6. 中川隆[-12498] koaQ7Jey 2020年6月04日 06:08:07 : g0Bt8uChe6 : YzU3YU80LllvdVU=[1]
九州の一番いい温泉を紹介 _ 黒川温泉 ( No.3 )
日時: 2020/06/04 06:05
名前: 777 ID:vUfEWvTo
黒川温泉 極上温泉・秘湯・おすすめ温泉ランキング - 秘境温泉 神秘の湯
https://hikyou.jp/report/?area3=%E9%BB%92%E5%B7%9D%E6%B8%A9%E6%B3%89
黒川温泉 山みず木
http://www.yamamizuki.com/
熊本県 阿蘇郡 南小国町 奥黒川温泉
黒川温泉のみならず、日本の温泉宿のなかでもトップ級の人気を誇る「山みずき」は、温泉街からぽつんと離れた、少し不便な山間にある。駐車場に降り立つと、建物はこんもりとした雑木林に覆われているのが見て取れる。しかしこの一帯は、宿が出来るまでは田んぼだった。それをこのように演出してしまう経営者の才能には驚くばかりだ。
「山みず木」は黒川でも新しい宿なので、若い女性にも十分受け入れられるような、気の利いた施設になっている。とくに九州では人気ナンバーワンの露天風呂が素晴らしい。 すべて川沿いにある露天風呂は、混浴が1、女性専用が2つある。特色があるのは女性専用の露天風呂で、この2つは「裸のプロムナード」と呼ばれる森の小道で結ばれている。「どんな風呂があるのかな」と胸を弾ませながら、男性の目を気にすることなく裸のままで行き来が出来るムードづくりは実に秀逸だ。
そんな「山みず木」では、一部の客室に付属している露天風呂も特色がある。それは周囲の自然と一体化されたもので、よくある部屋付きの露天風呂とは概念が違う。ここで1泊だけはもったいないなと思うほど。早めにチェックインして、十二分に部屋付きの露天風呂も満喫したい。
「山みず木」というと露天風呂が評判なので、一般の雑誌などでは取り上げられることが少ないが、木造の内風呂もよく出来ている。私が「山みず木」を好きになったのは、実は内風呂に入ったことがきっかけだった。その風呂の造り方を見ていると、経営者の風呂に対する思い入れがはっきりと見えてくるからおもしろい。こうしたセンスや考え方は、とても業者まかせでは生まれてこないレベルだろう。
日本で一番人気のある温泉地、その中でもトップ級の宿のレベルとはどういうものなのか。 宿泊料金に見合った以上のものが返ってくるはずだと私は思うが、この「山みず木」はそれを示してくれるはずだ。
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黒川温泉が失ったもの
黒川温泉は、熱海や別府などの大温泉街と比べると、わずか23軒の小さな温泉街ですが、いま日本で女性に一番人気の温泉街です。
夕方、黒川温泉の下川端通りを歩く女性客の多さに驚いてしまいます。女性が2、3人連れで何組も露天風呂めぐりをする温泉街は、いい湯鑑定団の知る限りここ黒川温泉だけかも知れません。
もちろん若いカップルも多く、山奥の温泉町なのに華やかな雰囲気が感じられます。休前日、休日は半年も前に予約が一杯になってしまい、うらやましいほど女性に好かれる温泉街です。もちろんパチンコ屋などの娯楽施設は一軒もありません。
黒川温泉は、熊本市の中心街、熊本交通センターからバスで2時間20分の小国ゆうステーション下車。ここで1日7本の黒川温泉行きに乗り換え40分ですから、片道3時間半以上のアクセスです。行くだけで大変な、こんな僻地が、どうしてこんなに女性に好かれるのか?
