88. 2021年2月03日 18:32:27 : IWF19QYHDQ : YXM3c2kyNmYzYVk=[1]
何回言っても、嘘も百回言えば本当になる方式でデマを飛ばしまくる魑魅魍魎男、おっと>>87のような奴がいるので。
https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_kensakekka_201012.pdf
3.各種検査法の種類と注意点 (1)遺伝子検査法
新型コロナウイルスに特異的な RNA 配列を RT-PCR 法などで増幅し、これを検出する方法が用いられ る。数十コピーのウイルス遺伝子を検出できるほど感度が高いことが本法の特徴であるが、検査時間が比較的 長い(1-5 時間)、専用機器・熟練した人材が必要、高コストなどが普及のハードルとなっている。それぞれの 検査法ごとに感度・特異度に差がみられるが、概ね感度 90%以上、特異度はほぼ 100%と考えてよい 5,6)。遺 伝子検査法では増幅に必要なサイクル数(Ct 値)などをもとに、検体中に存在するウイルス遺伝子数を推定す ることができる。低い Ct 値で陽性になる場合にはウイルス遺伝子が多く、逆に陽性となるまでに要する Ct 値が 高い場合にはウイルス遺伝子数が少ないと判断する。さらに、Ct 値が高い(ウイルス遺伝子数が少ない)場合 には、たとえ遺伝子検査が陽性であっても、その検体から感染性を示すウイルスが分離されにくくなることに注 意する必要がある。また、Ct 値は検査系(機械・試薬等)によって数値が変動するので、数値の一般化が出来 ないことにも留意するべきである。図1に COVID-19 患者の典型的な検査結果をシェーマで示した 7)。鼻咽頭 拭い液の遺伝子検査陽性は数週間にわたって持続するものの、ウイルスを分離できるのは図 1 において発症 から約1週間後までとなっている。
(2)抗原検査法 新型コロナウイルス特異蛋白を迅速に検出する方法が承認されている。イムノクロマトグラフィー法を用いた
定性の簡易検査法(エスプライン:富士レビオ株式会社、クイックナビ-COVID19 Ag:デンカ株式会社)と高感 度で定量性を持たせた検査法(ルミパルス:富士レビオ株式会社)が利用可能となっている。イムノクロマトグラ フィー法では、検体採取ののち約 30 分で目視による判定が可能である(定性試験)。ただし、イムノクロマトグ ラフィー法による抗原検出は、遺伝子検査法に比べて感度が低く、唾液の検査は認められていないことに注意 しなければならない。また最近になって、イムノクロマトグラフィー法の偽陽性が問題となっており、特に粘稠性 の高い検体を用いた場合に偽陽性を示しやすいとされている。一方で、富士レビオが開発したルミパルスは高 感度・定量的抗原検出を可能とする検査法であり、遺伝子検査に近い感度が得られるとされている。高感度抗 原検出検査は、無症状者の鼻咽頭拭い液および唾液を用いた検査としても承認されている。
(3)抗体測定法 患者血液中の特異抗体を検出する方法が多数開発されている。通常、特異抗体の産生には感染後 2~3
週間が必要であるが、COVID-19 の場合には感染から発症まで、発症から受診までで 2 週間ほど経過してい る症例もあり、このような場合、患者血液の抗体の検出が診断に役立つと考えられる。ただし、前述した理由に より、感染・発症していても抗体検査が陽性にならない症例があることに注意しなければならない。また、WHO は抗体検査結果の解釈は、臨床経過における検査時期、臨床的な重症度、当該地域の疫学や有病率、検査 の種類や精度評価の方法などなどに依存するため、抗体検査を単独で診断に用いるべきではないとしている。 抗体検査の種類には、(1)イムノクロマトグラフィー法を用いた簡易抗体測定キット(2)ELISA(enzyme- linked immunosorbent assay)(3)CLIA(化学発光免疫測定法)や ECLIA(電気化学発光免疫測定法)、 CLEIA(化学発光酵素免疫測定法)など(4)中和試験に大別される。使用目的や(亜急性期・回復期の患者 や既感染者等を含めた)予想される検査前確率に応じて、それぞれの特徴を踏まえて使用することが重要であ る。イムノクロマトグラフィー法を用いた簡易抗体測定キットは多くのキットが市販されているが、感度・特異度と もに他の方法と比較して劣り、製品ごとのばらつきも大きいキットによっては信頼できる結果が得られないものが あることに注意しなければならない。