6. 中川隆[-8222] koaQ7Jey 2024年12月15日 06:05:48 : eaGmlj4cps : UGRBUGNNcmVpUE0=[1]
2010-02-17
https://ameblo.jp/kabakundasalo/entry-10424768050.html
ミクロコスモス弦楽四重奏、というのを見て、《ミクロコスモス》の弦楽四重奏版かと思った。
よく見たらミクロコスモス弦楽四重奏団。
メンバーは「おお」と思う。ガボール・タカーチ−ナジが第1ヴァイオリン、チェロがミクローシュ・ペレーニ。第2ヴァイオリンとヴィオラはどういう人か知らないが、みんなかなり高齢で太っている!
結成は1999年だとのこと。バルトークの弦楽四重奏曲以外にどんなレパートリーを持っているのかも不明だけれども。
ペレーニはいまやチェロ界のカリスマであろう。とかいって、彼はカリスマなんて形容が似合わない、渋くて実のある音楽家だ。
タカーチ−ナジはタカーチ四重奏団の創立者で、その名前の由来ともなった人。1994年にタカーチ四重奏団を離れて、ヴァイオリニストとともに指揮者としても活躍している。1985年にブダペストのバルトーク博物館に行ったとき、新譜だといってタカーチ四重奏団のバルトーク全集を勧められたのをよく覚えている。当時、ブダペストにはほとんどCDは置いてなくて、唯一、ショーウィンドウで見かけたのが「ブダペストのバーンスタイン」。
タカーチ四重奏団のバルトークはその後、Denonで国内盤が出たのでCDを買ったけれど、あまり演奏が冴えなくて、売ってしまった。録音は1983年。
タカーチ四重奏団は1996年にメンバー半分がイギリス人になったところで、バルトークを再録。これは相当にアグレッシヴで私は好きだけれども、ハンガリー色はずいぶん薄れてしまったといえるのかもしれない。
さて、ミクロコスモス弦楽四重奏団だ。新バルトーク・シリーズの一環の新録音。初期から後期まで一貫したテンション、強奏のみに堕せず、民族性に逃げ込まず、ハンガリー発信のスタンダード盤足るべく高い気概で演奏されたのであろう。解説によると、バルトーク由来の口承を伝えようというものだという。例えばスピッカートはあまり好まなかったとか。現代の技法ではデタッシェで弾いてしまうようなテヌート様の音型も弓を弦から離さず弾くとかいったことが書かれている。
力ずくで押していかないのに、うねるような迫力が生まれてくる。
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