黒川温泉の住所は、熊本県阿蘇郡南小国町満願寺黒川で、昭和39年にやまなみハイウェイが開通し、九州観光の休泊地として徐々に利用者が増えてきましたが、湯布院などと比べると人気はあまりありませんでした。
今から15年ほど前に旅館の二代目を中心に積極的に植樹し、露天風呂施設の充実、料理の工夫、接客方法などを充実させ、女性が満足する湯宿づくりに徹し、人気が高まりました。
アクセス条件が劣る小さな温泉街ですが、何と年間宿泊客が約30万人、日帰り入浴客はその2倍から3倍といわれています。
ご存じのように、団体旅行や社員旅行中心の大温泉街からどんどん観光客が離れ、全国の温泉街は人を集めようとやっきになっています。
もちろん大温泉街も様々なキャンペーンで集客力を高めようと涙ぐましい努力。しかし、1日に何百人も泊まる温泉旅館では、いかに努力したところで、湯も食事も似たものになり、客は飽きてしまいます。
では、小さな温泉旅館が客に好かれるのでしょうか?
小さな温泉宿中心で人気があった湯布院は、高い価格設定で料理に凝って集客する方法でバブル期に人気を博していました。しかし、長引く不況の今日、明らかに行き詰まりつつあります。
理由は簡単です。都会ではそれなりに「いい料理」が、手ごろな値段で食事できる和食料理店が随分と増えたからです。
夕食でも5,000円程度で、それなりの会席料理が楽しめます。湯布院では酒が入れば2万〜3万円、引き算で「湯」が1万円以上?
絶景ならいざ知らず、楽しめる景色に乏しい湯布院では、もともと高価格設定に無理があったのではないでしょうか。
今回の温泉ブームは、正確には「露天風呂ブーム」です。いい内湯をもつ老舗の旅館でも、露天風呂がないと敬遠されるありさまで、競って露天風呂をつくりました。 ガイドブックでは広く見えた露天風呂が、いざ行ってみると2人も入ればいっぱい、なんだこりゃ? あれは、超広角レンズで撮ったのか・・・ たまに、こんなことがありますね!
取って付けたような狭い露天風呂をつくって「露天風呂有り」といって客を集めても、客は騙されたと思い二度と行かないし、口コミであそこはダメという噂、そして閑古鳥が鳴く、一度客が離れると、戻りません。
ここ、黒川温泉の「露天風呂」は、いい湯鑑定団のお薦めナンバーワン。他の温泉街とは比べものにならないほどいい露天風呂がたくさんあります。
驚くべきことに、この小さな温泉街に女性専用の露天風呂が20もあります。女性に絶大な人気があるのもわかりますよね。
野趣にあふれ、創意工夫に満ちた個性的な露天風呂が多いんです。
山里の桃源郷 癒やしの原風景
日本人にとっての癒やしの原風景は温泉場に違いない
辺鄙(へんぴ)な一軒宿も魅力だが、古くからわれわれのDNAに刷り込まれてきた“温泉のある風景”とは、温泉街であった。そうした有名な温泉街が苦境にあえぐなか、熊本の黒川温泉が脚光を浴びている。
田ノ原川が削った谷筋に、二十数軒の湯宿がひしめく平成の桃源郷、黒川。背後に日田杉が迫る小さな温泉街には、心和む雑木がふんだんに植え込まれ、どこか懐かしい山里のふる里を思い起こさせてくれる。憎いほどの演出である。
その昔、切り傷に特効があるため、疵(きず)湯とも呼ばれていた黒川は、日田と竹田を結ぶ参勤交代の街道沿いにあたり、江戸時代には大名をはじめ多くの旅人がここで疲れを癒やした。
閉塞(へいそく)感の漂う平成の今日、今度は日本人のふる里をイメージさせる癒やしの原風景を黒川に見いだした都会の疲弊した人びとが、吸い寄せられるようにやって来る。
