8)鈴木俊一(岩手2)河野太郎(神奈15)石原伸晃(東京8)石原宏高(東京3)野田毅(熊本2)岸田文雄(広島1)竹本直一(大阪15)山本幸三(福岡10)北村誠吾(長崎4)古賀篤(福岡3)左藤章(大阪2)
 https://smcb.jp/diaries/8329912

 上のリストは、日本国を中国共産党に売り渡している議員たちと考えてもよい。確かに、尖閣諸島の中国による軍事侵略行為に対して、明確に対決姿勢を貫いている議員は、上のリストにはいない。

 中国共産党の本質は、「軍事力を持った独裁政権」である。
 「遅れてきた帝国主義」と表現してもよい。そこには、「民衆の命と生活を守る」という国家の命題は存在せず、あるのは、「中国共産党特権階級の利権を守り拡大する」という強欲だけだ。

 習近平の頭の中は、幼い頃から夢見てきた「始皇帝になる」という妄想で占められていて、自分が権力をふるって、後世に残る巨大事業を行い、自分の名前を遺すという狂気だけに支えられている。
 習近平は文革世代であり、下放のなかでインターナショナルな教育を受ける機会を失い、触れてきたものといえば、古典文学と毛沢東思想だけなのだ。

 ウィキペディアの習近平
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3
【2013年3月17日、第12期全人代第1回会議の閉会式において習は国家主席として就任演説を行い、
「中華民族は5千年を超える悠久の歴史を持ち、中華文明は人類に不滅の貢献をしてきた」「中華民族の偉大なる復興という中国の夢を実現するため引き続き奮闘、努力しなければならない」
 と述べてナショナリズムを鮮明にし、外交政策においてはヨーロッパまで及ぶ広大なシルクロードを勢力下に置き、鄭和の艦隊がアフリカの角にまで進出したかつての中国の栄光を取り戻すという意を込めて巨大な経済圏構想である「シルクロード経済ベルトと21世紀海洋シルクロード」(一帯一路)を打ち出した」】

 どうみても、習近平は現代、まれに見る驚異的な誇大妄想に包まれていて、相当大昔の「末は皇帝、大博士」の立身出世価値観にどっぷりと浸かって、抜け出そうとしない。
 習の妄想する「一帯一路」とは、始皇帝の万里の長城であり馳道である。
 本気で、自分を始皇帝のように崇められる権威を作り出そうとしている。

 そして、習近平の狙う最大の成果は、台湾併合である。台湾は、国民党蒋介石が日本軍やに追われて武漢に拠点を移したが、さらに毛沢東に追われて台湾に逃げ込み、国民党軍は、台湾の地元民を大虐殺して、蒋介石が恐怖政治による権力を作り上げた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%85%9A

 習近平は、すでに2017年段階で、任期中の台湾軍事統一を口に出している。
 https://bungeishunju.com/n/n1310ab7b6048

 実は、このとき、尖閣諸島への侵略行為が始まったのだが、この理由は、尖閣を強奪し、埋め立てて巨大軍事基地を建設し、それを足がかりに台湾を爆撃するという計画だった。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/6343d0bf4a13b32f75e5eb9633549a21d96a85fc?page=5

 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020101300999&g=int

 習近平は、2021年までに、台湾武力侵攻を行うと軍事スケジュールを口に出していた。
 https://www.sankeibiz.jp/macro/news/171118/mcb1711180954017-n2.htm

 これは、今年が中国共産党100周年、記念日だからで、自分の権威を決定的にするイベントとして捉えているようだ。
 そこで、太平洋の制海権を掌握するのに邪魔な、台湾と南西諸島を強奪するための第一列島線・第二列島線の軍事支配を号令している。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%88%97%E5%B3%B6%E7%B7%9A

 この根源的動機は、中国共産党中央というより、習近平の個人的な名誉欲、権力欲から来ているように思われ、もし、それを実現すれば、必ずアメリカとの第三次世界大戦が避けられないことは、習の構想・行動を抑制していない。つまり、「アメリカなんか、カンケーねえ」と、本気で戦争をするつもりらしい。
 習の頭の中は強欲だけが支配していて、欲を通せば何が起きるのか、精密な分析、判断など存在しないのだ。