ELISA は、市販のものから各研究室で自家製(in-house)のものまで 様々であり、どの抗原を使用するかなどで感度・特異度が大きく変わってくる。CLIA や ECLIA などは、大型 の専用測定器が必要であるが、検体処理能力が高く、感度・特異度も一般に高い。使用する機器のメンテナン スコストや価格がかかるが医療機関や臨床検査センターでは、一般的に使用されている機器を用いるものであ り、測定環境が整っているのであれば利便性も高い。中和試験は、生きたウイルスを使用するため、日本国内 ではバイオセーフティレベル 3 の施設が必要となり、実施可能な施設が限られるが、特異度が高く、ウイルスを 不活化する能力のある抗体の有無を評価できる。抗体検査は、急性期の診断に加えて感染の既往者を把握 するための疫学調査においても有用である。図1にみられるように、特異抗体の上昇は発症 1 週間前後から観 察される。興味深いことに、COVID-19 患者では IgM と IgG の上昇がほぼ同時に進行することが報告されて いる。新型コロナウイルスに類似したウイルスの先行感染の影響ではないかとする考え方もあるが、詳細は不 明である。また、抗体が検出される時期と一致して感染性のあるウイルスが分離されなくなることにも注目する 必要がある。中和抗体の出現と感染性との関連に関しては今後詳細に検討していく必要がある。
4.検査結果から感染性をどのように評価するか? 感染性を評価するための検査の考え方 (1)検体中の遺伝子コピー数(Ct 値など)を指標とする考え方
症状が軽快したのちも、数週間にわたって遺伝子検査が陽性を示すことが報告されている。長期間の遺伝 子検査陽性を示す患者において、いつまで隔離を行う必要があるのか(感染性はいつまで続いているのか)の 判断に苦慮することが多い。図2に COVID-19 発症後の日数とウイルス遺伝子数(Ct 値)の関連を示した (408 症例)。発症時点での Ct 値は 20 前後であったものが、日数が経過するごとに Ct 値は高くなり(ウイルス 遺伝子数が減少)、発症 9 日の時点でCt値は 30.1 となっている 8)。図3には発症からの日数とCt値およびウ イルス培養結果の関連を示した。Ct 値が高くなるに従い(ウイルス遺伝子数が減少)、検体からのウイルスの分 離率が低下していることがわかる。また、発症からの日数が経つにつれてウイルスの培養率が低下し、約 10 日 後にはほとんどウイルスが培養されなくなることが示されている 9)。図4は検体別の発症後日数とウイルス培養 の関連および発症後の抗体陽転率との関連を示している 10)。図4a に示されているように、ウイルスの分離は 発症後 8 日目までであり、その後のウイルスの分離はみられていない。また、ウイルスの分離は喀痰および咽 頭拭い検体でみられているものの、糞便からは分離されなかったとされている。興味深いことに、発症後 5 日目 頃から抗体価の上昇がみられだし、発症 8 日目には約 80%の症例で抗体が陽性となり、それ以降ではウイル スの分離がみられないという結果になっている(図4b)。これらの成績は、ウイルスの分離(すなわち感染性)は 発症からの日数およびウイルス RNA 量に強く依存している可能性を示すものである。
(2)退院基準の考え方 Test-based strategy と Symptom-based strategy 前述したように、遺伝子検査がなかなか陰性化しないことで、無症状であっても退院させられない症例の
増加が問題となっている。しかし、図1~図4に報告されているように、遺伝子検査陽性が必ずしも感染性ありと はならない可能性が示唆されている。このような背景の中で、遺伝子検査の陰性結果(Test-based strategy)と ともに、発症および症状消失からの日数を参考に退院を判断する Symptom-based strategy の導入が検討 されている。表4に現在のCOVID-19 患者の退院基準を示した。この基準では、有症状者の場合、発症から 10 日を経過して 3 日間無症状の場合には遺伝子検査などを行わずに退院を許可することとなっている (Symptom-based strategy)。
http://www.asyura2.com/20/senkyo278/msg/781.html#c88