「『もてなしの心』と言いますが、旅館はお客さんが来てからもてなすんじゃあないですよ。その前に、全体がもてなしの風景になっとらんといかんわけです。そこにお客さんがやってきて、感動するんですよ。口先ばっかり『もてなしの心』で対応しようとしても、お客さんは喜んでくれません」―
交通は不便なところです。その分、鄙びていて、それで人気が高いというのも要素の一つ。休日は入湯手形を持った若い女性が往き交って華やかなものです。(私などは、温泉に入りらずとも、浴衣姿の方々が往来している華やぎを見ているだけで浮き浮きしていきます。
浴衣のデザインも凝っているし、皆様が楽しそうなお顔をされています。祭りに浮かれる見物客の心理なのでしょう。)”立ち寄り湯”を歓迎している姿勢(従業員の応接態度)は、素晴らしく、面倒そうな素振りは見かけた事がありません。(他の温泉地では、時たま、面倒そうな素振りが見えます。)私は、何度も、何度も、あちらこちら”立ち寄り湯”を経験していますが、黒川温泉でこちらが気遣いした事はありません。
黒川温泉には、野暮な看板は見当たりません。(温泉組合が、個別旅館のエゴを規制して、都会の世知辛さを醸すネオン、看板を撤去してしまいました。統一感が感じられます。別天地、温泉峡の雰囲気を大切にしている。)
女性が、色彩や建物の形等の感覚で温泉を楽しめるように、木や石の配置、色使い等の心配りがしてあります。
私は、私がお送りしたお客さまには、ホテルの様子や感想を聞いてみるのですが、良かった、満足したという返事以外の回答が帰ってきたことはありません。一つ一つの料理の材料や、産地、栄養成分、食べ方等を、調理人がそうするように、仲居さんがしてくれます。ここには力が入っている様子です。『泊り込みで、郷土料理の粋を食べ尽くして下さい』という心意気が感じられます。(お客様自身が、旅を有意義にする為に、自己暗示に掛っていると、少しは懐疑しておりますが、、、。)
黒川温泉では、地域一体で雰囲気を演出しています。日本人の心の奥に刷り込まれている、古里の里山の古民家風建物や、明治、大正レトロ風の照明等で、昔回帰の安心感希求願望を満足させています。温泉が戦士の戦場復帰に一番帰依するようです。
まず女性にウケルように企画されています。
今人気の温泉はその頃は湯治場だったのです。男性団体客向けに施設を作っていなかったため、かえって、女性小グループを中心とした客向けに施設を整備するのが容易でした。雰囲気(ムード)に酔う事が好きな女性に訴える色んな演出がされた施設をドンドン作っていったのです。(上の写真なども、日本人の心の奥に刷り込まれた故郷の原風景に訴えてきます。)
“部屋から受ける感じ”としては、”懐かしい”ですかねえ?各室に内風呂と露天風呂があります。室内はよくある温泉と変わりがないようですが、使ってある材木なんかが少し違います。“外材を使って見栄え良く、体裁を繕って『客から有無を言わせない』“では無く、昔の古民家に使ってあったような廃材再利用のような材木をワザと使ってあるみたいです。露天風呂に行くのに濡れ縁に降ります。この材木も外材ではないようです。フロントの傍には昔の”オクドさん=竈(カマド)が備えられていて、お茶のサービスがあったりします。”懐かしい”感覚が湧き出すのは、こんな演出によるのかなぁ?
ターゲットを女性にした事が、良い効果を増幅しています。少子高齢化で、夫婦旅行の候補地決定権も女性にあり、若いカップルの宿選びも女性のセンスに任されています。
黒川温泉は20年前から広葉樹を植えはじめた。(秋に色づく紅葉は、刷り込まれた里心への郷愁をそそる)
湯布院は”歓楽型”を否定して”生活型”を目指し、映画祭、音楽祭、知的イベントを地元の手で継続している。大型施設でなく街全体を開放して。(湯布院温泉ランド、テーマパーク黒川温泉と捉えて)