 中国共産党には知恵者がいて、ユダヤ人なみの陰謀を計画するのが好きだ。法輪功弾圧も、チベット・ウイグル強奪も、臓器強奪移植産業も、あらゆる陰謀の上に実現した。
 中国は、「トロイの木馬作戦」が好きなので、徹頭徹尾、支配を狙う相手国の高官を汚職に引きずり込み、買収して、権力の内側に「中国派」を作り出そうとする。
 そして、その日本におけるターゲットが、二階俊博なのだ。

 実は、二階の前に、もう一人超大物がいた。それは総理大臣を務めた橋本龍太郎である。橋本は、中国共産党スパイのハニートラップに引っかかり、CIAによって政権を追われ、ついには暗殺された。
 
2014.08.26 橋本元首相、新聞記者ら 中国ハニートラップにハマった人々
 https://www.news-postseven.com/archives/20140826_269773.html?DETAIL

 https://newsmatomedia.com/hashimoto-ryutaro

 二階俊博と郷土同盟者であり、一心同体ともいえる竹中平蔵は、どうなのか? 実は、竹中平蔵も、中国共産党と極めて親しい関係といわれ、日本社会を中国共産党のように変えたいと願っているようだ。

竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている
日中で共鳴する新自由主義の行方
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094

  http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-f432df.html

 中国共産党は、もはや共産主義ではなく社会主義でもない。習近平は、「新自由主義」に向かっているというのだ。
 もっとも、今の中国は、新自由主義とは正反対の強欲帝国主義と表現すべきだが、中国共産党を延命させるには、金持ち、大企業を最優先にする新自由主義とウマが合うと考えているようだ。
 中国共産党の支配下のなかで、市場原理による「金儲け」を最大価値観とする社会を作りたいというわけだ。

 しかし、これまで述べてきたように、習近平は、自分を神のように礼賛する非現実的な誇大妄想を実現しようとしており、中国史に自分の名前を大きく刻もうとしている。
 もはや西側諸国の価値観と真正面から衝突することは避けられず、バイデンが、どれほど中国から賄賂を得ていようと、もう戦争は避けられない。
 中国には、想像を絶する巨大崩壊が待ち構えているだけだ。たぶん核兵器も使われるだろう。その後は8つの国に分裂するだろう。

 このとき、日本に二階俊博のような中国共産党スパイがいれば、膨大な人々が渡航脱出して、日本に移住しようとするとき、日本という国を売り渡すのではないかと危惧している。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1389.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/797.html#c3

[近代史4] フランス全土でつくられる冬の家庭料理!豚肉と野菜たっぷりの「ポテ」の作り方 中川隆
1. 中川隆[-7813] koaQ7Jey 2021年1月30日 20:27:25 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[29]
【とろとろ豚バラ肉の煮込み#73】冬のフランス家庭料理ポトフ?いいえ『ポテ』です!:Potée de Chou Vert .Saucisses de Montbéliard






本日紹介する料理はフランス家庭料理ポテです。
材料・作り方はポトフと似ていますが大きく違う点は、塩漬けの豚肉と燻製ソーセージを使う点です。

日本の家庭料理で手軽に作られているポトフは、今回紹介するポテの味わいにとても近いです。

動画内では豚バラブロックを塩漬けするところから紹介しています。塩漬けしてから最低一日冷蔵庫で寝かせておく必要があります。その効果は塩と砂糖の保水力の効果でお肉自体の水分がしっかりと保たれて調理後もしっとりと味わえます。ただ今回の煮込みに関して言えば、豚バラブロック自体が脂質、ゼラチン質が豊富なので、丁寧に煮込めばしっとりと柔らかくなります。

調理のポイントは、それぞれの食材によって異なる適した加熱時間と火加減です。
豚バラは一番初めのアクを取り除いてから柔らかく煮込まれるまで弱火でじっくり2時間煮込みます。丁寧にアクをすくいながら優しい火加減を保つことで仕上がりのスープを上品で澄んだ状態にすることができます。

