東京オリンピックは日本政府が「主催」するものではなく、東京都が「主催」するものでもない。
　主催するのは「IOC（国際オリンピック委員会）」。
　IOCが総会における投票で、東京に開催権を与えたわけだが、東京都の立場はあくまでも「主管」団体。
　日本政府があ〜だこ〜だ、東京都があ〜だこ〜だ言ったところで、IOCが「ダメ！」と言ったら、すべてダメ。東京は、オリンピックの“場所貸し”をしているだけ。筋論から言えば、日本が「政治」を持ち出して、あの国の参加はダメとか、ビザを発給しないなどと言い出したら、日本は開催の資格なしと、IOCから判断され、処罰を受ける。
　まぁ、IOCにすれば、お金を出してもらって、オリンピックを開いてくれるわけだから、よほどのことがない限り、開催都市に対して「ダメ」とは言わないが…。

　けれど、どこかのスポーツ紙が昨今の日韓、日朝の微妙な関係（すべてはアホんだらの安倍がつくりだしているわけだが…）に絡んで、東京オリンピックを韓国がボイコットするとか、北朝鮮がボイコットする…云々の与太記事を書き始めたが、つくづくメディアはアホ。
　政治的な理由で両国がボイコットをすれば、IOCからこの両国が制裁を受ける。いっときの南アフリカ（アパルトヘイト＝人種隔離）のように、オリンピック運動そのものから追放されかねない。
　だから、韓国も北朝鮮もボイコットはしない。参加するのは当然の権利であり、日本にこれを阻害することもできない。

　でも、これを煽るのが某スポーツ紙のような日本メディア。ボイコットしたら面白いぞ…的なネトウヨ発想が、悲しいかな、日本の馬鹿なメディアにはある（特に売らんがなのスポーツ紙。デイリー・スポーツ、お前のことだぞ）。
　オリンピック運動の目指す基本理念は「平和運動」。オリンピックの主管団体として恥ずかしいことは控えてほしいと、安倍一派の暴挙、妄動を指摘し、諭すのがメディアの本質だろうが…。

　東京オリンピックには参加するが、参加選手団は１名。というような象徴参加で安倍支配下の日本に抗議する国が増えれば、それはそれで結構だが、スポーツ選手もオリンピックでの活躍で“おまんま”を食べている者が多いから、それは難しいかな。
　ただ、いずれにしろ、オリンピックを開くからと言って、あの国参加はダメ、あの国はボイコットしろ！　などとエラソーに胸を張りすぎるのは、愚の骨頂。

　
　
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