(町全体を1つの施設と見做し、道路を廊下とみなす=町に到着した、始まりから温泉郷の旅情を掻き立てる)
人々は、旅館一つでなく地域全体の情緒を求めている。生き残るためには客のニーズを先取りして、素早く対応することが必要。
東京ディズニーランドの姿勢は勉強になる。全国の観光地を見ても個性が無い。黒川,湯布院には個性がある。
黒川温泉です。その人気の仕掛け人が人気旅館「新明館」のご主人、後藤哲也さん(72)です。かつての寂れた黒川温泉を大改革したのです。
・街全体が協力してイメージを作る
リサーチの結果、お客が求めているものは「自然に囲まれた田舎の故郷」だと考えた後藤さん。植樹を呼びかけ、昔ながらの雑木林を切り開いたかのような田舎の風情を再現。遊戯施設やコンビニもない田舎風景へのこだわりが女性客を惹きつけた。
・街ぐるみの入湯手形
1200円で手形を買うと、温泉内に24ある旅館の露天風呂のうち、3つを選んで入ることができる。年間6千個から始めた手形は10年足らずで9万個以上を売り上げるほどに。
・お客さんの声を聞く
毎晩帳場に立つ後藤さん。風呂の掃除も40年来の日課です。お客が喜ぶのを第一にし、利益は考えない。実は、後藤さんの旅館に7つある風呂のなかでも一番の名物、洞窟風呂は10年かけてたった一人で作り上げたもの。当時は機械がなく、ノミで掘り進んだ文字通りの手作り風呂です。 お客の求める温泉とは何かをいち早く考え、実現してきた後藤さんが先陣を切って作り出した黒川温泉は疲れたココロを癒してくれる現代の楽園なのかもしれませんね。
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ある温泉人気調査で、黒川温泉は湯布院を抜いてトップの座を射止めた。こんなに山の中の不便な湯へ何故人は押し寄せるのだろう。日本中、温泉場で閑古鳥が鳴く中で、連日満室、ひとり勝ちと言われている。黒川の資産は、汲んでも汲んでも湧いてくる温泉。泉温80〜100℃で、泉質は10種。年間宿泊客は27万人、日帰り入浴客88万人。湯布院の疲れを黒川で癒す、そんな温泉だ。
各宿の露天風呂がそれぞれ魅力的であり、また宿により源泉が異なるという点も人気の秘密です。現在の温泉の人気が支えとなり、建造物はより本物に造られ、温泉街全体の雰囲気を更に良くしています。 民芸で飾った宿、庄屋造りの建物、黒川温泉を見て、温泉もひとつのテーマパークという感じが強くしました。
全国屈指の人気を誇る黒川温泉も一時は危機的状況へおかれ、それを新明館の方が先頭に立ち、町ぐるみで立て直しました。その結果が今の黒川温泉そのものです。町ぐるみで建て直しを図るという事は並大抵の事ではありません。他の温泉街にはなかなか真似はできないでしょう。
しかしながら全ての旅館へ露天風呂を造り、ボーリングをしすぎたせいで今黒川温泉の湯量は減り、温泉の危機となっています。残念な事に循環施設がほとんどでした。
黒川温泉は湯治や温泉を味わいに行く場所ではなく、私は温泉街の雰囲気を楽しみに行く場所だと思います。
帆山亭
飲泉もできますが、特色ないなぁ。
黒川荘
お湯は酸性泉の割にはあまりその酸性を感じなかった。
新明館
露天風呂には飲泉できる場所もありますが、泉質にあるような「塩分」はあまり感じられませんでした。
湯本荘 かじかの湯
あじさいの湯より小さい湯船がもう一つある。私はあじさいの湯よりこっちの方が落ち着いた。ここでは川を見下ろすと湯を捨てているのを発見!黒川温泉で始めて掛け流されている湯を見つける事ができた。
奥の湯
掛け流しと表示おりますが、お湯が川へ捨てられていなかったのが少しひっかかりました.