初めの2時間は豚肉の余分な豚脂と臭みを取り除きたいので豚肉のみで煮込みます。ゼラチン質も柔らかくなりスープに旨味が移ってきます。その後に根菜類など加熱に時間のかかる野菜を入れて、弱火で1時間ゆっくり煮込みます。

煮込んでいる時は弱火で沸いた状態を保ちます。

強火で煮込んでしまうと野菜が煮崩れスープも濁ってしまうので要注意です。。

動画内では、ちりめんキャベツとジャガイモは別で下茹でしました。仕上がりを色鮮やかにするためとスープの中でじゃがいもの煮崩れを防ぐためです。

クタクタのキャベツも、煮崩れたじゃがいもも美味しくなる要素ですが、今回は一旦忘れて澄んだスープを目指して仕上げています。

それぞれ仕上げる手前に鍋に入れて温め直しています。

今回の動画に限らずフランス郷土料理の中には美味しいだけでなく、料理を通じてフランス人の【生きる知恵】を知る事ができます。

フランスを含めヨーロッパの冬は長く厳しい寒さです。生き延びる方法の一つとして体を内側から温めてくれる動物性タンパク質や脂質を摂取できる料理、保存性に優れた加工食品も多く存在しています。

数ある素朴なフランスの郷土料理が美味しいだけでなく、私達を魅了してくれるのは食材の質やレシピだけでなく食べる側の心を大きく揺さぶり、知恵・愛情・愛おしさが【美味しい】の奥深くに詰まっているからだと信じています。

ポテもそんなフランス郷土料理の一つです。



✅【豚ばらブロックの塩漬けの材料・分量】

豚バラブロック        1500g
塩                30g(肉の総量に対して1%)
砂糖               15g(肉の総量に対して0.5%)

*塩漬けしたら最低一日冷蔵庫で休ませます。3日〜5日寝かせるとより風味と味わいが強くなって美味しく仕上げられます。


✅【ポテの材料と分量 4〜6人前】
豚バラブロックの塩漬      1.5kg 
水                3L
追加の水             1L
玉ねぎ              2玉
クローブ             2つ
人参               3本
カブ               1つ
西洋葱              1本
タイム・ローリエ・黒粒胡椒    適量
ちりめんキャベツ        1/2
じゃがいも(メークインタイプ)  4つ
燻製ポークソーセージ       2本(300g)



✅【日本の燻製ポークソーセイジ】
https://amzn.to/36hcJIa​

✅【冬のフランス郷土料理 コック・オー・ヴァンの動画はこちらから】
https://youtu.be/YZF78GFYzrA

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1507.html#c1
[近代史4] (フランス家庭料理)ビストロの定番サラダ リヨン風サラダの作り方 中川隆
1. 2021年1月30日 20:32:18 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[30]
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http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1515.html#c1

[近代史4] お家でフレンチコース8品作る♡おもてなし料理 中川隆
1. 2021年1月30日 20:40:22 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[31]

👇トマトとサーモンとアボカドのフィンガーフード
https://cookpad.com/recipe/3582729#share_url

👇生ハムとオレンジのサラダ
https://cookpad.com/recipe/3053528#share_url

👇じゃがいものヴィシソワーズ
https://oceans-nadia.com/user/11957/recipe/307862

👇タコのカルパッチョ
https://cookpad.com/recipe/1487169#share_url

👇自家製パン カンパーニュ
https://cookpad.com/recipe/3737904#share_url

👇鯛のポワレ
https://cookpad.com/recipe/774964#share_url

👇鶏肉の赤ワイン煮込み
https://cookpad.com/recipe/746877#share_url

👇苺のムース
https://cookpad.com/recipe/3724096#share_url


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1516.html#c1

[番外地8] 日本語の起源は朝鮮半島にあり?方言の共通祖先を発見、東大 中川隆
3. 中川隆[-7812] koaQ7Jey 2021年1月30日 22:55:24 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[32]
国つ神は弥生人、天津神は百済人だよ、高天原は chousen の地名だよ:
日本人は c house n から縄文時代の終わりにアイヌ人(縄文人)が住む日本列島に移民して来たんだよ、アテルイはアイヌ人、秦氏は長江人だ:
日本語の起源は朝鮮半島にあり?方言の共通祖先を発見、東大
2011年5月5日 発信地:パリ/フランス
【5月5日 AFP】日本語の方言の多くは約2200年前に c house n 半島から移住してきた農民たちに由来することが、進化遺伝学の観点から明らかになったとする論文が、4日の学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に発表された。
 日本語は、世界の主要言語の中では唯一、起源をめぐって現在も激しい議論が戦わされている。
 主要な説は2つある。

