[戦争b24] 日本と東アジアが戦場になるのを防ぐ方法―「吉田ドクトリン」に始まる思考停止から脱却を(長周新聞) HIMAZIN
1. 2023年5月30日 16:11:56 : KLFEtNHhPc : YzJ0NmtpaXRlWEU=[1]
　元在沖米海兵隊のダグラス・ラミス先生は”日本は、日米安保によって外交の自主性を喪った”と指摘していた。安保条約2条は経済条項だから、経済政策の自主性もない。内政についても同様と言っていい。
　そもそも米国による日本の事実上の占領継続を規定した安保条約は、英米ら連合国による無条件降伏国日本の占領を終結させるサンフランシスコ講和条約とセットで結ばれた。これが吉田ドクトリンの実像である。それでも吉田らは9条を盾にし社会党らに政権を奪われてもいいのかと脅して、米国の軍事要求を値切り援助と譲歩を引き出していた。吉田はしょうもない人間だが、軍隊に恨みが深く復権を許す気がなかった。
　吉田ドクトリンは、米の軛を前提にしつつも、9条と社会党（国民の意向）を盾に、軽武装・海外派兵拒否を認めさせ経済重視という路線であったが、冷戦終結後、米に遠慮がなくなって圧力が増大、小沢を含め迎合する自民他の政治家が政権を握り続けて今日に至る。
　こうしたものが受け入れられていったのは、戦「闘」を知る世代が減って俗情にフィットした空想的戦争論が受け入れられやすくなったことと、メディアが弱って権力に取り込まれたこと、突撃隊的ネトウヨを使ってメディアや知識人を黙らせたこと、労組の野党的政治力・戦闘力を潰して御用化したことが効いているだろう。ウクライナのネオナチは得票率から見て数としては2∼5％程度だというが、暴力で権力に入り込んで政治を仕切っているという。日本も暴力ではないかもしれないが、ごく少数の極右が権力を左右しているという点で似たようなものだ。
　こういう中では、知識人もジャーナリストも迎合するか沈黙するかに追い込まれていくのは避けがたい。炎上が怖くて反自民系運動家まで翼賛化してる。
　本来、米帝なんて「トンキン湾」だの「ナイラの涙」だの「民族浄化」だの「大量破壊兵器」だの嘘ばっかついて平民を騙し外国に軍事介入してきたのだから、米帝が強い調子でタカ派なことを言ったら、メディアはそのまま伝えるのではなく、「なおアメリカは...」といかに嘘をつき国際法をブッチして侵略して来たかを付け加えるべきなのだ。だがメディアは、中露他は嘘つきで非道という調子で伝える一方、何度でも米帝側の嘘には付き合ってあげている。米帝のうそは、海の向こうでここ数十年で何百万人も殺している。米帝の無限定な侵略主義の事実を知りながら、そして秘密どころか、教科書ないし資料集的事実なのに、そのことをとぼけて政治でもメディアでもそれ以外でも語り合い、そのことを指摘すると炎上するのは恐ろしい限り。
　つまるところ、実態としては敗戦前の状況に戻ってるわな。事実と論理に基づいて自由かつ真面目に話すことさえできない。つまり、今は戦後でないのは勿論、戦前でさえなく、すでに戦中なのだ。実際、イラク派兵違憲訴訟名古屋高裁確定判決で
2004年に日本が違憲に集団的自衛権を行使してイラク戦争に参戦していることが日本国家をして公式最終認定されている。で、あの時以来、戦時に入ったままなんだろうと思う（80年代のカンボジア派兵から戦時という見立てもあり）。
http://www.asyura2.com/22/warb24/msg/607.html#c1