奥の湯は黒川温泉の中でも他の数箇所を抜かしてですが大きな旅館です。敷地も広く部屋数も多いです。お風呂の数も豊富で貸切風呂も3つほどありました。ただ、やはり循環しているので成分などの楽しみはありませんでした。
いやしの里 樹やしき
一番初めに訪れたので露天風呂も広いし、宿の雰囲気もいい。ただお湯はそんなにいいとは思わなかったが、宿は隅々まで作りこんであって黒川温泉ってすごいな〜と思った。
しかしその後、1日に10件ほど周ったりしているとどこも似ていて最後にはあきてしまった。黒川温泉は湯めぐりしても1日3〜5件、特徴のある湯や宿をピックアップして周ったほうが楽しいと思う。
湯本荘
湯は鉄分が多いのか湯船の下が赤茶けていた。匂い、味などはあまり覚えていないが特徴はなかったような気がする。
湯量豊富な黒川温泉にあっても、すべての風呂が掛け流しの旅館は半分程度だが(昭文社温泉&宿・九州・・2005年度版)
全ての旅館へ露天風呂を造り、ボーリングをしすぎたせいで今黒川温泉の湯量は減り、温泉の危機となっています。残念な事に循環施設がほとんどでした。
黒川温泉は湯治や温泉を味わいに行く場所ではなく、私は温泉街の雰囲気を楽しみに行く場所だと思います。
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九州の一番いい温泉を紹介 _ 湯布院の伝統は見掛け倒しで浅い ( No.4 )
九州にもお気に入りの温泉があります。 それは湯布院です。
毎年7月最後の週の木曜日から日曜日まで開催される「ミュージック・フェスティバル」や、8月最後の週の水曜日から日曜日まで行われる「湯布院映画祭」等、けっこう自分好みのイベントが多く、しかも車を飛ばせば2時間半程度(実際は2時間くらいで着いているようですが)で行くことの出来る、ちょっと軽井沢を思わせる素敵な街並。最近台頭してきた黒川温泉とは趣を異にし、温泉だけでなく、町自体を楽しむことが出来る温泉街は、なかなか他に類をみません。
湯布院は昭和30年、由布院町と湯平村が合併して誕生した町です。お湯は弱アルカリ単純泉が主で、刺激が少なく優しいお湯のため、腰痛や神経痛のほか、疲労回復、術後保養などに良いとされています。
当時は別府に押され、単なる山間のひなびた温泉地だったこの地を「町興し」した中心人物が、「亀の井別荘」社長の中谷健太郎氏と、従兄弟で「玉の湯」社長の溝口薫平氏でした。 中谷健太郎氏はかつて映画監督だったこともあり、映画祭の企画に一役買ったわけですが、その映画祭も今年で31回目となります。中谷氏との関係もあって湯布院は映画俳優に人気があり、俳優の山崎努がよく亀の井別荘に泊まっていたとか。
ここは散策に良い金麟湖のすぐ傍にある由布院でも老舗中の老舗で、1万坪もの広大な敷地の中に離れや談話室、大浴場などが建ち、敷地の中には「鍵屋」と呼ばれるお土産屋や食事処の「湯の岳庵」、喫茶「天井棧敷」など、湯布院でも人気のお店があります。それでいて、宿泊客専用の萱葺きで造られた門をくぐると人気も無く、閑静な別世界が広がるのですから、なんとも不思議な宿です。
