9. 中川隆[-11484] koaQ7Jey 2024年2月25日 11:27:24 : ErGf6HbXqu : WjBhL09IVFJJR00=[1]
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温暖化のせいか、季節も早く回っている様です。連日続く雨の中を走ってきました。朝、中央高速に乗ると、小雨ですが寒いですが、気温は+8.5度ありました。東京都と茅野の気温差は6度ぐらいですから、南から暖かい空気を送り込んでいる今日の気温なら、茅野辺りも雪ではなく雨だと思いました。
SAに入り、茅野の天気をみたら今日は、終日、雨の予想。関西には行くのですが、新東名が多く、この冬、茅野には寄っていないので、時間的余裕がある今日、点検も兼ねて寄ってみようと思いました。
いつものインターを出ると、一面の霧です。原村も五里霧中の中でした。昼前に、ついたので、早速水回りや電源周りの点検。去年のうちに頼んでおいた、お風呂場の換気扇も交換され静かに回っていました。点検がてら、風呂場の掃除も兼ねて熱いシャワーを浴びたらようやく昨晩の新年会のワインが溶けて行きました。
お風呂から出ると、つけておいたQuadESL-57からいい音が出ています。ロストロポーヴィッチのチャイコフスキーのくるみ割り人形です。迫力あるティンパニーの音がどんどんと鳴り響き、とてもコンデンサーSPから出ている音とは思えません。
先日の石岡のAさん邸の巨大コンデンサーSPとは比べものにはならないのですが、うちの57は世間で思われている音とは全く違い、低音楽器がとてもいい音になります。オーケストラのバランスに相似しているからでしょう。いつも言いますが、最後に一組装置を残すとしたら、このQuadのシステムでしょうね。
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GRFのある部屋 2024年 02月 19日
常陸の国 石岡のAさんを訪ねる 前篇
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一月の横浜のMさんのサロンで開かれた「テープの会」でお会いした、常陸の国のAさん邸を訪問いたしました。石岡の街に来るのは、四十年ぶりです。そのころは高速もない時代でしたから、環七から常磐道を通り水戸を目指しました。遠かったです。
古い街並みがまだ何軒か残っており、ゆったりとした道が、歴史を感じます。早速、近くの行きつけのお蕎麦屋さんに案内されました。田舎蕎麦が緩く切ってある、柔らかなお蕎麦でおろし大根と一緒にいただきました。Aさんからこの街の歴史をお聞きしました。長い歴史のある街で、この地方をまとめる行政の中心の城下町で、霞ヶ浦を利用した水運で栄え、常磐線が開通後は、徐々に地方の行政や商業で生きる街になっていったとのこと。
裏通りまで道が広いのは、お城の防衛上真っ直ぐな道がなくて、あみだくじの様に曲がった裏道が昔の街道筋だった名残だそうです。大正時代からの少しハイカラな洋館も残っており、昔の栄光が偲ばれます。高速ができて、静かになった街並みは、とても懐かしく、タイムマシーンで時代を遡った気がしました。
落ち着いた街並みが昔の記憶を呼び起こします
本日、私のためにご用意してしてくださったプログラムは、最初は現在のCDから始めて、ステレオレコード、モノラルLP、蓄音器によるSPレコードの再生を体験しつつ、レコード発明前のオルゴールの時代まで遡るという壮大なものです。夕方5時ごろまで、時間を延長してレコード音楽の歴史に身を委ねるという贅沢な時間になりました。
お昼から戻ると、すぐにショーの開演です。玄関からお部屋に入る前から、廊下にはCDやレコードが溢れて並んでいます。嬉しくなってきますね。
部屋に入ると、目の前のスピーカーが天井近くまであります。これは、すごい高さです。横浜のMさんのMcIntosh XRT-26の2200ミリを遥かに凌駕しています。伺ってはいたのですが、実物を拝見すると、圧倒的な大きさですね。
このスピーカーは、アメリカはユタ州のSound Lab社のコンデンサー型スピーカーで、一番大きなMajestic 945PXという形式で、高さは、106インチ(2.7メートル)もあります。この下のモデルでも、94インチ(2.4メートル)あり、これでも通常の日本の部屋では入らないでしょう。
106インチと94インチのモデルの差は、低域の再現能力で、106インチモデルは24Hzから、94インチモデルは26Hzから再現するそうです。特性上は2Hzの差ですが、振動板の大きさは、30センチの差があり、スケールの大きさはやはり違うそうです。
この部屋は、背の高いスピーカーを前提に設計されており、天井高は最初から3メートルを設定されています。中のエレメント大きさは、中央部が小さく高音用で仮想同時みたく中央部に焦点が来るそうですが、座っている時と立って聴く時では、音像の高さが変わりスケール大きな音を聴かせます。
