77. 2019年9月23日 02:47:36 : 3fySvStHyo : VWhHREI3eUVPa2c=[1]
>>76
消費増税はけして見過ごしてよいような、「小さな問題」ではない。
中傷零細企業や零細小売りにとっては死活問題だからだ。
小規模な自営だったうちの実家なども、消費増税分をとても価格に転嫁できず、事実上、自分のところで負担していた。つまりその分だけ己の利益を削るのである。
ただでさえ、自営業は国民年金(基礎年金)しかないのに、利益を削られては高齢事業者の暮らしは厳しくなる一方だ。結局廃業に追い込まれたが、たいした蓄えは残っていない。
売上が一定以下なら、「消費税免除の制度」はあるが、「免除」とううのはあくまで「自分のところの利益分にかかる消費税」を国に支払わなくて良いという意味であり、「仕入れに掛かる消費税」が免除されるわけではない。
知らない人もいるようだが、消費税は最終消費者に商品が渡る以前の、各段階の業者が、それぞれの利益分に応じて支払う義務を持ち、その分は次の買い手に請求する価格に上乗せする「建前」になっている。
問屋やメーカーへ支払った代金には当然、消費税分が掛かってくるが、それをお客に売るにああたって、大型安売り店との競合の中では、零細小売店などは、ほとんど転嫁できないのだ。
また、大手の下請けの町工場では消費税が払えず倒産したり、経営者が首を吊ったりもした。
その理由は下請け泣かせ。
取引先に地方や海外からの発注をちらつかされては、製品の価格を下げざるを得ず、下げたその価格の中に消費税を含むことにせざるを得ず、その消費税は下請け業者が国に払わざるを得ない。
結局、これまた、自分のところの利益を削ることで出すしかないのである。そしてその「計算上の消費税」を支払うのはしばしば楽なことではなく、経営を圧迫する。
一方、輸出大企業は外国人からは消費税が取れないという理由で、輸出した分の商品の数だけ、下請けに払った消費税を返してもらえるのだ。
これが「輸出戻し税」でその額は馬鹿にならない。事実上の輸出補助金ではないかと海外から非難されたこともあるほどだ。
この事実を知れば、こうしたことが国民の間に「格差」が広がる一因になっているのもわかるだろう
つまり、一般の消費者に負担がいく前に、こうした下請けや小売り業者たちが「緩衝材」になってきたのだ。しかし、これ以上増税で負荷がかかれば、その緩衝材も壊れ、消費者の負担が一気に上がるだろう。
そんなことも知らず、単に「物価が2%上がるだけなら自分は我慢できる」と思える人は幸せだ。
下請け企業や零細事業の経営者自身だけでなく、そこで働いて収入を得ている多くの人々にとっても、消費増税は苦しみでしかないのだ。
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