湯布院の温泉宿御三家はと言うと、上記の「亀の井別荘」 「玉の湯」と、最近とても評判が良い、
「山荘 無量塔(むらた)」
(湯布院町川上1264-2 TEL:0977-94-5000 予約は電話のみ42,000円〜)
でしょうか。部屋は8室しかありませんが、創作山菜料理の「茶寮 柴(さい)扉(ひ)洞(どう)」と、オーディオマニア垂涎のアメリカ・ウェスタン・エレクトリック社製スピーカーが鎮座する「Tan's(たんず) bar」が併設され、まるで別世界です。
確かにこれらのお宿は素晴らしいのですが、その宿泊料金も唸らせてくれるものがあります。湯布院の宿は基本的に宿泊は2名以上なので、無量塔のそれなりに良い部屋に泊まると、軽く2人で10万円は超えてしまいます。ましてや2泊以上となると、まだ山のように借金を抱えている私には、なかなか気安く利用出来るものではありません。
そこで私が探し出したのが、「山荘わらび野」 (湯布院町川北952 TEL:0977-85-2100 FAX:0977-85-3618 23,250円〜 E-mail:warabino@qs-net.com 露天風呂あり)です。
敷地は1,000坪とやや小振りですが、10室全て露天風呂付きの離れ数寄屋風木造となっていて風情もあり、特に秋は紅葉が見事です。交通手段としては湯布院インターに近く、車で行くにはとても便利です。近くには
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湯布院の夢と、ひとびとの消えゆくさま 2008年 04月 16日
湯布院って、温泉町(街じゃないな)があります。由布院とも書く。
東の横綱が草津、西の横綱は湯布院。
さて、アタイは、ひょんなことから湯布院に行くことになりまして、昨日帰ってきたんです。無量塔(むらた)という、湯布院御三家と呼ばれる旅館がある。
そこのBarというか喫茶室に、Western Electric 16aってデカイスピーカーがある。
WEというのはオーディオ界においては伝説の領域、ALTECもJBLも3極真空管300Bのハナシも、遡るとそこにいきつく。
WEの製品は、東京でも聴けるところはいくつかあるのでしょうが、無量塔のこの雰囲気がヨサゲでいってきたわけです。試聴用CDは例のEフリードマンのツゴイネル、そして亡くなった石野見幸(美幸の方がいいな)
真ん中に紅い16aがあって、低域のコーンが左右にみえる。小さくみえるラッパがツイーターです。
広い席には品のないオヤジ連中がタバコを吸っている。俺は、こーゆう人間が大嫌いなのよ。HiFiセットの前で音楽も聴かないでタバコを吸うなんて、典型的な
マヌケ人間。禁煙にしない無量塔も悪い、評価−1
露骨にイヤな顔をして、ここは禁煙の席はないの?って聞いてみたのよ^^
そーしたら11時から禁煙だと??
