112. 2022年2月02日 08:12:03 : 1kDa6Pk2hI : ZHhySmtzOGhkV28=[1]
ワクチン副作用 事例
アナフィラキシーとして報告された事例一覧(令和3年2月 17 日から3
月 21 日までの報告分)
(事例1)
(1) 患者背景
36 歳の女性
(2) 接種されたワクチンについて
ファイザー株式会社「コミナティ筋注」 ロット番号:EP2163
接種回数1回目
(3) 予診票での留意点
有(基礎疾患:難治性喘息(IgE 2019 年 5800IU/mL、2020 年 1 月 2654IU/mL)、ア
トピー性皮膚炎(0歳〜)、甲状腺機能低下症(20 歳〜)、偽性副甲状腺機能低下症
(20 歳〜)、卵巣嚢腫(29 歳) 内服:シムビコートタービュヘイラー60 吸入1日2
回1回 4 吸入、レルベア 200 エリプタ 30 吸入 1 日 1 回 1 吸入、ホクナリンテープ
2mg、オノン(112.5mg)2 カプセル、テオフィリン徐放錠 200mg、サルタノールイン
ヘラー100μg 発作時 1 吸入、チラーヂン、アルファロール)
(4) 症状の概要
接 種 日:令和3年3月5日午後0時 10 分
発生日時:令和3年3月5日午後0時 10 分
概 要:3月5日午後0時 10 分にワクチン接種。接種後待機中、呼吸困難を自
覚。咳嗽が徐々に増悪し、体中の掻痒感を自覚。午後0時 15 分頃、SpO2 が 85-
88%まで低下。酸素負荷、その後ネオフィリン注 125mg、リンデロン注 2mg 点
滴を開始。午後0時 30 分 RICU に緊急入院、眼瞼浮腫、喘鳴、SpO2100%(酸素
4L)、血圧収縮期 150mmHg 程度、脈拍 70-80/分、体幹に丘疹。午後1時5分アド
レナリン 0.3mL 皮下注。その後、喘鳴は徐々に改善。午後4時 19 分酸素負荷終
了。3月6日午前、一般病棟に転出。午後4時頃から吸気困難を自覚、サルブ
タモール吸入も効果なし。喘鳴は徐々に増強。午後6時頃、リンデロン 1.0mg
投与効果なし、SpO2 は 98-100%、心拍 70-80/分であった。オキシマスク 2L 投
与併用。意識障害はなかったが、発語は困難であった。午後7時 30 分にリンデ3
ロン 3mg 投与したところ、徐々に呼吸状態は改善。午後9時頃には会話が可能
な程度まで回復した。3月7日朝時点、意識清明、会話可能、喘鳴なし、SpO2 低
下なし、リンデロン投与継続し、経過観察したところ再燃なし、3月9日自宅
退院とした。
(5) ワクチン接種との因果関係(報告者の評価)
関連あり
報告者意見:難治性喘息を基礎疾患に持つ女性に、コミナティ接種を契機にアナフ
ィラキシーが出現した。いったん軽快したものの、次日には喘息発作、遅発性ア
ナフィラキシー様反応と鑑別が困難な病状が出現し、5日間の入院を要した。コ
ミナティ接種では、喘息やアレルギー素因に対し注意が必要と考えられ、問診で
の入念な確認も重要である。
他要因の可能性の有無:有(難治性喘息)
(6) 症状の転帰
軽快(令和3年3月9日時点)
(7) 専門家の評価
○ブライトン分類レベル:1
○因果関係評価:α
○専門家コメント:呼吸器、皮膚に Major な症状が接種直後から出現しているの
で、ブライトン分類レベル 1 に相当すると判断。
(事例2)
(1) 患者背景
24 歳の女性
(2) 接種されたワクチンについて
ファイザー株式会社「コミナティ筋注」 ロット番号:EP2163
接種回数1回目4
(3) 予診票での留意点
記載無し
(4) 症状の概要
接 種 日:令和3年3月5日午後2時 25 分
発生日時:令和3年3月5日午後2時 50 分
概 要:午後2時 25 分にワクチン接種。会場で 15 分待機した後に仕事に戻った