1つ目は、定住が始まった3万年〜1万2000年前の石器時代文化に直接由来しているというもの。この時代は原始的な農業も一部で行われていたが、主に狩猟採集生活が営まれていた。アジア大陸からは紀元前200年ごろに人の流入があり、金属製の道具やコメ、農業技術がもたらされたが、言語発達にはほとんど影響を及ぼさなかったというのがこの説の主張だ。


 もう1つの説は、紀元前200年ごろのc house n 半島からの人の大量流入が日本の先住文化に非常に大きな影響を及ぼしたとするもので、先住民が大規模な移住を余儀なくされ、彼らの話していた言語もほとんどが置き換えられたと考える。最近の考古学上およびDNAの証拠は、いずれもこちらの説が有力であることを示している。

■方言の共通祖先の年代は?

 さらなる証拠を求めて、東京大学(University of Tokyo)の長谷川寿一(Toshikazu Hasegawa)教授とリー・ショーン(Sean Lee)氏は、数十の方言の年代をさかのぼり、共通祖先を見つけようと試みた。

 この手法はもともと進化生物学において、化石から採取したDNA断片から系統樹を作成し、数百万年前の祖先までさかのぼる目的で開発されたもの。リー氏によると、言語に適用することには異論もあるが、これまでの実験結果などから、言語には遺伝子のような特性があり、代々の継承を通じて進化することが推定されるという。

 2人は、体の部位、基本動詞、数字、代名詞などの主な210単語について、59方言でリストを作成。数千世代にわたり改変されていない、いわゆる「高度保存遺伝子」を見つけ出すのと同じ要領で、他の方言に影響されていない「変化耐性」を持つと思われる単語を選び出し、コンピューターでモデル化した。

 すると、これらの単語はすべて約2182年前の共通祖先に行き当たった。この年代は、c house n 半島から大量の渡来人が来た時代に当たる。

 リー氏は、農民の流入が始まった時期はこの時期より少し前の可能性があると指摘しつつ、「日本に流入した最初の農民たちが、日本人と日本語の起源に深い影響を及ぼした」と結論付けている
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/772.html#c3

[近代史4] ハイエク、フリードマンのマネタリズムの世界 中川隆
9. 2021年1月30日 23:30:26 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[33]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/913.html#c9

[近代史4] 信用貨幣論 中川隆
17. 中川隆[-7811] koaQ7Jey 2021年1月30日 23:31:15 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[34]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/862.html#c17

[近代史4] 紙幣の刷り過ぎでドルが暴落する 中川隆
15. 中川隆[-7810] koaQ7Jey 2021年1月30日 23:31:51 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[35]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1039.html#c15

[近代史4] 中央銀行の金融緩和こそがデフレの原因 中川隆
8. 中川隆[-7809] koaQ7Jey 2021年1月30日 23:32:53 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[36]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/890.html#c8

[近代史4] 信用貨幣論に基づく信用創造 中川隆
7. 中川隆[-7808] koaQ7Jey 2021年1月30日 23:34:10 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[37]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/919.html#c7

[近代史3] 馬渕睦夫 世界を支配する者達が生み出した『中央銀行』という奇形 中川隆
12. 中川隆[-7807] koaQ7Jey 2021年1月30日 23:36:43 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[38]
ハイエク: 政府から通貨発行の独占権を剥奪せよ
2021年1月30日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


ここのところ続けて19世紀生まれの経済学者フリードリヒ・フォン・ハイエク氏の論考を紹介しているが、ようやく本題である。

新型コロナとハイエク経済学

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。

政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の

『貨幣論集』
https://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF%E5%85%A8%E9%9B%86-%E7%AC%AC2%E6%9C%9F-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF/dp/4393621921?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%82%AF+%E8%B2%A8%E5%B9%A3%E8%AB%96%E9%9B%86&qid=1611295460&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=asyuracom-22&linkId=eb7e92ebe3988e41f171092f0fdf438f&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl


においてむしろ控えめに次のように述べている。

こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/558.html#c12

[近代史5] 経済学の歴史、信用貨幣論、MMT 中川隆
7. 2021年1月30日 23:38:01 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[39]
馬渕睦夫 世界を支配する者達が生み出した『中央銀行』という奇形
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/558.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/384.html#c7
[番外地8] 新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷… 中川隆
1. 中川隆[-7806] koaQ7Jey 2021年1月31日 00:21:51 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[40]
ハイエクの通貨発行自由化論
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/12051

2020年の新型コロナウィルスの世界的流行によって世界経済は未曾有の景気後退にさいなまれ、日本やアメリカなどの先進国政府は紙幣印刷や現金給付を行なって多数派の有権者の支持を取り付けた。


政府は中央銀行にいくらでも紙幣を刷らせることが出来るので、新型コロナで店舗や企業が儲からなくても人々は生活に困らないというわけである。

実際には先進国政府はコロナ前にも紙幣印刷を大量に行なってきた。その紙幣で中央銀行が国債を買い上げたために政府はいくらでも借金ができたのである。

その借金で政府は長らく有権者の支持を購入してきた。新型コロナで多くの人が亡くなっているにもかかわらず、政府の関心はオリンピックの開催とGO TOトラベルによって建設業界や広告業界、宿泊産業の政治的支持を取り付けることにある。これはどの国の政府も行なってきたことである。しかしアメリカではそうした慣習にも限界が来ている。インフレの到来である。

・コロナ不況でデフレになる日本、インフレになるアメリカ
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11939


そして日本はその背中を追っている。

政府に借金をさせないために

政府が借金をこれほどまでに増やせなかったなら、政府がここまで好き放題にすることもなかっただろう。そして中央銀行が紙幣を印刷できなかったならば、政府が借金をここまで増やすことも不可能だっただろう。

通貨は政府が発行するものだというここ100年くらいの間に生まれた特異な考え方に慣れた者でなければ、これは当然の考え方である。そしてその当然の考え方を主流派経済学者の間違った意見に左右されずに主張し続けた経済学者がいる。ハイエク氏である。

戦前、戦後の時代にケインズ氏とやりあったハイエク氏は様々な経済学上の功績で有名だが、その中でも異彩を放つのが通貨発行自由化論である。ハイエク氏は政府のみならず民間企業や個人も通貨を発行すべきであり、政府の通貨と競争させることで政府の浪費を牽制できるという考え方の持ち主なのである。

ハイエク氏は彼の
『貨幣論集』においてむしろ控えめに次のように述べている。


こうした提案は法定通貨という概念のもとで育ったすべての人にとって最初は馬鹿げたものに映るかもしれない。

しかしかつて紙幣を中央銀行に持っていけば金(ゴールド)と交換できた金本位制の時代の人々は、何と交換することもできない何の保証もない紙切れを大事に財布に持っている人々の方を不思議に思うだろう。

現代の通貨は本当に暴落しないのか

繰り返しになるが日本円もかつては金と交換できたのであり、金を中央銀行に預ける代わりに紙幣を受け取って、中央銀行に紙幣を持ち込めば預けた金が返ってきたのである。しかしいつの間にか金は返ってこなくなった。政府がそう決めたからである。では預けられていたはずの金は何処へ行ったのだろう。政府がすべて使ってしまったのである。

このようなあからさまな詐欺に多くの人々がまったく気付いていない。ハイエク氏は次のように述べる。

200年間の金本位制の時代だけを例外として、実際には歴史上ほとんどの政府が人々を騙し搾取するために通貨発行の独占権を行使してきた。

大英帝国のポンドやオランダ海洋帝国のギルダーが政府による紙幣印刷で暴落していったことは以前解説した通りである。

・世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903

・世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953


そしてその犠牲者はその通貨を持っていた一般市民であり、政府ではなかった。通貨が暴落したときには既に政府は多額の借金をしてその資金を使い果たしてしまっていた。

根拠はないはずなのだが、現代のわれわれはこれを過去のことであり、今の円やドルには起こらないと無根拠に信じている。しかし実際にはメジャーな通貨の減価はゆるやかにしか起きないので、そのトレンドのただ中にいると気付かないだけなのである。