よく、わからないけど、外で5分くらい遊んでいたら、タコが帰ったので品のいいみっちゃんのご入場・・
ばははは、クラシックにしてくれというから、自分で焼いたVi特集のCDをだした、録音は最悪。このCDを再生できたら装置は一級品。
ところが、ウエイターがなにもわかっていない。
音が小さい!
大きくしてくれって言ったら、ほかのお客様がいるから、ほどほどでだと@@
おい、ここはWEの装置を売りにしている音楽場だろ。等身大の音を出さずに、なんで、音楽がわかるんだ、ふざけろコロッケ。。
社長は天才とかいわれているオトコのようですが、こんな営業姿勢じゃ
たいしたことない、評価−2
で、遠くからきこえる音を聴いていたんですが、うほほほ、音はいい。
諸君の駄耳じゃ、どこがいいかわかるはずもないけど、中低域の透明感と膨らみ、そしてウーハーとの繋がりがいい。高域も無理に伸ばしていない。オケの合奏部が厚みをともなって自然に再生される。
この装置で「運命」を全開にして聴きたかったのですが、望むべくもなく
柔らかいケーキみたいものを食べて帰ってきました。で、消化不良だから、アーデンという喫茶店にタクシーで直行。
装置は午前中はTANNOY、午後はパラゴン。
レビンソン、マッキン、WadiaのDACと、まあ、客を呼ぶ材料はそろっている。
で、音は悪い^^
品のいい女性がやってるから悪口を書く気は毛頭ない。ただ、俺は妥協はしない、そーゆうオトコ・
癒しの音楽だ、聴きやすい音楽だ、なんていうならBOSE301と90年代の国産アナログプリメインで充分。けれども、これだけの装置をそろえて、HPを開いて、東京在住のみっちゃんにまで宣伝をしてるってことは、それだけの自負心、気概、プライドがあると、俺は思う。
だとしたら、少なくとも無量塔あたりに足を運んで、他店の音をチェックすべきだろう。
石野の声はドーマ声だし、エリックドルフィーのバスクラは何の刺激も与えない木管奏。これではパラゴンが泣く。
パラゴンは70年代以前のソフト用、中高音が強いので、倍音を響かせた鳴らせ方をしないと聴くに耐えない音になる。だから、真空管マッキンとトーン回路が必需品。
ハイを微妙に調整する。
プリにレビンソンをもってきたら、高域がキツくなるからATTで絞るしかない。
高域がまったく出てない音を、まろやかと勘違いして聴くことになる。
あのダルイ音は、バックがコンクリか石だったので、低域がかぶっているのかもしれない。
TANNOYの下にはTAOCと思われる鉄の台が置いてあったようだが、あれもダメ。
TANNOYの低域はそもそもユルイ。
それを締めるために鉄の台を置くというのは、邪道、音が死んでしまう。
せめて置くなら堅い木か、銅板のカマシ。
アタイクラスになると、畳とか、ソファーを置く。
まあ、日本で10人もいないね、畳なんて天才的な発想は、ばははは・
俺が調整したら1週間で、西日本最高の音になるんだけど、仕方がない。
もし、このblogを読む機会があったら、怒る前にぜひ装置を再設定してちょーだい。また、聴きにいくから。。
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あの無量塔のシステムは、サウンドデンが調教していたんですね。
これで音はいいけれども、使い方がわかっていないという謎が解けたわけだ。
藤本社長、WEの音は小さくても浸透力があるって無量塔のことをかばってますが、暗に音量が小さいことの不備を指摘しています。
今日は絵のことを少し書きますが、ここでも、音楽と同じようなことがおきている。由布院には小さな美術館というか、店が多い。シャガールやダリ、山下清、そして無量塔。
金鱗湖畔のシャガールは、サーカスシリーズのリトグラフ。
シャガールという人は多作で、どれも、ロバとかニワトリが顔出す^^
構図もヘンテコリン、しかし色調が素晴らしいですね。あの官能的なアンバランスさというのは、ナチとユダヤ(シャガール)の相克の結果生まれてきたような気がする。
この人の絵は、どれも似たような感じですが、飽きない。ただ観てまわるだけで楽しい。あたいは癒しという言葉はあまり好きではありませんが、シャガールの絵をみているといつも心がなごむ。恋人同士の絵も多く、これは一番好きなもの。
客寄せにはシャガールはもってこいですから、日本中の美術館にだいたい何点かはあります。こーゆうところが日本文化の底の浅さを照射しているのですが、シャガールに限っては許せるような気がする。
無量塔は「アルテジオ」っていうスペースをもっている。で、期待していったのですが、あまり良くなかった・・
中国の現代画、音楽関係のオブジェ、なんかシックリいかない。アタイなら、ザン・ホンビンを飾る。
東京都現代美術館にいくとわかりますが、現代芸術なんてほとんどガラクタです^^
玉石混淆、1000点のなかに、ヒトツいいものがあればいい。退屈な作品に膨大な場所と時間、オカネを費やした結果、経済としての美術館全滅に繋がっている。大衆が愚かなのではなく、芸大を出ただけの凡人芸術家が多すぎるのです。
無量塔が、その作品を自前で選んだのか、外部の人間に任せたのか、それはアタイは知らない。けれども、アタイがみた作品は、まったくつまらないものでした。
無量塔がやるべきことは、これから述べる山下清の作品を蒐集することであって、つまらない現代絵画を飾ることではないと思うのですが、社長殿はいかがお考えか?
さて、由布院に、山下清の作品を並べているところがある。これがまた、つまらない土産屋の並びに建っていて、由布院文化の底の浅さを露呈している@@
なぜ由布院あげて、山下清美術館を保護育成しないのか。この薄幸の放浪画家は、多くの作品を残しているのですが、その全貌をなかなか拝めない。なぜかといえば、それはアナタ、差別でしょう@@
国立美術館の一角に、なぜこの国民的画家の作品を遇する場所がないのか。平山郁夫の絵より山下清の貼り絵のほうが数段素晴らしいと思うのですが、みなさまは、いかが?