が、午後2時 50 分頃に上半身にじんま疹が発生した。心窩部痛、咳嗽、37.6°C
の発熱も出現し、徐々に血圧低下、息苦しさも出現したためボスミン 0.3 mL 筋
注し症状は軽快した。
(5) ワクチン接種との因果関係(報告者の評価)
関連あり
報告者意見:記載無し
他要因の可能性の有無:無
(6) 症状の転帰
回復(令和3年3月)
(7) 専門家の評価
○ブライトン分類レベル:1
○因果関係評価:α
○専門家コメント:上半身の蕁麻疹(Major 皮膚症状)、血圧低下(Major 循環器症
状)が接種直後から出現しているのでブライトン分類レベル1に相当すると思わ
れる。ただし、第 2 報の時点で詳細な血圧(実測値)の記載がないので、後に御
報告願いたい。
(事例3)
(1) 患者背景
33 歳の女性
(2) 接種されたワクチンについて
ファイザー株式会社「コミナティ筋注」 ロット番号:EP9605
接種回数1回目
(3) 予診票での留意点
有(カニ、ネコ、殺虫剤によるアナフィラキシーの既往有り)
(4) 症状の概要
接 種 日:令和3年3月7日午後1時 15 分
発生日時:令和3年3月7日午後1時 20 分
概 要:接種後5分程で連続性咳嗽、呼気性喘鳴、咽頭違和感が出現した。救急
室に移動し、酸素投与、気管支拡張薬の吸入、アドレナリン筋注、ステロイド
静注を施行した。入室時は血圧 98/70 mmHg で、以後も低下は認めなかった。ア
ドレナリン筋注を計2回行い、呼吸器症状、粘膜症状の改善を認めた。コミナ
ティによるアナフィラキシーと診断し、経過観察の目的で入院とした。
(5) ワクチン接種との因果関係(報告者の評価)
関連あり
報告者意見:18 歳時に化粧品を塗付した部位に強い発赤・湿疹の出現があったこ
とが、入院後の追加の問診で判明した。PEG への感作が疑われる。
他要因の可能性の有無:無
(6) 症状の転帰
報告によれば治療後に改善(3月7日)
(7) 専門家の評価
○ブライトン分類レベル:4
○因果関係評価:γ6
○専門家コメント:呼吸困難の具体的症状、血圧などに関する詳細な情報が第 2 報
の時点で記載がない。
(事例4)
(1) 患者背景
29 歳の女性
(2) 接種されたワクチンについて
ファイザー株式会社「コミナティ筋注」 ロット番号:EP9605
接種回数1回目
(3) 予診票での留意点
無
(4) 症状の概要
接 種 日:令和3年3月8日午後2時 15 分
発生日時:令和3年3月8日午後2時 35 分〜40 分頃
概 要:上記時間帯より、接種部位側の肘(屈側)周辺、右肘に膨疹あり。その
後体幹(腹側)に同様の発疹出現。眼がちかちかし、頭痛あり。午後 3 時 20 分
頃より呼吸苦はないものの咳嗽が出現。皮膚症状、呼吸器症状でアナフィラキ
シーと判断。入院後3月8日午後8時0分頃より消化器症状+眼症状+咳嗽+
皮疹の悪化あり。ボスミン 0.3 mg 筋注し、すみやかに改善。経過よりアナフィ
ラキシーと考えた。その後3月9日に退院。
(5) ワクチン接種との因果関係(報告者の評価)
評価不能
報告者意見:アナフィラキシーと診断。薬剤の因果関係は評価困難と考える。
他要因の可能性の有無:有(慢性じんましんの既往有り)
(6) 症状の転帰
回復(令和3年3月9日時点)7
(7) 専門家の評価
○ブライトン分類レベル:2
○因果関係評価:α
○専門家コメント:Major な皮膚症状と Minor な呼吸器症状から、ブライトン分類
レベル 2 と判断する。症例概要(第 3 報)に「消化器症状(ブライトン分類では
Minor 基準の一つ)」との記載されているが、具体的な症状の記載はない。
http://www.asyura2.com/21/iryo8/msg/428.html#c112