事実、1970年のドルの価値を100とし、その価値をゴールド本位で計算すると今のドルの価値は次のチャートのようになる。


https://www.globalmacroresearch.org/jp/wp-content/uploads/2021/01/since-1970-value-of-usd-in-gold-chart.png

ほぼ皆無である。そして2021年、コロナで大量の紙幣印刷と現金給付を行なったことにより、死に体のドルにはとどめが差されようとしている。

・世界最大のヘッジファンド: ドルが下落したらアメリカは終わり
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11762


そしてアメリカに起こることは日本にも起こるのである。

ハイエク氏の通貨発行自由化論

こうした状況を打開するためにハイエク氏は政府から通貨発行の独占権を剥奪すべきだという。ハイエク氏は言う。

人々が使いたい通貨を自由に選択させてはなぜいけないのだろうか。

ハイエク氏が想定するのは政府だけではなく民間企業や個人が通貨を発行する世界である。そこでは人々は自分の好きな通貨で貯金をし、好きな通貨で買い物をする。好きな通貨で会計報告をして好きな通貨で納税をする。

彼は次のように続ける。

店主が現行のレートで望む通貨に即座に両替できると分かれば、すぐにどのような通貨に対しても適切な価格で商品を売るだろう。しかし政府の通貨で表示される物価だけが上昇していることが分かれば、政府の悪行はもっと早く察知されることになる。

そして人々はより安定した通貨を主に利用するようになるだろう。そうすれば通貨発行者は自分の通貨の価値をより安定させ、より多くの人に使われるように努力するようになる。ハイエク氏の主眼は通貨をこのような競争にさらさせることになるのである。彼は次のように続けている。

人々が信用できない通貨を拒否し、信用できる通貨を選んで使うことができるとすればどうか。政府が通貨を乱用するのを避けるためにはこれ以上に有力な抑止力は有り得ない。そうすれば通貨の供給を需要より低く抑えるかぎり、その通貨の需要は増大してゆくだろう。そしてそれは政府が通貨の安定性を維持させるための何よりも強い要因となる。

つまり、政府が無思慮に紙幣を膨大に印刷しようとすれば政府発行の通貨が使われなくなるという状況に直面させることで政府を律しようというわけである。

これは同様に民間の通貨発行者にも適用されるだろう。通貨発行者は手数料のような利益を(政府と同じように)得るだろうが、ハイエク氏の言う世界ではこれが今のように通貨発行権の独占の対価として与えられるのではなく、価値の安定した通貨を発行していることに対する対価として与えられるならば、通貨発行者に対して国民が払うコストは合理的なものになってゆくだろう。

少なくとも、金塊がいつの間にか盗まれているとか、数十年の間に価値がほぼゼロになっているとか、そういうことはなくなるはずである。有り得ないような話が日本円や米ドルで実際に起きているのである。

・ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/11992
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/822.html#c1

[番外地8] ハイエクvsケインズ〜経済学を変えた世紀の対決 中川隆
1. 中川隆[-7805] koaQ7Jey 2021年1月31日 00:45:07 : WsTabVtPIQ : ZW1xLlovZzh6WWM=[41]
サッチャーやレーガンの前は欧米ではケインズ全盛の時代で、ケインズの統制経済が大失敗したのでハイエクに光が当たる様になったのですね。日本でもプラザ合意以降の超円高の時代をケインズ政策で乗り切ろうとして平成バブルを招いてしまったので、もうMMT政策は相手にもされていないのです。

財務省も日銀も日本の経済学者も全員 ケインズの経済政策が大失敗だったというのを良く知っているので、財政均衡論になっているのです。

詳細は
ハイエク vs ケインズ・完結編〜経済学を変えた世紀の対決〜ケインズの遺したスタグフレーション
https://www.youtube.com/watch?v=lEe7KCshrec&feature=emb_title
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/823.html#c1

   

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