で、山下清の作品は簡単明瞭であるから、何もない田舎の由布院にあっている。アタイはやはり無量塔に山下清をやって欲しかった。そーしないと、無量塔の方向性というのは松井証券のようなもの。いずれ衰退していくんじゃないかと思うのでありんす。
田舎でモダンを追うのは現象。現象を追うと現象にやられる。
普遍を追わなければ、普遍的に生きられない。
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みなさまご承知のように、由布院御三家といえば亀の井別荘、玉の湯、山荘無量塔ってことになってる。だから宿を予約するときは新参者は悩む。
アタイは評判がよければどこでもいいんだけど、知り合いが玉の湯が一番だっていうから玉の湯にした。結論をいえば、あんなものでしょうし、ほかの旅館のレベルが低いからマトモにみえる。
内装は普通だし、料理だって、アタイが東京で食べてるものと大差ない。
いまどき、東京の料理が最高だなんて常識だ@@
ただサービスに心がこもっていた。あの従業員の心持ちに、みなさま感動するのでしょう。
昼飯は亀の井にいって食べたけど、料理は亀の井のほうが良かった。アタイの好みにあっていたのか。
鮎も亀の井は天然の子鮎、玉の湯は大きかったから天然じゃないな。いくら九州だからって、天然物があんなに大きく育ってるわけない。やたら牛肉のメニューが多かったけど、いまどき牛肉なんて食べてるのは田舎モノ。妹が佐賀牛の最高級ロースを送ってくれたが、あんなものアブラ臭くて喰えない@@
北海道にいくと、カニばかり。そんなものには何の魅力もないってことが、わかってないらしい。もっと、勉強しないとダメだね。
毎日スッポン鍋にしたけど、水がいいのかおいしかった。鯉こくも、玉の湯と亀の井、両方で食べたけど、これは引き分け。山菜はタラの芽だせば、いいってもんじゃねーだろ。山菜っていうのは、ふきのとうが一番。
東京ボーイのアタイが、こー言ってるのに、地方の人間が牛肉、カニだって言ってるんだからかみ合わないわけだ。天麩羅は揚げ方があまりうまくない、東京のほうが上。
無量塔は、例のオーディオを聴いてコーヒーを飲んだだけだけど、あまり泊まろうとは思わなかったね^^
むほほほ、田舎の建物を運んできて、風流をきどったところで、それは借り物でしょ。
無量塔はいまのところ偽物、アタイはそー思う。本物になるためには、もっと地に足をつけた営業努力を続けていかないとそのうちに飽きられるね。
由布院の復活は奇跡として語られてますし、本も何冊か出ている。ちょうど宴会型旅行が飽きられ、熱海、鬼怒川あたりが地盤沈下するころに、小さな手作りの斬新な旅館街として人気になっていった。
夏には原宿と化す軽井沢のような趣もありますが、リピーター人口は漸増傾向を維持しているようで、まあ、10年は安泰でしょう。アタイは、その後の由布院の将来は、決して明るいものだとは思わない。
九州の奥座敷としての地位を固めれば、箱根のような形で生きながらえることはできるかもしれないが、パイが少々大きくなりすぎた。
帰りがけによった、高級料亭風の店。客はひとりもいなかったし、出てきたオヤジ、「今日できる料理はこれだけです」と、3品くらい指さす。
とてもじゃないけど食べる気をなくして、じゃあ、けっこうですと出てきました。
相場でやられてパンク寸前なんだか、昼間からオンナに狂ったのかは知りませんが、あーゆう店の存在って町を腐らせていくんですね。敏感な経営者は、風の匂いが変わりつつある由布院に、なんとなく不安を感じ始めてることでしょう。
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大分や熊本の人気の温泉は素敵、素晴らしいという声はよく聞く。確かに、中九州の大分・熊本の温泉地は、旧来の温泉旅館のイメージを壊し、そこにあった欠点を全て払拭している。 団体旅行専用宿を排除し、かけ流しを基本とした小さな浴槽を用意し、個に籠もる客の意識に配慮して個室露天風呂をもうけている。
「カニ足、茶碗蒸し、天ぷら」という本倶楽部非お薦めの日本旅館三悪料理も極端に少ない。上等な田舎を意識した凝った内容に外観、始めていった客は誰もがあっと言う演出だ。
しかし、中九州に通い続けると急速に飽きてくるのも事実。よく見ると、どこも金太郎飴のように同じ。
黒く塗った木材に白い壁、焼き杉の内装材、掃いて捨てるほどの地鶏地鶏のオンパレードに創作懐石と銘打った茶道を無視した懐石、内湯を無視し体まで洗わなければいけない凝った露天風呂、売店で売る地元生ジャムや無農薬野菜・味噌。
何故こうなるかというと、由布院御三家などをのぞいて、かなり多くの宿に同一の温泉宿コンサルタントがついているからだ。
都会では、暴走族のごとき当て字漢字の創作懐石店が若い女性に流行っている。陳腐な安い素材を如何に「いい感じ」に見せるかは、全てお籠もり感の内装とメニュー造りによるが、これはほとんどがコンサルタントの知恵の結集。だから、どこも同じような中身になる。
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湯布院で薦められるのはここだけ:
大分 由布院 「亀の井別荘」
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/265.html
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/674.html#c6