それらを駆動するアンプ類が向こう側に見えます。すべてのアンプが、上蓋を外しています。私と同じ様に蓋を外したほうが、音の上方への響きが変わるからです。徹底していますね。一台だけ外されていないアンプがありました。DVAS社の光カートリッジ用イコライザーです。理由は内部のボードが上からぶら下がっている構造だからだそうです。
大型のスピーカーの位置調整は、ぴったりとあっています。平面スピーカーですが、少しだけ内向きの分だけ奥行き方向にも展開して、普通に聞けば後方のシーメンスがなっている様に聞こえます。面白いですね。
Phono系統は左の927からEMTやOrtofonの入力が、左奥のBoulderのphonoアンプに入り、中央のジェフローランドのプリへ、音量調整は、手前の数字が見れるディスプレイでコントロールしています。右側のThechnicsのプレーヤーからは、Klaudioのリニアトラッキングアームで、光カートリッジを鳴らし、DVASのEQからJeffに入り、一番手前のBoulderの850モノブロックでコンデンサーSPが駆動されているわけです。
低域まで豊かになるコンデンサースピーカーのピタリと定位した音は、あたかも中央奥のモノラル用のシーメンスのSPがなっている様に聞こえます。普通のコンデンサーSPだと、音色はきれいなのですが、なかなかスケールと奥行き感が出ません。ネットワークやチャンネルでヴァイダーがない無垢な音がこの素直な音を出しているのでしょう。驚きました。
右側は、エソテリックのCDプレーヤーとそれらの電源です。こちらも上蓋がないので、エソテリック特有の音がせず、素直な音です。Vivaldiのリコーダー協奏曲から掛かりました。私がシューベルトが好きだということで、シューベルトのピアノトリオとグルダの即興曲をお聞きしました。 両方ともピアノの音が秀逸でした。
ハーディングがマティアス・ゲルネをスウェーデン放送響で振ったプロジェクトもあり、CDの最後は、私も愛聴しているコジナのAh Mio Corがかかりました。これは素敵なアルバムです。聞き惚れました。
CDはここで終わり、次はレコードです。まずは、ステレオレコードから。ステレオだけでも、アームが四本ですから4系統あります。まずは、定番のEMT927です。専用アームに、最初期のEMTのカートリッジが付いています。
イコライザーは、Boulderのフォノ・プリアンプです。良い音ですね。針圧はそれほど重くなく、2.5g前後だそうです。しなやかな音がしますね。イコライザーもしっかりと役割を果たし、歪み感はありません。927特有の力感もあり安定してかかります。
Vivaldiのリュート曲が掛かりました。こういう漂う様な弦の音が会場に消えていく響きは、大型のコンデンサースピーカーの独壇場です。Emma Birkbyの美しい声で、パーセルのソングブックです。きれいな声ですね。この表紙に見覚えがあります。帰ってきてからバロック棚の辺を探したら出てきました。
ロマンチックなCelloの演奏がかかりました。柔らかな音です。通常、オルフェオのレコードは、DMMもあり少しだけキツくなるのですが、流石に超大型のコンデンサーのスピーカーが効いているのでしょうね。本当にロマンチックな音です。こういう柔らかな、美しい音楽がコンデンサーにぴったりの曲なのでしょう。音が安定して深く柔らかな音します。
プレーヤーを変えて、光カートリッジも聞いてみました。S/Nがよく、低域の再現性が別物です。DVASイコライザーも、スピーカーの特性によくマッチして、広帯域で力のある音を聴かせます。奥行きもうちで鳴らした時より立体的展開します。アームはクラウディオでした。どのレコードも、あたかも38/2トラのテープが鳴っている様に、悠揚迫らぬ音がします。初めて聞く大型のコンデンサースピーカーの音に圧倒されました。
いや、圧倒されたのは、長年かけて培ってきたAさんのエネルギーの総量と思いの丈ですね。素晴らしいです!
Commented by TANNOY-GRF at 2024-02-20 14:32
Aさんの訪問記 最初は全3巻になりましたが、何とか整理して二回に納めました。最近は5時間分を覚える記憶力がなくなりました。写真を撮っておいて、後から機種名等を復習いたします。膨大なレコードをお持ちのAさん邸には、視点を変えて何回かお邪魔しないとその全容が見えてきません。
Commented by me-me-1948 at 2024-02-20 16:18
GRFさん、先日は遠路をお出で頂き有り難うございました。
今回私が用意したプログラムと、GRFさんの音楽&オーディオ歴が上手くシンクロしたようで、私も大いに楽しませて頂きました!
ただチョット褒め過ぎの感も有りますので、お詠みになる方は、80%の話とお考え下さい(笑)。
Commented by TANNOY-GRF at 2024-02-20 17:23
A さん 私は話半分ぐらいに抑えて書いています(爆)。実際に装置を目の前にして、その音を聞かれ、後編も合わせて読まれるとその凄さが伝わってきます。
https://tannoy.exblog.jp/33843590/
http://www.asyura2.com/21/reki7/msg/380.html#c9